(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-27
(45)【発行日】2022-07-05
(54)【発明の名称】積層アセンブリ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
B32B 5/04 20060101AFI20220628BHJP
A61F 13/56 20060101ALI20220628BHJP
【FI】
B32B5/04
A61F13/56 200
(21)【出願番号】P 2019501559
(86)(22)【出願日】2017-07-11
(86)【国際出願番号】 FR2017051899
(87)【国際公開番号】W WO2018011516
(87)【国際公開日】2018-01-18
【審査請求日】2020-05-26
(32)【優先日】2016-07-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】596170996
【氏名又は名称】アプリックス
【氏名又は名称原語表記】APLIX
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モワナール、ナタリー
(72)【発明者】
【氏名】マルシェ、ティエリー
【審査官】加賀 直人
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-529165(JP,A)
【文献】特表2009-536888(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 5/04
A61F 13/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向(X)及び長手方向(X)に直交する横方向(Y)に延在する積層アセンブリ(10)であって、前記積層アセンブリは、不織シート(12)及び弾性フィルム(24)を共に積層し、前記不織シート(12)が、長手方向(X)に測定された不織シートの長さにわたって、かつ、横方向(Y)で測定された不織シートの幅よりも厳密に小さい幅にわたって延在する、少なくとも1つの活性化領域(14)を含み、前記不織シートは、前記不織シートと前記弾性フィルムが積層される前に、前記横方向(Y)に伸ばされることによって活性化され、横方向(Y)における前記不織シート(12)の活性化領域(14)の活性化度は、横方向(Y)における前記弾性フィルム(24)の活性化度と異なり、横方向(Y)における前記不織シート(12)の活性化領域(14)の活性化度は、
横方向(Y)における前記弾性フィルム(24)の活性化度より、20%~200%
高い範囲にあることを含む、積層アセンブリ。
【請求項2】
前記不織シートは第1の不織シート(12)であり、前記積層アセンブリ(10)は第2の不織シート(30)を含み、前記弾性フィルム(24)は前記第1の不織シート(12)と前記第2の不織シート(30)との間に挿入される、請求項1に記載の積層アセンブリ(10)。
【請求項3】
前記不織シートは第1の不織シート(12)であり、前記積層アセンブリ(10)は第2の不織シート(30)を含み、前記第2の不織シート(30)は前記第1の不織シート(12)と前記弾性フィルム(24)との間に少なくとも部分的に挿入される、請求項1に記載の積層アセンブリ(10)。
【請求項4】
前記第2の不織シート(30)は活性化領域を含まない、請求項2又は3に記載の積層アセンブリ(10)。
【請求項5】
前記第2の不織シート(30)が前記長手方向(X)に測定された前記不織シートの長さにわたって、かつ、前記横方向(Y)に測定された前記不織シートの幅よりも厳密に小さい幅にわたって延在する、少なくとも1つの活性化領域(14)を含み、前記横方向(Y)における前記第2の不織シート(30)の前記活性化領域(14)の前記活性化度は、20%~200%の範囲にある、請求項2又は3に記載の積層アセンブリ(10)。
【請求項6】
前記横方向(Y)における第1の不織シート(12)の活性化領域(14)の活性化度は、前記横方向(Y)における第2の不織シート(30)の活性化領域(14)の活性化度と異なる、請求項2~5のいずれか一項に記載の積層アセンブリ(10)。
【請求項7】
横方向(Y)における前記第2の不織シート(30)の前記活性化領域(14)の活性化度は、横方向(Y)における前記弾性フィルム(24)の活性化度と異なる、請求項2~6のいずれか一項に記載の積層アセンブリ(10)。
【請求項8】
前記不織シート(12、30)が、カード加工され、かつ、カレンダー加工された不織布である、請求項1~7のいずれか一項に記載の積層アセンブリ(10)。
【請求項9】
前記不織シート(12、30)がスパンレース型の不織布である、請求項1~7のいずれか一項に記載の積層アセンブリ(10)。
【請求項10】
前記不織シート(12、30)がスパンメルト型の不織布である、請求項1~7のいずれか一項に記載の積層アセンブリ(10)。
【請求項11】
長手方向(X)及び長手方向(X)に直交する横方向(Y)に延在する積層アセンブリ(10)の製造方法であって、前記方法は、以下のステップ:
-長手方向(X)で測定した不織シートの長さにわたって、かつ、横方向(Y)で測定した不織シートの幅よりも厳密に小さい幅にわたって延在する不織シート(12)の領域を、横方向(Y)
において、前記弾性フィルム(24)の活性化度より20%~200%
高い範囲で活性化すること、
-弾性フィルム(24)を用意すること、
-前記不織シートを前記横方向(Y)に伸ばすことにより活性化した後に、不織シート(12)を弾性フィルム(24)と積層すること、を含む製造方法。
【請求項12】
前記不織シート(12)を積層する前に、前記不織シート(12)を接着剤(18)でコーティングするステップを含む、請求項11に記載の製造方法。
【請求項13】
前記不織シートは第1の不織シート(12)であり、前記製造方法は、第2の不織シート(30)を用意するステップと、前記第2の不織シート(30)を前記弾性フィルム(24)上に積層するステップとを含む、請求項11又は12に記載の製造方法。
【請求項14】
前記不織シートは第1の不織シート(12)であり、前記製造方法は、第2の不織シート(30)を用意するステップと、前記第2の不織シート(30)を前記第1の不織シート(12)と積層するステップとを含む、請求項11又は12に記載の製造方法。
【請求項15】
前記第2の不織シート(30)を積層する前に、前記第2の不織シート(30)は、前記長手方向(X)において測定された前記不織シートの長さにわたって延在する領域にわたって、かつ、前記横方向(Y)において測定された前記不織シートの幅よりも厳密に小さい幅にわたって、20%~200%の範囲で前記横方向(Y)に活性化される、請求項13又は請求項14に記載の製造方法。
【請求項16】
前記第2の不織シート(30)を積層する前に、前記第2の不織シート(30)を接着剤(18)でコーティングするステップを含む、請求項15に記載の製造方法。
【請求項17】
前記積層アセンブリ(10)は、前記横方向(Y)において200%未満で活性化される、請求項11~16のいずれか一項に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、不織シートを含む積層アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
より詳細には、本開示が不織シート、及び衛生分野での使用、特に使い捨ておむつの弾性タブの製造に適した積層アセンブリに関する。
【0003】
一般に、このような積層アセンブリは2つの不織シートの間に挿入された弾性フィルムに固定された2つの不織シートを含み、2つの不織シート及び弾性フィルムは、三重積層体とも呼ばれる積層アセンブリを形成するために、積み重ねによって一緒に組み立てられる。
【0004】
このような不織シートは、一般に、弾性フィルムの伸長容量よりも小さい伸長容量を呈するので、所望の伸長容量を有する製品を容易に得ることは困難である。次いで、所望の横方向の伸長容量を与えるように三重積層体を横方向に伸ばすために、三重積層体に処理を施すことが必要である。
【0005】
それにもかかわらず、そのような積層アセンブリを製造する間、その処理中に、積層アセンブリ、より詳細には弾性フィルム、の穴のような特定の欠陥が現れることがある。これは、積層アセンブリが製造ライン上で破損するか、又は積層アセンブリが伸長方向に引っ張られるときに、積層アセンブリの望ましくない汚染を引き起こし、それを洗浄するために製造ラインを停止させることにつながる。さらに、積層アセンブリが穴、切れ目、若しくは裂け目を含む場合、又は汚染されている場合、それを使用することができず、廃棄される。積層アセンブリが非伸長状態にある間、いくつかの穴は肉眼で見ることができ、積層体が伸ばされるとより大きくなり得る。したがって、それらは検出が容易である。対照的に、他の穴は弾性体のみに存在してもよく、積層アセンブリが伸長状態にあるときのみ、肉眼で見ることができる。それらの検出は困難である。他の穴、切れ目、又は裂け目もまた、第1に上述の処理の間に形成され、及び/又は、第2に、積層体アセンブリが伸ばされるときに形成され得るものであり、例えば、積層体が使い捨ておむつのような最終成品に使用されると、それが破損を引き起こす原因となる。これらの穴、切れ目、及び/又は裂け目は、最終用途で検出されるので、検出するのが非常に困難である。全ての状況下で、このような穴は、ユーザによって知覚される最終成品の品質を低下させる。弾性フィルムの裂け目は、長手方向に伸長するときに検出するのが特に困難であり、特に、三重積層体に所望の横方向伸長能を与えるために使用される多量の横方向伸長のため、及び/又は特に弾性フィルムに含まれる硬質点の存在のため、上記の処理の間に形成され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、これらの欠点を少なくとも部分的に改善しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のために、本開示は長手方向及び長手方向に直交する横方向に延在する積層アセンブリを提供し、このアセンブリは一緒に積層される不織シート及び弾性フィルムを含み、この不織シートは長手方向に測定される不織シートの長さにわたって、及び横方向に測定される不織シートの幅よりも厳密に小さい幅にわたって延在する少なくとも1つの活性化領域を含み、横方向における不織シートの活性化領域の活性化度は横方向における弾性フィルムの活性化度とは異なり、横方向における不織シートの活性化領域の活性化度は、20%~200%の範囲にある。
【0008】
不織シートと弾性フィルムとは異なる活性化度を示すので、不織シートは弾性フィルムと積層される前に活性化されることが理解される。
【0009】
弾性フィルムと組み立てられる前の不織シートのこの活性化のために、横方向における良好な伸長容量を示す積層アセンブリが得られ、積層アセンブリの活性化を低減又は排除すること、すなわち、積層アセンブリの活性化度の低減が、ゼロに等しい活性化度にさらされる(積層アセンブリが活性化していない)程度になること、さえ可能になる。
【0010】
本開示において、用語「不織」は当業者によって一般に使用される定義内に入る全ての不織布を包含し、典型的には、固められた繊維及び/又はフィラメントを含むシートである。
【0011】
用語「弾性フィルム」は、横方向に加えられる伸長力の影響下で破断することなく伸ばされ、伸長力が解放された後にその初期形状及び寸法に実質的に戻ることができるフィルムを意味するために使用される。例として、それは、周囲温度(23℃)で、その初期サイズの100%だけ伸ばされた後、その初期サイズ(伸ばされる前)の20%未満、より好ましくは5%未満の、伸長及び解放(そのような残留変形は「永久歪み」又は「硬化」とも呼ばれる)後の残留変形又は残留磁気を保存するフィルムであってもよい。
【0012】
用語「活性化」は、積層アセンブリが活性化モジュールを通過する任意のプロセスを意味するために使用される。活性化モジュールは、積層アセンブリの不織シートの伸長容量を増加させるために、積層アセンブリを、活性化モジュールを通る積層アセンブリの移動方向に垂直な方向に伸ばす。
【0013】
積層アセンブリを活性化することは、不織シートの構造の結合を低減し、積層アセンブリが容易に(例えば10ニュートン(N)のわずかな力で)伸ばされ得ることを確実にするのに役立つ処理を含む。
【0014】
本発明者らは欠陥及び/又は汚染及び/又は穴、切れ目及び/又は裂け目の形成の原因の1つが、高い活性化度、例えば200%を超える活性化度を使用しながら活性化モジュールを通過する積層アセンブリにあることを確認した。
【0015】
したがって、本発明者らは、積層アセンブリの活性化を低減又は実際に排除することによって、積層アセンブリの活性化モジュールの通過に関連する積層アセンブリの欠陥及び/又は汚染及び/又は穴が低減又はさらには排除されることを確認した。
【0016】
具体的には活性化モジュールが2つの活性化ローラを備え、各活性化ローラは互いに間隔を置いて配置された平行な円板のスタックを備える。活性化ローラ及び円板はそれぞれ、横方向に延在する対称軸を有する。第1の活性化ローラの円板は第2の活性化ローラの円板間のギャップ(好ましくは円板間のギャップの中央)に配置され、2つの活性化ローラの対称軸は円板の直径よりも小さい距離だけ互いに離間され、その結果、ローラの円板間を通過する積層アセンブリの領域は横方向に伸ばされ、それによって活性化領域を形成する。これらの位置で、不織シートの繊維及び/又はフィラメントが伸長及び/又は破壊され、弾性フィルムが伸ばされる。2つの活性化ローラの対称軸間の距離が小さいほど、第2のローラに対する第1のローラの円板の相互貫入が大きくなり、したがって活性化度が大きくなることが理解され得る。
【0017】
活性化度は各々が異なる活性化ローラに属する2つの隣接する円板の端部間の距離と、活性化ローラの対称軸上に投影されたときの同じ2つの円板の端部間の距離との間の差を、活性化ローラの対称軸上に投影された同じ2つの円板の端部間の距離で割った比であり、パーセンテージとして表される。
【0018】
活性化度が大きいと、積層アセンブリの伸長が大きくなり、積層アセンブリ、特に弾性フィルムに穴、切れ目、又は裂け目を形成するリスクが増大する。
【0019】
さらに、不織シートが弾性フィルムに接着結合されると、活性化モジュールを通過する間に積層アセンブリに及ぼされる力が増大し、円板が積層アセンブリ内により広範囲に浸透すると、円板が、不織シートと弾性フィルムとを一緒に接着する接着剤に接触する可能性がある。したがって、活性化円板が接着剤に接触し得るので、積層アセンブリは、活性化円板に接着されたままであり得、ラインの速度が与えられると、製品は活性化ブロックに蓄積するのに数秒かかり、1つ以上の活性化円板を破壊するリスクがあるので、製造ラインを緊急に停止させる必要がある。このような破損は、長時間かつ高価なメンテナンス作業を必要とする。たとえ破損がなくても、活性化モジュールを洗浄し、次いで製造ラインを再始動することが、依然として必要である。活性化円板は、積層アセンブリが軽量の不織シートを呈する場合、接着剤によって汚染されるリスクがさらに大きい。ある状況では、接着剤が積層アセンブリ上に堆積し、それを汚染する可能性がある。接着剤はまた、不織シートから繊維を引き裂くことがあり、不織シートは次いで、積層アセンブリ上に堆積し、それを汚染することがある。さらに、繊維が引き裂かれると、不織シートに望ましくない穴が形成されることがある。
【0020】
不織シートは既に活性化されているので、不織シートが弾性フィルムと積層されると、積層アセンブリは満足な伸長容量を示し、積層アセンブリは活性化される必要がない。従って、弾性フィルムは活性化されない。これは、有利には特に製造ラインの緊急停止につながり得る、活性化モジュールの円板上への接着剤の転移に関連する汚染のリスクを回避し、弾性フィルムの伸張を回避し、弾性フィルムに形成される穴、切れ目、及び/又は裂け目を回避する。したがって、廃棄される積層アセンブリの量を減少させることができ、また、洗浄のために生産ラインが停止される時間の長さを減少させることができる。
【0021】
また、不織シートの活性化領域は、弾性フィルムの幅よりも小さくない幅を有することを想定することも可能である。
【0022】
積層アセンブリを活性化する間の層間剥離の問題を回避するために、積層アセンブリの活性化領域の幅は、弾性フィルムの幅よりも小さい。
【0023】
不織シートは、弾性フィルムと組み立てられる前に活性化されるので、弾性フィルムの幅と同等又はそれより大きくてもよい幅にわたって不織シートを活性化することが可能である。当然のことながら、活性化領域の幅は、弾性フィルムの幅よりも小さくてもよいことが理解され得る。
【0024】
横方向における不織シートの活性化領域の活性化度は、40%~200%の範囲、より詳細には40%~160%の範囲にあり得る。
【0025】
さらに、弾性フィルムと組み立てられる前に活性化された不織シート自体を含む積層アセンブリが活性化されることも可能である。それにもかかわらず、不織シートが弾性フィルムと組み立てられる前に活性化されたので、積層アセンブリの同一の伸長容量のために、積層アセンブリの活性化度は、不織シートが弾性フィルムと組み立てられる前に活性化されなかった場合に必要とされる活性化度よりも低い活性化度まで活性化され得る。これは有利には特に製造ラインの緊急停止を必要とする、活性化モジュールの円板上に転移される接着剤に関連する汚染のリスクを低減し、弾性フィルムの伸張は弾性フィルムに穴、切れ目、及び/又は裂け目を形成するようなリスクを低減する。円板に転移される接着剤の量は、軽量の不織シートを使用する場合に増加する。したがって、廃棄される積層アセンブリの量を減少させることができ、また、製造ラインが洗浄のために停止される時間の長さを減少させることができる。
【0026】
例として、積層アセンブリは、横方向に200%未満、好ましくは150%未満、さらにより好ましくは125%未満、特に100%未満まで活性化することができる。
【0027】
弾性フィルムは、不織シートの幅よりも小さい幅を呈してもよい。
【0028】
弾性フィルムは不織シートの幅に実質的に等しい幅のフィルムを形成するために、不織シートの活性化領域に組み立てられるように、非弾性材料と共押出しされてもよい。
【0029】
弾性フィルムは、弾性接着剤によって形成されてもよい。
【0030】
次いで、弾性フィルムを不織シート上に押し出し、続いて不織シートと積層することができる。活性化領域は、長手方向に測定された不織シートの全長にわたって延在してもよい。
【0031】
例として、不織シートは乾式レイド技術(乾式プロセス)、湿式レイド技術(湿式プロセス)、又はスパンレイド技術(溶融紡糸/押出プロセス)によって得られる繊維及び/又はフィラメントのシートによって構成され得、繊維及び/又はフィラメントは機械的、熱的、化学的、及び/又は接着結合によって固化される。
【0032】
不織シートは、カード加工され、かつ、カレンダー加工された不織布であってもよい。
【0033】
カード加工され、かつ、カレンダー加工された不織シートは、シート全体にわたって実質的に均一に分布する熱硬化によるシートの硬化点を示す繊維のシートを含む不織布である。硬化は繊維間のある程度の結合を提供し、繊維の取扱い及び輸送を可能にし、特に、繊維をリールの形態で巻き、続いて巻き戻すことを可能にする。カード加工され、かつ、カレンダー加工された不織シートを活性化することは、不織シートの繊維を伸ばし、及び/又は破壊し、及び/又はシートの硬化点を変形させるのに役立つ。これにより、不織シートの伸長容量が増加する。
【0034】
カード加工され、かつ、カレンダー加工された不織シートの繊維は、1デシテックス(dTex)~8dTexの範囲、好ましくは1.3dTex~6.7dTexの範囲、さらに好ましくは1.6dTex~5.5dTexの範囲にある。
【0035】
Texは、織物繊維の繊度のためのSI単位である。それは、繊維の長さ1000メートル(m)に対するグラム(g)での重量として表される。
【0036】
不織シートは第1の不織シートであってもよく、積層アセンブリは第2の不織シートを含んでもよく、弾性フィルムは第1の不織シートと第2の不織シートとの間に挿入されてもよい。
【0037】
弾性フィルムが第1の不織シートと第2の不織シートとの間に挿入されると、不織シートのみが使用者に接近可能である。
【0038】
弾性フィルムは、弾性接着剤によって形成されてもよい。
【0039】
弾性接着剤は第1の不織シート上に押し出されてもよく、弾性接着剤でコーティングされた第1の不織シートは次いで、第2の不織シートと積層されてもよく、又はその逆であってもよい。
【0040】
弾性接着剤はまた、2つの不織シートの間に直接押し出されてもよく、続いて、2つの不織シート及び弾性接着剤が互いに積層されてもよい。
【0041】
弾性フィルムは弾性接着剤によって形成することができ、不織シートの幅に実質的に等しい幅のフィルムを形成するために、非弾性接着剤によって形成された非弾性材料と共押出しすることができ、弾性フィルムは、不織シートの活性化領域と組み立てられる。
【0042】
不織シートは第1の不織シートであってもよく、積層アセンブリは第2の不織シートを含んでもよく、第2の不織シートは第1の不織シートと弾性フィルムとの間に少なくとも部分的に挟まれてもよい。
【0043】
弾性フィルムは活性化される必要はない。
【0044】
第2の不織シートは、活性化領域を有する必要はない。したがって、第2の不織シートは活性化されない。
【0045】
第2の不織シートは長手方向に測定された不織シートの長さにわたって、かつ横方向に測定された不織シートの幅よりも厳密に小さい幅にわたって延在する少なくとも1つの活性化領域を含むことができ、横方向における第2の不織シートの活性化領域の活性化度は、20%~200%の範囲にあることができる。
【0046】
横方向における第2の不織シートの活性化領域の活性化度は、20%~200%の範囲、特に40%~200%の範囲、さらにより特に40%~160%の範囲にあってよい。
【0047】
横方向における第1の不織シートの活性化領域の活性化度は、横方向における第2の不織シートの活性化領域の活性化度と異なっていてもよい。
【0048】
第1及び第2の不織シートを別々に活性化することによって、第1及び第2の不織シートの性質に応じて、各不織シートを異なる活性化度に活性化して、各不織シートの性質に適合させて、満足のいく積層アセンブリを得ることが可能である。
【0049】
横方向における第2の不織シートの活性化領域の活性化度は、横方向における弾性フィルムの活性化度とは異なり得る。
【0050】
積層アセンブリは2つの不織シートを弾性フィルムと積層し、組み立てた後に活性化され得ることが理解され得る。それにもかかわらず、弾性フィルムと組み立てられる前に活性化された第2の不織シートは、弾性フィルムの活性化度とは異なる活性化度を示す。
【0051】
当然ながら、積層アセンブリが活性化されない場合、弾性フィルムの活性化度はゼロであり、第2の不織シートの活性化度は、弾性フィルムの活性化度とは異なる。
【0052】
不織シートは、スパンレース型の不織シートであってもよい。
【0053】
スパンレース型の不織布は、(エンドレス)フィラメント及び/又は一般に30ミリメートル(mm)~60mmの範囲にある長さの繊維から作られ、ハイドロボンディングによって固められる不織布である。衛生分野では、柔らかさと自然な変形能力から、スパンレース型の不織布が一般的に使用されている。スパンレース不織布はその本来の変形能力のために、特に「ネックダウン」現象を受けやすく、すなわち、所与の方向に張力が加えられると、直交する方向に大量の変形を受ける。その結果、大量の長手方向の張力を受ける生産ラインでは、スパンレース型の不織シートが横方向に大きく収縮する。従って、積層アセンブリの所望の幅に対して、ネックダウン現象を考慮に入れるために、一般にスパンレース型の不織シートの幅がより大きくなるように準備される。
【0054】
スパンレース型の不織シートを活性化することによって、一定の積層アセンブリ幅について、スパンレース型の不織シートが活性化されなかった場合に、スパンレース型の不織シートが必要としたものであろう幅よりも小さい幅を示すスパンレース型の不織シートを有することが可能である。これは、積層アセンブリの製造コストを低減するのに役立つ。スパンレース不織シートの事前の活性化によって、製造ラインに沿って通過する前に、スパンレース不織布の幅より大きく及び/又は等しく、又は、より小さく及び/又は等しくなるように、その幅を調節することが可能である。
【0055】
不織シートは、スパンメルト型の不織布であってもよい。
【0056】
スパンメルト型不織布はスパンボンド型不織布、メルトブロー型不織布、及び少なくとも1つのスパンボンド型層及び少なくとも1つのメルトブロー型層(例えば、SM、SMS、SMMMS、SMMMS、SMMMS、SMMMSS、SSMMMMSS、又はS及びM層の任意の他の組合せ(ここで、Sはスパンボンド型層を表し、Mはメルトブロー型層を表す))を含む不織布を含む。スパンメルト型不織布は、押出により得られたフィラメントからなる不織布である。
【0057】
スパンメルト型の不織シートを活性化することは、不織シートのフィラメントを伸ばす及び/又は破壊するのに役立つ。これは、不織シートの伸長容量を増加させるのに役立つ。
【0058】
本開示はまた、長手方向及び長手方向に直交する横方向に延在する積層アセンブリを製造するための製造方法を提供し、この方法は、以下のステップを含む:
-横方向において、長手方向に測定された不織シートの長さにわたって、かつ横方向に測定された不織シートの幅よりも厳密に小さい幅にわたって延在する不織シートの領域を、20%~200%の範囲で活性化する;
-弾性フィルムを用意し;
-不織シートに弾性フィルムを積層する。
【0059】
横方向における不織シートの活性化領域の活性化度は、40%~200%の範囲、特に40%~160%の範囲にあってよい。
【0060】
不織シートと弾性フィルムとを一緒に積層することは、不織シートを弾性フィルムと一緒に組み立てて固定するのに役立つ。不織シート及び弾性フィルムは接着剤を用いて又は用いずに組み立てられ、一緒に固定され得る。
【0061】
例えば、フィルムが押出後に完全に冷却される前に、不織シートが弾性フィルムと積層されるときに、不織シートの繊維及び/又はフィラメントを弾性フィルムに封入することを想定することが可能である。
【0062】
不織シートもしくは弾性フィルムをそれらの幅全体にわたって積層することによって、又は不織シートもしくは弾性フィルムの幅の一部のみにわたって、例えば超音波溶接によって、又は熱間もしくは冷間カレンダー加工によって積層することによって、不織シートを弾性フィルムと組み立てることも考えられる。
【0063】
不織シートを積層する前に、この方法は、不織シートを接着剤でコーティングするステップを含むことができる。
【0064】
接着剤は、長手方向に連続する様式で不織シート上に堆積され得る。また、不織シート上に、長手方向に不連続となるように堆積させることもできる。
【0065】
不織シートの活性化領域において、接着剤は、横方向に不連続に堆積され得る。したがって、不織シートの活性化領域において、接着剤は複数の接着剤のライン、例えば、長手方向に連続するラインを形成し、各ラインの幅は、活性化領域の幅よりも小さい。
【0066】
接着剤の線の幅及び横方向を横切るそれらの間隔を適合させることが可能である。
【0067】
不織シートを積層する前に、この方法は、弾性フィルムを接着剤でコーティングするステップを含むことができる。
【0068】
不織シートは第1の不織シートであってもよく、製造方法は第2の不織シートを用意するステップと、第2の不織シートを弾性フィルム上に積層するステップとを含んでもよい。
【0069】
弾性フィルム上に第2の不織シートを積層するステップは、実質的に、弾性フィルム上に第1の不織シートを積層するステップと共に実行することができる。これらの積層ステップは、連続して同様に良好に行うことができる。
【0070】
弾性フィルムは、弾性接着剤によって形成されてもよい。
【0071】
弾性フィルムは第1の不織シート上に押し出されてもよく、弾性接着剤でコーティングされた第1の不織シートは、次いで第2の不織シートと積層されてもよく、又はその逆であってもよい。
【0072】
弾性接着剤はまた、2つの不織シートの間に直接押し出されてもよく、続いて、2つの不織シート及び弾性接着剤が互いに積層されてもよい。
【0073】
不織シートは第1の不織シートであってもよく、製造方法は第2の不織シートを用意するステップと、第2の不織シートを第1の不織シートと積層するステップとを含んでもよい。第2の不織シートは、弾性体との積層中に積層されてもよく、又は弾性体との積層前又は後のいずれかで、別個のステップ中に積層されてもよい。
【0074】
第2の不織シートを積層する前に、第2の不織シートは、長手方向に測定された不織シートの長さにわたって延在する領域にわたって、及び横方向に測定された不織シートの幅よりも厳密に小さい幅にわたって、20%~200%の範囲で横方向に活性化され得る。
【0075】
横方向における第2の不織シートの活性化領域の活性化度は、40%~200%の範囲、特に40%~160%の範囲にあってよい。
【0076】
第2の不織シートを積層する前に、本方法は、第2の不織シートを接着剤でコーティングするステップを含むことができる。
【0077】
接着剤は、長手方向に連続する様式で不織シート上に堆積され得る。また、不織シート上に、長手方向に不連続となるように堆積させることもできる。
【0078】
不織シートの活性化領域において、接着剤は、横方向に不連続に堆積され得る。したがって、不織シートの活性化領域において、接着剤は複数の接着剤の線、例えば、長手方向に連続する線、及び活性化領域の幅よりも小さい幅の線を形成する。
【0079】
積層アセンブリは、横方向に200%未満、特に150%未満、より具体的には125%未満、さらにより具体的には100%未満で活性化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、非限定的な例として与えられる本発明の実施形態の以下の説明から明らかになる:
【
図1A】第1の実施形態による積層アセンブリの分解断面図である。
【
図2】第2実施形態による積層アセンブリの分解断面図である。
【
図3A】第3実施形態による積層アセンブリの分解断面図である。
【
図4】第4の実施形態による積層アセンブリの分解断面図である。
【
図5】第5の実施形態による積層アセンブリの分解断面図である。
【
図6A】第6の実施形態による積層アセンブリの分解断面図である。
【
図7】不織シートを処理するための設備の側面図である。
【
図8】
図7の処理装置を瞬間tで通過する不織シートの平面図である。
【
図10】積層アセンブリを製造する方法のステップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0081】
図1Aは、第1の実施形態による積層アセンブリ10の断面YZの断面図である。
図1Aは、積層アセンブリ10の各要素を示すためのアセンブリ10の分解図である。
【0082】
この積層アセンブリ10は長手方向X及び長手方向Xに直交する横方向Yに延在する不織シート12を含み、不織シート12は、不織シート12の幅を横切って、不活性領域16によって分離された2つの活性化領域14を含む。不織シート12はまた、不織シート12の各側縁に不活性領域16を有する。用語「活性化領域」14は、積層前に活性化される領域14に関する。これは、事前活性化領域14とも呼ばれる。
【0083】
一例として、不織シート12は、カード加工され、かつ、カレンダー加工された不織布、スパンレース型の不織布、又はスパンメルト型の不織布であってもよい。
【0084】
活性化領域14は幅が横方向Yに測定される場合、不織シートの幅よりも厳密に小さい幅であり、活性化領域14は、長さが長手方向Xに測定される場合、不織シート12の長さに沿って延在することが理解され得る。
【0085】
積層アセンブリ10はまた、接着剤18によって不織シート12に接続される2つの弾性フィルム24を有する。接着剤18は、弾性フィルム24の横方向縁部に中実ストリップ20で、及び、不織シート12の活性化領域14に細い線又は糸22で塗布される。
【0086】
例として、活性化されたフィルム24については、メタロセン型のポリオレフィンを含む弾性材料、又はスチレン-イソプレン-スチレンブロックコポリマー(SIS)、又はポリ(スチレン-ブタジエン-スチレン)(SBS)に基づく弾性材料の使用を想定することが可能である。弾性フィルム24は、3つ以上の層から構成されてもよく、又はスキン層、すなわちスキンで覆われた弾性フィルムであってもよい。
【0087】
積層アセンブリ10の第1の実施形態では、各活性化領域14の幅Aが各弾性フィルム24の幅E未満であることに留意されたい。
【0088】
幅Aと幅Eとの間の差は8mm~20mmの範囲で直線状であり得、例えば、この差は、14mmであり得る。このような違いは、弾性フィルム24と対応する不織シート12との間のより良好な固定を可能にするように、不活性領域において繊維及び/又はフィラメントのより大きな密度を得ることを可能にする。活性化領域の幅の合計は、対応する不織シート12の幅の20%~80%の範囲、特に不織シート12の幅の35%~70%の範囲にあってもよい。
【0089】
さらに、接着剤18は、弾性フィルム24の幅Eに等しい幅にわたって不織シート12に塗布される。接着剤が糸で塗布される領域は、弾性フィルムの幅Eより小さく、活性化領域14の幅Aに実質的に等しい幅Cを示す。従って、弾性フィルム24の横方向縁部の中実ストリップ20及び不織シート12の不活性領域16に配置された接着剤18により、不織シート上の弾性フィルム24のしっかりした固定が保証される。
【0090】
それにもかかわらず、接着剤が糸で塗布される領域の幅Cは、活性化領域の幅Aとは異なることを想定することが可能である。
【0091】
第1の実施形態では不織シート12は2つの活性化領域14を有するが、1つだけを有することもできる。2つ以上も同様に十分である。
【0092】
第1の実施形態では、2つの活性化領域14が同じ幅Aであり、当然ながら、異なる幅を有する2つの活性化領域14を想定することが可能である。
【0093】
また、弾性フィルム24は活性化されない。したがって、不織シート12の活性化領域14の活性化度は、弾性フィルムの活性化度よりも大きく、したがってそれらは異なる。
【0094】
弾性フィルム24が存在する積層アセンブリの領域において積層アセンブリ10を活性化することも考えられる。不織シート12は不織シート12を弾性フィルム24と積層する前に、すなわち積層する前に活性化されるので、不織シート12の活性化領域14の活性化度は、積層アセンブリ10を活性化することによって変更される。それにもかかわらず、横方向Yにおける不織シートの活性化領域14の結果として生じる活性化度は横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度とは異なるままであり、特に、横方向Yにおける不織シートの活性化領域14の結果として生じる活性化度は、横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度よりも大きい。
【0095】
それにもかかわらず、不織シート12は弾性フィルム24と積層される前に活性化されるので、積層アセンブリ10について同じ伸長容量を得るために、積層アセンブリ10に適用される活性化度は不織シート12が弾性フィルム24と積層される前に活性化されなかった場合に、積層アセンブリ10にとって必要であったものであろう活性化度よりも小さくてもよい。これは、積層アセンブリ10を汚染するリスク、及び/又は弾性フィルム24に穴、切れ目、及び/又は裂け目を形成するリスクを低減するのに役立つ。
【0096】
さらに、横方向Yにおける不織シート12の各活性化領域14における活性化度が、一方の活性化領域と他方の活性化領域とで異なることを想定することも可能である。
【0097】
図10を参照すると、不織シート12は、不織シート12の2つの活性化領域14が作られるステップ200で活性化される。
【0098】
その後、ステップ202で接着剤18を不織シート12に塗布し、ステップ204で接着剤18を塗布した不織シート12に弾性フィルム24を適用する。接着剤18でコーティングされた不織シート12と弾性フィルム24は積層アセンブリ10を形成するために、ステップ206で一緒に積層される。変形例では、不織シート12上に接着剤18を堆積させる代わりに、弾性フィルム24上に接着剤18を堆積させることも考えられる。
【0099】
その後、積層アセンブリ10は、ステップ208の間、横方向Yにおける積層アセンブリ10の活性化を受けることができる。
【0100】
図1Bに示す第1の実施形態の変形例では、積層アセンブリ10は接着剤18を含まない。
図1Bは、積層アセンブリ10の分解図ではない。
【0101】
この変形例では、ステップ202は実行されない。具体的には、この変形例では弾性フィルム24が押し出され、弾性フィルム24が完全に冷却される前に、不織シート12の繊維及び/又はフィラメントが弾性フィルム24内に封入されるように、不織シート12が弾性フィルム24と積層される。
【0102】
以下では、様々な異なる実施形態に共通の要素が同じ参照番号によって識別され、より詳細には説明されない。
【0103】
図2に示す第2の実施形態では、積層アセンブリ10の不織シート12が2つの不活性領域16の間に配置された活性化領域14を有する。不活性領域16は、不織シート12の各積層マージン上に存在する。
【0104】
積層アセンブリは、非弾性プラスチック材料28、例えばポリエチレンをベースとする材料と共に共押出しされた弾性フィルム24を含むフィルム26を含む。
【0105】
第2の実施形態では、活性化領域14の幅Aが、接着剤が糸22に塗布される領域の幅Cに等しく、弾性フィルム24の幅Eは、活性化領域14の幅Aよりも小さい。それにもかかわらず、幅Cは幅Eよりも小さくてもよく、従って、接着剤18はフィルム26の横方向の縁に中実ストリップ20として配置されるので、フィルム26は不織シート12にしっかりと固定される。
【0106】
さらに、フィルム26は複数の弾性フィルム24を含むことができ、各弾性フィルムは、弾性フィルム24と同時押出された非弾性プラスチック材料28によって互いに分離される。複数の弾性フィルム24を用いると、不織シート12は弾性フィルム24と位置合わせして配置された複数の活性化領域14を含むことができ、又は不織シート12は、1つの活性化領域14のみを有することができる。
【0107】
図3Aに示す第3の実施形態では、積層アセンブリ10が2つの不織シート12及び30を含む。第1の不織シート12は、
図1Aの不織シート12と同様である。第2の不織シート30は、積層前に活性化領域を有していない。第2の不織シート30は、スパンレース型不織布であってもよい。
【0108】
弾性フィルム24は、接着剤32によって第2の不織シート30に接続されている。接着剤18と同様に、接着剤32は、弾性フィルム24の横方向縁部に中実ストリップ20で、及び、第2の不織シート30の活性化領域14に細い線又は糸22で塗布される。
【0109】
第3の実施形態(
図3A、3B、及び3C)では、弾性フィルム24の幅Eが活性化領域14の幅Aよりも大きく接着剤が糸で塗布される領域は、弾性フィルムの幅Eよりも小さいが、活性化領域14の幅Aよりも大きい幅Cを示すことが観察できる。
【0110】
第1の実施形態と同様に、第3の実施形態の第1の不織シート12は2つの活性化領域14を含むが、1つだけを含むことができる。また、2つ以上を含めることもできる。
【0111】
第3の実施形態では、2つの活性化領域14が同じ幅Aであり、当然ながら、2つの活性化領域14が異なる幅であることを想定することが可能である。
【0112】
弾性フィルム24は活性化されない。したがって、第1の不織シート12の活性化領域14の活性化度は、弾性フィルムの活性化度よりも大きく、したがってそれらは異なる。第2の不織シート30は、ゼロに等しい第2の不織シートの活性化度が第1の不織シート12の活性化領域14の活性化度と異なるように、活性化されない。
【0113】
弾性フィルム24が存在する積層アセンブリの領域において積層アセンブリ10を活性化することも考えられる。第1の不織シート12は第1の不織シート12が弾性フィルム24と積層される前に、すなわち回転の前に活性化されたので、第1の不織シート12の活性化領域14の活性化度は、積層アセンブリ10を活性化することによって変更される。それにもかかわらず、横方向Yにおける第1の不織シート12の活性化領域14の結果として生じる活性化度は、横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度とは異なるままであり、第2の不織シート30の活性化度は第1の不織シート12の活性化領域14の活性化度とは異なり、特に、横方向Yにおける不織シート12の活性化領域14の結果として生じる活性化度は、横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度よりも大きい。
【0114】
図10を参照すると、ステップ202において、各不織シート12、30が接着剤18でコーティングされ、ステップ204において、2つの不織シート12、30が弾性フィルム24と積層される前に、弾性フィルム24が2つの不織シート12、30の間に適用されて、
図3Aの積層アセンブリ10を形成することが理解できる。
【0115】
それにもかかわらず、ステップ206において、弾性フィルム24は、後に第2の不織シート30と積層される前に、第1の不織シート12と積層されること、又はその逆も考えられる。
【0116】
図3Bに示す第3の実施形態の変形例では、接着剤18、32が不織シート12、30上に弾性フィルム24をよりしっかりと固定する余分な厚さ33を有するという点で、積層アセンブリ10は、
図3Aの積層アセンブリと異なる。
【0117】
図3Cに示す第3の実施形態の変形例では、第2の不織シート30が
図1Aの不織シート12と同様である点で、積層アセンブリ10は、
図3Aの積層アセンブリと異なる。
【0118】
第2の不織シート30は、3つ以上の活性化領域14を含み得る。第1の不織シート12の活性化領域14は、第2の不織シート30の活性化領域14とは異なる幅を呈し得る。さらに、各不織シート12、30の活性化領域14は、異なる幅を呈し得る。
【0119】
図4に示す第4の実施形態では、積層アセンブリ10が2つの不織シート12、30を含む。第1の不織シート12は、
図1Aの不織シート12と同様であり、第2の不織シート30は、活性化領域14を含む
図2の不織シート12と同様である。
【0120】
積層アセンブリ10の第4の実施形態において、第1の不織シート12の各活性化領域14の幅Aは、各弾性フィルム24の幅Eに等しいことが観察されるであろう。
【0121】
さらに、接着剤18は、不織シート12の全幅にわたって塗布される。接着剤が糸で塗布される領域は、弾性フィルムの幅Eより小さい幅Cを示す。こうして、接着剤18が弾性フィルム24の横方向の縁に中実ストリップ20に配置されるので、弾性フィルム24は不織シートにしっかりと固定される。
【0122】
それにもかかわらず、活性化領域の幅Aが弾性フィルムEの幅と異なると想定することが可能であり、幅Aは、幅Eよりも小さくても大きくてもよい。
【0123】
第4の実施形態では第1の不織シート12が2つの活性化領域14を含むが、1つだけを含むことができる。2つ以上のものを同様に含むこともできる。
【0124】
第4の実施形態では、第1の不織シート12の2つの活性化領域14は、同じ幅Aを有するが、当然ながら、2つの活性化領域14は、予め異なる幅を有するものと想定することができる。
【0125】
第4の実施形態では第2の不織シート30が1つの活性化領域14を含むが、2つ以上を含むことができる。
【0126】
また、弾性フィルム24は活性化されない。したがって、各不織シート12、30における活性化領域14の活性化度は弾性フィルムの活性化度よりも大きく、横方向Yにおける各不織シート12、30の活性化度は、横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度と異なり、さらに、横方向Yにおける第1の不織シート12の活性化度は、横方向Yにおける第2の不織シート30の活性化度と異なり得る。
【0127】
弾性フィルム24が存在する積層アセンブリの領域において積層アセンブリ10を活性化することも考えられる。不織シート12及び30は不織シート12、30を弾性フィルム24と積層する前に、すなわち圧延する前に活性化されたので、各不織シート12、30の活性化領域14の活性化度は、積層アセンブリ10を活性化することによって変更される。それにもかかわらず、横方向Yにおける各不織シート12、30の活性化領域14の結果として生じる活性化度は、横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度とは異なるままであり、特に、横方向Yにおける各不織シート12、30の活性化領域14の結果として生じる活性化度は、横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度よりも大きい。
【0128】
図5に示す第5の実施形態では、積層アセンブリ10が2つの不織シート12、30を含む。第1の不織シート12は
図2の不織シート12と同様であり、第2の不織シート30は、活性化領域を含まない
図3Aの第2の不織シート30と同様である。
【0129】
第5の実施形態では、第2の不織シート30が第1の不織シート12と弾性フィルム24との間に部分的に挟まれている。第2の不織シート30は、活性化領域を有しておらず、接着剤の中実ストリップ20でコーティングされている。この第5の実施形態における第2の不織シート30は、第1の不織シート12、特に第1の不織シート12の活性化領域14のための補強材として作用する。
【0130】
例として、第2の不織シート30は、カード加工され、かつ、カレンダー加工された不織布又はスパンメルト型の不織布であってもよい。
図5に示されるように、この例における第2の不織シート30は、第1の不織シート12の幅よりもはるかに小さい幅を示す。
【0131】
接着剤18は弾性フィルム24と不織シート12、30との間に中実ストリップ20で塗布され、中実ストリップ20は不織シート12、30の非活性化領域上に存在することが観察されるであろう。これは、弾性フィルム24を不織シート12、30にしっかりと固定するのに役立つ。
【0132】
第2の不織シート30と2つの弾性フィルム24との間には、2つの弾性フィルムの間に横方向Yにおいて接着剤18が配置されていないことが観察されるであろう。
【0133】
上記の実施形態と同様に、異なる幅A、E、及びDを有することを想定することが可能であり、異なる数の弾性フィルム24及び/又は活性化領域14を有することも想定することが可能である。
【0134】
弾性フィルム24が存在する積層アセンブリの領域において積層アセンブリ10を活性化することも考えられる。第1の不織シート12は不織シート12、30を弾性フィルム24と積層する前に、すなわち回転の前に活性化されたので、第1の不織シート12の活性化領域14の活性化度は、積層アセンブリ10を活性化することによって変更される。それにもかかわらず、横方向Yにおける第1の不織シート12の活性化領域14の結果として生じる活性化度は、横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度とは異なるままであり、第2の不織シート30はゼロに等しい横方向Yにおける第2の不織シート30の活性化度が、第1の不織シート12の活性化領域14の活性化度とは異なり、横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度とは異なり、特に、横方向Yにおける不織シート12の活性化領域14の結果として生じる活性化度が横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度よりも大きくなるように、活性化されない。
【0135】
図10を参照すると、ステップ202において、第1の不織シート12又は第2の不織シート30が接着剤18の中実ストリップ20でコーティングされ、弾性フィルム24も接着剤18でコーティングされ、一方、ステップ204において、第2の不織シート30が第1の不織シート12に対して適用され、弾性フィルム24が2つの不織シート12、30に対して適用され、その結果、第2の不織シート30が第1の不織シート12と弾性フィルム24との間に部分的に挿入されることが理解され得る。2つの不織シート12、30は
図5の積層アセンブリ10を形成するために、弾性フィルム24と積層される。
【0136】
第2の不織シート30は、第1の不織シート12と積層されていることが理解されよう。このステップは、弾性フィルム24が不織シート12、30の両方と積層されると同時に行われてもよい。これら2つの積層操作は、連続的な方法で等しく良好に行うことができる。また、接着剤が配置される第3の不織シートを適用し、次いで、この第3の不織シートを、第1、第2の不織シート12、30とは反対側の弾性フィルム24の面に適用することも可能である。
【0137】
図6Aに示す第6の実施形態では、積層アセンブリ10が
図1Aの不織シートと同様の第1の不織シート12と、
図3Aの第2の不織シートと同様の第2の不織シートとを含む。
【0138】
第6の実施形態では、接着剤18は第1の不織シート12上に直接コーティングされる。この接着剤は、接着剤の中実ストリップ20及び弾性接着剤の中実ストリップ34を含む。弾性接着剤の中実ストリップ34は、弾性フィルムを形成する。次に、第2の不織シート30を、弾性接着剤の中実ストリップ34、接着剤18、したがって弾性接着剤の中実ストリップ34を含む接着剤でコーティングされた第1の不織シートに貼り付け、不織シート12、30の間に介在させる。
【0139】
第6の実施形態では、活性化領域14の幅Aが弾性接着剤の中実ストリップ34の幅Eに等しい。幅Aが幅Eよりも大きいか又は小さいことを想定することが可能である。
【0140】
上記の実施形態と同様に、いくつかの他の数の弾性フィルム24及び/又は活性化領域14を有することも可能である。第2の不織シート30は、1つ以上の活性化領域14を含むことができる。
【0141】
弾性接着剤の中実ストリップ34が存在する積層アセンブリの領域において積層アセンブリ10を活性化することも考えられる。第1の不織シート12は第1の不織シート12を接着剤18と積層する前に活性化されたので、第1の不織シート12の活性化領域14の活性化度は積層アセンブリ10を活性化することによって変更される。それにもかかわらず、横方向Yにおける第1の不織シート12の活性化領域14の結果として生じる活性化度は、横方向Yにおける弾性フィルム24の活性化度とは異なるままである。
【0142】
図6Bに示す第6の実施形態の変形形態では、積層アセンブリ10が第2の不織シート30が
図1Aの不織シート12と同様であり、接着剤18が弾性接着剤の単一の中実ストリップ34によって構成されるという点で、
図6Aの積層アセンブリとは異なる。弾性接着剤の中実ストリップ34は、弾性フィルムを形成する。
【0143】
図7は不織シート12を処理し、不織シート12を製造し、特に積層アセンブリ10を製造する生産ラインの上流で使用するのに適した処理装置100を示し、
図8は
図7の処理装置100を瞬間tで通過する不織シート12の平面図であり、不織シート12の寸法が図示されている。
【0144】
処理すべき不織シート12の移動方向の上流から下流へ(
図7の左から右へ)装置100は以下を含む:
-最初にリールの形態で包装された不織シート12を巻き戻すための巻き戻しステーション102;
-不織シートを拡げるための、以下を含む拡張モジュール104;
-不織シート12の局所領域を活性化し、不織シート12の活性化領域14を形成するための活性化モジュール106;
-不織シート12をその横方向Yに伸ばすための伸長モジュール108;
-不織シート12のシート幅を管理するための幅管理モジュール114。
【0145】
一旦巻き戻されると、不織シート12は、活性化モジュール106によって局所的に活性化される(ステップ200)。
【0146】
図9は、活性化モジュール106の平面YZでの断面図である。活性化モジュール106は2つの活性化ローラ110、112を含み、各ローラは、距離2aだけ互いに離間した平行円板118のスタックを備えている。活性化ローラ110、112及び円板118は横方向Yに延在する対称軸Y110、Y112をそれぞれ示し、第1の活性化ローラ110の円板118は第2の活性化ローラ112の円板間の隙間に配置され、2つの活性化ローラ110、112の対称軸Y110、Y112は円板118の直径よりも小さい距離だけ互いに離間され、その結果、活性化ローラ110、112の円板12の間を通過する不織シート12の領域は横方向Yに伸ばされ、それによって活性化領域14を形成する。これらの位置では、不織シート12の繊維及び/又はフィラメントが伸長及び/又は破壊される。2つの活性化ローラ110、112の対称軸Y110、Y112間の距離が小さいほど、第2の活性化ローラ112に対する第1の活性化ローラ110の円板118の相互貫入が大きくなり、したがって活性化度が大きくなることが理解されよう。
【0147】
既知の方法では、活性化度がパーセンテージとして表され、各々が異なる活性化ローラに属する2つの隣接する円板の端部間の距離cから、活性化ローラの対称軸上に投影された同じ2つの円板の端部間の距離を差し引いた差を、活性化ローラの対称軸上に投影された同じ2つの円板の端部間の距離aで割った比である。
【0148】
パーセンテージとして、活性化度は、以下のように表すことができる:
活性化度=[(c-a)/a]×100
【0149】
次いで、不織シート12は、不織シートを横方向に伸ばす目的で、複数のローラ(図示せず)を一般に備える伸長モジュール108によって、より一般的に変形される。それは、製造ライン116から下流で製造される積層アセンブリに望まれる作業幅lよりも大きい最大限の作業幅lmaxを占めるまで、その中で伸ばされる。
【0150】
不織シート12の幅を測定する手段と、この幅を所望の値に調節する手段、例えば、伸ばすことによってこの幅を調節する手段とを含む幅管理モジュール114において、不織シート12の幅は、製造ライン116全体にわたって保存すべき作業幅lに調節される。
【0151】
実施例
【0152】
複数の積層アセンブリ10を作製した。
【0153】
実施例1及び実施例2: 積層アセンブリ10は2つの不織シート、すなわち、153%の活性化度まで予め活性化された2つの領域14を含み、カード加工され、かつ、カレンダー加工された型の第1の不織シートと、44%の活性化度まで予め活性化領域14を含むスパンレース型の第2の不織シートとを含んでいた。
【0154】
実施例3: 積層アセンブリ10は2つの不織シート、すなわち、106%の活性化度まで予め活性化領域14を含み、カード加工され、かつ、カレンダー加工された型の第1の不織シートと、44%の活性化度まで予め活性化領域14を含むスパンレース型の第2の不織シートとを含んでいた。
【0155】
実施例4: 積層アセンブリ10は2つの不織シート、すなわち、153%の活性化度まで予め活性化領域14を含み、カード加工され、かつ、カレンダー加工された型の第1の不織シートと、予め活性化領域を有さないスパンレース型の第2の不織シートとを含んでいた。
【0156】
実施例5: 積層アセンブリ10は2つの不織シート、すなわち、106%の活性化度まで予め活性化領域14を有し、カード加工され、かつ、カレンダー加工された型の第1の不織シートと、予め活性化領域を有さないスパンレース型の第2の不織シートとを含んでいた。
【0157】
実施例6: 積層アセンブリ10は2つの不織シート、すなわち、予め活性化度153%まで活性化領域14を含み、カード加工され、かつ、カレンダー加工された型の第1の不織シートと、予め活性化領域を有さないスパンレース型の第2の不織シートとを含み、積層アセンブリ10は、続いて、活性化度88%まで活性化された。
【0158】
積層前に不織シートを活性化させなかった2つの対照例も作製した。これらの実施例7及び8はそれぞれ、2枚の不織シート、すなわち、活性化領域を有さない、カード加工され、かつ、カレンダー加工された型の第1の不織シート、及び活性化領域を有さないスパンレース型の第2の不織シートを含み、積層アセンブリは、続いて、110%及び93%のそれぞれの活性化度に活性化された。
【0159】
実施例の全ては、200m/分未満の製造ライン116上の移動速度で製造された実施例2及び3を除いて、200m/分を超える製造ライン116上の移動速度で製造された。
【0160】
その後、ミリメートルで表した10Nでの伸長を実施例1~8で測定した。測定サンプルは、幅50mmであり、幅30mm、速度100mm/minで横方向Yに伸ばしている。30mmの幅を選択し、1つの活性化領域のみを試験した。破断前の最大力(N)の値も各サンプルについて測定した。結果を以下の表1に要約する。
【0161】
【0162】
積層前に少なくとも1つの不織シートを活性化することによって、積層アセンブリ10を活性化することなく、実施例1~5について実施例7及び8で得られた値に類似する10Nの伸びを示す積層アセンブリ10が得られることがわかるであろう(実施例1~6)。また、積層アセンブリ10が破断前に耐えることができる最大力(実施例1~6)は、実施例7及び8の積層アセンブリが耐えることができる最大力より大きいことも分かる。したがって、実施例1~6の積層アセンブリ10は、実施例7及び8の積層アセンブリが横方向Yに受けることができる牽引力よりも大きい横方向Yの牽引力を受けることができる。
【0163】
さらに、不織シートのための製造ライン116上の移動速度は、積層アセンブリ10の特性に影響を与えないことが観察されるであろう(特に、実施例1及び2を参照のこと)。こうして、予め活性化された不織シートが使用されたが、製造ラインでの移動速度を低下させる必要はなかった。さらに、実施例4の積層アセンブリは、実施例8の積層アセンブリのテクスチャ及び/又は外観よりも均一なテクスチャ及び/又は外観を示すことが観察された。実施例8の積層アセンブリは、実施例6の積層アセンブリのテクスチャ及び/又は外観よりも均一なテクスチャ及び/又は外観を示す。いったん積層アセンブリが伸ばされると、積層アセンブリが異なるコントラストの領域をより少なく有する場合、テクスチャ及び/又は外観は「より均一」であると言われる。例えば、cross-direction(CD)、すなわち横方向Yに10Nの力で得られる伸長値の場合、35mm~50mmの範囲にあるCD寸法と、50mm~100mmの範囲にあるmachine direction(MD)すなわち長手方向Xの寸法とを有するサンプルについてである。
【0164】
5Nでの伸長測定も、積層前に不織シート単独で行った。5Nでのこれらの伸長測定は、0.1Nの予荷重及び500mm/分の速度で実施した。伸長測定は、横方向Y(やはり「CD」)及び長手方向X(やはり「MD」)に行った。
【0165】
結果を以下の表2に示し、5Nでの伸長を不織シートの初期長さの%で表す。
【0166】
不織布1は、予め153%に活性化され、重量が22g/m2のカード加工され、かつ、カレンダー加工された不織布であった。
【0167】
不織布2は、予め106%まで活性化された22g/m2のカード加工され、かつ、カレンダー加工された不織布であった。
【0168】
不織布3は、予め活性化されていない22g/m2のカード加工され、かつ、カレンダー加工された不織布であった。
【0169】
不織布4は、予め44%に活性化されたスパンレース型の30g/m2の不織布であった。
【0170】
不織布5は、予め活性化されていないスパンレース型の不織布30g/m2であった。
【0171】
【0172】
不織布1~5は、10グラム(g)~40gの範囲の重量を示した。
【0173】
不織布1は、CD方向において、不織布4又は不織布5と同様の伸長を示すことが分かる。
【0174】
本開示は特定の実施形態を参照して説明されるが、特許請求の範囲によって定義される本発明の一般的な範囲を逸脱することなく、これらの実施形態に対して様々な修正及び変更を行うことができることは明らかである。さらに、言及した様々な実施形態の個々の特徴は、追加の実施形態において組み合わせることができる。したがって、説明及び図面は、限定的ではなく例示的な意味で考慮されるべきである。したがって、第1及び第2の不織シート12、30の他の組み合わせを想定することが可能である:
-カード加工され、かつ、カレンダー加工された不織布及びスパンレース不織布、又は
-スパンレース不織布及びスパンレース不織布、又は
-カード加工され、かつ、カレンダー加工された不織布及びスパンメルト不織布、又は
-スパンメルト不織布及びスパンレース不織布。
【0175】
上述の例では、第1及び第2の不織シートは入れ替えることができる。