(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】コンテンツ提示装置及びコンテンツ提示方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220627BHJP
【FI】
G06Q30/02 382
G06Q30/02 398
G06Q30/02 320
(21)【出願番号】P 2019175502
(22)【出願日】2019-09-26
【審査請求日】2021-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】柏本 幸俊
【審査官】岡 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-112888(JP,A)
【文献】特開2017-151781(JP,A)
【文献】特開2018-163696(JP,A)
【文献】特開2017-078914(JP,A)
【文献】特開2009-009224(JP,A)
【文献】特開2018-063526(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0203625(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの属性と、
所定の要求を提示する複数の提示手法であって、小さい要求の後に前記小さい要求よりも大きい要求である前記所定の要求を提示する第1提示手法、前記所定の要求に対応する特典を提示してから前記所定の要求を提示する第2提示手法、権威がある人物により前記所定の要求を提示する第3提示手法、前記所定の要求に対するユーザの感想を伝える形式で前記所定の要求を提示する第4提示手法を含む複数の提示手法のうち、当該属性を有するユーザに有効な提示手法とを関連付けて記憶する記憶部と、
コンテンツを提示する対象となるユーザの属性を特定する属性特定部と、
前記記憶部において、前記属性特定部が特定した前記属性に関連付けられて記憶されている提示手法を特定する提示手法特定部と、
前記提示手法特定部が特定した前記提示手法に対応する
構成により前記所定の要求を提示する前記コンテンツを前記ユーザに提示する提示部と、
を備えるコンテンツ提示装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記ユーザの属性としての前記ユーザによる特典の使用頻度と、前記提示手法とを関連付けて記憶し、
前記属性特定部は、前記ユーザの属性として、前記特典の使用頻度を特定し、
前記提示手法特定部は、前記記憶部において、前記属性特定部が特定した前記特典の使用頻度に関連付けられている提示手法を特定する、
請求項1に記載のコンテンツ提示装置。
【請求項3】
前記コンテンツは、前記ユーザを所定の旅行先に誘導するためのコンテンツであり、
前記記憶部は、前記ユーザの属性としての前記ユーザの旅行頻度と、前記提示手法とを関連付けて記憶し、
前記属性特定部は、前記ユーザの属性として、前記ユーザの旅行頻度を特定し、
前記提示手法特定部は、前記記憶部において、前記属性特定部が特定した前記ユーザの旅行頻度に関連付けられている提示手法を特定する、
請求項1又は2に記載のコンテンツ提示装置。
【請求項4】
前記コンテンツは、前記ユーザを所定の旅行先に誘導するためのコンテンツであり、
前記記憶部は、前記ユーザの旅行先への移動距離と、当該移動距離に有効な前記提示手法とを関連付けて記憶し、
前記属性特定部は、前記ユーザが前記所定の旅行先に旅行した場合の前記ユーザの移動距離を特定し、
前記提示手法特定部は、前記記憶部において、前記属性特定部が特定した前記ユーザの前記移動距離に関連付けられている提示手法を特定する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のコンテンツ提示装置。
【請求項5】
前記コンテンツは、旅行時期を示す情報を含み、前記ユーザを所定の旅行先に誘導するコンテンツであり、
前記記憶部は、前記ユーザの旅行先への旅行時期と、当該旅行時期に有効な前記提示手法とを関連付けて記憶し、
前記提示手法特定部は、前記記憶部において、前記コンテンツが示す旅行時期に関連付けられている提示手法を特定する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のコンテンツ提示装置。
【請求項6】
前記記憶部は、前記提示手法と、当該提示手法に対応して生成された前記コンテンツとを関連付けて記憶し、
前記提示部は、前記記憶部において、前記提示手法特定部が特定した前記提示手法に関連付けられている前記コンテンツを前記ユーザに提示する、
請求項1から5のいずれか1項に記載のコンテンツ提示装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する、
コンテンツを提示する対象となるユーザの属性を特定するステップと、
ユーザの属性と、
所定の要求を提示する複数の提示手法であって、小さい要求の後に前記小さい要求よりも大きい要求である前記所定の要求を提示する第1提示手法、前記所定の要求に対応する特典を提示してから前記所定の要求を提示する第2提示手法、権威がある人物により前記所定の要求を提示する第3提示手法、前記所定の要求に対するユーザの感想を伝える形式で前記所定の要求を提示する第4提示手法を含む複数の提示手法のうち、当該属性を有するユーザに有効な提示手法とを関連付けて記憶する記憶部において、前記属性を特定するステップにおいて特定された前記属性に関連付けられて記憶されている提示手法を特定するステップと、
前記提示手法を特定するステップにおいて特定された前記提示手法に対応する
構成により前記所定の要求を行う前記コンテンツを前記ユーザに提示するステップと、
を
有するコンテンツ提示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ提示装置及びコンテンツ提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに広告等のコンテンツを配信することが行われている。例えば、特許文献1には、ユーザの旅行先に対応する観光資源情報を特定し、当該観光資源情報に基づく広告コンテンツをユーザ端末に配信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コンテンツをユーザ端末に配信した場合において、コンテンツの構成によってユーザの反応度合いが異なる。例えば、同じ商品の広告コンテンツであっても、コンテンツの構成次第で、ユーザが興味を示したり、興味を示さなかったりする。これに対して、特許文献1に記載の技術では、ユーザの反応度合いを考慮した構成を有するコンテンツを提示することができていないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ユーザの反応度合いを考慮した構成を有するコンテンツを提示することができるコンテンツ提示装置及びコンテンツ提示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係るコンテンツ提示装置は、ユーザの属性と、当該属性を有するユーザに有効な提示手法とを関連付けて記憶する記憶部と、コンテンツを提示する対象となるユーザの属性を特定する属性特定部と、前記記憶部において、前記属性特定部が特定した前記属性に関連付けられて記憶されている提示手法を特定する提示手法特定部と、前記提示手法特定部が特定した前記提示手法に対応する前記コンテンツを前記ユーザに提示する提示部と、を備える。
【0007】
前記記憶部は、前記ユーザの属性としての前記ユーザによる特典の使用頻度と、前記提示手法とを関連付けて記憶し、前記属性特定部は、前記ユーザの属性として、前記特典の使用頻度を特定し、前記提示手法特定部は、前記記憶部において、前記属性特定部が特定した前記特典の使用頻度に関連付けられている提示手法を特定してもよい。
【0008】
前記コンテンツは、前記ユーザを所定の旅行先に誘導するためのコンテンツであり、前記記憶部は、前記ユーザの属性としての前記ユーザの旅行頻度と、前記提示手法とを関連付けて記憶し、前記属性特定部は、前記ユーザの属性として、前記ユーザの旅行頻度を特定し、前記提示手法特定部は、前記記憶部において、前記属性特定部が特定した前記ユーザの旅行頻度に関連付けられている提示手法を特定してもよい。
【0009】
前記コンテンツは、前記ユーザを所定の旅行先に誘導するためのコンテンツであり、前記記憶部は、前記ユーザの旅行先への移動距離と、当該移動距離に有効な前記提示手法とを関連付けて記憶し、前記属性特定部は、前記ユーザが前記所定の旅行先に旅行した場合の前記ユーザの移動距離を特定し、前記提示手法特定部は、前記記憶部において、前記属性特定部が特定した前記ユーザの前記移動距離に関連付けられている提示手法を特定してもよい。
【0010】
前記コンテンツは、旅行時期を示す情報を含み、前記ユーザを所定の旅行先に誘導するコンテンツであり、前記記憶部は、前記ユーザの旅行先への旅行時期と、当該旅行時期に有効な前記提示手法とを関連付けて記憶し、前記提示手法特定部は、前記記憶部において、前記コンテンツが示す旅行時期に関連付けられている提示手法を特定してもよい。
【0011】
前記記憶部は、前記提示手法と、当該提示手法に対応して生成された前記コンテンツとを関連付けて記憶し、前記提示部は、前記記憶部において、前記提示手法特定部が特定した前記提示手法に関連付けられている前記コンテンツを前記ユーザに提示してもよい。
【0012】
本発明の第2の態様に係るコンテンツ提示方法は、コンテンツを提示する対象となるユーザの属性を特定するステップと、ユーザの属性と、当該属性を有するユーザに有効な提示手法とを関連付けて記憶する記憶部において、前記属性を特定するステップにおいて特定された前記属性に関連付けられて記憶されている提示手法を特定するステップと、前記提示手法を特定するステップにおいて特定された前記提示手法に対応する前記コンテンツを前記ユーザに提示するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザの反応度合いを考慮した構成を有するコンテンツを提示することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施形態に係るコンテンツ提示装置の概要を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係るコンテンツ提示装置の構成を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
【
図4】第1実施形態に係る提示手法情報の一例を示す図である。
【
図5】第1実施形態に係るコンテンツ情報の一例を示す図である。
【
図6】第1実施形態に係る提示手法情報の他の一例を示す図である。
【
図7】第1実施形態に係るコンテンツ提示装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】第2実施形態に係る提示手法情報の一例を示す図である。
【
図9】第3実施形態に係る提示手法情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1実施形態>
[コンテンツ提示装置1の概要]
図1は、第1実施形態に係るコンテンツ提示装置1の概要を示す図である。コンテンツ提示装置1は、ユーザに旅行プラン等の広告コンテンツ等のコンテンツを提示するコンピュータである。コンテンツ提示装置1は、コンテンツを提示するユーザが使用するユーザ端末2とインターネット等の通信ネットワークを介して通信可能に接続されている。
【0016】
コンテンツ提示装置1は、コンテンツを提示するユーザの属性を特定し(
図1の(1))、特定した属性に対応する提示手法を特定する(
図1の(2))。コンテンツ提示装置1は、予め提示手法と、当該提示手法に対応するコンテンツとを関連付けて記憶している。コンテンツ提示装置1は、記憶されているコンテンツのうち、特定した提示手法に対応するコンテンツを特定し(
図1の(3))、特定したコンテンツをユーザ端末2に送信する(
図1の(4))。
【0017】
このようにすることで、コンテンツ提示装置1は、ユーザに有効な提示手法に対応するコンテンツを当該ユーザに提示することができるので、ユーザの反応度合いが相対的に高い構成を有するコンテンツを提示することができる。
【0018】
[コンテンツ提示装置1の構成]
続いて、コンテンツ提示装置1の構成を説明する。
図2は、第1実施形態に係るコンテンツ提示装置1の構成を示す図である。
図2に示すように、コンテンツ提示装置1は、記憶部11と、制御部12とを備える。
【0019】
記憶部11は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部11は、制御部12が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部11は、制御部12を、種別選択部としての旅行先選択部121、ユーザ選択部122、属性特定部123、提示手法特定部124、及び提示部125として機能させるコンテンツ提示プログラムを記憶している。
【0020】
また、記憶部11は、ユーザを識別するユーザ識別情報と、ユーザの属性とを関連付けたユーザ情報を記憶する。
図3は、第1実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。ここで、ユーザの属性は、例えば、ユーザの年齢、性別、居住地、ユーザの旅行頻度、ユーザによるクーポン等の特典の使用頻度が挙げられる。ユーザの属性は、コンテンツを配信する対象となるユーザの選択、及びユーザに有効な提示手法を特定するために用いられる。
【0021】
また、記憶部11は、ユーザの属性と、当該属性を有するユーザに有効な提示手法とを関連付けた提示手法情報を記憶する。
図4は、第1実施形態に係る提示手法情報の一例を示す図である。ここで、提示手法と関連付けられているユーザの属性は、例えば、ユーザの旅行頻度、ユーザによるクーポン等の特典の使用頻度であるが、これに限らず、ユーザの年齢、性別、居住地等が含まれていてもよい。
【0022】
また、提示手法としては、例えば、Foot-in-the-door、報酬、権威バイアス、オーバーハードが挙げられる。Foot-in-the-doorは、簡単な要求から提示して、段階的に大きい要求を提示する方法である。例えば、Foot-in-the-doorに対応する広告コンテンツは、簡単な要求として、観光がしやすく安い切符を提示してから、大きい要求として宿泊プランを含む観光を提示するコンテンツである。
【0023】
報酬は、最初に報酬を提示してから要求を提示する提示手法である。例えば、報酬に対応する広告コンテンツは、報酬として、1週間電車に乗り放題等の特典を提示し、その後、特典を含む宿泊プランを含む観光を提示するコンテンツである。権威バイアスは、専門家等の権威がある人により要求を提示する提示手法である。オーバーハードは、利用者が要求に対する感想を伝える形式で要求を提示したり、対話形式で要求に対する利点等を提示したりする提示手法である。
【0024】
ユーザに有効な提示手法は、以下に示すように特定される。例えば、アンケート等によりユーザの属性を特定する。また、アンケート等により、複数のユーザに同一内容の情報を複数の提示手法により提示し、複数のユーザから好みの提示手法の選択を受け付ける。これにより、複数のユーザが選択した提示手法と、当該提示手法を選択したユーザの属性との関係が特定される。
【0025】
また、記憶部11は、ユーザに提示する旅行先と、コンテンツに対応する提示手法と、当該提示手法に対応して生成された、当該旅行先に誘導するためのコンテンツとを関連付けたコンテンツ情報を記憶する。
図5は、第1実施形態に係るコンテンツ情報の一例を示す図である。コンテンツは、例えば、ユーザを当該旅行先に誘導するための広告コンテンツである。
【0026】
制御部12は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部12は、記憶部11に記憶されたコンテンツ提示プログラムを実行することにより、旅行先選択部121、ユーザ選択部122、属性特定部123、提示手法特定部124、及び提示部125として機能する。
【0027】
旅行先選択部121は、ユーザに提示する旅行先を選択する。例えば、旅行先選択部121は、コンテンツの提示を管理する管理者から、ユーザに提示する旅行先を受け付けることにより、ユーザに提示する旅行先を選択する。
【0028】
ユーザ選択部122は、コンテンツを提示する対象となるユーザを選択する。例えば、ユーザ選択部122は、コンテンツの提示を管理する管理者から、ユーザの属性のうち、ユーザの居住地を受け付けることにより、当該居住地に対応する一以上のユーザを、コンテンツを提示する対象となるユーザとして選択する。
【0029】
属性特定部123は、コンテンツを提示する対象となるユーザの属性を特定する。属性特定部123は、ユーザ選択部122が選択した一以上のユーザのそれぞれについて、提示手法の特定に用いられている当該ユーザの属性を特定する。例えば、属性特定部123は、記憶部11に記憶されているユーザ情報において、ユーザに関連付けられている属性のうち、旅行頻度及び特典の使用頻度を、提示手法の特定に用いられているユーザの属性として特定する。
【0030】
提示手法特定部124は、ユーザ選択部122が選択した一以上のユーザのそれぞれについて、属性特定部123が特定した属性に関連付けられて記憶部11に記憶されている提示手法を特定する。具体的には、提示手法特定部124は、記憶部11に記憶されている提示手法情報を参照し、属性特定部123が特定した旅行頻度及び特典の使用頻度に関連付けられている提示手法を特定する。
【0031】
例えば、ユーザ選択部122が選択した一以上のユーザのうち、あるユーザの旅行頻度が「月1回」、特典の使用頻度が「月1回」である場合、提示手法特定部124は、当該ユーザに対応する提示手法として、旅行頻度「月1回」、特典の使用頻度「月1回」に関連付けられている提示手法「Foot-in-the-door」を選択する。
【0032】
提示手法特定部124は、属性特定部123が特定した旅行頻度及び特典の使用頻度に関連付けられている提示手法が複数存在する場合には、これらの提示手法から任意の一つの提示手法を選択してもよい。また、提示手法特定部124は、過去にユーザに提示したコンテンツに対応する提示手法と、当該コンテンツに対する反応結果とを関連付けて記憶しておき、良好な反応結果に関連付けられている提示手法を選択してもよい。ここで、コンテンツに対する反応結果は、例えば、コンテンツの閲覧時間や、コンテンツに対応して購買行動が行われたか否かを示す情報である。
【0033】
提示部125は、提示手法特定部124が特定した提示手法に対応するコンテンツをユーザに提示する。具体的には、提示部125は、記憶部11に記憶されているコンテンツ情報を参照し、旅行先選択部121が選択した旅行先と、提示手法特定部124が特定した提示手法とに関連付けられているコンテンツをユーザに提示するコンテンツとして特定する。そして、提示部125は、特定したコンテンツをユーザ端末2に送信することにより、当該コンテンツをユーザに提示する。
【0034】
なお、提示部125は、記憶部11に記憶されているコンテンツをユーザに提示することとしたが、これに限らない。提示部125は、旅行先選択部121が選択した旅行先と、提示手法特定部124が特定した提示手法とに対応するコンテンツを生成し、生成したコンテンツをユーザに提示してもよい。
【0035】
図6は、第1実施形態に係る提示手法情報の他の一例を示す図である。
図6に示す例では、提示手法情報は、属性と、提示手法と、コンテンツの構成を示す情報とを関連付けて記憶する。提示部125は、
図6に示す提示手法情報を参照し、属性特定部123が特定した旅行頻度及び特典の使用頻度に関連付けられている提示手法に関連付けられているコンテンツ構成を特定する。そして、提示部125は、特定したコンテンツ構成に基づいてコンテンツを生成し、生成したコンテンツをユーザに提示する。
【0036】
例えば、提示部125は、属性特定部123が特定した旅行頻度及び特典の使用頻度がいずれも「月1回」である場合、提示手法「Foot-in-the-door」に関連付けられているコンテンツ構成「切符→観光」に基づいて、観光がしやすく安い切符を提示してから、大きい要求として宿泊プランを含む観光を提示するコンテンツを生成する。また、提示部125は、属性特定部123が特定した旅行頻度及び特典の使用頻度が「年1回」、「週1回」である場合、提示手法「報酬」に関連付けられているコンテンツ構成「クーポン→観光」に基づいて、まず、クーポンに関するコンテンツを表示した後、観光のコンテンツを表示する構成を有するコンテンツを生成する。提示部125は、1ページの前半をクーポンに関する情報、後半を観光の情報としたコンテンツを生成してもよい。そして、提示部125は、生成したコンテンツをユーザに提示する。このようにすることで、同じ提示手法であっても、異なるコンテンツ構成を有するコンテンツをユーザに提示することができる。
【0037】
[コンテンツ提示装置1の処理の流れ]
続いて、コンテンツ提示装置1の処理の流れについて説明する。
図7は、第1実施形態に係るコンテンツ提示装置1の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0038】
まず、旅行先選択部121は、ユーザに提示する旅行先を選択する(S1)。
続いて、ユーザ選択部122は、S1において選択された旅行先に対応するコンテンツを提示する対象となる一以上のユーザを選択する(S2)。
【0039】
続いて、属性特定部123は、選択された一以上のユーザのそれぞれについて、ユーザの属性を特定する(S3)。
続いて、提示手法特定部124は、選択された一以上のユーザのそれぞれについて、特定された属性に関連付けられている提示手法を特定する(S4)。
【0040】
続いて、提示部125は、選択された一以上のユーザのそれぞれについて、S1において選択された旅行先と、S4において特定された提示手法に関連付けられているコンテンツを特定する(S5)。
続いて、提示部125は、選択された一以上のユーザのそれぞれについて、S5において特定されたコンテンツを提示する(S6)。
【0041】
[第1実施形態における効果]
以上説明したように、第1実施形態に係るコンテンツ提示装置1は、コンテンツを提示する対象となるユーザの属性を特定し、特定したユーザの属性に関連付けられて記憶部11に記憶されている提示手法を特定する。そして、コンテンツ提示装置1は、特定した提示手法に対応するコンテンツをユーザに提示する。このようにすることで、ユーザの反応度合いを考慮した構成を有するコンテンツを提示することができる。
【0042】
<第2実施形態>
[旅行先への移動距離に対応する提示手法を特定する]
続いて、第2実施形態について説明する。ユーザが旅行先に旅行する場合、ユーザの旅行先への移動距離によって検討傾向が異なると考えられる。例えば、ユーザが遠方の旅行先に旅行することを決定する場合、近隣の旅行先に旅行することを決定する場合に比べて、慎重に検討を行う傾向が高く、有効な提示手法が異なると考えられる。これに対して、第2実施形態に係るコンテンツ提示装置1は、旅行先への移動距離を考慮して提示手法を特定する点で第1実施形態と異なる。以下に、第2実施形態に係るコンテンツ提示装置1について説明する。なお、第1実施形態と同じ部分については適宜説明を省略する。
【0043】
第2実施形態において、記憶部11には、ユーザの属性としてのユーザの旅行先への移動距離と、当該移動距離に有効な提示手法とが関連付けられて記憶されている。
図8は、第2実施形態に係る提示手法情報の一例を示す図である。
図8に示すように、第2実施形態に係る提示手法情報は、ユーザの属性としての旅行頻度、特典の使用頻度、及びユーザの旅行先への移動距離と、これらの属性の組み合わせに対して有効な提示手法とが関連付けられている。
【0044】
属性特定部123は、ユーザの属性としての旅行頻度、特典の使用頻度を特定するとともに、旅行先選択部121が選択した旅行先(所定の旅行先)にユーザが旅行した場合のユーザの移動距離を、ユーザの属性として特定する。属性特定部123は、旅行先選択部121が選択した旅行先(所定の旅行先)と、ユーザ情報に含まれているユーザの居住地との距離を特定することにより、ユーザが当該旅行先に旅行した場合の移動距離を特定する。
【0045】
提示手法特定部124は、
図8に示す提示手法情報を参照し、属性特定部123が特定したユーザの旅行頻度、特典の使用頻度、及び移動距離に関連付けられている提示手法を特定する。例えば、ユーザ選択部122が選択した一以上のユーザのうち、あるユーザの旅行頻度が「月1回」、特典の使用頻度が「月1回」、旅行先への移動距離が「500km」である場合、提示手法特定部124は、当該ユーザに対応する提示手法として、旅行頻度「月1回」、特典の使用頻度「月1回」、移動距離「201km~」に関連付けられている提示手法「Foot-in-the-door」を選択する。
【0046】
[第2実施形態における効果]
以上説明したように、第2実施形態に係るコンテンツ提示装置1は、ユーザが所定の旅行先に旅行した場合のユーザの移動距離に関連付けられている提示手法を特定するので、当該移動距離に対して効果的なコンテンツを提示することができる。
【0047】
<第3実施形態>
[旅行時期に対応する提示手法を特定する]
続いて、第2実施形態について説明する。ユーザが旅行先に旅行する場合、旅行時期によって検討傾向が異なると考えられる。例えば、正月やゴールデンウィーク等の大型連休に旅行する場合、週末の休日に旅行する場合に比べて、慎重に検討を行う傾向が高く、有効な提示手法が異なると考えられる。これに対して、第3実施形態に係るコンテンツ提示装置1は、旅行時期に基づいて提示手法を特定する点で第1実施形態と異なる。
【0048】
第3実施形態において、旅行先選択部121は、ユーザに提示する旅行先を選択するとともに、ユーザに提示する旅行時期を選択する。例えば、旅行先選択部121は、コンテンツの提示を管理する管理者から、ユーザに提示する旅行先及び旅行時期を受け付けることにより、ユーザに提示する旅行先及び旅行時期を選択する。
【0049】
第3実施形態において、記憶部11には、ユーザの旅行先への旅行時期と、当該旅行時期に有効な提示手法とが関連付けられて記憶されている。
図9は、第3実施形態に係る提示手法情報の一例を示す図である。
図9に示すように、第3実施形態に係る提示手法情報は、ユーザの属性としての旅行頻度、特典の使用頻度と、ユーザに提示する旅行時期と、これらの属性及び旅行時期の組み合わせに対して有効な提示手法とが関連付けられている。
【0050】
提示手法特定部124は、
図8に示す提示手法情報を参照し、属性特定部123が特定したユーザの旅行頻度及び特典の使用頻度と、旅行先選択部121が選択した旅行時期とに関連付けられている提示手法を特定する。例えば、ユーザ選択部122が選択した一以上のユーザのうち、あるユーザの旅行頻度が「月1回」、特典の使用頻度が「月1回」、ユーザに提示する旅行時期が「5月1日~5月5日」である場合、提示手法特定部124は、当該ユーザに対応する提示手法として、旅行頻度「月1回」、特典の使用頻度「月1回」、移動距離「4/28~5/6」に関連付けられている提示手法「オーバーハード」を選択する。
【0051】
[第3実施形態における効果]
以上説明したように、第3実施形態に係るコンテンツ提示装置1は、提示する旅行時期に関連付けられている提示手法を特定するので、当該旅行時期に対して効果的なコンテンツを提示することができる。
【0052】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、コンテンツは、旅行先に対応するコンテンツであり、コンテンツの種別は旅行先であるものとしたが、これに限らない。コンテンツが、スポーツ、娯楽、製品等に対応するコンテンツであり、コンテンツの種別が、スポーツの種別、娯楽の種別、製品の種別等であってもよい。この場合、コンテンツ提示装置1は、これらのコンテンツの種別と、提示手法とに対応するコンテンツを記憶しておいてもよい。そして、コンテンツ提示装置1は、旅行先とは異なるコンテンツの種別を選択し、当該コンテンツの種別及びユーザの属性に対応する提示手法に対応するコンテンツをユーザに提示してもよい。
【0053】
また、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0054】
1・・・コンテンツ提示装置、11・・・記憶部、12・・・制御部、121・・・旅行先選択部、122・・・ユーザ選択部、123・・・属性特定部、124・・・提示手法特定部、125・・・提示部