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特許7096310ブルートゥース回路内のクロック更新の手間を低減可能なマルチ構成要員型ブルートゥース装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-27
(45)【発行日】2022-07-05
(54)【発明の名称】ブルートゥース回路内のクロック更新の手間を低減可能なマルチ構成要員型ブルートゥース装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 7/00 20060101AFI20220628BHJP
   H04L 7/033 20060101ALI20220628BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20220628BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20220628BHJP
【FI】
H04L7/00 930
H04L7/033
H04W84/10 110
H04W56/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020183912
(22)【出願日】2020-11-02
(65)【公開番号】P2021078116
(43)【公開日】2021-05-20
【審査請求日】2020-11-02
(31)【優先権主張番号】62/930,567
(32)【優先日】2019-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】109133957
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】314005908
【氏名又は名称】瑞▲いく▼半導體股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】陳奕錚
(72)【発明者】
【氏名】黄冠中
(72)【発明者】
【氏名】張紘銓
(72)【発明者】
【氏名】王景文
【審査官】谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0274024(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0006798(US,A1)
【文献】国際公開第2015/177900(WO,A1)
【文献】特開2012-204881(JP,A)
【文献】特開2014-116811(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 7/00
H04L 7/033
H04W 84/10
H04W 56/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ブルートゥースピコネット(310)上のマスター装置(master)として動作するソースブルートゥース装置(102)とデータ伝送を行い、ブルートゥース主回路(110)およびブルートゥース副回路(120)を含む、マルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)であって、
前記ブルートゥース主回路(110)は、
第1ブルートゥース通信回路(111)と、
前記第1ブルートゥース通信回路(111)にて受信されたパケットを分析する第1パケット分析回路(113)と、
第1クロック調整回路(115)と、
前記第1ブルートゥース通信回路(111)、前記第1パケット分析回路(113)および前記第1クロック調整回路(115)に結合的に接続している第1制御回路(117)であって、前記ブルートゥース主回路(110)が前記第1ブルートゥースピコネット(310)上のスレーブ装置(slave)として動作し且つ第2ブルートゥースピコネット(320)上のマスター装置として動作するよう、前記ブルートゥース主回路(110)を制御する、第1制御回路(117)と、を含み、
前記ブルートゥース副回路(120)は、
第2ブルートゥース通信回路(121)と、
前記第2ブルートゥース通信回路(121)にて受信されたパケットを分析する第2パケット分析回路(123)と、
第2クロック調整回路(125)と、
前記第2ブルートゥース通信回路(121)、前記第2パケット分析回路(123)および前記第2クロック調整回路(125)に結合的に接続している第2制御回路(127)であって、前記ブルートゥース副回路(120)が前記第2ブルートゥースピコネット(320)上のスレーブ装置として動作するよう、前記ブルートゥース副回路(120)を制御する、第2制御回路(127)と、を含み、
前記第1制御回路(117)は、さらに、
前記ソースブルートゥース装置(102)によって生成された第1マスタークロック(CLK_P1M)に共に同期した第1スレーブクロック(CLK_P1S1)および第2マスタークロック(CLK_P2M)が前記第1クロック調整回路(115)から生成されるよう、前記第1クロック調整回路(115)を前記第1マスタークロック(CLK_P1M)の時系列データに基づいて制御する処理と、
前記第1ブルートゥース通信回路(111)が前記第1ブルートゥースピコネット(310)上でパケットを前記第1スレーブクロック(CLK_P1S1)に基づいて伝送または受信するよう、前記第1ブルートゥース通信回路(111)を制御する処理と、
前記第1ブルートゥース通信回路(111)が前記第2ブルートゥースピコネット(320)上でパケットを前記第2マスタークロック(CLK_P2M)に基づいて伝送または受信するよう、前記第1ブルートゥース通信回路(111)を制御する処理と、
を行い、
前記第2制御回路(127)は、さらに、
前記第2マスタークロック(CLK_P2M)に共に同期した第2スレーブクロック(CLK_P2S1)および第3スレーブクロック(CLK_P1S2)が前記第2クロック調整回路(125)から生成されるよう、前記第2クロック調整回路(125)を前記第2マスタークロック(CLK_P2M)の時系列データに基づいて制御する処理と、
前記第2ブルートゥース通信回路(121)が前記第3スレーブクロック(CLK_P1S2)に基づいて動作して前記第1ブルートゥースピコネット(310)上の、前記ソースブルートゥース装置(102)から送信されたブルートゥースパケットを傍受するよう、前記第2ブルートゥース通信回路(121)を制御する処理と、
前記ブルートゥース副回路(120)と前記ブルートゥース主回路(110)との間のブルートゥース無線信号環境の変化を検知する処理と、
前記ブルートゥース副回路(120)と前記ブルートゥース主回路(110)との間のブルートゥース無線信号環境が悪化した場合には、前記第2スレーブクロック(CLK_P2S1)の位相が前記第2クロック調整回路(125)によって校正されて当該校正後の第2スレーブクロック(CLK_P2S1)の位相と、現在に前記ブルートゥース主回路(110)によって生成された前記第2マスタークロック(CLK_P2M)の位相と、が実質一致となるよう、前記第2クロック調整回路(125)を、現在に前記ソースブルートゥース装置(102)によって生成された前記第1マスタークロック(CLK_P1M)の時系列データに基づいて制御する処理と、
を行う、
マルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)。
【請求項2】
前記第1制御回路(117)は、周波数が実質的に前記第1マスタークロック(CLK_P1M)と同様で且つ位相が実質的に前記第1マスタークロック(CLK_P1M)に一致した前記第1スレーブクロック(CLK_P1S1)が前記第1クロック調整回路(115)から生成されるよう、前記第1クロック調整回路(115)を前記第1マスタークロック(CLK_P1M)の時系列データに基づいて制御し、
且つ、前記第1制御回路(117)は、周波数が実質的に前記第1マスタークロック(CLK_P1M)と同様で且つ位相が実質的に前記第1マスタークロック(CLK_P1M)に一致した前記第2マスタークロック(CLK_P2M)が前記第1クロック調整回路(115)から生成されるよう、前記第1クロック調整回路(115)を前記第1マスタークロック(CLK_P1M)または前記第1スレーブクロック(CLK_P1S1)の時系列データに基づいて制御する、
請求項1に記載のマルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)。
【請求項3】
さらに、前記第1ブルートゥース通信回路(111)は、前記ソースブルートゥース装置(102)によって生成された第1ピコネット時系列パケットを受信し、
さらに、前記第1パケット分析回路(113)は、前記第1ピコネット時系列パケットの中から前記第1マスタークロック(CLK_P1M)の時系列データを取得する、
請求項2に記載のマルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)。
【請求項4】
さらに、前記第1制御回路(117)は、前記第2マスタークロック(CLK_P2M)の時系列データを含む第2ピコネット時系列パケットを生成するとともに、前記第1ブルートゥース通信回路(111)を介して前記第2ピコネット時系列パケットを前記ブルートゥース副回路(120)に伝送し、
前記第2ブルートゥース通信回路(121)が、前記ブルートゥース主回路(110)によって生成された前記第2ピコネット時系列パケットを受信し、前記第2パケット分析回路(123)が、前記第2ピコネット時系列パケットの中から前記第2マスタークロック(CLK_P2M)の時系列データを取得する、
請求項3に記載のマルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)。
【請求項5】
前記第2制御回路(127)は、周波数が実質的に前記第2マスタークロック(CLK_P2M)と同様で且つ位相が実質的に前記第2マスタークロック(CLK_P2M)に一致した前記第2スレーブクロック(CLK_P2S1)と、周波数が実質的に前記第1マスタークロック(CLK_P1M)と同様で且つ位相が実質的に前記第1マスタークロック(CLK_P1M)に一致した前記第3スレーブクロック(CLK_P1S2)と、が前記第2クロック調整回路(125)から生成されるよう、前記第2クロック調整回路(125)を前記第2マスタークロック(CLK_P2M)の時系列データに基づいて制御する、
請求項2に記載のマルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)。
【請求項6】
さらに、前記第2制御回路(127)は、前記第2ブルートゥース通信回路(121)が前記第2スレーブクロック(CLK_P2S1)に基づいて動作して前記第2ブルートゥースピコネット(320)上で前記ブルートゥース主回路(110)とブルートゥースパケット伝送処理を行うよう、前記第2ブルートゥース通信回路(121)を制御する、
請求項2に記載のマルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)。
【請求項7】
さらに、前記第2制御回路(127)は、前記第スレーブクロック(CLK_P)の位相が前記第2クロック調整回路(125)によって校正されて当該校正後の第スレーブクロック(CLK_P)の位相と、現在に前記ソースブルートゥース装置(102)によって生成された前記第1マスタークロック(CLK_P1M)の位相と、が実質一致となるよう、前記第2クロック調整回路(125)を、現在に前記ブルートゥース主回路(110)によって生成された前記第2マスタークロック(CLK_P2M)の時系列データに基づいて制御する、
請求項6に記載のマルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)。
【請求項8】
第1ブルートゥースピコネット(310)上のマスター装置(master)として動作するソースブルートゥース装置(102)とデータ伝送を行い、ブルートゥース主回路(110)およびブルートゥース副回路(120)を含む、マルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)であって、
前記ブルートゥース主回路(110)は、
第1ブルートゥース通信回路(111)と、
前記第1ブルートゥース通信回路(111)にて受信されたパケットを分析する第1パケット分析回路(113)と、
第1クロック調整回路(115)と、
前記第1ブルートゥース通信回路(111)、前記第1パケット分析回路(113)および前記第1クロック調整回路(115)に結合的に接続している第1制御回路(117)であって、前記ブルートゥース主回路(110)が前記第1ブルートゥースピコネット(310)上のスレーブ装置(slave)として動作し且つ第2ブルートゥースピコネット(320)上のマスター装置として動作するよう、前記ブルートゥース主回路(110)を制御する、第1制御回路(117)と、を含み、
前記ブルートゥース副回路(120)は、
第2ブルートゥース通信回路(121)と、
前記第2ブルートゥース通信回路(121)にて受信されたパケットを分析する第2パケット分析回路(123)と、
第2クロック調整回路(125)と、
前記第2ブルートゥース通信回路(121)、前記第2パケット分析回路(123)および前記第2クロック調整回路(125)に結合的に接続している第2制御回路(127)であって、前記ブルートゥース副回路(120)が前記第2ブルートゥースピコネット(320)上のスレーブ装置として動作するよう、前記ブルートゥース副回路(120)を制御する、第2制御回路(127)と、を含み、
前記第1制御回路(117)は、さらに、
前記ソースブルートゥース装置(102)によって生成された第1マスタークロック(CLK_P1M)に共に同期した第1スレーブクロック(CLK_P1S1)および第2マスタークロック(CLK_P2M)が前記第1クロック調整回路(115)から生成されるよう、前記第1クロック調整回路(115)を前記第1マスタークロック(CLK_P1M)の時系列データに基づいて制御する処理と、
前記第1ブルートゥース通信回路(111)が前記第1ブルートゥースピコネット(310)上でパケットを前記第1スレーブクロック(CLK_P1S1)に基づいて伝送または受信するよう、前記第1ブルートゥース通信回路(111)を制御する処理と、
前記第1ブルートゥース通信回路(111)が前記第2ブルートゥースピコネット(320)上でパケットを前記第2マスタークロック(CLK_P2M)に基づいて伝送または受信するよう、前記第1ブルートゥース通信回路(111)を制御する処理と、
を行い、
前記第2制御回路(127)は、さらに、
前記第2マスタークロック(CLK_P2M)に共に同期した第2スレーブクロック(CLK_P2S1)および第3スレーブクロック(CLK_P1S2)が前記第2クロック調整回路(125)から生成されるよう、前記第2クロック調整回路(125)を前記第2マスタークロック(CLK_P2M)の時系列データに基づいて制御する処理と
前記第2ブルートゥース通信回路(121)が前記第3スレーブクロック(CLK_P1S2)に基づいて動作して前記第1ブルートゥースピコネット(310)上の、前記ソースブルートゥース装置(102)から送信されたブルートゥースパケットを傍受するよう、前記第2ブルートゥース通信回路(121)を制御する処理と、
前記ブルートゥース副回路(120)と前記ソースブルートゥース装置(102)との間のブルートゥース無線信号環境の変化を検知する処理と、
前記ブルートゥース副回路(120)と前記ソースブルートゥース装置(102)との間のブルートゥース無線信号環境が悪化した場合には、前記第スレーブクロック(CLK_P)の位相が前記第2クロック調整回路(125)によって校正されて当該校正後の第スレーブクロック(CLK_P)の位相と、現在に前記ソースブルートゥース装置(102)によって生成された前記第1マスタークロック(CLK_P1M)の位相と、が実質一致となるよう、前記第2クロック調整回路(125)を、現在に前記ブルートゥース主回路(110)によって生成された前記第2マスタークロック(CLK_P2M)の時系列データに基づいて制御する処理と、
を行うマルチ構成要員型ブルートゥース装置(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はブルートゥース(登録商標)技術に関し、特に、ピコネットクロックの更新の手間を低減可能なマルチ構成要員型ブルートゥース装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ブルートゥース通信標準における規範によると、ブルートゥースピコネット(piconet)は2つまたは2つ以上のブルートゥース回路によって構成されてもよく、当該各々のブルートゥース回路は複数の異なるブルートゥースピコネットに同時に属してもよい。但し、同一のブルートゥースピコネットにおいては、パケットロス(packet loss)またはパケット衝突(packet collision)の発生を回避するために、各々のブルートゥース回路はいずれも、ピコネットクロック(piconet clock)に応じてパケット伝送およびパケット受信の動作をスケジューリングする必要がある。
【0003】
従来のブルートゥースネットワーク構成では、それぞれのブルートゥースピコネット上で用いられるピコネットクロックは、互いに独立して関連しないものである。そのため、1つのブルートゥース回路が同時に複数のブルートゥースピコネットに属している場合、必然的に、該ブルートゥース回路は、相互に独立した複数の内部クロックを生成し、且つ、これらの内部クロックとその対応するピコネットクロックとの同期が継続されるように個別の内部クロックのオフセット(offset)を常時更新する必要がある。このような構成では、ブルートゥース回路の内部回路の複雑さが増すだけでなく、ブルートゥース回路におけるブルートゥース帯域利用効率も低下してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の問題に鑑み、如何にブルートゥース回路の内部回路の複雑さを低減させ、且つブルートゥース回路におけるブルートゥース帯域利用効率を向上させるかは、切実に解決すべき課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施例として、本願は、第1ブルートゥースピコネット上のマスター装置として動作するソースブルートゥース装置とデータ伝送を行い、ブルートゥース主回路およびブルートゥース副回路を含むマルチ構成要員型ブルートゥース装置を提供する。前記ブルートゥース主回路は、第1ブルートゥース通信回路と、前記第1ブルートゥース通信回路にて受信されたパケットを分析する第1パケット分析回路と、第1クロック調整回路と、前記第1ブルートゥース通信回路、前記第1パケット分析回路および前記第1クロック調整回路に結合的に接続している第1制御回路であって、前記ブルートゥース主回路が前記第1ブルートゥースピコネット上のスレーブ装置として動作し且つ第2ブルートゥースピコネット上のマスター装置として動作するよう、前記ブルートゥース主回路を制御する、第1制御回路と、を含む。前記ブルートゥース副回路は、第2ブルートゥース通信回路と、前記第2ブルートゥース通信回路にて受信されたパケットを分析する第2パケット分析回路と、第2クロック調整回路と、前記第2ブルートゥース通信回路、前記第2パケット分析回路および前記第2クロック調整回路に結合的に接続している第2制御回路であって、前記ブルートゥース副回路が前記第2ブルートゥースピコネット上のスレーブ装置として動作するよう、前記ブルートゥース副回路を制御する、第2制御回路と、を含む。前記第1制御回路は、さらに、前記ソースブルートゥース装置によって生成された第1マスタークロックに共に同期した第1スレーブクロックおよび第2マスタークロックが前記第1クロック調整回路から生成されるよう、前記第1クロック調整回路を前記第1マスタークロックの時系列データに基づいて制御する処理と、前記第1ブルートゥース通信回路が前記第1ブルートゥースピコネット上でパケットを前記第1スレーブクロックに基づいて伝送または受信するよう、前記第1ブルートゥース通信回路を制御する処理と、前記第1ブルートゥース通信回路が前記第2ブルートゥースピコネット上でパケットを前記第2マスタークロックに基づいて伝送または受信するよう、前記第1ブルートゥース通信回路を制御する処理と、を行う。前記第2制御回路は、さらに、前記第2マスタークロックに共に同期した第2スレーブクロックおよび第3スレーブクロックが前記第2クロック調整回路から生成されるよう、前記第2クロック調整回路を前記第2マスタークロックの時系列データに基づいて制御する処理と、前記第2ブルートゥース通信回路が前記第3スレーブクロックに基づいて動作して前記第1ブルートゥースピコネット上の、前記ソースブルートゥース装置から送信されたブルートゥースパケットを傍受するよう、前記第2ブルートゥース通信回路を制御する処理と、を行う。
【発明の効果】
【0006】
上記の実施例によれば、ブルートゥース主回路はその内部の第1スレーブクロックおよび第2マスタークロックの両方を、ソースブルートゥース装置によって決定された第1マスタークロックと同期させる。そのため、比較的簡単な回路構成を用いて第1クロック調整回路を実現することができる、という一利点を有する。
【0007】
また、上記の実施例によれば、ブルートゥース主回路が用いる第1スレーブクロックおよび第2マスタークロックは両方とも、第1マスタークロックに同期している。そのため、ブルートゥース主回路におけるブルートゥース帯域利用効率を効果的に向上させることができる、という別の利点を有する。
【0008】
また、上記の実施例によれば、ブルートゥース副回路はその内部の第2スレーブクロックおよび第3スレーブクロックの両方を、ブルートゥース主回路によって決定された第2マスタークロックと同期させる。そのため、同様に、比較的簡単な回路構成を用いて第2クロック調整回路を実現することができる、という更なる利点を有する。
【0009】
また、上記の実施例によれば、ブルートゥース副回路が用いる第2スレーブクロックおよび第3スレーブクロックは両方とも、第2マスタークロックに同期しており、第1マスタークロックにも等価的に同期している。そのため、ブルートゥース副回路におけるブルートゥース帯域利用効率を効果的に向上させることができる、という更なる利点を有する。
【0010】
本発明のその他の利点は、以下の説明および図面に参照しつつより詳細に述べる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施例に係るマルチ構成要員型ブルートゥース装置の簡略化機能ブロック図である。
図2】一実施例として、図1のマルチ構成要員型ブルートゥース装置中で採用される内部クロック生成方法の簡略化フローチャートである。
図3】一実施例として、図1のマルチ構成要員型ブルートゥース装置によってスキャッタネットが構成される簡略化模式図である。
図4】一実施例として、図1に示すブルートゥース副回路中で採用される内部クロック更新方法の簡略化フローチャートである。
図5】別の一実施例として、図1に示すブルートゥース副回路中で採用される内部クロック更新方法の簡略化フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、関連する図面を参照しつつ、本発明の実施例を説明する。なお、図中、同様また類似の部材もしくは方法ステップは同一符号で示す。
【0013】
図1は、本発明の一実施例に係るマルチ構成要員型ブルートゥース装置100の簡略化機能ブロック図である。マルチ構成要員型ブルートゥース装置100は、ソースブルートゥース装置102とデータ伝送を行い、複数の構成要員回路(member circuit)を含む。なお、説明の便宜上、図1の実施例では、2つの構成要員回路、すなわち、ブルートゥース主回路110およびブルートゥース副回路120のみを図示している。
【0014】
本実施例において、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100における全ての構成要員回路が共に類似のメイン回路構成を有するが、それぞれの構成要員回路中に異なる追加回路素子を設けてもよく、全ての構成要員回路の回路構成が完全に同様であるということに限定されない。例えば、図1に示すように、ブルートゥース主回路110は、第1ブルートゥース通信回路111、第1パケット分析回路113、第1クロック調整回路115、および第1制御回路117を含む。これと同様に、ブルートゥース副回路120は、第2ブルートゥース通信回路121、第2パケット分析回路123、第2クロック調整回路125、および第2制御回路127を含む。
【0015】
ブルートゥース主回路110において、第1ブルートゥース通信回路111は、他のブルートゥース装置とデータ通信することができる。第1パケット分析回路113は、第1ブルートゥース通信回路111にて受信されたブルートゥースパケットを分析することができる。第1パケット分析回路113と結合的に接続している第1クロック調整回路115は、ブルートゥース主回路110の内部クロック信号を調整することにより、該内部クロック信号を、ブルートゥース主回路110と他のブルートゥース装置との間で用いられるピコネットクロック(piconet clock)と同期させることができる。
【0016】
第1制御回路117は、第1ブルートゥース通信回路111、第1パケット分析回路113、および第1クロック調整回路115と結合的に接続しており、これら回路の動作方式を制御するように構成されている。動作する際、第1制御回路117は、第1ブルートゥース通信回路111を介してブルートゥース無線伝送方式にてソースブルートゥース装置102と直接にデータ通信すること、および、第1ブルートゥース通信回路111を介して他の構成要員回路とデータ通信することができる。さらに、第1制御回路117は、第1パケット分析回路113を用い、第1ブルートゥース通信回路111にて受信されたパケットを分析することにより、関連するデータまたは指令を取得する。
【0017】
ブルートゥース副回路120において、第2ブルートゥース通信回路121は、他のブルートゥース装置とデータ通信することができる。第2パケット分析回路123は、第2ブルートゥース通信回路121にて受信されたブルートゥースパケットを分析することができる。第2パケット分析回路123と結合的に接続している第2クロック調整回路125は、ブルートゥース副回路120の内部クロック信号を調整することにより、該内部クロック信号を、ブルートゥース副回路120と他のブルートゥース装置との間で用いられるピコネットクロックと同期させることができる。
【0018】
第2制御回路127は、第2ブルートゥース通信回路121、第2パケット分析回路123および第2クロック調整回路125と結合的に接続しており、これらの回路の動作方式を制御するように構成されている。動作する際、第2制御回路127は、第2ブルートゥース通信回路121を介してブルートゥース無線伝送方式にて他のブルートゥース装置とデータ通信すること、および、第2ブルートゥース通信回路121を介して他の構成要員回路とデータ通信することができる。さらに、第2制御回路127は、第2パケット分析回路123を用い、第2ブルートゥース通信回路121にて受信されたパケットを分析することにより、関連するデータおよび指令を取得する。
【0019】
実際の応用において、前記第1ブルートゥース通信回路111および第2ブルートゥース通信回路121のいずれも、様々なバージョンのブルートゥース通信プロトコルを支持する好適な通信回路によって実現されてもよい。前記第1パケット分析回路113および第2パケット分析回路123のいずれも、様々なパケット復調-変調回路、デジタル演算回路、マイクロプロセッサ、または特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)によって実現されてもよい。前記第1クロック調整回路115および第2クロック調整回路125のいずれも、クロック周波数および/またはクロック位相を比較、調整できる各種の好適な回路、例えば、様々なフェイズロックドループ回路(phase-locked loop,PLL)若しくはディレイロックドループ回路(delay-locked loop,DLL)等によって実現されてもよい。前記第1制御回路117および第2制御回路127のいずれも、適切な演算能力を有する様々なマイクロプロセッサ若しくはデジタル信号処理回路によって実現されてもよい。
【0020】
一部の実施例において、第1クロック調整回路115または第2クロック調整回路125をそれぞれ、第1制御回路117または第2制御回路127内に統合してもよい。また、前記第1パケット分析回路113および第2パケット分析回路123をそれぞれ、前記第1ブルートゥース通信回路111および第2ブルートゥース通信回路121内に統合してもよい。
【0021】
換言すれば、前記第1ブルートゥース通信回路111および第1パケット分析回路113は、別々の回路を用いて実現してもよく、同一回路を用いて実現してもよい。同様に、前記第2ブルートゥース通信回路121および第2パケット分析回路123は、別々の回路を用いて実現してもよく、同一回路を用いて実現してもよい。
【0022】
応用の際、前記ブルートゥース主回路110中の異なる機能ブロックを1つの単独の回路チップ内に統合してもよい。例えば、ブルートゥース主回路110中の全ての機能ブロックを1つの単独のブルートゥース制御チップ(Bluetooth(登録商標) controller IC)内に統合してもよい。同様に、ブルートゥース副回路120中の全ての機能ブロックをもう1つの単独のブルートゥース制御チップ内に統合してもよい。
【0023】
実際の応用において、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100は、互いに協働する複数のブルートゥース回路からなるブルートゥース装置、例えば、ペアとなっているブルートゥースイヤホン、ワンセットとなっているブルートゥーススピーカー等として実現されてもよい。また、ソースブルートゥース装置102は、様々なコンピュータ、携帯電話、タブレット、スマートオーディオ機器、ゲーム機など、ブルートゥース通信機能を有する電子機器として実現されてもよい。
【0024】
上述したように、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100中の異なる構成要員回路は、各自のブルートゥース通信回路を介して相互にデータ通信することにより、様々な形態のブルートゥースネットワークを形成することができる。マルチ構成要員型ブルートゥース装置100とソースブルートゥース装置102とがデータ通信を行う際、ソースブルートゥース装置102は、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100を1つの単独のブルートゥース装置と見做して扱う。
【0025】
ブルートゥース主回路110は、ソースブルートゥース装置102から送信されてくるパケットを既知の様々な方式にて受信することができる。ブルートゥース副回路120は、ブルートゥース主回路110の動作過程中に、ソースブルートゥース装置102から送信されてくるパケットを適切な方式にて取得してもよい。
【0026】
例えば、ソースブルートゥース装置102から送信されてくるパケットをブルートゥース主回路110が受信する過程中に、ブルートゥース副回路120は、傍受モード(sniffing mode)下で動作し、ソースブルートゥース装置102から送信されてくるパケットを自発的に傍受してもよい。あるいは、ブルートゥース副回路120は、間接受信モード(relay mode)下で動作し、ブルートゥース主回路110のほうから転送されてきた、ソースブルートゥース装置102からのパケットを受動的に受信するのみで、ソースブルートゥース装置102から送信されてくるパケットを自発的に傍受しなくてもよい。
【0027】
なお、明細書および特許請求の範囲において記載される「ブルートゥース主回路」および「ブルートゥース副回路」という二つの用語は、ソースブルートゥース装置102から送信されてくるパケットの受信方式が構成要員回路によって異なるということを示すためだけであり、ブルートゥース副回路120の他の動作の制御権限がブルートゥース主回路110によって或る程度に制限されるか否かを意味するものではない。
【0028】
以下、図2および図3を参照しながら、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100の動作形態をさらに説明する。図2は一実施例として、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100中で採用される内部クロック生成方法の簡略化フローチャートである。図3は一実施例として、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100によってスキャッタネット(scatternet)が構築される簡略化模式図である。
【0029】
図2のフローチャートにおいて、特定の装置が属する枠内のステップは、該特定の装置が実行するステップを表す。例えば、「ソースブルートゥース装置」という枠内に表記された部分は、ソースブルートゥース装置102が実行するステップであり、「ブルートゥース主回路」という枠内に表記された部分は、ブルートゥース主回路110が実行するステップであり、「ブルートゥース副回路」という枠内に表記された部分は、ブルートゥース副回路120が実行するステップである。このロジックは、後続の他のフローチャートにも適用される。
【0030】
図2に示すように、先ず、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100中のブルートゥース主回路110と、ソースブルートゥース装置102とがステップ202を実行し、ブルートゥース通信標準における規範に合致する様々な方式を用いて図3の示すような第1ブルートゥースピコネット310を構築する。ステップ202では、ソースブルートゥース装置102は、第1ブルートゥースピコネット310上のマスター装置(master)として動作し、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100中のブルートゥース主回路110は、第1ブルートゥースピコネット310上のスレーブ装置(slave)として動作する。
【0031】
ステップ204において、ソースブルートゥース装置102は、第1マスタークロックCLK_P1Mを生成するとともに、該第1マスタークロックCLK_P1Mに基づき、ブルートゥースパケットを第1ブルートゥースピコネット310上で伝送または受信する時系列をスケジューリング(schedule)する。したがって、第1マスタークロックCLK_P1Mは、単にソースブルートゥース装置102におけるネーティブシステムクロック(native system clock)だけではなく、同時に第1ブルートゥースピコネット310上のマスタークロック(master clock)でもある。
【0032】
ステップ206において、ソースブルートゥース装置102は、第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データを含む第1ピコネット時系列パケットを生成し、これを第1ブルートゥースピコネット310に伝送する。実際の応用において、ソースブルートゥース装置102は、適した様々なデータを第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データとして用いてもよい。例えば、ソースブルートゥース装置102は、第1マスタークロックCLK_P1Mにおける特定のエッジ(例えば上昇エッジ)のカウント値(count value)を第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データとして用い、該第1マスタークロックCLK_P1Mに対応した前記カウント値をホッピング同期パケット(frequency hop synchronization packet,FHSパケット)内に書き込むことにより該第1ピコネット時系列パケットを作成してもよい。
【0033】
ステップ208において、第1ブルートゥース通信回路111は、ソースブルートゥース装置102によって生成された第1ピコネット時系列パケットを、第1ブルートゥースピコネット310を介して受信するとともに、これを第1制御回路117に伝送する。
【0034】
ステップ210において、第1制御回路117は第1パケット分析回路113を制御し、この制御を受けた第1パケット分析回路113は第1ピコネット時系列パケットの中から、前記第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データ、例えば関連する当該カウント値を取得する。
【0035】
ステップ212において、第1制御回路117は第1クロック調整回路115を第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データに基づいて制御し、この制御を受けた第1クロック調整回路115は、第1マスタークロックCLK_P1Mに同期した第1スレーブクロックCLK_P1S1を、第1ブルートゥースピコネット310上のスレーブクロック(slave clock)として生成する。例えば、第1制御回路117は、第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データに基づいて第1クロック調整回路115を制御し、この制御を受けた第1クロック調整回路115は、第1参考クロックCLK_R1の周波数および/または位相のオフセット量を調整することにより、周波数が実質的に第1マスタークロックCLK_P1Mと同様で且つ位相が実質的に第1マスタークロックCLK_P1Mに一致した第1スレーブクロックCLK_P1S1を、生成してもよい。
【0036】
また、動作する際、第1制御回路117は第1ブルートゥース通信回路111を制御し、この制御を受けた第1ブルートゥース通信回路111は、第1ブルートゥースピコネット310上でブルートゥースパケットを伝送または受信する時系列を、第1スレーブクロックCLK_P1S1に基づいてスケジューリングしてもよい。
【0037】
ステップ214において、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100中のブルートゥース主回路110およびブルートゥース副回路120は、ブルートゥース通信標準における規範に合致する様々な方式を用いて、図3の示すような第2ブルートゥースピコネット320を構築してもよい。ステップ214では、ブルートゥース主回路110は第2ブルートゥースピコネット320上のマスター装置として動作し、ブルートゥース副回路120は第2ブルートゥースピコネット320上のスレーブ装置として動作する。
【0038】
換言すれば、ブルートゥース主回路110は、上述した第1ブルートゥースピコネット310に属するだけではなく、同時に第2ブルートゥースピコネット320にも属する。
【0039】
ステップ216において、第1制御回路117は、第1クロック調整回路115を第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データ、または第1スレーブクロックCLK_P1S1の時系列データに基づいて制御し、この制御を受けた第1クロック調整回路115は、第1マスタークロックCLK_P1Mに同期した第2マスタークロックCLK_P2Mを生成する。例えば、第1制御回路117は、第1クロック調整回路115を第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データ、または第1スレーブクロックCLK_P1S1の時系列データを基づいて制御し、この制御を受けた第1クロック調整回路115は、前記第1参考クロックCLK_R1の周波数および/または位相のオフセット量を調整することにより、周波数が実質的に第1マスタークロックCLK_P1Mと同様で且つ位相が実質的に第1マスタークロックCLK_P1Mに一致した第2マスタークロックCLK_P2Mを、生成してもよい。
【0040】
また、第1制御回路117は第1ブルートゥース通信回路111を制御し、この制御を受けた第1ブルートゥース通信回路111は、第2ブルートゥースピコネット320上でブルートゥースパケットを伝送または受信する時系列を、第2マスタークロックCLK_P2Mに基づいてスケジューリングしてもよい。したがって、第2マスタークロックCLK_P2Mは、単にブルートゥース主回路110におけるネーティブシステムクロック(native system clock)だけではなく、同時に第2ブルートゥースピコネット320上のマスタークロック(master clock)でもある。
【0041】
上述したように、第1クロック調整回路115にて生成される第1スレーブクロックCLK_P1S1および第2マスタークロックCLK_P2Mは、両方とも、ソースブルートゥース装置102にて生成された第1マスタークロックCLK_P1Mに同期する。すなわち、第1スレーブクロックCLK_P1S1および第2マスタークロックCLK_P2Mは、両方とも、周波数が実質的に第1マスタークロックCLK_P1Mと同様であり、且つ、両方とも、位相が実質的に第1マスタークロックCLK_P1Mに一致する。
【0042】
実際の応用において、第1制御回路117は、前記第1スレーブクロックCLK_P1S1および第2マスタークロックCLK_P2Mのそれぞれに対し、異なるカウント値を与えてもよい。
【0043】
ブルートゥース主回路110内部の第1スレーブクロックCLK_P1S1および第2マスタークロックCLK_P2Mを互いに同期させる上記の態様によれば、ブルートゥース主回路110におけるブルートゥース帯域利用効率を効果的に向上させることができる。
【0044】
ステップ218において、第1制御回路117は、第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データを含む第2ピコネット時系列パケットを生成するとともに、第1ブルートゥース通信回路111を介して該第2ピコネット時系列パケットを第2ブルートゥースピコネット320に伝送する。実際の応用において、第1制御回路117は、適した様々なデータを第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データとして用いてもよい。例えば、第1制御回路117は、第2マスタークロックCLK_P2Mにおける特定のエッジ(例えば上昇エッジ)のカウント値を第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データとして用い、該第2マスタークロックCLK_P2Mに対応した前記カウント値をホッピング同期パケット内に書き込むことにより該第2ピコネット時系列パケットを作成してもよい。
【0045】
ステップ220において、第2ブルートゥース通信回路121は、ブルートゥース主回路110によって生成された第2ピコネット時系列パケットを、第2ブルートゥースピコネット320を介して受信するとともに、これを第2制御回路127に伝送する。
【0046】
ステップ222において、第2制御回路127は第2パケット分析回路123を制御し、この制御を受けた第2パケット分析回路123は第2ピコネット時系列パケットの中から、前記第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データ、例えば関連する当該カウント値を取得する。
【0047】
ステップ224において、第2制御回路127は第2クロック調整回路125を第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データに基づいて制御し、この制御を受けた第2クロック調整回路125は、第2マスタークロックCLK_P2Mに同期した第2スレーブクロックCLK_P2S1を、第2ブルートゥースピコネット320上のスレーブクロック(slave clock)として生成する。例えば、第2制御回路127は、第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データに基づいて第2クロック調整回路125を制御し、この制御を受けた第2クロック調整回路125は、第2参考クロックCLK_R2の周波数および/または位相のオフセット量を調整することにより、周波数が実質的に第2マスタークロックCLK_P2Mと同様で且つ位相が実質的に第2マスタークロックCLK_P2Mに一致した第2スレーブクロックCLK_P2S1を、生成してもよい。
【0048】
また、ステップ224では、第2制御回路127は第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データに基づいて第2クロック調整回路125を制御し、この制御を受けた第2クロック調整回路125は、第2マスタークロックCLK_P2Mに同期した第3スレーブクロックCLK_P1S2を生成してもよい。例えば、第2制御回路127は第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データに基づいて第2クロック調整回路125を制御し、この制御を受けた第2クロック調整回路125は、前記第2参考クロックCLK_R2の周波数および/または位相のオフセット量を調整することにより、周波数が実質的に第2マスタークロックCLK_P2Mと同様で且つ位相が実質的に第2マスタークロックCLK_P2Mに一致した第3スレーブクロックCLK_P1S2を、生成してもよい。
【0049】
ブルートゥース主回路110にて生成される第2マスタークロックCLK_P2Mが、ソースブルートゥース装置102にて生成された第1マスタークロックCLK_P1Mに同期するため、第2クロック調整回路125にて生成される前記第3スレーブクロックCLK_P1S2も、ソースブルートゥース装置102にて生成された第1マスタークロックCLK_P1Mに間接的に同期することになる。このようにして、ブルートゥース副回路120は、第1ブルートゥースピコネット310上のブルートゥースパケットを、ソースブルートゥース装置102に把握されずに受信することができる。
【0050】
上述したように、第2クロック調整回路125にて生成される第2スレーブクロックCLK_P2S1および第3スレーブクロックCLK_P1S2は、両方とも、ブルートゥース主回路110にて生成された第2マスタークロックCLK_P2Mに同期する。すなわち、第2スレーブクロックCLK_P2S1および第3スレーブクロックCLK_P1S2は、両方とも、周波数が実質的に第2マスタークロックCLK_P2Mと同様であり、且つ、両方とも、位相が実質的に第2マスタークロックCLK_P2Mに一致する。
【0051】
実際の応用において、第2制御回路127は、前記第2スレーブクロックCLK_P2S1および第3スレーブクロックCLK_P1S2のそれぞれに対し、異なるカウント値を与えてもよい。
【0052】
ブルートゥース副回路120内部の第2スレーブクロックCLK_P2S1および第3スレーブクロックCLK_P1S2を互いに同期させる上記の態様によれば、ブルートゥース副回路120におけるブルートゥース帯域利用効率を効果的に向上させることができる。
【0053】
このようにして、第2制御回路127は第2ブルートゥース通信回路121を制御し、この制御を受けた2ブルートゥース通信回路121は、第2ブルートゥースピコネット320上でブルートゥースパケットを伝送または受信する時系列を、第2スレーブクロックCLK_P2S1に基づいてスケジューリングすることができる。また、第2制御回路127は、第1ブルートゥースピコネット310上のブルートゥースパケットを傍受(sniffing)できるように、第1ブルートゥースピコネット310上でブルートゥースパケットを受信する時系列を第3スレーブクロックCLK_P1S2に基づいてスケジューリングしてもよい。
【0054】
以下、図4図5を参照しながら、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100中のブルートゥース副回路120がその内部クロックを更新する形態を詳細に説明する。図4は、一実施例として、ブルートゥース副回路120中で採用される内部クロック更新方法の簡略化フローチャートである。
【0055】
図4に示すように、第2制御回路127は、ステップ402およびステップ404を実行することにより、第2ブルートゥース通信回路121を、該第2ブルートゥース通信回路121が上記第1ブルートゥースピコネット310および第2ブルートゥースピコネット320上でのパケット伝送処理に参加するよう、制御してもよい。
【0056】
ステップ402において、第2制御回路127は第2ブルートゥース通信回路121を制御し、この制御を受けた第2ブルートゥース通信回路121は、第2スレーブクロックCLK_P2S1に基づいて動作し、第2ブルートゥースピコネット320上でブルートゥース主回路110とブルートゥースパケット伝送処理を行ってもよい。
【0057】
ステップ404において、第2制御回路127は第2ブルートゥース通信回路121を制御し、この制御を受けた第2ブルートゥース通信回路121は、第3スレーブクロックCLK_P1S2に基づいて動作し、ソースブルートゥース装置102から第1ブルートゥースピコネット310に送信されたブルートゥースパケットを傍受する。換言すれば、ソースブルートゥース装置102とブルートゥース副回路120とが何らかのブルートゥースピコネットを事前に構築していなくとも、ブルートゥース副回路120が前記第3スレーブクロックCLK_P1S2に基づいて動作し、ソースブルートゥース装置102から送信されたブルートゥースパケットを傍受することができる。
【0058】
周知のように、ブルートゥース副回路120が動作する過程において、そのブルートゥース通信の無線信号環境が様々な要素によって経時的に変化し、または、ユーザの姿勢や使用習慣などに影響されて変化する可能性がある。ブルートゥース副回路120の内部クロックと、その対応するピコネットクロックとの正確な同期を維持できなければ、マルチ構成要員型ブルートゥース装置100全体上の動作能率が低下しやすくなり、または、ブルートゥース副回路120の待機可能期間が減少するおそれがある。場合によっては、ブルートゥース副回路120の発熱量および温度が増加し、ないしは、ブルートゥース副回路120の使用寿命が縮み、またはブルートゥース副回路120の利用感が悪くなる可能性がある(発熱量または温度が高すぎると、ユーザ体験が悪くなる可能性がある)。
【0059】
したがって、第2制御回路127は、ステップ406を断続的に実行し、ブルートゥース副回路120とブルートゥース主回路110との間のブルートゥース無線信号環境の変化を第2ブルートゥース通信回路121の受信状況に基づいて検知してもよい。
【0060】
他方、第2ブルートゥース通信回路121は、ソースブルートゥース装置102から送信されたブルートゥースパケットを傍受し続けるとともに、ステップ408を断続的に実行してもよい。
【0061】
ステップ408において、第2ブルートゥース通信回路121は、ソースブルートゥース装置102から第1ブルートゥースピコネット310に送信された第1ピコネット時系列パケットを受信し、これを第2制御回路127に伝送する。
【0062】
ステップ410において、第2制御回路127は第2パケット分析回路123を制御し、この制御を受けた第2パケット分析回路123は、第2ブルートゥース通信回路121にて受信された第1ピコネット時系列パケットの中から、現在の第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データ、例えば関連する当該カウント値を取得する。
【0063】
第2制御回路127は、ブルートゥース副回路120とブルートゥース主回路110との間のブルートゥース無線信号環境が所定の程度よりも悪化したと前記ステップ406において判断した場合、ステップ412を実行する。
【0064】
ステップ412において、第2制御回路127は、現在の第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データに基づいて第2クロック調整回路125を制御し、この制御を受けた第2クロック調整回路125は、第2スレーブクロックCLK_P2S1の位相を校正し、該第2スレーブクロックCLK_P2S1の位相を現在の第1マスタークロックCLK_P1Mの位相と一致させる。
【0065】
上述したように、ブルートゥース主回路110によって生成される第2マスタークロックCLK_P2Mは、理論上、ソースブルートゥース装置102によって生成された第1マスタークロックCLK_P1Mに同期し続けるものとなる。したがって、第2制御回路127が現在の第1マスタークロックCLK_P1Mの時系列データに基づいて第2クロック調整回路125を制御し、この制御を受けた第2クロック調整回路125が第2スレーブクロックCLK_P2S1の位相を校正すれば、該第2スレーブクロックCLK_P2S1の位相を現在の第1マスタークロックCLK_P1Mの位相と一致させることができるだけではなく、該第2スレーブクロックCLK_P2S1の位相を第2マスタークロックCLK_P2Mの位相と間接的に一致させることもできる。
【0066】
換言すれば、ブルートゥース副回路120とブルートゥース主回路110との間のブルートゥース無線信号環境が悪化すると、ブルートゥース副回路120は、ソースブルートゥース装置102によって生成された第1マスタークロックCLK_P1Mを用いて第2スレーブクロックCLK_P2S1の位相を校正することにより、該第2スレーブクロックCLK_P2S1を、ブルートゥース主回路110によって生成された第2マスタークロックCLK_P2Mと同期させ続けることができる。
【0067】
このようにして、ブルートゥース副回路120とブルートゥース主回路110との間のブルートゥース無線信号環境が悪化しても、ブルートゥース副回路120内部の第2スレーブクロックCLK_P2S1が第2マスタークロックCLK_P2Mに同期し続けられなくなる、という問題の発生を効果的に回避することができる。
【0068】
図5を参照する。図5は、別の一実施例として、ブルートゥース副回路120中で採用される内部クロック更新方法の簡略化フローチャートである。
【0069】
図5に示すように、ブルートゥース副回路120は、ソースブルートゥース装置102からのブルートゥースパケットを傍受する過程中に、ステップ506を断続的に実行してもよい。
【0070】
ステップ506において、第2制御回路127は、第2ブルートゥース通信回路121の受信状況に基づき、ブルートゥース副回路120とソースブルートゥース装置102との間のブルートゥース無線信号環境の変化を検知してもよい。
【0071】
他方、第2ブルートゥース通信回路121は、第2ブルートゥースピコネット320上でブルートゥース主回路110とブルートゥースパケット伝送を行い続けるとともに、ステップ508を断続的に実行する。
【0072】
ステップ508において、第2ブルートゥース通信回路121は、ブルートゥース主回路110から第2ブルートゥースピコネット320に送信された第2ピコネット時系列パケットを受信し、これを第2制御回路127に伝送する。
【0073】
ステップ510において、第2制御回路127は第2パケット分析回路123を制御し、この制御を受けた第2パケット分析回路123は、第2ブルートゥース通信回路121にて受信された第2ピコネット時系列パケットの中から、現在の第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データ、例えば関連する当該カウント値を取得する。
【0074】
第2制御回路127は、ブルートゥース副回路120とソースブルートゥース装置102との間のブルートゥース無線信号環境が所定の程度よりも悪化したと前記ステップ506において判断した場合、ステップ512を実行する。
【0075】
ステップ512において、第2制御回路127は、現在の第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データに基づいて第2クロック調整回路125を制御し、この制御を受けた第2クロック調整回路125は、第3スレーブクロックCLK_P1S2の位相を校正し、該第3スレーブクロックCLK_P1S2の位相を現在の第2マスタークロックCLK_P2Mの位相と一致させる。
【0076】
上述したように、ブルートゥース主回路110によって生成される第2マスタークロックCLK_P2Mは、理論上、ソースブルートゥース装置102によって生成された第1マスタークロックCLK_P1Mに同期し続けるものとなる。したがって、第2制御回路127が現在の第2マスタークロックCLK_P2Mの時系列データに基づいて第2クロック調整回路125を制御し、この制御を受けた第2クロック調整回路125が第3スレーブクロックCLK_P1S2の位相を校正すれば、該第3スレーブクロックCLK_P1S2の位相を現在の第2マスタークロックCLK_P2Mの位相と一致させることができるだけではなく、該第3スレーブクロックCLK_P1S2の位相を第1マスタークロックCLK_P1Mの位相と間接的に一致させることもできる。
【0077】
換言すれば、ブルートゥース副回路120とソースブルートゥース装置102との間のブルートゥース無線信号環境が悪化すると、ブルートゥース副回路120は、ブルートゥース主回路110によって生成された第2マスタークロックCLK_P2Mを用いて第3スレーブクロックCLK_P1S2の位相を校正することにより、該第3スレーブクロックCLK_P1S2を、ソースブルートゥース装置102によって生成された第1マスタークロックCLK_P1Mと同期させ続けることができる。
【0078】
このようにして、ブルートゥース副回路120とソースブルートゥース装置102との間のブルートゥース無線信号環境が悪化しても、ブルートゥース副回路120内部の第3スレーブクロックCLK_P1S2が第1マスタークロックCLK_P1Mに同期し続けられなくなる、という問題の発生を効果的に回避することができる。
【0079】
実際の応用において、ブルートゥース副回路120は、前記図4または図5に示す内部クロック更新方法を個別で実行してもよく、前記図4および図5に示す内部クロック更新方法を同時に実行してもよい。
【0080】
上述したように、或るブルートゥースピコネットにおいてブルートゥース副回路120の無線信号環境が悪化しても、他のブルートゥース装置またはブルートゥース回路によって生成されたクロックを利用し、残りのブルートゥースピコネットにおいて使用されている内部クロックを校正することができる。このようにして、ブルートゥース副回路120の内部クロックが、その対応するピコネットクロックに正確に同期し続けることができ、さらにマルチ構成要員型ブルートゥース装置100全体上の動作能率が向上し、ブルートゥース副回路120の待機可能時間も増加する。また、ブルートゥース副回路120の発熱量および温度が低減することで、ブルートゥース副回路120の使用寿命が伸び、または、ブルートゥース副回路120のユーザ体験が向上する場合もある。
【0081】
なお、前記図4および図5に示すステップの実行手順は、単に例示的な実施例であり、本発明に係る実際の実施形態を限定するものではない。例えば、いくつかの実施例では図4中のステップ406を省略してもよく、いくつかの実施例では図5中のステップ506を省略してもよい。
【0082】
上述したマルチ構成要員型ブルートゥース装置100において、ブルートゥース主回路110は、その内部の第1スレーブクロックCLK_P1S1および第2マスタークロックCLK_P2Mの両方を、ソースブルートゥース装置102によって決定された第1マスタークロックCLK_P1Mと同期させる。そのため、第1クロック調整回路115を比較的簡単な回路構成にて実現することができる。
【0083】
また、ブルートゥース主回路110が用いる第1スレーブクロックCLK_P1S1および第2マスタークロックCLK_P2Mは、両方とも、第1マスタークロックCLK_P1Mに同期する。そのため、ブルートゥース主回路110におけるブルートゥース帯域利用効率を効果的に向上させるとともに、第1スレーブクロックCLK_P1S1および第2マスタークロックCLK_P2Mがブルートゥース主回路110によって更新される手間を低減させることができる。
【0084】
同様に、ブルートゥース副回路120は、その内部の第2スレーブクロックCLK_P2S1および第3スレーブクロックCLK_P1S2の両方を、ブルートゥース主回路110によって決定された第2マスタークロックCLK_P2Mと同期させる。そのため、同様に、第2クロック調整回路125を比較的簡単な回路構成にて実現することができる。
【0085】
さらに、ブルートゥース副回路120が用いる第2スレーブクロックCLK_P2S1および第3スレーブクロックCLK_P1S2は、両方とも、第2マスタークロックCLK_P2Mに同期し、且つ、両方とも、第1マスタークロックCLK_P1Mに等価的に同期する。そのため、ブルートゥース副回路120におけるブルートゥース帯域利用効率を効果的に向上させるとともに、第2スレーブクロックCLK_P2S1および第3スレーブクロックCLK_P1S2がブルートゥース副回路120によって更新される手間を低減させることができる。
【0086】
明細書および添付される特許請求の範囲には特定の素子を指す特定の用語が用いられているが、当業者よっては、異なる用語で当該同一素子を呼称する場合がある。本明細書および添付される特許請求の範囲は、名称の相違を以って素子を区別するのではなく、機能上の相違を素子の区別基準とする。また、明細書および添付の特許請求の範囲に記載の「含む」とは、開放的表現であり、「含むが、これに限定されない」と解釈すべきである。また、「結合的に接続する」という表現は、直接的および間接的な、いかなる接続手段も含む。したがって、例えば「第1素子が第2素子と結合的に接続する」とのような表現は、第1素子が電気的接続または無線伝送、光学的伝送などの信号接続方式にて直接に第2素子と接続してもよく、他の素子または接続手段を介して間接的に第2素子と電気的または信号的に接続してもよいことを意味する。
【0087】
明細書中に記載の「および/または」という表現は、挙げられた事項のうちの1つ、またはその複数による任意の組み合わせを含む。また、明細書中において特別に明示しない限り、単数形の用語はその複数形時の含意を同時に含む。
【0088】
以上の内容は単に本発明の好ましい実施例に過ぎない。本発明に係る特許請求の範囲に基づいて成される全ての均等的な変更および改変も、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0089】
100 マルチ構成要員型ブルートゥース装置(multi-member Bluetooth device)
102 ソースブルートゥース装置(source Bluetooth device)
110 ブルートゥース主回路(main Bluetooth circuit)
111 第1ブルートゥース通信回路(first Bluetooth communication circuit)
113 第1パケット分析回路(first packet parsing circuit)
115 第1クロック調整回路(first clock adjusting circuit)
117 第1制御回路(first control circuit)
120 ブルートゥース副回路(auxiliary Bluetooth circuit)
121 第2ブルートゥース通信回路(second Bluetooth communication circuit)
123 第2パケット分析回路(second packet parsing circuit)
125 第2クロック調整回路(second clock adjusting circuit)
127 第2制御回路(second control circuit)
202~224、402~412、506~512 動作ステップ(operation)
310 第1ブルートゥースピコネット(first piconet)
320 第2ブルートゥースピコネット(second piconet)
図1
図2
図3
図4
図5