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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】ISOFIXチャイルドシート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/28 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
B60N2/28
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018143681
(22)【出願日】2018-07-31
(65)【公開番号】P2020019338
(43)【公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】391021226
【氏名又は名称】株式会社カーメイト
(74)【代理人】
【識別番号】100091306
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 友一
(74)【代理人】
【識別番号】100174609
【弁理士】
【氏名又は名称】関 博
(72)【発明者】
【氏名】田村 尚之
(72)【発明者】
【氏名】藤田 慎也
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/011630(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/151181(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/186785(WO,A1)
【文献】特開2000-296731(JP,A)
【文献】特開2001-171404(JP,A)
【文献】特開2004-287259(JP,A)
【文献】特開平09-000680(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108312913(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
座席の取付受部とロック部の解除に連動してアームガイドの移動を防止する縮みロック機構を備えたISOFIXチャイルドシートにおいて、
前記縮みロック機構は、前記アームガイドの端部に接触又は非接触する突出部を先端に有するロック片と、前記ロック部のロックバーに形成され前記突出部が貫通する開口を設けて前記ロック片を収容する支持凹部を備え、
前記突出部は、前記ロック部が非ロック状態のとき前記アームガイドの移動側の前記開口から突出して前記アームガイドの移動を妨げ、前記ロック部がロック状態のとき前記アームガイドの端部から移動前方側へ回転し、かつ前記アームガイドが移動可能に前記支持凹部内に収まることを特徴とするISOFIXチャイルドシート。
【請求項2】
請求項1に記載されたISOFIXチャイルドシートであって、
前記ロック片は、一端に前記突出部と、他端にガイドシャフトを備え、前記突出部の前記アームガイドの端部から移動側へ回転する側に湾曲した湾曲部と、前記湾曲部に連続する平面状のせん断部を備えたことを特徴とするISOFIXチャイルドシート。
【請求項3】
請求項2に記載されたISOFIXチャイルドシートであって、
前記支持凹部は、前記ガイドシャフトを支持すると共に前記アームガイドの移動方向に沿った長穴と、前記突出部が前記開口から突出したときに前記せん断部と接触するせん断受部と、前記突出部が前記開口から前記支持凹部内に収まるときに回転補助する案内部を備えたことを特徴とするISOFIXチャイルドシート。
【請求項4】
前記請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載のISOFIXチャイルドシートであって、
前記突出部は、前記ロック部が非ロック状態のとき前記アームガイドと接触する先端を先細り状に形成したことを特徴とするISOFIXチャイルドシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の取付受部へロック部を係止する際にロックアームが収納方向に移動せずに、ロック部を確実に車両の取付受部に係止できる縮みロック機構を有するISOFIXチャイルドシートに関する。
【背景技術】
【0002】
ISOFIXは、車両シート上にチャイルドシートを固定する方式の国際標準規格である。このISOFIXはチャイルドシートと車両シートを専用の金具で安全かつ確実に取り付けることができる。近年の新車にはISOFIXの取付金具の装備が義務化されている。
【0003】
図9は従来のISOFIXチャイルドシートを車両の座席へ取り付ける説明図である。図10は従来のISOFIXチャイルドシートの要部の斜視図である。従来のISOFIX方式の固定構造を有するISOFIXチャイルドシート10は、左右一対のロックアーム20がベース体14の底部位置に配置された左右一対のアームガイド21によって前後方向への移動が可能な状態でベース体14の内部に保持され、さらにベース体14内には左右一対のロックアーム20の伸縮動作を制御する制御機構40が配置されている。
この制御機構40は、左右一対のアームガイド操作部42の操作によって前後方向に移動する制御機構リンク部材43と、制御機構リンク部材43を後方に付与するバネ44と制御機構リンク部材43の先端位置と接続したストッパーガイド45を備えている。
ロックアーム20の先端にはロック部30を配置している。ロック部30は、一端に車両の取付受部4を受け入れ可能な受入口が形成されたフック31を有している。フック31は、ロックアーム20の左右の側壁間に配置された軸部によって回動し、受入口が後方に開口した非ロック状態と、受入口がロックアーム20の下面によって閉鎖されたロック状態との切り替えが可能なように軸支されている。
【0004】
さらにロック部30の係合の解除と連動して作動する縮みロック機構60を設けている。図11は従来の縮みロック機構の説明図1である。図12は従来の縮みロック機構の説明図2である。図13は従来の縮みロック機構の説明図3である。図14は従来の縮みロック機構の説明図4である。縮みロック機構60は、ロックアーム20が着脱制御範囲の位置でロックアーム20から突出可能な突出部611を有するロック片61と、ロックバー34に形成され前側位置が低く後側位置が高く形成された傾斜面からなるガイド面621を有するロックガイド部62を有している。さらにロック片61は左右(厚み)方向に突出して形成されたガイドシャフト612を有し、左右いずれか一方のガイドシャフト612がロックアーム20の側面に上下方向に形成された長穴202内に支持されることによりロック片61の移動が上下方向に規制されている。また左右いずれか他方のガイドシャフト612がロックガイド部62のガイド面621と当接することによりガイド面621の位置によってロック片61の上下位置が制御される。ロックアーム20のロック片61の突出部611と対向する箇所には突出部611が突出可能な孔203が形成されている。
【0005】
このような構成により、ロック部30が非ロック状態のときロックバー34が前方に移動した位置となるため、ロック片61の突出部611がロックアーム20の上方に突出してロックアーム20移動を禁止する(図11,12参照)。
一方、ロック部30がロック状態のときロックバー34が後方に移動した位置となり、ロック片61のガイドシャフト612が低い位置となって突出部611がロックアーム20から突出しない位置に保持されてロックアーム20の移動が可能となる(図13,14参照)。これにより、確実に車両の取付受部4にロック部30を係止することができる。
【0006】
このようなチャイルドシート10を車両の座席に装着する際、本来、アームガイド21の端部が突出部611に接触していない状態でロック部30のフックが取付受部4に係合すれば、突出部611はスムーズに下降してアームガイド21が移動可能な状態となる。
しかしながら、実際にはユーザがチャイルドシート本体を座席側に取付ける際、座席側に押し込んで(負荷を掛けて)いるため、フックが取付受部4に係合するとき、アームガイド21の先端と突出部611が接触している(図11参照)。この接触(摩擦力)が、突出部611が下降する力よりも大きい場合、アームガイド21の先端が突出部611の下降を妨げてしまい(図11中の矢印A)、換言するとアームガイド21の先端が突出部611に引っ掛かってしまいフック31が係合しない。もしくは係合したとしても、ロックアーム20が移動可能な状態とならないという現象が発生していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第5814672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、座席取り付け時の不具合をなくして安全かつ確実に取り付けられるISOFIXチャイルドシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、座席の取付受部とロック部の解除に連動してアームガイドの移動を防止する縮みロック機構を備えたISOFIXチャイルドシートにおいて、
前記縮みロック機構は、前記アームガイドの端部に接触又は非接触する突出部を先端に有するロック片と、前記ロック部のロックバーに形成され前記突出部が貫通する開口を設けて前記ロック片を収容する支持凹部を備え、
前記突出部は、前記ロック部が非ロック状態のとき前記アームガイドの移動側の前記開口から突出して前記アームガイドの移動を妨げ、前記ロック部がロック状態のとき前記アームガイドの端部から移動前方側へ回転し、かつ前記アームガイドが移動可能に前記支持凹部内に収まることを特徴とするISOFIXチャイルドシートを提供することにある。
上記第1の手段によれば、縮みロック機構の開放が回転方向であるため、ロックアームのラッチ時に縮みロック機構の突出部がアームガイドの端部から移動側へ倒れるように開放できる。このためアームガイドが突出部に引っ掛かることがない。また突出部とアームガイドの端部が接触する衝撃が緩和されて構成部品の破損を防止できる。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するための第2の手段として、第1の手段において、前記ロック片は、一端に前記突出部と、他端にガイドシャフトを備え、前記突出部の前記アームガイドの端部から移動側へ回転する側に湾曲した湾曲部と、前記湾曲部に連続するせん断部を備えたことを特徴とするISOFIXチャイルドシートを提供することにある。
上記第2の手段によれば、湾曲部の構成によりロック片が支持凹部内で移動する際にスムーズに直立又は傾斜する回転移動が実施できる。またせん断部の構成によりアームガイドの移動方向の力に対するせん断力を付与できる。
【0011】
本発明は、上記課題を解決するための第3の手段として、第2の手段において、前記支持凹部は、前記ガイドシャフトを支持すると共に前記アームガイドの移動方向に沿った長穴と、前記突出部が前記開口から突出したときに前記せん断部と接触するせん断受部と、前記突出部が前記開口から前記支持凹部内に収まるときに回転補助する案内部を備えたことを特徴とするISOFIXチャイルドシートを提供することにある。
上記第3の手段によれば、ロック部の非ロック状態のときロック片の起立状態を支持してアームガイドの移動方向の力に耐えうるせん断力を付与できる。また案内部の構成によりロック片を起立又は傾斜させる際に回転を補助することができ、新たに駆動源を設ける必要がない。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するための第4の手段として、第1ないし第3のいずれか1の手段において、前記突出部は、前記ロック部が非ロック状態のとき前記アームガイドと接触する先端を先細り状に形成したことを特徴とするISOFIXチャイルドシートを提供することにある。
上記第4の手段によれば、アームガイドに接触して先端が破損することを防止できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、縮みロック機構の開放が回転方向であるため、ロックアームのラッチ時に縮みロック機構の突出部がアームガイドの端部から移動側へ倒れるように開放できる。このため、従来の突出部の上下移動のような摩擦による摺動の不具合が生じることがない。またこのような構造によって突出部とアームガイドの端部が接触する衝撃が緩和されて構成部品の破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】非ロック状態時の縮みロック機構の側面断面図である。
図2】ロック状態時の縮みロック機構の側面断面図である。
図3】非ロック状態時のロックアームの側面図である。
図4】本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図1である。
図5】本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図2である。
図6】本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図3である。
図7】本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図4である。
図8】本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図5である。
図9】従来のISOFIXチャイルドシートを車両の座席へ取り付ける説明図である。
図10】従来のISOFIXチャイルドシートの要部の斜視図である。
図11】従来の縮みロック機構の説明図1である。
図12】従来の縮みロック機構の説明図2である。
図13】従来の縮みロック機構の説明図3である。
図14】従来の縮みロック機構の説明図4である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のISOFIXチャイルドシートの実施形態について、図面を参照しながら、以下詳細に説明する。なお本実施形態において、前後方向及び左右方向とは、チャイルドシートが設置される車両の座席に着座した者にとっての前後方向及び左右方向と合致している。
図1は非ロック状態時の縮みロック機構の側面断面図である。図2はロック状態時の縮みロック機構の側面断面図である。図3は非ロック状態時のロックアームの側面図である。
図示のように本発明のISOFIXチャイルドシートの縮みロック機構100は、アームガイド21の端部に接触又は非接触する突出部122を先端に有するロック片120と、ロック部30のロックバー34に形成され突出部122が貫通する開口132を設けてロック片120を収容する支持凹部130から構成されている。
【0016】
ロック片120は、一端側に突出部122を設け、他端側にガイドシャフト124を備えている。突出部122はアームガイド21側の面を略平面状に、ロック部30側の面を湾曲状とし、側面視でクサビ状に形成している。
またロック片120は、突出部122のアームガイド21の端部から移動側へ回転する側に湾曲した湾曲部126と、この湾曲部126に連続する平面状のせん断部128を備えている。このような湾曲部126の構成によりロック片120が後述する支持凹部130内で移動する際にスムーズに直立又は傾斜する回転移動が実施できる。またせん断部128の構成によりアームガイド21の移動方向の力に対するせん断力を付与できる。
突出部122は、先端形状が丸みを帯びた先細り状に形成している。これによりアームガイド21に接触して先端が破損することを防止できる。
ガイドシャフト124は、ロック片120の両側面から厚み方向に突出した軸であり、後述する支持凹部130の長穴134を貫通すると共に、ロックアーム20に回転自在に軸支されている(図1,3参照)。
【0017】
支持凹部130はロック部30のロックバー34に形成され突出部122が貫通する開口132を設けてロック片120を収容する凹部である。
支持凹部130は、ガイドシャフト124を貫通させて支持すると共にアームガイド21の移動方向に沿った長穴134と、突出部122が開口132から突出したときにせん断部128と接触するせん断受部136と、突出部122が開口132から支持凹部130内に収まるときに回転補助する案内部138を備えている。
開口132は、支持凹部130内のロック片120が起立して突出部122が支持凹部130から突出する箇所に設けた孔である。
長孔134はガイドシャフト124が貫通し支持する穴であり、長手方向をアームガイド21の移動方向に沿って形成している。
【0018】
せん断受部136は、ロック片120が支持凹部130内で起立したときにせん断部128と対向する面に設けている。せん断受部136は、アームガイド21の移動方向と直交する方向に沿って形成している。
案内部138は、ロック片120のアームガイド21側の面と接触して、ロック片120の起立状態から傾斜状態に回転を補助する斜面である。このような案内部138の構成により、ロック部30がロック状態のときに、ロックバー34のフック31側への移動に連動して、起立しているロック片120をアームガイド21の移動方向の前方側へガイドシャフト124の軸回りを回転させながら傾斜状態へと案内できる。
【0019】
このような構成による本発明のISOFIXチャイルドシートの作用について以下説明する。
図4は本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図1である。図5は本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図2である。図6は本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図3である。図7は本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図4である。図8は本発明のISOFIXチャイルドシートの作用説明図5である。
【0020】
ロックアーム20がアームガイド21に組み付けされてロック部30が非ロック(解放)状態のとき、ロックバー34はアームガイド21側に位置し、支持凹部130内のロック片120は起立状態となって、突出部122が支持凹部130の開口132から突出してアームガイド21の移動を抑制している(図1参照)。突出部122にロックバー34とアームガイド21のせん断力が作用してもロックアーム20が移動しない(縮まない)。このときロック片のガイドシャフト124は支持凹部130の長穴134のロック部30側に位置して、ロック片120のせん断部128と支持凹部130のせん断受部136が面接触してロックアーム20の移動方向に対するせん断力を与えている。
【0021】
次に、ロック部30が取付受部4に係止してロック状態となるとフック31が回転してフック31にロックバー34が挿入される。これと同時にロックバー34がロック片120を回転させて突出部122がアームガイド21の移動方向前方側へ倒れて、開口132から支持凹部130内に収まり傾斜する(図2参照)。
ロック部30の係止後、ISOFIXチャイルドシートと座席の隙間を無くすようにISOFIXチャイルドシートを座席側に移動する場合、ロックアーム20が第1のラッチ位置に移動して、ラッチバー70の爪72がロックアーム20の開口部204に係止する(図4参照)。
【0022】
前記ラッチ位置は、任意に位置調整が可能であり、さらにロックアーム20を移動させるとアームガイド21内にロック片120が入り込む(図5参照)。以上がISOFIXチャイルドシートの装着操作となる。
次にISOFIXチャイルドシートを解除する場合、解除レバー80を操作してラッチバー70を引き上げて爪72が開口部204から外す。解除レバー80を操作しながらISOFIXチャイルドシート10を座席から離れるように引き出すとアームガイド21もロック部30から離れる方向に移動する。このときロック部30が取付受部4に係止しているためロックアーム20もそのままの位置でアームガイド21から引き出される(伸長してくる)(図6参照)。
アームガイド21を座先から離れる方向へ移動させると解除レバー80がロックバー34の突起341に接触する(図7参照)。
さらにアームガイド21を引くと解除レバー80がロックバー34を座席から離れる方向に移動して、ロックバー34の先端がフック31から引き抜かれてフック31が回転して、取付受部4を解放して取り外すことができる(図8参照)。
【0023】
[変形例]
前記縮みロック機構100のロック片120は、断面矩形のロックアーム20の上面から突出する構成で説明したが、この他にもロック片120の構成は、ロックアーム20の両側面(左右側面)、下面のいずれかの面から突出部122が突出する構成を採用することもできる。
このような本発明のISOFIXチャイルドシートによれば、縮みロック機構の開放が回転方向であるため、ロックアームのラッチ時に縮みロック機構の突出部がアームガイドの端部から移動側へ倒れるように開放できる。このため、従来の上下移動のような摩擦による摺動の不具合が生じることがない。またこのような構造によって突出部とアームガイドの端部が接触する衝撃が緩和されて構成部品の破損を防止できる。
【0024】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本発明は、上記実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能である。
また、本発明は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明は、例えば、座席にISOFIXを備えた車載用のチャイルドシートとして、広く適用することができる。
【符号の説明】
【0026】
4 取付受部
10 ISOFIXチャイルドシート
100 縮みロック機構
120 ロック片
122 突出部
124 ガイドシャフト
126 湾曲部
128 せん断部
130 支持凹部
132 開口
134 長孔
136 せん断受部
138 案内部
14 ベース体
20 ロックアーム
203 孔
204 開口部
21 アームガイド
30 ロック部
31 フック
34 ロックバー
341 突起
40 制御機構
42 アームガイド操作部
43 制御機構リンク部材
44 バネ
45 ストッパーガイド
60 縮みロック機構
61 ロック片
611 突出部
612 ガイドシャフト
62 ロックガイド部
621 ガイド面
70 ラッチバー
72 爪
80 解除レバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14