(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-29
(45)【発行日】2022-07-07
(54)【発明の名称】送信ビーム情報を取得する方法と装置、および送信ビーム情報をフィードバックする方法と装置
(51)【国際特許分類】
H04W 16/28 20090101AFI20220630BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20220630BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220630BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W24/10
H04W72/04 136
(21)【出願番号】P 2019553933
(86)(22)【出願日】2018-03-21
(86)【国際出願番号】 CN2018079889
(87)【国際公開番号】W WO2018177183
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2019-09-30
【審判番号】
【審判請求日】2021-09-09
(31)【優先権主張番号】201710210708.3
(32)【優先日】2017-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521372024
【氏名又は名称】ダータン モバイル コミュニケーションズ エクイップメント カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,チウビン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ルンホワ
(72)【発明者】
【氏名】ラケシュ,タムラカル
【合議体】
【審判長】廣川 浩
【審判官】横田 有光
【審判官】本郷 彰
(56)【参考文献】
【文献】Huawei,HiSilicon,Beam diversity for data and control channels [online],3GPP TSG RAN WG1#88 R1-1701715,2017年2月6日アップロード,インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/TSG_RAN/WG1_RL1/TSGR1_88/Docs/R1-1701715.zip>
【文献】CATT,Discussion on beam reporting [online],3GPP TSG RAN WG1#88 R1-1702077,2017年2月7日アップロード,インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg1_rL1/TSGR1_88/Docs/R1-1702077.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局は、ダウンリンク送信ビームを使用して、端末に参照信号を送信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、
基地局は、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信し、
基地局は、端末によって報告されたダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信し、
基地局は、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定することを特徴とする送信ビーム情報を取得する方法。
【請求項2】
基地局が異なるビームグループのダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を同時に送信する場合、
同じ送受信ポイント(TRP)から送信されるダウンリンク送信ビームが1つのビームグループであり、または、
同じトランシーバから送信されるダウンリンク送信ビームが1つのビームグループであることを特徴とする請求項1に記載の送信ビーム情報を取得する方法。
【請求項3】
前記基地局は、ダウンリンク送信ビームを使用して、端末に参照信号を送信する場合、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会の少なくとも1つのポートにマッピングして送信することを特徴とする請求項1に記載の送信ビーム情報を取得する方法。
【請求項4】
前記基地局が受信した前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報であり、Qは1以上の整数であることを特徴とする請求項1に記載の送信ビーム情報を取得する方法。
【請求項5】
前記基地局は、端末によって送信された参照信号のグルーピング情報を受信し、
前記基地局は、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定する場合、
2つの参照信号が参照信号の同じグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、
2つの参照信号が参照信号の異なるグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の送信ビーム情報を取得する方法。
【請求項6】
端末は、基地局がダウンリンク送信ビームを使用して端末に送信した参照信号を受信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とする前記受信し、
前記端末は、受信品質に従って受信した参照信号からQ個の参照信号を選択し、各参照信号の受信ビームを決定し、
前記端末は、前記基地局によって送信された参照信号集合のグルーピングの関連情報を受信し、参照信号集合のグルーピングの関連情報に従って、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して前記基地局に報告し、
前記Qは1以上の整数であることを特徴とする送信ビーム情報をフィードバックする方法。
【請求項7】
前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせ内の異なるビームの参照信号は、異なる参照信号集合に属することを特徴とする請求項
6に記載の送信ビーム情報をフィードバックする方法。
【請求項8】
前記
ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選
択決定する場合、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から同参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、Qは1以上の整数であり、または、
一つの参照信号グループとしてQ個の参照信号の中から複数の参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、Qは1以上の整数であり、または、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から異なる参照信号集合に属する参照信号を選択し、参照信号の同じグループ内の任意の2つの参照信号は同じ参照信号集合に属さなく、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、Qは1以上の整数であることを特徴とする請求項
6に記載の送信ビーム情報をフィードバックする方法。
【請求項9】
前記基地局に報告する場合、
前記端末は、選択したQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報を前記基地局に報告し、Qは1以上の整数であることを特徴とする請求項
6に記載の送信ビーム情報をフィードバックする方法。
【請求項10】
ダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を送信し、ここで、ダウンリンク送信ビームごとに一つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信するための、参照信号送信モジュールと、
端末によって報告された前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信するための、報告受信モジュールと、
前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定するための、ビーム決定モジュールと、を備えることを特徴とする送信ビーム情報を取得する装置。
【請求項11】
参照信号送信モジュールは、さらに、異なるビームグループのダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を同時に送信する場合、
同じ送受信ポイント(TRP)から送信されるダウンリンク送信ビームが1つのビームグループであり、または、
同じトランシーバから送信されるダウンリンク送信ビームが1つのビームグループであることを特徴とする請求項1
0に記載の送信ビーム情報を取得する装置。
【請求項12】
前記参照信号送信モジュールは、さらに、ダウンリンク送信ビームごとに一つの参照信号を送信する場合、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会の少なくとも1つのポートにマッピングして送信することを特徴とする請求項1
0に記載の送信ビーム情報を取得する装置。
【請求項13】
前記報告受信モジュールが受信したのは、端末により選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報であり、Qは1以上の整数であることを特徴とする請求項1
0に記載の送信ビーム情報を取得する装置。
【請求項14】
前記ビーム決定モジュールは、さらに、端末によって送信された参照信号のグルーピング情報を受信するときに、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定する場合、
2つの参照信号が参照信号の同じグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、
2つの参照信号が参照信号の異なるグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであることを特徴とする請求項1
0に記載の送信ビーム情報を取得する装置。
【請求項15】
基地局がダウンリンク送信ビームを使用して端末に送信した参照信号を受信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、基地局が端末に送信した参照信号集合のグルーピングの関連情報を受信するための、受信モジュールと、
受信品質に従って受信した参照信号からQ個の参照信号を選択し、各参照信号の受信ビームを決定し、Qは1以上の整数である決定モジュールと、
参照信号集合のグルーピングの関連情報に従って、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して前記基地局に報告するための、報告モジュールと、を備えることを特徴とする送信ビーム情報をフィードバックする装置。
【請求項16】
前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせ内の異なるビームの参照信号は、異なる参照信号集合に属することを特徴とする請求項
15に記載の送信ビーム情報をフィードバックする装置。
【請求項17】
前記報告モジュールは、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から同参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、Qは1以上の整数であり、または、
一つの参照信号グループとしてQ個の参照信号の中から複数の参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、Qは1以上の整数であり、または、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から異なる参照信号集合に属する参照信号を選択し、参照信号の同じグループ内の任意の2つの参照信号は同じ参照信号集合に属さなく、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、Qは1以上の整数であることを特徴とする請求項
15に記載の送信ビーム情報をフィードバックする装置。
【請求項18】
前記報告モジュールは、
端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報を前記基地局に報告し、Qは1以上の整数であることを特徴とする請求項
15に記載の送信ビーム情報をフィードバックする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信技術分野に関し、特に送信ビーム情報を取得する方法と装置、および送信ビーム情報をフィードバックする方法と装置に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2017年3月31日に中国特許局に提出し、出願番号が201710210708.3であり、発明名称が「送信ビーム情報を取得する方法と装置、および送信ビーム情報をフィードバックする方法と装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
【背景技術】
【0003】
ピークレートの改善、およびシステムスペクトルの利用率の改善に対する多入力多出力(Multiple Input Multiple Output,MIMO)技術の重要性を考慮すると、すべてのロングタームエボリューション(LTE)、LTE -高度な(LTE-Advanced,LTE-A)などの無線アクセス技術は、MIMOと直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing,OFDM)技術に基づいて構築されている。MIMO技術のパフォーマンス向上は、マルチアンテナシステムで利用できるスペースの自由度に起因するため、標準化されているMIMO技術の最も重要な進化の方向としては、拡張された次元である。
【0004】
LTE Rel-8では、最大4層のMIMO伝送をサポートすることができる。Rel-9は、強化されたMU-MIMO(Multi-User MIMO,マルチユーザーMIMO)技術に重点を置いており、TM(Transmission Mode,伝送モード)-8のMU-MIMO伝送で最大4つのダウンリンクデータ層をサポートできる。Rel-10では、8つのアンテナポートのサポートが導入され、チャネル状態情報の空間分解能力がさらに向上し、SU-MIMO(Single-User MIMO,シングルユーザーMIMO)の伝送容量を最大8つのデータ層に拡張した。Rel-13およびRel-14では、32のポートをサポートするFD-MIMO(Full dimension MIMO,フルディメンションMIMO)技術が導入されており、これによりフルディメンションと垂直ビームフォーミングを実現している。
【0005】
MIMO技術をさらに改善するために、アンテナ技術の膨大なアレイが移動通信システムに導入されている。基地局の場合、アンテナの完全デジタルの大規模アレイには、128、256、または512個のアンテナ素子と、128、256、512個のトランシーバを含めることができる。各アンテナ素子がトランシーバの1つに接続されている。端末がチャネル状態情報を測定してフィードバックするように、128、256または512アンテナポートのパイロット信号が送信される。端末の場合、32個または64個のアンテナ素子を含むアンテナのアレイで構成することもできる。基地局側と端末側の両方でビームフォーミングが行われるため、ビームフォーミングの大幅なゲインが取得され、パス損失から生じる信号減衰を補償する。特に高周波数帯域、たとえば周波数30 GHzでの通信中のパス路損失のため、無線信号のカバレッジエリアは非常に限られている。無線信号のカバレッジエリアは、アンテナ技術の膨大なアレイを使用して実用的なエリアに拡張できる。
【0006】
アンテナの全デジタルアレイ内の各アンテナ素子は、別個のトランシーバを含むため、デバイスのサイズ、コスト、および電力消費が大幅に増加する可能性がある。特に、トランシーバのADC(Analog-Digital Converter,アナログ-デジタルコンバーター)及びDAC(Digital Analog Converter,デジタル-アナログコンバーター)の場合、消費電力は約1/10低下しただけで、性能の向上も限られている。デバイスのサイズ、コスト、および電力消費を低減するために、
図1および
図2に示すように、アナログビームフォーミングに基づく技術的解決が提案されている。
図1は、中間周波数での信号の重み付けビームフォーミングのためのアナログビームフォーミングの概略図である。
図2は、無線周波数信号での重み付けビームフォーミングのためのアナログビームフォーミングの概略図である。アナログビームフォーミングの一般的な特性は、位相シフターの中間周波数(
図1)または無線周波数信号での重み付けビームフォーミングであり、その利点は、すべての送信(受信)アンテナに共通のトランシーバが1つしかないことであり、デバイスの構造がシンプルになり、サイズ、コスト、消費電力を削減できる。
【0007】
アナログビームフォーミングの性能をさらに改善するために、
図3に示すように、ハイブリッドデジタルおよびビームフォーミング(ハイブリッドデジタルアナログビームフォーミング)を備えたトランシーバのアーキテクチャ解決策が提案されている。
図3は、ハイブリッドデジタルアナログビームフォーミングの概略図であり、
図3に示すように、送信端と受信端それぞれに、N
RF
TおよびN
RF
R個のトランシーバがあり、送信端のアンテナ素子数はN
T>N
RF
Tであり、受信端アンテナ素子数はN
R>N
RF
Rである。ビームフォーミングでサポートされる同時送信ストリームの最大数はである。
図3に示すように、デジタルビームフォーミングの送信ストリーム数はmin(N
RF
T,N
RF
R)である。
【0008】
図3のハイブリッドビームフォーミング構造は、デジタルビームフォーミングの柔軟性と、アナログビームフォーミングの低複雑さの間に、バランスを取ることができ、複数のデータストリームと複数のユーザーの同時フォーミングをサポートでき、また、複雑さは合理的な範囲で制御できる。
【0009】
送信端および受信端のアナログビームフォーミング重みは、結果として生じるビームが反対の通信端に向けられるように、アナログビーム形成およびハイブリッドデジタルアナログビームフォーミングの両方に対して調整されるものとする。ダウンリンク伝送の場合、基地局側による送信のビームフォーミング重みと、端末側による受信ビームフォーミング重みを調整する必要がある。アップリンク伝送の場合、端末側による送信のビームフォーミング重みと基地局側による受信ビームフォーミング重みを調整する必要がある。ビームフォーミングの重みは、通常、トレーニング信号を送信することによって取得される。ダウンリンク方法では、基地局は、ダウンリンクビームトレーニング信号を送信し、端末は、ダウンリンクビームトレーニング信号を測定し、基地局の最適な送信ビームを選択し、ビームに関する情報を基地局にフィードバッし、対応する最適なビームも選択し、ビームを受信してローカルに格納する。
【0010】
従来技術の欠点は、現在フィードバックされているビームに関する情報が正確でない可能性があることにある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の実施形態は、端末と基地局がビームの組み合わせ情報がより正確に取得でき、マルチビーム伝送をより適切にサポートできるように、ビーム情報の決定および報告に対処するために、送信ビーム情報を取得する方法と装置、および送信ビーム情報をフィードバックする方法と装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の態様によれば、本発明の実施形態による送信ビーム情報を取得する方法は、
基地局は、ダウンリンク送信ビームを使用して、端末に参照信号を送信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とするステップと、基地局は、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信するステップと、基地局は、端末によって報告された前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信するステップと、基地局は、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定するステップとを備える。
【0013】
実施において、基地局が異なるビームグループのダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を同時に送信する場合、
同じTRPからのダウンリンク送信ビームが1つのビームグループであり、または、同じトランシーバから送信されるダウンリンク送信ビームが1つのビームグループである。
【0014】
実施において、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信する場合、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会の少なくとも1つのポートにマッピングして送信する。
【0015】
実施において、基地局が端末のためにH個の参照信号リソース集合を設定し、前記H個の参照信号リソース集合内のh番目の参照信号リソース集合にNh個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、基地局は、参照信号リソース集合の設定情報を通知することにより、端末に、参照信号集合グルーピングの設定情報を通知する。
【0016】
基地局が端末のためにF個の参照信号リソース集合を設定し、前記F個の参照信号リソース集合内のf番目の参照信号リソース集合にNf個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースにNp個のアンテナポートがあり、各参照信号リソースの1個のアンテナポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、基地局は、参照信号リソース集合設定情報およびアンテナポートを通知することにより、端末に参照信号集合グルーピングの設定情報を通知する。
【0017】
実施において、基地局が、端末によって報告された前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信する場合、受信したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0018】
実施において、基地局は、端末によって送信された参照信号のグルーピング情報を受信し、
基地局は、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定する場合、
2つの参照信号が参照信号の同じグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、
2つの参照信号が参照信号の異なるグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0019】
実施において、端末によって報告された参照信号グループの全体的な受信品質を受信する。
【0020】
第2の態様によれば、本発明の実施形態による送信ビーム情報をフィードバックする方法は、
基地局がダウンリンク送信ビームを使用して端末に送信した参照信号を受信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、端末は、受信品質に従って受信した参照信号からQ個の参照信号を選択し、各参照信号の受信ビームを決定するステップと、端末は、基地局が端末に送信した参照信号集合のグルーピングの関連情報を受信し、端末は、参照信号集合のグルーピングの関連情報に従って、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して基地局に報告するステップとを備える。
【0021】
実施において、各参照信号の受信ビームを決定する場合、端末に合計でNR
UE個の受信ビームを有し、受信ビームごとに1グループのビームフォーミング重みに対応し、一つの参照信号については、端末は、受信ビームをそれぞれ使用して前記1つの参照信号受信し、受信信号電力最大の受信ビームを前記参照信号の受信ビームとして選択する。
【0022】
実施において、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせ内の異なるビームの参照信号は、異なる参照信号集合に属する。
【0023】
実施において、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択する場合、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から同参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、または、
一つの参照信号グループとしてQ個の参照信号の中から複数の参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、または、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から異なる参照信号集合に属する参照信号を選択し、参照信号の同じグループ内の任意の2つの参照信号は同じ参照信号集合に属さなく、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0024】
実施において、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して基地局に報告するときに、報告したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0025】
実施において、基地局に参照信号グループの全体的な受信品質を報告する。
【0026】
第3の態様によれば、本発明の実施形態による送信ビーム情報を取得する装置は、
ダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を送信し、ここで、ダウンリンク送信ビームごとに一つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信するための、参照信号送信モジュールと、端末によって報告された前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信するための、報告受信モジュールと、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定するための、ビーム決定モジュールと、を備える。
【0027】
実施において、参照信号送信モジュールは、異なるビームグループのダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を同時に送信する場合、同じTRPからのダウンリンク送信ビームが1つのビームグループであり、または、
同じトランシーバから送信されるダウンリンク送信ビームが1つのビームグループである。
【0028】
実施において、参照信号送信モジュールは、ダウンリンク送信ビームごとに一つの参照信号を送信する場合、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会の少なくとも1つのポートにマッピングして送信する。
【0029】
実施において、参照信号送信モジュールは、さらに、端末にH個の参照信号リソース集合を設定し、h番目の参照信号リソース集合にNh個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信し、参照信号リソース集合の設定情報を通知することにより、参照信号集合グルーピングの設定情報を通知し、または、端末にF個の参照信号リソース集合を設定し、f番目の参照信号リソース集合にNf個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースにNp個のアンテナポートがあり、各参照信号リソースの1個のアンテナポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信し、参照信号リソース集合設定情報およびアンテナポートを通知することにより、参照信号集合グルーピングの設定情報を通知する。
【0030】
実施において、報告受信モジュールは、さらに、端末によって報告された前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信するときに、受信したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0031】
実施において、ビーム決定モジュールは、さらに、端末によって送信された参照信号のグルーピング情報を受信するときに、基地局は、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定する場合、
2つの参照信号が参照信号の同じグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、
2つの参照信号が参照信号の異なるグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0032】
実施において、報告受信モジュールは、さらに、端末によって報告された参照信号グループの全体的な受信品質を受信する。
【0033】
第4の態様によれば、本発明の実施形態による送信ビーム情報をフィードバックする装置は、基地局がダウンリンク送信ビームを使用して端末に送信した参照信号を受信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、基地局が端末に送信した参照信号集合のグルーピングの関連情報を受信するための、受信モジュールと、受信品質に従って受信した参照信号からQ個の参照信号を選択し、各参照信号の受信ビームを決定するための決定モジュールと、参照信号集合のグルーピングの関連情報に従って、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して基地局に報告するための、報告モジュールとを備える。
【0034】
実施において、決定モジュールは、さらに、各参照信号の受信ビームを決定する場合、端末に合計でNR
UE個の受信ビームを有し、受信ビームごとに1グループのビームフォーミング重みに対応し、一つの参照信号については、各受信ビームをそれぞれ使用して前記一つの参照信号を受信し、受信信号電力最大の受信ビームを前記参照信号の受信ビームとして選択する。
【0035】
実施において、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせ内の異なるビームの参照信号は、異なる参照信号集合に属する。
【0036】
実施において、報告モジュールは、さらに、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択する場合、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から同参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、または、
一つの参照信号グループとしてQ個の参照信号の中から複数の参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、または、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から異なる参照信号集合に属する参照信号を選択し、参照信号の同じグループ内の任意の2つの参照信号は同じ参照信号集合に属さなく、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0037】
実施において、報告モジュールは、さらに、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して基地局に報告するときに、報告したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0038】
実施において、報告モジュールは、さらに、基地局に参照信号グループの全体的な受信品質を報告する。
【0039】
第5の態様によれば、基地局は、プロセッサと、送受信機と、メモリとを備え、前記送受信機は、前記プロセッサの制御下でデータを送受信するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリ内のプログラムを読み取り、上記第1の態様のいずれか1つの前記方法を実行する。
【0040】
第6の態様によれば、端末は、プロセッサと、送受信機と、メモリとを備え、前記送受信機は、前記プロセッサの制御下でデータを送受信するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリ内のプログラムを読み取り、上記第2の態様のいずれか1つの前記方法を実行する法。
【0041】
第7の態様によれば、第1の態様のいずれかの方法をコンピュータに実行させるように構成されたコンピュータ実行可能命令を格納するコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
第8の態様によれば、第2の態様のいずれかの方法をコンピュータに実行させるように構成されたコンピュータ実行可能命令を格納するコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0042】
本発明の実施形態による技術的解決策では、基地局側で、基地局は、ダウンリンク送信ビームを使用して、端末に参照信号を送信し、また、基地局は、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信し、これに対し、端末側で、参照信号および参照信号集合のグルーピングの関連情報に従て、基地局に同時に使用するように推奨されるダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択し、ダウンリンク送信ビームの組み合わせを基地局に報告する局。
【0043】
ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とするため、参照信号集合を設定することにより、端末はどのダウンリンクビームを同時に使用できるかを正確に判断でき、端末および基地局はより正確な的ビーム組み合わせ情報を取得してマルチビーム送信をサポートできる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
本発明に係る実施例や従来の技術方法案をより明確に説明するために、以下に実施例を説明するために必要な図面をについて簡単に紹介する。無論、以下の説明における図面は本発明に係る実施例の一部であり、当業者は、創造性作業を行わないことを前提として、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【
図1】背景技術における中間周波数信号の重み付けフォーミングのアナログビームフォーミングの概略図である。
【
図2】背景技術における無線周波数信号の重み付けフォーミングのアナログビームフォーミングの概略図である。
【
図3】背景技術におけるハイブリッドデジタルアナログビームフォーミングの概略図である。
【
図4】本発明の実施形態による基地局側送信ビーム情報を取得する方法の概略フローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態による端末側送信ビーム情報をフィードバックする方法の概略フローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態による基地局ビームグループの第1の例の概略図である。
【
図7】本発明の実施形態による基地局ビームグループの第2の例の概略図である。
【
図8】本発明の実施形態による周期性参照信号リソース設定の概略図である。
【
図9】本発明の実施形態による非周期性参照信号リソース設定の概略図である。
【
図10】本発明の実施形態による参照信号設定の第1の例の概略図である。
【
図11】本発明の実施形態による参照信号設定の第2の例の概略図である。
【
図12】本発明の実施形態による参照信号設定の第3の例の概略図である。
【
図13】本発明の実施形態による参照信号設定の第4の例の概略図である。
【
図14】本発明の実施形態による基地局側送信ビーム情報を取得する装置の概略構造図である。
【
図15】本発明の実施形態による端末側送信ビーム情報をフィードバックする装置の概略構造図である。
【
図16】本発明の実施形態による基地局の概略構造図である。
【
図17】本発明の実施形態による端末の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明の実施形態は、端末と基地局がビームの組み合わせ情報がより正確に取得でき、マルチビーム伝送をより適切にサポートできるように、ビーム情報の決定および報告に対処するために、送信ビーム情報を取得する方法と装置、および送信ビーム情報をフィードバックする方法を提供する。本発明の特定の実施について、図面を参照して以下に説明する。
【0046】
以下の説明では、以下の実施形態の解決策をよりよく理解するため、端末側および基地局側の実施形態をそれぞれ説明し、そして、端末および基地局が互いに協力する実施形態を説明する。そのような記述は、端末と基地局が互いに協力しなければならない、または別々に動作しなければならないことを示唆してはならない。実際、端末と基地局がそれぞれの実施形態で別々に動作する場合、端末側と基地局側の問題にそれぞれ対処することができ、両方法が互いに協力する場合により良い技術的効果を達成できる。
図4は、基地局側送信ビーム情報を取得する方法の概略フローチャートである。図に示すように、以下のステップを備える。
【0047】
ステップ401において、基地局は、ダウンリンク送信ビームを使用して、端末に参照信号を送信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とする。
【0048】
ステップ402において、基地局は、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信する。
【0049】
ステップ403において、基地局は、端末によって報告されたダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信する。
【0050】
ステップ404において、基地局は、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定する。
【0051】
図5は、端末側送信ビーム情報をフィードバックする方法の概略フローチャートである。図に示すように、以下のステップを備える。
【0052】
ステップ501において、端末は、基地局がダウンリンク送信ビームを使用して端末に送信した参照信号を受信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とする。
【0053】
ステップ502において、端末は、受信品質に従って受信した参照信号からQ個の参照信号を選択し、各参照信号の受信ビームを決定し、Qは1以上の整数である。
【0054】
ステップ503において、端末は、基地局が端末に送信した参照信号集合のグルーピングの関連情報を受信し、端末は、参照信号集合のグルーピングの関連情報に従って、ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して基地局に報告する。
【0055】
基地局と端末が互いに協力する実施について以下に説明する。
【0056】
基地局側に合計NT
BS個の候補ダウンリンク送信ビームがあり、各ダウンリンクビームが1グループのビームフォーミング重みに対応する。n番目のビームの送信ビームフォーミング重みがWn=[w1
n w2
n … wK
n]Tであり、ここで、Kは、ビームフォーミングのアンテナ素子数であり、基地局のアンテナ素子数よりも少なくすることができ、例えば、1つのダウンリンクビームは、1つのトランシーバに接続されたK個のアンテナ素子からのみ送信される。
【0057】
ステップ401の実施について、基地局は、ダウンリンク送信ビームを使用して、端末に参照信号を送信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とする。
【0058】
具体的に、基地局は、候補ダウンリンク送信ビームをグルーピングし、G個のビームグループにする。Gは1以上の整数である。
【0059】
グルーピングの1規則として、基地局は、異なるビームグループのダウンリンク送信ビームを使用して端末に信号を同時に送信することができ、すなわち、基地局は、1つの時刻(例えば、1つのOFDMシンボル内)で異なるビームグループのダウンリンク送信ビームを同時に使用して端末に信号を送信する。
【0060】
または、グルーピングの別の規則として、基地局は、同じビームグループのダウンリンク送信ビームを同時に使用して端末に信号を送信する。
【0061】
または、基地局は、候補ダウンリンク送信ビームをグルーピングし、各グループ内のビームをさらにサブグループに分け、各サブグループ内のダウンリンク送信ビームを同時に使用して端末に信号を送信することができる。1グループ内の異なるサブグループを同時に使用して端末に信号を送信することができない。
【0062】
または、各サブグループ内のダウンリンク送信ビームを同時に使用して端末に信号を送信することができない。1グループ内の異なるサブグループ内のダウンリンク送信ビームを同時に使用して端末に信号を送信することができる。
【0063】
これに応じて、システムは、グループ(サブグルーを含む)に関する情報をUEにシグナリングすることができる。
【0064】
基地局は、ダウンリンク参照信号を送信する。基地局は、各候補ダウンリンク送信ビームのために一つの参照信号を送信する。例えば、NT
BS個のダウンリンク送信ビームに対し、基地局は、NT
BS個の参照信号を送信する。当該NT
BS個の参照信号は、TDM(Time Division Multiplexing,時分割多重化)、FDM(Frequency Division Mutiplexing,周波数分割多重化)、CDM(Code Division Multiplexing,コード分割多重化)モード、またはそれらの組み合わせで使用でき。例えば、OFDMベースのシステムにおいて、NT
BS個の参照信号はNT
BS個のOFDMシンボルを占有す、各参照信号は、1つのOFDMシンボルを占有し、参照信号はTDMモードである。あるいは、複数のビームの参照信号は、FDMまたはCDMモードで使用されるOFDMシンボルで送信できる。
【0065】
各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信される。
【0066】
参照信号は、周期的に送信されるか、または、非周期的に送信される。
【0067】
ここで説明される一つの参照信号は、1つの送信機会に送信される参照信号を指してもよいし、複数の送信機会に送信される参照信号を指してもよい。
【0068】
ここで、各参照信号は、1つのダウンリンク送信ビームに対応する。
【0069】
実施において、基地局が異なるビームグループのダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を同時に送信する場合、同じTRPからのダウンリンク送信ビームが1つのビームグループであり、同じトランシーバから送信されるダウンリンク送信ビームが1つのビームグループである。
【0070】
ダウンリンク送信ビームは、特に次のようにグルーピングすることができる。
【0071】
A)
図6は基地局ビームグループの第1の例の概略図である。1つの基地局に複数のTRP(Transmission/Reception Point,送受信ポイント)が含まれている場合、同じTRPからのダウンリンク送信ビームを1グループとする。
図6に示すように、TRP 1とTRP 2の2つのTRPがあるため、TRP 1から送信されるビームをグループ1とし、TRP 2から送信されるビームをグループ2とする。
【0072】
B)
図7は基地局ビームグループの第2の例の概略図である。1つの基地局の1つのTRPのアンテナアレイに複数のトランシーバ(例えば、複数のパネル(panel))があれば、同じトランシーバから送信されるダウンリンク送信ビームを1グループにすることができる。
図7に示すように、2つのアンテナパネルを持つTRPがあるため、パネル1から送信されるビームをグループ1とし、パネル2から送信されるビームをグループ2とする。
【0073】
基地局は、1つのビームグループ内の複数のビームを同時に使用して端末に信号を送信する可能性もあることを留意されたい。
【0074】
実施において、一つの参照信号は、1つの送信機会に送信される参照信号であるか、または、複数の送信機会に送信される参照信号である。
【0075】
具体的に、ここの一つの参照信号は、1つの送信機会に送信される参照信号を指してもよいし、複数の送信機会に送信される参照信号を指してもよい。
【0076】
実施において、基地局は、ダウンリンク送信ビームを使用して、端末に参照信号を送信し、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信する場合、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会の少なくとも1つのポートにマッピングして送信する。
【0077】
一つの参照信号リソースは、いくつかの時間周波数リソースを含む。,例えば、1つのOFDMシンボル内のいくつかのRE(Resource Element,リソース要素)を含む。参照信号リソースは、時間領域で周期で繰り返し発生する可能性があり、例えば、特定の周期で繰り返し発生する。1つのの周期で繰り返し発生する。時間領域での参照信号リソースの発生は送信機会と呼ばれる。
【0078】
図8は周期性参照信号リソース設定の概略図である。
図8に示すように、基地局が端末に2個の参照信号リソースを設定し、各参照信号リソースは周期で繰り返し発生する。1つの周期内で、各参照信号リソースは、4回発生し、すなわち、各周期には4つの送信機会がある。
【0079】
図9は非周期性参照信号リソース設定の概略図である。
図8に示すように、基地局は端末に2個の非周期性参照信号リソースである参照信号リソースを設定する。参照信号リソースは、非周期的なトリガーシグナリングによりトリガーされる。
図9に示す例では、毎回トリガーされた後、参照信号リソースは、4回発生し、すなわち、当該参照信号リソースの4つの送信機会が毎回トリガーされる。
【0080】
具体的な実施において、参照信号は、以下のようにマッピングおよび送信され得る。
【0081】
A)ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートにマッピングして送信する。
【0082】
具体的に、1つのビームの参照信号を一つの参照信号リソース(例えば、CSI-RS(channel state information reference signal,チャネル状態情報参照信号)リソース)のすべての送信機会のすべてのポートにマッピングして送信する。即ち、参照信号リソースで送信される参照信号は、同じビームで送信される。
【0083】
B)だウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会のすべてのポートにマッピングして送信する。
【0084】
具体的に、1つのビームの参照信号を一つの参照信号リソース(例えば、CSI-RS理祖ース)のいくつかの(1つてもよい)送信機会のすべてのポートにマッピングして送信する。一つの参照信号リソースの異なる送信機会で異なるビームの参照信号を送信することができる。
【0085】
C)ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会の少なくとも1つのポートにマッピングして送信する。
【0086】
具体的に、1つのビームの参照信号を一つの参照信号リソース(例えば、CSI-RSリソース)のいくつかの(1つてもよい)送信機会のいくつかの(1つてもよい)ポートマッピングして送信する。一つの参照信号リソースの1つの送信機会の異なるポートは、異なるビームの参照信号を送信することができる。
【0087】
基地局は、ダウンリンク参照信号をG個の参照信号集合に分ける。グルーピングの規則としては、参照信号を送信するためのダウンリンク送信ビームについて、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの集合にする。
【0088】
この場合、ステップ402について、基地局は、以下のように、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信する。
【0089】
A)基地局が端末のためにH個の参照信号リソース集合を設定し、h番目の参照信号リソース集合にNh個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、基地局は、参照信号リソース集合の設定情報を通知することにより、端末に、参照信号集合グルーピングの設定情報を通知する。ここで、H及びhは両方とも1以上の整数であり、h<=Hである。
【0090】
具体的に、基地局は、端にH個の参照信号リソース集合を設定する。h番目の参照信号リソース集合にNh個の参照信号リソースが含まれる。一つの参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートは、1つのビームの参照信号の送信に用いられる。このとき、基地局は、参照信号リソース集合の設定情報を通知することにより、参照信号集合の設定情報を通知する。
【0091】
B)基地局端末にF個の参照信号リソース集合を設定し、f番目の参照信号リソース集合にNf個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースにNp個のアンテナポートがあり、各参照信号リソースの1個のアンテナポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、基地局は、参照信号リソース集合設定情報およびアンテナポートを通知することにより、端末に参照信号集合グルーピングの設定情報を通知する。ここで、Fおよびfは1以上の整数であり、f<=Fである。
【0092】
具体的に、基地局は端末にF個の参照信号リソース集合を設定する。f番目の参照信号リソース集合にNf個の参照信号リソースが含まれる。一つの参照信号リソースにNp個のアンテナポートがあり、各参照信号リソースの1個のアンテナポートは、1つのビームの参照信号の送信に用いられる。このとき、基地局は、参照信号リソース集合設定情報およびアンテナポートを通知することにより、参照信号集合の設定情報を通知する。
【0093】
これに応じし、端末側のステップ501の実行において、端末は、基地局がダウンリンク送信ビームを使用して端末に送信した参照信号を受信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とする。
【0094】
ステップ502の実行について、端末は、受信品質に従って受信した参照信号からQ個の参照信号を選択し、具体的に、端末は、基地局によって送信された参照信号を受信し、NT
BS個の参照信号からQ個の参照信号を選択する。
【0095】
端末は、基地局によって送信された参照信号を受信し、参照信号に対する測定により、NT
BS個の参照信号の受信品質を決定し、各参照信号の受信ビームを決定して受信する。
【0096】
参照信号の受信品質は、RSRP(reference Signal Received Power,参照信号受信電力)により示されることができ、また、たのパラメータによって示されてもよい。端末は、参照信号の受信品質に従って参照信号を選択する。例えば、受信品質が最高のQ個の参照信号を選択するか、または、所定の閾値を上回るQ個の参照信号を選択する。
【0097】
端末に合計でNR
UE個の受信ビームがあり、受信ビームごとに1グループのビームフォーミング重みに対応する場合、ステップ502の実行について、各参照信号の受信ビームを決定する場合、一つの参照信号については、端末は、各受信ビームを使用して受信するように試行し、受信信号電力最大の受信ビームを前記参照信号の受信ビームとして選択する。
【0098】
具体的に、一つの参照信号について、端末は、前記参照信号の受信ビームを受信することを決定する。
【0099】
端末の受信ビームは、候補受信ビームから選出されることができる。に合計でNR
UE個の受信ビームがあり、受信ビームごとに1グループのビームフォーミング重みに対応し、n番目のビームの受信ビームフォーミング重みがVn=[v1
n v2
n … vL
n]Tであり、ここで、Lはビームフォーミングのアンテナ素子数であり、端末のアンテナ素子数より小さくしてもよい。例えば、L個のアンテナ素子が受信した信号は、ビームフォーミング重みつけられて、結合された後に1つのトランシーバに送信される。
【0100】
一つの参照信号については、端末は、各受信ビームをそれぞれ使用して前記一つの参照信号を受信し、受信信号電力最大の受信ビームを前記参照信号の受信ビームとして選択する。
【0101】
ステップ503の実行について、端末は、参照信号集合のグルーピングの関連情報に従って、ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択し、当該組み合わせは、端末が、基地局に推奨した、同時に使用できるダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0102】
具体的に、端末は、参照信号集合情報に従って、基地局に推奨した、同時に使用できるダウンリンク送信ビームの組み合わせ(参照信号によって示される)を選択して、参照信号グループを決定する。
【0103】
端末が同時に使用できるダウンリンク送信ビームの組み合わせを推奨することは、端末が同時に受信できる意図を意味する。ここで、参照信号集合は、基地局側によって、参照信号をグルーピングして得られたものである。参照信号グループは、端末側が測定結果に基づいて、参照信号をグルーピングして得られたものである
端末のトランシーバをRグループ(Rは1以上の整数である)に分け、各グループに、少なくとも1つのトランシーバがあり、各グループ内のトランシーバが複数のアンテナ素子に接続される。異なるトランシーバグループ内のトランシーバは、受信した信号に対して個別にビームフォーミングを実行し、後続の計算のためにベースバンド処理ユニットに送信できる。
【0104】
端末は、R個のトランシーバグループを利用して、少なくとも異なる方向からのR個のビームを受信する。よって、端末が推奨した1つのダウンリンク送信ビームの組み合わせにRこのダウンリンク送信ビームがあるか、Rより少ないか、または、Rより多い。
【0105】
ステップ503の実行について、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせ内の異なるビームの参照信号は、異なる参照信号集合に属する。
【0106】
具体的に、端末が推奨した同時に使用できるダウンリンク送信ビームの組み合わせないの異なるビームの参照信号は、異なる参照信号集合に属する。
【0107】
ステップ503の実行について、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択する場合、すなわち、以下のいずれの方式で、端末は、参照信号グループを決定する。
【0108】
方式1: Q個の(Qは1以上の整数である)参照信号のうち、同じ参照信号集合に属する参照信号を選択して一つの参照信号グループとする。異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0109】
具体的に、Q個の参照信号のうちの、同じ参照信号集合の参照信号が一つの参照信号グループに属する。このとき、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームは同時に使用することができる。
【0110】
図10は参照信号設定の第1の例の概略図である。
図10に示すように、基地局によって送信された参照信号は、4個の参照信号集合に属する。端末は、参照信号を選択して、2つの参照信号グループに分ける。ここで、参照信号グループ1の参照信号は、参照信号集合1に属し、参照信号グループ2の照信号は参照信号集合3に属する。
【0111】
方式2:一つの参照信号グループとしてQ個の参照信号の中から複数の参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0112】
具体的に、Q個の参照信号のうち、複数の参照信号集合に属する参照信号を一つの参照信号グループとする。このとき、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームは同時に使用することができる。
【0113】
方式1および方式において、異なる参照信号グループに属するいずれかの2つの参照信号は、異なる参照信号集合に属する。
【0114】
図11は参照信号設定の第2の例の概略図である。
図11に示すように、基地局によって送信された参照信号は、4個の参照信号集合に属する。端末は、参照信号を選択して、2つの参照信号グループに分ける。ここで、参照信号グループ1の参照信号は参照信号集合1および参照信号集合2に属し、参照信号グループ2の照信号は参照信号集合3および参照信号集合4に属する。
【0115】
方式3:一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から異なる参照信号集合に属する参照信号を選択し、参照信号の同じグループ内の任意の2つの参照信号は同じ参照信号集合に属さなく、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0116】
具体的に、端末は、Q個の参照信号のうち、異なる参照信号集合に属する参照信号を一つの参照信号グループとして選択する。参照信号の同じグループの参照信号のうちの、いずれかの2つが同じ参照信号集合に属しない。このとき、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームは同時に使用することができる。
【0117】
図12は参照信号設定の第3の例の概略図である。
図12に示すように、基地局によって送信された参照信号は、4個の参照信号集合に属する。端末に2個のトランシーバグループがある。端末は、参照信号を選択して4つの参照信号グループに分ける。参照信号グループ1の参照信号は、参照信号集合1の1つ、および参照信号集合2の1つ(RS1,RS6)を含む。参照信号グループ2の参照信号は、参照信号集合1の1つ、および参照信号集合2の1つ(RS2,RS7)を含む。参照信号グループ3の参照信号は、参照信号集合3の1つ、および参照信号集合4の1つ(RS9,RS14)を含む。参照信号グループ4の参照信号は、参照信号集合3の1つ、および参照信号集合の1つ(RS11,RS16)を含む。
【0118】
図13は参照信号設定の第4の例の概略図である。
図13に示すように、基地局によって送信された参照信号は、4個の参照信号集合に属する。端末に2つのトランシーバグループがある。端末は、参照信号を選択して、2つの参照信号グループに分ける。ここで、参照信号グループ1の参照信号は、参照信号集合1、参照信号集合2および参照信号集合3それぞれから1つずつ(RS1,RS6,RS10)を選択した信号である。参照信号グループ2の参照信号は、参照信号集合1、参照信号集合2および参照信号集合4それぞれから1つずつ(RS2,RS7,RS14)を選択した信号である。
【0119】
具体的な実施において、上記3つの方式のうちの1つが選択され、基地局によって端末に通知されるか、または端末によって選択される。端末によって選択される場合、端末によって報告された情報にグルーピング方式の指示情報がさらに含まれる。基地局によって選択される場合、基地局は、端末にグルーピング方式の指示情報を送信することができる。
【0120】
ステップ503の実行について、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して基地局に報告するときに、報告したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0121】
実施の際に、具体的に、端末は、選択されたQ個の参照信号の識別情報、および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報を報告する。参照信号の識別情は、リソースインデックス、シーケンスインデックス、時間インデックス、ポートインデックス、またはそれらの組み合わせである。
【0122】
各参照信号について、報告される情報は、以下のトリプレットの形式であり得る。
【0123】
{参照信号識別子、参照信号受信品質、参照信号グループ識別子}
ここで、参照信号識別子は、基地局によって送信されたNT
BS個の参照信号範囲内の、端末によって選択された参照信号の識別子、例えばシリアル番号であり得る。参照信号受信品質は、RSRP、または別のインデックスにすることができる。参照信号グループ識別子は、端末が参照信号をグルーピングした後、例えば、Lグループに分け、Lこの参照信号グループは、それぞれ1, 2, …, Lとして識別できるため、報告される情報には選択された参照信号の所属の参照信号グループの識別子が含むことができる。
【0124】
一つの参照信号は同時に複数の異なる参照信号グループに属することができ、異なる参照信号グループに属する参照信号の受信品質が異なる可能性があることに留意されたい。
【0125】
したがって、情報が報告された後、ステップ403の実施において、基地局が、端末によって報告された前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信する場合、受信したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0126】
実施において、さらに、端末は、基地局に参照信号グループの全体的な受信品質を報告する。
【0127】
これに応じて、基地局側では、さらに、基地局は、端末によって報告された参照信号グループの全体的な受信品質を受信する。
【0128】
具体的な実施において、端末は、さらに、一つの参照信号グループの全体的な受信品質を報告する。例えば、当該参照信号グループのすべての参照信号受信品質の平均、または、当該参照信号グループのすべての参照信号に対応するビームから端末へのデータ送信の予測スループット、予測チャネル容量などを報告できる。
【0129】
したがって、情報が報告された後、ステップ404の実施において、基地局が、端末によって送信された参照信号のグルーピング情報を受信すれば、基地局は、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、以下のようにデータを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定する。
【0130】
2つの参照信号が参照信号の同じグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0131】
2つの参照信号が参照信号の異なるグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0132】
具体的に、基地局は、端末によって報告されたQ個の参照信号の識別情報、各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報を受信する。
【0133】
受信した情報に従って、基地局は、端末にデータを送信するための、同時に使用できるダウンリンク送信ビームを決定する。ステップ503の方式に従って、以下とおりに行う。
【0134】
1、2つの参照信号が参照信号の同じグループに属する場合、これら2つの参照信号のダウンリンク送信ビームは同時に使用できる。
【0135】
2、2つの参照信号が参照信号の異なるグループに属する場合、これら2つの参照信号のダウンリンク送信ビームは同時に使用できる。
【0136】
基地局は、それに応じて対応する送信方式を選択することができ、たとえば、基地局は、空間分割多重モードで複数のダウンリンク送信ビームを使用して複数の並列データストリームを同時に送信するか、空間分割多重モードで複数のダウンリンク送信ビームを使用して1つのデータストリームを同時に送信することができる。
【0137】
同じ発明思想に基づいて、本発明の実施形態は、送信ビーム情報を取得する装置、送信ビーム情報をフィードバックする装置を提供する。これらの装置は、送信ビーム情報を取得する方法、送信ビーム情報をフィードバックすると同様の原理の下で問題に対処するため、これらの装置の実装方法の実施形態を参照することができ、その繰り返しの説明はここでは省略する。
【0138】
図14は基地局側送信ビーム情報を取得する装置の概略構成図である。図に示すように、前記装置は、
ダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を送信し、ここで、ダウンリンク送信ビームごとに一つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信するための、参照信号送信モジュール1401と、
端末によって報告されたダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信するための、報告受信モジュール1402と、
前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定するためのビーム決定モジュール1403とを備える。
【0139】
実施において、参照信号送信モジュールは、さらに、異なるビームグループのダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を同時に送信する場合、
同じTRPからのダウンリンク送信ビームが1つのビームグループであり、または、
同じトランシーバから送信されるダウンリンク送信ビームが1つのビームグループである。
【0140】
実施において、参照信号送信モジュールは、ダウンリンク送信ビームごとに一つの参照信号を送信する場合、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、
ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会の少なくとも1つのポートにマッピングして送信する。
【0141】
実施において、参照信号送信モジュールは、さらに、端末にH個の参照信号リソース集合を設定し、h番目の参照信号リソース集合にNh個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信し、参照信号リソース集合の設定情報を通知することにより、参照信号集合グルーピングの設定情報を通知し、または、
端末にF個の参照信号リソース集合を設定し、f番目の参照信号リソース集合にNf個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースにNp個のアンテナポートがあり、各参照信号リソースの1個のアンテナポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信し、参照信号リソース集合設定情報およびアンテナポートを通知することにより、参照信号集合グルーピングの設定情報を通知する。
【0142】
実施において、報告受信モジュールは、さらに、端末によって報告された前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信するときに、受信したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0143】
実施において、ビーム決定モジュールは、さらに、端末によって送信された参照信号のグルーピング情報を受信するときに、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定する場合、
2つの参照信号が参照信号の同じグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、
2つの参照信号が参照信号の異なるグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0144】
実施において、報告受信モジュールは、さらに、端末によって報告された参照信号グループの全体的な受信品質を受信する。
【0145】
図15は端末側送信ビーム情報をフィードバックする装置の概略構成図である。図に示すように、当該装置は、
基地局がダウンリンク送信ビームを使用して端末に送信した参照信号を受信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、基地局から端末に送信した参照信号集合のグルーピングの関連情報を受信するための、受信モジュール1501と、
受信品質に従って受信した参照信号からQ個の参照信号を選択し、各参照信号の受信ビームを決定するための、決定モジュール1502と、
参照信号集合のグルーピングの関連情報に従って、ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して基地局に報告するための、報告モジュール1503とを備える。
【0146】
実施において、決定モジュールは、さらに、各参照信号の受信ビームを決定する場合、端末に合計でNR
UE個の受信ビームがあり、受信ビームごとに1グループのビームフォーミング重みに対応し、一つの参照信号については、各受信ビームをそれぞれ使用して前記一つの参照信号を受信し、受信信号電力最大の受信ビームを前記参照信号の受信ビームとして選択する。
【0147】
実施において、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせ内の異なるビームの参照信号は、異なる参照信号集合に属する。
【0148】
実施において、報告モジュールは、さらに、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択する場合、一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から同参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、または、
一つの参照信号グループとしてQ個の参照信号の中から複数の参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、または、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から異なる参照信号集合に属する参照信号を選択し、参照信号の同じグループ内の任意の2つの参照信号は同じ参照信号集合に属さなく、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0149】
実施において、報告モジュールは、さらに、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して基地局に報告するときに、報告したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0150】
実施において、報告モジュールは、さらに、基地局に参照信号グループの全体的な受信品質を報告する。
【0151】
説明の便宜を図るために、上記の装置のそれぞれの構成要素は、それぞれのモジュールまたはユニットとしてそれぞれ機能的に説明されている。もちろん、それぞれのモジュールまたはユニットの機能は、本発明の実施において、同じ1つまたは複数のソフトウェアまたはハードウェアで実行することができる。
【0152】
本発明の実施形態による技術的解決策は、以下のように具現化することができる。
【0153】
図16は、基地局の概略構成図である。図に示すように、基地局は、メモリ1620内のプログラムを読み取って実行するように構成されるプロセッサ1600と、
プロセッサ1600の制御下でデータを送受信して、実行するように構成される送受信機1610とを備える。
【0154】
前記プロセッサ1600は、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定する。
【0155】
前記送受信機1610は、ダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を送信し、ここで、ダウンリンク送信ビームごとに一つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信し、端末によって報告された前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信する。
【0156】
実施において、基地局が異なるビームグループのダウンリンク送信ビームを使用して端末に参照信号を同時に送信する場合、同じTRPからのダウンリンク送信ビームが1つのビームグループであり、または、同じトランシーバから送信されるダウンリンク送信ビームが1つのビームグループである。
【0157】
実施において、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信する場合、ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、または、ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会のすべてのポートにマッピングして送信するか、または、ダウンリンク送信ビームの参照信号を、参照信号リソースの少なくとも1つの送信機会の少なくとも1つのポートにマッピングして送信する。
【0158】
実施において、基地局が端末のためにH個の参照信号リソース集合を設定し、h番目の参照信号リソース集合にNh個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースのすべての送信機会のすべてのポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、基地局は、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信し、参照信号リソース集合の設定情報を通知することにより、参照信号集合グルーピングの設定情報を通知し、または、基地局端末にF個の参照信号リソース集合を設定し、f番目の参照信号リソース集合にNf個の参照信号リソースが含まれば、一つの参照信号リソースにNp個のアンテナポートがあり、各参照信号リソースの1個のアンテナポートが1つのビームの参照信号の送信に用いられるときに、基地局は、端末に参照信号集合のグルーピングの関連情報を送信し、参照信号リソース集合設定情報およびアンテナポートを通知することにより、参照信号集合グルーピングの設定情報を通知する。
【0159】
実施において、基地局が、端末によって報告された前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを受信する場合、受信したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0160】
実施において、さらに、基地局が、端末によって送信された参照信号のグルーピング情報を受信すれば、基地局は、以下通りに、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせに従って、データを端末に送信するためのダウンリンク送信ビームを決定する。
【0161】
2つの参照信号が参照信号の同じグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0162】
2つの参照信号が参照信号の異なるグループに属する場合、これら2つの参照信号的ダウンリンク送信ビームを同時に使用でき、ここで、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0163】
実施において、さらに、端末によって報告された参照信号グループの全体的な受信品質を受信する。
【0164】
ここで、
図16において、バスアーキテクチャは、いずれ数の相互接続するバス及びブリッジを備える。具体的に、プロセッサ1600が代表となる1つまたは複数のプロセッサ及びメモリ1620が代表となるメモリの多様な回路により接続される。バスアーキテクチャは、外部設備、電圧レギュレーター及び電力管理回路等の他の回路を接続することもできる。これらは、当該分野の周知技術であるため、本発明において、詳細に説明しない。バスインターフェイス1630はインターフェイスを提供する。送受信機1610は、複数の部品であることができ、すなわち、ち、送信機及び受信機を備え、伝送媒体を介して他の装置と通信するユニットを提供する。プロセッサ1600は、バズアーキテクチャの管理及び通常の処理を担当し、メモリ1620はプロセッサ1600が動作する際に利用するデータを記憶することができる。。
【0165】
図17は端末の概略構成図である。図に示すように、端末は、メモリ1720内のプログラムを読み取って実行するように構成されるプロセッサ1700と、
プロセッサ1700の制御下でデータを送受信して実行するように構成される送受信機1710と、を備える。
【0166】
前記プロセッサ1700は、受信品質に従って受信した参照信号からQ個の参照信号を選択し、各参照信号の受信ビームを決定し、;参照信号集合のグルーピングの関連情報に従って、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択する。
【0167】
送受信機1710は、基地局がダウンリンク送信ビームを使用して端末に送信した参照信号を受信し、ここで、基地局は、ダウンリンク送信ビームごとに1つの参照信号を送信し、各ビームの参照信号は、前記ビームに対応するビームフォーミング重みを使用してフォーミングされた後に送信され、同じビームグループ内のダウンリンク送信ビームを使用して送信された参照信号を1つの参照信号集合とし、
基地局から端末に送信した参照信号集合のグルーピングの関連情報を受信し、;基地局にダウンリンク送信ビームの組み合わせを報告する。
【0168】
実施において、各参照信号の受信ビームを決定する場合、端末に合計でNR
UE個の受信ビームがあり、受信ビームごとに1グループのビームフォーミング重みに対応し、一つの参照信号については、端末は、受信ビームをそれぞれ使用して前記1つの参照信号受信し、受信信号電力最大の受信ビームを前記参照信号の受信ビームとして選択する。
【0169】
実施において、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせ内の異なるビームの参照信号は、異なる参照信号集合に属する。
【0170】
実施において、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択する場合、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から同参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、または、
一つの参照信号グループとしてQ個の参照信号の中から複数の参照信号集合に属する参照信号を選択し、異なる参照信号グループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームより構成されたダウンリンク送信ビームの組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせであり、または、
一つの参照信号グループとして、Q個の参照信号の中から異なる参照信号集合に属する参照信号を選択し、参照信号の同じグループ内の任意の2つの参照信号は同じ参照信号集合に属さなく、参照信号の同じグループ内の参照信号に対応するダウンリンク送信ビームにより構成された組み合わせは、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせである。
【0171】
実施において、前記ダウンリンク送信ビームの組み合わせを選択して基地局に報告するときに、報告したのは、端末によって選択されたQ個の参照信号の識別情報および各参照信号の所属の参照信号グループ関連情報である。
【0172】
実施において、さらに、基地局に参照信号グループの全体的な受信品質を報告する。
【0173】
ここで、
図17において、バスアーキテクチャは、いずれ数の相互接続するバス及びブリッジを備える。具体的に、プロセッサ1700が代表となる1つまたは複数のプロセッサ及びメモリ1720が代表となるメモリの多様な回路により接続される。バスアーキテクチャは、外部設備、電圧レギュレーター及び電力管理回路等の他の回路を接続することもできる。これらは、当該分野の周知技術であるため、本発明において、詳細に説明しない。バスインターフェイス1740はインターフェイスを提供する。送受信機1710は、伝送媒体を介して様々な他のデバイスと通信するためのユニットであるいくつかの要素、例えば送信機および受信機であり得る。異なるユーザー機器の場合、ユーザーインターフェース1730は、デバイスが必要に応じて内部および外部で接続されるインターフェースでもあり、接続されたデバイスには、キーパッド、モニター、スピーカー、マイク、ジョイスティックなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0174】
プロセッサ1700は、バズアーキテクチャの管理及び通常の処理を担当し、メモリ1720はプロセッサ1700が動作する際に利用するデータを記憶することができる。。
【0175】
要するに、本発明の実施形態による解決策によれば、参照信号集合を設定することにより、端末が同時に使用できるダウンリンクビームを正確に判断することができ、端末および基地局はより正確な的ビーム組み合わせ情報を取得してマルチビーム送信をサポートできる。
【0176】
本分野の技術者として、本発明の実施形態が、方法、システムまたは、いはコンピュータプログラム製品を提供できるため、本発明は完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの両方法を結合した実施形態を採用できることがかわるはずである。さらに、本発明は、一つまたは、いは複数のコンピュータプログラム製品の形式を採用できる。また、当該製品はコンピュータ使用可能なプログラムコードを含むコンピュータ使用可能な記憶媒体(ディスク記憶装置と光学記憶装置等を含むがそれとは限らない)において実施する。
【0177】
以上は本発明の実施形態の方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフロー図および/またはブロック図によって、本発明を記述した。理解すべきことは、コンピュータプログラム指令によって、フロー図および/またはブロック図における各フローおよび/またはブロックと、フロー図および/またはブロック図におけるフローおよび/またはブロックの結合を実現できる。プロセッサはこれらのコンピュータプログラム指令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置、または、いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備の処理装置器に提供でき、コンピュータまたは、いは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサは、これらのコンピュータプログラム指令を実行し、フロー図における一つまたは、いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つまたは、いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0178】
これらのコンピュータプログラム指令は又、コンピュータまたは、いは他のプログラム可能なデータ処理装置を特定方式で動作させるコンピュータ読取記憶装置に記憶できる。これによって、指令を含む装置は当該コンピュータ読取記憶装置内の指令を実行でき、フロー図における一つまたは、いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つまたは、いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0179】
これらコンピュータプログラム指令はさらに、コンピュータまたは、いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備に実装もできる。コンピュータプログラム指令が実装されたコンピュータまたは、いは他のプログラム可能設備は、一連の操作ステップを実行することによって、関連の処理を実現し、コンピュータまたは、いは他のプログラム可能な設備において実行される指令によって、フロー図における一つまたは、いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つまたは、いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0180】
上述した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、または、いはその中の一部の技術要素を置換することもできる。そのような、改造と置換は本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。
無論、当業者によって、上述した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、または、いはその中の一部の技術要素を置換することもできる。そのような、改造と置換は本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。そのような改造と置換は、すべて本発明の請求の範囲に属する。