(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-30
(45)【発行日】2022-07-08
(54)【発明の名称】画像分析システム
(51)【国際特許分類】
G06T 7/00 20170101AFI20220701BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20220701BHJP
A61B 6/00 20060101ALI20220701BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20220701BHJP
A61B 6/14 20060101ALN20220701BHJP
【FI】
G06T7/00 350C
A61B5/00 D
A61B6/00 360Z
G06T1/00 290A
A61B6/14
(21)【出願番号】P 2017177925
(22)【出願日】2017-09-15
【審査請求日】2020-09-02
(31)【優先権主張番号】P 2016201439
(32)【優先日】2016-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】398065520
【氏名又は名称】メディア株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】504139662
【氏名又は名称】国立大学法人東海国立大学機構
(74)【代理人】
【識別番号】100110559
【氏名又は名称】友野 英三
(72)【発明者】
【氏名】辻 啓延
(72)【発明者】
【氏名】辻 洋祐
(72)【発明者】
【氏名】林 達郎
(72)【発明者】
【氏名】藤田 廣志
(72)【発明者】
【氏名】原 武史
(72)【発明者】
【氏名】周 向栄
(72)【発明者】
【氏名】村松 千左子
(72)【発明者】
【氏名】三木 勇磨
(72)【発明者】
【氏名】柳下 侑大
(72)【発明者】
【氏名】勝又 明敏
【審査官】千葉 久博
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-150801(JP,A)
【文献】特開2009-226096(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0297554(US,A1)
【文献】青木孝文, 外1名,“東日本大震災において活用された個人識別技術”,電子情報通信学会技術研究報告,日本,一般社団法人電子情報通信学会,2015年03月12日,第114巻, 第521号,p.47-52
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
A61B 5/00
A61B 6/00
G06T 1/00
A61B 6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも管理装置サーバ及び管理装置データベースを有する管理システム並びに分析装置プロセッサ及び分析装置データベースを有する分析システムを備えてなる画像分析システムにおいて、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって画像分析処理の対象となる画像種別と前記画像種別による画像から歯単体の画像を切り出すこととに係る第1の情報を入力する手段と、
前記第1の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第1の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記画像種別に係る画像から歯単体画像を切り出す手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記切り出した歯単体画像へ附番した歯番に係る第2の情報を入力する手段と、
前記管理装置サーバもしくは前記分析装置プロセッサによって前記切り出した歯単体画像を表示する表示手段と、
前記第2の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第2の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって歯番ごとの歯状態に係る第3の情報を入力する手段と、
前記第3の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第3の記憶として格納する手段と
を備え
、
前記第2の情報の誤りがある否かを観察する操作者からの選択に応じて前記表示手段における表示の切り替え処理を行うことを特徴とする画像分析システム。
【請求項2】
前記管理システ
ムもしくは
前記分析システムにおいて前記第1
、第3の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項
1記載の画像分析システム。
【請求項3】
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって歯番に関する情報を人手によって変更することに係る第4の情報を入力する手段と、
前記第4の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第4の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記第4の記憶により人手によって歯番を変更する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記人手による歯番変更に係る第5の情報を入力する手段と、
前記第5の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第5の記憶として格納する手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項1
もしくは2記載の画像分析システム。
【請求項4】
前記管理システ
ムもしくは
前記分析システムにおいて前記第4、第5の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項
3記載の画像分析システム。
【請求項5】
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサにより前記人手によって変更された歯番に係る情報を画像分析処理の
精度を向上するためにフィードバックされる情報として組み入れることに係る第6の情報を入力する手段と、
前記第6の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第6の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記第6の情報により前記第5の情報を画像分析処理の
精度を向上するためにフィードバックされる情報として組み入れる手段と
をさらに備えたことを特徴とする請求項
3または
4記載の画像分析システム。
【請求項6】
前記管理システ
ムもしくは
前記分析システムにおいて前記第6の情報を表示する手段
をさらに備えたことを特徴とする請求項
5記載の画像分析システム。
【請求項7】
少なくとも管理装置サーバ及び管理装置データベースを有する管理システム並びに分析装置プロセッサ及び分析装置データベースを有する分析システムを備えてなる画像分析システム
の制御方法において、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって画像分析処理の対象となる画像種別と前記画像種別による画像から歯単体の画像を切り出すこととに係る第1の情報を入力し、
前記第1の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第1の記憶として格納し、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記画像種別に係る画像から歯単体画像を切り出し、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記切り出した歯単体画像へ附番した歯番に係る第2の情報を入力し、
前記管理装置サーバもしくは前記分析装置プロセッサによって前記切り出した歯単体画像を表示し、
前記第2の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第2の記憶として格納し、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって歯番ごとの歯状態に係る第3の情報を入力し、
前記第3の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第3の記憶として格納する
画像分析システムの制御方法であって、前記第2の情報の誤りがある否かを観察する操作者からの選択に応じて前記歯単体画像の表示の切り替え処理を行う
こと
を特徴とする画像分析システムの制御方法。
【請求項8】
前記管理システ
ムもしくは
前記分析システムにおいて前記第1
、第3の情報のうちすくなくとも1つを表示する
こと
を特徴とする請求項
7記載の画像分析システムの制御方法。
【請求項9】
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって歯番に関する情報を人手によって変更することに係る第4の情報を入力し、
前記第4の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第4の記憶として格納し、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記第4の記憶により人手によって歯番を変更し、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記人手による歯番変更に係る第5の情報を入力し、
前記第5の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第5の記憶として格納する
こと
を特徴とする請求項
7もしくは8記載の画像分析システムの制御方法。
【請求項10】
前記管理システ
ムもしくは
前記分析システムにおいて前記第4、第5の情報のうちすくなくとも1つを表示する
こと
を特徴とする請求項
9記載の画像分析システムの制御方法。
【請求項11】
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサにより前記人手によって変更された歯番に係る情報を画像分析処理の
精度を向上するためにフィードバックされる情報として組み入れることに係る第6の情報を入力し、
前記第6の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第6の記憶として格納し、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記第6の情報によって前記第5の情報を画像分析処理の
精度を向上するためにフィードバックされる情報として組み入れる
こと
を特徴とする請求項
9または
10記載の画像分析システムの制御方法。
【請求項12】
前記管理システ
ムもしくは分析システムにおいて前記第6の情報を表示する
こと
を特徴とする請求項
11記載の画像分析システムの制御方法。
【請求項13】
少なくとも管理装置サーバ及び管理装置データベースを有する管理システム並びに分析装置プロセッサ及び分析装置データベースを有する分析システムを備えてなる画像分析システムにおいて、
コンピュータを、
前記管理装置サー
バ及び/
もしくは前記分析装置プロセッサによって画像分析処理の対象となる画像種別と前記画像種別による画像から歯単体の画像を切り出すこととに係る第1の情報を入力する手段と、
前記第1の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第1の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記画像種別に係る画像から歯単体画像を切り出す手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記切り出した歯単体画像へ附番した歯番に係る第2の情報を入力する手段と、
前記管理装置サーバもしくは前記分析装置プロセッサによって前記切り出した歯単体画像を表示する表示手段と、
前記第2の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第2の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって歯番ごとの歯状態に係る第3の情報を入力する手段と、
前記第3の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第3の記憶として格納する手段と
、
前記第2の情報の誤りがある否かを観察する操作者からの選択に応じて前記表示手段における表示の切り替え処理を行う手段と、
として
機能させることを特徴とする画像分析システムのプログラム。
【請求項14】
前記管理システ
ムもしくは
前記分析システムにおいて前記第1
、第3の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
として
コンピュータをさらに
機能させることを特徴とする請求項
13記載の画像分析システムのプログラム。
【請求項15】
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって歯番に関する情報を人手によって変更することに係る第4の情報を入力する手段と、
前記第4の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第4の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記第4の記憶により人手によって歯番を変更する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記人手による歯番変更に係る第5の情報を入力する手段と、
前記第5の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第5の記憶として格納する手段と
として
コンピュータをさらに
機能させることを特徴とする
13もしくは14記載の画像分析システムのプログラム。
【請求項16】
前記管理システ
ムもしくは
前記分析システムにおいて前記第4、第5の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
として
コンピュータをさらに
機能させることを特徴とする請求項
15記載の画像分析システムのプログラム。
【請求項17】
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサにより前記人手によって変更された歯番に係る情報を画像分析処理の
精度を向上するためにフィードバックされる情報として組み入れることに係る第6の情報を入力する手段と、
前記第6の情報を前記管理装置サーバと
前記管理装置データベースとに
よって、もしくは
前記分析装置プロセッサと
前記分析装置データベースとによって
、前記管理装置サー
バもしくは
前記分析装置データベース上に第6の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サー
バもしくは前記分析装置プロセッサによって前記第6の情報によって前記第5の情報を画像分析処理の
精度を向上するためにフィードバックされる情報として組み入れる手段と
として
コンピュータをさらに
機能させることを特徴とする請求項
15または
16記載の画像分析システムのプログラム。
【請求項18】
前記管理システ
ムもしくは
前記分析システムにおいて前記第6の情報を表示する手段
として
コンピュータをさらに
機能させることを特徴とする請求項
17記載の画像分析システムのプログラム。
【請求項19】
請求項
13から
18記載のうちいずれか1項記載の画像分析システムのプログラムを搭載した記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を分析して分類するシステムに係り、特に深層学習を用いて歯科画像から歯科情報を自動的に収集する画像分析システム、画像分析システムの制御方法、画像分析システムのプログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、歯科における情報標準化の必要性は、診察に関するカルテ等を電子化する上で標準化が必須であるばかりでなく、歯科診療以外の社会的要求から、例えば診療医院における情報を有効活用し、国家的な利便性を図る上でも、その実現が強く求められている。また、昨今の日本において災害等が多発しているが、これによって多数の死亡者が生じ、身元確認作業は困難を極める。このような状況において、情報保存性や入手が容易なことから、歯科における情報による身元確認の重要性が再確認されているが、身元の確定は、生前の歯科情報と身元不明者等の死後の歯科情報との比較検討を行って、身元の確認が可能となる。しかしながら、死者の歯科情報を作成することは、歯科医師等の担当者に多大な困難を強いることとなる。さらに身元確定のための生前の歯科情報を、例えば一般の歯科検診等により取得された歯科画像から、従来は人手に頼って作成されるため、精度上の問題の他に、費用の問題も発生する。さらに、前もって蓄積された歯科画像から歯科情報を作成する場合などには、上記歯科情報が標準化されていないと、身元確認に要する時間を短縮するために有効な歯番、歯状態コードの統一された生成処理の支障にもなりかねず、対象となる歯科画像の蓄積量が膨大なこともあり、一層困難を伴うこととなる。
【0003】
一方、医科・歯科分野にとどまらず、昨今の学会において、いわゆる深層学習と称される、深層学習分野における研究の進展には目をみはるものがあり、その応用範囲も広がりをみせている。
【0004】
このような状況において、例えば身元不明者の確認作業の一環として、最新技術を応用した深層学習により歯科画像を分析して、遺体の歯科に関する歯科情報を得ることは、身元不明者の特定に重要な役割を果たすのみならず、社会的に多大な貢献をもたらすと、本発明者は確信するに至った。
【0005】
また、各個人の歯科状況を把握するための画像として、例えば、従来のX線写真やコンピューテッド・トモグラフィ(以下、CTと省略する)画像においても、様々な画像収集技術が開発されており、深層学習の学習に必要な歯科情報の入手が容易に行われるようになっている。
【0006】
しかしながら、深層学習の技術が飛躍的に進歩しているとはいえ、例えば身元不明者の確認作業のように、社会的にみて重大な責任を負う作業において、万が一にも誤りがあってはならないことはいうまでもない。やはり、深層学習によっても成し得ない部分については、人手に頼ってでも、完璧を期す必要がある。
【0007】
このような画像分析システムに関連して、さまざまな手法を用いて、医用・歯科画像を分析し、個人と特定するための技術的思想が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開2015-154918号公報
【文献】特開2014-036880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
例えば特開2015-154918号公報において、例えばディープラーニング(深層学習とも称す)技法を応用して、例えば医療情報から病変候補を検出し、解剖学的客体を検出し、病変候補の位置と解剖学的客体の位置との関係情報を含む解剖学的脈絡情報に基づいて病変候補の検証を行い、偽陽性病変候補を除去する技術的思想については、すでに公開されているが、例えば、歯科に関し、特に歯の種類及び状態の分類に関しては、詳細にわたる技術的思想は開示されていない。
【0010】
さらに、身元不明者の捜索のための情報提供の詳細にわたる技術的思想に関しても、開示されていない。また、例えばディープラーニング(深層学習とも称す)技法における学習機能向上に関しても、開示されていない。
【0011】
さらに、例えば特開2014-036880号公報において、例えばデジタル画像上に歯周治療状態を重ねて表示することを可能とし、カルテ等を参照せずにデジタル画像を参照するだけで、歯周検査のガイドラインを把握することを可能とするだけでなく、歯周治療履歴を視覚的に確認できる医療用画像診断支援に関する技術的思想については、すでに公開されているが、例えば、診断支援のために画像から歯牙位置や歯牙輪郭を自動的に作成した情報に、万一誤りが発生した場合、修正するための詳細にわたる技術的思想は開示されていない。
【0012】
さらに、身元不明者の効率的な捜索のための情報として欠かせない、例えば歯を健全歯、部分修復、全部修復、欠損等に分類する歯の状態分類処理の詳細にわたる技術的思想に関しても、開示されていない。また、例えばディープラーニング(深層学習とも称す)技法において誤りが発生していることを認識して、さらなる学習機能向上に資するための技術的思想に関しても、開示されていない。
【0013】
本発明は、上記に示す問題点を解決することを企図したものであり、特に歯科情報を活用した身元確認作業の一助として、例えば発見された遺体の歯科パノラマX線画像による分析結果と身元確定対象者の生前の歯科に関する情報とを照合することにより容易に身元確認情報を得ることを可能とする画像分析システムを提供することにある。さらに、画像分析処理の精度向上のために、歯番情報に関し高い信頼性を有する画像分析システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このように上記課題を解決するため、本願は画像分析結果が身元不明者捜索に重要な情報となることに着目する。即ち、本発明に係る画像分析システムにおいては、
少なくとも管理装置サーバ及び管理装置データベースを有する管理システム並びに分析装置プロセッサ及び分析装置データベースを有する分析システムを備えてなる画像分析システムにおいて、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって画像分析処理の対象となる画像種別に係る第1の情報を入力する手段と、
前記第1の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第1の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記画像種別による画像へ附番した歯番に係る第2の情報を入力する手段と、
前記第2の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第2の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって歯番ごとの歯状態に係る第3の情報を入力する手段と、
前記第3の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第3の記憶として格納する手段と
を備えたことを特徴とする。
さらに、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第1、第2、第3の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
をさらに備えたことを特徴とする。
また、
少なくとも管理装置サーバ及び管理装置データベースを有する管理システム並びに分析装置プロセッサ及び分析装置データベースを有する分析システムを備えてなる画像分析システムにおいて、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって画像分析処理の対象となる画像種別と前記画像種別による画像から歯単体の画像を切り出すこととに係る第1の情報を入力する手段と、
前記第1の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第1の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記画像種別に係る画像から歯単体画像を切り出す手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記切り出した歯単体画像へ附番した歯番に係る第2の情報を入力する手段と、
前記第2の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第2の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって歯番ごとの歯状態に係る第3の情報を入力する手段と、
前記第3の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第3の記憶として格納する手段と
を備えたことを特徴とする。
さらに、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第1、第2、第3の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
をさらに備えたことを特徴とする。
また、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって歯番に関する情報を人手によって変更することに係る第4の情報を入力する手段と、
前記第4の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第4の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記第4の記憶により人手によって歯番を変更する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記人手による歯番変更に係る第5の情報を入力する手段と、
前記第5の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第5の記憶として格納する手段と
をさらに備えたことを特徴とする。
さらに、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第4、第5の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
前記第5の記憶に関する情報を表示する手段と
をさらに備えたことを特徴とする。
また、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサにより前記人手によって変更された歯番に係る情報を画像分析処理の資源として組み入れることに係る第6の情報を入力する手段と、
前記第6の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第6の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記第6の情報により前記第5の情報を画像分析処理の資源として組み入れる手段と
をさらに備えたことを特徴とする。
さらにまた、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第6の情報を表示する手段
をさらに備えたことを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明は画像分析システムの制御方法としても実現することができる。即ち、
少なくとも管理装置サーバ及び管理装置データベースを有する管理システム並びに分析装置プロセッサ及び分析装置データベースを有する分析システムを備えてなる画像分析システムにおいて、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって画像分析処理の対象となる画像種別に係る第1の情報を入力し、
前記第1の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第1の記憶として格納し、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記画像種別による画像へ附番した歯番に係る第2の情報を入力し、
前記第2の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第2の記憶として格納し、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって歯番ごとの歯状態に係る第3の情報を入力し、
前記第3の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第3の記憶として格納する
ことを備えたことを特徴とする。
また、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第1、第2、第3の情報のうちすくなくとも1つを表示する
ことをさらに備えたことを特徴とする。
さらに、
少なくとも管理装置サーバ及び管理装置データベースを有する管理システム並びに分析装置プロセッサ及び分析装置データベースを有する分析システムを備えてなる画像分析システムにおいて、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって画像分析処理の対象となる画像種別と前記画像種別による画像から歯単体の画像を切り出すこととに係る第1の情報を入力し、
前記第1の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第1の記憶として格納し、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記画像種別に係る画像から歯単体画像を切り出し、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記切り出した歯単体画像へ附番した歯番に係る第2の情報を入力し、
前記第2の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第2の記憶として格納し、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって歯番ごとの歯状態に係る第3の情報を入力し、
前記第3の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第3の記憶として格納する
ことを備えたことを特徴とする。
また、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第1、第2、第3の情報のうちすくなくとも1つを表示する
ことをさらに備えたことを特徴とする。
またさらに、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって歯番に関する情報を人手によって変更することに係る第4の情報を入力し、
前記第4の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第4の記憶として格納し、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記第4の記憶により人手によって歯番を変更し、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記人手による歯番変更に係る第5の情報を入力し、
前記第5の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第5の記憶として格納する
ことをさらに備えたことを特徴とする。
さらに、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第4、第5の情報のうちすくなくとも1つを表示する
ことをさらに備えたことを特徴とする。
また、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサにより前記人手によって変更された歯番に係る情報を画像分析処理の資源として組み入れることに係る第6の情報を入力し、
前記第6の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第6の記憶として格納し、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記第6の情報によって前記第5の情報を画像分析処理の資源として組み入れる
ことをさらに備えたことを特徴とする。
さらに、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第6の情報を表示する
ことをさらに備えたことを特徴とする。
【0016】
さらにまた、本発明は画像分析システムのプログラムとしても実現することができる。即ち、
少なくとも管理装置サーバ及び管理装置データベースを有する管理システム並びに分析装置プロセッサ及び分析装置データベースを有する分析システムを備えてなる画像分析システムにおいて、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって画像分析処理の対象となる画像種別に係る第1の情報を入力する手段と、
前記第1の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第1の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記画像種別による画像へ附番した歯番に係る第2の情報を入力する手段と、
前記第2の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第2の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって歯番ごとの歯状態に係る第3の情報を入力する手段と、
前記第3の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第3の記憶として格納する手段と
として動作させることを備えたことを特徴とする。
また、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第1、第2、第3の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
としてさらに動作させることを備えたことを特徴とする。
さらに、
少なくとも管理装置サーバ及び管理装置データベースを有する管理システム並びに分析装置プロセッサ及び分析装置データベースを有する分析システムを備えてなる画像分析システムにおいて、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって画像分析処理の対象となる画像種別と前記画像種別による画像から歯単体の画像を切り出すこととに係る第1の情報を入力する手段と、
前記第1の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第1の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記画像種別に係る画像から歯単体画像を切り出す手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記切り出した歯単体画像へ附番した歯番に係る第2の情報を入力する手段と、
前記第2の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第2の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって歯番ごとの歯状態に係る第3の情報を入力する手段と、
前記第3の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第3の記憶として格納する手段と
として動作させることを備えたことを特徴とする。
また、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第1、第2、第3の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
としてさらに動作させることを備えたことを特徴とする。
さらに、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって歯番に関する情報を人手によって変更することに係る第4の情報を入力する手段と、
前記第4の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第4の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記第4の記憶により人手によって歯番を変更する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記人手による歯番変更に係る第5の情報を入力する手段と、
前記第5の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第5の記憶として格納する手段と
としてさらに動作させることを備えたことを特徴とする。
さらにまた、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第4、第5の情報のうちすくなくとも1つを表示する手段
としてさらに動作させることを備えたことを特徴とする。
さらに、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサにより前記人手によって変更された歯番に係る情報を画像分析処理の資源として組み入れることに係る第6の情報を入力する手段と、
前記第6の情報を前記管理装置サーバと管理装置データベースとによる及び/もしくは分析装置プロセッサと分析装置データベースとによって前記管理装置サーバ及び/もしくは分析装置データベース上に第6の記憶として格納する手段と、
前記管理装置サーバ及び/もしくは前記分析装置プロセッサによって前記第6の情報によって前記第5の情報を画像分析処理の資源として組み入れる手段と
としてさらに動作させることを備えたことを特徴とする。
また、
前記管理システム及び/もしくは分析システムにおいて前記第6の情報を表示する手段
としてさらに動作させることを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、歯科パノラマX線画像を深層学習により歯番情報を取得し、身元確定対象者の身元確認情報を容易に得ることを可能とし、さらに、自動生成処理の精度向上のために、深層学習によって、歯科パノラマX線画像から歯単体の画像を切り出して、画像分析における分析対象画像とし、上記の通り画像から切り出した歯単体の画像から深層学習により得た歯番情報の誤りを、人手によって修正して、より高い精度と信頼性を有する画像分析システムの構築を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る画像分析システム全体の機能ブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る管理システムの構成図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る分析システムの構成図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る画像分析管理データテーブルである。
【
図5】本発明の一実施形態に係る画像処理概要一覧である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る分析処理詳細である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る歯式・歯番表示データテーブルである。
【
図8A】本発明の一実施形態に係る歯式・歯番表示・部分表示データテーブルである。
【
図8B】本発明の一実施形態に係る歯式・歯番表示・合成表示データテーブルである。
【
図9】本発明の一実施形態に係る歯番情報一覧である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明において、歯式画像情報から、深層学習により最終的に歯状態情報を取得し、さらに、画像から切り出した歯単体の画像から深層学習により得た歯番情報の誤りを、人手によって修正して、より高い精度と信頼性を有する画像分析システムの実現をめざしている。
【0020】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像分析システムの構成概要を示す機能ブロック図である。本発明の一実施形態に係る画像分析システムは、ネットワーク10を介して管理システム20、分析システム30とが結び付いて構成される。その他、必要に応じて、例えば歯科パノラマX線による画像撮像システム、撮像した画像を蓄積する画像データベース等を含む関連機関システム202等とネットワーク10を介して接続し、必要に応じて、システム構成をいわゆるクラウドコンピューティングにより構成してもかまわない。また、例えば、管理システム20から分析システム30に対し、必要とされるソフトウェア等をインストールしてもかまわない。
【0021】
次に、
図2に従って管理システム20の詳細を説明する。同図に示すように、管理システム20は、管理装置データベース(以下、「管理装置DB」という。)21、管理装置サーバ22、管理出力装置23、管理入力装置24、管理装置インターフェース26を備えて構成されている。管理装置サーバ22は、プロセッサ等により画像分析の管理に関するデータの処理を行い、管理装置DB21は管理および画像分析の情報等のデータを記憶する。管理出力装置23は、ディスプレイ、プリンタ等を備えて構成され、必要に応じて各種情報を出力し表示する。また、管理入力装置24は、キーボード、バーコードリーダ、スキャナ等を備えて構成され、必要に応じて情報の入力を行うが、情報の入力を可能とするすべての装置を含むものとする。なお、管理システム20は最終的に画像分析システムとしての業務遂行が可能であれば、単独でも複数のシステムから構成されていてもかまわない。
【0022】
次に、
図3に従って分析システム30の詳細を説明する。同図に示すように、分析システム30は、分析装置メモリ(分析装置データベースとも称す)31、分析装置プロセッサ32、分析出力装置33、分析入力装置34、分析装置インターフェース36を備えて構成されている。分析装置プロセッサ32は、例えば管理システム20から送られる情報等を処理し、例えば分析出力装置33に情報を表示する。分析出力装置33は、ディスプレイ、プリンタ等を備えて構成され、必要に応じて各種情報を出力し表示する。また、分析入力装置34は、キーボード、バーコードリーダ、スキャナ等を備えて構成され、必要に応じて情報の入力を行うが、情報の入力を可能にするすべての装置を含むものとする。分析入力装置34では、必要に応じてキーボード等から入力処理を行って、例えば分析出力装置33に表示し、必要に応じて、分析入力装置34から入力された情報等を、分析装置インターフェース36を介して管理システム20に送信する。管理システム20では送信された情報に従って、画像分析の管理処理を行い、さらなる情報を必要とする場合には、分析システム30から、さらなる情報入力が行われるものとする。このように分析システム30を操作して、画像分析の管理処理を行う。
【0023】
以上、本発明の一実施形態の概要および構成を示した。なお、管理システム20および分析システム30以外の各システムにおいても、プロセッサ、メモリ等(図示せず)を有する場合には、管理システム20および分析システム30と同様に、必要に応じて各種情報処理を行うものとする。次に、本発明の詳細および動作について説明する。
【0024】
まず、画像を分析して分類する一連の処理を管理するための情報を格納する画像分析管理データテーブル40について、
図4に従って説明する。画像分析管理データテーブル40は、画像分析の対象となる分析管理コード等を格納する分析管理コード欄41、管理内容を格納するデータテーブル管理欄42、画像分析の各種情報を示す、画像種別欄4301、画像切り出し欄4302、深層学習欄4303、・・・等を備えている。さらにデータテーブル管理欄42は、項目欄421、内容欄422、・・・等を、さらに備えて構成される。なお、画像分析管理データテーブル40は、例えば分析装置メモリ31に格納されたプログラムに従って分析装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、分析出力装置33のディスプレイに表示する画像分析設定画面(図示せず)に従って、例えば分析システム30の分析入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、分析装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、分析装置プロセッサ32により、分析装置メモリ31上に格納するものとする。また、画像分析設定画面(図示せず)は、画像分析管理データテーブル40と同一形式を有するものとする。さらに、必要に応じて、画像分析管理データテーブル40の内容に従った画像分析管理データテーブル表示画面(図示せず)を、例えば分析システム30の分析出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、画像分析管理データテーブル40は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、分析システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、分析システム30側に送信してもかまわない。
【0025】
次に、
図4に従って、画像分析管理データテーブル40の各欄へ情報を格納する手順について説明する。まず、歯科における画像分析を行う場合、分析ごとに画像分析管理データテーブル40を作成することとして、画像分析を管理するコードが123456-001で、作成した画像分析を行った日付が2016年9月1日であれば、例えば「画像分析管理表 分析管理コード:123456-001 日付:2016.09.01」という情報を格納する。次に、データテーブル管理欄42の項目欄421には例えば「項目」という情報を、内容欄422には例えば「内容」という情報を、それぞれ格納する。さらに、画像種別欄4301には、本画像分析システムによって画像処理可能な、パノラマX線、CT、CTのパノラマ仕様変換画像、立体画像(以下、3Dと省略)等による画像のうち、例えば分析対象画像が歯科パノラマX線による画像で、該歯科パノラマX線による画像による画像コードが例えばSPX16001である場合、「歯科パノラマX線:SPX16001」という情報を、画像種別欄4302には、歯科パノラマX線による画像から歯を単体ごとに切り出し処理を行い、その結果切り出された画像が存在し、各歯の単体画像に例えばSPX16001-RMU3、SPX16001-RMU2、・・・、SPX16001-RLU1、・・・、等の画像コードが附番されている場合には、「有:SPX16001-RMU3、SPX16001-RMU2、・・・、SPX16001-RLU1、・・・、」という情報を、深層学習欄4203には、対象画像を深層学習により処理する場合、例えば「スバラシ」というネットワークを使用して、該ネットワークに例えばANM001-0001というコードを附番している場合「スバラシ:ANM001-0001」という情報を、フレームワーク欄4304には、対象画像をフレームワークにより処理する場合、例えば「紅茶」というフレームワークを使用して、該フレームワークに例えばMFW001-0012というコードを附番している場合「紅茶:MFW001-0012」という情報を、また、出力1欄4305には、例えば画像分析の結果として、それぞれの分析対象の歯単体に対し7つの歯科部位に分類した結果を出力するようシステムに指示し、該指示の結果出力される出力情報に、例えば123456-001-OP01-001というコードが附番さ
れる場合「7歯科分類別:123456-001-OP01-001」という情報を、出力2欄4306には、例えば画像分析の結果として、分析対象画像全体に対し分析した結果として歯式一覧を出力するようシステムに指示し、該指示の結果出力される出力情報に、例えば123456-001-SS01-001というコードが附番さ
れる場合「歯式:123456-001-SS01-001」という情報を、例えば画像種別欄4302において、歯科パノラマX線による画像から歯を単体ごとに切り出し処理を行うよう、「有:・・・、」という情報が格納されており、上記切り出し処理によって附番された歯番を人手によって修正可能とする場合は、出力3欄4307には「歯番修正(人手)有」という情報を、例えば画像切り出し欄4302において、歯科パノラマX線による画像から歯を単体ごとに切り出す処理を行うよう「有:・・・、」という情報が格納され、上記切り出し処理に従って附番された歯番を人手によって修正可能とする場合は、出力4欄4308には「歯番修正(人手)結果フィードバック有」という情報を、例えば歯を、健全歯、部分修復、全部修、欠損の4つの状態に分類した情報に、例えば123456-001-SJ01-001というコードが附番されている場合は、出力5欄4309に「歯状態:123456-001-SJ01-001」という情報を、それぞれ格納するものとする。なお、画像種別に関し、さまざまな画像が存在する場合には、各画像の個別ごとに、画像分析管理データテーブル40を作成して管理するものとする。
【0026】
さらに、分析画像蓄積欄4310には、画像分析を行った画像を、例えば深層学習における学習データとして蓄積する場合には「有」という情報を、蓄積画像処理1欄4311には、該画像を蓄積するときに、例えばガンマ変換を行い、該ガンマ変換001について例えば「GH-001」というコードが附番されている場合、「ガンマ変換001:GH-001」という情報を、蓄積画像処理2欄4312には、該画像を蓄積するときに、例えばコントラスト調整を行い、該コントラスト調整002について例えば「CC-002」というコードが附番されている場合、「コントラスト調整002:CC-002」という情報を、さらに、蓄積画像処理3欄4313には、該画像を蓄積するときに、例えばノイズ付加を行い、該ノイズ付加001に例えばNF-001というコードが附番されている場合、「ノイズ付加001:NF-001」という情報を、それぞれ格納し、さらに他の画像処理を行う場合には、画像分析管理データテーブル40に追記するものとする。なお、画像分析管理データテーブル40の各項目情報のうち、他の項目情報から抽出可能な、例えば画像種別欄4301に格納する画像種別に関しては、例えば、パノラマX線、CT、3D等に関する名称とコードとによる一覧表(図示せず)を作成し、該一覧表から選択して抽出し格納してもかまわない。さらに、例えば深層学習欄4303に格納する深層学習に関しては、使用可能な、例えばスバラシネットワーク、スバラシクナイネットワーク、トーデモネットワーク等に関する名称とコードとによる一覧表(図示せず)を作成し、該一覧表から選択抽出して格納してもかまわない。またさらに、蓄積画像処理1欄4311、蓄積画像処理2欄4312、蓄積画像処理3欄4313、・・・、等に関しても、例えばガンマ変換001、ガンマ変換002、・・・、コントラスト調整001、コントラスト調整002、・・・、ノイズ付加001、ノイズ付加002、・・・等、それぞれ設定された画像処理に関する一覧表(図示せず)を作成し、該一覧表から選択してもかまわない。これらの場合、上記一覧作成処理は、例えば、分析システム30上に展開されたプログラムに従って、分析装置プロセッサ32等で処理するものとする。また、同様な処理を、管理システム20で行っても、かまわない。さらに、その結果を、例えばネットワーク10を介して、分析システム30へ送信してもかまわない。
【0027】
なお、上記説明では、画像分析管理データテーブル40の各欄の格納情報として、例えば数字による文字コードを格納しているが、例えば独自に設定したコード等の情報であっても、あるいは、文字コード列に、独自に設定したコード等の情報をさらに付加したものであってもかまわない。
【0028】
次に、上記画像分析管理データテーブル40に格納された情報に従って画像分析処理する概要を一覧にまとめた、画像処理概要一覧50について、
図5に従って説明する。画像処理概要一覧50は、画像処理概要の各項目を示す、画像処理概要管理欄51、画像分析状況を示す、画像処理内容欄52、・・・、等を備えている。また、画像処理概要管理欄51は、画像種別欄511、画像切り出し欄512、分析方法(深層学習)欄513、フレームワーク欄514、分析処理欄515、結果出力欄516、学習データ用処理欄517、結果分析欄518、フィードバック欄519、・・・等を、さらに備えて構成される。
【0029】
次に、画像処理概要一覧50に示す具体的な内容について、以下の通り説明する。まず、画像種別欄511において、歯科の画像種別選択処理5111を行う。ここでは、画像種別欄4301に例えば「歯科パノラマX線」という情報が格納されている場合には、歯科パノラマX線を選択することとなる。次に、画像切り出し欄512において、画像切り出し欄4302に「有:・・・」という情報が格納されているかどうか、画像切り出し無処理5121、画像切り出し有処理5122によって判定し、無しの場合は、画像切り出し無処理5121を経由して、例えば画像種別欄4301に格納された画像コードに従った歯科パノラマX線画像を分析方法(深層学習)欄513の深層学習選択処理5131に送り、有りの場合は、画像切り出し有処理5122を経由して、例えば画像種別欄4301に格納された画像コードに従った歯科パノラマX線画像を、例えば歯単体の画像取り出し処理5123の分析方法(深層学習)(図示せず)によって歯単体の画像を切り出しして、例えば画像切り出し欄4302に格納された画像コード、SPX16001-RMU3、・・・等を附番して分析方法(深層学習)欄513の深層学習選択処理5131に送る。次に、分析方法(深層学習)欄513の深層学習選択処理5131では、例えば深層学習欄4303に格納された深層学習コード、例えばANM001-0001に従って深層学習を選択し、画像切り出し欄512の各処理5121、5123から送られる歯科画像とともに画像処理に関する情報を、フレームワーク欄514のフレームワーク選択処理5141に送る。該フレームワーク選択処理5141では、例えばフレームワーク欄4304に格納されたフレームワークコード、例えばMFW001-0012に従ってフレームワークを選択し、該フレームワークコードとともに深層学習選択処理5131から送られた画像処理に関する情報を、分析処理欄515の分析処理5151に送る。分析処理5151では学習データベース(以下、学習DBと省略する)5152、教師信号(図示せず)をもとに深層学習を行い、該深層学習により分析した例えば7歯科分類別の結果には例えば出力1欄4305に格納された7歯科分類別コード、16001-001-OP01-001を附番し、さらに、例えば歯式の結果には例えば出力2欄4306に格納された歯式コード、16001-001-SS01-001を附番し、例えば歯状態の結果には例えば出力5欄4309に格納された歯状態コード、16001-001-HJ01-001を附番し、上記情報を、結果出力欄516の結果出力処理5161に送る。
【0030】
結果出力処理5162では、深層学習による歯科分析結果情報のなかから、例えば、出力1欄4305、出力2欄4306、出力3欄4307、・・・、等に格納された各出力情報に従って、例えば出力装置5162により出力して表示するとともに、上記歯科分析結果情報を、結果分析欄518の結果分析処理5181に送る。またさらに、比較処理5182において、上記歯科分析結果情報と、画像種別欄511から分析処理欄515による処理方法と異なる手法等による深層学習により画像分析した結果情報を格納した別途深層分析結果データ5183、または深層分析以外の、例えば深層分析以外結果5195、または人手分析結果5196等、それぞれ異なる処理方法によって分析した情報が存在する場合、これを格納した別途分析結果データ5192による分析結果との比較処理を行い、例えば画像分析管理データテーブル40の設定に従った例えば深層学習応用による歯科画像処理の分析精度と、他の歯科画像分析処理による分析精度とを比較する。該分析精度等の比較結果情報は、フィードバック欄519の比較結果フィードバック処理5191により、どの情報をフィードバックするか分析処理を行い、必要に応じて、例えば画像種別5193、画像切り出し5194等に格納された情報を、関係する部署にフィードバックするものとする。さらに、画像種別選択処理5111における画像種別選択処理において、例えば蓄積画像処理1欄4311等で指定された画像処理を行った処理画像を選択してもかまわない。また、上記画像種別選択処理に使用した画像情報は、例えば施された画像処理内容とともに、例えば画像種別5193等に格納してもかまわない。
【0031】
次に、例えば画像分析管理データテーブル40の分析画像蓄積欄4310に「有」という情報が格納されている場合には、画像分析に使用した歯科画像を、深層学習のための学習DBに蓄積するものとするが、深層学習により分析処理を行う場合、一般的に学習DBの情報が多いほど能力が向上することから、画像情報を増やすために、例えば、蓄積画像処理1欄4311に格納された「ガンマ変換001:GH-001」という情報に従って、例えばガンマ変換処理5171により変換を行い、その結果を学習DB5152へ格納する。同様に、例えば、蓄積画像処理2欄4312に格納された処理コード「コントラスト調整002:CC-002」という情報に従って、例えばコントラスト調整5172により調整を行った画像情報、さらに蓄積画像処理3欄4313に格納された処理コード「ノイズ付加001:NF-001」という情報に従って、例えばノイズ付加5173によりノイズ付加を行った画像情報、・・・、等を例えば深層学習の精度向上のための資源に組み入れるために、学習DB5152へ、さらに格納するものとする。また、前記蓄積画像処理を行った画像は、学習DB5152に学習情報として蓄積するだけでなく、例えば画像処理した画像を、例えば画像種別選択処理5111、歯単体の画像取り出し処理5123、分析処理5151等において各処理のためのもととなる画像として使用してもかまわない。あるいは、例えば蓄積画像処理1欄4311、蓄積画像処理2欄4312、蓄積画像処理3欄4313、・・・、等による画像処理を、画像処理概要一覧50の各処理段階において逐次行い(図示せず)、例えば画像分析処理の精度向上を図ってもかまわない。なお、上記に示す各処理は、例えば分析装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、分析装置プロセッサ32により、処理するものとする。また、必要に応じて、管理装置DB21及び/もしくは関連機関システムのメモリ(図示せず)に格納したプログラムに従い、管理装置サーバ22及び/もしくは関連機関システムのプロセッサ(図示せず)により処理を行い、例えばネットワーク10を介して分析システム30等に送信してもかまわない。
【0032】
以上、画像分析管理データテーブル40と画像処理概要一覧50とに従って、本発明に関する画像分析管理システムの処理概要を示したが、画像分析管理データテーブル40は、原則として画像分析が行われるたびに新規作成され、それぞれに画像分析管理コード欄41に格納される、例えば「123456-001」という分析管理コードが付番されることとなる。一方、出力1欄4305、出力2欄4306、出力3欄4307、・・・、等に格納される画像分析の結果生成される各出力情報のコードには、例えば7歯科分類別に関する情報として「123456-0001-OP01-001」というコード情報が格納されるが、該7歯科分類別のコードに含まれる「123456-0001」は、画像分析管理コード欄41に格納される分析管理コード「123456-001」と同一であることから、お互いに関連することを示す。また、これら各分析結果に関するコードの情報をデータテーブル(図示せず)化することにより、本発明による画像分析管理システムの出力情報を蓄積するとともに、例えば該当する該画像分析管理データテーブル40とを関連付けることにより、相互関係を管理する。さらに、分析画像蓄積欄4310に格納される例えば「有」という情報に従い、分析を行った画像情報を学習DB5152に格納する場合には、例えば画像切り出し欄4302に格納した各歯ごとの単体画像コード「SPX16001-RMU3」等に準じて附番を行い、別途管理するものとする。なお、さまざまな歯式の表現形式のなかから、特定の歯式を選択する場合、例えば出力2欄4306に、上記特定歯式に関する情報を格納してもかまわない。
【0033】
次に、画像処理概要一覧50の画像切り出し欄512の歯単体の画像取り出し処理5123の詳細について、以下に説明する。画像取り出し処理5123における画像切り出しとは、例えば別途設定された歯単体画像に関する学習DB(図示せず)に従い、深層学習によって、例えば画像種別欄4301に格納された歯科パノラマX線画像から、歯単体の画像を切り出して、分析対象画像とする。なお、歯単体の画像取り出し処理5123における画像切り出し処理において、例えば蓄積画像処理1欄4311等で指定された画像処理による処理画像により、切り出し処理のための情報を得てもかまわない。また、上記切り出し処理に使用した画像情報は、例えば施された画像処理内容とともに、例えば画像切り出し5194等に格納してもかまわない。画像切り出しに関する深層学習処理の詳細については、分析方法(深層学習)欄513、フレームワーク欄514、分析処理欄515における深層学習に準ずるものとする。また、分析処理欄515における深層学習と画像切り出し欄512における深層学習(図示せず)は、別々の深層学習機構を設けてもよいが、同一の深層学習機能を、深層学習によるそれぞれの処理に対応付けて使用してもかまわない。
【0034】
以上、画像分析処理の概要を、例えば
図5に示す分析処理5151に集約して説明しているが、実際には、少なくとも歯番の認識と、例えば歯の状態を健全歯、部分修復、全部修復、欠損の4つに分類する歯の状態分類とに分けて処理を行っている。前記歯番の認識処理結果は、こちらも深層学習により実行される上記歯の状態分類処理にそのまま渡すのではなく、上記歯番識別処理において間違いがないか、例えば人手によって判定し、その結果をもとに歯の状態分類処理を行うものとする。上記処理の詳細について、
図6に示す、分析処理詳細60に従って説明する。分析処理詳細60は、
図5に示す分析処理5151の詳細図面で、歯番認識処理51511、歯番修正判断処理51512、歯番修正処理(人手)51513、歯の状態分類処理51514、歯番修正結果
フィードバック切替処理515131等より構成される。なお、歯番認識処理51511、歯の状態分類処理51514は、例えば深層学習により処理されるものとし、具体的な処理内容は、分析処理5151と同様とする。次に、歯番修正判断処理51512、歯番修正処理(人手)51513の詳細を以下に示す。まず歯番修正判断処理51512は、例えば
図4に示す画像分析管理データテーブル40の出力3欄4307に格納された例えば「歯番修正(人手)有」という情報に従って、例えば深層学習によって処理された歯番認識処理51511からの情報は、歯番修正判断処理51512によって、歯番修正処理(人手)51513に送られ、人手による歯番修正処理が行われる。また、出力3欄4307に例えば「歯番修正(人手)無」という情報が格納された、または何の情報も格納されていない場合には、歯番認識処理51511からの情報は、歯番修正判断処理51512によって、修正なしで歯の状態分類処理51514に送られる。上記の通り、出力3欄4307に例えば「・・・有」という情報が格納されることにより、歯番修正判断処理51512の選択が修正有り側となり、歯番修正処理(人手)51513において、修正処理が行われる。なお、出力3欄4307への情報格納は、画像分析管理データテーブル40の他の項目に準ずるものとする。
【0035】
次に、上記歯番修正処理(人手)51513における具体的な処理について、
図7に示す、歯式・歯番表示データテーブル70に従って説明する。歯式・歯番表示データテーブル70は、まず、修正対象となる歯式・歯番に関する分析管理コード等を格納する歯式・歯番管理コード欄71、修正に関する管理情報を格納する修正管理1欄721、修正管理2欄722、歯式の選択内容を格納する歯式選択欄7311、歯式情報を格納する歯式情報欄7312、歯番の表示切り替え情報を格納する表示切替欄7313、さらに、表示する歯番を格納する、歯番格納1欄7321、歯番格納2欄7323、歯番格納3欄7325、歯番格納4欄7327、・・・、等を、歯番により指定される切り出された歯単体画像を格納する、単体画像1欄7322、単体画像2欄7324、単体画像3欄7326、単体画像4欄7328、・・・、等を備えている。さらに、表示切替欄7313は、切替1欄73131、切替2欄73132、切替3欄73133、・・・等を、また、歯番格納1欄7321、歯番格納2欄7323、歯番格納3欄7325、・・・、および、単体画像1欄7322、単体画像2欄7324、単体画像3欄7326、・・・、等は、歯番1番欄72201、歯番2番欄72202、歯番3番欄72203、・・・、歯番8番欄72208、・・・、等を、さらに備えて構成される。なお、歯式・歯番表示データテーブル70は、例えば分析装置メモリ31に格納されたプログラムに従って分析装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、分析出力装置33のディスプレイに表示する歯式・歯番表示データテーブル設定画面(図示せず)に従って、例えば分析システム30の分析入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、分析装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、分析装置プロセッサ32により、分析装置メモリ31上に格納するものとする。また、歯式・歯番表示データテーブル設定画面(図示せず)は、歯式・歯番表示データテーブル70と同一形式を有するものとする。さらに、必要に応じて、歯式・歯番表示データテーブル70の内容に従った歯式・歯番表示データテーブル表示画面(図示せず)を、例えば分析システム30の分析出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、歯式・歯番表示データテーブル70は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、分析システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、分析システム30側に送信してもかまわない。
【0036】
次に、
図7に従って、歯式・歯番表示データテーブル70の各欄へ、情報を格納する手順について説明する。まず、画像分析管理データテーブル40の出力3欄4307に格納された「歯番修正(人手)有」という情報に従って、歯番修正を行う場合、歯の画像による分析ごとに歯式・歯番表示データテーブル70を作成することとし、歯式・歯番管理コード欄71には、画像分析を管理するコードが123456-001で、さらに、例えば画像分析に使用した画像種別が歯科パノラマX線による画像コード:SPX16001であり、作成した画像分析を行った日付が2016年9月1日であった場合、例えば「歯式・歯番表示 分析管理コード:123456-001-SPX16001 日付:2016.09.01」という情報を格納する。次に、修正管理1欄721には例えば「歯式」、修正管理2欄722には例えば「歯番一覧表示」、歯式選択欄7311には例えば「歯式選択:1 2 3 ・・・」という情報を、歯番格納1欄7321の、歯番1番欄72201には例えば「1」、歯番2番欄72202には例えば「2」、歯番3番欄72203には例えば「3」、・・・、歯番8番欄72208には例えば「8」という情報を、同様に、歯番格納2欄7323の、歯番1番欄72201には例えば「9」、歯番2番欄72202には例えば「10」、歯番3番欄72203には例えば「11」、・・・、歯番8番欄72208には例えば「16」という情報を、以下同様に、歯番格納4欄7327の、歯番8番欄72208には例えば「32」という情報を、それぞれ格納する。
【0037】
以上、歯式・歯番表示データテーブル70の基礎情報の格納について説明したが、以下に、歯式・歯番表示データテーブル70の詳細情報の格納について説明する。例えば分析システム30において、例えば操作者から分析入力装置34の例えばキーボードにより、歯式・歯番表示データテーブル70の表示を指示された場合、例えば分析出力装置33の例えばディスプレイに歯番表示データテーブル70の内容に従った歯式・歯番表示データテーブル表示画面(図示せず)を表示する。この段階では、歯式情報欄7312や単体画像1欄7322、単体画像2欄7324、単体画像3欄7326、単体画像4欄7328には、何も表示されていないものとする。ここで、例えば操作者により、歯式選択欄7311の表示に従って、例えばマウスによってディスプレイ上の「1」が指定される、または、例えばディスプレイ上の「1」が押下された、または、分析入力装置34の例えばキーボードにより、「1」が押下された場合、分析システム30は、例えば歯式選択欄7311の「1」が、例えば「ユニバーサルシステム」による歯式が該当するとして、上記ユニバーサルシステムに従った歯式を歯式情報欄7312に表示する。併せて、ユニバーサルシステムの歯式による歯番に従って、例えば深層学習によって切り出し処理された歯単体画像を、例えばユニバーサルシステムの歯番に従って単体画像1欄7322等の各欄に表示する。なお、
図7に示す歯式・歯番表示データテーブル70は、上記歯式を指定した後の表示状態を示している。
【0038】
次に、特定の歯単体画像のみの表示方法について説明する。例えば上記歯式指定と同様に、操作者が例えば歯番一覧表示の「9」を指定した後に、例えば表示切替欄7313の切替1欄73131の「部分表示」を指定すると、
図8Aに示す、歯式・歯番表示・部分表示データテーブル8A0の通り表示するものとする。ここで、歯番部分表示欄8A221に表示された「歯番:9 画像切出:LCU1」は、歯番単体表示8A2211(Central incisor)で表示した画像に関する情報を示
すものとする。なお、操作者が例えばマウスによって、表示追加8A321、表示拡大8A322、表示回転8A323、・・・、等を、選択した場合、表示追加8A321では、歯番部分表示欄8A221への部分表示のために歯式・歯番表示データテーブル70へ表示の切り替え処理を行い、表示拡大8A322では、歯番部分表示欄8A221に表示した部分表示の拡大、縮小処理を行い、表示回転8A323では、歯番部分表示欄8A221に表示した部分表示を回転する、・・・、等の処理を行うものとする。
【0039】
同様に、例えば歯式・歯番表示データテーブル70の各歯番格納欄を指定した後、例えば表示切替欄の「合成表示」を指定すると、
図8Bに示す、歯式・歯番表示・合成表示データテーブル8B0のように表示するものとする。この場合、歯番「9」と「24」を指定して「合成表示」を指定したとすると、合成表示欄8B221の合成1表示8B2211、合成2表示8B2212のように、歯番「9」と「24」の歯単体画像を、歯式の該当する位置へ合成して表示するものとする。
【0040】
このように、例えば深層学習によって切り出された歯単体画像を、さまざまな表示形態により観察した後、例えば深層学習による歯番に関する附番に対し、例えば正規の資格等を有する操作者が誤りがあると判断した場合には、例えば歯式・歯番表示データテーブル70の各歯番のなかから、誤っていると判断した歯単体画像を、例えば分析入力装置34の入力装置であるマウスによって指定した後、正しいと判断した歯番欄に移動させることにより、歯単体の画像を移動するものとする。なおこのとき、歯番および歯単体画像に付記された、例えば「Central incisor」という表示を、変更後の歯番に合わせて表示変更してもよい。また、歯番変更により歯単体画像が移動してきた歯番欄に、すでに歯単体画像が貼り付けられている場合には、移動してきた歯単体画像を表示するとともに、従来の歯単体画像を例えば修正管理2欄722等へ移動して表示してもかまわない。さらに、例えば深層学習による歯単体の切り出し処理により、例えば深層学習によって附番できないと判断されている場合にも、上記のように、例えば修正管理2欄722等へ表示してもかまわない。またさらに、例えば深層学習によって附番された結果、複数の歯単体画像に同一歯番が附番された場合、もっとも可能性の高い歯単体画像を該当する歯番欄に表示し、それ以外は、例えば修正管理2欄722等へ表示してもかまわないし、あるいは、同一歯番欄に複数の歯単体画像を重ねて表示してもかまわない。
【0041】
以上、
図8Aに示す歯式・歯番表示・部分表示データテーブル8A0、
図8Bに示す歯式・歯番表示・合成表示データテーブル8B0について説明したが、上記データテーブル8A0、8B0へ情報を格納する処理は、歯式・歯番表示データテーブル70のよる処理に準ずるものとする。
【0042】
次に、上記のように、例えば深層学習によって切り出された歯単体画像情報に関し、例えば操作者によって歯番を修正した情報を含む歯番情報を格納する、歯番情報一覧90について、
図9に従って説明する。歯番情報一覧90は、歯番管理の対象となる切出画像コード等を格納する歯番情報一覧コード欄91、管理内容を格納する歯番情報一覧管理欄92、歯番情報一覧の各種情報を格納する、歯番別情報1欄9301、歯番別情報2欄9302、歯番別情報3欄9203、・・・等を備えている。さらに歯番情報一覧管理欄92は、番号欄921、画像コード欄922、変更1欄923、変更2欄924、・・・、またさらに、歯番情報一覧管理欄92は、変更内容欄9201、変更日付欄9202、・・・等を、さらに備えて構成される。なお、歯番情報一覧90は、例えば分析装置メモリ31に格納されたプログラムに従って分析装置プロセッサ32により、関連する情報から算出した情報、または、分析出力装置33のディスプレイに表示する歯番情報一覧設定画面(図示せず)に従って、例えば分析システム30の分析入力装置34のキーボードから操作者により入力された情報を、分析装置メモリ31に格納されたプログラムに従い、分析装置プロセッサ32により、分析装置メモリ31上に格納するものとする。また、歯番情報一覧設定画面(図示せず)は、歯番情報一覧90と同一形式を有するものとする。さらに、必要に応じて、歯番情報一覧90の内容に従った歯番情報一覧表示画面(図示せず)を、例えば分析システム30の分析出力装置33、管理システム20の管理出力装置23に表示するものとする。なお、歯番情報一覧90は、管理システム20側で入力、メモリ格納してもかまわない。また、分析システム30側で入力、格納した情報を、例えばネットワーク10を介して、管理システム20側に送信してもかまわないし、管理システム20側で入力、格納した情報を、分析システム30側に送信してもかまわない。
【0043】
次に、
図9に従って、歯番情報一覧90の各欄へ情報を格納する手順について説明する。まず、例えば画像分析管理データテーブル40の画像切り出し欄4302に「有:・・・」という情報が格納されていて歯単体の画像切り出し処理を行う場合、切り出し処理ごとに歯番情報一覧90を作成することとして、画像切り出しの対象となる画像コードが、例えばSPX16001で、歯番情報一覧の作成を行った日付が2016年10月1日であった場合、歯番情報一覧コード欄91には、例えば「歯番情報一覧 切出画像コード:SPX16001 日付:2016.10.01」という情報を格納する。次に、歯番情報一覧管理欄92の、番号欄921には例えば「番号」、画像コード欄922には例えば「画像コード」、という情報を、また、変更内容欄9201には例えば「変更内容」という情報を、それぞれ格納する。さらに、歯番別情報1欄9301の、番号欄921には例えば「1」、歯番別情報2欄9302の、番号欄921には例えば「2」、歯番別情報3欄9303の、番号欄921には例えば「3」、・・・、という情報を順次格納する。次に、歯番別情報1欄9301の、画像コード欄922には、例えば深層学習によって歯単体に関する画像を切り出し、さらに歯番認識処理を行った結果、例えば深層学習として最初に認識した画像の歯が右上の一番奥に位置する歯で、上右8:RMU3という画像コードを附番した場合、例えば「上右8:RMU3」という情報を格納する。以下同様に、歯番別情報2欄9302の、画像コード欄922には、2番目に歯番認識処理した画像の歯が右上の2番目の奥に位置する歯で、上右7:RMU2という画像コードを附番した場合、例えば「上右7:RMU2」という情報を格納し、以下、順次、歯番認識処理した順番に従って、それぞれ画像コードを格納するものとする。
【0044】
このように、
図6に示す分析処理詳細60の歯番認識処理51511によって歯番認識を行った結果に関し、歯番情報一覧90の情報を格納する手順について説明したが、次に、歯番修正処理(人手)51513により歯番の修正を行った場合の、情報の格納手順について説明する。まず、例えば深層学習による歯番の附番処理により、9番目に処理された歯単体の画像が、例えば上左の、前歯として識別された結果、歯番情報一覧90の歯番別情報9欄9309の画像コード欄922には、画像コードとして「上左1:LCU1」という情報が格納され、さらに、例えば深層学習による歯番の附番処理により、24番目に処理された歯単体の画像が、例えば下左の前歯として識別された結果、歯番情報一覧90の歯番別情報24欄9324の画像コード欄922には、画像コードとして「下左1:LCD1」という情報が格納されているときに、例えば
図7の歯式・歯番表示データテーブル70に関する歯式・歯番表示データテーブル表示画面(図示せず)上において、例えば深層学習による左上の前歯と左下の前歯との歯番認識に誤りがあると判断して、例えば操作者がマウス等の操作により、両者を入れ替える処理を行い、その日付が2016年の10月2日であった場合、歯番情報一覧90の歯番別情報欄9309の変更1欄923には、下右の前歯として「下左1」という情報が、歯番別情報欄9324の変更1欄923には、「上左1」、という情報が、それぞれ格納され、変更日付欄9202の変更1欄923には、変更日付として「2016.10.02」という情報が格納されるものとする。ただし、歯番別情報欄9301の変更1欄923のように情報が格納されていない場合、指定される歯の単体画像に関する歯番は、修正が行われなかったことを示すものとする。なお、さらに歯番修正による変更があった場合には、該当する変更2欄924、・・・に順次修正による変更情報を格納するものとする。
【0045】
なお、上記説明では、歯番情報一覧90の各欄の格納情報として、例えば数字による文字コードを格納しているが、例えば独自に設定したコード等の情報であっても、あるいは、文字コード列に、独自に設定したコード等の情報をさらに付加したものであってもかまわない。
【0046】
次に、出力4欄4308に、例えば「歯番修正(人手)結果フィードバック有」という情報が格納されていた場合、歯番情報一覧90に格納された人手による修正に関する情報は、歯番修正結果フィードバック切替処理515131によって学習DB5152に精度向上のための資源としてフィードバックされ、深層学習のさらなる学習が行われる。ただし、上記出力4欄4308に「・・・有」という情報が格納されていない場合には、人手による修正結果は学習DB5152にフィードバックされない。これは、すでに深層学習によって結果が得られていることから、これ以上の学習を現時点で行わないことが、処理時間の短縮となると判断した場合等に、「・・・有」という情報を格納しない。ただし、人手による歯番修正に関する情報を深層学習に学習されるべきと判断した場合には、事後であっても上記出力4欄4308に「・・・有」という情報を格納することにより、学習DBの修正に関する情報が、その時点で送られるものとする。この場合、変更内容のすべてを送るか、あるいは最新の変更内容を送るかを別途選択処理(図示せず)により、選択してもかまわない。また、上記画像切り出し欄4302に格納された情報に従い画像切り出しを行わない場合でも、該欄に「・・・有」という情報が格納されている場合と同様に、例えば事後に学習情報とする等の処理を行ってもかまわない。この場合、画像切り出し欄4302に切り出し無しの場合にも学習DBへのフィードバックを行うかどうかを指示する情報を格納する欄(図示せず)を、例えば画像分析管理データテーブル40に設けてもかまわない。
【0047】
以上、本発明の一実施形態について説明を行ったが、いままでの説明では、たとえば
図1に示すネットワーク10を介して接続される管理システム20および分析システム30から構成されるシステムにおいて本発明を運用するものとして説明しているが、ネットワーク10を介して接続される管理システム20と分析システム30とから成る複数のシステムによって運用しても、あるいは、管理システム20、分析システム30、関連機関システム202等が一体となったシステムとして運用してもかまわない。あるいは、本発明における管理システム20、分析システム30、関連機関システム202等の各システムの有する機能を、他のシステムにより代替補完しあい、結果として本発明と同一の機能を有するシステムとしてもかまわない。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明により、画像分析、特に歯科における画像分析結果を、例えば災害発生時の行方不明者の身元確認に活用することを可能とする。さらに、歯番、歯状態を有効活用することから、医療情報の標準化の促進および定着化に寄与し、歯科のみならず、医療全般における画像分析に応用可能である。また、例えば1枚の画像に含まれる各部位を切り出す処理をも可能とし、この分析、切り出し処理を組み合わせることにより、さらに広範な分野に利用が可能となる。またさらに、深層学習により画像切り出しを行った歯の単体に、それぞれ歯番を附番する処理において、例えば人手によって修正すべきと判断した場合には、人手による修正が可能となり、さらに、この人手による修正内容を、該当する深層学習の学習DBへフィードバックするかどうか、また、フィードバックする場合においても、その時期を設定可能とすることで、さらに柔軟な画像分析システムの構築を可能となる。
【符号の説明】
【0049】
10・・・ネットワーク
20・・・管理システム
30・・・分析システム
40・・・画像分析管理データテーブル
50・・・画像処理概要一覧
60・・・分析処理詳細
70・・・歯式・歯番表示データテーブル
8A0・・歯式・歯番表示・部分表示データテーブル
8B0・・歯式・歯番表示・合成表示データテーブル
90・・・歯番情報一覧