(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-28
(45)【発行日】2022-07-06
(54)【発明の名称】可撓性包装材料で使用するためのポリエチレンラミネート
(51)【国際特許分類】
B32B 27/32 20060101AFI20220629BHJP
B65D 65/40 20060101ALI20220629BHJP
【FI】
B32B27/32 E
B65D65/40 D
(21)【出願番号】P 2019554363
(86)(22)【出願日】2018-04-04
(86)【国際出願番号】 US2018026037
(87)【国際公開番号】W WO2018187438
(87)【国際公開日】2018-10-11
【審査請求日】2021-03-23
(31)【優先権主張番号】201741012581
(32)【優先日】2017-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100194423
【氏名又は名称】植竹 友紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ミシュラ、シャシブシャン
(72)【発明者】
【氏名】ラッダ、サチン
【審査官】増永 淳司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0043561(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0229157(US,A1)
【文献】特開2010-221703(JP,A)
【文献】国際公開第2016/196168(WO,A1)
【文献】特表2016-506324(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0328865(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104918784(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 27/32
B65D 65/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラミネート構造であって、
エチレン系ポリマーを含むシーラントフィルムと、
前記シーラントフィルムにラミネートされたプリントフィルムとを含み、前記プリントフィルムは少なくとも3つの層を備え、15~30μmの全厚を有し、前記プリントフィルムは、中間層、シーラントフィルムと中間層の間に配置された内層、及び外層を有し、ここで、
前記中間層は、0.950~0.965g/ccの密度と0.1~20g/10分のメルトインデックス(I
2)を有する少なくとも90重量%の高密度ポリエチレン(HDPE)を含み、I
2は190℃及び2.16kg荷重でASTM D1238に準拠し、
前記内層は、0.925~0.965g/ccの密度と0.1~20g/10分のメルトインデックス(I
2)を有する線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含み、そして
前記外層は、0.925~0.965g/ccの密度と0.1~20g/10分のメルトインデックス(I
2)を有する線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含み、
前記ラミネート構造は、光沢がASTM D2457に従って45℃で測定される少なくとも40%の光沢値を示す、ラミネート構造。
【請求項2】
前記プリントフィルムの中間層が、100重量%のHDPEを含む、請求項1に記載のラミネート構造。
【請求項3】
前記プリントフィルムの中間層が、0.960~0.965g/ccの密度であり、0.5~1.0g/10分のメルトインデックス(I
2)である
、請求項
1または2に記載のラミネート構造。
【請求項4】
前記プリントフィルムの内層、外層、又は両方が、さらに、3~10のMWD及び0.5~5g/10分のメルトインデックス(I
2)を有する低密度ポリエチレン(LDPE)を含み、前記MWDはMw/Mnとして定義され、Mwは重量平均分子量であり、Mnは数平均分子量である
、請求項
1~3のいずれか一項に記載のラミネート構造。
【請求項5】
前記プリントフィルムの内層、外層、又は両方が、少なくとも50重量%のLLDPEを含む
、請求項
1~4のいずれか一項に記載のラミネート構造。
【請求項6】
前記プリントフィルムの内層、外層、又は両方のLLDPEの密度が、0.930~0.940g/ccであり、0.5~1.5g/10分のメルトインデックス(I
2)である
、請求項
1~5のいずれか一項に記載のラミネート構造。
【請求項7】
前記プリントフィルムの内層、外層、又は両方が、60~95重量%のLLDPE及び5~40重量%のLDPEを含む、請求項4に記載のラミネート構造。
【請求項8】
前記シーラントフィルムの前記エチレン系ポリマーが、エチレン-α-オレフィンインターポリマーであり、前記α-オレフィンが1つ以上のC
3-C
12オレフィンを含む
、請求項
1~7のいずれか一項に記載のラミネート構造。
【請求項9】
前記シーラントフィルムの前記エチレン系ポリマーが、0.900~0.925g/ccの密度及び0.1~20g/10分のメルトインデックス(I
2)を有するエチレン-α-オレフィンインターポリマーである
、請求項
1~8のいずれか一項に記載のラミネート構造。
【請求項10】
前記シーラントフィルムが、ポリオレフィンプラストマー、LDPE、又は両方を含む
、請求項
1~9のいずれか一項に記載のラミネート構造。
【請求項11】
前記プリントフィルム、前記シーラントフィルム、又はその両方が、それぞれ独立してインフレーションフィルム、又はキャストフィルムである
、請求項
1~10のいずれか一項に記載のラミネート構造。
【請求項12】
前記プリントフィルムの全厚が25μm未満である
、請求項
1~11のいずれか一項に記載のラミネート構造。
【請求項13】
前記プリントフィルムが、内層、中間層、及び外層のそれぞれの層の厚さの比率を1:3:1に規定する
、請求項
1~12のいずれか一項に記載のラミネート構造。
【請求項14】
請求項
1~13のいずれか一項に記載のラミネート構造を含む物品。
【請求項15】
前記物品が、可撓性包装材料である、請求項14に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2017年4月7日に出願された「可撓性包装材料で使用するためのポリエチレンラミネート」と題されたインド特許出願第201741012581号の優先権を主張する。
【技術分野】
【0002】
本明細書に記載の実施形態は、一般的に、可撓性包装材料で使用されるラミネートに関し、より具体的には、可撓性包装材料で使用されるポリエチレンラミネートに関する。
【背景技術】
【0003】
リサイクル性の改善は、可撓性包装メーカーにとって継続的な目標である。この目標を達成するために、一つのポリマー群で作られる場合、可撓性パウチなどの可撓性包装材料は、より容易にリサイクルすることができるため、単一材料のポリマーで作られたラミネートが検討されてきた。
【0004】
従来の可撓性包装ラミネートは、複数のポリマー群を使用するポリマー基板、例えば、プリントフィルムとしてのポリエステル(PET)、シーラントフィルムとしてのポリエチレン(PE)を含む。バリア特性をさらに強化する必要がある製品については、アルミニウム箔、金属化フィルム、又はバリア樹脂の追加層を含めることができる。これらの従来のPET/PEラミネートは、容易にリサイクルすることはできないが、酸素、光、湿気からのバリア保護を提供し、可撓性パッケージに含まれる製品を保護し、消費者、小売業者、及びサプライヤが必要とする保存期間を提供する。さらに、これらのPET/PEラミネートは、優れた印刷登録と印刷効率を提供する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の単一材料の可撓性包装ラミネート(PE/PE)、例えば、ポリエチレンの可撓性包装ラミネートは、PETフィルムの所望の印刷登録及び所望の印刷効率を満たすことができない。従来のポリエチレンプリントフィルムは、高速印刷プロセス中に伸びる傾向があり、これは望ましくない。グラビア印刷機でポリエチレンフィルムを印刷する場合、フィルムの伸びの問題により、印刷速度を少なくとも30~40%下げる必要がある。
【0006】
したがって、従来のPET/PEラミネートの所望のバリア保護及び所望の印刷特性も満たすと同時に、リサイクル性を向上させる単一材料ポリエチレンラミネートが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の実施形態は、これらの必要性を満たし、このリサイクル性を向上させると同時に、可撓性包装製造に適したバリア保護及び印刷特性も達成する単一材料ポリエチレンラミネート構造に関する。従来の単一材料ポリエチレンラミネート構造とは異なり、本ラミネート構造の実施形態は、印刷速度を損なうことなく適切な印刷登録を提供する。
【0008】
本開示の少なくとも一つの実施形態に従って、ラミネート構造が提供される。ラミネート構造は、エチレン系ポリマーを含むシーラントフィルム、及びシーラントフィルムにラミネート加工されたプリントフィルムを含み、プリントフィルムは少なくとも三層を含み、15~30μmの全厚を有する。プリントフィルムは、中間層、シーラントフィルムと中間層との間に配置された内層、及び外層を含む。中間層は、0.950~0.965g/ccの密度、及び0.1~20g/10分のメルトインデックス(I2)を有する少なくとも90重量%(wt.%)の高密度ポリエチレン(HDPE)ポリマーを含み、I2は、ASTM D1238に従って、190℃及び2.16kgの負荷で測定される。内層は、0.925~0.965g/ccの密度、及び0.1~20g/10分のメルトインデックス(I2)を有する線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含み、外層は、0.925~0.965g/ccの密度、0.1~20g/10分のメルトインデックス(I2)を有する線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含む。ラミネート構造は、少なくとも40%の光沢値を示し、光沢はASTM D2457に従って45℃で測定される。
【0009】
これらの及び他の実施形態は、以下の発明を実施するための形態においてより詳細に説明される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本出願の特定の実施形態について説明する。しかしながら、本開示は異なる形態で具体化されてもよく、本開示に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であるように、また当業者に本主題の範囲を十分に伝えるように提供される。
【0011】
用語「ポリマー」は、同一又は異なる種類のモノマーに関わらず、モノマーを重合することによって製造されたポリマー化合物を指す。したがって、総称のポリマーは、一つのタイプのみのモノマーから製造されるポリマーを指すために通常用いられる用語「ホモポリマー」、並びに二つ以上の異なるモノマーから製造されるポリマーを指す「コポリマー」を包含する。本明細書で使用される、「インターポリマー」という用語は、少なくとも二つの異なるタイプのモノマーの重合によって製造されるポリマーを指す。したがって、インターポリマーの総称には、コポリマー、及びターポリマーなどの2種類以上の異なるモノマーから製造されたポリマーが含まれる。
【0012】
「ポリエチレン」又は「エチレン系ポリマー」は、50重量%を超えるエチレンモノマーから誘導された単位を含むポリマーを意味するものとする。これは、ポリエチレンホモポリマー又はコポリマー(二つ以上のコモノマーに由来する単位を意味する)を含む。当該技術分野において既知であるポリエチレンの一般的な形態としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、非常に低い密度のポリエチレン(VLDPE)、線状及び実質的に線状の低密度樹脂の両方を含むシングルサイト触媒線状低密度ポリエチレン(m-LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、並びに高密度ポリエチレン(HDPE)が挙げられる。
【0013】
「可撓性包装」又は「可撓性包装材料」という用語は、当業者によく知られているさまざまな非剛性容器を包含する。これらには、パウチ、スタンドアップパウチ、ピローパウチ、既製のパッケージなどが含まれる。
【0014】
本明細書で使用される「単一材料」という用語は、ラミネート構造が実質的にポリエチレンから構成されることを意味し、「実質的に」とは、ラミネート構造の総重量に基づいて、少なくとも95重量%のポリエチレン、又は少なくとも99重量%のポリエチレン、又は少なくとも99.5%のポリエチレン、又は少なくとも99.9重量%を意味する。
【0015】
本明細書で使用される「プリントフィルム」は、可撓性パッケージの製造において印刷が行われるフィルムであるラミネート構造の外側フィルムを指す。多くの実施形態は、印刷プライマー層、バリア層、オーバープリントワニス層、又は可撓性包装の技術の当業者に知られている他の層など、プリントフィルム上に外部に配置される追加の層を企図するため、用語「外層」は最外層と解釈されるべきではない。
【0016】
本明細書で使用される「シーラントフィルム」は、プリントフィルムに対して内側に配置されたラミネート構造の内側フィルムを指す。いくつかの実施形態は、シーラントフィルム上に内部に配置された追加の層、例えばバリア層などを企図するため、用語「内層」は最内層と解釈されるべきではない。
【0017】
次に、本開示の様々なラミネート構造の実施形態を詳細に参照する。ラミネート構造は、シーラントフィルムと、シーラントフィルムにラミネートされたプリントフィルムとを含む。単層又は多層構造であり得るシーラントフィルムは、エチレンベースのポリマーを含み得、プリントフィルムは、15~30μmの全厚を有するエチレンベースの多層フィルムである。プリントフィルムは、少なくとも三層、具体的には中間層、シーラントフィルムと中間層の間に配置された内層、及び外層を含む。
【0018】
プリントフィルム
【0019】
印刷層の中間層は、剛性を提供し、キャストフィルム又はインフレーションフィルム押出プロセス中のゲル化に抵抗するポリエチレン組成物を含む。一実施形態では、中間層は少なくとも90重量%を含み、密度が0.950~0.965g/cc、メルトインデックス(I2)が0.1~20g/10分の高密度ポリエチレン(HDPE)を含み、ここでI2はASTM D1238に従って190℃及び2.16kgの荷重で測定される。
【0020】
チーグラーナッタ触媒、フィリップス触媒、メタロセン触媒、ポストメタロセン触媒、拘束幾何錯体(CGC)触媒、ビフェニルフェノール(BPP)錯体触媒などの1種以上の触媒の存在下で、エチレンと1種以上のα-オレフィンコモノマーとの重合から製造されるポリエチレン共重合体、HDPEを製造するために様々な方法が企図される。特定の実施形態では、プリントフィルムの中間層のHDPEはメタロセン触媒から製造されてもよい。α-オレフィンコモノマーは、C3-C12オレフィンモノマーを含むことができる。一実施形態では、HDPE中のα-オレフィンコモノマーは、1-オクテンである。
【0021】
さらなる実施形態では、プリントフィルムの中間層は、少なくとも95重量%のHDPE、又は少なくとも99重量%のHDPE、又は100重量%のHDPEを含んでもよい。理論に制限されることなく、中間層のHDPEは、高速印刷プロセスの伸びに耐える剛性をプリントフィルムに提供する。さらに、従来のポリエチレンプリントフィルムとは異なり、本プリントフィルムは、所望の印刷性能を得るために印刷速度を低下させる必要がない。さらに、プリントフィルムのHDPEの密度は、0.955~0.965g/cc、又は0.960~0.965g/ccである。さらなる実施形態において、メルトインデックス(I2)は、0.2~10.0g/10分、又は0.3~5.0g/10分、又は0.5~1.0g/10分であってもよい。さまざまな市販のHDPE製品が適していると考えられ、例えば、The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)のELITE(商標)5960Gが適している。
【0022】
内層と外層は、プリントフィルムに審美的な利点(光沢や透明度など)を提供する。一つ以上の実施形態において、内層と外層は、ラミネート構造が少なくとも40%の光沢値を達成することを可能にし、光沢は、ASTM D2457に従って45℃で測定される。内層及び外層は、それぞれ独立して、0.925~0.965g/ccの密度及び0.1~20g/10分のメルトインデックス(I2)を有する線状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、内層及び外層は、同じLLDPE成分又は異なるLLDPE成分を含む。
【0023】
HDPEと同様に、内層と外層のLLDPEを製造するためのさまざまな方法が考えられる。LLDPEは、チーグラーナッタ触媒、メタロセン触媒、ポストメタロセン触媒、又はCGC触媒などの1種以上の触媒の存在下で、エチレンと1種以上のα-オレフィンコモノマーとの重合から製造されるポリエチレンコポリマーである。
【0024】
他の実施形態では、プリントフィルムの内層、外層、又は両方のLLDPEは、0.930~0.950g/cc、又は0.930~0.940g/ccの密度を有してもよい。さらに、LLDPEのメルトインデックス(I2)は、0.2~10g/10分、又は0.5~1.5g/10分であってもよい。
【0025】
さらに、プリントフィルムの内層、外層、又は両方は、少なくとも50重量%のLLDPE、又は少なくとも60重量%のLLDPE、又は少なくとも70重量%のLLDPE、又は少なくとも80重量%のLLDPE、又は少なくとも90重量%のLLDPE、又は100重量%のLLDPEを構成してもよい。
【0026】
さまざまな市販のLLDPE製品が、プリントフィルムの内層と外層に適していると考えられている。適切な例として、The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から市販されているDOWLEX(商標)2038.68G及びDOWLEX(商標)2036Gが挙げられる。
【0027】
さらなる実施形態において、プリントフィルムの内層、外層、又は両方は、0.5~5g/10分のメルトインデックス(I2)、及び3~10の分子量分布(MWD)を有する低密度ポリエチレン(LDPE)を含み得、ここで、MWDはMW/Mnとして定義され、Mwは重量平均分子量であり、Mnはゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定される数平均分子量である。
【0028】
一つ以上の実施形態において、プリントフィルムの内層、外層、又は両方のLDPEは、0.900~0.940g/cc、又は0.910g/cc~0.930g/cc、又は0.915g/cc~0.925g/ccの密度を有してもよい。さらに、LDPEのメルトインデックス(I2)は、1.0~5.0g/10分、又は1.0~3.0g/10分、又は1.5~2.5g/10分であってもよい。
【0029】
インドのReliance Industries LtdのRELENE(登録商標)1020FA20など、さまざまな市販LDPE製品がプリントフィルムの内層と外層に適していると考えられている。他の市販の例として、DOW(商標)LDPE352EとDOW(商標)LDPE450Eが挙げられ、両方ともThe Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から入手可能である。
【0030】
プリントフィルムの内層、外層、又は両方がLLDPE及びLDPEを含む実施形態では、プリントフィルムの内層、外層、又は両方は少なくとも5重量%のLLDPEを含んでもよい。一実施形態では、内層、外層、又は両方は、60~95重量%のLLDPE、及び5~40重量%のLDPEから構成されてもよい。さらなる実施形態において、プリントフィルムの内層、外層、又は両方は、80~95重量%のLLDPE、及び5~20重量%のLDPEを含んでもよい。さらに別の実施形態では、プリントフィルムの内層、外層、又は両方は、90~95重量%のLLDPE、及び5~10重量%のLDPEを含んでもよい。
【0031】
上記の説明では、15~30μmの厚さの三層多層プリントフィルムに焦点を当てているが、他のさまざまな追加の厚さ及び層構成も適している。例えば、プリントフィルムは4つ以上の層を含むことが考えられる。さらに、プリントフィルムの全厚は、25μm、若しくは20μm未満である。理論に制限されることなく、本プリントフィルムは驚くべきことに、これらのより薄い厚さを使用しながら、従来のPE/PETラミネートに典型的な印刷速度で効果的な印刷品質を達成する。加えて、プリントフィルムは、それぞれ内層、中間層、及び外層の層の厚さによる比率によって定義されてもよい。たとえば、1:1:1~1:5:1など、さまざまな比率が考えられる。一実施形態では、プリントフィルムは、内層、中間層、及び外層それぞれについて、層の厚さの比率が1:3:1で定義されてもよい。
【0032】
シーラントフィルム
【0033】
さまざまなポリエチレン組成及び層構成が、シーラントフィルムに適していると考えられている。例えば、単層又は多層構成は、シーラントフィルムに適していると見なされている。一つ以上の実施態様において、シーラントフィルムは、α-オレフィンは、一つ以上のC3-C12オレフィンを含むエチレン-α-オレフィン共重合体を含むことができる。一実施形態では、α-オレフィンは1-オクテンを含んでもよい。
【0034】
別の実施形態では、シーラントフィルムのエチレン系ポリマーは、0.900~0.925g/ccの密度及び0.1~20g/10分のメルトインデックス(I2)を有することができる。さらなる実施形態において、シーラントフィルムのエチレン系ポリマーは、0.910~0.920g/cc、又は0.915~0.920g/ccの密度を有し得る。加えて、シーラントフィルムのエチレン系ポリマーは、0.1~2g/10分、又は0.5~1.0g/10分のメルトインデックス(I2)を有し得る。さまざまな市販製品がシーラントフィルムに適していると考えられている。適切な市販例として、ELITE(商標)5400GとELITE(商標)5401Gが挙げられ、両方ともThe Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から入手可能である。
【0035】
さらなる実施形態では、シーラントフィルムは、追加のエチレン系ポリマー、例えば、ポリオレフィンプラストマー、LDPE、又はその両方を含んでもよい。シーラントフィルムのLDPEは、プリントフィルムについて上に挙げたポリマーを含んでもよい。ポリオレフィンプラストマーは、0.2~5g/10分、又は0.5~2.0g/10分のメルトインデックス(I2)を有し得る。さらに、ポリオレフィンプラストマーは、0.890g/cc~0.920g/cc、又は0.900~0.910g/ccの密度を有し得る。さまざまな市販のポリオレフィンプラストマーがシーラントフィルムに適していると考えられてる。一つの適切な例は、The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から入手可能なAFFINITY(商標)PL1881Gである。
【0036】
上述したように、シーラントフィルムはまた、他の実施形態では、多層膜であってもよい。一実施形態では、多層シーラントフィルムは、プリントフィルムの内層に近い外層、内層、及びシーラントフィルムの内層とシーラントフィルムの外層との間に配置された中間層を含む三層フィルムである。一実施形態では、中間層、外層、又はシーラントフィルムの両方において、上述したエチレン系ポリマー、すなわち、0.900~0.925g/ccの密度及び0.1~20g/10分のメルトインデックス(I2)を有するエチレン系重合体を含むことができる。別の実施形態では、シーラントフィルムの内層は、ポリオレフィンプラストマー及びLDPEをさらに含んでもよい。特定の実施形態では、内層は、40~60重量%のエチレン系ポリマー、20~40重量%のポリオレフィンプラストマー、及び20~40重量%のLDPEを構成してもよい。さらなる実施形態では、内層は、45~55重量%のエチレン系ポリマー、25~35重量%のポリオレフィンプラストマー、及び25~35重量%のLDPEを構成してもよい。
【0037】
プリントフィルムと同様に、シーラントフィルムは、それぞれ内層、中間層、及び外層の層厚ごとの比率によって定義することもできる。たとえば、1:1:1~1:5:1など、さまざまな比率が考えられる。一実施形態では、シーラントフィルムは、内層、中間層、及び外層それぞれについて、層の厚さの比率が1:1:1に定義されてもよい。
【0038】
上記のプリントフィルム及びシーラントフィルムの成分に加えて、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、成核剤、フィラー、スリップ剤、難燃剤、可塑剤、加工などの他のポリマー添加剤助剤、潤滑剤、安定剤、発煙抑制剤、粘度調整剤及び粘着防止剤を含めることができる。特定の実施形態では、スリップ剤、粘着防止剤、又はその両方が、プリントフィルム及び/又はシーラントフィルムのポリマーのうちの一つ以上に含まれる。
【0039】
可撓性パッケージの製造方法
【0040】
様々な方法論は、プリントフィルム、シーラントフィルムを製造するために企図される。例えば、多層プリントフィルムは、キャストフィルム押出成形、又はインフレーションフィルム押出によって製造されてもよい。同様に、多層シーラントフィルムは、キャストフィルム押し出し、又はインフレーションフィルム押し出しによって製造することもできる。一つ以上の実施形態において、多層シーラントフィルムはインフレーションフィルムであり、一方、多層プリントフィルムはキャストフィルム又はインフレーションフィルムである。
【0041】
フィルムをインフレーション又はキャストした後、プリントフィルムに印刷プロセスが行われる場合がある。さまざまな印刷プロセスが、キャスト又はインフレーションプリントフィルムに適していると考えられている。これらの印刷プロセスには、グラビア印刷、フレキソ印刷、及びオフセット印刷が含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態において、プリントフィルムは輪転グラビア印刷を受けてもよい。特定の実施形態において、プリントフィルムは、従来のPET/PEラミネートに典型的に利用される印刷速度で逆グラビア印刷される。グラビア印刷機のローラー間の張力は、従来のフィルムの過剰な伸びを引き起こし、印刷登録が不十分になる場合がある。理論に拘束されるものではないが、本は、過剰な伸びを防ぎ、それにより所望の印刷性能を達成するプリントフィルムために必要な剛性を有すると考えられている。一つ以上の実施形態において、本発明のプリントフィルムは、グラビア印刷機で2mm未満伸びるのに対して、従来のポリエチレンプリントフィルムは約6mm伸びることがある。
【0042】
当業者によく知られている様々な方法も、プリントフィルムとシーラントフィルムをラミネートして本ラミネート構造を製造するのに適していると考えられている。プリントフィルムとシーラントフィルムを接着する無溶剤型接着剤は、ドライラミネーションプロセスに利用することができる。適切な市販の無溶剤接着剤は、The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から入手可能な無溶剤接着剤MOR-FREE(商標)を含むことができる。
【0043】
あるいは、様々な追加のプロセスを使用して、ラミネート構造から可撓性パッケージを製造してもよい。これらには、ヒートシール又は当業者によく知られている他のプロセスが含まれ得る。
【実施例】
【0044】
以下の実施例は、本開示の特徴を説明するものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0045】
ラミネートポリマー及び添加剤
【0046】
ELITE(商標)5400Gは、The Dow Chemical CompanyのINSITE(商標)テクノロジーから製造された強化ポリエチレン樹脂である。ELITE(商標)5400Gは、2.16kgの荷重及び190℃の温度、0.916g/cm3の密度でASTM D1238に従って測定されたとき、1.00g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。ELITE(商標)5400Gは、The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から市販されている。
【0047】
ELITE(商標)5401Gは、The Dow Chemical CompanyのINSITE(商標)テクノロジーから製造された強化ポリエチレン樹脂である。ELITE(商標)5401Gは、2.16kgの荷重及び190℃の温度、0.918g/cm3の密度でASTM D1238に従って測定されたとき、1.00g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から市販されているELITE(商標)5401Gには、2500ppmのアンチブロック添加剤と1000ppmのスリップ添加剤も含まれている。
【0048】
ELITE(商標)5960Gは、2.16kgの荷重及び190℃の温度、0.962g/cm3の密度でASTM D1238に従って測定されたとき、0.85g/10分のメルトインデックス(I2)を有する高密度ポリエチレン樹脂である。The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から市販されているELITE(商標)5960Gは、3000ppmのアンチブロック添加剤も含まれている。
【0049】
Borstar(登録商標)FB2230は、2.16kgの荷重及び190℃の温度、0.923g/cm3の密度でASTM D1238に従って測定されたとき、0.25g/10分のメルトインデックス(I2)を有するポリエチレン樹脂である。Borstar(登録商標)FB2230はBorouge PTE Ltdから市販されている。
【0050】
DOWLEX(商標)2038.68Gは、2.16kgの荷重及び190℃の温度、0.935g/cm3の密度でASTM D1238に従って測定されたとき、1.0g/10分のメルトインデックス(I2)を有する線状低密度ポリエチレン樹脂である。DOWLEX(商標)2038.68Gは、The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から市販されている。
【0051】
RELENE(登録商標)1020FA20は、2.16kgの荷重及び190℃の温度、0.920g/cm3の密度でASTM D1238に従って測定されたとき、2.0g/10分のメルトインデックス(I2)を有する低密度ポリエチレン樹脂である。RELENE(登録商標)1020FA20は、インドのReliance Industries Ltdから市販されている。
【0052】
DOWLEX(商標)2036Gは、2.16kgの荷重及び190℃の温度、0.935g/cm3の密度でASTM D1238に従って測定されたとき、2.5g/10分のメルトインデックス(I2)を有する線状低密度ポリエチレン樹脂である。DOWLEX(商標)2036Gは、The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から市販されている。
【0053】
AFFINITY(商標)PL1881Gは、The Dow Chemical CompanyのINSITE(商標)触媒テクノロジーから製造されたポリオレフィンプラストマーである。AFFINITY(商標)PL1881Gは、2.16kgの荷重及び190℃の温度、0.904g/cm3の密度でASTM D1238に従って測定されたとき、1.00g/10分のメルトインデックス(I2)を有する。The Dow Chemical Company(ミシガン州ミッドランド)から市販されているAFFINITY(商標)PL1881Gは、2500ppmのアンチブロック添加剤と750ppmのスリップ添加剤も含まれる。
【0054】
RELENE(登録商標)F19010は、2.16kgの荷重及び190℃の温度、0.918g/cm3の密度でASTM D1238に従って測定されたとき、0.90g/10分のメルトインデックス(I2)を有するブテンコモノマーベースの線状低密度ポリエチレン樹脂である。RELENE(登録商標)F19010は、インドのReliance Industries Ltdから市販されている。
【0055】
実験1-従来のPE/PEラミネートとの比較
【0056】
実験1では、二つのラミネート構造(実施例1及び2)を、従来のポリエチレンプリントフィルムを有する従来のラミネート(比較例1)と比較した。以下の表1は、本明細書で検討したこれらのラミネート構造の組成を示している。
表1-ラミネート構造
【表1】
【0057】
インフレーションフィルム合成
【0058】
表1のインフレーションシーラントフィルムとインフレーションプリントフィルムの製造に使用されるインフレーションフィルム押出プロセスは、「Windmoeller&Hoelscher(ドイツ)インフレーションフィルムライン」で実施された。インフレーションフィルムラインは、以下の表2に記載される以下の特性を有していた。
表2-インフレーションフィルムラインのパラメーター
【表2】
【0059】
表3に、インフレーションフィルムラインの温度プロファイル、つまりインフレーションフィルムラインのさまざまな位置の温度を示す。
表3-温度プロファイル(℃)
【表3】
【0060】
キャストプリントフィルム合成
【0061】
再び表1を参照すると、実施例2のキャストプリントフィルムは、250メートル/分の出力及び約980mmのフィルム幅を有するColines(イタリア)キャスト押出ラインで作製された。チルドロールの温度は15~20℃だった。キャストフィルムラインの温度プロファイルを次の表4に示す。
表4-温度プロファイル(℃)
【表4】
【0062】
輪転グラビア印刷プロセス
【0063】
次いで、表1のプリントフィルムを250メートル/分の速度を有するRotomac8輪転グラビアカラー印刷機で逆印刷した。
【0064】
ラミネート加工
【0065】
輪転グラビア印刷後、Henkel Corporationの無溶剤接着剤系を使用して、反転印刷されたプリントフィルムとシーラントフィルムをラミネートした。ラミネートは、Nordmeccanicaの無溶媒ラミネーターで250メートル/分の実行速度で行われた。
【0066】
可撓性パウチの製造
【0067】
可撓性パウチの製造に使用された垂直型充填シーリング(VFFS)マシンは、Boschのポリヒートシール(PHS)マシンだった。表5に、動作パラメーターを示す。
表5-VFFS操作パラメーター
【表5】
【0068】
実験結果
【0069】
ラミネートとパウチの両方がテストを受けた。以下の表6に示すように、バリア特性、機械的強度、及び光学特性についてラミネートを試験した。パウチは、可撓性パッケージに塩を充填することにより、貯蔵寿命試験を受けた。
【0070】
表6に示す通り、実施例1のラミネートは、プリントフィルムの中間層にHDPEを含まない比較例1よりも大きな機械的強度をもたらす。光学特性の観点から、実施例1のラミネートは、比較例1と比較して、著しく高い光沢と著しく低いバルクヘイズをもたらす。その結果、実施例1は、従来のポリエチレンプリントフィルムを有するラミネートと比較して、改善された光学的及び機械的強度特性を実証する。
表6
【表6】
【0071】
実験2-PET/PEラミネートとの比較
【0072】
本ラミネートが従来のPE/PEラミネート(比較例1)よりも優れた性能を提供することを実証することに加えて、本ラミネートが、所望の単一材料のリサイクル可能性の利点を提供しながらもPET/PEラミネート(比較例2)と同等の、しばしば優れた性能も提供することを実証するために実験2を実施した。
【0073】
表2に示されるように、ラミネート実施例1及び2を試験し、従来のPET/PEラミネート(比較例2)と比較した。比較例2は、実施例1及び2並びに比較例1と同じシーラントフィルムを含んでいた。プリントフィルムの厚さは20μmで、市販のPETフィルムが含まれている。
表7
【表7】
【0074】
上記の表7に示すように、実施例1及び2は、比較例2と比較してWVTR値が低いことによって実証されるように、改善されたバリア特性を提供する。さらに、機械的特性の観点から、例1及び例2は縦方向(MD)及び横方向(TD)の両方で優れたエルメンドルフ引裂抵抗を提供する。さらに、実施例1及び2は、比較例2のPET/PEラミネートよりも改善された引張特性及びはるかに優れた穿刺抵抗を提供する。
【0075】
試験方法
【0076】
試験方法は、以下を含む:
【0077】
メルトインデックス(I2)
【0078】
2.16kg及び190℃でASTM D-1238に従って、メルトインデックス(I2)を測定した。値は「g/10分」で報告され、10分当たりに溶出したグラムに対応する。
【0079】
密度
【0080】
密度測定用の試料は、ASTM D4703に従って調製され、グラム/立方センチメートル(g/cc又はg/cm3)で報告された。測定は、ASTM D792、方法Bを用いて、試料圧縮の1時間以内に測定を行った。
【0081】
バルクヘイズ
【0082】
バルクヘイズは、ASTM D1003に従って、BYK Gardner Haze-gardを使用して測定した。
【0083】
光沢
【0084】
光沢は、BYK Gardner光沢計マイクログロス45°を用いて、ASTM D2457に従って測定した。
【0085】
透明度
【0086】
透明度は、ASTM D1746で指定されているBYK Gardner Haze-gardを使用して測定される。
【0087】
エルメンドルフ引裂抵抗
【0088】
エルメンドルフ引裂は、ASTM D1922に従って、縦方向(MD)及び横方向(TD)で測定される。
【0089】
穿刺抵抗
【0090】
穿刺抵抗は、TestXpertIIソフトウェアを備えたZWICKモデルZ010で測定される。試験片のサイズは「6”×6”」であり、平均穿刺値を判定するために、少なくとも5回の測定が行われる。丸型試験片ホルダーと共に、1000ニュートンのロードセルを使用する。試験片は、直径4インチの円形試験片である。穿刺抵抗手順は、本明細書に記載のプローブに対する修正を伴って、ASTM D5748―95規格に従う。穿刺プローブは、直径1/2インチのボール型研磨ステンレススチールプローブである。ゲージ長はなく、プローブは、試験片にできるだけ近いが、接触はしていない。プローブが試験片に触れるまでプローブを上げることによって、プローブをセットする。その後、プローブが試験片に触れなくなるまで、プローブを徐々に下げる。それから、クロスヘッドは、ゼロに設定される。最大移動距離を考慮すると、この距離は、約0.10インチである。使用されるクロスヘッド速度は、250mm/分である。厚さは、試験片の中央で測定される。フィルムの厚さ、クロスヘッドの移動距離、及びピーク荷重を使用して、ソフトウェアによる穿刺を判定する。穿刺プローブは、各試験片後に洗浄される。破断時の穿刺力は、破断時の最大ピーク荷重(ニュートン)であり、そして穿刺エネルギーは、荷重/伸び曲線(ジュール)の曲線下面積である。
【0091】
水蒸気透過率(WVTR)
【0092】
水蒸気透過率は、ASTM F1249に従って決定された。
【0093】
フランク曲げ係数
【0094】
フランク曲げ弾性率を測定するために、特定の器具の周りでフィルムを曲げるのに必要な力を測定する。この試験は、ASTM D790の手順に従って曲げの程度を分析する曲げ弾性率試験に類似している。
【0095】
引張り特性
【0096】
引張強度値、具体的には、引張エネルギーと極限「e」は、ASTM D882に準拠したINSTRON UTMデバイスを使用して、縦方向(MD)及び横方向で測定された。
【0097】
添付の特許請求の範囲に定義される本開示の範囲から逸脱することなく、修正及び変更が可能であることは明らかであろう。より具体的には、本開示のいくつかの態様は、本明細書において好ましい又は特に有利であると特定されているが、本開示は、必ずしもこれらの態様に限定されないことが企図される。
【0098】
単数形を使用している特許請求の範囲と図面との組み合わせにおいて、複数形の可能性もまた含むことは明らかであろう。例えば、油バリア層への言及は、少なくとも一つの油バリア層への言及もまた暗黙のうちに含む。