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特許7094673基地局装置、端末装置、および、通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】基地局装置、端末装置、および、通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/24 20090101AFI20220627BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220627BHJP
【FI】
H04W52/24
H04W72/04 136
H04W72/04 137
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017172866
(22)【出願日】2017-09-08
(65)【公開番号】P2019050471
(43)【公開日】2019-03-28
【審査請求日】2020-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100160783
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 裕之
(73)【特許権者】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】横枕 一成
(72)【発明者】
【氏名】山田 昇平
(72)【発明者】
【氏名】坪井 秀和
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宏樹
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】LG Electronics,Consideration on UL power control process for NR,3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1713223,フランス,3GPP,2017年08月12日
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on UL SRS transmission power,3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1713769,フランス,3GPP,2017年08月12日
【文献】Guangdong OPPO Mobile Telecom,Uplink power control mechanism for NR,3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1713246,フランス,3GPP,2017年08月11日
【文献】Intel Corporation,On non-codebook Based UL Transmission,3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1712538,フランス,3GPP,2017年08月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の情報および第2の情報を受信する受信部と、
物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を送信する送信部と、
前記物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)の送信電力を決定する制御部と、を備え、
前記第1の情報は、前記送信電力を決定するための1つまたは複数のパラメータを含み、
前記第2の情報は、サウンディング参照信号(SRS)リソースインデックス(SRI)に関連付けられたインデックスを含み、RRCシグナリングにより受信され、
前記1つまたは複数のパラメータのうち1つのパラメータは、前記サウンディング参照信号(SRS)リソースインデックス(SRI)に関連付けられたインデックスに関連付けられている、
端末装置。
【請求項2】
第1の情報および第2の情報を送信する送信部と、
物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を受信する受信部と、を備え、
前記第1の情報は、前記物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)の送信電力を決定するための1つまたは複数のパラメータを含み、
前記第2の情報は、サウンディング参照信号(SRS)リソースインデックス(SRI)に関連付けられたインデックスを含み、RRCシグナリングにより送信され、
前記1つまたは複数のパラメータのうち1つのパラメータは、前記サウンディング参照信号(SRS)リソースインデックス(SRI)に関連付けられたインデックスに関連付けられている、
基地局装置。
【請求項3】
端末装置の通信方法であって、
第1の情報および第2の情報を受信し、
物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を送信し、
前記物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)の送信電力を決定し、
前記第1の情報は、前記送信電力を決定するための1つまたは複数のパラメータを含み、
前記第2の情報は、サウンディング参照信号(SRS)リソースインデックス(SRI)に関連付けられたインデックスを含み、RRCシグナリングにより受信され、
前記1つまたは複数のパラメータのうち1つのパラメータは、前記サウンディング参照信号(SRS)リソースインデックス(SRI)に関連付けられたインデックスに関連付けられている、
通信方法。
【請求項4】
基地局装置の通信方法であって、
第1の情報および第2の情報を送信し、
物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)を受信し、
前記第1の情報は、前記物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)の送信電力を決定するための1つまたは複数のパラメータを含み、
前記第2の情報は、サウンディング参照信号(SRS)リソースインデックス(SRI)に関連付けられたインデックスを含み、RRCシグナリングにより送信され、
前記1つまたは複数のパラメータのうち1つのパラメータは、前記サウンディング参照信号(SRS)リソースインデックス(SRI)に関連付けられたインデックスに関連付けられている、
通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置、端末装置、通信方法、および、集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、第5世代のセルラーシステムに向けた無線アクセス方式および無線ネットワーク技術として、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP: The Third Generation Partnership Project)において、LTE(Long Term Evolution)-Advanced Pro及びNR(New Radio technology)の技術検討及び規格策定が行われている(非特許文献1)。
【0003】
第5世代のセルラーシステムでは、高速・大容量伝送を実現するeMBB(enhanced Mobile BroadBand)、低遅延・高信頼通信を実現するURLLC(Ultra-Reliable and Low Latency
Communication)、IoT(Internet of Things)などマシン型デバイスが多数接続するmMTC(massive Machine Type Communication)の3つがサービスの想定シナリオとして要求されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】RP-161214, NTT DOCOMO, “Revision of SI: Study on New Radio Access Technology”, 2016年6月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記のような無線通信システムにおいて、基地局装置と端末装置が、効率的に端末装置、基地局装置、通信方法、および、集積回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)上記の目的を達成するために、本発明の態様は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の一態様における端末装置は、第1の情報を受信し、物理下りリンク制御チャネルを受信する受信部と、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信する送信部と、を備える。
【0007】
(2)また、本発明の一態様における端末装置において、前記第1のパワーヘッドルームレベルはスケジュールされた有効なリソースブロック数に基づいて計算され、前記第2のパワーヘッドルームレベルはリファレンスフォーマットで計算される。
【0008】
(3)また、本発明の一態様における基地局装置は、端末装置と通信する基地局装置であって、第1の情報を送信し、物理下りリンク制御チャネルを送信する送信部と、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリ
ンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信する受信部と、を備える。
【0009】
(4)また、本発明の一態様における基地局装置において、前記第1のパワーヘッドルームレベルはスケジュールされた有効なリソースブロック数に基づいて計算され、前記第2のパワーヘッドルームレベルはリファレンスフォーマットで計算される。
【0010】
(5)また、本発明の一態様における通信方法は、基地局装置と通信する端末装置の通信方法であって、端末装置と通信する基地局装置の通信方法であって、第1の情報を受信し、物理下りリンク制御チャネルを受信し、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信する。
【0011】
(6)また、本発明の一態様における通信方法は、端末装置と通信する基地局装置の通信方法であって、第1の情報を送信し、物理下りリンク制御チャネルを送信し、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信する受信する。
【0012】
(7)また、本発明の一態様における集積回路は、基地局装置と通信する端末装置に実装される集積回路であって、第1の情報を受信し、物理下りリンク制御チャネルを受信する受信手段と、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信する送信手段と、を備える。
【0013】
(8)また、本発明の一態様における集積回路は、端末装置と通信する基地局装置に実装される集積回路であって、第1の情報を送信し、物理下りリンク制御チャネルを送信する送信手段と、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信する受信手段と、を備える。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、基地局装置と端末装置が、効率的に通信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態における無線通信システムの概念を示す図である。
図2】本実施形態における下りリンクスロットの概略構成の一例を示す図である。
図3】サブフレーム、スロット、ミニスロットの時間領域における関係を示した図である。
図4】スロットまたはサブフレームの一例を示す図である。
図5】ビームフォーミングの一例を示した図である。
図6】SRSリソースの一例を示した図である。
図7】本実施形態における端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。
図8】本実施形態における基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0017】
図1は、本実施形態における無線通信システムの概念図である。図1において、無線通信システムは、端末装置1A~1C、および基地局装置3を具備する。以下、端末装置1A~1Cを端末装置1とも称する。
【0018】
端末装置1は、ユーザ端末、移動局装置、通信端末、移動機、端末、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)とも称される。基地局装置3は、無線基地局装置、基地局、無線基地局、固定局、NB(Node B)、eNB(evolved Node B)、BTS(Base Transceiver Station)、BS(Base Station)、NR NB(NR Node B)、NNB、T
RP(Transmission and Reception Point)、gNBとも称される。
【0019】
図1において、端末装置1と基地局装置3の間の無線通信では、サイクリックプレフィックス(CP: Cyclic Prefix)を含む直交周波数分割多重(OFDM: Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、シングルキャリア周波数多重(SC-FDM: Single-Carrier Frequency Division Multiplexing)、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-S-OFDM: Discrete Fourier Transform Spread OFDM)、マルチキャリア符号分割多重(MC-CDM: Multi-Carrier Code Division Multiplexing)が用いられてもよい。
【0020】
また、図1において、端末装置1と基地局装置3の間の無線通信では、ユニバーサルフィルタマルチキャリア(UFMC: Universal-Filtered Multi-Carrier)、フィルタOFDM(F-OFDM: Filtered OFDM)、窓関数が乗算されたOFDM(Windowed OFDM)、フィルタバンクマルチキャリア(FBMC: Filter-Bank Multi-Carrier)が用いられてもよい。
【0021】
なお、本実施形態ではOFDMを伝送方式としてOFDMシンボルで説明するが、上述の他の伝送方式の場合を用いた場合も本発明に含まれる。
【0022】
また、図1において、端末装置1と基地局装置3の間の無線通信では、CPを用いない、あるいはCPの代わりにゼロパディングをした上述の伝送方式が用いられてもよい。また、CPやゼロパディングは前方と後方の両方に付加されてもよい。
【0023】
図1において、端末装置1と基地局装置3の間の無線通信では、サイクリックプレフィックス(CP: Cyclic Prefix)を含む直交周波数分割多重(OFDM: Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、シングルキャリア周波数多重(SC-FDM: Single-Carrier Frequency Division Multiplexing)、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-S-OFDM: Discrete Fourier Transform Spread OFDM)、マルチキャリア符号分割多重(MC-CDM: Multi-Carrier Code Division Multiplexing)が用いられてもよい。
【0024】
図1において、端末装置1と基地局装置3の無線通信では、以下の物理チャネルが用いられる。
【0025】
・PBCH(Physical Broadcast CHannel)
・PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)
・PDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)
・PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)
・PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)
・PRACH(Physical Random Access CHannel)
【0026】
PBCHは、端末装置1が必要な重要なシステム情報を含む重要情報ブロック(MIB: Master Information Block、EIB: Essential Information Block、BCH:Broadcast Channel)を報知するために用いられる。
【0027】
また、PBCHは、同期信号のブロック(SS/PBCHブロックとも称する)の周期内の時間インデックスを報知するために用いられてよい。ここで、時間インデックスは、セル内の同期信号およびPBCHのインデックスを示す情報である。例えば、3つの送信ビームを用いてSS/PBCHブロックを送信する場合、予め定められた周期内または設定された周期内の時間順を示してよい。また、端末装置は、時間インデックスの違いを送信ビームの違いと認識してもよい。
【0028】
PDCCHは、下りリンクの無線通信(基地局装置3から端末装置1への無線通信)において、下りリンク制御情報(Downlink Control Information: DCI)を送信する(また
は運ぶ)ために用いられる。ここで、下りリンク制御情報の送信に対して、1つまたは複数のDCI(DCIフォーマットと称してもよい)が定義される。すなわち、下りリンク制御情報に対するフィールドがDCIとして定義され、情報ビットへマップされる。
【0029】
例えば、DCIとして、スロットフォーマットを示す情報が指示されてもよい。例えば、DCIとして、PDCCHおよび/またはPDSCHが含まれる下りリンクの送信期間、ギャップ、PUCCHおよび/またはPUSCH、SRSが含まれる上りリンクの送信期間を示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0030】
例えば、DCIとして、スケジューリングされたPDSCHの送信期間を示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0031】
例えば、DCIとして、スケジューリングされたPUSCHの送信期間を示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0032】
例えば、DCIとして、スケジューリングされたPDSCHに対するHARQ-ACKを送信するタイミングを示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0033】
例えば、DCIとして、スケジューリングされたPUSCHに対するHARQ-ACKを送信するタイミングを示す情報を含むDCIが定義されてもよい。
【0034】
例えば、DCIとして、1つのセルにおける1つの下りリンクの無線通信PDSCH(1つの下りリンクトランスポートブロックの送信)のスケジューリングのために用いられるDCIが定義されてもよい。
【0035】
例えば、DCIとして、1つのセルにおける1つの上りリンクの無線通信PUSCH(
1つの上りリンクトランスポートブロックの送信)のスケジューリングのために用いられるDCIが定義されてもよい。
【0036】
ここで、DCIには、PUSCHまたはPDSCHのスケジューリングに関する情報が含まれる。ここで、下りリンクに対するDCIを、下りリンクグラント(downlink grant)、または、下りリンクアサインメント(downlink assignment)とも称する。ここで、
上りリンクに対するDCIを、上りリンクグラント(uplink grant)、または、上りリンクアサインメント(Uplink assignment)とも称する。
【0037】
PUSCHは、上りリンクの無線通信(端末装置1から基地局装置3の無線通信)において、上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)を送信するために用い
られる。ここで、上りリンク制御情報には、下りリンクのチャネルの状態を示すために用いられるチャネル状態情報(CSI: Channel State Information)が含まれてもよい。また、上りリンク制御情報には、UL-SCHリソースを要求するために用いられるスケジューリング要求(SR: Scheduling Request)が含まれてもよい。また、上りリンク制御情報には、HARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request ACKnowledgement)が含ま
れてもよい。HARQ-ACKは、下りリンクデータ(Transport block, Medium Access
Control Protocol Data Unit: MAC PDU, Downlink-Shared Channel: DL-SCH)に対する
HARQ-ACKを示してもよい。
【0038】
PDSCHは、媒介アクセス(MAC: Medium Access Control)層からの下りリンクデータ(DL-SCH: Downlink Shared CHannel)の送信に用いられる。また、下りリンクの場合
にはシステム情報(SI: System Information)やランダムアクセス応答(RAR: Random Access Response)などの送信にも用いられる。
【0039】
PUSCHは、MAC層からの上りリンクデータ(UL-SCH: Uplink Shared CHannel)
または上りリンクデータと共にHARQ-ACKおよび/またはCSIを送信するために用いられてもよい。また、CSIのみ、または、HARQ-ACKおよびCSIのみを送信するために用いられてもよい。すなわち、UCIのみを送信するために用いられてもよい。
【0040】
ここで、基地局装置3と端末装置1は、上位層(higher layer)において信号をやり取り(送受信)する。例えば、基地局装置3と端末装置1は、無線リソース制御(RRC: Radio Resource Control)層において、RRCシグナリング(RRC message: Radio Resource
Control message、RRC information: Radio Resource Control informationとも称され
る)を送受信してもよい。また、基地局装置3と端末装置1は、MAC(Medium Access Control)層において、MACコントロールエレメントを送受信してもよい。ここで、R
RCシグナリング、および/または、MACコントロールエレメントを、上位層の信号(higher layer signaling)とも称する。ここでの上位層は、物理層から見た上位層を意味するため、MAC層、RRC層、RLC層、PDCP層、NAS(Non Access Stratum)層などの一つまたは複数を含んでもよい。例えば、MAC層の処理において上位層とは、RRC層、RLC層、PDCP層、NAS層などの一つまたは複数を含んでもよい。
【0041】
PDSCHまたはPUSCHは、RRCシグナリング、および、MACコントロールエレメントを送信するために用いられてもよい。ここで、PDSCHにおいて、基地局装置3から送信されるRRCシグナリングは、セル内における複数の端末装置1に対して共通のシグナリングであってもよい。また、基地局装置3から送信されるRRCシグナリングは、ある端末装置1に対して専用のシグナリング(dedicated signalingとも称する)で
あってもよい。すなわち、端末装置固有(UEスペシフィック)の情報は、ある端末装置1に対して専用のシグナリングを用いて送信されてもよい。また、PUSCHは、上りリ
ンクにおいてUEの能力(UE Capability)の送信に用いられてもよい。
【0042】
図1において、下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理信号が用いられる。ここで、下りリンク物理信号は、上位層から出力された情報を送信するために使用されないが、物理層によって使用される。
・同期信号(Synchronization signal: SS)
・参照信号(Reference Signal: RS)
【0043】
同期信号は、プライマリ同期信号(PSS:Primary Synchronization Signal)およびセカンダリ同期信号(SSS)を含んでよい。PSSとSSSを用いてセルIDが検出されてよい。
【0044】
同期信号は、端末装置1が下りリンクの周波数領域および時間領域の同期をとるために用いられる。ここで、同期信号は、端末装置1が基地局装置3によるプリコーディングまたはビームフォーミングにおけるプリコーディングまたはビームの選択に用いられて良い。なお、ビームは、送信または受信フィルタ設定と呼ばれてもよい。
【0045】
参照信号は、端末装置1が物理チャネルの伝搬路補償を行うために用いられる。ここで、参照信号は、端末装置1が下りリンクのCSIを算出するためにも用いられてよい。また、参照信号は、無線パラメータやサブキャリア間隔などのヌメロロジーやFFTの窓同期などができる程度の細かい同期(Fine synchronization)に用いられて良い。
【0046】
本実施形態において、以下の下りリンク参照信号のいずれか1つまたは複数が用いられる。
・DMRS(Demodulation Reference Signal)
・CSI-RS(Channel State Information Reference Signal)
・PTRS(Phase Tracking Reference Signal)
・TRS(Tracking Reference Signal)
【0047】
DMRSは、変調信号を復調するために使用される。なお、DMRSには、PBCHを復調するための参照信号と、PDSCHを復調するための参照信号の2種類が定義されてもよいし、両方をDMRSと称してもよい。CSI-RSは、チャネル状態情報(CSI:Channel State Information)の測定およびビームマネジメントに使用される。PTR
Sは、位相雑音に起因する周波数オフセットを保証する目的で、時間軸で位相をトラックするために使用される。TRSは、高速移動時におけるドップラーシフトを保証するために使用される。なお、TRSはCSI-RSの1つの設定として用いられてよい。例えば、1ポートのCSI-RSがTRSとして無線リソースが設定されてもよい。
【0048】
本実施形態において、以下の上りリンク参照信号のいずれか1つまたは複数が用いられる。
・DMRS(Demodulation Reference Signal)
・PTRS(Phase Tracking Reference Signal)
・SRS(Sounding Reference Signal)
【0049】
DMRSは、変調信号を復調するために使用される。なお、DMRSには、PUCCHを復調するための参照信号と、PUSCHを復調するための参照信号の2種類が定義されてもよいし、両方をDMRSと称してもよい。SRSは、上りリンクチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)の測定、チャネルサウンディング、およびビーム
マネジメントに使用される。PTRSは、位相雑音に起因する周波数オフセットを保証する目的で、時間軸で位相をトラックするために使用される。
【0050】
下りリンク物理チャネルおよび/または下りリンク物理シグナルを総称して、下りリンク信号と称する。上りリンク物理チャネルおよび/または上りリンク物理シグナルを総称して、上りリンク信号と称する。下りリンク物理チャネルおよび/または上りリンク物理チャネルを総称して、物理チャネルと称する。下りリンク物理シグナルおよび/または上りリンク物理シグナルを総称して、物理シグナルと称する。
【0051】
BCH、UL-SCHおよびDL-SCHは、トランスポートチャネルである。媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)層で用いられるチャネルをトランスポー
トチャネルと称する。MAC層で用いられるトランスポートチャネルの単位を、トランスポートブロック(TB:transport block)および/またはMAC PDU(Protocol Data Unit)とも称する。MAC層においてトランスポートブロック毎にHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の制御が行われる。トランスポートブロックは、MAC層が物理層に渡す(deliver)データの単位である。物理層において、トランスポートブロッ
クはコードワードにマップされ、コードワード毎に符号化処理が行われる。
【0052】
また、参照信号は、無線リソース測定(RRM:Radio Resource Measurement)に用いられてよい。また、参照信号は、ビームマネジメントに用いられてよい。
【0053】
ビームマネジメントは、送信装置(下りリンクの場合は基地局装置3であり、上りリンクの場合は端末装置1である)におけるアナログおよび/またはディジタルビームと、受信装置(下りリンクの場合は端末装置1、上りリンクの場合は基地局装置3である)におけるアナログおよび/またはディジタルビームの指向性を合わせ、ビーム利得を獲得するための基地局装置3および/または端末装置1の手続きであってよい。
【0054】
なお、ビームペアリンクを構成、設定または確立する手続きとして、下記の手続きを含んでよい。
・ビーム選択(Beam selection)
・ビーム改善(Beam refinement)
・ビームリカバリ(Beam recovery)
【0055】
例えば、ビーム選択は、基地局装置3と端末装置1の間の通信においてビームを選択する手続きであってよい。また、ビーム改善は、さらに利得の高いビームの選択、あるいは端末装置1の移動によって最適な基地局装置3と端末装置1の間のビームの変更をする手続きであってよい。ビームリカバリは、基地局装置3と端末装置1の間の通信において遮蔽物や人の通過などにより生じるブロッケージにより通信リンクの品質が低下した際にビームを再選択する手続きであってよい。
【0056】
ビームマネジメントには、ビーム選択、ビーム改善が含まれてよい。ビームリカバリには、下記の手続きを含んでよい。
・ビーム失敗(beam failure)の検出
・新しいビームの発見
・ビームリカバリリクエストの送信
・ビームリカバリリクエストに対する応答のモニタ
【0057】
例えば、端末装置1における基地局装置3の送信ビームを選択する際にCSI-RSまたはSS/PBCHブロックに含まれるSSSのRSRP(Reference Signal Received Power)を用いてもよいし、CSIを用いてもよい。また、基地局装置3への報告として
CSI-RSリソースインデックス(CRI:CSI-RS Resource Index)を用いてもよい
し、SS/PBCHブロックに含まれるPBCHで報知される時間インデックスを用いて
もよい。
【0058】
また、基地局装置3は、端末装置1へビームを指示する際にCRIまたはSS/PBCHの時間インデックスを指示し、端末装置1は、指示されたCRIまたはSS/PBCHの時間インデックスに基づいて受信する。このとき、端末装置1は指示されたCRIまたはSS/PBCHの時間インデックスに基づいて空間フィルタを設定し、受信してよい。また、端末装置1は、疑似同位置(QCL:Quasi-Co-Location)の想定を用いて受信し
てもよい。ある信号(アンテナポート、同期信号、参照信号など)が別の信号(アンテナポート、同期信号、参照信号など)とQCLであるまたは、QCL想定されるとは、ある信号が別の信号と関連付けられていると解釈できる。
【0059】
もしあるアンテナポートにおけるあるシンボルが搬送されるチャネルの長区間特性(Long Term Property)が他方のアンテナポートにおけるあるシンボルが搬送されるチャネルから推論されうるなら、2つのアンテナポートはQCLであるといわれる。チャネルの長区間特性は、遅延スプレッド、ドップラースプレッド、ドップラーシフト、平均利得、及び平均遅延の1つまたは複数を含む。例えば、アンテナポート1とアンテナポート2が平均遅延に関してQCLである場合、アンテナポート1の受信タイミングからアンテナポート2の受信タイミングが推論されうることを意味する。
【0060】
このQCLは、ビームマネジメントにも拡張されうる。そのために、空間に拡張したQCLが新たに定義されてもよい。例えば、空間のQCL想定におけるチャネルの長区間特性(Long term property)として、無線リンクあるいはチャネルにおける到来角(AoA(Angle of Arrival), ZoA(Zenith angle of Arrival)など)および/または角度広がり
(Angle Spread、例えばASA(Angle Spread of Arrival)やZSA(Zenith angle Spread of Arrival))、送出角(AoD, ZoDなど)やその角度広がり(Angle Spread、例えばASD(Angle Spread of Departure)やZSS(Zenith angle Spread of Departure))、空間相関(Spatial Correlation)、受信空間パラメータであってもよい。
【0061】
例えば、アンテナポート1とアンテナポート2の間で受信空間パラメータに関してQCLであるとみなせる場合、アンテナポート1からの信号を受信する受信ビーム(空間フィルタ)からアンテナポート2からの信号を受信する受信ビームが推論されうることを意味する。
【0062】
この方法により、ビームマネジメントおよびビーム指示/報告として、空間のQCL想定と無線リソース(時間および/または周波数)によりビームマネジメントと等価な基地局装置3、端末装置1の動作が定義されてもよい。
【0063】
以下、サブフレームについて説明する。本実施形態ではサブフレームと称するが、リソースユニット、無線フレーム、時間区間、時間間隔などと称されてもよい。
【0064】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る下りリンクスロットの概略構成の一例を示す図である。無線フレームのそれぞれは、10ms長である。また、無線フレームのそれぞれは10個のサブフレームおよびW個のスロットから構成される。また、1スロットは、X個のOFDMシンボルで構成される。つまり、1サブフレームの長さは1msである。スロットのそれぞれは、サブキャリア間隔によって時間長が定義される。例えば、OFDMシンボルのサブキャリア間隔が15kHz、NCP(Normal Cyclic Prefix)の場合、X=7あるいはX=14であり、それぞれ0.5msおよび1msである。また、サブキャリア間隔が60kHzの場合は、X=7あるいはX=14であり、それぞれ0.125msおよび0.25msである。また、例えば、X=14の場合、サブキャリア間隔が15kHzの場合はW=10であり、サブキャリア間隔が60kHzの場合はW=40である
図2は、X=7の場合を一例として示している。なお、X=14の場合にも同様に拡張できる。また、上りリンクスロットも同様に定義され、下りリンクスロットと上りリンクスロットは別々に定義されてもよい。また、図2のセルの帯域幅は帯域の一部(BWP:BandWidth Part)として定義されてもよい。また、スロットは、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と定義されてもよい。スロットは、TTIとして定義されなくてもよい。TTIは、トランスポートブロックの送信期間であってもよい。
【0065】
スロットのそれぞれにおいて送信される信号または物理チャネルは、リソースグリッドによって表現されてよい。リソースグリッドは、複数のサブキャリアと複数のOFDMシンボルによって定義される。1つのスロットを構成するサブキャリアの数は、セルの下り
リンクおよび上りリンクの帯域幅にそれぞれ依存する。リソースグリッド内のエレメントのそれぞれをリソースエレメントと称する。リソースエレメントは、サブキャリアの番号とOFDMシンボルの番号とを用いて識別されてよい。
【0066】
リソースブロックは、ある物理下りリンクチャネル(PDSCHなど)あるいは上りリンクチャネル(PUSCHなど)のリソースエレメントのマッピングを表現するために用いられる。リソースブロックは、仮想リソースブロックと物理リソースブロックが定義される。ある物理上りリンクチャネルは、まず仮想リソースブロックにマップされる。その後、仮想リソースブロックは、物理リソースブロックにマップされる。スロットに含まれるOFDMシンボル数X=7で、NCPの場合には、1つの物理リソースブロックは、時間領域において7個の連続するOFDMシンボルと周波数領域において12個の連続するサブキャリアとから定義される。つまり、1つの物理リソースブロックは、(7×12)個の
リソースエレメントから構成される。ECP(Extended CP)の場合、1つの物理リソー
スブロックは、例えば、時間領域において6個の連続するOFDMシンボルと、周波数領域において12個の連続するサブキャリアとにより定義される。つまり、1つの物理リソースブ
ロックは、(6×12)個のリソースエレメントから構成される。このとき、1つの物理リソースブロックは、時間領域において1つのスロットに対応し、15kHzのサブキャリア間隔の場合、周波数領域において180kHz(60kHzの場合には720kHz)に対応する。物理リソースブロックは、周波数領域において0から番号が付けられている。
【0067】
次に、サブキャリア間隔設定μについて説明する。NRでは、複数のOFDMヌメロロジーがサポートされる。あるBWPにおいて、サブキャリア間隔設定μ(μ=0,1,..
.,5)と、サイクリックプレフィックス長は、下りリンクのBWPに対して上位レイヤで
与えられ、上りリンクのBWPにおいて上位レイヤで与えられる。ここで、μが与えられる
と、サブキャリア間隔Δfは、Δf=2^μ・15(kHz)で与えられる。
【0068】
サブキャリア間隔設定μにおいて、スロットは、サブフレーム内で0からN^{subframe,μ}_{slot}-1に昇順に数えられ、フレーム内で0からN^{frame,μ}_{slot}-1に昇順に
数えられる。スロット設定およびサイクリックプレフィックスに基づいてN^{slot}_{symb}の連続するOFDMシンボルがスロット内にある。N^{slot}_{symb}は7または14である。サブフレーム内のスロットn^{μ}_{s}のスタートは、同じサブフレーム内のn^{μ}_{s} N^{slot}_{symb}番目のOFDMシンボルのスタートと時間でアラインされている。
【0069】
次に、サブフレーム、スロット、ミニスロットについて説明する。図3は、サブフレーム、スロット、ミニスロットの時間領域における関係を示した図である。同図のように、3種類の時間ユニットが定義される。サブフレームは、サブキャリア間隔によらず1msであり、スロットに含まれるOFDMシンボル数は7または14であり、スロット長はサブキャリア間隔により異なる。ここで、サブキャリア間隔が15kHzの場合、1サブフレームには14OFDMシンボル含まれる。
【0070】
ミニスロット(サブスロットと称されてもよい)は、スロットに含まれるOFDMシンボル数よりも少ないOFDMシンボルで構成される時間ユニットである。同図はミニスロットが2OFDMシンボルで構成される場合を一例として示している。ミニスロット内のOFDMシンボルは、スロットを構成するOFDMシンボルタイミングに一致してもよい。なお、スケジューリングの最小単位はスロットまたはミニスロットでよい。また、ミニスロットを割り当てることを、ノンスロットベースのスケジューリングと称してもよい。また、ミニスロットをスケジューリングされることを参照信号とデータのスタート位置の相対的な時間位置が固定であるリソースがスケジュールされたと表現されてもよい。
【0071】
図4は、スロットまたはサブフレームの一例を示す図である。ここでは、サブキャリア間隔15kHzにおいてスロット長が0.5msの場合を例として示している。同図において、Dは下りリンク、Uは上りリンクを示している。同図に示されるように、ある時間区間内(例えば、システムにおいて1つのUEに対して割り当てなければならない最小の時間区間)においては、
・下りリンクパート(デュレーション)
・ギャップ
・上りリンクパート(デュレーション)
のうち1つまたは複数を含んでよい。なお、これらの割合はスロットフォーマットとして予め定められてもよい。また、スロット内に含まれる下りリンクのOFDMシンボル数またはスロット内のスタート位置および終了位置で定義されてもよい。また、スロット内に含まれる上りリンクのOFDMシンボルまたはDFT-S-OFDMシンボル数またはスロット内のスタート位置および終了位置で定義されてよい。なお、スロットをスケジューリングされることを参照信号とスロット境界の相対的な時間位置が固定であるリソースがスケジュールされたと表現されてもよい。
【0072】
図4(a)は、ある時間区間(例えば、1UEに割当可能な時間リソースの最小単位、またはタイムユニットなどとも称されてよい。また、時間リソースの最小単位を複数束ねてタイムユニットと称されてもよい。)で、全て下りリンク送信に用いられている例であり、図4(b)は、最初の時間リソースで例えばPDCCHを介して上りリンクのスケジューリングを行い、PDCCHの処理遅延及び下りから上りの切り替え時間、送信信号の生成のためのギャップを介して上りリンク信号を送信する。図4(c)は、最初の時間リソースでPDCCHおよび/または下りリンクのPDSCHの送信に用いられ、処理遅延及び下りから上りの切り替え時間、送信信号の生成のためのギャップを介してPUSCHまたはPUCCHの送信に用いられる。ここで、一例としては、上りリンク信号はHARQ-ACKおよび/またはCSI、すなわちUCIの送信に用いられてよい。図4(d)は、最初の時間リソースでPDCCHおよび/またはPDSCHの送信に用いられ、処理遅延及び下りから上りの切り替え時間、送信信号の生成のためのギャップを介して上りリンクのPUSCHおよび/またはPUCCHの送信に用いられる。ここで、一例としては、上りリンク信号は上りリンクデータ、すなわちUL-SCHの送信に用いられてもよい。図4(e)は、全て上りリンク送信(PUSCHまたはPUCCH)に用いられている例である。
【0073】
上述の下りリンクパート、上りリンクパートは、LTEと同様複数のOFDMシンボルで構成されてよい。
【0074】
図5は、ビームフォーミングの一例を示した図である。複数のアンテナエレメントは1つの送信ユニット(TXRU: Transceiver unit)10に接続され、アンテナエレメント毎の位相シフタ11によって位相を制御し、アンテナエレメント12から送信することで送信信号に対して任意の方向にビームを向けることができる。典型的には、TXRUがアンテナポートとして定義されてよく、端末装置1においてはアンテナポートのみが定義されて
よい。位相シフタ11を制御することで任意の方向に指向性を向けることができるため、基地局装置3は端末装置1に対して利得の高いビームを用いて通信することができる。
【0075】
端末装置1は、CP-OFDMとDFT-S-OFDMの2つの波形(waveform)を用いることができる。また、端末装置1は、CP-OFDMおよび/またはDFT-S-OFDMを用いて物理上りリンク共用チャネルを送信する場合に送信電力制御を行う。端末装置1は、物理上りリンク共用チャネルに対するトランスフォームプレコーディングがイネーブルされていない場合に、CP-OFDMを用いる。トランスフォームプレコーディングがイネーブルされていないPUSCHをOFDM based PUSCHと呼んでもよい。端末装置1は、物理上りリンク共用チャネルに対するトランスフォームプレコーディングがイネーブルされている場合に、DFT-S-OFDMを用いる。トランスフォームプレコーディングがイネーブルされているPUSCHをDFT-S-OFDM based PUSCHと呼んでもよい。サービングセルc、サービングセルcの帯域の一部(サービングBWPとも言う)c(cは、以下単にcと表現)、またはサービング帯域の一部(サービングBWPとも言う)cの送信電力は、次式で表される。なお、トランスフォームプレコーディングは、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)を適用することであってよい。また、トランスフォームプレコーディングをイネーブルするかしないかは、DFT-S-OFDMをPUSCHに用いるかCP-OFDMをPUSCH送信に用いるかを切り替えることであってよい。また、端末装置1がトランスフォームプレコーディングをイネーブルするPUSCH送信を用いるかトランスフォームプレコーディングをイネーブルしないPUSCH送信を用いるかはRRCシグナリング、MAC CEおよび/またはDCIで基地局装置3から指示されてよい。CP-OFDMおよび/またはDFT-S-OFDMかはRRCシグナリング、MAC CE、および/またはDCIで切り替えてもよい。また、基地局装置3は、RRCでいずれか一方または両方の波形を端末装置1に設定し、DCIにより波形を切り替えてもよい。
【0076】
【数1】
【0077】
PUSCH,c(i)はc番目のサービングセルまたはサービングBWPのi番目のスロットにおけるPUSCHの送信電力(dBm)、jはPUSCHの種類に関するパラメータを表している。例えば、j=0の場合は、セミパーシステントスケジューリング、j=1はダイナミックスケジューリング、j=2はランダムアクセスレスポンスグラントの送信であることを表している。
【0078】
また、Pcmax,cはc番目のサービングセルまたはサービングBWPにおける最大送信電力、MPUSCH,c(i)はc番目のサービングセルまたはサービングBWPにおけるi番目のスロットのための(スケジュールされた)有効なリソースブロック数で表現されるPUSCHのリソース割当の帯域幅である。また、PO_PUSCH,c(j)は上位レイヤで与えられるセル固有および/またはユーザ固有の電力、α(j)は上位レイヤで与えられる0から1の間で表されるパスロス補償ファクタ、PLはc番目のサービングセルまたはサービングBWPにおけるSSブロック(PSS、SSS、PBCHなど)またはCSI-RSから推定されるパスロス推定値である。ΔTF,cは上位レイヤで指示された場合、またはUCIを多重する場合に与えられる電力補正、f(i)は、DCIで指示されたTPC(Transmission Power Control)コマンドによるi番目のスロットにおける補正値または累積値である。
【0079】
すなわち、ある状況(例えば、PUCCHを同じスロット送信しない場合など)で、c番目のサービングセルまたはサービングBWPのi番目のスロットにおけるPUSCHの送信電力(dBm)は、Pcmax,c、MPUSCH,c(i)、PO_PUSCH,c(j)、α(j)、PL、ΔTF,c、f(i)などに基づいて計算される。
【0080】
PUCCHを同じスロット送信する場合には、次式で送信電力が与えられる。
【0081】
【数2】
【0082】
ただし、P^cmax,cはPcmax,cの真値(linear value)であり、P^PUCCH
(i)はスロットiにおけるPUCCHの送信電力の真値である。
【0083】
すなわち、ある別の状況(例えば、PUCCHを同じスロット送信する場合など)で、c番目のサービングセルまたはサービングBWPのi番目のスロットにおけるPUSCHの送信電力(dBm)は、P^cmax,c、P^PUCCH(i)、MPUSCH,c(i)
、PO_PUSCH,c(j)、α(j)、PL、ΔTF,c、f(i)などに基づいて計算される。
【0084】
次に、パワーヘッドルームレポートについて説明する。端末装置1が、サブフレームiにおけるc番目のサービングセルまたはサービングBWPでPUCCHを伴わずにPUSCHを送信する場合のパワーヘッドルームは、次式で計算される。
【0085】
【数3】
【0086】
type1,c(i)はi番目のサブフレームにおけるc番目のサービングセルまたはサービングBWPで、端末装置1が、PUCCHを伴わずにPUSCHを送信する場合のパワーヘッドルームである。すなわち、ある状況で、c番目のサービングセルまたはサービングBWPのi番目のスロットにおけるパワーヘッドルームは、Pcmax,c、MPUSCH,c(i)、PO_PUSCH,c(j)、α(j)、PL、ΔTF,c、f(i)などに基づいて計算される。
【0087】
次に、パワーヘッドルームレポートについて説明する。端末装置1が、サブフレームiにおけるc番目のサービングセルまたはサービングBWPでPUSCHを送信しない場合のパワーヘッドルームは、次式で表される。
【0088】
【数4】
【0089】
ここで、P~cmax,cはMPR(Maximum Power Reduction)、追加のMPR(A-MPR:Additional MPR、P-MPR(Power management term for MPR)、ΔTcをゼ
ロデシベル(0 dB)と想定して計算したものである。これは、数3におけるMPUSCH,c(i)を1、jを1としたものと同等の計算式となる。つまり、c番目のサービングセルまたはサービングBWPにおけるi番目のスロットのための有効なリソースブロック数を1としたことになる。別の言い方をすれば、PUSCHのリソース割当の帯域幅に基づかずに、パワーヘッドルームが計算される。なお、これはリファレンスフォーマット(またはバーチャルフォーマット)と称されてよい。なお、以降では数3または数4で計算されたパワーヘッドルームをパワーヘッドルームの値と称する。
【0090】
次に、パワーヘッドルーム報告のトリガについて説明する。
【0091】
パワーヘッドルーム報告の手続きは、サービング基地局へ名目上の端末装置1の最大送信電力(nominal maximum transmit power)と、活性化されたサービングセルまたはサービングBWP毎のUL-SCHの送信電力のために推定される電力の差に関する情報、及び名目上の端末装置1の最大送信電力とSpCellおよびPUCCH SCellにおけるUL-SCHとPUCCHのために推定される電力の差を提供するために用いられる。
【0092】
RRC層がパワーヘッドルーム報告を2つのタイマー(periodicPHR-Timer及びprohibitPHR-Timer)と、測定した下りリンクのパスロスとパワーマネジメントによる要求される電力バックオフの変化をセットする所定の値(dl-PathlossChange)を設定することによ
り制御する。periodicPHR-Timerは周期的にパワーヘッドルーム報告するためのタイマー
である。prohibitPHR-Timerはパワーヘッドルーム報告を満了するまで禁止するためのタ
イマーである。
【0093】
あるTTIにおいて、パワーヘッドルーム報告は、もし次のイベントの任意のイベントが生じたならトリガされる。
(1)prohibitPHR-Timerが失効または既に失効しており、かつパスロスリファレンス
として用いられている任意のMACエンティティの少なくとも1つのサービングセルまたはサービングBWPにおいて初送(new transmission)のための上りリンクリソースを持つ場合にこのMACエンティティ内で最新のPHR送信からパスロスが所定の値(dl-PathlossChange)デシベル(dB)より大きく変化している
(2)periodicPHR-Timerが満了(失効)した
(3)機能を無効にしない上位層によるパワーヘッドルーム機能の設定および再設定
(4)上りリンクが設定されているSCellの活性化
(5)PSCellの追加
(6)prohibitPHR-Timerが満了または既に満了しており、初送(new transmission)
のための上りリンクリソースを持つ場合に上りリンクが設定されている任意のMACエンティティの任意の活性化されたサービングセルまたはサービングBWPで、このTTIで次の条件が真の場合
・このセルまたはBWPで送信に割り当てられた上りリンクリソースまたはPUCCHリソースがあり、パワーマネジメントにより要求されるパワーバックオフがこのセルまたはBWPの最後のパワーヘッドルーム報告からパスロスがdl-PathlossChangeデシ
ベル(dB)より大きく変化している。
(7)PUSCH送信のための波形が切り替わった
(8)物理上りリンク共用チャネルに対するトランスフォームプレコーディングが再設定された
次に、MACエンティティの動作について説明する。
【0094】
あるTTIにおいて、もしMACエンティティがこのTTIのための初送のために割り当てられた上りリンクリソースを持っているなら、MACエンティティは、下記の動作を行う。
(1)もしそれ(初送のために割り当てられた上りリンクリソース)が最後のMACリセット以来最初の初送の上りリンクリソースであれば、periodicPHR-Timerを開始する
(2)もしパワーヘッドルーム報告手続きが少なくとも1つのPHRがトリガされ、かつキャンセルされていない場合、かつMACエンティティが送信するよう設定されているPHRをそのサブヘッダも加えて論理チャネル優先の結果として収容できる場合に、パワーヘッドルームを送信する。
【0095】
つまり、端末装置1のMAC層は、以下のいずれかのトリガ条件が満たされた場合に、パワーヘッドルームの報告タイミングであると判断し、送信データの制御ヘッダー部分に含まれるMAC制御要素を用いてパワーヘッドルームを基地局装置に送信する。トリガ条件は、(1)PH報告禁止タイマー(prohibit PHR timer))が停止しているときであっ
て、在圏セルのパスロス値が前回PHを報告したときよりも所定の値以上劣化したとき、(2)PH周期タイマー(Periodic PHR timer)が満了したとき、(3)パワーヘッドルームの設定が変更されたとき、(4)セカンダリセルまたはセカンダリBWPが活性化されたとき、である。
【0096】
本発明の一態様について説明する。端末装置は、CP-OFDMとDFT-S-OFDMの2つの波形をサポートする。ここで、ネットワークまたはセルによってはいずれか一方の波形しか使用しないケースもあってよいし、両方使用するケースもあってよい。
【0097】
両方の波形をネットワークがサポートする場合、基地局装置3は各端末装置1に対してどちらの波形を用いて通信を行うかをユーザ固有のRRCシグナリングまたはDCIで設定する。なお、メッセージ3の送信のようにシステム情報(例えばRACH設定)を用い
て波形を端末装置1に報知してもよい。メッセージ3は、C-RNTI MAC CEまたはCCCH SDUを含み、上位レイヤから提出され、ランダムアクセス手続きの一部として端末装置1の競合解消アイデンティティと関連付けられたUL-SCHで送信されるメッセージである。
【0098】
端末装置1は、複数のPO_PUSCH,c、αが割り当てられており、それぞれの波形に対してリンクするよう設定されている。例えば、PO_PUSCH,c=PO_OFDMおよびα=αOFDMがCP-OFDMと紐づけられるよう設定されたパラメータ、PO_PUSCH,c=PO_DFTおよびα=αDFTがDFT-S-OFDMと紐づけられるよう設定されたパラメータであるとすると、CP-OFDMがPUSCHの送信のために設定されている場合にはPO_OFDMおよび/またはαOFDMを用いてPUSCHが割り当てられているかどうかに基づいて数3または数4のパワーヘッドルームが計算される。一方、PUSCHの送信に用いられるよう設定されていないDFT-S-OFDMに関しては、PO_DFTおよび/またはαDFTを用いて数4で表されるリファレンスフォーマットを用いて報告してよい。
【0099】
次に、波形の違いによる送信バックオフ(送信電力の低減量)が異なる場合、Pcmax,cに反映される場合について述べる。CP-OFDMがPUSCHの送信のために設定されている場合にはPUSCHが割り当てられているかどうかに基づいて数3または数4のパワーヘッドルームが計算される。一方、PUSCHの送信に用いられるよう設定されていないDFT-S-OFDMに関しては、数4で表されるリファレンスフォーマットを用いて報告してよい。このとき、送信バックオフをP~cmax,cにMPRやA-M
PR、P-MPR、ΔTcの少なくともいずれか1つを0デシベルと想定せず、波形による送信バックオフを減算したP~cmax,cを用いてよい。
【0100】
それぞれの波形のPHRを送信するために、トリガの条件(periodicPHR-Timer、prohibitPHR-Timerおよび/またはdl-PathlossChange)が波形毎に設定されてよい。
【0101】
次に、基地局がいずれかの波形のみを使うよう設定する場合について説明する。基地局装置3は端末装置1に対して、RRCシグナリングまたはシステム情報を用いて端末がPUSCH送信に用いる波形を設定し、端末装置1は設定された波形でPUSCHを送信する。このとき、設定された波形に対するパワーヘッドルームの値を計算する。
【0102】
次に、一つまたは複数のSRSリソースが設定された場合について説明する。基地局装置3は、端末装置1に対して複数のSRSリソースを設定する。複数のSRSリソースは、上りリンクスロットの後方の複数シンボルに関連付けられる。例えば、4つSRSリソースが設定され、スロットの後方の4シンボルのうち、それぞれのシンボルに各SRSリソースが関連付けられているとする。端末装置1は、SRSシンボルのそれぞれで独立した送信ビーム(送信フィルタ)を用いて送信してもよい。
【0103】
図6は、4つのSRSリソースが設定された場合のSRSシンボルの例を示す。S1がSRSリソース#1に関連付けられたSRSリソース、S2がSRSリソース#2に関連付けられたSRSリソース、S3がSRSリソース#3に関連付けられたSRSリソース、S4がSRSリソース#4に関連付けられたSRSリソースである。端末装置1は、この設定に基づいてそれぞれのリソースでそれぞれ送信ビームを適用してSRSを送信する。
【0104】
端末装置1は、SRSリソース毎に異なる送信アンテナポートを用いて送信してよい。例えば、S1ではアンテナポート10、S2ではアンテナポート11、S3ではアンテナポート12、S4ではアンテナポート13を用いてSRSを送信してよい。
【0105】
端末装置1は、SRSリソース毎に複数の送信アンテナポートまたは送信アンテナポートグループを用いて送信してよい。例えば、S1ではアンテナポート10および11、S2ではアンテナポート12および13を用いて送信してよい。
【0106】
端末装置1は、SRSリソース毎に同一のポートを用いて送信ビームを変えて送信してよい。例えば、S1では送信アンテナ10および11、S2ではアンテナポート10および11を用いてリソース毎に送信ビームを変えて送信してよい。
【0107】
サウンディング参照信号のリソース設定は、下記の情報エレメントの少なくとも1つまたは複数を含んでよい。
(1)サウンディング参照信号を送信するシンボルに関する情報またはインデックス
(2)サウンディング参照信号を送信するアンテナポートに関する情報
(3)サウンディング参照信号の周波数ホッピングパターン
【0108】
基地局装置3は、設定した各SRSリソースのうち、1つまたは複数を選択してPUSCHの送信のためにSRI(SRS Resource Index)、SRSリソースに関連付けられたインデックス、またはSRIに関連付けられたインデックスをDCIまたはMAC CE、RRCシグナリングにより端末装置1に指示してよい。端末装置1は、設定された各SRSリソースのうち、SRI(SRS Resource Index)、SRSリソースに関連付けられたインデックス、またはSRIに関連付けられたインデックスをDCIまたはMAC CE、RRCシグナリングにより基地局装置3から受信してもよい。端末装置1は、指定されたSRSリソースに関連付けられたDMRS(demodulation reference signal)の一つま
たは複数のアンテナポート、および/またはPUSCHの一つまたは複数のアンテナポートを用いて、PUSCH送信を行う。例えば、端末装置1は4つのSRSリソースで送信ビーム#1~#4を用いてSRSを送信し、基地局装置3からSRIとしてSRSリソース#2が指示された場合、端末装置1は、送信ビーム#2を用いてPUSCHを送信してもよい。また、複数のSRSリソースが指示された場合には、指示されたSRIに関連付けられたSRSリソースで用いた複数の送信ビームを用いてMIMO空間多重(MIMO SM:
Multiple Input Multiple Output Spatial Multiplexing)によりPUSCHを送信してもよい。
【0109】
基地局装置3は、設定した各SRSリソースのうち、1つまたは複数を選択してPUCCHの送信のためにSRI(SRS Resource Index)、SRSリソースに関連付けられたインデックス、またはSRIに関連付けられたインデックスをDCIまたはMAC CE、RRCシグナリングにより端末装置1に指示してよい。PUCCHに関連付けられたSRSリソースを特定するための情報が、下りリンクリソース割り当てを行うDCIに含められる。端末装置1は、下りリンクリソース割り当てを行うDCIに基づいて、PDSCHをデコードし、下りリンクリソース割り当てを行うDCIで示されたPUCCHリソースで、HARQ-ACKを送信する。端末装置1は、設定された各SRSリソースのうち、SRI(SRS Resource Index)、SRSリソースに関連付けられたインデックス、またはSRIに関連付けられたインデックスをDCIまたはMAC CE、RRCシグナリングにより基地局装置3から受信してもよい。端末装置1は、指定されたSRSリソースに関連付けられたDMRS(demodulation reference signal)の一つまたは複数のアンテナ
ポート、および/またはPUCCHの一つまたは複数のアンテナポートを用いて、PUCCH送信を行う。
【0110】
パワーヘッドルームは、SRSリソース毎に送信されてもよい。例えば、基地局装置3が端末装置1に対して一つまたは複数のSRSリソースが設定された場合に、端末装置1のMACエンティティは設定されたSRSリソース毎にパワーヘッドルーム報告をトリガ
してよい。端末装置1のMACエンティティは設定されたSRSリソース毎にパワーヘッドルームを計算してよい。SRSリソースごととは、SRSリソースに関連付けられたPUSCH送信に対するパワーヘッドルームである。端末装置1のMACエンティティは設定されたSRSリソース数のパワーヘッドルームの値を含むパワーヘッドルームMAC CEを送信してもよい。
【0111】
また、基地局装置1は端末装置3に対してSRSリソース毎にパワーヘッドルーム報告のトリガの条件を設定してもよい。例えば、基地局装置1は、SRSリソース毎のPHRの報告周期は報告禁止期間を設定してよい。また、端末装置1は、パワーヘッドルームの値の計算の際に、指示されたSRIに基づいてPUSCHを送信する場合には、PUSCHの割り当てがあるかどうかに基づいて数3および数4を用い、指示されていないSRIに関連付けられたPUSCHに関してはリファレンスフォーマット(数4)を用いてもよい。
【0112】
基地局装置1が端末装置3に対して、最新のSRIと指示されたSRIが異なる場合に、端末装置3のMACエンティティはパワーヘッドルーム報告をトリガしてもよい。
【0113】
次に、パワーヘッドルームMAC CEについて述べる。パワーヘッドルームMAC CEは、MAC PDUサブヘッダにより認識(identify)される。MAC CEには、パワーヘッドルーム(PH)と称するフィールドを含み、所定のビット長(例えば、6ビット)を持つパワーヘッドルームレベルを示す。パワーヘッドルームレベルは、所定の範囲毎にパワーヘッドルームレベルが定義されてよい。例えば、LTEでは、-23dBから40dBの間を1デシベル刻みで64レベルのパワーヘッドルームとし、数3または数4に基づいて計算された値に対応するPHをMAC CEとして定義されてよい。また、PHRが実際の送信であるかリファレンスフォーマットであるかを示すための情報フィールドが定義されてもよい。また、基地局装置1は、端末装置3に複数のPO_PUSCH,c、αを設定し、各SRSリソースに関連付けてもよい。
【0114】
つまり、端末装置1は、物理上りリンク共用チャネルに対するトランスフォームプレコーディングがイネーブルされているかを設定する情報を受信し、トランスフォームプレコーディングがイネーブルされたPUSCHに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報およびトランスフォームプレコーディングがイネーブルされていない物理上りリンク共用チャネルに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信してよい。
【0115】
このとき、端末装置1は、PUSCHに対するトランスフォームプレコーディングがイネーブルされている場合には、トランスフォームプレコーディングがイネーブルされたPUSCHに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報はスケジュールされた有効なリソースブロック数に基づいて計算され、トランスフォームプレコーディングがイネーブルされていない物理上りリンク共用チャネルに対するパワーヘッドルームレベルはリファレンスフォーマットで計算されてよい。
【0116】
このとき、端末装置1は、PUSCHに対するトランスフォームプレコーディングがイネーブルされていない場合には、トランスフォームプレコーディングがイネーブルされていないPUSCHに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報はスケジュールされた有効なリソースブロック数に基づいて計算され、トランスフォームプレコーディングがイネーブルされている物理上りリンク共用チャネルに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報はリファレンスフォーマットで計算されてよい。
【0117】
このとき、端末装置1は、PUSCHに対するトランスフォームプレコーディングがイネーブルされていない場合には、トランスフォームプレコーディングがイネーブルされて
いないPUSCHに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報はスケジュールされた有効なリソースブロック数に基づいて計算され、トランスフォームプレコーディングがイネーブルされている物理上りリンク共用チャネルに対するパワーヘッドルームレベルはリファレンスフォーマットで計算されてよい。
【0118】
つまり、端末装置は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含む情報を受信し、PDCCHに含まれるDCIに含まれるSRIに関連付けられた上りリンク共有チャネルに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信し、PDCCHに含まれる(で運ばれる)DCIに含まれないSRIに関連付けられた上りリンク共有チャネルに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信してよい。
【0119】
このとき、端末装置1は、PDCCHに含まれるDCIに含まれるSRIに関連付けられた上りリンク共有チャネルに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報はスケジュールされた有効なリソースブロック数に基づいて計算され、PDCCHに含まれるDCIに含まれないSRIに関連付けられた上りリンク共有チャネルに対するパワーヘッドルームレベルを示す情報はリファレンスフォーマットで計算されてよい。
【0120】
本実施形態の一態様は、LTEやLTE-A/LTE-A Proといった無線アクセス技術(RAT: Radio Access Technology)とのキャリアアグリゲーションまたはデュアルコネクティビティにおいてオペレーションされてもよい。このとき、一部またはすべてのセルまたはセルグループ、キャリアまたはキャリアグループ(例えば、プライマリセル(PCell: Primary Cell)、セカンダリセル(SCell: Secondary Cell)、プライマリセカンダリセル(PSCell)、MCG(Master Cell Group)、SCG(Secondary Cell Group)
など)で用いられてもよい。また、単独でオペレーションするスタンドアローンで用いられてもよい。デュアルコネクティビティオペレーションにおいては、SpCell(Special Cell)は、MACエンティティがMCGに関連付けられているか、SCGに関連付けられているかに応じて、それぞれ、MCGのPCellまたは、SCGのPSCellと称する。デュアルコネクティビティオペレーションでなければ、SpCell(Special Cell)は、PCellと称する。SpCell(Special Cell)は、PUCCH送信と、競合ベースランダム
アクセスをサポートする。
【0121】
以下、本実施形態における装置の構成について説明する。ここでは、下りリンクの無線伝送方式として、CP-OFDM、上りリンクの無線伝送方式としてCP-OFDMまたはDFTS-OFDM(SC-FDM)を適用する場合の例を示している。
【0122】
図7は、本実施形態の端末装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、端末装置1は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送信部107と送受信アンテナ109を含んで構成される。また、上位層処理部101は、無線リソース制御部1011、スケジューリング情報解釈部1013、および、チャネル状態情報(CSI)報告制御部1015を含んで構成される。また、受信部105は、復号化部1051、復調部1053、多重分離部1055、無線受信部1057と測定部1059を含んで構成される。また、送信部107は、符号化部1071、変調部1073、多重部1075、無線送信部1077と上りリンク参照信号生成部1079を含んで構成される。
【0123】
上位層処理部101は、ユーザの操作等により生成された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を、送信部107に出力する。また、上位層処理部101は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層
、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行う。
【0124】
上位層処理部101が備える無線リソース制御部1011は、自装置の各種設定情報の管理をする。また、無線リソース制御部1011は、上りリンクの各チャネルに配置される情報を生成し、送信部107に出力する。
【0125】
上位層処理部101が備えるスケジューリング情報解釈部1013は、受信部105を介して受信したDCI(スケジューリング情報)の解釈をし、前記DCIを解釈した結果に基づき、受信部105、および送信部107の制御を行うために制御情報を生成し、制御部103に出力する。
【0126】
CSI報告制御部1015は、測定部1059に、CSI参照リソースに関連するチャネル状態情報(RI/PMI/CQI/CRI)を導き出すよう指示する。CSI報告制御部1015は、送信部107に、RI/PMI/CQI/CRIを送信するよう指示をする。CSI報告制御部1015は、測定部1059がCQIを算出する際に用いる設定をセットする。
【0127】
制御部103は、上位層処理部101からの制御情報に基づいて、受信部105、および送信部107の制御を行う制御信号を生成する。制御部103は、生成した制御信号を受信部105、および送信部107に出力して受信部105、および送信部107の制御を行う。
【0128】
受信部105は、制御部103から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ109を介して基地局装置3から受信した受信信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部101に出力する。
【0129】
無線受信部1057は、送受信アンテナ109を介して受信した下りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去し、
信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部1057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去し、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出す
る。
【0130】
多重分離部1055は、抽出した信号を下りリンクのPDCCH、PDSCH、および下りリンク参照信号に、それぞれ分離する。また、多重分離部1055は、測定部1059から入力された伝搬路の推定値から、PDCCHおよびPUSCHの伝搬路の補償を行う。また、多重分離部1055は、分離した下りリンク参照信号を測定部1059に出力する。
【0131】
復調部1053は、下りリンクのPDCCHに対して、復調を行い、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、PDCCHの復号を試み、復号に成功した場合、復号した下りリンク制御情報と下りリンク制御情報が対応するRNTIとを上位層処理部101に出力する。
【0132】
復調部1053は、PDSCHに対して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying
)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、256QAM等の
下りリンクグラントで通知された変調方式の復調を行い、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、下りリンク制御情報で通知された伝送または原符号化率に関する情報に基づいて復号を行い、復号した下りリンクデータ(トランスポートブロック)を上位層処理部101へ出力する。
【0133】
測定部1059は、多重分離部1055から入力された下りリンク参照信号から、下りリンクのパスロスの測定、チャネル測定、および/または、干渉測定を行う。測定部1059は、測定結果に基づいて算出したCSI、および、測定結果を上位層処理部101へ出力する。また、測定部1059は、下りリンク参照信号から下りリンクの伝搬路の推定値を算出し、多重分離部1055へ出力する。
【0134】
送信部107は、制御部103から入力された制御信号に従って、上りリンク参照信号を生成し、上位層処理部101から入力された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を符号化および変調し、PUCCH、PUSCH、および生成した上りリンク参照信号を多重し、送受信アンテナ109を介して基地局装置3に送信する。
【0135】
符号化部1071は、上位層処理部101から入力された上りリンク制御情報、および、上りリンクデータを符号化する。変調部1073は、符号化部1071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の変調方式で変調する。
【0136】
上りリンク参照信号生成部1079は、基地局装置3を識別するための物理セル識別子(physical cell identity: PCI、Cell IDなどと称する。)、上りリンク参照信号を配置する帯域幅、上りリンクグラントで通知されたサイクリックシフト、DMRSシーケンスの生成に対するパラメータの値などを基に、予め定められた規則(式)で求まる系列を生成する。
【0137】
多重部1075は、PUSCHのスケジューリングに用いられる情報に基づき、空間多重されるPUSCHのレイヤの数を決定し、MIMO空間多重(MIMO SM: Multiple Input Multiple Output Spatial Multiplexing)を用いることにより同一のPUSCHで送信される複数の上りリンクデータを、複数のレイヤにマッピングし、このレイヤに対してプレコーディング(precoding)を行う。
【0138】
多重部1075は、制御部103から入力された制御信号に従って、PUSCHの変調シンボルを離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform: DFT)する。また、多重部
1075は、PUCCHおよび/またはPUSCHの信号と生成した上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎に多重する。つまり、多重部1075は、PUCCHおよび/またはPUSCHの信号と生成した上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎にリソースエレメントに配置する。
【0139】
無線送信部1077は、多重された信号を逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier
Transform: IFFT)して、SC-FDM方式の変調を行い、SC-FDM変調されたSC-FDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ109に出力して送信する。
【0140】
図8は、本実施形態の基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置3は、上位層処理部301、制御部303、受信部305、送信部307、および、送受信アンテナ309、を含んで構成される。また、上位層処理部301は、無線リソース制御部3011、スケジューリング部3013、および、CSI報告制御部3015を含んで構成される。また、受信部305は、復号化部3051、復調部3053、多重分離部3055、無線受信部3057と測定部3059を含んで構成される。ま
た、送信部307は、符号化部3071、変調部3073、多重部3075、無線送信部3077と下りリンク参照信号生成部3079を含んで構成される。
【0141】
上位層処理部301は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行う。また、上位層処理部301は、受信部305、および送信部307の制御を行うために制御情報を生成し、制御部303に出力する。
【0142】
上位層処理部301が備える無線リソース制御部3011は、下りリンクのPDSCHに配置される下りリンクデータ(トランスポートブロック)、システムインフォメーション、RRCメッセージ、MAC CE(Control Element)などを生成し、又は上位ノー
ドから取得し、送信部307に出力する。また、無線リソース制御部3011は、端末装置1各々の各種設定情報の管理をする。
【0143】
上位層処理部301が備えるスケジューリング部3013は、受信したCSIおよび測定部3059から入力された伝搬路の推定値やチャネルの品質などから、物理チャネル(PDSCHまたはPUSCH)を割り当てる周波数およびサブフレーム、物理チャネル(PDSCHまたはPUSCH)の伝送符号化率および変調方式および送信電力などを決定する。スケジューリング部3013は、スケジューリング結果に基づき、受信部305、および送信部307の制御を行うために制御情報を生成し、制御部303に出力する。スケジューリング部3013は、スケジューリング結果に基づき、物理チャネル(PDSCHまたはPUSCH)のスケジューリングに用いられる情報(例えば、DCI(フォーマット))を生成する。
【0144】
上位層処理部301が備えるCSI報告制御部3015は、端末装置1のCSI報告を制御する。CSI報告制御部3015は、端末装置1がCSI参照リソースにおいてRI/PMI/CQIを導き出すために想定する、各種設定を示す情報を、送信部307を介して、端末装置1に送信する。
【0145】
制御部303は、上位層処理部301からの制御情報に基づいて、受信部305、および送信部307の制御を行う制御信号を生成する。制御部303は、生成した制御信号を受信部305、および送信部307に出力して受信部305、および送信部307の制御を行う。
【0146】
受信部305は、制御部303から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ309を介して端末装置1から受信した受信信号を分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部301に出力する。無線受信部3057は、送受信アンテナ309を介して受信された上りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)、
不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信された信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。
【0147】
無線受信部3057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去する。無線受信部3057は、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数
領域の信号を抽出し多重分離部3055に出力する。
【0148】
多重分離部1055は、無線受信部3057から入力された信号をPUCCH、PUSCH、上りリンク参照信号などの信号に分離する。尚、この分離は、予め基地局装置3が
無線リソース制御部3011で決定し、各端末装置1に通知した上りリンクグラントに含まれる無線リソースの割り当て情報に基づいて行われる。また、多重分離部3055は、測定部3059から入力された伝搬路の推定値から、PUCCHとPUSCHの伝搬路の補償を行う。また、多重分離部3055は、分離した上りリンク参照信号を測定部3059に出力する。
【0149】
復調部3053は、PUSCHを逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform: IDFT)し、変調シンボルを取得し、PUCCHとPUSCHの変調シンボルそれぞれに対して、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK、16QAM、64
QAM、256QAM等の予め定められた、または自装置が端末装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した変調方式を用いて受信信号の復調を行う。復調部3053は、端末装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した空間多重される系列の数と、この系列に対して行うプリコーディングを指示する情報に基づいて、MIMO SMを用いることにより同一のPUSCHで送信された複数の上りリンクデータの変調シンボルを分離する。
【0150】
復号化部3051は、復調されたPUCCHとPUSCHの符号化ビットを、予め定められた符号化方式の、予め定められた、又は自装置が端末装置1に上りリンクグラントで予め通知した伝送または原符号化率で復号を行い、復号した上りリンクデータと、上りリンク制御情報を上位層処理部101へ出力する。PUSCHが再送信の場合は、復号化部3051は、上位層処理部301から入力されるHARQバッファに保持している符号化ビットと、復調された符号化ビットを用いて復号を行う。測定部3059は、多重分離部3055から入力された上りリンク参照信号から伝搬路の推定値、チャネルの品質などを測定し、多重分離部3055および上位層処理部301に出力する。
【0151】
送信部307は、制御部303から入力された制御信号に従って、下りリンク参照信号を生成し、上位層処理部301から入力された下りリンク制御情報、下りリンクデータを符号化、および変調し、PDCCH、PDSCH、および下りリンク参照信号を多重または別々の無線リソースで、送受信アンテナ309を介して端末装置1に信号を送信する。
【0152】
符号化部3071は、上位層処理部301から入力された下りリンク制御情報、および下りリンクデータを符号化する。変調部3073は、符号化部3071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM、256QAM等の変調方式で変調する。
【0153】
下りリンク参照信号生成部3079は、基地局装置3を識別するための物理セル識別子(PCI)などを基に予め定められた規則で求まる、端末装置1が既知の系列を下りリンク参照信号として生成する。
【0154】
多重部3075は、空間多重されるPDSCHのレイヤの数に応じて、1つのPDSCHで送信される1つまたは複数の下りリンクデータを、1つまたは複数のレイヤにマッピングし、該1つまたは複数のレイヤに対してプレコーディング(precoding)を行う。多
重部3075は、下りリンク物理チャネルの信号と下りリンク参照信号を送信アンテナポート毎に多重する。多重部3075は、送信アンテナポート毎に、下りリンク物理チャネルの信号と下りリンク参照信号をリソースエレメントに配置する。
【0155】
無線送信部3077は、多重された変調シンボルなどを逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、OFDM方式の変調を行い、OFDM変調されたOFDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波
数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ309に出力して送信する。
【0156】
(1)より具体的には、本発明の第1の態様における端末装置1は、基地局装置と通信する端末装置であって、第1の情報を受信し、物理下りリンク制御チャネルを受信する受信部と、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信する送信部と、を備える。
【0157】
(2)上記の第1の態様において、前記第1のパワーヘッドルームレベルはスケジュールされた有効なリソースブロック数に基づいて計算され、前記第2のパワーヘッドルームレベルはリファレンスフォーマットで計算される。
【0158】
(3)本発明の第2の態様における基地局装置3は、端末装置と通信する基地局装置であって、第1の情報を送信し、物理下りリンク制御チャネルを送信する送信部と、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信する受信部と、を備える。
【0159】
(4)上記の第2の態様において、前記第1のパワーヘッドルームレベルはスケジュールされた有効なリソースブロック数に基づいて計算され、前記第2のパワーヘッドルームレベルはリファレンスフォーマットで計算される。
【0160】
(5)本発明の第4の態様における通信方法は、端末装置と通信する基地局装置の通信方法であって、第1の情報を受信し、物理下りリンク制御チャネルを受信し、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信する。
【0161】
(6)本発明の第4の態様における通信方法は、端末装置と通信する基地局装置の通信方法であって、第1の情報を送信し、物理下りリンク制御チャネルを送信し、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信す
る受信する。
【0162】
(7)本発明の第5の態様における集積回路は、基地局装置と通信する端末装置に実装される集積回路であって、第1の情報を受信し、物理下りリンク制御チャネルを受信する受信手段と、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を送信する送信手段と、を備える。
【0163】
(8)本発明の第6の態様における集積回路は、端末装置と通信する基地局装置に実装される集積回路であって、第1の情報を送信し、物理下りリンク制御チャネルを送信する送信手段と、前記第1の情報は、1つまたは複数のサウンディング参照信号のリソース設定を含み、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれるサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共有チャネルに対する第1のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信し、前記下りリンク制御チャネルで運ばれる下りリンク制御情報に含まれないサウンディング参照信号リソースインデックスに関連付けられた物理上りリンク共用チャネルに対する第2のパワーヘッドルームレベルを示す情報を受信する受信手段と、を備える。
【0164】
本発明に関わる装置で動作するプログラムは、本発明に関わる実施形態の機能を実現するように、Central Processing Unit(CPU)等を制御してコンピュータを機能させるプログラムであっても良い。プログラムあるいはプログラムによって取り扱われる情報は、一時的にRandom Access Memory(RAM)などの揮発性メモリあるいはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリやHard Disk Drive(HDD)、あるいはその他の記憶装置システムに格納される。
【0165】
尚、本発明に関わる実施形態の機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しても良い。この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。ここでいう「コンピュータシステム」とは、装置に内蔵されたコンピュータシステムであって、オペレーティングシステムや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータが読み取り可能な記録媒体」とは、半導体記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体、短時間動的にプログラムを保持する媒体、あるいはコンピュータが読み取り可能なその他の記録媒体であっても良い。
【0166】
また、上述した実施形態に用いた装置の各機能ブロック、または諸特徴は、電気回路、たとえば、集積回路あるいは複数の集積回路で実装または実行され得る。本明細書で述べられた機能を実行するように設計された電気回路は、汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものを含んでよい。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいし、従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。前述した電気回路は、ディジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。また、半導体技術の進歩により現在の集積回路に代替する集積回路化の技術が出現した場合、本発明の一又は複数の態様は当該技術による新たな集積回路を用いることも可能である。
【0167】
なお、本発明に関わる実施形態では、基地局装置と端末装置で構成される通信システムに適用される例を記載したが、D2D(Device to Device)のような、端末同士が通信を行うシステムにおいても適用可能である。
【0168】
なお、本願発明は上述の実施形態に限定されるものではない。実施形態では、装置の一例を記載したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器などの端末装置もしくは通信装置に適用出来る。
【0169】
以上、この発明の実施形態に関して図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も含まれる。
【符号の説明】
【0170】
1(1A、1B、1C) 端末装置
3 基地局装置
10 TXRU
11 位相シフタ
12 アンテナ
101 上位層処理部
103 制御部
105 受信部
107 送信部
109 アンテナ
301 上位層処理部
303 制御部
305 受信部
307 送信部
1011 無線リソース制御部
1013 スケジューリング情報解釈部
1015 チャネル状態情報報告制御部
1051 復号化部
1053 復調部
1055 多重分離部
1057 無線受信部
1059 測定部
1071 符号化部
1073 変調部
1075 多重部
1077 無線送信部
1079 上りリンク参照信号生成部
3011 無線リソース制御部
3013 スケジューリング部
3015 チャネル状態情報報告制御部
3051 復号化部
3053 復調部
3055 多重分離部
3057 無線受信部
3059 測定部
3071 符号化部
3073 変調部
3075 多重部
3077 無線送信部
3079 下りリンク参照信号生成部
S1 SRSリソース#1
S2 SRSリソース#2
S3 SRSリソース#3
S4 SRSリソース#4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8