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特許7095344ロボット、ロボットの制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-27
(45)【発行日】2022-07-05
(54)【発明の名称】ロボット、ロボットの制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20220628BHJP
   B25J 5/00 20060101ALI20220628BHJP
   B25J 19/06 20060101ALI20220628BHJP
【FI】
G05D1/02 H
B25J5/00 A
B25J19/06
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018054978
(22)【出願日】2018-03-22
(65)【公開番号】P2019168828
(43)【公開日】2019-10-03
【審査請求日】2021-03-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(72)【発明者】
【氏名】牧野 哲司
【審査官】牧 初
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-521755(JP,A)
【文献】特開2010-176283(JP,A)
【文献】特開2017-219429(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00- 1/12
B25J 1/00-21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置を自律移動させる移動手段と、
距離を測定する非接触距離センサと、
前記自装置の移動距離を取得する、前記非接触距離センサとは異なる移動距離取得手段と、
前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得手段と、
前記装飾情報取得手段により取得された情報が前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたことを示す場合に、前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得手段により取得された距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する判定手段と、
を備える、
ことを特徴とするロボット。
【請求項2】
頭部と胴体部とを備えることにより外観が人または動物を模した形状に構成されており、
前記非接触距離センサは、前記頭部または前記胴体部に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
自装置を自律移動させる移動手段と、距離を測定する非接触距離センサと、前記自装置の移動距離を取得する、前記非接触距離センサとは異なる移動距離取得手段と、を備えロボットの制御方法であって、
前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得処理と、
前記装飾情報取得処理で取得された情報が前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたことを示す場合に、前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得手段により取得された距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する判定処理と、
を含む、
ことを特徴とするロボットの制御方法。
【請求項4】
自装置を自律移動させる移動手段と、距離を測定する非接触距離センサと、前記自装置の移動距離を取得する、前記非接触距離センサとは異なる移動距離取得手段と、を備えロボットコンピュータを、
前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得手段、
前記装飾情報取得手段により取得された情報が前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたことを示す場合に、前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得手段により取得された距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する判定手段、
として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット、ロボットの制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般家庭等においてロボットが用いられている。このようなロボットの故障診断を行うための技術が提案されている。
【0003】
特許文献1には、自立走行を行う移動ロボットが充電ステーションに戻ったときに、移動ロボットの故障診断を行う故障診断手段が開示されている。この故障診断手段は、移動ロボットを収容した充電ステーションがターン機構及びチルト機構を駆動した場合に、移動ロボットの非接触距離センサ、加速度センサ及び方向センサが適正な応答特性を示すかどうかによって移動ロボットの故障の有無を診断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-178959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の故障診断手段は、充電ステーションにより移動ロボットを診断するため、移動ロボット単体では移動ロボットの状態を判定することができない。特許文献1の移動ロボットに限らず一般家庭などにおいて用いられるロボットは、移動時に障害物に接触しないように障害物までの距離を測定する非接触距離センサが取り付けられている。また、一般家庭などにおいて用いられるロボットには、被服又は装飾品などが取り付けられることがある。ロボットに取り付けられた被服又は装飾品などにより非接触距離センサが部分的に又はときどき覆われると、非接触距離センサが正常に作動しない虞がある。非接触距離センサが正常に作動しているのか、被服又は装飾品などにより非接触距離センサが覆われて非接触距離センサが正常に作動していないのか、をロボットが自己判定することは容易でない。
【0006】
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、非接触距離センサが正常に作動しているか否かを容易に自己判定する機能を有するロボット、ロボットの制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明に係るロボットの一態様は、自装置を自律移動させる移動手段と、距離を測定する非接触距離センサと、前記自装置の移動距離を取得する、前記非接触距離センサとは異なる移動距離取得手段と、前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得手段と、前記装飾情報取得手段により取得された情報が前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたことを示す場合に、前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得手段により取得された距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する判定手段と、を備える、ことを特徴とする
【0008】
また、上記の目的を達成するため、本発明に係るロボットの制御方法の一態様は、自装置を自律移動させる移動手段と、距離を測定する非接触距離センサと、前記自装置の移動距離を取得する、前記非接触距離センサとは異なる移動距離取得手段と、を備えロボットの制御方法であって、前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得処理と、前記装飾情報取得処理で取得された情報が前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたことを示す場合に、前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得手段により取得された距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する判定処理と、を含む、ことを特徴とする
【0009】
また、上記の目的を達成するため、本発明に係るプログラムの一態様は、自装置を自律移動させる移動手段と、距離を測定する非接触距離センサと、前記自装置の移動距離を取得する、前記非接触距離センサとは異なる移動距離取得手段と、を備えロボットコンピュータを、前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得手段、前記装飾情報取得手段により取得された情報が前記自装置に衣服又は装飾品が取り付けられたことを示す場合に、前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得手段により取得された距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する判定手段、として機能させる、ことを特徴とする
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、非接触距離センサが正常に作動しているか否かを容易に自己判定する機能を有するロボット、ロボットの制御方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施の形態に係るロボットを示す図である。
図2】本発明の第1の実施の形態に係るロボットの構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第1の実施の形態に係る第1の判定処理を示すフローチャートである。
図4】本発明の第1の実施の形態に係る第1の判定処理を説明する図である。
図5】本発明の第1の実施の形態に係る第1の判定処理を説明する図である。
図6】本発明の第2の実施の形態に係る第2の判定処理を示すフローチャートである。
図7】本発明の第2の実施の形態に係る第2の判定処理を説明する図である。
図8】本発明の第2の実施の形態に係る第2の判定処理を説明する図である。
図9】本発明の変形例に係るロボットの構成を示すブロック図である。
図10】本発明の変形例に係るロボットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態に係るロボットを、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係るロボット100は、図1に示すように、人をデフォルメした形状を有し、室内などを自律移動する機能を有するものである。ロボット100は、目と口と鼻とを模した部材が配置された頭部101と、足を模した部材が配置された胴体部(筐体)102と、頭部101に配置されたスピーカ103及び撮像部104と、胴体部102に配置された非接触距離センサ120と、足を模した部材に配置された接触センサ130と、底部に配置された移動手段105と、胴体部102の背中に設けられた操作ボタン140と、を備え、胴体部102の内部には、制御部110と電源部150とを有する。ロボット100の胴体部102には、被服である衣装200が装着されている。
【0014】
スピーカ103は、頭部101の口の位置に設けられ、制御部110の制御に基づいて、音声を発話する。
【0015】
撮像部104は、頭部101の前面の下部、人の顔でいうところの鼻の位置に設けられている。撮像部104は、人などの被写体を撮像し、撮像した画像を示すデータを制御部110に出力する。
【0016】
移動手段105は、モータとタイヤとから構成され、制御部110の制御に基づいて、ロボット100を移動させる際に、非接触距離センサ120により検出された固定物又は固定物とは異なる他の固定物と衝突しない領域でロボット100を自律移動するものである。移動手段105は、固定物までの距離が基準値よりも小さくなると、ロボット100の進行方向を変更する。また、移動手段105は、タイヤの回転数を示すデータを制御部110に出力する。なお、固定物に接触しないように、ロボット100を自律移動するとは、後述する第1の判定処理で、ロボット100が固定物に接触する場合を除く。固定物および他の固定物は、ロボット100の移動の障害となるものから構成され、例えば部屋の壁、ソファー、テーブルなどの家具などを含む。
【0017】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)から構成される。ROMは、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリから構成され、制御部110が各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。RAMは、揮発性メモリから構成され、制御部110が各種処理を行うためのプログラムを実行するための作業領域として用いられる。また、RAMは、距離データを記憶する。制御部110は、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み出してRAM上で実行することにより、図2に示すように、対物距離取得部111と、移動距離取得部112と、判定部113と、報知部114と、して機能する。
【0018】
対物距離取得部111は、非接触距離センサ120が測定した距離を取得し、取得した距離データをRAMに記憶する。具体的には、対物距離取得部111は、ロボット100が固定物に接触したときに非接触距離センサ120が測定した距離ΔL、及び、固定物に接触してから基準距離だけ後退したときに非接触距離センサ120が測定した距離Lを取得する。
【0019】
移動距離取得部112は、移動手段105から出力されたタイヤの回転数を取得し、ロボット100の移動距離を検出する。また、移動距離取得部112は、接触センサ130によりロボット100の外部に存在して位置が変わらない固定物に接触したことを検出し、その後ロボット100が固定物から離れるように基準距離だけ後退する。基準距離だけ後退したか否かは、移動手段105から出力されたタイヤの回転数を取得し、所定の回転数だけタイヤが回転したか否かにより判定する。
【0020】
判定部113は、対物距離取得部111により取得された距離と、移動距離取得部112により取得されたロボット100の移動距離と、に基づいて、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定する。具体的には、ロボット100が固定物に接触したときに測定した固定物までの距離ΔL、固定物から離れるように基準距離だけ後退し、非接触距離センサ120が測定した固定物までの距離L、とし、距離L-距離ΔLと基準距離Dと、の差分の絶対値が基準値以上であるか否かにより判定する。このため、判定部113は、ロボット100の外観画像を用いることなく、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定することができる。また、判定部113は、撮像部104がロボット100とは異なる被写体を撮像中である場合に、ロボット100の外観画像を用いることなく、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定することができる。
【0021】
報知部114は、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かをスピーカ103から音声でユーザに報知する。
【0022】
非接触距離センサ120は、ロボット100の進行方向に存在する固定物を回避するために設けられ、正面に位置する固定物までの距離を測定するセンサである。非接触距離センサ120は、胴体部102の正面に取り付けられている。非接触距離センサ120を頭部101に取り付けると、頭部101が左右を向いたときに、正面に位置する固定物までの距離を測定できなくなるため、非接触距離センサ120は、胴体部102に取り付けられている。非接触距離センサ120は、衣装200が胴体部102に装着されると隠れる虞がある。非接触距離センサ120は、例えば、超音波センサから構成される。超音波センサは、送波器により超音波を対象物に向け発信し、その反射波を受波器で受信することにより、固定物までの距離を検出するセンサである。
【0023】
接触センサ130は、ロボット100が固定物に接触したか否かを判定するセンサであり、感圧センサ、バンパースイッチなどから構成される。感圧センサは、接触の圧力によって抵抗値が変わるものである。バンパースイッチは、バンパーとスイッチとを有し固定物に接触するとスイッチがオンになるものである。
【0024】
操作ボタン140は、胴体部102の背中に設けられ、ロボット100を操作するためのボタンであり、電源ボタンを含む。
【0025】
電源部150は、胴体部102に内蔵された充電池から構成され、ロボット100の各部に電力を供給する。
【0026】
次に、以上の構成を有するロボット100が実行する第1の判定処理について説明する。第1の判定処理は、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定する処理である。
【0027】
ユーザが操作ボタン140を操作し電源をONにすると、図3に示す第1の判定処理を開始する。以下、ロボット100が実行する第1の判定処理を、フローチャートを用いて説明する。
【0028】
まず、移動距離取得部112は、移動手段105を制御し、ロボット100を前進させる(ステップS101)。次に、移動距離取得部112は、接触センサ130によりロボット100の外部に存在する固定物に接触に接触したか否かを判定する(ステップS102)。接触センサ130により固定物に接触に接触していないと判定されると(ステップS102;No)、ステップS101~ステップS102を繰り返す。
【0029】
接触センサ130により固定物に接触したと判定されると(ステップS102;Yes)、対物距離取得部111は、非接触距離センサ120が測定した固定物までの距離ΔLを取得する(ステップS103)。その後、基準距離だけ後退する(ステップS104)。基準距離だけ後退したか否かは、移動距離取得部112が、移動手段105から出力されたタイヤの回転数を取得し、所定の回転数だけタイヤが回転したか否かにより判定する。つぎに、対物距離取得部111は、非接触距離センサ120により測定された測定した固定物までの距離Lを取得する(ステップS105)。その後、取得した距離データをRAMに記憶する。次に、判定部113は、基準距離と、距離L-距離ΔLと、の差分の絶対値が基準値以上であるか否かを判定する(ステップS106)。
【0030】
基準距離と、距離L-距離ΔLと、の差分の絶対値が基準値以上であると判定すると(ステップS106;Yes)、報知部114は、非接触距離センサ120が正常に作動していない旨をスピーカ103から音声でユーザに報知する(ステップS107)。その後、第1の判定処理を終了する。基準距離と、距離L-距離ΔLと、の差分の絶対値が基準値以上でないと判定すると(ステップS106;No)、報知部114は、非接触距離センサ120が正常に作動している旨をスピーカ103から音声でユーザに報知する(ステップS108)。その後、第1の判定処理を終了する。
【0031】
次に、本実施の形態に係るロボット100が実行する第1の判定処理を具体例に基づいて図4及び図5を参照しながら説明する。この例では、ロボット100に衣装200を装着し、衣装200が非接触距離センサ120の一部を覆っているとする。
【0032】
ユーザが操作ボタン140を操作し電源をONにすると、ロボット100は第1の判定処理を開始する。第1の判定処理が開始すると、移動距離取得部112は、移動手段105を制御し、ロボット100を前進させる(ステップS101;図3)。次に、移動距離取得部112は、接触センサ130によりロボット100の外部に存在する固定物である壁Wに接触したか否かを判定する(ステップS102;図3)。
【0033】
図4に示すように、接触センサ130により壁Wに接触に接触したと判定されると(ステップS102;Yes;図3)、対物距離取得部111は、非接触距離センサ120が測定した壁Wまでの距離ΔLを取得する(ステップS103;図3)。その後、図5に示すように、基準距離だけ後退する(ステップS104;図3)。次に、対物距離取得部111は、非接触距離センサ120が測定した壁Wまでの距離Lを取得する(ステップS105;図3)。次に、判定部113は、基準距離と、距離L-距離ΔLと、の差分の絶対値が基準値以上であるか否かを判定する(ステップS106;図3)。
【0034】
基準距離と、距離L-距離ΔLと、の差分の絶対値が基準値以上であると判定すると(ステップS106;Yes;図3)、報知部114は、非接触距離センサ120が正常に作動していない旨をスピーカ103から音声でユーザに報知する(ステップS107;図3)。非接触距離センサ120が正常に作動していない理由として、衣装200が非接触距離センサ120の一部を覆っていることが挙げられる。その後、第1の判定処理を終了する。基準距離と、距離L-距離ΔLと、の差分の絶対値が基準値以上でないと判定すると(ステップS106;No;図3)、報知部114は、非接触距離センサ120が正常に作動している旨をスピーカ103から音声でユーザに報知する(ステップS108;図3)。その後、第1の判定処理を終了する。
【0035】
以上のように、本実施の形態のロボット100によれば、固定物に接触した位置から移動した距離と、非接触距離センサ120により測定した固定物までの距離と、により非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かをロボット100単体で判定できる。図1に示すように、ロボット100に装着された衣装200などが非接触距離センサ120を覆う虞がある場合、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定する場合に特に有用である。従って、ロボット100は、ロボットの状態を単体で容易に判定することができる。
【0036】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態に係るロボット100は、固定物に接触した位置から移動した距離と、非接触距離センサ120により測定した固定物までの距離と、により非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定する。これに対して、第2の実施の形態に係るロボット100は、非接触距離センサ120により固定物までの距離を測定したあと移動し、移動後に再度固定物までの距離を測定し、移動前の距離と移動後の距離との差分と、移動距離と、に基づいて非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定する。第2の実施の形態に係るロボット100は、対物距離取得部111、移動距離取得部112及び判定部113において第1の実施の形態に係るロボット100と異なる。以下、対物距離取得部111、移動距離取得部112及び判定部113について説明する。
【0037】
対物距離取得部111は、非接触距離センサ120が測定した距離を取得し、取得した距離データをRAMに記憶する。具体的には、ロボット100が基準距離だけ移動する毎に、対物距離取得部111は、ロボット100と固定物との非接触距離センサ120が測定した距離Lnを取得する。
【0038】
移動距離取得部112は、移動手段105から出力されたタイヤの回転数を取得し、ロボット100の移動距離を検出する。具体的には、移動距離取得部112は、ロボット100が基準距離だけ移動したか否かを判定し、ロボット100が基準距離だけ移動すると、基準距離だけ移動した旨の情報を対物距離取得部111に出力する。
【0039】
判定部113は、対物距離取得部111により取得された距離と、移動距離取得部112により取得されたロボット100の移動距離と、に基づいて、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを複数回に亘って判定する。また、判定部113は、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定した回数を非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定した回数で除した値が、基準値以上であるか否かにより非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定する。具体的には、ロボット100が基準距離だけ移動する前に測定した固定物までの距離L1、ロボット100が基準距離移動したあとに測定した固定物までの距離L2とし、距離L1-距離L2と基準距離Dとの差分の絶対値が基準値以上であるか否かにより、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを複数回に亘って判定する。また、非接触距離センサ120が正常に作動していなかった回数を、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定した回数で除した値が、基準値以上であるか否かにより、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定する。
【0040】
次に、本実施の形態に係るロボット100が実行する第2の判定処理を具体例に基づいて図7及び図8を参照しながら説明する。
【0041】
ユーザが操作ボタン140を操作し電源をONにすると、図6に示す第2の判定処理を開始する。以下、ロボット100が実行する第2の判定処理を、フローチャートを用いて説明する。
【0042】
まず、判定部113は、変数i=1、変数m=0に設定する(ステップS201;図6)。変数mは、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定された回数をカウントするものである。次に、対物距離取得部111は、図7に示すように、非接触距離センサ120が測定した固定物までの距離L1を取得する(ステップS202;図6)。次に、移動距離取得部112は、移動手段105を制御し、図8に示すように、ロボット100を基準距離だけ前進させる(ステップS203;図6)。次に、対物距離取得部111は、非接触距離センサ120が測定した固定物までの距離L2を取得する(ステップS204;図6)。次に、判定部113は、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定する(ステップS205;図6)。具体的には、判定部113は、距離L1-距離L2と基準距離との差分の絶対値が基準値未満である場合、非接触距離センサ120が正常に作動していると判定する。距離L1-距離L2と基準距離との差分の絶対値が基準値以上である場合、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定する。非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定されると(ステップS205;No;図6)、変数mをインクリメントする(ステップS206;図6)。次に、判定部113は、変数i=nであるか否かを判定する(ステップS207;図6)。非接触距離センサ120が正常に作動していると判定されると(ステップS205;Yes;図6)、判定部113は、変数i=nであるか判定する(ステップS207;図6)。次に、変数i=nでないと判定されると(ステップS207;No;図6)、変数iをインクリメントし(ステップS208;図6)、ステップS202に戻る。変数i=nになるまで、ステップS202~ステップS208を繰り返す。変数nは予め決められた任意の整数であり、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定した回数を示す。
【0043】
次に、変数i=nであると判定されると(ステップS207;Yes;図6)、m(非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定された回数)/n(非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定した回数)が基準値以上であるか否かを判定する(ステップS209;図6)。なお、m/nは、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定される確率を示す。m/nが基準値以上であると判定すると(ステップS209;Yes;図6)、報知部114は、非接触距離センサ120が正常に作動していない旨をスピーカ103から音声でユーザに報知する(ステップS210;図6)。その後、判定処理を終了する。m/nが基準値以上でないと判定すると(ステップS209;No;図6)、報知部114は、非接触距離センサ120が正常に作動している旨をスピーカ103から音声でユーザに報知する(ステップS211;図6)。その後、判定処理を終了する。
【0044】
以上のように、第2の実施の形態のロボット100によれば、非接触距離センサ120により測定した固定物までの距離と、移動した基準距離と、により非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かをロボット100単体で判定できる。また、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを複数回に亘って判定し、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定された割合が基準値以上である場合、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定する。図1に示すように、ロボット100に装着された衣装200などが非接触距離センサ120を部分的に又はときどき覆ったりすることにより、非接触距離センサ120が正常に作動したりしなかったりする場合がある。前述のようにロボット100は、複数回に亘って判定するので、判定したタイミングにより判定結果が左右されにくい。また、衣装200がメッシュ又は薄い生地などから構成されている場合、衣装200が非接触距離センサ120を覆ったとしても、確率的に距離が測定される場合もあり、距離を測定できる確率が一定以上である場合、非接触距離センサ120が正常に作動していると判定される。
【0045】
(変形例)
前述の実施の形態では、ロボット100が、被服が取り付けられているか否かを判定せずに、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定する例について説明した。ロボット100は、図9に示すように、ロボット100に被服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得部115を更に備えてもよい。この場合、ロボット100に被服又は装飾品が取り付けられた情報が装飾情報取得部115により取得され、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定部113により判定された場合、報知部114は、非接触距離センサ120が装飾物により被覆され正しく動作していないことを報知するようにしてもよい。
【0046】
装飾情報取得部115は、図10に示す胴体部102に配置された光学センサ160から光が遮られた情報を取得した場合、被服又は装飾品が装着されたと判定してもよい。また、装飾情報取得部115は、胴体部102に配置されたスイッチが押された情報を取得した場合、被服又は装飾品が装着されたと判定してもよい。また、装飾情報取得部115は、撮像部104で撮像された鏡に映ったロボット100の画像データを取得し、鏡に映ったロボット100の画像と、予め記憶した被服又は装飾品が装着されていない画像と、比較し、ロボット100に被服又は装飾品が装着されているか否かの情報を取得してもよい。
【0047】
ロボット100が、ロボット100に被服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得部115を備える場合、ロボット100に被服又は装飾品が取り付けられた情報が装飾情報取得部115により取得されたときに、前述の第1の判定処理又は第2の判定処理を実施するようにしてもよい。このようにすることで、ロボット100に被服又は装飾品が取り付けられていない場合、非接触距離センサ120が正常に作動していない可能性は低いとして、前述の第1の判定処理又は第2の判定処理を実施しなくできるので、ロボット100が実行する情報処理を少なくできる。
【0048】
前述の第2の実施の形態では、判定部113により、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを複数回に亘って判定し、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定された割合が基準値以上である場合、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定する例について説明した。判定部113により、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを複数回に亘って判定し、複数回に亘って判定した結果に基づいて、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを判定すればよく、例えば、判定部113により、非接触距離センサ120が正常に作動しているか否かを複数回に亘って判定し、基準回数連続して正常に作動していないと判定された場合、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定してもよい。このようにすることで、被服又は装飾品が非接触距離センサ120を覆って非接触距離センサ120が正常に作動しなくなった場合、非接触距離センサ120が正常に作動していないと判定できる。
【0049】
前述の実施の形態では、非接触距離センサ120が超音波センサから構成される例について説明したが非接触距離センサ120は、固定物までの距離を測定できるものであればよく、例えばレーザ光により距離を測定するレーザ距離計から構成されてもよい。
【0050】
前述の実施の形態では、移動距離取得部112が移動手段105から出力されたタイヤの回転数を取得し、ロボット100の移動距離を検出する例について説明した。移動距離取得部112は、非接触距離センサ120とは異なるものであり、ロボット100の移動距離を検出することができればよく、例えばロボット100の底部に取り付けられた移動を検出する光学センサから出力されたデータを取得しロボット100の移動距離を検出してもよい。また、ロボット100が非接触距離センサ120とは異なる他の非接触距離センサを備え、移動距離取得部112は、他の非接触距離センサにより複数回に亘って測定された固定物までの距離から移動距離を検出してもよい。他の非接触距離センサとしては、例えば、レーザ距離計を用いることができる。また、非接触距離センサ120として、レーザ距離計を用い、他の非接触距離センサとして、超音波センサを用いてもよい。
【0051】
前述の実施の形態では、移動手段105が、モータとタイヤとから構成される例について説明した。移動手段105は、ロボット100を移動することができればよく、例えば、複数の足と足を動かすモータとから構成されてもよい。このようにすることで、ロボット100の形状を人や動物により近づけることができる。この場合、移動手段105は、歩幅と歩数とを示すデータを制御部110に出力する。
【0052】
前述の実施の形態では、ロボット100に衣装200が装着されている例について説明した。ロボット100には、衣装200以外の被服又は装飾品が装着されてもよい。たとえば、ネックレスなどのアクセサリーが装着されてもよい。
【0053】
前述の実施の形態では、非接触距離センサ120が胴体部102の正面に取り付けられている例について説明した。非接触距離センサ120は、ロボット100の何れの位置に取り付けられてもよく、例えば、鼻の位置、右目又は左目の位置に設けられてもよく、右目と左目の間の位置又は額の位置に設けられてもよい。
【0054】
前述の実施の形態では、ロボット100が、人を模した形状を有する例について説明したが、ロボット100の形状は、特に限定されず、例えば、犬又は猫を含む動物を模した形状を有してもよく、アニメーションのキャラクタや想像上の生き物を模した形状であってもよい。また、ロボット100は、自律移動することができればよく、自律走行して床などを掃除する掃除ロボット、巡回監視などを行う警備ロボット、自動運転機能を有する自動車などを含む。
【0055】
また、CPU、RAM、ROM等から構成される制御部110が実行する処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常の情報携帯端末(スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer))、パーソナルコンピュータなどを用いて実行可能である。たとえば、前述の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)等)に格納して配布し、このコンピュータプログラムを情報携帯端末などにインストールすることにより、前述の処理を実行する情報端末を構成してもよい。また、インターネット等の通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置にこのコンピュータプログラムを格納しておき、通常の情報処理端末などがダウンロード等することで情報処理装置を構成してもよい。
【0056】
また、制御部110の機能を、OS(Operating System)とアプリケーションプログラムとの分担、又はOSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合などには、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0057】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)にこのコンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介してこのコンピュータプログラムを配信してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前述の処理を実行できるように構成してもよい。
【0058】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲とを逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、前述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0059】
(付記1)
自装置を自律移動させる移動手段と、
距離を測定する非接触距離センサと、
前記自装置の移動距離を取得する、前記非接触距離センサとは異なる移動距離取得手段と、
前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得手段により取得された距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する判定手段と、
を備える、
ことを特徴とするロボット。
【0060】
(付記2)
前記判定手段は、前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得手段により取得された距離と、の差分の絶対値が基準値以上である場合に、前記非接触距離センサが正常に作動していないと判定し、前記差分の絶対値が前記基準値未満である場合に、前記非接触距離センサが正常に作動していると判定する、
ことを特徴とする付記1に記載のロボット。
【0061】
(付記3)
前記非接触距離センサは、移動の障害となる固定物までの距離を検出する、
ことを特徴とする付記1又は2に記載のロボット。
【0062】
(付記4)
前記移動手段は、前記自装置を基準距離だけ移動し、
前記非接触距離センサは、前記移動手段により前記自装置が移動する前と、前記自装置が前記基準距離だけ移動した後と、において前記自装置と前記固定物との距離を検出し、
前記判定手段は、移動する前に前記非接触距離センサにより検出された前記自装置と前記固定物との距離から移動した後に検出された前記自装置と前記固定物との距離を差し引いた値と、前記基準距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する、
ことを特徴とする付記3に記載のロボット。
【0063】
(付記5)
前記自装置が前記固定物に接触したか否かを検出する接触センサを更に備え、
前記判定手段は、前記自装置が前記固定物に接触したあと、前記固定物から離れるように基準距離だけ後退したときに前記非接触距離センサが測定した前記固定物までの距離と、基準距離と、の差分の絶対値が基準値以上であるか否かにより前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する、
ことを特徴とする付記3又は4に記載のロボット。
【0064】
(付記6)
前記判定手段は、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを複数回に亘って判定し、前記非接触距離センサが正常に作動していないと判定した回数に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する、
ことを特徴とする付記1乃至5の何れか1つに記載のロボット。
【0065】
(付記7)
前記判定手段は、前記非接触距離センサが正常に作動していないと判定した回数を、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定した回数で除した値が基準値以上であるか否かにより前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する、
ことを特徴とする付記6に記載のロボット。
【0066】
(付記8)
前記判定手段は、基準回数だけ連続して前記非接触距離センサが正常に作動していないと判定した場合、前記非接触距離センサが正常に作動していないと判定する、
ことを特徴とする付記6に記載のロボット。
【0067】
(付記9)
前記判定手段により判定された判定結果を報知する報知手段を更に備える、
ことを特徴とする付記1乃至8の何れか1つに記載のロボット。
【0068】
(付記10)
前記自装置に被服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得手段を更に備え、
前記自装置に前記被服又は前記装飾品が取り付けられた情報が前記装飾情報取得手段により取得され、前記非接触距離センサが正常に作動していないと前記判定手段により判定された場合、前記報知手段は、前記非接触距離センサが前記被服又は前記装飾品により被覆されて正しく動作していないことを報知する、
ことを特徴とする付記9に記載のロボット。
【0069】
(付記11)
前記自装置に被服又は装飾品が取り付けられたか否かを示す情報を取得する装飾情報取得手段を更に備え、
前記装飾情報取得手段により前記被服又は前記装飾品が取り付けられた情報が取得された場合、前記判定手段は、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する、
ことを特徴とする付記1乃至9の何れか1つに記載のロボット。
【0070】
(付記12)
前記装飾品は、アクセサリーを含む、
ことを特徴とする付記10又は11に記載のロボット。
【0071】
(付記13)
前記移動手段は、前記自装置を移動させる際に、固定物又は前記固定物とは異なる他の固定物と衝突しない領域で前記自装置を移動させる、
ことを特徴とする付記1乃至12の何れか1つに記載のロボット。
【0072】
(付記14)
前記判定手段は、前記自装置の外観画像を用いることなく、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する、
ことを特徴とする付記1乃至13の何れか1つに記載のロボット。
【0073】
(付記15)
画像を撮像する撮像手段を更に備え、
前記判定手段は、前記撮像手段が前記自装置とは異なる被写体を撮像中である場合に、前記自装置の前記外観画像を用いることなく、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する、
ことを特徴とする付記14に記載のロボット。
【0074】
(付記16)
前記固定物及び前記他の固定物は、壁又は家具を含む、
ことを特徴とする付記13に記載のロボット。
【0075】
(付記17)
ロボットを自律移動させる移動手段と、距離を測定する非接触距離センサと、を備えるロボットの制御方法であって、
自装置の移動距離を取得する、前記非接触距離センサとは異なる移動距離取得ステップと、
前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得ステップにおいて取得された距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する判定ステップと、
を含む、
ことを特徴とするロボットの制御方法。
【0076】
(付記18)
ロボットを自律移動させる移動手段と、距離を測定する非接触距離センサと、を備えるロボットを制御するコンピュータを、
自装置の移動距離を取得する、前記非接触距離センサとは異なる移動距離取得手段、
前記非接触距離センサにより測定された距離と、前記移動距離取得手段により取得された距離と、に基づいて、前記非接触距離センサが正常に作動しているか否かを判定する判定手段、
として機能させる、
ことを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0077】
100…ロボット、101…頭部、102…胴体部、103…スピーカ、104…撮像部、105…移動手段、110…制御部、111…対物距離取得部、112…移動距離取得部、113…判定部、114…報知部、115…装飾情報取得部、120…非接触距離センサ、130…接触センサ、140…操作ボタン、150…電源部、160…光学センサ、200…衣装
図1
図2
図3
図4
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図10