(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-27
(45)【発行日】2022-07-05
(54)【発明の名称】抵抗装置
(51)【国際特許分類】
A63B 21/005 20060101AFI20220628BHJP
【FI】
A63B21/005
(21)【出願番号】P 2021502900
(86)(22)【出願日】2020-07-01
(86)【国際出願番号】 CN2020099672
(87)【国際公開番号】W WO2021128789
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2021-01-13
(31)【優先権主張番号】201911333906.4
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522204289
【氏名又は名称】北京▲ミー▼淘智聯科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳崗
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-210542(JP,A)
【文献】特表2013-511451(JP,A)
【文献】特表2012-522707(JP,A)
【文献】特公昭50-22452(JP,B1)
【文献】米国特許第6790163(US,B1)
【文献】米国特許第5304104(US,A)
【文献】米国特許第4045001(US,A)
【文献】中国特許出願公開第107096165(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107096164(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第1597025(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 21/00-21/28
B66D 1/30- 1/395
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抵抗源、ウインチ、プルロープ、プーリ群、ワイヤ管理機構、プルワイヤ及び固定プレートを備え、
前記抵抗源の出力端は、前記ウインチの一端に接続され、前記ウインチの他端は、前記固定プレートに枢設され、前記固定プレートと前記抵抗源との間に前記ワイヤ管理機構が設けられ、前記プルロープの一端は、前記ウインチに固設され、前記プルロープの他端は、前記ワイヤ管理機構から突出し、前記ウインチの他端の端部には、巻線柱が凸設され、前記プーリ群は、少なくとも1つの固定プーリと少なくとも1つの可動プーリを含み、前記固定プーリは、前記固定プレートに固設され、前記可動プーリは、前記ワイヤ管理機構に固設され、前記プルワイヤの一端は、前記巻線柱に固設され、前記プルワイヤは、前記巻線柱と前記固定プーリと前記可動プーリとの間に巻き付けられ、前記抵抗源が前記ウインチを回転させるように駆動する場合、前記巻線柱は回転して前記プルワイヤを巻き付け又は巻き付け解除し、前記プルワイヤは前記ワイヤ管理機構を駆動し、前記ワイヤ管理機構は前記プルロープが前記ウインチに順次に巻き取られるように前記プルロープを駆動することを特徴とする抵抗装置。
【請求項2】
前記抵抗源は、モータであることを特徴とする請求項1に記載の抵抗装置。
【請求項3】
前記ワイヤ管理機構は、ガイドレールとスライダが嵌合する移動機構又はレバーの揺動機構であることを特徴とする請求項1に記載の抵抗装置。
【請求項4】
前記ガイドレールは、前記固定プレートと前記抵抗源との間に固設され、且つ前記スライダは前記ガイドレールを摺動可能に穿設されることを特徴とする請求項3に記載の抵抗装置。
【請求項5】
前記スライダの上方には基台が固設され、前記基台には前記プルロープの他端が突出するための貫通孔が設けられ、前記貫通孔の一方側には凹溝を有するサブ固定プーリが設けられ、前記プルロープは前記サブ固定プーリの凹溝内に係入され、前記貫通孔の他方側には前記可動プーリが設けられることを特徴とする請求項3に記載の抵抗装置。
【請求項6】
前記ウインチの下方の両側に間隔をおいて設けられた2つの底支持部材をさらに備え、前記底支持部材は、固定プレートと抵抗源との間に連結固定され、前記レバーの揺動機構は、プーリ軸及び少なくとも1つの連結棒を含み、前記プーリ軸は、可動プーリを穿設し、前記プーリ軸の端部は、連結棒に固定され、前記連結棒の底端は、前記底支持部材に外嵌された連結ブロックに回動可能に接続されることを特徴とする請求項3に記載の抵抗装置。
【請求項7】
前記レバーの揺動機構は、プーリ軸と、三角ブロックと、少なくとも1つの連結棒とを含み、前記プーリ軸は、可動プーリを穿設し、前記プーリ軸の端部は、前記三角ブロックの1つの角に固定され、前記固定プレートと前記抵抗源との間に、前記ガイドレールが固設され、前記連結棒の先端は、前記ガイドレールに回転可能に接続され、前記連結棒の底端は、前記三角ブロックのもう1つの角に接続され、前記三角ブロックの最後の角は、連結片に接続され、前記連結片は、前記固定プレートに回転可能に接続されることを特徴とする請求項3に記載の抵抗装置。
【請求項8】
コイルばねユニットをさらに備え、前記コイルばねユニットは、コイルばねケースとコイルばねを含み、前記コイルばねケースは、固定プレートに固設され、前記コイルばねの一端は、前記コイルばねケースに固設され、前記コイルばねの他端は、ウインチの他端に固設されることを特徴とする請求項1に記載の抵抗装置。
【請求項9】
抵抗源と固定プレートとの間に固設されるハウジングをさらに備え、前記ハウジングはウインチを覆い、前記プルロープの他端は前記ハウジングから突出し、前記ハウジングは前記プルロープが動くためのロープ溝を有することを特徴とする請求項1に記載の抵抗装置。
【請求項10】
ばねをさらに備え、前記ばねの一端は、前記ワイヤ管理機構と連動し、前記ばねの他端は、抵抗源に固定されることを特徴とする請求項1に記載の抵抗装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ抵抗の技術分野に関し、特に抵抗装置に関する。
【背景技術】
【0002】
モータ抵抗装置は、モータを利用して抵抗の大きさを調整する運動補助装置であり、フィットネス機器によく使用されている。従来技術では、モータ抵抗装置は、主にサーボモータと、ドラムと、カップリングと、ドラムに巻き付けられるプルロープとからなることが知られている。ドラムは、ベアリング台座を介して底板に枢設され、サーボモータは、既存のサーボコントローラとコンピュータに制御され、カップリングを介して前記ドラムに接続され、さらに別の伝動連結構造の2つの駆動輪とその間のベルトによってサーボモータとドラムの間の伝動連結を実現でき、プルロープを引っ張ることによってドラムを回転軸を中心に回転させることができる。モータ(一般的には、サーボモータ)が制動状態にある時、その発生する抵抗がプルロープに作用し、プルロープに作用する引っ張り力が小さいほど、モータが提供する抵抗は小さくなり、逆に抵抗が大きいほど、プルロープを緩めると抵抗はなくなる。このようにプルロープを繰り返し引くことで身体運動を実現する。
【0003】
しかしながら、従来のモータ抵抗装置は、プルロープの交差巻きを防止するために、通常、ねじ山構造を用いてロープをガイドするが、モータ抵抗装置の製造コスト及び精度に対する要求が高くなる。さもなければ、ロープが押され、プルロープとねじ山との間の摩擦によって抵抗が増大する虞がある。
【0004】
本発明者は、上記の抵抗装置について鋭意研究を行い、本発明をなすに至った。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、構造が簡単であり、プルロープの抵抗を低減し、製造コストを削減し、製造精度の要求を低下させつつ、プルロープを順次巻き取ることを保証する抵抗装置を提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の解決方案は以下の通りとなる。すなわち、抵抗源、ウインチ、プルロープ、プーリ群、ワイヤ管理機構、プルロープ及び固定プレートを備える抵抗装置であって、前記抵抗源の出力端は、前記ウインチの一端に接続され、前記ウインチの他端は、前記固定プレートに枢設され、前記固定プレートと前記抵抗源との間に前記ワイヤ管理機構が設けられ、前記プルロープの一端は、前記ウインチに固設され、前記プルロープの他端は、前記ワイヤ管理機構から突出し、前記ウインチの他端の端部には、巻線柱が凸設され、前記プーリ群は、少なくとも1つの固定プーリと少なくとも1つの可動プーリを含み、前記固定プーリは、前記固定プレートに固設され、前記可動プーリは、前記ワイヤ管理機構に固設され、前記プルワイヤの一端は、前記巻線柱に固設され、前記プルワイヤは、前記巻線柱と前記固定プーリと前記可動プーリとの間に巻き付けられ、前記抵抗源が前記ウインチを回転させるように駆動する場合、前記巻線柱は回転して前記プルワイヤを巻き付け又は巻き付け解除し、前記プルワイヤは前記ワイヤ管理機構を駆動し、前記ワイヤ管理機構は前記プルロープが前記ウインチに順次に巻き取られるように前記プルロープを駆動する。
【0007】
前記抵抗源は、モータである。
【0008】
前記ワイヤ管理機構は、ガイドレールとスライダが嵌合する移動機構又はレバーの揺動機構である。
【0009】
前記ガイドレールは、前記固定プレートと前記抵抗源との間に固設され、且つ前記スライダは前記ガイドレールを摺動可能に穿設される。
【0010】
前記スライダの上方には基台が固設され、前記基台にはプルロープの他端が突出するための貫通孔が設けられ、前記貫通孔の一方側には凹溝を有するサブ固定プーリが設けられ、前記プルロープは前記サブ固定プーリの凹溝内に係入され、前記貫通孔の他方側には前記可動プーリが設けられる。
【0011】
前記抵抗装置は、前記ウインチの下方の両側に間隔をおいて設けられた2つの底支持部材をさらに備え、前記底支持部材は、前記固定プレートと前記抵抗源との間に連結固定され、前記レバーの揺動機構は、プーリ軸及び少なくとも1つの連結棒を含み、前記プーリ軸は、前記可動プーリを穿設し、前記プーリ軸の端部は、前記連結棒に固定され、前記連結棒の底端は、前記底支持部材に外嵌された連結ブロックに回動可能に接続される。
【0012】
前記レバーの揺動機構は、プーリ軸と、三角ブロックと、少なくとも1つの連結棒とを含み、前記プーリ軸は、可動プーリを穿設し、前記プーリ軸の端部は、三角ブロックの1つの角に固定され、前記固定プレートと前記抵抗源との間に、ガイドレールが固設され、前記連結棒の先端は、前記ガイドレールに回転可能に接続され、前記連結棒の底端は、前記三角ブロックのもう1つの角に接続され、前記三角ブロックの最後の角は、連結片に接続され、前記連結片は、前記固定プレートに回転可能に接続される。
【0013】
前記抵抗装置は、コイルばねユニットをさらに備え、前記コイルばねユニットは、コイルばねケースとコイルばねを含み、前記コイルばねケースは、前記固定プレートに固設され、前記コイルばねの一端は、前記コイルばねケースに固設され、前記コイルばねの他端は、前記ウインチの他端に固設される。
【0014】
前記抵抗装置は、前記抵抗源と前記固定プレートとの間に固設されるハウジングをさらに備え、前記ハウジングは前記ウインチを覆い、前記プルロープの他端は前記ハウジングから突出し、前記ハウジングは前記プルロープが動くためのロープ溝を有する。
【0015】
前記抵抗装置は、ばねをさらに備え、前記ばねの一端は、前記ワイヤ管理機構と連動し、前記ばねの他端は、前記抵抗源に固定される。
【0016】
上述の構成により、本発明は、ねじ山構造をプーリ群に置き換え、且つプーリ群、ワイヤ管理機構及びプルワイヤの協働作用により、ロープをガイドする役割を果たし、ロープをガイドする過程での抵抗が減少する。すなわち、プルロープをウインチに巻き付ける過程において巻線柱が駆動され、プルワイヤの巻線柱への巻き付けを解除し、前記ワイヤ管理機構の作動により、可動プーリと固定プーリとの間のプルワイヤの長さが徐々に伸ばされ、且つ前記プルロープがワイヤ管理機構と連動することで、ワイヤ管理機構はプルロープをウインチに順次に巻き取るように駆動する。このため、本発明は、製造コストを削減し、製造精度の要求を低下させつつ、プルロープを順次巻き取ることを保証でき、且つ全体構造が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の実施例1の斜視図(1)である。
【
図2】
図2は、本発明の実施例1の斜視図(2)である。
【
図6】
図6は、本発明をフィットネス機器に適用した場合の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
上記目的及び効果を達成するために本発明に用いられる技術的手段及び構造について、完全に理解できるように、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態に係る特徴及び効果を以下に詳しく説明する。
【0019】
図1から
図5に示すように、本発明は、抵抗源、ウインチ2、プルロープ3、プーリ群4、ワイヤ管理機構、プルワイヤ6及び固定プレート7を備える抵抗装置を開示している。前記抵抗源の出力端はウインチ2の一端に接続され、前記ウインチ2の他端は固定プレート7に枢設され、前記固定プレート7と抵抗源との間に前記ワイヤ管理機構が設けられ、前記プルロープ3の一端はウインチ2に固設され、前記プルロープ3の他端はワイヤ管理機構から突出し、前記ウインチ2の他端の端部には巻線柱21が凸設され、前記プーリ群4は少なくとも1つの固定プーリ41と少なくとも1つの可動プーリ42を含み、前記固定プーリ41は固定プレート7に固設され、前記可動プーリ42はワイヤ管理機構に固設され、前記プルワイヤ6の一端は巻線柱21に固設され、前記プルワイヤ6は巻線柱21と固定プーリ41と可動プーリ42との間に巻き付けられ、前記プルロープ3はワイヤ管理機構と連動し、前記抵抗源がウインチ2を回転させるように駆動する場合、前記巻線柱21は回転してプルワイヤ6を巻き付け又は巻き付け解除し、前記プルワイヤ6はワイヤ管理機構を駆動し、前記ワイヤ管理機構は、プルロープ3をウインチ2に順次に巻き取るように駆動する。実施例において、前記プルワイヤ6の他端は固定プレート7に固設されてもよいが、これに限定されず、前記プルワイヤ6の他端はワイヤ管理機構に固設されてもよく、さらに巻線柱21又は他の固定可能な場所に巻き戻されてもよい。
【0020】
したがって、本発明は、ねじ山構造をプーリ群4に置き換え、且つプーリ群4、ワイヤ管理機構及びプルワイヤ6の協働作用により、ロープをガイドする役割を果たし、ロープをガイドする過程での抵抗は減少する。すなわち、プルロープ3をウインチ2に巻き付ける過程において巻線柱21が駆動され、プルワイヤ6の巻線柱21への巻き付けを解除し、前記ワイヤ管理機構の作動により、可動プーリ42と固定プーリ41との間のプルワイヤ6の長さが徐々に伸ばされ、且つ前記プルロープ3がワイヤ管理機構と連動することで、ワイヤ管理機構はプルロープ3をウインチ2に順次に巻き取るように駆動する。このため、本発明は、製造コストを削減し、製造精度の要求を低下させつつ、プルロープ3を順次巻き取ることを保証することができ、且つ全体構造が簡単である。
【0021】
なお、前記抵抗源は、モータ1、電磁ブレーキ装置、磁性粉体ブレーキ装置、風抵抗発生装置、又は水抵抗発生装置の何れか一つであってもよい。本発明の実施例は、モータ1を抵抗源とした場合を説明している。電磁ブレーキ装置、磁性粉体ブレーキ装置、風抵抗発生装置及び水抵抗発生装置は、当分野において公知の内容であるため、ここでは詳しく述べない。前記ワイヤ管理機構は、ガイドレール8とスライダ5が嵌合する移動機構又はレバーの揺動機構である。
【0022】
また、本発明は、コイルばねユニット9をさらに備えてもよい。前記コイルばねユニット9は、コイルばねケース(図示せず)とコイルばね(図示せず)を含み、前記コイルばねケースは、固定プレート7に固設され、前記コイルばねの一端は、コイルばねケースに固設され、前記コイルばねの他端は、ウインチ2の他端に固設され、これにより、力を加えてプルロープ3のウインチ2への巻き付けを解除する過程において、ウインチ2の他端に巻き付けられたコイルばねは締め付けられることになる。一方、力を加えない場合、コイルばねの弾性復元力の作用下で、コイルばねは巻き付けを解除し、これによりプルロープ3は自動的にウインチ2に再び巻き付けられ、自動的な復元を実現する。
【0023】
次に、本発明は、モータ1と固定プレート7との間に固設されたハウジング10と、ウインチ2の下方の両側に間隔をおいて設けられた2つの底支持部材06とをさらに備え、前記ハウジング10はウインチ2を覆い、前記プルロープ3の他端はハウジング10から突出し、前記ハウジング10はプルロープ3が動くためのロープ溝101が設けられ、前記底支持部材06は固定プレート7とモータ1との間に連結固定される。
【0024】
さらに、モータ1の出力端は、スペーサ04及び軸受05を外嵌することによって、ウインチ2の一端に接続されてもよい。すなわち、モータ1の出力端、スペーサ04及び軸受05は、ウインチ2の一端内に設けられ、これによりモータ1の出力端の回転によるウインチ2の回転は妨げられる。
【0025】
また、本発明は、ばね02をさらに備えてもよい。前記ばね02の一端は、ワイヤ管理機構と連動し、前記ばね02の他端は、モータ1に固定される。これにより、ばね02を利用してワイヤ管理機構を往復運動させることが容易になる。
【0026】
本発明の実施例1、実施例2及び実施例3の相違点は、以下の通りである。
【0027】
図1~
図3に示すように、本発明の実施例1に係る前記ワイヤ管理機構は、ガイドレール8とスライダ5が嵌合する移動機構を採用する。前記固定プレート7とモータ1との間に前記ガイドレール8が固設され、前記スライダ5は摺動可能にガイドレール8に穿設され、前記プルロープ3の他端はスライダ5から突出し、前記可動プーリ42はスライダ5に固設され、前記プルロープ3の他端はスライダ5と連動することで、スライダ5の移動量をウインチ2上でのプルロープ3の移動量と等しくする。
図1では、前記固定プーリ41を覆設するケーシングが設けられており、
図2では、前記固定プーリ41を覆設するケーシングが設けられていない。本実施例では、前記スライダ5はU字型を採用している。これによりプルロープ3をスライダ5の壁面に沿って移動させることができるが、前記スライダ5の形状はこれに限定されない。スライダ5は、プルロープ3が動くための貫通孔を有する矩形ブロックを採用してもよく、前記プルロープ3の他端とスライダ5とを連動させる。
【0028】
また、前記ばね02の一端は、スライダ5と連動し、前記ばね02の他端は、モータ1に固定される。これによりプルロープ3をウインチ2に巻き付ける過程において巻線柱21が駆動され、プルワイヤ6の巻線柱21への巻き付けが解除され、前記スライダ5がばね02の弾性力の作用下でばね02の他端へ移動することにより、可動プーリ42と固定プーリ41との間のプルワイヤ6の長さは徐々に伸ばされ、且つ前記プルロープ3の他端がスライダ5と連動することで、スライダ5はプルロープ3をウインチ2に順次巻き取るように駆動する。
【0029】
さらに、前記スライダ5の上方には基台01が固設され、前記基台01にはプルロープ3の他端が突出するための貫通孔011が設けられる。前記貫通孔011の一方側には凹溝0121を有するサブ固定プーリ012が設けられ、前記プルロープ3はサブ固定プーリ012の凹溝0121内に係入される。前記貫通孔011の他方側には、前記可動プーリ42が設けられる。これによりプルロープ3に力を加えやすく、プルロープ3の抵抗を減らし、前記プルロープ3の他端をスライダ5に連動させる。
【0030】
前記ばね02の一端は基台01に固設され、前記モータ1には支持フレーム03が固設され、前記ばね02の他端は支持フレーム03に固設される。これにより、力を加えてプルロープ3のウインチ2への巻き付けを解除する過程において、スライダ5は基台01を駆動して固定プレート7方向に向かって移動させ、ばね02は引っ張られる。一方、力を加えない場合、前記スライダ5がばね02の弾性力の作用下でばね02の他端へ移動することにより、可動プーリ42と固定プーリ41との間のプルワイヤ6の長さは徐々に伸ばされ、且つ前記プルロープ3の他端がスライダ5と連動することで、スライダ5はプルロープ3を自動的にウインチ2に再び巻き付けるように駆動し、自動的な復元が実現される。
【0031】
図4に示すように、本発明の実施例2に係る前記ワイヤ管理機構は、レバーの揺動機構を採用する。前記レバーの揺動機構は、プーリ軸071と少なくとも1つの連結棒072を含み、前記プーリ軸071は可動プーリ42を穿設する。前記プーリ軸071の端部は連結棒072に固定され、前記連結棒072の底端は底支持部材06に外嵌された連結ブロック073に回転可能に接続されている。これにより、連結棒072の揺動でプーリ軸071及び可動プーリ42は駆動され、プルロープ3をウインチ2に順次巻き取ることができる。前記連結棒072の揺動量はプルロープ3のウインチ2上での移動量に等しい。
【0032】
さらに、本発明は、ばねプルプレート074と、凹溝0121を有するサブ固定プーリ012とをさらに含んでもよい。前記プルロープ3はサブ固定プーリ012の凹溝0121内に係入され、前記プーリ軸071はサブ固定プーリ012及びばねプルプレート074を穿設する。前記ばねプルプレート074はU型であってもよい。前記モータ1には支持フレーム03が固設され、前記ばね02の一端は、ばねプルプレート074に固設されている。前記ばね02の他端は、支持フレーム03に固設され、前記ばねプルプレート074は、サブ固定プーリ012と可動プーリ42を挟持する。これにより、ばね02はプーリ軸071を往復運動させるように駆動し、可動プーリ42と固定プーリ41との間のプルワイヤ6の長さを徐々に変化させることができる。
【0033】
図5に示すように、本発明の実施例3に係るワイヤ管理機構は、レバーの揺動機構を採用する。前記レバーの揺動機構は、プーリ軸071、三角ブロック075及び少なくとも1つの連結棒072を含む。本実施例では、前記連結棒072及び三角ブロック075の数はいずれも2つであるが、これに限定されない。前記プーリ軸071は、可動プーリ42を穿設し、前記プーリ軸071の端部は、三角ブロック075の一つの角に固定されている。前記固定プレート7とモータ1との間には、ガイドレール8が固設され、前記連結棒072の先端は、ガイドレール8に回転可能に接続されている。前記連結棒072の底端は、三角ブロック075のもう一つの角に接続され、前記三角ブロック075の最後の角は、連結片076に接続され、前記連結片076は、固定プレート7に回転可能に接続されている。これにより、連結棒072及び三角ブロック075の協働揺動を利用して、プーリ軸071及び可動プーリ42を駆動することで、プルロープ3をウインチ2に順次巻き取ることができる。前記三角ブロック075の一つの角の揺動量は、プルロープ3のウインチ2上での移動量に等しい。
【0034】
さらに、本発明は、ばねプルプレート074と、凹溝0121を有するサブ固定プーリ012をさらに含んでもよい。前記プルロープ3はサブ固定プーリ012の凹溝0121内に係入され、前記プーリ軸071はサブ固定プーリ012及びばねプルプレート074を穿設する。前記ばねプルプレート074はU型であってもよい。前記モータ1に支持フレーム03が固設され、前記ばね02の一端は、ばねプルプレート074に固設されている。前記ばね02の他端は、支持フレーム03に固設され、前記ばねプルプレート074は、サブ固定プーリ012と可動プーリ42を挟持する。これにより、ばね02はプーリ軸071を往復運動させるように駆動し、可動プーリ42と固定プーリ41との間のプルワイヤ6の長さを徐々に変化させることができる。
【0035】
図6は、本発明を適用した下肢伸展トレーニング器具に係るパワータイプフィットネス機器である。当該機器は、主にトレーニング器具外部構造1’と抵抗モジュールケース2’とを備える。本発明は、抵抗モジュールケース2’の内部に取り付けられ、抵抗モジュールケース2’は、プルロープ3を本発明から外部へ延在するための開口を有する。連動プーリ4’は、トレーニング器具外部構造1’に固定され、前記連動プーリ4’は、第1の連動プーリ41’と第2の連動プーリ42’を含む。前記プルロープ3は、抵抗モジュールケース2’から出て、第2の連動プーリ42’を経てから、第1の連動プーリ41’を経て、最終的にトレーニング器具外部構造1’に設けられたカムディスク5’に巻かれる。下腿による伸展トレーニングを行う際に、スポンジボールを被せたトレーニング器具外部構造1’のハンドル7’を移動させるように駆動することで、カムディスク5’は回転するように駆動され、カムディスク5’の回転によりプルロープ3を伸縮させることができる。ハンドル7’は、トレーニング器具外部構造1’に設けられた位置調節機構6’に剛結合され、位置調節機構6’は、ラッチにより剛結構造の角度を変化させることでハンドル7’の位置を変化させる。下腿は、ハンドル7’を押すことで伸展トレーニングを行い、大腿を固定するトレーニング器具外部構造1’のもう一つのハンドル9’は、トレーニング器具外部構造1’に設けられた別の位置調節機構8’に剛結合され、別の位置調節機構8’は、ラッチの位置を変えて剛結構造の角度を変化させることにより、大腿を固定するハンドル9’の位置を変更する。
【0036】
以上、本発明の技術内容及び技術的特徴を開示してきたが、本発明の構成部品の数は上述のものに限定されず、当業者であれば、本発明の創作の精神を逸脱しない範囲で、本発明の開示に基づいて種々の置換や修正を行うことができる。したがって、本発明の保護範囲は、実施の形態によって開示されたものに限定されるものではなく、本発明から逸脱しない範囲での置換や修正を含むものとし、且つこれらは特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0037】
1 モータ
2 ウインチ
21 巻線柱
3 プルロープ
4 プーリ群
41 固定プーリ、42 可動プーリ
5 スライダ
6 プルワイヤ
7 固定プレート
8 ガイドレール
9 コイルばねユニット
10 ハウジング
101 ロープ溝
01 基台
011 貫通孔、012 サブ固定プーリ
0121 凹溝
02 ばね
03 支持フレーム
04 スペーサ
05 軸受
06 底支持部材
071 プーリ軸、072 連結棒072
073 連結ブロック、074 ばねプルプレート
075 三角ブロック、076 連結片
1’ トレーニング器具外部構造
2’ 抵抗モジュールケース
4’ 連動プーリ
41’ 第1の連動プーリ、42’第2の連動プーリ
5’ カムディスク
7’,9’ ハンドル、6’,8’ 位置調節機構