(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-27
(45)【発行日】2022-07-05
(54)【発明の名称】印刷工程管理装置及び印刷工程管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20220628BHJP
【FI】
G06F3/12 360
G06F3/12 307
G06F3/12 341
G06F3/12 359
G06F3/12 382
G06F3/12 303
(21)【出願番号】P 2018111145
(22)【出願日】2018-06-11
【審査請求日】2021-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115129
【氏名又は名称】清水 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100102716
【氏名又は名称】在原 元司
(74)【代理人】
【識別番号】100122275
【氏名又は名称】竹居 信利
(72)【発明者】
【氏名】殿内 雅晴
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-004798(JP,A)
【文献】特開2006-195606(JP,A)
【文献】特開2002-163086(JP,A)
【文献】特開2013-206025(JP,A)
【文献】特開2006-309319(JP,A)
【文献】特開2016-162235(JP,A)
【文献】特開2004-326311(JP,A)
【文献】特開2016-115013(JP,A)
【文献】特開2019-96022(JP,A)
【文献】特開2019-211999(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0268216(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/12
G06F 3/048
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷情報を含む印刷製品の製品識別情報と、当該印刷情報を処理単位として含むグループのグループ識別情報とを関連付けて表示する表示手段と、
一の製品に含まれる複数の印刷情報及び当該複数の印刷情報がそれぞれ含まれているグループを識別可能な第一の態様、一のグループに属する複数の印刷情報及び当該複数の印刷情報がそれぞれ含まれている印刷製品を識別可能な第二の態様、の少なくとも二つの態様のいずれかで印刷情報の処理状況を示す管理情報を表示するよう、前記表示手段による表示態様を切り替える旨の指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が表示態様を切り替える旨の指示を受け付けたときに、操作者によって選択されているグループ識別情報又は製品識別情報を特定し、切り替えられた表示態様において当該特定された識別情報を同じ種類の他の識別情報とは異なるように表示させるように制御する表示制御手段
を有する印刷工程管理装置。
【請求項2】
前記受付手段は、第一の態様及び第二の態様に係る印刷工程に加え、後処理工程以降の印刷工程を管理する表示態様に切り替える旨の指示を受け付け、
前記表示制御手段は、前記受付手段が後処理工程以降の印刷工程を管理する表示態様に切り替える旨の指示を受け付けた場合は、後処理工程以降の印刷工程を表示させるように制御する、
請求項1に記載の印刷工程管理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、さらに前記印刷製品を構成する印刷部品の印刷部品識別情報を、前記製品識別情報又はグループ識別情報と関連付けて表示する、
請求項1に記載の印刷工程管理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記受付手段が表示態様を切り替える旨の指示を受け付けたときに、操作者によって選択されている印刷部品識別情報を特定し、切り替えられた表示態様において当該特定された印刷部品識別情報を他の印刷部品識別情報とは異なるように表示するように制御する、
請求項3に記載の印刷工程管理装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、特定したグループ識別情報又は製品識別情報を含む管理情報のみを表示するように制御する、
請求項1に記載の印刷工程管理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
印刷情報を含む印刷製品の製品識別情報と、当該印刷情報を処理単位として含むグループのグループ識別情報とを関連付けて表示する表示手段と、
一の製品に含まれる複数の印刷情報及び当該複数の印刷情報がそれぞれ含まれているグループを識別可能な第一の態様、一のグループに属する複数の印刷情報及び当該複数の印刷情報がそれぞれ含まれている印刷製品を識別可能な第二の態様、の少なくとも二つの態様のいずれかで印刷情報の処理状況を示す管理情報を表示するよう、前記表示手段による表示態様を切り替える旨の指示を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が表示態様を切り替える旨の指示を受け付けたときに、操作者によって選択されているグループ識別情報又は製品識別情報を特定し、切り替えられた表示態様において当該特定された識別情報を同じ種類の他の識別情報とは異なるように表示させるように制御する表示制御手段
として機能させるための印刷工程管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷工程管理装置及び印刷工程管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の工程を経て製作される成果物の、成果物単位での進捗管理と工程単位での進捗管理とを容易に行う情報処理装置及びその制御方法を提供することを課題とし、複数の工程を経て生成される成果物の単位を表示列として、表示画面を生成する第1の生成手段と、前記工程の単位を表示列として、表示画面を生成する第2の生成手段と、前記第1の生成手段で生成された表示画面と、前記第2の生成手段で生成された表示画面のいずれか1つの表示画面を表示する表示制御手段と、前記第1の生成手段で生成された表示画面を前記第2の生成手段で生成された表示画面に切り替える、あるいは、前記第2の生成手段で生成された表示画面を前記第1の生成手段で生成された表示画面に切り替える切り替え手段と、を有することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ペーパーレス化や電子出版の普及により、印刷業界では大量部数の出版のような大規模な印刷ジョブが減っている。そのため、大量部数印刷を前提としていたオフセット印刷機をはじめとする印刷工程(印刷処理工程)の各処理装置の稼働率も下がり、印刷コスト上昇の一因となっている。印刷装置の稼働率を上げるため、少部数印刷のような小規模な印刷ジョブであっても複数まとめることによって大規模な印刷ジョブとして処理するいわゆるグループジョブが注目されている。
グループジョブを採用することによって、それぞれの印刷工程処理装置の稼働率は向上するが、一つの印刷ジョブ(グループジョブ)の中には例えば注文主が異なる複数の印刷ジョブ、あるいは納期が異なる複数の印刷ジョブが混在する場合が生じる。逆にいえば、一つの印刷ジョブが複数の印刷ジョブに分解されて処理されていることとなる。そのため、グループジョブでは、ある注文主の印刷ジョブがどの印刷工程で処理されているかなどの印刷状況(ステータス)の把握が容易でない。
本発明は、異なる複数の印刷ジョブをまとめたグループジョブであっても、元の印刷ジョブの印刷状況が容易に把握される印刷工程管理装置及び印刷工程管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
請求項1の発明は、印刷情報を含む印刷製品の製品識別情報と、当該印刷情報を処理単位として含むグループのグループ識別情報とを関連付けて表示する表示手段と、一の製品に含まれる複数の印刷情報及び当該複数の印刷情報がそれぞれ含まれているグループを識別可能な第一の態様、一のグループに属する複数の印刷情報及び当該複数の印刷情報がそれぞれ含まれている印刷製品を識別可能な第二の態様、の少なくとも二つの態様のいずれかで印刷情報の処理状況を示す管理情報を表示するよう、前記表示手段による表示態様を切り替える旨の指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段が表示態様を切り替える旨の指示を受け付けたときに、操作者によって選択されているグループ識別情報又は製品識別情報を特定し、切り替えられた表示態様において当該特定された識別情報を同じ種類の他の識別情報とは異なるように表示させるように制御する表示制御手段を有する印刷工程管理装置である。
【0006】
請求項2の発明は、前記受付手段は、第一の態様及び第二の態様に係る印刷工程に加え、後処理工程以降の印刷工程を管理する表示態様に切り替える旨の指示を受け付け、前記表示制御手段は、前記受付手段が後処理工程以降の印刷工程を管理する表示態様に切り替える旨の指示を受け付けた場合は、後処理工程以降の印刷工程を表示させるように制御する、請求項1に記載の印刷工程管理装置である。
【0007】
請求項3の発明は、前記表示手段は、さらに前記印刷製品を構成する印刷部品の印刷部品識別情報を、前記製品識別情報又はグループ識別情報と関連付けて表示する、請求項1に記載の印刷工程管理装置である。
【0008】
請求項4の発明は、前記表示制御手段は、前記受付手段が表示態様を切り替える旨の指示を受け付けたときに、操作者によって選択されている印刷部品識別情報を特定し、切り替えられた表示態様において当該特定された印刷部品識別情報を他の印刷部品識別情報とは異なるように表示するように制御する、請求項3に記載の印刷工程管理装置である。
【0009】
請求項5の発明は、前記表示制御手段は、特定したグループ識別情報又は製品識別情報を含む管理情報のみを表示するように制御する、請求項1に記載の印刷工程管理装置である。
【0010】
請求項6の発明は、コンピュータを、印刷情報を含む印刷製品の製品識別情報と、当該印刷情報を処理単位として含むグループのグループ識別情報とを関連付けて表示する表示手段と、一の製品に含まれる複数の印刷情報及び当該複数の印刷情報がそれぞれ含まれているグループを識別可能な第一の態様、一のグループに属する複数の印刷情報及び当該複数の印刷情報がそれぞれ含まれている印刷製品を識別可能な第二の態様、の少なくとも二つの態様のいずれかで印刷情報の処理状況を示す管理情報を表示するよう、前記表示手段による表示態様を切り替える旨の指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段が表示態様を切り替える旨の指示を受け付けたときに、操作者によって選択されているグループ識別情報又は製品識別情報を特定し、切り替えられた表示態様において当該特定された識別情報を同じ種類の他の識別情報とは異なるように表示させるように制御する表示制御手段として機能させるための印刷工程管理プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の印刷工程管理装置によれば、異なる複数の印刷ジョブをまとめたグループジョブであっても、元の印刷ジョブの印刷状況が容易に把握される。
【0012】
請求項2の印刷工程管理装置によれば、後処理工程以降の印刷工程が容易に把握される。
【0013】
請求項3の印刷工程管理装置によれば、製品識別情報又はグループ識別情報と関連付けられた印刷部品識別情報が容易に把握される。
【0014】
請求項4の印刷工程管理装置によれば、切り替えられた表示態様において、特定された印刷部品識別情報が容易に把握される。
【0015】
請求項5の印刷工程管理装置によれば、特定したグループ識別情報又は製品識別情報に関する管理情報が容易に把握される。
【0016】
請求項6の印刷工程管理プログラムによれば、異なる複数の印刷ジョブをまとめたグループジョブであっても、元の印刷ジョブの印刷状況が容易に把握される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【
図2】本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
【
図3】本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【
図4】印刷ジョブテーブル、プロダクト印刷ジョブテーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【
図5】分割パーツテーブル、パーツ印刷ジョブテーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【
図6】同属性パーツテーブル、グループテーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【
図7】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図8】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図9】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図10】本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【
図11】従来の画面切り替え処理の例を示す説明図である。
【
図12】従来の画面切り替え処理の例を示す説明図である。
【
図13】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図14】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図15】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図16】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図17】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図18】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図19】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図20】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図21】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図22】本実施の形態による処理例を示す説明図である。
【
図23】本実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
まず、本実施の形態を説明する前に、その前提となる技術等について説明する。なお、この説明は、本実施の形態の理解を容易にすることを目的とするものである。
以前から、印刷業界において、印刷ワークフローを利用して出力装置で印刷出力される印刷製品の内容は多種多様である。例えば、用紙種類から印字属性、要求画質、後処理等さまざまな要素に基づいて出力工程が実行されている。
この印刷工程における印刷製品の生産性は、作業を行う操作者(オペレーター、作業者、担当者等を含む)の熟練度に依存している。また、印刷製品の内容(指定用紙種類、要求画質等)の複雑度が増すに比例して、出力中の操作者による作業が増え、効率性を損ねており、またミスを誘発する温床ともなっていた。また、管理する出力装置が増えれば増えるほどに操作者の運用負荷が増していた。
そこで、前述した特許文献に記載されているように、操作者の負荷軽減を図る仕組みや、印刷ワークフローを導入することで印刷製品及び出力装置の情報を一元管理する仕組みが考案されたが、複雑な印刷ジョブにおける出力装置の効率的な運用には依然として課題がある。
【0019】
例えば、製本を行う印刷ジョブのように印刷ジョブ中に多種多様な用紙を要求する場合、複数の異なる製本ジョブを受け付けた際に、印刷装置によっては用紙供給手段(用紙トレイを含む)の数が不足し、操作者による用紙の入れ替え作業が発生する。
また、大量の枚数となる印刷ジョブを出力する場合には複数台の印刷装置で分散出力するケースがあるが、それぞれの印刷装置で用紙交換・トナー補充等の操作者作業が頻繁に発生すると、印刷装置の稼働率が低下し、生産性が低下するとともにミスを誘発しやすくなる。
複数の印刷部品から構成される印刷製品について、印刷製品の進捗管理とともに、印刷部品単位の集合体毎(グループ)の進捗管理を行うことが求められている。
【0020】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な一実施の形態の例を説明する。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係、ログイン等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。また、「A、B、C」等のように事物を列挙した場合は、断りがない限り例示列挙であり、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
【0021】
本実施の形態である印刷工程管理装置100は、取得した印刷情報にしたがって印刷工程処理装置(プリンタ250、製本機260等)に印刷製品の製造(少なくとも印刷を含み、この他にプリプレス等の前処理、製本等の後処理等を含めてもよい)を行わせるものであって、
図1の例に示すように、UI(User Interface)処理モジュール105、プロダクト・パーツ・グループ等管理モジュール120、印刷工程取得モジュール125、表示制御モジュール130を有している。印刷工程管理装置100は、ワークフロー管理装置とも呼ばれる。
印刷工程管理装置100は、異なる複数の印刷ジョブをまとめたグループジョブであっても、元の印刷ジョブの印刷状況が把握されるようにする。
また、印刷工程管理装置100は、一つの印刷製品を構成する複数の印刷部品が異なる複数の印刷ジョブとして処理されている場合であっても、各印刷部品の印刷状況が把握されるようにする。
【0022】
以下に、用語の定義を行う。
印刷製品(印刷成果物、プロダクトともいわれる)とは、最終的に顧客に納品する成果物である。例えば、本、チラシ等が該当する。
印刷部品(パーツともいわれる)とは、印刷製品を構成するものである。例えば、本を構成する表紙、本文、等がある。一般的には、印刷製品は複数の印刷部品から構成されている。ただし、チラシのように、1つの印刷部品から構成されている印刷製品もある。
グループとは、複数の印刷部品を、印刷工程処理装置で処理しやすいようにまとめたものである。複数の異なる印刷製品の印刷部品が1つのグループを構成することもある。なお、チラシのように印刷データを印刷すれば印刷製品が完成するような場合には、印刷製品がグループを構成することもある。換言すると、一の印刷工程処理装置で共通して処理することができる複数の印刷ジョブはグループを構成することが可能である。
例えば、複数の印刷製品の表紙(印刷部品の一例)をまとめて1つのグループを作成し、表紙用のカット紙プリンタ(印刷工程処理装置の一例)で出力することが行われる。また、複数の印刷製品の本文(印刷部品の一例)をまとめて1つのグループを作成し、本文用の連帳プリンタ(印刷工程処理装置の一例)で出力することが行われる。そして、操作者が、複数のプリンタからの出力(印刷物)を合わせて1冊の本にする。その際に、印刷物の欄外に印刷されたバーコード等の情報画像を用いて、どの印刷製品のどの印刷部品であるかが識別できるようにしている。
【0023】
UI処理モジュール105は、受付モジュール110、表示モジュール115を有している。UI処理モジュール105は、ユーザーインタフェース処理を行い、例えば、UI処理モジュール105は、タッチパネルを兼ねる液晶ディスプレイを制御して、ユーザーの操作を受け付け、ユーザーに対してメッセージ等を提示する。この他、マウス、キーボード、カメラ、マイク等を用いたユーザーの操作(視線、ジェスチャ、音声等も含む)を受け付けるようにしてもよいし、スピーカーによる音声出力、触覚デバイスを用いた触感によって、ユーザーへのメッセージを提示するようにしてもよい。また、クライアント装置240のWebブラウザを用いて、通信回線を介してクライアント装置240からユーザーの操作を受け付けたり、クライアント装置240の表示装置に表示したりしてもよい。
【0024】
表示モジュール115は、表示制御モジュール130と接続されている。表示モジュール115は、印刷情報を含む印刷製品の製品識別情報と、その印刷情報を処理単位として含むグループのグループ識別情報とを関連付けて表示する。ここで、印刷情報とは、印刷ジョブのことをいい、印刷データと印刷処理の内容を特定する印刷属性(ジョブプロパティ)を少なくとも含んでいる。具体例として、表示モジュール115は、プロダクトID、グループIDが対応付けられてリスト表示される管理画面を表示する。
【0025】
受付モジュール110は、表示制御モジュール130と接続されている。受付モジュール110は、(1)一の製品に含まれる複数の印刷情報及びその複数の印刷情報がそれぞれ含まれているグループを識別可能な第一の態様、(2)一のグループに属する複数の印刷情報及び当該複数の印刷情報がそれぞれ含まれている印刷製品を識別可能な第二の態様、の少なくとも二つの態様のいずれかで印刷情報の処理状況を示す管理情報を表示するよう、表示モジュール115による表示態様を切り替える旨の指示を受け付ける。
具体例として、第一の態様は
図13の例を用いて後述する「プロダクト管理画面」、第二の態様は
図14の例を用いて後述する「グループ管理画面」がそれぞれ該当する。そして、この場合の受付モジュール110は、
図13の例を用いて後述する「切り替え画面選択ボックス」内でのリストの選択を受け付けることに該当する。
【0026】
表示制御モジュール130は、UI処理モジュール105の受付モジュール110と表示モジュール115、プロダクト・パーツ・グループ等管理モジュール120、印刷工程取得モジュール125と接続されている。表示制御モジュール130は、受付モジュール110が表示態様を切り替える旨の指示を受け付けたときに、操作者によって選択されているグループ識別情報又は製品識別情報を特定し、切り替えられた表示態様において、その特定された識別情報を同じ種類の他の識別情報とは異なるように表示させるように制御する。
ここで「同じ種類の他の識別情報」とは、具体的には、(1)グループ識別情報のうち、特定されたグループ識別情報以外のグループ識別情報のこと、又は、(2)製品識別情報のうち、特定された製品識別情報以外の製品識別情報のこと、である。
【0027】
プロダクト・パーツ・グループ等管理モジュール120は、表示制御モジュール130と接続されている。プロダクト・パーツ・グループ等管理モジュール120は、印刷製品の製造に必要な情報を管理する。例えば、後述する印刷ジョブテーブル400、プロダクト印刷ジョブテーブル470、分割パーツテーブル500、パーツ印刷ジョブテーブル570、同属性パーツテーブル600、グループテーブル670を用いて、印刷情報、製品識別情報、グループ識別情報、印刷部品識別情報等を管理する。これらの情報は、表示制御モジュール130によって表示制御される管理情報の一部である。
印刷工程取得モジュール125は、表示制御モジュール130と接続されている。印刷工程取得モジュール125は、印刷製品の製造を行う印刷工程処理装置(後述するプリンタ250、製本機260等)から、その印刷工程処理装置における処理状況を取得する。この処理状況は、表示制御モジュール130によって表示制御される管理情報の一部である。
【0028】
また、受付モジュール110は、第一の態様及び第二の態様に係る印刷工程に加え、後処理工程以降の印刷工程を管理する表示態様に切り替える旨の指示を受け付けるようにしてもよい。
そして、表示制御モジュール130は、受付モジュール110が後処理工程以降の印刷工程を管理する表示態様に切り替える旨の指示を受け付けた場合は、後処理工程以降の印刷工程を表示させるように制御するようにしてもよい。
【0029】
また、表示モジュール115は、さらに印刷製品を構成する印刷部品の印刷部品識別情報を、製品識別情報又はグループ識別情報と関連付けて表示するようにしてもよい。
そして、表示制御モジュール130は、受付モジュール110が表示態様を切り替える旨の指示を受け付けたときに、操作者によって選択されている印刷部品識別情報を特定し、切り替えられた表示態様において、その特定された印刷部品識別情報を他の印刷部品識別情報とは異なるように表示するように制御するようにしてもよい。
【0030】
また、表示制御モジュール130は、特定したグループ識別情報又は製品識別情報を含む管理情報のみを表示するように制御するようにしてもよい。具体的には、
図16の例を用いて後述する。
【0031】
図2は、本実施の形態を利用したシステム構成例を示す説明図である。
印刷工程管理装置100は、通信回線を介してクライアント装置240に対して、印刷のワークフローにおける処理状況の報告を行うようにしてもよい。
印刷工程管理装置100は、通信回線290を介してクライアント装置240B、クライアント装置240C、クライアント装置240Dと接続されている。通信回線290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、印刷工程管理装置100による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。
また、印刷工程管理装置100は、クライアント装置240A、プリンタ250A、製本機260A、プリンタ250B、製本機260Bと接続されている。印刷工程管理装置100は、複数のプリンタ250、複数の製本機260を用いて、印刷のワークフローを実行してもよい。なお、印刷機、製本機(パンチ穴あけ機、ステープラー等を含めてもよい)だけでなく、他の装置を用いるようにしてもよい。例えば、配送を管理する情報処理装置(荷物追跡システム)等を含んでいてもよい。
また、印刷のワークフロー(処理工程)として、入稿、プリプレス、印刷、後処理、検品、配送がある。この順番で処理を行う。また、この印刷のワークフローに、他の処理工程を付加してもよいし、逆に、この中の処理工程(例えば、検品)がスキップ(省略)されてもよい。
【0032】
図3は、本実施の形態(主に、プロダクト・パーツ・グループ等管理モジュール120)による処理例を示すフローチャートである。
ステップS302では、印刷ジョブ(印刷情報)を取得する。
ステップS304では、印刷ジョブに対して、プロダクトID(製品識別情報)を付与する。
【0033】
例えば、ステップS302では印刷ジョブテーブル400を取得し、ステップS304ではプロダクト印刷ジョブテーブル470を生成する。
図4は、印刷ジョブテーブル400、プロダクト印刷ジョブテーブル470のデータ構造例を示す説明図である。
図4(a)は、印刷ジョブテーブル400のデータ構造例を示す説明図である。印刷ジョブテーブル400は、依頼日時欄410、印刷ジョブ名欄415、依頼者ID欄420、納期欄425、部数欄430、ページ数欄435、部品数欄440、部品Aページ数欄445、部品A用紙種類欄450、部品Aカラー/白黒印刷欄455、部品A印刷データ欄460を有している。依頼日時欄410は、依頼日時(年、月、日、時、分、秒、秒以下、又はこれらの組み合わせであってもよい)を記憶している。印刷ジョブ名欄415は、印刷ジョブ名を記憶している。依頼者ID欄420は、本実施の形態において、依頼者(又は、クライアント装置240であってもよい)を一意に識別するための情報(依頼者ID:IDentification)を記憶している。納期欄425は、その印刷製品の納期を記憶している。部数欄430は、部数(本の場合は冊数)を記憶している。ページ数欄435は、ページ数(本の場合は1冊のページ数)を記憶している。部品数欄440は、部品数を記憶している。この後、この部品数の数だけ、部品Aページ数欄445から部品A印刷データ欄460までの欄が続く。部品Aページ数欄445は、部品Aのページ数を記憶している。部品A用紙種類欄450は、部品Aの用紙種類(例えば、厚紙、普通紙等を示す情報)を記憶している。部品Aカラー/白黒印刷欄455は、部品Aがカラー印刷であるか白黒印刷であるかを示す情報を記憶している。部品A印刷データ欄460は、部品Aの印刷データ(印刷される内容を示すデータであって、例えば、PDF(Portable Document Format)等のファイル形式がある)を記憶している。部品Aとして、例えば、背表紙がある。その他に、見返し、扉、本文、うら表紙、カバー、チラシ等がある。
【0034】
図4(b)は、プロダクト印刷ジョブテーブル470のデータ構造例を示す説明図である。
プロダクト印刷ジョブテーブル470は、印刷ジョブテーブル400にプロダクトID欄405を付加したデータ構造を有している。つまり、プロダクト印刷ジョブテーブル470は、プロダクトID欄405、依頼日時欄410、印刷ジョブ名欄415、依頼者ID欄420、納期欄425、部数欄430、ページ数欄435、部品数欄440、部品Aページ数欄445、部品A用紙種類欄450、部品Aカラー/白黒印刷欄455、部品A印刷データ欄460を有している。プロダクトID欄405は、本実施の形態において、プロダクトを一意に識別するための情報(プロダクトID)を記憶している。
【0035】
ステップS306では、対象としている印刷ジョブを、その印刷ジョブ内の印刷部品毎に、部品印刷ジョブに分割する。
ステップS308では、部品印刷ジョブに対して、パーツID(印刷部品識別情報)を付与する。
【0036】
例えば、ステップS306では分割パーツテーブル500を生成し、ステップS308ではパーツ印刷ジョブテーブル570を生成する。
図5は、分割パーツテーブル500、パーツ印刷ジョブテーブル570のデータ構造例を示す説明図である。
図5(a)は、分割パーツテーブル500のデータ構造例を示す説明図である。分割パーツテーブル500は、プロダクトID欄510、部品Aページ数欄515、部品A用紙種類欄520、部品Aカラー/白黒印刷欄525、部品A印刷データ欄530を有している。プロダクトID欄510は、プロダクトIDを記憶している。部品Aページ数欄515は、印刷ジョブテーブル400の部品Aページ数欄445に相当し、部品Aのページ数を記憶している。部品A用紙種類欄520は、印刷ジョブテーブル400の部品A用紙種類欄450に相当し、部品Aの用紙種類を記憶している。部品Aカラー/白黒印刷欄525は、印刷ジョブテーブル400の部品Aカラー/白黒印刷欄455に相当し、部品Aがカラー印刷であるか白黒印刷であるかを示す情報を記憶している。部品A印刷データ欄530は、印刷ジョブテーブル400の部品A印刷データ欄460に相当し、部品Aの印刷データを記憶している。
【0037】
図5(b)は、パーツ印刷ジョブテーブル570のデータ構造例を示す説明図である。
パーツ印刷ジョブテーブル570は、分割パーツテーブル500にパーツID欄505を付加したデータ構造を有している。つまり、パーツ印刷ジョブテーブル570は、パーツID欄505、プロダクトID欄510、部品Aページ数欄515、部品A用紙種類欄520、部品Aカラー/白黒印刷欄525、部品A印刷データ欄530を有している。パーツID欄505は、本実施の形態において、パーツを一意に識別するための情報(パーツID)を記憶している。
【0038】
ステップS310では、部品印刷ジョブの属性に応じて、複数の部品印刷ジョブをまとめて、グループ印刷情報を生成する。
ステップS312では、グループ印刷情報に対して、グループID(グループ識別情報)を付与する。
【0039】
例えば、ステップS310では同属性パーツテーブル600を生成し、ステップS312ではグループテーブル670を生成する。
図6は、同属性パーツテーブル600、グループテーブル670のデータ構造例を示す説明図である。
図6(a)は、同属性パーツテーブル600のデータ構造例を示す説明図である。
同属性パーツテーブル600は、パーツ数欄610、パーツID欄615等を有している。パーツ数欄610は、パーツ数を記憶している。この後、このパーツ数の数だけ、パーツID欄615の欄が続く。パーツID欄615は、パーツIDを記憶している。
図6(b)は、グループテーブル670のデータ構造例を示す説明図である。グループテーブル670は、同属性パーツテーブル600にグループID欄605を付加したデータ構造を有している。つまり、グループテーブル670は、グループID欄605、パーツ数欄610、パーツID欄615等を有している。グループID欄605は、本実施の形態において、グループを一意に識別するための情報(グループID)を記憶している。
【0040】
ステップS314では、プロダクトID、パーツID、グループIDを対応付けて管理する。例えば、プロダクト印刷ジョブテーブル470、パーツ印刷ジョブテーブル570、グループテーブル670によって、プロダクトID、パーツID、グループIDが対応付けられている。また、プロダクトID、パーツID、グループIDを対応付けたテーブルを生成してもよい。
ステップS316では、プリンタ250、製本機260等に、グループIDを割り振る。具体的には、そのグループIDに適した印刷や後処理を行うことができるプリンタ250、製本機260等を選択すればよい。例えば、表紙用の厚紙でまとめられたグループIDのグループ印刷ジョブに対して、その表紙用の厚紙に印刷することができるプリンタ250を選択すればよい。換言すると、グループ印刷情報を処理することができるプリンタ250、製本機260を選択し、選択したプリンタ250、製本機260の識別情報と割り振ったグループ印刷情報に対応するグループIDを対応付ける。
【0041】
図7は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。特に、
図3の例に示したフローチャートのステップS302、ステップS304に対応する処理例である。
例えば、クライアント装置240Bから印刷ジョブ710A、クライアント装置240Cから印刷ジョブ710B、クライアント装置240Dから印刷ジョブ710Cを、印刷工程管理装置100に送信する。
印刷工程管理装置100は、印刷ジョブ710A、印刷ジョブ710B、印刷ジョブ710Cを受信する。印刷ジョブ710Aは、印刷成果物A:700Aを得るための印刷ジョブである。印刷ジョブ710Bは、印刷成果物B:700Bを得るための印刷ジョブである。印刷ジョブ710Cは、印刷成果物C:700Cを得るための印刷ジョブである。そして、印刷ジョブ710Aに対してプロダクトID:001を付与し、印刷ジョブ710Bに対してプロダクトID:002を付与し、印刷ジョブ710Cに対してプロダクトID:003を付与する。
【0042】
図8は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。特に、
図3の例に示したフローチャートのステップS306、ステップS308、ステップS310、ステップS312、ステップS314に対応する処理例である。
まず、各印刷ジョブ710内をパーツに分解し、そのパーツにパーツIDを付与する。
印刷ジョブ710A内には、1-001部品(背表紙)721、1-002部品(見返し)722、1-003部品(扉)723、1-004部品(本文ページ)724、1-005部品(扉)725、1-006部品(見返し)726、1-007部品(うら表紙)727、1-008部品(カバー)728、1-009部品(帯)729があり、これらをパーツ毎に分解して、各パーツにパーツIDを付与する。例えば、1-001部品(背表紙)721は、パーツID:1-001である。
印刷ジョブ710B内には、2-001部品(背表紙)731、2-002部品(見返し)732、2-003部品(扉)733、2-004部品(本文ページ)734、2-005部品(扉)735、2-006部品(見返し)736、2-007部品(うら表紙)737があり、これらをパーツ毎に分解して、各パーツにパーツIDを付与する。
印刷ジョブ710C内には、3-001部品A(チラシA)741、3-002部品B(チラシB)742、3-003部品D(チラシD)743、3-004部品C(チラシC)744があり、これらをパーツ毎に分解して、各パーツにパーツIDを付与する。
【0043】
次に、これらをパーツの種類(部品印刷属性の一例)毎に分類し、グループを生成する。パーツの種類として、用紙の種類、例えば、背表紙用の用紙、扉用の用紙、見返し用の用紙、本文用の用紙、チラシ用の用紙等がある。
背表紙、うら表紙からなる1-001部品(背表紙)721、1-007部品(うら表紙)727、2-001部品(背表紙)731、2-007部品(うら表紙)737を1つのグループとして、グループID:10001:751を付与する。なお、この背表紙、うら表紙は、同じ用紙を用いるものである。
扉からなる1-003部品(扉)723、1-005部品(扉)725、2-003部品(扉)733、2-005部品(扉)735を1つのグループとして、グループID:10002:752を付与する。
見返しからなる1-002部品(見返し)722、2-002部品(見返し)732を1つのグループとして、グループID:10003:753を付与する。
見返しからなる1-006部品(見返し)726、2-006部品(見返し)736を1つのグループとして、グループID:10004:754を付与する。
本文ページからなる1-004部品(本文ページ)724、2-004部品(本文ページ)734を1つのグループとして、グループID:10005:755を付与する。
カバー、帯からなる1-008部品(カバー)728、1-009部品(帯)729を1つのグループとして、グループID:10006:756を付与する。なお、このカバー、帯は、同じ用紙を用いるものである。
チラシB、チラシCからなる3-002部品B(チラシB)742、3-004部品C(チラシC)744を1つのグループとして、グループID:10007:757を付与する。なお、このチラシB、チラシCは、同じ用紙を用いるものである。
チラシA、チラシDからなる3-001部品A(チラシA)741、3-003部品D(チラシD)743を1つのグループとして、グループID:10008:758を付与する。なお、このチラシA、チラシDは、同じ用紙を用いるものである。
この時点で、プロダクトID、パーツID、グループIDが対応付けられている。具体的には、1-001部品(背表紙)721の「1-001」の最初の「1」は、プロダクトID:001に対応し、その1-001部品(背表紙)721は、グループID:10001:751を構成しているので、プロダクトID、パーツID、グループIDが対応付けられていることになる。
【0044】
図9は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
プリンタ250Cに、グループID:10007:757、グループID:10008:758を割り振る。プリンタ250Cは、チラシ印刷に適した印刷装置である。
プリンタ250Dに、グループID:10003:753、グループID:10004:754、グループID:10006:756を割り振る。プリンタ250Dは、見返し、カバー等の印刷に適した印刷装置である。
プリンタ250Eに、グループID:10001:751、グループID:10002:752を割り振る。プリンタ250Eは、背表紙、扉等の印刷に適した印刷装置である。
プリンタ250Fに、グループID:10005:755を割り振る。プリンタ250Fは、本文ページの印刷に適した印刷装置である。
このように、プリンタ250に同じ属性でまとめられたグループ印刷ジョブを割り振るので、各プリンタ250では効率的な出力処理を行うことができる。例えば、用紙給紙手段の用紙の入れ替え等の処理が、特定のプリンタ250を用いて印刷製品毎の印刷ジョブを出力させた場合よりも少なくなる。
【0045】
図10は、本実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
ステップS1002では、受付モジュール110は、表示態様切替指示を受け付ける。
ステップS1004では、表示制御モジュール130は、表示態様切替指示による切り替え先の管理画面を判断し、「プロダクト管理画面」の場合はステップS1006へ進み、「グループ管理画面」の場合はステップS1014へ進み、「後処理管理画面」の場合はステップS1022へ進む。
【0046】
ステップS1006では、ユーザーによって選択されているグループID又はパーツIDを取得する。
ステップS1008では、プロダクトIDに応じて、情報をソートする。
【0047】
ステップS1010では、プロダクトIDをテーブルの左端にして、プロダクト管理テーブルを表示する。
ステップS1012では、ステップS1006で取得したグループID又はパーツIDを他のものと区別して表示する。
【0048】
ステップS1014では、ユーザーによって選択されているプロダクトID又はパーツIDを取得する。
ステップS1016では、グループIDに応じて、情報をソートする。
【0049】
ステップS1018では、グループIDをテーブルの左端にして、グループ管理テーブルを表示する。
ステップS1020では、ステップS1014で取得したプロダクトID又はパーツIDを他のものと区別して表示する。
【0050】
ステップS1022では、ユーザーによって選択されているプロダクトID、グループID又はパーツIDを取得する。
ステップS1024では、プロダクトIDを取得したか否かを判断し、取得した場合はステップS1026へ進み、それ以外の場合はステップS1028へ進む。
【0051】
ステップS1026では、グループID又はパーツIDに対応するプロダクトIDを抽出する。
ステップS1028では、プロダクトIDに対応する後工程管理画面を表示する。
【0052】
例えば、印刷工程管理装置100は、ある工程の進捗管理の画面で任意の進捗管理の対象を選択すると、現在表示している画面とは別の工程の進捗管理画面遷移への選択肢を提示する。
他の工程の進捗管理画面に遷移した際には、元の進捗管理画面で選択した前記の管理対象を容易に発見できるように表示する。
つまり、表示切り換え前の画面で着目していた項目を、切り換え後の画面で容易に特定することが可能となる。
したがって、複数の工程を経て製作される成果物に対し、複数の異なる単位での進捗管理を容易に行うことが可能になる。
【0053】
図11は、従来の画面切り替え処理の例を示す説明図である。
プロダクト管理画面1100には、プロダクト管理テーブル1110、画面切り換えボタン1190を表示する。
プロダクト管理テーブル1110は、プロダクトID欄1115、パーツID欄1120、グループID欄1125、ステータス欄1130、プリンタ欄1135を有している。プロダクトID欄1115には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄1120には、そのプロダクトIDのプロダクトに含まれているパーツのパーツIDを表示する。グループID欄1125には、そのパーツIDのパーツが含まれているグループのグループIDを表示する。ステータス欄1130には、そのパーツIDのパーツの印刷工程におけるステータス(処理状況)を表示する。プリンタ欄1135には、そのパーツIDのパーツ(又はそのグループIDのグループ)が割り当てられているプリンタを識別するプリンタIDを表示する。本実施の形態の説明では、プリンタA、プリンタBのようにプリンタ名をプリンタIDとして使用するものとしている。
画面切り換えボタン1190が操作者によって選択された場合、
図12の例に示すグループ管理画面1200を表示する。
【0054】
図12は、従来の画面切り替え処理の例を示す説明図である。
グループ管理画面1200には、グループ管理テーブル1210、画面切り換えボタン1290を表示する。
グループ管理テーブル1210は、グループID欄1215、プロダクトID欄1220、パーツID欄1225、ステータス欄1230、プリンタ欄1235を有している。グループID欄1215には、グループIDを表示する。プロダクトID欄1220には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄1225には、パーツIDを表示する。ステータス欄1230には、ステータスを表示する。プリンタ欄1235には、プリンタID(プリンタ名)を表示する。
画面切り換えボタン1290が操作者によって選択された場合、
図11の例に示すプロダクト管理画面1100を表示する。
【0055】
印刷製品を管理するプロダクト管理画面1100では印刷製品の観点で表示されており、グループを管理するグループ管理画面1200ではグループの観点で表示される。
例えば、あるプロダクトを構成するパーツの進捗状況を確認したい場合に、パーツ観点ではなくグループ観点で進捗を見たい場合がある。
プロダクト管理画面1100からグループ管理画面1200に表示を切り替えると、元々確認したいと思っていたパーツがグループ管理画面1200ではどこに存在しているのかについて把握しづらい。
また、例えば、プロダクト管理画面1100で着目していた「prd1」(プロダクト)を、グループ管理画面1200で確認したい場合、グループ管理画面1200ではどこに「prd1」があるのかを探す必要がある。そして、「prd1」は複数に分解されており、探すのは困難である。
また、パーツが属するグループの情報だけをプロダクト管理画面1100で表示する方式だと、グループ全体の状況を見ることはできない。
確認したいパーツが属するグループの状況だけではなく、パーツが属さないグループも含めてグループ全体の状況を確認できた方がよい。
印刷工程管理装置100では、グループ管理画面1200に遷移してグループ全体を見ることで、確認したいパーツが属するグループの前に予約されているグループの数やグループの内容を把握できるようにしている。
【0056】
図13は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
プロダクト管理画面1300には、プロダクト管理テーブル1310を表示する。
プロダクト管理テーブル1310は、プロダクトID欄1315、パーツID欄1320、グループID欄1325、ステータス欄1330、プリンタ欄1335、出荷ID欄1340を有している。プロダクトID欄1315には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄1320には、パーツIDを表示する。グループID欄1325には、グループIDを表示する。ステータス欄1330には、ステータスを表示する。プリンタ欄1335には、プリンタID(プリンタ名)を表示する。出荷ID欄1340には、本実施の形態において、出荷を一意に識別するための情報(出荷ID)を表示する。
【0057】
切り換え画面選択ボックス1360を表示させる操作(例えば、マウスの右ボタンのクリック等)を検知すると、切り換え画面選択ボックス1360を表示する。
切り換え画面選択ボックス1360内には、リスト形式で、例えば、「1 グループ管理画面」、「2 後処理管理画面」、「3 プリント管理画面」、「4 出荷管理画面」と表示する。
ここでは、「1 グループ管理画面」が、ユーザーの操作によって選択されたとする。この後、
図14の例に示すグループ管理画面1400を表示する。
この例では、カーソル1350をプロダクト管理テーブル1310の1行1列目(「Prd1」が表示されているセル)に置き、マウスの右ボタンをクリックすることによって切り換え画面選択ボックス1360を表示する。
ここで、切り換え画面選択ボックス1360を表示するときに、カーソル1350が置かれている位置にあるセル内のテキスト(プロダクトID、グループID、パーツID等を示すテキスト)が、「ユーザーによって選択されているプロダクトID、グループID、パーツID等」の一例である。また、カーソル1350によって選択されたテキストを「ユーザーによって選択されているプロダクトID、グループID、パーツID等」の一例としてもよい。
【0058】
図14は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
グループ管理画面1400には、グループ管理テーブル1410を表示する。
グループ管理テーブル1410は、グループID欄1415、プロダクトID欄1420、パーツID欄1425、ステータス欄1430、プリンタ欄1435、出荷ID欄1440を有している。グループID欄1415には、グループIDを表示する。プロダクトID欄1420には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄1425には、パーツIDを表示する。ステータス欄1430には、ステータスを表示する。プリンタ欄1435には、プリンタID(プリンタ名)を表示する。出荷ID欄1440には、出荷IDを表示する。つまり、左端にグループIDをまとめたグループID欄1415を表示し、2列目にそのグループに含まれているパーツのプロダクトをプロダクトID欄1420として表示し、3列目にそのグループに含まれているパーツをパーツID欄1425として表示し、4列目にそのパーツの印刷工程におけるステータス(処理状況)をステータス欄1430として表示し、5列目にそのパーツIDのパーツ(又はそのグループIDのグループ)が割り当てられているプリンタのプリンタID(プリンタ名)をプリンタ欄1435として表示し、6列目に後処理の一例である出荷を出荷ID欄1440として表示する。
【0059】
そして、プロダクトID欄1420内の「Prd1」について、「Prd1」強調表示1450、「Prd1」強調表示1452、「Prd1」強調表示1454のように表示する。
図13の例で示したように、「Prd1」が操作者によって選択されていたからである。
図14の例では、「Prd1」をハイライト表示しているが、他のプロダクトID(Prd2、Prd3等)と区別できるように形態を異ならせて表示すればよい。「形態を異ならせる」として、例えば、文字、図形、記号等の付加、形状、模様、色彩を異ならせる、動的に変化させること(例えば、フラッシュ、アニメーション等)、点滅(点滅における変更対象は、点滅を行うか否か、点滅を行っている期間、点滅の間隔等がある)、又は、これらの組み合わせであってもよい。
【0060】
また、各識別情報(グループID、プロダクトID、パーツID)には、ハイパーリンクが埋め込まれており、クリックで画面を切り換えて、その識別情報が指し示している内容(グループ情報、プロダクト情報、パーツ情報)を表示する。
なお、画面は遷移させずに、元画面でPrd1の詳細情報として関連する行を表示する方式も考えられるが、全体の状況を確認できないこととなる。
図14の例に示すような表示であれば、全体の状況と個別の印刷ジョブを同時に確認できるようになる。
【0061】
図15は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図13の例に示す切り換え画面選択ボックス1360で「4 出荷管理画面」が選択された場合の表示例を示すものである。
出荷管理画面1500には、出荷管理テーブル1510を表示する。出荷管理テーブル1510は、「後処理工程以降の印刷工程を管理する表示態様」の一例である。
出荷管理テーブル1510は、出荷ID欄1515、プロダクトID欄1520、プロダクトステータス欄1525、出荷ステータス欄1530、配送先欄1535、配送予定日時欄1540を有している。つまり、左端に出荷IDをまとめた出荷ID欄1515を表示し、2列目にその出荷に含まれているプロダクトをプロダクトID欄1520として表示し、3列目にそのプロダクトのステータスをプロダクトステータス欄1525として表示し、4列目にその出荷のステータスを出荷ステータス欄1530として表示し、5列目にその出荷の配送先を配送先欄1535として表示し、6列目にその出荷の配送予定日時を配送予定日時欄1540として表示している。もちろんのことながら、この他に、グループID、パーツID等を表示するようにしてもよい。
【0062】
図16は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
グループ管理画面1600には、グループ管理テーブル1610、検索式受付欄1650、検索ボタン1655を表示する。グループ管理テーブル1610は、「特定したグループ識別情報又は製品識別情報を含む管理情報のみを表示」の一例である。
検索式受付欄1650内に、操作者の操作によって検索式が入力される。例えば、検索式として「プロダクトID==Prd1」が入力され、検索ボタン1655が選択された場合、プロダクトIDが「Prd1」である管理情報だけをグループ管理テーブル1610内に表示している。つまり、プロダクトID欄1620内には「Prd1」だけを、「Prd1」強調表示1660、「Prd1」強調表示1662、「Prd1」強調表示1664のように表示している。
もちろんのことながら、検索式受付欄1650内での検索には、プロダクトIDによる検索だけでなく、他の識別情報(グループID等)による検索が指定されてもよい。
【0063】
図17は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
プロダクト管理画面1700には、プロダクト管理テーブル1710を表示する。
プロダクト管理テーブル1710は、プロダクトID欄1715、パーツID欄1720、グループID欄1725、ステータス欄1730、プリンタ欄1735、出荷ID欄1740を有している。プロダクトID欄1715には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄1720には、パーツIDを表示する。グループID欄1725には、グループIDを表示する。ステータス欄1730には、ステータスを表示する。プリンタ欄1735には、プリンタID(プリンタ名)を表示する。出荷ID欄1740には、出荷IDを表示する。
ここで、カーソル1750によって、「Prd1-Prt3」が選択されたとする。そして、プロダクト管理画面1700からグループ管理画面1800(
図18)への画面の切り替えが行われたとする。
【0064】
図18は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。グループ管理画面1800は、
図17の例に示したプロダクト管理画面1700からの切り替え画面である。
グループ管理画面1800には、グループ管理テーブル1810を表示する。グループ管理テーブル1810は、グループID欄1815、プロダクトID欄1820、パーツID欄1825、ステータス欄1830、プリンタ欄1835、出荷ID欄1840を有している。グループID欄1815には、グループIDを表示する。プロダクトID欄1820には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄1825には、パーツIDを表示する。ステータス欄1830には、ステータスを表示する。プリンタ欄1835には、プリンタID(プリンタ名)を表示する。出荷ID欄1840には、出荷IDを表示する。
そして、
図17の例で選択された「Prd1-Prt3」に該当するパーツIDを「Prt3」強調表示1850とする。
このように、パーツIDが選択された場合は、その選択されたパーツIDが含まれているプロダクトIDとの組み合わせとして選択されたものとしてもよい。つまり、パーツIDのみでは、他のプロダクト内のパーツIDと重複している場合があり、プロダクトIDとパーツIDとの組み合わせで、選択されたパーツIDに対応する管理情報を特定できるからである。
【0065】
図19は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
グループ管理画面1900には、グループ管理テーブル1910を表示する。
グループ管理テーブル1910は、グループID欄1915、プロダクトID欄1920、パーツID欄1925、ステータス欄1930、プリンタ欄1935、出荷ID欄1940を有している。グループID欄1915には、グループIDを表示する。プロダクトID欄1920には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄1925には、パーツIDを表示する。ステータス欄1930には、ステータスを表示する。プリンタ欄1935には、プリンタID(プリンタ名)を表示する。出荷ID欄1940には、出荷IDを表示する。
ここで、カーソル1950によって「Prd1-Prt3」が選択されたとする。そして、グループ管理画面1900からプロダクト管理画面2000(
図20)への画面の切り替えが行われたとする。
【0066】
図20は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。プロダクト管理画面2000は、
図19の例に示したグループ管理画面1900からの切り替え画面である。
プロダクト管理画面2000には、プロダクト管理テーブル2010を表示する。
プロダクト管理テーブル2010は、プロダクトID欄2015、パーツID欄2020、グループID欄2025、ステータス欄2030、プリンタ欄2035、出荷ID欄2040を有している。プロダクトID欄2015には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄2020には、パーツIDを表示する。グループID欄2025には、グループIDを表示する。ステータス欄2030には、ステータスを表示する。プリンタ欄2035には、プリンタID(プリンタ名)を表示する。出荷ID欄2040には、出荷IDを表示する。
そして、
図19の例で選択された「Prd1-Prt3」に該当するパーツIDを「Prt3」強調表示2050とする。
このように、パーツIDが選択された場合は、その選択されたパーツIDが含まれているプロダクトIDとの組み合わせとして選択されたものとしてもよい。つまり、パーツIDのみでは、他のプロダクト内のパーツIDと重複している場合があり、プロダクトIDとパーツIDとの組み合わせで、選択されたパーツIDに対応する管理情報を特定できるからである。
【0067】
図21は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
プロダクト管理画面2100には、プロダクト管理テーブル2110を表示する。
プロダクト管理テーブル2110は、プロダクトID欄2115、パーツID欄2120、グループID欄2125、ステータス欄2130、プリンタ欄2135、出荷ID欄2140を有している。プロダクトID欄2115には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄2120には、パーツIDを表示する。グループID欄2125には、グループIDを表示する。ステータス欄2130には、ステータスを表示する。プリンタ欄2135には、プリンタID(プリンタ名)を表示する。出荷ID欄2140には、出荷IDを表示する。
ここで、カーソル2150によって「G100」が選択されたとする。そして、プロダクト管理画面2100からグループ管理画面2200(
図22)への画面の切り替えが行われたとする。
【0068】
図22は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。グループ管理画面2200は、
図21の例に示したプロダクト管理画面2100からの切り替え画面である。
グループ管理画面2200には、グループ管理テーブル2210を表示する。
グループ管理テーブル2210は、グループID欄2215、プロダクトID欄2220、パーツID欄2225、ステータス欄2230、プリンタ欄2235、出荷ID欄2240を有している。グループID欄2215には、グループIDを表示する。プロダクトID欄2220には、プロダクトIDを表示する。パーツID欄2225には、パーツIDを表示する。ステータス欄2230には、ステータスを表示する。プリンタ欄2235には、プリンタID(プリンタ名)を表示する。出荷ID欄2240には、出荷IDを表示する。この例では、スクロールバー2260を表示しており、グループ管理画面2200で表示しているグループ管理テーブル2210は、全体に対してどのような位置であるかがわかるようになっている。
そして、
図21の例で選択された「G100」に該当するグループIDを「G100」強調表示2250とする。
このように、グループIDが選択された場合は、その選択されたグループIDのみが選択されたものとしてもよい。
つまり、プロダクトID又はグループIDが選択された場合は、その選択されたプロダクトID又はグループIDのみが選択されたものとしてもよい。そして、パーツIDが選択された場合は、その選択されたパーツIDが含まれているプロダクトIDとの組み合わせとして選択されたものとしてもよい。
【0069】
図23を参照して、本実施の形態の印刷工程管理装置100のハードウェア構成例について説明する。
図23に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)等によって構成されるものであり、スキャナ等のデータ読み取り部2317と、プリンタ等のデータ出力部2318を備えたハードウェア構成例を示している。
【0070】
CPU(Central Processing Unit)2301は、前述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち、UI処理モジュール105、プロダクト・パーツ・グループ等管理モジュール120、印刷工程取得モジュール125、表示制御モジュール130等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する制御部である。
【0071】
ROM(Read Only Memory)2302は、CPU2301が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)2303は、CPU2301の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバス等から構成されるホストバス2304により相互に接続されている。
【0072】
ホストバス2304は、ブリッジ2305を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス等の外部バス2306に接続されている。
【0073】
キーボード2308、マウス等のポインティングデバイス2309は、操作者により操作されるデバイスである。ディスプレイ2310は、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)等があり、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。また、ポインティングデバイス2309とディスプレイ2310の両方の機能を備えているタッチスクリーン等であってもよい。その場合、キーボードの機能の実現について、キーボード2308のように物理的に接続しなくても、画面(タッチスクリーン)上にソフトウェアでキーボード(いわゆるソフトウェアキーボード、スクリーンキーボード等ともいわれる)を描画して、キーボードの機能を実現するようにしてもよい。
【0074】
HDD(Hard Disk Drive)2311は、ハードディスク(フラッシュ・メモリ等であってもよい)を内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU2301によって実行するプログラムや情報を記録又は再生させる。ハードディスクには、印刷ジョブテーブル400、プロダクト印刷ジョブテーブル470、分割パーツテーブル500、パーツ印刷ジョブテーブル570、同属性パーツテーブル600、グループテーブル670等が格納される。さらに、その他の各種データ、各種コンピュータ・プログラム等が格納される。
【0075】
ドライブ2312は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体2313に記録されているデータ又はプログラムを読み出して、そのデータ又はプログラムを、インタフェース2307、外部バス2306、ブリッジ2305、及びホストバス2304を介して接続されているRAM2303に供給する。なお、リムーバブル記録媒体2313も、データ記録領域として利用可能である。
【0076】
接続ポート2314は、外部接続機器2315を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート2314は、インタフェース2307、及び外部バス2306、ブリッジ2305、ホストバス2304等を介してCPU2301等に接続されている。通信部2316は、通信回線に接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部2317は、例えばスキャナであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。データ出力部2318は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
【0077】
なお、
図23に示す印刷工程管理装置100のハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、本実施の形態は、
図23に示す構成に限らず、本実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続している形態でもよく、さらに
図23に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、特に、パーソナルコンピュータの他、携帯情報通信機器(携帯電話、スマートフォン、モバイル機器、ウェアラブルコンピュータ等を含む)、情報家電、ロボット、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか二つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
【0078】
前述の実施の形態においては、識別情報であるプロダクトID、パーツID、グループIDとして「Prd」、「Prt」、「G」の文字と数値の組み合わせの例を示したが、名称等であってもよい。その名称は、操作者によって名付けされたものであってもよいし、印刷ジョブ名称(印刷ジョブテーブル400の印刷ジョブ名欄415)を用いたものであってもよい。
【0079】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD-R、DVD-RW、DVD-RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD-ROM)、CDレコーダブル(CD-R)、CDリライタブル(CD-RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu-ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0080】
100…印刷工程管理装置
105…UI処理モジュール
110…受付モジュール
115…表示モジュール
120…プロダクト・パーツ・グループ等管理モジュール
125…印刷工程取得モジュール
130…表示制御モジュール
240…クライアント装置
250…プリンタ
260…製本機
290…通信回線