(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-29
(45)【発行日】2022-07-07
(54)【発明の名称】資料収集支援装置、資料収集支援方法および資料収集支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20220630BHJP
【FI】
G06Q30/06 350
(21)【出願番号】P 2018179565
(22)【出願日】2018-09-25
【審査請求日】2021-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】松本 侑花
【審査官】安田 勇太
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-312541(JP,A)
【文献】特開2004-302877(JP,A)
【文献】特開2006-185085(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
図書館から資料を借りたユーザを識別するユーザ識別情報と、前記資料を識別する資料識別情報と、を含む資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付ける受付手段と、
資料識別情報と、当該資料識別情報によって識別される資料の購入依頼手続きを行ったユーザのユーザ識別情報と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記受付手段によって受け付けた資料貸出に関する情報に基づいて、前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであるか否かを判定する判定手段と、
前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであると前記判定手段によって判定された場合、前記資料を借りたユーザに、前記資料に応じた所定の負担額を支払わせる処理を行う清算処理手段と、
を備えることを特徴とする資料収集支援装置。
【請求項2】
前記受付手段は、
前記資料を借りたユーザが当該資料を借りていた貸出期間を特定可能な情報をさらに含む前記資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付け、
前記清算処理手段は、
前記受付手段によって受け付けた資料貸出に関する情報に基づいて前記貸出期間を特定し、特定した前記貸出期間と前記資料とに応じた前記負担額を支払わせる処理を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の資料収集支援装置。
【請求項3】
前記清算処理手段は、
前記貸出期間が第1期間であった場合は、前記貸出期間が前記第1期間よりも長い第2期間であった場合よりも安い前記負担額を支払わせる処理を行う、
ことを特徴とする請求項2に記載の資料収集支援装置。
【請求項4】
前記清算処理手段は、
前記貸出期間が第2期間であった場合は、前記資料の定価よりも安い前記負担額を支払わせる処理を行う、
ことを特徴とする請求項3に記載の資料収集支援装置。
【請求項5】
前記受付手段は、
前記図書館を特定可能な情報をさらに含む前記資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付け、
前記清算処理手段は、
前記受付手段によって受け付けた資料貸出に関する情報に基づいて前記図書館を特定し、特定した前記図書館と前記資料とに応じた前記負担額を支払わせる処理を行う、
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の資料収集支援装置。
【請求項6】
前記受付手段は、
購入対象となる資料を識別する資料識別情報を含んで当該資料の購入依頼手続きを行うことを要求する購入依頼手続要求を、ユーザによって使用される端末からさらに受け付け、
前記受付手段によって購入依頼手続要求を受け付けた場合に、前記購入依頼手続要求に基づいて、前記ユーザによって使用される端末に前記購入対象となる資料に応じた負担額を表示させる処理を行う負担額提示処理手段をさらに備えることを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の資料収集支援装置。
【請求項7】
前記記憶部は、
資料識別情報と、当該資料識別情報によって識別される資料の購入依頼手続きを行ったユーザのユーザ識別情報と、に対応付けて、当該ユーザ識別情報によって識別されるユーザの決済用カードを識別するカード識別情報をさらに記憶し、
前記清算処理手段は、
前記記憶部を参照して、前記資料と前記資料を借りたユーザとに対応するカード識別情報を特定し、特定した前記カード識別情報と前記負担額を示す情報とを含む決済情報を、当該カード識別情報によって識別される決済用カードを発行したカード会社のコンピュータに出力することにより、前記負担額を支払わせる処理を行う、
ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の資料収集支援装置。
【請求項8】
図書館から資料を借りたユーザを識別するユーザ識別情報と、前記資料を識別する資料識別情報と、を含む資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付け、
資料識別情報と、当該資料識別情報によって識別される資料の購入依頼手続きを行ったユーザのユーザ識別情報と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記資料貸出に関する情報に基づいて、前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであるか否かを判定し、
前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであると判定した場合、前記資料を借りたユーザに、前記資料に応じた所定の負担額を支払わせる、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする資料収集支援方法。
【請求項9】
図書館から資料を借りたユーザを識別するユーザ識別情報と、前記資料を識別する資料識別情報と、を含む資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付け、
資料識別情報と、当該資料識別情報によって識別される資料の購入依頼手続きを行ったユーザのユーザ識別情報と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記資料貸出に関する情報に基づいて、前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであるか否かを判定し、
前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであると判定した場合、前記資料を借りたユーザに、前記資料に応じた所定の負担額を支払わせる、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする資料収集支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、図書館が所有する資料の収集を支援する資料収集支援装置、資料収集支援方法および資料収集支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、図書館は、例えば、一般公衆であるユーザの教養やレクリエーションなどに資することを目的として、所有する資料(例えば書籍)をユーザへ貸し出す貸出サービスを提供している。また、図書館によっては、ユーザからの要望に応じて資料を購入し、購入した資料をユーザへ貸し出すこともある。また、近年では、インターネットなどを介して、利用者が利用者端末により図書館の蔵書を検索し、検索された蔵書の貸出予約を行えるようにした技術がある(例えば下記特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、限られた予算で図書館が資料を効率的に収集することができないという問題がある。このため、例えば、予算が少ない図書館は、ユーザからの要望があったとしても資料を増強することができず、ユーザに対して提供する資料の貸出サービスのサービス品質が低下する場合がある。
【0005】
本発明は、限られた予算で図書館が資料を効率的に収集することを支援することができる資料収集支援装置、資料収集支援方法および資料収集支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる資料収集支援装置は、図書館から資料を借りたユーザを識別するユーザ識別情報と、前記資料を識別する資料識別情報と、を含む資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付ける受付手段と、資料識別情報と、当該資料識別情報によって識別される資料の購入依頼手続きを行ったユーザのユーザ識別情報と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記受付手段によって受け付けた資料貸出に関する情報に基づいて、前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであるか否かを判定する判定手段と、前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであると前記判定手段によって判定された場合、前記資料を借りたユーザに、前記資料に応じた所定の負担額を支払わせる処理を行う清算処理手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明にかかる資料収集支援装置は、上記発明において、前記受付手段は、前記資料を借りたユーザが当該資料を借りていた貸出期間を特定可能な情報をさらに含む前記資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付け、前記清算処理手段は、前記受付手段によって受け付けた資料貸出に関する情報に基づいて前記貸出期間を特定し、特定した前記貸出期間と前記資料とに応じた前記負担額を支払わせる処理を行う、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる資料収集支援装置は、上記発明において、前記清算処理手段は、前記貸出期間が第1期間であった場合は、前記貸出期間が前記第1期間よりも長い第2期間であった場合よりも安い前記負担額を支払わせる処理を行う、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかる資料収集支援装置は、上記発明において、前記清算処理手段は、前記貸出期間が第2期間であった場合は、前記資料の定価よりも安い前記負担額を支払わせる処理を行う、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる資料収集支援装置は、上記発明において、前記受付手段は、前記図書館を特定可能な情報をさらに含む前記資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付け、前記清算処理手段は、前記受付手段によって受け付けた資料貸出に関する情報に基づいて前記図書館を特定し、特定した前記図書館と前記資料とに応じた前記負担額を支払わせる処理を行う、ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる資料収集支援装置は、上記発明において、前記受付手段は、購入対象となる資料を識別する資料識別情報を含んで当該資料の購入依頼手続きを行うことを要求する購入依頼手続要求を、ユーザによって使用される端末からさらに受け付け、前記受付手段によって購入依頼手続要求を受け付けた場合に、前記購入依頼手続要求に基づいて、前記ユーザによって使用される端末に前記購入対象となる資料に応じた負担額を表示させる処理を行う負担額提示処理手段をさらに備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる資料収集支援装置は、上記発明において、前記記憶部は、資料識別情報と、当該資料識別情報によって識別される資料の購入依頼手続きを行ったユーザのユーザ識別情報と、に対応付けて、当該ユーザ識別情報によって識別されるユーザの決済用カードを識別するカード識別情報をさらに記憶し、前記清算処理手段は、前記記憶部を参照して、前記資料と前記資料を借りたユーザとに対応するカード識別情報を特定し、特定した前記カード識別情報と前記負担額を示す情報とを含む決済情報を、当該カード識別情報によって識別される決済用カードを発行したカード会社のコンピュータに出力することにより、前記負担額を支払わせる処理を行う、ことを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる資料収集支援方法は、図書館から資料を借りたユーザを識別するユーザ識別情報と、前記資料を識別する資料識別情報と、を含む資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付け、資料識別情報と、当該資料識別情報によって識別される資料の購入依頼手続きを行ったユーザのユーザ識別情報と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記資料貸出に関する情報に基づいて、前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであるか否かを判定し、前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであると判定した場合、前記資料を借りたユーザに、前記資料に応じた所定の負担額を支払わせる、処理をコンピュータが実行することを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる資料収集支援プログラムは、図書館から資料を借りたユーザを識別するユーザ識別情報と、前記資料を識別する資料識別情報と、を含む資料貸出に関する情報を、前記図書館の端末から受け付け、資料識別情報と、当該資料識別情報によって識別される資料の購入依頼手続きを行ったユーザのユーザ識別情報と、を対応付けて記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記資料貸出に関する情報に基づいて、前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであるか否かを判定し、前記資料を借りたユーザが当該資料の購入依頼手続きを行ったユーザであると判定した場合、前記資料を借りたユーザに、前記資料に応じた所定の負担額を支払わせる、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、限られた予算で図書館が資料を効率的に収集することを支援することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、実施の形態にかかる資料収集支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施の形態にかかる各サーバを実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施の形態にかかる各端末を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本実施の形態にかかる管理情報DBの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施の形態にかかる予約状況情報DBの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施の形態にかかる負担額情報DBの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施の形態にかかる図書館サーバの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する検索結果表示画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する貸出予約申込画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する購入申込画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示するカード番号入力画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する購入手続完了画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本実施の形態にかかる図書館サーバが行う購入手続受付処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、本実施の形態にかかる図書館サーバが行う資料収集処理の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、本発明にかかる資料収集支援装置を販売者サーバによって実現した場合の一例を示すシーケンス図である。
【
図16】
図16は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する貸出予約申込画面の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に図面を参照して、本発明にかかる資料収集支援装置、資料収集支援方法および資料収集支援プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
【0018】
(資料収集支援システムのシステム構成の一例)
図1は、実施の形態にかかる資料収集支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
図1において、資料収集支援システム100は、例えば、図書館サーバ110と、図書館端末120と、ユーザ端末130と、販売者サーバ140と、カード会社サーバ150と、を含む構成である。
【0019】
資料収集支援システム100において、図書館サーバ110と、図書館端末120と、ユーザ端末130と、販売者サーバ140と、カード会社サーバ150とは、ネットワーク160を介して通信可能に接続される。ネットワーク160は、例えばインターネットである。また、ネットワーク160は、インターネットに限らず、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、Wi-Fi(登録商標)、移動体通信網などであってもよい。
【0020】
図書館サーバ110は、本発明にかかる資料収集支援装置の一例である。図書館サーバ110は、例えば、図書館を運営する運営者によって管理されるサーバ(コンピュータ)である。
【0021】
図書館は、資料をユーザへ貸し出す貸出サービスを提供する機関である。運営者は、例えば、国家(政府)や地方自治体などの公的機関あるいは学校などの教育機関である。また、運営者は複数の図書館を運営していてもよい。ユーザは、例えば、図書館に対して所定のユーザ登録手続きを行って、図書館から図書館利用カードの発行を受けた者である。
【0022】
図書館利用カードには、例えば、当該図書館利用カードの発行を受けたユーザを識別するユーザIDが印字されるとともに、当該ユーザIDをあらわすバーコードが設けられる。ユーザは、図書館利用カードを確認することにより、自身のユーザIDを知ることができる。ユーザIDは、本発明にかかるユーザ識別情報の一例である。
【0023】
また、図書館がユーザへ貸し出す資料は、例えば書籍である。また、資料は、書籍に限らず、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu-ray Disc(登録商標)、USB(Universal Serial Bus。登録商標)メモリなどの電子媒体であってもよい。さらに、資料は、新聞、雑誌、地図などであってもよい。本実施の形態では、以下、資料を書籍とした例を説明する。
【0024】
図書館が所有する書籍には、例えば、図書館の従業員によって所定の管理ラベルが付される。図書館の従業員を、以下「司書」と表記する。管理ラベルには、例えば、当該管理ラベルが付された書籍を識別する管理IDをあらわすバーコードが設けられる。また、管理ラベルには、当該管理ラベルが付された書籍を識別する管理IDを記憶するIC(Integrated Circuit)チップが設けられるようにしてもよい。管理IDは、本発明にかかる書籍識別情報の一例である。
【0025】
図書館サーバ110は記憶部111を有する。記憶部111は、例えば、管理情報DB(データベース)400、予約状況情報DB500、負担額情報DB600などを記憶する。管理情報DB400、予約状況情報DB500および負担額情報DB600については後述する。記憶部111は、本発明にかかる記憶部の一例である。
【0026】
なお、本実施の形態では、本発明にかかる記憶部を図書館サーバ110に設けた例を説明するが、これに限らない。本発明にかかる記憶部を図書館サーバ110の外部に設けるようにしてもよい。この場合、本発明にかかる記憶部は、例えば、ネットワーク160を介して図書館サーバ110がアクセス可能な記憶装置によって実現することができる。
【0027】
また、図書館サーバ110は通信部を有する。この通信部によって、図書館サーバ110は、例えば、図書館端末120、ユーザ端末130、販売者サーバ140およびカード会社サーバ150などの他のコンピュータと通信を行うことができる。図書館サーバ110は、例えば、サーバコンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータなどによって実現される。
【0028】
図書館端末120は、本発明にかかる図書館の端末の一例である。図書館端末120は、例えば、図書館に設置されて、司書によって使用される端末(コンピュータ)である。運営者が複数の図書館を運営する場合、図書館端末120は各図書館に設置される。また、図書館端末120は、1つの図書館に複数設置されてもよい。
【0029】
図書館端末120は、各種情報の入力を受け付ける入力デバイスを有する。図書館端末120の入力デバイスは、例えば、上述した管理ラベルを読み取り可能なリーダである。管理ラベルを読み取り可能なリーダは、例えば、管理ラベルに設けられたバーコードを読み取るスキャナや、管理ラベルに設けられたICチップを読み取るICリーダである。さらに、図書館端末120の入力デバイスは、司書の操作を受け付けるキーボード、マウス、タッチパネルなどを含んでもよい。
【0030】
また、図書館端末120は、各種情報を出力する出力デバイスを有する。図書館端末120の出力デバイスは、例えば、司書に対して各種情報を表示するディスプレイである。さらに、図書館端末120の出力デバイスは、各種情報を印字出力するプリンタなどを含んでもよい。
【0031】
また、図書館端末120は通信部を有する。この通信部によって、図書館端末120は、例えば、図書館サーバ110などの他のコンピュータと通信を行うことができる。図書館端末120は、例えば、管理ラベルを読み取り可能なリーダを有するパーソナルコンピュータやワークステーションなどによって実現される。また、例えば、図書館端末120が図書自動貸出装置などの専用端末によって実現されるようにし、図書館から書籍を借りるユーザによって図書館端末120が使用されるようにしてもよい。
【0032】
ユーザ端末130は、ユーザによって使用される端末(コンピュータ)である。ユーザ端末130は、各種情報の入力を受け付ける入力デバイスを有する。ユーザ端末130の入力デバイスは、例えば、ユーザの操作を受け付けるキーボード、マウス、タッチパネルなどである。また、ユーザ端末130は、各種情報を出力する出力デバイスを有する。ユーザ端末130の出力デバイスは、例えば、ユーザに対して各種情報を表示するディスプレイである。
【0033】
また、ユーザ端末130は通信部を有する。この通信部によって、ユーザ端末130は、例えば、図書館サーバ110などの他のコンピュータと通信を行うことができる。ユーザ端末130は、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、タブレットPCなどによって実現される。
【0034】
また、ユーザ端末130は、例えば、図書館に設置された蔵書検索端末などの専用端末によって実現されてもよい。ユーザ端末130が蔵書検索端末によって実現される場合、当該蔵書検索端末は図書自動貸出装置の機能を備えていてもよい。すなわち、この場合、図書館端末120とユーザ端末130とは同じ端末によって実現されてもよい。
【0035】
販売者サーバ140は、例えば、図書館に対して書籍を販売する販売者によって管理されるサーバ(コンピュータ)である。販売者は、例えば、書籍の販売を業務とする会社であり、図書館に対して書籍を販売する業務契約を図書館と締結している会社である。また、販売者は、ネットワーク160を介して書籍の注文を受け付けるサービスを提供している。
【0036】
具体的に、販売者サーバ140は通信部を有する。この通信部によって、販売者サーバ140は、図書館サーバ110などの他のコンピュータと通信を行うことができる。そして、販売者サーバ140は、図書館サーバ110などの他のコンピュータから書籍の購入要求を受付可能に構成されて、購入要求を受け付けた場合、当該購入要求を販売者に案内する。販売者は、例えば、販売者サーバ140が図書館サーバ110から購入要求を受け付けたことに応じて、受け付けた購入要求にしたがって当該購入要求が示す書籍を図書館に対して納品する。
【0037】
また、販売者が、図書館のほか、ユーザに対して書籍を販売するようにしてもよい。この場合、販売者は、例えば、販売者サーバ140がユーザ端末130から購入要求を受け付けたことに応じて、受け付けた購入要求にしたがって当該購入要求が示す書籍をユーザに対して納品するようにすればよい。さらに、販売者は、書籍に限らず、CDやDVDなどの電子媒体や、雑誌などの各種資料を販売してもよい。
【0038】
カード会社サーバ150は、例えば、カード会社によって管理されるサーバ(コンピュータ)である。カード会社は、カード決済システムに用いられる決済用カードを発行する会社である。決済用カードは、例えば、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカードなどである。本実施の形態では、以下、決済用カードをクレジットカードとした例を説明する。
【0039】
クレジットカードは、例えば、所定サイズのプラスチック板に、カード番号などを印字あるいは刻印して形成される。また、クレジットカードには、カード番号などを示す情報を記憶する記憶媒体が設けられる。この記憶媒体は、例えば、ICチップや磁気ストライプなどにより実現される。
【0040】
クレジットカードのカード番号は、例えば、発行元のカード会社を識別する複数桁(例えば6桁)の数字と、発行元のカード会社がクレジットカードに対して一意に割り当てた複数桁(例えば10桁)の数字と、によって構成される。これにより、カード番号はクレジットカードごとに固有の番号となる。カード番号は、本発明にかかるカード識別情報の一例である。
【0041】
また、カード会社サーバ150は通信部を有する。この通信部によって、カード会社サーバ150は、図書館サーバ110などの他のコンピュータと通信を行うことができる。カード会社サーバ150は、例えば、サーバコンピュータ、ワークステーション、パーソナルコンピュータなどによって実現される。
【0042】
(各サーバを実現するコンピュータのハードウェア構成の一例)
図2は、実施の形態にかかる各サーバを実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2において、図書館サーバ110、販売者サーバ140およびカード会社サーバ150の各サーバを実現するコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)201、メモリ202および通信IF(Interface)203を備える。CPU201、メモリ202および通信IF203は、バス210によってそれぞれ接続される。
【0043】
CPU201は、各サーバを実現するコンピュータ全体の制御をつかさどる。メモリ202は、CPU201のワークエリアとして使用される。また、メモリ202は、ブートプログラムなどの各種プログラムやこれらのプログラムが実行される際に用いられる各種データなどを記憶する。例えば、図書館サーバ110を実現するコンピュータのメモリ202は、後述の管理情報DB400、予約状況情報DB500、負担額情報DB600などを記憶する。
【0044】
メモリ202は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)およびHD(Hard Disc)などの各種メモリ装置(回路)によって実現することができる。
【0045】
通信IF203は、ネットワーク160に接続され、各サーバを実現するコンピュータの内部と、当該コンピュータの外部とのインターフェイスをつかさどる。具体的には、通信IF203は、各サーバを実現するコンピュータと、他のコンピュータとの間におけるデータの入出力を制御する。
【0046】
(各端末を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例)
図3は、実施の形態にかかる各端末を実現するコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3において、図書館端末120およびユーザ端末130の各端末を実現するコンピュータは、CPU301、メモリ302、出力デバイス303、入力デバイス304および通信IF305を備える。CPU301、メモリ302、出力デバイス303、入力デバイス304および通信IF305は、バス310によってそれぞれ接続される。
【0047】
CPU301は、各端末を実現するコンピュータ全体の制御をつかさどる。メモリ302は、CPU301のワークエリアとして使用される。また、メモリ302は、ブートプログラムなどの各種プログラムやこれらのプログラムが実行される際に用いられる各種データなどを記憶する。メモリ302は、例えば、ROM、RAM、HDDおよびHDなどの各種メモリ装置(回路)によって実現することができる。
【0048】
出力デバイス303は、例えば、文字や画像などを表示する液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイである。また、入力デバイス304は、文字、数値、各種指示などの入力に用いられるキーを備え、データ入力を行う。入力デバイス304は、例えばタッチパネルである。また、各端末を実現するコンピュータがパーソナルコンピュータによって実現される場合、入力デバイス304はキーボードやマウスなどであってもよい。入力デバイス304は、入力デバイス304に対する入力操作に応じた信号をCPU301に対して出力する。
【0049】
また、入力デバイス304はカメラを含んでもよい。カメラは、例えば、CPU301によって制御されて撮像対象を撮像して画像データを生成し、生成した画像データをCPU301へ出力する。また、カメラは、バーコードやOCR機能などを用いて撮影された文字をデータ化してCPU301へ出力してもよい。また、入力デバイス304は、文字や画像などを読み取るスキャナであってもよい。例えば、図書館端末120を実現するコンピュータは、入力デバイス304として、例えば、管理ラベルのバーコードを読み取るスキャナを有する。また、図書館端末120を実現するコンピュータは、入力デバイス304として、管理ラベルのICチップを読み取るICリーダを有していてもよい。
【0050】
また、各端末を実現するコンピュータの入力デバイス304は、音声などを入力するマイクを含んでもよい。マイクは、アナログデータとして入力された話者の声をアナログ/デジタル変換して、デジタル形式の音声データを生成し、生成した音声データをCPU301へ出力する。
【0051】
通信IF305は、ネットワーク160に接続され、各端末を実現するコンピュータの内部と、当該コンピュータの外部とのインターフェイスをつかさどる。具体的には、通信IF305は、各端末を実現するコンピュータと、他のコンピュータ(例えばカード会社サーバ150)との間におけるデータの入出力を制御する。また、通信IF305は、電話回線網に接続され、音声通信に際して用いられてもよい。
【0052】
(管理情報DBの一例)
つぎに、記憶部111が記憶する管理情報DBの一例について説明する。
図4は、本実施の形態にかかる管理情報DBの一例を示す図である。
図4において、管理情報DB400は、例えば、管理ID、所有図書館、書籍名、ISBN、貸出状況、貸出先、貸出日、返却日、購入者およびカード番号の情報を対応付けた管理情報(例えば
図4中の符号401参照)を記憶する。
【0053】
管理情報において、管理IDは、図書館が所有するそれぞれの書籍の管理IDを示す。管理情報において、所有図書館は、対応する管理IDによって識別される書籍を所有する図書館を示す。管理情報において、書籍名は、対応する管理IDによって識別される書籍の名称(タイトル)を示す。
【0054】
また、管理情報において、ISBNは、対応する管理IDによって識別される書籍のISBN(International Standard Book Number:国際標準図書番号)を示す。ISBNは、接頭記号、国記号、出版者記号、書名記号およびチェックデジットを組み合わせた13桁の数字列である。ISBNについては、公知であるため詳細な説明を省略する。なお、ISBNのかわりに、日本図書コードを用いるようにしてもよい。日本図書コードは、読者対象、発行形態および内容分類をあらわすCコードと、書籍の本体価格をあらわすコードと、をISBNに加えたものである。
【0055】
また、管理情報において、貸出状況は、対応する管理IDによって識別される書籍の貸出状況を示す。管理情報の貸出状況は、例えば、「貸出中」、「貸出可」、「予約中」のいずれかを示す。貸出状況「貸出中」の場合、対応する管理IDによって識別される書籍がユーザに貸し出されていることを示す。貸出状況「貸出可」の場合、対応する管理IDによって識別される書籍がユーザに貸し出されておらず、かつ、貸出予約もないことを示す。貸出状況「予約中」の場合、対応する管理IDによって識別される書籍がユーザに貸し出されていないものの、貸出予約があることを示す。
【0056】
また、管理情報において、貸出先は、対応する管理IDによって識別される書籍の貸出先を示す。管理情報の貸出先は、例えば、貸出状況が「貸出中」の書籍に対しては当該書籍が貸し出されたユーザのユーザIDを示す情報が設定され、貸出状況が「貸出中」以外の書籍に対しては「-(Null)」が設定される。
【0057】
また、管理情報において、貸出日は、対応する管理IDによって識別される書籍がユーザに対して貸し出された日付を示す。管理情報の貸出日は、例えば、貸出状況が「貸出中」の書籍に対しては日付を示す情報が設定され、貸出状況が「貸出中」以外の書籍に対しては「-」が設定される。
【0058】
また、管理情報において、返却日は、対応する管理IDによって識別される書籍がユーザから図書館(所有図書館)に返却された日付である返却日を示す。管理情報の返却日は、例えば、書籍の返却後の所定のタイミングまでは日付を示す情報が設定され、その後は「-」が設定される。
【0059】
また、管理情報において、購入者は、対応する管理IDによって識別される書籍の購入依頼手続きを行ったユーザのユーザIDを示す。管理情報における購入者の情報を、以下「購入者情報」と表記する。管理情報において、カード番号は、対応する管理IDによって識別される書籍の購入依頼手続きを行ったユーザによって入力されたクレジットカードのカード番号を示す。管理情報におけるカード番号の情報を、以下「カード番号情報」と表記する。
【0060】
図4において、例えば、管理情報401は、管理ID「A-1」によって識別される書籍をA図書館が所有しており、当該書籍の書籍名が「○○○」、当該書籍のISBNが「aaa…」であることを示している。また、管理情報401は、管理ID「A-1」によって識別される書籍が、ユーザID「U01」のユーザに貸出中であり、当該ユーザに貸し出された貸出日が「2018年4月1日」であることを示している。また、管理情報DB400は、管理情報として、それぞれの書籍の著者名、ジャンル(例えば絵本)、出版社、ページ数、版型などを示す情報をさらに記憶していてもよい。
【0061】
(予約状況情報DBの一例)
つぎに、記憶部111が記憶する予約状況情報DBの一例について説明する。
図5は、本実施の形態にかかる予約状況情報DBの一例を示す図である。
図5において、予約状況情報DB500は、例えば、書籍と、当該書籍を所有する図書館との組み合わせごとに、所有数と、貸出予約者と、貸出予約者数との情報を対応付けた予約状況情報(例えば
図5中の符号501参照)を記憶する。
【0062】
予約状況情報において、書籍の情報は、例えば、書籍名やISBNを示す情報である。書籍名やISBNについては上述したため、ここでの説明は省略する。予約状況情報において、所有数は、対応する書籍をそれぞれの図書館が所有している数を示す。予約状況情報において、貸出予約者は、対応する書籍の貸出予約をそれぞれの図書館に対して行ったユーザのユーザIDを示す。予約状況情報において、貸出予約者数は、対応する書籍の貸出予約をそれぞれの図書館に対して行ったユーザの人数を示す。
【0063】
図5において、例えば、予約状況情報501は、書籍名が「○○○」でありISBNが「aaa…」である書籍を、A図書館が「1冊」所有していることを示している。また、予約状況情報501は、書籍名が「○○○」でありISBNが「aaa…」である書籍についての貸出予約を、ユーザID「U11」、「U12」…の各ユーザがA図書館に対して行っていることを示している。また、予約状況情報501は、書籍名が「○○○」でありISBNが「aaa…」である書籍についての貸出予約をA図書館に対して行っている貸出予約者の人数が「30名」であることを示している。
【0064】
(負担額情報DBの一例)
つぎに、記憶部111が記憶する負担額情報DBの一例について説明する。
図6は、本実施の形態にかかる負担額情報DBの一例を示す図である。
図6において、負担額情報DB600は、例えば、書籍と、購入図書館との組み合わせごとに、貸出期間の長さに応じた負担額の情報を対応付けた負担額情報(例えば
図6中の符号601参照)を記憶する。
【0065】
負担額情報において、書籍の情報は、例えば、書籍名やISBNを示す情報である。書籍名やISBNについては上述したため、ここでの説明は省略する。負担額情報において、購入図書館は、対応する書籍の購入依頼手続きが行われることに応じて当該書籍を購入する図書館を示す。また、負担額情報において、負担額は、貸出期間「3日間」、「1週間」、「2週間」、「2週間超」のそれぞれに応じた負担額を示す。
【0066】
図6において、例えば、負担額情報601は、書籍名が「○○○」でありISBNが「aaa…」である書籍を、ユーザの購入依頼手続きに応じてA図書館が購入することを示す。また、負担額情報601は、書籍名が「○○○」でありISBNが「aaa…」である書籍を、当該書籍の購入依頼手続きを行ったユーザが貸出期間「3日間(借りてから3日以内)」でA図書館に返却した場合の負担額が「300円」であることを示す。
【0067】
また、負担額情報601は、書籍名が「○○○」でありISBNが「aaa…」である書籍を、当該書籍の購入依頼手続きを行ったユーザが貸出期間「1週間(借りてから4日以上1週間以内)」でA図書館に返却した場合の負担額が「600円」であることを示す。また、負担額情報601は、書籍名が「○○○」でありISBNが「aaa…」である書籍を、当該書籍の購入依頼手続きを行ったユーザが貸出期間「2週間(借りてから8日以上2週間以内)」でA図書館に返却した場合の負担額が「800円」であることを示す。
【0068】
また、負担額情報601は、書籍名が「○○○」でありISBNが「aaa…」である書籍を、当該書籍の購入依頼手続きを行ったユーザが貸出期間「2週間」以内にA図書館に返却しなかった場合の負担額が「1200円」であることを示す。ここで、1200円は、例えば、書籍名が「○○○」でありISBNが「aaa…」の書籍の定価である。
【0069】
このように、貸出期間「3日間」に対応する負担額は、貸出期間「1週間」、「2週間」、および「2週間超」のそれぞれに対応する負担額よりも小さくなるように設定される。また、貸出期間「1週間」に対応する負担額は、貸出期間「2週間」および「2週間超」のそれぞれに対応する負担額よりも小さくなるように設定される。
【0070】
そして、貸出期間「2週間」に対応する負担額は、貸出期間「2週間超」に対応する負担額よりも小さくなるように設定される。したがって、購入依頼手続きを行ったユーザが、当該購入依頼手続きに応じて購入された書籍を図書館で借りてから短期間で返却する(すなわち他のユーザが当該書籍を借りられる状態とするまでの期間を短くする)ほど、負担する負担額が小さくて済むようになっている。なお、貸出期間「3日間」は本発明にかかる第1期間の一例であり、貸出期間「1週間」あるいは「2週間」は本発明にかかる第2期間の一例である。
【0071】
また、貸出期間「3日間」、「1週間」、「2週間」のそれぞれに対応する負担額は、書籍の定価よりも安くなるように設定される。このため、ユーザは、所望の書籍を自身で購入する場合よりも小さい負担額で当該書籍を図書館から借りて読むことが可能となる。
【0072】
司書は、例えば、自身が勤める図書館における各書籍の需要を勘案し、蔵書として増強したい書籍と、自身が勤める図書館とに応じた負担額情報を図書館サーバ110(負担額情報DB600)へ登録する。この際、司書は、各書籍の需要度などを勘案して、任意に負担額を定めてよい。また、司書は、自身が勤める図書館で増強したい書籍についての負担額情報のみを図書館サーバ110(負担額情報DB600)へ登録することにより、増強を希望しない書籍についての購入依頼手続きが行われることを防止することができる。
【0073】
(図書館サーバ110の機能的構成の一例)
つぎに、図書館サーバ110の機能的構成の一例について説明する。
図7は、本実施の形態にかかる図書館サーバの機能的構成の一例を示すブロック図である。
図7において、図書館サーバ110は、例えば、受付部710と、判定部730と、清算処理部740と、出力部750と、を有する。
【0074】
例えば、
図7に示す図書館サーバ110の各機能部は、
図2に示したメモリ202などにより実現される記憶部111を参照可能に設けられる。また、図書館サーバ110の各機能部の処理結果は記憶部111に記憶される。
【0075】
受付部710は、図書館サーバ110に対して送信された各種情報を受け付ける。受付部710は、例えば、図書館端末120から図書館サーバ110に対して送信された貸出情報を受け付ける。貸出情報は、本発明にかかる資料貸出に関する情報の一例であり、図書館がユーザに書籍を貸し出すことに応じて図書館端末120が図書館サーバ110へ送信する情報である。貸出情報は、例えば、図書館がユーザに貸し出す書籍の管理IDと、図書館から書籍を借りるユーザのユーザIDと、図書館がユーザに書籍を貸し出す貸出日と、を示す情報を含む。
【0076】
例えば、ユーザは、図書館から書籍を借りる場合、借りたい書籍を図書館の本棚から取って、当該書籍と自身の図書館利用カードとを司書へ渡す。司書は、貸出手続きを行う旨の操作を図書館端末120に対して行った上で、ユーザから渡された書籍の管理ラベルと図書館利用カードとを図書館端末120に読み取らせる。
【0077】
これにより、図書館がユーザに貸し出す書籍の管理IDを示す情報と、図書館から書籍を借りるユーザのユーザIDを示す情報とが、図書館端末120に入力される。図書館端末120は、このようにして管理IDおよびユーザIDを示す情報が入力されると、例えば、自端末が有する計時機能からそのときの日付を貸出日として取得する。そして、図書館端末120は、入力された管理IDおよびユーザIDを示す情報と、取得した貸出日を示す情報と、を含む貸出情報を図書館サーバ110へ送信する。受付部710は、このようにして図書館端末120から図書館サーバ110へ送信された貸出情報を受け付ける。
【0078】
また、受付部710は、例えば、図書館端末120から図書館サーバ110に対して送信された返却情報を受け付ける。返却情報は、本発明にかかる資料貸出に関する情報の他の一例であり、ユーザが図書館に書籍を返却することに応じて図書館端末120が図書館サーバ110へ送信する情報である。返却情報は、例えば、ユーザから返却される書籍の管理IDと、図書館へ書籍を返却するユーザのユーザIDと、ユーザが図書館に書籍を返却した返却日と、を示す情報を含む。
【0079】
例えば、ユーザは、図書館に書籍を返却する場合、返却する書籍と自身の図書館利用カードとを司書へ渡す。司書は、返却手続きを行う旨の操作を図書館端末120に対して行った上で、ユーザから渡された書籍の管理ラベルと図書館利用カードとを図書館端末120に読み取らせる。
【0080】
これにより、ユーザから返却される書籍の管理IDを示す情報と、図書館へ書籍を返却するユーザのユーザIDを示す情報とが、図書館端末120に入力される。図書館端末120は、このようにして管理IDおよびユーザIDを示す情報が入力されると、例えば、自端末が有する計時機能からそのときの日付を返却日として取得する。そして、図書館端末120は、入力された管理IDおよびユーザIDを示す情報と、取得した貸出日を示す情報と、を含む返却情報を図書館サーバ110へ送信する。受付部710は、このようにして図書館端末120から図書館サーバ110へ送信された返却情報を受け付ける。
【0081】
また、受付部710は、例えば、ユーザ端末130から図書館サーバ110に対して送信された購入依頼情報を受け付けてもよい。購入依頼情報は、例えば、ユーザが図書館に書籍の購入を依頼する購入依頼手続きを行うことに応じて、ユーザ端末130が図書館サーバ110へ送信する情報である。購入依頼情報は、例えば、購入対象となる書籍の情報(例えば書籍名やISBNを示す情報)と、購入依頼手続きを行ったユーザのユーザIDと、購入依頼手続きの際にユーザが入力したカード番号と、を示す情報を含む。
【0082】
購入依頼手続きに際して、ユーザは、例えば、自身のユーザID、購入対象となる書籍の情報、カード番号などをユーザ端末130に入力する。そして、ユーザ端末130は、入力されたユーザID、書籍の情報、カード番号を示す情報を含む購入依頼情報を図書館サーバ110へ送信する。具体的に、ユーザ端末130は、例えば、後述する購入申込Webページやカード番号入力Webページを介して、購入依頼情報を図書館サーバ110へ送信する。受付部710は、このようにしてユーザ端末130から図書館サーバ110へ送信された購入依頼情報を受け付ける。
【0083】
また、受付部710は、例えば、ユーザ端末130から図書館サーバ110に対して送信された貸出予約申込情報を受け付けてもよい。貸出予約申込情報は、例えば、ユーザが貸出予約を図書館に対して行うことに応じて、ユーザ端末130が図書館サーバ110へ送信する情報である。貸出予約申込情報は、例えば、貸出予約の対象となる書籍の書籍名やISBNと、貸出予約を行うユーザのユーザIDと、を示す情報を含む。
【0084】
貸出予約に際して、ユーザは、例えば、自身のユーザID、貸出予約の対象となる書籍の情報(例えば書籍名やISBNを示す情報)、貸出予約を行う図書館などをユーザ端末130に入力する。そして、ユーザ端末130は、入力されたユーザID、書籍の情報、図書館を示す情報を含む貸出予約情報を図書館サーバ110へ送信する。具体的に、ユーザ端末130は、例えば、後述する貸出予約申込Webページを介して、貸出予約情報を図書館サーバ110へ送信する。受付部710は、このようにして図書館端末120から図書館サーバ110へ送信された貸出予約情報を受け付ける。
【0085】
受付部710は、図書館サーバ110に対して送信された情報を受け付けた場合、例えば、受け付けた情報を更新部720へ出力する。受付部710は、本発明にかかる受付手段の一例であり、例えば、
図2に示した通信IF203により実現される。
【0086】
更新部720は、受付部710から受け付けた情報に基づいて、記憶部111の記憶内容を更新する。更新部720は、例えば、受付部710から貸出情報を受け付けた場合、管理情報DB400が記憶する管理情報のうち、受け付けた貸出情報が示す管理IDに対応する管理情報を更新する。
【0087】
具体的には、この場合、更新部720は、受け付けた貸出情報が示す管理IDに対応する管理情報の貸出先を、当該貸出情報が示すユーザIDに更新する。また、更新部720は、受け付けた貸出情報が示す管理IDに対応する管理情報の貸出状況を「貸出中」に更新する。さらに、更新部720は、受け付けた貸出情報が示す管理IDに対応する管理情報の貸出日を、当該貸出情報が示す貸出日に更新する。
【0088】
また、更新部720は、例えば、受付部710から返却情報を受け付けた場合、管理情報DB400が記憶する管理情報のうち、受け付けた返却情報が示す管理IDに対応する管理情報を更新する。具体的には、この場合、更新部720は、受け付けた返却情報が示す管理IDに対応する管理情報の返却日、当該返却情報が示す返却日に更新する。
【0089】
また、更新部720は、例えば、受付部710から購入依頼情報を受け付けた場合、受け付けた購入依頼情報に応じて購入される書籍に対応する管理情報を、管理情報DB400に新たに記憶する。
【0090】
具体的には、この場合、更新部720は、受け付けた購入依頼情報に応じて購入される書籍の管理IDを発行する。そして、更新部720は、発行した管理IDに対応付けて、受け付けた購入依頼情報が示す書籍名、ISBN、図書館を管理情報DB400に記憶する。また、この場合、更新部720は、発行した管理IDに対応付けて、受け付けた購入依頼情報が示すユーザIDを購入者情報として記憶する。さらに、この場合、更新部720は、発行した管理IDに対応付けて、受け付けた購入依頼情報が示すカード番号をカード番号情報として記憶する。
【0091】
また、更新部720は、例えば、受付部710から貸出予約申込情報を受け付けた場合、予約状況情報DB500が記憶する予約状況情報のうち、受け付けた予約状況情報が示す書籍および図書館に対応する予約状況情報を更新する。
【0092】
具体的には、この場合、更新部720は、受け付けた貸出予約申込情報が示す書籍および図書館に対応する予約状況情報の貸出予約者の情報に、受け付けた貸出予約申込情報が示すユーザIDを追加する。また、この場合、更新部720は、受け付けた貸出予約申込情報が示す書籍および図書館に対応する予約状況情報の貸出予約者数の情報が示す値に「1」加算する。
【0093】
このようにして、更新部720は、受付部710から受け付けた情報に基づいて、記憶部111の記憶内容を更新することができる。また、更新部720は、例えば、受付部710から返却情報を受け付けて管理情報を更新した場合は、受け付けた返却情報を判定部730へ出力する。更新部720は、例えば、
図2に示したCPU201がメモリ202に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0094】
判定部730は、更新部720から返却情報を受け付けると、記憶部111を参照して、受け付けた返却情報に基づいて、図書館が書籍を貸し出したユーザが当該書籍の購入依頼手続きを行ったユーザであるか否かを判定する。判定部730は、例えば、受け付けた返却情報が示す管理IDに対応する管理情報を取得する。そして、判定部730は、取得した管理情報の購入情報における購入者情報が示すユーザIDが、受け付けた返却情報が示すユーザIDと一致するか否かを判定する。
【0095】
判定部730は、購入者情報が示すユーザIDが、受け付けた返却情報が示すユーザIDと一致すると判定した場合、図書館が書籍を貸し出したユーザが当該書籍の購入依頼手続きを行ったユーザであると判定する。また、判定部730は、購入者情報が示すユーザIDが、受け付けた返却情報が示すユーザIDと一致しないと判定した場合、図書館が書籍を貸し出したユーザが当該書籍の購入依頼手続きを行ったユーザでないと判定する。
【0096】
判定部730は、図書館が書籍を貸し出したユーザが当該書籍の購入依頼手続きを行ったユーザであると判定した場合、例えば、その判定結果および判定に用いた管理情報を清算処理部740へ出力する。判定部730は、本発明にかかる判定手段の一例であり、例えば、
図2に示したCPU201がメモリ202に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0097】
清算処理部740は、図書館が書籍を貸し出したユーザが当該書籍の購入依頼手続きを行ったユーザであると判定部730によって判定された場合、当該ユーザに、当該書籍に応じた負担額を支払わせる処理を行う。清算処理部740は、例えば、判定部730から受け付けた管理情報におけるカード番号情報が示すカード番号を含み、運営者や司書などにより予め定められた負担額を決済金額として含む決済情報を、出力部750を介して、カード会社サーバ150へ送信する。
【0098】
カード会社サーバ150が図書館サーバ110から決済情報を受信した場合、カード会社は、当該決済情報が示す決済金額を図書館に支払う。したがって、図書館は、購入依頼手続きを行ったユーザの負担額分の金銭を得ることができる。また、カード会社サーバ150が図書館サーバ110から決済情報を受信した場合、カード会社は、当該決済情報が示すカード番号のクレジットカードを所持するユーザに、当該決済情報が示す決済金額の支払いを請求する。
【0099】
また、清算処理部740は、貸出期間の長さごとに予め定められた負担額を清算させる処理を行ってもよい。この場合、清算処理部740は、例えば、判定部730から受け付けた管理情報の貸出日と返却日とを示す情報を参照して、貸出期間を特定する。例えば、受け付けた管理情報が貸出日「2018年4月1日」を示し、返却日「2018年4月4日」を示したとする。この場合、清算処理部740は、貸出期間「2018年4月4日-2018年4月1日=3日間」と特定する。
【0100】
つづいて、清算処理部740は、負担額情報DB600を参照し、図書館と書籍と貸出期間との組み合わせに応じた負担額を特定する。例えば、受け付けた管理情報が図書館「A図書館」、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」を示し、特定した貸出期間が「3日間」であったとする。この場合、清算処理部740は、負担額情報DB600を参照して、図書館「A図書館」、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」、貸出期間「3日間」に対応する負担額「300円」を特定する。そして、この場合、清算処理部740は、特定した負担額を決済金額として含む決済情報を、出力部750を介して、カード会社サーバ150へ送信する。
【0101】
また、清算処理部740は、例えば、負担額を精算させる処理を行った場合、例えば、当該処理に用いた管理情報の管理IDを示す情報を更新部720へ出力する。この場合、更新部720は、例えば、清算処理部740から受け付けた管理IDに対応する管理情報の貸出先、貸出日、返却日、購入者情報、カード番号情報を「-」に更新する。
【0102】
清算処理部740は、本発明にかかる清算処理手段の一例であり、例えば、
図2に示したCPU201がメモリ202に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、出力部750は、例えば、
図2に示した通信IF203により実現される。
【0103】
また、図書館サーバ110は、負担額提示処理部760をさらに有してもよい。この場合、受付部710は、例えば、ユーザ端末130から図書館サーバ110に対して送信された購入依頼手続要求を受け付ける。購入依頼手続要求は、例えば、購入対象となる書籍の情報(例えば書籍名やISBNを示す情報)を含んで当該資料の購入依頼手続きを行うことを要求する情報である。具体的に、ユーザ端末130は、例えば、後述する検索結果表示画面800のWebページを介して、購入依頼手続要求を図書館サーバ110へ送信する。受付部710は、このようにしてユーザ端末130から図書館サーバ110へ送信された購入依頼手続要求を受け付けると、受け付けた購入依頼手続要求を負担額提示処理部760へ出力する。
【0104】
負担額提示処理部760は、受付部710から購入依頼情報を受け付けた場合に、当該購入依頼情報が示す資料に応じた負担額をユーザ端末130に表示させる処理を行う。例えば、負担額提示処理部760は、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍についての購入依頼手続要求を受け付けた場合、負担額情報DB600を参照して、当該書籍についての図書館ごとおよび貸出期間ごとの負担額を特定する。そして、負担額提示処理部760は、特定した負担額を表示させる情報(例えば負担額表示欄1001。
図10参照)を含む後述の購入申込Webページを生成し、当該購入申込Webページを表示させる情報を、出力部750を介して、ユーザ端末130へ送信する。これにより、図書館サーバ110は、購入依頼手続きに先立って、ユーザに負担額を案内することが可能となる。
【0105】
負担額提示処理部760は、本発明にかかる負担額提示処理手段の一例であり、例えば、
図2に示したCPU201がメモリ202に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0106】
(ユーザ端末の表示例)
つぎに、ユーザ端末130の表示例について説明する。
図8は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する検索結果表示画面の一例を示す図である。ユーザ端末130は、例えば、図書館サーバ110から検索結果情報を受信した場合に、
図8に示す検索結果表示画面800を表示する。
【0107】
図8において、検索結果表示画面800には、検索結果表示欄801と、貸出予約手続移行ボタン802と、購入手続移行ボタン803と、が設けられる。検索結果表示欄801には、ユーザ端末130が送信した検索要求に応じて図書館サーバ110によって検索された書籍に関する情報が表示される。検索要求は、例えば、ユーザによって入力された書籍名やISBNを示す情報であり、検索対象とする書籍の書籍名やISBNを示す情報である。図書館サーバ110は、ユーザ端末130から検索要求を受け付けたことに応じて当該検索要求が示す書籍が各図書館にあるか検索して、その検索結果を示す検索結果情報をユーザ端末130へ送信する。検索結果表示欄801には、図書館サーバ110によって検索された書籍に関する情報が検索結果情報に基づいて表示される。
【0108】
検索結果表示欄801には、例えば、検索された書籍の書籍名やISBNなどが表示される。
図8に示す例では、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍が図書館サーバ110によって検索されたため、検索結果表示欄801には、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」と表示されている。
【0109】
また、
図8に示すように、検索結果表示欄801には、検索された書籍の表紙の画像も表示されるようにしてもよい。さらに、検索結果表示欄801には、検索された書籍の著者名、ジャンル、ページ数、版型なども表示されるようにしてもよい。このようにすれば、検索された書籍についての詳細な情報をユーザに案内することが可能となる。
【0110】
貸出予約手続移行ボタン802は、ユーザ端末130が送信した検索要求に応じて図書館サーバ110によって検索された書籍の貸出予約手続きを受け付ける貸出予約申込Webページへのリンクボタンである。貸出予約申込Webページは、例えば、図書館サーバ110上に設けられたWebページの1つである。ユーザは、ユーザ端末130を操作することにより、貸出予約手続移行ボタン802を押下することができる。ユーザによって貸出予約手続移行ボタン802が押下された場合、ユーザ端末130は、貸出予約申込Webページへアクセスし、後述する貸出予約申込画面を表示する。
【0111】
購入手続移行ボタン803は、ユーザ端末130が送信した検索要求に応じて図書館サーバ110によって検索された書籍の購入手続きを受け付ける購入申込Webページへのリンクボタンである。購入申込Webページは、例えば、図書館サーバ110上に設けられたWebページの1つである。ユーザは、ユーザ端末130を操作することにより、購入手続移行ボタン803を押下することができる。ユーザによって購入手続移行ボタン803が押下された場合、ユーザ端末130は、検索結果表示欄801に表示された書籍についての図書館サーバ110へ購入依頼手続要求を図書館サーバ110へ送信して、購入申込Webページへアクセスし、後述する購入申込画面を表示する。
【0112】
図9は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する貸出予約申込画面の一例を示す図である。
図9において、
図8と同一の箇所については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図9において、貸出予約申込画面900には、予約状況表示欄901が設けられる。
【0113】
予約状況表示欄901には、ユーザ端末130が送信した検索要求に応じて図書館サーバ110によって検索された書籍の図書館ごとの予約状況が表示される。予約状況表示欄901には、例えば、検索された書籍の図書館ごとの所有数や貸出予約者数が表示される。図書館は、例えば、2週間を上限とした貸出期間で書籍の貸し出しを行う。したがって、ユーザは、予約状況表示欄901に表示された所有数と貸出予約者数とから1冊あたりの貸出予約者数を求めて、求めた1冊あたりの貸出予約者数に2週間を掛け合わせることにより、書籍を借りられるようになるまでのおおよその待ち期間を知ることができる。
【0114】
例えば、
図9に示す例の場合、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍をA図書館は1冊所有しており、A図書館における当該書籍の貸出予約者数は30人である。したがって、A図書館における書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍1冊あたりの貸出予約者数は30人となるので、当該書籍をA図書館から借りられるまでのおおよその待ち期間は30人×2週間=60週間と求めることができる。また、
図9に示すように、ユーザ端末130が待ち期間の算出を行って、算出した待ち期間を予約状況表示欄901に表示するようにしてもよい。
【0115】
また、予約状況表示欄901には、ユーザ端末130が送信した検索要求に応じて図書館サーバ110によって検索された書籍の貸出予約を行う予約ボタンが設けられる。
図9の例において、例えば、予約ボタン902aは、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍の貸出予約をA図書館に対して行う予約ボタンである。ユーザは、ユーザ端末130を操作することにより、予約ボタン902aを押下することができる。ユーザによって予約ボタン902aが押下された場合、ユーザ端末130は、例えば、ユーザID「U01」、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」、図書館「A図書館」を示す貸出予約申込情報を図書館サーバ110へ送信する。これにより、ユーザは、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍の貸出予約をA図書館に対して行うことができる。
【0116】
また、
図9の例において、例えば、予約ボタン902bは、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍の貸出予約をB図書館に対して行う予約ボタンである。ユーザは、予約ボタン902bを押下することにより、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍の貸出予約をB図書館に対して行うことができる。
【0117】
図10は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する購入申込画面の一例を示す図である。
図10において、
図8と同一の箇所については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10において、購入申込画面1000には、負担額表示欄1001が設けられる。
【0118】
負担額表示欄1001には、ユーザ端末130が送信した検索要求に応じて図書館サーバ110によって検索された書籍についての、図書館ごとおよび貸出期間ごとの負担額が表示される。例えば、
図10に示す例の場合、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍の、A図書館における貸出期間「3日間」までの負担額は「300円」と表示されている。同様に、当該書籍の、A図書館における貸出期間「1週間」までの負担額は「600円」、貸出期間「2週間」までの負担額は「800円」と表示されている。
【0119】
また、
図10に示す例の場合、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍の、B図書館における貸出期間「3日間」までの負担額は「500円」と表示されている。同様に、当該書籍の、B図書館における貸出期間「1週間」までの負担額は「800円」、貸出期間「2週間」までの負担額は「1200円」と表示されている。ユーザは、負担額表示欄1001を参照することにより、検索された書籍についての図書館ごとおよび貸出期間ごとの負担額を知ることができる。
【0120】
また、負担額表示欄1001には、ユーザ端末130が送信した検索要求に応じて図書館サーバ110によって検索された書籍についての、図書館ごとおよび貸出期間ごとの購入手続きを行う購入手続ボタンが設けられる。
図10の例において、例えば、購入手続ボタン1002aは、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍を「3日間」の貸出期間内にA図書館へ返却することを約束する購入手続きを行う購入手続ボタンである。
【0121】
また、
図10の例において、例えば、購入手続ボタン1002bは、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍を「1週間」の貸出期間内にA図書館へ返却することを約束する購入手続きを行う購入手続ボタンである。また、
図10の例において、例えば、購入手続ボタン1002cは、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍を「3日間」の貸出期間内にB図書館へ返却することを約束する購入手続きを行う購入手続ボタンである。
【0122】
ユーザは、ユーザ端末130を操作することにより、購入手続ボタン1002a~1002cなどのいずれかの購入手続ボタンを押下することができる。ユーザによっていずれかの購入手続ボタンが押下された場合、ユーザ端末130は、例えば、カード番号の入力を受け付けるカード番号入力Webページへアクセスし、後述するカード番号入力画面を表示する。
【0123】
図11は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示するカード番号入力画面の一例を示す図である。
図11において、
図8と同一の箇所については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図11に示すカード番号入力画面1100は、例えば、
図10に示した購入申込画面1000において購入手続ボタン1002aが押下されることによりユーザ端末130が表示するカード番号入力画面である。
【0124】
図11において、カード番号入力画面1100には、購入手続内容表示欄1101と、カード番号入力欄1102と、購入ボタン1103と、が設けられる。購入手続内容表示欄1101には、例えば、購入手続きの内容が表示される。
図11に示す例では、ユーザが購入申込画面1000において購入手続ボタン1002aを押下したため、購入手続内容表示欄1101には、「3日間」の貸出期間内にA図書館へ返却することを約束する購入手続きである旨が表示されている。
【0125】
また、購入手続内容表示欄1101には、例えば、負担額が表示される。
図11に示す例では、ユーザが購入申込画面1000において購入手続ボタン1002aを押下したため、購入手続内容表示欄1101には、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍を「3日間」の貸出期間内にA図書館へ返却した場合の負担額が表示されている。ユーザは、購入手続内容表示欄1101を参照することにより、購入手続きの内容および負担額を知ることができる。
【0126】
また、ユーザは、ユーザ端末130を操作することにより、カード番号入力欄1102に自身が所持するクレジットカードのカード番号を入力することができる。また、ユーザは、ユーザ端末130を操作することにより、購入ボタン1103を押下することができる。ユーザによって購入ボタン1103が押下された場合、ユーザ端末130は、購入依頼情報を図書館サーバ110へ送信する。例えば、
図11の例の場合、購入ボタン1103が押下されると、図書館サーバ110は、ユーザID「U01」、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」、図書館「A図書館」、カード番号「1234…」を示す購入依頼情報を図書館サーバ110へ送信する。
【0127】
また、例えば、ユーザが購入手続きを行うことにより購入された書籍の受取場所を選択することができるようにしてもよい。この場合、ユーザ端末130は、
図11に示すように、例えば、カード番号入力画面1100において、受取場所を選択させるブラウズボタン1104を表示する。ユーザ端末130は、ブラウズボタン1104が押下された場合、例えば、運営者が運営する図書館の一覧を表示することにより、ユーザから受取場所の選択を受け付けることができる。
【0128】
図12は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する購入手続完了画面の一例を示す図である。
図12において、
図8と同一の箇所については同一の符号を付して、その説明を省略する。
図12に示す購入手続完了画面1200は、例えば、
図11に示したカード番号入力画面1100において購入ボタン1103が押下されることによりユーザ端末130が表示する。
【0129】
図12において、購入手続完了画面1200は、例えば、購入手続きにより購入された書籍の納品予定日が表示される。
図12の例の場合、購入手続きにより購入された書籍が「2018年4月1日」にA図書館へ納品される予定であるため、「4月1日に、A図書館に納品される予定です。」と表示されている。これにより、ユーザは、購入手続きにより購入された書籍がいつ納品されるのか(すなわちいつ借りられるのか)を知ることができる。
【0130】
また、購入手続完了画面1200は、例えば、購入手続きの際にユーザが約束した貸出期間が表示される。
図12の例の場合、ユーザは購入手続きの際に貸出期間を「3日間」としたため、購入手続完了画面1300には、「貸し出し後、3日間でA図書館にご返却ください。」と表示されている。これにより、ユーザは、購入手続きにより購入された書籍をどのぐらいで返却すればよいのかを知ることができる。
【0131】
(図書館サーバ110が行う処理の一例)
つぎに、図書館サーバ110が行う処理の一例について説明する。
図13は、本実施の形態にかかる図書館サーバが行う購入手続受付処理の一例を示すフローチャートである。
図13において、図書館サーバ110は、ユーザ端末130から検索要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS1301)。
【0132】
検索要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS1301:No)、図書館サーバ110は、ステップS1304の処理へ移行する。検索要求を受け付けたと判定した場合(ステップS1301:Yes)、図書館サーバ110は、蔵書検索処理を行う(ステップS1302)。ステップS1302において、図書館サーバ110は、例えば、受け付けた検索要求が示す書籍名やISBNを検索キーにして、検索キーに合致する書籍を管理情報DB400から検索する。そして、図書館サーバ110は、蔵書検索処理の検索結果を示す検索結果情報を検索要求元のユーザ端末130へ送信する(ステップS1303)。
【0133】
つぎに、図書館サーバ110は、ユーザ端末130から貸出予約申込情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS1304)。貸出予約申込情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS1304:No)、図書館サーバ110は、ステップS1306の処理へ移行する。
【0134】
貸出予約申込情報を受け付けたと判定した場合(ステップS1304:Yes)、図書館サーバ110は、受け付けた貸出予約申込情報に基づいて、予約状況情報DB500を更新する(ステップS1305)。ステップS1305において、図書館サーバ110は、例えば、受け付けた貸出予約申込情報が示す書籍名、ISBN、図書館に対応する予約状況情報の貸出予約者の情報に、受け付けた貸出予約申込情報が示すユーザIDを追加する処理を行う。また、ステップS1305において、図書館サーバ110は、例えば、受け付けた貸出予約申込情報が示す書籍名、ISBN、図書館に対応する予約状況情報の貸出予約者数の情報が示す数値に「1」加算する処理を行ってもよい。
【0135】
つぎに、図書館サーバ110は、ユーザ端末130から購入依頼手続要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS1306)。購入依頼手続要求を受け付けていないと判定した場合(ステップS1306:No)、図書館サーバ110は、
図13に示す購入手続受付処理を終了する。
【0136】
購入依頼手続要求を受け付けたと判定した場合(ステップS1306:Yes)、図書館サーバ110は、負担額情報DB600を参照して、受け付けた購入依頼手続要求が示す書籍についての図書館ごとおよび貸出期間ごとの負担額を特定する(ステップS1307)。そして、図書館サーバ110は、
図10などを用いて説明した購入申込Webページを生成して(ステップS1308)、生成した購入申込Webページを当該購入申込Webページにアクセスしたユーザ端末130に表示させる(ステップS1309)。これにより、ユーザ端末130には例えば
図10に示した購入申込画面1000が表示され、ユーザは所望の書籍についての図書館ごとおよび貸出期間ごとの負担額を知ることができる。
【0137】
つぎに、図書館サーバ110は、例えば、ステップS1309の処理によりユーザ端末130に表示させた購入申込Webページを介して、ユーザ端末130から購入依頼情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS1310)。購入依頼情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS1310:No)、図書館サーバ110は、
図13に示す購入手続受付処理を終了する。
【0138】
購入依頼情報を受け付けたと判定した場合(ステップS1310:Yes)、図書館サーバ110は、受け付けた購入依頼情報が示す書籍の購入要求を販売者サーバ140へ送信する(ステップS1311)。そして、図書館サーバ110は、管理情報DB400を更新して(ステップS1312)、
図13に示す購入手続受付処理を終了する。
【0139】
ステップS1312において、図書館サーバ110は、例えば、まず、受け付けた購入依頼情報が示す書籍(すなわち購入要求を送信することにより新たに購入した書籍)に対する管理IDを発行し、管理情報DB400へ登録する。そして、図書館サーバ110は、発行した管理IDに対応付けて、受け付けた購入依頼情報が示す書籍名、ISBN、図書館、ユーザID、カード番号などを示す情報を管理情報DB400に記憶する。さらに、図書館サーバ110は、発行した管理IDに対応する貸出状況を「予約中」にする。
【0140】
図14は、本実施の形態にかかる図書館サーバが行う資料収集処理の一例を示すフローチャートである。
図14において、図書館サーバ110は、図書館端末120から貸出情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS1401)。
【0141】
貸出情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS1401:No)、図書館サーバ110は、ステップS1403の処理へ移行する。貸出情報を受け付けたと判定した場合(ステップS1401:Yes)、図書館サーバ110は、受け付けた貸出情報に基づいて、貸し出された書籍に対応する管理情報を更新する(ステップS1402)。
【0142】
つぎに、図書館サーバ110は、図書館端末120から返却情報を受け付けたか否かを判定する(ステップS1403)。返却情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS1403:No)、図書館サーバ110は、
図14に示す資料収集処理を終了する。
【0143】
返却情報を受け付けたと判定した場合(ステップS1403:Yes)、図書館サーバ110は、受け付けた返却情報に基づいて、返却された書籍に対応する管理情報を更新する(ステップS1404)。つぎに、図書館サーバ110は、ステップS1404の処理により更新した管理情報に購入情報が設定されているか否かを判定する(ステップS1405)。ステップS1405において、図書館サーバ110は、例えば、ステップS1404の処理により更新した管理情報における購入情報の購入者情報が「-」でない場合は肯定判定し、「-」である場合は否定判定する。
【0144】
管理情報に購入情報が設定されていないと判定した場合(ステップS1405:No)、図書館サーバ110は、
図14に示す資料収集処理を終了する。管理情報に購入情報が設定されていると判定した場合(ステップS1405:Yes)、図書館サーバ110は、当該購入情報を参照して、書籍を返却したユーザが当該書籍の購入手続きを行ったユーザであるか否かを判定する(ステップS1406)。
【0145】
書籍を返却したユーザが当該書籍の購入手続きを行ったユーザでないと判定した場合(ステップS1406:No)、図書館サーバ110は、
図14に示す資料収集処理を終了する。書籍を返却したユーザが当該書籍の購入手続きを行ったユーザであると判定した場合(ステップS1406:Yes)、当該書籍が返却されるまでの貸出期間を特定する(ステップS1407)。ステップS1407において、図書館サーバ110は、例えば、ステップS1404の処理により更新した管理情報の貸出日と返却日とから、貸出期間を特定することができる。
【0146】
つぎに、図書館サーバ110は、貸し出された書籍についてのユーザの負担額を特定する(ステップS1408)。ステップS1408において、図書館サーバ110は、例えば、負担額情報DB600を参照して、ステップS1404の処理により更新した管理情報が示す書籍名、ISBNおよび図書館と、ステップS1407の処理により特定した貸出期間とに対応する負担額を特定する。
【0147】
そして、図書館サーバ110は、決済情報をカード会社サーバ150へ送信して(ステップS1409)、
図14に示す資料収集処理を終了する。ステップS1409において、図書館サーバ110は、例えば、ステップS1404の処理により更新した管理情報が示すカード番号を含み、ステップS1408の処理により特定した負担額を決済金額として含む決済情報を、カード会社サーバ150へ送信する。
【0148】
以上に説明したように、図書館サーバ110によれば、ユーザの購入依頼手続きに応じて購入された書籍を当該ユーザに貸し出した場合、ユーザに所定の負担額を支払わせることができる。このため、図書館は、自図書館の予算のみで当該書籍を購入するようにした場合に比べて、ユーザが負担する負担額の分だけ安く当該書籍を購入することができる。したがって、図書館サーバ110は、限られた予算で図書館が資料を効率的に収集することを支援することができる。
【0149】
また、図書館サーバ110によれば、ユーザの購入依頼手続きに応じて購入された書籍の当該ユーザへの貸出期間に応じた負担額を、当該ユーザに支払わせることができる。このため、図書館は、ユーザの購入依頼手続きに応じて購入された書籍を当該ユーザが早く図書館に返却した場合ほど、当該ユーザが支払う負担額を安くすることができる。したがって、購入依頼手続きを行ったユーザの早期の返却を促して、購入依頼手続きに応じて購入された書籍を他のユーザが借りられる機会を増加させることができる。
【0150】
また、図書館サーバ110によれば、ユーザの購入依頼手続きに応じて購入された書籍の貸出期間「3日間」、「1週間」、「2週間」のそれぞれに対応する負担額を当該書籍の定価よりも安くすることができる。このため、ユーザは、当該書籍を自身で購入する場合よりも小さい負担額で図書館から借りて読むことが可能となる。
【0151】
また、本実施の形態では、本発明にかかる資料収集支援装置を、運営者が管理する図書館サーバ110によって実現する例について説明したが、これに限らない。例えば、運営者が提供するAPI(Application Programming Interface)によって、貸出情報、返却情報、購入依頼手続要求、購入依頼情報などの各種情報を異業種間でも共有することが可能となる場合には、他の会社のサーバ(例えば販売者サーバ140)によっても、本発明にかかる資料収集支援装置を実現することができる。
【0152】
ここで、本発明にかかる資料収集支援装置を販売者サーバ140によって実現した場合の一例を説明する。
図15は、本発明にかかる資料収集支援装置を販売者サーバによって実現した場合の一例を示すシーケンス図である。
【0153】
図15に示すように、この場合、販売者サーバ140は、例えば、ユーザが所望する資料を示す情報を当該ユーザのユーザ端末130から受け付ける(ステップS1501)。ユーザが所望する資料は、例えば、ユーザが読むことを希望する書籍である。ユーザが所望する資料は、ユーザが試聴することを希望するコンテンツが記憶されたCDやDVDなどであってもよい。また、ユーザが所望する資料を示す情報は、例えば、ユーザによって入力された書籍名やコンテンツ名あるいはISBNなどを示す情報である。ユーザが所望する資料を示す情報を、以下「所望資料情報」と表記する場合がある。
【0154】
具体的に、例えば、販売者サーバ140上には、販売者が販売する書籍などの商品を検索可能なWebページが販売者などにより設けられる。ユーザは、ユーザ端末130によりこのWebページにアクセスして、当該Webページの所定の入力欄に、所望する資料の書籍名やISBNなどを入力することにより、販売者サーバ140へ所望資料情報を送信することができる。また、例えば、このWebページには、ユーザを識別するユーザIDを入力欄が設けられるようにし、当該入力欄に入力されたユーザIDを示す情報が所望資料情報に含まれるようにしてもよい。
【0155】
販売者サーバ140は、ユーザ端末130から所望資料情報を受け付けた場合、当該ユーザに対応する図書館を特定する情報を取得する(ステップS1502)。例えば、ユーザは、自身が利用する図書館を示す情報を販売者サーバ140に予め登録しておく。すなわち、この場合、販売者サーバ140は、例えば、ユーザIDと対応付けて、当該ユーザIDによって識別されるユーザによって登録された図書館を示す情報を記憶する。そして、販売者サーバ140は、例えば、所望資料情報が示すユーザIDに基づいて、当該ユーザIDによって識別されるユーザによって登録された図書館を示す情報を、当該ユーザに対応する図書館を特定する情報として取得する。
【0156】
また、販売者サーバ140は、例えば、ユーザによって予め登録された当該ユーザの住所の付近にある図書館(例えばユーザの住所と同一の市町村にある図書館)を示す情報を、当該ユーザに対応する図書館を特定する情報として取得するようにしてもよい。さらに、販売者サーバ140は、例えば、所望資料情報とともに、ユーザに対応する図書館を特定する情報をユーザ端末130から受け付けることにより取得してもよい。
【0157】
そして、販売者サーバ140は、取得した図書館を特定する情報に基づいて、ユーザに対応する図書館の図書館サーバ110にアクセスして、ユーザ端末130から受け付けた所望資料情報が示す資料についての当該図書館の貸出状況を示す情報(以下「貸出状況情報」という)を取得する。この場合、販売者サーバ140には、例えば、図書館ごとに、当該図書館の図書館サーバ110を特定する情報(例えば図書館サーバ110のIPアドレスを示す情報)が販売者などにより予め記憶される。
【0158】
具体的に、例えば、
図15に示すように、販売者サーバ140は、ユーザに対応する図書館の図書館サーバ110に対して、ユーザ端末130から受け付けた所望資料情報を送信する(ステップS1503)。そして、図書館サーバ110は、販売者サーバ140から受け付けた所望資料情報が示す資料についての管理情報を管理情報DB400から検索する管理情報検索処理を行う(ステップS1504)。これにより、図書館サーバ110は、ユーザに対応する図書館の貸出状況情報を取得することができる。そして、図書館サーバ110は、取得した貸出状況情報を販売者サーバ140へ送信する(ステップS1505)。これにより、販売者サーバ140は貸出状況情報を取得することができる。
【0159】
そして、販売者サーバ140は、図書館サーバ110から受け付けた貸出状況情報に基づいて、所望資料情報が示す資料についての、ユーザに対応する図書館の貸出状況をユーザ端末130に表示させる。例えば、
図15に示すように、販売者サーバ140は、図書館サーバ110から受け付けた貸出状況情報をユーザ端末130へ送信する(ステップS1506)。
【0160】
そして、ユーザ端末130は、販売者サーバ140から貸出状況情報を受け付けると、受け付けた貸出状況情報に基づいて、
図9に示した貸出予約申込画面900をユーザ端末130に表示させる。なお、以降、詳細な説明は省略するが、販売者サーバ140は、同様にして、ユーザ端末130から受け付けた各種情報を図書館サーバ110へ送信し、図書館サーバ110へ送信した各種情報に対する処理結果を図書館サーバ110から受け付けることにより、
図10~12に示した画面をユーザ端末130に表示させることもできる。
【0161】
また、販売者サーバ140は、所望資料情報が示す資料についての図書館の貸出状況とあわせて、当該所望資料情報が示す資料の購入手続きをユーザから受け付ける操作ボタンをユーザ端末130に表示させるようにしてもよい。
【0162】
図16は、本実施の形態にかかるユーザ端末が表示する貸出予約申込画面の他の一例を示す図である。
図16において、
図8および
図9と同様の箇所については同符号を付して説明を省略する。また、
図16は、所望資料情報が示す資料が書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍であって、ユーザID「U01」のユーザに対応する図書館が「A図書館」および「B図書館」を含む場合の例を示している。
【0163】
図16において、貸出予約申込画面1600には、購入手続きボタン1601が設けられている。購入手続きボタン1601は、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍の購入手続きを行う操作ボタンである。ユーザは、ユーザ端末130を操作することにより、購入手続きボタン1601を押下することができる。ユーザによって購入手続きボタン1601が押下された場合、ユーザ端末130は、例えば、ユーザID「U01」、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」を示す購入要求を販売者サーバ140へ送信する。これにより、ユーザは、書籍名「○○○」、ISBN「aaa…」の書籍の注文を販売者に対して行うことができる。
【0164】
このように、販売者サーバ140が
図16や
図9~12などに示した画面をユーザ端末130に表示させるようにすることにより、ユーザは所望する資料についての図書館の予約待ちの人数を参照しながら、販売者サーバ140でそのまま資料を購入するか図書館で借りるかを判断することが可能となる。すなわち、販売者サーバ140は、限られた予算でユーザが資料を効率的に収集することを支援して、ユーザの利便性の向上を図ることができる。すなわち、本発明にかかる資料収集支援装置、資料収集支援方法および資料収集支援プログラムは、限られた予算でユーザが資料を効率的に収集することを支援するものであってもよい。
【0165】
また、販売者サーバ140は、例えば、販売者サーバ140上に設けられた所定のWebページ(例えば、販売者が販売する書籍などの商品を検索可能なWebページ)に設けられた所定の操作ボタンがユーザによって押下された場合に、図書館サーバ110へアクセスして、
図16や
図9~12などに示した画面を表示するために必要な情報を図書館サーバ110から取得するようにしてもよい。
【0166】
すなわち、本発明を販売者サーバに関する発明として捉えて下記のようにしてもよい。
【0167】
本発明にかかる販売者サーバは、ユーザに対して資料を販売する販売者によって管理される販売者サーバであって、前記ユーザが所望する資料を示す所望資料情報を前記ユーザの端末から受け付ける受付手段と、前記受付手段によって所望資料情報を受け付けた場合、前記ユーザに対応する図書館を特定する情報を取得する第1取得手段と、前記取得手段によって取得された図書館を特定する情報に基づいて、当該図書館の図書館サーバにアクセスし、前記所望資料情報が示す資料についての前記図書館の貸出状況を示す貸出状況情報を取得する第2取得手段と、前記第2取得手段によって取得された貸出状況情報に基づいて、前記所望資料情報が示す資料についての前記図書館の貸出状況を前記ユーザの端末に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0168】
また、上記発明において、前記制御手段は、前記所望資料情報が示す資料と、前記図書館と、前記所望資料情報が示す資料についての前記図書館の貸出状況とを、前記ユーザの端末に表示させる、こととしてもよい。
【0169】
また、上記発明において、前記制御手段は、前記所望資料情報が示す資料についての前記図書館の貸出状況とあわせて、前記所望資料情報が示す資料の購入手続きを前記ユーザから受け付ける操作ボタンを前記ユーザの端末に表示させる、こととしてもよい。
【0170】
また、本実施の形態で説明した資料収集支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。本資料収集支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USB(Universal Serial Bus)メモリなどのコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶され、コンピュータによって記憶媒体から読み出されることによって実行される。また、本資料収集支援プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布されてもよい。
【0171】
以上に説明したように、本発明によれば、限られた予算で図書館が資料を効率的に収集することを支援することができる。
【産業上の利用可能性】
【0172】
以上のように、本発明にかかる資料収集支援装置、資料収集支援方法および資料収集支援プログラムは、図書館が所有する資料の収集を支援する資料収集支援装置、資料収集支援方法および資料収集支援プログラムに有用であり、特に、限られた予算で図書館が資料を効率的に収集することを支援する資料収集支援装置、資料収集支援方法および資料収集支援プログラムに適している。
【符号の説明】
【0173】
100 資料収集支援システム
110 図書館サーバ
111 記憶部
120 図書館端末
130 ユーザ端末
140 販売者サーバ
150 カード会社サーバ
160 ネットワーク