(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20090101AFI20220627BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20220627BHJP
H04W 72/02 20090101ALI20220627BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W16/28
H04W72/02
(21)【出願番号】P 2018559857
(86)(22)【出願日】2017-05-01
(86)【国際出願番号】 US2017030366
(87)【国際公開番号】W WO2017200735
(87)【国際公開日】2017-11-23
【審査請求日】2020-04-17
(32)【優先日】2016-05-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2016-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507364838
【氏名又は名称】クアルコム,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100163522
【氏名又は名称】黒田 晋平
(72)【発明者】
【氏名】ムハンマド・ナズムル・イスラム
(72)【発明者】
【氏名】タオ・ルオ
(72)【発明者】
【氏名】ビラル・サディク
(72)【発明者】
【氏名】ジュエルゲン・セザンヌ
(72)【発明者】
【氏名】ジュンイ・リ
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0376466(US,A1)
【文献】国際公開第2015/147717(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器において実行されるワイヤレス通信のための方法であって、
次のランダムアクセス時間期間を識別するステップと、
送信電力条件基準を満たす複数のビーム方向を識別するステップと、
ランダムアクセス機会を含む前記次のランダムアクセス期間に基づき、前記複数のビーム方向からビーム方向を選択するステップであって、前記ランダムアクセス機会が前記ビーム方向と対応する、ステップと、
前記選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信するステップと
を含む方法。
【請求項2】
ターゲット受信電力と最大送信電力とを識別するステップと、
前記複数のビーム方向の各々のための経路損失を識別するステップであって、前記送信電力条件基準が、前記ターゲット受信電力、前記最大送信電力、および前記複数のビーム方向の各々のための前記経路損失に基づく、ステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法が、
前記ターゲット受信電力、前記最大送信電力、および前記ビーム方向のための経路損失に基づいて、送信電力を決定するステップであって、前記ランダムアクセス信号が、前記決定された送信電力を使用して送信される、ステップ
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法が、
前記ターゲット受信電力と前記ビーム方向のための前記経路損失との和が、前記最大送信電力よりも大きいと決定するステップであって、前記送信電力を決定するステップが、前記送信電力を前記最大送信電力に設定するステップを含む、ステップ、または、
前記ターゲット受信電力と前記ビーム方向のための前記経路損失との和が、前記最大送信電力未満であると決定するステップであって、前記送信電力を決定するステップが、前記送信電力を、前記ターゲット受信電力と前記ビーム方向のための前記経路損失との前記和に設定するステップを含む、ステップ
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
電力ギャップパラメータを識別するステップと、
前記ターゲット受信電力と前記ビーム方向のための経路損失との和が、前記最大送信電力と前記電力ギャップパラメータとの和未満であると決定するステップであって、前記ランダムアクセス信号を送信するステップが、前記決定に基づく、ステップと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
システム情報メッセージを受信するステップであって、前記電力ギャップパラメータが、前記システム情報メッセージに基づいて識別される、ステップ
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記システム情報メッセージが、ロングタームエボリューション(LTE)バンド、ミリメートル波(mmW)バンド、サブ5GHzバンド、またはそれらの任意の組合せを使用して送信される、または、
前記システム情報メッセージが、システム情報ブロック(SIB)メッセージ、ユーザ機器(UE)固有物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)メッセージ、専用サブフレームブロードキャスト、またはそれらの任意の組合せを備え、前記専用サブフレームブロードキャストが、拡張物理ブロードキャストチャネルを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
電力ギャップパラメータを識別するステップと、
前記ターゲット受信電力と、前に識別されたビーム方向のための経路損失との和が、前記最大送信電力と前記電力ギャップパラメータとの和よりも大きいと決定するステップと、
前記決定に基づいて、前記前に識別されたビーム方向に関連付けられた時間において、前記ランダムアクセス信号を送信することを控えるステップと
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
複数の指向性同期信号を受信するステップであって、前記複数のビーム方向の各々が、前記複数の指向性同期信号のうちの1つに対応する、ステップ
をさらに含み、
前記複数の指向性同期信号が、第1のセットの指向性同期信号を備え、前記第1のセットの指向性同期信号が、第1の時間期間の間に送信され、第2の時間期間の間に送信される第2のセットの指向性同期信号とインターリーブされる、または、
前記複数の指向性同期信号が、第1のセットの指向性同期信号を備え、前記第1のセットの指向性同期信号が、第1のセットのアンテナポートを使用して送信され、前記第1のセットの指向性同期信号と同時に、第2のセットのアンテナポートを使用して送信される第2のセットの指向性同期信号とインターリーブされる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
基地局において実行されるワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ機器(UE)にランダムアクセス構成を送信するステップであって、前記ランダムアクセス構成が、送信電力条件基準を満たす複数のビーム方向を識別し、前記識別された複数のビーム方向からビーム方向を選択するための手順を示す、ステップと、
前記手順
に基づいて、前記選択されたビーム方向に対応するランダムアクセス機会を含む次のランダムアクセス期間において、前記UEからランダムアクセス信号を受信するステップと
を含む方法。
【請求項11】
前記手順が、前記ビーム方向のためのランダムアクセス機会、チャネルメトリック、ビーム強度、ランダム選択手順、またはそれらの任意の組合せに基づく、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
複数の指向性同期信号を送信するステップであって、前記ランダムアクセス信号が、前記複数の指向性同期信号のうちの1つのビーム方向に関連付けられた時間期間の間に受信される、ステップ
をさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
コンピュータにおいて実行されたときに、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法を実行するための命令を含む、コンピュータプログラム。
【請求項14】
請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実行するための手段を備える、ワイヤレス通信のための装置。
【請求項15】
請求項10から12のいずれか一項に記載の方法を実行するための手段を備える、ワイヤレス通信のための装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本特許出願は、各々が本出願の譲受人に譲渡された、2016年12月7日に出願した、「Beam and Symbol Selection to Transmit RACH」と題する、Islamらによる米国特許出願第15/371,978号、2016年5月30日に出願した、「Beam and Symbol Selection to Transmit RACH」と題する、Islamらによる米国仮特許出願第62/343,116号、および2016年5月16日に出願した、「Beam and Symbol Selection to Transmit RACH」と題する、Islamらによる米国仮特許出願第62/337,168号の優先権を主張する。
【0002】
以下は、一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、ランダムアクセスチャネル(RACH)を送信するためのビームおよびシンボル選択に関する。
【背景技術】
【0003】
ワイヤレス通信システムは、音声、映像、パケットデータ、メッセージング、放送などの様々なタイプの通信コンテンツを提供するために広く展開されている。これらのシステムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、時間、周波数、および電力)を共有することによって、複数のユーザとの通信をサポートすることが可能であり得る。そのような多元接続システムの例としては、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、および直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、(たとえば、ロングタームエボリューション(LTE)システム)がある。ワイヤレス多元接続通信システムは、ユーザ機器(UE)としても知られていることがある、複数の通信デバイスのための通信を各々が同時にサポートする、いくつかの基地局を含み得る。
【0004】
いくつかのワイヤレス通信システムは、ミリメートル波(mmW)周波数範囲(たとえば、28GHz、40GHz、60GHzなど)において動作し得る。これらの周波数におけるワイヤレス通信は、増大する信号減衰(たとえば、経路損失)に関連付けられ得、増大する信号減衰は、温度、気圧、回折など、様々な要因によって影響を受けることがある。結果として、ビームフォーミング(すなわち、指向性送信)などの信号処理技法が、信号エネルギーをコヒーレントに結合するため、および特定のビーム方向における経路損失を克服するために使用され得る。場合によっては、デバイスは、基地局によって送信されたいくつかの基準信号の中から、最強のビームを選択することによって、ネットワークと通信するためのビーム方向(たとえば、ビーム識別情報(ID))を選択し得る。しかしながら、最強のビームは、アクセスメッセージが送られ得る前に、著しい遅延を生じる、アクセス時間期間に関連付けられ得る。これによって、ネットワークにアクセスする際に遅延が生じるか、または接続を再確立する際に割込みが増加する結果となり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
ユーザ機器(UE)は、経路損失または送信電力条件を満たす、いくつかのビーム方向を識別し得る。次いで、UEは、追加の基準を満たす許容可能なビーム方向のうちの1つを選定することによって、ランダムアクセス信号を送信するためのビーム方向を選択し得る。たとえば、各ビーム方向がランダムアクセスタイムスロットに関連付けられる場合、ビーム方向は、ランダムアクセス信号が送信され得る前の時間を低減するために選択され得る。送信電力は、ターゲット受信電力、および選択されたビーム方向のための経路損失に基づいて選択され得る。場合によっては、ビーム方向のための経路損失とターゲット受信電力との和が、所定の量よりも多い分だけ最大送信電力を超える場合、ランダムアクセス信号は、そのビーム方向を使用して送信されないことになる。場合によっては、ランダムアクセスへの応答が受信されない場合、異なるビーム方向が選択され得るか、送信電力が増大され得るか、または両方である。
【0006】
ワイヤレス通信の方法について説明する。方法は、送信電力条件を満たす複数のビーム方向を識別するステップと、複数のビーム方向からビーム方向を選択するステップと、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信するステップとを含み得る。
【0007】
ワイヤレス通信のための装置について説明する。装置は、送信電力条件を満たす複数のビーム方向を識別するための手段と、複数のビーム方向からビーム方向を選択するための手段と、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信するための手段とを含み得る。
【0008】
ワイヤレス通信のための別の装置について説明する。装置は、プロセッサと、プロセッサと電子通信するメモリと、メモリ内に記憶された命令とを含み得る。命令は、送信電力条件を満たす複数のビーム方向を識別すること、複数のビーム方向からビーム方向を選択すること、および、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信することを、プロセッサに行わせるように動作可能であり得る。
【0009】
ワイヤレス通信のための非一時的コンピュータ可読媒体について説明する。非一時的コンピュータ可読媒体は、送信電力条件を満たす複数のビーム方向を識別すること、複数のビーム方向からビーム方向を選択すること、および、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信することを、プロセッサに行わせるように動作可能な命令を含み得る。
【0010】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、次のランダムアクセス時間期間を識別するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、ビーム方向が、ビーム方向に対応するランダムアクセス機会を含む、次のランダムアクセス期間に少なくとも部分的に基づいて選択される、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、複数のビーム方向の各々のためのチャネルメトリックを決定するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、ビーム方向が、複数のビーム方向の各々のためのチャネルメトリックに少なくとも部分的に基づいて選択される、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0011】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、次のランダムアクセス期間において対応するランダムアクセス機会を有する、複数のビーム方向の各々のためのチャネルメトリックを決定するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、ビーム方向が、次のランダムアクセス期間において対応するランダムアクセス機会を有する、複数のビーム方向の各々のためのビーム強度に少なくとも部分的に基づいて選択される、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、ビーム方向が、複数のビーム方向の中からランダムに選択される。
【0012】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、ターゲット受信電力と最大送信電力とを識別するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、複数のビーム方向の各々のための経路損失を識別するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、送信電力条件が、ターゲット受信電力、最大送信電力、および複数のビーム方向の各々のための経路損失に少なくとも部分的に基づく、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0013】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、ターゲット受信電力、最大送信電力、およびビーム方向のための経路損失に少なくとも部分的に基づいて、送信電力を決定するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、ランダムアクセス信号が、決定された送信電力を使用して送信される、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0014】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、ターゲット受信電力とビーム方向のための経路損失との和が、最大送信電力よりも大きいと決定するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、送信電力を決定することが、送信電力を最大送信電力に設定することを含む、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、ターゲット受信電力とビーム方向のための経路損失との和が、最大送信電力未満であると決定するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、送信電力を決定することが、送信電力を、ターゲット受信電力とビーム方向のための経路損失との和に設定することを含む、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0015】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、電力ギャップパラメータを識別するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、ターゲット受信電力とビーム方向のための経路損失との和が、最大送信電力と電力ギャップパラメータとの和未満であると決定するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、ランダムアクセス信号を送信することが、決定に少なくとも部分的に基づく、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0016】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、システム情報メッセージを受信するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、電力ギャップパラメータが、システム情報メッセージに少なくとも部分的に基づいて識別される、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、システム情報メッセージが、ロングタームエボリューション(LTE)バンド、ミリメートル波(mmW)バンド、サブ5GHzバンド、またはそれらの任意の組合せを使用して送信される。
【0017】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、システム情報メッセージが、システム情報ブロック(SIB)メッセージ、ユーザ機器(UE)固有物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)メッセージ、専用サブフレームブロードキャスト、またはそれらの任意の組合せを備える。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、専用サブフレームブロードキャストが、拡張物理ブロードキャストチャネルを備える。
【0018】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、電力ギャップパラメータを識別するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、ターゲット受信電力と、前に識別されたビーム方向のための経路損失との和が、最大送信電力と電力ギャップパラメータとの和よりも大きいと決定するためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、決定に少なくとも部分的に基づいて、前に識別されたビーム方向に関連付けられた時間において、ランダムアクセス信号を送信することを控えるためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0019】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、基地局からランダムアクセス構成メッセージを受信するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、送信電力条件が、構成メッセージに少なくとも部分的に基づく、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、複数の指向性同期信号を受信するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、複数のビーム方向の各々が、複数の指向性同期信号のうちの1つに対応する、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0020】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、複数の指向性同期信号が、第1のセットの指向性同期信号を備え、第1のセットの指向性同期信号が、第1の時間期間の間に送信され、第2の時間期間の間に送信された第2のセットの指向性同期信号とインターリーブされる。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、複数の指向性同期信号が、第1のセットの指向性同期信号を備え、第1のセットの指向性同期信号が、第1のセットのアンテナポートを使用して送信され、第1のセットの指向性同期信号と同時に、第2のセットのアンテナポートを使用して送信された第2のセットの指向性同期信号とインターリーブされる。
【0021】
ワイヤレス通信の方法について説明する。方法は、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信するステップと、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定するステップと、決定に少なくとも部分的に基づいて、第2の送信電力と第2のビーム方向とを選択するステップと、第2のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信するステップとを含み得る。
【0022】
ワイヤレス通信のための装置について説明する。装置は、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信するための手段と、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定するための手段と、決定に少なくとも部分的に基づいて、第2の送信電力と第2のビーム方向とを選択するための手段と、第2のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信するための手段とを含み得る。
【0023】
ワイヤレス通信のための別の装置について説明する。装置は、プロセッサと、プロセッサと電子通信するメモリと、メモリ内に記憶された命令とを含み得る。命令は、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信すること、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定すること、決定に少なくとも部分的に基づいて、第2の送信電力と第2のビーム方向とを選択すること、および、第2のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信することを、プロセッサに行わせるように動作可能であり得る。
【0024】
ワイヤレス通信のための非一時的コンピュータ可読媒体について説明する。非一時的コンピュータ可読媒体は、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信すること、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定すること、決定に少なくとも部分的に基づいて、第2の送信電力と第2のビーム方向とを選択すること、および、第2のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信することを、プロセッサに行わせるように動作可能な命令を含み得る。
【0025】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、第2のランダムアクセス信号への第2のランダムアクセス応答が受信されていないと決定すること、および、対応する追加のランダムアクセス応答が受信されるまで、追加のランダムアクセス信号を送信し続けることであって、連続する追加のランダムアクセス信号が、更新された好ましいビーム方向、または増大された送信電力のいずれかに基づいて、交互に送信される、ことを行うためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0026】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないとの決定に少なくとも部分的に基づいて、好ましいビーム方向を識別するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、好ましいビーム方向が第1のビーム方向に等しくない、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、次のランダムアクセス時間期間を識別するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、好ましいビーム方向が、好ましいビーム方向に対応するランダムアクセス機会を含む、次のランダムアクセス期間に少なくとも部分的に基づいて選択される、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0027】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、複数のビーム方向の各々のためのチャネルメトリックを決定するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、好ましいビーム方向が、複数のビーム方向の各々のためのチャネルメトリックに少なくとも部分的に基づいて選択される、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、複数のビーム方向の各々のためのビーム強度を決定するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、ビーム方向が、複数のビーム方向の各々のためのビーム強度に少なくとも部分的に基づいて選択される、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0028】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第2の送信電力が第1の送信電力よりも大きく、第2のビーム方向が第1のビーム方向に等しい。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第2の送信電力が第1の送信電力に等しく、第2のビーム方向が好ましいビーム方向に等しい。
【0029】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、第2のランダムアクセス信号への第2のランダムアクセス応答が受信されていないと決定すること、第1のビーム方向に等しくない、更新された好ましいビーム方向を識別すること、および、更新された好ましいビーム方向と第2の送信電力とを使用して、第3のランダムアクセス信号を送信することを行うためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0030】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、第3のランダムアクセス信号への第3のランダムアクセス応答が受信されていないと決定すること、第2の送信電力よりも大きい第3の送信電力を選択すること、および、更新された好ましいビーム方向と第3の送信電力とを使用して、第4のランダムアクセス信号を送信することを行うためのプロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。
【0031】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、第2の送信電力が第1の送信電力よりも大きく、第2のビーム方向が好ましいビーム方向に等しい。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、基地局から電力ランプアップ構成を受信するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、第2の送信電力および第2のビーム方向が、電力ランプアップ指示に少なくとも部分的に基づく、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、電力ランプアップ構成が、システム情報ブロック(SIB)メッセージ内で送信される。
【0032】
ワイヤレス通信の方法について説明する。方法は、ユーザ機器(UE)にランダムアクセス構成を送信するステップであって、ランダムアクセス構成が、送信電力条件に少なくとも部分的に基づいて、ビーム方向を選択するための手順を示す、ステップと、手順に少なくとも部分的に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信するステップとを含み得る。
【0033】
ワイヤレス通信のための装置について説明する。装置は、ユーザ機器(UE)にランダムアクセス構成を送信するための手段であって、ランダムアクセス構成が、送信電力条件に少なくとも部分的に基づいて、ビーム方向を選択するための手順を示す、手段と、手順に少なくとも部分的に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信するための手段とを含み得る。
【0034】
ワイヤレス通信のための別の装置について説明する。装置は、プロセッサと、プロセッサと電子通信するメモリと、メモリ内に記憶された命令とを含み得る。命令は、ユーザ機器(UE)にランダムアクセス構成を送信することであって、ランダムアクセス構成が、送信電力条件に少なくとも部分的に基づいて、ビーム方向を選択するための手順を示す、こと、および、手順に少なくとも部分的に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信することを、プロセッサに行わせるように動作可能であり得る。
【0035】
ワイヤレス通信のための非一時的コンピュータ可読媒体について説明する。非一時的コンピュータ可読媒体は、ユーザ機器(UE)にランダムアクセス構成を送信することであって、ランダムアクセス構成が、送信電力条件に少なくとも部分的に基づいて、ビーム方向を選択するための手順を示す、こと、および、手順に少なくとも部分的に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信することを、プロセッサに行わせるように動作可能な命令を含み得る。
【0036】
上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、ビーム方向を選択するための手順が、ビーム方向のためのランダムアクセス機会、チャネルメトリック、ビーム強度、ランダム選択手順、またはそれらの任意の組合せを含む、次のランダムアクセス時間期間に少なくとも部分的に基づく。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例は、複数の指向性同期信号を送信するためのプロセス、特徴、手段、または命令であって、ランダムアクセス信号が、複数の指向性同期信号のうちの1つのビーム方向に関連付けられた時間期間の間に受信される、プロセス、特徴、手段、または命令をさらに含み得る。上記で説明した方法、装置、または非一時的コンピュータ可読媒体のいくつかの例では、ランダムアクセス構成が、ターゲット受信電力と経路損失との和が最大送信電力よりも大きいとき、ランダムアクセスメッセージを送信するためのしきい値を示す、電力ギャップパラメータを備える。
【0037】
ワイヤレス通信の方法について説明する。方法は、ユーザ機器(UE)に電力ランプアップ構成を送信するステップであって、電力ランプアップ構成が、ランダムアクセス信号の失敗に続いて、送信電力およびビーム方向を選択するための手順を示す、ステップと、手順に少なくとも部分的に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信するステップとを含み得る。
【0038】
ワイヤレス通信のための装置について説明する。装置は、ユーザ機器(UE)に電力ランプアップ構成を送信するための手段であって、電力ランプアップ構成が、ランダムアクセス信号の失敗に続いて、送信電力およびビーム方向を選択するための手順を示す、手段と、手順に少なくとも部分的に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信するための手段とを含み得る。
【0039】
ワイヤレス通信のための別の装置について説明する。装置は、プロセッサと、プロセッサと電子通信するメモリと、メモリ内に記憶された命令とを含み得る。命令は、ユーザ機器(UE)に電力ランプアップ構成を送信することであって、電力ランプアップ構成が、ランダムアクセス信号の失敗に続いて、送信電力およびビーム方向を選択するための手順を示す、こと、および、手順に少なくとも部分的に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信することを、プロセッサに行わせるように動作可能であり得る。
【0040】
ワイヤレス通信のための非一時的コンピュータ可読媒体について説明する。非一時的コンピュータ可読媒体は、ユーザ機器(UE)に電力ランプアップ構成を送信することであって、電力ランプアップ構成が、ランダムアクセス信号の失敗に続いて、送信電力およびビーム方向を選択するための手順を示す、こと、および、手順に少なくとも部分的に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信することを、プロセッサに行わせるように動作可能な命令を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】本開示の態様による、ランダムアクセスチャネル(RACH)を送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、ワイヤレス通信のためのシステムの一例を示す図である。
【
図2】本開示の態様による、ランダムアクセスチャネル(RACH)を送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、ワイヤレス通信のためのシステムの一例を示す図である。
【
図3】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするタイミング構成の一例を示す図である。
【
図4】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするプロセスフローの一例を示す図である。
【
図5】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするデバイスのブロック図である。
【
図6】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするデバイスのブロック図である。
【
図7】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするデバイスのブロック図である。
【
図8】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、ユーザ機器(UE)を含むシステムのブロック図である。
【
図9】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするデバイスのブロック図である。
【
図10】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするデバイスのブロック図である。
【
図11】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするデバイスのブロック図である。
【
図12】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、基地局を含むシステムのブロック図である。
【
図13】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法を示す図である。
【
図14】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法を示す図である。
【
図15】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法を示す図である。
【
図16】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法を示す図である。
【
図17】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法を示す図である。
【
図18】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法を示す図である。
【
図19】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法を示す図である。
【
図20】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法を示す図である。
【
図21】本開示の態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
いくつかのワイヤレス通信システムは、ミリメートル波(mmW)周波数範囲(たとえば、28GHz、40GHz、60GHzなど)において動作し得る。場合によっては、これらの周波数におけるワイヤレス通信は、増大する信号減衰(たとえば、経路損失)に関連付けられ得、増大する信号減衰は、温度、気圧、回折など、様々な要因によって影響を受けることがある。結果として、ビームフォーミング(すなわち、指向性送信)などの信号処理技法が、信号エネルギーをコヒーレントに結合するため、および特定のビーム方向における経路損失を克服するために使用され得る。場合によっては、デバイスは、基地局によって送信されたいくつかの基準信号の中から、最強のビームを選択することによって、ネットワークと通信するためのビーム方向(たとえば、ビーム識別情報(ID))を選択し得る。しかしながら、最強のビームは、アクセスメッセージが送られ得る前に、著しい遅延を生じる、アクセス時間期間に関連付けられ得る。これによって、ネットワークにアクセスする際に遅延が生じるか、または接続を再確立する際に割込みが増加する結果となり得る。
【0043】
mmWシステムでは、同期信号は、あるリンクバジェット(たとえば、媒体を介して通信するとき、送信機および/または受信機に関連付けられた利得および損失の計算)を満たすためにビームフォーミングされ得る。具体的には、ビームフォーミングは、ある方向におけるワイヤレス信号の強度または電力を増すために使用され得る。基地局は、個々のアンテナポートおよび信号の大きさおよび位相を適切に重み付けすることによって、様々な方向におけるビームを形成するために、アンテナのサブアレイに接続されたいくつかのアンテナポートを使用し得る。このようにして、基地局は、ビームフォーミングを使用して、たとえば、異なるビームIDを使用して、複数の方向において同期信号を送信し得る。
【0044】
ビームフォーミング技法は、不要なレイテンシを生じることがあり、その理由は、基地局が送信し得る方向の数が(たとえば、基地局が有するポートの数によって)制限され得るからである。たとえば、ビーム掃引を用いて、基地局は、所与の時間フレーム内で指定された方向において同期信号を送信し得る。ユーザ機器(UE)が指定された方向内にない場合、UEは、同期信号を受信しないことになり、UEは、基地局と通信しないことがある。これによってレイテンシが生じることがあり、その理由は、UEが、UEの方向において同期信号を送信するために、基地局の掃引プロセスを待機する必要があり得るからである。UEによって検出された最強のビームが、次のランダムアクセス機会に関連付けられない場合、さらなる遅延が生じることがある。
【0045】
レイテンシを低減するための1つの技法は、基地局が所与の時間の間に(たとえば、より大きいエリアをカバーするために)ビームを送信する方向の数を拡大するために、ビームフォーミング方向パターンを交互させるかまたはインターリーブすることであり得る。たとえば、基地局は、ビームフォーミングパターンをインターリーブすることができ、その場合、第1のパターンにおけるビームは、第2のパターンのビームと放射状に交互し得る。第1のパターンは、同期信号を送信し得る。ただし、ビームの低利得のために、UEにおいて高い受信電力がないことがある。UEは、基地局との通信中に使用するためのビームフォーミングパラメータを決定するために、第2の同期信号を受信することを待機しなければならない場合があるにもかかわらず、依然としてランダムアクセスメッセージの目的で、受信した同期信号を復号し得る。この初期の同期信号復号は、UEが同期信号を受信することを待機し得る時間を低減することによって、レイテンシを低減し得る。
【0046】
その後、UEは、経路損失または送信電力条件を満たす、いくつかのビーム方向を識別し得る。次いで、UEは、追加の基準を満たす許容可能なビーム方向のうちの1つを選定することによって、ランダムアクセス信号を送信するためのビーム方向を選択し得る。たとえば、各ビーム方向がランダムアクセスタイムスロットに関連付けられる場合、ビーム方向は、ランダムアクセス信号が送信され得る前の時間を低減するために選択され得る。送信電力は、ターゲット受信電力、および選択されたビーム方向のための経路損失に基づいて選択され得る。場合によっては、ビーム方向のための経路損失とターゲット受信電力との和が、所定の量よりも多い分だけ最大送信電力を超える場合、ランダムアクセス信号は、そのビーム方向を使用して送信されないことになる。場合によっては、ランダムアクセスへの応答が受信されない場合、異なるビーム方向が選択され得るか、送信電力が増大され得るか、または両方である。
【0047】
本開示の態様について、最初にワイヤレス通信システムの文脈で説明する。次いで、ビーム方向および送信電力の選択をサポートする、タイミング構成およびプロセスフローの例について説明する。本開示の態様について、本出願の名称に関する装置図、システム図、およびフローチャートによってさらに示し、それらを参照しながら説明する。
【0048】
図1は、本開示の様々な態様によるワイヤレス通信システム100の一例を示す。ワイヤレス通信システム100は、基地局105と、UE115と、コアネットワーク130とを含む。いくつかの例では、ワイヤレス通信システム100は、ロングタームエボリューション(LTE)またはLTEアドバンストネットワークであり得る。ワイヤレス通信システム100は、(たとえば、ネットワークへの接続を確立する際の遅延を最小限にするために)いくつかの好適なビーム方向の中からビーム方向を選択し得る、UE115をサポートし得る。
【0049】
基地局105は、1つまたは複数の基地局アンテナを介してUE115とワイヤレス通信し得る。各基地局105は、それぞれの地理的カバレージエリア110に通信カバレージを提供し得る。ワイヤレス通信システム100中に示されている通信リンク125は、UE115から基地局105へのアップリンク(UL)送信、または基地局105からUE115へのダウンリンク(DL)送信を含み得る。UE115は、ワイヤレス通信システム100全体にわたって分散され得、各UE115は固定またはモバイルであり得る。UE115は、移動局、加入者局、リモートユニット、ワイヤレスデバイス、アクセス端末(AT)、ハンドセット、ユーザエージェント、クライアント、または同様の用語で呼ばれることもある。UE115はまた、セルラーフォン、ワイヤレスモデム、ハンドヘルドデバイス、パーソナルコンピュータ、タブレット、パーソナル電子デバイス、マシンタイプ通信(MTC)デバイスなどであり得る。
【0050】
基地局105は、コアネットワーク130および互いと通信し得る。たとえば、基地局105は、バックホールリンク132(たとえば、S1など)を通してコアネットワーク130とインターフェースし得る。基地局105は、バックホールリンク134(たとえば、X2など)を介して直接または間接的に(たとえば、コアネットワーク130を通して)互いと通信し得る。基地局105は、UE115との通信のための無線構成およびスケジューリングを実行し得るか、または基地局コントローラ(図示せず)の制御下で動作し得る。いくつかの例では、基地局105は、マクロセル、スモールセル、ホットスポットなどであり得る。基地局105は、eノードB(eNB)105と呼ばれることもある。
【0051】
ワイヤレス通信システム100は、700MHzから2600MHz(2.6GHz)またはそれ以上の周波数帯域を使用する超高周波(UHF)周波数またはmmW領域において動作し得るが、場合によっては、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)ネットワークもまた、4GHzのような高い周波数を使用し得る。この領域は、デシメートル帯域として知られることもあり、その理由は、波長が約1デシメートルから1メートルの長さに及ぶからである。UHF波は、主に見通し線によって伝搬することができ、ビルおよび環境的な特徴によってブロックされ得る。しかしながら、波は、屋内に位置するUE115にサービスを提供するために十分に壁を貫通することができる。UHF波の送信は、スペクトルの高周波(HF)または超高周波(VHF)部のうちのより小さい周波数(および、より長い波)を使用する送信と比較して、アンテナがより小さいことおよび距離がより短いこと(たとえば、100km未満)によって特徴付けられる。
【0052】
フレーム構造が、ワイヤレス通信システム100において物理リソースを編成するのに使われてもよい。フレームは、10個の等しいサイズのサブフレームにさらに分割される場合がある10ms間隔であってもよい。各サブフレームは、2つの連続するタイムスロットを含み得る。各スロットは、6つまたは7つの直交周波数分割多元接続(OFDMA)シンボル期間を含み得る。リソース要素は、1つのシンボル期間と1つのサブキャリア(15kHz周波数範囲)とからなる。リソースブロックは、周波数領域において12個の連続するサブキャリアを含み、各OFDMシンボル内のノーマルサイクリックプレフィックスについて、時間領域(1スロット)において7つの連続するOFDMシンボル、または84個のリソース要素を含むことがある。いくつかのリソース要素は、DL基準信号(DL-RS)を含み得る。DL-RSは、セル固有RS(CRS)、およびUE固有RS(UE-RS)を含み得る。UE-RSは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)に関連付けられたリソースブロック上で送信され得る。各リソース要素によって搬送されるビット数は、変調方式(各シンボル期間中に選択され得るシンボルの構成)に依存し得る。したがって、UEが受信するリソースブロックが多いほど、また変調方式が高いほど、データレートは高くなり得る。
【0053】
ワイヤレス通信システム100における時間間隔は、基本時間単位(たとえば、サンプリング周期、Ts=1/30,720,000秒)の倍数で表され得る。時間リソースは、0から1023にわたるシステムフレーム番号(SFN)によって識別され得る、10ms(Tf=307200Ts)の長さの無線フレームに従って編成され得る。各フレームは、0から9の番号を付けられた10個の1msサブフレームを含み得る。サブフレームはさらに、2つの0.5msスロットに分割され得、スロットの各々は、(各シンボルにプリペンドされたサイクリックプレフィックスの長さに応じて)6つまたは7つの変調シンボル期間を含む。サイクリックプレフィックスを除くと、各シンボルは2048個のサンプル期間を含む。場合によっては、サブフレームは、送信時間間隔(TTI)としても知られる、最も小さいスケジューリングユニットであり得る。他の場合には、TTIは、サブフレームよりも短くてよく、または(たとえば、短いTTIバーストにおいて、もしくは短いTTIを使用する選択されたコンポーネントキャリアにおいて)動的に選択され得る。
【0054】
UE115が、いくつかの同期信号、基準信号、およびシステム情報メッセージを受信した後、UE115は、基地局105にランダムアクセスチャネル(RACH)プリアンブルを送信し得る。これはRACHメッセージ1として知られていることがある。たとえば、RACHプリアンブルは、64個の所定のシーケンスのセットからランダムに選択され得る。これによって、基地局105は、システムに同時にアクセスしようとする複数のUE115の間で区別することが可能であり得る。基地局105は、ULリソース許可と、タイミングアドバンスと、一時セル無線ネットワーク一時識別情報(C-RNTI)とを提供する、ランダムアクセス応答(RAR)、またはRACHメッセージ2で応答し得る。次いで、UE115は、(UE115が以前に同じワイヤレスネットワークに接続されていた場合)一時モバイル加入者識別情報(TMSI)またはランダム識別子とともに、無線リソース制御(RRC)接続要求、またはRACHメッセージ3を送信し得る。RRC接続要求は、UE115がネットワークに接続している理由(たとえば、緊急、シグナリング、データ交換など)を示すこともできる。基地局105は、新しいC-RNTIを与え得る、UE115に宛てられた競合解消メッセージ、またはRACHメッセージ4で、接続要求に応答し得る。UE115が、正しい識別情報を有する競合解消メッセージを受信した場合、UE115は、RRCセットアップを進め得る。UE115が、競合解消メッセージを受信しない場合(たとえば、別のUE115と競合する場合)、UE115は、新しいRACHプリアンブルを送信することによってRACHプロセスを繰り返し得る。
【0055】
場合によっては、基地局またはUEアンテナは、1つまたは複数のアンテナアレイ内に配置され得る。1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイは、アンテナタワーなどのアンテナアセンブリにおいてコロケートされ得る。場合によっては、基地局105に関連付けられたアンテナまたはアンテナアレイは、多様な地理的ロケーションにおいて配置され得る。基地局105は、UE115との指向性通信のためのビームフォーミング動作を実施するために、複数のアンテナまたはアンテナアレイを使用し得る。
【0056】
図2は、同期化およびランダムアクセスのためのインターリーブされたビーム掃引のためのワイヤレス通信システム200の一例を示す。ワイヤレス通信システム200は、
図1を参照しながら説明した対応するデバイスの例であり得る、基地局105-a、ならびにUE115-aおよび115-bを含み得る。ワイヤレス通信システム100は、(たとえば、ネットワークへの接続を確立する際の遅延を最小限にするために)いくつかの好適なビーム方向の中からビーム方向(たとえば、ビームID)を選択し得る、UE115をサポートし得る。
【0057】
基地局105-aは、(たとえば、mmW環境における動作に関連付けられた経路損失を考慮するために)指向性送信を使用して、UE115-aと通信し得る。(図示のような)場合によっては、基地局105-aは、UE115-aが許容可能なビームを受信する前の時間を低減するために、インターリーブされた指向性同期信号を使用し得る。場合によっては、インターリーブされたビーム205および210のグループは、異なる時間期間において送信される。場合によっては、インターリーブされた指向性同期信号は、異なるアンテナポートを使用して送信され得る。場合によっては、インターリーブされたビームを使用しない掃引パターンが使用され得る。
【0058】
UE115-aは、指向性同期信号を受信し、送信電力条件に基づいて、ランダムアクセス信号215を送信するためのいくつかの候補ビーム方向を識別し得る。一般に、ランダムアクセスプリアンブル送信電力PRACHは、以下の式に従って決定され得る。
PRACH=min{PCMAX(i),Preamble_Received_Target_Power+PL} [dBm]
ただし、PCMAX(i)は、インデックスiとともに所与のサブフレームについて定義された、構成されたUE送信電力であり、PLは、(たとえば、所与のビームに関連付けられたビームフォーミング基準信号(BRS)の受信電力に基づいて、UE115-aによって計算された)ダウンリンク経路損失推定値であり、Preamble_Received_Target_Powerは、それにおいてランダムアクセス信号215を受信することを望む電力を示すために、基地局105-aが設定し得るパラメータである。電力送信パラメータは、基地局105-aによって、システム情報メッセージを使用して、すなわち、システム情報ブロック(SIB)送信において設定され得る。
【0059】
場合によっては、ビームは、所望の送信電力が最大送信電力未満である場合、好適な候補として識別され得る。
Preamble_Receive_Target_Power+PL≦PCMAX(i)
【0060】
したがって、ビーム方向は、その方向に対応する経路損失が以下を満たす場合、不十分または限定されていると見なされ得る。
Preamble_Receive_Target_Power+PL>PCMAX(i)
【0061】
他の場合には、異なるパラメータが、候補ビーム方向を選択するために使用され得る。ただし、送信電力は、依然として、最大送信電力PCMAX(i)によって制限され得る。場合によっては、UEは、以下の式に従って、電力ギャップパラメータαに基づいて、好適なビーム方向を識別し得る。
Preamble_Receive_Target_Power+PL≦PCMAX(i)+α
【0062】
したがって、ビーム方向は、その方向に対応する経路損失が以下を満たす場合、不十分または限定されていると見なされ得る。
【数1】
すなわち、UE115-aは、ターゲット受信電力とビーム方向のための経路損失との和が、電力ギャップパラメータ未満だけ、最大送信電力を超える場合、ビーム方向を候補として識別し得る。したがって、UE115-aは、いくつかの候補ビーム方向を識別し得る。次いで、UE115-aは、ビーム方向を選択し、選択されたビーム方向に関連付けられたリソースを使用して、ランダムアクセスメッセージを送信し得る。場合によっては、ビーム方向は、
図3を参照しながら以下でさらに説明するように、UE115-aが次に利用可能なランダムアクセス機会の間にランダムアクセスメッセージを送信し得るように、選択され得る。場合によっては、UE115-aは、候補ビーム方向のためのチャネルメトリック(すなわち、最低の経路損失または高い信号対雑音比をもつ方向)に基づいて、ビームを選択し得る。場合によっては、最高の受信ビーム強度をもつビーム方向が選択され得る。他の場合には、ビーム方向は、候補ビームの中からランダムに選択され得る。
【0063】
場合によっては、PRACHは、ランダムアクセスメッセージのための初期送信電力を示し得る。すなわち、UE115-aは、PRACHを使用して、ランダムアクセスメッセージを最初に送信し得るが、RACH応答メッセージを得ない場合、後続のRACH送信における送信電力をランプアップし得る。すなわち、場合によっては、PRACHは、最大送信電力PCMAX(i)未満であり得る。
【0064】
したがって、たとえば、UE115-aは、所与のビーム方向Iを使用して、PRACHにおいて最初に送信し得る。次のサブフレームにおいて、UE115-aは、PRACH+βにおいて送信し、ただし、パラメータβは電力増大の量を表す。場合によっては、UE115-aは、現在の好ましいビームが異なる場合(すなわち、ビームJ)でも、ビームIを使用し続け得る。別の例では、UE115-aは、ビームIを使用して、PRACHにおいて最初に送信する。次いで、次のサブフレームにおいて、UE115-aは、現在の好ましいビームであるビームJを使用して、同じ電力レベルにおいて送信し得る。また別の例では、UE115-aは、ビームIを使用して、PRACHにおいて最初に送信し、次いで、次のサブフレームにおいて、新しい好ましいビームJを使用して、PRACH+βにおいて送信する。場合によっては、基地局105-aは、RACH構成メッセージにおいて、候補ビーム、送信電力、および電力ランプアップを選択するための手順を示し得る。
【0065】
いくつかの例では、UE115-aは、いくつかのRACH再送信において送信電力をランプアップし、他のRACH再送信において好ましいビームを選択し得る。たとえば、UE115-aが、その送信時間のためにビームIを選択しながら、PRACH電力においてRACHメッセージを最初に送信し、この送信が失敗する場合、次のRACH機会において、UE115-aは、電力レベルPRACH+βを使用し、同じビーム、すなわち、ビームIに対応する送信時間を使用して送信し得る。このRACH送信が失敗する場合、次のRACH機会において、UE115-aは、新しい好ましいビーム、すなわち、ビームJに対応する送信時間を選択しながら、電力PRACH+βを使用して送信し得る。第2のRACH送信が失敗する場合、次のRACH機会において、UE115-aは、前の好ましいビームJに対応する送信時間を選択しながら、電力レベルPRACH+2βを使用して送信し得る。第3のRACH送信が失敗する場合、次のRACH機会において、UE115-aは、また別の好ましいビーム、すなわち、ビームKを用いて、PRACH+2βにおいて送信し得る。
【0066】
インターリーブされた掃引が使用される場合、基地局105-aは、同期信号がUE115-aにブロードキャストされるための第1のセットのビーム方向を構成し得る。基地局105-aは、インターリーブされた掃引を使用してビームフォーミングすることによって、この送信を実行し得る。基地局は、同期サブフレームの第1のシンボル期間にわたって第1の複数の同期信号、および、同期サブフレームの第2のシンボル期間にわたって第2の複数の同期信号を送信し得る。第1の複数の同期信号では、基地局105-aは、第1のセットのビーム(たとえば、ビーム205-aおよび205-b)において同期信号を送信し得、ただし、第1のセットのビームが第1のセットの方向の一部に対応する。第2のシンボル期間の間、基地局105-aは、第2のセットのビーム(たとえば、ビーム210-aおよび210-b)において第2の複数の同期信号を送信し得、ただし、第2のセットのビームが第2のセットのビーム方向の一部に対応し得る。第2のセットのビーム方向は、第1のセットの方向とインターリーブし得る。たとえば、ビーム210-aは、空間的にビーム205-aとビーム205-bとの中間にあり得、ビーム205-bは、空間的にビーム210-aとビーム210-bとの中間にあり得る。
【0067】
したがって、場合によっては、第1のセットのビームは、2つのセットのインターリーブされたビームを含み得る。このようにして、第1のセットおよび第2のセットのビームは、より大きいエリアをカバーするためにさらに離れて拡散され得る。
図2では、第1のセットのビームは、2つのビームであるビーム205-aおよび205-bを含み得、第2のセットのビームは、2つのビームであるビーム210-aおよび210-bを含み得る。他の例では、より多くのビームが、第1のセットおよび第2のセットのビーム内に含まれ得る。いくつかの例では、3つ以上のセットのビームが使用され得る。たとえば、基地局105-aは、ビームフォーミングのための8つのアンテナポートをサポートし得、第1のセットのビームは、同じく8つのビーム210を含み得る第2のセットのビームと空間的にインターリーブされる8つのビーム205を含み得る。いくつかの例では、ビーム205の各々は、ビーム210の各々と交互し得るので、第1のセットのビーム205のうちの第1のビームが、第1の角度において配向され得、第2のセットのビーム210のうちの第1のビームが、第1のセットのビーム205のうちの第1のビームに隣接した第2の角度において配向され得、その後、第2のセットのビーム210のうちの第1のビームに隣接した第3の角度において配向される、第1のセットのビーム205のうちの第2のビームが、次の放射角度において続き、その後、第1のセットのビーム205のうちの第2のビームに隣接した第4の角度において配向される、第2のセットのビーム210のうちの第2のビームが、次の放射角度において続く、などとなる。したがって、第1のセットのビームは、基地局の垂直軸の周りの第2のセットのビームの角拡散とほぼ同じである、基地局の垂直軸の周りの角拡散を有し得る。たとえば、第1のセットのビームおよび第2のセットのビームの各々は、約60°~90°の角拡散を有し得る。
【0068】
他の例では、第1のセットのビームおよび第2のセットのビームは、たとえば、厳密に交互しない、他の配列またはパターンに従ってインターリーブされ得る。たとえば、ビーム205のうちの2つの後に、ビーム210のうちの2つが続き、ビーム205のうちの2つが続き、ビーム210のうちの2つが続く、などとなり得る。
【0069】
他の例は、第1のセットのビームのうちのビームを第2のセットのビームのうちのビームと、基地局の垂直軸の周りの角度方向、ならびに垂直ビームフォーミングが使用され得る垂直方向の両方で、インターリーブすることを含み得る。たとえば、第1のビーム205は、垂直基地局軸の周りの第1の角度方向において、第1のビーム210の上に(たとえば、それよりも垂直に高く向けられるように)配向され得るが、第2のビーム210は、第1の角度方向に隣接する垂直基地局軸の周りの第2の角度方向において、第2のビーム205の上に配向され得る。第3のビーム205は、第2の角度方向に隣接する垂直基地局軸の周りの第3の角度方向において、第3のビーム210の上に配向され得る、などとなる。以下でさらに説明するように、3つ以上のセットのビーム(たとえば、3つまたはそれ以上のセットのビーム)が、他のパターンに従って空間的にインターリーブされ得、それによって、同期化の間のレイテンシが低減され得る。
【0070】
UE115-aは、基地局から受信された同期信号を復号し得る。UE115-aは、第1のセットの方向(たとえば、ビーム205-aおよび205-b)において第1の複数の同期信号を受信し得る。しかしながら、第1の複数の同期信号の受信電力は、第1のセットの方向に対応する低利得のために弱くなり得る。UE115-aは、依然として、同期信号を復号すること、および、その後、(たとえば、ランダムアクセスメッセージのために)基地局105-bに送信するための周波数のセットを決定することが可能であり得る。UE115-aは、追加として、第2のセットの方向(たとえば、ビーム210-aおよび210-b)において第2の複数の同期信号を受信し得る。第2のセットの方向において受信された同期信号は、第1のセットの方向において受信された同期信号に対してより強力な受信電力を有し得る。これは、第2のセットの方向に対応するより高い利得のためであり得る。次いで、UE115-aは、ランダムアクセスメッセージ送信のために、第2のシンボルのためのリソースを割り振ることを決定し得る。その後、UE115-aは、ランダムアクセスメッセージを送信し得る。ランダムアクセスメッセージは、第2のシンボル期間の間に、受信された同期信号の方向において送信され得る。
【0071】
他の例では、基地局105-aは、(たとえば、ランダムアクセスサブフレームの間に)第1のセットの方向におけるビーム205について監視し得、第2のセットの方向におけるビーム210について監視し得、ただし、第2のセットのビーム方向が、第1のセットのビーム方向と空間的にインターリーブされ得る。たとえば、監視することは、基地局が、同じく基地局105-aに送信するためにビームフォーミングを実施している場合のあるUEからの特定の時間および周波数における信号をリッスンするために、アンテナアレイ内のいくつかのアンテナ要素のためのアンテナパラメータ(たとえば、位相および振幅)を変更することを含み得る。いくつかの例では、UE115-aは、ランダムアクセスサブフレームの一部であり得るランダムアクセス信号215(たとえば、アクセス要求)を送信し得る。第1のセットの方向におけるビーム205、および第2のセットの方向におけるビーム210の送信と同様に、UE115-aは、(たとえば、交互することによって、または別のパターンに従って)ビームが基地局105-aの垂直軸の周りの角度方向において空間的にインターリーブされるような方向において監視し得る。他の例では、第1のセットおよび第2のセットのビームはまた、(たとえば、交互すること、または別のパターンに従って)垂直にもインターリーブされ得る。
【0072】
したがって、いくつかの例では、UE115-aは、上記でさらに説明したように、基地局105-aから1つまたは複数の同期信号を受信している場合があり、ランダムアクセスサブフレームの間に、基地局105-aにアクセス要求または他のシグナリングを送信し得る。上記で説明したように、基地局105-aは、第1のシンボル期間において第1のセットのビームを使用して送信または監視し、第2のシンボル期間において第2のセットのビームを使用して送信または監視し得る。場合によっては、シンボル期間は、サブフレーム(たとえば、送信では同期サブフレーム、または監視ではランダムアクセスサブフレーム)内の隣接するシンボル期間であり得る。たとえば、第1のセットのビーム上で送信するためのサブフレームの第1のシンボルは、上記で説明したように、第2のセットのビームを使用して送信するためのサブフレームの第2のシンボルにすぐ隣接したものであり得る。他の例では、たとえば、条件が不十分である場合、UE115による復号の成功の可能性を高めるために、第1のセットのビームが、サブフレームの第1のシンボルと第2のシンボルの両方において同期信号を送信するために使用され得、第2のセットのビームが、サブフレームの第3のシンボルと第4のシンボルの両方において同期信号を送信するために使用され得る。
【0073】
図3は、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のためのタイミング構成300の一例を示す。場合によっては、タイミング構成300は、
図1を参照しながら説明したような、UE115または基地局105によって実行される技法の態様を表し得る。タイミング構成300は、UE115が、指向性ビーム掃引時間期間305の間にいくつかの指向性1次同期信号(PSS)を受信し、次いで、対応する指向性ランダムアクセスチャネル(RACH)機会310を使用して、ランダムアクセスメッセージを送信し得るときのためのタイミングを示し得る。タイミング構成300は、指向性ビーム掃引時間期間305が、15個までのPSSを含み得ること、および、対応する指向性RACH機会310が、3つまでのRACH送信を送信するために使用され得ることを示す。
【0074】
上記で説明したように、UE115は、基地局105からいくつかの指向性同期信号を受信し得る。次いで、UE115は、受信されたビームの中から(すなわち、指向性同期信号、または関連するビーム基準信号に基づいて)最良の(または、少なくとも好適な)ビーム方向を選択し得る。場合によっては、各PSSサブフレームが、異なるセットの指向性同期信号を送信するために使用され得、他の場合には、指向性同期信号のセットが、後続のサブフレームにおいて再送信され得る。
【0075】
その間にUE115がランダムアクセスメッセージを送信し得る時間は、タイミング構成300において示されているように、選択されたビーム上のビームに依存し得る。場合によっては、RACH送信の持続時間は、基地局105とUE115との間の送信電力の差のために、同期信号のものよりも大きくなり得る。すなわち、適切な信号は、増大された送信電力(すなわち、基地局105からの同期信号)、または増大された信号長(すなわち、UE115からのRACH送信)のいずれかを使用して達成され得る。したがって、同期サブフレームは、より多くの同期信号を含み得、ランダムアクセスサブフレームよりも多いビーム方向をカバーし得る。これによって、システムにアクセスするためのUEレイテンシが増大し得る。たとえば、UE115が、インデックス0、1、または2をもつビームを選択する場合、UE115は、次のサブフレームの間に送信し得る。しかしながら、UE115が、インデックス3、4、または5をもつビームを選択する場合、UE115は、対応するRACH機会310のための後続のサブフレームまで待機し得る。UE115が、5よりも高いインデックスをもつビームを選択する場合、UE115はさらに長く待機し得る。
【0076】
したがって、場合によっては、上記で説明したように、UE115は、送信電力パラメータに基づいて、いくつかの候補ビーム方向を選択し、次いで、最も早く利用可能なサブフレームの間にランダムアクセスメッセージを送信することが可能になるビームを選択し得る(または、UE115は、ビーム方向を選択するために、タイミングパラメータ、チャネルメトリクス、および信号強度のある組合せを使用し得る)。たとえば、インデックス2をもつビームおよびインデックス5をもつビームが両方とも好適である場合、インデックス5をもつビームが最高のビーム受信ビーム強度または最良のチャネル条件(たとえば、より低い経路損失)を有する場合でも、UE115は、ランダムアクセス信号をより早く送信し得るように、インデックス2をもつビームを選定し得る。
【0077】
図4は、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のためのプロセスフロー400の一例を示す。場合によっては、プロセスフロー400は、
図1を参照しながら説明したような、UE115または基地局105によって実行される技法の態様を表し得る。プロセスフロー400は、それによってUE115が、上記で説明したようにビームおよび対応する送信電力を選択し得る、プロセスの一例を表し得る。
【0078】
ステップ405で、基地局105-bは、UE115-bにいくつかの指向性同期信号を送信し得る。場合によっては、指向性同期信号は、異なるインターリーブされたセットにグループ化され、異なる時間期間を使用して、または異なるアンテナポートを使用してのいずれかで送信されるか、あるいは両方である。基地局105-bは、指向性1次同期信号(PSS)に加えて、1つまたは複数のビーム基準信号を送信し得る。
【0079】
ステップ410で、UE115-bは、上記で説明したように、送信電力条件に基づいて、いくつかの候補ビームを識別し得る。場合によっては、送信電力条件は、ランダムアクセスメッセージのためのターゲット受信電力、所与のビーム方向のための経路損失、最大送信電力、および場合によっては、電力ギャップパラメータの組合せに基づく。
【0080】
ステップ415で、UE115-bは、候補ビームの中から、好ましいビームを選択し得る。好ましいビームは、タイミング考慮事項(すなわち、最も早く利用可能なランダムアクセス機会を提供するため)、チャネルメトリック、ビーム強度、またはランダム選択プロセスに基づいて選択され得る。
【0081】
ステップ420で、UE115-bは、選択されたビームのための送信電力を決定し得る。場合によっては、送信電力は、ビームが選択される前に(すなわち、ビームが好適な候補ビームであるかどうかを決定するために)識別される。
【0082】
ステップ425で、UE115-bは、上記で説明したように、選定送信電力、および選択されたビーム方向に対応する時間期間を使用して、基地局105-bにランダムアクセス信号(すなわち、RACHプリアンブル)を送信し得る。
【0083】
ステップ430で、基地局105-bが、UE115-bからランダムアクセス信号を受信する場合、基地局105-bは、ランダムアクセス応答で応答し得る。この場合、UE115-bおよび基地局105-bは、ネットワーク接続を確立する(または再確立する)ために、ランダムアクセス手順を継続し得る。ただし、場合によっては、ランダムアクセス信号が受信されないことがあり、UE115-bは、プロセスを繰り返すことがある。ステップ432で、場合によっては、基地局105-bは、別のセットの指向性同期信号を送信し得(かつ、UE115-bがそれを受信し得)、UE115-bは、新しいセットの候補ビーム(同じく図示せず)を選択し得る。
【0084】
ステップ435で、UE115-bは、第1のランダムアクセス信号が失敗したと決定した後、ランダムアクセス信号を再送信するためのビーム方向を選択し得る。場合によっては、UE115-bは、直近の指向性同期信号サブフレームの間に受信した複数のビームに基づいて、新しい好ましいビームを選択し得る。ただし、場合によっては、UE115-bは、新しいビーム方向が、更新されたプロセスに基づいて選択されることになる場合(たとえば、UE115-bが、ランダムアクセス信号の送信電力を増大する場合)でも、同じビーム方向を使用し得る。
【0085】
ステップ440で、UE115-bは、再送信されたランダムアクセス信号のための送信電力を決定し得る。場合によっては、送信電力は、ステップ420で使用された前の送信電力から増大され得る。新しい送信電力は、電力ランプアップ手順に従って選択され得る。たとえば、送信電力は、所定の量だけ(最大送信電力まで)前の送信電力から増大され得る。場合によっては、送信電力増大は、新しいビーム方向に関連付けられた新たに決定された送信電力に適用される(または適用されない)ことがある。場合によっては、ステップ420で使用された同じ送信電力が使用され得る。場合によっては、送信電力の増大の量は、2次情報ブロックを介して搬送され得る。
【0086】
ステップ445で、UE115-bは、基地局105-bに別のランダムアクセス信号を送信し得る。もう一度、場合によっては、これによって、ランダムアクセス応答およびネットワーク接続が開始され得る。場合によっては、ランダムアクセスメッセージが再度失敗し得、更新されたビーム方向および送信電力が、上記で説明したように決定され得る。
【0087】
図5は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、デバイス505のブロック
図500を示す。デバイス505は、
図1および
図2を参照しながら説明したようなUE115の態様の一例であり得る。デバイス505は、受信機510と、UEランダムアクセスマネージャ515と、送信機520とを含み得る。デバイス505はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信中であり得る。
【0088】
受信機510は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネルに関連する制御情報(たとえば、制御チャネル、データチャネル、ならびにRACHを送信するためのビームおよびシンボル選択に関係する情報など)のような情報を受信し得る。情報は、デバイスの他の構成要素に渡され得る。受信機510は、
図8を参照しながら説明するトランシーバ840の態様の一例であり得る。
【0089】
受信機510は、1つまたは複数のシステム情報メッセージを受信し得る。場合によっては、電力ギャップパラメータは、システム情報メッセージに基づいて識別される。場合によっては、システム情報メッセージは、LTEバンド、mmWバンド、サブ5GHzバンド、またはそれらの任意の組合せを使用して送信される。場合によっては、システム情報メッセージは、SIBメッセージ、UE固有PDSCHメッセージ、専用サブフレームブロードキャスト、またはそれらの任意の組合せを含む。場合によっては、専用サブフレームブロードキャストは、拡張物理ブロードキャストチャネルを含む。
【0090】
UEランダムアクセスマネージャ515は、
図8を参照しながら説明するUEランダムアクセスマネージャ815の態様の一例であり得る。UEランダムアクセスマネージャ515は、送信電力条件を満たすビーム方向のセットを識別し、ビーム方向のセットからビーム方向を選択し、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信し得る。
【0091】
UEランダムアクセスマネージャ515はまた、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信し、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定し、決定に基づいて、第2の送信電力と第2のビーム方向とを選択し、第2のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信し得る。
【0092】
送信機520は、デバイスの他の構成要素によって生成された信号を送信し得る。いくつかの例では、送信機520は、トランシーバモジュールにおいて受信機510とコロケートされ得る。たとえば、送信機520は、
図8を参照しながら説明するトランシーバ840の態様の一例であり得る。送信機520は、単一のアンテナを含み得るか、またはアンテナのセットを含み得る。
【0093】
図6は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、デバイス605のブロック
図600を示す。デバイス605は、
図1、
図2、および
図5を参照しながら説明したようなデバイス505またはUE115の態様の一例であり得る。デバイス605は、受信機610と、UEランダムアクセスマネージャ615と、送信機620とを含み得る。デバイス605はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信中であり得る。
【0094】
受信機610は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネルに関連する制御情報(たとえば、制御チャネル、データチャネル、ならびにRACHを送信するためのビームおよびシンボル選択に関係する情報など)のような情報を受信し得る。情報は、デバイスの他の構成要素に渡され得る。受信機610は、
図8を参照しながら説明するトランシーバ840の態様の一例であり得る。
【0095】
UEランダムアクセスマネージャ615は、
図8を参照しながら説明するUEランダムアクセスマネージャ815の態様の一例であり得る。UEランダムアクセスマネージャ615はまた、ビーム方向構成要素625と、ビーム選択構成要素630と、ランダムアクセス構成要素635と、電力ランプアップ構成要素640とを含み得る。
【0096】
ビーム方向構成要素625は、送信電力条件を満たすビーム方向のセットを識別し得る。ビーム選択構成要素630は、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないとの決定に基づいて、ビーム方向のセットからビーム方向を選択し、好ましいビーム方向を識別し得、ただし、好ましいビーム方向が第1のビーム方向に等しくない。場合によっては、ビーム方向は、ビーム方向のセットの中からランダムに選択される。
【0097】
ランダムアクセス構成要素635は、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信し、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信し、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定し、第2のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信し得る。
【0098】
電力ランプアップ構成要素640は、ランダムアクセスメッセージが成功しない場合、送信電力を増大し得る。電力ランプアップ構成要素640は、決定に基づいて、第2のビーム方向のための第2の送信電力を選択し、基地局から電力ランプアップ構成を受信し、ただし、第2の送信電力および第2のビーム方向が、電力ランプアップ指示に基づく。場合によっては、第2の送信電力は、第1の送信電力よりも大きく、第2のビーム方向は、第1のビーム方向に等しい。場合によっては、第2の送信電力は、第1の送信電力に等しく、第2のビーム方向は、好ましいビーム方向に等しい。場合によっては、第2の送信電力は、第1の送信電力よりも大きく、第2のビーム方向は、好ましいビーム方向に等しい。場合によっては、電力ランプアップ構成は、SIBメッセージにおいて送信される。
【0099】
送信機620は、デバイスの他の構成要素によって生成された信号を送信し得る。いくつかの例では、送信機620は、トランシーバモジュールにおいて受信機610とコロケートされ得る。たとえば、送信機620は、
図8を参照しながら説明するトランシーバ840の態様の一例であり得る。送信機620は、単一のアンテナを含み得るか、またはアンテナのセットを含み得る。
【0100】
図7は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、UEランダムアクセスマネージャ715のブロック
図700を示す。UEランダムアクセスマネージャ715は、
図5、
図6、および
図8を参照しながら説明する、UEランダムアクセスマネージャ515、UEランダムアクセスマネージャ615、またはUEランダムアクセスマネージャ815の態様の一例であり得る。UEランダムアクセスマネージャ715は、ビーム方向構成要素725と、ビーム選択構成要素730と、ランダムアクセス構成要素735と、電力ランプアップ構成要素740とを含み得る。これらのモジュールの各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)直接または間接的に互いと通信し得る。
【0101】
ビーム方向構成要素725は、送信電力条件を満たすビーム方向のセットを識別し得る。ビーム方向構成要素725はまた、指向性同期信号のセットを受信し得、ただし、ビーム方向のセットの各々が、指向性同期信号のセットのうちの1つに対応する。ビーム選択構成要素730は、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないとの決定に基づいて、ビーム方向のセットからビーム方向を選択し、好ましいビーム方向を識別し得、ただし、好ましいビーム方向が第1のビーム方向に等しくない。
【0102】
ランダムアクセス構成要素735は、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信し、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信し、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定し、第2のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信し得る。
【0103】
電力ランプアップ構成要素740は、決定に基づいて、第2の送信電力と第2のビーム方向とを選択し、基地局から電力ランプアップ構成を受信し得、ただし、第2の送信電力および第2のビーム方向が、電力ランプアップ指示に基づく。
【0104】
RACH機会構成要素745は、次のランダムアクセス時間期間を識別し得、ただし、ビーム方向が、ビーム方向に対応するランダムアクセス機会を含む次のランダムアクセス期間に基づいて選択され、また、次のランダムアクセス時間期間を識別し得、ただし、好ましいビーム方向が、好ましいビーム方向に対応するランダムアクセス機会を含む次のランダムアクセス期間に基づいて選択される。
【0105】
チャネルメトリック構成要素750は、ビーム方向のセットの各々のためのチャネルメトリックを決定し得、ただし、ビーム方向が、ビーム方向のセットの各々のためのチャネルメトリックに基づいて選択される。
【0106】
ビーム強度構成要素755は、ビーム方向のセットの各々のためのビーム強度を決定し得、ただし、ビーム方向が、ビーム方向のセットの各々のためのビーム強度に基づいて選択される。
【0107】
送信電力構成要素760は、ターゲット受信電力と最大送信電力とを識別すること、ビーム方向のセットの各々のための経路損失を識別することであって、ただし、送信電力条件が、ターゲット受信電力、最大送信電力、およびビーム方向のセットの各々のための経路損失に基づく、こと、ならびに、ターゲット受信電力、最大送信電力、およびビーム方向のための経路損失に基づいて、送信電力を決定することであって、ただし、ランダムアクセス信号が、決定された送信電力を使用して送信される、ことを行い得る。
【0108】
送信電力構成要素760はまた、電力ギャップパラメータを識別すること、ターゲット受信電力とビーム方向のための経路損失との和が、最大送信電力と電力ギャップパラメータとの和未満であると決定することであって、ランダムアクセス信号を送信することが、決定に基づく、こと、電力ギャップパラメータを識別すること、ターゲット受信電力と前に識別されたビーム方向のための経路損失との和が、最大送信電力と電力ギャップパラメータとの和よりも大きいと決定すること、および、決定に基づいて、前に識別されたビーム方向に関連付けられた時間において、ランダムアクセス信号を送信することを控えることを行い得る。
【0109】
場合によっては、ターゲット受信電力とビーム方向のための経路損失との和が、最大送信電力よりも大きいと決定することであって、送信電力を決定することが、送信電力を最大送信電力に設定することを含む、こと。場合によっては、ターゲット受信電力とビーム方向のための経路損失との和が、最大送信電力未満であると決定することであって、送信電力を決定することが、送信電力を、ターゲット受信電力とビーム方向のための経路損失との和に設定することを含む、こと。
【0110】
RACH構成構成要素765は、基地局からランダムアクセス構成を受信し得、ただし、送信電力条件が構成メッセージに基づく。
【0111】
図8は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、デバイス805を含むシステム800の図を示す。デバイス805は、たとえば、
図1、
図2、
図5、および
図6を参照しながら上記で説明したような、デバイス505、デバイス605、またはUE115の一例であり得る。
【0112】
デバイス805は、UEランダムアクセスマネージャ815と、プロセッサ825と、メモリ830と、ソフトウェア835と、トランシーバ840と、アンテナ845と、指向性ビーム構成要素850とを含む、通信を送信および受信するための構成要素を含む、双方向音声およびデータ通信のための構成要素を含み得る。
【0113】
プロセッサ825は、インテリジェントハードウェアデバイス(たとえば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)など)を含み得る。メモリ830は、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読取り専用メモリ(ROM)を含み得る。メモリ830は、実行されると、本明細書で説明する様々な機能をプロセッサに実行させる命令を含む、コンピュータ可読、コンピュータ実行可能ソフトウェア835を記憶し得る。場合によっては、メモリ830は、特に、周辺構成要素またはデバイスとの対話など、基本的なハードウェアおよび/またはソフトウェア動作を制御し得る、基本入出力システム(BIOS)を含み得る。
【0114】
ソフトウェア835は、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするためのコードを含む、本開示の態様を実装するためのコードを含み得る。ソフトウェア835は、システムメモリまたは他のメモリなど、非一時的コンピュータ可読媒体内に記憶され得る。場合によっては、ソフトウェア835は、プロセッサによって直接実行可能ではない場合があるが、(たとえば、コンパイルされ、実行されると)本明細書で説明する機能をコンピュータに実行させ得る。
【0115】
トランシーバ840は、上記で説明したように、1つまたは複数のアンテナ、ワイヤードリンク、またはワイヤレスリンクを介して、双方向に通信し得る。たとえば、トランシーバ840は、ワイヤレストランシーバを表し得、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信し得る。トランシーバ840はまた、パケットを変調し、変調されたパケットを送信のためにアンテナに与え、アンテナから受信されたパケットを復調するためのモデムを含み得る。場合によっては、ワイヤレスデバイスは、単一のアンテナ845を含み得る。しかしながら、場合によっては、デバイスは、複数のワイヤレス送信を同時に送信または受信することが可能であり得る2つ以上のアンテナ845を有し得る。指向性ビーム構成要素850は、上記で説明したように、ビームフォーミング動作を可能にし得る。
【0116】
図9は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、デバイス905のブロック
図900を示す。デバイス905は、
図1および
図2を参照しながら説明したような、基地局105の態様の一例であり得る。デバイス905は、受信機910と、基地局ランダムアクセスマネージャ915と、送信機920とを含み得る。デバイス905はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信中であり得る。
【0117】
受信機910は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネルに関連する制御情報(たとえば、制御チャネル、データチャネル、ならびにRACHを送信するためのビームおよびシンボル選択に関係する情報など)のような情報を受信し得る。情報は、デバイスの他の構成要素に渡され得る。受信機910は、
図12を参照しながら説明するトランシーバ1240の態様の一例であり得る。
【0118】
基地局ランダムアクセスマネージャ915は、
図12を参照しながら説明する基地局ランダムアクセスマネージャ1215の態様の一例であり得る。基地局ランダムアクセスマネージャ915は、UEにランダムアクセス構成を送信することであって、ランダムアクセス構成が、送信電力条件に基づいてビーム方向を選択するための手順を示す、こと、および、手順に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信することを行い得る。
【0119】
基地局ランダムアクセスマネージャ915はまた、UEに電力ランプアップ構成を送信することであって、電力ランプアップ構成が、ランダムアクセス信号の失敗に続いて、送信電力とビーム方向とを選択するための手順を示す、こと、および、手順に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信することを行い得る。
【0120】
送信機920は、デバイスの他の構成要素によって生成された信号を送信し得る。いくつかの例では、送信機920は、トランシーバモジュールにおいて受信機910とコロケートされ得る。たとえば、送信機920は、
図12を参照しながら説明するトランシーバ1240の態様の一例であり得る。送信機920は、アンテナのセット、あるいは1つまたは複数のアンテナアレイを含み得る。
【0121】
図10は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、デバイス1005のブロック
図1000を示す。デバイス1005は、
図1、
図2、および
図9を参照しながら説明したようなデバイス905または基地局105の態様の一例であり得る。デバイス1005は、受信機1010と、基地局ランダムアクセスマネージャ1015と、送信機1020とを含み得る。デバイス1005はまた、プロセッサを含み得る。これらの構成要素の各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)互いに通信中であり得る。
【0122】
受信機1010は、パケット、ユーザデータ、または様々な情報チャネルに関連する制御情報(たとえば、制御チャネル、データチャネル、ならびにRACHを送信するためのビームおよびシンボル選択に関係する情報など)のような情報を受信し得る。情報は、デバイスの他の構成要素に渡され得る。受信機1010は、
図12を参照しながら説明するトランシーバ1240の態様の一例であり得る。
【0123】
基地局ランダムアクセスマネージャ1015は、
図12を参照しながら説明する基地局ランダムアクセスマネージャ1215の態様の一例であり得る。基地局ランダムアクセスマネージャ1015はまた、RACH構成構成要素1025と、ランダムアクセス構成要素1030と、電力ランプアップ構成要素1035とを含み得る。
【0124】
RACH構成構成要素1025は、UEにランダムアクセス構成を送信し得、ただし、ランダムアクセス構成が、送信電力条件に基づいて、ビーム方向を選択するための手順を示す。場合によっては、ビーム方向を選択するための手順は、ビーム方向のためのランダムアクセス機会、チャネルメトリック、ビーム強度、ランダム選択手順、またはそれらの任意の組合せを含む、次のランダムアクセス時間期間に基づく。
【0125】
ランダムアクセス構成要素1030は、手順に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信し得る。電力ランプアップ構成要素1035は、UEに電力ランプアップ構成を送信し得、ただし、電力ランプアップ構成が、ランダムアクセス信号の失敗に続いて、送信電力とビーム方向とを選択するための手順を示す。
【0126】
送信機1020は、デバイスの他の構成要素によって生成された信号を送信し得る。いくつかの例では、送信機1020は、トランシーバモジュールにおいて受信機1010とコロケートされ得る。たとえば、送信機1020は、
図12を参照しながら説明するトランシーバ1240の態様の一例であり得る。送信機1020は、アンテナのセット、あるいは1つまたは複数のアンテナアレイを含み得る。
【0127】
図11は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、基地局ランダムアクセスマネージャ1115のブロック
図1100を示す。基地局ランダムアクセスマネージャ1115は、
図9、
図10、および
図12を参照しながら説明する、基地局ランダムアクセスマネージャ915、基地局ランダムアクセスマネージャ1015、または基地局ランダムアクセスマネージャ1215の態様の一例であり得る。基地局ランダムアクセスマネージャ1115は、RACH構成構成要素1125と、ランダムアクセス構成要素1130と、電力ランプアップ構成要素1135とを含み得る。これらのモジュールの各々は、(たとえば、1つまたは複数のバスを介して)直接または間接的に互いと通信し得る。
【0128】
RACH構成構成要素1125は、UEにランダムアクセス構成を送信し得、ただし、ランダムアクセス構成が、送信電力条件に基づいて、ビーム方向を選択するための手順を示す。場合によっては、ビーム方向を選択するための手順は、ビーム方向のためのランダムアクセス機会、チャネルメトリック、ビーム強度、ランダム選択手順、またはそれらの任意の組合せを含む、次のランダムアクセス時間期間に基づく。
【0129】
ランダムアクセス構成要素1130は、手順に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信し得る。電力ランプアップ構成要素1135は、UEに電力ランプアップ構成を送信し得、ただし、電力ランプアップ構成が、ランダムアクセス信号の失敗に続いて、送信電力とビーム方向とを選択するための手順を示す。
【0130】
同期信号構成要素1140は、指向性同期信号のセットを送信し得、ただし、ランダムアクセス信号が、指向性同期信号のセットのうちの1つのビーム方向に関連付けられた時間期間の間に受信される。
【0131】
電力ギャップ構成要素1145は、いつRACHメッセージを送信するべきかをUEが決定するための電力ギャップパラメータを決定し得る。場合によっては、ランダムアクセス構成は、ターゲット受信電力と経路損失との和が最大送信電力よりも大きいとき、ランダムアクセスメッセージを送信するためのしきい値を示す、電力ギャップパラメータを含む。
【0132】
図12は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートする、デバイス1205を含むシステム1200の図を示す。デバイス1205は、たとえば、
図1、
図2、
図9、および
図10を参照しながら上記で説明したような、デバイス905、デバイス1005、または基地局105の一例であり得る。
【0133】
デバイス1205は、基地局ランダムアクセスマネージャ1215と、プロセッサ1225と、メモリ1230と、ソフトウェア1235と、トランシーバ1240と、アンテナ1245と、ネットワーク通信マネージャ1250と、基地局通信マネージャ1255とを含む、通信を送信および受信するための構成要素を含む、双方向音声およびデータ通信のための構成要素を含み得る。
【0134】
プロセッサ1225は、インテリジェントハードウェアデバイス(たとえば、CPU、マイクロコントローラ、ASICなど)を含み得る。メモリ1230は、RAMおよびROMを含み得る。メモリ1230は、実行されると、本明細書で説明する様々な機能をプロセッサに実行させる命令を含む、コンピュータ可読、コンピュータ実行可能ソフトウェア1235を記憶し得る。場合によっては、メモリ1230は、特に、周辺構成要素またはデバイスとの対話など、基本的なハードウェアおよび/またはソフトウェア動作を制御し得る、BIOSを含み得る。
【0135】
ソフトウェア1235は、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択をサポートするためのコードを含む、本開示の態様を実装するためのコードを含み得る。ソフトウェア1235は、システムメモリまたは他のメモリなど、非一時的コンピュータ可読媒体内に記憶され得る。場合によっては、ソフトウェア1235は、プロセッサによって直接実行可能ではない場合があるが、(たとえば、コンパイルされ、実行されると)本明細書で説明する機能をコンピュータに実行させ得る。
【0136】
トランシーバ1240は、上記で説明したように、1つまたは複数のアンテナもしくはアンテナアレイ、ワイヤードリンク、またはワイヤレスリンクを介して、双方向に通信し得る。たとえば、トランシーバ1240は、ワイヤレストランシーバを表し得、別のワイヤレストランシーバと双方向に通信し得る。トランシーバ1240はまた、パケットを変調し、変調されたパケットを送信のためにアンテナに与え、アンテナから受信されたパケットを復調するためのモデムを含み得る。場合によっては、デバイスは、複数のアンテナ1245を有し得、複数のアンテナ1245は、複数のワイヤレス送信を同時に送信または受信することが可能であり得る。
【0137】
ネットワーク通信マネージャ1250は、(たとえば、1つまたは複数のワイヤードバックホールリンクを介した)コアネットワークとの通信を管理し得る。たとえば、ネットワーク通信マネージャ1250は、1つまたは複数のUE115などのクライアントデバイスのためのデータ通信の転送を管理し得る。
【0138】
基地局通信マネージャ1255は、他の基地局105との通信を管理し得、他の基地局105と協調してUE115との通信を制御するためのコントローラまたはスケジューラを含み得る。たとえば、基地局通信マネージャ1255は、ビームフォーミングまたはジョイント送信などの様々な干渉緩和技法のために、UE115への送信のためのスケジューリングを協調させ得る。いくつかの例では、基地局通信マネージャ1255は、基地局105の間の通信を行うために、LTE/LTE-Aワイヤレス通信ネットワーク技術内のX2インターフェースを提供し得る。
【0139】
図13は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法1300を示すフローチャートを示す。方法1300の動作は、本明細書で説明したように、UE115またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1300の動作は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、UEランダムアクセスマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、UE115は、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0140】
ブロック1305で、UE115は、送信電力条件を満たすビーム方向のセットを識別し得る。ブロック1305の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1305の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ビーム方向構成要素によって実行され得る。
【0141】
ブロック1310で、UE115は、ビーム方向のセットからビーム方向を選択し得る。ブロック1310の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1310の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ビーム選択構成要素によって実行され得る。
【0142】
ブロック1315で、UE115は、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック1315の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1315の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0143】
図14は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法1400を示すフローチャートを示す。方法1400の動作は、本明細書で説明したように、UE115またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1400の動作は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、UEランダムアクセスマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、UE115は、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0144】
ブロック1405で、UE115は、送信電力条件を満たすビーム方向のセットを識別し得る。ブロック1405の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1405の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ビーム方向構成要素によって実行され得る。
【0145】
ブロック1410で、UE115は、次のランダムアクセス時間期間を識別し得、ただし、ビーム方向が、ビーム方向に対応するランダムアクセス機会を含む、次のランダムアクセス期間に基づいて選択される。たとえば、UE115は、ビーム方向のうちの1つまたは複数のためのランダムアクセス機会を含む、次のランダムアクセスサブフレームを識別し得る。場合によっては、ビーム方向は、選択されたビーム方向に対応するランダムアクセス機会が、次のランダムアクセスサブフレーム内で利用可能であるかどうかに基づいて選択され得る。ブロック1410の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1410の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、RACH機会構成要素によって実行され得る。
【0146】
ブロック1415で、UE115は、ビーム方向のセットからビーム方向を選択し得る。場合によっては、ビーム方向が、上記で説明したように、ランダムアクセス機会に基づいて選択される。ブロック1415の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1415の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ビーム選択構成要素によって実行され得る。
【0147】
ブロック1420で、UE115は、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック1420の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1420の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0148】
図15は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法1500を示すフローチャートを示す。方法1500の動作は、本明細書で説明したように、UE115またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1500の動作は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、UEランダムアクセスマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、UE115は、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0149】
ブロック1505で、UE115は、ターゲット受信電力と最大送信電力とを識別し得る。ブロック1505の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1505の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、送信電力構成要素によって実行され得る。
【0150】
ブロック1510で、UE115は、ビーム方向のセットの各々のための経路損失を識別し得、ただし、送信電力条件が、ターゲット受信電力、最大送信電力、およびビーム方向のセットの各々のための経路損失に基づく。ブロック1510の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1510の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、送信電力構成要素によって実行され得る。
【0151】
ブロック1515で、UE115は、送信電力条件を満たすビーム方向のセットを識別し得る。ブロック1515の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1515の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ビーム方向構成要素によって実行され得る。
【0152】
ブロック1520で、UE115は、ビーム方向のセットからビーム方向を選択し得る。ブロック1520の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1520の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ビーム選択構成要素によって実行され得る。
【0153】
ブロック1525で、UE115は、選択されたビーム方向に対応するリソースを使用して、ランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック1525の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1525の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0154】
図16は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法1600を示すフローチャートを示す。方法1600の動作は、本明細書で説明したように、UE115またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1600の動作は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、UEランダムアクセスマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、UE115は、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0155】
ブロック1605で、UE115は、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック1605の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1605の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0156】
ブロック1610で、UE115は、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定し得る。ブロック1610の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1610の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0157】
ブロック1615で、UE115は、決定に基づいて、第2の送信電力と第2のビーム方向とを選択し得る。ブロック1615の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1615の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、電力ランプアップ構成要素によって実行され得る。
【0158】
ブロック1620で、UE115は、第2のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック1620の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1620の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0159】
図17は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法1700を示すフローチャートを示す。方法1700の動作は、本明細書で説明したように、基地局105またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1700の動作は、
図9~
図11を参照しながら説明したように、基地局ランダムアクセスマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、基地局105は、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、基地局105は、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0160】
ブロック1705で、基地局105は、UEにランダムアクセス構成を送信し得、ただし、ランダムアクセス構成が、送信電力条件に基づいて、ビーム方向を選択するための手順を示す。ブロック1705の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1705の動作の態様は、
図9~
図11を参照しながら説明したように、RACH構成構成要素によって実行され得る。
【0161】
ブロック1710で、基地局105は、手順に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信し得る。ブロック1710の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1710の動作の態様は、
図9~
図11を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0162】
図18は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法1800を示すフローチャートを示す。方法1800の動作は、本明細書で説明したように、基地局105またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1800の動作は、
図9~
図11を参照しながら説明したように、基地局ランダムアクセスマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、基地局105は、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、基地局105は、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0163】
ブロック1805で、基地局105は、UEに電力ランプアップ構成を送信し得、ただし、電力ランプアップ構成が、ランダムアクセス信号の失敗に続いて、送信電力とビーム方向とを選択するための手順を示す。ブロック1805の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1805の動作の態様は、
図9~
図11を参照しながら説明したように、電力ランプアップ構成要素によって実行され得る。
【0164】
ブロック1810で、基地局105は、手順に基づいて、UEからランダムアクセス信号を受信し得る。ブロック1810の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1810の動作の態様は、
図9~
図11を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0165】
図19は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法1900を示すフローチャートを示す。方法1900の動作は、本明細書で説明したように、UE115またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法1900の動作は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、UEランダムアクセスマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、UE115は、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0166】
ブロック1905で、UE115は、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック1905の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1905の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0167】
ブロック1910で、UE115は、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定し得る。ブロック1910の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1910の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0168】
ブロック1915で、UE115は、決定に基づいて、第2の送信電力を選択し得る。第2の送信電力は、第1の送信電力よりも大きくなり得る。ブロック1915の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1915の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、電力ランプアップ構成要素によって実行され得る。
【0169】
ブロック1920で、UE115は、第1のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック1920の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック1920の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0170】
図20は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法2000を示すフローチャートを示す。方法2000の動作は、本明細書で説明したように、UE115またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法2000の動作は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、UEランダムアクセスマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、UE115は、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0171】
ブロック2005で、UE115は、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック2005の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2005の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0172】
ブロック2010で、UE115は、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定し得る。ブロック2010の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2010の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0173】
ブロック2015で、UE115は、決定に基づいて、第2のビーム方向を選択し得る。第2のビーム方向は、第1のビーム方向とは異なり得、更新されたビーム選択手順に基づき得る。たとえば、UE115は、1つまたは複数の追加の同期信号およびビーム基準信号を受信し得、これらの追加の同期信号およびビーム基準信号に基づいて、第2のビーム方向を選択し得る。ブロック2015の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2015の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、電力ランプアップ構成要素によって実行され得る。
【0174】
ブロック2020で、UE115は、第2のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック2020の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2020の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0175】
図21は、本開示の様々な態様による、RACHを送信するためのビームおよびシンボル選択のための方法2100を示すフローチャートを示す。方法2100の動作は、本明細書で説明したように、UE115またはその構成要素によって実装され得る。たとえば、方法2100の動作は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、UEランダムアクセスマネージャによって実行され得る。いくつかの例では、UE115は、以下で説明する機能を実行するようにデバイスの機能要素を制御するためのコードのセットを実行し得る。追加または代替として、UE115は、専用ハードウェアを使用して、以下で説明する機能の態様を実行し得る。
【0176】
ブロック2105で、UE115は、第1のビーム方向に関連付けられた第1の時間期間の間に、第1の送信電力において第1のランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック2105の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2105の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0177】
ブロック2110で、UE115は、第1のランダムアクセス信号へのランダムアクセス応答が受信されていないと決定し得る。ブロック2110の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2110の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0178】
ブロック2115で、UE115は、決定に基づいて、第2の送信電力を選択し得る。第2の送信電力は、第1の送信電力よりも大きくなり得る。ブロック2115の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2115の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、電力ランプアップ構成要素によって実行され得る。
【0179】
ブロック2120で、UE115は、第1のビーム方向に関連付けられた第2の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第2のランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック2120の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2120の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0180】
ブロック2125で、UE115は、第2のランダムアクセス信号への第2のランダムアクセス応答が受信されていないと決定し得る。ブロック2125の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2125の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。
【0181】
ブロック2130で、UE115は、決定に基づいて、第2のビーム方向を選択し得る。第2のビーム方向は、第1のビーム方向とは異なり得、更新されたビーム選択手順に基づき得る。たとえば、UE115は、1つまたは複数の追加の同期信号およびビーム基準信号を受信し得、これらの追加の同期信号およびビーム基準信号に基づいて、第2のビーム方向を選択し得る。ブロック2130の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2130の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、電力ランプアップ構成要素によって実行され得る。
【0182】
ブロック2135で、UE115は、第2のビーム方向に関連付けられた第3の時間期間の間に、第2の送信電力を使用して、第3のランダムアクセス信号を送信し得る。ブロック2135の動作は、
図2~
図4を参照しながら説明した方法に従って実行され得る。いくつかの例では、ブロック2135の動作の態様は、
図5~
図7を参照しながら説明したように、ランダムアクセス構成要素によって実行され得る。すなわち、場合によっては、更新された送信電力および更新されたビーム方向は、各RACH失敗後、交互に選択され得る。場合によっては、送信電力が最初に更新され、次いでビーム方向である。他の場合には、ビーム方向が更新され、次いで送信電力が増大される。
【0183】
したがって、上記で説明した方法のいくつかの例は、第2のランダムアクセス信号への第2のランダムアクセス応答が受信されていないと決定すること、および、対応する追加のランダムアクセス応答が受信されるまで、追加のランダムアクセス信号を送信し続けることであって、連続する追加のランダムアクセス信号が、更新された好ましいビーム方向、または増大された送信電力のいずれかに基づいて、交互に送信される、ことを含み得る。
【0184】
上記で説明した方法は、可能な実装形態について説明しており、動作およびステップは、並べ替えられ、またはさもなければ修正され得、他の実装形態が可能であることに留意されたい。さらに、方法のうちの2つ以上からの態様が組み合わされてよい。
【0185】
本明細書で説明する技法は、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システム、および他のシステムのような様々なワイヤレス通信システムに使用され得る。「システム」および「ネットワーク」という用語は、しばしば互換的に使用される。符号分割多元接続(CDMA)システムは、CDMA2000、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)などの無線技術を実装し得る。CDMA2000は、IS-2000規格、IS-95規格、およびIS-856規格を対象とする。IS-2000リリースは、一般に、CDMA2000 1X、1Xなどと呼ばれることがある。IS-856(TIA-856)は、一般に、CDMA2000 1xEV-DO、高速パケットデータ(HRPD)などと呼ばれる。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形態を含む。時分割多元接続(TDMA)システムは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。
【0186】
直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムは、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、進化型UTRA(E-UTRA)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash-OFDMなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAはユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)の一部である。3GPP LTEおよびLTEアドバンスト(LTE-A)は、E-UTRAを使用するユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)の新しいリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、およびモバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)という名称の組織からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)という名称の組織からの文書に記載されている。本明細書で説明する技法は、上述のシステムおよび無線技術、ならびに他のシステムおよび無線技術に使用され得る。LTEシステムの態様が例として説明されている場合があり、説明の大部分においてLTE用語が使用されている場合があるが、本明細書で説明する技法は、LTE適用例以外に適用可能である。
【0187】
本明細書で説明するそのようなネットワークを含むLTE/LTE-Aネットワークでは、発展型ノードB(eNB)という用語は、概して、基地局を表すために使用され得る。本明細書で説明した1つまたは複数のワイヤレス通信システムは、異なるタイプの発展型ノードB(eNB)が様々な地理的領域にカバレージを与える、異種LTE/LTE-Aネットワークを含み得る。たとえば、各eNBまたは基地局は、マクロセル、スモールセル、または他のタイプのセルに通信カバレージを提供し得る。「セル」という用語は、文脈に応じて、基地局、基地局と関連付けられるキャリアもしくはコンポーネントキャリア、またはキャリアもしくは基地局のカバレージエリア(たとえば、セクタなど)を表すために使用され得る3GPP用語である。
【0188】
基地局は、基地トランシーバ局、無線基地局、アクセスポイント、無線トランシーバ、ノードB、eノードB(eNB)、ホームノードB、ホームeノードB、または何らかの他の適切な用語を含み得るか、またはそのように当業者によって呼ばれることがある。基地局のための地理的カバレージエリアは、カバレージエリアの一部分のみを構成するセクタに分割され得る。本明細書で説明する1つまたは複数のワイヤレス通信システムは、異なるタイプの基地局(たとえば、マクロセル基地局またはスモールセル基地局)を含み得る。本明細書で説明するUEは、マクロeNB、スモールセルeNB、中継基地局などを含む、様々なタイプの基地局およびネットワーク機器と通信することが可能であり得る。異なる技術のための重複する地理的カバレージエリアがあり得る。
【0189】
マクロセルは、一般に、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーし、サービスに加入しているUEによるネットワークプロバイダとの無制限アクセスを可能にし得る。スモールセルは、マクロセルと比較すると、マクロセルと同じまたはマクロセルとは異なる(たとえば、認可、無認可などの)周波数帯域で動作し得る低電力基地局である。スモールセルは、様々な例によれば、ピコセル、フェムトセル、およびマイクロセルを含み得る。ピコセルは、たとえば、小さい地理的エリアをカバーし得、サービスに加入しているUEによるネットワークプロバイダとの無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルも、小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーし得、フェムトセルとの関連を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE、自宅内のユーザのためのUEなど)による制限付きアクセスを提供し得る。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBと呼ばれることがある。スモールセルのためのeNBは、スモールセルeNB、ピコeNB、フェムトeNB、またはホームeNBと呼ばれることがある。eNBは、1つまたは複数の(たとえば、2つ、3つ、4つなどの)セル(たとえば、コンポーネントキャリア)をサポートし得る。UEは、マクロeNB、スモールセルeNB、中継基地局などを含む、様々なタイプの基地局およびネットワーク機器と通信することが可能であり得る。
【0190】
本明細書で説明する1つまたは複数のワイヤレス通信システムは、同期動作または非同期動作をサポートし得る。同期動作の場合、基地局は同様のフレームタイミングを有することがあり、異なる基地局からの送信は時間的にほぼ整合されることがある。非同期動作の場合、基地局は異なるフレームタイミングを有することがあり、異なる基地局からの送信は時間的に整合されないことがある。本明細書で説明する技法は、同期動作または非同期動作のいずれかに使用され得る。
【0191】
本明細書で説明するダウンリンク送信は、順方向リンク送信と呼ばれることもあり、アップリンク送信は、逆方向リンク送信と呼ばれることもある。たとえば、
図1および
図2のワイヤレス通信システム100および200を含む、本明細書で説明する各通信リンクは、1つまたは複数のキャリアを含み得、各キャリアは、複数のサブキャリア(たとえば、異なる周波数の波形信号)から構成される信号であり得る。
【0192】
添付の図面に関して本明細書に記載した説明は、例示的な構成について説明しており、実装され得るまたは特許請求の範囲内に入るすべての例を表すとは限らない。本明細書で使用する「例示的」という用語は、「例、事例、または例示として役立つ」ことを意味し、「好ましい」または「他の例よりも有利な」を意味するものではない。詳細な説明は、説明した技法を理解することを目的とした具体的な詳細を含む。ただし、これらの技法は、これらの具体的な詳細なしに実践され得る。いくつかの事例では、説明した例の概念を不明瞭にすることを避けるために、よく知られている構造およびデバイスがブロック図の形で示されている。
【0193】
添付の図では、同様の構成要素または特徴は、同じ参照ラベルを有する場合がある。さらに、同じタイプの様々な構成要素は、参照ラベルの後に、ダッシュと、同様の構成要素の間を区別する第2のラベルとを続けることによって区別される場合がある。第1の参照ラベルのみが本明細書において使用される場合、その説明は、第2の参照ラベルにかかわらず、同じ第1の参照ラベルを有する同様の構成要素のいずれにも適用可能である。
【0194】
本明細書で説明する情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得る。たとえば、上の説明全体にわたって参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁気粒子、光場もしくは光粒子、またはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0195】
本明細書の本開示に関して説明した様々な例示的なブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAもしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえば、デジタル信号プロセッサ(DSP)とマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成)として実装され得る。
【0196】
本明細書で説明する機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶され得るか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。他の例および実装形態は、本開示の範囲内および添付の特許請求の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアの性質により、上記で説明した機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはそれらの任意の組合せによって実行されるソフトウェアを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、異なる物理ロケーションにおいて機能の部分が実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に配置され得る。また、特許請求の範囲内を含む本明細書で使用する場合、項目のリスト(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」などの句で終わる項目のリスト)において使用されるような「または」は、たとえば、A、B、またはCのうちの少なくとも1つのリストが、AまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような、包括的リストを示す。
【0197】
コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む、非一時的コンピュータ記憶媒体と通信媒体の両方を含む。非一時的記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、コンパクトディスク(CD)ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは、命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を担持または記憶するために使用され得、汎用コンピュータもしくは専用コンピュータまたは汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る、任意の他の非一時的媒体を備え得る。また、いかなる接続も適切にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、CD、レーザーディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(登録商標)(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記のものの組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれる。
【0198】
本明細書における説明は、当業者が本開示を作成または使用することを可能にするために与えられる。本開示に対する様々な修正は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、本開示の範囲を逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明する例および設計に限定されるのではなく、本明細書で開示する原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【符号の説明】
【0199】
100、200 ワイヤレス通信システム
105 基地局、eノードB(eNB)
105-a、105-b 基地局
110 地理的カバレージエリア
115、115-a、115-b UE
125 通信リンク
130 コアネットワーク
132、134 バックホールリンク
205、210 インターリーブされたビーム、ビーム、第1のビーム、第2のビーム、第3のビーム
205-a、205-b、210-a、210-b ビーム
215 ランダムアクセス信号
300 タイミング構成
305 指向性ビーム掃引時間期間
310 指向性ランダムアクセスチャネル(RACH)機会、指向性RACH機会、RACH機会
505、605、805、905、1005、1205 デバイス
510、610、910、1010 受信機
515、615、715、815 UEランダムアクセスマネージャ
520、620、920、1020 送信機
625、725 ビーム方向構成要素
630、730 ビーム選択構成要素
635、735、1030、1130 ランダムアクセス構成要素
640、740、1035、1135 電力ランプアップ構成要素
745 RACH機会構成要素
750 チャネルメトリック構成要素
755 ビーム強度構成要素
760 送信電力構成要素
765、1025、1125 RACH構成構成要素
800、1200 システム
825、1225 プロセッサ
830、1230 メモリ
835 ソフトウェア、コンピュータ可読、コンピュータ実行可能ソフトウェア
840、1240 トランシーバ
845、1245 アンテナ
850 指向性ビーム構成要素
915、1015、1115、1215 基地局ランダムアクセスマネージャ
1140 同期信号構成要素
1145 電力ギャップ構成要素
1235 ソフトウェア
1250 ネットワーク通信マネージャ
1255 基地局通信マネージャ