(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-28
(45)【発行日】2022-07-06
(54)【発明の名称】学習支援システム
(51)【国際特許分類】
G09B 7/04 20060101AFI20220629BHJP
G09B 5/12 20060101ALI20220629BHJP
G09B 19/00 20060101ALI20220629BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20220629BHJP
【FI】
G09B7/04
G09B5/12
G09B19/00 H
G06Q50/20 300
(21)【出願番号】P 2018007619
(22)【出願日】2018-01-19
【審査請求日】2021-01-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成29年7月20日 株式会社ベネッセコーポレーションが、会員用のウェブサイトにて、橋本正明、佐藤純司、鈴木祥弘が発明した「学習支援システム」を含むアプリケーションソフトを配布(配信)した。
(73)【特許権者】
【識別番号】709006024
【氏名又は名称】株式会社ベネッセコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】橋本 正明
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 純司
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 祥弘
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-173418(JP,A)
【文献】特開2002-215014(JP,A)
【文献】特開2017-090554(JP,A)
【文献】特開2012-093691(JP,A)
【文献】特開2016-148719(JP,A)
【文献】特開2009-047804(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0358813(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00-9/56、
17/00-19/26
G06Q 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と通信可能に接続される端末装置であって、
志望校情報を前記サーバ装置に送信する志望校管理部と、
前記志望校情報に基づいて特定された複数のレッスンを含むレッスン情報と当該レッスン情報に対応するチェックテスト情報とを、前記サーバ装置から受信するカルテ受信部
であって、各レッスンはレッスンが属する学習の難易度を示す第1の情報が関連付けられており、前記チェックテスト情報は、前記第1の情報に関連付けられた1又は複数のテスト問題を含む、カルテ受信部と、
前記チェックテスト情報に基づいてチェックテストを実行するチェックテスト実行部と、
前記チェックテストの結果に基づい
て学習者の学力レベルを判定する学力レベル判定部と、
前記レッスン情
報に基づいて
、第1の画面を生成
して表示する表示制御部
であって、前記学力レベルが判定されると、前記レッスン情報を、前記判定された学力レベル以下の第1の情報に関連付けられたレッスンと、前記判定された学力レベルより高い第1の情報に関連付けられたレッスンとを識別可能なように表示する、表示制御部と
を備える端末装置。
【請求項2】
前記サーバ装置から、前記志望校情報に基づいて特定されたスケジュール情報を受信するスケジュール受信部をさらに備え、
前記スケジュール情報は、所定単位の時期ごとに、前記学習者が学習すべき学習の区分を示す情報を含み、前記学習の区分には、複数のレッスンが属し、
前記表示制御部は、前記スケジュール情報に基づいて、
前記学習の区分を、当該学習の区分に関連付けられた所定の時期と共に示す第2の画面を生成
して表示し、前記第2の画面上での前記学習者の操作に応じて、前記操作で特定された所定の時期に対応する前記第1の画面を表示する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
各レッスン
は、第2
の情報
にさらに関連付けられており、
前記表示制御部は、前記第1
の情報及び前記第2
の情報に基づいて、前記複数のレッスンをマトリックス形式で前記第1の画面で表示する、請求項1又は2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記サーバ装置から受信した前記レッスン情報は、前記志望校情報、各レッスンの前記第1
の情報及び前記第2
の情報に基づいて特定された複数のレッスンを含む、請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
前記第
2の情報は、
前記学習の区分を示す情報であ
る、請求項3
又は4に記載の端末装置。
【請求項6】
前記志望校情報は、受験地域情報を含む、請求項1~
5のいずれか一項に記載の端末装置。
【請求項7】
サーバ装置と通信可能に接続される端末装置が実行する方法であって、
志望校情報を前記サーバ装置に送信する工程と、
前記志望校情報に基づいて特定された複数のレッスンを含むレッスン情報と当該レッスン情報に対応するチェックテスト情報とを、前記サーバ装置から受信する工程
であって、各レッスンはレッスンが属する学習の難易度を示す第1の情報が関連付けられており、前記チェックテスト情報は、前記第1の情報に関連付けられた1又は複数のテスト問題を含む、工程と、
前記チェックテスト情報に基づいてチェックテストを実行する工程と、
前記チェックテストの結果に基づい
て学習者の学力レベルを判定する工程と、
前記レッスン情
報に基づいて
、第1の画面を生成
して表示する工程
であって、前記判定された学力レベル以下の第1の情報に関連付けられたレッスンと、前記判定された学力レベルより高い第1の情報に関連付けられたレッスンとを識別可能なように表示する、工程と
を含む方法。
【請求項8】
サーバ装置と通信可能に接続されるコンピュータに、
志望校情報を前記サーバ装置に送信する処理と、
前記志望校情報に基づいて特定された複数のレッスンを含むレッスン情報と当該レッスン情報に対応するチェックテスト情報とを、前記サーバ装置から受信する処理
であって、各レッスンはレッスンが属する学習の難易度を示す第1の情報が関連付けられており、前記チェックテスト情報は、前記第1の情報に関連付けられた1又は複数のテスト問題を含む、処理と、
前記チェックテスト情報に基づいてチェックテストを実行する処理と、
前記チェックテストの結果に基づい
て学習者の学力レベルを判定する処理と、
前記レッスン情
報に基づいて
、第1の画面を生成
して表示する処理
であって、前記判定された学力レベル以下の第1の情報に関連付けられたレッスンと、前記判定された学力レベルより高い第1の情報に関連付けられたレッスンとを識別可能なように表示する、処理と
を実行させるプログラム。
【請求項9】
端末装置と通信可能に接続されるサーバ装置であって、
複数のレッスンに関する情報を記憶するレッスン記憶部
であって、各レッスンはレッスンが属する学習の難易度を示す第1の情報が関連付けられている、レッスン記憶部と、
学校に関連する情報別にレッスンを設定するカルテ記憶部と、
1又は複数のレッスンに対応するチェックテストを記憶するチェックテスト記憶部
であって、前記チェックテストは、前記第1の情報に関連付けられた1又は複数のテスト問題を含む、チェックテスト記憶部と、
前記カルテ記憶部を参照して、志望校情報で指定される所定の学校に関連する情報に対して設定されたレッスンを特定するカルテ特定部と、
前記カルテ特定部の特定に基づいて前記レッスン記憶部からレッスン情報を取得し、前記取得したレッスン情報に対応するチェックテスト情報を前記チェックテスト記憶部から取得し、端末装置に配信するカルテ配信部であって、前記チェックテスト情報は、学習者の学力
レベルを判定するテストの情報であり、前記レッスン情報は、判定され
た学力
レベル以下の第1の情報に関連付けられたレッスンと、前記判定された学力レベルより高い第1の情報に関連付けられたレッスンとを識別可能なように前記端末装置上で表示される、カルテ配信部
を備えるサーバ装置。
【請求項10】
端末装置と通信可能に接続されるサーバ装置が実行する方法であって、
複数のレッスンに関する情報を記憶部に記憶する工程
であって、各レッスンはレッスンが属する学習の難易度を示す第1の情報が関連付けられている、工程と、
学校に関連する情報別にレッスンを設定する工程と、
1又は複数のレッスンに対応するチェックテストを前記記憶部に記憶する工程
であって、前記チェックテストは、前記第1の情報に関連付けられた1又は複数のテスト問題を含む、工程と、
前記記憶部を参照して、志望校情報で指定される所定の学校に関連する情報に対して設定されたレッスンを特定する工程と、
前記レッスンの特定に基づいて前記記憶部からレッスン情報を取得し、前記取得したレッスン情報に対応するチェックテスト情報を前記記憶部から取得し、端末装置に配信する工程であって、前記チェックテスト情報は、学習者の学力
レベルを判定するテストの情報であり、前記レッスン情報は、判定され
た学力
レベル以下の第1の情報に関連付けられたレッスンと、前記判定された学力レベルより高い第1の情報に関連付けられたレッスンとを識別可能なように前記端末装置上で表示される、工程と
を含む方法。
【請求項11】
端末装置と通信可能に接続されるコンピュータに、
複数のレッスンに関する情報を記憶部に記憶する処理
であって、各レッスンはレッスンが属する学習の難易度を示す第1の情報が関連付けられている、処理と、
学校に関連する情報別にレッスンを設定する処理と、
1又は複数のレッスンに対応するチェックテストを前記記憶部に記憶する処理
であって、前記チェックテストは、前記第1の情報に関連付けられた1又は複数のテスト問題を含む、処理と、
前記記憶部を参照して、志望校情報で指定される所定の学校に関連する情報に対して設定されたレッスンを特定する処理と、
前記レッスンの特定に基づいて前記記憶部からレッスン情報を取得し、前記取得したレッスン情報に対応するチェックテスト情報を前記記憶部から取得し、端末装置に配信する処理であって、前記チェックテスト情報は、学習者の学力
レベルを判定するテストの情報であり、前記レッスン情報は、判定され
た学力
レベル以下の第1の情報に関連付けられたレッスンと、前記判定された学力レベルより高い第1の情報に関連付けられたレッスンとを識別可能なように前記端末装置上で表示される、処理と
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、受験学習を支援するシステムの開発が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、1以上の学習者端末と教育サーバとがネットワークを介して接続された教育システムであって、教育サーバは、学習者端末の要求に応じて、教材情報を該要求した学習者端末に送信する動作と、上記教材情報を用いて学習した結果である学習結果情報を学習者端末から受信する動作と、該受信した学習結果情報に対する評価情報を該受信先の学習者端末に送信する動作とを含む動作を行う、教育システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、学習者の学力と志望校とに基づいて、志望校に合格する学力をつけるために必要な学習コンテンツを特定して学習を進めることが困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、学習者の学力と志望校とに基づいて、志望校に合格する学力をつけるために必要な学習コンテンツを特定して学習を進めることを可能とした学習支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る、サーバ装置と通信可能に接続される端末装置は、志望校情報をサーバ装置に送信する志望校管理部と、志望校情報に基づいて特定された複数のレッスンを含むレッスン情報と当該レッスン情報に対応するチェックテスト情報とを、サーバ装置から受信するカルテ受信部と、チェックテスト情報に基づいてチェックテストを実行するチェックテスト実行部と、チェックテストの結果に基づいて学習者の学力レベルを判定する学力レベル判定部と、レッスン情報及び判定された学力に基づいて、所定時期に学習者が学習すべきレッスンを示す第1の画面を生成する表示制御部とを備える。
【0008】
この態様によれば、端末装置は、志望校情報に基づいて特定された複数のレッスンを含むレッスン情報及びチェックテストの結果に基づいて判定された学力レベルに基づいて、所定時期に学習者が学習すべきレッスンを示す第1の画面を生成することにより、志望校に合格する学力をつけるために必要なレッスンを学習者に対して示すことができる。この構成により、学習者は、自身の学力と志望校とに基づいて最適化されたレッスンを把握して学習を進めることができる。
【0009】
上記端末装置において、サーバ装置から、志望校情報に基づいて特定されたスケジュール情報を受信するスケジュール受信部をさらに備え、表示制御部は、スケジュール情報に基づいて、レッスンが属する学習の区分を、当該学習の区分に関連付けられた所定時期と共に示す第2の画面を生成してもよい。この態様によれば、端末装置は、レッスンが属する学習の区分を、当該学習の区分に関連付けられた所定時期と共に示す第2の画面を生成することができるので、学習者は、志望校を受験するまでの一定期間について、各所定時期に応じた学習すべきレッスンの概要を把握して学習を進めることができる。
【0010】
上記端末装置において、レッスン情報は、各レッスンの第1の属性情報及び第2の属性情報を含み、表示制御部は、第1の属性情報及び第2の属性情報に基づいて、複数のレッスンをマトリックス形式で第1の画面で表示してもよい。この態様によれば、学習者は、学習すべきレッスンの属性情報を把握しながら学習を進めることができる。
【0011】
上記端末装置において、サーバ装置から受信したレッスン情報は、志望校情報、各レッスンの第1の属性情報及び第2の属性情報に基づいて特定された複数のレッスンを含んでもよい。この態様によれば、学習者は、志望校情報に対応する第1の属性情報と第2の属性情報とに基づいて最適化されたレッスンを把握して学習を進めることができる。
【0012】
上記端末装置において、チェックテスト情報は、第2の属性情報に関連付けられた1又は複数のテスト問題を含み、学力レベル判定部は、チェックテストの結果に基づいて、学習者の学力レベルが第2の属性情報の学力を有すると判定し、表示制御部は、判定された学力レベル以下の第2の属性情報に関連付けられたレッスンと、判定された学力レベルより高い第2の属性情報に関連付けられたレッスンとを識別可能なように表示してもよい。この態様によれば、学習者は、志望校に合格する学力をつけるために必要なレッスンのうち、判定された学習者の学力レベル以下のレッスンと、判定された学力レベルより高いレッスンとを一見して識別することができる。判定された学習者の学力レベル以下のレッスンを識別可能なように表示することで、端末装置は、学習者の学習意欲を高めることができる。
【0013】
上記端末装置において、第1の属性情報は、レッスンが属する学習の区分を示す情報であり、第2の属性情報は、レッスンが属する学習の難易度を示す情報であってもよい。この態様によれば、学習者は、学習すべきレッスンを、レッスンが属する学習の区分別、レッスンが属する学習の難易度別の2つの側面から把握して学習を進めることができる。
【0014】
上記端末装置において、志望校情報は、受験地域情報を含んでもよい。この態様によれば、学習者は、受験地域情報に基づいて最適化されたレッスンを把握して学習を進めることができる。
【0015】
本発明の他の態様に係る、サーバ装置と通信可能に接続される端末装置が実行する方法は、志望校情報をサーバ装置に送信する工程と、志望校情報に基づいて特定された複数のレッスンを含むレッスン情報と当該レッスン情報に対応するチェックテスト情報とを、サーバ装置から受信する工程と、チェックテスト情報に基づいてチェックテストを実行する工程と、チェックテストの結果に基づいて学習者の学力レベルを判定する工程と、レッスン情報及び判定された学力レベルに基づいて、所定時期に学習者が学習すべきレッスンを示す第1の画面を生成する工程とを含む方法。
【0016】
本発明の他の態様に係るプログラムは、サーバ装置と通信可能に接続されるコンピュータに、志望校情報をサーバ装置に送信する処理と、志望校情報に基づいて特定された複数のレッスンを含むレッスン情報と当該レッスン情報に対応するチェックテスト情報とを、サーバ装置から受信する処理と、チェックテスト情報に基づいてチェックテストを実行する処理と、チェックテストの結果に基づいて学習者の学力レベルを判定する処理と、レッスン情報及び判定された学力レベルに基づいて、所定時期に学習者が学習すべきレッスンを示す第1の画面を生成する処理とを実行させる。
【0017】
本発明の他の態様に係る、端末装置と通信可能に接続されるサーバ装置は、複数のレッスンに関する情報を記憶するレッスン記憶部と、学校に関連する情報別にレッスンを設定するカルテ記憶部と、1又は複数のレッスンに対応するチェックテストを記憶するチェックテスト記憶部と、カルテ記憶部を参照して、志望校情報で指定される所定の学校に関連する情報に対して設定されたレッスンを特定するカルテ特定部と、カルテ特定部の特定に基づいてレッスン記憶部からレッスン情報を取得し、取得したレッスン情報に対応するチェックテスト情報をチェックテスト記憶部から取得し、端末装置に配信するカルテ配信部であって、チェックテスト情報は、学習者の学力を判定するテストの情報であり、レッスン情報は、判定された学習者の学力に基づいて絞り込むことができる、カルテ配信部とを備える。
【0018】
この態様によれば、サーバ装置は、志望校情報で指定される所定の学校に関連する情報に対して設定されたレッスンを特定し、特定した複数のレッスンを含むレッスン情報と、レッスン情報に対応するチェックテスト情報とを端末装置に配信することができる。この構成により、学習者は、志望校に合格する学力をつけるために必要なレッスンのレッスン情報と、レッスン情報を絞り込むために学習者の学力を判定可能なチェックテスト情報とを端末装置で受信することができる。この構成により、学習者は、自身の学力と志望校とに基づいて最適化されたレッスンを把握して学習を進めることができる。
【0019】
本発明の他の態様に係る、端末装置と通信可能に接続されるサーバ装置が実行する方法は、複数のレッスンに関する情報を記憶部に記憶する工程と、学校に関連する情報別にレッスンを設定する工程と、1又は複数のレッスンに対応するチェックテストを記憶部に記憶する工程と、記憶部を参照して、志望校情報で指定される所定の学校に関連する情報に対して設定されたレッスンを特定する工程と、レッスンの特定に基づいて記憶部からレッスン情報を取得し、取得したレッスン情報に対応するチェックテスト情報を記憶部から取得し、端末装置に配信する工程であって、チェックテスト情報は、学習者の学力を判定するテストの情報であり、レッスン情報は、判定された学習者の学力に基づいて絞り込むことができる、工程とを含む。
【0020】
本発明の他の態様に係る、プログラムは、端末装置と通信可能に接続されるコンピュータに、複数のレッスンに関する情報を記憶部に記憶する処理と、学校に関連する情報別にレッスンを設定する処理と、1又は複数のレッスンに対応するチェックテストを記憶部に記憶する処理と、記憶部を参照して、志望校情報で指定される所定の学校に関連する情報に対して設定されたレッスンを特定する処理と、レッスンの特定に基づいて記憶部からレッスン情報を取得し、取得したレッスン情報に対応するチェックテスト情報を記憶部から取得し、端末装置に配信する処理であって、チェックテスト情報は、学習者の学力を判定するテストの情報であり、レッスン情報は、判定された学習者の学力に基づいて絞り込むことができる、処理とを実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、学習者の学力と志望校とに基づいて、志望校に合格する学力をつけるために必要な学習コンテンツを特定して学習を進めることを可能とした学習支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施形態に係る学習支援システムの概略構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るサーバ装置を機能的な観点から示す概略構成図である。
【
図5】サーバ記憶部に記憶される学習者DBの一例を示す図である。
【
図6】サーバ記憶部に記憶されるカルテDBの一例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る端末装置を機能的な観点から示す概略構成図である。
【
図11】本発明の一実施形態に係る学習支援処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の一実施形態に係る学力レベル判定処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
【0024】
<学習支援システム1の概略構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る学習支援システム1の概略構成図(システム構成図)である。同図に示すように、サーバ装置100と、複数の端末装置200とが、ネットワークNを介して相互に通信可能に設定されることにより、学習支援システム1が構成される。
【0025】
サーバ装置100は、ネットワークNに接続されたサーバ用コンピュータであり、そのサーバ用コンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現するように構成されている。本実施形態において、サーバ装置100は、毎月、各端末装置200に対して、志望校に基づいて特定された複数のレッスン及び当該レッスンに対応するチェックテストから構成されるその月の教材を配信する。
【0026】
ここで、レッスンとは、学習者が取り組む学習コンテンツの単位である。また、チェックテストとは、学習すべきレッスンを絞り込むために、学習者の学力を判定するテストである。本実施形態において、サーバ100は、学習を支援する事業者等によって運営管理される。
【0027】
端末装置200は、ネットワークNに接続され、サーバ装置100にアクセス可能なコンピュータであり、そのコンピュータにおいて所定の端末用プログラムが動作することにより、その機能を実現するように構成されている。端末装置200は、サーバ装置100からネットワークNを介して教材を受信し、端末用プログラムを動作させることによりその教材を再生することができる。上述したように、サーバ装置100から配信される教材にはチェックテストが含まれ、端末装置200は、チェックテストの結果に基づいて、教材に含まれるレッスンについて、学習者の学力以下の難易度のレッスンと学習者の学力より高い難易度のレッスンとを区別して表示することができる。
【0028】
本実施形態の一例として、端末装置200は、貸与や購入によりユーザにより所有され、ユーザが問題演習を行うために使用すること等が想定されている。ユーザは、本実施形態においては高校受験を控える中学生であるが、これに限られるものではなく、その他の学生であってもよい。本実施形態では、中学生である学習者が、志望校に合格するための学習の手段の1つとして、端末装置200を用いて学習を行う。
【0029】
本実施形態において、端末装置200は、好適にはタブレットコンピュータ(以下「タブレット端末」ともいう。)が想定される。そこで、以下においては、理解を容易にするべく、端末装置200がタブレット端末である実施形態を例にとって説明する。
【0030】
しかしながら、本発明において、端末装置200はタブレット端末に限られるものではなく、PC(パーソナルコンピュータ。ノートパソコンを含む。)や、家庭用ゲーム機器(携帯型ゲーム機を含む)、携帯電話機(いわゆるフィーチャーフォン)、スマートフォン(多機能携帯電話機)、携帯情報端末(Personal Digital Assistant;PDA)、携帯音楽プレイヤ、電子書籍リーダ、その他のコンピュータ機器を採用してもよい。
【0031】
ネットワークNは、例えばインターネットや家庭内に構築するLAN(local area network)等を含む情報処理に係る通信回線又は通信網であり、その具体的な構成は、サーバ装置100と端末装置200との間でデータの送受信が可能なように構成されていれば特に制限されず、有線であるか無線であるかも問わない。
【0032】
また、ネットワークNは、複数種の通信回線や通信網及び種々のネットワーク機器を含んで構成され得る。例えば、ネットワークNは、端末装置200に無線接続される基地局や無線LANのアクセスポイント(WiFiルータ等)、基地局に接続された移動体通信網、アクセスポイントからルータやモデムを介して接続された電話回線、ケーブルテレビ回線又は光通信回線等の公衆回線、サーバ装置100に接続されたインターネット、移動体通信網や公衆回線とインターネットを接続するゲートウェイ装置を含む。
【0033】
<サーバ装置100のハードウェア構成>
図2は、本発明の一実施形態に係るサーバ装置100のハードウェア構成の一例を示す図(システムブロック図)である。同図に示すように、サーバ装置100は、CPUやMPUといった演算処理部(プロセッサ)101、記憶装置としてのROM102及びRAM103、入力部105及び外部メモリ106が接続された外部インターフェース104、ディスプレイモニタ111が接続された画像処理部107、ディスク又はメモリデバイス等が収容又は接続されるスロットドライブ108、スピーカ装置112が接続された音声処理部109、並びに、ネットワークインターフェース110を備える。
【0034】
各部は、例えば、内部バス、外部バス、及び拡張バスを含むシステムバスといった伝送路120を介して互いに接続されて構成される。なお、入力部105、外部メモリ106、ディスプレイモニタ111、スピーカ装置112等の入出力を担うデバイス装置は、必要に応じて適宜省略してもよいし、それらを備える場合であっても、それらは伝送路120に常時接続されていなくてもよい。
【0035】
演算処理部101は、サーバ装置100全体の動作を制御し、上述した他の構成要素との間で制御信号及び情報信号(データ)の送受信を行うとともに、学習支援の実行に必要な各種の演算処理を行う。そのため、演算処理部101は、いわゆるレジスタ等の高速アクセス可能な記憶領域に対して、数値演算ユニット等を用いた加減乗除等の算術演算、論理和、論理積、論理否定等の論理演算、ビット和、ビット積、ビット反転、ビットシフト、ビット回転等のビット演算等、更に必要に応じて、飽和演算、三角関数演算、ベクトル演算等を行うことが可能なように構成されている。
【0036】
ROM102には、一般に、電源投入後、最初に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録されている。このIPLが実行されることにより、スロットドライブ108に収容又は接続されるディスクやメモリデバイスに記録されたサーバ用プログラムや学習支援プログラムが、演算処理部101によって一旦RAM103に読み出され、そのプログラムが演算処理部101によって実行される。さらに、ROM102には、サーバ装置100全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムやその他の各種データが記録されている。
【0037】
RAM103は、サーバ用プログラム、学習支援プログラム、及び、各種データを一時的に記憶するためのものである。上述したように、読み出されたサーバ用プログラムや学習支援プログラム、その他、学習の進行や複数の端末装置200間の通信に必要なデータ等がRAM103に保持される。学習支援プログラムは、外部の記録媒体に記録されて、外部の記録媒体からRAM103にインストールされてもよい。
【0038】
さらに、演算処理部101は、RAM103に変数領域を設定し、その変数領域に格納された値に対しても数値演算ユニットを用いた直接演算を行ったり、或いは、RAM103に格納された値をレジスタに一旦複製又は移設格納してそのレジスタに対しても直接演算を行ったり、さらには、それらの演算結果をRAM103に書き戻したりといった処理を行う。
【0039】
外部インターフェース104を介して接続された入力部105は、サーバ装置100を用いて教材を提供する事業者側のユーザが行う各種の操作入力を受け付けるものであり、入力部105としては、キーボード、タッチパッド、タッチパネルの他、例えば、音声入力装置を採用することができ、種々の操作入力、決定操作、取消操作、メニュー表示等の指示入力を行うことが可能であれば、デバイスの種類は特に制限されない。
【0040】
RAM103や、外部インターフェース104を介して着脱自在に接続された外部メモリ106には、サーバ装置100の作動状況、各端末装置200のアクセス状況、各端末装置200における学習の進行状況等を示すデータ等が書き換え可能に記憶される。
【0041】
画像処理部107は、スロットドライブ108から読み出された各種データを、演算処理部101により、又は、画像処理部107自体により加工処理した後、その処理後の画像情報をフレームメモリ等に記録する。このフレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、画像処理部107に接続されるディスプレイモニタ111へ出力される。これにより、各種の画像表示が可能となる。また、学習支援に関する画像情報は、演算処理部101との協働処理等によって、画像処理部107及び/又は演算処理部101から各端末装置200へ送出される。
【0042】
また、音声処理部109は、スロットドライブ108から読み出された各種データを音声信号に変換し、音声処理部109に接続されたスピーカ装置112から出力する。また、学習支援に関する音声情報は、演算処理部101との協働処理等によって、音声処理部109及び/又は演算処理部101から各端末装置200へ送出される。
【0043】
また、ネットワークインターフェース110は、サーバ装置100をネットワークNへ接続するためのものであり、例えば、LANの構築に使用される諸規格に準拠するもの、アナログモデム、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネット等に接続するためのケーブルモデム等、及び、これらを、伝送路120を介して演算処理部101と接続するための通信インターフェース回路とから構成される。
【0044】
なお、サーバ装置100は、単一のコンピュータより構成されるものであっても、ネットワーク上に分散した複数のコンピュータより構成される、いわゆるクラウドコンピューティングの形態のものであってもよい。また、単一のコンピュータが複数のサーバ機能を備えるようなものでもよい。
【0045】
<端末装置200のハードウェア構成>
図3、本発明の一実施形態に係る端末装置200のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3に示す端末装置200は、タッチパネル14、スピーカ16、マイクロフォン18、ハードボタン20、ハードキー22、移動体通信用アンテナ30、移動体通信部32、無線LAN通信用アンテナ34、無線LAN通信部36、記憶部38、主制御部40、カメラ26、及び音声出力端子24を含む外部インターフェース42等を備える。
【0046】
タッチパネル14は、表示装置および入力装置の両方の機能を備え、表示機能を担うディスプレイ(表示画面)14Aと、入力機能を担うタッチセンサ14Bとで構成される。ディスプレイ14Aは、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の一般的な表示デバイスにより構成される。タッチセンサ14Bは、ディスプレイ14Aその上面に配置された接触操作を検知するための素子およびその上に積層された透明な操作面を備えて構成される。タッチセンサ14Bの接触検知方式としては、静電容量式、抵抗膜式(感圧式)、電磁誘導式等既知の方式のうちの任意の方式を採用することができる。
【0047】
タッチパネル14は、主制御部40による記憶部38に記憶されているプログラム50の実行により生成される画像を表示する。入力装置としてのタッチパネル14は、操作面に対して接触する接触物(ユーザの指やタッチペン等を含む。以下、「指」である場合を代表例として説明する)の動作を検知することで、操作入力を受け付け、その接触位置の情報を主制御部40に与える。指の動作は、接触点の位置または領域を示す座標情報として検知され、座標情報は、例えば、タッチパネル14の短辺方向および長辺方向の二軸上の座標値として表される。
【0048】
端末装置200は、移動体通信用アンテナ30や無線LAN通信用アンテナ34を通じてネットワークNに接続され、サーバ装置100との間でデータ通信をすることが可能である。
【0049】
実施形態に係るプログラム50は、端末装置200にインストールされたものであってもよいし、オンライン上で(サーバ装置100に限らない)サーバから学習支援機能等が提供されるものであってもよい。プログラム50が実行されることで、学習者の学力と志望校とに基づいてレッスンを絞り込むことが可能なアプリケーションが動作する。
【0050】
<サーバ装置100の機能構成>
図4は、本発明の一実施形態に係るサーバ装置100を機能的な観点から示す概略構成図(機能構成図)である。サーバ装置100は、端末装置200からの要求等に応じて、学習を支援するためのものであり、そのための機能として、少なくともサーバ通信部131、サーバ記憶部132、及びサーバ処理部133を備える。
【0051】
サーバ通信部131は、サーバ装置100とネットワークNとの間で通信を行うものであり、端末装置200等から受信したデータを、サーバ処理部133に供給するとともに、サーバ処理部133から供給されたデータを、端末装置200へ送信する機能を有する。サーバ通信部131は、具体的には、少なくとも上述した
図2に示すネットワークインターフェース110から構成される。
【0052】
サーバ記憶部132は、各種プログラムや各種データを記憶するためのものであり、具体的には、上述した、
図2に示すROM102、RAM103、外部メモリ106、及びスロットドライブ108の少なくとも何れか1つから構成され得る。ここで、サーバ記憶部132に記憶されるプログラムは、後述する処理手順を実行する学習支援アプリケーションのプログラムである。また、サーバ記憶部132には、かかる学習支援に関するデータや表示データや各種演算結果のデータ等も記録される。
【0053】
例えば、サーバ記憶部132には、学習者DB1321、レッスンDB1322、学校DB1323、カルテDB1324、チェックテストDB1325及び予想問題DB1326が記憶される。
【0054】
図5は、サーバ記憶部132に記憶される学習者DBの一例を示す図である。
図5に示す学習者DB1321は、学習者ID、氏名、登録地域、登録レベル、志望校を少なくとも含む。ここで、登録地域とは、学習者が受験を予定している地域を示す情報であり、例えば、都道府県を示す情報である。また、登録レベルとは、例えば、本学習支援サービスの利用開始時等に学習者が指定する学習の難易度を示すレベルを示す情報である。本実施形態では、登録レベルには、「受験総合」、受験総合よりも難易度の高い「難関挑戦」、及び、難関挑戦よりも難易度の高い「最難関挑戦」の3つのレベルが含まれる。志望校は、学習者が合格することを目標とする1の学校を識別する情報である。
【0055】
レッスンDB1322は、レッスンID、レッスンコンテンツ、ユニットID、ユニット名、レッスンレベルを少なくとも含む。本実施形態では、サーバ記憶部132は、例えば、英語、数学、国語等の教科毎にレッスンDB1322を保持するが、これに限られるものではなく、他の任意の単位でレッスンDBを保持してもよい。
【0056】
ここで、ユニットとは、レッスンが属する学習の区分である。例えば、数学のレッスンDB1322の場合、ユニットには、「数と式 計算問題」、「数と式 方程式の文章題」、「数と式 倍数・平方根に関する問題」、「数と式 規則性に関する問題」等が含まれ、ユニットIDによりユニットを識別することができる。
【0057】
また、レッスンレベルとは、レッスンが属する学習の難易度を示す情報である。本実施形態では、レッスンレベルには、「講義」、「演習基本」、「演習標準」、「演習応用」、「演習難問」が含まれる。
【0058】
学校DB1323は、学校ID、当該学校が属する地域を示す所属地域、学校の難易度を示す学校ランクを少なくとも含む。本実施形態では、学校ランクには、「Cランク」、Cランクよりも難易度の高い「Aランク」、Aランクよりも難易度の高い「Sランク」の3つのランクが含まれる。
【0059】
図6は、サーバ記憶部132に記憶されるカルテDBの一例を示す図である。
図6に示すカルテDB1324は、カルテID、所属地域、学校ランク、目安時期、ユニットID、ユニット名、講義フラグ、演習基本フラグ、演習応用フラグ、演習難問フラグを少なくとも含む。
【0060】
ここで、カルテとは、所定の学校に合格するために必要な学力をつけるために必要なレッスンを示す情報である。本実施形態では、所属地域別学校ランク別(「学校に関連する情報別」の一例)に、目安時期に学習すべきユニット及びそのユニット中の学習すべきレッスンを設定する。本実施形態では、目安時期の単位として1か月を用いるが、これに限られるものではなく、他の任意の期間を用いることができる。さらに、本実施形態では、高校入試の日程を考慮し、4月から翌年の3月までの12か月分のカルテを、所属地域別学校ランク別に設定するが、これに限られるものではなく、所属地域別学校ランク別に任意の数のカルテを設定することができる。
【0061】
例えば、カルテIDが「9-1」である3つのレコードには、東京都のCランクの学校を志望する学習者が9月に学習すべきユニット及びレッスンが設定されている。例えば、
図6の例には、カルテID「9-1」として、ユニットID「001」から「003」で指定される3つのユニットが設定され、そのユニットに属するレッスンのうち、フラグに「1」が設定された各レッスンレベル「講義」、「演習基本」、「演習標準」に属するレッスンが学習すべきレッスンとして設定されている。
【0062】
同様に、カルテIDが「9-2」である3つのレコードには、東京都のAランクの学校を志望する学習者が9月に学習すべきユニット及びレッスンが設定され、カルテIDが「9-3」である4つのレコードには、東京都のSランクの学校を志望する学習者が9月に学習すべきユニット及びレッスンが設定され、カルテIDが「9-4」である3つのレコードには、大阪府のCランクの学校を志望する学習者が9月に学習すべきユニット及びレッスンが設定されている。
【0063】
なお、カルテDB1324では、カルテID毎に異なるユニットを設定することができる。このような構成とすることで、例えば、同一の学校ランクであっても地域毎に出題傾向が異なる場合に対処することができる。
図6の例では、出題される問題の傾向に応じて、東京都のCランクの学校に対してはユニットID「001」から「003」で指定される3つのユニットが設定されており、大阪府のCランクの学校に対しては、ユニットID「001」、「003」及び「004」で指定される3つのユニットが設定されている。
【0064】
また、カルテID毎に異なるユニットを設定することができるので、例えば、同一地域であっても学校ランク毎に要求される学習範囲が異なる場合に対処することもできる。
図6の例では、学校の難易度に応じて、東京都のCランクの学校とAランクの学校に対してはユニットID「001」から「003」で指定される3つのユニットが設定されており、東京都のSランクの学校に対してはユニットID「001」から「003」で指定される3つのユニットに加えてユニットID「101」で指定されるユニット、計4つのユニットが設定されている。
【0065】
さらに、カルテDB1324では、カルテID毎に、学習すべきレッスンのレッスンレベルを設定することができる。
図6の例では、学校の難易度に応じて、東京都のCランクの学校に対しては各レッスンレベル「講義」、「演習基本」、「演習標準」に属するレッスンが学習すべきレッスンとして設定され、東京都のAランクの学校に対しては各レッスンレベル「講義」、「演習基本」、「演習標準」、「演習応用」に属するレッスンが学習すべきレッスンとして設定され、東京都のSランクの学校に対しては各レッスンレベル「講義」、「演習基本」、「演習標準」、「演習応用」、「演習難問」に属するレッスンが学習すべきレッスンとして設定されている。なお、本実施形態では、所定の所属地域の所定の学校ランクの学校に設定された複数のユニットに対して同一のレッスンレベルが設定されているが、ユニット毎に異なるレッスンレベルを学習すべきレッスンとして設定してもよい。
【0066】
チェックテストDB1325は、チェックテストID、カルテID、テストコンテンツ、制限時間を少なくとも含む。ここで、チェックテストとは、学習すべきレッスンを絞り込むために、学習者の学力を判定するテストであり、複数のテスト問題が含まれる。本実施形態では、チェックテストDB1325は、カルテID毎にチェックテストを記憶している。なお、一実施形態では、特定のカルテIDに対応するチェックテストを用意しなくてもよい。対応するチェックテストが用意されていないカルテについては、当該カルテに属するレッスンの学力に応じた絞り込みは行われない。
【0067】
また、チェックテストに含まれるテスト問題はそれぞれ、レッスンレベルに関連付けられている。例えば、6問のテスト問題を含むチェックテストを用意し、6問中の3問はレッスンレベル「演習基本」に関連付け、残りの3問はレッスンレベル「演習標準」に関連付けてもよい。
【0068】
予想問題DB1326は、問題ID、カルテID、予想問題コンテンツ、制限時間を少なくとも含む。一実施形態では、予想問題DB1326は、受験までに各学習者に配信される予想問題が所定数となるように構成してもよい。本実施形態では、予想問題DB1326は、受験までに各学習者に配信される予想問題が、英語、数学、国語、理科及び社会の5教科で計100問の予想問題を含むように構成されている。さらに、各教科の計20問の予想問題については、カルテIDに関連付けられた目安時期に基づいて、各時期に2問または3問の予想問題が分散するように構成されている。
【0069】
図4に戻り、サーバ処理部133は、
図2に示す演算処理部101から構成されており、演算処理部101による制御指令に基づいて後述の各機能モジュールによる処理が実行される。すなわち、演算処理部101が、本実施形態におけるサーバ処理部133として機能する。本実施形態における学習支援を例にして更に説明すれば、機能モジュールとして、スケジュール送信部1331、カルテ特定部1332及びカルテ配信部1333を備える。機能モジュールは、演算処理部101のプロセッサで実行される上記各種プログラムにより実現され、或いは、ファームウェアとして演算処理部101に実装されていてもよい。
【0070】
スケジュール送信部1331は、端末装置200から、学習者ID及び志望校情報を含む受験ページ取得要求を受信して、志望校に応じた、受験までのスケジュール情報を送信する。ここで、スケジュール情報とは、所定の学校に合格するために必要な学力をつけるために必要なユニットを、そのユニットを学習すべき目安時期と共に示す情報である。本実施形態では、目安時期の単位として1か月を用いるが、これに限られるものではなく、他の任意の期間を用いることができる。本実施形態では、スケジュール送信部1331は、学校DB1323及びカルテDB1324を参照して、志望校の所属地域と学校ランクとに基づく、カルテID、目安時期及び代表ユニット名の複数の組から構成されるスケジュール情報を生成して、学習者の端末装置200に送信する。ここで、代表ユニット名とは、カルテに含まれる複数のユニット名を代表するユニット名である。
【0071】
なお、スケジュール送信部1331は、志望校を含まない受験ページ取得要求を受信して、学習者の登録済みの情報に応じた、受験までのスケジュール情報を送信してもよい。例えば、スケジュール送信部1331は、学習者DB1321の登録地域及び登録レベルに基づいて、受験までのスケジュール情報を送信してもよい。具体的には、スケジュール送信部1331は、登録レベル「受験総合」を学校ランク「Cランク」に対応付け、登録レベル「難関挑戦」を学校ランク「Bランク」に対応付け、登録レベル「最難関挑戦」を学校ランク「Sランク」に対応付け、登録地域の対応付けた学校ランクの学校に対して設定されたユニットを決定してもよい。
【0072】
一実施形態では、スケジュール送信部1331は、志望校に応じた予想問題をスケジュール情報に含めて送信してもよい。例えば、スケジュール送信部1331は、スケジュール情報に含まれるカルテIDに対応する予想問題を予想問題DB1326から取得して、取得した予想問題をスケジュール情報に含めて送信してもよい。
【0073】
カルテ特定部1332は、学習者の志望校及び所定の指定期間に基づいて、学習者の端末装置200に配信する複数のレッスンを特定する。本実施形態では、カルテ特定部1332は、予め一か月分のレッスン情報と、そのレッスン情報に対応するチェックテスト情報とを含むカルテ情報を端末装置200に送信するために、毎月特定の日に、学習者DB1321、学校DB1323及びカルテDB1324を参照して、学習者の端末装置200に配信する複数のレッスンを特定する。
【0074】
しかしながら、これに限られるものではなく、他の任意の期間分のレッスン情報と、そのレッスン情報に対応するチェックテスト情報とを送信するために、カルテ特定部1332は、任意のタイミングで端末装置200に配信する複数のレッスンを特定することができる。一実施形態では、端末装置200からの取得要求に応答して、カルテ特定部1332は、任意のタイミングで端末装置200に配信する複数のレッスンを特定してもよい。
【0075】
本実施形態では、レッスン情報は、カルテID、目安時期、ユニットID、ユニット名、レッスンレベル、レッスンID、レッスンコンテンツを少なくとも含む。また、本実施形態では、チェックテスト情報は、カルテID、テストコンテンツ、制限時間を少なくとも含む。
【0076】
また、本実施形態では、カルテ特定部1332は、スケジュール送信部1331によるスケジュール情報の送信後に、4月から当該処理が行われている処理月までの1又は複数の月分のレッスンを特定する。例えば、受験ページ取得要求が4月に受信された場合、カルテ特定部1332は、4月の1か月分のレッスンを特定し、受験ページ取得要求が6月に受信された場合、カルテ特定部1332は、4月から6月までの3か月分のレッスンを特定する。
【0077】
具体的には、まず、カルテ特定部1332は、学習者DB1321及び学校DB1323を参照して、学習者の志望校が属する所属地域と学校ランクとを判定する。次に、カルテ特定部1332は、カルテDB1324を参照して、判定された所属地域の学校ランクの学校に対して設定された、所定の指定期間に学習すべきユニット及びそのユニット中の学習すべきレッスンを特定する。
【0078】
なお、学習者の志望校が設定されていない場合、カルテ特定部1332は、スケジュール送信部1331と同様に、学習者の登録済みの情報に基づいて配信する複数のレッスンを特定してもよい。例えば、カルテ特定部1332は、学習者DB1321の登録地域及び登録レベルに基づいて、学習者の端末装置200に配信する複数のレッスンを特定してもよい。具体的には、カルテ特定部1332は、登録レベル「受験総合」を学校ランク「Cランク」に対応付け、登録レベル「難関挑戦」を学校ランク「Bランク」に対応付け、登録レベル「最難関挑戦」を学校ランク「Sランク」に対応付け、登録地域の対応付けた学校ランクの学校に対して設定された、ユニット及びそのユニット中の学習すべきレッスンを特定してもよい。
【0079】
カルテ配信部1333は、カルテ特定部1332の特定に基づいて、レッスン情報及び対応するチェックテスト情報を含むカルテ情報を、学習者の端末装置200に配信する。本実施形態では、カルテ配信部1333は、レッスンDB1322及びチェックテストDB1325を参照して、カルテ特定部1332が特定した複数のレッスンに対応するレッスン情報、及び、対応するチェックテスト情報を含むカルテ情報を配信する。
【0080】
<端末装置200の機能構成>
図7は、本発明の一実施形態に係る端末装置200を機能的な観点から示す概略構成図(機能構成図)である。本実施形態において、端末装置200は、例えばタブレット端末であり、
図7に示すように、少なくとも端末通信部302、表示部304、操作部306、端末記憶部308、及びアプリ制御部310を備える。
【0081】
端末通信部302は、例えば移動体通信部32や無線LAN通信部36により実現され得る。そして、端末通信部302は、アプリ制御部310から供給されたデータをサーバ装置100に送信するとともに、サーバ装置100から受信したデータをアプリ制御部310に供給する。
【0082】
表示部304は、例えばタッチパネル14や主制御部40等により実現され、問題や解答、その他の学習支援アプリケーションに関する画面を表示する。
【0083】
操作部306は、例えばタッチパネル14やハードボタン20、ハードキー22等により実現され、ユーザ操作を入力する。
【0084】
端末記憶部308は、各種プログラムや各種データを記憶するためのものであり、具体的には、上述した、
図2に示す記憶部38から構成され得る。端末記憶部308に記憶されるプログラムは、後述する処理手順を実行する学習支援アプリケーションのプログラムである。また、端末記憶部308には、かかる学習支援に関するデータや表示データや各種演算結果のデータ等も記録される。
【0085】
例えば、端末記憶部308には、学習者の識別データ3081、志望校データ3082、スケジュール情報3083、レッスン情報3084及びチェックテスト情報3085が記憶される。識別データ3081は、学習者ID、ログインID、パスワードを少なくとも含む。志望校データ3082は、学校IDを少なくとも含む。スケジュール情報3083は、カルテID、目安時期及び代表ユニット名を少なくとも含む。一実施形態では、スケジュール情報3083は、予想問題コンテンツをさらに含む。
【0086】
レッスン情報3084は、カルテID、目安時期、ユニットID、ユニット名、レッスンレベル、レッスンID、レッスンコンテンツを少なくとも含む。
【0087】
チェックテスト情報3085は、カルテID、テストコンテンツ、制限時間、学力レベルを少なくとも含む。ここで、学力レベルとは、チェックテストの結果に基づいて判定された学習者の学力レベルを示す情報である。本実施形態では、学力レベルには、「クリアなし」、「基本クリア」、「標準クリア」が含まれる。
【0088】
アプリ制御部310は、例えば主制御部40等により実現され得る。アプリ制御部310は、プログラム50が実行されることで、学習支援アプリケーション、例えば、レッスンを絞り込む各機能を実現する。アプリ制御部310は、受付部3101、認証部3102、志望校管理部3103、スケジュール受信部3104、カルテ受信部3105、表示制御部3106、チェックテスト実行部3107及び学力レベル判定部3108を備える。
【0089】
受付部3101は、タッチパネル14等により入力されたユーザ操作に対応する情報を受け付ける。受付部3101は、受け付けたユーザ操作に対応する情報を適宜各部に出力する。受付部3101は、例えば、後述するように、操作部306を用いて入力された、学習者のログイン情報や、志望校に関する情報等を受け付け、受け付けた情報を各部に出力する。
【0090】
認証部3102は、受付部3101から取得したログイン情報を用いて学習者の認証を行う。例えば、ログイン情報にはログインID及びパスワードが含まれ、認証部3102は、識別データ3081を用いて認証処理を行う。なお、認証処理は、サーバ装置100や、サーバ装置100とは別の認証サーバ等が行ってもよい。また、認証方法について、入力されたパスワードによる認証や、指紋認証、虹彩認証、声紋認証等のいずれの認証手段が用いられてもよい。このとき、認証に用いられる情報は、例えば操作部306から入力される。
【0091】
志望校管理部3103は、受付部3101から取得した志望校情報を志望校データ3082として登録し、学習者ID及び志望校情報を含む受験ページ取得要求をサーバ装置100に送信する。
【0092】
スケジュール受信部3104は、サーバ装置100からスケジュール情報を受信して、端末記憶部308のスケジュール情報3083に記憶する。
【0093】
カルテ受信部3105は、所定のタイミングで、レッスン情報とそのレッスン情報に対応するチェックテスト情報とを含むカルテ情報を、サーバ装置100から受信して、端末記憶部308に記憶する。本実施形態では、端末装置200は、予め1か月分のレッスン情報と、そのレッスン情報に対応するチェックテスト情報とを含むカルテ情報を受信するために、毎月特定の日に、サーバ装置100からこれらのデータを受信して、端末記憶部308のレッスン情報3084とチェックテスト情報3085とに記憶する。しかしながら、これに限られるものではなく、他の任意の期間分のレッスン情報と、そのレッスン情報に対応するチェックテスト情報とを受信するために、任意のタイミングでサーバ装置100からデータを受信することができる。
【0094】
表示制御部3106は、受付部3101から取得した学習者の入力等に応じて、端末記憶部308に記憶された各種情報に基づく画面を生成し、表示部304に表示する。例えば、本実施形態では、表示制御部3106は、操作部306を介して学習者から志望校登録要求を受信することに応答して、志望校を登録するための志望校登録画面を生成して、表示部304に表示する。また、表示制御部3106は、操作部306を介する学習者から等の受験ページ表示指示を受信することに応答して、スケジュール情報3083に基づいて受験ページ画面を生成して、表示部304に表示する。また、表示制御部3106は、操作部306を介して学習者からカルテ表示指示を受信することに応答して、レッスン情報3084及びチェックテスト情報3085に基づいてカルテ画面を生成して、表示部304に表示する。
【0095】
チェックテスト実行部3107は、チェックテスト情報3085に基づいてチェックテストを実行する。本実施形態では、チェックテスト実行部3107は、カルテIDを含むチェックテスト開始指示を受信して、カルテIDで特定されるテストコンテンツに基づいて、チェックテストを実行する。なお、本実施形態では、テストコンテンツには各テスト問題の解答情報が含まれ、チェックテスト実行部3107が、当該解答情報及び受付部3101から取得した学習者の入力に基づいてチェックテストの採点を行うが、採点処理は、サーバ装置100や、サーバ装置100とは別のサーバ等が行ってもよい。
【0096】
学力レベル判定部3108は、チェックテストの結果に基づいて学習者の学力レベルを判定する。上述したように、本実施形態では、チェックテストに含まれるテスト問題はそれぞれ、レッスンレベルに関連付けられている。本実施形態では、学力レベル判定部3108は、所定のレッスンレベルに関連付けられたテスト問題の正誤パターンとチェックテストに要したテスト時間に基づいて、学習者の学力レベルを判定する。
【0097】
例えば、一実施形態では、学力レベル判定部3108は、レッスンレベル「演習基本」に関連付けられた全てのテスト問題に正解し、かつテスト時間がチェックテストに関連付けられた制限時間内である場合に、学習者の学力レベルを、レッスンレベル「演習基本」の学力を有することを示す「基本クリア」と判定してもよい。また、学力レベル判定部3108は、レッスンレベル「演習基本」及びレッスンレベル「演習標準」に関連付けられた全てのテスト問題に正解し、かつテスト時間が制限時間内である場合に、学習者の学力レベルを、レッスンレベル「演習標準」の学力を有することを示す「標準クリア」と判定してもよい。
【0098】
なお、本実施形態では、学力レベル判定部3108は、レッスンレベル「演習基本」に関連付けられたテスト問題のうちの1つが誤答であっても、レッスンレベル「演習基本」に関連付けられた他のテスト問題及びレッスンレベル「演習標準」に関連付けられた全てのテスト問題に正解し、かつテスト時間が制限時間内である場合、レッスンレベル「演習標準」の学力を有することを示す「標準クリア」と判定するが、他の実施形態では、レッスンレベル「演習基本」及びレッスンレベル「演習標準」に関連付けられた全てのテスト問題に正解し、かつテスト時間が制限時間内である場合のみ、レッスンレベル「演習標準」の学力を有することを示す「標準クリア」と判定してもよい。
【0099】
<端末装置200の画面例>
次に、実施形態における学習支援サービスの画面例について説明する。
図8は、受験ページ画面の一例を示す図である。
図8に示す例では、数学のタブが選択されており、領域801に、所定の学校に合格するために必要な学力をつけるために必要なユニットが、そのユニットを学習すべき目安時期と共に一覧で示されている。領域801は、目安時期に対応する複数のカルテコントロールを含む領域802を含む。学習者は、カルテコントロールを選択することにより、後述のカルテ画面を表示させることができる。領域801はまた、目安時期のカルテに対応する複数の予想問題コントロールを含む領域803を含んでもよい。学習者は、予想問題コントロールを選択することにより、予想問題コンテンツを表示させることができる。
【0100】
図9及び
図10は、カルテ画面の一例を示す図である。
図9(A)及び
図10(A)は、チェックテストを受ける前のカルテ画面の一例を示し、
図9(B)及び
図10(B)は、チェックテストを受けた後のカルテ画面の一例を示す。なお、
図9(A)及び
図9(B)は、東京のCランクの学校を志望校とする学習者に表示されるカルテ画面の一例を示し、
図10(A)及び
図10(B)は、東京のSランクの学校を志望校とする学習者に表示されるカルテ画面の一例を示す。
【0101】
図9(A)に示す例では、目安時期は9月であり、領域901に、9月に学習すべきレッスンがマトリックス形式で示されている。マトリックスの行はユニットで構成され、マトリックスの列はレッスンのレッスンレベルで構成されている。領域901は、各ユニットの各レッスンレベルに対応する複数のレッスンコントロールを含む。学習者は、レッスンコントロールを選択することにより、レッスンコンテンツを表示させることができる。
【0102】
図9(A)に示す例では、東京のCランクの学校に合格するために必要な学力をつけるために必要なレッスンとして、3つのユニットに属する、各レッスンレベル「講義」、「演習基本」、「演習標準」の計9個のレッスンコントロールが、選択可能な状態で表示されている。一方、
図10(A)に示す例では、東京のSランクの学校に合格するために必要な学力をつけるために必要なレッスンとして、4つのユニットに属する、各レッスンレベル「講義」、「演習基本」、「演習標準」、「演習応用」、「演習難問」の計20個のレッスンコントロールが選択可能な状態で表示されている。
【0103】
本実施形態では、カルテ画面はまた、チェックテストコントロール902を含む。学習者は、チェックテストコントロール902を選択することによりテストコンテンツを表示させ、チェックテストを受けることができる。
【0104】
上述した通り、
図9(B)は、チェックテストを受けた後のカルテ画面の一例を示す。
図9(B)に示す例では、
図9(A)で選択可能な状態で表示されている9個のレッスンのうち、レッスンレベル「講義」及び「演習基本」のレッスンが、チェックテストでクリアとなったレッスンとして示されている。すなわち、
図9(B)に示す例では、学習者は、チェックテストの結果、レッスンレベル「演習基本」の学力を有すると判定されている。一方、
図10(B)に示す例では、
図10(A)で選択可能な状態で表示されている20個のレッスンのうち、レッスンレベル「講義」、「演習基本」及び「演習標準」のレッスンが、チェックテストでクリアとなったレッスンとして示されている。すなわち、
図10(B)に示す例では、学習者は、チェックテストの結果、レッスンレベル「演習標準」の学力を有すると判定されている。
【0105】
なお、
図8から
図10では、受験ページ画面が予想問題コントロールを含み、カルテ画面が予想問題コントロールを含まない例を示しているが、受験ページ画面及びカルテ画面のいずれもが予想問題コントロールを含んでもよいし、受験ページ画面が予想問題コントロールを含まず、カルテ画面が予想問題コントロールを含んでもよいし、あるいは、受験ページ画面及びカルテ画面のいずれもが予想問題コントロールを含まなくてもよい。
【0106】
<動作>
次に、学習支援システム1の動作について説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係る学習支援処理の一例を示すフローチャートである。
【0107】
学習支援システム1のユーザである学習者が、端末装置200の操作部306を用いてログイン情報の入力を行うと、通信端末200の受付部3101は、ログイン情報を受け付ける(S1101)。ここでは、学習者ID「user1」の学習者1が操作部306を用いてログイン情報の入力を行ったものとする。受付部3101がログイン情報を受け付けると、通信端末200の認証部3102は、受付部3101から取得したログイン情報を用いて学習者の認証を行う(S1102)。本実施形態では、ログイン情報にはログインID及びパスワードが含まれ、認証部3102は、識別データ3081を用いて認証処理を行うものとする。
【0108】
認証が成功すると、ログインした学習者専用の学習支援画面が表示部304に表示される。その後、学習支援画面において学習者が操作部306を用いて志望校情報の入力を行うと、受付部3101は、志望校情報を受け付ける(S1103)。ここでは、学習者1が東京都の「C1高校」を示す志望校情報の入力を行ったものとする。受付部3101が志望校情報を受け付けると、通信端末の志望校管理部3103は、受付部3101から取得した志望校情報を志望校データ3082として登録し、学習者ID及び志望校情報を含む受験ページ取得要求をサーバ装置100に送信する(S1104)。
【0109】
サーバ装置100のスケジュール送信部1331は、端末装置200から受験ページ取得要求を受信して(S1105)、受験ページ取得要求で指定された志望校に応じた、受験までのスケジュール情報を生成する(S1106)。本実施形態では、スケジュール送信部1331は、学校DB1323、カルテDB1324及び予想問題DB1326を参照して、カルテID、目安時期、代表ユニット名及び予測問題コンテンツの複数の組から構成されるスケジュール情報を生成する。ここでは、「C1高校」の学校ランクが「Cランク」であるものとし、スケジュール送信部1331は、
図6のカルテDB1324を参照して、計11個のカルテID「4-1」、「5-1」、・・・、「9-1」、「10-1」、・・・、「2-1」で特定されるレコードに基づくスケジュール情報を生成したものとする。また、スケジュール送信部1331は、スケジュール情報のカルテIDに基づいて、予想問題DB1326から対応する予測問題コンテンツを取得し、スケジュール情報に含めたものとする。
【0110】
スケジュール送信部1331からスケジュール情報が送信されると(S1107、S1108)、通信端末200のスケジュール受信部3104は、受信したスケジュール情報をスケジュール情報3083に記憶する。
【0111】
次に、通信端末200の表示制御部3106は、スケジュール情報3083に基づいて受験ページ画面を生成して、表示部304に表示する(S1109)。ここでは、表示制御部3106は、
図8に示されるような受験ページ画面を生成して、表示部304に表示したものとする。
【0112】
通信端末200での受験ページ画面の表示処理と並行して、サーバ装置100のカルテ特定部1332は、学習者の志望校及び所定の指定期間に基づいて、学習者の端末装置200に配信する複数のレッスンを特定する(S1110)。本実施形態では、スケジュール送信部1331によるスケジュール情報の送信後のタイミングに、カルテ特定部1332は、4月から当該処理が行われている処理月までの1又は複数の月分のレッスンを特定する。ここでは、受験ページ取得要求が9月に受信されたものとし、カルテ特定部1332は、4月から9月までの6か月分のレッスンを特定する。
【0113】
次に、サーバ装置100のカルテ配信部1333は、カルテ特定部1332の特定に基づいて、レッスン情報及び対応するチェックテスト情報を含むカルテ情報を、学習者の端末装置200に配信する(S1111)。本実施形態では、カルテ配信部1333は、レッスンDB1322及びチェックテストDB1325を参照して、カルテ特定部1332が特定した6か月分のレッスンに対応するレッスン情報、及び、対応するチェックテスト情報を含むカルテ情報を配信する。具体的には、レッスン情報には、カルテID「4-1」、「5-1」、「6-1」、「7-1」、「8-1」及び「9-1」で特定される6か月分のレッスンが含まれ、例えば、カルテID「9-1」で特定される9月のレッスンには、ユニットID「001」~「003」に属する、各レッスンレベル「講義」、「演習基本」、「演習標準」の9つのレッスンが含まれる。また、チェックテスト情報には、カルテID「4-1」、「5-1」、「6-1」、「7-1」、「8-1」及び「9-1」で特定される6か月分のチェックテストが含まれる。
【0114】
カルテ配信部1333からカルテ情報が送信されると、通信端末200のカルテ受信部3105は、受信したカルテ情報のレッスン情報及びチェック情報を、端末記憶部308のレッスン情報3084及びチェックテスト情報3085に記憶する(S1112)。
【0115】
その後、S1109で表示された受験ページ画面において学習者が操作部306を用いてカルテ表示指示の入力を行うと(S1113)、表示制御部3106は、レッスン情報3084及びチェックテスト情報3085に基づいてカルテ画面を生成して、表示部304に表示する(S1114)。ここでは、表示制御部3106は、
図9(A)に示されるようなカルテ画面を生成して、表示部304に表示したものとする。
【0116】
続いて、カルテ画面において学習者が操作部306を用いてチェックテストコントロール902を選択すること等により、端末装置200のチェックテスト実行部3107は、チェックテスト情報3085に基づいてチェックテストを実行する(S1115)。ここでは、チェックテスト実行部3107は、カルテID「9-1」を含むチェックテスト開始指示を受信して、カルテID「9-1」で特定されるテストコンテンツに基づいて、チェックテストを実行する。なお、本実施形態では、テストコンテンツには各テスト問題の解答情報が含まれ、チェックテスト実行部3107が、当該解答情報及び受付部3101から取得した学習者の入力に基づいてチェックテストの採点を行う。
【0117】
チェックテストの採点後に、端末装置200の学力レベル判定部3108は、チェックテストの結果に基づいて学習者の学力レベルを判定する(S1116)。学力レベル判定部3108による学力判定処理については、後述する。ここでは、学力レベル判定部3108は、チェックテストの結果に基づいて、学習者1の学力レベルを、レッスンレベル「演習基本」の学力を有することを示す「基本クリア」と判定したものとする。
【0118】
最後に、表示制御部3106は、S1116の学力レベルの判定に基づいて、更新されたカルテ画面を生成して、表示部304に表示する(S1117)。
図9(A)に示されるようなカルテ画面を生成して、表示部304に表示したものとする。ここでは、表示制御部3106は、
図9(B)に示されるようなカルテ画面を生成して、表示部304に表示したものとする。
【0119】
次に、通信端末200の学力レベル判定処理の動作について説明する。
図12は、本発明の一実施形態に係る学力レベル判定処理の一例を示すフローチャートである。
【0120】
学力レベル判定部3108は、レッスンレベル「演習標準」に関連付けられた全てのテスト問題に正解したか否かを判定する(S1201)。レッスンレベル「演習標準」に関連付けられた全てのテスト問題に正解したと判定される場合(S1201:Yes)、学力レベル判定部3108は、レッスンレベル「演習基本」に関連付けられたテスト問題のうち不正解のテスト問題は1問以内であるか否かを判定する(S1202)。不正解のテスト問題は1問以内であると判定される場合(S1202:Yes)、学力レベル判定部3108は、テストに要したテスト時間が制限時間内であるか否かを判定する(S1203)。制限時間内である場合、学力レベル判定部3108は、学習者の学力レベルを、レッスンレベル「演習標準」の学力を有することを示す「標準クリア」と判定する(S1204)。
【0121】
一方、レッスンレベル「演習標準」に関連付けられた全てのテスト問題には正解していないと判定される場合(S1201:No)、学力レベル判定部3108は、レッスンレベル「演習基本」に関連付けられた全てのテスト問題に正解したか否かを判定する(S1205)。レッスンレベル「演習基本」に関連付けられた全てのテスト問題に正解したと判定される場合(S1205:Yes)、学力レベル判定部3108は、テストに要したテスト時間が制限時間内であるか否かを判定する(S1206)。制限時間内である場合、学力レベル判定部3108は、学習者の学力レベルを、レッスンレベル「演習基本」の学力を有することを示す「基本クリア」と判定する(S1207)。
【0122】
一方、S1202でレッスンレベル「演習基本」に関連付けられたテスト問題のうち2問以上に不正解であると判定される場合(S1202:No)、又は、S1205でレッスンレベル「演習基本」に関連付けられた全てのテスト問題には正解していないと判定される場合(S1205:No)、又は、S1206で制限時間を超えたと判定される場合(S1206:No)、学力レベル判定部3108は、学習者の学力レベルを、レッスンレベル「演習基本」の学力を有さないことを示す「クリアなし」と判定する(S1208)。
【0123】
以上、本実施形態によれば、サーバ装置100は、志望校に合格する学力をつけるために必要なレッスンを特定して端末装置200に配信することができる。また、サーバ装置100は、端末装置200に配信された複数のレッスンについて、既に学習者が有する学力レベル以下の難易度のレッスンと学習者の学力レベルより高い難易度のレッスンとを区別するためのチェックテストを端末送信200に配信することができる。
【0124】
端末装置200は、チェックテストの結果に基づいて学習者の学力レベルを判定することにより、学習者の学力レベル以下の難易度のレッスンと学習者の学力レベルより高い難易度のレッスンとを区別して表示することができる。
【符号の説明】
【0125】
1…学習支援システム、101…演算処理部、102…ROM、103…RAM、104…外部インターフェース、105…入力部、106…外部メモリ、107…画像処理部、108…スロットドライブ、109…音声処理部、110…ネットワークインターフェース、111…ディスプレイモニタ、112…スピーカ装置、120…伝送路、131…サーバ通信部、132…サーバ記憶部、1321…学習者DB、1322…レッスンDB、1323…学校DB、1324…カルテDB、1325…チェックテストDB、1326…予想問題DB、133…サーバ処理部、1331…スケジュール送信部、1332…カルテ特定部、1333…カルテ配信部、200…端末装置、14…タッチパネル、14A…ディスプレイ、14B…タッチセンサ、16…スピーカ、18…マイクロフォン、20…ハードボタン、22…ハードキー、24…音声出力端子、26…カメラ、30…移動体通信用アンテナ、32…移動体通信部、34…無線LAN通信用アンテナ、36…無線LAN通信部、38…記憶部、40…主制御部、42…外部インターフェース、50…プログラム、302…端末通信部、304…表示部、306…操作部、308…端末記憶部、3081…識別データ、3082…志望校データ、3083…スケジュール情報、3084…レッスン情報、3085…チェックテスト情報、310…アプリ制御部、3101…受付部、3102…認証部、3103…志望校管理部、3104…スケジュール受信部、3105…カルテ受信部、3106…表示制御部、3107…チェックテスト実行部、3108…学力レベル判定部、801…領域、802…領域、803…領域、901…領域、902…チェックテストコントロール、N…ネットワーク