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特許7097421プログラム、ゲームイベント処理システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-29
(45)【発行日】2022-07-07
(54)【発明の名称】プログラム、ゲームイベント処理システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/65 20140101AFI20220630BHJP
   A63F 13/216 20140101ALI20220630BHJP
   A63F 13/795 20140101ALI20220630BHJP
【FI】
A63F13/65
A63F13/216
A63F13/795
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020185396
(22)【出願日】2020-11-05
(65)【公開番号】P2022074943
(43)【公開日】2022-05-18
【審査請求日】2020-11-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和1年12月6日日経クロストレンドのウェブサイト(https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00253/00001/)において公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年1月24日日経クロストレンドのウェブサイト(https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00253/00004/)において公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年6月24日WANTEDLYのウェブサイト(https://www.wantedly.com/companies/jp4/post_articles/247115)において公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年7月7日国立大学法人東京大学 経済学部講義において公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年7月12日slideshareのウェブサイト(https://www.slideshare.net/youichiromiyake/ss-236836015)において公開
(73)【特許権者】
【識別番号】308033283
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】100145838
【弁理士】
【氏名又は名称】畑添 隆人
(74)【代理人】
【識別番号】100103137
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 滋
(72)【発明者】
【氏名】三宅 陽一郎
【審査官】宮本 昭彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-054451(JP,A)
【文献】特開2009-148483(JP,A)
【文献】特許第6745966(JP,B1)
【文献】特許第6763494(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に、
複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得するプレイヤ位置情報取得機能と、
前記複数のプレイヤからなるグループを作成するグループ作成機能と、
前記複数のプレイヤからなる前記グループによってプレイ可能なゲームイベントの開始前に生成されて該グループに属する前記複数のプレイヤに配信されるイベントデータであって、該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件の組み合わせを含むイベントデータを、前記複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成するイベントデータ生成機能と、を実現させ、
前記個別条件の組み合わせは、前記グループに属する前記プレイヤ毎に互いに異なる、
プログラム。
【請求項2】
前記イベントデータ生成機能では、現実世界における指定場所にプレイヤが到達することを前記個別条件として含む前記イベントデータを生成する機能を
実現させるための請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記イベントデータ生成機能では、前記プレイヤ位置情報取得機能によって取得された前記プレイヤの位置情報に基づいて、前記指定場所を決定する機能を
実現させるための請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記イベントデータ生成機能では、前記ゲームイベントの経過時間又は残り時間と前記プレイヤの現在の位置情報とに基づいて、該プレイヤに係る前記指定場所を変更する機能を
実現させるための請求項2又は3に記載のプログラム。
【請求項5】
現実世界における位置について、該位置と所定の関連性を有する情報を取得する位置関連情報取得機能を更に実現させ、
前記イベントデータ生成機能では、前記プレイヤの位置情報が示す位置について前記位置関連情報取得機能によって取得された情報を用いて前記イベントデータを生成する機能を
実現させる請求項1から4の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記イベントデータ生成機能では、前記グループに属する少なくとも2以上のプレイヤが現実世界における合流場所に到達することを、前記個別条件として含む前記イベントデータを生成する機能を
実現させるための請求項1から5の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記イベントデータ生成機能では、前記ゲームイベントの経過時間又は残り時間と前記プレイヤの現在の位置情報とに基づいて、前記イベントデータの内容を変更する機能を
実現させるための請求項1から6の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
複数のプレイヤからなるグループに属するプレイヤによって使用される端末装置に実現させるための端末用プログラムであって、
前記端末装置に、
現実世界における前記プレイヤの位置情報として、該端末装置の位置情報を取得する端末位置情報取得機能と、
前記グループによってプレイ可能なゲームイベントの開始前に該グループを管理する情報処理装置によって生成されて前記端末装置に配信されるイベントデータに含まれる、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件に基づいて、該プレイヤが前記個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する行動通知機能とを実現させ
前記1又は複数の個別条件の組み合わせは、前記グループに属する前記プレイヤ毎に互いに異なる、
端末用プログラム。
【請求項9】
複数のプレイヤからなるグループに属するプレイヤによって使用される端末装置と、前記グループを管理する情報処理装置とを備えたゲームイベント処理システムであって、
複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得するプレイヤ位置情報取得手段と、
前記複数のプレイヤからなるグループを作成するグループ作成手段と、
前記複数のプレイヤからなる前記グループによってプレイ可能なゲームイベントの開始前に生成されて該グループに属する前記複数のプレイヤに配信されるイベントデータであって、該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件の組み合わせを含むイベントデータを、前記複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成するイベントデータ生成手段と、
前記グループに属するプレイヤの夫々に、該プレイヤが前記個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する行動通知手段と、を含み、
前記個別条件の組み合わせは、前記グループに属する前記プレイヤ毎に互いに異なる、
ゲームイベント処理システム。
【請求項10】
複数のプレイヤからなるグループを管理する情報処理装置にゲームイベントのイベントデータを作成させるためのイベントデータ作成方法であって、
前記情報処理装置が、
複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得するプレイヤ位置情報取得処理と、
前記複数のプレイヤからなるグループを作成するグループ作成処理と、
前記複数のプレイヤからなる前記グループによってプレイ可能なゲームイベントの開始前に生成されて該グループに属する前記複数のプレイヤに配信されるイベントデータであって、該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件の組み合わせを含むイベントデータを、前記複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成するイベントデータ生成処理と、を実行し、
前記個別条件の組み合わせは、前記グループに属する前記プレイヤ毎に互いに異なる、
イベントデータ作成方法。
【請求項11】
複数のプレイヤからなるグループに属するプレイヤによって使用される端末装置と、前記グループを管理する情報処理装置が実行するゲームイベント処理方法であって、
複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得するプレイヤ位置情報取得処理と、
前記複数のプレイヤからなるグループを作成するグループ作成処理と、
前記複数のプレイヤからなる前記グループによってプレイ可能なゲームイベントの開始前に該グループを管理する情報処理装置によって生成されて前記端末装置に配信されるイベントデータであって、該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件の組み合わせを含むイベントデータを、前記複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成するイベントデータ生成処理と、
前記グループに属するプレイヤの夫々に、該プレイヤが前記個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する行動通知処理と、を含み、
前記個別条件の組み合わせは、前記グループに属する前記プレイヤ毎に互いに異なる、
ゲームイベント処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態の少なくとも1つは、位置情報を用いたゲームを提供するためのプログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、拡張された現実世界を舞台として、プレイヤの位置情報を用いるゲームが種々提案されている(非特許文献1から3を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】Niantic, Inc.「Game -Ingress Prime」、[2020年6月10日検索]、インターネット<URL:https://ingress.com/ja/game/>
【文献】株式会社ポケモン、他「『Pokemon GO』の遊び方|『Pokemon GO』で遊ぼう!|『Pokemon GO』公式サイト」[2020年6月10日検索]、インターネット<URL:https://www.pokemongo.jp/howto/play/#anc1>
【文献】株式会社スクウェア・エニックス、他「ドラゴンクエストウォーク 公式プロモーションサイト | SQUARE ENIX」、[2020年6月10日検索]、インターネット<URL:https://www.dragonquest.jp/walk/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、現実世界を舞台として、プレイヤの位置情報を用いるゲームが種々提案されており、これらのゲームは位置ゲームと称されている。しかし、従来の位置ゲームは、マップに配置された敵に対して複数のプレイヤがダメージを与えて倒す、プレイヤが属する陣営間で成績を競う、といった間接的な協力要素はあるものの、プレイヤにグループ内での個別の役割が与えられているものではなく、プレイヤに対して提供される、グループの一員としてのゲーム体験は希薄なものであった。
【0005】
本開示の少なくとも1つの実施形態の目的は、上記課題を解決し、プレイヤに対して提供される、グループの一員としてのゲーム体験を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
非限定的な観点によると、本開示の一側面は、情報処理装置に、複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得するプレイヤ位置情報取得機能と、前記複数のプレイヤからなるグループを作成するグループ作成機能と、前記複数のプレイヤからなる前記グループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータであって、該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件を含むイベントデータを、前記複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成するイベントデータ生成機能とを実現させるためのプログラムである。
【0007】
なお、本開示は、情報処理装置、情報処理システム、コンピュータによって実行される方法、又はコンピュータに実行させるプログラムとしても把握することが可能である。また、本開示は、そのようなプログラムをコンピュータその他の装置、機械等が読み取り可能な記録媒体に記録したものとしても把握できる。ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。
【発明の効果】
【0008】
本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応する情報処理装置の機能構成の概略を示す図である。
図2】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するイベントデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。
図3】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応する情報処理装置の機能構成の概略を示す図である。
図4】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するイベントデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。
図5】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応する情報処理装置の機能構成の概略を示す図である。
図6】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するイベントデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応する情報処理装置の機能構成の概略を示す図である。
図8】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するイベントデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。
図9】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応する情報処理装置の機能構成の概略を示す図である。
図10】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するゲームイベント管理処理の流れを示すフローチャートである。
図11】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するユーザ端末の機能構成の概略を示す図である。
図12】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するゲームイベント管理処理の流れを示すフローチャートである。
図13】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するゲームイベント処理システムの機能構成の概略を示す図である。
図14】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するゲームイベント管理処理の流れを示すフローチャートである。
図15】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応する情報処理システムの構成の概略を示す図である。
図16】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するシステムによってゲームイベント及びそれに付随する物語コンテンツが提供される態様の一例を示す図である。
図17】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応する情報処理装置の機能構成の概略を示す図である。
図18】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するイベントデータ/物語コンテンツのデータ構造の一例を示す図である。
図19】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するゲームイベント管理処理の流れを示すフローチャートである。
図20】本開示の実施形態の少なくとも一つに対応するゲームイベント制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本開示を実施する場合の一例を示すものであって、本開示を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本開示の実施にあたっては、実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
【0011】
また、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
【0012】
[第一の実施形態]
<装置の構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1aの機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係る情報処理装置1aは、1又は複数のプロセッサが、各種メモリに展開された各種プログラムを解釈及び実行することで、プレイヤ位置情報取得部21a、グループ作成部23a及びイベントデータ生成部25aを備える情報処理装置として機能する。本実施形態では、これらの機能がいずれも汎用のプロセッサによって実行される例について説明するが、これらの機能は、その一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサによって実現されてもよい。また、情報処理装置1aが備える各機能部は、遠隔に、及び/又は分散して(例えば、クラウド上に)実装されてよい。また、これらの機能部は、単一のソフトウェアモジュールではなく、複数のソフトウェアモジュールによって実現されていてもよい。
【0013】
プレイヤ位置情報取得部21aは、複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得する。
【0014】
グループ作成部23aは、複数のプレイヤからなるグループを作成する。
【0015】
イベントデータ生成部25aは、複数のプレイヤからなるグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータであって、当該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、当該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件を含むイベントデータを、複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成する。本開示では、グループによってプレイされるゲームに係る一連の催し全体を「ゲームイベント」と称する。なお、ゲームイベントは、より大きな世界設定や空間的/時間的な広がりを有するゲームの一部であってもよい。また、個別条件は、プレイヤ毎に設定されるために「個別」と称しているが、これは、プレイヤ毎に条件の内容が異なることを意味しない。
【0016】
<処理の流れ>
次に、本実施形態において実行される処理の流れを説明する。なお、実施形態に係るフローチャートに示された処理の具体的な内容及び処理順序は、本開示を実施するための一例である。具体的な処理内容及び処理順序は、本開示の実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
【0017】
図2は、第一の実施形態に係るイベントデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。第一の実施形態に係るイベントデータ生成処理において、プレイヤ位置情報取得部21aは、複数のプレイヤの夫々について、プレイヤの位置情報を取得し(ステップS101)、グループ作成部23aは、複数のプレイヤを含むグループを作成し(ステップS102)、イベントデータ生成部25aは、ステップS102で作成されたグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータを生成する(ステップS103)。
【0018】
上記説明したように、本開示の一側面として、情報処理装置1aは、プレイヤ位置情報取得部21a、グループ作成部23a及びイベントデータ生成部25aを備える。このため、本開示の一側面によれば、プレイヤに対して提供される、グループの一員としてのゲーム体験を向上させることが可能となる。
【0019】
[第二の実施形態]
次に、第二の実施形態を説明する。第一の実施形態と共通する構成及び処理内容については、第一の実施形態を参照するものとし、説明を省略する。
【0020】
<装置の構成>
図3は、本実施形態に係る情報処理装置1bの機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係る情報処理装置1bは、第一の実施形態と同様、プレイヤ位置情報取得部21b、グループ作成部23b及びイベントデータ生成部25bを備えるが、イベントデータ生成部25bによる処理の内容が、第一の実施形態において説明した処理の内容と異なる。
【0021】
第二の実施形態において、イベントデータ生成部25bは、現実世界における指定場所にプレイヤが到達することを個別条件として含むイベントデータを生成する。
【0022】
<処理の流れ>
次に、本実施形態において実行される処理の流れを説明する。なお、実施形態に係るフローチャートに示された処理の具体的な内容及び処理順序は、本開示を実施するための一例である。具体的な処理内容及び処理順序は、本開示の実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
【0023】
図4は、第二の実施形態に係るイベントデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。第二の実施形態に係るイベントデータ生成処理において、プレイヤ位置情報取得部21bは、複数のプレイヤの夫々について、プレイヤの位置情報を取得し(ステップS201)、グループ作成部23bは、複数のプレイヤを含むグループを作成し(ステップS202)、イベントデータ生成部25bは、ステップS202で作成されたグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータとして、現実世界における指定場所にプレイヤが到達することを個別条件として含むイベントデータを生成する(ステップS203)。
【0024】
上記説明したように、本開示の一側面として、情報処理装置1bは、プレイヤ位置情報取得部21b、グループ作成部23b及びイベントデータ生成部25bを備え、イベントデータ生成部25bは、現実世界における指定場所にプレイヤが到達することを個別条件として含むイベントデータを生成する。このため、本開示の一側面によれば、グループの一員として現実世界を移動することを伴うゲーム体験を提供することが可能となる。
【0025】
[第三の実施形態]
次に、第三の実施形態を説明する。第一の実施形態と共通する構成及び処理内容については、第一の実施形態を参照するものとし、説明を省略する。
【0026】
<装置の構成>
図5は、本実施形態に係る情報処理装置1cの機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係る情報処理装置1cは、第一の実施形態と同様、プレイヤ位置情報取得部21c、グループ作成部23c及びイベントデータ生成部25cを備え、加えて、位置関連情報取得部22cを備える。更に、本実施形態では、イベントデータ生成部25cによる処理の内容が、第一の実施形態において説明した処理の内容と異なる。
【0027】
位置関連情報取得部22cは、現実世界における位置について、当該位置と所定の関連性を有する情報を取得する。
【0028】
また、第三の実施形態において、イベントデータ生成部25cは、プレイヤの位置情報が示す位置について位置関連情報取得部22cによって取得された情報を用いてイベントデータを生成する。
【0029】
<処理の流れ>
次に、本実施形態において実行される処理の流れを説明する。なお、実施形態に係るフローチャートに示された処理の具体的な内容及び処理順序は、本開示を実施するための一例である。具体的な処理内容及び処理順序は、本開示の実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
【0030】
図6は、第三の実施形態に係るイベントデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。第三の実施形態に係るイベントデータ生成処理において、プレイヤ位置情報取得部21cは、複数のプレイヤの夫々について、プレイヤの位置情報を取得し(ステップS301)、位置関連情報取得部22cは、現実世界における位置について、当該位置と所定の関連性を有する情報を取得し(ステップS302)、グループ作成部23cは、複数のプレイヤを含むグループを作成し(ステップS303)、イベントデータ生成部25cは、ステップS303で作成されたグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータを生成する(ステップS304)。
【0031】
上記説明したように、本開示の一側面として、情報処理装置1cは、プレイヤ位置情報取得部21c、位置関連情報取得部22c、グループ作成部23c及びイベントデータ生成部25cを備え、イベントデータ生成部25cは、プレイヤの位置情報が示す位置について位置関連情報取得部22cによって取得された情報を用いてイベントデータを生成する。このため、本開示の一側面によれば、プレイヤに対して、現実世界とのリンクをより強く感じさせるゲーム体験を提供することが可能となる。
【0032】
[第四の実施形態]
次に、第四の実施形態を説明する。第一の実施形態と共通する構成及び処理内容については、第一の実施形態を参照するものとし、説明を省略する。
【0033】
<装置の構成>
図7は、本実施形態に係る情報処理装置1dの機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係る情報処理装置1dは、第一の実施形態と同様、プレイヤ位置情報取得部21d、グループ作成部23d及びイベントデータ生成部25dを備えるが、イベントデータ生成部25dによる処理の内容が、第一の実施形態において説明した処理の内容と異なる。
【0034】
第四の実施形態において、イベントデータ生成部25dは、グループに属する少なくとも2以上のプレイヤが現実世界における合流場所に到達することを、個別条件として含むイベントデータを生成する。
【0035】
<処理の流れ>
次に、本実施形態において実行される処理の流れを説明する。なお、実施形態に係るフローチャートに示された処理の具体的な内容及び処理順序は、本開示を実施するための一例である。具体的な処理内容及び処理順序は、本開示の実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
【0036】
図8は、第四の実施形態に係るイベントデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。第四の実施形態に係るイベントデータ生成処理において、プレイヤ位置情報取得部21dは、複数のプレイヤの夫々について、プレイヤの位置情報を取得し(ステップS401)、グループ作成部23dは、複数のプレイヤを含むグループを作成し(ステップS402)、イベントデータ生成部25dは、ステップS402で作成されたグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータとして、グループに属する少なくとも2以上のプレイヤが現実世界における合流場所に到達することを個別条件として含むイベントデータを生成する(ステップS403)。
【0037】
上記説明したように、本開示の一側面として、情報処理装置1dは、プレイヤ位置情報取得部21d、グループ作成部23d及びイベントデータ生成部25dを備え、イベントデータ生成部25dは、グループに属する少なくとも2以上のプレイヤが現実世界における合流場所に到達することを、個別条件として含むイベントデータを生成する。このため、本開示の一側面によれば、現実世界におけるプレイヤ同士の交流を含むゲーム体験を提供することが可能となる。
【0038】
[第五の実施形態]
次に、第五の実施形態を説明する。第一の実施形態と共通する構成及び処理内容については、第一の実施形態を参照するものとし、説明を省略する。
【0039】
<装置の構成>
図9は、本実施形態に係る情報処理装置1eの機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係る情報処理装置1eは、第一の実施形態と同様、プレイヤ位置情報取得部21e、グループ作成部23e及びイベントデータ生成部25eを備えるが、イベントデータ生成部25eによる処理の内容が、第一の実施形態において説明した処理の内容と異なる。
【0040】
第五の実施形態において、イベントデータ生成部25eは、ゲームイベントの経過時間又は残り時間とプレイヤの現在の位置情報とに基づいて、イベントデータの内容を変更する。
【0041】
<処理の流れ>
次に、本実施形態において実行される処理の流れを説明する。なお、実施形態に係るフローチャートに示された処理の具体的な内容及び処理順序は、本開示を実施するための一例である。具体的な処理内容及び処理順序は、本開示の実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
【0042】
図10は、第五の実施形態に係るゲームイベント管理処理の流れを示すフローチャートである。第五の実施形態に係るゲームイベント管理処理において、プレイヤ位置情報取得部21eは、複数のプレイヤの夫々について、プレイヤの位置情報を取得し(ステップS501)、グループ作成部23eは、複数のプレイヤを含むグループを作成し(ステップS502)、イベントデータ生成部25eは、ステップS502で作成されたグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータを生成し(ステップS503)、イベントデータ生成部25eは、ゲームイベントの経過時間又は残り時間とプレイヤの現在の位置情報とに基づいて、イベントデータの内容を変更する(ステップS504)。
【0043】
上記説明したように、本開示の一側面として、情報処理装置1eは、プレイヤ位置情報取得部21e、グループ作成部23e及びイベントデータ生成部25eを備え、イベントデータ生成部25eは、ゲームイベントの経過時間又は残り時間とプレイヤの現在の位置情報とに基づいて、イベントデータの内容を変更する。このため、本開示の一側面によれば、プレイヤの置かれた状況に応じたゲーム体験を提供することが可能となる。
【0044】
[第六の実施形態]
<装置の構成>
図11は、本実施形態に係るユーザ端末3aの機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係るユーザ端末3aは、複数のプレイヤからなるグループに属するプレイヤによって使用される端末装置であり、1又は複数のプロセッサが、各種メモリに展開された各種プログラムを解釈及び実行することで、端末位置情報取得部41a及び行動通知部42aを備える情報処理装置として機能する。本実施形態では、これらの機能がいずれも汎用のプロセッサによって実行される例について説明するが、これらの機能は、その一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサによって実現されてもよい。また、ユーザ端末3aが備える各機能部は、遠隔に、及び/又は分散して(例えば、クラウド上に)実装されてよい。また、これらの機能部は、単一のソフトウェアモジュールではなく、複数のソフトウェアモジュールによって実現されていてもよい。
【0045】
端末位置情報取得部41aは、現実世界におけるプレイヤの位置情報として、ユーザ端末装置の位置情報を取得する。
【0046】
行動通知部42aは、グループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータに含まれる、当該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件に基づいて、当該プレイヤが個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する。
【0047】
<処理の流れ>
次に、本実施形態において実行される処理の流れを説明する。なお、実施形態に係るフローチャートに示された処理の具体的な内容及び処理順序は、本開示を実施するための一例である。具体的な処理内容及び処理順序は、本開示の実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
【0048】
図12は、第六の実施形態に係るゲームイベント管理処理の流れを示すフローチャートである。第六の実施形態に係るゲームイベント管理処理において、端末位置情報取得部41aは、現実世界におけるプレイヤの位置情報として、ユーザ端末装置の位置情報を取得し(ステップS601)、行動通知部42aは、プレイヤが個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する(ステップ602)。
【0049】
上記説明したように、本開示の一側面として、ユーザ端末3aは、端末位置情報取得部41a及び行動通知部42aを備える。このため、本開示の一側面によれば、プレイヤに対して提供される、グループの一員としてのゲーム体験を向上させることが可能となる。
【0050】
[第七の実施形態]
<装置の構成>
図13は、本実施形態に係るゲームイベント処理システム9aの機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係るゲームイベント処理システム9aは、複数のプレイヤからなるグループに属するプレイヤによって使用される端末装置と、グループを管理する情報処理装置とを備えたゲームイベント処理システムであり、1又は複数のプロセッサが、各種メモリに展開された各種プログラムを解釈及び実行することで、プレイヤ位置情報取得部21a、グループ作成部23a、イベントデータ生成部25a及び行動通知部42aを備える情報処理システムとして機能する。本実施形態では、これらの機能がいずれも汎用のプロセッサによって実行される例について説明するが、これらの機能は、その一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサによって実現されてもよい。また、ゲームイベント処理システム9aが備える各機能部は、遠隔に、及び/又は分散して(例えば、クラウド上に)実装されてよい。また、これらの機能部は、単一のソフトウェアモジュールではなく、複数のソフトウェアモジュールによって実現されていてもよい。
【0051】
プレイヤ位置情報取得部21aは、複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得する。
【0052】
グループ作成部23aは、複数のプレイヤからなるグループを作成する。
【0053】
イベントデータ生成部25aは、複数のプレイヤからなるグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータであって、当該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、当該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件を含むイベントデータを、複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成する。
【0054】
行動通知部42aは、グループに属するプレイヤの夫々に、当該プレイヤが個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する。
【0055】
<処理の流れ>
次に、本実施形態において実行される処理の流れを説明する。なお、実施形態に係るフローチャートに示された処理の具体的な内容及び処理順序は、本開示を実施するための一例である。具体的な処理内容及び処理順序は、本開示の実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
【0056】
図14は、第七の実施形態に係るゲームイベント管理処理の流れを示すフローチャートである。第七の実施形態に係るゲームイベント管理処理において、プレイヤ位置情報取得部21aは、複数のプレイヤの夫々について、プレイヤの位置情報を取得し(ステップS701)、グループ作成部23aは、複数のプレイヤを含むグループを作成し(ステップS702)、イベントデータ生成部25aは、ステップS702で作成されたグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータを生成し(ステップS703)、行動通知部42aは、プレイヤが個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する(ステップ704)。
【0057】
上記説明したように、本開示の一側面として、ゲームイベント処理システム9aは、プレイヤ位置情報取得部21a、グループ作成部23a、イベントデータ生成部25a及び行動通知部42aを備える。このため、本開示の一側面によれば、プレイヤに対して提供される、グループの一員としてのゲーム体験を向上させることが可能となる。
【0058】
[第八の実施形態]
<装置の構成>
図15は、本実施形態に係る情報処理システム9の構成の概略を示す図である。本実施形態における情報処理システム9は、インターネット等のネットワークに接続された情報処理装置1及び複数のユーザ端末3を有している。情報処理装置1は、複数のユーザ端末3が参加するゲームのためのサーバ1である。複数のユーザ端末3がサーバ1に接続して行われるゲームとしては、他のプレイヤとゲーム内で協力、対戦及び/又は交流可能な様々なジャンルのゲーム(例えば、MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game))があるが、本開示に係る技術を適用可能なゲームは、本実施形態における例示に限定されない。また、ユーザ端末3は、ユーザによって使用されるゲーム装置等である。ゲーム装置としては、様々な種類の装置を用いることが可能であり、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯ゲーム装置、据え置きゲーム装置、ウェアラブルな電子機器(例えば、VR(Virtual Reality)ヘッドセットやスマートウォッチ等)等が挙げられるが、その種類は限定されない。ユーザは、ユーザ端末3及び情報処理装置1に、ゲーム処理プログラムに基づくゲーム処理を実行させることでゲームをプレイすることが出来る。
【0059】
情報処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、ネットワークを介した外部との通信を行うためのネットワークインターフェイス15と、が有線又は無線接続された情報処理装置である。なお、情報処理装置1の具体的なハードウェア構成に関しては、実施の形態に応じて適宜構成要素の省略や置換、追加が行われてよい。
【0060】
CPU11は、ROM12及びRAM13等に展開された命令及びデータを処理することで、RAM13、補助記憶装置14等の、情報処理装置1に備えられた各構成を制御する。また、RAM13は、主記憶装置であり、CPU11によって制御され、各種命令やデータが書き込まれ、読み出される。即ち、CPU11、ROM12及びRAM13は、情報処理装置1の制御部を構成する。
【0061】
補助記憶装置14は、不揮発性の記憶装置であり、主に情報処理装置1の電源を落としても保持したい情報、例えば、RAM13にロードされる情報処理装置1のOS(Operating System)や、後述する処理を実行するための各種プログラムの他、情報処理装置1によって使用される各種データが書き込まれ、読み出される。補助記憶装置14としては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)やHDD(Hard Disk Drive)等を用いることが出来る。
【0062】
ユーザ端末3は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、補助記憶装置34と、ネットワークインターフェイス35と、入力装置36と、出力装置37と、GPS(Global Positioning System)や無線LANアクセスポイント等を参照して位置情報を取得可能な位置情報取得装置34と、が有線又は無線接続された情報処理装置である。なお、ユーザ端末3の具体的なハードウェア構成に関しては、実施の形態に応じて適宜構成要素の省略や置換、追加が行われてよい。
【0063】
入力装置36には、ボタン、スティック、キーボード、マウス、トラックボール、タッチセンサ、加速度センサ、角速度センサ、カメラ、深度センサ、マイクロフォン等の様々な装置を採用することが出来る。出力装置37には、ディスプレイ、スピーカ、振動子、又はLED等の様々な装置を採用することが出来る。また、タッチパネル付ディスプレイを採用することで、入力装置36と関連コンテンツを表示する出力装置37とが併せて提供されてもよい。
【0064】
また、ユーザ端末3の補助記憶装置34には、情報処理装置1の補助記憶装置14として例示されたものの他、着脱可能に装着される可搬媒体が用いられてもよい。可搬媒体の例としては、ROM等を含むカード/カートリッジ型媒体、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)及びBD(Blu-ray(登録商標) Disc)等が挙げられる。可搬媒体による補助記憶装置と、可搬型ではない補助記憶装置とは、組み合わせて用いることも可能である。
【0065】
図16は、本実施形態におけるシステムによってゲームイベント及びそれに付随する物語コンテンツが提供される態様の一例を示す図である。本実施形態に係るシステムは、情報処理装置1が提供するAI(人工知能)を用いて、現実世界(拡張によって現実世界と一部又は全部が同期された仮想世界を含んでよい)を舞台にしたゲームイベントのイベントデータ及びそれに付随する物語コンテンツを自動的に生成してグループに属するプレイヤに提供し、更に当該ゲームイベント及び物語を制御してプレイヤに体験させるためのシステムである。物語コンテンツは、テキスト、静止画像、動画像及び音響/音楽等の少なくとも何れかを含む、ゲームイベントに付随するコンテンツであり、本実施形態に係るシステムによれば、グループに属する夫々のプレイヤは、プレイヤ毎に設定されたスタート地点(職場や自宅、学校その他の場所)から出発し、現実世界における領域を舞台にした、AIによって生成されたゲームイベント及びそれに付随する物語を体験することが出来る。ここで、ゲームイベント及び物語の舞台に対応する現実世界における領域は、物語のスケールに応じて様々(例えば、東京、日本、アジア、地球等)であってよい。AIは、例えば、プレイヤ夫々の現在位置に応じたミッションやクエスト(後述する個別条件又はグループ条件に相当)を生成してプレイヤ夫々に割り当てることで、各プレイヤにゲームイベント/物語の中での役割を与える。
【0066】
より具体的な例を挙げると、本実施形態に係るシステムによれば、19時に仕事が終わった3人のプレイヤ(夫々、池袋、新宿、及び品川にいる)が、夫々のユーザ端末3(スマートフォン等)で本実施形態に係るゲーム用のアプリケーションを開くと、ゲーム開始のリクエストと共に夫々の位置情報が情報処理装置1に送信され、情報処理装置1は、当該リクエストに応じて、受信した位置情報等を入力としてゲームイベントのイベントデータ及びそれに付随する物語コンテンツを生成する。このゲームイベント/物語は、例えば、池袋のプレイヤが盾を、新宿のプレイヤが剣を、品川のプレイヤが鎧を入手して、物語上ボスの拠点に見立てた東京タワーに移動して集まり、協力してラストバトルを行う、といったものであってよい。
【0067】
但し、本実施形態に係るシステムによって制御されるゲームイベント/物語は、上記の例に限定されない。ゲームイベント/物語には、様々なジャンルのゲームや、物語のスタイルが採用されてよい。
【0068】
図17は、本実施形態に係る情報処理システム9の機能構成の概略を示す図である。本実施形態に係る情報処理装置1は、CPU11が、ROM12及びRAM13等に展開された各種プログラムを解釈及び実行することで、プレイヤ位置情報取得部21、位置関連情報取得部22、グループ作成部23、評価値算出部24、イベントデータ生成部25及びゲーム管理部26を備えるサーバ1として機能する。本実施形態では、これらの機能がいずれも汎用のCPU11によって実行される例について説明するが、これらの機能は、その一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサによって実現されてもよい。また、情報処理装置1が備える各機能部は、遠隔に、及び/又は分散して(例えば、クラウド上に)実装されてよい。また、これらの機能部は、単一のソフトウェアモジュールではなく、複数のソフトウェアモジュールによって実現されていてもよい。
【0069】
プレイヤ位置情報取得部21は、プレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を、当該プレイヤのユーザ端末3から取得する。但し、プレイヤの位置情報は、プレイヤのユーザ端末3から取得する以外の手法を用いて取得されてもよい。例えば、プレイヤの位置情報は、現実世界に設置された、ユーザ端末3以外のセンシング装置(現実世界に設置されたカメラやマイク、ユーザ端末3が発する所定の信号を検知する受信機等)によってプレイヤ又はユーザ端末3が検知されて、情報処理装置1に取得されることとしてもよい。また、プレイヤは、現実世界を移動可能なロボットを遠隔操作することで、プレイヤ自身が移動することなくゲームイベントに参加することも可能である。この場合、当該ロボットの位置情報が、プレイヤの位置情報として参照される。
【0070】
位置関連情報取得部22は、現実世界における位置について、当該位置を含む地域、又は当該位置から所定の距離内にある地域の情報を取得することで、当該位置と所定の関連性を有する情報(以下、「ローカル情報」と称する)を取得する。ローカル情報は、予め準備されたローカル情報データベースを、位置情報をキーに検索することで取得されてもよいし、AIによる位置情報をキーにした地図検索やインターネット検索によって取得されてもよい。ここで、ローカル情報には、例えば、ランドマーク、名産品、ご当地グッズ、地域の有名人、歴史上の人物、地域の有名な団体、ドラマやアニメ等の作品に登場したロケーション(所謂「聖地」)、ゆるキャラ、駅、名店、その土地を連想するゲームやアニメのご当地キャラクタ、等が含まれる。このようなローカル情報を取得し、後述するイベントデータの生成に用いることで、本実施形態に係るシステムによれば、舞台となる場所の情報に応じて個別化されたゲームイベント(及び、それに付随する物語やユーザ体験)を提供することが出来る。なお、本実施形態において、ローカル情報は、後述するイベントデータ生成部25によって用いられるために、情報の属性(例えば、地名、ランドマーク、施設、名産、店、等)と関連付けられる。ローカル情報の属性は、上述したローカル情報データベースにあらかじめ定義されていてもよいし、地図検索やインターネット検索を行ったAIによって推測されてもよい。
【0071】
グループ作成部23は、1以上のプレイヤを含むグループを作成する。この際、グループ作成部23は、プレイヤ位置情報取得部21によって取得されたプレイヤの位置情報に基づいて、グループに含めるプレイヤを選択してもよい。例えば、プレイヤ同士が同一の地点や所定のエリアを訪れる/通過する/出発することを条件として含むゲームイベントのイベントデータを生成したい場合、グループ作成部23は、このような条件を満たしやすくするために、互いに近傍にいるプレイヤを同一のグループに含ませることが出来る。一方で、プレイヤ同士が離れた状態で、会う事なく終わるゲームイベントのイベントデータを生成したい場合、グループ作成部23は、現実世界においては物理的な距離があるプレイヤ同士の連帯感を高めるために、互いにできるだけ離れたプレイヤを同一のグループに含ませることが出来る。また、グループには1以上のプレイヤが含まれていればよく、グループは、1のプレイヤと、AIによって操作されるノンプレイヤキャラクタによって構成されてもよい。ノンプレイヤキャラクタは、現実世界を移動可能なロボットであってもよいし、ユーザ端末3によってAR空間に描画されるキャラクタであってもよいし、現実世界では実体を有さない存在として登場するキャラクタであってもよい。
【0072】
評価値算出部24は、イベントデータ生成部25によるイベントデータ生成に用いられる、予め記憶された複数のイベントデータ生成用データの夫々についての評価値を、イベントデータ生成対象のグループに係る情報に基づいて算出する。ここで、イベントデータ生成用データは、イベントデータ及び物語コンテンツの生成の素材となるデータであり、個別条件、グループ条件、ユーザにミッションや物語等を通知するためのコンテンツ(テキスト、静止画像、動画像、音響/音楽等)の少なくとも何れかを含むデータである。
【0073】
例えば、評価値算出部24は、予め用意された複数のイベントデータ生成用データのセットの夫々に対して、評価値を算出する。ここで、下記に示すような予めNセットのイベントデータが準備されているとした場合、イベントデータに関連付けられた属性情報と、グループの属性情報とを比較し、一致度が高い程高い評価値となるような関数を用いて、評価値を算出する。ここで、イベントデータやグループの属性情報には、例えば、グループに属するプレイヤの人数、プレイヤの位置関係(プレイヤ同士が近い/遠い)、プレイヤの嗜好、年齢、ジェンダー、ゲームのプレイ履歴、身体的能力、等が含まれてよいが、評価値の算出に用いられる属性情報の種類は、本実施形態における例示に限定されない。なお、グループの属性情報は、各プレイヤから取得されたプレイヤの属性情報を集計することで、グループの属性情報とすることができる。
イベントデータ1(ドラゴンとの決戦シナリオ:プレイヤ同士が近い場合向け)、
イベントデータ2(ドラゴンとの決戦シナリオ:プレイヤ同士が離れている場合向け)、
イベントデータ3(鬼ごっこシナリオ:プレイヤ同士の現在位置が近い場合向け)、
イベントデータ4(鬼ごっこシナリオ:プレイヤ同士走力が不均衡な場合向け)、
・・・
イベントデータN(幽霊屋敷探検シナリオ:多人数プレイヤ向け、ホラー嗜好のプレイヤ向け)。
【0074】
イベントデータ生成部25は、イベントデータ生成対象のグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータ及び物語コンテンツを、イベントデータ生成用データ、プレイヤの位置情報、及び位置関連情報取得部22によって取得された、ゲームイベントに関連する地域のローカル情報に基づいて生成する。ここで用いられるローカル情報は、プレイヤの位置情報に基づくローカル情報に限定されない。例えば、ゲームイベントにおいて目的地や経由地として登場する可能性がある地点のローカル情報も用いられてよい。この際、イベントデータ生成部25は、予め記憶された複数のイベントデータ生成用データのうち、評価値算出部24によってより高い評価値が算出されたイベントデータ生成用データを優先的に用いて、対象グループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータを生成する。本実施形態に係るシステムによれば、より評価値の高い生成用データを優先的に用いてイベントデータを生成することで、グループに対して適切なゲームイベント(及び、それに付随する物語やユーザ体験)をマッチングさせることが出来る。
【0075】
また、本実施形態において、イベントデータ生成部25は、イベントデータ内で、グループに属するプレイヤの夫々に、互いに異なるゲーム内役割を設定する。ここで、ゲーム内役割とは、例えば、ゲーム内職業や、パーティ内で分担される役割(指定されたアイテムを手に入れる、指定された場所へ行く、等)の割り当て等である。
【0076】
ここで、本実施形態において採用されるイベントデータ/物語コンテンツを生成する手段の一例を説明する。本実施形態では、予めゲームイベントの開始から終了までのゲームの流れが用意されたテンプレートの空欄部分を補完することで物語を生成する、穴埋めの手法を用いて、イベントデータ/物語コンテンツを生成する。ここでは、例えば、夫々のプレイヤがスタート地点(例えば、ゲーム内世界の村)から出発して最終ボス(例えば、ゲーム内世界のドラゴン)を倒す、等のストーリーの始点と終点、及びその間のストーリー(シナリオ)分岐は予め決まっており、始点から終点に到るまでのシナリオ(ルート)が、シナリオのテンプレートに予め用意された空欄部分を補完することによって作成される。なお、イベントデータ/物語コンテンツを生成する手段として穴埋めの手法を用いる場合、予めゲームイベントの開始から終了までの流れが(シナリオの分岐も含めて)用意されたテンプレートが、イベントデータ生成用データに相当する。但し、イベントデータ生成用データの具体的な構成は、本実施形態における例示に限定されない。イベントデータ生成用データとしては、例えば、所謂自動計画/スケジューリングによって連結されるための要素データ(空欄有りコンテンツ素材、当該要素データが連結されるための前提条件、及び当該要素データによって達成されるべき結果条件等を含むアクション)が用いられてもよい。
【0077】
本実施形態において、ゲームイベントのテンプレートは、ゲームに係る一連の催し全体であるゲームイベントを構成するための1又は複数のサブイベントが予めフローチャートのように連結されることで構成されている。そして、各サブイベントは、コンテンツ素材及びグループ条件/個別条件を含む。例えば、以下に示すような情報を含むストーリーのテンプレートデータが予め用意されており、イベントデータ生成部25は、このようなテンプレートデータの空欄部分を、ローカル情報等のグループ毎に取得された情報に基づいて補完することで、イベントデータ/物語コンテンツを生成する。なお、ここでは、説明を簡略化するため、コンテンツ素材として、テキストのみを例示するが、実際のコンテンツ素材には、静止画像、動画像、音響/音楽等が含まれてよい。
物語ステップS1:
コンテンツ素材「戦士(プレイヤP1)よ、(地名1)には、(ランドマーク)の盾があるという。(地名1)に向かうのだ。」
個別条件「戦士(プレイヤP1)が(ランドマーク)の盾を持っていない&(地名1)に居る」を満たす場合、物語ステップS2へ進む
物語ステップS2:
コンテンツ素材「(地名1)に着いたぞ。(ランドマーク)を撮影して、(ランドマーク)の盾を手に入れるのだ。」
個別条件「戦士(プレイヤP1)が(ランドマーク)の盾を持っている」を満たす場合、物語ステップS3へ進む
物語ステップS3:
コンテンツ素材「(ランドマーク)の盾を手に入れたぞ。戦士(プレイヤP1)よ、(敵キャラクタ)の居城である(施設名)に向かって、(地名2)の魔法使い(プレイヤP2)、(地名3)の僧侶(プレイヤP3)と合流するのだ。」
個別条件「戦士(プレイヤP1)が(ランドマーク)の盾を持っている&(施設名)に居る&(キャラクタ)を未討伐」を満たす場合、物語ステップS4へ進む
【0078】
テンプレートに含まれる括弧書き部分は、ローカル情報等のグループ毎に取得された情報に置換されるべき箇所及び置換に用いられるべき情報の属性を示す置換対象である。これらの置換対象が、置換対象として指定された属性を有するローカル情報で置換されることで、グループ毎の条件及び物語コンテンツを含むイベントデータとなる。例えば、敵キャラクタ「魔王」を倒すキャンペーンが展開されており、池袋、新宿、及び品川にいる3人のプレイヤAlice、Bob及びCarolが同時にゲームイベントの開始要求を行い、位置関連情報取得部22によって、地名1として「池袋」が、地名2として新宿が、地名3として品川が、ランドマークとして「いけふくろう」が、施設名として「東京タワー」のローカル情報が取得された場合、これらの情報に基づいて括弧書き部分が補完されることで、「戦士Aliceよ、池袋には、いけふくろうの盾があるという。池袋に向かうのだ。」→「池袋に着いたぞ。いけふくろうを撮影して、いけふくろうの盾を手に入れるのだ。」→「いけふくろうの盾を手に入れたぞ。戦士Aliceよ、魔王の居城である東京タワーに向かって、新宿の魔法使いBob、品川の僧侶Carolと合流するのだ。」・・・といったイベントデータ及びそれに付随する物語コンテンツが生成される。なお、本実施形態では、ゲーム内アイテムを取得するためにプレイヤが行うべき行動を、ユーザ端末3に内蔵されたカメラで現実世界の所定の対象を撮影することとしているが、ゲーム内アイテムを取得するためにプレイヤが行うべき行動の内容は、本開示における例示に限定されない。
【0079】
図18は、本実施形態において生成されるイベントデータ/物語コンテンツのデータ構造の一例を示す図である。本実施形態において、イベントデータは、当該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、当該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件と、当該グループがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数のグループ条件と、グループに属するプレイヤの情報に基づいて生成された物語コンテンツとを含む。図18では、穴埋めの手法を用いて作成されたイベントデータ/物語コンテンツの構造を示しているため、穴埋めによって完成された各サブイベントに係るコンテンツ素材が、物語コンテンツに相当する。図18に示された例では、テンプレートとして、グループに属するプレイヤ毎に異なるシナリオ進行が用意されている。この場合、テンプレートは、グループに属するプレイヤの人数に応じた数準備される。即ち、3人プレイ用のイベントデータであれば3人分のテンプレートが、4人プレイ用のイベントデータであれば4人分のテンプレートが予め準備されて、補助記憶装置14等に保存される。また、各プレイヤのシナリオ進行にあたっては、他のプレイヤのプレイヤ進行状況が参照されてもよい。即ち、プレイヤP1が個別条件を達成するための条件において、他のプレイヤの位置や個別条件達成状況が参照されてもよい。なお、始点から終点に到るまでのシナリオ(ルート)は、始点及び終点が同一であっても、予めテンプレートにシナリオの分岐ルートを用意しておくことや、状況に応じて他のテンプレートに置き換えること等によって、複数のシナリオや、条件の達成の仕方によって分岐するシナリオを作成することが可能である。このような分岐ルートを用意しておくことで、例えば、所定時間内に個別条件を達成できなかった場合に、より達成が用意な別の個別条件に変更する等の救済シナリオに分岐したり、プレイヤの選択に応じて異なる体験が可能な複数のシナリオを提供したりすることが可能となる。
【0080】
個別条件は、プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき何らかの条件であればよく、その内容や種類は限定されない。個別条件は、ゲーム内では、割り当てられたプレイヤが達成すべきミッションやクエスト等として提示されてよい。同一のグループに属するプレイヤの夫々には、互いに異なる個別条件が設定されてもよいし、2以上のプレイヤに共通する個別条件が設定されてもよい。また、例えば、個別条件には、制限時間が設定されてもよい。即ち、同じ時間帯に、プレイヤP1には中ボスその1の討伐ミッション/クエストが、プレイヤP2には物語のキーアイテムの取得ミッション/クエストが、プレイヤP3には所定の場所への移動ミッション/クエストが、夫々設定されてよい。また、ゲームイベント/物語は、グループに属する2以上のプレイヤが一つの場所に集まって指定の行動(例えば、ボスとの戦闘)を行うミッション/クエストを含んでいてもよい。なお、イベントデータ/物語コンテンツを生成する手段として上述した自動計画/スケジューリングの手法を用いる場合、要素データの結果条件がプレイヤに割り当てられることで、割り当てられたプレイヤが満たすべき個別条件となる。
【0081】
例えば、個別条件は「現実世界における指定場所にプレイヤが到達すること」や、「少なくとも指定場所にプレイヤが到達した場合に取得可能なアイテムの取得」等であってよい。また、指定場所において個別条件を満たすためにプレイヤに求められる行動は、本開示における例示に限定されない。指定場所において個別条件を満たすためにプレイヤに求められる行動には、他に、「中ボスの討伐」、「誰か(プレイヤキャラクタ、ノンプレイヤキャラクタ、又はゲームイベントに参加していない人物/キャラクタ)と会う」、「質問に答える」、「合言葉を言う」、「誰かにメッセージを伝える」、「祈りをささげる」等が例示される。この際、イベントデータ生成部25は、プレイヤ位置情報取得部21によって取得されたプレイヤの位置情報に基づいて、指定場所を決定してよい。ここで指定場所の決定のために参照されるプレイヤの位置情報は、例えば、イベント開始直前/直後の位置情報である。但し、後述するように、指定場所はプレイヤの最新の位置情報やゲームの進行状況等に応じてゲーム中に変更されてもよいため、位置情報取得のタイミングは限定されない。なお、本実施形態では、プレイヤの位置情報に基づいて、プレイヤが指定場所へ到達したか否かを判定することとしているが、指定場所への到達検知は、プレイヤの位置情報に拠らなくてもよい。例えば、指定場所にある所定の装置を操作する、指定場所にあるカメラに写る、等、指定場所への到達検知は、その他の方法によって行われてもよい。
【0082】
また、イベントデータ生成部25は、グループに属する少なくとも2以上のプレイヤの夫々に対して、同一の場所を指定場所として含む個別条件を生成してもよい。以下、2以上のプレイヤに対して指定場所として指定される場所を、特に「合流場所」と称する。即ち、この場合、イベントデータ生成部25は、グループに属する少なくとも2以上のプレイヤが現実世界における合流場所に到達することを、個別条件として含むイベントデータを生成する。このようにすることで、2以上のプレイヤが同一の場所に集まって個別条件やグループ条件を満たすための行動(例えば、ボスとの戦闘。但し、行動の内容や種類は限定されない)を行うことを含むゲームイベントのイベントデータを生成することが出来る。
【0083】
グループ条件は、グループとしてゲームプレイにおいて満たすべき何らかの条件であればよく、その内容や種類は限定されない。グループ条件は、ゲーム内では、割り当てられたグループが達成すべきミッションやクエスト等として提示されてよい。また、グループ条件は、上述の通り、1のグループによる1のゲームイベントに対して、複数設定されてもよい。例えば、指定場所又は合流場所で最終ボスを倒すという第一のグループ条件と、第一のグループ条件を達成した後に、リワードの受け取りや劇終セレモニー、物語に余韻を持たせるための追加イベント、エンドロールの鑑賞、等の第二のグループ条件とが設定されてもよい。なお、イベントデータ/物語コンテンツを生成する手段として上述した自動計画/スケジューリングの手法を用いる場合、グループに属するプレイヤ全員に課されており、且つグループに属するプレイヤ全員によって同時に達成される条件がグループ条件となる。例えば「所定の地点に到達する」は同時に到達するとは限らないため、個別条件であるが、「最終ボスを倒す」はイベントクリアのために全員に課されており、且つ同時に達成されるため、グループ条件である。
【0084】
ゲーム管理部26は、イベントデータに含まれるグループ条件及び個別条件の達成状況を管理することで当該ゲームイベントを進行させる。ここで、ゲーム管理部26は、グループ条件又は個別条件について設定された制限時間内に当該グループ条件又は個別条件が満たされなかった場合に、イベントデータ生成部25に、グループ条件、当該個別条件又は他の個別条件を変更させる。
【0085】
また、本実施形態に係るユーザ端末3は、グループに属するプレイヤによって使用され、CPU31が、ROM32及びRAM33等に展開された各種プログラムを解釈及び実行することで、端末位置情報取得部41、行動通知部42、情報送信部43及びゲーム処理部44を備えるユーザ端末3として機能する。本実施形態では、これらの機能がいずれも汎用のCPU31によって実行される例について説明するが、これらの機能は、その一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサによって実現されてもよい。また、ユーザ端末3が備える各機能部は、遠隔に、及び/又は分散して(例えば、クラウド上に)実装されてよい。また、これらの機能部は、単一のソフトウェアモジュールではなく、複数のソフトウェアモジュールによって実現されていてもよい。
【0086】
端末位置情報取得部41は、現実世界におけるプレイヤの位置情報として、当該ユーザ端末3の位置情報を取得する。
【0087】
行動通知部42は、グループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータに含まれる、当該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件に基づいて、当該プレイヤが個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する。
【0088】
情報送信部43は、端末位置情報取得部41によって取得されたプレイヤの位置情報やセンシング情報を含む、当該プレイヤによる行動の進行状況を把握可能な情報を、当該プレイヤが属するグループを管理する情報処理装置に送信する。
【0089】
ゲーム処理部44は、情報処理装置1のゲーム管理部26と通信を行いながらゲーム管理部26と連携してゲーム処理を実行する。
【0090】
<処理の流れ>
次に、本実施形態において実行される処理の流れを説明する。なお、実施形態に係るフローチャートに示された処理の具体的な内容及び処理順序は、本開示を実施するための一例である。具体的な処理内容及び処理順序は、本開示の実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
【0091】
図19は、第八の実施形態に係るゲームイベント管理処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートに示された処理は、ユーザ端末3において、ゲームイベントに参加するためのプレイヤによる操作が検知されたことを契機として実行される。
【0092】
ステップS801からステップS803では、位置情報が取得される。ユーザ端末3の端末位置情報取得部41は、現実世界におけるプレイヤの位置情報として、ユーザ端末3の位置情報を取得し(ステップS801)、情報送信部43は、取得されたプレイヤの位置情報を情報処理装置に送信する(ステップS802)。なお、複数のユーザ端末3が参加する場合、ステップS801及びステップS802の処理はユーザ端末3毎に実行され、プレイヤ位置情報取得部21は、プレイヤの夫々について、当該プレイヤのユーザ端末3から送信されたプレイヤの位置情報を取得する(ステップS803)。その後、処理はステップS804へ進む。
【0093】
ステップS804では、ローカル情報が取得される。位置関連情報取得部22は、ステップS803で取得された位置情報に基づいて、当該位置情報によって示される位置を含む地域、又は当該位置から所定の距離内にある地域の情報を取得することで、プレイヤの位置と所定の関連性を有するローカル情報を取得する。その後、処理はステップS805へ進む。
【0094】
ステップS805では、グループが作成される。グループ作成部23は、ステップS803で取得された位置情報に基づいて、グループに含めるプレイヤを選択することで、1以上のプレイヤを含むグループを作成する。その後、処理はステップS806へ進む。
【0095】
ステップS806では、評価値が算出される。評価値算出部24は、予め記憶された複数のイベントデータ生成用データの夫々についての評価値を、ステップS805で作成されたグループに係る情報に基づいて算出する。その後、処理はステップS807へ進む。
【0096】
ステップS807からステップS809では、イベントデータ及び物語コンテンツが生成される。イベントデータ生成部25は、ステップS805で作成されたグループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータ/物語コンテンツを、イベントデータ生成用データ、対象グループに属するプレイヤの位置情報、及びステップS804で取得されたローカル情報に基づいて生成する(ステップS807)。イベントデータ/物語コンテンツ生成の詳細は、イベントデータ生成部25の説明において上述した通りであるため、説明を省略する。生成されたイベントデータ/物語コンテンツは、対象グループに属する全てのプレイヤのユーザ端末3に配信され(ステップS808)、配信を受けたユーザ端末3によって受信される(ステップS809)。その後、処理はステップS810へ進む。
【0097】
ステップS810及びステップS811では、ゲームイベントが開始され、ゲームイベント処理が実行される。ステップS809においてイベントデータ/物語コンテンツの配信を受けたユーザ端末3のゲーム処理部44と、情報処理装置1のゲーム管理部26とは、互いに通信して必要な情報を同期しながら、ゲームイベントに係るゲーム処理を実行する。その後、本フローチャートに示された処理は終了する。
【0098】
図20は、第八の実施形態に係るゲームイベント制御処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートに示された処理は、図19を参照して説明したゲームイベント管理処理のステップS810及びステップS811に相当する。なお、複数のユーザ端末3が参加する場合、本フローチャートに示された処理はユーザ端末3毎に実行される。
【0099】
ステップS901からステップS903では、ユーザ端末3においてゲーム処理が進行される。ユーザ端末3の行動通知部42は、ゲームイベント管理処理のステップS809、又は後述するステップS909で受信した、最新のイベントデータに基づいて、当該ユーザ端末3に係るプレイヤが個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動(換言すれば、当該プレイヤに課せられたミッション/クエストの内容)を通知する(ステップS901)。ユーザ端末3は、ユーザ端末3に備えられた入力装置によって得られたユーザ入力、及び端末位置情報取得部41によって得られた位置情報等の、各種入力に基づいてゲームを進行させる(ステップS902)。そして、情報送信部43は、当該プレイヤによるゲームの進行状況を把握可能な情報(以下、「プレイヤ進行情報」と称する。当該情報は、ステップS902で取得されたプレイヤの最新の位置情報を含む)を、情報処理装置1に送信する(ステップS903)。その後、処理はステップS904へ進む。
【0100】
ステップS904及びステップS905では、ゲームイベント管理データが更新される。情報処理装置1のゲーム管理部26及びプレイヤ位置情報取得部21は、プレイヤの夫々について、当該プレイヤのユーザ端末3から送信された、当該プレイヤによるプレイヤ進行情報(ステップS902で取得されたプレイヤの最新の位置情報を含む)を取得する(ステップS904)。ゲーム管理部26は、ステップS904で取得された情報に基づいて、イベントデータに含まれるグループ条件及び個別条件の達成状況を管理するためのゲームイベント管理データを更新し、ゲームイベントを進行させる(ステップS905)。その後、処理はステップS906へ進む。
【0101】
ステップS906及びステップS907では、ユーザ端末3から受信された情報に基づいてゲームイベントの進行状況が判定され、必要に応じてイベントデータ/物語コンテンツが変更される。ゲーム管理部26は、ステップS904で受信された、各プレイヤによるプレイヤ進行情報に基づいて、ゲームイベントに含まれるグループ条件及び個別条件が、これらの条件に設定された制限時間等を適切に満たしながら進行しているか否かを判定することで、イベントデータ/物語コンテンツの変更が必要か否かを判定する(ステップS906)。ここで、グループ条件又は個別条件について設定された制限時間内に当該グループ条件又は個別条件が満たされていないと判定された場合(ステップS906のNO)、イベントデータ生成部25は、イベントデータ/物語コンテンツを変更する(ステップS907)。その後、処理はステップS908へ進む。
【0102】
本実施形態において、イベントデータ生成部25は、ゲームイベントの進行途中において、各時点におけるプレイヤ進行情報やゲームイベント管理データに含まれる各種パラメータに基づいて、イベントデータ/物語コンテンツの内容を変更する。ここで、プレイヤ進行情報やゲームイベント管理データに含まれる各種パラメータには、グループ条件/個別条件の達成状況、ゲームイベントの経過時間又は残り時間、及びプレイヤの現在の位置情報等が採用されてよい。このような構成が採用されることで、例えば、ゲームイベントの全体を制御するメタAIとしての情報処理装置1が所謂TRPG(Tabletop Role-Playing Game)のゲームマスターの役割を果たし、ゲームイベント進行中の各時点におけるゲーム内の状況に基づいて、イベントデータ/物語コンテンツの内容を適宜変更し、イベントデータに付随する適切な物語やユーザ体験を提供することが可能となる。
【0103】
より具体的には、本実施形態において、イベントデータ生成部25は、グループ条件/個別条件の達成状況に応じて、(1)「条件の難易度を変更」(2)「条件の指定場所を変更」(3)「条件そのものを追加及び/又は削除」する。例えば、第一の条件が「制限時間内に第一の指定場所で特定の敵E1に効果の高い武器W1を入手する」であり、続く第二の条件が「第二の指定場所で敵E1を倒す」であるが、ゲーム管理部26(後述する)によって、第一の条件が達成できなかった(例えば、制限時間オーバー)ことが検知された場合、ゲーム管理部26は、イベントデータ生成部25に、イベントデータ/物語コンテンツの変更を依頼する。
【0104】
ここで、(1)「条件の難易度を変更」が採用される場合、イベントデータ生成部25は、敵E1の難易度を下げる(例えば、防御力を下げる、HPを下げる、他の武器でもダメージを与え易くする、敵E1をより弱い敵E2に変更する、予め用意されていた難易度設定をNORMALからEASYに下げる、等)ことで、敵E1を倒し易くする。また、(2)「条件の指定場所を変更」が採用される場合、イベントデータ生成部25は、第一の条件における第一の指定場所をユーザの現在地又は近傍に変更し、制限時間を所定時間だけ延長することで、武器W1を入手し易くする。また、(3)「条件そのものを追加及び/又は削除」が採用される場合、イベントデータ生成部25は、第二の条件を削除し、他の条件を追加することで、プレイヤにゲームの進行(例えば、次のグループ/個別条件へのチャレンジ)を許可する。例えば、剣を取るという条件が達成できなかった場合、剣を取れていないという状態を前提として、剣が無くても敵E1を倒せるように、後続するミッションを変更する。
【0105】
上述の通り、指定場所はプレイヤの最新の位置情報やゲームの進行状況等に応じてゲーム中に変更されてもよい。イベントデータ生成部25は、ゲームイベントの経過時間又は残り時間とプレイヤの現在の位置情報とに基づいて、当該プレイヤに係る指定場所を変更する。本実施形態によれば、このような構成を備えることで、プレイヤの最新の位置情報やゲームの進行状況等に応じて、指定場所をプレイヤの最新の位置により近い所や遠い所に移動させることが出来る。また、イベントデータ生成部25は、ミッション/クエストの達成状況等、その他の情報に基づいて、当該プレイヤに係る指定場所を変更してもよい。例えば、イベントデータ生成部25は、ミッション/クエストが成功したことを契機として別の指定場所を有するエクストラミッション/クエストを追加したり、ミッション/クエストに失敗したことを契機として別の指定場所を有するより低難易度のミッション/クエストを追加したりしてもよい。
【0106】
なお、イベントデータ/物語コンテンツを生成する手段として上述した自動計画/スケジューリングの手法を用いている場合、削除対象の条件を含む要素データをアンチェイン(要素データのチェインを解除)し、異なる条件(敵HP,開催地等)を持つ要素データを、チェイニングし直すことで、イベントデータ/物語コンテンツの内容を変更することが出来る。
【0107】
ステップS908及びステップS909では、情報処理装置1からユーザ端末3に対して各種データが配信される。ステップS905で更新されたゲームイベント管理データ、及び/又はステップS907で変更されたイベントデータ/物語コンテンツは、対象グループに属する全てのユーザ端末3に配信され(ステップS908)、対象グループに属するプレイヤのユーザ端末3によって受信される(ステップS909)。その後、処理はステップS910及びステップS911へ進む。
【0108】
ステップS910及びステップS911では、ゲームイベントの続行又は終了が判定される。ここで、ゲームイベントが終了条件(例えば、全てのグループ条件を達成する)を達成した場合や、ユーザ端末3からゲームイベントの終了指示が入力された場合等、何らかの理由でゲームイベントが終了する場合、本フローチャートに示された処理は終了する。一方、ゲームイベントが続行される場合、ユーザ端末3による処理はステップS901へ戻り、情報処理装置1による処理はステップS904へ戻る。即ち、本フローチャートに示された処理は、ゲームイベントが終了するまで繰り返し実行される。
【0109】
以上に説明したように、本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。なお、夫々の実施形態による効果は、非限定的な効果または効果の一例である。
【0110】
[その他のバリエーション]
上記説明した実施の形態は、本開示を実施する場合の一例を示すものであって、本開示を上記説明した具体的構成に限定するものではない。本開示の実施にあたっては、実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されてよい。
【0111】
第八の実施形態では、本開示に係る技術を、マルチプレイヤのコンピュータゲームを例に説明したが、本開示に係る技術を適用可能なゲームは、シングルプレイヤゲームであってもよい。また、本開示に係る技術を適用可能なゲームのジャンルも限定されない。本開示に係る技術は、所謂ロールプレイングゲームの他、アクションゲーム、シミュレーションゲーム、シューティングゲーム、パズルゲーム、カードゲーム、ボードゲーム等、あらゆる種類のゲームに適用可能である。
【0112】
また、第八の実施形態では、制限時間内に条件が満たされていないと判定された場合に、イベントデータ/物語コンテンツを変更する例について説明したが、イベントデータ/物語コンテンツを変更する契機には、その他の基準が採用されてもよい。例えば、条件を達成するためのチャレンジに所定回数(例えば、3回)以上失敗した場合に、ゲームの進行がより容易になるようにイベントデータ/物語コンテンツを変更することとしてもよいし、所定時間内に条件が満たされた(例えば、想定よりも早く条件が達成された)場合に、ゲームの進行がより困難になるようにイベントデータ/物語コンテンツを変更することとしてもよい。
【0113】
また、第八の実施形態では、主として穴埋めの手法を用いてイベントデータ/物語コンテンツを生成する例について説明したが、イベントデータ/物語コンテンツを生成するための手段には、その他の手段が採用されてよい。例えば、テキストを生成する手段として、グループ条件、個別条件及び/又はローカル情報等の素材データから単語を抽出/予測し、テンプレートに当てはめて文章を生成する方法や、素材データから単語を抽出/予測し、言語モデルを用いて文章を生成する方法等を採用することが出来る。この際、単語の予測には、サンプル単語と対応する素材データとの対応関係を機械学習させたモデルを用いることが可能である。また、その他の方法として、素材データから抽出/予測されたSVOと脚色や修辞が施されたサンプル文章との対応関係を機械学習させたモデルを用いることも可能である。更に、ある程度主要なストーリーの流れが定まっているタイプのゲームイベントについては、ストーリーの主要部分についてはテンプレートテキストを用意しておき、当該テンプレートテキストに素材データから抽出された単語を当てはめることで、テキストが生成されてもよい。また、複数の手法(上記に例示された手法であってもよいし、例示されていない手法であってもよい)を組み合わせて、テキストが生成されてもよい。
【0114】
このような手法を用いることで、単に必要な情報を文章化したものではなく、素材データのみからは直接は導き出せない脚色や修辞が、テンプレートや機械学習モデルによって追加され、物語として鑑賞することが可能なテキストを生成することが出来る。
【0115】
また、生成されるテキストは、素材データ毎の重みに応じて調整されてよい。例えば、所定以上の重みを有する素材データを用いて、テキストを生成することとしても良い。但し、重みの利用方法は、素材データの取捨選択に限定されない。イベントデータ生成部25は、全ての素材データを用いてテキストを生成してもよい。
【0116】
更に、イベントデータ生成部25は、素材データ毎に、生成されるテキストのうち素材データに対応する各部分の長さ及び文調のうち少なくとも何れかを調整することが出来る。ここで、文調とは、例えば、語句、語法及び修辞等に基づく文章表現のスタイルである。この際、イベントデータ生成部25は、素材データ毎に付された重みに応じて、生成されるテキストのうち素材データに対応する各部分の長さ及び文調のうち少なくとも何れかを調整してもよい。このようにすることで、重みの大きい素材データに係る文章は長く詳細な文章とし、重みの小さい素材データに係る文章は短く簡潔な文章とすることが出来る。なお、このような文章の長さや文調の調整は、予め用意するテンプレートに素材データの重みに応じたバリエーションを持たせたり、機械学習モデルに素材データの重みに応じたバリエーションを持たせたりすることで対応可能である。但し、テキストの調整のために用いる具体的な技術は、本開示における例示に限定されない。
【0117】
[付記]
上述した実施形態の説明は、下記発明を当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
(付記1)
情報処理装置に、
複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得するプレイヤ位置情報取得機能と、
前記複数のプレイヤからなるグループを作成するグループ作成機能と、
前記複数のプレイヤからなる前記グループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータであって、該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件を含むイベントデータを、前記複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成するイベントデータ生成機能とを
実現させるためのプログラム。
(付記2)
前記イベントデータ生成機能では、現実世界における指定場所にプレイヤが到達することを前記個別条件として含む前記イベントデータを生成する機能を
実現させるための付記1に記載のプログラム。
(付記3)
前記イベントデータ生成機能では、前記プレイヤ位置情報取得機能によって取得された前記プレイヤの位置情報に基づいて、前記指定場所を決定する機能を
実現させるための付記2に記載のプログラム。
(付記4)
前記イベントデータ生成機能では、少なくとも前記指定場所にプレイヤが到達した場合に取得可能なアイテムの取得を前記個別条件として含む前記イベントデータを生成する機能を
実現させるための付記2又は3に記載のプログラム。
(付記5)
前記イベントデータ生成機能では、前記ゲームイベントの経過時間又は残り時間と前記プレイヤの現在の位置情報とに基づいて、該プレイヤに係る前記指定場所を変更する機能を
実現させるための付記2から4の何れか一項に記載のプログラム。
(付記6)
現実世界における位置について、該位置と所定の関連性を有する情報を取得する位置関連情報取得機能を更に実現させ、
前記イベントデータ生成機能では、前記プレイヤの位置情報が示す位置について前記位置関連情報取得機能によって取得された情報を用いて前記イベントデータを生成する機能を
実現させる付記1から5の何れか一項に記載のプログラム。
(付記7)
前記位置関連情報取得機能では、前記位置を含む地域、又は該位置から所定の距離内にある地域の情報を取得する機能を
実現させるための付記6に記載のプログラム。
(付記8)
前記イベントデータ生成機能では、前記グループに属する少なくとも2以上のプレイヤが現実世界における合流場所に到達することを、前記個別条件として含む前記イベントデータを生成する機能を
実現させるための付記1から7の何れか一項に記載のプログラム。
(付記9)
前記イベントデータ生成機能では、前記ゲームイベントの経過時間又は残り時間と前記プレイヤの現在の位置情報とに基づいて、前記イベントデータの内容を変更する機能を
実現させるための付記1から8の何れか一項に記載のプログラム。
(付記10)
前記イベントデータ生成機能では、前記イベントデータ内で、前記グループに属するプレイヤの夫々に、互いに異なるゲーム内役割を設定する機能を
実現させるための付記1から9の何れか一項に記載のプログラム。
(付記11)
前記イベントデータ生成機能では、前記イベントデータ内で、前記グループに属するプレイヤの夫々に、互いに異なる前記個別条件を設定する機能を
実現させるための付記1から10の何れか一項に記載のプログラム。
(付記12)
前記イベントデータ生成機能によるイベントデータ生成に用いられる、予め記憶された複数のイベントデータ生成用データの夫々についての評価値を、イベントデータ生成対象のグループに係る情報に基づいて算出する評価値算出機能を更に備え、
前記イベントデータ生成機能は、前記複数の生成用データのうち、より評価値の高い生成用データを優先的に用いて、前記イベントデータ生成対象のグループによってプレイ可能な前記ゲームイベントのイベントデータを生成する、
付記1から11の何れか一項に記載のプログラム。
(付記13)
前記プレイヤ位置情報取得機能では、プレイヤの位置情報を、該プレイヤの端末装置から取得する、
付記1から12の何れか一項に記載のプログラム。
(付記14)
前記イベントデータが、前記グループに属するプレイヤの情報に基づいて生成された物語コンテンツを含む、
付記1から13の何れか一項に記載のプログラム。
(付記15)
前記イベントデータに含まれる前記個別条件の達成状況を管理することで前記ゲームイベントを進行させるゲーム管理機能を、
実現させるための付記1から14の何れか一項に記載のプログラム。
(付記16)
前記個別条件には、制限時間が設定されており、
前記ゲーム管理機能では、前記個別条件について設定された制限時間内に該個別条件が満たされなかった場合に、前記イベントデータ生成機能に該個別条件又は他の個別条件を変更させる機能を
実現させるための付記15に記載のプログラム。
(付記17)
前記イベントデータが、該グループがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数のグループ条件を含む、
付記1から16の何れか一項に記載のプログラム。
(付記18)
前記イベントデータに含まれる前記グループ条件及び前記個別条件の達成状況を管理することで前記ゲームイベントを進行させるゲーム管理機能を、
実現させるための付記17に記載のプログラム。
(付記19)
前記個別条件には、制限時間が設定されており、
前記ゲーム管理機能では、前記個別条件について設定された制限時間内に該個別条件が満たされなかった場合に、前記イベントデータ生成機能に前記グループ条件、該個別条件又は他の個別条件を変更させる機能を
実現させるための付記18に記載のプログラム。
(付記20)
付記1から19のうち何れか一項に記載のプログラムをインストールした情報処理装置。
(付記21)
複数のプレイヤからなるグループに属するプレイヤによって使用される端末装置に実現させるための端末用プログラムであって、
前記端末装置に、
現実世界における前記プレイヤの位置情報として、該端末装置の位置情報を取得する端末位置情報取得機能と、
前記グループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータに含まれる、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件に基づいて、該プレイヤが前記個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する行動通知機能を
実現させるための端末用プログラム。
(付記22)
前記端末位置情報取得機能によって取得された前記プレイヤの位置情報を含む、該プレイヤによる前記行動の進行状況を把握可能な情報を、該プレイヤが属する前記グループを管理する情報処理装置に送信する情報送信機能を
更に実現させるための付記21に記載の端末用プログラム。
(付記23)
付記21又は22に記載の端末用プログラムをインストールした端末装置。
(付記24)
複数のプレイヤからなるグループに属するプレイヤによって使用される端末装置と、前記グループを管理する情報処理装置とを備えたゲームイベント処理システムであって、
複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得するプレイヤ位置情報取得手段と、
前記複数のプレイヤからなるグループを作成するグループ作成手段と、
前記複数のプレイヤからなる前記グループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータであって、該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件を含むイベントデータを、前記複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成するイベントデータ生成手段と、
前記グループに属するプレイヤの夫々に、該プレイヤが前記個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する行動通知手段と、
を含む、ゲームイベント処理システム。
(付記25)
複数のプレイヤからなるグループを管理する情報処理装置にゲームイベントのイベントデータを作成させるためのイベントデータ作成方法であって、
前記情報処理装置が、
複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得するプレイヤ位置情報取得処理と、
前記複数のプレイヤからなるグループを作成するグループ作成処理と、
前記複数のプレイヤからなる前記グループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータであって、該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件を含むイベントデータを、前記複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成するイベントデータ生成処理と、を実行する、
イベントデータ作成方法。
(付記26)
複数のプレイヤからなるグループに属するプレイヤによって使用される端末装置と、前記グループを管理する情報処理装置が実行するゲームイベント処理方法であって、
複数のプレイヤの夫々について、現実世界におけるプレイヤの位置情報を取得するプレイヤ位置情報取得処理と、
前記複数のプレイヤからなるグループを作成するグループ作成処理と、
前記複数のプレイヤからなる前記グループによってプレイ可能なゲームイベントのイベントデータであって、該グループに属するプレイヤ毎に割り当てられた、該プレイヤがゲームプレイにおいて満たすべき1又は複数の個別条件を含むイベントデータを、前記複数のプレイヤの位置情報に基づいて生成するイベントデータ生成処理と、
前記グループに属するプレイヤの夫々に、該プレイヤが前記個別条件を満たすために現実世界においてとるべき行動を通知する行動通知処理と、
を含む、ゲームイベント処理方法。
【符号の説明】
【0118】
1 情報処理装置
3 ユーザ端末
9 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20