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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-27
(45)【発行日】2022-07-05
(54)【発明の名称】照明灯兼用空気殺菌装置
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/20 20060101AFI20220628BHJP
【FI】
A61L9/20
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021006016
(22)【出願日】2021-01-18
【審査請求日】2021-01-19
(31)【優先権主張番号】10-2020-0181675
(32)【優先日】2020-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516330169
【氏名又は名称】株式会社バンディ
(74)【代理人】
【識別番号】100076314
【弁理士】
【氏名又は名称】蔦田 正人
(74)【代理人】
【識別番号】100112612
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲士
(74)【代理人】
【識別番号】100112623
【弁理士】
【氏名又は名称】富田 克幸
(74)【代理人】
【識別番号】100163393
【弁理士】
【氏名又は名称】有近 康臣
(74)【代理人】
【識別番号】100189393
【弁理士】
【氏名又は名称】前澤 龍
(74)【代理人】
【識別番号】100203091
【弁理士】
【氏名又は名称】水鳥 正裕
(72)【発明者】
【氏名】李 知熏
【審査官】長谷部 智寿
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2005-0101752(KR,A)
【文献】特開2003-52797(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0021747(KR,A)
【文献】国際公開第2019/193825(WO,A1)
【文献】中国実用新案第203540331(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00-9/22
A61L 2/10
F21V 8/00
F21V 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部中央部にある結合溝に送風ファンが結合され、前記結合溝の両側に殺菌路が形成され、前記殺菌路の端部には殺菌された空気の排出口が形成されるメインハウジングと、
中央部に空気の流入口が形成され、両側にはメインハウジングの殺菌路を露出させるための通孔が形成され、メインハウジングの底部に結合固定される補助ハウジングと、
中央部に空気の流入口が形成され、底面には照明灯として機能する多数のLEDが固定され、上面の両側には、補助ハウジングの通孔を通してメインハウジングの殺菌路に向かうように紫外線LEDが固定され、補助ハウジングの底面に結合固定される基板と、
中央部に外部からの空気の流入口が形成され、基板の底部に結合固定されるカバーとを含み、
前記結合溝の両側にある殺菌路の入口にそれぞれ通気孔を有する酸化チタンが結合固定され、
前記メインハウジングの結合溝の両側にある殺菌路にそれぞれ放熱兼用案内板が取り付けられ、前記放熱兼用案内板によって殺菌路がジグザグに形成されることを特徴とする、照明灯兼用空気殺菌装置。
【請求項2】
前記放熱兼用案内板はそれぞれ基板に固定され、補助ハウジングの通孔を通してメインハウジングの殺菌路の内部に進入して殺菌路をジグザグに形成することを特徴とする、請求項1に記載の照明灯兼用空気殺菌装置。
【請求項3】
前記カバーの流入口に、前記流入口を側方向に露出させるための補助カバーが結合固定されることを特徴とする、請求項1に記載の照明灯兼用空気殺菌装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明を兼ねて室内空気を殺菌することができる照明灯兼用空気殺菌装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近になって地球温暖化によって平均気温が高くなり、さらに微細ほこりが増加するにつれて、一般家庭の住居空間はもちろんのこと、車両、地下鉄、船舶、飛行機などのような各種の交通手段の室内は細菌が繁殖しやすい環境に変わるから殺菌を必要とし、また冷蔵庫や食器洗い機などのような各種の家電製品の内部にも細菌が棲息しているから殺菌を必要とする。
【0003】
したがって、照明を兼ねて室内空気を殺菌することができる照明灯兼用空気殺菌装置に関連して、韓国登録特許10-1066067号及び韓国登録特許10-1241660号などが提案されたことがある。
【0004】
しかし、前述した照明灯兼用空気殺菌装置は、室内空気の流れのための手段なしに単に照明のためのランプを避けて紫外線LEDを取り付けるように構成されるので、紫外線LEDが放出する紫外線のみでは周囲の空気を効果的に殺菌することができなく、さらに空気の流れが停滞している室内では局所的な殺菌のみ可能であるだけで広範囲な殺菌は期待することができなくて殺菌効率が落ちるなどの問題点を持っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国登録特許10-1066067号公報
【文献】韓国登録特許10-1241660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は照明を兼ねて室内空気をより迅速で広範囲に殺菌することができる照明灯兼用空気殺菌装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するための本発明照明灯兼用空気殺菌装置は、メインハウジング、補助ハウジング、基板及びカバーからなり、基板の底面にあるLEDの発光で照明機能を果たすようにし、メインハウジングの結合溝に結合固定された送風ファンの送風作用によって内部に流入した室内空気は、結合溝の両側にそれぞれ設けられた基板の放熱兼用案内板によってジグザグに形成された殺菌路を通過するとき、前記殺菌路に付設された酸化チタンの光触媒作用、及び殺菌路の全体に向かっている紫外線LEDの紫外線放出によって殺菌された後、排出口を通して室内に排出されるように構成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、送風ファンの送風作用によって流入した室内空気が前記送風ファンの両側にある殺菌路をジグザグに通過しながら、前記殺菌路に付設された酸化チタンの光触媒作用、及び殺菌路の全体に向かっている紫外線LEDの紫外線放出によって殺菌されるように構成されるので、室内空気をより迅速で広範囲に殺菌することができる。
【0009】
また、殺菌路をジグザグに形成するための複数の放熱兼用案内板が基板16に付着固定され、照明のためのLEDの発光の際、高熱を速かに放熱させるので、放熱のための別途の手段や空間確保なしにもLEDと紫外線LEDの使用寿命を保障することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の底面斜視図である。
図2】本発明の一部を分解した底面斜視図である。
図3】本発明の全体を分解した底面斜視図である。
図4】本発明に用いられる基板の斜視図である。
図5】本発明の平断面図である
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の理解を助けるための好適な実施例を説明する。ただ下記の実施例は本発明をより易しく理解することができるように提供するものであるだけで、下記の実施例によって本発明の内容が限定されるものではない。
【0012】
図1は本発明の底面斜視図、図2は本発明の一部を分解した底面斜視図である。本発明の照明灯兼用空気殺菌装置10は、左右に長く形成されるメインハウジング12の底部に、やはりそれぞれ左右に長く形成される補助ハウジング14、基板16及びカバー18が順に結合され、ボルト20、22で連結固定されるように構成される。
【0013】
図3は本発明の全体を分解した底面斜視図、図4は本発明に用いられる基板の斜視図である。メインハウジング12は、底部中央部に結合溝24が形成され、前記結合溝24の両側にそれぞれ隔板によって狭く形成される入口26、28を挟んで殺菌路30、32が形成され、前記殺菌路30、32の端部には排出口34、36が形成され、前記結合溝24には送風ファン38が結合固定され、また結合溝24の両側にある殺菌路30、32の入口26、28には通気孔が密に形成された板状の酸化チタン40、42が結合固定され、送風ファン38によって内部に流入した室内空気が酸化チタン40、42の通気孔と殺菌路30、32を通過しながら殺菌した後、後排出口34、36を通して室内に排出されるように構成される。
【0014】
ただ、酸化チタン40、42は必ずしもメインハウジング12の殺菌路30、32の入口26、28に設けられなければならないものではなく、殺菌路30、32の内部又は殺菌路30、32の出口に設けられてもよい。
【0015】
補助ハウジング14は、中央部に室内空気の流入のための流入口44が形成され、また両側の指定位置にはそれぞれメインハウジング12の殺菌路30、32を露出させるための複数の通孔46、48が形成されることにより、メインハウジング12の底部に緊密に結合固定されるように構成される。
【0016】
基板16は、中央部に室内空気の流入のための流入口50が形成され、底面には多数のLED52が固定され、上面両側の指定位置にはそれぞれ複数の紫外線LED54、56と放熱兼用案内板58、60が固定され、ボルト20によって補助ハウジング14を挟んでメインハウジング12の底部に緊密に連結固定されるように構成される。
【0017】
ここで、基板16の中央部にある流入口50は補助ハウジング14の流入口44と連通し、紫外線LED54、56はそれぞれ左右の補助ハウジング14の通孔46、48を通してメインハウジング12の殺菌路30、32の全体に向かい、放熱兼用案内板58、60は補助ハウジング14の通孔46、48を通してメインハウジング12の殺菌路30、32の内部に進入して前記殺菌路30、32をジグザグ状に形成する。
【0018】
ただ、紫外線LED54、56は製作の容易性のために基板16に設けられ、放熱兼用案内板58、60は放熱機能を兼ねるように基板16に設けられる。紫外線LED54、56と放熱兼用案内板58、60が基板16ではない補助ハウジング14又はメインハウジング12に設けられることもできる。
【0019】
カバー18は、中央部に室内空気の流入のための流入口62が基板16の流入口50と連通するように形成され、基板16の底部にボルト22で連結固定されるように構成される。
【0020】
また、前記カバー18の流入口62には、外側から係合孔及び係合片によってカバー18から所定間隔を維持するように補助カバー64が結合されることにより、前記流入口62を側方向に露出させることが好ましい。
【0021】
本発明は、一般家庭の住居空間はもちろんのこと、車両、地下鉄、船舶、飛行機などのような各種の交通手段の室内空間に設置するか又は冷蔵庫や食器洗い機などのような各種の家電製品の内部に設置し、電源を印加すれば、基板16の底面に固定された多数のLED52が発光して照明灯としての機能を発揮するようになる。
【0022】
ここで、LED52は基板16の上面の両側に固定されるから、LED52の発光の際に発生する高熱は補助ハウジング14の通孔46、48を通してメインハウジング12の殺菌路30、32に位置する複数の放熱兼用案内板58、60によって迅速に放熱されるので、放熱のための別途の手段又は空間確保なしにもLED52及び紫外線LED54、56の使用寿命を保障することができる。
【0023】
特に、メインハウジング12の中央部に結合固定された送風ファン38の送風作動の際、室内空気が補助ハウジング14、カバー18及び基板16の流入口44、50、62を通してメインハウジング12の内部に流入し、殺菌路30、32の入口26、28に結合固定された酸化チタン40、42の密集した通気孔を通過しながら前記酸化チタン40、42の光触媒作用によって1次に殺菌され、さらに酸化チタン40、42を通過しながら1次に殺菌された室内空気は放熱兼用案内板58、60によってジグザグに形成された殺菌路30、32を通過しながら、複数が殺菌路30、32の全体に向かっている紫外線LED54、56の紫外線放出によって2次に殺菌され、殺菌された室内空気は殺菌路30、32の端部にある排出口34、36を通して室内に排出されるので、室内空気をより迅速で広範囲に殺菌することができる。
【0024】
上述したように、本発明の好適な実施例を参照して本発明を説明したが、当該技術分野の熟練した当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範疇内で本発明を多様に修正及び変形して実施することができるであろう。
【符号の説明】
【0025】
10 照明灯兼用空気殺菌装置
12 メインハウジング
14 補助ハウジング
16 基板
18 カバー
20、22 ボルト
24 結合溝
26、28 入口
30、32 殺菌路
34、36 排出口
38 送風ファン
40、42 酸化チタン
44、50、62 流入口
46、48 通孔
52 LED
54、56 紫外線LED
58、60 放熱兼用案内板
64 補助カバー
【要約】
【課題】照明を兼ねて室内空気をより迅速で広範囲に殺菌することができる照明灯兼用空気殺菌装置を提供する。
【解決手段】メインハウジング(12)、補助ハウジング(14)、基板(16)及びカバー(18)からなり、基板(16)の底面にあるLED(52)の発光で照明機能を果たすようにし、メインハウジング(12)の結合溝(24)に結合固定された送風ファン(38)の送風作用によって内部に流入した室内空気は、結合溝(24)の両側にそれぞれ設けられた基板(16)の放熱兼用案内板(58、60)によってジグザグに形成された殺菌路(30、32)を通過するとき、前記殺菌路(30、32)に付設された酸化チタン(40、42)の光触媒作用、及び殺菌路(30、32)の全体に向かっている紫外線LED(54、56)の紫外線放出によって殺菌された後、排出口(34、36)を通して室内に排出されるように構成され、室内空気をより迅速で広範囲に殺菌することができる。
【選択図】 図5
図1
図2
図3
図4
図5