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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-29
(45)【発行日】2022-07-07
(54)【発明の名称】光ガイドユニット
(51)【国際特許分類】
   A61C 17/16 20060101AFI20220630BHJP
【FI】
A61C17/16
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020538027
(86)(22)【出願日】2019-01-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-04-22
(86)【国際出願番号】 EP2019050004
(87)【国際公開番号】W WO2019137831
(87)【国際公開日】2019-07-18
【審査請求日】2021-10-12
(31)【優先権主張番号】62/615,469
(32)【優先日】2018-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】フュフツ,マリニュス アルノルデュス マルティニュス
(72)【発明者】
【氏名】ブルーメン,パスカル ジャン アンリ
【審査官】村山 睦
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-207001(JP,A)
【文献】国際公開第2017/129509(WO,A1)
【文献】特開平11-260128(JP,A)
【文献】特開2010-086889(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0137454(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 17/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔洗浄装置に使用するための光ガイドユニットであって、前記光ガイドユニットは、光源に結合されるように構成され、前記光ガイドユニットは、
前記光源からの光がそれに沿ってガイドされる長さを有するリング形状の均一化構成要素と、前記光源と前記均一化構成要素の間に配置され前記光源からの光を前記均一化構成要素にガイドするように構成された2つのガイド構成要素とを有し、前記均一化構成要素は、ガイドされる前記光の屈折量及び前記ガイドされる光の内部反射量の少なくとも1つが、前記均一化構成要素の長さに沿って、前記均一化構成要素の外に透過する光の量を均一化するよう前記長さに沿って変化するように構成され、
前記均一化構成要素は、前記ガイドされる光の前記屈折量及び前記ガイドされる光の前記内部反射量の少なくとも1つを前記長さに沿って変化させることによって、前記均一化構成要素の外に透過される光の量を前記均一化構成要素の前記長さに沿って均一にする方法で、前記均一化構成要素の内周に沿って分散されるとともに前記内周に沿って変化する寸法を有する複数の凹部要素を有し、前記複数の凹部要素の各々は、凹部を形成するように材料が除去されている前記内周に沿った位置において前記均一化構成要素の部分に対応し、
前記2つのガイド構成要素はそれぞれ、前記均一化構成要素の湾曲に適合するように成形された前記均一化構成要素に接続する端部から前記光源に向かってねじれて延びるねじれた直角プリズム形状を有する、
光ガイドユニット。
【請求項2】
前記均一化構成要素の前記複数の凹部要素の各々は、それぞれの前記凹部要素と、前記光源からの光が前記均一化構成要素に入射する点との間の距離が増加するにつれて、前記それぞれの凹部要素のサイズが増加するように構成される、
請求項1に記載の光ガイドユニット。
【請求項3】
前記均一化構成要素の前記複数の凹部要素の各々は、プリズム形、半球形、及びピラミッド形のうちの1つである、
請求項1又は2に記載の光ガイドユニット。
【請求項4】
前記均一化構成要素は、前記ガイドされる光の前記屈折量及び前記ガイドされる光の前記内部反射量の少なくとも1つを前記均一化構成要素の前記長さに沿って変化させるように前記長さに沿った断面積が変化するように構成される、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光ガイドユニット。
【請求項5】
前記均一化構成要素は、前記光源からの光が前記均一化構成要素に入射する点からの距離が増加するにつれて、前記断面積のサイズが減少するように構成される、
請求項4に記載の光ガイドユニット。
【請求項6】
前記均一化構成要素は、前記長さに沿って、前記ガイドされる光の前記屈折量及び前記ガイドされる光の前記内部反射量のうちの少なくとも1つを前記長さに沿って変化させるために、内部反射部分及び散乱要素のうちの少なくとも1つを有する、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光ガイドユニット。
【請求項7】
記ガイド構成要素は、その長手方向軸が前記均一化構成要素の前記長さに実質的に垂直であるように構成される、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光ガイドユニット。
【請求項8】
前記均一化構成要素は、前記均一化構成要素の前記長さに沿って進むよう前記ガイド構成要素からの光を方向転換するように構成されるダイバート部分を有する、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光ガイドユニット。
【請求項9】
前記ダイバート部分は、前記ガイド構成要素からの光を前記均一化構成要素内で2方向に方向転換するように構成されるV字型凹部である、
請求項に記載の光ガイドユニット。
【請求項10】
前記ダイバート部分は、前記ガイド構成要素からの光を前記均一化構成要素内で反射するように構成される反射層を有する、
請求項又はに記載の光ガイドユニット。
【請求項11】
ユーザに口腔洗浄装置の使用のフィードバックを提供するために前記口腔洗浄装置で使用する視覚インジケータであって、前記視覚インジケータは:
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光ガイドユニットであって、光源に結合される、光ガイドユニットと;
前記光ガイドユニットに結合された光拡散ユニットであって、前記光ガイドユニットから拡散光を出力するように構成される、光拡散ユニットと;
を有する、
視覚インジケータ。
【請求項12】
口腔洗浄装置で使用するための光ガイドユニットで光をガイドする方法であって、前記光ガイドユニットは、光源からの光がそれに沿ってガイドされる長さを有するリング形状の均一化構成要素と、前記光源と前記均一化構成要素の間に配置され前記光源からの光を前記均一化構成要素にガイドするように構成された2つのガイド構成要素とを有し、前記方法は、
前記均一化構成要素の長さに沿って、前記均一化構成要素の外に透過する光の量を均一化するように、前記均一化構成要素内でガイドされる光の屈折量及び前記ガイドされる光の内部反射量の少なくとも1つを前記長さに沿って変化させることを含み、
前記均一化構成要素は、前記ガイドされる光の前記屈折量及び前記ガイドされる光の前記内部反射量を前記長さに沿って変化させることによって、前記均一化構成要素の外に透過される光の量を前記均一化構成要素の前記長さに沿って均一にする方法で、前記均一化構成要素の内周に沿って分散されるとともに前記内周に沿って変化する寸法を有する複数の凹部要素を有し、前記複数の凹部要素の各々は、凹部を形成するように材料が除去されている前記内周に沿った位置において前記均一化構成要素の部分に対応し、
前記2つのガイド構成要素はそれぞれ、前記均一化構成要素の湾曲に適合するように成形された前記均一化構成要素に接続する端部から前記光源に向かってねじれて延びるねじれた直角プリズム形状を有する、
方法。
【請求項13】
それぞれの前記凹部要素のサイズが、前記それぞれの凹部要素と、前記光源からの光が前記均一化構成要素に入射する点との間の距離が増加するにつれて、増加する、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の光ガイドユニット。
【請求項14】
前記均一化構成要素は、前記均一化構成要素の外周から光を発する、
請求項1乃至1013のいずれか1項に記載の光ガイドユニット。
【請求項15】
ユーザに口腔洗浄装置の使用のフィードバックを提供するために前記口腔洗浄装置で使用する視覚インジケータであって、前記視覚インジケータは:
光源に結合される光ガイドユニットであって:
前記光源からの光がそれに沿ってガイドされる長さを有するリング形状の均一化構成要素と、前記光源と前記均一化構成要素の間に配置され前記光源からの光を前記均一化構成要素にガイドするように構成された2つのガイド構成要素とを含み、前記均一化構成要素は、ガイドされる前記光の屈折量及び前記ガイドされる光の内部反射量の少なくとも1つが、前記均一化構成要素の長さに沿って、前記均一化構成要素の外に透過する光の量を均一化するよう前記長さに沿って変化するように構成され、
前記均一化構成要素は、前記ガイドされる光の前記屈折量及び前記ガイドされる光の前記内部反射量の少なくとも1つを前記長さに沿って変化させることによって、前記均一化構成要素の外に透過される光の量を前記均一化構成要素の前記長さに沿って均一にする方法で、前記均一化構成要素の前記長さに沿って分散されるとともに前記長さに沿って変化する寸法を有する複数の凹部要素を有し、前記複数の凹部要素の各々は、凹部を形成するように材料が除去されている前記長さに沿った位置において前記均一化構成要素の部分に対応し、
前記2つのガイド構成要素はそれぞれ、前記均一化構成要素の湾曲に適合するように成形された前記均一化構成要素に接続する端部から前記光源に向かってねじれて延びるねじれた直角プリズム形状を有する、
光ガイドユニットと;
前記光ガイドユニットに結合された光拡散ユニットであって、前記光ガイドユニットから拡散光を出力するように構成される、光拡散ユニットと;
を有する、
視覚インジケータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光ガイドユニット(light guiding unit)、及び口腔洗浄装置に使用するための光ガイドユニットを有する視覚インジケータに関する。
【背景技術】
【0002】
ブラッシング(brushing)の長さやカバー率(coverage)を含め、歯磨きを適切に行うことは、長期的な歯科衛生の確保に役立つ。歯磨きを定期的に行わない人や、特に口腔の特定の部位や領域で、歯磨きが不十分な人は、歯の多くの問題を経験する。定期的に歯磨きをする人の間では、不適切な歯磨き習慣がブラッシングの劣ったカバー率をもたらすことがあるため、標準的なブラッシングレジメン(brushing regimen)に従った場合でも、洗浄セッション中に口腔内の表面が適切に洗浄されないことがある。
【0003】
特許文献1は、リアルタイムフィードバックをユーザに提供するように構成される口腔洗浄装置を記載する。口腔洗浄装置は、洗浄セッション中に圧力センサデータを取得するように構成される圧力センサと;ブラッシングセッション中にユーザに圧力に関するフィードバックを提供するように構成される視覚インジケータと;圧力センサ及び視覚インジケータと通信するコントローラ;とを有し、コントローラは:圧力センサから、圧力センサデータを受信し;口腔洗浄装置のユーザによって加えられている圧力の量を決定し;視覚インジケータを使用して、口腔洗浄装置のユーザによって加えられている圧力の量の視覚表示を提供する;ように構成される。
【0004】
特許文献2は、歯ブラシが毛を有するヘッド、ネック及びハンドルを備えることを記載している。偏心回転ウェイトがモータに回転のために係合される。モータとウェイトはハンドル内に配置されている。ハンドル、ネック及びヘッドはそれぞれ異なる振動の強さを有する。歯ブラシは、電気回路を収容し、この電気回路は、プロセッサと、少なくとも1つがネックを照らし、オプションでヘッドとヘッドに取り付けられた毛の端も照らす少なくとも2つのLED(発光ダイオード)を含む。回路内の少なくとも2つのLEDは、互いに異なる色の光を放射することができる。少なくとも2つのLEDは、プロセッサの制御下で所定のシーケンスで所定の時間の間オンにされる。
【0005】
適切なブラッシングを促進にするためには、適切な圧力が臨床での良好な結果を高めるので、ユーザが適切な量の圧力をかけることが重要である。対照的に、過度の圧力が組織の摩耗及び損傷を引き起こす可能性があるので、ユーザは、洗浄セッション中に過度の圧力を使用することは避けなければならない。さらに、歯ブラシを歯に適用する際に個人が過度の圧力を使用する場合、その圧力は、歯ブラシの振動を遅くさせる可能性がある。多くの場合、ブラシの振動の減少は、電動歯ブラシによって得られる他の多くの利点を妨げる。これは、音波振動歯ブラシの場合に特に当てはまる。過度の圧力が、これらのブラシを遅くさせ、より小さい振幅で振動させるとき、毛(bristles)は、隣接する口腔液の適切な振動をもはや誘発することができない。その結果、このタイプの歯ブラシを使用することによって通常得られる利点が実質的に失われる。
【0006】
圧力センサが、洗浄セッション中に口腔組織に加えられる圧力をモニタするために使用されることができ、また、過度なブラッシング力を使用していることをユーザに警告することができる。例えば、圧力センサが過度の圧力を検出すると、それは、口腔洗浄セッション中に加えられている圧力の量について、光の形態の視覚フィードバックをユーザに提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】国際公開第2017/129509号
【文献】米国特許出願公開第2012/0137454号
【発明の概要】
【0008】
口腔洗浄装置のユーザに視覚フィードバックを提供するための現在の解決法のいくつかでは、口腔洗浄装置の圧力センサが過度の圧力を検出したときに明るくされる(illuminated)ことができる口腔洗浄装置の端部の光リング(light ring)の形態の視覚インジケータによって通知が提供される。光リングは、口腔洗浄装置の洗浄端部がユーザの口の中に位置しているときに、ユーザに見える。
【0009】
口腔洗浄装置に光リングを設けるための内部構造は、典型的には、プリント回路基板、フレキシブルプリント回路基板、複数の光源(例えば、発光ダイオード)、光ガイドユニット、及び光拡散ユニットを有する。光ガイドユニット及び光拡散ユニットは、フレキシブルプリント回路基板上に設けられた複数の光源に結合され、光拡散ユニットは、口腔洗浄装置において外側の光リングの外観を提供するようにリング形状である。このタイプの構成では、複数の光源は、フレキシブルプリント回路基板上に設けられなければならず、このフレキシブルプリント回路基板は、リジッド(rigid)プリント回路基板に電気的に接続され、所望の量の光をリング形状光拡散ユニットの長さに沿って複数の局所位置に導くことができるようにする。従って、必要とされる異なる部品及び材料の数及び必要とされるプロセスの数のために、このタイプの構成に従って内部構造を製造することは高価である。
【0010】
上述のように、口腔洗浄装置で光出力の形の視覚フィードバックを提供するための現在利用可能な解決法に関連する多くの欠点がある。従って、口腔洗浄装置に使用するための改良された光ガイドユニット及び視覚インジケータを提供することが有利であろう。例えば、以下に記載される実施形態の異なる態様によれば、口腔洗浄装置において多数の光ガイド構成要素又はフレキシブルプリント回路基板を使用する必要なく、口腔洗浄装置の光リングにおいて出力される光の均一性を達成することが可能である。
【0011】
前述した懸念の1つ又は複数により良く対処するために、第1の態様では、口腔洗浄装置に使用するための光ガイドユニットが提供される。光ガイドユニットは、光源に結合されるように構成され、光ガイドユニットは、光源からの光がそれに沿ってガイドされる長さを有する均一化(均等化)構成要素(homogenizing component)を有する。加えて、均一化構成要素は、ガイドされる光(guided light)の屈折量及びガイドされる光の内部反射量の少なくとも1つが、均一化構成要素の長さに沿って、均一化構成要素の外に透過する光の量を均一化するよう、長さに沿って変化するように構成される。
【0012】
いくつかの実施形態では、均一化構成要素は、ガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つを長さに沿って変化させるように、その長さに沿って複数の凹部(hollow)要素を有し得る。これらの実施形態では、均一化構成要素の複数の凹部要素の各々は、それぞれの凹部要素と、光源からの光が均一化構成要素に入射する点との間の距離が増加するにつれて、それぞれの凹部要素のサイズが増加するように構成され得る。さらに、これらの実施形態では、均一化構成要素の複数の凹部要素の各々は、プリズム形、半球形、及びピラミッド形のうちの1つであり得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、均一化構成要素は、ガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量の少なくとも1つを均一化構成要素の長さに沿って変化させるようにその長さに沿った断面積が変化するように構成され得る。これらの実施形態では、均一化構成要素は、光源からの光が均一化構成要素に入射する点からの距離が増加するにつれて、断面積のサイズが減少するように構成され得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、均一化構成要素は、長さに沿って、ガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つを長さに沿って変化させるために、内部反射部分及び散乱要素のうちの少なくとも1つを有し得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、光ガイドユニットは、光源からの光を均一化構成要素にガイドするように構成されるガイド構成要素をさらに有し得る。これらの実施形態では、ガイド構成要素は、その長手方向軸が均一化構成要素の長さに実質的に垂直であるように構成され得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、均一化構成要素は、均一化構成要素の長さに沿って進むようにガイド構成要素からの光を方向転換する(divert)ように構成されるダイバート(diverting)部分を有し得る。これらの実施形態では、ダイバート部分は、ガイド構成要素からの光を均一化構成要素内で2方向に方向転換するように構成されるV字型凹部であり得る。また、これらの実施形態では、ダイバート部分は、ガイド構成要素からの光を均一化構成要素内で反射するように構成される反射層を有し得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、均一化構成要素は、リング形状を有し得、ガイド構成要素は、均一化構成要素の湾曲に適合するように成形される。
【0018】
第2の態様によれば、ユーザに口腔洗浄装置の使用のフィードバックを提供するために口腔洗浄装置で使用する視覚インジケータが提供され、視覚インジケータは:前記請求項のいずれかに記載の光ガイドユニットであって、光源に結合される、光ガイドユニットと;光ガイドユニットに結合された光拡散ユニットであって、光ガイドユニットから拡散光を出力するように構成される、光拡散ユニットと;を有する。
【0019】
第3の態様によれば、口腔洗浄装置で使用するための光ガイドユニットで光をガイドする方法であって、光ガイドユニットは、光源からの光がそれに沿ってガイドされる長さを有する均一化構成要素を有し、方法は、均一化構成要素の長さに沿って、均一化構成要素の外に透過する光の量を均一化するように、均一化構成要素内でガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量の少なくとも1つを長さに沿って変化させることを含む方法が提供される。
【0020】
ここに記載される実施形態は、必ずしも圧力センサ若しくは他のタイプのセンサ及び/又は通知機能を含まない他のタイプの口腔洗浄装置に適し得ることが理解されるであろう。例えば、本明細書に記載する実施形態は、光リングが主として照明目的を有する口腔洗浄装置の光リングに適し得る。
【0021】
本明細書に記載される態様及び実施形態によれば、既存の技術の限界が対処される。特に、上述の態様及び実施形態は、光学的に効率的な光ガイド経路を有し、低コストで製造可能な口腔洗浄装置に使用するための光ガイドユニットを提供する。本明細書に記載される態様及び実施形態による光ガイドユニットは、光拡散器に入る前に、ガイドされる光を均一化することを可能にし、これは、口腔洗浄装置において、より効率的且つ均一な光出力をもたらす。従って、口腔洗浄装置に使用するための改良された光ガイドユニット及び改良された視覚インジケータが提供される。
【0022】
本開示のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施形態(複数可)を参照して明らかになり、説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
実施形態をより良く理解し、それらをどのように実施するかをより明確に示すために、例示するに過ぎない添付図面が参照される:
【0024】
図1】一実施形態に係る光ガイドユニットのブロック図である。
図2図1の光ガイドユニットを有する視覚インジケータのブロック図である。
図3】一実施形態に係る光ガイドユニットの斜視図である。
図4】口腔洗浄装置の内部アセンブリの一部としての図3の光ガイドユニットの斜視図である。
図5A】一実施形態による光ガイドユニットの斜視図である。
図5B図5Aの光ガイドユニットの内部構造を示す平面図の概略図である。
図6】本明細書の実施形態で説明されるような光ガイドユニットと共に使用され得る光拡散ユニットの斜視図である。
図7A】一実施形態による口腔洗浄装置の内部アセンブリの一部を示す断面図である。
図7B図6の口腔洗浄装置の一部の別の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
上述のように、改良された光ガイドユニット、視覚インジケータ、及び既存の問題に対処する光ガイドユニット内で光をガイドする方法が提供される。
【0026】
図1は、電動歯ブラシなどの口腔洗浄装置に使用される実施形態に係る光ガイドユニット10のブロック図であり、図2は、口腔洗浄装置に使用される視覚インジケータ20のブロック図であり、視覚インジケータは、図1の光ガイドユニット10を有する。
【0027】
光ガイドユニット10は、光源、例えば、口腔洗浄装置に設けられた光源に結合するように構成されている。いくつかの実施形態では、光源は、視覚インジケータ又は口腔洗浄装置のプリント回路基板上に設けられ得る。図1に示すように、光ガイドユニット10は、均一化構成要素110を有し、オプションで少なくとも第1のガイド構成要素122を有し得る。
【0028】
均一化構成要素110は、長さであって、その長さに沿って光源からの光がガイドされる長さを有する。さらに、均一化構成要素110は、均一化構成要素110の長さに沿って、均一化構成要素110の外に透過する光の量を均一化するために、ガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つが、その長さに沿って変化するように構成される。均一化構成要素110は、光をガイドし且つ透過するのに適した任意の材料で作られ得る。例えば、均一化構成要素110は、パースペックス(Perspex)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、液体シリコーンゴム(LSR)、シリコーンゴム、ポリカーボネート、又は他の熱硬化性ゴム又は熱可塑性ゴム様材料で作られ得る。均一化構成要素110の形状及び/又は寸法は、視覚インジケータで必要とされる透過される光の強度、及び/又は口腔洗浄装置の寸法などのいくつかの要因に依存し得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、均一化構成要素110は、例えば、図3に示すように、リング形状構成要素であり得る。これらの実施形態では、ガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つは、均一化構成要素110の周囲(circumference)に沿って外表面の外に透過する光の量を均一化するように、均一化構成要素110の周囲に沿って変化し得る。
【0030】
図1には示されていないが、いくつかの実施形態では、均一化構成要素110は、均一化構成要素110の長さに沿ってガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つを変化させるように、その長さに沿って複数の凹部要素を含み得る。これは、図5A及び図5Bを参照して、さらに詳細に説明される。
【0031】
代替的又は追加的に、いくつかの実施形態では、均一化構成要素110は、均一化構成要素110の長さに沿ってガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つが変化するように断面積のサイズが変化するように構成され得る。例えば、均一化構成要素110の断面積のサイズは、均一化構成要素110の長さに沿った局所点(複数可)(local point(s))で急激に増加又は減少し得る。別の例として、均一化構成要素110の断面積のサイズは、均一化構成要素110の長さに沿って徐々に増加又は減少し得る。いくつかの実施形態では、均一化構成要素110は、光源からの光が均一化構成要素110に入射する点からの距離が増加するにつれて、断面積のサイズが減少するように構成され得る。従って、ガイドされる光の屈折量は、光源からの光が均一化構成要素110に入射する点からの距離に伴って増加し、均一化構成要素110に沿った光の減衰に対抗する。
【0032】
また、代替的又は追加的に、いくつかの実施形態では、均一化構成要素110は、その長さに沿って、内部反射部分及び散乱要素の少なくとも1つを有し得る。内部反射部分及び/又は散乱要素は、ガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つを、均一化構成要素110の長さに沿って変化させることを可能にする。具体的には、内部反射部分は、均一化構成要素110の長さに沿った局所点でガイドされる光の内部反射量を増加させ得、これは、より多くの光が局所点で均一化構成要素110の外に透過されるように、局所点におけるガイドされる光の屈折量の増加につながり得る。散乱要素は、均一化構成要素110内の一部分であってもよく、これは、その部分におけるガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つを変化させるように、均一化構成要素の残りの部分と比べて異なる材料(及び異なる屈折率を有する)から作られる。内部反射部分は、均一化構成要素110の対応する部分における反射率を増加させるために、均一化構成要素110の内面の少なくとも一部に塗布される反射性インク及び/又は反射性材料の層であり得る。
【0033】
均一化構成要素110の外に透過する光は、1つ又は複数の特定の方向の均一化構成要素からの屈折光を含む。スネルの法則によれば、均一化構成要素の局所点における屈折光の方向は、局所入射点における光線の入射角及び均一化構成要素110の材料の屈折率に依存することが理解されるであろう。例えば、1.495の屈折率(パースペックス)に基づいて、入射角が30°である場合、屈折角は48.4°である。さらに、いくつかの実施形態では、フレネル反射のために、均一化構成要素110と空気との間の界面における減衰があり得ることも理解されるであろう。均一化構成要素110と空気との間の界面における光の透過損失(transmission loss)の量は、フレネル方程式を用いて決定され得る。
【0034】
光ガイドユニット10のガイド構成要素(複数可)は、光源から均一化構成要素110に向かって光をガイドするように、(例えば、視覚インジケータの)光源に直接結合され得る。いくつかの実施形態では、光の透過効率を高めるために、光を異なる局所点で均一化構成要素にガイドするために、複数のガイド構成要素が光ガイドユニット10に設けられ得る。これは、図3を参照してさらに詳細に説明される。しかし、いくつかの実施形態では、光ガイドユニット10は、ガイド構成要素を含んでいなくてもよい。
【0035】
均一化構成要素110はリング形状構成要素であり得ることが上述されているが、代替実施形態では、均一化構成要素110は、アーク形状などの他の形状であってもよい。代替実施形態では、均一化構成要素110は、視覚インジケータ20及び/又は口腔洗浄装置の寸法及び要件に従って成形され得る。
【0036】
図1は、光ガイドユニット10の一態様を示すために必要な構成要素のみを示しており、実際の実施においては、光ガイドユニット10は、示されたものとは別の又は追加の構成要素を含み得ることが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、光ガイドユニット10は、少なくとも1つのガイド構成要素122を含まなくてもよい。
【0037】
図2を参照すると、視覚インジケータ20は、図1を参照して説明したような光ガイドユニット10と、光源50と、プリント回路基板220と、光拡散ユニット230とを有する。光源50は、少なくとも1つの発光ダイオード(LED)又は口腔洗浄装置で使用するのに適した他のタイプの光源を有し得、光源50は、プリント回路基板220上に設けられ得る。
【0038】
均一化構成要素110の外に透過する光の量は、ガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量の少なくとも1つを変化させることによって均一化されるので、光源50からの光出力は、光ガイドユニット10から光拡散ユニット230に均一にガイドされ且つ透過され、この光拡散ユニット230は、次に口腔洗浄装置において均一な「光リング」視覚効果を提供するように拡散された光を出力する。
【0039】
いくつかの実施形態では、視覚インジケータ20は、光源50又はプリント回路基板220を含んでいなくてもよい。例えば、光源及び/又はプリント回路基板が、視覚インジケータ20の外部に設けられてもよい。
【0040】
図2は、視覚インジケータの一態様を示すために必要な構成要素のみを示しており、実際の実施においては、視覚インジケータ20は、示されている構成要素に代わる構成要素又は追加の構成要素を含み得ることが理解されよう。例えば、いくつかの実施形態では、視覚インジケータ20は、視覚インジケータ20に電力を供給するためのバッテリ若しくは他の電源、又は視覚インジケータ20を幹線電源(mains power supply)に接続するための手段を含み得る。
【0041】
口腔洗浄装置は電動歯ブラシであり得ることが上述されているが、代替実施形態では、口腔洗浄装置は手動歯ブラシであり得ることが理解されるであろう。これらの代替実施形態では、手動歯ブラシは、電気的構成要素を有してもよいが、ブラシヘッドは、電気的構成要素によって機械的に作動されることができない。
【0042】
図3は、一実施形態の光ガイドユニット10の斜視図であり、図4は、口腔洗浄装置の内部アセンブリの一部としての図3の光ガイドユニット10の斜視図である。
【0043】
この実施形態の光ガイドユニット10は、光源(図示せず)に結合されるように構成され、光ガイドユニット10は、均一化構成要素110、第1のガイド構成要素122、及び第2のガイド構成要素124を有する。
【0044】
光ガイドユニット10は、口腔洗浄装置のブラシヘッド部材に生成された運動を伝達するための伝動構成要素(transmission component)の運動を生成するモータ又は電磁石(複数可)を有し得る駆動アセンブリ(図示せず)などの、口腔洗浄装置の内部アセンブリの残りの部分に結合され得る。駆動アセンブリはまた、とりわけ、電源、オシレータ、及び1つ又は複数の電磁石などの構成要素を含み得る。
【0045】
本実施形態の均一化構成要素110は、リング形状構成要素であり、光源からの光は、均一化構成要素110の長さに沿ってガイドされることができる。均一化構成要素110は、均一化構成要素110の長さに沿って、均一化構成要素110の外に透過する光の量を均一化するように、ガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つが均一化構成要素110の長さに沿って変化するようにさらに構成される。図3に示すように、この実施形態の均一化構成要素110は、さらに、第1のダイバート部分312及び第2のダイバート部分314を有し、これらについては、以下により詳細に説明する。
【0046】
第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124の各々は、光源からの光を均一化構成要素110にガイドするように構成される。いくつかの実施形態では、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124は、均一化構成要素110のものと同じ材料で作られ得る。この実施形態では、第1のガイド構成要素122は、第1の端部122a及び第2の端部122bを有する。第1のガイド構成要素122の第1の端部122aは、光源(例えば、プリント回路基板上のLED)に結合されるように構成され得、第1のガイド構成要素の第2の端部122bは、均一化構成要素110に結合され得る。
【0047】
同様に、この実施形態の第2のガイド構成要素124は、第1の端部124a及び第2の端部124bを有する。第2のガイド構成要素124の第1の端部124aは、光源(例えば、プリント回路基板上の別のLED)に結合されるように構成され得、第2のガイド構成要素124の第2の端部124bは、均一化構成要素110に結合され得る。図3に示すように、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124の各々は、その長手方向軸が、均一化構成要素110の長さ(すなわち、本実施形態における周囲)に実質的に垂直であるように構成される。
【0048】
さらに、図3及び図4に示すように、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124の各々は、均一化構成要素110の湾曲に適合するように成形される。この実施形態では、第1のガイド構成要素122の一部は、第1の端部122aから、第1のガイド構成要素122と均一化構成要素110との間の結合点における均一化構成要素110の湾曲に対応するように向けられている(orientated)第2の端部122bへの緩やかな移行(gradual transition)を可能にするように、ねじれた直角プリズム形状(warped rectangular prism shape)を有する。同様に、本実施形態の第2のガイド構成要素124の一部も、第1の端部124aから第2の端部124bへの緩やかな移行を可能にするように、ねじれた直角プリズム形状を有する。平坦なプリント回路基板への結合を可能にするように成形されたガイド構成要素(複数可)を使用することによって、本明細書に記載の実施形態は、アセンブリ(又は視覚インジケータ又は口腔洗浄装置)におけるフレキシブルプリント回路基板の必要性を排除し、これは、製造コストを低減する。
【0049】
上述したように、本実施形態の均一化構成要素110は、第1のダイバート部分312及び第2のダイバート部分314を有する。図3に示すように、本実施形態の第1のダイバート部分312及び第2のダイバート部分314は、第1のダイバート部分312及び第2のダイバート部分314の各々が、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124が均一化構成要素110に結合される位置にそれぞれ対応するように、配置される。したがって、第1のガイド構成要素122を介してガイドされる光は、第1のダイバート部分312によって方向転換され得、第2のガイド構成要素124を介してガイドされる光は、第2のダイバート部分314によって方向転換され得る。
【0050】
図3及び図4に示すように、本実施形態の第1のダイバート部分312及び第2のダイバート部分314はそれぞれV字型の凹部である。したがって、これらのダイバート部分312、314の各々は、対応するガイド構成要素からの光を均一化構成要素110内で2方向に反射するように構成される。換言すれば、第1のガイド構成要素122を介してガイドされる光は、第1のダイバート部分312のV字型凹部の2つの傾斜面によってリング形状均一化構成要素110に沿って反対方向に方向転換されることができ、同様に、第2のガイド構成要素124を介してガイドされる光は、第2のダイバート部分314のV字型凹部の2つの傾斜面によってリング形状均一化構成要素110に沿って反対方向に方向転換されることができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1のダイバート部分312及び第2のダイバート部分のうちの少なくとも1つは、均一化構成要素内で対応するガイド構成要素からの光を内部で反射するように構成される反射層をさらに有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1のダイバート部分312は、反射率を増加させ、それによって第1のガイド構成要素122からの光の方向転換の効果を改善するために、反射層を有し得る。
【0052】
本実施形態では、光ガイドユニット10は、2つのガイド構成要素122及び124を有するが、代替実施形態では、光ガイドユニットは、光源からの光を均一化構成要素にガイドするように構成される単一のガイド構成要素を有してもよい。
【0053】
第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124の各々は、その長手方向軸が均一化構成要素110の長さに実質的に垂直であるように構成されることが上述されているが、代替実施形態では、ガイド構成要素(複数可)は、均一化構成要素の長さに必ずしも垂直でなくてもよい。均一化構成要素に対するガイド構成要素(複数可)の向きは、口腔洗浄装置の視覚インジケータ内又は口腔洗浄装置内の光ガイドユニットの位置及び/又は向きに依存し得る。
【0054】
図5Aは、一実施形態の光ガイドユニット10の斜視図であり、図5Bは、図5Aの光ガイドユニット10の内部構造を示す平面概略図である。この実施形態における光ガイドユニット10は、均一化構成要素110、第1のガイド構成要素122、及び第2のガイド構成要素124を有する。この実施形態における均一化構成要素110は、均一化構成要素110の長さに沿って配置された複数の凹部要素130を有する。
【0055】
図5A及び図5Bに示すように、本実施形態の均一化構成要素110はリング形状構成要素であり、第1の光源50a及び第2の光源50bからの光は、均一化構成要素110の長さに沿ってガイドされることができる。均一化構成要素110は、均一化構成要素110の長さに沿って、均一化構成要素110の外に透過する光の量を均一化するように、ガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量のうちの少なくとも1つが均一化構成要素110の長さに沿って変化するようにさらに構成される。この実施形態における均一化構成要素110は、さらに、第1のダイバート部分312及び第2のダイバート部分314を有し、これらについては、以下により詳細に説明する。
【0056】
この実施形態では、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124は、第1の光源50a及び第2の光源50bにそれぞれ結合されているので、これらのガイド構成要素122、124の各々は、第1の光源50a及び第2の光源50bからの光をそれぞれ均一化構成要素110にガイドすることができる。図5Aに示すように、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124は、それぞれの光源の位置に対応するように配置される。図7Aに関してより詳細に説明されるように、いくつかの実施形態では、第1の光源50a及び第2の光源50bは、口腔洗浄装置の視覚インジケータのプリント回路基板上に設けられてもよい。
【0057】
加えて、本実施形態では、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124の各々は、円錐台形状を有する。本実施形態の第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124の各々について、光源に結合される端部は、均一化構成要素110に結合される反対側の端部より小さな断面積を有する。より小さい断面積を有する端部は対応する光源のサイズに対応し得、一方、より大きい断面積を有する反対側の端部は均一化構成要素110の厚さ又は幅に対応し得る。
【0058】
複数の凹部要素130の各々は、凹部又は空隙を形成する(すなわち、大気によって置き換えられる)ように、材料を除去した均一化構成要素110の一部に対応する。この実施形態では、複数の凹部要素130の各々は、均一化構成要素110の長さに沿ってガイドされる光の内部反射量に変化を引き起こすようにプリズム形状である。具体的には、本実施形態の複数の凹部要素130の各々は、別の実質的に一定の表面法線方向及び/又は均一化構成要素110の長さに沿った表面法線方向の実質的に緩やかな変化と比べて、均一化構成要素110の表面法線方向の急激な変化があるように構成される。
【0059】
この実施形態では、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124は、光ガイドユニット10の底部側(図5Bに示す平面図)に向かって配置されているので、複数の凹部要素130は、第1のガイド構成要素122を介して均一化構成要素110に入射する光と、第2のガイド構成要素124を介して均一化構成要素110に入射する光とが、リング形状均一化構成要素110の各半分において同様に均一化されることを確実にするように、均一化構成要素110の長さ(すなわち、本実施形態では円周)に沿って対称的に配置される。
【0060】
上記では、複数の凹部要素130の各々がプリズム形状であることを説明したが、代替実施形態では、均一化構成要素内の複数の凹部要素は、半球形又はピラミッド形などの異なる形状を有し得る。さらに、代替実施形態における複数の凹部要素のそれぞれは、異なる形状を有し得る。例えば、いくつかの実施形態では、複数の凹部要素は、凹部要素の第1のグループの各々がプリズム形状である凹部要素の第1のグループと、凹部要素の第2のグループの各々が半球形状である凹部要素の第2のグループとを有し得る。複数の凹部要素のそれぞれの位置及びサイズは、均一化構成要素110の寸法及び形状に依存し得る。例えば、いくつかの実施形態では、複数の凹部要素のそれぞれのサイズは、それぞれの凹部要素と、光源からの光が均一化構成要素に入射する点との間の距離が増加するにつれて増加し得る。さらに、いくつかの実施形態では、距離単位(distance unit)当たりの凹部要素の数は、均一化構成要素の長さに沿って変化し得る。例えば、距離単位当たりの凹部要素の数は、光源からの光が均一化構成要素に入射する点からの距離が増加するにつれて増加し得る。
【0061】
本実施形態では、均一化構成要素110は、その長さの全体にわたって一定の断面積を有するが、代替実施形態では、均一化構成要素110の断面積は、その長さに沿って変化し得る。これらの代替実施形態では、複数の凹部要素110のそれぞれのサイズは、同じであり得る。例えば、いくつかの実施形態では、均一化構成要素110の断面積は、光源からの光が均一化構成要素に入射する点からの距離が増加するにつれて、減少し得る。これらの実施形態では、均一化構成要素の長さに沿って配置される複数の凹部要素の各々のサイズは、光源からの光が均一化構成要素に入射する点から離れる方向に向かって、均一化構成要素の長さに沿った減少する局所断面積を達成するように、同じであり得る。
【0062】
本実施形態では、光ガイドユニット10は、2つのガイド構成要素122及び124を有するが、代替実施形態では、光ガイドユニットは、光源からの光を均一化構成要素にガイドするように構成される単一のガイド構成要素を有し得る。さらに、本実施形態では、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124は、光ガイドユニット10の底面側(平面図)に配置されているが、代替実施形態では、第1のガイド構成要素及び第2のガイド構成要素は、それらが結合される光源(複数可)の位置に対応するように光ガイドユニット内で異なる位置を有し得る。ガイド構成要素(複数可)の位置はまた、光ガイドユニットの寸法を含む多くの他の要因に依存し得る。
【0063】
図6は、本明細書の実施形態で説明される光ガイドユニットと共に使用され得る光拡散ユニット230の斜視図である。図6に示すように、本実施形態では、光拡散ユニット230は、例えば、図5A及び図5Bを参照して説明した光ガイドユニット10のリング形状均一化構成要素110を収容するように、円形ボディを有し得る。いくつかの実施形態では、光拡散ユニット230は、光ガイドユニット10と同じ材料、又は、同様に光を透過することが可能な異なる材料、例えば、パースペックス又はポリカーボネートから作られ得る。図面には示されていないが、いくつかの実施形態では、特に、光ガイドユニットと光拡散ユニット230が同じ材料で作られている実施形態では、光ガイドユニットは、光拡散ユニット230とともに単一の構成要素として形成され得る。光拡散ユニット230が図5A及び図5Bの光ガイドユニット10と共に使用される例示的な実施形態は、図7A及び図7Bを参照して提供される。
【0064】
より詳細には、図7A及び図7Bは、口腔洗浄装置の内部アセンブリの一部を示す2つの異なる断面図である。光拡散ユニット230及び光ガイドユニット10に加えて、本実施形態の内部アセンブリは、第1の光源50a及び第2の光源50bが設けられたプリント回路基板をさらに有し、これは図7Bに示されている。
【0065】
光ガイドユニット10の第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124を通る内部アセンブリの一部の断面を示す図7Aを参照すると、光ガイドユニット10は、光ガイドユニット10の外面が光拡散ユニット230の内面と直接接触するように、光拡散ユニット230の円形ボディの空洞部に嵌合することにより、光拡散ユニット230に結合され得る。第1の光源50a及び第2の光源50bからの光は、図7Aに矢印で示す方向に、第1のガイド構成要素122及び第2のガイド構成要素124を介して、光ガイドユニット10の均一化構成要素110にそれぞれガイドされ得る。次いで、光は、図7Aの矢印によって示される方向に、均一化構成要素110内の第1のダイバート部分312及び第2のダイバート部分314によって方向転換され得る。この方向転換された光の一部は、図7Aの矢印によって示される方向に、屈折によって均一化構成要素110から光拡散ユニット230の円形ボディに伝えられ得る。
【0066】
第1のダイバート部分312及び第2のダイバート部分314によって方向転換される光が、均一化構成要素110の長さを通ってガイドされると、ガイドされる光の少なくとも一部は、図7Bの矢印によって示される方向に、屈折によって均一化構成要素110の外に透過される。図5A及び図5Bを参照して上述したように、均一化構成要素110の外に透過する光の量は、均一化構成要素110の長さに沿ってガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量の少なくとも1つを変化させる複数の凹部要素の存在のために、均一化構成要素110の長さに沿って均一化される。これにより、第1の光源50a及び第2の光源50bからの光出力は、均一にガイドされ、光ガイドユニット10から光拡散ユニット230へ伝えられることができる。次に、拡散された光は光拡散ユニット230から出力されて、口腔洗浄装置において均一な「光リング」視覚効果を提供することができる。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、口腔洗浄装置に使用するために光ガイドユニット内で光をガイドする方法であって、光ガイドユニットは、光源からの光がそれに沿ってガイドされる長さを有する均一化構成要素を有し、方法は、前記均一化構成要素の長さに沿って、均一化構成要素の外に透過する光の量を均一化するように、均一化構成要素内のガイドされる光の屈折量及びガイドされる光の内部反射量との少なくとも一方を長さに沿って変化させることを含む、方法が提供され得る。
【0068】
全ての定義は、本明細書中で定義され且つ用いられるとき、辞書的定義、引用により援用された文献中の定義、及び/又は定義された用語の通常の意味を支配すると理解されるべきである。
【0069】
不定冠詞「1つの(「a」及び「an」)」は、本明細書及び特許請求の範囲で用いられるとき、明瞭に反対のことが示されるのでなければ、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0070】
本明細書及び特許請求の範囲において使用されるとき、「及び/又は」という語句は、そのように結合された要素の「いずれか又は両方」、すなわち、ある場合には結合して存在し、他の場合には非結合的に存在する要素を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」と共に列挙された複数の要素は、同じ様式、すなわち、そのように結合された要素のうちの「1つ又は複数」で解釈されるべきである。他の要素は、「及び/又は」節により特定的に識別される要素以外に、特定的に識別される要素に関連するか否かを問わず、任意に存在してもよい。
【0071】
本明細書及び特許請求の範囲において使用されるとき、「又は」は、「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されるべきである。例えば、リスト中の項目を分離する場合、「又は」又は「及び/又は」は、包括的である、すなわち、いくつかの要素または要素のリストのうちの少なくとも1つを含むが、複数の要素も含み、オプションで、追加のリストに挙げられていない項目を含むと解釈されるべきである。「のうちの1つのみ」又は「のうちの正確に1つ」のような用語、又は、請求項中で使用される場合、本明細書において使用される場合の「からなる」のような反対に明確に示されている用語のみが、いくつかの要素又は要素のリストのうちの正確に1つの要素を含めることを指す。一般に、本明細書で使用されるとき「又は」という用語は、「どちらか」、「のうちの1つ」、「のうちの1つのみ」又は「のうちの正確に1つ」のような用語が先行する場合、排他的な選択肢(すなわち、「一方又は他方であるが、両方ではない」)を示すものとしてのみ解釈されるべきである。
【0072】
本明細書及び特許請求の範囲で使用されるとき、「少なくとも1つ」という語句は、1つ又は複数の要素のリストを参照する場合、要素のリスト中の任意の1つ又は複数の要素から選択される少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであるが、必ずしも要素のリスト中に具体的に列挙された各要素及び全ての要素の少なくとも1つを含まず、要素のリスト中の要素の任意の組み合わせを排除しない。この定義は、句「少なくとも1つ」が言及する要素のリスト内で具体的に特定された要素以外の要素が、具体的に特定された要素に関連するか否かを問わず、オプションで存在し得ることを可能にする。
【0073】
また、明瞭に反対のことが示されているのでなければ、1を超えるステップ又は行為を含む本請求項に記載されたいずれの方法においても、該方法のステップ又は行為の順番は、該方法のステップ又は行為が引用される順番に必ずしも限定されないのも理解されるべきである。
【0074】
特許請求の範囲においても、また上記明細書においても、「有する」、「含む」、「担持する」、「有する」、「含有する」「含む」、「保持する」、「構成される」などのすべての移行句は、オープンエンドである、すなわち、含むがそれに限定されるものではないことを意味する、と理解されるべきである。「からなる」及び「本質的にからなる」という移行句のみが、それぞれ、クローズドの又はセミクローズドの移行句でなければならない。
【0075】
いくつかの発明的実施形態をここに記載し、説明してきたが、当業者であれば、機能を実施し、及び/又は、本明細書中で記載された結果及び/又は利点の1つ又は複数を得るために、種々の他の手段及び/又は構造を容易に考え付き、そのような変形及び/又は修正の各々は、本明細書中に記載された発明的実施形態の範囲内にあるとみなされる。より一般的には、当業者であれば、本明細書中で記載された全てのパラメータ、寸法、材料、及び構成は、例示的であることを意図し、及び現実のパラメータ、寸法、材料、及び/又は構成は、発明の教示が用いられる具体的な適用に依存するであろうことは容易に認識するであろう。当業者であれば、ルーチン的実験を超えないものを用いて、本明細書中で記載された具体的な発明的実施形態に対する多くの均等物を認識し、又はそれを確認することができよう。従って、これまでの実施形態は単なる例として提示され、添付の請求項の範囲及びその均等物内で、発明的実施形態は、具体的に記載され及び請求項に記載されるものとは異なるように実施することができると理解されるべきである。本開示の発明的実施形態は、本明細書中で記載された各個々の特徴、システム、品目、材料、キット及び/又は方法に向けられる。加えて、2以上のそのような特徴、システム、品目、材料、キット、及び/又は方法のいずれの組合せも、そのような特徴、システム、品目、材料、キット、及び/又は方法が相互に矛盾しない場合、本開示の発明的範囲内に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7A
図7B