(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-24
(45)【発行日】2022-07-04
(54)【発明の名称】高効率高速封緘機の封緘機構及びその使用方法
(51)【国際特許分類】
B65B 51/06 20060101AFI20220627BHJP
【FI】
B65B51/06 B
(21)【出願番号】P 2021518836
(86)(22)【出願日】2018-06-28
(86)【国際出願番号】 CN2018093486
(87)【国際公開番号】W WO2019237435
(87)【国際公開日】2019-12-19
【審査請求日】2020-12-11
(31)【優先権主張番号】201810610236.5
(32)【優先日】2018-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520491078
【氏名又は名称】蘇州全新机械配件有限公司
【氏名又は名称原語表記】SUZHOU QUANXIN MACHINERY FITTING CO., LTD
【住所又は居所原語表記】QiCang Zhang No.1, Gaoqiao Road, Xintang, Liuhe Town, Taicang suzhou, Jiangsu 215431, China
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】張企蒼
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-135682(JP,A)
【文献】特開2000-43828(JP,A)
【文献】特開平5-112334(JP,A)
【文献】特開平5-112331(JP,A)
【文献】特開平6-227520(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 51/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
主固定板(1)と、第1のエアシリンダ(4)と、復帰ばね(12)及びばね(13)と、前アーム(15)と、後アーム(16)と、連結ロッド(17)と、第2のエアシリンダ(9)とを備える高効率高速封緘機の封緘機構であって、
前記主固定板(1)の上部にテープロール固定部(2)が固定され、前記主固定板(1)の中部に張力変更機構ブラケット(3)が固定され、前記主固定板(1)の下部に前アーム回転軸(19)及び後アーム回転軸(20)が固定され、前記主固定板(1)に一方向ローレットローラ(7)及び第1のテープガイドローラ(25)が固定され、前記第1のエアシリンダ(4)が張力変更機構ブラケット(3)に固定され、前記第1のエアシリンダ(4)のロッドの先端に予備伸長ローラ(5)が固定され、前記張力変更機構ブラケット(3)には予備伸長ローラ(5)に対応してガイドロッド(6)が設けられ、前記前アーム(15)が前アーム回転軸(19)の周りに回転可能であり、前記後アーム(16)が後アーム回転軸(20)の周りに回転可能であり、前記連結ロッド(17)の一端が第1の連結ロッド回転軸(18)を介して前アーム(15)と回転可能に連結され、前記連結ロッド(17)の他端が第2の連結ロッド回転軸(11)を介して後アーム(16)と回転可能に連結され、前記前アーム(15)上に前アームローラ(21)及び第2のテープガイドローラ(26)が設けられ、前記後アーム(16)上に後アームローラ(22)が設けられ、前記第2のエアシリンダ(9)の底部が弾性力可変機構固定回転軸(8)に設けられ、前記弾性力可変機構固定回転軸(8)が主固定板(1)に固定され、前記第2のエアシリンダ(9)が弾性力可変機構固定回転軸(8)の周りに回転可能であり、前記第2のエアシリンダ(9)のロッドの先端にばね伸長板(10)が設けられ、前記ばね伸長板(10)に復帰ばね(12)が2本固定され、前記復帰ばね(12)の他端が後アーム(16)のばね固定板(14)上に固定され、前記主固定板(1)に第1の後アーム位置規制ブロック(23)及び第2の後アーム位置規制ブロック(24)が固定され、前記第2の後アーム位置規制ブロック(24)にねじ棒(31)が設けられ、前記ねじ棒(31)の先端にばね(13)が固定され、前記前アーム(15)上にテープガイド板回転軸(28)及びテープ押圧部材回転軸(30)が固定され、前記テープガイド板回転軸(28)にテープガイド板(27)が設けられ、前記テープ押圧部材回転軸(30)にテープ押圧部材(29)が設けられることを特徴とする高効率高速封緘機の封緘機構。
【請求項2】
前記前アームローラ(21)及び後アームローラ(22)がゴム・プラスチック材料で製造されてなることを特徴とする請求項1に記載の高効率高速封緘機の封緘機構。
【請求項3】
請求項1に記載の高効率高速封緘機の封緘機構の使用方法であって、
(1)、封緘すべきダンボール箱が高速封緘機の封緘機構の領域に速やかに入って封緘機構の前アームローラ(21)に近接し、このときに第1のエアシリンダ(4)及び第2のエアシリンダ(9)が排気状態にあり、ゴム・プラスチック材料で製造されてなる前アームローラ(21)が封緘すべきダンボール箱の前側面に接触し、第2のエアシリンダ(9)が排気状態にあるため、復帰ばね(12)が弛緩状態にあり、このときにテープが高速に移動している封緘すべきダンボール箱の前側面に正常に貼り付けるとともに、前回で第1のエアシリンダ(4)により予備伸長ローラ(5)で引き出されたテープを優先して使用し、テープが緊張していないうちに封緘すべきダンボール箱の前側面に確実に貼り付けられ、
(2)、高速封緘機の封緘機構が、封緘すべきダンボール箱の上面又は下面を封緘し、前回で予備伸長ローラ(5)で引き出されたテープを使いきると、テープロールのテープを使用し、このときに、テープの先端が封緘すべきダンボール箱の前側面に固定されたので、該ダンボール箱の移動速度が速くても、テープがテープロールから素早く引き出されることができ、高速封緘機の封緘機構が封緘すべきダンボール箱の上面又は下面を高速封緘することを確保し、
(3)、封緘すべきダンボール箱の上面又は下面の封緘が終了する前に、第2のエアシリンダ(9)及び第1のエアシリンダ(4)がそれぞれ独立して給気され、第2のエアシリンダ(9)の給気により復帰ばね(12)が伸長することで、後アームローラへの復帰力が増大し、第1のエアシリンダ(4)の給気により、予備伸長ローラ(5)が押し出され、一方向ローレットローラ(7)の存在のため、テープがテープロールから引き出されることしかできず、テープの予備伸長が完成し、第1のエアシリンダ(4)が、カッタによるテープの切断の直前に排気し、テープの張力が解放され、第1のエアシリンダ(4)の排気を制御することにより、テープの残留張力を効果的に制御し、その後カッタでテープを切断し、
(4)、テープを切断した後、封緘すべきダンボール箱の後側面を封緘し、このときのテープが平らに広げられて後アームローラ(22)による貼り付けを待ち、このときの後アームローラ(22)が、復帰ばね(12)の復帰力の作用、及び第2の後アーム位置規制ブロック(24)におけるばね(13)の補助作用により、復帰速度を向上され、後アームローラ(22)がダンボール箱の後側面に達すると、ダンボール箱の表面に密着して高速封緘することができ、ダンボール箱の高速封緘が完成し、封緘後に残りの予備伸長されたテープが次のダンボール箱の前側面の封緘に用いられ、その後第2のエアシリンダ(9)が排気し、ダンボール箱全体の封緘が完成することを特徴とする高効率高速封緘機の封緘機構の使用方法。
【請求項4】
前記第1のエアシリンダ(4)及び第2のエアシリンダ(9)の給気が電磁弁により制御され、電磁弁の吸着がセンサにより制御されることを特徴とする請求項3に記載の高効率高速封緘機の封緘機構の使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟質ダンボール箱又は空ダンボール箱用の高効率高速封緘機の封緘機構及びその使用方法に関し、機械設備の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
ダンボール箱は、最も広く用いられている包装製品であり、現在では量産される製品の多くが生産ラインで製造され、生産ラインのそれぞれの部位に機械設備が配置されることで、作業者の労働負荷を軽減し、生産効率を向上させることができる。生産ラインの下流には、保管及び輸送を容易にするように製品を封緘して包装するための封緘設備が設けられることが普通である。現在、製造された封緘設備は、テープのシワ発生や自己脱落により箱がバラバラになってしまうことがあり、出荷に影響を及ぼし、さらに後続の無人自動生産ラインの稼働停止につながるとともに、封緘速度が遅く、特にテープの品質が悪く、ダンボール箱の材質が軟らかく、ダンボール箱内の製品が十分に充填されていない場合は問題が著しくなり、封緘後の自動化の推進に悪影響を及ぼしたため、現在高効率高速封緘機構がなく、高効率高速封緘機の発展を制限している。
【0003】
本発明の出願人は、封緘機の封緘テープのシワ発生の根本原因がテープの張力であることを発見し、シワ発生の解消方法は、テープを切断する前にどのように張力を解放するかという問題の解決方法でもあり、ここでの記載はただ1つの具体的な解決手段にすぎず、そして、封緘機の従来の封緘機構の前アームローラ及び後アームローラが連結ロッドの作用下で連動するとともに異なる復帰力を有するという矛盾を解消することにより、高速封緘時に、前アームローラがダンボール箱を損傷することなく、後アームローラがダンボール箱に密着してテープをダンボール箱の後側面に正常に貼り付けることができ、こうして高効率高速封緘機の封緘機構の設計製造に成功して、高速封緘機の設計製造に必要な条件を提供した。
【0004】
現在の技術的課題は、2つの主要な問題である。1つ目はテープの粘着性の問題であり、テープでダンボール箱を確実に封緘するために、テープの粘着性が高いほど頑丈で封緘に有利であるが、テープをダンボール箱に貼り付けるに際して、テープの粘着性が高いほど、封緘時にテープがテープロールから引き出される際に強く伸ばされ、テープの張力が大きくなるため、テープにシワが発生しやすく、テープの端部の自己脱落が生じやすくなる。テープの粘着性が低いと、ダンボール箱への貼り付けが頑丈ではなくなり、テープが脱落しやすくなる。現在、テープの使用業者及び製造業者は、気候、ダンボール箱、テープの基材、客先の要求等に合わせて調整したが、効果が悪く、コストが高く、問題が多い。2つ目は前アームローラと後アームローラとの復帰力の問題であり、ダンボール箱の封緘の際に、後アームローラの復帰力が大きいほど、復帰速度が速くなり、後アームローラが高速に移動しているダンボール箱に密着して水平面から後側面に移動し、テープをダンボール箱に正常に貼り付けることができるが、ばねの復帰力が大きくなると、ダンボール箱が前アームローラに当たる際の衝撃が大きくなり、前アームローラを収縮させる圧力が大きくなり、ダンボール箱が変形ないし破損しやすくなり、これにより、封緘速度の向上が制限され、ダンボール箱の材質が軟らかい又はダンボール箱内に製品が十分に充填されていない場合、ダンボール箱の変形ないし破損の問題が顕在化する。以上の問題からみると、現在の封緘機は、問題の両面を解決するしかできず、封緘機の速度の向上が制限され、封緘品質の向上も制限され、封緘テープのシワ発生や自己脱落の問題に対処するために、テープの粘着性を常に調整し、更にダンボール箱及びテープの品質を向上させ、封緘機の速度を低下させるが、さもなければ、問題が頻繁に発生してしまう。
【0005】
したがって、上記技術的課題を解決するために、従来の封緘機の封緘機構を改良して、高効率高速封緘機の封緘機構を設計する必要があり、高効率高速封緘機の設計製造に必要な条件を提供し、生産ラインの効率を向上させ、生産の自動化をより進めることができる。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、背景技術に存在する問題を克服するために、主固定板と、第1のエアシリンダと、復帰ばね及びばねと、前アームと、後アームと、連結ロッドと、第2のエアシリンダとを備え、前記主固定板の上部にテープロール固定部が固定され、前記主固定板の中部に張力変更機構ブラケットが固定され、前記主固定板の下部に前アーム回転軸及び後アーム回転軸が固定され、前記主固定板に一方向ローレットローラ及び第1のテープガイドローラが固定され、前記第1のエアシリンダが張力変更機構ブラケットに固定され、前記第1のエアシリンダのロッドの先端に予備伸長ローラが固定され、前記張力変更機構ブラケットには予備伸長ローラに対応してガイドロッドが設けられ、前記前アームが前アーム回転軸の周りに回転可能であり、前記後アームが後アーム回転軸の周りに回転可能であり、前記連結ロッドの一端が第1の連結ロッド回転軸を介して前アームと回転可能に連結され、前記連結ロッドの他端が第2の連結ロッド回転軸を介して後アームと回転可能に連結され、前記前アーム上に前アームローラ及び第2のテープガイドローラが設けられ、前記後アーム上に後アームローラが設けられ、前記第2のエアシリンダの底部が弾性力可変機構固定回転軸に設けられ、前記弾性力可変機構固定回転軸が主固定板に固定され、前記第2のエアシリンダが弾性力可変機構固定回転軸の周りに回転可能であり、前記第2のエアシリンダのロッドの先端にばね伸長板が設けられ、前記ばね伸長板に復帰ばねが2本固定され、前記復帰ばねの他端が後アームのばね固定板上に固定され、前記主固定板に第1の後アーム位置規制ブロック及び第2の後アーム位置規制ブロックが固定され、前記第2の後アーム位置規制ブロックにねじ棒が設けられ、前記ねじ棒の先端にばねが固定され、前記前アーム上にテープガイド板回転軸及びテープ押圧部材回転軸が固定され、前記テープガイド板回転軸にテープガイド板が設けられ、前記テープ押圧部材回転軸にテープ押圧部材が設けられる高効率高速封緘機の封緘機構を設計した。
【0007】
好ましくは、前記前アームローラ及び後アームローラがゴム・プラスチック材料で製造されてなる。
【0008】
前記高効率高速封緘機の封緘機構の使用方法は、
(1)、封緘すべきダンボール箱が高速封緘機の封緘機構の領域に速やかに入って封緘機構の前アームローラに近接し、このときに第1のエアシリンダ及び第2のエアシリンダが排気状態にあり、ゴム・プラスチック材料で製造されてなる前アームローラが封緘すべきダンボール箱の前側面に接触し、第2のエアシリンダが排気状態にあるため、復帰ばねが弛緩状態にあり、このときにテープが高速に移動している封緘すべきダンボール箱の前側面に正常に貼り付けるとともに、前回で第1のエアシリンダにより予備伸長ローラで引き出されたテープを優先して使用し、テープが緊張していないうちに封緘すべきダンボール箱の前側面に確実に貼り付けられ、
(2)、高速封緘機の封緘機構が、封緘すべきダンボール箱の上面又は下面を封緘し、前回で予備伸長ローラで引き出されたテープを使いきると、テープロールのテープを使用し、このときに、テープの先端が封緘すべきダンボール箱の前側面に固定されたので、該ダンボール箱の移動速度が速くても、テープがテープロールから素早く引き出されることができ、高速封緘機の封緘機構が封緘すべきダンボール箱の上面又は下面を高速封緘することを確保し、
(3)、封緘すべきダンボール箱の上面又は下面の封緘が終了する前に、第2のエアシリンダ及び第1のエアシリンダがそれぞれ独立して給気され、第2のエアシリンダの給気により復帰ばねが伸長することで、後アームローラへの復帰力が増大し、第1のエアシリンダの給気により、予備伸長ローラが押し出され、一方向ローレットローラ(7)の存在のため、テープがテープロールから引き出されることしかできず、テープの予備伸長が完成し、第1のエアシリンダが、カッタによるテープの切断の直前に排気し、テープの張力が解放され、第1のエアシリンダの排気を制御することにより、テープの残留張力を効果的に制御し、その後カッタでテープを切断し、
(4)、テープを切断した後、封緘すべきダンボール箱の後側面を封緘し、このときのテープが平らに広げられて後アームローラによる貼り付けを待ち、このときの後アームローラが、復帰ばねの復帰力の作用、及び第2の後アーム位置規制ブロックにおけるばねの補助作用により、復帰速度を向上され、後アームローラがダンボール箱の後側面に達すると、ダンボール箱の表面に密着して高速封緘することができ、ダンボール箱の高速封緘が完成し、封緘後に残りの予備伸長されたテープが次のダンボール箱の前側面の封緘に用いられ、その後第2のエアシリンダが排気し、ダンボール箱全体の封緘が完成することを特徴とする。
【0009】
好ましくは、前記第1のエアシリンダ及び第2のエアシリンダの給気が電磁弁により制御され、電磁弁の吸着がセンサにより制御される。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る高効率高速封緘機の封緘機構は、封緘すべきダンボール箱の前側面及び後側面の高品質高速の封緘を可能にし、このダンボール箱の上下面を封緘することもでき、封緘の速度を効果的に向上させ、テープ及びダンボール箱の品質に対する要求を低下させ、封緘の不良率を低減させ、経済効果を著しく向上させる。この高効率高速封緘機の封緘機構は、構造が合理的で、構想がユニークで、使い勝手が便利で、信頼性が高く、適用可能な範囲が広く、普及に適する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1は、本発明の高効率高速封緘機の封緘機構の構造概略図である。
図2は、本発明の高効率高速封緘機の封緘機構の第1の内部構造概略図である。
図3は、本発明の高効率高速封緘機の封緘機構の第2の内部構造概略図である。
図4は、本発明の高効率高速封緘機の封緘機構の第3の内部構造概略図である。
図5は、本発明の高効率高速封緘機の封緘機構の第4の内部構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら実施例により本発明を詳細に説明する。
【0013】
次に添付図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。添付図面は、簡略化された概略図であり、本発明の基本的構造を概略的に説明するためのものに過ぎないので、本発明に関連する構成のみを示している。
【実施例1】
【0014】
図1~
図5に示すように、高効率高速封緘機の封緘機構は、主固定板1と、第1のエアシリンダ4と、復帰ばね12及びばね13と、前アーム15と、後アーム16と、連結ロッド17と、第2のエアシリンダ9とを備え、前記主固定板1の上部にテープロール固定部2が固定され、前記主固定板1の中部に張力変更機構ブラケット3が固定され、前記主固定板1の下部に前アーム回転軸19及び後アーム回転軸20が固定され、前記主固定板1に一方向ローレットローラ7及び第1のテープガイドローラ25が固定され、前記第1のエアシリンダ4が張力変更機構ブラケット3に固定され、前記第1のエアシリンダ4のロッドの先端に予備伸長ローラ5が固定され、前記張力変更機構ブラケット3には予備伸長ローラ5に対応してガイドロッド6が設けられ、前記前アーム15が前アーム回転軸19の周りに回転可能であり、前記後アーム16が後アーム回転軸20の周りに回転可能であり、前記連結ロッド17の一端が第1の連結ロッド回転軸18を介して前アーム15と回転可能に連結され、前記連結ロッド17の他端が第2の連結ロッド回転軸11を介して後アーム16と回転可能に連結され、前記前アーム15上に前アームローラ21及び第2のテープガイドローラ26が設けられ、前記後アーム16上に後アームローラ22が設けられ、前記第2のエアシリンダ9の底部が弾性力可変機構固定回転軸8に設けられ、前記弾性力可変機構固定回転軸8が主固定板1に固定され、前記第2のエアシリンダ9が弾性力可変機構固定回転軸8の周りに回転可能であり、前記第2のエアシリンダ9のロッドの先端にばね伸長板10が設けられ、前記ばね伸長板10に復帰ばね12が2本固定され、前記復帰ばね12の他端が後アーム16のばね固定板14上に固定され、前記主固定板1に第1の後アーム位置規制ブロック23及び第2の後アーム位置規制ブロック24が固定され、前記第2の後アーム位置規制ブロック24にねじ棒31が設けられ、前記ねじ棒31の先端にばね13が固定され、前記前アーム15上にテープガイド板回転軸28及びテープ押圧部材回転軸30が固定され、前記テープガイド板回転軸28にテープガイド板27が設けられ、前記テープ押圧部材回転軸30にテープ押圧部材29が設けられる。
【0015】
前記前アームローラ21及び後アームローラ22がゴム・プラスチック材料で製造されてなる。
【0016】
高効率高速封緘機の封緘機構の使用方法は、
(1)、封緘すべきダンボール箱が高速封緘機の封緘機構の領域に速やかに入って封緘機構の前アームローラ21に近接し、このときに第1のエアシリンダ4及び第2のエアシリンダ9が排気状態にあり、ゴム・プラスチック材料で製造されてなる前アームローラ21が封緘すべきダンボール箱の前側面に接触し、第2のエアシリンダ9が排気状態にあるため、復帰ばね12が弛緩状態にあり、このときにテープが高速に移動している封緘すべきダンボール箱の前側面に正常に貼り付けるとともに、前回で第1のエアシリンダ4により予備伸長ローラ5で引き出されたテープを優先して使用し、テープが緊張していないうちに封緘すべきダンボール箱の前側面に確実に貼り付けられ、
(2)、高速封緘機の封緘機構が、封緘すべきダンボール箱の上面又は下面を封緘し、前回で予備伸長ローラ5で引き出されたテープを使いきると、テープロールのテープを使用し、このときに、テープの先端が封緘すべきダンボール箱の前側面に固定されたので、該ダンボール箱の移動速度が速くても、テープがテープロールから素早く引き出されることができ、高速封緘機の封緘機構が封緘すべきダンボール箱の上面又は下面を高速封緘することを確保し、
(3)、封緘すべきダンボール箱の上面又は下面の封緘が終了する前に、第2のエアシリンダ9及び第1のエアシリンダ4がそれぞれ独立して給気され、第2のエアシリンダ9の給気により復帰ばね12が伸長することで、後アームローラへの復帰力が増大し、第1のエアシリンダ4の給気により、予備伸長ローラ5が押し出され、一方向ローレットローラ7の存在のため、テープがテープロールから引き出されることしかできず、テープの予備伸長が完成し、第1のエアシリンダ4が、カッタによるテープの切断の直前に排気し、テープの張力が解放され、第1のエアシリンダ4の排気を制御することにより、テープの残留張力を効果的に制御し、その後カッタでテープを切断し、
(4)、テープを切断した後、封緘すべきダンボール箱の後側面を封緘し、このときのテープが平らに広げられて後アームローラ22による貼り付けを待ち、このときの後アームローラ22が、復帰ばね12の復帰力の作用、及び第2の後アーム位置規制ブロック24におけるばね13の補助作用により、復帰速度を向上され、後アームローラ22がダンボール箱の後側面に達すると、ダンボール箱の表面に密着して高速封緘することができ、ダンボール箱の高速封緘が完成し、封緘後に残りの予備伸長されたテープが次のダンボール箱の前側面の封緘に用いられ、その後第2のエアシリンダ9が排気し、ダンボール箱全体の封緘が完成することを特徴とする。
【0017】
前記第1のエアシリンダ4及び第2のエアシリンダ9の給気が電磁弁により制御され、電磁弁の吸着がセンサにより制御される。
【0018】
本発明に係る高効率高速封緘機の封緘機構は、封緘すべきダンボール箱の前側面及び後側面の高品質高速の封緘を可能にし、このダンボール箱の上下面を封緘することもでき、封緘の速度を効果的に向上させ、テープ及びダンボール箱の品質に対する要求を低下させ、封緘の不良率を低減させ、経済効果を著しく向上させる。この高効率高速封緘機の封緘機構は、構造が合理的で、構想がユニークで、使い勝手が便利で、信頼性が高く、適用可能な範囲が広く、普及に適する。
【0019】
上記の実施例は、本発明を明確に説明するための例示にすぎず、実施形態を限定するものではないことは明らかである。当業者であれば、上記の説明をふまえて、さらに他のさまざまな変化や変更を行うことができる。ここではすべての実施形態を取り上げることはできない。しかし、本発明から得られる自明な変化や変更は、いずれも本発明の保護範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0020】
1、主固定板
2、テープロール固定部
3、張力変更機構ブラケット
4、第1のエアシリンダ
5、予備伸長ローラ
6、ガイドロッド
7、一方向ローレットローラ
8、弾性力可変機構固定回転軸
9、第2のエアシリンダ
10、ばね伸長板
11、第2の連結ロッド回転軸
12、復帰ばね
13、ばね
14、ばね固定板
15、前アーム
16、後アーム
17、連結ロッド
18、第1の連結ロッド回転軸
19、前アーム回転軸
20、後アーム回転軸
21、前アームローラ
22、後アームローラ
23、第1の後アーム位置規制ブロック
24、第2の後アーム位置規制ブロック
25、第1のテープガイドローラ
26、第2のテープガイドローラ
27、テープガイド板
28、テープガイド板回転軸
29、テープ押圧部材
30、テープ押圧部材回転軸
31、ねじ棒