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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】真空断熱配管
(51)【国際特許分類】
   F16L 59/065 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
F16L59/065
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020545685
(86)(22)【出願日】2020-07-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-09
(86)【国際出願番号】 KR2020009620
(87)【国際公開番号】W WO2021015538
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2020-08-27
(31)【優先権主張番号】10-2019-0088202
(32)【優先日】2019-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520329069
【氏名又は名称】タレント エルエヌジー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ペク,ジュン-ジン
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1589739(KR,B1)
【文献】実公昭54-039126(JP,Y2)
【文献】韓国登録特許第10-1660694(KR,B1)
【文献】特開2004-019813(JP,A)
【文献】特開平08-338591(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0074724(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1222622(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 59/065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
極低温流体を移送するための内管(100)と、
前記内管(100)の外郭に配置され、前記内管(100)との間に真空空間(301)を形成し、外周面の一面に突き出した真空ポート(302)を有する真空外管(300a)と、
前記真空外管(300a)の真空ポート(302)を基準に、真空空間(301)の内部両側に円弧状に配置され、内周面が内管(100)の外周面に連結され、外周面が真空外管(300a)の内周面に連結される第1熱遮断ディスク(400a)と、
前記第1熱遮断ディスク(400a)の一側に近接して配置されることで前記第1熱遮断ディスクとの間に共有空間(401)を形成し、内周面が内管(100)の外周面に連結され、外周面が真空外管(300a)の内周面に連結される第2熱遮断ディスク(400b)と、から構成され、
前記第2熱遮断ディスク(400b)に対向する第1熱遮断ディスク(400a)の一側面の外側円周方向に多数の第1通孔(410a)が離間して穿設され、前記第1熱遮断ディスク(400a)に対向する第2熱遮断ディスク(400b)の一側面の内側円周方向に多数の第2通孔(410b)が離間して穿設され、前記第1熱遮断ディスク(400a)の第1通孔(410a)の位置と第2熱遮断ディスク(400b)の第2通孔(410b)の位置とが向き合う方向ではなく、対角方向に形成されることにより、前記第1熱遮断ディスク(400a)と第2熱遮断ディスク(400b)との間の共有空間(401)に進入した熱流れが前記共有空間(401)内の温度差を補償して真空空間(301)全体の一定の温度を維持できるように構成され、
前記第1熱遮断ディスク(400a)と第2熱遮断ディスク(400b)の設置単位が真空ポート(302)を基準に真空空間(301)の内部両側にそれぞれ形成されることを特徴とする、真空断熱配管。
【請求項2】
前記内管(100)と真空外管(300a)との間に配置され、前記内管(100)との間に断熱空間(201)を形成し、真空外管(300a)との間に真空空間(301)を形成する断熱管(200)がさらに含まれ、この際、前記第1熱遮断ディスク(400a)の内周面と第2熱遮断ディスク(400b)の内周面が内管(100)の外周面ではなく、断熱管(200)の外周面に連結される構造を持つことを特徴とする、請求項1に記載の真空断熱配管。
【請求項3】
前記内管(100)または断熱管(200)の外周面に連結された第1熱遮断ディスク(400a)の内周面が円周方向に反復的な凹凸形状に形成されるか、或いは真空外管(300a)の内周面に連結された第1熱遮断ディスク(400a)の外周面が円周方向に反復的な凹凸形状に形成され、
この時、凹部は流路孔(420)であり、凸部は放熱ピン(430)であって、凸部である放熱ピン(430)の端部が断熱管(200)の外周または真空外管(300a)の外周に連結される形状を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の真空断熱配管。
【請求項4】
前記放熱ピン(430)の長さに対応するように放熱ピン(430)の両側に突出した形状を有することを特徴とする、請求項3に記載の真空断熱配管。
【請求項5】
前記真空ポート(302)を基準に、真空空間(301)内の両側またはいずれかの一側に設けられ、外周面が真空外管(300a)の内周面に連結される円弧状の第1垂直面(470)と、
前記第1垂直面(470)の内周面に一側の外周端が折曲連結され、外側に水平延長される円弧状の第1水平面(480)と、
前記第1水平面(480)の他側の外周端に内周面が折曲連結され、内周面が内管(100)または断熱管(200)の外周面に連結される第2垂直面(490)と、から構成される一体のヒートシンク部(400c)がさらに含まれ、
前記真空空間(301)の両側にヒートシンク部(400c)が配置されるときに相互左右対称に形成され、前記第1垂直面(470)の中央、第1水平面(480)の中央および第2垂直面(490)の中央にそれぞれ複数の第3通孔(404)が離間して円弧状に穿設されることを特徴とする、請求項1または2に記載の真空断熱配管。
【請求項6】
前記真空ポート(302)を基準に、真空空間(301)の内部一側に形成された第2熱遮断ディスク(400b)の内側面の中央と真空空間(301)の内部他側に形成された第1熱遮断ディスク(400a)の外側面の中央とを互いに円柱状に連結して内管(100)または断熱管(200)の外周と真空外管(300a)の内周との間に等間隔の第1真空層(501a)(501b)が形成されるように区画管(500)がさらに含まれることを特徴とする、請求項1または2に記載の真空断熱配管。
【請求項7】
前記区画管(500)の外周の一面に相互左右対称に傾斜して傾斜面(511)を形成するように折り曲げられ、内側に第2空間部(513)を形成しながら傾斜面(511)の両端を連結する第2水平面(512)の内周面が内管(100)または断熱管(200)の外周面に連結されるグルーブ(510)が形成され、
前記グルーブ(510)が区画管(500)の外周面に等間隔で形成される構造を持つことを特徴とする、請求項6に記載の真空断熱配管。
【請求項8】
前記真空ポート(302)を基準に、真空空間(301)の内部一側に形成された第2熱遮断ディスク(400b)の内側面の中央と真空空間(301)の内部他側に形成された第1熱遮断ディスク(400a)の外側面の中央にそれぞれ円周方向に突出して対向するように第1差し込みタップ(440)、及び前記第1差し込みタップ(440)の円周に比べて大きい円周を持つ第2差し込みタップ(450)が形成され、区画管(500)の厚さに一致するように第1差し込みタップ(440)と第2差し込みタップ(450)との間に円柱状の差し込み溝(460)が形成されることを特徴とする、請求項5に記載の真空断熱配管。
【請求項9】
前記真空ポート(302)を基準に、真空空間(301)の内部一側に形成された第2熱遮断ディスク(400b)と真空空間(301)の内部他側に形成された第1熱遮断ディスク(400a)が、それぞれ側面の中央を基準に外周及び内周に行くほど内幅が次第に大きくなる形状でありながら、内側面及び外側面が凹入した半球形に形成される構造を持つことを特徴とする、請求項1または2に記載の真空断熱配管。
【請求項10】
前記真空ポート(302)が設けられた真空外管(300a)と、前記真空外管(300a)の内側に前記真空外管から離間して設けられた真空内管(300b)とに区画形成され、
前記真空外管(300a)が、両端がそれぞれ垂直折曲された第1面(310)と、前記第1面(310)の端部に連結されて水平折曲され、内周面が内管(100)または断熱管(200)の外周面に連結される第2面(320)と、前記第2面(320)の端部に連結されて内側に垂直折曲された第3面(330)と、前記第3面(330)の端部に連結されて水平折曲され、所定の長さに延びながら内管(100)または断熱管(200)の外周面との間に結合溝(341)が形成される第4面(340)とで構成される一体の構造を有し、
前記真空内管(300b)の両端がそれぞれ垂直折曲された第5面(350)と、前記第5面(350)の端部に連結されて水平折曲され、第4面(340)の長さに対応する長さを有し、内周面が内管(100)または断熱管(200)の外周面に密着される第6面(360)とを形成し、前記真空内管(300b)の両端を除いた外周面の外径が第4面(340)の外径に一致する形状を有し、
前記真空外管(300a)の第4面(340)と真空内管(300b)の第6面(360)との間にリング状のパッキン部(600)が形成される構造を持つことを特徴とする、請求項1または2に記載の真空断熱配管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超低温液化ガスを移送する真空断熱配管に関し、より詳細には、内管と真空外管との間に結露の生成を防止しながら、内管と真空外管との間に形成された真空空間を均一に有することで、真空による真空外管などの変形を防止する真空断熱配管に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、超低温液化ガスは、温度が低く潜熱が小さいので、少量の熱侵入によっても容易に気化するおそれがある。このため、貯蔵タンクから遠く離れている装備まで超低温液化ガスを移送するには、断熱性能に優れた真空断熱配管を利用する。この際、真空断熱配管は、極低温流体(例えば、-163℃のLNG)を運搬船、燃料推進船、及びこれらの船舶に極低温流体を供給するための陸上用配管などに使用され、運搬中に発生するBOG(Boil Off Gas)の発生を最小限に抑えるために配管を二重管に製作し、内部配管と外部配管との間に真空層を設けることにより、外部からの熱侵入を効率よく遮断する構成を有する。
【0003】
真空断熱配管は、粉末パーライトを用いた粉末真空法と超断熱材(Super Insulation)を用いた多層真空法を利用した構造が採用されている。真空断熱配管の内部配管と外部配管はステンレススチール(STS)鋼管を使用し、それらの間に真空層を有するが、対流と伝導の熱伝達は遮断しても、輻射熱は真空層で遮断されないため、粉末真空法を用いて真空層の内部に粉末パーライトを注入して輻射熱を遮断するようにし、超断熱材フィルム(Super Insulation Film)を内部配管に巻いて輻射熱を遮断する多層真空法を採用している。
【0004】
粉末真空法と多層真空法を利用した従来の真空断熱配管は、外部からの衝撃などにより、配管の損傷発生の際に真空層が壊れてしまうおそれがある。または、真空溶接部に欠陥があるか或いは問題が生じて真空層が壊れた場合、真空断熱配管は、その機能を完全に失ってしまう。粉末パーライトと超断熱材フィルムは、ある程度の熱遮断機能は持っているが、零下163℃のLNGを移送する配管の断熱材では役割を果たすのが容易ではない。
【0005】
また、配管の真空度が時間の経過に伴って低下するため、発生するメンテナンス作業時間中の配管の熱損失はある程度考慮に入れなければならず、この際、熱損失に起因するBOG(Boil Off Gas)はかなり大きいといえる。
【0006】
内部配管を介して移送される極低温(-163℃)状態のLNGは、外部配管が破損した場合に真空が破れ、その状態では断熱効果が著しく低下するので、自然気化すると、まず、気化するガス量の損失も大きいが、液体状態から気体状態に変化するLNGの体積増加により内部配管にかかる圧力が大きくなるため、事故のリスクもあり、事故発生の際に、全体的な配管システムに問題が生じるおそれがある。こうなると、配管のメンテナンスに多くの作業時間が必要とされる。メンテナンスに必要な時間の間に自然気化するLNGは、それ分だけ損失になるという問題がある。
【0007】
このような従来の真空断熱配管のように内部配管と外部配管との間に真空状態を維持する構造は、断熱性能を向上させることはできるが、内部配管と外部配管との間の空間を維持し且つ内管を支持するために支持台の設置が要求されるので、結果的に、内部配管と外部配管が支持台を媒介として互いに連結される構造となる。
【0008】
したがって、支持台が内部配管と外部配管との間の熱伝達経路を形成することにより、熱損失が不可避に発生するとともに、内部配管の熱損失を防止することが可能な長さに合わせて製作されるので、外部配管の長さの変更が難しいため、正確な実測による製作が必要であるだけでなく、外部配管の長さが長くなってメンテナンス及び空間上の制約を多く受ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国登録特許第10-1660694号公報(発明の名称:真空断熱配管)
【文献】韓国登録特許第10-1448240号公報(発明の名称:真空断熱配管)
【文献】韓国登録特許第10-1222622号公報(発明の名称:真空断熱配管の連結装置)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、かかる問題点を解決するためのもので、その目的は、従来技術に比べて、内管と真空外管との間に熱移動経路を形成しながら、真空外管の内部に断熱管を真空外管から離間して設け、真空外管と断熱管との間に真空状態を維持することで断熱性能及び熱遮断性能を向上させ、メンテナンス作業中に熱損失を最小限に抑えることができる真空断熱配管を提供することにある。
【0011】
本発明が解決しようとする技術的課題は、上述した技術的課題に限定されず、上述していない別の技術的課題は、以降の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するための本発明の一実施形態は、請求項1乃至10に記載されている真空断熱配管を提供する。
【発明の効果】
【0013】
上述した構成の本発明によれば、内管と真空外管との間に熱の移動が可能な熱移動空間を確保して内管の超低温液化ガスの熱損失を防止するだけでなく、真空外管と内管または断熱管との間の真空状態を維持する真空空間が形成されることにより熱移動空間の熱放出を遮断するとともに、外部の熱が伝達されることを遮断することにより、真空外管または断熱管を介して内管への熱伝達を遅延させ且つ熱損失を最小限に抑えることができる。
【0014】
また、前記内管または断熱管と真空外管との間の真空空間、及び内管と断熱管との間の断熱空間が均一に維持されるように、熱遮断ディスク及び空間維持体を備えることにより、内管の長さに制限なく均等な熱遮断及び断熱を維持することができる効果があるだけでなく、初期の製品に設置及び適用可能であって性能を向上させることができるので、従来の超低温流体の配管方式に比べて熱損失コストを著しく削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係る真空断熱配管を示す図である。
図2図1の本発明の実施形態に係る真空断熱配管における「A」部位を拡大して示す断面図である。
図3】本発明の実施形態に係る真空断熱配管における第1熱遮断ディスクを示す図(a)、第2熱遮断ディスクを示す図(b)、第1熱遮断ディスクの内周面に流路孔及び放熱ピンが形成された図(c)、及び第1熱遮断ディスクの外周面に流路孔及び放熱ピンが形成された図(d)である。
図4】本発明の実施形態に係る真空断熱配管に空間維持体が設けられた構造を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る真空断熱配管における空間維持体を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る真空断熱配管における第1熱遮断ディスクに放熱ピンが両側に突き出している形態を示す図である。
図7】本発明の実施形態に係る真空断熱配管におけるヒートシンク部が真空空間に配置された形態を示す図である。
図8】本発明の実施形態に係る真空断熱配管における真空空間に区画管が備えられた形態を示す図である。
図9】本発明の実施形態に係る真空断熱配管における、第2熱遮断ディスクと第1熱遮断ディスクとの間の真空空間に区画管が備えられた部位を拡大して示す図である。
図10】本発明の実施形態に係る真空断熱配管における、第2熱遮断ディスクと第1熱遮断ディスクとの間のグループ形態の区画管が備えられた部位を拡大して示す図である。
図11】本発明の実施形態に係る真空断熱配管における、第2熱遮断ディスクと第1熱遮断ディスクとの間の螺旋状の区画管が備えられた部位を拡大して示す図である。
図12】本発明の実施形態に係る真空断熱配管において真空ポートを基準に真空空間内の両側に配置された第2熱遮断ディスクと第1熱遮断ディスクがアーチ型に形成された構造を示す図である。
図13】本発明の実施形態に係る真空断熱配管における真空空間内に真空内管が配置された構造を示す図である。
図14図13の本発明の実施形態に係る真空断熱配管における「B」部分を拡大して示す断面図である。
図15】本発明の実施形態に係る真空断熱配管における真空内管が第2熱遮断ディスクと第1熱遮断ディスクとの間に配置され、相互連結する構造を示す一部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、極低温流体を移送させるために、真空断熱配管10の結合構造を提供する。これに関連し、用語「極低温流体」は、通常、標準大気温度および圧力条件でガス状態にあるすべての流体を含む。例えば、液化天然ガスおよび他の炭化水素含有混合物だけでなく、酸素、窒素、二酸化炭素およびアルゴンなどの大気ガスを含む。
【0017】
この結合構造によれば、図1に示すように、本発明の構成要素で結合された結合構造を持つ真空断熱配管10の一部の位置を選択して詳細に結合構造を説明し、前記真空断熱配管10は、極低温流体が移送されるように、内部に貫通する流路101が形成された円筒状のパイプ形状の内管100と、前記内管の長さ方向に沿って内管100の外郭に配置され、内管100との間に真空空間301を形成する真空外管300aとから構成され、真空外管が内管を離間包囲するように結合される結合構造を持つ。
【0018】
また、図1に示すように、前記内管100の長さ方向に沿って内管100の外郭に配置され、内管100との間に断熱空間201を形成し、真空外管300aとの間に真空空間301を形成する断熱管200がさらに含まれることにより、真空断熱配管10の結合構造を持つことができる。
【0019】
前記極低温流体が移送される内管100に真空外管300a、または真空外管300a及び断熱管200が設置される長さは、熱通路が形成されるべき長さに応じて決定できる。すなわち、極低温液化ガスごとに必要とされる熱通路の長さがあるが、それに応じて決定できる。
【0020】
上述した目的を達成するために、下記の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
本発明の一実施形態は、図1に示すように、極低温流体を移送するための内管100と、前記内管100の外郭に配置され、前記内管100との間に真空空間301を形成し、外周面の一面に突き出した真空ポート302を有する真空外管300aと、
前記真空外管300aの真空ポート302を基準に、真空空間301の内部両側に円弧状に配置され、内周面が内管100の外周面に連結され、外周面が真空外管300aの内周面に連結されながら、外側の一面に円周方向に多数の第1通孔410aが離間して穿設された第1熱遮断ディスク400aと、前記第1熱遮断ディスク400aの一側に近接して配置されることで前記第1熱遮断ディスクとの間に共有空間401を形成し、内周面が内管100の外周面に連結され、外周面が真空外管300aの内周面に連結されながら、内側一面に円周方向に多数の第2通孔410bが離間して穿設された第2熱遮断ディスク400bとから構成され、前記第1熱遮断ディスク400aと第2熱遮断ディスク400bの設置単位が真空ポート302を基準に真空空間301の内部の両側にそれぞれ設けられる、真空断熱配管10を提供する。
【0022】
図1及び図2に示すように、前記真空断熱配管10の真空空間301内に含まれる第1、第2熱遮断ディスク400a、400bは、真空空間301の長さに対応して真空空間301を区画し、区画された真空空間301の真空状態を長期間維持するだけでなく、区画された真空空間301で熱の移動経路を確保して、区画された真空空間301内の温度差を迅速に補償することにより、均等な温度に維持されるようにする構造である。
【0023】
前記第1、第2熱遮断ディスク400a、400bは、内管100と真空外管300aとの間に円柱状に形成された真空空間301内に円柱状に連結され、外部から伝達される外気を区画されたいずれか一つの真空空間301内に伝達するとき、隣接する他の真空空間301の熱源が伝達されることにより、温度差を真空状態の速い熱流れを介して補償することができるようにする。
【0024】
前記第1、第2熱遮断ディスク400a、400bの単位は、真空外管300aの真空ポート302を基準に真空空間301内の両側にそれぞれ、すなわち、真空空間301内の一側に第1、第2熱遮断ディスク400a、400b、真空空間301内の他側に第1、第2熱遮断ディスク400a、400bが形成される。この時、第1熱遮断ディスク400aが左側に形成される場合には、右側に第2熱遮断ディスク400bが形成される。
【0025】
前記真空空間301内の一側に形成された第1、第2熱遮断ディスク400a、400b、前記真空空間301内の他側に形成された第1、第2熱遮断ディスク400a、400bとの間の真空外管300aの外周一面に真空ポート302が形成され、前記真空ポート302を基準に真空空間301内の一側及び他側にそれぞれ第1、第2熱遮断ディスク400a、400bが形成される連結単位が多数の真空ポート302の位置に対応して真空外管300aの長さ方向に沿って真空空間301内に繰り返し形成される。
【0026】
図3の(a)に示すように、前記第1熱遮断ディスク400aの一側面の外側、すなわち、第2熱遮断ディスク400bに対向する一側面の外側に円周方向に多数の第1通孔410aが離間して穿設され、図3の(b)に示すように、前記第2熱遮断ディスク400bの一側面の内側、すなわち、第1熱遮断ディスク400aに対向する一側面の内側に、円周方向に多数の第2通孔410bが離間して穿設され、前記第1熱遮断ディスク400aの第1通孔410aの位置と第2熱遮断ディスク400bの第2通孔410bの位置とが向き合う方向ではなく、対角方向に形成されることにより、前記第1熱遮断ディスク400aと第2熱遮断ディスク400bとの間の共有空間401に進入した熱流れが共有空間 401内の温度差を補償して真空空間301全体の一定の温度を維持する。
すなわち、前記第1、第2熱遮断ディスク400a、400bは、真空空間401内に熱流れが伝導されると、第1、第2熱遮断ディスク400a、400bに形成された第1、第2通孔410a、410bを介して熱を放出して、第1、第2熱遮断ディスク400a、400bに隣接する真空空間301へ熱が伝達されることで、真空空間301内の一定の温度を維持しながら外部の熱を遮断するとともに内管内の流体の熱放出および損失を遮断する。
【0027】
前記第1、第2熱遮断ディスク400a、400bが真空空間301の内部または真空外管300aの表面を介して伝達される熱の移動および発熱を効率よく実現するようにするヒートシンク(Heat Sink)の役割を果たして、伝達及び移動される熱が第1、第2熱遮断ディスク400a、400bに接触しながら放熱及び冷却効率を高め、さらに前記真空空間301の形成により空気の対流による熱伝達、及び真空外管300a、断熱管200または内管100との空気接触または面接触による熱転移現象による熱損失を遮断することにより、内管100に転移される熱を遮断する。
【0028】
上述した第1、第2熱遮断ディスク400a、400bの内周面は、円弧状に貫通した通溝402の内周面をいい、前記通溝402の内周面が内管100の外周面に密着連結される構造であり、前記第1、第2熱遮断ディスク400a、400bの外周面は、円柱状の周面403をいい、前記周面403である外周面が真空外管300aの内周面に密着連結される構造である。
【0029】
前記真空外管300aは、内管100の外郭に配置されて内管100との間に真空空間301を形成し、前記真空外管300aの外周面の一面には突出して真空空間301の真空条件を維持するように真空ポート302が備えられ、前記真空ポート302は、内管100の真空条件である長さに応じて、真空状態が完全な真空となるように一つ以上が隔設されることにより、真空空間301の真空状態を維持するようにする。
【0030】
前記真空外管300aは、所定の真空断熱配管10の長さに対応して設置され、前記真空外管300aの一側端及び他側端は、対応する位置の内管100の外周面に連結され、真空空間301を密閉して外部の空気を遮断する。
【0031】
前記真空ポート302は、真空断熱配管10の外側に固定配置または移動配置される真空ポンプ(図示せず)に連結され、真空空間301の真空状態を発生及び維持する役割を果たし、前記真空ポート302には、真空空間301の真空状態を測定するセンサーなどのゲージ(図示せず)がさらに含まれてもよい。
【0032】
また、図1に示すように、前記内管100と真空外管300aとの間に配置され、前記内管100との間に断熱空間201を形成し、真空外管300aとの間に真空空間301を形成する断熱管200がさらに含まれ、この際、前記第1熱遮断ディスク400aの内周面と第2熱遮断ディスク400bの内周面が内管100の外周面ではなく、断熱管200の外周面に連結される構造を持つ真空断熱配管10を提供する。
【0033】
前記内管100と断熱管200との間に形成された円柱状の断熱空間201は、内管100に沿って移送される極低温流体が持つ温度が外部に放出されることを遮断しながら、内管100を保温する役割を果たし、この時、断熱空間201内に断熱材(図示せず)が充填されるか或いは内管100の外周面に断熱シート(図示せず)が被覆または付着されることにより、内管200の極低温流体の熱損失を遮断する。
【0034】
前記第1、第2熱遮断ディスク400a、400bの内周面が、内管100と真空外管300aからなる真空断熱配管10では内管100の外周面に連結されたが、内管100、断熱管200及び真空外管300aからなる真空断熱配管10では第1、第2熱遮断ディスク400a、400bの内周面が断熱管200の外周面に連結される構造を持つ。
【0035】
また、図4及び図5に示すように、前記内管100と断熱管200との間の断熱空間201に内管100の長さ方向に沿って等間隔の円弧状に複数設置されるか、或いは断熱管200と真空外管300aとの間の真空空間301に断熱管200の長さ方向に沿って等間隔の円弧状に複数設置され、両側端がそれぞれ水平の長さに延びて内周面が内管100の外周面または断熱管200の外周面に連結された水平部211と、前記水平部211同士の間を連結して内側に第1空間部213を形成しながら、外周面が断熱管200の内周面または真空外管300aの内周面に連結される密着部212とから構成される一体の空間維持体210がさらに含まれる、真空断熱配管10を提供する。
【0036】
前記空間維持体210は、真空外管300aまたは断熱管200の熱変形を防止するように支持する役割、及び断熱空間201の均等な空間を維持するようにする役割を果たし、水平部211と密着部212からなる一体の構造を持つため、真空外管300aと断熱管200との間の真空空間301または断熱管200と内管100との間の断熱空間201内に等間隔の複数個で円柱状に密着または連結される構造を持つ。
【0037】
つまり、前記水平部211は、両側端に離隔位置して内周面が断熱管200または内管100に密着または連結され、前記密着部212は、両側面が密閉されて内周端が水平部211の端部に連結されながら、周面である円周面が突出して内側に第1空間部213を形成し、この時、周面の外周面が真空外管300aまたは断熱管200の内周面に密着または連結される。
【0038】
前記空間維持体210の第1空間部213を形成することにより、内管100の表面温度または断熱管200の表面温度の熱伝達を最小限に抑えながら、真空空間301または断熱空間201を支持及び維持する。
【0039】
また、図示してはいないが、空間維持体210の密着部212の両側面に、相互連通するように貫通している通孔(図示せず)が等間隔の円柱状に形成され、真空空間301または断熱空間201の滞留熱が移動して真空空間301または断熱空間201内の温度を一定に保つようにする。
【0040】
また、図3の(c)及び(d)に示すように、前記第1熱遮断ディスク400aの内周面または外周面に沿って、内側に凹入した多数の流路孔420が形成されながら、流路孔420同士の間に放熱ピン430が形成された真空断熱配管10を提供する。
【0041】
前記内管100または断熱管200の外周面に連結された第1熱遮断ディスク400aの内周面が円周方向に反復的な凹凸形状に形成されるか、或いは真空外管300aの内周面に連結された第1熱遮断ディスク400aの外周面が円周方向に反復的な凹凸形状に形成され、この時、凹部は流路孔420、凸部は放熱ピン430であって、凸部である放熱ピン430の端部が断熱管200の外周または真空外管300aの外周に連結される形状を有する。
【0042】
前記第1熱遮断ディスク400aの内周面に形成された流路孔420を介して熱の移動によって熱を放出する役割を果たすことで、前記放熱ピン430は、第1熱遮断ディスク400aに伝達された熱を迅速に冷却する熱放出効果を持つ。
【0043】
また、前記第1熱遮断ディスク400aの外周面に内周面または外周面の円弧形状に対応して流路孔420と放熱ピン430の反復的な凹凸形状が形成され、第2熱遮断ディスク400bの内周面または外周面に流路孔420と放熱ピン430が形成され得る。
【0044】
また、図6に示すように、前記放熱ピン430が第1、第2熱遮断ディスク400a、400bの幅と同じ幅を有する場合には、放熱ピン430の長さに対応するように放熱ピン430の両側に突出した形状を持つ、真空断熱配管10を提供する。
【0045】
前記放熱ピン430の長さ、すなわち上下長さに対応しながら両側に突出した形状を持つため、真空空間301内の温度維持のために発熱と吸熱機能を円滑にする役割を果たす。
【0046】
また、図7に示すように、前記真空ポート302を基準に真空空間301内の両側またはいずれかの一側に設けられ、外周面が真空外管300aの内周面に連結される円弧状の第1垂直面470と、前記第1垂直面470の内周面に一側外周端が折曲連結され、外側に水平延長される円弧状の第1水平面480と、前記第1水平面480の他側外周端に内周面が折曲連結され、内周面が内管100または断熱管200の外周面に連結される円弧状の第2垂直面490とから構成される一体のヒートシンク部400cがさらに含まれ、
前記真空空間301の両側にヒートシンク部400cが配置されるときに相互左右対称に形成され、前記第1垂直面470の中央、第1水平面480の中央および第2垂直面490の中央にそれぞれ複数の第3通孔404が離間して円弧状に穿設される、真空断熱配管10を提供する。
【0047】
前記ヒートシンク部400cは、真空空間301内に段差付いた円弧状に配置され、真空ポート302によって真空空間301内の真空状態のために真空空間301の空気を排出させるとき、真空空間301内の空気移動を妨げながら、瞬間的ではない柔軟な空気移動を誘導して真空空間301内の完全な真空状態に維持及び生成されるようにする役割を果たす。
【0048】
つまり、ヒートシンク部400cの構造によって互いに異なる圧力条件の間で真空を介して緩衝区間を形成しながら、真空空間301内の空気を排出することにより、真空空間301の真空及び均等な圧力状態を維持することができる。
【0049】
前記ヒートシンク部400cは、第1垂直面470、第1水平面480及び第2垂直面490とから構成された一体の構造をもって全面が円弧状に形成され、前記第1垂直面470、第1水平面480及び第2垂直面490それぞれの中央に複数の第3通孔404が円弧状に穿設される構造を持つ。
【0050】
前記第1垂直面470は、外周面が真空外管300aの内周面に連結され、前記第1水平面480は、第1垂直面470の内周面に一側外周端が折曲連結されて外側に水平延長され、前記第2垂直面490は、第1水平面480の他側外周端に内周面が折曲連結されて内周面が内管100または断熱管200の外周面に連結される。
【0051】
前記真空空間301の両側にヒートシンク部400cが配置されるとき、互いにヒートシンク部400cの第2垂直面490が対向する形状に隔設される。
【0052】
前記ヒートシンク部400cは、真空空間301内の両側に配置された第1、第2熱遮断ディスク400a、400b単位の間の内側または第1、第2熱遮断ディスク400a、400b単位の外側に配置でき、前記第1、第2熱遮断ディスク400a、400bなしに単独で真空空間301内に配置できる。
【0053】
また、図8及び図9に示すように、前記真空ポート302を基準に、真空空間301の内部一側に形成された第2熱遮断ディスク400bの内側面の中央と真空空間301の内部他側に形成された第1熱遮断ディスク400aの外側面の中央を互いに円柱状に連結して、内管100または断熱管200の外周と真空外管300a内周との間に等間隔の第1真空層501a、501bが形成されるように区画管500がさらに含まれる、真空断熱配管10を提供する。
【0054】
前記真空ポート302を基準に、真空空間301の内部一側に形成された第1、第2熱遮断ディスク400a、400bにおける第2熱遮断ディスク400bの内側面の中央と、真空空間の内部他側に形成された第1、第2熱遮断ディスク400a、400bにおける第1熱遮断ディスク400aの外側面の中央とを互いに連結して、内管100または断熱管200を離間包囲する円筒状の区画管500を形成する。このとき、区画管500の内周面の内側である区画管500と内管100または断熱管200との間、および区画管500の外周面の外側である区画管500と真空外管300aとの間にそれぞれ第1真空層501a、501bが形成される構造を持つ。
【0055】
前記第1真空層501a、501bが2重に形成されることにより、真空外管300aから伝達される輻射熱が第1真空層501a、501bによって熱を遮断しながら、内管100または断熱管200に伝達される熱伝導を遮断する役割を果たして、内管100の流体に対する熱損失及び真空外管300aの外気の遮断による断熱効果を極大化する。
【0056】
また、図10に示すように、前記区画管500の外周一面に相互左右対称に傾斜して傾斜面511を形成するように折り曲げられ、内側に第2空間部513を形成しながら傾斜面511の両端を連結する第2水平面512の内周面が断熱管200の外周面に連結または面接触されるグルーブ510が形成され、前記グルーブ510が区画管500の外周面に等間隔で形成される構造を持つ、真空断熱配管10を提供する。
【0057】
前記区画管500の表面が連続的な配列構造を持つ多数のグルーブ510が対称構造で形成され、この時、前記グルーブ510は、円弧状に形成され、区画管500の外周一面に相互左右対称に傾斜して傾斜面511を形成するように折り曲げられ、内側に凹入した第2空間部513を形成しながら、傾斜面511の両端を連結する第2水平面512の内周面が内管100または断熱管200の外周面に連結または面接触される形状を有する。
【0058】
前記グルーブ510の第2水平面512の内周面が内管100または断熱管200の外周面に連結されるとき、区画管500のグルーブ510とグルーブ510との間の空間に、隣接するそれぞれの傾斜面511に多数個の通孔(図示せず)が円周方向に隔設されることにより、前記空間内に真空状態を維持するようにする。
【0059】
前記グルーブ510は、真空空間301内の空気による熱転移ではなく、輻射熱による接触面積を大きくして放熱面積を広めるためのものである。
【0060】
また、図11に示すように、前記真空空間301内の真空圧による変形程度を補償しながら熱転移を遮断して急速な冷却効率を高めるように、前記区画管500の外周面が螺旋状の凹凸構造または区画型の凹凸構造で形成され、すなわち、区画管500を基準に内側及び外側にそれぞれ第1真空層501a、501bが形成されることにより、区画の表面が螺旋状の凹凸構造または区画型の凹凸構造で形成される。
【0061】
前記区画管500の表面が区画型の凹凸構造で形成されると、リング状の凹部と凸部の形状が連続的に区画管500の外周面に形成される構造である。
【0062】
また、図11に示すように、前記真空ポート302を基準に、真空空間301の内部一側に形成された第2熱遮断ディスク400bの内側面の中央と真空空間301の内部他側に形成された第1熱遮断ディスク400aの外側面の中央にそれぞれ円周方向に突出して対向するように第1差し込みタップ440、及び前記第1差し込みタップ440の円周に比べて大きい円周を持つ第2差し込みタップ450が形成され、区画管500の厚さに一致するように第1差し込みタップ440と第2差し込みタップ450との間に円柱状の差し込み溝460が形成される、真空断熱配管10を提供する。
【0063】
また、図12に示すように、前記真空ポート302を基準に、真空空間301の内部一側に形成された第2熱遮断ディスク400bと、真空空間301の内部他側に形成された第1熱遮断ディスク400aが、それぞれ側面の中央を基準に外周及び内周に行くほど内幅が次第に大きくなる形状でありながら、内側面及び外側面が凹入した半球形に形成される構造を持つ、真空断熱配管10を提供する。
【0064】
前記真空空間301の内部一側に形成された第2熱遮断ディスク400bと、前記第2熱遮断ディスク400bと対向する内部他側に形成された第1熱遮断ディスク400aは、それぞれ外側面と内側面が半球形の凹入した形状の円柱状に形成される。この時、第1、第2熱遮断ディスク400a、400bが凹入した半球状に形成されることにより、前記半球状の面が熱の接触面であって接触面の表面粗さに起因する熱接触抵抗を減らして冷却効率を向上させることができる。
【0065】
また、前記真空空間301内の一側及び他側に形成された第1、第2熱遮断ディスク400a、400bの両方が、上述した半球状の熱接触面の形状と同じ形状を有する。
【0066】
また、上述した内管100または断熱管200と真空外管300aとの間の真空空間301を区画して第2真空層303と断熱層304を区画及び分離形成することにより、真空外管300aを介して輻射熱を遮断するとともに、第2真空層303による熱転移の温度差を遮断するだけでなく、断熱層304によって断熱性能を極大化するように、次の構造を持つ。
【0067】
図13及び図14に示すように、前記真空ポート302が設けられた真空外管300aと、前記真空外管300aの内側に真空外管から離間して設けられた真空内管300bとに区画形成され、前記真空外管300aが、両端がそれぞれ垂直折曲された第1面310と、前記第1面310の端部に連結されて水平折曲され、内周面が内管100または断熱管200の外周面に連結される第2面320と、前記第2面320の端部に連結されて内側に垂直折曲された第3面330と、前記第3面330の端部に連結されて水平折曲され、所定の長さに延びながら内管100または断熱管200の外周面との間に結合溝341が形成される第4面340とで構成される一体の構造を有し、
前記真空内管300bの両端がそれぞれ垂直折曲された第5面350と、前記第5面350の端部に連結されて水平折曲され、第4面340の長さに対応する長さを有し、内周面が内管100または断熱管200の外周面に密着される第6面360とを形成し、前記真空内管300bの両端を除いた外周面の外径が第4面340の外径に一致する形状を有し、
前記真空外管300aの第4面340と真空内管300bの第6面360との間にリング状のパッキン部600が形成される構造を持つ、真空断熱配管10を提供する。
【0068】
前記真空外管300aの内側に円柱状の真空内管300bが真空外管から離間して設けられ、真空外管300aと真空内管300bとの間に第2真空層303が形成され、真空内管300bと内管100または断熱管200との間に断熱層304が形成され、すなわち、真空内管300bの外郭に第2真空層303が形成され、内管100または断熱管200の外郭に断熱層304が形成される構造を持つ。
【0069】
前記真空外管300aの両端がそれぞれ垂直折曲された第1面310と、前記第1面310の端部に連結されて水平折曲され、内周面が内管100または断熱管200の外周面に連結される第2面320と、前記第2面320の端部に連結されて内側に垂直折曲された第3面330と、前記第3面330の端部に連結されて水平折曲され、所定の長さに延びながら内管100または断熱管200の外周面との間に結合溝341が形成される第4面340とで構成される一体の連結構造が円弧状に形成され、前記第2面320の内周面が内管100または断熱管200の外周面に連結され、真空外管300aと内管100との間、または真空外管300aと断熱管200との間の空間が密閉された構造を持つ。
【0070】
前記真空内管300bの両端がそれぞれ垂直折曲された第5面350と、前記第5面350の端部に連結されて水平折曲され、第4面340の長さに対応する長さを有し、結合溝341の内側に位置して内周面が内管100または断熱管200の外周面に密着される第6面360を形成する一体の連結構造が円弧状に形成され、前記真空内管300bの両端を除いた外周面の外径が第4面340の外径に一致する形状を有する。
【0071】
前記パッキン部600は、リング状をし、真空外管300aの第4面340と真空内管300bの第6面360との間である結合溝341に配置され、外周面が真空外管300aの第4面340を密着し、内周面が真空内管300bの第6面360を密着する。
【0072】
このため、前記真空外管300aに設けられた真空ポート302によって第2真空層303を真空状態に維持し、この時、第2真空層303の真空圧によって真空内管300bが第2真空層303に移動しながらパッキン部600を圧迫して第2真空層303の真空状態を保持するとともに、断熱層304には一定の温度を維持する空気層が形成される。
【0073】
また、図15に示すように、前記真空外管300aの外周面が両側に継手連結されることで、一側の第1面310が、上述の第2通孔410bが形成された第2熱遮断ディスク400bとなり、他側の第1面310は、第1通孔410aが形成された第1熱遮断ディスク400aとなり、前記第2熱遮断ディスク400bの側部および第1熱遮断ディスク400aの側部にそれぞれ第1、第2熱遮断ディスク400a、400bがそれぞれ形成され、この時、側部に形成された第1、第2熱遮断ディスク400a、400bが前記第1面310であり、前記第1面310に第2面320、第3面330、第4面340が一体に連結される。
【0074】
このような第1面310である第1、第2熱遮断ディスク400a、400bに第2面320、第3面330、第4面340が連結された連結単位が、真空外管300a内に繰り返し配置されることにより、上述した真空外管300aとの同一結合構造で結合される真空内管300bが設置され、内管100の長さ方向に対応する真空内管300bの長さ方向に上述の真空外管300aと真空内管300bとの結合構造が離隔して繰り返し配列される構造を持つ。
【0075】
以上の説明は、本実施形態の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないもので、本実施形態の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本実施形態の本質的な特性から逸脱することなく、様々な修正及び変形が可能である。したがって、本実施形態は、本実施形態の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態により、本実施形態の技術思想の範囲が限定されるものではない。本実施形態の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本実施形態の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0076】
10 真空断熱配管
100 内管
200 断熱管
201 断熱空間
210 空間維持 体
211 水平部
212 密着部
213 第1空間部
300a 真空外管
300b 真空内管
301 真空空間
302 真空ポート
303 第2真空層
304 断熱層
310 第1面
320 第2面
330 第3面
340 第4面
341 結合溝
350 第5面
360 第6面
400a 第1熱遮断ディスク
400b 第2熱遮断ディスク
400c ヒートシンク部
401 共有空間
404 第3通孔
410a 第1通孔
410b 第2通孔
420 流路孔
430 放熱ピン
440 第1差し込みタップ
450 第2差し込みタップ
460 差し込み溝
470 第1垂直面
480 第2水平面
490 第2垂直面
500 区画管
501a、501b 第1真空層
510 グルーブ
511 傾斜面
512 第2水平面
513 第2空間部
600 パッキン部

図1
図2
図3(a)】
図3(b)】
図3(c)】
図3(d)】
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15