(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-29
(45)【発行日】2022-07-07
(54)【発明の名称】マルチコネクティビティアーキテクチャ下でドライブテストの最小化を構成するための方法、装置およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 16/18 20090101AFI20220630BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20220630BHJP
H04W 16/32 20090101ALI20220630BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220630BHJP
【FI】
H04W16/18
H04W24/10
H04W16/32
H04W72/04 111
(21)【出願番号】P 2020548710
(86)(22)【出願日】2018-03-12
(86)【国際出願番号】 CN2018078683
(87)【国際公開番号】W WO2019173936
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2021-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー,ダポン
(72)【発明者】
【氏名】フアン,ホー
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,イン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0250910(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0063737(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0208491(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のワイヤレス通信ノードによって実行される方法であって、
ドライブテストの最小化測定であるMDT測定についての構成情報を第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップを備え、前記第1のワイヤレス通信ノードも前記第2のワイヤレス通信ノードも、ワイヤレスネットワーク内のノードであり、
前記MDT測定は、前記ワイヤレスネットワーク内のワイヤレス通信デバイスによって実行され、前記方法はさらに、
前記MDT測定についての前記構成情報に応答してフィードバックを前記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップを備え
、前記フィードバックは、前記第2のワイヤレス通信ノードが、前記MDT測定と同一の既存のMDT測定を前記ワイヤレス通信デバイス上でトリガしたことを示すコンフリクト表示を備え、前記方法はさらに、
前記第1のワイヤレス通信ノードにおいて前記MDT測定を停止させるステップを備える、方法。
【請求項2】
前記フィードバックは、前記MDT測定についての前記構成情報の確認を備え、
前記方法はさらに、前記ワイヤレスネットワーク内の
前記ワイヤレス通信デバイスを介して前記構成情報に基づいて前記MDT測定を実行するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MDT測定は、前記第1のワイヤレス通信ノードによって実行される第1の部分と、前記第2のワイヤレス通信ノードによって実行される第2の部分と、前記ワイヤレスネットワーク内の
前記ワイヤレス通信デバイスによって実行される第3の部分とを備え、
前記第2のワイヤレス通信ノードは、好ましくは、前記MDT測定の前記第2の部分を実行して、第2の測定結果を生成し、
前記方法はさらに、
前記MDT測定の前記第1の部分を実行して、第1の測定結果を生成するステップと、
前記第1の測定結果を前記ワイヤレスネットワークのトレース収集エンティティに報告するステップと、
さらに好ましくは、前記第2の測定結果を前記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップと、
さらに好ましくは、前記第2の測定結果を前記ワイヤレスネットワークのトレース収集エンティティに報告するステップとを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ワイヤレスネットワーク内の
前記ワイヤレス通信デバイス上で実行される第2のMDT測定についての第2の構成情報を前記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップをさらに備え、前記MDT測定は、前記第2のMDT測定と同一であり、前記ワイヤレス通信デバイス上で実行され、前記第2の構成情報に応答してコンフリクト表示を前記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップをさらに備え、前記コンフリクト表示は、前記第2のワイヤレス通信ノードにおいて前記第2のMDT測定を停止させるための前記MDT測定と前記第2のMDT測定との間のコンフリクトを示し、または、
前記ワイヤレスネットワーク内の
前記ワイヤレス通信デバイス上で実行される第2のMDT測定についての第2の構成情報を前記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップをさらに備え、前記MDT測定は、前記第2のMDT測定と同一であり、前記ワイヤレス通信デバイス上で実行され、前記第1のワイヤレス通信ノードにおいて前記MDT測定を停止させるステップと、前記第2の構成情報に応答して第2のフィードバックを前記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップとをさらに備え、前記第2のフィードバックは、前記第2のMDT測定を継続するように前記第2のワイヤレス通信ノードに指示するための前記第2のMDT測定についての前記第2の構成情報の確認を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
第1のワイヤレス通信ノードによって実行される方法であって、
ドライブテストの最小化測定であるMDT測定に対する要求を第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップを備え、前記第1のワイヤレス通信ノードも前記第2のワイヤレス通信ノードも、ワイヤレスネットワーク内のノードであり、
前記MDT測定は、前記ワイヤレスネットワーク内のワイヤレス通信デバイスによって実行され、前記方法はさらに、
前記MDT測定についての構成メッセージを前記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップと、
前記構成メッセージに応答してフィードバックを前記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップとを備え
、前記フィードバックは、前記第1のワイヤレス通信ノードが、前記MDT測定と同一の既存のMDT測定を前記ワイヤレス通信デバイス上でトリガしたことを示すコンフリクト表示を備え、
前記第2のワイヤレス通信ノードは、前記第2のワイヤレス通信ノードにおいて前記MDT測定を停止させる、方法。
【請求項6】
前記要求は、前記MDT測定についての第1の構成情報を備え、
前記構成メッセージは、前記MDT測定についての第2の構成情報を備え、
前記第2の構成情報は、好ましくは、前記第1の構成情報と同一であり、前記フィードバックは、好ましくは、前記MDT測定が前記第1の構成情報に基づいて実行されることの確認を備え、または、
前記第2の構成情報は、前記第1の構成情報とは異なっており、前記フィードバックは、前記MDT測定が前記第2の構成情報に基づいて実行されることの確認を備える、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
第1のワイヤレス通信ノードによって実行される方法であって、
ドライブテストの最小化測定であるMDT測定についての構成情報を第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップを備え、前記第1のワイヤレス通信ノードも前記第2のワイヤレス通信ノードも、ワイヤレスネットワーク内のノードであり、前記方法はさらに、
前記MDT測定についての前記構成情報に応答してフィードバックを前記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップを備え
、
前記フィードバックは、前記MDT測定についての前記構成情報の確認を備え、前記第2のワイヤレス通信ノードは、前記ワイヤレスネットワーク内のワイヤレス通信デバイスを介して前記構成情報に基づいて前記MDT測定を実行し、または、
前記MDT測定は、前記ワイヤレスネットワーク内のワイヤレス通信デバイスによって実行され、
前記フィードバックは、前記第1のワイヤレス通信ノードが、前記MDT測定と同一の既存のMDT測定を前記ワイヤレス通信デバイス上でトリガしたことを示すコンフリクト表示を備え、
前記第2のワイヤレス通信ノードは、前記フィードバックに応答して前記MDT測定を停止させる、方法。
【請求項8】
前記MDT測定は、前記第1のワイヤレス通信ノードによって実行される第1の部分と、前記第2のワイヤレス通信ノードによって実行される第2の部分と、前記ワイヤレスネットワーク内の
前記ワイヤレス通信デバイスによって実行される第3の部分とを備え、
前記第2のワイヤレス通信ノードは、好ましくは、前記MDT測定の前記第2の部分を実行して、第2の測定結果を生成し、
前記方法はさらに、
前記MDT測定の前記第1の部分を実行して、第1の測定結果を生成するステップと、
前記第1の測定結果を前記ワイヤレスネットワークのトレース収集エンティティに報告するステップと、
好ましくは、前記第2の測定結果を前記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップと、
好ましくは、前記第2の測定結果を前記ワイヤレスネットワークのトレース収集エンティティに報告するステップとを備える、請求項
7に記載の方法。
【請求項9】
前記ワイヤレスネットワーク内の
前記ワイヤレス通信デバイス上で実行される第2のMDT測定についての第2の構成情報を前記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップをさらに備え、前記MDT測定は、前記第2のMDT測定と同一であり、前記ワイヤレス通信デバイス上で実行され、前記第2の構成情報に応答してコンフリクト表示を前記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップをさらに備え、前記コンフリクト表示は、前記MDT測定と前記第2のMDT測定との間のコンフリクトを示し、前記コンフリクト表示に応答して前記第2のMDT測定を停止させるステップをさらに備え、または、
前記ワイヤレスネットワーク内の
前記ワイヤレス通信デバイス上で実行される第2のMDT測定についての第2の構成情報を前記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップをさらに備え、前記MDT測定は、前記第2のMDT測定と同一であり、前記ワイヤレス通信デバイス上で実行され、前記第2の構成情報に応答して第2のフィードバックを前記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップをさらに備え、前記第2のフィードバックは、前記第2のMDT測定についての前記第2の構成情報の確認を備え、前記第2の構成情報に基づいて前記第2のMDT測定を前記ワイヤレス通信デバイスを介して実行するステップをさらに備える、請求項
7に記載の方法。
【請求項10】
前記MDT測定についての前記構成情報は、前記MDT測定の測定対象、前記MDT測定の測定値、位置測定態様、前記MDT測定のリンク方向、位置測定プロバイダ、トレース収集エンティティデバイス情報、オペレータ情報、1つ以上のMDT測定収集位置、前記MDT測定結果を報告する1つ以上のネットワーク要素、前記MDT測定の測定タイプ、前記MDT測定をトリガする基地局情報、および前記MDT測定をトリガする前記基地局
情報のネットワーク管理情報、のうちの少なくとも1つに関連する情報を備える、請求項1または
7に記載の方法。
【請求項11】
第1のワイヤレス通信ノードによって実行される方法であって、
ドライブテストの最小化測定であるMDT測定に対する要求を第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップを備え、前記第1のワイヤレス通信ノードも前記第2のワイヤレス通信ノードも、ワイヤレスネットワーク内のノードであり、前記方法はさらに、
前記MDT測定についての構成メッセージを前記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップと
を備え、前記MDT測定は、前記ワイヤレスネットワーク内のワイヤレス通信デバイスによって実行され、前記方法はさらに、
前記構成メッセージに応答してフィードバックを前記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップとを備え、
前記フィードバックは、前記第2のワイヤレス通信ノードが、前記MDT測定と同一の既存のMDT測定を前記ワイヤレス通信デバイス上でトリガしたことを示すコンフリクト表示を備え、前記方法はさらに、
前記第1のワイヤレス通信ノードにおいて前記MDT測定を停止させるステップを備える、方法。
【請求項12】
前記要求は、前記MDT測定についての第1の構成情報を備え、
前記構成メッセージは、前記MDT測定についての第2の構成情報を備え、
前記第2の構成情報は、好ましくは、前記第1の構成情報と同一であり、前記フィードバックは、前記MDT測定が前記第1の構成情報に基づいて実行されることの確認を備え、または、
前記第2の構成情報は、好ましくは、前記第1の構成情報とは異なっており、前記フィードバックは、前記MDT測定が前記第2の構成情報に基づいて実行されることの確認を備える、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
請求項1から
12のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成されたワイヤレス通信ノード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にワイヤレス通信に関し、より特定的にはマルチコネクティビティアーキテクチャを有するワイヤレスネットワークにおいてドライブテストの最小化機能を構成するための方法、装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
現在のモバイル通信システムのネットワーク最適化のために、通常はドライブテストを使用して、カバレッジ品質およびシステム性能が所望の設計要件を達成しているか否かを確認する。従来のドライブテストでは、プロの人々、たとえばネットワーク最適化者が、ランダムなルートに沿って媒体を駆動する。それらの各々は、測定端末を使用してルートに沿って事象および測定値を記録し、それらの記録をネットワーク最適化のためにオペレータに提供する。このプロセスはかなりの手間および時間を必要とし、ネットワークオペレータがネットワークを構築して維持するのに大きな負担を課すことになる。
【0003】
手動ドライブテストのコストおよび複雑さを減らすために、第三世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、ドライブテストの最小化(MDT)機能をユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN)および進化型UTRAN(E-UTRAN)リリース10バージョンに導入している。UTRANは、基地局ノードBと、無線ネットワークコントローラ(RNC)とを含む。E-UTRANは、進化型基地局eNBを含む。UTRANに対応するコアネットワーク(CN)は、ホーム加入者サーバ(HSS)、移動交換局(MSC)サーバ、サービングGPRS(汎用パケット無線サービス)サポートノード(SGSN)などを含む。E-UTRANに対応するCNは、HSS、モバイル管理エンティティ(MME)などを含む。MDT機能は、ユーザ機器(UE)または端末によって測定情報を自動的に収集し、この測定情報をコントロールプレーンシグナリングによって無線アクセスネットワーク(RAN)に報告する。UTRANシステムでは、測定情報はRNCに報告され、E-UTRANシステムでは、測定情報はeNBに報告される。次いで、測定情報は、ネットワーク最適化のために、たとえばネットワークカバレッジ問題を発見して解決するために、RANを介してオペレーションおよびメンテナンス(OAM)システムのトレース収集エンティティ(TCE)に報告される。
【0004】
また、MDT機能を使用して、手動ドライブテストが到達し得ないエリア、たとえば屋内エリアおよびプライベートエリアにおいてワイヤレス測定情報を収集することもできる。しかし、MDTに関する既存の技術は、端末がサービスのために単一の基地局のみに接続する単独接続性アーキテクチャ下でのワイヤレスネットワーク内でのドライブテストに焦点を当てているに過ぎない。したがって、ワイヤレスネットワークにおいてMDTを構成するための既存のシステムおよび方法は、完全に満足のいくものではない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示されている例示的な実施形態は、先行技術に提示されている課題のうちの1つ以上に関連する問題を解決すること、および、添付の図面とともに以下の詳細な説明を参照することによって容易に明らかになるであろうさらなる特徴を提供することに向けられる。さまざまな実施形態に従って、例示的なシステム、方法、デバイスおよびコンピュータプログラム製品が本明細書に開示されている。しかし、これらの実施形態は限定としてではなく一例として提示されているということが理解され、本開示の範囲内にとどまりながら開示されている実施形態にさまざまな変更を加えることができるということは、本開示を読む当業者にとって明らかであろう。
【0006】
一実施形態において、第1のワイヤレス通信ノードによって実行される方法が開示される。上記方法は、ドライブテストの最小化(MDT)測定についての構成情報を第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップと、上記MDT測定についての上記構成情報に応答してフィードバックを上記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップとを含む。上記第1のワイヤレス通信ノードも上記第2のワイヤレス通信ノードも、ワイヤレスネットワーク内のノードである。
【0007】
さらなる実施形態において、第1のワイヤレス通信ノードによって実行される方法が開示される。上記方法は、ドライブテストの最小化(MDT)測定に対する要求を第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップと、上記MDT測定についての構成メッセージを上記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップと、上記構成メッセージに応答してフィードバックを上記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップとを含む。上記第1のワイヤレス通信ノードも上記第2のワイヤレス通信ノードも、ワイヤレスネットワーク内のノードである。
【0008】
別の実施形態において、第1のワイヤレス通信ノードによって実行される方法が開示される。上記方法は、ドライブテストの最小化(MDT)測定についての構成情報を第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップと、上記MDT測定についての上記構成情報に応答してフィードバックを上記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップとを含む。上記第1のワイヤレス通信ノードも上記第2のワイヤレス通信ノードも、ワイヤレスネットワーク内のノードである。
【0009】
さらに別の実施形態において、第1のワイヤレス通信ノードによって実行される方法が開示される。上記方法は、ドライブテストの最小化(MDT)測定に対する要求を第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップと、上記MDT測定についての構成メッセージを上記第2のワイヤレス通信ノードに送信するステップと、上記構成メッセージに応答してフィードバックを上記第2のワイヤレス通信ノードから受信するステップとを含む。上記第1のワイヤレス通信ノードも上記第2のワイヤレス通信ノードも、ワイヤレスネットワーク内のノードである。
【0010】
異なる実施形態において、いくつかの実施形態において開示された方法を実行するように構成されたワイヤレス通信ノードが開示される。
【0011】
さらに別の実施形態において、いくつかの実施形態において開示された方法を実行するための、コンピュータによって実行可能な命令が格納された非一時的なコンピュータ読取可能媒体が開示される。
【0012】
本開示のさまざまな例示的な実施形態について、以下の図面を参照して以下で詳細に説明する。図面は、例示の目的で提供されているに過ぎず、本開示に対する読者の理解を容易にするために本開示の例示的な実施形態を示しているに過ぎない。したがって、図面は、本開示の広さ、範囲または適用範囲を限定するものとして考えられるべきではない。なお、明確にするためおよび説明を容易にするために、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の実施形態に係る、本明細書に開示されている技術が実現され得る例示的な通信ネットワークを示す図である。
【
図2】本開示の実施形態に係る、本明細書に開示されている技術が実現され得るマルチコネクティビティアーキテクチャを有する例示的なワイヤレスネットワークを示す図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態に係る、マスタノード(MN)のブロック図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態に係る、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でドライブテストの最小化(MDT)を構成するための、MNによって実行される方法のフローチャートである。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態に係る、セカンダリノード(SN)のブロック図である。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態に係る、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための、SNによって実行される方法のフローチャートである。
【
図7】本開示の実施形態に係る、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための例示的な方法を示す図である。
【
図8】本開示の実施形態に係る、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための別の例示的な方法を示す図である。
【
図9】本開示の実施形態に係る、MNとSNとの間のコンフリクトを回避するための、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための例示的な方法を示す図である。
【
図10】本開示の実施形態に係る、MNとSNとの間のコンフリクトを回避するための、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための別の例示的な方法を示す図である。
【
図11】本開示の実施形態に係る、MNとSNとの間のコンフリクトを回避するための、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するためのさらに別の例示的な方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
例示的な実施形態の詳細な説明
当業者が本開示を構成して使用することを可能にするために、本開示のさまざまな例示的な実施形態について添付の図面を参照して以下で説明する。当業者に明らかであるように、本開示を読んだ後で、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書に記載されている例に対してさまざまな変更または修正を行うことができる。したがって、本開示は、本明細書に記載および説明されている例示的な実施形態および適用例に限定されるものではない。また、本明細書に開示されている方法におけるステップの特定の順序および/または階層構造は、例示的なアプローチに過ぎない。開示されている方法またはプロセスのステップの特定の順序または階層構造は、本開示の範囲内にとどまりながら、設計嗜好に基づいて並べ替えることができる。したがって、本明細書に開示されている方法および技術は、サンプル順序でさまざまなステップまたは行為を示しているということを当業者は理解し、本開示は、明示的に別段の定めをした場合を除き、示されている特定の順序または階層構造に限定されるものではない。
【0015】
マルチコネクティビティアーキテクチャおよびドライブテストの最小化は、移動体通信システムにおいて重要な特徴である。一般的なワイヤレス通信ネットワークは、各々が地理的な無線カバレッジ(セル)を提供する1つ以上の基地局(一般に「BS」として知られる)と、この無線カバレッジ内でデータを送受信することができる1つ以上のワイヤレスユーザ機器デバイス(一般に「UE」として知られる)とを含む。マルチコネクティビティアーキテクチャ下では、複数のマイクロセルクラスタは、マクロセル内で分散されてもよい。端末は、マクロセルとのデータ接続を維持しながら1つ以上のマイクロセルとのデータ接続を維持してもよい。すなわち、マルチコネクティビティアーキテクチャ下では、端末は、複数のアクセス側ネットワーク要素、たとえば複数の基地局に接続して、サービスを取得することができる。ドライブテストの最小化(MDT)機能は、ネットワークオペレータが測定データを自動的に取得してこの測定データに基づいてネットワークを最適化することを可能にする。
【0016】
本開示は、マルチコネクティビティアーキテクチャにおいてMDT測定を構成するための方法を提供する。MDTに参加している各ネットワーク要素(NE)は、測定をどのようにトリガするかを独立して判断することができる。物理層におけるテレコミュニケーションネットワークは、多くの相互接続されたワイヤラインNEを含む。これらのNEは、単一の製造業者によって供給されるかまたはサービスプロバイダによっていくつかの異なる製造業者からの部品と組み立てられるスタンドアロンのシステムまたは製品であってもよい。ワイヤレスネットワークにおいて、NEは、ノード、基地局、またはワイヤレスキャリアによって使用されてバックホールネットワークおよび移動交換局に対するサポートを提供する任意の製品である。マルチコネクティビティアーキテクチャ下で、NEは、マスタノード(MN)またはセカンダリノード(SN)であってもよい。一実施形態では、第1のワイヤレス通信ノードは、MDT測定についての構成情報を第2のワイヤレス通信ノードに送信し、このMDT測定についての構成情報に応答してフィードバックを第2のワイヤレス通信ノードから受信する。これら2つのワイヤレス通信ノードは、マルチコネクティビティアーキテクチャを有する同一のワイヤレスネットワークの2つのノード、たとえば2つのネットワーク要素MNおよびSNであってもよい。
【0017】
NE自体において測定を構成することに加えて、各NEは、MDT測定の一部を他のNEに割り当てることもできる。たとえば、MNは、MDTの基地局側の測定構成をMN基地局に割り当てて、端末側の測定を実行してSNのコントロールプレーンを介して端末に提供し、位置決め測定構成をSN基地局に提供してもよい。MDT測定が完了した後、SNは、端末およびSN基地局の測定結果を収集して、構成情報に従って測定結果をMNに報告するか、または、構成に従って端末およびSN基地局の測定結果を収集して、測定結果をTCEデバイスに報告する。MDT測定についての構成情報は、MDT測定の測定対象、MDT測定の測定値、位置測定態様、MDT測定のリンク方向、位置測定プロバイダ、トレース収集エンティティデバイス情報、オペレータ情報、1つ以上のMDT測定収集位置、MDT測定結果を報告する1つ以上のネットワーク要素、MDT測定の測定タイプ、MDT測定をトリガする基地局情報、およびMDT測定をトリガする基地局のネットワーク管理情報のうちの少なくとも1つに関連する情報を備える。
【0018】
MDT測定についての構成情報に応答したフィードバックは、MDT測定についての構成情報の確認、または、第2のワイヤレス通信ノードが、MDT測定と同一の既存のMDT測定を同一のワイヤレス通信デバイスまたは端末上でトリガしたことを示すコンフリクト表示を備えてもよい。コンフリクトは、複数のNEがそれぞれ同一のUEに対して同一タイプのMDT測定を実行すると起こり得る。たとえば、MNは、特定の端末上でシグナリングベースのMDT測定をトリガし、同時に、SN基地局のネットワーク管理は、その端末上で管理ベースのMDTをトリガする。したがって、MNおよびSNは、同一の端末上で同一の測定を選択する。開示されている方法は、2つの基地局MNとSNとの間の交渉または予め定められた合意を通じてこのコンフリクトを解決する。
【0019】
2つのノード間のコンフリクトを回避するための例示的な方法では、第1のワイヤレス通信ノードは、MDT測定に対する要求を第2のワイヤレス通信ノードに送信し、MDT測定についての構成メッセージを第2のワイヤレス通信ノードから受信し、構成メッセージに応答してフィードバックを第2のワイヤレス通信ノードに送信する。これら2つのワイヤレス通信ノードは、マルチコネクティビティアーキテクチャを有する同一のワイヤレスネットワークの2つのノード、たとえば2つのネットワーク要素MNおよびSNであってもよい。要求は、第1のノードが望むMDTについての第1の測定構成を備えてもよく、第2のノードによって送信される構成メッセージは、2つのノード間にMDTコンフリクトがあるか否か、すなわち第1のノードが望むMDT測定と同一の端末上で実行される別のMDT測定を第2のノードがトリガしたまたは望むか否かによって、第1の測定構成と同一または異なる第2の測定構成を備えてもよい。
【0020】
さまざまな実施形態では、本開示におけるBSは、ネットワーク側と称されることができ、次世代ノードB(gNB)、E-UTRANノードB(eNB)、送信/受信ポイント(TRP)、アクセスポイント(AP)、ネットワーク要素(NE)などを含み得るか、または次世代ノードB(gNB)、E-UTRANノードB(eNB)、送信/受信ポイント(TRP)、アクセスポイント(AP)、ネットワーク要素(NE)などとして実現可能である。本開示におけるUEは、端末と称されることができ、移動局(MS)、局(STA)などを含み得るか、または移動局(MS)、局(STA)などとして実現可能である。マルチコネクティビティアーキテクチャ下で、NEは、マスタノード(MN)またはセカンダリノード(SN)であってもよい。BSおよびUEは、それぞれ、本開示のさまざまな実施形態に従って、開示されている方法を実行することができ、ワイヤレス通信および/または有線通信を可能にし得る「ワイヤレス通信ノード」および「ワイヤレス通信デバイス」の非限定的な例として本明細書に記載されてもよい。
【0021】
図1は、本開示の実施形態に係る、本明細書に開示されている技術が実現され得る例示的な通信ネットワーク100を示す図である。一実施形態では、例示的な通信ネットワーク100は、第五世代(5G)アーキテクチャを有し、この第五世代アーキテクチャは、5Gコアネットワーク(5GC)110部分と、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)120部分とを含む。
図1に示されるように、5GC部分110は、モビリティ管理機能(AMF)と、ユーザプレーン機能(UPF)112,114とを含み、NG-RAN部分120は、gNB122,124および/またはng-eNB126,128を含む。5Gアクセスネットワーク120と5Gコアネットワーク110との間のインターフェイスは、NGインターフェイス130である。gNB122,124とng-eNB126,128とは、Xnインターフェイス140またはX2インターフェイスなどの基地局間コントロールプレーンインターフェイスを介して通信してもよい。
【0022】
図2は、本開示の実施形態に係る、本明細書に開示されている技術が実現され得るマルチコネクティビティアーキテクチャを有する例示的なワイヤレスネットワーク200を示す図である。ネットワークの配備および端末能力の向上により、サービスのために端末を複数の基地局に接続することができる。
図2に示されるように、複数のマイクロまたはスモールセルクラスタ212,214,216は、マクロセル1 210内に分散されており、複数のマイクロまたはスモールセルクラスタ222,224,226は、マクロセル2 220内に分散されている。端末は、マクロセルとのデータ接続を維持しながら、1つ以上のマイクロセルとのデータ接続を維持してもよい。このアーキテクチャは、マルチコネクティビティアーキテクチャと呼ばれる。
【0023】
UEがマスタ基地局(Mng-eNB/gNB)およびセカンダリ基地局(Sng-eNB/gNB)との2つの同時的な独立した無線リンク(RL)接続をそれぞれ確立することを可能にするために、デュアルコネクティビティ(DC)が標準化されている。UEは、マスタセルグループ(MCG)ベアラ、セカンダリセルグループ(SCG)ベアラ、またはスプリットベアラで構成されてもよい。一実施形態では、スプリットベアラは、ダウンリンクデータオフロードのみをサポートする。この場合、UEは、2つの周波数間ノンcoサイト(two inter-frequency non co-site)基地局無線リソースによって提供されるDRB(データ無線ベアラ)サービスを同時に取得してもよい。UEがMng-eNB/gNBおよびSng-eNB/gNBとの2つの独立したRL接続を同時に確立することを可能にするために、強化型デュアルコネクティビティ(eDC)がさらに標準化されている。UEは、さらに、アップリンクオフロードを補完するようにスプリットベアラを構成することができる。この場合、UEは、2つの周波数間ノンcoサイト基地局無線リソースによって提供されるDRBサービスを同時に取得することができる。たとえばSng-eNB/gNB接続をそのままにしておきながら異なるMng-eNB/gNB間を切り換える特定のモビリティシナリオに対してサポートを提供することができる。
【0024】
MDT測定は、
図2に示されるマルチコネクティビティアーキテクチャ下で構成されてもよい。MDT機能は、ネットワークオペレータが測定データを自動的に取得してこの測定データに基づいてネットワークを最適化することを可能にする。MDT機能は、管理ベースのMDTとシグナリングベースのMDTに分割されてもよい。E-UTRANシステムを例にとれば、管理ベースのMDTの起動プロセスは、通常、OAMが、MDT構成を含むトレースセッション起動メッセージをeNBに送信することと、eNBが、このメッセージによって指定されるエリア内の好適なUEを選択して、MDT構成情報を選択されたUEに送信することとを含む。シグナリングベースのMDTの起動プロセスは、OAMが、MDT構成を含むトレースセッション起動メッセージをHSSに送信して、指定されたUEのMDT測定を起動することと、HSSが、UEのMDT構成情報をMMEに送信することと、MMEが、UEのMDT構成情報をeNBに送信することと、最後にeNBが、MDT構成情報をUEに送信することとを含む。シグナリングベースのMDTは、通常、国際携帯機器加入者識別情報(IMSI)もしくは国際携帯機器識別番号(IMEI)を有する特定のUEを指定するか、またはUE選択を制限するためのエリア情報を追加する。管理ベースのMDTおよびシグナリングベースのMDTの起動メッセージは、国番号とネットワーク番号とを含む公衆陸上移動体ネットワーク(PLMN)情報を含む、OAMからのトレース参照情報を含む。
【0025】
図3は、本開示のいくつかの実施形態に係る、マスタノード(MN)300のブロック図を示す。MN300は、本明細書に記載されているさまざまな方法を実行するように構成可能なノードの一例である。
図3に示されるように、MN300は、ハウジング340を含み、ハウジング340は、システムクロック302と、プロセッサ304と、メモリ306と、送信機312および受信機314を備える送受信機310と、パワーモジュール308と、MDT測定コンフィギュレータ320と、フィードバックアナライザ322と、MDT測定エグゼキュータ324と、MDT結果レポータ326と、構成メッセージアナライザ328と、フィードバックジェネレータ329とを含む。
【0026】
この実施形態では、システムクロック302は、MN300の全ての動作のタイミングを制御するためのタイミング信号をプロセッサ304に提供する。プロセッサ304は、MN300の一般的な動作を制御し、1つ以上の処理回路またはモジュールを含み得て、これらの1つ以上の処理回路またはモジュールは、中央処理装置(CPU)、および/または、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、コントローラ、ステートマシン、ゲートロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、専用ハードウェア有限状態機械、もしくは計算もしくはデータの他の操作を実行することができるその他の好適な回路、デバイスおよび/もしくは構造の任意の組み合わせなどである。
【0027】
リードオンリメモリ(ROM)もランダムアクセスメモリ(RAM)も含み得るメモリ306は、命令およびデータをプロセッサ304に提供することができる。メモリ306の一部は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)も含み得る。プロセッサ304は、一般に、メモリ306内に格納されたプログラム命令に基づいて論理演算および算術演算を実行する。メモリ306に格納されたこれらの命令(ソフトウェアとしても知られる)は、プロセッサ304によって実行されて、本明細書に記載されている方法を実行することができる。プロセッサ304およびメモリ306は、ともに、ソフトウェアを格納して実行する処理システムを構成する。本明細書における「ソフトウェア」は、ソフトウェアと称されようと、ファームウェアと称されようと、ミドルウェアと称されようと、マイクロコードと称されようと、1つ以上の所望の機能またはプロセスを実行するようにマシンまたはデバイスを構成することができる任意のタイプの命令を意味する。命令は、コード(たとえば、ソースコードフォーマット、バイナリコードフォーマット、実行可能コードフォーマット、またはその他の好適なコードフォーマット)を含み得る。これらの命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、本明細書に記載されているさまざまな機能を処理システムに実行させる。
【0028】
送信機312および受信機314を含む送受信機310は、MN300がリモートデバイス(たとえば、BSまたは別のUE)とデータを送受信することを可能にする。アンテナ350は、一般に、ハウジング340に取り付けられ、送受信機310に電気的に結合される。さまざまな実施形態では、MN300は、複数の送信機と、複数の受信機と、複数の送受信機とを含む(図示せず)。一実施形態では、アンテナ350は、各々が別個の方向を指し示す複数のビームを形成することができるマルチアンテナアレイ350と置換される。送信機312は、さまざまなパケットタイプまたは機能を有するパケットをワイヤレス送信するように構成可能であり、このようなパケットは、プロセッサ304によって生成される。同様に、受信機314は、さまざまなパケットタイプまたは機能を有するパケットを受信するように構成され、プロセッサ304は、複数のさまざまなパケットタイプのパケットを処理するように構成される。たとえば、プロセッサ304は、パケットのタイプを判断して、それに応じてパケットおよび/またはパケットのフィールドを処理するように構成可能である。
【0029】
マルチコネクティビティアーキテクチャを有するワイヤレスネットワークでは、MN300は、単独でMDT測定を構成してもよく、またはワイヤレスネットワーク内のSNとともにMDT測定を構成してもよい。たとえば、MDT測定コンフィギュレータ320は、MDT測定についての構成情報を生成し、この構成情報を送信機312を介して別のワイヤレス通信ノード、たとえばSNに送信してもよい。MN300もSNも、ワイヤレスネットワーク内のノードである。一実施形態では、MDT測定は、ワイヤレスネットワーク内のワイヤレス通信デバイス、たとえば端末またはUEによって実行される。別の実施形態では、MDT測定は、MN300によって実行される第1の部分と、SNによって実行される第2の部分と、ワイヤレスネットワーク内の端末によって実行される第3の部分とを備える。この場合、MDT測定コンフィギュレータ320は、第2の部分をSNに送信するか、または第2の部分および第3の部分の両方をSNに送信するだけでよく、SNは、第3の部分を端末に転送することができる。MDT測定についての構成情報は、MDT測定の測定対象、MDT測定の測定値、位置測定態様、MDT測定のリンク方向、位置測定プロバイダ、トレース収集エンティティデバイス情報、オペレータ情報、1つ以上のMDT測定収集位置、MDT測定結果を報告する1つ以上のネットワーク要素、MDT測定の測定タイプ、MDT測定をトリガする基地局情報、MDT測定をトリガする基地局のネットワーク管理情報のうちの少なくとも1つに関連する情報を備える。
【0030】
一実施形態では、MN300とSNとの間のMDTコンフリクトを回避するために、MDT測定コンフィギュレータ320は、最初に、MDT測定に対する要求をSNに送信することができる。この要求は、MDT測定についての構成情報を備え、この構成情報は、MN300が構成情報に従ってMDT測定をトリガしたいと思っていることをSNに通知するためのものである。MDT測定コンフィギュレータ320は、要求または構成メッセージがSNに送信されたこと、および、SNからフィードバックが期待されることをフィードバックアナライザ322に知らせてもよい。
【0031】
この例では、フィードバックアナライザ322は、MDT測定についての構成情報に応答してフィードバックをSNから受信機314を介して受信してもよい。フィードバックアナライザ322は、このフィードバックを分析して、フィードバックがMDT測定についての構成情報の確認を備えているか、またはSNがMDT測定と同一の既存のMDT測定を同一の端末上でトリガしたことを示すコンフリクト表示をフィードバックが備えているかを判断する。フィードバックがMDT測定についての構成情報の確認を備えている場合、フィードバックアナライザ322は、命令をMDT測定エグゼキュータ324に送信することによって、たとえばそれ自体および端末を介して、MDT測定を実行するようにMDT測定エグゼキュータ324に知らせてもよい。SNがMDT測定と同一の既存のMDT測定を同一の端末上でトリガしたことを示すコンフリクト表示をフィードバックが備えている場合、フィードバックアナライザ322は、命令をMDT測定エグゼキュータ324に送信することによって、MDT測定の実行を停止させるかまたはMDT測定を実行しないようにMDT測定エグゼキュータ324に知らせてもよい。
【0032】
この例では、MDT測定エグゼキュータ324は、フィードバックアナライザ322から受信された命令に基づいて、MDT測定を実行したり、MDT測定の実行を停止させたりしてもよい。一実施形態では、MDT測定エグゼキュータ324は、構成情報の確認がSNから受信されたことを示す命令をフィードバックアナライザ322から受信した後に、ワイヤレスネットワーク内の端末を介して構成情報に基づいてMDT測定を実行する。別の実施形態では、MDT測定エグゼキュータ324は、コンフリクト表示がSNから受信されたことを示す命令をフィードバックアナライザ322から受信した後に、MDT測定を停止させる。MDT測定がさまざまな部分を含む場合、MDT測定エグゼキュータ324は、第1の部分を単独で実行し、第2の部分を実行するようにSNに指示し、第3の部分を実行するように端末に指示してもよい。実行後、MDT測定エグゼキュータ324は、報告のために測定結果をMDT結果レポータ326に送信してもよい。
【0033】
この例では、MDT結果レポータ326は、測定結果をMDT測定エグゼキュータ324から受信し、それをワイヤレスネットワークのネットワーク管理、たとえばトレース収集エンティティ(TCE)デバイスに報告してもよい。一実施形態では、MDT結果レポータ326は、MDT測定の第1の部分を実行するMDT測定エグゼキュータ324によって生成された第1の測定結果を受信し、この第1の測定結果をワイヤレスネットワークのTCEに報告する。別の実施形態では、MDT結果レポータ326は、MDT測定の第2の部分を実行して第2の測定結果を生成するSNから第2の測定結果を受信し、この第2の測定結果をワイヤレスネットワークのTCEに報告する。さらに別の実施形態では、MDT結果レポータ326は、MDT測定の第3の部分を実行して第3の測定結果を生成する端末から第3の測定結果を収集してもよく、この第3の測定結果をワイヤレスネットワークのTCEに報告する。
【0034】
この例では、構成メッセージアナライザ328は、構成メッセージをSNから受信機314を介して受信し、この構成メッセージを分析してもよい。たとえば、構成メッセージは、SNが望む第2のMDT測定についての第2の構成情報を備え、第2のMDT測定は、MN300が望むMDT測定と同一であり、ワイヤレスネットワーク内の同一の端末上で実行される。一実施形態では、構成メッセージアナライザ328は、MDTコンフリクトを示すためのフィードバックを生成するようにフィードバックジェネレータ329に指示し、第2のMDT測定を停止させるようにSNに依頼してもよい。別の実施形態では、構成メッセージアナライザ328は、MN300が望むMDT測定の実行を停止させるようにMDT測定エグゼキュータ324に指示し、第2のMDT測定を継続するようにSNに指示するためのフィードバックを生成するようにフィードバックジェネレータ329に指示してもよい。
【0035】
一実施形態では、MN300が構成情報に従ってMDT測定をトリガしたいと思っていることを示すためのMDT測定に対する要求をMDT測定コンフィギュレータ320が受信機314を介してSNに送信した後、構成メッセージアナライザ328は、MDT測定についての構成メッセージをSNから受信してもよい。この要求は、MDT測定についての第1の構成情報を備え、構成メッセージは、MDT測定についての第2の構成情報を備える。第2の構成情報は、第1の構成情報と同一であってもよく、第1の構成情報とは異なっていてもよい。すなわち、SNは、MN300が望むMDT構成に同意する場合もあれば、同意しない場合もある。構成メッセージの分析結果に基づいて、構成メッセージアナライザ328は、フィードバックを生成するようにフィードバックジェネレータ329に指示してもよい。
【0036】
この例では、フィードバックジェネレータ329は、別のノードからの要求または構成メッセージに応答してフィードバックを生成して、このフィードバックを送信機312を介してノード、たとえばSNに送信してもよい。一実施形態では、SNが望む第2のMDT測定についての第2の構成情報(第2のMDT測定は、MN300が望むMDT測定と同一であり、ワイヤレスネットワーク内の同一の端末上で実行される)をMN300が受信した後、フィードバックジェネレータ329は、第2の構成情報に応答して、コンフリクト表示を含むフィードバックをSNに送信してもよい。コンフリクト表示は、SNにおける第2のMDT測定を停止させるためのMDT測定と第2のMDT測定との間のコンフリクトを示す。
【0037】
別の実施形態では、SNが望む第2のMDT測定についての第2の構成情報(第2のMDT測定は、MN300が望むMDT測定と同一であり、ワイヤレスネットワーク内の同一の端末上で実行される)をMN300が受信した後、フィードバックジェネレータ329は、第2のMDT測定を継続するようにSNに指示するための第2のMDT測定についての第2の構成情報の確認を含むフィードバックをSNに送信してもよい。
【0038】
さらに別の実施形態では、構成メッセージアナライザ328が第2の構成情報(第1の構成情報と同一であってもよく、第1の構成情報とは異なっていてもよい)を含む構成メッセージを受信した後、フィードバックジェネレータ329は、この構成メッセージに応答してフィードバックを送信機312を介してSNに送信する。一例では、第2の構成情報は、第1の構成情報と同一であり、フィードバックは、MDT測定が第1の構成情報に基づいて、すなわち第2の構成情報に基づいて実行されることの確認を備える。別の例では、第2の構成情報は、第1の構成情報とは異なっており、フィードバックは、MDT測定が第2の構成情報に基づいて実行されることの確認を備える。
【0039】
パワーモジュール308は、1つ以上のバッテリなどの電源と、調整された電力を
図3における上記の各モジュールに提供するためのパワーレギュレータとを含み得る。いくつかの実施形態では、MN300が専用の外部電源(たとえば、コンセント)に結合される場合、パワーモジュール308は、変圧器とパワーレギュレータとを含み得る。
【0040】
上記のさまざまなモジュールは、バスシステム330によって結合される。バスシステム330は、データバスを含み得て、データバスに加えて、たとえばパワーバス、制御信号バスおよび/またはステータス信号バスを含み得る。MN300のモジュールは、任意の好適な技術および媒体を使用して互いに動作可能に結合可能である、ということが理解される。
【0041】
多数の別々のモジュールまたはコンポーネントが
図3に示されているが、これらのモジュールのうちの1つ以上を組み合わせたり、共通に実現したりすることができるということを当業者は理解するであろう。たとえば、プロセッサ304は、プロセッサ304に関して上記した機能だけでなく、フィードバックアナライザ322に関して上記した機能も実現することができる。逆の言い方をすれば、
図3に示されるモジュールの各々は、複数の別々のコンポーネントまたは要素を使用して実現可能である。
【0042】
図4は、本開示のいくつかの実施形態に係る、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するためにMN、たとえば
図3におけるMN300によって実行される方法400のフローチャートを示す。動作402において、MNは、MDT測定に対する要求をマルチコネクティビティアーキテクチャ下の同一のワイヤレスネットワーク内のSNに送信する。動作404において、MNは、MDT測定についての構成メッセージをSNから受信する。動作406において、MNは、MNとSNとの間にMDTコンフリクトがあるか否かを判断する。動作408において、MNは、構成メッセージに応答してフィードバックをSNに送信する。次いで、動作410において、MNは、端末の助けを借りてMDT測定の少なくとも一部を実行する。
【0043】
図5は、本開示のいくつかの実施形態に係る、SN500のブロック図を示す。SN500は、本明細書に記載されているさまざまな方法を実行するように構成可能なノードの一例である。
図5に示されるように、SN500は、ハウジング540を含み、ハウジング540は、システムクロック502と、プロセッサ504と、メモリ506と、送信機512および受信機514を備える送受信機510と、パワーモジュール508と、MDT測定コンフィギュレータ520と、フィードバックアナライザ522と、MDT測定エグゼキュータ524と、MDT結果レポータ526と、構成メッセージアナライザ528と、フィードバックジェネレータ529とを含む。
【0044】
この実施形態では、システムクロック502、プロセッサ504、メモリ506、送受信機510およびパワーモジュール508は、MN300におけるシステムクロック302、プロセッサ304、メモリ306、送受信機310およびパワーモジュール308と同様に機能する。アンテナ550またはマルチアンテナアレイ550は、一般に、ハウジング540に取り付けられ、送受信機510に電気的に結合される。
【0045】
一実施形態では、MDT測定コンフィギュレータ520は、MDT測定についての構成情報を先回りして送信することによって、MN300におけるMDT測定コンフィギュレータ320と同様に機能してもよい。別の実施形態では、MDT測定コンフィギュレータ320が、ワイヤレスネットワーク内の端末上のMN300が望む第1のMDT測定についての第1の構成情報をSN500に送信した後、またはそれと同時に、MDT測定コンフィギュレータ520は、SN500が望む第2のMDT測定についての第2の構成情報を生成してMN300に送信する。これら2つのMDT測定は、同一であり、同一の端末上で実行される。さらに別の実施形態では、MN300からのMDT測定に対する要求に応答して、MDT測定コンフィギュレータ520は、MDT測定についての構成メッセージを生成してMN300に送信してもよい。この要求は、MDT測定についての第1の構成情報を備え、構成メッセージは、MDT測定についての第2の構成情報を備える。第2の構成情報は、第1の構成情報と同一であるか、または第1の構成情報とは異なっている。
【0046】
一実施形態では、フィードバックアナライザ522は、MN300におけるフィードバックアナライザ322と同様に機能してもよい。別の実施形態では、MDT測定コンフィギュレータ520が第2のMDT測定についての第2の構成情報をMN300に送信した後、フィードバックアナライザ522は、第2の構成情報に応答してフィードバックをMN300から受信機514を介して受信する。このフィードバックは、第2のMDT測定を停止させるための、MN300が望むMDT測定とSN500が望む第2のMDT測定との間のコンフリクトを示すコンフリクト表示、または、第2のMDT測定の継続を指示するための第2の構成情報の確認のいずれかを備えてもよい。さらに別の実施形態では、MDT測定コンフィギュレータ520がMDT測定についての構成メッセージをMN300に送信した後、フィードバックアナライザ522は、構成メッセージに応答してフィードバックをMN300から受信機514を介して受信する。このフィードバックは、第1の構成情報または第2の構成情報のいずれかに基づいてMDT測定がMN300によって実行されることの確認を備える。
【0047】
一実施形態では、MDT測定エグゼキュータ524は、MN300におけるMDT測定エグゼキュータ324と同様に機能してもよい。別の実施形態では、MDT測定エグゼキュータ524は、MN300によってトリガされるMDT測定の一部を実行してもよい。さらに別の実施形態では、MN300とSN500との間のMDTコンフリクトに起因して、MDT測定エグゼキュータ524は、SN500が望む第2のMDT測定を停止させてもよい。さらに別の実施形態では、MN300とSN500との間のMDTコンフリクトにもかかわらず、MDT測定エグゼキュータ524は、MN300からの確認に応答して、SN500が望む第2のMDT測定を実行する。MDT測定エグゼキュータ524は、報告のために、MDT測定結果をMDT結果レポータ526またはMN300に送信してもよい。
【0048】
一実施形態では、MDT結果レポータ526は、MN300におけるMDT結果レポータ326と同様に機能してもよい。別の実施形態では、MDT結果レポータ526は、MDT測定の一部を実行した後に、MDT測定エグゼキュータ524によって生成された測定結果を受信し、測定結果をワイヤレスネットワークのネットワーク管理、たとえば第1のTCEデバイスに報告してもよい。さらに別の実施形態では、MDT結果レポータ526は、MDT測定エグゼキュータ524によって生成された測定結果を送信機512を介してMN300に送信してもよく、MN300は、測定結果を第2のTCEデバイス(第1のTCEデバイスと同一であってもよく、第1のTCEデバイスとは異なっていてもよい)に報告する。さらに別の実施形態では、MDT結果レポータ526は、MDT測定の別の部分を実行して第2の測定結果を生成するMN300から第2の測定結果を受信する。MDT結果レポータ526は、第2の測定結果をワイヤレスネットワークの第3のTCEに報告してもよい。
【0049】
一実施形態では、構成メッセージアナライザ528は、MN300における構成メッセージアナライザ328と同様に機能してもよい。別の実施形態では、構成メッセージアナライザ528は、ワイヤレスネットワーク内の端末上で実行されるMDT測定についての構成情報をMN300から受信機514を介して受信してもよい。構成メッセージアナライザ528は、この構成情報を分析して、MDT測定が、MN300によって実行される第1の部分と、SN500によって実行される第2の部分と、ワイヤレスネットワーク内の端末によって実行される第3の部分とを備えることを判断してもよい。また、構成メッセージアナライザ528は、構成情報を分析して、MDT測定が、MDT測定の測定対象、MDT測定の測定値、位置測定態様、MDT測定のリンク方向、位置測定プロバイダ、トレース収集エンティティデバイス情報、オペレータ情報、1つ以上のMDT測定収集位置、MDT測定結果を報告する1つ以上のネットワーク要素、MDT測定の測定タイプ、MDT測定をトリガする基地局情報、およびMDT測定をトリガする基地局のネットワーク管理情報のうちの少なくとも1つに関連する情報を備えることを判断してもよい。
【0050】
さらに別の実施形態では、構成メッセージアナライザ528は、MDT測定に対する要求をMN300から受信機514を介して受信する。構成メッセージアナライザ528は、この要求を分析して、要求がMDT測定についての第1の構成情報を備えることを判断する。構成メッセージアナライザ528は、SN500が第1の構成情報に同意するか否か、すなわちMN300とSN500との間にMDTコンフリクトがあるか否かを判断するために、第1の構成情報をMDT測定コンフィギュレータ520に送信してもよい。
【0051】
一実施形態では、フィードバックジェネレータ529は、MN300におけるフィードバックジェネレータ329と同様に機能してもよい。別の実施形態では、フィードバックジェネレータ529は、MN300が望むMDT測定についての構成情報に応答してフィードバックを生成し、このフィードバックを送信機512を介してMN300に送信してもよい。一例では、フィードバックは、ワイヤレスネットワーク内の端末を介して構成情報に基づいてMDT測定を実行するようにMN300に指示するためのMDT測定についての構成情報の確認を備える。別の例では、フィードバックは、SN500が、MDT測定と同一であり、かつ、同一の端末上で実行される既存のMDT測定をトリガしたことを示すコンフリクト表示を備える。このフィードバックを送信することによって、SN500は、ワイヤレスネットワーク内の端末を介してMDT測定の実行を停止させるかまたはMDT測定を実行しないようにMN300に指示する。
【0052】
本教示のさまざまな実施形態に従ってMN300およびSN500の役割は交換されてもよい、ということを当業者は理解することができる。上記のさまざまなモジュールは、バスシステム530によって結合される。バスシステム530は、データバスを含み得て、データバスに加えて、たとえばパワーバス、制御信号バスおよび/またはステータス信号バスを含み得る。SN500のモジュールは、任意の好適な技術および媒体を使用して互いに動作可能に結合可能である、ということが理解される。
【0053】
多数の別々のモジュールまたはコンポーネントが
図5に示されているが、これらのモジュールのうちの1つ以上を組み合わせたり、共通に実現したりすることができるということを当業者は理解するであろう。たとえば、プロセッサ504は、プロセッサ504に関して上記した機能だけでなく、構成メッセージアナライザ528に関して上記した機能も実現することができる。逆の言い方をすれば、
図5に示されるモジュールの各々は、複数の別々のコンポーネントまたは要素を使用して実現可能である。
【0054】
図6は、本開示のいくつかの実施形態に係る、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための、SN、たとえば
図5におけるSN500によって実行される方法600のフローチャートを示す。動作602において、SNは、MDT測定に対する要求をマルチコネクティビティアーキテクチャ下の同一のワイヤレスネットワーク内のMNから受信する。動作604において、SNは、この要求を分析して、MNとSNとの間にMDTコンフリクトがあるか否かを判断する。動作606において、SNは、MDT測定についての構成メッセージをMNに送信する。動作608において、SNは、この構成メッセージに応答してフィードバックをMNから受信する。動作610において、SNは、MDT測定の少なくとも一部を実行する。
【0055】
ここで、本開示のさまざまな実施形態について以下で詳細に説明する。なお、本開示における実施形態および実施例の特徴は、矛盾のない任意の態様で互いに組み合わせられてもよい。
【0056】
本開示のさまざまな実施形態に従って、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための方法が提供される。MDTに参加する各ネットワーク要素(NE)は、測定をどのようにトリガするかを独立して判断することができる。NEの測定構成を構成することに加えて、各NEは、測定の一部を他のNE構成に割り当てることもできる。たとえば、MNネットワーク要素が特定の端末のためにM6測定(パケット遅延測定)を構成する場合、MNは、M6の基地局側の測定構成をMN基地局に提供して、M6の端末側の測定を実行してSNのコントロールプレーンを介して端末に提供し、位置決め測定構成をSN基地局に提供してもよい。測定が完了した後、SNは、端末およびSN基地局の測定結果を収集し、構成情報に従って測定結果をMNに報告するか、または、構成に従って端末およびSN基地局の測定結果を収集し、測定結果をTCEデバイスに報告する。したがって、この方法では、MDTをトリガするネットワーク要素が、MDTを実行する基地局に基地局間インターフェイスを介してMDT構成情報を送信し、MDTを実行する必要がある基地局が測定を実行する。
【0057】
図7は、本開示の第1の実施形態に係る、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための例示的な方法を示す。
図7に示されるように、MN710は、MDT構成をSN720に送信し、SN720は、この構成に従ってMDTを実行する。測定が完了した後、SN720は、測定報告を直接TCEに送信する。代替的な実施形態では、SNは、コアネットワークから送信されたシグナリングを受信し、このシグナリングは、MDTについての構成メッセージを含む。次いで、SNは、構成をMNに送信する。MNにおける測定後、MNは、報告を直接TCEに送信する。トリガされる測定は、シグナリングベースのMDT測定であってもよく、または管理ベースのMDT測定であってもよい。
【0058】
図7に示される第1の実施形態では、ステップ1において、MN710は、MDT測定構成情報、たとえば構成パラメータをSN720に送信する。MN710は、MDT測定をトリガする。トリガは、シグナリングベースのMDT測定によるものであってもよく、および/または、管理ベースのMDT測定によるものであってもよい。この例では、MN710がMDT測定を有することにする。MN710は、SN720が測定タスクを引き受けると判断する。MN710は、XNインターフェイス、X2インターフェイスなどの基地局間インターフェイスメッセージを介してメッセージをSN720に送信する。このメッセージは、既存のメッセージに基づく変形であってもよく、新たなメッセージであってもよい。
【0059】
MDT測定構成パラメータは、以下のパラメータのうちの1つまたは組み合わせを含んでもよく、以下のパラメータは、測定値(M1、M2、M3、M4、M5、M6、M7を含む)、測定対象(MCGベアラ、SCGベアラ、スプリットベアラのSCG RLCベアラ、スプリットベアラのMCG RLCベアラ、QCI、UEの全てのベアラ、フローID、スライス情報(たとえば、S-NSSAIなど)を含む)、位置測定態様(E-CID、GPS、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi)、MDT測定のリンク方向(アップリンク測定、ダウンリンク測定)、位置測定プロバイダ(端末または基地局)、TCEデバイス情報(TCE識別子、TCEアドレス)、オペレータ情報(PLMN ID)、測定収集位置(指定のMNネットワーク要素、指定のSNネットワーク要素、別個の収集)、測定結果が報告されるNEまたはMDT測定結果を報告するNE(指定のMN NE、指定のSN NE、別個の報告)、測定タイプ(管理ベースのMDT測定、シグナリングベースのMDT測定)、測定をトリガする基地局情報(たとえば、gNB ID)、および測定をトリガする基地局のネットワーク管理情報(ネットワーク管理のDNS情報またはアドレス情報など)である。これらのパラメータは、組み合わせられた形態でSNネットワーク要素に合わせて構成されてもよい。たとえば、SNネットワーク要素が測定結果を正しいTCEデバイスに直接報告することを可能にするために、パラメータを構成する際、MNは、TCEデバイス情報(アドレス情報およびTCEデバイス番号など)をSNネットワーク要素に送信してもよい。この情報に基づいて、SNは、報告を正しいTCEデバイスに送信することができる。たとえば、TCEネットワーク要素が、どのネットワーク要素が測定結果をトリガしたかを正しく識別することを可能にするために、MNネットワーク要素は、それ自体のデバイス情報(たとえば、基地局番号、たとえば基地局ネットワーク管理システムのDNS情報)をSNに送信してもよい。SNが報告をTCEに送信すると、報告は、MNネットワーク要素機器情報も含むようになるため、TCE機器は、受信した測定報告がどのネットワーク要素によってトリガされたMDT測定によるものであるかを統計的に判断することができる。
【0060】
ステップ2において、SN720は、MN710が望むMDT測定を実行するためのフィードバックメッセージを送信する。ステップ3において、SN720および/または端末は、MDT測定を実行し、SN720は、MDT測定結果を収集することを担当する。ステップ4において、SN720が測定を終了した後、SN720は、構成に従って測定結果をTCEデバイスに報告する。
【0061】
図8は、本開示の第2の実施形態に係る、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための別の例示的な方法を示す図である。第2の実施形態では、スプリットベアラのPDCP層は、SNネットワーク要素上にある。MNは、測定を3つの部分(MNによって実行される測定部分、端末によって実行される測定部分、およびSNによって実行される測定部分)に分解する。MNは、測定を実行するために、MDT測定構成を端末に送信する。MN自体が測定を実行し、同時に、MNはMDT構成をSNに送信し、SNも測定を実行する。測定が完了した後、MN側は、MN側において測定結果を収集してそれを第1のTCEに報告することを担当する。SNは、SN側において測定結果を収集してそれを第2のTCE(第1のTCEと同一であってもよく、第1のTCEとは異なっていてもよい)に報告することを担当する。各MDT測定は、MDT測定を識別する、たとえばUE ID、時間などの観点でのトレースIDを有する。測定結果の各報告は、MDT測定のトレースIDを保持し、どのUEによって、どの時間に、どの場所で、どのような測定パラメータを用いて、MDT測定が実行されたかを識別する。
【0062】
図8に示されるように、ステップ1において、MN810は、MDT測定構成をSN820に送信する。MN810は、MDT測定をトリガする。第1の実施形態との相違点は、MN810がMDT測定を3つの部分に分解できることであり、これら3つの部分は、MNネットワーク要素測定部分と、SNネットワーク要素測定部分と、端末測定部分とを含む。MN810は、ブランチベアラ下のプライマリノードRLCベアラを測定する。SN820は、ブランチベアラ下のセカンダリノードRLCベアラを測定し、端末は、位置情報を測定する。第1の実施形態のステップ1との相違点は、MN810がSNネットワーク要素測定部分のMDT測定構成パラメータをSNネットワーク要素に送信することである。MDT測定構成パラメータは、上記のさまざまなパラメータを含む。これらのパラメータは、組み合わせられた形態でSNネットワーク要素に合わせて構成されてもよい。端末測定部分も端末に合わせてSN820によって構成されてもよい。
【0063】
ステップ2において、SN820は、MDT測定の実行に関するフィードバックメッセージをMN基地局に送信する。SNは、MNによって構成されたMDT測定を実行して、フィードバックメッセージをMN基地局に送信する。ステップ3において、MN810およびSN820および端末は、それぞれ測定を実行する。MN810は、MNネットワーク要素測定部分を担当し、MN810は、MNネットワーク要素測定部分および/または端末測定部分の測定結果を収集することを担当する。SN820は、SNネットワーク要素測定部分を担当し、SN820は、SNネットワーク要素測定部分および/または端末測定部分の測定結果を収集することを担当する。ステップ4において、測定が完了した後、MN810およびSN820はそれぞれ、測定結果をTCEデバイスに報告する。さまざまなデバイスからの測定報告が同一のMDT測定に属しているか否かをTCEデバイスが認識するために、MNおよびSNは、結果を報告する際に何らかの補助情報を伝えてもよい。TCEは、この補助情報に従って、MNおよびSNによってそれぞれ報告された測定結果を関連付けることができる。このような補助情報は、端末の情報、測定時間、測定回数などを含む。
【0064】
第3の実施形態では、測定が完了した後、SNは、測定結果をMNに報告し、MNは、測定結果をまとめてまたは集合体としてTCEデバイスに報告する。測定結果は、Xn、X2インターフェイスなどの標準化された基地局間インターフェイスまたは基地局間IP接続を使用してもよい。
【0065】
たとえば複数のネットワーク要素がそれぞれ同一のUEにおいて同一タイプの測定を実行する場合に、マルチコネクティビティアーキテクチャ下ではMDTコンフリクトがある場合がある。たとえば、MNネットワーク要素は、特定の端末のためにシグナリングベースのMDT測定をトリガし、同時に、SN基地局のネットワーク管理は、同一の端末のために管理ベースのMDT測定をトリガする。したがって、MNおよびSNは、同一の端末の同一の測定を選択する。これは、基地局間の交渉を通じて解決することができる。たとえば、端末の特定のサービスがMNによって測定されている場合、SNもこの端末の同一のサービスを測定することを選択する。このとき、MNは、コンフリクトを解決することを担当する。SNは、測定を実行する前に、SN側で確立された測定構成(TCE、PLMN、測定対象などを含む)をMNに送信する。MNがいかなるコンフリクトも発見しない場合、SNは、確認フィードバックが返された後に測定を開始させる。MNがコンフリクトを発見すると、測定コンフリクト表示がフィードバックメッセージに載せられてもよい。測定コンフリクト表示の受信後は、SNは測定を継続しない。
【0066】
MNまたはSNによってトリガされるMDTは、シグナリングベースのMDT測定であってもよく、管理ベースのMDT測定であってもよい。これは、3GPP TS 37.320プロトコルにおいて参照される2つの測定トリガモードと類似し得る。シグナリングベースのMDT測定は、コアネットワークのネットワーク管理によって送信された測定構成メッセージをMN基地局が受信することを意味する。測定構成メッセージは、特定の端末のためのMDT測定を明確に示し、測定パラメータは、コアネットワークによって構成されてもよい。基地局は、コアネットワークの構成に従ってMDTを実行する。管理ベースのMDT測定は、MNネットワーク要素またはSNネットワーク要素のネットワーク管理がMDT測定のために好適な端末を選択するようにアクセスネットワーク要素に要求することを意味する。MNまたはSNは、1つ以上の端末を選択し、ネットワーク管理の要件に従ってMDT測定を実行する。
【0067】
MNおよびSNがMDT測定構成情報を送信する際のメッセージは、3GPP TS 38.423プロトコルまたはTS 36.423プロトコルを参照して、XNまたはX2インターフェイスなどの基地局間コントロールプレーンインターフェイスを使用してもよい。メッセージは、既存の基地局間インターフェイスメッセージを再使用してもよく、または新たな基地局間インターフェイスメッセージを使用してもよい。インターフェイスメッセージの再使用は、SGNB ADDITION REQUEST、SGNB MODIFICATION REQUIREDおよび他のメッセージであってもよい。再使用方法は、新たなフィールドの追加を含む。MNおよびSNによって送信される測定報告は、XnまたはX2などの基地局間コントロールプレーンインターフェイスを使用してもよく、またはデータプレーンインターフェイスを使用してもよい。たとえば、測定報告は、IPデータリンクを介して送信されてもよい。
【0068】
図9は、本開示の第4の実施形態に係る、MNとSNとの間のコンフリクトを回避するための、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための例示的な方法を示す図である。MNおよびSNは、測定を同時にトリガし、測定コンフリクトを生じさせる。MNおよびSNネットワーク要素は、独立して自ら決断をし、同一の端末の同一の測定対象が選択される。測定を実行する前に、SNは、MDT構成をMNネットワーク要素に送信する。このとき、MNは、同一の端末の同一の測定対象を測定し始める。MNネットワーク要素は、フィードバックメッセージにおけるコンフリクトを示し、SNは、測定の実行を停止させる。
【0069】
図9に示されるように、ステップ1において、MN910は、第1のMDT測定を端末上でトリガした。また、ステップ1において、SN920は、第2のMDT測定を当該端末上でトリガしたい。ステップ2において、SN920は、第2のMDTのMDT構成をMN910に送信する。この実施形態では、SNネットワーク要素は、特定の端末のためにMDT測定を判断する。しかし、MDT測定は、MNネットワーク要素において実行されている。MDT測定をトリガする前に、SNは、MDT構成をMNネットワーク要素に送信して、コンフリクトがないことを確認する。ステップ3において、MN910は、フィードバックメッセージをSN920に送信する。このフィードバックメッセージは、測定コンフリクト表示を保持する。ステップ4において、SN920は、コンフリクト表示を受信した後に第2のMDT測定を停止させる。
【0070】
第5の実施形態では、MNおよびSNは、MDT測定を同時にトリガし、測定コンフリクトを生じさせる。MNおよびSNネットワーク要素は、独立して自ら決断をし、同一の端末の同一の測定対象が選択される。測定を実行する前に、MNは、MDT構成をSNネットワーク要素に送信する。このとき、SNネットワーク要素は、同一の端末の同一の測定対象を測定し始めている。SNネットワーク要素は、フィードバックメッセージにおけるコンフリクトを示し、MNネットワーク要素は、測定の実行を停止させる。第4の実施形態とは異なって、この実施形態では、MNがMDT測定を停止させる。
【0071】
図10は、本開示の第6の実施形態に係る、MNとSNとの間のコンフリクトを回避するための、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するための別の例示的な方法を示す。MNおよびSNは、測定を同時にトリガし、測定コンフリクトを生じさせる。MNおよびSNネットワーク要素は、独立して自ら決断をし、同一の端末の同一の測定対象が選択される。最終的に、MNによってトリガされたMDT測定が実行される。測定を実行する前に、MNは、MDT構成をSNネットワーク要素に送信する。フィードバックメッセージを受信する前に、MNは、同一の端末の同一の測定対象に対する測定要求をSNから受信する。MNは、コンフリクト表示を返して、測定を実行し続ける。SNは、測定を終了させる。
【0072】
図10に示されるように、ステップ1において、第1のMDT測定を端末上で実行する前に、MN1010は、第1のMDTのMDT測定構成をSN1020に送信する。ステップ2において、SN1020は、第2のMDTを同一の端末上でトリガしたい。したがって、ステップ2の中で、MN1010は、フィードバックメッセージを受信する前に、SN1020によって送信された第2のMDTのMDT測定構成メッセージを受信する。ステップ1およびステップ2の順序は交換可能であり、またはステップ1およびステップ2は同時に行われてもよい、ということを理解することができる。
【0073】
SN1020からの構成メッセージを通じて、MN1010は、SN1020が測定したいと思っているMDT測定がMN1010上で実行されていることを知ることができる。ステップ3において、MN1010は、フィードバックメッセージをSN1020に送信する。このフィードバックメッセージは、測定コンフリクト表示を保持する。フィードバックメッセージを受信した後、SN1020は、その所望の第2のMDT測定もMN1010上で実行される予定であることを知る。したがって、ステップ4において、SN1020は、所望の第2のMDT測定を終了させる。また、ステップ4において、MN1010は、SN1020によって返されたフィードバックメッセージを受信する。ステップ5において、MN1010は、第1のMDT測定を実行する。代替的な実施形態では、ステップ1において構成メッセージを送信した後、MN1010は、第1のMDT測定を直接開始させることもできる。別の実施形態では、SNによってトリガされたMDT測定は、MNとSNとの間にMDTコンフリクトがある場合には、最後に実行される。
【0074】
図11は、本開示の第7の実施形態に係る、MNとSNとの間のコンフリクトを回避するための、マルチコネクティビティアーキテクチャ下でMDTを構成するためのさらに別の例示的な方法を示す図である。MNおよびSNは、測定を同時にトリガし、測定コンフリクトを生じさせる。MNおよびSNネットワーク要素は、独立して自ら決断をし、同一の端末の同一の測定対象が選択される。最終的に、MNによってトリガされたMDT測定が実行される。SNは、測定が実行される前に、MDT構成をMNに送信する。フィードバックメッセージを受信する前に、SNは、同一の端末の同一の測定対象に対する測定要求をMNから受信する。SNは、コンフリクト表示を返して、測定を終了させる。
【0075】
図11に示されるように、ステップ1において、SN1120は、第1のMDT測定を端末上で実行する前に、第1のMDTに関するMDT測定構成をMN1110に送信する。ステップ2において、SN1120は、フィードバックメッセージを受信する前に、MN1110によって送信された端末上の第2のMDTに関するMDT測定構成メッセージを受信する。ステップ1およびステップ2の順序は交換可能であり、またはステップ1およびステップ2は同時に行われてもよい、ということを理解することができる。
【0076】
フィードバックメッセージに基づいて、SN1120は、SN1120が測定したいと思っているMDT測定とMN1110が測定したいと思っているMDT測定との間にコンフリクトがあることを知ることができる。ステップ3において、SN1120は、その所望のMDT測定を終了させる。また、ステップ3において、SN1120は、フィードバックメッセージをMN1110に送信する。このフィードバックメッセージは、測定コンフリクト表示を保持している場合もあれば、保持していない場合もある。その理由は、フィードバックメッセージを受信した後に、SN1120は、その所望のMDT測定もMN1110上で実行される予定であることを知るからである。したがって、SN1110は、その所望のMDT測定を終了させる。しかし、このことは、MN1110が知らなくてもよい。ステップ4において、MN1110は、ステップ1においてSN1120によって送信された構成メッセージに関するフィードバックメッセージをSN1120に送信する。ステップ5において、MN1110は、第2のMDT測定を実行する。別の実施形態では、SNによってトリガされたMDT測定は、MNとSNとの間にMDTコンフリクトがある場合には、最後に実行される。
【0077】
本開示のさまざまな実施形態について上記してきたが、それらは限定としてではなく単に一例として提示されているということを理解すべきである。同様に、さまざまな図は、アーキテクチャまたは構成の例を示しており、当業者が本開示の例示的な特徴および機能を理解することができるように提供されている。しかし、本開示は示されているアーキテクチャまたは構成の例に限定されるものではなく、さまざまな代替的なアーキテクチャおよび構成を使用しても実現できる、ということを当業者は理解するであろう。また、当業者によって理解されるように、一実施形態の1つ以上の特徴は、本明細書に記載されている別の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせることができる。したがって、本開示の広さおよび範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。
【0078】
また、「第1の」、「第2の」などの名称を使用した本明細書中の要素への言及はいずれも、概してそれらの要素の量または順序を限定するものではないということも理解される。むしろ、これらの名称は、2つ以上の要素または要素のインスタンスを区別するための便利な手段として本明細書で使用することができる。したがって、第1および第2の要素への言及は、要素を2つだけ利用できることを意味するものではなく、または何らかの態様で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味するものでもない。
【0079】
また、情報および信号は、さまざまな異なる技術および手法のうちのいずれかを使用して表現できる、ということを当業者は理解するであろう。たとえば、上記の説明の中で言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビットおよび記号はたとえば、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光学場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表現することができる。
【0080】
本明細書に開示されている局面に関連して記載されるさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、方法および機能はいずれも、電子ハードウェア(たとえば、デジタル実現、アナログ実現、またはそれら2つの組み合わせ)、ファームウェア、命令(本明細書では、便宜上、「ソフトウェア」または「ソフトウェアモジュール」と称され得る)を組み込んださまざまな形態のプログラムもしくは設計コード、またはこれらの手法の任意の組み合わせによって実現可能である、ということを当業者はさらに理解するであろう。
【0081】
ハードウェア、ファームウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明らかに示すために、さまざまな例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路およびステップを、概してそれらの機能の観点から上記した。このような機能がハードウェアとして実現されるか、ファームウェアとして実現されるか、ソフトウェアとして実現されるか、これらの手法の組み合わせとして実現されるかは、特定の用途およびシステム全体に課される設計制約に左右される。当業者は、記載されている機能を各々の特定の用途のためにさまざまな形で実現することができるが、このような実現の決定は、本開示の範囲からの逸脱を生じさせるものではない。さまざまな実施形態に従って、プロセッサ、デバイス、コンポーネント、回路、構造、マシン、モジュールなどは、本明細書に記載されている機能のうちの1つ以上を実行するように構成可能である。特定の動作または機能に対する本明細書中の「ように構成される」または「ために構成される」という表現は、その特定の動作または機能を実行するように物理的に構築、プログラムおよび/または配置されたプロセッサ、デバイス、コンポーネント、回路、構造、マシン、モジュールなどを指す。
【0082】
さらに、本明細書に記載されているさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、デバイス、コンポーネントおよび回路は、集積回路(IC)内で実現可能であるか、または集積回路(IC)によって実行可能であり、この集積回路(IC)は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブルロジックデバイス、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る、ということを当業者は理解するであろう。論理ブロック、モジュールおよび回路は、ネットワーク内またはデバイス内のさまざまなコンポーネントと通信するためにアンテナおよび/または送受信機をさらに含み得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替的には、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラまたはステートマシンであってもよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合わせ、たとえばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併用した1つ以上のマイクロプロセッサ、または本明細書に記載されている機能を実行するためのその他の好適な構成として実現することも可能である。
【0083】
ソフトウェアで実現される場合、機能は、コンピュータ読取可能媒体上に1つ以上の命令またはコードとして格納され得る。したがって、本明細書に開示されている方法またはアルゴリズムのステップは、コンピュータ読取可能媒体上に格納されたソフトウェアとして実現可能である。コンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ記憶媒体も、コンピュータプログラムまたはコードを1つの場所から別の場所に転送することを可能にし得る任意の媒体を含む通信媒体も含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の入手可能な媒体であってもよい。限定としてではなく一例として、このようなコンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶装置、または所望のプログラムコードを命令またはデータ構造の形式で格納するために使用可能であって、コンピュータによってアクセス可能であるその他の媒体を含み得る。
【0084】
本文献では、本明細書における「モジュール」という語は、本明細書に記載されている関連の機能を実行するためのソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、およびこれらの要素の任意の組み合わせを指す。また、説明の目的で、さまざまなモジュールは、別個のモジュールとして記載されているが、当業者にとって明らかであるように、2つ以上のモジュールを組み合わせて、本開示の実施形態に係る関連の機能を実行する単一のモジュールを構成してもよい。
【0085】
また、メモリまたは他のストレージおよび通信コンポーネントが本開示の実施形態において利用されてもよい。明確にする目的で、上記の説明では、さまざまな機能ユニットおよびプロセッサを参照しながら本開示の実施形態を説明してきた、ということが理解されるであろう。しかし、さまざまな機能ユニット、処理ロジック要素またはドメイン間での機能の任意の好適な分散が本開示から逸脱することなく使用されてもよいということは明らかであろう。たとえば、別々の処理ロジック要素またはコントローラによって実行されるように示されている機能は、同一の処理ロジック要素またはコントローラによって実行されてもよい。したがって、特定の機能ユニットへの言及は、厳密な論理的または物理的構造または組織を示すのではなく、記載されている機能を提供するための好適な手段への言及に過ぎない。
【0086】
本開示に記載されている実現例に対するさまざまな変更は、当業者に容易に明らかであり、本明細書に定義されている一般的原理は、本開示の範囲から逸脱することなく他の実現例にも当てはめることができる。したがって、本開示は、本明細書に示されている実現例に限定されるよう意図されるものではなく、以下の特許請求の範囲に記載されているような、本明細書に開示されている新規の特徴および原理と一貫性がある最も広い範囲を与えられるよう意図される。