(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】校正用輪軸なしで床下輪軸旋盤を校正する装置および方法
(51)【国際特許分類】
B23B 5/32 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
B23B5/32
(21)【出願番号】P 2020526918
(86)(22)【出願日】2018-11-16
(86)【国際出願番号】 EP2018081511
(87)【国際公開番号】W WO2019096971
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2020-06-30
(31)【優先権主張番号】102017010646.0
(32)【優先日】2017-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】517095652
【氏名又は名称】ヘーゲンシャイト・エムエフデー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】マルヴィン フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン ヘンク
(72)【発明者】
【氏名】ジョン オリヴァー ナウマン
【審査官】山本 忠博
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/005935(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23B 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
校正用輪軸なしで床下輪軸旋盤(3)の一体型の測定装置を校正する装置(22)であって、
- 回転軸(D)を有するモータ(23)と、
- 摩擦ローラ(24)と、
-
レールの横断方向の既定の公称寸法を表し、前記測定装置のz軸を校正するための測定ブリッジ(18)と、
を備え、
- 前記摩擦ローラ(24)が前記モータ(23)の駆動軸に連結され、
- 前記摩擦ローラ(24)が、既定の公称直径を有する概して円筒形の摩擦面を有する、
校正用輪軸なしで床下輪軸旋盤(3)の一体型の測定装置を校正する装置(22)
において、
前記装置(22)は、前記モータ(23)および/または前記摩擦ローラ(24)の回転位置を検出するための手段を備えることを特徴とする、装置(22)。
【請求項2】
インクリメンタルエンコーダ、具体的には、前記モータ(23)に一体化されたインクリメンタルエンコーダが、前記モータ(23)および/または前記摩擦ローラ(24)の回転位置を検出する手段として使用されることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記摩擦ローラ(24)は、具体的にはクランピングセット(26)によって、前記モータ(23)の前記駆動軸に着脱可能なように連結されることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記モータ(23)および/または前記摩擦ローラ(24)は、工具キャリア(6)の工具マウント(6’)に着脱可能なように連結されることを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の装置。
【請求項5】
校正用輪軸なしで床下輪軸旋盤(3)を校正する、請求項1から4の何れか一項に記載の装置(22)を有する、床下輪軸旋盤(3)。
【請求項6】
a)測定装置(1)を有する床下輪軸旋盤(3)を用意するステップと、
b)校正する装置を用意するステップと、
c)前記床下輪軸旋盤(3)を校正する、具体的には、前記測定システム(1)を校正するステップと、
を含む、床下輪軸旋盤(3)を校正する方法であって、
校正用輪軸を使用することなく校正が行われること、ならびに前記校正は、
c1)摩擦ローラ(24)を前記測定装置(1)の測定ローラ(11、12)と接触させる部分ステップと、
c2)前記摩擦ローラ(24)およ
び前記測定ローラ(11、12)が互いに転動するように
前記摩擦ローラ(24)または前記
測定ローラ(11、
12)を駆動する部分ステップと、
c3)前記摩擦ローラ(24)を測定する、具体的には、前記摩擦ローラ(24)の直径を測定する部分ステップと、
c4)ステップc3)で測定された値を考慮に入れて前記測定装置(1)を校正する部分ステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【請求項7】
前記校正は、請求項1から
4の何れか一項に記載の装置(22)によって行われることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
c4a)前記摩擦ローラ(24)と測定ローラ(11、12)との間の接触によってx軸を校正するステップ、および/または
c4b)前記測定ブリッジ(18)と測定ローラ(11、12)との間の接触によってz軸を校正するステップ、
を特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転軸を有するモータと、摩擦ローラと、測定ブリッジとを備え、摩擦ローラがモータの駆動軸に連結される、校正用輪軸なしで床下輪軸旋盤を校正する装置に関する。
【0002】
本発明は、このような装置を有する床下輪軸旋盤にも関する。
【0003】
最後に、本発明は、床下輪軸旋盤を校正する方法に関する。
【背景技術】
【0004】
床下輪軸旋盤とは、鉄道車両に組み込まれた輪軸を削正できる、すなわち、元のホイールディスクのプロフィルを再現できる、一般的な機械加工装置である。車両に組み込まれた輪軸の機械加工に加えて、これらの機械は個別の輪軸またはボギーの輪軸を削正することができる。
【0005】
床下旋盤は、削正対象の輪軸または個別の車輪の摩耗状態を測定できる、一体型の測定システム、ここでは測定装置と呼ぶ、を装備することが多い。こうした測定装置は、その事前測定とは別に、新たに削出した輪軸を測定し、生成されたプロフィルが目標の仕様と一致しているかどうかを評価することができる。測定装置は通常、左右のホイールディスクを同時に測定するために、このような床下旋盤上の回転支持体1つにつき1つ設けられている。旋盤の軸のすぐ横に配置されることが多く、その軸に、クイックチェンジ装置によって、旋削工具がクランピングされる。これらの測定装置はそれぞれ、ホイールディスクのプロフィルを数値で表すために、X値およびZ値を測定することができる。さらに、このような測定装置には、測定ローラと共に回転駆動される輪軸の直径を判定するために測定ローラがある。同じ技術が可動式の輪軸旋盤にも用いられる。
【0006】
床下旋盤の測定装置を校正するために、通常は校正用輪軸が用いられる。校正用輪軸は、試験証明書を有し、測定基準となっている。この校正用輪軸を供給し、この校正用輪軸上で以前に判定された形状の特徴を測定することによって、測定装置の個別の軸が正しく設定されているかどうか、したがって、正しい測定値を出力できるかどうかを検証することができる。
【0007】
しかし、校正用輪軸の操作は、それらのサイズおよび重量のせいで非常に複雑であり、その結果、場合によっては校正用輪軸の測定を複数含む校正操作は非常に複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
こうした背景に対して、本発明の根底にある目的は、床下輪軸旋盤の校正操作を単純化することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
その目的は、最初に記述した装置において、摩擦ローラが、既定の公称直径を有する概して円筒形の摩擦面を有するという点で達成される。
【0010】
装置は、校正用輪軸を使用することなく床下輪軸旋盤を校正するように働く。装置はまず、回転軸を有するモータと、摩擦ローラとを備え、摩擦ローラがモータの駆動軸に連結される。モータは、たとえば、電気モータ、具体的には、電気サーボモータとすることができる。装置は測定ブリッジも備える。測定ブリッジは、横断方向においてレールに横架し、横断方向の既定の公称寸法を表すように働く。回転軸を有するモータおよび摩擦ローラは、好ましくは、2つの測定装置を2本のレールの両側で同時に校正できるように、いずれも測定ブリッジの両端に配置される。具体的には、測定装置のz方向は測定ブリッジ上で校正することができる。これは、今までは校正用輪軸の車輪の内面を接触させることによって実行してきた。モータは、摩擦ローラがモータの回転軸を中心に回転するように、摩擦ローラを駆動するように働く。
【0011】
摩擦ローラは、既定の公称直径を有する概して円筒形の摩擦面を有するので、校正用輪軸の代わりに摩擦ローラを用いることができる。校正用輪軸(「ゲージ輪軸」)と同様に、摩擦ローラも既定の寸法、具体的には、既定の直径を有するので、測定値が既知の公称寸法に合致するかどうかを検証するために、校正中に摩擦ローラを測定できる。摩擦ローラは、好ましくは、公差が1/100mm以下の範囲にある公称直径を有する。摩擦ローラの公称直径は、通常の校正用輪軸の場合よりも公差がより小さいはずであり、そうなると、より正確な校正が可能である。摩擦ローラが公称直径の異なる2つ以上のセクションを有することを提供することができる。このことは、直径が異なる場合の測定および校正を可能にし、そうすることで、妥当性のチェックを行うことができる。
【0012】
したがって、校正用輪軸を必要とせずにそれを供給する必要なしに、装置が床下輪軸旋盤の一体型の測定装置を校正することが可能である。
【0013】
装置の一構成によれば、装置は、モータおよび/または摩擦ローラの回転位置を検出する手段を備えることが提供される。回転位置の検出は、正確な校正を実行できるように機能する。
【0014】
その構成に関連して、インクリメンタルエンコーダ、具体的には、モータに一体化されたインクリメンタルエンコーダが、モータおよび/または摩擦ローラの回転位置を検出する手段として使用されることがさらに提案される。インクリメンタルエンコーダによって、モータおよび/または摩擦ローラの回転位置の特に精密な検出が可能になる。さらに、インクリメンタルエンコーダが、位置の増分値および絶対値を出力できるという利点を有する。
【0015】
装置のほかの設計によれば、摩擦ローラは、着脱可能であり、具体的には、クランピングセットによって、モータの駆動軸に連結されることが提供される。モータおよび摩擦ローラの着脱可能な連結は、摩擦ローラを簡単に交換できるという利点を有する。このように、様々な摩擦ローラを使用できる。クランピングセットによって、ここで摩擦ローラの特に好都合な交換が可能になる。
【0016】
装置のほかの構成によれば、モータおよび/または摩擦ローラは、工具キャリアの工具マウントに着脱可能なように連結されることが提供される。典型的には工具インターフェースが、公差の厳しい、精密に既定された位置を有するので、モータが、場合によっては、それに固定された摩擦ローラが、工具インターフェースに搭載されることによって、特に精密な校正が可能になる。さらに、工具インターフェースは、単純かつ迅速な変更を可能にする、標準化されたインターフェースを有することが多い。
【0017】
目的は、やはり、校正用輪軸なしで床下輪軸旋盤を校正する、請求項1から4の何れか一項に記載の装置を有する、床下輪軸旋盤によって達成される。床下輪軸旋盤は、鉄道車両の輪軸を機械加工するように働き、したがって、典型的には、少なくとも1つの工具、具体的には、少なくとも1つの旋削工具を備える。
【0018】
最後に、その目的は、a)測定装置を有する床下輪軸旋盤を用意するステップと、b)校正する装置を用意するステップと、c)床下輪軸旋盤を校正する、具体的には、測定システムを校正するステップと、を含む、床下輪軸旋盤を校正する方法によって達成される。本発明によれば、校正用輪軸を使用することなく校正が行われることが提供される。重量の大きい校正用輪軸の使用を省くことによって、校正操作は、本質的に、より迅速により高い費用効果で実行することができる。
【0019】
校正用輪軸の省略は、たとえば、請求項1から4の何れか一項に記載の装置によって校正が行われることで実現することができる。前述した装置を使用すると、装置の摩擦ローラが校正用輪軸のホイールディスクの機能を担うので、校正用輪軸を省略することができる。
【0020】
その方法の一構成によれば、校正は、c1)摩擦ローラを測定装置の測定ローラと接触させる部分ステップと、c2)摩擦ローラおよび測定ローラが互いに転動するように摩擦ローラまたは測定ローラを駆動する部分ステップと、c3)摩擦ローラを測定する、具体的には、摩擦ローラの直径を測定する部分ステップと、c4)ステップc3)で測定された値を考慮に入れて測定装置を校正する部分ステップと、を含むことが提供される。
【0021】
その方法のほかの構成によれば、最後に、c4a)摩擦ローラ(24)と測定ローラ(11、12)との間の接触によってx軸を校正するステップ、および/または、c4b)測定ブリッジ(18)と測定ローラ(11、12)との間の接触によってz軸を校正するステップ、を提供することができる。
【0022】
装置は、一体型測定システムのz軸を校正するように働く、測定ブリッジと呼ばれる寸法測定器具を備えることができる。これは、たとえば、床下輪軸旋盤の変位可能なレールに取り付けることができる。さらに、装置は被動測定ローラを備えることができ、その被動測定ローラは、機械にある工具インターフェースに装着することができ、その校正は直径測定装置を転動させることによって可能になる。
【0023】
したがって、校正用輪軸の代わりに、測定ブリッジを機械に固定することができ、これはほとんど手を煩わせることなく実現される。たとえば、測定ブリッジはスライドレールにクランピングすることができる。同様に、測定しようとする測定装置の隣接する工具ホルダに、直径測定装置を設置することができる。
【0024】
したがって、それぞれの機械側の測定システムは、測定ブリッジのz軸方向において位置決めおよび校正することができ、これは今までは校正用輪軸の内側で行われていた。測定装置の測定ホイールは直径測定装置上で校正される。そのために、測定装置の測定ホイールは、操作を開始するとすぐにスリップせずに摩擦ローラが測定ホイールを駆動するように、被動摩擦ローラ上に位置決めおよび押圧される。次いで、摩擦ローラの既定の回転が行われ、その回転が同時にスリップすることなく測定ホイールを駆動する。したがって、摩擦ホイールおよび測定ホイールに関する2つの直径の同時のずれと回転速度を比較することで、測定ホイールの校正が可能になる。さらに、摩擦ローラとの測定ローラの接点は、測定装置を校正するためのx値として用いることができる。
【0025】
本発明は、
- 生産が複雑な様式でなければならず校正中の操作に過大な労力を伴う校正用輪軸が必要ないこと、
- 測定基準の寸法測定器具をより単純に生産および測定できるので、機械のより精密な校正が可能であること、
- 保管用ラック、軌道上で機械の正面に校正用輪軸を設置するクレーンなど、校正用輪軸をクランピングする副次的な労力が必要ないこと、
- 機械のより迅速な校正が可能であること、
を特徴とする。
【0026】
単に好ましい例示的な実施形態を表す図面に基づいて、本発明を以下でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】従来技術から知られる床下輪軸旋盤の測定装置を示す。
【
図3】床下輪軸旋盤のレール上の、床下輪軸旋盤を校正する本発明による装置の測定ブリッジを示す。
【
図4A】床下輪軸旋盤を校正する本発明による装置を概略図に示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1に、(
図1には部分的にのみ示す)床下輪軸旋盤3の回転支持体2上に配置された、従来技術から知られる測定装置1を示す。床下輪軸旋盤3は、鉄道車両の輪軸4を機械加工するように働き、摩擦ローラドライブ5を有する。摩擦ローラドライブ5は、輪軸4をそのホイールディスク4’を介して駆動し、その軸Aを中心に回転させるように働く。回転支持体2上には、様々な工具を受容できる工具キャリア6も配置される。床下輪軸旋盤3は、輪軸4の軸Aに平行に延在する横梁7と、やはり輪軸の軸Aに平行に延在するスピンドル8も備える。スピンドル8が回転すると、回転支持体2が輪軸4の軸Aの方向、すなわち、横梁7に平行な方向に直線的に変位する。
【0029】
図1の測定装置1の構造を
図2Aに示す。同様に、輪軸4のホイールディスク4’を示す。
図1に関連して既に記述した部分には、
図2Aおよびほかの全ての図で該当する参照番号を付した。測定装置1は、下側部分9および可動式の上側部分10を備え、上側部分10は、輪軸4の軸Aに沿って下側部分9に対して摺動できる。下側部分9も機械のx方向に摺動することができる。測定装置1は踏面測定ローラ11および後方測定ローラ12も備え、測定ローラ11、12は両方とも測定装置1の可動式の上側部分10に回転可能なように支持される。測定装置1の構造および機能についてより精密な詳細を
図2Bに関連して以下に説明する。
【0030】
図2Bに、
図2Aの測定装置の断面を示す。
図1または
図2Aに関連して既に記述した部分には、
図2Bでは該当する参照番号を付した。可動部分10は、下側部分9に対して直線的に変位可能であり、これはガイド13によって実装される。測定装置1は筐体14を有し、筐体14は、
図2Aに示す構成では2つの筐体部品14A、14Bを備える。踏面測定ローラ11および後方測定ローラ12は両方とも、筐体14に対して回転可能なように支持され、踏面測定ローラ11は、ローラベアリング15Aによって筐体部品14Aに対して回転可能なように支持され、後方測定ローラ12は、ローラベアリング15Bによって筐体部品14Bに対して回転可能なように支持される。踏面測定ローラ11および後方測定ローラ12は、互いに独立して回転可能なように支持される。測定装置1は筐体14に連結された回転センサ16も有する。回転センサ16は、継手17を介して踏面測定ローラ11に連結し、そこから再び分離することができる。
【0031】
床下輪軸旋盤を校正する本発明による装置の測定ブリッジを、
図3で床下輪軸旋盤のレールのところに示す。
図1から
図2Bに関連して既に記述した部分には、
図3でもやはり該当する参照番号を付した。測定ブリッジ18は両端に支持体19を有し、支持体19によって、測定ブリッジ18がスライドレール20に沿って摺動することができる。前述した測定装置1も2つ示し、いずれもスライドレール20に割り当てられる。複数のローラキャリア21も示し、ローラキャリア21には、既に前述(
図1)した摩擦ローラドライブ5が支持され、摩擦ローラドライブ5は、輪軸を昇降させる(
図3では両方向矢印によって示す)ために垂直方向に変位可能に支持される。
【0032】
図4Aに、床下輪軸旋盤を校正する本発明による装置22を概略図に示す。
図1から
図3に関連して既に記述した部分には、
図4Aでは該当する参照番号を付した。装置22は、モータ23および摩擦ローラ24(「測定ローラ」)を備え、摩擦ローラ24は、回転軸Dを中心に回転可能になるように支持される。モータ23は、たとえば、電気サーボモータとすることができる。モータ23は、好ましくは、回転位置を検出する一体型のインクリメンタルエンコーダを有する。装置22は、工具キャリア6上に配置された工具マウント6’上に搭載することができる。工具インターフェースは公差が非常に小さくなければならないので、工具マウント6’を使用することによって、特に精密な校正を実現することができる。
図1に関連して既に記述したように、工具キャリア6は、測定装置1と同様に、回転支持体2上に搭載される。(校正)装置22は、その摩擦ローラ24が測定装置1に接触するように、具体的には、測定装置1の踏面測定ローラ11に接触するように搭載される。このように、測定装置1は、校正用輪軸またはゲージ輪軸を必要とせずに、装置22によって校正することができる。
【0033】
図4Aの装置22を、
図4Bでは拡大斜視図に示す。最後に、
図4Cに、
図4Bの装置22の断面を示す。
図1から
図4Aに関連して既に記述した部分には、
図4Bおよび
図4Cでは該当する参照番号を付した。図では、摩擦ローラ24が、摩擦に基づいて測定装置1の踏面測定ローラ11を駆動できる概して円筒形の外面を有することが確認できる。校正中は(たとえば、輪軸を機械加工する)工具が必要ないので、装置22は、工具の代わりに、工具キャリア6上に搭載することができる。搭載はアングル(独:Winkel,英:angle)25によって行われる。摩擦ローラ24は、クランピングセット26によって装置22に連結し、そこから分離することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 測定装置
2 回転支持体
3 床下輪軸旋盤
4 輪軸
4’ (輪軸4の)ホイールディスク
5 摩擦ローラドライブ
6 工具キャリア
6’ 工具マウント
7 横梁
8 スピンドル
9 (測定装置1の)下側部分
10 (測定装置1の)上側部分
11 踏面測定ローラ
12 後方測定ローラ
13 ガイド
14 筐体
14A、14B 筐体部品
15A、15B ローラベアリング
16 回転センサ
17 継手
18 測定ブリッジ
19 支持体
20 スライドレール
21 ローラキャリア
22 校正する装置
23 モータ
24 摩擦ローラ
25 アングル
26 クランピングセット
A (輪軸4の)軸
D (摩擦ローラ24の)回転軸