(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-28
(45)【発行日】2022-07-06
(54)【発明の名称】踏み板部材を支持する支持部材、通路、踊り場、通路の設置方法、踊り場の設置方法
(51)【国際特許分類】
E04F 11/025 20060101AFI20220629BHJP
E04B 1/00 20060101ALI20220629BHJP
E04F 15/00 20060101ALI20220629BHJP
E04G 7/28 20060101ALI20220629BHJP
E04G 1/24 20060101ALN20220629BHJP
【FI】
E04F11/025
E04B1/00 501M
E04F15/00 K
E04G7/28 301A
E04G1/24 302A
(21)【出願番号】P 2019150643
(22)【出願日】2019-08-20
【審査請求日】2020-09-24
(73)【特許権者】
【識別番号】599112076
【氏名又は名称】新東化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230100631
【氏名又は名称】稲元 富保
(72)【発明者】
【氏名】稲田 良一
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3045256(JP,U)
【文献】実公平06-037124(JP,Y2)
【文献】特開2006-161404(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0257483(US,A1)
【文献】特開2017-150256(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 11/00-11/18
E04B 1/00
E04F 15/00
E04G 7/28
E04G 1/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
踏み板部材を支持する支持部材であって、
第1支持部材を含み、
前記第1支持部材は、
第1方向に延びる第1支持部と、
前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1方向と交差する方向に延びる
複数の第2支持部と、を有し
、
前記複数の第2支持部は、前記第1方向において、前記第1支持部の端部以外の部分で前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1支持部の端部には設けられていない
ことを特徴とする踏み板部材を支持する支持部材。
【請求項2】
踏み板部材を支持する支持部材であって、
第1支持部材と第2支持部材とを含み、
前記第1支持部材は、
第1方向に延びる第1支持部と、
前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1方向と交差する方向に延びる第2支持部と、を有し、
前記第2支持部材は、
前記第1方向に延びる第1支持部と、
前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1方向と交差する方向に突出する連結部と、を有し、
前記第1支持部材の前記第2支持部の端部と前記第2支持部材の前記連結部とが連結されている
ことを特徴とする踏み板部材を支持する支持部材。
【請求項3】
踏み板部材を支持する支持部材であって、
第1支持部材、第2支持部材及び第3支持部材を含み
、
前記第1支持部材は、
第1方向に延びる第1支持部と、
前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1方向と交差する方向に延びる第2支持部と、を有し、
前記第2支持部材は、
前記第1方向に延びる第1支持部と、
前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1方向と交差する方向にそれぞれ突出する2つの連結部と、を有し、
前記第3支持部材は、
前記第1方向に延びる第1支持部と、
前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1方向と交差する方向に延びる第2支持部と、
前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1方向と交差する方向において、前記第2支持部と反対方向に突出する連結部と、を有し、
前記第1支持部材の前記第2支持部の端部と前記第2支持部材の一方の前記連結部とが連結され、
前記第2支持部材の他方の前記連結部と前記第3支持部材の前記第2支持部の端部とが連結されている
ことを特徴とする踏み板部材を支持する支持部材。
【請求項4】
2つの前記第1支持部材の間に、前記第2支持部材及び前記第3支持部材が配置され、
一方の前記第1支持部材は前記第2支持部材の前記連結部と連結され、他方の前記第1支持部材は前記第3支持部材の前記連結部と連結されている
ことを特徴とする請求項3に記載の踏み板部材を支持する支持部材。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の複数の踏み板部材を支持する支持部材が前記第1方向に連結されて設置され、
前記設置された前記踏み板部材を支持する支持部材で踏み板部材が支持されている
ことを特徴とする通路。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれかに記載の複数の踏み板部材を支持する支持部材が前記第1方向に連結されて設置され、
前記設置された前記踏み板部材を支持する支持部材で踏み板部材が支持されている
ことを特徴とする踊り場。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれかに記載の踏み板部材を支持する支持部材を地面に設置する工程と、
前記踏み板部材を支持する支持部材を前記第1方向に連結する工程と、
設置された前記踏み板部材を支持する支持部材上に前記踏み板部材を取り付ける工程と、を行う
ことを特徴とする通路の設置方法。
【請求項8】
請求項1ないし4のいずれかに記載の踏み板部材を支持する支持部材を地面に設置する工程と、
前記踏み板部材を支持する支持部材を前記第1方向に連結する工程と、
設置された前記踏み板部材を支持する支持部材上に前記踏み板部材を取り付ける工程と、を行う
ことを特徴とする踊り場の設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は踏み板部材を支持する支持部材、通路、踊り場、通路の設置方法、踊り場の設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高速道路の法面には点検用、あるいは、非常用の階段や通路が設置され、あるいは、山間部における設備の建設、巡回などを行うために通路が設置されることがある。また、階段や通路などの途中には踊り場が設けられることがある。
【0003】
従来、踏板部を有する複数のステップと、各ステップを連結する支持部材と、各ステップを斜面に固定する棒材とを備える法面設置用階段が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、法面や傾斜面などに通路や踊り場を設置する場合、長さや幅が一律ではなく、設置作業性の向上を図ることが求められる。
【0006】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、通路や踊り場の設置作業性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明に係る踏板を支持する支持部材は、
踏み板部材を支持する支持部材であって、
第1支持部材を含み、
前記第1支持部材は、
第1方向に延びる第1支持部と、
前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1方向と交差する方向に延びる複数の第2支持部と、を有し、
前記複数の第2支持部は、前記第1方向において、前記第1支持部の端部以外の部分で前記第1支持部と一体に設けられ、前記第1支持部の端部には設けられていない
構成とした。
【0008】
本発明によれば、通路や踊り場の設置作業性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る通路の側面説明図である。
【
図4】同実施形態における第1支持部材の説明図である。
【
図5】同じく2つの第1支持部材を連結した状態の斜視説明図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係る通路の側面説明図である。
【
図9】同実施形態における第2支持部材の説明図である。
【
図10】本発明の第3実施形態に係る通路の平面説明図である。
【
図11】同実施形態における第3支持部材の説明図である。
【
図12】本発明の第4実施形態に係る通路の側面説明図である。
【
図15】同実施形態における支柱の保持手段の説明に供する正面説明図である。
【
図16】同じく第1保持手段部分の平面説明図である。
【
図17】同じく第2保持手段部分の平面説明図である。
【
図18】本発明の第5実施形態に係る通路の平面説明図である。
【
図19】本発明の第6実施形態に係る通路の平面説明図である。
【
図20】本発明の第7実施形態に係る通路の平面説明図である。
【
図21】本発明に係る通路の設置方法の説明に供する側面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について
図1ないし
図5を参照して説明する。
図1は同実施形態に係る通路の側面説明図、
図2は同じく平面説明図、
図3は同じく正面説明図である。
図4は同実施形態における第1支持部材の説明図であり、(a)は平面説明図、(b)は正面説明図、(c)は側面説明図である。
図5は同じく2つの第1支持部材を連結した状態の斜視説明図である。なお、
図1及び
図2では2つの支持部材を連結した状態で示している。また、
図2では踏み板部材2は透過状態で示している。
【0011】
通路100は、踏み板部材2と、踏み板部材を支持する支持部材1を備えている。
【0012】
支持部材1は、第1支持部材10で構成されている。
【0013】
第1支持部材10は、第1方向Yに延びる第1支持部11と、第1支持部11と一体に設けられ、第1方向と交差する(本実施形態では直交する)方向Xに延びる2つの第2支持部12、12とを有している。なお、第1支持部材10の第2支持部12は、1つ又は3つ以上とすることもできる。
【0014】
第1支持部11には、踏み板部材2を支持する支持面10a側に少なくとも1つ、本実施形態では4つの凹部13が設けられている。また、第1支持部11には、踏み板部材2を支持する面10aとは反対側(天地逆にしたときには支持面となる。)の面10b側にも、少なくとも1つ、本実施形態では4つの凹部14が設けられている。
【0015】
第1支持部材10は、第1の方向Yにおいて他の第1支持部材10と相互に連結することができる。本実施形態では、2つの第1支持部材10、10は、例えば、連結板15をねじ或いはボルト・ナットなどの締結部材16で固定することによって連結している。
【0016】
このように構成したので、通路設置面に、支持部材1としての第1支持部材10を設置する。このとき、支持部材1としての第1支持部材10を第1方向Yに相互に連結することで、所要の長さの通路100を得る(設置する)ことができる。
【0017】
そして、第1支持部材10上に所要数の踏み板部材2を載せ置き、踏み板部材2を第1支持部材10にコーススレッドなどの締結部材17を使用して固定して取付け、通路100を設置する。踏み板部材2は、第2方向Xでは、2分割して2枚としているが、1枚であっても、3枚以上であってもよい。
【0018】
なお、第1支持部材10の第1方向Yへの連結、第1支持部材10と踏み板部材2の取付けの順序は制限されものではない。例えば、第1支持部材10に踏み板部材2を取り付けながら第1支持部材10を第1方向Yに連結したり、先に第1支持部材10を第1方向Yに連結した後、踏み板部材2を取り付けたりすることができる。
【0019】
これにより、支持部材1(第1支持部材10)の連結の数を増加することで、通路2の長さ(距離)を簡単に長くすることができ、通路の設置作業を容易に行うことができ、設置作業性が向上する。
【0020】
次に、本発明の第2実施形態について
図6ないし
図9を参照して説明する。
図6は同実施形態に係る通路の側面説明図、
図7は同じく平面説明図、
図8は同じく正面説明図である。
図9は同実施形態における第2支持部材の説明図であり、(a)は平面説明図、(b)は正面説明図、(c)は側面説明図である。なお、
図6及び
図7では2つの支持部材を連結した状態で示している。また、
図7では踏み板部材2は透過状態で示している。
【0021】
本実施形態では、支持部材1は、第1支持部材10と第2支持部材20とを有している。
【0022】
第1支持部材10は、前記第1実施形態と同様である。
【0023】
第2支持部材20は、第1方向Yに延びる第1支持部21と、第1支持部21と一体に設けられ、第1方向と交差する(本実施形態では直交する)方向Xに突出する連結部22aと、連結部22aとは反対側に突出する連結部22bとを有する。連結部22a、22bは、第1方向Yにおいて、それぞれ2つ設けられている。なお、第2支持部材20の連結部22a、22bは、第1方向Yにおいて、1つ又は3つ以上とすることもできる。
【0024】
また、第2支持部材20には、踏み板部材2を支持する支持面20a側に少なくとも1つ、本実施形態では4つの凹部23が設けられている。また、第1支持部21には、踏み板部材2を支持する面20aとは反対側(天地逆で支持面となる)の面20b側にも、少なくとも1つ、本実施形態では4つの凹部24が設けられている。
【0025】
そして、第1支持部材10と第2支持部材20とは、第1支持部材10の第2支持部12の端部と第2支持部材20の連結部22aとが連結されている。第1支持部材10の第2支持部12の端部と第2支持部材20の連結部22aとは、例えば、ねじ、あるいは、ボルト・ナットなどの締結部材25によって固定して連結している。
【0026】
このように構成したので、通路設置面に、第1支持部材10と第2支持部材20とを連結した支持部材1を設置する。
【0027】
そして、支持部材1の第1支持部材10の支持面10a、第2支持部材20の支持面20a上に所要数の踏み板部材2を載せ置き、踏み板部材2を第1支持部材10、第2支持部材20に、コーススレッドなどの締結部材17を使用して固定して取付ける。
【0028】
なお、第1支持部材10と第2支持部材20と連結した状態の枠体(ユニット)である支持部材1の第1方向Yへの連結と踏み板部材2の取り付け順序は制限されものではない。
【0029】
これにより、支持部材1(第1支持部材10と第2支持部材20のユニット)の連結の数を増加することで、通路2の長さ(距離)を簡単に長くすることができ、通路の設置作業を容易に行うことができ、設置作業性が向上する。また、第1支持部材10と第2支持部材20とで枠体が構成されるので、第1実施形態よりも強度が高くなる。
【0030】
次に、本発明の第3実施形態について
図10及び
図11を参照して説明する。
図10は同実施形態に係る通路の平面説明図、
図11は同実施形態における第3支持部材の説明図であり、(a)は平面説明図、(b)は正面説明図、(c)は側面説明図である。
【0031】
本実施形態では、支持部材1は、2つの第1支持部材10と、第2支持部材20と、第3支持部材10とを有している。
【0032】
第1支持部材10は、前記第1実施形態と同様である。第2支持部材20は、前記第2実施形態と同様である。
【0033】
第3支持部材10は、第1方向Yに延びる第1支持部31と、第1支持部31と一体に設けられ、第1方向Yと交差する(本実施形態では直交する)方向Xに延びる第2支持部32と、第2支持部32とは反対方向に突出する連結部33とを有している。第2支持部32及び連結部33は、第1方向Yにおいて、それぞれ2つ設けられている。なお、第2支持部32、連結部33は、第1方向Yにおいて、1つ又は3つ以上とすることもできる。
【0034】
また、第3支持部材10には、踏み板部材2を支持する支持面30a側に少なくとも1つ、本実施形態では4つの凹部34が設けられている。また、第1支持部31には、踏み板部材2を支持する支持面30aとは反対側(天地逆で支持面となる)の面30b側にも、少なくとも1つ、本実施形態では4つの凹部35が設けられている。
【0035】
そして、一方の第1支持部材10と第2支持部材20とは、第1支持部材10の第2支持部12の端部と第2支持部材20の連結部22aとが連結されている。第2支持部材20の第2支持部12の端部と第2支持部材20の連結部22aとは、例えば、ねじ、ボルト・ナットなどの締結部材25によって固定して連結している。
【0036】
また、第2支持部材20と第3支持部材10とは、第2支持部材20の連結部22bと第3支持部材10の第2支持部32の端部とが連結されている。第3支持部材10の第2支持部32の端部と第2支持部材20の連結部22bとは、例えば、ねじ、ボルト・ナットなどの締結部材35によって固定して連結している。
【0037】
さらに、第3支持部材10と他方の第1支持部材10とは、第1支持部材10の第2支持部12の端部と第3支持部材10の連結部33とが連結されている。第1支持部材10の第2支持部12の端部と第3支持部材10の連結部33とは、例えば、ねじ、ボルト・ナットなどの締結部材36によって固定して連結している。
【0038】
なお、本実施形態では、第2方向Xにおいて、両側はそれぞれ第1支持部材10、10を配置しているが、第1支持部材10、だい2支持部材20、第3支持部材10の順に連結して、一方は第1支持部材10、他方は第3支持部材10を配置する構成とすることもできる。
【0039】
このように構成したので、通路設置面に、第1支持部材10、第2支持部材20及び第3支持部材10を連結した支持部材1を設置する。
【0040】
そして、支持部材1の第1支持部材10の支持面10a、第2支持部材20の支持面20a、第3支持部材10の支持面30a上に所要数の踏み板部材2を載せ置き、踏み板部材2を第1支持部材10、第2支持部材20、第3支持部材10に、コーススレッドなどの締結部材17を使用して固定する。
【0041】
なお、第1支持部材10、第2支持部材20及び第3支持部材10の枠体(ユニット)である支持部材1の第1方向Yへの連結と踏み板部材2の取り付けの順序は制限されものではない。
【0042】
これにより、支持部材1(第1支持部材10と第2支持部材20と第3支持部材10のユニット)の連結の数を増加することで、通路2の長さ(距離)を簡単に長くすることができ、通路の設置作業を容易に行うことができ、設置作業性が向上する。また、第1支持部材10、第2支持部材20及び第3支持部材10で枠体が構成されるので、第1実施形態よりも強度が高くなる。さらに、第3支持部材10を有することで、第3支持部材10を第2方向Xにつなぎ合わせていくことで、通路100の第2方向Xの幅を容易に広くすることができる。
【0043】
次に、本発明の第4実施形態について
図12ないし
図17を参照して説明する。
図12は同実施形態に係る通路の側面説明図、
図13は同じく平面説明図、
図14は同じく正面説明図である。
図15は同実施形態における支柱の保持手段の説明に供する正面説明図、
図16は同じく第1保持手段部分の平面説明図、
図17は同じく第2保持手段部分の平面説明図である。
【0044】
本実施形態では、前記第2実施形態の通路100において、第1支持部材10の第1支持部11に沿って手摺5を備えている。
【0045】
手摺5は、手摺ビーム51と、手摺ビーム51の両端部を保持する2つの支柱52、52とを備えている。
【0046】
支柱52は、第1保持手段61によって踏み板部材2に固定保持されるとともに、第2保持手段62によって第1支持部材10の第1支持部11の外側面に固定保持されている。
【0047】
ここで、第1保持手段61は、
図15及び
図16にも示すように、踏み板部材2に一端部を固定する板状の保持部材62aと、支柱52を挟持するためのほぼ半円状のバンド金具61b、61cとを含む。
【0048】
保持部材62aは、第1支持部材10の第1支持部11に設けた凹部13と踏み板部材2との間に配置され、一端部が踏み板部材2の底面側(下面側)にボルト・ナットなどの締結部材65で固定されている。
【0049】
保持部材62aの他端部には上記バンド金具61bが一体に設けられている。なお、バンド金具61bなどの支柱52の下端部を保持する保持部材は、固定部材61bと別体で、固定部材61bに締結部材などで連結される構成であってもよい。
【0050】
そして、バンド金具61bとバンド金具61cとで支柱52を挟み持ってボルト・ナットなどの締結部材66でバンド金具61b、61cを締め付けることで、支柱52の下端部が第1保持手段61の保持部材61aを介して踏み板部材2に固定されている。
【0051】
第2保持手段62は、
図15及び
図17にも示すように、第1支持部材10の第1支持部11にボルト・ナットなどの締結部材67で固定した保持部材62aと、支柱52の下端部に固定したブラケット62bとを備えている。
【0052】
そして、保持部材62aとブラケット62bとをボルト・ナットなどの締結部材68で締結することで、支柱52の下端部が第2保持手段62での第1支持部材10の第1支持部11の側面に固定保持されている。
【0053】
このように、本実施形態において、第1支持部材10に設けた凹部13は、手摺5の支柱52を踏み板部材2に固定するための保持部材61aが通る空間を踏み板部材2との間に形成している。
【0054】
これにより、容易に手摺5の支柱52を踏み板部材2に固定保持することができる。
【0055】
なお、第2保持手段62は、支柱52の下端部を第1支持部11の側面にボルト・ナットなどの締結部材で固定する手段であってよい。
【0056】
次に、本発明の第5実施形態について
図18を参照して説明する。
図18は同実施形態に係る通路の平面説明図である。
【0057】
本実施形態では、支持部材1は、2つの第1支持部材10と1つの第2支持部材20とを連結して構成している。
【0058】
つまり、第2支持部材20の一方の連結部22aと一方の第1支持部材10の第2支持部12とをボルト・ナットなどの締結部材25で締結して連結し、第2支持部材20の他方の連結部22bと他方の第1支持部材10の第2支持部12とをボルト・ナットなどの締結部材25で締結して連結している。
【0059】
そして、両側の第1支持部材10,10の第1支持部11の外側には、手摺5、5を備えている。手摺5の支柱52の踏み板部材2への保持及び第1支持部材10の第1支持部11の側面への保持は、前記第4実施形態と同様である。
【0060】
なお、本実施形態の通路100は、手摺5を備えない構成とすることもできる。
【0061】
次に、本発明の第6実施形態について
図19を参照して説明する。
図19は同実施形態に係る通路の平面説明図である。
【0062】
本実施形態では、前記第3実施形態の通路100の構成において、両側の第1支持部材10,10の第1支持部11の外側には、手摺5、5を備えている。手摺5の支柱52の踏み板部材2への保持及び第1支持部材10の第1支持部11の側面への保持は、前記第4実施形態と同様である。
【0063】
次に、本発明の第7実施形態について
図20を参照して説明する。
図20は同実施形態に係る通路の平面説明図である。
【0064】
本実施形態では、支持部材1は、2つの第1支持部材10と、第2支持部材20と、2つの第3支持部材10とを有している。
【0065】
第1支持部材10は、前記第1実施形態と同様である。第2支持部材20は、前記第2実施形態と同様である。第3支持部材10は、前記第3実施形態と同様である。
【0066】
そして、一方の第1支持部材10と第2支持部材20とは、第1支持部材10の第2支持部12の端部と第2支持部材20の連結部22aとが連結されている。第2支持部材20の第2支持部12の端部と第2支持部材20の連結部22aとは、例えば、ねじ、ボルト・ナットなどの締結部材25によって固定して連結している。
【0067】
また、第2支持部材20と一方の第3支持部材10とは、第2支持部材20の連結部22bと第3支持部材10の第2支持部32の端部とが連結されている。第3支持部材10の第2支持部32の端部と第2支持部材20の連結部22bとは、例えば、ねじ、ボルト・ナットなどの締結部材36によって固定して連結している。
【0068】
また、一方の第3支持部材10と他方の第3支持部材10とは、一方の第3支持部材10の連結部33と他方の第3支持部材10の第2支持部32の端部とが連結されている。他方の第3支持部材10の第2支持部32の端部と一方の第3支持部材10の連結部33とは、例えば、ねじ、ボルト・ナットなどの締結部材36によって固定して連結している。
【0069】
さらに、他方の第3支持部材10と他方の第1支持部材10とは、第1支持部材10の第2支持部12の端部と第3支持部材10の連結部33とが連結されている。第1支持部材10の第2支持部12の端部と第3支持部材10の連結部33とは、例えば、ねじ、ボルト・ナットなどの締結部材36によって固定して連結している。
【0070】
そして、両側の第1支持部材10,10の第1支持部11の外側には、手摺5、5を備えている。手摺5の支柱52の踏み板部材2への保持及び第1支持部材10の第1支持部11の側面への保持は、前記第4実施形態と同様である。
【0071】
なお、本実施形態の通路100は、手摺5を備えない構成とすることもできる。
そして、両側の第1支持部材10,10の外側には、手摺部材50、50を備えている。手摺部材50の支柱52の踏み板部材2への取付け及び第1支持部材10への取付けは、前記第4実施形態と同様である。
【0072】
このように、第1支持部材10、第2支持部材20及び第3支持部材10を組み合わせることで、長さ及び幅を容易に変更しながら設置することができ、通路の設置作業の作業性が向上する。
【0073】
次に、本発明に係る通路の設置方法について
図21及び
図22を参照して説明する。
図21は同説明に供する側面説明図、
図22は同じく平面説明図である。
【0074】
ここでは、前記第2実施形態の通路100を設置する例で説明する。
【0075】
踏み板部材を支持する支持部材1を地面に設置する工程と、踏み板部材を支持する支持部材1を第1方向Xに連結する工程と、設置された踏み板部材を支持する支持部材1上に踏み板部材2を取り付ける工程とを行う。
【0076】
ここで、支持部材1を地面に設置するときには、例えば、地盤90に杭70を打ち込み、杭70の上端部を第1支持部材10、第2支持部材20の各第1支持部11、21の側面に、ボルト・ナットなどの締結部材71で固定する。杭70としては、地盤によって、例えば、角杭や丸杭、鉄筋杭などを使用することができる。鉄筋杭を使用する場合には、締結部材71としては、帯状の締め付け部材などを使用することができる。
【0077】
一方、踏み板部材2には前述した第1保持手段61の保持部材61aの一端部側を締結部材65で固定する。
【0078】
そして、第1保持手段61の保持部材61を支持部材1の凹部13に対応させて踏み板部材2を支持部材1上に載せ置き、締結部材17などで踏み板部材2を支持部材1に固定して取り付ける。
【0079】
また、保持部材61aの他端部側のバンド金具61bとバンド金具61cとで手摺5の支柱52の下端部を挟持して、支柱52を踏み板部材2に固定する。
【0080】
また、支持部材1の第1支持部材10の第1支持部11の保持部材62aと支柱52のブラケット62bとを締結部材67で締結して、支柱52を第1支持部11に固定する。
【0081】
このようにして、通路100を地盤90上に設置することができ、支持部材1の連結数を増加することで容易に通路100の長さを変えることができ、通路100の設置作業を容易に行うことができる。
【0082】
上記各実施形態において、踏み板部材2、第1支持部材10、第2支持部材20、第3支持部材30としては、再生プラスチックを使用している。再生プラスチックの場合、外殻は十分な強度、剛性を有しているが、内部は外殻よりも強度、剛性が低くなる。そのため、手摺の支柱を保持する保持部材を踏み板部材に固定する場合、予め第1支持部材10、第2支持部材20、第3支持部材30に凹部を設けておくことで、後から凹部を切削する場合に比べて、強度、剛性が低下するおそれがなくなる。
【0083】
なお、上記各実施形態においては、支持部材1が通路100を構成する踏み板部材2を支持する例及び通路100を設置する方法として説明したが、通路100に代えて、階段や通路の踊り場を構成する場合にも同様に適用することができる。
【0084】
つまり、支持部材1は踊り場の踏み板部材を支持する支持部材とすることができる。また、支持部材1を構成する第1支持部材10、第2支持部材20、第3支持部材10を連結して踊り場を構成することができる。さらに、通路の設置方法法は、そのまま踊り場の設置方法として実施することができる。
【0085】
また、上記各実施形態では、第1支持部材、第2支持部材、第3支持部材の踏み板部材を支持する面側に凹部を設けた例で説明しているが、凹部を設けない構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0086】
1 支持部材
2 踏み板部材
5 手摺
10 第1支持部材
11 第1支持部
12 第2支持部
20 第2支持部材
21 第1支持部
22a、22b 連結部
30 第3支持部材
31 第1支持部
32 第2支持部
33 連結部
52 支柱
61 第1保持手段
62 第2保持手段
100 通路