特許7095948IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

テーラードブランクの取り出し方法に関し、更に詳しくは、スタックの最上位に位置する最上位テーラードブランクを取り出すための取り出し方法

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかしながら、上述した吸着手段にバネ等を取り付けた特殊仕様の場合は、バネの分の重量が増加するため、吸着手段に、その分の重量負荷が加わるという問題がある。この場合、慣性の観点から、吸着手段の駆動速度が低下し、吸着の精度も低下することになる。 また、テーラードブランクの薄肉のブランク片同士が積層された部分は、その上端が端面視で湾曲することになるため、吸着手段の吸着部がその上面を吸着できない場合がある(図1の(b)参照)。 また、テーラードブランクの段取り替え等により、吸着手段のバネをロッドに対応できるように交換する必要があるため、手間がかかるという欠点もある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者等は、課題を解決するため鋭意検討したところ、薄肉領域と厚肉領域との上面が略面一となり、且つ、それらの上端が予め設定された取り出し位置に到達するまで、複数のリフターをそれぞれ独立に駆動させてスタックを上昇させるスタック上昇ステップを採用することにより、課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。

発明の効果[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明のテーラードブランクの取り出し方法においては、ディスタック装置の複数のリフターを、それぞれ独立に駆動させることが可能となっている。すなわち、昇降させる際の移動量をリフター毎に変えることができる。このことから、テーラードブランクの取り出し方法においては、スタック上昇ステップにおいて、複数のリフターがそれぞれ独立に薄肉領域(及び厚肉領域)を上昇させることにより、薄肉領域と厚肉領域との上面が略面一となるようにすることができる。

これにより、薄肉領域の上端が湾曲せず、薄肉領域の上面が厚肉領域の上面と面一の平面となるため、吸着手段の吸着部が確実に最上位テーラードブランクを吸着することが可能となる。すなわち、吸着が不十分となり、吸着したテーラードブランクが取り出し中に落下する等のエラーが生じることを抑制できる。
また、テーラードブランクの取り出し方法においては、複数のリフターが、厚肉領域及び薄肉領域の上端が予め設定された取り出し位置に到達するまで、当該スタックを上昇させることにより、次の吸着ステップにおいて、吸着部を最上位テーラードブランクに容易且つ確実に吸着させることが可能となる。

したがって、テーラードブランクの取り出し方法によれば、スタック上昇ステップ、吸着ステップ、ブランク上昇ステップ、搬送ステップ及びピッチ上昇ステップを行うことにより、最上位テーラードブランクを確実に吸着して取り出すことができる。
また、スタック上昇ステップが行われた後、吸着ステップ、ブランク上昇ステップ、搬送ステップ及びピッチ上昇ステップを繰り返し行うことにより、テーラードブランクを連続して順次取り出すことができる。
なお、テーラードブランクの取り出し方法においては、既存の吸着手段を用いることができ、バネ等の余分な装置を取り付ける必要もないため、手間がかからないという利点もある。

このとき、本発明のテーラードブランクの取り出し方法においては、複数のリフターがいずれもサーボシリンダであることが好ましい。この場合、比較的狭いスペースであっても設置することができ、且つ、サーボモータの回転数を制御するだけで、正確な位置制御を行うことができる。

本発明のテーラードブランクの取り出し方法においては、ディスタック装置が、取り出し位置に向けて配置された複数の第1検出センサー及び複数の第2検出センサーを更に備える場合、厚肉領域の上端及び薄肉領域の上端が取り出し位置に到達したか否かを検出することができる。
これにより、最上位テーラードブランクが取り出し位置に到達したことを確認してから次の吸着ステップを行うことができる。また、第1検出センサー及び第2検出センサーからの信号に基づいて、各リフターの駆動を制御することも可能となる。

本発明のテーラードブランクの取り出し方法においては、第1検出センサー及び第2検出センサーが光線を発射する光電センサーである場合、複数の吸着部を、光線の平面位置に対応するように配列することにより、最上位テーラードブランクに確実に吸着させることが可能となる。すなわち、第1検出センサー及び第2検出センサーが検出しない光線同士の間に、突起部等があったとしても、吸着部をそこに吸着させないようにすることで、吸着不良等のエラーが生じることを抑制できる。

本発明のテーラードブランクの取り出し方法においては、吸着部として、弾性変形が可能な吸着カップを採用することにより、伸縮する分だけ自由度があるため、最上位テーラードブランクの上端が取り出し位置Pよりも下方に位置した場合であっても対応することができる。その結果、最上位テーラードブランクを1枚ずつ複数回取り出した後に、ピッチ上昇ステップを行うことが可能となる。すなわち、ピッチ上昇ステップを行う頻度を減らせるので、テーラードブランクを取り出す効率を向上させることができる。

本発明のテーラードブランクの取り出し方法においては、ディスタック装置が、マグネットフロータ及びエアーブローを備える場合、最上位テーラードブランクを取り出す際に、当該最上位テーラードブランクに、直下のテーラードブランクが密着した状態となって取り出されてしまう、いわゆるダブルブランクが生じることを抑制することができる。

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】 図1の(a)は、本テーラードブランクの取り出し方法により取り出されるテーラードブランクを示す概略側面図であり、図1の(b)は、複数のテーラードブランクが積層されたスタックを示す概略側面図である。
【図2】 図2は、本テーラードブランクの取り出し方法に用いられるディスタック装置の全体を示す概略側面図である。
【図3】 図3は、本テーラードブランクの取り出し方法を示すフローチャートである。
【図4】 図4は、本テーラードブランクの取り出し方法のスタック上昇ステップを説明するための概略側面図である。
【図5】 図5は、本テーラードブランクの取り出し方法の吸着ステップを説明するための概略側面図である。
【図6】 図6は、本テーラードブランクの取り出し方法のブランク上昇ステップを説明するための概略側面図である。
【図7】 図7の(a)及び(b)は、他のテーラードブランクの取り出し方法により取り出されるテーラードブランクを示す概略側面図である。

代表図 図1本件の代表的な図

1・・・載置台 11・・・貫通孔 2・・・リフター 3・・・吸着手段 31・・・吸着部 32・・・アーム部 41・・・第1検出センサー 42・・・第2検出センサー 5・・・マグネットフロータ 51・・・スタック上昇ステップ 52・・・吸着ステップ 53・・・ブランク上昇ステップ 54・・・搬送ステップ 55・・・ピッチ上昇ステップ 6・・・エアーブロー D・・・ディスタック装置 F・・・フレーム P・・・取り出し位置 S・・・スタック S1・・・薄肉領域 S2・・・厚肉領域 X・・・テーラードブランク(最上位テーラードブランク) X1・・・薄肉のブランク片 X2・・・厚肉のブランク片

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