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特許7097574ブレーキ・バイ・ワイヤ式ブレーキシステム用インテグレイテッド・マスタ・シリンダ及びこれを用いたブレーキ・バイ・ワイヤ式ブレーキシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-30
(45)【発行日】2022-07-08
(54)【発明の名称】ブレーキ・バイ・ワイヤ式ブレーキシステム用インテグレイテッド・マスタ・シリンダ及びこれを用いたブレーキ・バイ・ワイヤ式ブレーキシステム
(51)【国際特許分類】
   B60T 11/20 20060101AFI20220701BHJP
   B60T 13/138 20060101ALI20220701BHJP
   B60T 13/68 20060101ALI20220701BHJP
   B60T 8/17 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
B60T11/20 A
B60T13/138 A
B60T13/68
B60T8/17 B
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2019560717
(86)(22)【出願日】2018-04-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-27
(86)【国際出願番号】 IB2018052900
(87)【国際公開番号】W WO2018220453
(87)【国際公開日】2018-12-06
【審査請求日】2021-04-05
(31)【優先権主張番号】102017000057996
(32)【優先日】2017-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】501016696
【氏名又は名称】フレニ・ブレンボ エス・ピー・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト・アリエンティ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア・オドーニ
(72)【発明者】
【氏名】マッシモ・グアランドリス
(72)【発明者】
【氏名】カルロ・カントーニ
【審査官】山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-520459(JP,A)
【文献】特開2015-113035(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 10/00-11/34
B60T 13/00-13/74
B60T 7/12-8/1769
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ本体(16)を有する乗物のブレーキシステム(4)のためのブレーキポンプ(8)において、
前記ブレーキポンプ(8)は、少なくとも第1ブレーキ装置(28)と第2ブレーキ装置(32)に流体を通じて接続可能な第1デリバリ回路(20)及び第2デリバリ回路(24)を有し、
前記第1デリバリ回路(20)は、前記第1ブレーキ装置(28)に流体を通じて接続可能な間接段(36)と、第1制御弁(44)を介してブレーキシミュレータ(48)と少なくとも一つの第2ブレーキ装置(32)に流体を通じて交互に接続可能な直接段(40)とを有し、前記直接段(40)は前記ブレーキシミュレータ(48)又は前記少なくとも一つの第2ブレーキ装置(32)に交互に接続して前記ブレーキシミュレータ(48)及び前記少なくとも一つの第2ブレーキ装置(32)を作動し、
前記第2デリバリ回路(24)は、前記第1制御弁44によって遮られており、前記第1デリバリ回路(20)の前記直接段(40)に交互に接続して前記第2ブレーキ装置(32)を作動するようになっており、
前記ポンプ本体(16)は、ブレーキ流体が流れないように分離されており且つ前記ブレーキ流体とは異なる作動流体が流れる流体作動回路(60)に接続された入力接続部(56)を有し、
前記ポンプ本体(16)は第1フロート(72)及び第2フロート(76)を収容しており、前記第1フロート(72)は入力側が手動作動装置(14)に接続可能であり、記第1フロート(72)と前記第2フロート(76)は出力側が前記第1デリバリ回路(20)の前記直接段(40)と前記間接段(36)にそれぞれ流体が流れるように接続されており、
前記ポンプ本体(16)は、入力側が前記流体作動回路(60)の前記入力接続部(56)に動作上接続されて出力側が前記第2デリバリ回路(24)に動作上接続された第3フロート(96)を収容している、ブレーキポンプ(8)。
【請求項2】
前記第1フロート(72)と前記第2フロート(76)は、直列に配置されており、第1作動ストロークと第2作動ストロークに従って、軸方向(X-X方向)に平行な方向に移動可能である、請求項1のブレーキポンプ。
【請求項3】
前記第3フロート(96)は、第3ストロークに沿って、軸方向(X-X方向)に平行で且つ前記第1フロート(72)の第1作動ストロークと前記第2フロート(76)の第2ストロークに対してオフセットした方向に移動可能である、請求項1のブレーキポンプ。
【請求項4】
前記第1フロート(72)は、前記ポンプ本体(16)の第1デリバリ室(84)の中でスライドするように収容された第1ポンプヘッド(80)を有し、
前記第2フロート(76)は、前記ポンプ本体(16)の第2デリバリ室(92)の中でスライドするように収容された第2ポンプヘッド(88)を有し、
前記第1デリバリ室(84)と前記第2デリバリ室(92)は、互いに流体が流れないように分離されており、
前記第1ポンプヘッド(80)と前記第2ポンプヘッド(88)は直列に設けられている、請求項1から3のいずれかのブレーキポンプ。
【請求項5】
前記ポンプ本体(16)は、入力側が前記流体作動回路(60)に接続された作動チャンバ(100)の領域を定めており、
前記作動チャンバは、前記第3フロート(96)の第3ポンプヘッド(108)と機械的に接続された前記第3フロート(96)の作動ヘッド(104)を収容しており、
前記第3ポンプヘッド(108)は、出力側が前記第2デリバリ回路(24)に接続された前記ポンプ本体(16)の第3デリバリ(112)に収容されている、請求項4のブレーキポンプ。
【請求項6】
前記作動チャンバ(100)と前記第3デリバリ室(112)は、流体が流れないように分離されており、それぞれ異なる流体が充填されている、請求項5のブレーキポンプ。
【請求項7】
前記作動チャンバ(100)は、前記ポンプ本体(16)の前記第1デリバリ室(84)及び前記第2デリバリ室(92)との間で流体が流れないように分離されている、請求項5又は6のブレーキポンプ。
【請求項8】
前記第1制御弁(44)は分流装置(52)を有し、前記第1デリバリ回路(20)の直接段(40)を、前記ブレーキシミュレータ(48)又はブレーキ装置(12)に、交互に且つ排他的に接続する、請求項1から7のいずれかのブレーキポンプ。
【請求項9】
前記第2デリバリ回路(24)は、制御ユニット(10)に動作上接続され、前記制御ユニット(10)からの指令を受けて前記分流装置(52)を制御する、第3制御弁(116)を有する、請求項8のブレーキポンプ。
【請求項10】
乗物用のブレーキシステム(4)であって、前記ブレーキシステムは、
ブレーキ流体を収容する第1デリバリ回路(20)と第2デリバリ回路(24)を備えた請求項9のブレーキポンプ(8)と、
少なくとも第1ブレーキ装置(28)と第2ブレーキ装置(32)と、
前記第1ブレーキ装置(28)と前記第2ブレーキ装置(32)から切断された閉鎖分岐(46)とを備えており、
前記第1デリバリ回路(20)の前記間接段(36)は、前記第1ブレーキ装置(28)に流体接続されており、前記直接段(40)を前記閉鎖分岐(46)又は少なくとも一つの前記第2ブレーキ装置(32)を作動するために少なくとも一つの前記第2ブレーキ装置(32)を交互に接続するように、前記直接段(40)は前記第1制御弁(44)を介して前記閉鎖分岐(46)と前記少なくとも一つの第2ブレーキ装置(32)に交互に流体接続可能であり、
前記ブレーキシステムはまた、
前記ブレーキ流体異なり且つ前記ブレーキ流体から分離された作動流体が流れる流体作動回路(60)によって前記ブレーキポンプ(8)に動作上接続された自動流体作動ユニット(64)と、
前記ブレーキシステム(4)の動作を司る、前記ブレーキシステム(4)の少なくとも一つの制御ユニット(10)とを備えており、
前記ポンプ本体(16)の前記第1フロート(72)は入力側が手動作動装置(14)に動作上接続されており、前記第1フロート(72)と前記第2フロート(7)は出力側が前記第1デリバリ回路(20)の前記直接段(40)と前記間接段(36)にそれぞれ流体接続されている、乗物用ブレーキシステム。
【請求項11】
前記第1制御弁(44)は、前記制御ユニット(10)に動作上接続されており、自動作動状態で、前記第1デリバリ回路(20)の前記直接段(40)において加圧された前記ブレーキ流体が前記閉鎖分岐(46)に送られて前記直接段(40)が前記第2ブレーキ装置(32)から切断される、請求項10の乗物用ブレーキシステム。
【請求項12】
前記第1制御弁(44)は、前記制御ユニット(10)に動作上接続されて前記制御ユニット(10)によって制御され、手動作動状態において前記第1デリバリ回路(20)の前記直接段(40)の加圧された前記ブレーキ流体が前記ブレーキシミュレータ(48)を回避して前記第2ブレーキ装置(32)に送られる、請求項10又は11の乗物用ブレーキシステム。
【請求項13】
前記自動流体作動ユニット(64)は、前記第1デリバリ回路(20)の前記直接段(40)と前記間接段(36)の中の圧力の少なくとも2倍の圧力で前記作動流体を加圧して前記第3フロート(96)を作動するのに適した高圧ポンプを有する、請求項10から12のいずれかの乗物用ブレーキシステム。
【請求項14】
前記自動流体作動ユニット(64)は第2制御弁(68)を有し、
前記第2制御弁(68)は、前記制御ユニット(10)に動作上接続されて前記制御ユニット(10)から指令され、前記第3フロート(96)の動きを制御して、出力側が前記第2デリバリ回路(24)に接続された前記ポンプ本体(16)の第3デリバリ室(112)に必要な圧力を生成する、請求項10から13のいずれかの乗物用ブレーキシステム。
【請求項15】
ユーザによるブレーキ動作に対する要求を前記制御ユニット(10)に通知するために、前記制御ユニット(10)に動作上接続された流体圧力センサが前記ブレーキシミュレータ(48)に設けられている、請求項10から14のいずれかの乗物用ブレーキシステム。
【請求項16】
前記第2デリバリ回路(24)は、前記制御ユニット(10)に動作上接続されて前記分流装置(52)を制御するように指令される第3制御弁(116)を有する、請求項10から15のいずれかの乗物用ブレーキシステム
【請求項17】
前記第1デリバリ回路(20)と前記第2デリバリ回路(24)はそれぞれ、前記乗物の第1車軸に配置された一対の第1ブレーキ装置(28’、28”)と前記乗物の第2車軸に配置された一対の第2ブレーキ装置(32’、32”)に流体接続されている、請求項10から16のいずれかの乗物用ブレーキシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキ・バイ・ワイヤ式ブレーキシステム用のインテグレイテッド(統合)・ブレーキポンプ及びその乗物用ブレーキ・バイ・ブレーキシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特に、レーシング用の車に搭載される極めてパワフルな運動エネルギ回収システム(KERS)の人気により、再生ブレーキと散逸ブレーキを自動的に調和させることができるシステムを提供することが必要になった。再生ブレーキは、ブレーキをかけている間にエネルギを回収できるシステムで、乗物によって失われる運動エネルギを、再生される及び/又は貯蔵される電気エネルギに変換する。一方、散逸ブレーキは、乗物の運動エネルギを、典型的にはディスクブレーキキャリパ、ブレーキパッド、及びディスク等のブレーキ装置の熱エネルギ(すなわち、熱)に変換(散逸)する伝統的なシステムである。
【0003】
このようなシステムは「ブレーキ・バイ・ワイヤ」式のアクチュエータによって、伝統的(散逸)ブレーキシステムの動作を操作する。換言すれば、ユーザは、ブレーキシステムに流体を介して接続された(流体接続された)システムを加圧するレバー又はペダルを直接作動することによってブレーキ装置に直接指令することがない。むしろ、レバー又はペダルの作動によって発揮される、ユーザによって要求されたブレーキングが読み取られ、関係するアクチュエータによってブレーキ装置の対応する動作に変換される。
【0004】
短い作動時間(ブレーキシステムにおける圧力が最大圧力に達するまでの0.1~0.2秒)は、これらのアクチュエータが瞬間的に大きなパワーを要求し、レーシングカーについて話せばトラックを一周するために低い平均電力が要求される。
【0005】
また、レーシングにおいては、アクチュエータの質量が基本的な役割を果たし、できるだけ制限されなければならない。
【発明の概要】
【0006】
したがって、従来、レーシングカーの分野では、瞬間的に大きなパワーを得るために又低供給電力の必要から、大型で大質量の電気部品が設けられており、そのことは競争の激しい分野には適用できないものであった。
【0007】
所望の性能を達成するために要素質量があまりに大きいのに対し、受容可能な質量を達成するためにはコンポーネントが必要なアクチュエータのパワーを保証できない、という明らかに技術的に相反する問題が残る。
【0008】
従来技術を参照して説明した欠点や製薬を解消する必要性、すなわち、そのようなシステムが適用される乗物の性能を落とさないために、ハイパワー、短い作動時間、及び低質量コンポーネントを保証するブレーキシステムという必要性、があった。
【0009】
また、レーシングカーで利用できる空間は狭いため、ブレーキ装置のコンポーネントの全体寸法をできるだけ減らすことが必要であった。
【0010】
また、自動制御を有するブレーキシステムは、安全上の理由から、自動制御及び/又は電気回路が故障したときでも、常に最大の効率と信頼性が確保されなければならない。したがって、電気系統が故障した場合でも、常に信頼性と正しいブレーキングを保証するブレーキシステムを提供する必要があった。
【0011】
このような要求は、請求項1に係る乗物用自動制御ブレーキシステムによって得られる。
【0012】
特に、上述の要求は、ポンプ本体を有する乗物用ブレーキシステムのためのブレーキポンプによって叶えられる。
このブレーキポンプは、少なくとも第1ブレーキ装置と第2ブレーキ装置に流体を通じて接続可能な第1デリバリ回路及び第2デリバリ回路を有し、
前記第1デリバリ回路は、前記第1ブレーキ装置に流体を通じて接続可能な間接段と、第1制御弁を介してブレーキシミュレータと前記少なくとも一つの第2ブレーキ装置に流体を通じて交互に接続可能な直接段とを有し、前記直接段は前記ブレーキシミュレータ又は前記少なくとも一つの第2ブレーキ装置に交互に接続して前記前記ブレーキシミュレータ及び前記少なくとも一つの第2ブレーキ装置を作動し、
前記第2デリバリ回路24は、第1制御弁によって遮られており、第1デリバリ回路の直接段に交互に接続して第2ブレーキ装置を作動し、
前記ポンプ本体は、前記ブレーキ流体が流れないように分離されており且つ前記ブレーキ流体とは異なる作動流体が流れる流体作動回路に接続された入力接続部を有し、
前記ポンプ本体は、入力側が手動作動装置に動作上接続され且つ出力側が前記第1デリバリ回路の直接段及び間接段に動作上流体接続された第1と第2フロートを収容しており、
前記ポンプ本体は、入力側が前記流体作動回路の前記入力接続部に動作上接続されて出力側が前記第2デリバリ回路に動作上接続された第3フロートを収容している。
【0013】
一つの実施形態によれば、前記第1フロートと前記第2フロートは、直列に接続されており、軸方向に平行な第1と第2作動ストロークにしたがって移動可能である。
【0014】
一つの実施形態によれば、前記第3フロートは、軸方向に平行で且つ前記第1と第2フロートの第1と第2ストロークに対してオフセットした第3作動ストロークに沿って移動可能である。
【0015】
一つの実施形態によれば、前記第1フロートは、前記ポンプ本体の第1デリバリボリューム(室)内に、スライドするように収容された第1ポンプヘッドを有する。前記第2フロートには、前記ポンプ本体の第2デリバリボリューム(室)内に、スライドするように収容された第2ポンプヘッドが設けられている。前記第1と第2デリバリボリューム(室)は、流体が移動しないように互いに分離されており、前記第1と第2ポンプヘッドは、直列に配置されている。
【0016】
一つの実施形態において、前記ポンプ本体(16)は作動チャンバを定めており、
前記作動チャンバは、入力側が前記流体作動回路(6)に接続された作動チャンバ(100)の領域を定めており、
前記作動チャンバは、前記第3フロートの第3ポンプヘッドと機械的に接続された前記第3フロートの作動ヘッドを収容しており、
前記第3ポンプヘッドは、出力側が前記第2デリバリ回路に接続された前記ポンプ本体の第3デリバリボリュームに収容されている。
【0017】
一つの実施形態において、前記作動チャンバ(100)と前記第3デリバリボリューム(室)(112)は、流体が流れないように分離されており、それぞれ異なる流体が充填されている
【0018】
一つの実施形態において、前記作動チャンバは、前記ポンプ本体の前記第1デリバリボリューム(室)及び前記第2デリバリボリューム(室)との間で流体が流れないように分離されている。
【0019】
一つの実施形態において、前記第1制御弁は分流装置を有し、前記分流装置は、前記第1デリバリ回路の直接段を、前記ブレーキシミュレータ又はブレーキ装置に、交互に且つ排他的に接続する。
【0020】
一つの実施形態において、前記第2デリバリ回路は、前記第1制御弁を指令する第3制御弁を有する。
【0021】
本発明はまた、乗物用ブレーキシステムに関し、該ブレーキシステムは、
前記ブレーキ流体を収容する第1デリバリ回路と第2デリバリ回路を備えたブレーキポンプと、
少なくとも第1ブレーキ装置と第2ブレーキ装置と、
前記第1ブレーキ装置と前記第2ブレーキ装置から切断された閉鎖分岐とを備えており、
前記第1デリバリ回路の前記間接段は、前記第1ブレーキ装置に流体接続されており、前記直接段を前記閉鎖枝又は前記少なくとも一つの第2ブレーキ装置を作動するために前記少なくとも一つの第2ブレーキ装置を交互に接続するように、前記直接段は前記第1制御弁を介して前記閉鎖枝と前記少なくとも一つの第2ブレーキ装置に交互に流体接続可能であり、
前記ブレーキシステムはまた、
前記ブレーキ流体との異なり且つ前記ブレーキ流体から分離された作動流体が流れる流体作動回路によって前記ブレーキポンプに動作上接続された自動流体作動ユニットと、
前記ブレーキシステムの前記動作を司る、前記ブレーキシステムの少なくとも一つの制御ユニットとを備えており、
前記ポンプ本体の前記第1フロートは入力側が手動作動装置に動作上接続されており、前記第1フロートと前記第2フロートは出力側が前記第1デリバリ回路の前記直接段と前記間接段にそれぞれ流体接続されている。
【0022】
一つの実施形態において、前記ポンプ本体の前記第1フロートは入力側が手動作動装置に動作上接続されており、前記第1フロートと前記第2フロートは出力側が前記第1デリバリ回路の前記直接段と前記間接段にそれぞれ流体接続されている。
【0023】
一つの実施形態において、前記第1制御弁は、前記制御ユニットに動作上接続されて前記制御ユニットによって制御され、手動作動状態において前記デリバリ回路の前記直接段の加圧された前記ブレーキ流体が前記ブレーキシミュレータを回避して前記第2ブレーキ装置に送られる。
【0024】
一つの実施形態において、前記自動流体作動ユニットは、前記第1デリバリ回路の前記直接段と前記間接段の中の圧力の少なくとも2倍の圧力で前記作動流体を加圧して前記第3フロートを作動するのに適した高圧ポンプを有する。
【0025】
一つの実施形態において、前記自動流体作動ユニットは第2制御弁を有し、
前記第2制御弁は、前記制御ユニットに動作上接続されて前記制御ユニットから指令され、前記第3フロートの動きを制御して、前記第3デリバリボリューム(室)に前記必要な圧力を生成する。
【0026】
一つの実施形態において、前記閉鎖枝は、前記制御ユニットに動作上接続された流体圧力センサに備えられたブレーキシミュレータで終わっており、ユーザのブレーキ行為に対する要求を前記制御ユニットに信号出力する。
【0027】
一つの実施形態において、前記ブレーキシミュレータは、前記第1フロートの前記第1作動ストロークに弾性的に対向するために、流体貯蔵タンクと弾性手段を備えている。
【0028】
一つの実施形態において、前記第2デリバリ回路は、前記制御ユニットに動作上接続されて該制御ユニットから命令されて前記分流装置を指令する第3制御弁を有する。
【0029】
一つの実施形態において、前記第1と第2デリバリ回路は、第1乗物車軸に配置された一対の第1ブレーキ装置に流体接続され、第2乗物車軸に配置された一対の第2ブレーキ装置に流体接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明の特徴と利点は、好適で且つ非限定的な実施形態の説明からさらに理解される。
図1図1は、本発明の実施形態に係る乗物用ブレーキシステムためのブレーキポンプの斜視図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る乗物用ブレーキシステムためのブレーキポンプの別の角度から見た斜視図を示す。
図3図3は、図1に示す乗物用ブレーキシステムのためのブレーキポンプの断面図を示す。
図4図4は、図1に示す乗物用ブレーキシステムのためのブレーキポンプの異なる平面に沿った断面図を示す。
図5図5は、本発明に係る乗物用ブレーキシステムの概略図を示す。
図6図6は、自動運転状態における、本発明に係る乗物用ブレーキシステムの概略図を示す。
図7図7は、安全運転状態における、本発明に係る乗物用ブレーキシステムの概略図を示す。
【0031】
以下に説明する複数の実施形態の中で共通する要素又は要素部分は、同じ符号で示されている。
【実施形態】
【0032】
図面を参照すると、乗物のブレーキシステムの概要が符号4で示されている。
【0033】
まず初めに、本発明の目的上、乗物は、一般に、任意の型式・大きさ・パワーを有する、二輪・三輪・四輪又はそれ以上の車輪、また2つ又はそれ以上の車軸を有する原動機付乗物を意味するものと理解すべきである。本発明は、限定的ではないが、導入部で説明したように、高性能の四輪の乗物について説明する。
【0034】
乗物4のブレーキシステムは、ブレーキポンプ8と、複数のブレーキ装置12を有する。
【0035】
本発明の目的上、採用しているブレーキ12の型式は無関係である。限定的ではないが、採用するブレーキ装置の型式は、好ましくは、一体型の固定式又は浮動式ディスクブレーキキャリパ又は相互に結び付けられた2つのハーフキャリパである。
【0036】
ブレーキシステム4は、特に、互いに異なる、少なくとも一つの第1ブレーキ装置28と少なくとも一つの第2ブレーキ装置32を有する。
【0037】
ブレーキシステムは、後にさらに説明するように、ブレーキシステムの動作を司る、ブレーキシステムの少なくとも一つの制御ユニット10を有する。
【0038】
ブレーキシステムはまた、少なくとも一つの手動式作動装置14を有する。作動装置14は、例えば、公知の作動レバー又は作動ペダル若しくはボタンを有する。
【0039】
ブレーキポンプ8はポンプ本体16を有する。ポンプ本体16は、第1と第2デリバリ回路20,24を有する。デリバリ回路は、同じブレーキ流体を含み、少なくとも第1と第2ブレーキ装置28,32とこれらの装置を駆動するように流体接続されている。
【0040】
好ましくは、第1と第2デリバリ回路20,24は、乗物の第1車軸に設けられた一対の第1ブレーキ装置28’、28”と、乗物の第2車軸に設けられた一対の第2ブレーキ装置32’、32”に流体接続されている。
【0041】
例えば、第1デリバリ回路20と第2デリバリ回路24のブレーキ流体は、好ましくは高性能システムで使用される特性を有する、業界内で知られている典型的なブレーキ流体である。そのようなブレーキ流体は、合成型ブレーキ流体で、性能変化を防止するために高粘度で気泡が形成し難い特性を有する。このようなブレーキ流体により、ブレーキ装置12,28,32の動作信頼性が得られる。
【0042】
第1デリバリ回路20は、第1ブレーキ装置28に流体接続可能な間接段(ステージ)36と第1制御弁44に途中で妨害される直接段(ステージ)40を有する。
【0043】
第1制御弁44は、ブレーキ装置12,28,32から切断された閉鎖枝(ブランチ)46と、少なくとも一つの第2ブレーキ装置32に交互に流体接続可能である。これにより、第1制御弁44は、交互に、直接段40を、閉鎖枝46に接続するか、又は、少なくとも一つの第2ブレーキ装置32を作動するために該第2ブレーキ装置32に接続する。
【0044】
上述の閉鎖枝46は、ブレーキ装置12,28,32から流体接続されておらず、例えば、後述するブレーキシミュレータ48で終わっている。
【0045】
例えば、第1制御弁44は分流装置52を有する。分流装置52は、第1デリバリ回路20の直接段40を、閉鎖枝46(ブレーキシミュレータ48が有るときはブレーキシミュレータ48)又はブレーキ装置12に、交互に又は排他的に接続する。
【0046】
第2デリバリ回路24は、第1制御弁44によって遮られており、第1デリバリ回路20の直接段40に交互に接続して第2ブレーキ装置32を作動するようになっている。
【0047】
換言すれば、第1制御弁44は、第2ブレーキ装置32を第1デリバリ回路20の直接段40に接続する。この場合、第1制御弁44は、第2デリバリ回路24を第2ブレーキ装置32から接続を断つ。または、第1制御弁44は、第2ブレーキ回路32を第2デリバリ回路24に接続する。この場合、第2制御弁は、第1デリバリ回路20の直接段40を第2ブレーキ装置32から流体的に接続を断ち、直接段40を閉鎖枝46(ブレーキシミュレータ48が存在すればブレーキシミュレータ48)に接続する。
【0048】
一つの実施形態によれば、ブレーキシミュレータ48には、制御ユニット10に動作上接続された圧力変換器又は圧力センサが設けられ、ユーザのブレーキ動作に対する要求信号を制御ユニットに送る。
【0049】
この状態で、ブレーキシミュレータ48の機能により、ユーザによって作動されるマニアル作動装置14によって決められた動作ストロークが実行され、従来のブレーキ装置と同様に、ユーザが所望のブレーキングに調整できるように次第に大きな抵抗感覚をユーザに与える。
【0050】
例えば、そのために、ブレーキシミュレータ48は、弾性的な反動を形成するために、油圧式アキュムレータタンク49と関連する弾性手段51を有する。
【0051】
一実施形態によれば、ブレーキシミュレータ48は、第1デリバリ回路20の直接段40から受けたブレーキ流体を受けて貯蔵するために適した流体貯蔵部である。
【0052】
ポンプ本体16は、流体作動回路60に対する入力接続部56を有する。流体作動回路60には、上述のブレーキ流体とは異なり且つブレーキ流体から分離された作動流体が流れる。
【0053】
流体作動回路60の作動流体は、高圧(数百バールのオーダ)で動作するのに特に適した無機質の流体が好ましい。
【0054】
システムは自動流体作動ユニット64を有する。自動流体作動ユニット64は、流体作動回路60によって、ブレーキポンプ8に動作上接続されている。流体作動回路60には、ブレーキ流体とは異なり、ブレーキ流体から分離された作動流体が流れる。
【0055】
一つの実施形態において、自動流体作動ユニット64は、第1デリバリ回路20の直接段40と間接段36の内側の圧力の約2倍の圧力で作動流体を加圧するのに適した高圧ポンプを有する。
【0056】
一つの実施形態によれば、自動流体作動ユニット64は、同じ乗物の補助装置に命令を送る、乗物の補助回路を有する。この補助装置は、駆動ユニット分配作動システム、駆動ユニット供給システム等の乗物の付属品を有する。
【0057】
例えば、トップレーシングの乗物(例えば、F1)の分野では、ブレーキ装置動作用のパワー生成ユニットとして使用される高圧油圧システムが車に備えられている。
【0058】
その他の分野では、デザイン上又は規制上の選択から、高圧油圧システムは乗物に搭載されず、電気システム(特に、電子油圧システム)を使ってそのような動作が行われる。
【0059】
例えば、一実施形態において、自動油圧作動ユニット64は、作動流体を加圧するポンプに動作上接続された少なくとも一つのモータを有する。モータは、ブレーキシステム4が設けられている例えば乗物の推進ユニットのドライブシャフト又は補助シャフトに動作上接続された動力取り出し装置に代えてもよい。
【0060】
好ましくは、自動油圧作動ユニット64は電子流体ユニットであり、そこではモータは電気モータである。
【0061】
ポンプ本体16は、第1フロート72と第2フロート76を収容している。第1フロート72は、入力側が手動作動装置14に動作上接続可能である。
【0062】
また、第1フロート72と第2フロート76は、出力側が第1デリバリ回路20の直接段40と間接段36にそれぞれ流体接続されている。
【0063】
好ましくは、第1フロート72と第2フロート76は、互いに直列に接続されており、第1差動ストロークと第2作動ストロークに基づいて、軸方向X-Xに平行に移動可能である。
【0064】
第1フロート72には、ポンプ本体16の第1デリバリボリューム(室)84内をスライドするように収容された第1ポンプヘッド80を備えている。
【0065】
第2フロート76は、ポンプ本体16の第2デリバリボリューム(室)92内をスライドするように収容された第2ポンプヘッド88を備えている。
【0066】
第1と第2デリバリボリューム(室)84,92は、互いに流体が流れないように分離されており、第1と第2ポンプヘッド80,88は互いに直列になっている。
【0067】
ポンプ本体16は第3フロート96を収容している。第3フロートは、入力側が流体作動回路60の入力接続部56に動作上接続され、出力側が第2デリバリ回路24に動作上接続されている。
【0068】
第3フロート96は、軸方向X-Xに平行な第3作動ストロークに沿って移動可能で、第1と第2フロート72,76の第1と第2作動ストロークに対してオフセットしている。
【0069】
一実施形態において、ポンプ本体16は作動チャンバ100の範囲を定めている。作動チャンバ100は、入力側において流体作動回路60に流体接続され、第3フロート96の第3ポンプヘッド108に機械的に接続された第3フロート96の作動ヘッド104を収容している。
【0070】
第3ポンプヘッド108は、出力側において第2デリバリ回路24に接続されたポンプ本体16の第3デリバリボリューム(室)112に収容されている。
【0071】
自動流体作動ユニット64は第2制御弁68を有する。第2制御弁68は、制御ユニット10に動作上接続され、第3フロート96の移動を制御する指令を受け、所望の圧力を第3デリバリボリューム(室)112に形成する。
【0072】
作動チャンバ100と第3デリバリボリューム(室)112は、互いに流体が流れないように分離されており、異なる流体が充填されている。
【0073】
作動チャンバ100は、ポンプ本体16の第1と第2デリバリボリューム(室)84.92から流体が流れないように分離されている。
【0074】
一実施形態において、第2デリバリ回路24は第3制御弁116を有する。第3制御弁116は、制御ユニット10に動作上接続されており、分流装置52を制御する指令を受ける。
【0075】
本発明に係る、ブレーキポンプとそれに関連するブレーキシステムの動作を説明する。
【0076】
特に、上述のように、ブレーキシステムは、自動動作状態(図6)と手動動作状態(図7)として定義された2つの異なる動作状態を有する。
【0077】
自動動作状態(図6)において、第1制御弁44は制御ユニット10に動作上接続されており、該制御ユニット10からの信号によって、第1デリバリ回路20の直接段40の圧力ブレーキ流体がブレーキシミュレータ48に送られ、これにより、直接段40が第2ブレーキ装置32から流体の流れが切断される。
【0078】
ユーザは、第2フロート76によって加圧された流体を送る間接段36によって、第1ブレーキ装置を制御する。
【0079】
換言すれば、この状態において、ドライバは、ポンプ本体16の間接段36を介して、ブレーキシステムの一部のみを直接制御する制御する。
【0080】
手動状態(図7)において、第1制御弁44は、制御ユニット10に動作上接続されて該制御ユニット19から指令を受ける。これにより、第1デリバリ回路20の直接段40において加圧されたブレーキ流体が、閉鎖ブランチ46と、ブレーキシミュレータ48が存在するときは該ブレーキシミュレータ48を回避して、第2ブレーキ装置32に送られる。
【0081】
換言すれば、第1フロート72は、油圧流体を加圧して、第2ブレーキ装置32に直接指令する。
【0082】
また、ユーザは、間接段36によって第1ブレーキ装置28を制御し続け、第2フロート76で加圧された流体を第1ブレーキ装置に送る。
【0083】
したがって、手動操作状態において、ユーザは、手動操作装置14を直接操作して第1と第2ブレーキ装置28,32の両方を直接制御する。
【0084】
以上の説明から理解されるように、本発明に係る乗物用のブレーキポンプとブレーキシステムによれば、従来の問題を解消できる。
【0085】
特に、本発明に係る乗物用ブレーキシステムによれば、必要な性能を得るためにコンポーネントの質量が過度に大きく、他方、その大きな質量を受けるために必要な動作パワーをコンポーネントが保証できないという課題に含まれるシステムの技術的矛盾を解消できる。
【0086】
提案された解決策により、高圧油圧システムを備えていない乗物にも油圧装置の利点を利用できる。そのような乗物では、実質的に、ブレーキシステムのアクチュエータを作動する流体を加圧できる特定の電子式油圧ユニットが使用できる。
【0087】
本発明に係るブレーキシステムは、安全条件を保証できる。実際、自動油圧作動ユニットが故障した場合、システムは自動的に手動動作状態(すなわち、安全な操作状態)に切り替わり、手動操作装置の作動を通じて、ユーザによるブレーキ装置の手動制御が保証される。
【0088】
標準状態(すなわち、自動作動状態)において、システムはBBW型操作(すなわち、ブレーキ・バイ・ワイヤ操作)を保証する。これにより、信頼できるパワフルで素早いブレーキが得られ、手動アクチュエータを作動することによってユーザが行うブレーキトルク要求が常に満足される。
【0089】
また、本発明は、従来のブレーキ・バイ・ワイヤ型システムと同じ作動モードを備えた簡単な油圧計画を提供できる。
【0090】
また、本発明は、一つのコンポーネントに、ブレーキ・バイ・ワイヤ型システムのすべての機能(ドライバによって操作されるブレーキポンプを含む。)を提供できる。これにより、ブレーキシステムのコスト、重量、大きさが減少する。
【0091】
これにより、ドライバブレーキポンプはペダルユニットに組み込み据え付けることができ、結果的にシステムの構成が簡単になる。
【0092】
本発明のポンプは特に小型のポンプ本体を有する。このポンプ本体は、油圧操作用コンポーネントと自動ブレーキ・バイ・ワイヤ操作用コンポーネントの両方を統合しており、従来の課題であって重量と寸法の問題を大幅に解消する。
【0093】
実際、上述のように、ポンプ本体はその中に、第1と第2デリバリ回路の一部と、直接段、間接段、第1制御弁、流体作動回路の入力接続部、第3制御弁、及び第1から第3フロートを統合している。
【0094】
明らかに、本発明に係るシステムは、油圧ロッキング現象(ABS)を回避するために、その他の操作機能(例えば自動ブレーキ制御)と簡単且つ好適に統合することもできる。
【0095】
その他及び特定の要求を満足するために、当業者は、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、上述の油圧ポンプとブレーキシステムに数々の変更を加えることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7