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特許7094943二次電池用のシリコン系活物質粒子及びその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】二次電池用のシリコン系活物質粒子及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/38 20060101AFI20220627BHJP
   H01M 4/36 20060101ALI20220627BHJP
   H01M 4/587 20100101ALI20220627BHJP
   C01B 33/021 20060101ALI20220627BHJP
【FI】
H01M4/38 Z
H01M4/36 C
H01M4/36 E
H01M4/36 B
H01M4/587
C01B33/021
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019507795
(86)(22)【出願日】2017-08-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-11-14
(86)【国際出願番号】 KR2017009223
(87)【国際公開番号】W WO2018038538
(87)【国際公開日】2018-03-01
【審査請求日】2020-08-21
(31)【優先権主張番号】10-2016-0106853
(32)【優先日】2016-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513311929
【氏名又は名称】ネクシオン リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100177426
【弁理士】
【氏名又は名称】粟野 晴夫
(72)【発明者】
【氏名】パク スンチョル
(72)【発明者】
【氏名】ソン エジュン
(72)【発明者】
【氏名】チョン ミンヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ ジョンフン
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヨンテ
(72)【発明者】
【氏名】チョ ヨンギル
(72)【発明者】
【氏名】パク ソン
(72)【発明者】
【氏名】カン ソンファン
(72)【発明者】
【氏名】ソ ヒヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク ジヒェ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン テジン
【審査官】儀同 孝信
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-1550781(KR,B1)
【文献】特開2004-311429(JP,A)
【文献】国際公開第2012/144469(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/156620(WO,A1)
【文献】国際公開第2011/002013(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/38
H01M 4/36
H01M 4/587
C01B 33/021
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン系活物質粒子の調製方法であって、
シリコン粉末を提供する工程と、
水、脱イオン水又はアルコール溶媒以外である酸化防止剤を含有する分散用溶媒中に前記シリコン粉末が分散された、粉砕前混合物を提供する工程と、
前記粉砕前混合物の前記シリコン粉末に機械的圧縮及び剪断応力を加えて前記シリコン粉末を粒状にし、それによって前記酸化防止剤により制御された酸素含有量を有するシリコン粒子を形成する工程と、
前記シリコン粒子を含む生成物を乾燥して、シリコン系活物質粒子を得る工程と、を備える調製方法。
【請求項2】
前記酸化防止剤は、α-リポ酸、オクテン、没食子酸プロピル、トコフェロール、グルタチオン、ブチルヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、tert-ブチルヒドロキノン、ノルジヒドログアイアレチン酸、セサモール、ビタミンE、ビタミンC、及びケルセチンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記酸化防止剤は、前記シリコン粉末の重量に対して1重量%~10重量%の量で使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記分散用溶媒は、水、脱イオン水、アルコール溶媒、又はそれらの2種以上の混合物をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アルコール溶媒は、エチルアルコール、メチルアルコール、グリセリン、プロピレングリコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ポリビニルアルコール、シクロヘキサノール、オクチルアルコール、デカノール、ヘキサデカノール、エチレングリコール、1,2-オクタンジオール、1,2-ドデカンジオール、及び1,2-ヘキサデカンジオール、又はそれらの混合物、からなる群から選択されるいずれか1種を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
機械的圧縮及び剪断応力を加える前記工程が、回転研磨プレートと固定プレートとの間に前記粉砕前混合物を供給しながらプレス及び研磨を行う研削によって達成される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記シリコン系活物質粒子は、シリコン粒子のコア上に形成された化学酸化物層を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記シリコン系活物質粒子中、前記シリコン粒子の前記コア及び前記化学酸化物層の総重量に対する前記酸素含有量は、5重量%~15重量%の範囲又は6重量%~10重量%の範囲内に制限される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記化学酸化物層は、前記機械的圧縮及び剪断応力を加える工程の間、前記酸化防止剤を含む前記分散用溶媒によって低い温度で形成された酸化シリコン層である、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記シリコン粒子の前記コアは、低い結晶性を有する又は非晶質である、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記シリコン系活物質粒子の平均粒子径は、30nm~300nmの範囲又は30nm~200nmの範囲内である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記シリコン粒子を含む前記生成物と炭素前駆体溶媒とを混合して分散溶液を形成する工程と、
前記分散溶液由来の炭素前駆体マトリックス内に、前記シリコン粒子が分散された固体二次粒子を形成する工程と、
前記固体二次粒子を熱処理して前記炭素前駆体マトリックスを炭化し、それによってシリコン系二次活物質粒子を形成する工程をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池技術に関し、より詳細には、シリコン系負極活物質及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池は、優れた可逆性を備えた電極材料を用いた充放電可能なリチウム二次電池であり、最も一般的に製品化されている例の一つとしてリチウム二次電池が挙げられる。リチウム二次電池は、輸送手段(自動車など)に搭載されたり、電力供給網(スマートグリッドなど)の電力貯蔵に使用される中型/大型電源、並びに小さいIT機器(スマートフォン、ポータブルコンピュータ、電子ペーパーなど)用の小型電源としての応用に期待されている。
【0003】
リチウム金属をリチウム二次電池の負極材料として使用する場合、デンドライトの形成に起因して、電池の短絡又は爆発を生じるリスクが存在する。そのため、リチウム金属の代わりに、リチウムが挿入(インターカレート)及び脱離(デインターカレート)されうる、結晶性カーボン(例えば、グラファイト及び人工グラファイト)ソフトカーボン、ハードカーボン、及び炭素系活物質が広く使用されている。しかしながら、二次電池の用途の拡大に伴い、二次電池の大容量化及び高出力化の要求が高まっている。従って、500mAh/g以上の容量を有する非炭素系負極材料(例えば、シリコン(Si)、錫(Sn)、又はアルミニウム(Al))は、372mAh/gの理論容量を有する炭素系負極材料の代替になりえるものであり、かつリチウムと合金化できることから、注目されている。
【0004】
これらの非炭素系負極材料の中で、シリコンは約4,200mAh/gの最大理論容量を有するため、容量の観点からシリコンを用いた商業化は非常に重要である。しかしながら、充電中においてシリコンの体積が約4倍に増大することから、当該充放電中の体積変化によって、活物質間の電気的接続及び集電体と活物質との間の電気的接続が破壊される可能性があり、また、電解質による活物質の腐食による不可逆的な反応(例えば、固体電解質界面(SEI)層(例えば、LiO)の形成)の進行、及びそれに続く寿命の低下は、製品化にとって大きな障害である。
【0005】
寿命を改善するために活物質の体積膨張及び収縮を最小限に抑えて比較的高容量の電池を達成するための多くの方法が提案されているが、電池の商業化のための最も実行可能な方法はシリコン粒子ナノ粒子を製造することである。しかしながら、ナノサイズのシリコン粒子の場合でも、わずかな程度の体積膨張/収縮を繰り返すことによる粒子の未分化、及びその後の急速な寿命の低下が原因で、これらのナノサイズのシリコン粒子が製品化に至るには十分ではなかった。そのため、シリコン材料の製品化のためには、充電/放電時の体積変化を抑制しつつ、電池の容量を最大限に引き出すことができる粒子を設計し、かつその製造技術が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の技術的課題は、シリコン系材料を用いることによって、不可逆容量を高めて、かつ充電/放電による体積変化を減らして、エネルギー密度を改善することにより、長寿命性を有するシリコン系活物質粒子を調製する方法を提供することである。
【0007】
また、本発明が解決しようとする別の技術的課題は、上述した利点を有するシリコン系活物質粒子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の実施形態におけるシリコン系活物質粒子の調製方法は、シリコン粉末を提供する工程と、酸化防止剤を含有する分散用溶媒中に前記シリコン粉末が分散された、粉砕前混合物を提供する工程と、前記粉砕前混合物の前記シリコン粉末に機械的圧縮及び剪断応力を加えて前記シリコン粉末を粒状にし、それによって前記酸化防止剤により制御された酸素含有量を有するシリコン粒子を形成する工程と、前記シリコン粒子を含む生成物を乾燥して、シリコン系活物質粒子を得る工程とを含む。
【0009】
一実施形態において、前記酸化防止剤は、α-リポ酸、オクテン、没食子酸プロピル、トコフェロール、グルタチオン、ブチルヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、tert-ブチルヒドロキノン、ノルジヒドログアイアレチン酸、セサモール、ビタミンE、ビタミンC、及びケルセチンからなる群から選択されてもよい。他の実施形態において、前記酸化防止剤は、α-リポ酸又はオクテンを含んでもよい。
【0010】
一実施形態において、前記酸化防止剤は、前記シリコン粉末の重量に対して1重量%~10重量%の量で使用されてもよい。前記分散用溶媒は、水、脱イオン水、アルコール溶媒、又はこれらの2種以上の混合物をさらに含んでもよい。
【0011】
一実施形態において、前記アルコール溶媒は、エチルアルコール、メチルアルコール、グリセリン、プロピレングリコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ポリビニルアルコール、シクロヘキサノール、オクチルアルコール、デカノール、ヘキサデカノール(hexatecanol)、エチレングリコール、1,2-オクタンジオール、1,2-ドデカンジオール、及び1,2-ヘキサデカンジオール、又はそれらの混合物、からなる群から選択されるいずれか1種を含んでもよい。
【0012】
一実施形態において、機械的圧縮及び剪断応力を加える前記工程は、分散用溶媒を加えて研磨粒子の組成物を用いるミル粉砕プロセスにより行われてもよい。
【0013】
上記目的を達成するために、実施形態におけるシリコン系活物質粒子は、シリコン粒子のコアと、前記シリコン粒子の前記コア上に形成された化学酸化物層とを含むシリコン系活物質粒子であってもよく、さらに前記シリコン系活物質粒子の総重量に対する前記酸素含有量は、6重量%~10重量%の範囲に制限されてもよい。
【0014】
一実施形態において、前記シリコン系活物質粒子は、シリコン粉末と酸化防止剤とを含有する分散用溶媒に分散された前記粉砕前混合物により形成されてもよく、さらに前記酸素含有量は、前記シリコン粉末の重量に対する前記酸化防止剤の重量によって制御されてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一形態によれば、シリコン系活物質粒子の調製において、活物質粒子の寿命の改善に寄与しうるシリコン系活物質粒子の調製方法を提供でき、シリコン粉末及び酸化防止剤を含有する分散用溶剤に分散させた、粉砕前混合物を提供して、シリコン粒子内の酸素含有量を制御することにより、充電/放電及びその後の未分化の間におけるシリコン粒子のコアの過度な膨張が抑制されて、固体電解質界面(SEI)の安定形成が誘導される。
【0016】
また、シリコン粉末を精製する工程において使用される分散用溶媒によって酸化膜の形成を制御することができる。その結果、長寿命のシリコン系活物質粒子の調製方法を提供することができ、当該活物質中の酸素含有量を低減して電池の初期容量及び電池効率を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A図1A及び図1Bは、本発明の様々な実施形態における種々の形状に粒状 されたシリコン粒子を示す断面図である。
図1B図1A及び図1Bは、本発明の様々な実施形態における種々の形状に粒状 されたシリコン粒子を示す断面図である。
図2図2は、図1Aのシリコン粒子のコア上に形成された1種以上の追加の層を備えたシリコン粒子の形状を示す断面図である。
図3図3は、図1Aのシリコン粒子を含むシリコン系活物質粒子の形状を示す断面図である。
図4図4は、本発明の一実施形態におけるシリコン系活物質粒子の調製方法のフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施例及び比較例におけるシリコン系活物質粒子サンプルの電池特性の評価を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0019】
本発明の例は、当業者に本発明をより完全に説明するために提供される。以下の例は、種々の変形が可能であるが、本発明の範囲は下記に記載した例に限定されることはない。むしろ、これらの例は、本開示がより事実に則したものであり、かつ完全であって、そして本発明の精神を当業者に十分に伝えるように提供されうる。
【0020】
また、図面において、各層の厚さ及び大きさは説明の便宜及び明確性のために誇張されており、図面において類似の参照符号は類似の要素を表わす。本明細書で使用される際に、用語「及び/又は」は、列挙された任意の項目のありとあらゆる組合せを含む。
【0021】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的で使用されており、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用される際に、文脈がそうでないことを明示的に示さない限り、単数形は複数形も含みうる。さらに、本明細書で使用される場合、用語「備える(comprise」及び/又は「備える(comprising)」は、記載された特徴、整数、ステップ、操作、部材、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在を特定するが、1以上の他の特徴、整数、ステップ、操作、部材、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を除外するものではないことは明らかである。
【0022】
図1A及び図1Bは、本発明の様々な実施形態における種々の形状に粒状化されたシリコン粒子(SC)を示す断面図であり、そして、図2は、図1Aのシリコン粒子(SC)のコア上に形成された1種以上の追加の層を備えたシリコン系活物質粒子(100P)の形状を示す断面図である。
【0023】
粒状化されたシリコン粒子(SC)は、図1Aに示すようなじゃがいも形状、又は、図1Bに示すような平面状の表面(PS)を備えたフレークタイプの不規則形状を有する。不規則形状を有するシリコン粒子(SC)は、後述する方法で製造されるように、前記粒状化されたシリコン粉末に機械的圧縮及び剪断応力を加えることによって形成される粒状化された粒子又は微細に粒状化された粒子である。
【0024】
機械的圧縮及び剪断応力によって微粉化されたシリコン粒子(SC)は、不規則な粒子の形態であってもよい。また、上記応力により、化学酸化物と一緒に形成された微粉化シリコン粒子は、低い結晶性を有しうる、又は数十ナノメートル以上の結晶ドメインを有さない非晶質の粒子に容易になりうる。機械的圧縮及び剪断応力の大きさが小さすぎると、微粉化シリコン粒子は数十ナノメートル以上の大きな結晶ドメインを有することになる。
また、機械的圧縮及び剪断応力が大きすぎると、シリコン粒子が微細粒子化され、活物質として十分な容量が得られないため、粉砕法における応力制御が必要となる。
【0025】
非晶質シリコン粒子(SC)に関連した、図1A及び図1Bに示される穀類型の粒子は、例示である。他の実施形態において、本発明のシリコン粒子は、軸方向に垂直な不規則な断面形状を有する粒子、またあるいは中空管構造又は繊維構造を有する粒子であってもよい。シリコン粒子(SC)の平面状表面(PS)は、シリコン粒子(SC)の全外表面の主表面であってもよく、当該主面は{110}面であり得る。定量的には、シリコン粒子(SC)の{110}面の面積は、他の{100}面の面積及び{111}面の面積よりも大きくてもよい。
【0026】
シリコン系活物質粒子(100P)の平均粒径は、30nm~300nmの範囲内であってもよく、30nm~200nmの範囲内であることがより好ましい。シリコン系活物質粒子(100P)の平均粒径が30nm未満であると、活物質スラリー中の粒子状形態における、導電層又は導電材料の相対割合が多くなり、それにより電池容量が低下することになるが、一方、前記粒子の平均粒径が300nmを超えると、表面エネルギーを最小にするために非晶質化することが困難になるという問題がある。
【0027】
図2に示す本発明の一実施形態におけるシリコン系活物質粒子(100P)は、シリコン粒子(SC)のコア上に形成された化学酸化物層(CO)を含んでもよい。当該化学酸化物層(CO)は、分散用溶媒によって低温で形成された酸化シリコン層であってもよく、当該分散用溶媒は、後述するように、機械的圧縮及び剪断応力の存在下で液体状態の酸化防止剤を含む。酸化防止剤の含有量に応じて、シリコン粒子(SC)の酸素含有量を制御してもよい。例えば、酸化防止剤の含有量が多くなるほど、シリコン粒子(SC)のコア上の酸化シリコン層の形成が反比例して制御され、そして、シリコン粒子(SC)の酸素含有量が減少しうる。化学酸化物層(CO)の厚さは、数ナノメートルから数十ナノメートルの範囲、好ましくは3nm~15nmの範囲であってもよい。図に示すように、化学酸化物層(CO)がシリコン粒子(SC)のコア上に形成されてもよく、化学酸化物層(CO)が応力によって割れてもよく、又は化学酸化物層(CO)が酸素の拡散によるシリコン粒子(SC)のコアの内側にさらに成長してもよい。
【0028】
シリコン系活物質粒子(100P)において、シリコン粒子(SC)のコアの総重量及び化学酸化物層(CO)の総重量に対する酸素含有量は、5~15重量%、好ましくは6~10重量%の範囲内でありうる。初期充電率と容量維持特性とが共に酸素含有量の範囲内で75%以上に維持されているため、製品化に適したシリコン系活物質粒子を提供することができる。酸素含有量が10重量%を超えると初期充電率が75%以下に低下するという問題があり、一方、酸素含有量が6重量%未満では化学酸化物層が形成されず、これによりシリコン粒子の充電/放電効率が低下するという問題が生ずる。
【0029】
一実施形態において、酸素含有量は、市販の元素分析装置(ELTRA ONH-2000)を使用した赤外線検出技術を用いて測定してもよい。具体的には、サンプル(2mg~10mg)、カロリー8kW、及びキャリアガスとしてヘリウム(純度99.995%)を用いて、サンプル中に含まれる酸素を二酸化炭素に変換して、そして発生した二酸化炭素の量を測定することによって、前記酸素含有量を測定することができる。元素分析装置(ELTRA ONH - 2000)を用いた酸素含有量の測定方法は一例であり、これに限定されるものではない。
【0030】
化学酸化物層(CO)は、シリコン粒子の結晶構造への影響を最小限に抑えながら安定な相を形成することができるという点で、当該化学酸化物層(CO)は、従来の熱酸化プロセス又は薄膜堆積プロセス(たとえば化学気相堆積プロセス)によって形成される酸化シリコン層より利点を有する。一般に、熱酸化及び化学気相堆積の場合、高い処理温度はシリコン粒子の非晶質化を妨げる。しかしながら、化学酸化物層(CO)は低温で形成することができ、かつ高圧縮及び剪断応力下で形成されうるため、シリコン粒子(SC)の粒状化及びシリコン粒子(SC)の選択的な非晶質化を行いながら、酸化シリコン層を形成することができる。その結果、シリコン粒子の充電/放電効率を向上させることができ、かつその寿命を延ばすことができる。シリコン系活物質粒子(100P)の不規則性の程度は、シリコン粒子(SC)内部のコアの形状によって決定されうるものであり、粒状化プロセスの圧縮応力及び剪断応力に依存しうる。
【0031】
一実施形態において、シリコン系活物質粒子(100P)の化学酸化物層(CO)は電気絶縁性であることから、シリコン系活物質粒子(100P)間の接触抵抗を低減し、かつ電子の移動経路を確保するために、当該シリコン系活物質粒子(100P)の最外部に導電層(CS)をさらに形成してもよい。当該導電層(CS)は、炭素系導電層(例えば、グラファイト層、ソフトカーボン層、又はグラフェン層)を含んでもよい。さらに、導電層(CS)は、導電性金属酸化物(例えば、酸化アンチモン亜鉛又は酸化アンチモン錫)のナノスケール粒子又はそれを含む層であってもよい。
【0032】
図3は、図1Aのシリコン粒子を含むシリコン系活物質複合体の形状を示す断面図である。
【0033】
図3に示すように、シリコン系活物質複合体(SEP)は、カーボンマトリックス(CM)とカーボンマトリックス(CM)中に分散された少なくとも1つのシリコン系活物質粒子(200P)を含んでもよい。シリコン系活物質粒子(200P)は、シリコン粒子(SC)のコアと、当該シリコン粒子(SC)のコア上に形成された化学酸化物層(CO)とを含んでもよい。
【0034】
一実施形態において、シリコン系活物質複合体(SEP)は、少なくとも1つのシリコン系活物質粒子(200P)を含む二次粒子から構成されてもよい。シリコン系活物質複合体(SEP)の平均粒径は、1μm~10μmの範囲内でありうる。
【0035】
カーボンマトリックス(CM)は、互いに接触している前記活物質粒子(200P)間の電気的接続に関するものであり、集電体(図示せず)への内部抵抗を減少させることができる。一実施形態において、カーボンマトリックス(CM)は、結晶質又は少なくとも一部が非晶質の炭素膜であってもよい。
【0036】
一実施形態において、カーボンマトリックス(CM)は、グラファイト、ソフトカーボン、又はグラフェンを含んでもよい。カーボンマトリックス(CM)がグラファイトのように高い結晶性を有する場合、当該カーボンマトリックス(CM)は電解質と反応する可能性があり、そのため、耐薬品性を有する低結晶性又は非晶質の炭素膜を用いることができる。さらに、カーボンマトリックス(CM)は、導電性SP2グラファイト構造と絶縁性SP3ダイヤモンド構造との混合物を有してもよい。カーボンマトリックス(CM)が導電性を有するためには、熱処理プロセスを介して制御されうる前記SP3ダイヤモンド構造よりも大きいモル分率を、前記SP2グラファイト構造は備えうる。
【0037】
シリコン系活物質粒子(200P)は、一次粒子から構成されていてもよい。一実施形態において、シリコン系活物質粒子(200P)の平均粒径は、30nm~300nmの範囲であり、好ましくは30nm~200nmの範囲である。シリコン系活物質粒子(200P)の平均粒径が30nm未満であると、活物質スラリー中の導電層又は粒子状の導電剤の相対割合が多くなり、電池容量が低下するため、好ましくない。一方、粒子の平均粒径が300nmを超えると、表面エネルギーを最小にするために非晶質化することが困難になるという問題がある。
【0038】
一実施形態において、シリコン系活物質粒子(200P)のシリコン粒子(SC)は、図1Aに示したシリコン粒子(SC)又は図1Bに示したシリコン粒子(SC)に対応する。上記のシリコン粒子は例示であり、本発明はこれらに限定されない。
【0039】
図4は、本発明の一実施形態におけるシリコン系活物質粒子の調製方法のフローチャートである。
【0040】
図4に示すように、まず、第1のシリコン粉末を用意する(S10)。当該シリコン粉末は、数マイクロメートルから数千マイクロメートルの範囲の平均直径を有する市販の粒状粒子である。シリコン粉末は、多結晶でもあるいは単結晶でもよいが、本発明はこれらに限定されない。
【0041】
酸化防止剤を含む液状のシリコン粉末を分散用溶媒に分散させた粉砕前混合物を準備する(S20)。一実施形態においては、分散用溶媒として、酸素含有量を制御するために酸化防止剤を含む溶媒を用いてもよい。一実施形態において、前記酸化防止剤は、α-リポ酸、オクテン、没食子酸プロピル、トコフェロール、グルタチオン、ブチルヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、tert-ブチルヒドロキノン、ノルジヒドログアイアレチン酸、セサモール、ビタミンE、ビタミンC、及びケルセチンを含んでもよい。
【0042】
一実施形態において、酸化防止剤は、シリコン粉末の重量に対して1重量%~10重量%の量で使用することができる。例えば、酸化防止剤の使用量がシリコン粉末の重量に対して1重量%未満であると、シリコン系活物質粒子に含まれる酸素量が過剰となり、不可逆容量が増大する可能性がある。酸化防止剤の使用量がシリコン粉末の重量に対して10重量%を超えると、化学酸化物層(CO)が形成されにくくなり、シリコン系活物質粒子の体積膨張を抑制することが困難となり、電池の寿命が極端に短くなる。したがって、酸化防止剤は、シリコン粉末の重量に対して1重量%~10重量%の量で使用するのが好ましい。
【0043】
分散用溶媒は、水、脱イオン水、アルコール溶媒、又はそれらの2種以上の混合物をさらに含んでもよい。前記アルコール溶媒は、エチルアルコール、メチルアルコール、グリセリン、プロピレングリコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ポリビニルアルコール、シクロヘキサノール、オクチルアルコール、デカノール、ヘキサデカノール、エチレングリコール、1,2-オクタンジオール、1,2-ドデカンジオール、及び1,2-ヘキサデカンジオール、並びにそれらの混合物からなる群から選択されるいずれか1種を含んでもよい。好ましくは、前記アルコール溶媒は、エチルアルコールである。
【0044】
粉砕前混合物のシリコン粉末に機械的圧縮及び剪断応力を加えてシリコン粉末を粒状化することにより、シリコン系活物質粒子のコアとなるシリコン粒子を形成する(S30)。このような粒状化プロセスは、非晶質のシリコン粒子を調製するのに効率的である。
【0045】
一実施形態において、シリコン粉末への機械的圧縮及び剪断応力の適用は、回転研磨プレートと固定プレートとの間に粉砕前混合物を供給しながらプレス及び研磨を行う研削によって達成してもよい。別の実施形態では、シリコン粉末への機械的圧縮及び剪断応力の適用は、粉砕方法によって行うことができ、この方法では、前粉砕混合物及び研磨粒子を中心軸を中心に回転する円筒形又は円錐形の容器に導入し、回転される。当該研磨粒子は、セラミック粒子、金属粒子、又はそれらの混合物を含むビーズであり得るが、本発明はこれらに限定されない。前記研磨粒子は、シリコン粉末のサイズに対して適切な平均サイズを有することによって、分散混合物のシリコン粉末に機械的圧縮及び剪断応力を加えてもよい。
【0046】
一実施形態において、機械的圧縮及び剪断応力を一遍に加えながら、粒状化されたシリコン粒子からシリコン系活物質粒子を形成してもよい。一実施形態において、化学酸化物層を粒状化したシリコン粒子上にさらに形成してもよい。上述したように、化学酸化物層は酸化シリコンを含んでもよい。前記化学酸化層の厚さは、2nm~30nmの範囲、好ましくは3nm~15nmの範囲であってもよい。
【0047】
シリコン系活物質粒子(図2の100P参照)において、シリコン粒子のコアの総重量(SC)及び化学酸化物層(CO)の総重量に対する酸素含有量は、5重量%~15重量%、好ましくは6重量%~10重量%の範囲であってもよい。上記の酸素含有量の範囲内において、初期充電率と容量維持特性とが共に75%以上に維持されていると、製品化に適したシリコン系活物質複合体を提供することができる。
【0048】
そして、得られたシリコン系活物質粒子を含む生成物を乾燥することにより、シリコン複合粒子を得てもよい(S40)。好ましくは、得られたシリコン複合粒子を洗浄するための分級工程などの後続工程をさらに行ってもよい。
【0049】
少なくとも1つのシリコン系活物質粒子を用いてシリコン系二次活物質粒子を形成する(S50)。シリコン粒子を含むシリコン系活物質粒子と炭素前駆体を含む液体有機化合物とを混合して分散溶液を形成する。
【0050】
そして、分散溶液中に分散したシリコン粒子を再度得て乾燥させることにより、固体二次粒子を形成する。当該固体二次粒子を熱処理することにより、炭素前駆体を含むカーボンマトリックスを炭化して、シリコン系二次活物質粒子を形成する。これらの調製方法は例示であり、本発明はこれらに限定されない。
【0051】
一実施形態において、炭素前駆体として、炭化水素系化合物、アルコール系化合物、エーテル系化合物、及びエステル系化合物からなる群から選択されるいずれか1種、又はそれらの2種以上の混合溶液を使用してもよい。一実施形態において、炭化水素は、ヘキセン、ノネン、ドデセン、ペンタテテン(pentatetene)、トルエン、キシレン、クロロ安息香酸、ベンゼン、ヘキサデシン、テトラデシン、又はオクタデシンであってもよい。しかしながら、これらの化合物は例示的なものであり、6~20の範囲の炭素数を有する直鎖状又は分岐状の種類の他の液体炭化水素を適用してもよい。
【0052】
また、アルコールとしては、エチルアルコール、メチルアルコール、グリセリン、プロピレングリコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、ポリビニルアルコール、シクロヘキサノール、オクチルアルコール、デカノール、ヘキサデカノール、エチレングリコール、1,2-オクタンジオール、1,2-ドデカンジオール、及び1,2-ヘキサデカンジオール、又はそれらの混合物から選択されるいずれか1種である。アルコール系有機溶液としては、他の第一級アルコール、第二級アルコール、及び第三級アルコールを用いてもよい。
【0053】
エーテルは、環状エーテル(例えば、オクチルエーテル、ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、ベンジルエーテル、フェニルエーテル、デシルエーテル、エチルメチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン)、及びポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリテトラヒドロフラン)であってもよい。上記ポリエーテルは例示であり、他の脂肪族又は芳香族ポリエーテルを、前記エーテル系有機溶媒として使用することができる。エステルは、環状エステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、アクリレートエステル及び酢酸セルロース、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、ヘキサン酸アリル、酢酸ベンジル、酢酸ボルニル、酢酸ブチル、及びラクトン)であり得る。
【0054】
別の実施形態において、炭素含有濃度を高めるための追加の炭素前駆体としては、溶媒として液体有機化合物を使用して溶解できる炭素含有天然物及び合成ポリマー材料のうちのいずれか1つ、又はそれらの混合物をさらに含んでもよい。さらに別の実施形態では、追加の炭素含有天然物及び合成ポリマー材料のうちのいずれか1つを、水(例えば蒸留水又は脱イオン水)などの液体有機化合物以外の溶媒に溶解してもよい。
【0055】
炭素含有ポリマー材料は、キトサン、グルコース、スクロース、マルトース、ラクトース、デンプン、グリコーゲン、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレン(PE)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、又はそれらの混合物であってもよい。例えば、固体二次粒子は、前記ポリマー材料(例えば、PAN、PAA、PVPなど)を適切な溶媒に溶解して得られてもよく、シリコン系活物質粒子を前記溶媒に溶解して得られてもよく、その後乾燥される、ポリマー材料で濡れた中間粒子を得ることにより、得られてもよい。
【実施例
【0056】
以下、上記例にて開示した上述の材料及び組成比から選択される具体的な実施例を用いて、本発明の特徴及び利点を説明する。以下の開示は例示目的のためだけのものであり、本発明がそれらに限定されるのとして本発明を解釈すべきではない。
【0057】
実施例
平均直径約5μmの市販のポリシリコン粉末を用意して、95重量%のエタノールに対して、α-リポ酸、オクテン、没食子酸プロピル、トコフェロール、グルタチオン、ブチルヒドロキルアニソール、及びフェノールをそれぞれ5重量%含む分散用溶媒中に分散させることによって、粉砕前混合物を調製した。
【0058】
前記粉砕前混合物に圧縮応力及び剪断応力を加えることができる時間制御ミル粉砕プロセスを少なくとも1回繰り返し、それによってシリコン系活物質粒子を調製した。使用したα-リポ酸及びエタノールの量は、シリコン粉末100重量部(wt%)に対する値である。
【0059】
比較例
平均直径約5μmの市販のポリシリコン粉末を用意し、当該ポリシリコン粉末を100重量%のエタノールを含む分散用溶媒中に溶解して粉砕前混合物を調製した。前記粉砕前混合物に圧縮応力及び剪断応力を加えることができる時間制御ミル粉砕プロセスを少なくとも1回繰り返し、それによってシリコン系活物質粒子を調製した。
【0060】
電池特性に関する実験
実施例及び比較例におけるシリコン極活物質を含むサンプルについて電池特性を評価
した。実施例及び比較例におけるシリコン極活物質粒子を使用して作製したハーフセル
を用いることにより、酸素含有量(%)、重量当たりの容量(capacity)(mA
h/g)、及び初期効率(%)の大きさを評価した。測定した実験結果を以下の表1に示
す。特に、充電/放電速度は0.5Cであった。基準初期容量は4,200mAh/gで
あり、これはシリコンの理論容量である。
【0061】
【表1】
【0062】
図5は、本発明の実施例及び比較例におけるシリコン系活物質粒子サンプルの電池特性の評価を示すグラフである。
【0063】
表1及び図5を併せて参照すると、実施例1(サンプル1~7)の酸素含有量(%)が10%未満であったのに対し、比較例(前記サンプルは、酸化防止剤を含まない分散用溶媒を用いて調製された)の酸素含有量(%)は10%超であったことが確認された。これらの実験結果から、分散用溶媒に含まれる酸化防止剤により、シリコン系活物質粒子の酸化層の形成が抑制され、これにより酸素含有量を低減させることが確認された。また、酸素含有量が減少するにつれて、比較例によるシリコン系活物質粒子の重量当たりの容量及び初期効率が向上することが確認された。これらの結果から、酸化防止剤を含む分散用溶媒を用いてシリコン粉末を分散させる方法により、負極活物質としてシリコン系活物質粒子を適用した電池において、寿命を向上させる効果があることを確認した。
【0064】
本発明の一形態によれば、シリコン系活物質粒子の調製において、活物質粒子の長寿命化に寄与しうるシリコン系活物質粒子の調製方法を提供することができ、シリコン粉末及び酸化防止剤を含有する分散用溶剤中に分散された粉砕前混合物を提供することにより、シリコン粒子内の酸素含有量を制御することで、充電/放電及びその後の未分化の間のシリコン粒子のコアの過度な膨張が抑制され、かつ固体電解質界面(SEI)の安定形成が誘導される。
【0065】
また、シリコン粉末を粒状化する過程で使用される分散用溶媒によって酸化膜の形成を制御することができる。その結果、活物質中の酸素含有量が低減されて、それによって電池の初期容量及び電池効率を向上させる、長寿命のシリコン系活物質粒子の製造方法を提供することができる。
【0066】
上述した本発明は、例示的な実施形態及びその添付の図面に限定されず、添付の特許請求の範囲に規定された本発明の技術的思想から逸脱することなく様々な置換、修正、及び変更を加えることができることは当業者にとって明らかである。
【符号の説明】
【0067】
100P, 200P シリコン系活物質粒子
SC シリコン粒子
PS 平面状の表面
CS 導電層
CO 化学酸化物層
SEP シリコン系活物質複合体
CM カーボンマトリックス
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5