(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-27
(45)【発行日】2022-07-05
(54)【発明の名称】センサ取付けシステム
(51)【国際特許分類】
G01D 11/30 20060101AFI20220628BHJP
G01H 17/00 20060101ALI20220628BHJP
【FI】
G01D11/30 M
G01H17/00 Z
(21)【出願番号】P 2020544381
(86)(22)【出願日】2018-11-14
(86)【国際出願番号】 US2018060886
(87)【国際公開番号】W WO2019099432
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2021-05-27
(32)【優先日】2017-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511167010
【氏名又は名称】ヘキサゴン テクノロジー アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ハルヴォルセン ケン
(72)【発明者】
【氏名】バークス ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】クロッカー ライアン
【審査官】岩本 太一
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-273387(JP,A)
【文献】特開2011-038814(JP,A)
【文献】米国特許第05088207(US,A)
【文献】米国特許第01845199(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0191499(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第03904683(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 5/00- 7/34
G01B 17/00-21/32
G01D 11/00-13/28
G01H 1/00-17/00
G01N 29/00-29/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも第1、第2、第3、第4容器を含む容器配列で使用するように構成されたセンサ取付けアセンブリであって、
第1長尺フレーム部材と、
前記第1長尺フレーム部材に取り付けられた第1ローラであって、前記第1、第2、第3、第4容器のうちの1つの第1面に接触してその上を転がるように構成された第1ローラと、
前記第1長尺フレーム部材に取り付けられた第1センサであって、第1方向への作動時に、前記第1容器の表面に接触するように構成された第1センサと、
前記第1長尺フレーム部材に接続された第2長尺フレーム部材と、
前記第2長尺フレーム部材に取り付けられた第2ローラであって、前記第1、第2、第3、第4容器のうちの1つの第2面に接触してその上を転がるように構成された第2ローラと、
前記第2長尺フレーム部材に取り付けられた第2センサであって、前記第1方向とほぼ直交する第2方向への作動時に、前記第2容器の表面に接触するように構成された第2センサと、を含むセンサ取付けアセンブリ。
【請求項2】
前記第1ローラと前記第2ローラとが互いにほぼ直交する向きに配置されている、請求項1に記載のセンサ取付けアセンブリ。
【請求項3】
前記第2長尺フレーム部材を前記第1長尺フレーム部材に対して、互いに直交する配置に接続する直角プレートを含む、請求項1または2のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
【請求項4】
前記第1長尺フレーム部材に取り付けられた第3ローラであって、前記第1、第2、第3、第4容器のうちの1つの第3面に接触してその上を転がるように構成された第3ローラを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
【請求項5】
前記第3ローラが、前記第1ローラ及び前記第2ローラのうちの1つとほぼ平行な向きに配置されている、請求項4に記載のセンサ取付けアセンブリ。
【請求項6】
前記第3ローラを前記第3面に持ち上げる引上機構を含む、請求項4または5のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
【請求項7】
前記容器配列が、中央スペースを有する2×2スタック構成でコンテナ内に配置されている請求項1に記載のセンサ取付けアセンブリであって、
前記コンテナの上部に近接して前記コンテナに取り付けられた上部レールアセンブリであって、前記第1容器に近接して第3センサを配置するように構成された上部レールアセンブリと、
前記中央スペースに配置された上方内部レールアセンブリであって、前記第1容器に近接して前記第1センサを配置するとともに前記第2容器に近接して前記第2センサを配置するように構成された上方内部レールアセンブリと、
前記中央スペースに配置された下方内部レールアセンブリであって、前記第3容器に近接して第4センサを配置するとともに前記第4容器に近接して第5センサを配置するように構成された下方内部レールアセンブリと、
前記コンテナの下部に近接して前記コンテナに取り付けられた下部レールアセンブリであって、前記第4容器に近接して第6センサを配置するように構成された下部レールアセンブリと、を含むセンサ取付けアセンブリ。
【請求項8】
前記上部レールアセンブリを前記コンテナの枠に取り付けるように構成されたブラケットを含む、請求項7に記載のセンサ取付けアセンブリ。
【請求項9】
前記第1及び第2容器に取り付けられたクロスバーを含む、請求項7または8のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
【請求項10】
前記下部レールアセンブリを前記コンテナのパイプに取り付けるように構成されたブラケットを含む、請求項7~9のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
【請求項11】
前記下部レールアセンブリのフレーム上を転がり、前記第6センサに接続するように構成されたセンサブラケットを含む、請求項7~10のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
【請求項12】
少なくとも第1、第2、第3、第4容器を含む容器配列であって、中央スペースを有する2×2スタック構成でコンテナ内に配置された容器配列で使用される第1、第2、第3、第4、第5、第6センサを取り付ける方法であって、
上部レールアセンブリを前記コンテナの上部に近接して前記コンテナに取り付け、前記第1容器に近接して第1センサを配置することと、
上方内部レールアセンブリを前記中央スペースに挿入し、第2センサを前記第1容器に近接して配置するとともに第3センサを前記第2容器に近接して配置することと、
下方内部レールアセンブリを前記中央スペースに挿入し、第4センサを前記第3容器に近接して配置するとともに第5センサを前記第4容器に近接して配置することと、
下部レールアセンブリを前記コンテナの下部に近接して前記コンテナに取り付け、第6センサを前記第4容器に近接して配置することと、を含む方法。
【請求項13】
前記上部レールアセンブリのブラケットを前記コンテナの枠に取り付けることを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記中央スペース内で前記上方内部レールアセンブリを引き上げて前記上方内部レールアセンブリを前記下方内部レールアセンブリの上方に配置することを含む、請求項12または13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記第6センサを配置することが、前記下部レールアセンブリのフレーム上でセンサブラケットを転がすことを含む、請求項12~14のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[背景]
圧力容器は、一般に、例えば、水素、酸素、天然ガス、窒素、プロパン、及び、他の燃料などの様々なガスや流体を加圧下で収容するために用いられる。一般的に、圧力容器は任意の大きさまたは形状を有し得る。これらの容器は、例えば、重くても軽くてもよく、1回使用(例えば、使い捨て)でも再利用可能でもよく、高圧(例えば、50psiより高い)や低圧(例えば、50psiより低い)にさらされてもよく、高温下または低温下で流体を貯蔵するために用いられてもよい
適した圧力容器シェル材料は、鋼などの金属、または、複合材料を含み、複合材料は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂により互いに結合される、巻回されたガラス繊維フィラメントまたは他の合成フィラメントの積層物を含み得る。ライナまたはブラダは、容器を密閉するために、圧力容器シェル内にしばしば配置され、その結果、流体浸透バリアとして機能する。
【0002】
一般的に、圧力容器の寿命は限られており、故障する前に圧力容器の使用を中止するのが望ましい。繰り返し疲労及び静的疲労(応力破壊)の両方が圧力容器の疲労負荷、ゆえに故障の要因となっている。圧力容器の暦年、または特定の圧力範囲(例えば、ほぼ空から満杯まで)にわたる疲労サイクル数は、いつ容器の使用を中止するかを決めるために一般に使用される。しかしながら、使用方法によっては、圧力容器に加えられる圧力範囲及びサイクル数は、一貫性がなく、且つ/または、不明である。加えて、繰り返し疲労寿命と静的疲労寿命との間の相互作用は十分に理解されていない。繰り返しの影響は、未知の態様で、圧力容器が全圧状態で費やす時間の影響と組み合わされる。
【0003】
一般に、容器寿命の数学的予測が、圧力容器の疲労寿命を評価するのに用いられる。これには、サイクル数を数えるかまたは推定し、その後、平均ストレスレベル及びストレス範囲で並び替えを行う必要がある。これらのサイクルは、残りの容器寿命を見積もるために同数のフルレンジサイクルに結合される。その後、この情報を静的疲労とどのように組み合わせるかを決定する必要がある。サイクルの計算と推定、サイクル効果の結合、及び圧力容器の予測される全寿命及び残りの寿命の評価には、不確実性が内在する。
【0004】
圧力容器に残されている推定耐用年数を評価する別の方法は、センサを使って圧力容器の物理的特性に関する情報を集めることである。適したセンサとして、例えばモーダルアコースティックエミッション(MAE)センサが挙げられる。このような超音波センサは、コロラド州センテニアルのデジタルウェーブ社(Digital Wave Corporation)から入手できる。超音波伝播は、バルク及び「薄壁の」固体材料中で評価でき、材料の構造的完全性を評価し得る。複合材料において一般に観察される伝播角度(すなわち、材料異方性)に応じた剛性のばらつきにより、波動伝搬特性に著しい影響が観察される。ゆえに、波形分析においては、このような材料異方性を考慮する必要がある。積層物では、考慮すべき物質界面が複数あることにより、この分析がより複雑になる。このような波形の分析は、例えば、繊維の破壊、マトリックスの亀裂、界面の層間剥離に関する情報につながり得る。
[概要]
一つの態様において、本開示は、少なくとも第1、第2、第3、第4容器を含む容器配列で使用するように構成されたセンサ取付けアセンブリについて説明する。センサ取付けアセンブリは、第1及び第2長尺フレーム部材と、第1及び第2ローラと、第1及び第2センサとを備える。第1ローラは、第1長尺フレーム部材に取り付けられ、第1、第2、第3及び第4容器のうちの1つの第1面に接触してその上を転がるように構成されている。第1センサは、第1長尺フレーム部材に取り付けられ、第1方向への作動時に、第1容器の表面に接触するように構成されている。第2長尺フレーム部材は、第1長尺フレーム部材に接続されている。第2ローラは、第2長尺フレーム部材に取り付けられ、第1、第2、第3及び第4容器のうちの1つの第2面に接触してその上を転がるように構成されている。第2センサは、第2長尺フレーム部材に取り付けられ、第1方向とほぼ直交する第2方向への作動時に、第2容器の表面に接触するように構成されている。
【0005】
別の態様において、本開示は、少なくとも第1、第2、第3、第4容器を含む容器配列で使用するように構成されたセンサ取付けアセンブリの別の実施形態について説明する。容器配列は、中央スペースを有する2×2スタック構成でコンテナ内に配置される。センサ取付けアセンブリは、上部レールアセンブリと、上方内部レールアセンブリと、下方内部レールアセンブリと、下部レールアセンブリとを備える。上部レールアセンブリは、コンテナの上部に近接してコンテナに取り付けられ、第1センサを第1容器に近接して配置するように構成されている。上方内部レールアセンブリは、中央スペースに配置され、第2センサを第1容器に近接して配置するとともに第3センサを第2容器に近接して配置するように構成されている。下方内部レールアセンブリは、中央スペースに配置され、第4センサを第3容器に近接して配置するとともに第5センサを第4容器に近接して配置するように構成されている。下部レールアセンブリは、コンテナの下部に近接してコンテナに取り付けられ、第6センサを第4容器に近接して配置するように構成されている。
【0006】
さらに別の態様では、本開示は、少なくとも第1、第2、第3、第4容器を含む容器配列で使用される第1、第2、第3、第4、第5、第6センサを取り付ける方法について説明し、容器配列は、中央スペースを有する2×2スタック構成でコンテナ内に配置される。該方法は、上部レールアセンブリをコンテナの上部に近接してコンテナに取り付け、第1センサを第1容器に近接して配置することと、上方内部レールアセンブリを前記中央スペースに挿入し、第2センサを第1容器に近接して配置するとともに第3センサを第2容器に近接して配置することと、下方内部レールアセンブリを前記中央スペースに挿入し、第4センサを第3容器に近接して配置するとともに第5センサを第4容器に近接して配置することと、下部レールアセンブリをコンテナの下部に近接してコンテナに取り付け、第6センサを第4容器に近接して配置することと、を含む。
【0007】
本開示はまた、その様々な組合せにおいて、以下の項目のリストによって特徴付けられてもよい。
1.少なくとも第1、第2、第3、第4容器を含む容器配列で使用するように構成されたセンサ取付けアセンブリであって、
第1長尺フレーム部材と、
上記第1長尺フレーム部材に取り付けられた第1ローラであって、上記第1、第2、第3、第4容器のうちの1つの第1面に接触してその上を転がるように構成された第1ローラと、
上記第1長尺フレーム部材に取り付けられた第1センサであって、第1方向への作動時に、上記第1容器の表面に接触するように構成された第1センサと、
上記第1長尺フレーム部材に接続された第2長尺フレーム部材と、
上記第2長尺フレーム部材に取り付けられた第2ローラであって、上記第1、第2、第3、第4容器のうちの1つの第2面に接触してその上を転がるように構成された第2ローラと、
上記第2長尺フレーム部材に取り付けられた第2センサであって、上記第1方向とほぼ直交する第2方向への作動時に、上記第2容器の表面に接触するように構成された第2センサとを含むセンサ取付けアセンブリ。
2.上記第1ローラと上記第2ローラとが互いにほぼ直交する向きに配置されている、項目1に記載のセンサ取付けアセンブリ。
3.上記第2長尺フレーム部材を上記第1長尺フレーム部材に対して、互いに直交する配置で接続する直角プレートを含む、項目1~2のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
4.上記第1長尺フレーム部材に取り付けられた第3ローラであって、上記第1、第2、第3、第4容器のうちの1つの第3面に接触してその上を転がるように構成された第3ローラを含む、項目1~3のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
5.上記第3ローラが、上記第1ローラ及び上記第2ローラのうちの1つとほぼ平行な向きに配置されている、項目4に記載のセンサ取付けアセンブリ。
6.上記第3ローラを上記第3面に持ち上げる引上機構を含む、項目4~5のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
7.少なくとも第1、第2、第3、第4容器を含む容器配列であって、中央スペースを有する2×2スタック構成でコンテナ内に配置された容器配列で使用するように構成されたセンサ取付けアセンブリであって、
上記コンテナの上部に近接して上記コンテナに取り付けられた上部レールアセンブリであって、上記第1容器に近接して第1センサを配置するように構成された上部レールアセンブリと、
上記中央スペースに配置された上方内部レールアセンブリであって、上記第1容器に近接して第2センサを配置するとともに上記第2容器に近接して第3センサを配置するように構成された上方内部レールアセンブリと、
上記中央スペースに配置された下方内部レールアセンブリであって、上記第3容器に近接して第4センサを配置するとともに上記第4容器に近接して第5センサを配置するように構成された下方内部レールアセンブリと、
上記コンテナの下部に近接して上記コンテナに取り付けられた下部レールアセンブリであって、上記第4容器に近接して第6センサを配置するように構成された下部レールアセンブリと、を含むセンサ取付けアセンブリ。
8.上記上部レールアセンブリを上記コンテナの枠に取り付けるように構成されたブラケットを含む、項目7に記載のセンサ取付けアセンブリ。
9.上記第1及び第2容器に取り付けられたクロスバーを含む、項目7~8のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
10.上記クロスバーに取り付けられた引上機構であって、上記中央スペースの上記上方内部レールアセンブリを上記下方内部レールアセンブリの上方に配置するように構成された引上機構を含む、項目9に記載のセンサ取付けアセンブリ。
11.上記上方内部レールアセンブリ及び上記下方内部レールアセンブリの少なくとも1つが、上記第3及び第4容器にそれぞれ接触してその上を転がるように構成された第1及び第2ローラを含む、項目7~10のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
12.上記第1及び第2ローラが、互いにほぼ直交する向きに配置されている、項目11に記載のセンサ取付けアセンブリ。
13.上記上方内部レールアセンブリ及び上記下方内部レールアセンブリの少なくとも1つが、上記第1及び第2容器のうちの1つに接触してその上を転がるように構成された第3ローラを含む、項目11~12のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
14.上記第3ローラが、上記第1ローラ及び上記第2ローラのうちの1つとほぼ平行な向きに配置されている、項目13に記載のセンサ取付けアセンブリ。
15.上記下部レールアセンブリを上記コンテナのパイプに取り付けるように構成されたブラケットを含む、項目7~14のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
16.上記下部レールアセンブリのフレーム上を転がり、第6センサに接続するように構成されたセンサブラケットを含む、項目7~15のいずれか1項に記載のセンサ取付けアセンブリ。
17.少なくとも第1、第2、第3、第4容器を含む容器配列であって、中央スペースを有する2×2スタック構成でコンテナ内に配置された容器配列で使用される第1、第2、第3、第4、第5、第6センサを取り付ける方法であって、
上部レールアセンブリを上記コンテナの上部に近接して上記コンテナに取り付け、上記第1容器に近接して第1センサを配置することと、
上方内部レールアセンブリを上記中央スペースに挿入し、第2センサを上記第1容器に近接して配置するとともに第3センサを上記第2容器に近接して配置することと、
下方内部レールアセンブリを上記中央スペースに挿入し、第4センサを上記第3容器に近接して配置するとともに第5センサを上記第4容器に近接して配置することと、
下部レールアセンブリを上記コンテナの下部に近接して上記コンテナに取り付け、第6センサを上記第4容器に近接して配置することと、を含む方法。
18.上記上部レールアセンブリのブラケットを上記コンテナの枠に取り付けることを含む、項目17に記載の方法。
19.上記中央スペース内で上記上方内部レールアセンブリを引き上げて上記上方内部レールアセンブリを上記下方内部レールアセンブリの上方に配置することを含む、項目17~18のいずれか1項に記載の方法。
20.上記第6センサを配置することが、上記下部レールアセンブリのフレーム上でセンサブラケットを転がすことを含む、項目17~19のいずれか1項に記載の方法。
【0008】
本概要は、詳細な説明において以下で更に説明される概念を、簡略化された形で紹介するために提供されている。本概要は、開示または特許請求された主題の重要な特徴または必須の特徴を特定することを意図するものではなく、それぞれの開示された実施形態、または開示または特許請求された主題の全ての実施形態を説明することを意図するものでもない。特に、一実施形態に関して本願明細書で開示される特徴は、別の実施形態にも同様に適用され得る。さらに、本概要は、特許請求された主題の範囲を決定するための補助として用いることも意図していない。他にも多くの新規の利点、特徴、及び関係性が、この説明が進むにつれて明らかになるであろう。後に続く図及び説明は、実施形態をより詳細に例示している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の主題は添付の図を参照して更に説明されるが、複数の図を通して、同様の構成または同様のシステム要素は同様の参照番号により示されている。全ての説明は、複数の実施形態を通じて、同様の構造や類似の構造に適用可能であると考えられる。
【
図1】コンテナ内に配置された圧力容器アセンブリの上面及び端面斜視図であり、センサ取付けシステムの例示的な実施形態を使用して、圧力容器アセンブリの上にセンサを配置している。
【
図2】
図1の一部の拡大図であり、圧力容器に対して取り付けられたセンサ及びデータ収集ボックスを示す。
【
図3】コンテナなしの、圧力容器アセンブリ及びセンサ取付けシステムの取付けレールアセンブリの側面斜視図である。
【
図4】異なる視野角から見た、
図3の一部の拡大図である。
【
図5】コンテナ内の圧力容器アセンブリの端面図であり、コンテナの端壁パネルが取り外され、その中に圧力容器及びセンサ取付けレールアセンブリが見えている。
【
図7】例示的な上部レールアセンブリの側面斜視図である。
【
図7A】
図7において「A」とラベル付けされた円で囲んだ部分の拡大分解図である。
【
図7B】
図7において「B」とラベル付けされた円で囲んだ部分の拡大分解図である。
【
図7C】
図7の上部レールアセンブリの反対側を示す。
【
図7D】
図7Cにおいて「D」とラベル付けされた円で囲んだ部分の拡大分解図である。
【
図8】例示的な上方内部レールアセンブリの斜視図である。
【
図8A】
図8において円で囲んだ部分「A」の拡大図である。
【
図9】例示的な下方内部レールアセンブリの斜視図である。
【
図9A】
図9の円で囲んだ領域「A」の拡大図である。
【
図9B】
図9の円で囲んだ部分「B」の拡大図である。
【
図10】例示的な下部レールアセンブリの斜視図である。
【
図11】コンテナのパイプに取り付けられた下部レールアセンブリの一部の部分図である。
【
図12】上部、内部、下部レールアセンブリ上で使用される例示的なセンサブラケットの斜視図である。
【
図14】センサとローラプレートが取り付けられた例示的なセンサブラケットの正面斜視図である。
【
図15】
図14の例示的なセンサブラケットアセンブリの背面斜視図である。
【0010】
上記の図は、開示された主題の1つまたは複数の実施形態を説明しているが、本開示において言及されているように、他の実施形態も考慮されている。いかなる場合も、本開示は、開示された主題を代表として提示するものであって、限定として提示するものではない。当業者であれば、本開示の原理の範囲内にある多くの他の変更及び実施形態に想到し得るものと解すべきである。
【0011】
図は、必ずしも正確な縮尺で描かれない。特に、明確化のため、ある特徴を他の特徴に対して拡大する場合もある。さらに、上方、下方、上、下、上部、下部、側方、端部、右、左、垂直、水平等の用語が用いられる場合、それらの用語は説明の理解を容易にするためにのみ用いられていると解されるべきである。構成は、異なるように向けられてもよいと考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
タイプIII及びタイプIVの円筒複合圧力容器(圧力シリンダとも称される)の主応力状態及び異方性構造の結果として、幾つかの特異な波動伝搬特性がMAEセンサによって観察される。これらの主応力状態は、例えば、タイプIIIシリンダの内部の金属製の負荷分散ライナとタイプIV複合圧力シリンダの本質的に非対称の積層物構造とによって生じる。積層板理論の視点から、非対称の積層物は、結合剛性マトリクス(Bij)の非ゼロ要素をもたらし、波動伝播の視点から、そのような結果は、等方性プレートとは異なり、純粋な伸張及びたわみモード変形が観察されないことを示している。
【0013】
複合圧力シリンダのMAEテストのためにセンサ間隔を最適化し、確実にシリンダを完全にカバーするための鍵となる要素は、波動が伝播する伝播角度と周波数に応じた複合積層物の減衰挙動を理解することである。容器の主応力状態の実験的測定及び考察から、同等の周波数については、容器の軸方向に近づく角度で波動はより激しく減衰される。逆に、フープ方向では波動はそれほど激しく減衰されず、この事実はセンサ間隔及び複合圧力シリンダの配置を決める際に利用し得る。
【0014】
容器を完全にカバーするのに必要なセンサ位置の数を最小限にするために、従来の単一要素MAE測定に対しフェーズドアレイモーダルアコースティックエミッション(PA-MAETM)アプローチを通して信号感度及びSNR(信号対雑音比)の増加を実現し得る。PA-MAETMで提供されるシステム感度及びSNRの増加は、複合圧力シリンダでは一般的であるように、高減衰波動伝播測定でのセンサ間隔を決めるのに使用される。さらには、マルチ要素配列から正確なソースの位置確認が可能であることが示されている。
【0015】
上記の考察に照らして、軸方向60において十分に密であるものの、同時にフープ方向の波動伝播の減衰の少ない性質を利用するセンサアレイ配置を使用することにより、圧力容器を完全にカバーしながら、センサ配置位置の数を最小限にする。
【0016】
センサアレイは、実験室の環境で圧力容器の構造的完全性を評価するのに使用されてきた。現在の最新技術では、圧力容器は、実地適用から外されて試験のために実験室に送られる。ゆえに、圧力容器は、使用中の配置で配備されている場合は通常試験されない。本開示は、
図1に示すような、コンテナ24内に含まれる4つの圧力容器22の配置20のような、実地での圧力容器の試験を可能にするセンサ取付けシステムに向けられる。開示されたシステムは、例えば輸送コンテナの中に、実際の使用で圧力容器が配置されるときに、圧力容器の周囲の非常にコンパクトなスペースで試験センサを操作可能にすることによって、実地での圧力容器22の再認定試験を可能にする。
【0017】
例示的な実施形態では、コンテナ24は、セミトレーラートラック、列車、貨物船及び艀での使用に適した、典型的なインターモーダル輸送コンテナである。
図1は、配置20の上部を示し、その全体は
図5に示されている。
図1では、コンテナ24の屋根が取り外され、圧力容器22の配置20の上部へのアクセスが可能になっている。
【0018】
図1及び
図3に示すように、センサを保持するために異なるタイプのレールアセンブリがコンテナ24の異なる領域で使用される。レールアセンブリ32、44、46、48は、輸送コンテナ24内部及び圧力容器22の周りの限定された領域へのセンサアレイの挿入を可能にする。例えば、上部レールアセンブリ32は、圧力容器22の配列20が中に配置された輸送コンテナ24の側壁上に配置するためのブラケット42を含む。上方内部レールアセンブリ44は、その上にホイールを備え、圧力容器22間のスペース64に転がり入ることができ、2つの下部圧力容器22の上壁面上を転がるローラまたはキャスター56が備えられている。スペース64に転がり入ると、上方内部レールアセンブリ44は、
図6に示すように、ケーブル68及びフック70によって上方の2つの圧力容器22に対して所定の位置まで引き上げられる。その後、下方内部レールアセンブリ46が、同様にしてスペース64に転がり入り得る。2つの下部レールアセンブリ48は、パイプブラケット82によってコンテナ24の下隅でパイプ30に取り付けられる。その後、(隣接するセンサブラケット58間に取り付けられたスペーサバー108を有する)センサブラケット58は、
図10、
図14、
図15に示すように、ローラ84を介して下部レールアセンブリ48のフレーム部材50上に転がる。
【0019】
図1及び
図2に示すように、例示的な実施形態では、クロスバー26は、上部の2つの圧力容器22に跨るとともに、支柱28を含む。コンテナ24において、多孔パイプ30は、コンテナ24の側壁62それぞれの上部、及び/または、下部でコンテナ24の長さ(すなわち、軸方向60に沿った寸法)にわたってもよい。場合によって、多孔パイプ30は防火要素を含む。例示的な実施形態では、例示的なセンサ取付けシステムの上部レールアセンブリ32は、上部パイプ30に近接して配置される。複数のセンサ34及び関連するデータ収集ボックス36は、各上部レールアセンブリ32の長さ(すなわち、軸方向60に沿った寸法)に沿って配置される。例示的な実施形態では、各センサ34は、圧力容器22の外円筒面に接して配置されるように構成されたPA-MAEセンサである。図示するように、センサ34のアレイは、所定の位置で圧力容器22の表面に沿って配置され、各圧力容器22に関連する音波データを収集する。
【0020】
図2は、
図1の右側部分に近寄って見た場合の図であり、センサ34及びその関連するデータ収集ボックス36を示している。センサ34を配置して圧力容器22の情報を得るために、作動装置38を作動させてセンサ34を方向40に移動し、適切な結合力でセンサ34の検知面が圧力容器22の外面に接触するようにする。例示的な実施形態において、適した作動装置38は、例えば、空気圧シリンダ、電動モータ、及び磁気アクチュエータを含む。例示的な実施形態では、方向40は、圧力容器22の外面の接線にほぼ直交する。例示的な実施形態では、上部レールアセンブリ32は、ブラケット42によってコンテナ24上に支持されている。
【0021】
図1及び
図2において、4つの圧力容器22の配列20の上部のみが見えている。
図3は、コンテナ24から取り外された4つの圧力容器22の配列20全体を示す。開示された取付けシステムが、2×2のスタック配置で配置された4つの圧力容器22のセットを参照して説明されているが、開示された取付けシステムの様々な構成要素は、異なるスタック構成の、及び/または、異なる容器サイズの、より多くのまたはより少ない圧力容器を含む圧力容器の他の配置に適用し得ることが想定される。
図3に示すように、例示的なセンサ取付けシステムは、2つの上部レールアセンブリ32と、1つの上方内部レールアセンブリ44と、1つの下方内部レールアセンブリ46と、2つの下部レールアセンブリ48とを含む。これらのレールアセンブリ32、44、46、48それぞれが、試験される圧力容器22に適した長さであって、圧力容器配列20が内部に配置されるコンテナ24用に構成された長さを有する。幾つかの図では、センサ34と、データ収集ボックス36と、作動装置38と、それらに関連する電気、信号、及び流体供給ラインとは、見やすくするために図示されていないが、実際の使用では、それらが、説明したセンサ取付けシステムに取り付けられ得ることが理解されよう。例示的な実施形態では、レールアセンブリ32、44、46、48それぞれは、軸方向60に平行な長さに沿って等分に間隔をあけた、同じ数のセンサ34とそれに対応する作動装置38とを備える。
図3では、図示を簡単にするため、装置34、36の一部のみをレールアセンブリ32、44、46、48それぞれの上に示している。
【0022】
図示実施形態では、圧力容器22はそれぞれ、圧力容器22の直径方向に対向する側面上に(レールアセンブリ32、44、46、48に取り付けられた)センサ34の列を有する。ゆえに、図示実施形態では、センサ34の列は、各圧力容器22の周りに約180度の半径間隔で配置されている。このような配列20は、フェーズドアレイMAEセンサで使用するのに特に適している。しかしながら、例えばより伝統的な単一要素MAEセンサのような他のタイプのセンサとの使用に適したもの、または容器の直径、材料の減衰挙動、及び他の要因が必要とするものなど、追加のセンサ34(及び対応するレールアセンブリ)の列を追加し得ると想定される。例えば、追加のレールアセンブリを使って、約90度の半径間隔で各圧力容器22周りにセンサの列同士の間隔を空けてもよい。また、圧力容器をコンテナから取り外した場合、柔軟性が増して、圧力容器周りの3つの列のセンサ間の半径間隔を約120度の半径間隔とすることは有用である。他のタイプのセンサと使用される場合など、さらにほかの半径間隔が適している場合もあることが想定される。
【0023】
図4に示すように、例示的な実施形態では、上方内部レールアセンブリ44及び下方内部レールアセンブリ46のそれぞれは2つのTスロットアルミニウムフレーム部材50を備えている。特に適したフレーム部材50は、インディアナ州コロンビアシティの80/20社(80/20 Inc.)から市販されている。例示的な実施形態では、上方内部レールアセンブリ44および下方内部レールアセンブリ46それぞれの2つのフレーム部材50は、各フレーム部材50をアングルプレート52に固定することにより、相互に直交する関係に保持される。内部レールアセンブリ44、46それぞれのブラケット54は、キャスター56付きである。下方内部レールアセンブリ46上に示すように、キャスター56は、下部圧力容器22の外円筒面上を転がる向きに配置される。センサ取付けブラケット58は内部レールアセンブリ44、46上に配置され、センサ取付けブラケット58上の作動装置38が、取り付けられたセンサを圧力容器22の外円筒面に接触する位置に移動させるようにする。
【0024】
内部レールアセンブリ44、46それぞれが2つのフレーム要素50を備えるため、内部レールアセンブリ45、46のフレーム要素は、参照番号50a及び50bで参照される場合がある。しかしながら、別段の記載のない限り、フレーム部材50に関するすべての言及は、フレーム部材50a及び50bにも適用されることが理解されるであろう。
【0025】
上方内部レールアセンブリ44は、下方内部レールアセンブリ46について説明したのと同様の配置の複数のキャスター56を有する。4つの圧力容器22の間のスペース64に内部レールアセンブリ44、46を配置するために、例示的なセンサ取付けシステムのレールアセンブリを配置する例示的な方法では、下方内部レールアセンブリ46が配列20の外にある間に、上方内部レールアセンブリ44はスペース64に挿入される。上方内部レールアセンブリ44は、2つの下部圧力容器22の円筒面上のキャスター56上で上方内部レールアセンブリ44を転がすことによって、圧力容器22の端部に近接するスペース64に挿入される。ゆえに、上方内部レールアセンブリ44は、
図4では下方内部レールアセンブリ46によって占められているように示される位置を実質的に占めることとなる。上方内部レールアセンブリ44が完全にスペース64に挿入された後、上方内部レールアセンブリ44は、ループ66を通して挿入されたケーブルによって、
図4に示される位置に引き上げられる。ループ66は、例示的な実施形態ではアングルブラケット52に固定されている。
図6に示すように、例示的なケーブル68は、クロスバー26に取り付けられた支柱28に取り付けられている。例示的な実施形態では、支柱28及びケーブル68間は、フック70により簡単に取り外しできるようになっている。持ち上げた状態では、別のキャスター72のセットが、2つの上部圧力容器22の円筒外面に接して配置されている。
【0026】
上方内部レールアセンブリ44が、
図4及び
図6に示す位置に持ち上げられた後、下方内部レールアセンブリ46は、キャスター56が2つの下部圧力容器22の円筒面に接触する状態で、図示する位置に転がり入り得る。
図1に示すように、コンテナ24の前壁パネル73は、配列20の4つの圧力容器22間のスペース64に内部レールアセンブリ44、46の挿入を可能にするために設けられた開口部74を有する。センサ34を配置して圧力容器22の情報を得るために、作動装置38を作動させてセンサ34を方向40に移動させ、センサ34の検知面が適切な結合力で圧力容器22の外面と接するようにする。例示的な実施形態では、適した作動装置38は、例えば、空気圧シリンダ、電動モータ、磁気アクチュエータである。例示的な実施形態では、方向40は、圧力容器22の外面の接線にほぼ直交する。図示していないが、複数の電力ライン、信号通信ライン、空気圧エアラインが、センサ34、アクチュエータ38及びレールアセンブリ32、44、46、48上に取り付けられた関連するデータ収集ボックス36に接続されていることが理解されるであろう。
【0027】
図7は、上部レールアセンブリ32の例示的な実施形態の斜視図である。
図7Aは、
図7の円で囲んだ「A」とラベル付けされた部分の拡大図である。
図7Bは、
図7の円で囲んだ「B」とラベル付けされた部分の拡大図である。
図7では、幾つかのセンサブラケット58、コンテナブラケット42、及びデータ収集ボックスブラケット76がフレーム部材50に取り付けられた状態で示される。加えて、コンテナブラケット42、センサブラケット58及びデータ収集ボックスブラケット76のうちのそれぞれ1つがフレーム部材50から取り外された状態で示される。フレーム部材50の(軸方向60に沿った)長さは、評価する特定の圧力容器22に合うように選択し得る。また、センサブラケット58及びデータ収集ボックスブラケット76の数(及び対応するセンサ34及びデータ収集ボックス36の数)は、圧力容器22の長さと直径に従って、また、圧力容器の素材構成及び取り付けるセンサ34のタイプなどの他の考察に従って選択し得る。例示的な実施形態では、複数のセンサマウント58それぞれが、フレーム部材50の長さに沿って均等に(すなわち、等間隔で)配置されるのが好ましい。フレーム部材50の長さに沿ったそのような配置は、幾つかの実施形態では、フレーム部材50の長手方向スロット78に沿ってブラケット42、58または76を滑らせ、且つ/または、転がすことにより調整できる。また、ブラケット42、58、76は、例えば、プレート、ワッシャ、ネジ、ボルトなどの留め具を使ってフレーム部材50に取り付けられ得る。
【0028】
図7Cは、
図7の上部レールアセンブリ32の反対側を示す。
図7Dは、
図7Cの円で囲んだ「D」とラベル付けされた部分の拡大図である。
図7A、及び
図12~
図15に示すように、例示的な実施形態では、センサブラケット58は、プレート102の両側にアーム112を備える。各アーム112は、留め具116を通すように構成された少なくとも1つの孔114を有する。留め具116は、センサブラケット58のアーム112間にセンサ34を固定する。
図7Aに示すように、留め具134は、プレート102の孔104のうちの2つを通ってフレーム部材50のスロット78内に配置された対応する留め具136に接続する。作動装置38は、アクチュエータ収容スペース100に保持され、センサ34の表面118を方向40に押すように構成される。この動作により、適切なセンサ要素が移動して圧力容器22の表面に接触する。
【0029】
図7及び
図7Bに示すように、例示的な実施形態では、コンテナブラケット42は、留め具122と、ワッシャ124と、プレート126とでフレーム部材50に取り付けられた第1部分120を含む。コンテナブラケット42はまた、留め具130によって第1部分120に取り付けられた第2部分128を含み、その結果、コンテナ24の(
図1、
図2、
図5でラベル付けされている)側壁62の枠132をコンテナブラケット42の第1及び第2部分120、128間に固定する。
【0030】
図7Dに示すように、例示的な実施形態では、データ収集ボックスブラケット76は、データ収集ボックス36に取り付けられた留め具142を通すための孔140を有するプレート138を備える。さらに、プレート138は、(例えば
図7Aに関連して上記に説明したように)フレーム部材50のスロット78内に配置された対応する留め具136に接続する留め具134を通すための孔144を有する。
【0031】
図13~
図15は、センサブラケット58の例示的な実施形態の斜視図及び分解斜視図を示す。例示的なセンサブラケット58は、中央配置されて作動装置38を保持するように構成されたアクチュエータ収容スペース100を備える。プレート102は、
図7Aに関連して上記に説明されたように、フレーム部材50への取り付けのための留め具が入るように構成された孔104を有する。加えて、
図14及び
図15に示すように、孔104を、ローラ84に取り付けられるプレート106を取り付けるための留め具(図示せず)を入れるために使用してもよい。
【0032】
図8は、上方内部レールアセンブリ44の例示的な実施形態の斜視図である。
図8の左側の、円で囲んだ部分「A」では、キャスターブラケット54及びそれに関連するキャスター56、センサブラケット58、データ収集ボックスブラケット80及びそれに関連するデータ収集ボックス36などの幾つかの構成要素が、フレーム部材50から取り外された状態で示されている。しかしながら、これらの要素は、
図8の円で囲んでない部分ではフレーム部材50に取り付けられた状態で図示されている。
図8では、1つのフレーム要素50bの上だけのセンサブラケット58及びデータ収集ボックスブラケット80がはっきりと見えている。しかしながら、センサブラケット58及びデータ収集ボックスブラケット80の同様の配置が、他方のフレーム要素50a上にも備えられることが理解されるであろう。
図8はまた、流体マニホールド110を示し、センサブラケット58のアクチュエータ収容スペース100に保持された作動装置38を作動させるための流体ラインが取り付けられている。
【0033】
図9は、例示的な下方内部レールアセンブリ46の幾つかの構成要素を示す斜視図である。センサブラケット58が2つのフレーム部材50a及び50b上に取り付けられているため、センサブラケットは参照番号58a及び58bで参照される場合がある。しかしながら、センサブラケット58に関する言及は、別段の記載のない限り、センサブラケット58a及び58bにも適用されることが理解されるであろう。センサブラケット58aは、フレーム要素50aに取り付けられているように示されている。センサブラケット58bは、フレーム要素50bから取り外されているように示されている。例示的な実施形態において、データ収集ボックスブラケット80は、隣接するセンサブラケット58間でフレーム要素50に取り付けられている。
【0034】
図10は、フレーム要素50の端部に近接してフレーム要素50に取り付けられたパイプブラケット82を含む下部レールアセンブリ48の例示的な実施形態の斜視図である。例示的な実施形態では、センサブラケット58は、
図14及び
図15に示すように、ローラ84によってフレーム要素50に取り付けられている。例示的な実施形態では、各ローラ84は、フレーム要素50の溝78に沿って転がるフランジ86によって構成されている。例示的な実施形態では、スペーサバー108は、隣接するセンサブラケット58間でフレーム要素50上に配置されており、隣接するセンサブラケット58間の間隔を正確かつ一定に(またそれゆえ、取り付けられたセンサアレイのセンサ34間の間隔を一定に)することを容易にしている。
【0035】
図11は、コンテナ24のパイプ30に固定された下部レールアセンブリ48の斜視部分端面図である。多くの場合、コンテナ24は、
図1に見える上部パイプ30、及び
図3に見える下部パイプ30の、4つのパイプ30を含んでいる。例示的な実施形態では、パイプブラケット82は、留め具90でフレーム部材50に取り付けられた第1部分88と、留め具94で第1部分88に取り付けられた第2部分92とを備え、その結果、パイプブラケット82の第1及び第2部分88、92間でパイプ30を挟持する。
図11はさらに、留め具98によって一緒に固定される二部分クランプ96を示す。二部分クランプ96は、パイプ30をコンテナ24の側壁62の内側に固定するのに使用される。
【0036】
図1、
図10及び
図11に示すように、コンテナ24内に下部レールアセンブリ48を設置するためには、例示的な実施形態では、端壁パネル73のうちコンテナ24の下隅に近接する箇所に、パイプブラケット82の第1部分88が固定されたフレーム要素50を挿入するための小さなアクセス開口部75を必要とするだけである。下部レールアセンブリ48のフレーム要素50は、パイプブラケット82の第2部分92及び第1部分88をパイプ30周りに一緒に固定することにより、コンテナ24内部に固定される。
【0037】
その後、介在するスペーサバー108によって互いに間隔を空けられた複数のセンサブラケット58は、フレーム要素50の一方の端部からフレーム要素50の他方の端部に向かってローラ84を移動させることによってフレーム要素50に取り付けられる。センサ34を配置して圧力容器22の情報を得るために、作動装置38を作動してセンサ34を方向40に移動させ、センサ34の検知面が圧力容器22の外面に適切な結合力で接触するようにする。例示的な実施形態では、適した作動装置38には、例えば、空気圧シリンダ、電動モータ、及び磁気アクチュエータが含まれる。例示的な実施形態では、方向40は、圧力容器22の外面の接線にほぼ直交する。
【0038】
センサ34及びデータ収集ボックス36から情報を集めて処理した後、作動装置38を作動させてセンサ34を圧力容器22のそれぞれの表面から遠ざけて、レールアセンブリ32、44、46、48をその設置のときと逆の方法でコンテナ24から取り外せるようにしてもよい。レールアセンブリ32、44、46、48を、その後、異なるセットの圧力容器22の構造的完全性及び推定有効寿命を評価するために、異なる圧力容器配列20上に配備することができる。
【0039】
例えば、下部レールアセンブリ48を取り外すために、例示的な実施形態では、複数のセンサブラケット58及び取り付けられた介在するスペーサバー108の接続ラインをフレーム50の一方の端部から引き出し得る。その後、パイプブラケット82の2つの部分88、92を分離することで、フレーム50をコンテナ24の端壁73の開口部75から引き出すことができる。
【0040】
下方内部レールアセンブリ46を、2つの下部圧力容器22上のキャスター56を介して、コンテナ24の端壁72の開口部74から転がり出させることで、圧力容器20間のスペース64から下方内部レールアセンブリ46を取り出すことができる。上方内部レールアセンブリ44を取り外すためには、ケーブル68をフック70から外し、上方内部レールアセンブリ44を下降させて、キャスター56を2つの下部圧力容器22に接触させる。上方内部レールアセンブリ44を、2つの下部圧力容器22上のキャスター56を介して、コンテナ24の端壁72の開口部74から転がり出させることで、圧力容器20間のスペース64から上方内部レールアセンブリ44を取り出すことができる。
【0041】
上部レールアセンブリ32をコンテナ24から取り外すために、コンテナブラケット42の2つの部分120、128を分離することで、コンテナ24の側壁62の枠132から取り外すことができる。フレーム50をコンテナ24から持ち上げることで、コンテナ24の屋根を置き換えることができる。
【0042】
本開示の主題が幾つかの実施形態を参照して説明されたが、本開示の範囲を逸脱することなく態様及び詳細において変更を行い得ることは、当業者であれば理解するであろう。さらに、1つのレールアセンブリ32、44、46、48に関連して開示されたいかなる特徴も別のレールアセンブリ32、44、46、48に組み込むことができ、その逆もまた可能である。