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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-28
(45)【発行日】2022-07-06
(54)【発明の名称】展示会管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220629BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019062453
(22)【出願日】2019-03-28
(65)【公開番号】P2020161036
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-04-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519111051
【氏名又は名称】株式会社ディーブロー
(74)【代理人】
【識別番号】110002114
【氏名又は名称】特許業務法人河野国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100128624
【弁理士】
【氏名又は名称】穂坂 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100138483
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 晃一
(72)【発明者】
【氏名】松下 恵二郎
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-043953(JP,A)
【文献】特開2009-301152(JP,A)
【文献】特開2005-227835(JP,A)
【文献】特開2011-216055(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
展示会の来場者の来場者端末装置と、
展示会の出展者の出展者端末装置と、
前記来場者端末装置と前記出展者端末装置のいずれとも情報通信が可能なサーバ装置とを有し、
前記サーバ装置は、
前記来場者の前記出展者のブースへの来訪を内容とする来訪情報を前記来場者端末装置から取得することをトリガとして、
前記出展者端末装置にて閲覧可能であり前記展示会の開催中に出展者の閲覧に供される出展者閲覧用画面であって、
来場者が提供した情報を記録した来場者情報データベースの情報から抽出される情報であって出展者が開示を求める来場者の情報が表示される出展者閲覧用画面を作成する出展者閲覧用画面作成手段を有し、
前記出展者閲覧用画面作成手段において、前記来場者情報データベースに記録された情報のうち、来場者が出展者への開示を忌避する意思表示のある情報については表示しないようにされ、
前記サーバ装置は、
前記来場者の前記出展者のブースへの来訪を内容とする来訪情報を前記来場者端末装置から取得することをトリガとして、
前記来場者端末装置にて閲覧可能であり前記展示会の開催中に来場者の閲覧に供される来場者閲覧用画面であって、
出展者が提供した情報を記録した出展者情報データベースの情報から抽出される情報が表示される来場者閲覧用画面を作成する来場者閲覧用画面作成手段を有する、
展示会管理システム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、
前記出展者の出展ブースに備えたインターネット上のアドレスを特定可能なコードデータに基づき特定された該アドレスに前記来場者端末装置がアクセスすることにより、
前記来訪情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の展示会管理システム。
【請求項3】
前記サーバ装置は、
前記展示会の主催者が閲覧するための画面であって、来場者の訪れたブースの情報と、ブースに訪れた来場者の情報を含む画面を作成する主催者閲覧用画面作成手段を有することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の展示会管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
展示会の実行中に、展示会の出展者及び来場者を管理する管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、展示会の実行中に、出展ブースに来訪した来場者の情報を、展示会会場のブース出展者がリアルタイムに知るシステムはなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-138502公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
展示会の実行中に、展示会のブース出展者が、出展ブースに来訪した来場者の情報を、リアルタイムに知ることができるシステムを提供することを課題とする。
【0005】
また、展示会の出展者と来場者は、展示ブースで互いに応対するにあたり、互いの情報を知った上で応対ができるシステムを提供することを課題とする。
【0006】
また、展示会の来場者が、展示会の実行中または展示会の終了後に、訪問したブースの情報を列挙した閲覧画面を、閲覧したり、複写して自己の情報としたり、することができるシステムを提供することを課題とする。
【0007】
また、展示会の出展者が、展示会の実行中または展示会の終了後に、自己の展示会ブースを訪問した来場者を列挙した閲覧画面を、閲覧したり、複写して自己の情報としたりすることのできるシステムを提供することを課題とする。
【0008】
また、展示会の主催者が、展示会の実行中または展示会の終了後に、各ブースの位置情報、各ブースを訪問した来場者の情報と、来場者が各ブースを訪問した時間の情報を列挙した閲覧画面を、閲覧したり、複写して自己の情報としたりすることのできるシステムを提供することを課題とする。
【0009】
また、展示会の出展者、来場者、及び主催者以外の者で閲覧を許された者が、展示会会場以外の地から、展示会出展者用の閲覧画面、展示会来場者用の閲覧画面、または展示会主催者用の閲覧画面を閲覧することのできるシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)展示会の来場者の来場者端末装置と、展示会の出展者の出展者端末装置と、前記来場者端末装置と前記出展者端末装置のいずれとも情報通信が可能なサーバ装置とを有し、前記サーバ装置は、前記来場者の前記出展者のブースへの来訪を内容とする来訪情報を前記来場者端末装置から取得することをトリガとして、前記出展者端末装置にて閲覧可能であり前記展示会の開催中に出展者の閲覧に供される出展者閲覧用画面であって、来場者が提供した情報を記録した来場者情報データベースの情報から抽出される情報であって出展者が開示を求める来場者の情報が表示される出展者閲覧用画面を作成する出展者閲覧用画面作成手段を有し、前記出展者閲覧用画面作成手段において、前記来場者情報データベースに記録された情報のうち、来場者が出展者への開示を忌避する意思表示のある情報については表示しないようにされ、前記サーバ装置は、前記来場者の前記出展者のブースへの来訪を内容とする来訪情報を前記来場者端末装置から取得することをトリガとして、前記来場者端末装置にて閲覧可能であり前記展示会の開催中に来場者の閲覧に供される来場者閲覧用画面であって、出展者が提供した情報を記録した出展者情報データベースの情報から抽出される情報が表示される来場者閲覧用画面を作成する来場者閲覧用画面作成手段を有する、展示会管理システムによって課題を解決する。
(2)前記サーバ装置は、前記出展者の出展ブースに備えたインターネット上のアドレスを特定可能なコードデータに基づき特定された該アドレスに前記来場者端末装置がアクセスすることにより、前記来訪情報を取得することを特徴とする(1)に記載の展示会管理システムによって課題を解決する。
(3)前記サーバ装置は、前記展示会の主催者が閲覧するための画面であって、来場者の訪れたブースの情報と、ブースに訪れた来場者の情報を含む画面を作成する主催者閲覧用画面作成手段を有することを特徴とする(1)又は(2)のいずれかに記載の展示会管理システムによって課題を解決する。
【発明の効果】
【0011】
展示会の実行中に、展示会のブース出展者は、出展ブースに来訪した来場者の情報を、リアルタイムに知ることができる。
【0012】
また、展示会の出展者と来場者は、展示ブースで互いに応対するにあたり、互いの情報を知った上で応対ができる。
【0013】
また、展示会の来場者は、展示会の実行中または展示会の終了後に、訪問したブースの情報を列挙した閲覧画面を、閲覧したり、複写して自己の情報としたり、することができる。
【0014】
また、展示会の出展者は、展示会の実行中または展示会の終了後に、自己の展示会ブースを訪問した来場者を列挙した閲覧画面を、閲覧したり、複写して自己の情報としたりすることができる。
【0015】
また、展示会の主催者は、展示会の実行中または展示会の終了後に、各ブースの位置情報、各ブースを訪問した来場者の情報と、来場者が各ブースを訪問した時間の情報を列挙した閲覧画面を、閲覧したり、複写して自己の情報としたりすることができる。
【0016】
また、展示会の出展者、来場者、及び主催者以外の者で、閲覧を許された者は、展示会会場以外の地から、展示会出展者用の閲覧画面、展示会来場者用の閲覧画面、または展示会主催者用の閲覧画面を閲覧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態の展示会管理システムの構成を示す図である。
図2図1の管理者サーバの構成を示す図である。
図3図1の管理者サーバのデータベースの構成を示す図である。
図4図1に示す展示会管理システムの動作を示すシーケンス図である。
図5】出展者閲覧用画面作成処理のためのフローチャートである。
図6】来場者閲覧用画面作成処理のためのフローチャートである。
図7】主催者閲覧用画面作成処理のためのフローチャートである。
図8】出展者閲覧用画面の閲覧の是非を判断する処理のためのフローチャートである。
図9】来場者閲覧用画面の閲覧の是非を判断する処理のためのフローチャートである。
図10】主催者閲覧用画面の閲覧の是非を判断する処理のためのフローチャートである。
図11】出展者閲覧用画面の一例を示す。
図12】来者用閲覧用画面の一例を示す。
図13】主催者閲覧用画面の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照し説明する。
【実施例1】
【0019】
1.実施形態の概要
展示会来場者の端末装置と、展示会出展者の端末装置と、サーバ装置とが、インターネット等の情報通信網を介して繋がっている。サーバ装置は、出展者の出展ブースに、来場者が訪問した旨の情報を取得することをトリガに、出展者閲覧用の画面であって、ブース来訪者の情報を内容とする画面を作成する手段を備える。さらに、サーバは、来場者閲覧用の画面であって訪問先の出展者の情報を内容とする画面を作成する手段を有してもよい。出展者は、ブースで行う来場者との応対において、来場者の情報を知った状態でこれを行うことができる。サーバが来場者閲覧用の画面を作成する手段を有している場合出展者と来場者は、いずれも互いの情報を知った状態で出展ブースにおける応対ができる。
【0020】
2.実施形態の詳細
図1に示す通り、本発明の展示会管理システム1では、管理者サーバ2、来場者端末3、及び出展者端末4が、インターネット等の情報通信網を介して接続されている。さらに主催者サーバ5が同様に接続されていても良い。
【0021】
図2に示す通り、管理者サーバ2は、出展者情報データベース10、事前申込者情報データベース11、来場者情報データベース12、ブース来訪情報データベース13、出展者閲覧用画面作成プログラム14、来場者閲覧用画面作成プログラム15、主催者閲覧用画面作成プログラム16、閲覧是非判断プログラム17を備える。
【0022】
図3に示す通り、管理者サーバ2の備えるデータベースの詳細は次のとおりである。なお、図3に示すデータベースの詳細は、各データベースに記録されているすべての内容を列挙しているのではなく、各構成の動作の説明に必要な主なものを列挙しているにすぎない。
【0023】
出展者は、出展に際し、主催者の求めに応じて出展者の情報を提供する。サーバ装置CPUは、出展者が提供した情報を、出展者情報データベース10に記録する。出展者情報データベース10には、出展者基本情報、情報毎の開示希望の有無、来場者情報のうち開示を希望する情報、アクセス許可者リスト、履歴情報、が記録されている。履歴情報とは、出展者情報データベース10に記録された事項にまつわる、送信や受信やアクセスに関する事項であり、送信や受信の日時と共に記録されている。情報毎の開示希望の有無、とは、出願者情報データベース10に記録された大半の情報に対して、情報毎に示された情報であって、その情報の開示を希望するか否かについての情報である。出展者は、自己の営業活動に有利なように、開示希望の有無を決定する。例えば、後述の出展者基本情報のうち、担当者氏名は開示を希望する、会社の電話番号は開示を希望しない、といった情報である。アクセス許可者とは、出展者閲覧用画面を閲覧することを許可する者のリストである。例えば、出展者企業の担当部署等、出展しているブースの情報を外部から閲覧できるようにするために、出展者以外の者の閲覧を許可する場合に利用する。
【0024】
出展者基本情報とは、例えば、出展者の識別番号、会社名、会社住所・電話番号、担当者氏名、担当者メールアドレス、出場展示会、セミナー状況、アナウンス事項、である。アナウンス事項とは、例えば新製品に関する情報や出店予定の他の展示会に関する情報等の、出展者が特に開示を希望する事項である。
【0025】
展示会に来場を予定する者は、展示会に関するインターネット上の予約用のサイト等を利用して、来場を事前に申し込む。申込に際し来場を予定する者は主催者の求めに応じて自己の情報を提供する。申込みが完了すると、サーバ装置のCPUは、申込者に識別番号を付与し、申込者に識別番号の情報を送信する。サーバ装置のCPUは、提供された事前申込者の情報と、申込者に付与した識別番号を事前申込者情報データベース11に記録する。事前申込者情報データベース11には、事前申込者基本情報、開示忌避リスト、アクセス許可者リスト、履歴情報、が記録されている。履歴情報とは、事前申込者情報データベース11に記録された事項にまつわる、送信や受信やアクセスに関する事項であり、送信や受信の日時と共に記録されている。
【0026】
事前申込者基本情報とは、例えば、識別番号、住所、携帯電話番号、メールアドレス、氏名、情報がある場合には会社名・会社住所・電話番号、申込展示会、申込セミナー、来場目的等、アナウンス事項、である。アナウンス事項とは、例えば興味のある製品やサービスに関する情報等の、来場申込者が特に開示を希望する事項である。開示忌避リストとは、事前申込者情報データベースに記録された情報のうち、来場者が開示を望まない事項のリストである。
【0027】
展示会の来場者が事前申込者である場合、来場者は、展示会会場に到着すると、会場の受付所で、名刺を1枚提出し、来場者の識別番号を告げる。受付所の端末にて識別番号が入力されることにより、サーバ装置のCPUは、事前申込者情報データベースの識別番号に対応する者の情報を、来場者情報データベースに複写し、記録する。この際、サーバ装置のCPUは、来場者が事前申込者である旨の情報も記録する。来場者が事前申込者であるか否かの情報は、当該展示会への、来場者の興味の度合いが高いことを示す一つの要素として扱うことができる。来場者は、受付所において、識別番号のバーコードが記載されかつ名刺を張り付けたネームカードを受け取り、展示会会場に入場する。展示会の来場者が事前申込者である場合、受付所で名刺の提出がなくてもよい。この場合、ネームカードには識別番号のバーコードが記載されるのみで、名刺は貼り付けられていない。
【0028】
展示会の来場者が事前申込者でない場合、来場者は、展示会会場に到着すると、会場の受付所に、名刺を2枚提供する。受付所では来場者に識別番号を付与する。来場者は、識別番号のバーコードが記載されかつ名刺のうち1枚を張り付けたネームカードを受け取り、展示会会場に入場する。受付所では、受付所の端末を介して、名刺に記載された情報をテキスト化する。テキスト化はОCR機能を用いて行っても良いし、端末より入力しても良い。また、受付所で名刺情報以外の情報(例えば、興味のあるブース、購入を希望する製品、セミナーの受講予定、等)の提供を求め、それらの情報もテキスト化しても良い。サーバ装置のCPUは、来場者のこれらの情報を、来場者情報データベース12に記録する。来場者が受付所に提供する名刺は、1枚でも良い。この場合、ネームカードには、識別番号のバーコードが記載されるのみで、名刺は貼り付けられていない。来場者情報データベース12には、事前申込者データベースの情報に加えて、事前申込者か否か、の情報が記録されている。
【0029】
ブース来訪情報データベース13には、ブース番号、来訪者識別番号、来訪時刻、退去時刻、が記録されている。
【0030】
図4を参照して、出展者端末4、管理者サーバ2、来場者端末3の各CPUが行う動作を説明する。出展者端末4は、端末での入力操作に従って、出展者情報を管理者サーバ2に送信する。端末での入力操作に従って、管理者サーバ2による出展者情報の取得が完了すると、管理者サーバ2は出展者情報を出展者情報データベースに記録する。
【0031】
来場者端末3は、端末での入力操作に従って、来場者情報を管理者サーバ2に送信する。端末での入力操作に従って、管理者サーバ2による来場者情報の取得が完了すると、管理者サーバ2は来場者情報を来場者情報データベースに記録する。
【0032】
出展者のブースには、来場者端末が出展者の情報を入手するための構成、例えばマトリックス型二次元コードが備えてある。来場者端末3が出展者に興味を持ち、出展者の情報を入手するために当該構成にアクセスすると、管理者サーバ2が来場者によるブース訪問があった旨の情報を取得するようにされている。来場者端末3は、出展者のブースに備えたマトリックス型二次元コード以外に、来場者が展示会会場で持ち歩くパンフレット等に記載されたマトリックス型二次元コードを介したアクセスをすることもできる。また、出展者端末4が、ブースに来場した来場者のネームカードの識別番号のバーコードを出展者端末4が読み取ることによって、管理者サーバ―2が来場者によるブース訪問があった旨の情報を取得するようにしてもよい。
【0033】
管理者サーバ2は、来場者のブース来訪があった旨の情報を取得すると、これをトリガとして、来場者の来訪があったブースに出展している出展者の出展者閲覧用画面作成処理、ブースを訪れた来場者の来場者閲覧用画面作成処理、及び、展示会主催者の主催者閲覧用画面作成処理、を行う。次に、管理者サーバ2は、作成した、出展者閲覧用画面情報、来場者閲覧用画面情報、及び主催者閲覧用画面情報を記録する。管理者サーバ2は、来場者の来訪したブースに出展している出展者の出展者端末4に、出展者閲覧用画面情報のうち、当該来場者に関するものを表示する。次に、管理者サーバ2は表示したことを記録する。
【0034】
図5を参照して、管理者サーバ2のCPUが行う出展者閲覧用画面作成処理を説明する。管理者サーバ2は、展示会の来場者が、あるブースを来訪した旨の情報、すなわちブース来訪情報を取得する(ステップ1)。管理者サーバ2は、ブース来訪情報の取得をトリガに、来訪のあったブースに出展している出展者の出展者情報データベースに記録された「来場者情報のうち開示を希望する情報」を参照し、当該来場者の来場者情報データベースから選択する(ステップ2)。管理者サーバ2は、当該来場者の来場者情報データベースの開示忌避リストを参照し、ステップ2で選択された各情報が来場者の忌避情報か否かを判断する(ステップ3)。ステップ2で選択された情報が来場者の忌避情報に該当する場合には、選択された情報を表示対象としない(ステップ5)。ステップ2で選択された情報が来場者の忌避情報に該当しない場合には、選択された情報を表示対象とし、閲覧用画面を作成する(ステップ4)。
【0035】
図6を参照して、管理者サーバ2のCPUが行う来場者閲覧用画面作成処理を説明する。管理者サーバ2は、展示会の来場者が、あるブースを来訪した旨の情報、すなわちブース来訪情報を取得する(ステップ6)。管理者サーバ2は、ブース来訪情報の取得をトリガに、来場者が訪ねたブースに出展している出展者の出展者情報データベースに記録された開示希望情報を参照し、当該出展者の出展者情報データベースから、出展者が開示を希望する情報を選択する(ステップ7)。管理者サーバ2は、ステップ7で選択された情報を内容とする閲覧用画面を作成する(ステップ8)。
【0036】
図7を参照して、管理者サーバ2のCPUが行う主催者閲覧用画面作成処理を説明する。管理者サーバ2は、展示会の来場者が、あるブースを来訪した旨の情報、すなわちブース来訪情報を取得する(ステップ9)。管理者サーバ2は、ブース来訪情報の取得をトリガに、ブース来訪者情報データベースから、来訪ブース番号と、ブース番号に対応するブースに出展している出展者名と、来訪者の来訪時刻と退去時刻、来訪者、の各情報を選択する(ステップ10)。管理者サーバ2は、選択した通りの情報を内容とする閲覧用の画面を作成する(ステップ11)。
【0037】
図8を参照して、管理者サーバ2のCPUが行う出展者閲覧用画面の閲覧是非判断処理を説明する。管理者サーバ2は、出展者閲覧用画面の閲覧要求を取得する(ステップ12)。閲覧要求を取得した管理サーバ2は、要求者が出展者か否かを判断し(ステップ13)、要求者が出展者であれば閲覧を許可し(ステップ15)、要求者が出展者でなければ、次に要求者が、出展者情報データベースのアクセス許可リストにあるかを判断する(ステップ14)。管理者サーバ2は、要求者がアクセス許可リストになければ閲覧を許可せず(ステップ16)、処理は終了する。管理者サーバ2は、要求者がアクセス許可リストにあれば閲覧を許可し(ステップ15)、処理は終了する。
【0038】
図9を参照して、管理者サーバ2のCPUが行う来場者閲覧用画面の閲覧是非判断処理を説明する。管理者サーバ2は、来場者閲覧用画面の閲覧要求を取得する(ステップ17)。閲覧要求を取得した管理サーバ2は、要求者が来場者か否かを判断し(ステップ18)、要求者が来場者であれば閲覧を許可し(ステップ20)、要求者が来場者でなければ、次に、要求者が、来場者情報データベースのアクセス許可リストにあるかを判断する(ステップ19)。管理者サーバ2は、要求者がアクセス許可リストになければ閲覧を許可せず(ステップ21)、処理は終了する。管理者サーバ2は、要求者がアクセス許可リストにあれば閲覧を許可し(ステップ20)、処理は終了する。
【0039】
図10を参照して、管理者サーバ2のCPUが行う主催者閲覧用画面の閲覧是非判断処理を説明する。管理者サーバ2は、主催者閲覧用画面の閲覧要求を取得する(ステップ22)。閲覧要求を取得した管理サーバ2は、要求者が主催者か否かを判断し(ステップ23)、要求者が主催者であれば閲覧を許可し(ステップ25)、要求者が出展者でなければ、閲覧を許可せず(ステップ24)、処理は終了する。管理者サーバ2は、要求者がアクセス許可リストにあれば閲覧を許可し(ステップ25)、処理は終了する。
【0040】
図11を参照して、出展者が閲覧するための画面(出展者閲覧用画面)を説明する。出展者は、自己のブースを訪ねた来場者の情報のうち、入手したい情報を予め、システムに登録しており、その情報は、出展者情報データベースに、「来場者情報のうち開示を希望する情報」として記録されている。出展者閲覧用画面には、その情報が示されている。図11の例では、出展者は、来場者の企業名情報、氏名情報、連絡先のメールアドレス情報、来場者の製品購入希望がある場合にはその情報、の開示を求めていたので、その情報が示されている。10時12分から10時35分までの時間帯に、ABC株式会社の〇山〇夫さんと対応している者が出展者のメンバーのうちaであり、〇山〇夫さんは製品Aの購入を希望している、という情報が、閲覧画面として表示可能なように、実際のブースでの対応と同時進行で管理者サーバに記録される。出展者閲覧用画面には、「アクセス者」の項目が表示される。「アクセス者」とは、来場者と出展のいずれが先に互いをアクセスしたか、の情報である。来場者が、来場者端末にて出展者ブースのコード等を読む等して、出展者情報にアクセスした場合には、「アクセス者」は来場者である。一方、出展者が、出展者端末にて、ブースに来訪した来場者のネームコードを読み込んで来場者情報にアクセスした場合、「アクセス者」は出展者である。このルールは、図12の来場者閲覧用画面も同様である。「アクセス者」の情報は、来場者の、ブースへの興味の度合いを示す要素として利用できる。
【0041】
よって、出展者は、自己のブースを来訪した来場者と応対しているときに、同時進行で、来場者のこのような情報をブースに所在する自己の端末で閲覧することができる。また、出展者のみならず、出展者以外の、閲覧を許可された者も、出展者のメンバーaが来場者と応対しているときに、閲覧画面を見ることができる。例えば、出展者の会社の者であって、出展ブースに居らず会社で待機している者を、閲覧を許可する者として登録しておく。ブースでの対応と同時進行で出展ブース以外の場所で、ブースでの対応内容を知ることにより、外部から出展者のメンバーaに、来訪者〇山〇夫さんとの応対がより効果的になるよう、種々の援護ができる。また、出展者のメンバーaによる来訪者〇山〇夫さんとの応対終了後間もない時間帯に、外部から来訪者〇山〇夫さん宛てに来訪御礼のメールを送信する、といった対応も可能となる。
【0042】
図12を参照して、来場者が閲覧するための画面(来場者閲覧用画面)を説明する。来場者閲覧用画面には、この展示会において来場者が訪問した全てのブースの出展者の情報が、訪ねた時間と共に表示される。来場者が、新たにブースを訪問すると、当該新たなブースに出展している出展者の情報が、来訪時間と共に閲覧画面に追加で列挙される、それぞれのブースの情報は、出展者情報データベースに、開示希望有り、と記録された情報である。図12に示す例では、この来場者は、10時12分から10時35分に、ブース番号6の、ABC株式会社を訪問し、対応した担当者はAさんであった。ABC株式会社は、来場者に、ブース番号、出展者、担当者及び連絡先メールアドレスに加えて、新製品Gの情報を与えたいと考え、新製品Gの情報も閲覧対象となっている。この来場者は、ブースを移動して、10時35分から10時45分にブース番号7のDEF株式会社を訪問し、対応した担当者はBさんであった。DEF株式会社は、来場者に、ブース番号、出展者、担当者及び連絡先メールアドレスに加えて、△△駅で行う次回の展示会情報を来場者に与えたいと考え、そのような情報も閲覧画面に表示されている。出展者閲覧用画面と同様、来場者閲覧用画面も、来場者以外の、閲覧を許可された者が閲覧することができる。来場者にあっては、例えば、来場者の属する企業における、来場者の上司が、閲覧を許可された者となる可能性がある。来場者の上司は、来場者が有意義な仕事をしているかの確認のために、この閲覧データを利用できる。また、展示会終了後に、展示会で入手した情報の整理を容易に行うことができる。また、展示会で訪問したブースの出展者全員に、一斉に見積書の送付を求める、といった作業を容易にできる。
【0043】
図13を参照して、展示会の主催者が閲覧するための画面(主催者閲覧用画面)を説明する。主催者閲覧用画面には、例えば、来訪を受けたブースと、来訪時間(来報時刻と退場時刻)と、来訪者の情報が表示されている。主催者は、これらの情報により、展示会会場における来訪者の動線、出展者毎の来訪時間や来訪者数、ブースの位置毎の来報時間や来訪者数を、展示会実行中に知ることができる。主催者が展示会実行中にこの情報を知ることにより、ブース出展者にそのような情報を伝えたり、来場者の来訪の少ないブースに来訪を誘導する策を取ったり、といった対応が可能となる。また、主催者は、展示会開催中に、来場者の展示会会場滞在時間の情報を得ることができる。展示会開催中にそのような情報を得ることにより、改善のための対応が可能となる。
また、上記各情報は主催者が行う未来の展示会に活かすことができる。
【符号の説明】
【0044】
1…展示会管理システム
2…管理者サーバ
3…来場者端末
4…出展者端末
5…主催者サーバ
10…出展者情報データベース
11…事前申込者情報データベース
12…来場者情報データベース
13…ブース来訪情報データベース
14…出展者閲覧用画面作成プログラム
15…来場者閲覧用画面作成プログラム
16…主催者閲覧用画面作成プログラム
17…閲覧是非判断プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13