(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-28
(45)【発行日】2022-07-06
(54)【発明の名称】システム、顔認証プラットフォームおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220629BHJP
G06F 21/32 20130101ALI20220629BHJP
G06F 21/45 20130101ALI20220629BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06F21/32
G06F21/45
(21)【出願番号】P 2021145975
(22)【出願日】2021-09-08
【審査請求日】2021-09-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507153069
【氏名又は名称】プロパティエージェント株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】520318074
【氏名又は名称】DXYZ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【氏名又は名称】加島 広基
(72)【発明者】
【氏名】中西 聖
(72)【発明者】
【氏名】新宮 由久
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/107219(WO,A1)
【文献】特開2021-117681(JP,A)
【文献】特開2020-087197(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 21/32
G06F 21/45
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔認証プラットフォームと、管理サーバと、
を備え、
前記顔認証プラットフォームは、
プログラムを実行することによりトークン発行手段、連携情報更新手段および認証手段として機能する第1制御部と、
ユーザの顔画像に関する情報および連携情報を記憶する第1記憶部と、
を有しており、
前記トークン発行手段は、ユーザ端末から連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行して当該ユーザ端末に前記連携用トークンを送信し、
前記連携情報更新手段は、前記管理サーバから連携完了通知を受けると当該管理サーバとの連携を行うよう前記第1記憶部に記憶されている前記連携情報を更新し、
前記認証手段は、
連携している前記管理サーバにより管理される認証端末のみから受け付けたユーザの顔画像に関する情報と、前記第1記憶部に記憶されているユーザの顔画像に関する情報とを比較することによりユーザの認証を行い、
前記認証手段によりユーザの認証が行われると、前記認証端末に関連する前記管理サーバに認証情報が送信され、
前記管理サーバは、
前記顔認証プラットフォームから認証情報が送られると、前記認証端末が設置されているサービス機関に設けられた処理装置により所定の処理を行わせ、
前記管理サーバは、プログラムを実行することにより連携完了通知手段として機能する第2制御部を有しており、
前記連携完了通知手段は、前記ユーザ端末から前記連携用トークンを受け付けると前記顔認証プラットフォームに連携完了通知を送信
し、
前記管理サーバに対応するアプリが前記ユーザ端末にダウンロード可能となっており、当該アプリには、前記顔認証プラットフォームにユーザの顔画像を登録する際に用いられる顔認証アプリと連携するインターフェースが組み込まれており、
前記ユーザ端末において、前記ユーザ端末にダウンロードされて当該ユーザ端末にインストールされた前記管理サーバに対応する前記アプリが実行されると連携開始の指示が入力可能となり、前記ユーザ端末に連携開始の指示が入力されると当該ユーザ端末から前記顔認証プラットフォームに連携開始情報が送信される、システム。
【請求項2】
前記トークン発行手段により前記連携用トークンが発行されると、発行された前記連携用トークンが前記顔認証プラットフォームの前記第1記憶部に記憶され、
前記管理サーバは、前記ユーザ端末から受け付けた前記連携用トークンを記憶する第2記憶部を有している、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記第2制御部は、プログラムを実行することにより更に完了画面表示指示手段として機能し、
前記完了画面表示指示手段は、前記ユーザ端末から前記連携用トークンを受け付けると前記ユーザ端末に完了画面の表示指示を送信する、請求項1または2記載のシステム。
【請求項4】
プログラムを実行することによりトークン発行手段、連携情報更新手段および認証手段として機能する制御部と、
ユーザの顔画像に関する情報および連携情報を記憶する記憶部と、
を備え
た顔認証プラットフォームであって、
前記トークン発行手段は、ユーザ端末から連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行して当該ユーザ端末に前記連携用トークンを送信し、
前記連携情報更新手段は、管理サーバから連携完了通知を受けると当該管理サーバとの連携を行うよう前記記憶部に記憶されている前記連携情報を更新し、
前記認証手段は、
連携している前記管理サーバにより管理される認証端末のみから受け付けたユーザの顔画像に関する情報と、前記記憶部に記憶されているユーザの顔画像に関する情報とを比較することによりユーザの認証を行い、
前記認証手段によりユーザの認証が行われると、前記認証端末に関連する前記管理サーバに認証情報が送信され、前記管理サーバは、前記認証端末が設置されているサービス機関に設けられた処理装置により所定の処理を行わせ、
前記管理サーバに対応するアプリが前記ユーザ端末にダウンロード可能となっており、当該アプリには、前記顔認証プラットフォームにユーザの顔画像を登録する際に用いられる顔認証アプリと連携するインターフェースが組み込まれており、
前記ユーザ端末において、前記ユーザ端末にダウンロードされて当該ユーザ端末にインストールされた前記管理サーバに対応する前記アプリが実行されると連携開始の指示が入力可能となり、前記ユーザ端末に連携開始の指示が入力されると当該ユーザ端末から前記顔認証プラットフォームに連携開始情報が送信される、顔認証プラットフォーム。
【請求項5】
顔認証プラットフォームと、管理サーバとを備えたシステムによる情報処理方法であって、
前記顔認証プラットフォームがユーザ端末から連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行して当該ユーザ端末に前記連携用トークンを送信する工程と、
前記管理サーバが前記連携用トークンを受け付けると前記顔認証プラットフォームに連携完了通知を送信する工程と、
前記顔認証プラットフォームが前記管理サーバから連携完了通知を受けると当該管理サーバとの連携を行うよう前記顔認証プラットフォームの記憶部に記憶されている連携情報を更新する工程と、
前記顔認証プラットフォームが、連携している前記管理サーバにより管理される認証端末のみから受け付けたユーザの顔画像に関する情報と、前記記憶部に記憶されているユーザの顔画像に関する情報とを比較することによりユーザの認証を行う工程と、
前記顔認証プラットフォームによりユーザの認証が行われると、前記認証端末に関連する前記管理サーバに前記顔認証プラットフォームから認証情報が送信され、前記管理サーバは、認証情報が前記顔認証プラットフォームから送信されると前記認証端末が設置されているサービス機関に設けられた処理装置により所定の処理を行わせる工程と、
を備え、
前記管理サーバに対応するアプリが前記ユーザ端末にダウンロード可能となっており、当該アプリには、前記顔認証プラットフォームにユーザの顔画像を登録する際に用いられる顔認証アプリと連携するインターフェースが組み込まれており、
前記ユーザ端末において、前記ユーザ端末にダウンロードされて当該ユーザ端末にインストールされた前記管理サーバに対応する前記アプリが実行されると連携開始の指示が入力可能となり、前記ユーザ端末に連携開始の指示が入力されると当該ユーザ端末から前記顔認証プラットフォームに連携開始情報が送信される、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、システム、顔認証プラットフォームおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、顔データに基づいて認証を行う顔認証システムとして、入力された入力顔データと、予め登録された登録顔データとを照合して本人認証を行う顔認証システムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
特許文献1に記載された顔認証システムでは、カメラにより撮像された撮像画像中の顔部分の画像を用いて対象人物を認証する。また、特許文献2に記載された顔認証システムでは、例えば登録される顔画像が4つの場合、2つを精度保証用の顔パターンとし、1つを外乱成分吸収用の顔パターンとし、1つを更新対象用の顔パターンとしている。そして、新たに顔パターンを登録するときには、事前に登録されている4つの顔パターンのうち、新たに登録される顔パターンとの類似度が2番目に低い更新対象用の顔パターンを削除する。すなわち、新たに登録される顔パターンとの類似度が一番低い外乱成分吸収用の顔パターンを残すことにより、環境のばらつきに順応して顔認証を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-197426号公報
【文献】特開2006-72540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
顔認証プラットフォームを様々なサービス機関と連携させるとユーザにとっての利便性が向上するが、従来は顔認証プラットフォームとサービス機関とを連携させる方法が複雑であるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、ユーザが所持するユーザ端末により顔認証プラットフォームとサービス機関とを簡単に連携させることができ、よってユーザにとっての利便性を向上させることができるシステム、顔認証プラットフォームおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のシステムは、
顔認証プラットフォームと、管理サーバと、
を備え、
前記顔認証プラットフォームは、
プログラムを実行することによりトークン発行手段、連携情報更新手段および認証手段として機能する第1制御部と、
ユーザの顔画像に関する情報および連携情報を記憶する第1記憶部と、
を有しており、
前記トークン発行手段は、ユーザ端末から連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行して当該ユーザ端末に前記連携用トークンを送信し、
前記連携情報更新手段は、前記管理サーバから連携完了通知を受けると当該管理サーバとの連携を行うよう前記第1記憶部に記憶されている前記連携情報を更新し、
前記認証手段は、受け付けたユーザの顔画像に関する情報と、前記第1記憶部に記憶されているユーザの顔画像に関する情報とを比較することによりユーザの認証を行い、
前記管理サーバは、
プログラムを実行することにより連携完了通知手段として機能する第2制御部を有しており、
前記連携完了通知手段は、前記ユーザ端末から前記連携用トークンを受け付けると前記顔認証プラットフォームに連携完了通知を送信することを特徴とする。
【0008】
本発明の顔認証プラットフォームは、
プログラムを実行することによりトークン発行手段、連携情報更新手段および認証手段として機能する制御部と、
ユーザの顔画像に関する情報および連携情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記トークン発行手段は、ユーザ端末から連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行して当該ユーザ端末に前記連携用トークンを送信し、
前記連携情報更新手段は、管理サーバから連携完了通知を受けると当該管理サーバとの連携を行うよう前記記憶部に記憶されている前記連携情報を更新し、
前記認証手段は、受け付けたユーザの顔画像に関する情報と、前記記憶部に記憶されているユーザの顔画像に関する情報とを比較することによりユーザの認証を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明の情報処理方法は、
顔認証プラットフォームと、管理サーバとを備えたシステムによる情報処理方法であって、
前記顔認証プラットフォームがユーザ端末から連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行して当該ユーザ端末に前記連携用トークンを送信する工程と、
前記管理サーバが前記連携用トークンを受け付けると前記顔認証プラットフォームに連携完了通知を送信する工程と、
前記顔認証プラットフォームが前記管理サーバから連携完了通知を受けると当該管理サーバとの連携を行うよう前記顔認証プラットフォームの記憶部に記憶されている連携情報を更新する工程と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシステム、顔認証プラットフォームおよび情報処理方法によれば、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施の形態による顔認証システムを概略的に示す図である。
【
図2】
図1に示す顔認証システムにより連係動作が行われるときの各構成要素間での情報のやりとりを示す図である。
【
図3】
図1に示す顔認証システムにより行われる連携動作を示すフローチャートである。
【
図4】
図1に示す顔認証システムにより連携動作が行われるときのユーザ端末のタッチパネルに表示される画面を示す図である。
【
図5】
図1に示す顔認証システムの顔認証プラットフォームの記憶部に記憶される連携情報を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至
図5は、本実施の形態に係る顔認証システムを示す図である。
【0013】
本実施の形態による顔認証システム1は、顔認証プラットフォーム10と、管理サーバ30とを備えており、顔認証プラットフォーム10および管理サーバ30はインターネット回線等のネットワークを介して通信可能なように接続されている。なお、
図1では1つの管理サーバ30のみが示されているが、実際は様々なサービスに対応する複数の管理サーバ30がそれぞれ顔認証プラットフォーム10に通信可能に接続されている。これらの複数の管理サーバ30は、顔認証プラットフォーム10を運営するシステム会社とは別の会社(具体的には、後述する各サービスの運営会社)のものである。また、各管理サーバ30には、対応する認証端末40がそれぞれインターネット回線等のネットワークを介して通信可能なように接続されている。各認証端末40はインターネット回線等のネットワークを介して通信可能なように顔認証プラットフォーム10に接続されている。また、ユーザが所持するユーザ端末20は、インターネット回線等のネットワークを介して、顔認証プラットフォーム10および管理サーバ30とそれぞれ通信可能に接続されている。このような顔認証システム1の各構成要素について以下に説明する。
【0014】
顔認証プラットフォーム10は、システム会社に設置されているコンピュータ等である。具体的には、顔認証プラットフォーム10は、制御部12(第1制御部)と、記憶部18(第1記憶部)と、通信インターフェース19とを有している。記憶部18および通信インターフェース19はそれぞれバスにより制御部12に接続されている。制御部12は、CPU(中央演算処理装置)等であり、記憶部18に記憶されているプログラムを実行することによりトークン発行手段13、連携情報更新手段14および認証手段15として機能する。記憶部18は、ユーザの登録情報およびユーザの顔画像に関する情報をユーザの識別情報に紐付けて記憶するようになっている。ユーザの登録情報は、ユーザの氏名、生年月日、ユーザ名、メールアドレス、ユーザ端末20の電話番号、クレジットカードの情報、パスワード等を含む。ユーザの顔画像に関する情報は、ユーザの顔画像データまたはユーザの顔画像データから所定のハッシュ関数により抽出されるハッシュ値である。通信インターフェース19は、インターネット回線等のネットワークを介して、無線または有線により他の装置に対して信号の送受信を行う。
【0015】
また、記憶部18には、各々のユーザについて顔認証プラットフォーム10と各管理サーバ30とが連携しているか否かの情報である連携情報が記憶されるようになっている。
図5は、記憶部18に記憶される連携情報を示す表である。
図5に示すように、各々のユーザの識別番号について、各サービスA、B、Cに対応する管理サーバ30との連携状況が記憶部18に記憶されている。なお、
図5に示す表において「○」は顔認証プラットフォーム10と各サービスA、B、Cに対応する管理サーバ30とが連携していることを示し、「×」は連携していないことを示している。
【0016】
なお、制御部12により実行されるプログラムは記憶部18に記憶されているものに限定されない。顔認証プラットフォーム10に取り付けられた記録媒体に記憶されているプログラムや、外部装置から顔認証プラットフォーム10に送信されたプログラム等を制御部12が実行することによってトークン発行手段13、連携情報更新手段14および認証手段15として機能するようになっていてもよい。
【0017】
トークン発行手段13は、ユーザ端末20から連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行して当該ユーザ端末20に連携用トークンを送信する。連携情報更新手段14は、管理サーバ30から連携完了通知を受けると当該管理サーバ30との連携を行うよう記憶部18に記憶されている連携情報を更新する。認証手段15は、受け付けたユーザの顔画像に関する情報と、記憶部18に記憶されているユーザの顔画像に関する情報とを比較することによりユーザの認証を行う。これらの各手段の詳細については後述する。
【0018】
管理サーバ30は、サービスの運営会社に設置されているコンピュータ等である。具体的には、管理サーバ30は、制御部32(第2制御部)と、記憶部38(第2記憶部)と、通信インターフェース39とを有している。記憶部38および通信インターフェース39はそれぞれバスにより制御部32に接続されている。制御部32は、CPU(中央演算処理装置)等であり、記憶部38に記憶されているプログラムを実行することにより連携完了通知手段34および完了画面表示指示手段36として機能する。記憶部38は、認証端末40が設けられているサービス機関に関する様々な情報を記憶するようになっている。通信インターフェース39は、インターネット回線等のネットワークを介して、無線または有線により他の装置に対して信号の送受信を行う。
【0019】
また、記憶部38には、顔認証プラットフォーム10と連携しているか否かの情報である連携情報およびユーザ端末20から送信された連携用トークンが記憶されるようになっている。
【0020】
なお、制御部32により実行されるプログラムは記憶部38に記憶されているものに限定されない。管理サーバ30に取り付けられた記録媒体に記憶されているプログラムや、外部装置から管理サーバ30に送信されたプログラム等を制御部32が実行することによって連携完了通知手段34および完了画面表示指示手段36として機能するようになっていてもよい。
【0021】
連携完了通知手段34は、ユーザ端末20から連携用トークンを受け付けると顔認証プラットフォーム10に連携完了通知を送信する。完了画面表示指示手段36は、ユーザ端末20から連携用トークンを受け付けるとユーザ端末20に完了画面の表示指示を送信する。これらの各手段の詳細については後述する。
【0022】
認証端末40は、様々なサービス機関に設けられたものであり、CPU(中央演算処理装置)等の制御部42と、ユーザの顔画像の撮像を行うカメラ等の撮像部44を有するPCタブレット端末等である。撮像部44により撮像されたユーザの顔画像の情報は認証端末40から顔認証プラットフォーム10に送信されるようになっている。また、顔認証プラットフォーム10でユーザの認証がおこなわれると、認証端末40が設けられているサービス機関において、認証が行われたユーザに対して処理装置により様々な処理が行われるようになっている。例えば、認証端末40がオフィスビルや集合住宅施設等の出入り口に配置されている場合には、顔認証プラットフォーム10によりユーザの認証が行われたときに、これらのオフィスビルや集合住宅施設の出入り口等に配置される扉の施錠が処理装置により解除されるようになる。また、認証端末40がタクシーの車内、飲食店、ホテル、交通機関、コンビニエンスストア等に配置されている場合には、これらのサービス機関で料金の支払いを行う際に、顔認証プラットフォーム10によりユーザの認証が行われたときにキャッシュレスによる決済を可能とする。この場合には、顔認証プラットフォーム10から金融機関やクレジットカード会社のサーバに支払い情報が送信されることにより、ユーザの銀行口座から支払い金額が自動的に引き落とされたりクレジットカードの利用明細に追加されたりするようになる。また、顔認証プラットフォーム10により決済が行われるのではなく、認証端末40が設けられているサービス機関によりキャッシュレスによる決済が行われてもよい。具体的には、顔認証プラットフォーム10の認証手段15によりユーザの認証が行われると、認証端末40が設けられているサービス機関に対して顔認証プラットフォーム10からユーザの認証が行われたという情報が送信され、このことにより当該サービス機関においてキャッシュレスによる決済が行われる。例えば、タクシーの車内に認証端末40が設けられており、顔認証プラットフォーム10にユーザの顔画像が登録されている場合は、撮像部44によりユーザの顔画像が撮像されて顔認証プラットフォーム10の認証手段15によりユーザの認証が行われると、タクシーアプリで登録しているクレジットカード等による決済が可能になる。なお、上記の説明では顔認証プラットフォーム10にユーザの顔画像が登録されているサービス運用が前提となっているが、本実施の形態はこの限りではない。
【0023】
ユーザ端末20はユーザが所持するものである。ユーザ端末20は例えばパーソナルコンピュータ、PCタブレット端末、スマートフォン等を含む。ユーザ端末20は、制御部22と、タッチパネル24と、撮像部26と、記憶部28と、通信インターフェース29とを有している。制御部22は、CPU(中央演算処理装置)等である。タッチパネル24には様々な画面が表示されるとともに、ユーザはタッチパネル24により様々な情報を制御部22に入力することができるようになっている。撮像部26は例えばカメラ等であり、ユーザの顔画像等を撮像するようになっている。記憶部28は、様々な情報を記憶するようになっている。通信インターフェース29は、インターネット回線等のネットワークを介して、無線または有線により他の装置(具体的には、顔認証プラットフォーム10や管理サーバ30)に対して信号の送受信を行う。ユーザ端末20ではオンラインストアや顔認証プラットフォーム10の管理会社のウエブサイト等から顔認証アプリをインストールすることができるようになっている。このような顔認証アプリをインストールすると、ユーザはユーザ端末20により顔画像データの登録や様々な登録情報(例えば、氏名、生年月日、ユーザ名、メールアドレス、ユーザ端末20の電話番号、クレジットカードの情報、パスワード等)の入力等を行うことができるようになる。また、ユーザ端末20ではオンラインストアや管理サーバ30の運営会社のウエブサイト等から顔認証アプリとは別のアプリをインストールすることができるようになっている。
【0024】
次に、本実施の形態の顔認証システム1による処理の流れについて
図2乃至
図4を用いて説明する。
図2は、
図1に示す顔認証システム1により連携動作が行われるときの各構成要素間での情報のやりとりを示す図であり、
図3は、
図1に示す顔認証システム1により行われる連携動作を示すフローチャートである。また、
図4は、
図1に示す顔認証システム1により連携動作が行われるときのユーザ端末20のタッチパネル24に表示される画面を示す図である。
【0025】
まず、顔認証システム1においてユーザがユーザ端末20により顔情報を登録するときの動作について簡単に説明する。顔認証システム1のサービスを利用しようとするユーザは、最初に顔認証アプリを当該ユーザが所持するユーザ端末20にインストールする。そして、ユーザがユーザ端末20において顔認証アプリを起動すると、ユーザ登録画面がタッチパネル24に表示される。このようなユーザ登録画面においてユーザが氏名(漢字)、氏名(カナ)、生年月日、ユーザ名、ユーザ端末20の電話番号、ユーザ端末20のメールアドレス、パスワード等の登録情報を入力し、利用規約に同意する欄にチェックを入れた後に登録ボタンを押下すると、タッチパネル24には顔画像の撮像画面が表示される。このような撮像画面でユーザがユーザ端末20の撮像部26により顔画像を撮像すると、ユーザ登録画面で入力された様々な登録情報およびユーザの顔画像の情報がユーザ端末20から顔認証プラットフォーム10に送信される。このようにして、顔認証プラットフォーム10はユーザ端末20から登録情報および顔画像の情報を受け付ける。また、ユーザ端末20の識別情報も、顔認証プラットフォーム10が受け付ける。顔認証プラットフォーム10の制御部12は、ユーザ端末20から登録情報および顔画像の情報を受け付けるとユーザの識別情報を発行する。また、記憶部18には、ユーザの登録情報および顔画像の情報がユーザの識別情報に紐付けられて記憶される。このようにして、顔認証プラットフォーム10においてユーザの顔画像データの登録が行われる。また、ユーザはユーザ端末20において顔認証アプリにより複数のサービスの中から利用するサービスを選択する。選択されたサービスに関する情報はユーザの識別情報に紐付けられて記憶部18に記憶される。
【0026】
次に、顔認証システム1においてユーザがユーザ端末20により顔認証プラットフォーム10と各サービス機関に対応する管理サーバ30とを連携させる動作について説明する。なお、ユーザがユーザ端末20により顔認証プラットフォーム10と管理サーバ30とを連携させるにあたり、ユーザが管理サーバ30の運営会社のウエブサイト等から顔認証アプリとは別のアプリをダウンロードしてユーザ端末20にインストールする。なお、自動販売機、マンション、オフィス等では顔認証アプリとは別のアプリは存在せず、後述するように顔認証アプリで連携を行うことができる。また、管理サーバ30の運営会社のウエブサイト等によりダウンロード可能な顔認証アプリとは別のアプリには、顔認証アプリと連携するインターフェースが組み込まれている。そして、管理サーバ30に対応するアプリをユーザがユーザ端末20で実行しているときに、ユーザ端末20のタッチパネル24には、
図4(a)に示すような連携ボタン24a(具体的には、「顔認証アプリと連携」と表示されるボタン)を表示させることができる。ユーザ端末20においてユーザによりこの連携ボタン24aが押下されると(STEP1の「YES」)、ユーザ端末20のタッチパネル24には、
図4(b)に示すようなユーザIDおよびパスワードの入力画面が表示される。
図4(b)において参照符号24cはユーザIDの入力ボックスであり、参照符号24dはパスワードの入力ボックスであり、参照符号24eは連携ボタンである。
図4(b)に示すような入力画面でユーザがボックス24cにユーザIDを入力するとともにボックス24dにパスワードを入力した後、連携ボタン24eをユーザが押下すると(STEP2の「YES」)、ユーザ端末20から顔認証プラットフォーム10に連携開始情報が送信される(STEP3)。
【0027】
顔認証プラットフォーム10のトークン発行手段13は、顔認証プラットフォーム10が連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行する(STEP4)。連携用トークンはランダムで発行される数桁または数十桁の文字列であり、当該文字列には数字およびアルファベット等が含まれる。トークン発行手段13により発行された連携用トークンは記憶部18に記憶される。また、トークン発行手段13により発行された連携用トークンは顔認証プラットフォーム10からユーザ端末20に送信される(STEP5)。ユーザ端末20は、顔認証プラットフォーム10から連携用トークンを受け付けると、現在起動しているアプリに対応する管理サーバ30に連携用トークンを送信する(STEP6)。管理サーバ30の制御部32は、ユーザ端末20から送信された連携用トークンを記憶部38に記憶させる。このようにして、同じ連携用トークンが顔認証プラットフォーム10の記憶部18および管理サーバ30の記憶部38にそれぞれ記憶されるようになるので、顔認証プラットフォーム10と管理サーバ30との間で連携をスムーズに行うことができるようになる。
【0028】
また、管理サーバ30が連携用トークンをユーザ端末20から受け付けると、管理サーバ30の連携完了通知手段34は連携完了通知を顔認証プラットフォーム10に送信する(STEP7)。顔認証プラットフォーム10が管理サーバ30から連携完了通知を受け付けると、連携情報更新手段14は記憶部18に記憶されている連携情報を更新する。具体的には、例えばユーザ識別番号が0002であるユーザのユーザ端末20から、顔認証アプリとサービスBのアプリとを連携させるという連携開始情報が顔認証プラットフォーム10に送信された場合は、顔認証プラットフォーム10が連携完了通知を管理サーバ30から受け付けると、
図5(a)(b)に示すように記憶部18に記憶される連携情報の表においてユーザ番号0002、サービスBに該当する部分を「×」から「○」にする。このことにより、ユーザ識別番号が0002であるユーザについて、顔認証アプリとサービスBのアプリとを連携させるよう記憶部18に記憶されている連携情報が更新される。
【0029】
また、管理サーバ30が連携用トークンをユーザ端末20から受け付けると、管理サーバ30の完了画面表示指示手段36は完了画面表示指示をユーザ端末20に送信する(STEP8)。ユーザ端末20が管理サーバ30から完了画面表示指示を受け付けると、
図4(c)に示すように、制御部22はタッチパネル24に連携完了画面を表示させる。具体的には、「顔認証アプリとの連携が完了しました」というメッセージ24fがタッチパネル24に表示される。このことにより、ユーザは、現在ユーザ端末20で使用しているアプリと顔認証アプリとが連携したこと、すなわち、現在ユーザ端末20で使用しているアプリに関する管理サーバ30と顔認証プラットフォーム10とが連携したことを認識することができる。
【0030】
次に、サービス機関の管理サーバ30と顔認証プラットフォーム10との連携を解消する方法について説明する。ユーザがユーザ端末20において顔認証アプリまたは管理サーバ30に対応するアプリを起動している状態で、あるサービス機関の管理サーバ30と顔認証プラットフォーム10との連携を解消する指令をこのアプリに入力すると、当該管理サーバ30と顔認証プラットフォーム10との連携を解消する旨の連携解消通知がユーザ端末20から顔認証プラットフォーム10に送信される。顔認証プラットフォーム10が管理サーバ30から連携解消通知を受け付けると、連携情報更新手段14は記憶部18に記憶されている連携情報を更新する。具体的には、例えばユーザ識別番号が0002であるユーザのユーザ端末20から、顔認証アプリとサービスBのアプリとの連携を解消させるという連携解消通知が顔認証プラットフォーム10に送信された場合は、顔認証プラットフォーム10が連携解消通知を管理サーバ30から受け付けると、記憶部18に記憶される連携情報の表においてユーザ番号0002、サービスBに該当する部分を「○」から「×」にする。このことにより、ユーザ識別番号が0002であるユーザについて、顔認証アプリとサービスBのアプリとの連携を解消させるよう記憶部18に記憶されている連携情報が更新される。
【0031】
次に、顔認証プラットフォーム10によりユーザの顔認証を行うときの動作について説明する。顔認証プラットフォーム10の顔認証アプリと連携しているアプリに関連する管理サーバ30により管理される認証端末40において、ユーザがこの認証端末40の撮像部44に顔をかざすと、ユーザの顔画像が撮像部44により撮像され、撮像されたユーザの顔画像に関する情報が認証端末40から顔認証プラットフォーム10に送信される。ここで、ユーザの顔画像に関する情報としてユーザの顔画像データがそのまま認証端末40から顔認証プラットフォーム10に送信されてもよく、あるいは認証端末40の制御部42によって撮像部44により撮像されたユーザの顔画像データから所定のハッシュ関数によりハッシュ値が抽出され、この抽出されたハッシュ値がユーザの顔画像に関する情報として認証端末40から顔認証プラットフォーム10に送信されてもよい。
【0032】
顔認証プラットフォーム10において、認証端末40からユーザの顔画像に関する情報が送信されると、制御部12は認証手段15により顔認証を行わせる。具体的には、認証端末40から送信されたユーザの顔画像データと、記憶部18に記憶されているユーザの顔画像データとが略一致する場合は、認証手段15はユーザの認証を行う。あるいは、認証端末40から送信されたユーザの顔画像データから制御部12が所定のハッシュ関数によりハッシュ値を抽出し、抽出されたハッシュ値と、記憶部18に記憶されているハッシュ値とが略一致する場合は、認証手段15がユーザの認証を行ってもよい。更に別の態様として、認証端末40から送信されたハッシュ値と、記憶部18に記憶されているハッシュ値とが略一致する場合は、認証手段15がユーザの認証を行ってもよい。
【0033】
認証手段15によりユーザの認証が行われると、認証端末40に関連する管理サーバ30に認証情報が送信される。そして、管理サーバ30は、認証端末40が設置されているサービス機関に設けられた処理装置により様々な処理を行わせる。例えば、認証端末40がオフィスビルや集合住宅施設等の出入り口に配置されている場合には、顔認証プラットフォーム10によりユーザの認証が行われたときに、これらのオフィスビルや集合住宅施設の出入り口等に配置される扉の施錠が処理装置により解除されるようになる。また、認証端末40がタクシーの車内、飲食店、ホテル、交通機関、コンビニエンスストア等に配置されている場合には、これらのサービス機関で料金の支払いを行う際に、顔認証プラットフォーム10によりユーザの認証が行われたときにキャッシュレスによる決済を可能とする。
【0034】
以上のような構成からなる本実施の形態のシステム(顔認証システム1)および情報処理方法によれば、顔認証プラットフォーム10がユーザ端末20から連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行して当該ユーザ端末20に連携用トークンを送信し、管理サーバ30が連携用トークンを受け付けると顔認証プラットフォーム10に連携完了通知を送信し、顔認証プラットフォーム10が管理サーバ30から連携完了通知を受けると当該管理サーバ30との連携を行うよう顔認証プラットフォーム10の記憶部18に記憶されている連携情報を更新する。このことにより、ユーザが所持するユーザ端末20により顔認証プラットフォーム10とサービス機関とを簡単に連携させることができ、よってユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0035】
また、本実施の形態のシステム(顔認証システム1)および情報処理方法においては、顔認証プラットフォーム10において連携用トークンが発行されると、発行された連携用トークンが顔認証プラットフォーム10の記憶部18(第1記憶部)に記憶され、管理サーバ30は、ユーザ端末20から受け付けた連携用トークンを記憶する記憶部38(第2記憶部)を有している。この場合には、同じ連携用トークンが顔認証プラットフォーム10の記憶部18および管理サーバ30の記憶部38に記憶されるので、顔認証プラットフォーム10と管理サーバ30との連携をより確実に行うことができるようになる。
【0036】
また、本実施の形態のシステム(顔認証システム1)および情報処理方法においては、制御部32(第2制御部)は、プログラムを実行することにより更に完了画面表示指示手段36として機能し、完了画面表示指示手段36は、ユーザ端末20から連携用トークンを受け付けるとユーザ端末20に完了画面の表示指示を送信する。このことにより、ユーザは顔認証プラットフォーム10と管理サーバ30とが連携したことを確実に知ることができるようになる。
【0037】
また、ユーザ端末20において、管理サーバ30に関連するアプリを実行すると連携ボタン24aが表示されるようになっており、少なくとも連携ボタン24aが押下されることを条件としてユーザ端末20から顔認証プラットフォーム10に連携開始情報が送信される。このことにより、ユーザはユーザ端末20により簡易に連携動作を行うことができるため、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【0038】
また、本実施の形態のシステム(顔認証システム1)および情報処理方法においては、顔認証プラットフォーム10において、連携している管理サーバ30により管理される認証端末40のみから受け付けたユーザの顔画像に関する情報と、記憶部18(第1記憶部)に記憶されているユーザの顔画像に関する情報とを比較することによりユーザの認証を行う。このことにより、連携している管理サーバ30に対応する認証端末40のみに対してユーザの認証を行うことができるため、連携していない管理サーバ30に対応する認証端末40によりユーザの認証が行われてしまうことを防止することができる。また、顔認証プラットフォーム10においてユーザの認証が行われると、認証端末40に関連する管理サーバ30に認証情報が送信される。このことにより、管理サーバ30でも認証端末40において行われるユーザの認証を管理することができる。
【0039】
なお、本実施の形態によるプログラム、顔認証システム1および情報処理方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0040】
例えば、サービス機関に設けられる管理サーバ30に対応するアプリによってユーザがユーザ端末20によりこの管理サーバ30と顔認証プラットフォーム10との連携を行う代わりに、またはサービス機関に設けられる管理サーバ30に対応するアプリにより管理サーバ30と顔認証プラットフォーム10との連携を行うことに加えて、ユーザはユーザ端末20において顔認証アプリを起動させることによりこの顔認証アプリで管理サーバ30と顔認証プラットフォーム10との連携を行うことができるようになっていてもよい。例えば、ユーザ端末20において顔認証アプリからタクシー等のアイコンをタップするとこのタクシーに関連する管理サーバ30と顔認証プラットフォーム10との連携を行うことができる。
【0041】
また、完了画面表示指示手段36が管理サーバ30ではなく顔認証プラットフォーム10に設けられており、管理サーバ30から顔認証プラットフォーム10に連携完了通知が送信されると顔認証プラットフォーム10からユーザ端末20に完了画面表示指示が送信されるようになっていてもよい。
【0042】
また、顔認証プラットフォーム10に連携情報更新手段14が必ずしも設けられていなくてもよい。連携情報更新手段14が顔認証プラットフォーム10に設けられていなくても、顔認証プラットフォーム10において連携用トークンが発行されたときに発行された連携用トークンを顔認証プラットフォーム10の記憶部18に記憶させ、また、ユーザ端末20から管理サーバ30に連携用トークンが送信されたときにこの管理サーバ30の記憶部38に連携用トークンを記憶させるようにすれば、顔認証プラットフォーム10と管理サーバ30とを連携させることができる。
【0043】
また、
図1ではサービス機関に設置される認証端末40が制御部42および撮像部44を有する態様が示されているが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。他の態様として、サービス機関にカメラが設置されており、当該カメラにより撮像された画像が顔認証プラットフォーム10に送信されるようになっていてもよい。
【0044】
また、無人店舗に本実施の形態の顔認証システム1が適用されてもよい。具体的には、無人店舗の入口に認証端末40が設置され、無人店舗に入ろうとするユーザの顔画像が撮像部44により撮像されるとユーザの顔画像に関する情報が認証端末40から顔認証プラットフォーム10に送信される。また、ユーザが購入しようとする商品カメラにより撮像されることによって商品の種類等が自動認識され、ユーザが購入する商品の情報が顔認証プラットフォーム10に送信される。そして、ユーザが無人店舗で購入した商品の精算処理を行う際に、顔認証プラットフォーム10の認証手段15によってユーザの認証が行われることにより、キャッシュレスによる決済が可能となる。
【0045】
また、自動販売機に本実施の形態の顔認証システム1が適用されてもよい。具体的には、ユーザがユーザ端末20において顔認証アプリを起動させたときに、ユーザ端末20に表示される画面にクレジットカード等の情報登録画面が追加される。このことにより、ユーザはユーザ端末20によりクレジットカードの番号等の登録を行うことができるようになり、ユーザ端末20により登録された情報は顔認証プラットフォーム10に送信される。また、顔認証アプリを起動しているときにユーザ端末20には自動販売機のサービス連携アイコンが表示されるようになる。そして、ユーザがユーザ端末20のタッチパネル24においてサービス連携アイコンを押すと、顔認証プラットフォーム10と決済代行会社のシステムとが連携する。また、自動販売機には認証端末40またはカメラが設置される。
【0046】
自動販売機に本実施の形態の顔認証システム1が適用され、ユーザが顔認証プラットフォーム10と決済代行会社のシステムとを連携させた場合、ユーザが自動販売機で商品の購入を行う際に以下の処理が行われる。まず、ユーザは商品の購入を選択した後、認証端末40の撮像部44またはカメラにより顔画像を撮像させる。認証端末40の撮像部44やカメラにより撮像されたユーザの顔画像に関する情報は認証端末40から顔認証プラットフォーム10に送信される。そして、顔認証プラットフォーム10の認証手段15によりユーザの認証が行われると、決済情報が顔認証プラットフォーム10から決済代行会社に送信され、決済代行会社にて決済が行われると決済完了通知が決済代行会社から顔認証プラットフォーム10に送信される。顔認証プラットフォーム10の制御部12が決済完了通知を受け付けると自動販売機に指令信号を送信することによりこの自動販売機から商品を払い出させるようにする。このようにして、自動販売機において顔認証により商品の購入をキャッシュレスで行うことができる。また、自動販売機の保守会社から顔認証で決済した売上実績データが月次で顔認証プラットフォーム10を運営するシステム会社に送信される。
【符号の説明】
【0047】
1 顔認証システム
10 顔認証プラットフォーム
12 制御部
13 トークン発行手段
14 連携情報更新手段
15 認証手段
18 記憶部
19 通信インターフェース
20 ユーザ端末
22 制御部
24 タッチパネル
24a 連携ボタン
24c ユーザIDの入力ボックス
24d パスワードの入力ボックス
24e 連携ボタン
24f メッセージ
26 撮像部
28 記憶部
29 通信インターフェース
30 管理サーバ
32 制御部
34 連携完了通知手段
36 完了画面表示指示手段
38 記憶部
39 通信インターフェース
40 認証端末
42 制御部
44 撮像部
【要約】
【課題】ユーザにとっての利便性を向上させることができるシステム、顔認証プラットフォームおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】顔認証プラットフォーム10は、プログラムを実行することによりトークン発行手段13および連携情報更新手段14等として機能する制御部12を有しており、トークン発行手段13は、ユーザ端末20から連携開始情報を受け付けると連携用トークンを発行して当該ユーザ端末20に連携用トークンを送信し、連携情報更新手段14は、管理サーバ30から連携完了通知を受けると当該管理サーバ30との連携を行うよう記憶部18に記憶されている連携情報を更新する。管理サーバ30は、プログラムを実行することにより、ユーザ端末20から連携用トークンを受け付けると顔認証プラットフォーム10に連携完了通知を送信する連携完了通知手段34として機能する制御部32を有している。
【選択図】
図1