(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-28
(45)【発行日】2022-07-06
(54)【発明の名称】汚染ガスを捕捉して変換する機械式システムおよび空気を浄化する方法
(51)【国際特許分類】
B01D 53/81 20060101AFI20220629BHJP
B01D 39/06 20060101ALI20220629BHJP
B01D 39/04 20060101ALI20220629BHJP
B01D 53/62 20060101ALI20220629BHJP
B01J 19/08 20060101ALI20220629BHJP
B01D 53/92 20060101ALI20220629BHJP
B01D 53/56 20060101ALI20220629BHJP
F01N 3/02 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
B01D53/81
B01D39/06 ZAB
B01D39/04
B01D53/62
B01J19/08 C
B01D53/92 222
B01D53/92 240
B01D53/56
F01N3/02 201
(21)【出願番号】P 2019501769
(86)(22)【出願日】2017-02-07
(86)【国際出願番号】 IB2017050653
(87)【国際公開番号】W WO2017163135
(87)【国際公開日】2017-09-28
【審査請求日】2020-01-06
(32)【優先日】2016-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CO
(73)【特許権者】
【識別番号】518340245
【氏名又は名称】エコロジカル ワールド フォー ライフ ソシエダッド ポル アクシオネス シンプリフィカダ
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100128428
【氏名又は名称】田巻 文孝
(72)【発明者】
【氏名】アルマーザ カスティージョ ホルヘ ルイス
(72)【発明者】
【氏名】クアドロス アンドラーデ ジョスマー アンダーソン
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ チュチェン
(72)【発明者】
【氏名】ララサバル モゴジョン エルネスト エンリケ
【審査官】壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/039393(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0288184(US,A1)
【文献】中国実用新案第2141873(CN,Y)
【文献】特開昭60-255127(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/34-53/73,53/74-53/85,53/92,53/96
B01D 53/14-53/18
B01J 20/00-20/28,20/30-20/34
B01J 10/00-12/02,14/00-19/32
B01D 39/00-41/04
F01N 3/01,3/02-3/038
B01D 46/00-46/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気浄化システムであって、
空気入口(C)と、
ステンレス鋼マイクロメッシュによって互いに隔てられ、かつ、30~80マイクロメートル(μm)範囲内に含まれる篩目サイズを有する、サンドフィルタ、炭素フィルタおよびケイ酸アルミニウム凝集体のフィルタを含む機械的フィルタを備える第1のモジュール(A)と、
前記第1のモジュール(A)から見て下方に設けられていて、炭素酸化物(CO
X)および窒素酸化物(NO
X)を捕捉して変換する分子変換器を備えた一連の小型反応器に対応した第2のモジュール(B)と、を含み、
前記第2のモジュール(B)は、2つの部分、すなわち、固体金属水酸化物を含む第1の化学反応器(B.1)およびケトン、グアニジンおよび固体粉砕有機硫化物の混合物を含む第2の化学反応器(B.2)に分割されており、
さらに、汚染除去空気のための出口(D)を含む、空気浄化システム。
【請求項2】
前記モジュール(A)のサンドは、前記サンドの湿度を取り除くよう太陽光で予備処理されている、請求項1記載の空気浄化システム。
【請求項3】
前記固体金属水酸化物は、NaOH、KOH、またはこれらの混合物の中から選択される、請求項1記載の空気浄化システム。
【請求項4】
前記固体金属水酸化物は、200マイクロメートル(μm)の粒径を有し、前記固体金属水酸化物は、30~80マイクロメートル(μm)範囲のメッシュを備えたフィルタ内に収容されている、請求項3記載の空気浄化システム。
【請求項5】
前記有機硫化物の混合物は、チオ尿素を含む、請求項1に記載の空気浄化システム。
【請求項6】
多酵素複合体を含む粒子状物質中に浸漬された酵素の混合物を含む補助フィルタを更に含む、請求項1に記載の空気浄化システム。
【請求項7】
前記多酵素複合体は、ピルビン酸カルボキシラーゼ、プロピオン酸カルボキシラーゼ、カルボニックアンヒドラーゼ(炭酸脱水酵素)、ルビスコ(Rubisco :リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ)、他のカルボキシラーゼ、およびこれらの混合物の中から選択されている、請求項6記載の空気浄化システム。
【請求項8】
前記補助フィルタは、前記第1の化学反応器(B.1)と前記第2の化学反応器(B.2)との間に配置されている、請求項6記載の空気浄化システム。
【請求項9】
前記モジュールは、クランプ型継手によって該モジュール相互間で関連しており、前記モジュールは、支持材料によって調節されている、請求項1に記載の空気浄化システム。
【請求項10】
メタンを変換するためのスパークまたはボルタ電池アークの可変場および固体水酸化物フィルタによって捕捉される気体CO
Xへの炭素粒子の酸化を生じさせる対をなす電極板を更に含む、請求項1に記載の空気浄化システム。
【請求項11】
前記電極板は、電流に対して隔離された表面上に取り付けられている、請求項10記載の空気浄化システム。
【請求項12】
前記対をなす電極板は、電気を伝える金属製メッシュであり、前記金属製メッシュは、電気コイルによって給電される、請求項10記載の空気浄化システム。
【請求項13】
前記空気入口(C)のところまたは汚染除去空気の前記出口(D)のところに圧力弁を更に含む、請求項1に記載の空気浄化システム。
【請求項14】
各区分内の空気圧力を調節するためにモジュール相互間に設けられた圧力弁を更に含む、請求項1に記載の空気浄化システム。
【請求項15】
前記空気浄化システムは、該空気浄化システムに抵抗性および低い重量を与えるよう炭素繊維で作られている、請求項1に記載の空気浄化システム。
【請求項16】
空気を浄化する方法であって、
有機物燃焼の際に放出された固体粒子(スート)をサンド、炭素、およびケイ酸アルミニウムに通して分離するステップと、
金属水酸化物を収容した装置を通って炭素酸化物を捕捉するステップと、
ケトン、グアニジン、および有機硫化物の混合物を収容した装置を通って窒素酸化物(NO
X)を捕捉するステップとを含む、方法。
【請求項17】
前記金属水酸化物は、200マイクロメートル(μm)以上の細かいダストの状態に細断される、請求項
16記載の方法。
【請求項18】
ケトン、グアニジンおよび有機硫化物の前記混合物の固体の全ては、サイズが200マイクロメートル(μm)以上である、請求項
16または
17記載の方法。
【請求項19】
前記有機硫化物の混合物は、チオ尿素を含む、請求項
16または
17記載の方法。
【請求項20】
請求項1に記載の分子変換器によって、CO
2を有機生成物および無機生成物に変換するステップを更に含む、請求項
16または
17記載の方法。
【請求項21】
前記CO
2を有機生成物および無機生成物に変換する前記ステップは、多酵素複合体を含む粒子状物質中に浸漬された酵素の混合物を含む補助フィルタを介して実施される、請求項
20記載の方法。
【請求項22】
前記多酵素複合体は、ピルビン酸カルボキシラーゼ、プロピオン酸カルボキシラーゼ、カルボニックアンヒドラーゼ(炭酸脱水酵素)、ルビスコ(Rubisco :リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ)、他のカルボキシラーゼ、およびこれらの混合物の中から選択されている、請求項
21記載の方法。
【請求項23】
CO
2を有機生成物および無機生成物に変換する前記ステップは、金属水酸化物を収容した装置によって炭素酸化物を捕捉する前記ステップの実施後にかつケトン、グアニジン、および有機硫化物の混合物を収容した装置を通って窒素酸化物(NO
X)を捕捉する前記ステップの
実施前に実施される、請求項
20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気浄化、具体的には固体残留物(スート(煤))の捕捉および工業用燃焼によって生じた汚染空気中に存在するCOXおよびNOX(および更にメタン)の変換の技術的分野に関する。
【0002】
汚染空気を浄化するために開発された技術は、基本的には、とりわけアミンと、金属触媒(金属のうちでとりわけ金、白金およびマンガン)と、水様性水酸化物とから成る吸着剤によりCO2を捕捉する反応器、微細孔付きの分離膜、およびイオン交換器に基づいている。
【0003】
カルガリー(カナダ国)を本拠地とした気候工学事業が、長年知られている工業技術により水酸化ナトリウムの液体溶液を用いて二酸化炭素を捕捉し、そして数年間の間、汚染問題に関して稼働したが、この事業は、ついに2012年に頓挫した。
【0004】
ピーター・アイゼンバーガー(Peter Eisenberger)および協力者は、吸着アミンの助けにより二酸化炭素を捕捉する反応器を開発してこれについて特許を取り、その後、彼らは、これを販売するために物理的プロセスを介して分離した。CO2の捕捉に起因したアミンとの反応が長期間にわたって知られているという事実にもかかわらず、技術者は、既にアミンを用いて温度が約70℃であるセントラルス(centrales)の燃焼ガスからCO2を除去した。アミン中のCO2を分離し、そしてこれらを「再生」することができるようにするため、ほぼ120℃そこらでの反応が欠けていた。比較により、アイゼンバーガーは、自分のシステムがほぼ85℃で動作することを計算し、したがって、全部のエネルギーに満たないエネルギーが必要とされた。アイゼンバーガーは、比較的安価な蒸気を両方の目的に用いた。蒸気は、表面を昇温させ、CO2をアミンから分離して蒸気がCO2を表面から上昇させるのと同時にCO2をピックアップした。
【0005】
グローバル・リサーチ・テクノロジーズ(Global Reserch Technologies)社およびコロンビア大学のクラウス・ラクナー(Klaus Lackner)は、1平方メートルの地上表面に固定されていて大気から空気を吸引し、そして一方が清浄な空気であり他方がCO2である2つの流れを生じさせる装置(「木のような」装置)を開発し、それにより、清浄な空気は、大気に戻され、これに対し、CO2は、捕捉機器に送られる。
【0006】
別の組をなす技術的開発は、貴金属(白金および金)およびコスト安の他の物質、例えば銅およびマンガンを収容していてユニバーシアード・ナショナル・ド・サン・ルイス(UNSL)からの研究者によって開発された装置から成る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
既存の反応器は、触媒(金、白金、パラジウム、チタンおよびその他)の価格のためだけでなく、これらが機能的であることができるようにするよう自動化のための機械的、電子的および制御機構体が全体として複雑であるために高価である。さらに、これらシステムは、上述の成分の捕捉および分離プロセスを実施するのに必要な極めて高いまたは低い温度または圧力を保存するために高いエネルギー消費量を必要とする。他方、これらのうちの大部分は、CO2の一部の捕捉に連動されており、工業的ダスト、メタン、またはNOXの問題を解決せず、かくして機能面においてこれらシステムには制限がある。加うるに、これらの反応器は、例えばとりわけ自動車工業、航空会社、および厨房において用途が制限された状態で融通性を欠いている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、CO2およびNOX(更にメタン)を捕捉して変換するだけでなく、さらに有機物燃焼の際に生じた吸器系に深刻な損傷を生じさせる固体粒子(スート)を捕捉することができる能力を備えた機械的システムおよび方法を提供する。その結果、本発明に関するシステムは、汚染源とは無関係に、種々の(重要なおよび非重要な)レベルでの環境的な汚染除去のための融通性がありかつ適応可能な機器である。これら特性により、このシステムは、別種の工業上の利用可能性を備えた反応器となる。
【0009】
本発明のシステムは、工業的源からの汚染空気をCO2、NOXおよび毒性スートのない清浄な空気に変換する能力を有する特異反応性を備えたモジュールで構成される一体型装置または機器から成る。加うるに、この機器は、厨房、輸送用乗り物、宇宙キャビンから温室化効果(GHE)に起因する燃焼またはガス放出が起こる熱電プラントまたは任意他の場所に至るまでの任意の工業システムの汚染源に対してそれ自体適応する融通性のある装置である。
【0010】
本発明のシステムは、次のように配置されたモジュール、すなわち、1)工業用燃焼の際に自由になった固体からの粒子の捕捉のためのモジュール、2)二酸化炭素(CO2)、一酸化炭素(CO)および更に窒素酸化物(NOX)を変換する能力を備えた分子(化学的)変換器付きのサブモジュールで構成されたモジュールの金属製システムから成る。
【0011】
本発明の装置は、溶剤なしで、すなわち、有機溶剤(アミン)も無機溶剤(水性/水様性)もなしで働き、この装置は、変換プロセスの際に関与する溶剤として働く固体系だけを取り扱う。この装置は、気体の捕捉または得られた生成物の分離のための外部エネルギーかのいずれも取り扱わず、それによりその操業コストが減少し、しかもこの装置は、環境に優しくなる。システムの要素の特定のセットアップに起因して、圧力の変化も温度の変化もなく機械的運動を発生させてこれを制御するための付属装置を必要としない。加うるに、CO2またはフォームを主成分とする要素または細胞を捕捉するのにイオン交換樹脂を必要としない。この機器は、自動または制御を意味する電子機器を必要とせず、したがって、その構成および具体化は、極めて簡単である。
【0012】
かくして、本発明は、以下に説明する限定された順序の範囲内で、物質、多孔性かつ反応性マトリックス(極めて細かいダストとしてのサンド、有機炭素、ケイ酸アルミニウム、水酸化物および他の複合物)で構成された機械的システムを提供する。そのフィルタは、関心のある工業システム内に含まれている放出物の程度に応じて、ある特定の時点で交換されなければならない。
【0013】
この説明全体は、汚染空気の浄化のために開発され、しかも工業システム、例えば熱電プラント、精錬所ならびに厨房および車両ならびにとりわけ炭化水素燃焼で働く工業、および輸送に適合可能な装置に関する。
【0014】
本発明の別の目的は、基本的に、関心のあるガスの捕捉および変換のために重要な3つの順序をなすステップから成る方法を提供することにある。第1ステップは、工業用燃焼からの細かいダストの捕捉である。第2および第3のステップは、温室化効果(GHE)に起因するガスの捕捉および変換を取り扱う。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】本発明のシステムを用いた場合とこれを用いない場合におけるCO
2の実験的な流量比較(ml/min)を示す図である。
【
図3】市販の車両内で費やした時間の関数としてのNO
Xの量(ppm)に対する開発した反応器の作用効果を示す図である。
【
図4】市販の車両の排気部内での捕捉試験を受ける前(左側)および実験的試験を受けた後(右側)における細かいダストに関する補足フィルタのコンポーネントを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明のシステムは、2つのモジュールで構成されている。汚染空気の入口(C)に隣接して配置された第1のモジュール(A)は、湿度がないように光(太陽光)で前もって処理されたサンドを含む30~80ミクロンシーブステンレス鋼篩目によって隔てられた機械的フィルタ、有機炭素フィルタ、および追加されたケイ酸アルミニウムフィルタで構成されている。
【0017】
第1のモジュール(A)から見て下方に位置する第2のモジュール(B)は、一連の小型反応器または30~40ミクロンメッシュのフィルタであり、機能が炭素酸化物(COX)および窒素酸化物(NOX)を捕捉して変換することにある分子変換器(化学的求核性薬剤)を備えている。
【0018】
30~40ミクロンメッシュのフィルタである第2のモジュール(B)は、2つの部分に分割されることを追加的に述べることが重要である。第1の部分は、細かい200ミクロンダストまで細断させた固体金属水酸化物(NaOHおよびKOH)を収容した化学的反応器(B.1)であり、反応器のこの区分の目的は、炭素酸化物(COX)を捕捉して変換することにある。第2の部分は、同様のサイズまで細断された固体ケトン(5~40%)、グアニジン(5~40%)、および固体有機硫化物、例えばチオ尿素(5~40%)の混合物を収容した化学反応器(B.2)であり、反応器のこの区分の目的は、窒素酸化物(NOX)を捕捉して変換することにある。
【0019】
好ましい開発例において、本発明は、有機および無機生成物へのCO2の変換のために存在する多酵素複合体、例えば、ピルビン酸カルボキシラーゼ、プロピオン酸カルボキシラーゼ、カルボニックアンヒドラーゼ(炭酸脱水酵素)、ルビスコ(Rubisco :リブロースビスリン酸カルボキシラーゼ)、他のカルボキシラーゼ、を含む粒子状物質中に浸漬された酵素のカクテルを含む補助フィルタを更に含む。このフィルタは、第1の化学反応器(B.1)と第2の化学反応器(B.2)との間に配置されている。
【0020】
これらモジュールは、ブライドル(bridle)型継手で互いに連結されるとともに支持材料により調節され、かくして、取り外しが容易な安全継手の実現が可能である。
【0021】
工業上の要望および反応器の設計に応じて、追加の改造手段、例えば火花またはボルタ電池アークの可変場を生じさせ、かくしてメタンの変換および気体COXへの炭素粒子の酸化を可能にする一対の電極板が反応器中に組み込まれるのが良く、これら電極板は、電流に対する隔離表面上に設置される。好ましい開発例として、この一対の電極板は、電気コイルにより提供される電圧差によって給電される導電性金属メッシュに対応するのが良く、これらは、電気導電性に対して耐性のある材料により装置内に設けられる。さらに、圧力弁が汚染除去空気の入口または出口(D)のところに位置するとともに/あるいはモジュール相互間に位置した状態で、これら2つは、各区分内において空気圧力を調節する。温度が300℃よりも十分低い工業システムでは、本発明の装置は、極めて耐性のある材料、例えば安定性、耐性、および軽量にする炭素繊維で作られる。最後に、極めて高い流量のシステムでは、気体および液体のトラップがシステムを通る流れの中に見受けられる空気とは異なる気体を分離するために用いられる。
【0022】
空気を浄化するための全体的な原理は、以下のステップを含む。
1.有機物燃焼の際に放出され、サンドフィルタ、有機炭素およびケイ酸アルミニウムによって捕捉される固体粒子(スート)の分離、その目的は、後方の反応性フィルタの汚染を回避することにあり、なお、かかる汚染は、同時にこれらの反応性を低下させる場合がある。両方のマイナスの観点は、分離および後方の捕捉器具のクリーニングに関連したプロセスに影響を及ぼすとともに更に複雑にする場合がある。
【0023】
2.固体金属水酸化物を収容した装置の炭素酸化物(CO、CO2)の捕捉。
【0024】
3.オプションとして、粒子状物質中に浸漬された酵素のカクテルを含む補助フィルタによる有機および無機生成物へのCO2の変換。
【0025】
4.ダストの形態をしたケトン、グアニジン、および有機硫化物の混合物を収容したモジュールの窒素酸化物(NOX)の捕捉。
【0026】
実験による評価
装置の効率を判定するため、以下の方法を利用して以下のパラメータを評価した(汚染物の量の変化)。
【0027】
1.流量変化の研究。10分間から最高1.5時間(1時間と30分)までの連続した時間の経過中、極めて純粋な市販の源による別々の実験の際に別個独立に出されるCOおよびCO2流量変化(5、40、50、70、80、および120ml/min)を研究した。AGILENT ADM2000 フラックスメータにより測定を行った。統計学的有効性および高い信頼性を得るため、これら実験を―制御された条件(流量、温度、圧力および湿度)下で―ラボにおいて1200回繰り返した。
【0028】
他方、実験を同一の条件下で、しかしながら観察された作用効果が用いられた材料の反応性の結果であるようにするために反応器内に不活性材料を用いて実験を行った(コントロールまたは証拠)。加うるに、Δp実験を装置の入口側および出口側圧力を考慮して、携帯型燃焼分析機器(Bacharach ‐PCA3)の助けにより実施した(圧力変化)。
【0029】
2.市販の車両の排気管から出たCOXの量(ppm)の研究。開発した浄化装置の存在下および不在下において、これら変数を携帯型燃焼分析機器(Bacharach ‐PCA3)およびCO2携帯型測定装置(AMPROBE CO2‐100)の助けにより取った。これら実験を1時間半あたり10秒の連続した時間の経過で繰り返したが、平均としては10回の繰り返しであった。
【0030】
他方、同一の条件下ではあるが観察された作用効果が用いられたフィルタの反応性の結果であるようにするために反応器内に不活性材料を用いて実験を実施した(コントロールまたは証拠)。排気管に結合された反応器の入口側および出口側区分内に圧力変動が生じた。
【0031】
3.NOXの量(ppm)の変化の分析。研究対象のNOX源は、市販の車両の排気管から出た量であり、これは、開発した浄化装置の存在下でまたは不在下において携帯型燃焼分析機器(Bacharach ‐PCA3)の助けにより測定された。高純度市販NOXについては研究を行わなかった。というのは、これらは、市場では役立たないからである。加うるに、同じ実験の10回の繰り返しを最高5分までの60秒間の連続した時間経過においてこれらのそれぞれのコントロールで実施した。
【0032】
これら試験のために用いた市販の車両は、1.6Lガソリンエンジン4気筒の2009年型ファミリーカーであった。これら試験に用いた流量は、720L/minであった。
【0033】
4.捕捉フィルタの燃焼微細ダストを捕捉するための能力。A.1、A.2およびA.3フィルタを市販の車両(1995年型バン)の排気管中に組み込んだが、これは、触媒を備えておらず、それによりこの車両は、排気管を通って極めて微細な汚染ダストを放出することが可能であった。5分間後、装置の内部コンポーネントを取り出し、そして写真による記録を行い、これは、フィルタモジュールの捕捉能力を証拠付けるものである。
【0034】
結果および考察
炭素酸化物(COX)の量の変化
COXの大気中における増加は、世界的な温暖化および結果としての暴風活動の増加、北極南極の氷冠が溶けること、および天候の一貫性のない挙動の主要な原因(70%以上)であり、かかる天候の一貫性のない挙動はまた、多くの自然災害の原因である。
【0035】
開発した反応器を用いてまたは用いないで測定したCO
Xの流量および量に関連付けられて得られた結果は、
図2で理解でき、
図2は、時間の関数としてCO
X流量(ml/min)に対する開発した反応器の作用効果を示している。CO
X(COおよびCO
2)源の流量は、高い純度のものであった。
図2では、CO
2の量は、これらのパーセント量からCO
2源および開発した装置を通って流れる量(5、40、50、70、80、120ml/min)とは無関係に、2~5%(最大量の)で変動する最小量まで数秒間で低下したことが理解でき、すなわち、高純度の市販の源(CO
X)と市販の車両からの源の両方に関し、二酸化炭素の捕捉の効率は、95%~98%までの範囲内にあった。圧力変動には実質的な変化がないことが観察されたことに気付くことに価値があり、このことは、観察結果が装置の反応性または捕捉能力の影響であり、そのフィルタまたは実験上のアーチファクトの妨害の影響ではなかったことを示唆している。
【0036】
NO
X量の変化
NO
Xは、GHG(Green House Gases:温室ガス)の汚染度の最も大きな第2の群(~10%)であり、NO
Xは、これらがいったん大気中に見受けられても捕捉するのが困難である。分析対象の車両のガス放出管または排気管に対して行われた実験では、開発した装置を取り込んだ車両のエネルギー要求の結果として生じる変動にもかかわらず、開発したシステムの存在下において、このシステムは、フィルタの順序付けが有する能力ならびにNO
X有機燃焼の高い汚染物(NO
XおよびCO
X)を捕捉するための反応器内におけるこれらの反応性の証拠(今度の場合も)であるNO
X型ガス(
図3参照)のうちの最大80%を捕捉することができる。さらに、反応器の融通性および単純性は、反応器を任意の工業システムに、そしてこの特定の場合には、車両の排気管に適合させることができる。
【0037】
図3は、時間の関数としてのNO
Xの量(ppm)に対して開発された反応器の影響を示している。NO
X流れ源は、上述の市販の車両から生じている。
【0038】
適用される科学的理由 求電子試薬の反応性または機械量子性は、気体状態の二酸化炭素(COX)および窒素(NOX)の空省エネルギー分子軌道(そのスペイン語の頭文字を取ればOMBED)にかかっており、これは、これら物質を放出する有機物燃焼にもかかわらず、同一である。加うるに、同じことは、求核性試薬の反応性で起こり、この求核性試薬の反応性は、同時に、高占有分子軌道(そのスペイン語の頭文字を取って“OMOA”)のエネルギーによって調整される。その結果、これらの基本的な前提事項(OMOA/OMBED相互作用)を考慮に入れると、GHGの出所としての工業源とは無関係に、GHGが開発した装置を通過するようになっている場合、これら相互間の反応は、自発的かつ不可避であり、すなわち、有機物燃焼がいつ起こった場合であっても、本発明者が開発した機器は、GHGガスが大気中に放出されるのを阻止することができる。それにもかかわらず、この装置の形状および寸法は、標準ではなく、したがって、これらを工業上の要望に応じて適合させなければならない。これは、開発した反応器が工業レベルで、汚染源のうちで陸上、海事、および空中輸送、熱線プラント、火災、および工業によって生じる汚染問題を解決しなければならないという広い用途を指摘している。
【0039】
工業汚染の固体残留物(スート)の捕捉
図4では、フィルタモジュールの能力(微細なダストの捕捉)は、これらの容易な捕捉を評価するために用いられるディーゼル車両の燃焼から生じる固体残留物の迅速な捕捉について観察できる。これは、かかる粒子が規則がかなり消極的である工業国においてありふれた深刻な呼吸器疾患の原因であるということにより重要である。
【0040】
上述したこの実験上の証拠は全て、開発した装置が役立ち、加うるに、これがエミッション源(商業上または工業上)とは無関係に炭素酸化物(二酸化炭素および一酸化炭素)、窒素酸化物、温室効果の主要な発生源によって生じた有害な作用効果を大幅になくすことが約束されたシステムであるということを示唆している。他方、このシステム(本願の目的)は、健康にとって有害である燃焼によって生じた固体残留物を捕捉する能力を有する。同じ考え方で、上述の反応器は、先行技術の装置の従来の状態よりも構造が著しく簡単であり、この反応器は、多数の機能を有し、この反応器は、コスト高ではなく、更に、この反応器は、どの有機物燃焼も生じさせる任意の工業装置に適合する能力を有する。