(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-29
(45)【発行日】2022-07-07
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供方法及び情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220630BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220630BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06 312
(21)【出願番号】P 2018165009
(22)【出願日】2018-09-04
【審査請求日】2021-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】500191691
【氏名又は名称】株式会社ミロク情報サービス
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】由井 俊光
(72)【発明者】
【氏名】中俣 和久
(72)【発明者】
【氏名】是枝 周樹
(72)【発明者】
【氏名】藤本 晃英
【審査官】庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-078985(JP,A)
【文献】特開2004-318379(JP,A)
【文献】特開2006-185409(JP,A)
【文献】特開2017-016354(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合併買収案件を示し、複数の所定項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第1の合併買収情報を一以上記憶する記憶部と、
合併買収案件に関する情報を掲載しているサイトである情報提供サイトをクローリングすることにより、合併買収案件を示し、複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第2の合併買収情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目の少なくともいずれかに含まれている掲載情報を予め定められている複数の情報のいずれかに変換する変換部と、
前記変換部により掲載情報が変換された前記第2の合併買収情報を前記記憶部に記憶させる登録部と、
端末からの要求に応じて、前記記憶部に記憶されている前記第1の合併買収情報と、前記第2の合併買収情報とを前記端末に表示させる表示制御部と、
を備える情報提供装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報に、前記情報提供サイトの提供元が著作権を有すると推定される掲載情報が含まれている場合には、当該掲載情報を前記端末に表示させないように制御する、
請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記第2の合併買収情報に前記情報提供サイトの提供元が著作権を有すると推定される掲載情報が含まれている場合であっても、当該情報提供サイトの提供元から当該掲載情報の表示が許可されているときには、当該掲載情報を前記端末に表示させる、
請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記合併買収案件に関する前記掲載情報を前記端末に表示させる場合に、前記第1の合併買収情報に対応する前記掲載情報を表示する場合と、前記第2の合併買収情報に対応する前記掲載情報を表示する場合とで、前記掲載情報を表示した後に表示させる情報を異ならせる、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記第2の合併買収情報に含まれる掲載情報を前記端末に表示させる場合に、前記第2の合併買収情報が前記情報提供サイトに掲載されている情報であることを示す情報を前記端末に表示させる、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記第1の合併買収情報と前記第2の合併買収情報とを比較した結果が所定の条件を満たす場合に、前記第1の合併買収情報を優先して前記端末に表示させる、
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記一以上の第1の合併買収情報の少なくともいずれかには、会計情報システムから取得した会計情報に基づいて特定した特定情報が含まれており、
前記表示制御部は、前記第1の合併買収情報に含まれている前記特定情報を前記端末に表示させる、
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記第1の合併買収情報に含まれる一部の掲載情報であって、前記特定情報とは異なる掲載情報と、前記第2の合併買収情報に含まれる一部の掲載情報とを含むリストを前記端末に表示させ、前記リストにおいて、前記特定情報を含む前記第1の合併買収情報に、前記特定情報を含まない前記第1の合併買収情報及び前記第2の合併買収情報と区別可能な情報を表示させる、
請求項7に記載の情報提供装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記リストを前記端末に表示させる場合に、前記リストにおいて、前記特定情報を含む前記第1の合併買収情報の表示順位を高くする、
請求項8に記載の情報提供装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記端末のユーザが、前記特定情報を閲覧可能とする契約を行っているユーザである場合に、前記特定情報を前記端末に表示させる、
請求項8に記載の情報提供装置。
【請求項11】
前記第2の合併買収情報には、業種を示す項目と、事業内容を示す項目が含まれており、
前記変換部は、前記第2の合併買収情報において前記業種を示す項目に対応して複数の業種を示す情報が含まれている場合、前記事業内容を示す項目に対応する情報に基づいて、前記複数の業種を示す情報から1つの業種を選択し、前記業種を示す項目に選択した1つの業種のみを関連付ける、
請求項1から10のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項12】
前記第2の合併買収情報には、業種を示す項目と、事業内容を示す項目が含まれており、
前記記憶部は、複数の業種の組み合わせと、当該複数の業種を示す1つの業種とを関連付けた情報を記憶し、
前記変換部は、前記第2の合併買収情報において前記業種を示す項目に対応して複数の業種を示す情報が含まれている場合、前記記憶部を参照し、当該複数の業種の組み合わせに関連付けられている1つの業種を特定し、前記業種を示す項目に特定した1つの業種を関連付ける、
請求項1から10のいずれか1項に記載の情報提供装置。
【請求項13】
コンピュータが実行する、
合併買収案件を示し、複数の所定項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第1の合併買収情報を記憶部に記憶させるステップと、
合併買収案件に関する情報を掲載しているサイトである情報提供サイトをクローリングすることにより、合併買収案件を示し、複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第2の合併買収情報を取得するステップと、
取得された前記第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目の少なくともいずれかに含まれている掲載情報を予め定められている複数の情報のいずれかに変換するステップと、
掲載情報が変換された前記第2の合併買収情報を前記記憶部に記憶させるステップと、
端末からの要求に応じて、前記記憶部に記憶されている前記第1の合併買収情報と、前記第2の合併買収情報とを前記端末に表示させるステップと、
を備える情報提供方法。
【請求項14】
コンピュータを、
合併買収案件を示し、複数の所定項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第1の合併買収情報を記憶部に記憶させる登録部、
合併買収案件に関する情報を掲載しているサイトである情報提供サイトをクローリングすることにより、合併買収案件を示し、複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第2の合併買収情報を取得する取得部、
前記取得部が取得した前記第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目の少なくともいずれかに含まれている掲載情報を予め定められている複数の情報のいずれかに変換する変換部、
前記変換部により掲載情報が変換された前記第2の合併買収情報を前記記憶部に記憶させる登録部、
端末からの要求に応じて、前記記憶部に記憶されている前記第1の合併買収情報と、前記第2の合併買収情報とを前記端末に表示させる表示制御部、
として機能させる情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、企業の合併買収に関する情報を提供する情報提供装置、情報提供方法及び情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットを介して、企業の合併買収(M&A:Merger and Acquisition)
を仲介することが行われている。例えば、特許文献1には、インターネットを介して、売り手と買い手とが、事業売買仲介システムに登録し、買い手に対して売り手の情報を提供することにより、売り手と買い手との仲介を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムでは、登録している売り手の件数が少ない場合、買い手の希望する条件に合致した売り手が見つからず、結果として、システムの利用者が増加しないという問題が発生する。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ユーザが所望する情報を提供できる可能性を高めることができる情報提供装置、情報提供方法及び情報提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報提供装置は、合併買収案件を示し、複数の所定項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第1の合併買収情報を一以上記憶する記憶部と、合併買収案件に関する情報を掲載しているサイトである情報提供サイトをクローリングすることにより、合併買収案件を示し、複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第2の合併買収情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目の少なくともいずれかに含まれている掲載情報を予め定められている複数の情報のいずれかに変換する変換部と、前記変換部により掲載情報が変換された前記第2の合併買収情報を前記記憶部に記憶させる登録部と、端末からの要求に応じて、前記記憶部に記憶されている前記第1の合併買収情報と、前記第2の合併買収情報とを前記端末に表示させる表示制御部と、を備える。
【0007】
前記表示制御部は、前記第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報に、前記情報提供サイトの提供元が著作権を有すると推定される掲載情報が含まれている場合には、当該掲載情報を前記端末に表示させないように制御してもよい。
【0008】
前記表示制御部は、前記第2の合併買収情報に前記情報提供サイトの提供元が著作権を有すると推定される掲載情報が含まれている場合であっても、当該情報提供サイトの提供元から当該掲載情報の表示が許可されているときには、当該掲載情報を前記端末に表示させてもよい。
【0009】
前記表示制御部は、前記合併買収案件に関する前記掲載情報を前記端末に表示させる場合に、前記第1の合併買収情報に対応する前記掲載情報を表示する場合と、前記第2の合併買収情報に対応する前記掲載情報を表示する場合とで、前記掲載情報を表示した後に表示させる情報を異ならせてもよい。
【0010】
前記表示制御部は、前記第2の合併買収情報に含まれる掲載情報を前記端末に表示させる場合に、前記第2の合併買収情報が前記情報提供サイトに掲載されている情報であることを示す情報を前記端末に表示させてもよい。
【0011】
前記表示制御部は、前記第1の合併買収情報と前記第2の合併買収情報とを比較した結果が所定の条件を満たす場合に、前記第1の合併買収情報を優先して前記端末に表示させてもよい。
【0012】
前記一以上の第1の合併買収情報の少なくともいずれかには、会計情報システムから取得した会計情報に基づいて特定した特定情報が含まれており、前記表示制御部は、前記第1の合併買収情報に含まれている前記特定情報を前記端末に表示させてもよい。
【0013】
前記表示制御部は、前記第1の合併買収情報に含まれる一部の掲載情報であって、前記特定情報とは異なる掲載情報と、前記第2の合併買収情報に含まれる一部の掲載情報とを含むリストを前記端末に表示させ、前記リストにおいて、前記特定情報を含む前記第1の合併買収情報に、前記特定情報を含まない前記第1の合併買収情報及び前記第2の合併買収情報と区別可能な情報を表示させてもよい。
【0014】
前記表示制御部は、前記リストを前記端末に表示させる場合に、前記リストにおいて、前記特定情報を含む前記第1の合併買収情報の表示順位を高くしてもよい。
前記表示制御部は、前記端末のユーザが、前記特定情報を閲覧可能とする契約を行っているユーザである場合に、前記特定情報を前記端末に表示させてもよい。
【0015】
前記第2の合併買収情報には、業種を示す項目と、事業内容を示す項目が含まれており、前記変換部は、前記第2の合併買収情報において前記業種を示す項目に対応して複数の業種を示す情報が含まれている場合、前記事業内容を示す項目に対応する情報に基づいて、前記複数の業種を示す情報から1つの業種を選択し、前記業種を示す項目に選択した1つの業種のみを関連付けてもよい。
【0016】
前記第2の合併買収情報には、業種を示す項目と、事業内容を示す項目が含まれており、前記記憶部は、複数の業種の組み合わせと、当該複数の業種を示す1つの業種とを関連付けた情報を記憶し、前記変換部は、前記第2の合併買収情報において前記業種を示す項目に対応して複数の業種を示す情報が含まれている場合、前記記憶部を参照し、当該複数の業種の組み合わせに関連付けられている1つの業種を特定し、前記業種を示す項目に特定した1つの業種を関連付けてもよい。
【0017】
本発明の第2の態様に係る情報提供方法は、コンピュータが実行する、合併買収案件を示し、複数の所定項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第1の合併買収情報を記憶部に記憶させるステップと、合併買収案件に関する情報を掲載しているサイトである情報提供サイトをクローリングすることにより、合併買収案件を示し、複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第2の合併買収情報を取得するステップと、取得された前記第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目の少なくともいずれかに含まれている掲載情報を予め定められている複数の情報のいずれかに変換するステップと、掲載情報が変換された前記第2の合併買収情報を前記記憶部に記憶させるステップと、端末からの要求に応じて、前記記憶部に記憶されている前記第1の合併買収情報と、前記第2の合併買収情報とを前記端末に表示させるステップと、を備える。
【0018】
本発明の第3の態様に係る情報提供プログラムは、コンピュータを、合併買収案件を示し、複数の所定項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第1の合併買収情報を記憶部に記憶させる登録部、合併買収案件に関する情報を掲載しているサイトである情報提供サイトをクローリングすることにより、合併買収案件を示し、複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第2の合併買収情報を取得する取得部、前記取得部が取得した前記第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目の少なくともいずれかに含まれている掲載情報を予め定められている複数の情報のいずれかに変換する変換部、前記変換部により掲載情報が変換された前記第2の合併買収情報を前記記憶部に記憶させる登録部、端末からの要求に応じて、前記記憶部に記憶されている前記第1の合併買収情報と、前記第2の合併買収情報とを前記端末に表示させる表示制御部、として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ユーザが所望する情報を提供できる可能性を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1実施形態に係る情報提供装置1の概要を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係る情報提供装置1の構成を示す図である。
【
図6】第1の合併買収案件の詳細情報の表示例を示す図である。
【
図7】第2の合併買収案件の詳細情報の表示例を示す図である。
【
図8】第1実施形態に係る情報提供装置が記憶部に合併買収情報を記憶させる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図9】会計情報の入力を受け付ける画面の一例を示す図である。
【
図10】合併買収案件に対応する企業や店舗の価値の算定結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第1実施形態>
[情報提供装置1の概要]
図1は、第1実施形態に係る情報提供装置1の概要を示す図である。情報提供装置1は、合併買収案件を示し、複数の所定項目のそれぞれに対する掲載情報を含む合併買収情報を端末4に提供するコンピュータである。情報提供装置1は、合併買収情報を提供するサービス(情報提供サービス)を提供する。
【0022】
本実施形態において、情報提供装置1は、インターネット等の通信ネットワークを介して、登録用端末2、複数の情報提供サイト3、端末4と通信可能である。登録用端末2は、合併買収情報を登録するために用いられる端末である。情報提供サイト3は、合併買収案件に関する情報を掲載しているサイトである。端末4は、合併買収案件を探しているユーザが使用する端末である。
図1では、登録用端末2及び端末4は、それぞれ1つずつ示されているが、これに限らない。登録用端末2及び端末4は、複数設けられていてもよい。
【0023】
情報提供装置1は、登録用端末2から、複数の所定項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第1の合併買収情報を取得する。第1の合併買収情報は、情報提供サービスの利用者や関係者から、直接登録される合併買収情報である。情報提供装置1は、取得した第1の合併買収情報を自身の記憶部に記憶させる。
【0024】
情報提供装置1は、複数の情報提供サイト3をクローリングすることにより、合併買収案件を示し、複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第2の合併買収情報を取得する。第2の合併買収情報は、情報提供サイト3に登録されている合併買収情報である。
【0025】
情報提供装置1は、第2の合併買収情報を取得すると、第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載情報の少なくともいずれかを予め定められている掲載情報に変換する。これにより、情報提供装置1は、第2の合併買収情報に含まれる掲載情報を、予め定められている掲載情報に正規化する。情報提供装置1は、複数の掲載情報の少なくともいずれかが変換された第2の合併買収情報を自身の記憶部に記憶させる。
【0026】
情報提供装置1は、端末4から、合併買収情報の閲覧要求を取得すると、自身の記憶部に記憶されている第1の合併買収情報及び第2の合併買収情報を端末4に送信することにより、これらの合併買収情報を端末4に表示させる。
【0027】
このようにすることで、情報提供装置1は、端末4のユーザに対し、情報提供サービスに直接登録された第1の合併買収情報の他に、情報提供サイト3が提供する第2の合併買収情報についても提供することができるので、企業等の合併買収を検討する端末4のユーザが所望する情報を提供できる可能性を高めることができる。また、情報提供装置1は、情報提供サイト3が提供する第2の合併買収情報に含まれる掲載情報を正規化するので、ユーザは掲載情報を把握しやすくなる。
続いて、情報提供装置1の構成について説明する。
【0028】
[情報提供装置1の構成]
図2は、第1実施形態に係る情報提供装置1の構成を示す図である。
図2に示すように、情報提供装置1は、記憶部11と、制御部12とを備える。
【0029】
記憶部11は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部11は、制御部12が実行するプログラムを記憶している。例えば、記憶部11は、情報提供装置1を、第1登録部121、取得部122、変換部123、第2登録部124及び表示制御部125として機能させる情報提供プログラムを記憶している。
【0030】
また、記憶部11は、第1登録部121により登録された一以上の第1の合併買収情報と、第2登録部124により登録された一以上の第2の合併買収情報とを記憶する。
図3は、合併買収情報の一例を示す図である。
図3に示すように、合併買収情報には、合併買収案件を識別する案件IDと、案件種別と、複数の所定項目とが含まれている。
図3には、所定項目として、業種、業種詳細、エリア、従業員数、直前期売上、直前期営業利益、譲渡希望金額、譲渡方法、譲渡理由、コメントが含まれていることが確認できる。なお、第2の合併買収情報は、一部の情報が不足している場合がある。
【0031】
ここで、案件種別には、「自社案件」と、「他社案件」とのいずれかが含まれる。「自社案件」は、合併買収案件が、情報提供サービスに直接登録された第1の合併買収案件であることを示す情報である。「他社案件」は、合併買収案件が、情報提供サイト3から取得した第2の合併買収案件であることを示す情報である。
【0032】
また、記憶部11は、第2の合併買収情報に含まれる掲載情報を予め定められた複数の掲載情報のいずれかに変換する変換テーブルを記憶する。
図4は、変換テーブルの一例を示す図である。
図4に示すように、変換テーブルは、掲載情報が変換される対象となる項目を示す対象項目と、変換前の掲載情報を示す変換前情報と、変換後の掲載情報を示す変換後情報とを関連付けたテーブルである。
図4に示す例は、対象項目「業種」について、変換前情報と、変換後情報とが関連付けられていることが確認できる。
【0033】
制御部12は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部12は、記憶部11に記憶された情報提供プログラムを実行することにより、第1登録部121、取得部122、変換部123、第2登録部124及び表示制御部125として機能する。
【0034】
第1登録部121は、合併買収案件に対応する第1の合併買収情報の登録を受け付ける。例えば、第1登録部121は、登録用端末2から、第1の合併買収情報の登録要求を受け付けると、
図3に示す複数の所定項目のそれぞれに対応する掲載情報の入力を受け付ける。
【0035】
ここで、第1登録部121は、複数の所定項目の少なくともいずれかについて、予め定められた複数の掲載情報の中から1つの掲載情報の選択を受け付けてもよい。例えば、第1登録部121は、項目「業種」の入力を受け付ける場合に、予め定められた複数の業種から1つの業種の選択を受け付けてもよい。第1登録部121は、複数の所定項目に対する掲載情報の入力を受け付けると、案件IDを生成するとともに、案件種別を「自社案件」とする。第1登録部121は、生成された案件IDと、案件種別と、入力された掲載情報とを関連付けて、第1の合併買収情報として記憶部11に記憶させる。
【0036】
取得部122は、合併買収案件に関する情報を掲載しているサイトである一以上の情報提供サイト3のそれぞれをクローリングすることにより、合併買収案件を示し、複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第2の合併買収情報を取得する。
【0037】
まず、一以上の情報提供サイト3のそれぞれに対して、掲載情報を取得するための情報取得用プログラムが割り当てられている。記憶部11には、複数の情報提供サイト3のそれぞれに対応する情報取得用プログラムが記憶されている。
【0038】
取得部122は、例えば、所定時間おき(例えば1日おき)に、複数の情報提供サイト3のそれぞれに対応する情報取得用プログラムを実行することにより、複数の情報提供サイト3に含まれている合併買収案件のうち、新たに登録された合併買収案件を特定し、当該合併買収案件として掲載されている複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を取得する。取得部122は、掲載情報を取得すると、当該掲載情報に対応する合併買収案件を識別する案件IDを生成する。また、取得部122は、複数の情報提供サイト3に含まれている合併買収案件のうち、問い合わせの受付が終了した合併買収案件を特定する。
【0039】
取得部122は、情報提供サイト3から取得した掲載情報を、第1の合併買収情報の項目として用いられている複数の所定項目のいずれかに関連付けて取得する。例えば、取得部122は、所定の情報提供サイト3における項目「事業内容」に対応する掲載情報を、項目「業種詳細」に対応する掲載情報として取得する。また、取得部122は、所定の情報提供サイト3における項目「スキーム」に対応する掲載情報を、項目「譲渡方法」に対応する掲載情報として取得する。取得部122は、これらの掲載情報を、第2の合併買収情報として取得する。取得部122は、第2の合併買収情報に、生成した案件IDを含める。
【0040】
変換部123は、取得部122が取得した第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目の少なくともいずれかに含まれている掲載情報を予め定められている複数の情報のいずれかに変換する。具体的には、変換部123は、記憶部11に記憶されている変換テーブルを参照し、対象項目に対応する掲載情報が変換前情報と一致する場合、当該掲載情報を、当該変換前情報に関連付けられている変換後情報に変換する。例えば、取得部122が取得した第2の合併買収情報に含まれている項目「業種」に対応する掲載情報が、「和風カフェ」である場合、変換部123は、変換テーブルを参照し、「和風カフェ」を「飲食サービス業」に変換する。掲載情報が正規化されるので、合併買収情報を検索する端末4のユーザが所望の合併買収案件を検索しやすくなる。
【0041】
なお、変換部123は、第2の合併買収情報に含まれている項目「業種」に対応して複数の業種を示す情報が含まれている場合、当該第2の合併買収情報に含まれている項目「事業内容」に含まれている情報に基づいて、1つの業種のみを選択してもよい。例えば、変換部123は、項目「業種」に対応して複数の業種を示す情報が含まれている場合、当該第2の合併買収情報に含まれている項目「事業内容」に対応する掲載情報をテキスト解析し、掲載情報に含まれている特徴語を抽出する。記憶部11には、特徴語と、業種とを関連付けた業種別特徴語テーブルが記憶されており、変換部123は、抽出した特徴語に関連付けられている業種を特定することにより、1つの業種を選択する。変換部123は、抽出した特徴語が複数であり、業種別特徴語テーブルを参照して複数の業種を特定した場合、関連付けられている抽出した特徴語の数が最も多い業種を1つの業種として選択してもよい。
【0042】
また、記憶部11に記憶されている変換テーブルには、複数の業種の組み合わせと、当該複数の業種を示す1つの業種とが関連付けられていてもよい。この場合、変換部123は、第2の合併買収情報において業種を示す項目に対応して複数の業種を示す情報が含まれている場合、記憶部11に記憶されている変換テーブルを参照し、当該複数の業種の組み合わせに関連付けられている1つの業種を特定する。そして、変換部123は、業種を示す項目に、特定した1つの業種を関連付ける。このようにすることで、情報提供装置1は、第2の合併買収情報に含まれる複数の業種を、これらの業種を包含する1つの業種に変換して登録することができる。
【0043】
第2登録部124は、変換部123により掲載情報が変換された後の第2の合併買収情報を記憶部11に記憶させる。具体的には、第2登録部124は、生成されたIDと、変換部123により掲載情報が変換された後の掲載情報と、当該掲載情報の取得元の情報提供サイト3のアドレスとを関連付けて、第2の合併買収情報として記憶部11に記憶させる。また、第2登録部124は、取得部122が特定した、問い合わせの受付が終了した合併買収情報を記憶部11から削除してもよい。
【0044】
表示制御部125は、端末4からの要求に応じて、記憶部11に記憶されている第1の合併買収情報と、第2の合併買収情報とを端末4に表示させる。具体的には、表示制御部125は、端末4から閲覧要求を取得すると、記憶部11に記憶されている第1の合併買収情報に含まれる一部の情報と、第2の合併買収情報に含まれる一部の情報とを含む合併買収情報リストを生成する。
【0045】
図5は、合併買収情報リストの一例を示す図である。
図5では、複数の合併買収案件のそれぞれに対応して、案件IDと、業種と、エリアと、直前期売上とが合併買収情報リストに含まれていることが確認できる。ここで、表示制御部125は、第1の合併買収情報と第2の合併買収情報とを比較した結果が所定の条件を満たす場合に、合併買収情報リストにおいて、所定の条件を満たす第1の合併買収情報を優先して表示させてもよい。
【0046】
例えば、第1の合併買収情報と第2の合併買収情報とを比較した結果、第1の合併買収情報に含まれる情報が多い場合、第1の合併買収情報を優先して端末4に表示させる。このようにすることで、情報提供装置1が提供する情報提供サービスに直接登録された第1の合併買収情報を、ユーザに違和感なく優先的に表示することができる。
【0047】
表示制御部125は、合併買収情報リストにおいて、合併買収案件が選択されたことに応じて、選択された合併買収案件の詳細情報を表示させる。
図6は、第1の合併買収案件の詳細情報の表示例を示す図である。
図7は、第2の合併買収案件の詳細情報の表示例を示す図である。
【0048】
表示制御部125は、選択された合併買収案件に関する詳細情報として、複数の掲載情報を端末に表示させる場合に、第1の合併買収情報の詳細情報としての掲載情報を表示する場合と、第2の合併買収情報の詳細情報としての掲載情報を表示する場合とで、掲載情報を表示した後に表示させる情報を異ならせる。
【0049】
図6に示す第1の合併買収案件の詳細情報の表示例では、第1の合併買収案件の詳細情報としての掲載情報の表の下部に、「コンタクト」と表示されたコンタクトボタンが表示されていることが確認できる。コンタクトボタンは、M&Aを支援する支援担当会社に対して、コンタクトを取るためのボタンである。
【0050】
また、
図7に示す第2の合併買収案件の詳細情報の表示例では、業種を示す情報と、第2の合併買収案件の詳細情報としての掲載情報の表との間に、「引用元:外部提供サイトA」と示され、「外部提供サイトA」に遷移するリンクが表示されているとともに、第2の合併買収案件の詳細情報としての掲載情報の表の下部に、「もっと詳しく見る」というリンクボタンが表示されている。リンクボタンは、第2の合併買収案件の詳細情報の掲載元である外部提供サイトのページへのリンクが埋め込まれているボタンである。端末4において、当該リンク又はリンクボタンを選択されることで、端末4には、外部提供サイトのページが表示される。
【0051】
このようにすることで、情報提供装置1は、情報提供サービスのユーザが、第2の合併買収情報に対応し、外部提供サイトにおいて提供されている合併買収案件に興味を示した場合であっても、当該ユーザを当該外部提供サイトに自然な流れで誘導することができる。
【0052】
また、表示制御部125は、第2の合併買収情報に含まれる掲載情報を端末4に表示させる場合に、第2の合併買収情報が情報提供サイト3に掲載されている情報であることを示す情報を端末4に表示させる。
図7に示す例では、「もっと詳しく見る」と表示されているリンクボタンの下部に、第2の合併買収情報が情報提供サイト3に掲載されている情報として「ここから先は、外部提供サイトAへリンクします」というメッセージが示されていることが確認できる。このようにすることで、情報提供装置1は、詳細情報が第2の合併買収情報に対応している場合に、その旨を情報提供サービスのユーザに把握させることができる。
【0053】
また、表示制御部125は、第2の合併買収情報に対応する詳細情報を端末4に表示させる場合に、第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報に情報提供サイト3の提供元が著作権を有すると推定される掲載情報が含まれているときには、当該掲載情報を端末4に表示させないように制御してもよい。例えば、第2の合併買収情報に含まれる項目であるコメントは、情報提供サイト3の提供元が生成した可能性があり、当該提供元が著作権を有している推定される。したがって、表示制御部125は、第2の合併買収情報に含まれる項目であるコメントを、端末4に表示させないように制御する。このようにすることで、情報提供装置1は、情報提供サイト3の提供元が有する著作権を侵害しないようにすることができる。
【0054】
なお、表示制御部125が、情報提供サイト3の提供元が著作権を有すると推定される掲載情報を端末4に表示させないように制御したが、これに限らず、取得部122が、情報提供サイト3の提供元が著作権を有すると推定される掲載情報を外部提供サイトから取得しないようにしてもよい。
【0055】
また、表示制御部125は、第2の合併買収情報に情報提供サイト3の提供元が著作権を有すると推定される掲載情報が含まれている場合であっても、当該情報提供サイト3の提供元から当該掲載情報の表示が許可されているときには、当該掲載情報を端末4に表示させてもよい。
【0056】
例えば、記憶部11において、第2の合併買収情報に含まれる項目であるコメントの表示を許可するか否かを示すフラグを記憶させておく。表示制御部125は、当該フラグを参照し、第2の合併買収情報に含まれる項目であるコメントの表示が許可されている場合に、当該コメントを表示させる。このようにすることで、情報提供装置1は、外部提供サイトと連携している場合に、有益な情報としての著作権を有すると推定される掲載情報を端末4のユーザに提供することができる。
【0057】
[情報提供装置1における処理の流れ]
続いて、情報提供装置1における処理の流れについて説明する。
図8は、第1実施形態に係る情報提供装置1が記憶部11に合併買収情報を記憶させる処理の流れを示すフローチャートである。なお、端末4に第1の合併買収情報と、第2の合併買収情報とを表示させる処理は、任意のタイミングにおいて実行されるため、フローチャートには図示しないものとする。
【0058】
まず、第1登録部121は、登録用端末2から、第1の合併買収情報の登録要求を受け付けたか否かを判定する(S1)。第1登録部121は、第1の合併買収情報の登録要求を受け付けたと判定すると、S2に処理を移し、第1の合併買収情報を記憶部11に記憶させることにより、第1の合併買収情報を登録する。第1登録部121は、第1の合併買収情報の登録要求を受け付けていないと判定すると、S3に処理を移す。
【0059】
続いて、取得部122、変換部123及び第2登録部124は、協働することにより第2の合併買収情報を登録する。具体的には、S3において、取得部122は、情報提供サイト3をクローリングする時刻である所定時刻が到来したか否かを判定する(S3)。取得部122は、所定時刻が到来したと判定すると、S4に処理を移し、所定時刻が到来していないと判定すると、S1に処理を移す。
【0060】
取得部122は、情報提供サイト3をクローリングし、第2の合併買収情報を取得する(S4)。
続いて、変換部123は、記憶部11に記憶されている変換テーブルを参照し、取得部122が取得した第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目の少なくともいずれかに含まれている掲載情報を、予め定められている複数の情報のいずれかに変換する(S5)。
続いて、第2登録部124は、変換部123により掲載情報が変換された後の第2の合併買収情報を記憶部11に記憶させることにより、第2の合併買収情報を登録する(S6)。
【0061】
[第1実施形態における効果]
以上説明したように、第1実施形態に係る情報提供装置1は、合併買収案件に関する情報を掲載している情報提供サイト3をクローリングすることにより、合併買収案件を示し、複数の掲載項目のそれぞれに対応する掲載情報を含む第2の合併買収情報を取得する。そして、情報提供装置1は、取得した第2の合併買収情報に含まれる複数の掲載項目の少なくともいずれかに含まれている掲載情報を予め定められている複数の情報のいずれかに変換し、掲載情報が変換された第2の合併買収情報を記憶部11に記憶させる。情報提供装置1は、端末4からの要求に応じて、記憶部11に記憶されている第1の合併買収情報と、第2の合併買収情報とを端末4に表示させる。このようにすることで、情報提供装置1は、企業等の合併買収を検討する端末4のユーザが所望する情報を提供できる可能性を高めることができる。
【0062】
<第2実施形態>
[会計情報に基づいて特定した特定情報を含む合併買収情報を掲載する]
続いて、第2実施形態について説明する。第2実施形態において、情報提供装置1は、第1の合併買収情報に対応する合併買収案件について、合併買収の対象となる企業の会計情報に基づいて特定した特定情報を提供する点で第1実施形態と異なる。以下、第2実施形態に係る情報提供装置1について説明する。なお、第1実施形態と同じ部分については適宜説明を省略する。
【0063】
第2実施形態において、第1登録部121は、登録用端末2から、第1の合併買収情報の登録要求を受け付けると、掲載情報の入力を受け付けるとともに、会計情報の入力を受け付ける。
図9は、合併買収案件に対応する企業の会計情報の入力を受け付ける画面の一例を示す図である。
図9に示すように、第1登録部121は、会計情報として、総資産、負債、簿価純資産、社長貸付金、資産の含み損益、過去の売上高、経常利益、役員報酬、簿価償却費の入力を受け付ける。ここで、情報提供装置1は、会計情報システムと連携しており、当該会計情報システムから、合併買収案件に対応する企業の会計情報を取得してもよい。
【0064】
図9には、「企業算定をする」と表示された算定ボタンが設けられている。算定ボタンが選択されると、第1登録部121は、入力された会計情報に基づいて、合併買収案件に対応する企業の価値を算定し、算定結果を登録用端末2に表示させる。ここで、第1登録部121は、算定ボタンが選択されると、情報提供装置1と連携している会計情報システムに、入力された会計情報を送信し、会計情報システムに、当該会計情報に対応する企業の価値を算定させてもよい。そして、第1登録部121は、会計情報システムから算定結果を取得し、当該算定結果を登録用端末2に表示させてもよい。
【0065】
図10は、合併買収案件に対応する企業の価値の算定結果の一例を示す図である。
図10では、企業の価値の算定結果として、企業価値を示す金額が表示されていることが確認できる。また、
図10には、「お問い合わせ」と表示された問合せボタンが設けられており、登録用端末2のユーザは、情報提供装置1の運営者に対して問合せを行うことができる。
【0066】
第1登録部121は、会計情報システム又は登録用端末2から取得した会計情報に基づいて算定した企業価値を示す金額を特定情報とし、第1の合併買収情報に含める。第1登録部121は、特定情報を含む第1の合併買収情報を記憶部11に記憶させる。
【0067】
第2実施形態において、記憶部11に記憶されている一以上の第1の合併買収情報の少なくともいずれかには、会計情報システム又は登録用端末2から取得した会計情報に基づいて特定した特定情報が含まれているものとする。
【0068】
表示制御部125は、端末4から閲覧要求を取得すると、合併買収情報リストを端末4に表示させる。具体的には、表示制御部125は、記憶部11に記憶されている第1の合併買収情報に含まれる一部の情報であって、特定情報とは異なる情報と、第2の合併買収情報に含まれる一部の情報とを含む合併買収情報リストを生成し、合併買収情報リストを端末4に表示させる。
【0069】
ここで、表示制御部125は、合併買収情報リストにおいて、特定情報を含む第1の合併買収情報に対応する行に、特定情報を含まない第1の合併買収情報及び第2の合併買収情報と区別可能な情報(例えば、特定情報を含むことを示すアイコン)を表示させてもよい。表示制御部125は、合併買収情報リストを端末4に表示させる場合に、特定情報を含む第1の合併買収情報の表示順位を、特定情報を含まない第1の合併買収情報及び第2の合併買収情報に比べて高くしてもよい。このようにすることで、端末4のユーザに、合併買収情報リストの閲覧時に、特定情報を含む第1合併買収情報を把握させることができる。
【0070】
表示制御部125は、第1の合併買収情報の詳細情報を端末4に表示させる場合に、当該特定情報を表示させる。ここで、情報提供装置1の運営者は、情報提供サービスにおいて、特定情報を閲覧可能とする契約を、端末4のユーザと行ってもよい。そして、表示制御部125は、端末4のユーザが、特定情報を閲覧可能とする契約を行っているユーザである場合に、特定情報を端末4に表示させるようにしてもよい。このようにすることで、端末4のユーザが、情報提供装置1の運営者と、特定情報を閲覧可能とする契約を行うことを促進することができる。
【0071】
なお、上述の説明では、第1登録部121が、登録用端末2から、第1の合併買収情報の登録要求を受け付けると、掲載情報の入力を受け付けるとともに、会計情報の入力を受け付けることとしたが、これに限らない。表示制御部125が、端末4から会計情報の入力要求を受け付けたことに応じて、
図9に示す情報を端末4に表示させ、会計情報の入力を受け付けてもよい。そして、表示制御部125は、会計情報の入力を受け付けると、入力された会計情報に基づいて、合併買収案件に対応する企業の価値を算定し、
図10に示す算定結果を登録用端末2に表示させてもよい。このようにすることで、端末4のユーザは、合併買収対象の企業に対する会計情報を入力することにより当該企業の価値を情報提供装置1に算出させ、算出された企業の価値を、合併買収の検討材料として用いることができる。
【0072】
[第2実施形態における効果]
以上説明したように、第2実施形態に係る情報提供装置1は、会計情報に基づいて特定した特定情報を含む合併買収情報を掲載する。特定情報は、会計情報に基づいて算出される精度が高い情報であることから、信用度が高い情報である。企業等の合併買収を所望するユーザは、信用度が高い情報に基づいて、合併買収を検討することから、特定情報を提供する情報提供サービスを積極的に利用しようとする。したがって、特定情報を提供することにより、情報提供サービスの利用率を高めることができる。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0074】
1・・・情報提供装置、11・・・記憶部、12・・・制御部、121・・・第1登録部、122・・・取得部、123・・・変換部、124・・・第2登録部、125・・・表示制御部、2・・・登録用端末、3・・・情報提供サイト、4・・・端末