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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-27
(45)【発行日】2022-07-05
(54)【発明の名称】真空引き装置及び食品調理機
(51)【国際特許分類】
   F04B 37/16 20060101AFI20220628BHJP
   A47J 43/07 20060101ALI20220628BHJP
   A47J 19/02 20060101ALI20220628BHJP
   F04B 41/00 20060101ALI20220628BHJP
   F04B 39/12 20060101ALI20220628BHJP
【FI】
F04B37/16 Z
A47J43/07
A47J19/02 Z
F04B41/00 A
F04B39/12 G
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020560523
(86)(22)【出願日】2018-08-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-30
(86)【国際出願番号】 CN2018099075
(87)【国際公開番号】W WO2019169830
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2020-07-22
(31)【優先権主張番号】201810190565.9
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201820318955.5
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810191228.1
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201820318371.8
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810191056.8
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201820318266.4
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517420072
【氏名又は名称】広東美的生活電器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG MIDEA CONSUMER ELECTRICS MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.19,Sanle Road,Beijiao Town,Shunde District,Foshan City,Guangdong 528311 CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】徐建飛
(72)【発明者】
【氏名】劉榕
(72)【発明者】
【氏名】呉丹
(72)【発明者】
【氏名】曾祥和
(72)【発明者】
【氏名】唐燕
【審査官】大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/169274(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第106974565(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107499717(CN,A)
【文献】中国実用新案第206403656(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 37/16
A47J 43/07
A47J 19/02
F04B 41/00
F04B 39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上蓋と、
前記上蓋との嵌合により格納チャンバーが囲まれるように形成され、抽気孔と排気孔とが開設されている下蓋であって、且つ下部には接続部が設置されている下蓋と、
前記格納チャンバー内に位置し、前記上蓋及び/又は下蓋と接続されている取付ブラケットと、
前記取付ブラケットに接続され、吸気口が前記抽気孔に連通し、吹出口が前記格納チャンバーに連通している真空ポンプと、
前記取付ブラケットに接続され、且つ前記真空ポンプに電気的に接続されている制御電気回路基板と、
前記格納チャンバー内に位置し且つ前記制御電気回路基板と電気的に接続されている給電モジュールとを含み、
前記格納チャンバーと前記排気孔とが連通し、前記抽気孔、前記吸気口、前記吹出口、前記格納チャンバー及び前記排気孔がこの順に連通することで真空引き空気通路を形成し、
前記排気孔は、前記取付ブラケットと前記下蓋の内壁との間に設けられた隙間により形成され、前記格納チャンバーと連通する前記排気孔は前記真空ポンプの前記吹出口と連通することを特徴とする真空引き装置。
【請求項2】
前記取付ブラケットが前記格納チャンバーを区切って上チャンバー室及び下チャンバー室として形成し、前記真空ポンプは前記下チャンバー室内に位置し且つ前記下蓋と前記取付ブラケットとに挟持されて固定され、前記制御電気回路基板と前記給電モジュールとは前記上チャンバー室内に位置し、及び/又は、前記取付ブラケットは前記上蓋及び/又は下蓋に取り外し可能に接続されており、
前記取付ブラケットの前記上蓋へ向かう側には第一取付構造が設置され、前記上蓋には第一ロッキング構造が設置され、前記取付ブラケットは第一取付構造と前記第一ロッキング構造との嵌合によって前記上蓋に取り外し可能に接続されており、前記取付ブラケットの前記下蓋へ向かう側には第二取付構造が設置され、前記下蓋には第二ロッキング構造が設置され、前記取付ブラケットは第二取付構造と前記第二ロッキング構造との嵌合によって前記下蓋に取り外し可能に接続されており、
前記取付ブラケットは基板を含み、前記第一取付構造は基板の前記上蓋へ向かう側に凸出して設置されている複数の第一留め具を含み、前記第一ロッキング構造は前記上蓋の内壁面に形成されている複数の第一係合溝を含み、一つの前記第一留め具は一つの前記第一係合溝内に係合される、
請求項1に記載の真空引き装置。
【請求項3】
前記第一取付構造は前記基板の前記上蓋へ向かう側に凸出して設置されている第一接続柱をさらに含み、前記第一接続柱内には第一接続孔が設けられ、前記第一ロッキング構造は前記上蓋に開設されている第一ロッキング孔をさらに含み、前記第一接続孔は接続具の嵌合によって前記第一ロッキング孔に接続されており、
前記第二取付構造は基板の前記下蓋へ向かう側に凸出して設置されている複数の第二留め具を含み、前記第二ロッキング構造は前記下蓋の内壁面に形成されている複数の第二係合溝を含み、一つの前記第二留め具は一つの前記第二係合溝内に係合され、
前記第二取付構造は前記基板の前記下蓋へ向かう側に凸出して設置されている接続筒をさらに含み、前記基板には前記接続筒に連通している第二ロッキング孔が設けられ、前記第二ロッキング構造は前記下蓋の内壁面に凸出して設置されている第二接続柱をさらに含み、前記第二接続柱内には第二接続孔が設けられ、前記第二接続孔は接続具の嵌合によって前記第二ロッキング孔に接続されている、
請求項2に記載の真空引き装置。
【請求項4】
記下蓋にはさらに圧力逃がし孔が開設され、前記格納チャンバー内にはさらに圧力逃がしスイッチ組立体が設置され、前記上蓋或いは下蓋には吸気孔が設置され、前記圧力逃がしスイッチ組立体は前記取付ブラケットに固定接続され且つ前記圧力逃がし孔と吸気孔とを連通させる、
請求項1に記載の真空引き装置。
【請求項5】
前記真空ポンプの吸気口と前記抽気孔との間には抽気孔から吸気口へ向かう方向に通ずる一方向弁がさらに接続されている、
請求項1に記載の真空引き装置。
【請求項6】
前記真空引き装置はシールリングをさらに含み、前記シールリングは真空引きされる容器に覆い被さって密封接続するために用いられ、前記シールリングは前記下蓋と接続され、且つ前記抽気孔を囲んで設置されており、
前記接続部は下蓋の前記上蓋から離れた表面に凸出して設置されている接続リングであり、前記接続リングは前記抽気孔の外周を囲み、前記シールリングは前記接続リングの外部に外嵌され、或いは、前記下蓋の前記上蓋から離れた表面には環状係着溝が凹んで設置され、前記環状係着溝は前記抽気孔の外周を囲み、前記シールリングは前記環状係着溝内に嵌設されている、
請求項1に記載の真空引き装置。
【請求項7】
前記下蓋の外壁にはさらに隔離緩衝保存チャンバーが形成されており、前記隔離緩衝保存チャンバーは前記抽気孔と真空引きされる容器とを連通させ、前記隔離緩衝保存チャンバーは前記下蓋の底部に位置し、
前記下蓋の前記上蓋から離れた表面且つ接続部内に溝部が形成されており、前記抽気孔は前記溝部の底壁に開設され、前記下蓋にはさらに一つの蓋板が取り外し可能に接続され、前記蓋板は前記溝部の開口をカバーして前記隔離緩衝保存チャンバーを形成し、前記蓋板上には前記隔離緩衝保存チャンバーに連通する篩孔が開設されており、
前記篩孔は細長い形状をしており、前記篩孔の幅寸法をBと定義し、0mm<B≦0.8mmであり、
前記蓋板と前記溝部の底壁との間の間隔をLとし、1mm<L≦10mmである、
請求項1に記載の真空引き装置。
【請求項8】
攪拌カップ組立体を含む食品調理機であって、前記攪拌カップ組立体はカップ本体と前記カップ本体の上端に覆い被さるカップ蓋を含み、前記カップ蓋には前記カップ本体の内チャンバーと連通する開口が開設され、前記食品調理機は真空引き装置をさらに含み、前記真空引き装置は前記カップ蓋に取り外し可能に取り付けられ、前記真空引き装置は、
上蓋と、
前記上蓋との嵌合により格納チャンバーが囲まれるように形成され、気孔と排気孔とが開設されている下蓋であって、且つ下部には接続部が設置されている下蓋と、
前記格納チャンバー内に位置し、前記上蓋及び/又は下蓋と接続されている取付ブラケットと、
前記取付ブラケットに接続され、吸気口が前記抽気孔に連通し、吹出口が前記格納チャンバーに連通している真空ポンプと、
前記取付ブラケットに接続され、且つ前記真空ポンプに電気的に接続されている制御電気回路基板と、
前記格納チャンバー内に位置し且つ前記制御電気回路基板と電気的に接続されている給電モジュールとを含み、
前記格納チャンバーと前記排気孔とが連通し、前記抽気孔、前記吸気口、前記吹出口、前記格納チャンバー及び前記排気孔がこの順に連通することで真空引き空気通路を形成し、前記排気孔は、前記取付ブラケットと前記下蓋の内壁との間に設けられた隙間により形成され、前記格納チャンバーと連通する前記排気孔は前記真空ポンプの前記吹出口と連通し、前記接続部は前記開口によって前記カップ本体の内チャンバーに連通している食品調理機。
【請求項9】
前記下蓋の前記上蓋から離れた表面且つ接続部内に溝部が形成されており、前記抽気孔は前記溝部の底壁に開設され、前記下蓋にはさらに一つの蓋板が取り外し可能に接続され、前記蓋板は前記溝部の開口をカバーして隔離緩衝保存チャンバーを形成し、前記蓋板上には前記隔離緩衝保存チャンバーに連通する篩孔が開設されており、
前記真空引き装置はシールリングをさらに含み、前記シールリングは真空引きされる容器に覆い被さって密封接続するために用いられ、前記シールリングは前記接続部と接続され、且つ前記抽気孔を囲んで設置されており、前記カップ蓋の開口の面積をS1、前記下蓋上の前記シールリングを取り付けるための接続リングで囲んだ面積をS2、前記シールリングで囲んだ面積をS3として定義し、S2<S1<S3であり、
前記カップ蓋には凹溝が形成されており、前記カップ蓋の開口は前記凹溝の底部に開設され、前記シールリングの周縁は前記凹溝の溝壁と当接されている、
請求項8に記載の食品調理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は調理機の技術分野に関し、特に真空引き装置及び当該真空引き装置が応用される食品調理機に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの食材は空気に触れると酸化しやすく、或いは細菌が繁殖しやすくなって変質する。例えばジュースが空気に触れると、ジュースが容易に酸化してジュースの口当たりに影響を与える。したがって、一部の食材は、空気から隔離する必要がある。
【0003】
従来の真空引き機能を持つ食品調理機では、その真空引き装置は通常、スタンドと固定されているので、真空引き装置の全体構造が比較的複雑になり、製造や組立が比較的困難になっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の主な目的は、真空引き装置の構造を簡略化して、真空引き装置の組立利便性及び構造の安定性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本願が提案する真空引き装置は、上蓋と、前記上蓋との嵌合により格納チャンバーが囲まれるように形成し、前記格納チャンバーのチャンバー壁には抽気孔と排気孔とが開設されている下蓋であって、且つ下部には接続部が設置されている下蓋と、前記格納チャンバー内に位置し、前記上蓋及び/又は下蓋と接続されている取付ブラケットと、前記取付ブラケットに接続され、吸気口が前記抽気孔に連通し、吹出口が前記格納チャンバーに連通している真空ポンプと、前記取付ブラケットに接続され、且つ前記真空ポンプに電気的に接続されている制御電気回路基板と、前記格納チャンバー内に位置し且つ前記制御電気回路基板と電気的に接続されている給電モジュールとを含み、前記格納チャンバーと前記排気孔とが連通し、前記抽気孔、前記吸気口、前記吹出口、前記格納チャンバー及び前記排気孔がこの順に連通することで真空引き空気通路を形成する
【0006】
好ましくは、前記取付ブラケットが前記格納チャンバーを区切って上チャンバー室及び下チャンバー室として形成し、前記真空ポンプは前記下チャンバー室内に位置し且つ前記下蓋と前記取付ブラケットとに挟持されて固定され、前記制御電気回路基板と前記給電モジュールとは前記上チャンバー室内に位置し、及び/又は、前記取付ブラケットは前記上蓋及び/又は下蓋に取り外し可能に接続されており、前記取付ブラケットの前記上蓋へ向かう側には第一取付構造が設置され、前記上蓋には第一ロッキング構造が設置され、前記取付ブラケットは第一取付構造と前記第一ロッキング構造との嵌合によって前記上蓋に取り外し可能に接続されており、前記取付ブラケットの前記下蓋へ向かう側には第二取付構造が設置され、前記下蓋には第二ロッキング構造が設置され、前記取付ブラケットは第二取付構造と前記第二ロッキング構造との嵌合によって前記下蓋に取り外し可能に接続されており、前記取付ブラケットは基板を含み、前記第一取付構造は基板の前記上蓋へ向かう側に凸出して設置されている複数の第一留め具を含み、前記第一ロッキング構造は前記上蓋の内壁面に形成されている複数の第一係合溝を含み、一つの前記第一留め具は一つの前記第一係合溝内に係合される。
【0009】
好ましくは、前記第一取付構造は前記基板の前記上蓋へ向かう側に凸出して設置されている第一接続柱をさらに含み、前記第一接続柱内には第一接続孔が設けられ、前記第一ロッキング構造は前記上蓋に開設されている第一ロッキング孔をさらに含み、前記第一接続孔は接続具の嵌合によって前記第一ロッキング孔に接続されており、前記第二取付構造は基板の前記下蓋へ向かう側に凸出して設置されている複数の第二留め具を含み、前記第二ロッキング構造は前記下蓋の内壁面に形成されている複数の第二係合溝を含み、一つの前記第二留め具は一つの前記第二係合溝内に係合され、前記第二取付構造は前記基板の前記下蓋へ向かう側に凸出して設置されている接続筒をさらに含み、前記基板には前記接続筒に連通している第二ロッキング孔が設けられ、前記第二ロッキング構造は前記下蓋の内壁面に凸出して設置されている第二接続柱をさらに含み、前記第二接続柱内には第二接続孔が設けられ、前記第二接続孔は接続具の嵌合によって前記第二ロッキング孔に接続されている。
【0012】
好ましくは、前記下蓋に前記抽気孔が開設されており、前記上蓋或いは前記下蓋に前記排気孔が開設されており、前記下蓋にはさらに圧力逃がし孔が開設され、前記格納チャンバー内にはさらに圧力逃がしスイッチ組立体が設置され、前記上蓋或いは下蓋には吸気孔が設置され、前記圧力逃がしスイッチ組立体は前記取付ブラケットに固定接続され且つ前記圧力逃がし孔と吸気孔とを連通させる。
【0014】
好ましくは、前記下蓋にはさらに圧力逃がし孔が開設され、前記格納チャンバー内にはさらに圧力逃がしスイッチ組立体が設置され、前記上蓋或いは下蓋には吸気孔が設置され、前記圧力逃がしスイッチ組立体は前記取付ブラケットに固定接続され且つ前記圧力逃がし孔と吸気孔とを連通させる。
【0015】
好ましくは、前記真空引き装置はシールリングをさらに含み、前記シールリングは真空引きされる容器に覆い被さって密封接続するために用いられ、前記シールリングは前記下蓋と接続され、且つ前記抽気孔を囲んで設置されており、前記接続部は下蓋の前記上蓋から離れた表面に凸出して設置されている接続リングであり、前記接続リングは前記抽気孔の外周を囲み、前記シールリングは前記接続リングの外部に外嵌され、或いは、前記下蓋の前記上蓋から離れた表面には環状係着溝が凹んで設置され、前記環状係着溝は前記抽気孔の外周を囲み、前記シールリングは前記環状係着溝内に嵌設されている。
【0017】
好ましくは、前記下蓋の外壁にはさらに隔離緩衝保存チャンバーが形成されており、前記隔離緩衝保存チャンバーは前記抽気孔と真空引きされる容器とを連通させ、前記隔離緩衝保存チャンバーは前記下蓋の底部に位置し、前記下蓋の前記上蓋から離れた表面且つ接続部内に溝部が形成されており、前記抽気孔は前記溝部の底壁に開設され、前記下蓋にはさらに一つの蓋板が取り外し可能に接続され、前記蓋板は前記溝部の開口をカバーして前記隔離緩衝保存チャンバーを形成し、前記蓋板上には前記隔離緩衝保存チャンバーに連通する篩孔が開設されており、前記篩孔は細長い形状をしており、前記篩孔の幅寸法をBと定義し、0mm<B≦0.8mmであり、前記蓋板と前記溝部の底壁との間の間隔をLとし、1mm<L≦10mmである。
【0021】
本願はさらに攪拌カップ組立体を含む食品調理機を提案する。前記攪拌カップ組立体はカップ本体と前記カップ本体の上端に覆い被さるカップ蓋を含み、前記カップ蓋には前記カップ本体の内チャンバーと連通する開口が開設され、前記食品調理機は真空引き装置をさらに含み、前記真空引き装置は前記カップ蓋に取り外し可能に取り付けられ、前記真空引き装置は、上蓋と、前記上蓋との嵌合により格納チャンバーが囲まれるように形成され、前記格納チャンバーのチャンバー壁には抽気孔と排気孔とが開設されている下蓋であって、且つ下部には接続部が設置されている下蓋と、前記格納チャンバー内に位置し、前記上蓋及び/又は下蓋と接続されている取付ブラケットと、前記取付ブラケットに接続され、吸気口が前記抽気孔に連通し、吹出口が前記格納チャンバーに連通している真空ポンプと、前記取付ブラケットに接続され、且つ前記真空ポンプに電気的に接続されている制御電気回路基板と、前記格納チャンバー内に位置し且つ前記制御電気回路基板と電気的に接続されている給電モジュールとを含み、前記格納チャンバーと前記排気孔とが連通し、前記抽気孔、前記吸気口、前記吹出口、前記格納チャンバー及び前記排気孔がこの順に連通することで真空引き空気通路を形成し、前記接続部は前記開口によって前記カップ本体の内チャンバーに連通している。
【0022】
好ましくは、前記下蓋の前記上蓋から離れた表面且つ接続部内に溝部が形成されており、前記抽気孔は前記溝部の底壁に開設され、前記下蓋にはさらに一つの蓋板が取り外し可能に接続され、前記蓋板は前記溝部の開口をカバーして隔離緩衝保存チャンバーを形成し、前記蓋板上には前記隔離緩衝保存チャンバーに連通する篩孔が開設されており、前記真空引き装置はシールリングをさらに含み、前記シールリングは真空引きされる容器に覆い被さって密封接続するために用いられ、前記シールリングは前記接続部と接続され、且つ前記抽気孔を囲んで設置されており、前記カップ蓋の開口の面積をS1、前記下蓋上の前記シールリングを取り付けるための接続リングで囲んだ面積をS2、前記シールリングで囲んだ面積をS3として定義し、S2<S1<S3であり、前記カップ蓋には凹溝が形成されており、前記カップ蓋の開口は前記凹溝の底部に開設され、前記シールリングの周縁は前記凹溝の溝壁と当接されている。
【0025】
本願の技術案では、真空引き装置の取付ブラケットを上蓋及び/又は下蓋に接続することで、上蓋と下蓋とを組み合わせて格納チャンバーを形成し、且つ取付ブラケットで真空ポンプを取り付けて固定する。このようにして、真空引き装置の組立過程において、真空ポンプ、制御電気回路基板、給電モジュール等の部品は取付ブラケットによってモジュール化組立を実現した後、そして取付ブラケットによって上蓋と下蓋とのカバー組立操作を実現できる。このようにして、組立全体の効率を向上でき、且つ、取付ブラケットによる固定方式は、真空引き装置の全ての内部部品、例えば真空ポンプ、制御電気回路基板、給電モジュール等の構造堅固性も保証でき、構造の安定性が比較的高い。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本願実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するため、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に紹介する。下記説明における添付図面は本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労働を行わないことを前提に、これらの添付図面が示す構造により他の添付図面を得ることができる。
図1】本願の真空引き装置の一実施例の分解構造模式図である。
図2図1における真空引き装置の部分分解構造模式図である。
図3図1における真空引き装置の断面構造模式図である。
図4図1における真空引き装置の上蓋の斜視構造模式図である。
図5図1における真空引き装置の取付ブラケットの斜視構造模式図である。
図6図1における真空引き装置の下蓋の斜視構造模式図である。
図7】本願の真空引き装置における蓋板の構造模式図である。
図8図7におけるA―Aでの断面模式図である。
図9】本願の食品調理機の部分構造の断面構造模式図である。添付図面を参照して、実施例と組み合わせて本願目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では、本願実施例における添付図面と組み合わせ、本願実施例における技術案を明確且つ完全に説明する。説明される実施例は本願の全ての実施例ではなく、本願の一部の実施例に過ぎないことは明らかである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行わないことを前提に得られた全ての他の実施例は、本願の保護する範囲に属す。
【0028】
本願実施例での全ての方向性指示(例えば上、下、左、右、前、後...)は、当該方向性指示はある特定の姿勢(添付図面に示す)における各部品間の相対的位置関係、移動状況等を説明するためだけに用いられ、もし当該特定の姿勢が変わる場合、当該方向性指示もそれ相当に変わることは説明しておく必要がある。
【0029】
本願において、別途明確な規定や限定がない限り、術語「接続」、「固定」などは広義に理解されるべきである。例えば、「固定」は固定的な接続でもよく、取り外し可能な接続でもよく、或いは一体としてもよい。また、機械的な接続でもよく、電気的な接続でもよい。また、直接につながってもよく、中間にある媒介によって間接的につながってもよく、二つの素子内部の連通或いは二つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況により上記術語の本願における具体的な意味を理解できる。
【0030】
また、本願実施例において「第一」、「第二」等の説明は説明のために利用されるだけであって、その相対的重要性を提示又は暗示する、或いは提示される技術的特徴の数を暗示的に指定するように理解すべきではない。これにより、「第一」、「第二」に限定されている特徴は明示的或いは暗示的に少なくとも一つの当該特徴を含んでもよい。また、各実施例の技術案はお互いに組み合わせることができる。ただし、当業者が実現できることはその基礎である。技術案の組み合わせに矛盾が生じるか、実現できない場合には、このような技術案の組み合わせが存在しない、且つ本願が請求する保護範囲にないと理解すべきである。
【0031】
本願では真空引き装置100を提案する。
【0032】
図1から図6を組み合わせて参照して、本願の真空引き装置100は真空引きされる容器に取り外し可能に接続されて、且つ容器の内部に対して真空引き処理を行える。真空引き装置100は上蓋110、取付ブラケット120、下蓋130、真空ポンプ140、制御電気回路基板150及び給電モジュール160を含み、取付ブラケット120の一側は上蓋110に取り外し可能に接続されて、下蓋130は取付ブラケット120のもう一側と取り外し可能に接続されて、且つ下蓋130と上蓋110との嵌合により格納チャンバー110aが囲まれるように形成され、格納チャンバー110aのチャンバー壁には抽気孔130aと排気孔110dが設けられ、真空ポンプ140は取付ブラケット120に固定接続されて、真空ポンプ140の吸気口は抽気孔130aに連通して、真空ポンプ140の吹出口は排気孔110dに連通しており、制御電気回路基板150は取付ブラケット120に固定接続されて、且つ真空ポンプ140に電気的に接続されており、給電モジュール160は格納チャンバー110a内に位置して且つ制御電気回路基板150と電気的に接続されている。取付ブラケット120を上蓋110だけと取り外し可能に接続するか下蓋130だけと取り外し可能に接続することは可能であることは、説明しておく必要がある。
【0033】
下蓋130の下部には接続部133が設置されて、当該接続部133は他の真空引きする必要のある容器と接続して、真空引き過程をより簡単に、接続過程をより便利にして安定させるためのものであることは、説明しておく必要がある。
【0034】
取付ブラケット120は上蓋110及び/又は下蓋130に取り外し可能に接続されている。上蓋110、下蓋130と取付ブラケット120の間は、取り外し可能な接続としてもいいし、固定接続、例えば一体構造とすることも可能である。本実施例では、好ましくは取り外し可能な接続方式を採用する。
【0035】
本願の上蓋110、下蓋130及び取付ブラケット120はプラスチック材質でもいいし、或いは金属材質、例えばアルミニウム合金でもよい。真空引き装置100は全体として概ね柱体状を構成している。即ち、上蓋110と下蓋130は何れも一端に蓋板を有する筒体状である。且つ、真空引き装置100の横断面の形状は円形、方形、或いは多角形でもよい。勿論、真空引き装置100の形状は他の構造でもよい。例えば、球体状を構成し、即ち、上蓋110と下蓋130は何れも半球状をしている。下蓋130には抽気孔130aが設けられている。真空引き装置100の組立過程において、上蓋110と下蓋130は取付ブラケット120を通して固定接続されて、且つ、制御電気回路基板150と真空ポンプ140(ポンプ本体と駆動モータを含む)は何れも取付ブラケット120を利用して取り付けられる。給電モジュール160は格納チャンバー110a内に設置されている給電リチウム電池、乾電池等の電気エネルギーを蓄積できる装置でもいいし、格納チャンバー110a内に設置されて且つ上蓋110或いは下蓋130に対応する開口221が設置されている給電インターフェース、例えばUSBインターフェース、インサートピンを有する電源インターフェースでもよい。給電モジュール160が電気エネルギーを蓄積できる装置である場合、真空引き装置100を外部の電源に接続する必要はない。給電モジュール160が電源インターフェースである場合、給電モジュール160により変圧後の商用電源に接続することも可能である。容器と真空引き装置100の間に密封構造を設置してもよい。密封構造は容器上に設置されてもよく、真空引き装置100上に設置されてもよい。密封構造は容器或いは真空引き装置100上に設置されているシールリング180とすることが可能である。具体的に、本願の接続部133は下蓋130の上蓋110から離れた表面に凸出して設置されている接続リング133であり、接続リング133は抽気孔130aの外周りを囲み、シールリング180は接続リング133の外部に外嵌されている。或いは、下蓋130の上蓋110から離れた表面には環状係着溝(不図示)が凹んで設置され、環状係着溝は抽気孔130aの外周りを囲み、シールリング180は環状係着溝内に嵌設されている。真空引き装置100の使用過程において、真空引き装置100を直接容器の開口221のところに置かれて、且つ、下蓋130を容器の開口221の縁部に掛けて、真空引き装置100を起動した時、真空ポンプ140は容器内の空気を抽気孔130aから入って且つ排気孔110dから排出されるように駆動する。真空引きが終了した後に、直接真空引き装置100と容器を分離させて単独で収納することが可能である。
【0036】
本願では、真空引き装置100は取付ブラケット120を通してそれぞれ上蓋110と下蓋130を接続することで、上蓋110と下蓋130を組み合わせて格納チャンバー110aを形成する。且つ、取付ブラケット120を通して真空ポンプ140を取り付けて固定する。こうして、真空引き装置100の組立過程において、真空ポンプ140、制御電気回路基板150、給電モジュール160等の部品は取付ブラケット120を通してモジュール化組立を実現して、そして取付ブラケット120を通して上蓋110と下蓋130のカバー組立操作を実現できる。こうして、組立全体の効率を向上でき、且つ、取付ブラケット120に依存する固定方式では、真空引き装置100の全ての内部部品(例えば真空ポンプ140、制御電気回路基板150、給電モジュール160等)の構造堅固性も保証でき、構造の安定性が比較的良い。
【0037】
さらに、本願の取付ブラケット120が格納チャンバー110aを区切って上チャンバー室110c及び下チャンバー室110bとして形成し、真空ポンプ140は下チャンバー室110b内に位置して且つ下蓋130と取付ブラケット120とに挟持されて固定されて、制御電気回路基板150と給電モジュール160とは上チャンバー室110c内に位置する。
【0038】
真空引き装置100の抽気孔130aは下蓋130に設けられている。本願の真空引き装置100に取付ブラケット120を設置することで、格納チャンバー110aを上チャンバー室110cと下チャンバー室110bとの二つの部分に区切って、且つ真空ポンプ140と制御電気回路基板150及び給電モジュール160を合理的に配置する。真空ポンプ140が抽気過程において水蒸気に接触するので、本願の真空引き装置100によれば、真空ポンプ140を下チャンバー室110b内に設置して、制御電気回路基板150及び給電モジュール160を上チャンバー室110c内に設置する。このような配列方式では、真空引き装置100の使用過程において水蒸気等の要因により制御電気回路基板150及び給電モジュール160に影響してしまうのをできるだけ避けることが可能である。一方、真空ポンプ140自身が比較的重いので、真空ポンプ140を下チャンバー室110bに置くことでも、真空引き装置100の重心を下へ移動させることが可能となる。こうして、真空引き装置100を容器内に置く場合、構造全体が比較的堅固である。
【0039】
具体的に、真空引き装置100全体としての組立の利便性を向上させるとめに、前記取付ブラケット120の上蓋110へ向かう側には第一取付構造が設置されて、上蓋110には第一ロッキング構造が設置されて、取付ブラケット120は第一取付構造と第一ロッキング構造の嵌合によって上蓋110に取り外し可能に接続されている。取付ブラケット120の下蓋130へ向かう側には第二取付構造が設置されて、下蓋130には第二ロッキング構造が設置されて、取付ブラケット120は第二取付構造と第二ロッキング構造の嵌合によって下蓋130に取り外し可能に接続されている。
【0040】
本願の前記取付ブラケット120は基板121を含み、第一取付構造は基板121の上蓋110へ向かう側に凸出して設置されている複数の第一留め具122を含み、第一ロッキング構造は上蓋110の内壁面に形成されている複数の第一係合溝111を含み、一つの第一留め具122は一つの第一係合溝111内に係合される。
【0041】
前記第一取付構造はさらに基板121の上蓋110へ向かう側に凸出して設置されている第一接続柱123を含み、第一接続柱123内には第一接続孔が設けられて、第一ロッキング構造はさらに上蓋110に設けられている第一ロッキング孔112を含み、第一接続孔は接続具の嵌合によって第一ロッキング孔112に接続されている。
【0042】
前記第二取付構造は基板121の下蓋130へ向かう側に凸出して設置されている複数の第二留め具124を含み、第二ロッキング構造は下蓋130の内壁面に形成されている複数の第二係合溝131を含み、一つの第二留め具124は一つの第二係合溝131内に係合される。
【0043】
前記第二取付構造はさらに基板121の下蓋130へ向かう側に凸出して設置されている接続筒125を含み、基板121には接続筒125に連通している第二ロッキング孔が設けられて、第二ロッキング構造はさらに下蓋130の内壁面に凸出して設置されている第二接続柱132を含み、第二接続柱132内には第二接続孔が設けられて、第二接続孔は接続具の嵌合によって第二ロッキング孔に接続されている。
【0044】
本願の上蓋110と取付ブラケット120は第一取付構造と第一ロッキング構造の嵌合によって取り外し可能に接続されている。上蓋110と取付ブラケット120の組立過程において、第一留め具122と第一係合溝111との嵌合は上蓋110と取付ブラケット120の組立過程において仮の固定や位置決めを提供できる。第一留め具122と第一係合溝111の数については、間隔を置いて複数設置することが可能である。先に給電モジュール160と制御電気回路基板150を取付ブラケット120上に固定する。取付ブラケット120上には複数の位置制限リブが設置されており、複数の位置制限リブで給電モジュール160と制御電気回路基板150に対する挟持固定を実現して、且つ、さらにねじで固定すればよい。次に、第一留め具122と第一係合溝111の位置を合わせて、上蓋110と取付ブラケット120の仮固定を実現する。そして接続具(ねじ)と第一接続孔及び第一ロッキング孔112との嵌合によって両者の固定や組立を実現できる。
【0045】
下蓋130と取付ブラケット120は第二取付構造と第二ロッキング構造の嵌合によって取り外し可能に接続されている。第二留め具124と第二係合溝131との嵌合は下蓋130と取付ブラケット120の組立過程において仮の固定や位置決めを提供する。第二留め具124と第二係合溝131の数については、間隔を置いて複数設置することが可能である。同時に、真空ポンプ140に対して挟持や固定を行うことも可能である。取付ブラケット120或いは下蓋130上には取付溝を設置して、真空ポンプ140を取付溝内に嵌設することが可能である。そして接続具(ねじ)と第二接続孔及び第二ロッキング孔との嵌合によって両者の固定や組立を実現できる。
【0046】
上記の内容により分かるように、本願によれば、取付ブラケット120の両側の何れにも上蓋110及び下蓋130との嵌合接続構造を設置することで、真空引き装置100の組立過程の簡略化を実現するとともに、真空引き装置100全体としての構造堅固性を向上させた。
【0047】
本願の真空引き装置100の内部は下蓋130上に設けられている抽気孔130a、真空ポンプ140、格納チャンバー110a及び排気孔110dがこの順に連通することで真空引き空気通路を形成する。排気孔110dは上蓋110或いは下蓋130に設置することが可能である。取付ブラケット120と上蓋110或いは下蓋130の内壁との間に隙間を儲けてもよい。当該隙間は即ち前記排気孔110dを形成する。勿論、排気孔110dを単独で下蓋130に設けて、格納チャンバー110aと連通する排気孔110dを真空ポンプ140の排気口と連通させることも可能である。或いは、取付ブラケット120に透かし彫り孔を設置することで、下部分に位置する真空ポンプ140の排気口と排気孔110dとを連通する。このような構造設定により、真空引き装置100の空気通路のデザインがより簡潔になると共に、排気の過程において、気流の流動を通して真空ポンプ140と制御電気回路基板150等の電子素子の熱を連れ去ることが可能になる。隙間或いは透かし彫り孔は何れも取付ブラケット120の縁部に位置するので、例え一部の気流流動があったとしても、制御電気回路基板150及び給電モジュール160上に留まりにくいことは、説明しておく必要がある。勿論、本願ではさらに、基板121の上蓋110へ向かう側に、且つ取付ブラケット120に近い縁部に防水区切り板を凸出して設置することで、水蒸気を帯びた気流が直接給電モジュール160と制御電気回路基板150へ衝突するのを防止することが可能である。真空引き装置100の運転過程における安定性を確実に保障するために、本願では、通気性水遮断材料層で抽気孔130aを覆う。こうすると、抽気過程において、食材は抽気孔130a内に巻き込まれて真空引き空気通路の閉塞を起こすことはない。さらに、真空ポンプ140の吸気口と前記抽気孔130aの間には抽気孔から吸気口へ向かう方向に通ずる一方向弁が接続されていることで、気体の逆流を防止できる。
【0048】
他の真空引き空気通路では、取付ブラケット120の内部に通気管路構造を形成して、通気管路はずっと延びて且つ取付ブラケット120の縁部を貫通して、且つ、通気管路の取付ブラケット120の縁部に位置する開口221は上蓋110或いは下蓋130上の排気孔110dとは連通している。一方、真空ポンプ140の排気口は取付ブラケット120上の通気管路構造の他端の開口221と直接接続し合って連通する。これにより真空引き装置100の空気通路の構造をより簡潔にできる。
【0049】
さらに、下蓋130には圧力逃がし孔130bが設けられ、格納チャンバー110a内にはさらに圧力逃がしスイッチ組立体が設置され、上蓋110或いは下蓋130には吸気孔が設置され、圧力逃がしスイッチ組立体は取付ブラケット120に固定接続されて且つ圧力逃がし孔130bと吸気孔とを連通させる。
【0050】
本願では、圧力逃がし孔130bと吸気孔及び圧力逃がしスイッチ組立体170で圧力逃がし空気通路を構成する。圧力逃がしスイッチ組立体170は圧力逃がし弁といくつかの管路を含んでも良い。圧力逃がし孔130bと抽気孔130aは間隔を置いて設置されている。吸気孔は排気孔110dと分かれて設置されてもいいし、兼用されてもいい。しかも、本願では、上蓋110上には真空ポンプ140と圧力逃がし弁に対応する起動ボタンが設置されている。圧力逃がし空気通路を形成するので、真空引き装置100により容器に対する真空引き操作を実現して且つさらに食材の処理を行った時、上蓋110上の圧力逃がし弁の起動ボタンを押すことで、圧力逃がし弁を起動できる。こうして、外部の空気の進入を実現し、容器内の圧力の内外バランスを実現して、圧力逃がし弁を取り外しやすくする。
【0051】
具体的に、図3図7及び図8を参照し、一部の体積が比較的大きい食材を真空引き装置100の外に止めるために、下蓋130の上蓋110から離れた表面には接続リング133構造を通して溝部(不図示)が形成されており、抽気孔131aは溝部の底壁に設けられて、下蓋130にはさらに一つの蓋板190が取り外し可能に接続されて、蓋板190上には隔離緩衝保存チャンバー133aに連通する篩孔191が設けられている。
【0052】
下蓋130の上蓋110から離れた表面に溝部を形成して、当該溝部の底壁に抽気孔131aを設けて、下蓋130にさらに溝部の開口を閉じる一つの蓋板190を取り外し可能に接続して、蓋板190上に隔離緩衝保存チャンバー133aに連通する篩孔191を設けることで、当該蓋板190が体積の比較的大きい食材を真空引き装置100の外部に止められるだけでなく、容器が蓋板190上の篩孔191を通して抽気孔131aと連通できるのを保証して、容器内の空気がなお抽気孔131aを通れて、さらには真空ポンプ140の働きにより容器の外に排出されるのを保証する。また、蓋板190を下蓋130と取り外し可能に接続することで、使用者が蓋板190を外すだけで、隔離緩衝保存チャンバー133aの内壁を便利に洗浄できる効果を実現する。
【0053】
篩孔191は円形孔、方形孔或いは線形孔とすることが可能である。蓋板190は溝部とはねじ接続、スナップフィット或いは磁気接続できる。蓋板190を溝部とスナップフィットする場合、蓋板190は柔軟性のある材料、例えばシリコーン等を使用できる。
【0054】
さらに、具体的に、図7図8を組み合わせて、食材を止める効果をより良く実現するために、篩孔191は細長い形状をしており、篩孔191の幅寸法をBと定義すると、0mm<B≦0.8mmである。
【0055】
篩孔191を細長い形状にして、且つ当該篩孔191の幅寸法Bが0mm<B≦0.8mmを満たすことで、篩孔191が比較的適当な大部分の食材を止める効果を有するようになる。B>0.8mmであれば、篩孔191の幅寸法が広すぎることになり、多くの食材が当該篩孔191を通れることで、より多くの食材が先ず隔離緩衝保存チャンバー133aの内壁に付着して、さらには、この状況が一定時間続くと抽気孔131aを塞ぎ、真空引き装置100の通常の使用に影響してしまう。
【0056】
続けて図8を参照し、蓋板190の篩孔191が設けられているエリアの厚さをDと定義すると、0.2mm<D≦1.2mmである。
【0057】
蓋板190の篩孔191が設けられているエリアの厚さDを、0.2mm<D≦1.2mmになるように設定することで、蓋板190が一定の衝撃強度を耐えられるだけではなく、比較的良好な通気効果を保証できる。蓋板190の篩孔191が設けられているエリアの厚さD≦0.2mmであれば、蓋板190の厚さが比較的小さくて、篩孔191を開けた後の蓋板190の強度を保証することは難しい。D>1.2mmであれば、蓋板190の厚さが比較的厚くて、容器内の空気を吸引する効果に影響してしまう。
【0058】
なお、蓋板190と溝部の底壁との間の間隔をLと定義すると、1mm<L≦10mmである。
【0059】
蓋板190と溝部の底壁との間の間隔Lを1mm<L≦10mmになるように設定することで、隔離緩衝保存チャンバー133aが比較的適当な吸着した食材を格納するための空間を有するようなり、食材が抽気孔を塞ぎにくくするのを保証できるだけではなく、比較的良い吸気効率を法相できる。蓋板190と溝部の底壁との間の間隔L≦1mmであれば、隔離緩衝保存チャンバー133aのチャンバー部の深さが比較的浅く、よって食材がすぐにチャンバー部に充満して、使用者が隔離緩衝保存チャンバー133aのチャンバー部内壁を頻繁に洗浄する必要がある。蓋板190と溝部の底壁との間の間隔L>10mmであれば、隔離緩衝保存チャンバー133aのチャンバー部の深さが比較的深く、チャンバー部内に一定の食材が溜まったら抽気の効率に影響してしまう。
【0060】
図9を参照し、本願はまた食品調理機300を提案する。食品調理機300は攪拌カップ組立体200を含む。前記攪拌カップ組立体200はカップ本体とカップ本体の上端に覆い被さるカップ蓋220を含む。カップ蓋220にはカップ本体の内チャンバーと連通する開口221が設けられている。食品調理機300はさらに例えば真空引き装置100を含む。真空引き構造の具体的な構造については上記実施例を参照されたい。真空引き装置100は前記カップ蓋220に取り外し可能に取り付けられて、真空引き装置100は開口221を通してカップ本体の内チャンバーと連通する。本願は上記全ての実施例の全ての技術案を採用したので、少なくとも上記実施例の技術案がもたらす全ての有益効果を有し、ここでは逐一贅言しない。
【0061】
本願の食品調理機300によれば、真空引き装置100の設置により、真空引き装置100を使用過程において直接カップ蓋220上に置けばよく、組立過程全体が便利である。組立過程における利便性をさらに向上させるために、本願では、下蓋130に第一磁性具(磁石でもよく、磁性金属でもいい)、カップ蓋220上に第二磁性具(磁石でもよく、磁性金属でもいい)を設置してもよい。第一磁性具と第二磁性具は環状であるか、環状を呈するように間隔を置いて複数設置されてもよい。こうすると、真空引き装置100を置く場合、第一磁性具と第二磁性具の磁気吸着を通して迅速な位置決めを実現でき、使用がより便利になる。
【0062】
なお、前記開口221の面積をS1、下蓋130上のシールリング180を取り付けるための接続リング133で囲んだ面積をS2、シールリング180で囲んだ面積をS3として定義すると、S2<S1<S3である。
【0063】
本願の開口221の形状は円形でも方形でもよい。開口221、接続リング133、及びシールリング180の同一水平面への投影は嵌設されている。これにより真空引きする場合、密封の密接性を保証でき、且つ、組立がより便利になる。
【0064】
さらに、前記カップ蓋220には凹溝が形成されており、開口221は凹溝の底部に設けられて、シールリング180の周縁は凹溝の溝壁と当接されている。凹溝の設置により、真空引き装置100の使用過程において位置合わせして置く時により便利になり、且つ真空引き過程において、シールリング180は吸着されるのでカップ蓋220の開口の周縁により近づけやすくなる。
【0065】
以上に述べたことは本願の好ましい実施例に過ぎず、それによって本願の特許の範囲を制限するわけではない。本願の発明構想の下で、本願の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造変換、或いは他の関連する技術分野への直接/間接的な応用は、何れも本願の特許の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
300 食品調理機
200 攪拌カップ組立体
210 攪拌カップ
220 カップ蓋
221 開口
100 真空引き装置
110 上蓋
111 第一係合溝
112 第一ロッキング孔
110a 格納チャンバー
110b 下チャンバー室
110c 上チャンバー室
110d 排気孔
120 取付ブラケット
121 基板
122 第一留め具
123 第一接続柱
124 第二留め具
125 接続筒
130 下蓋
131 第二係合溝
132 第二接続柱
130a 抽気孔
130b 圧力逃がし孔
133 接続部
133a 隔離緩衝保存チャンバー
140 真空ポンプ
150 制御電気回路基板
160 給電モジュール
170 圧力逃がしスイッチ組立体
180 シールリング
190 蓋板
191 篩孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9