(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-30
(45)【発行日】2022-07-08
(54)【発明の名称】インターフェースを含むバルブユニット
(51)【国際特許分類】
F16K 27/02 20060101AFI20220701BHJP
F16K 1/18 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
F16K27/02
F16K1/18 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018029842
(22)【出願日】2018-02-22
【審査請求日】2021-01-06
(32)【優先日】2017-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】515150597
【氏名又は名称】ボーサル エミッション コントロール システムズ エヌベー
(73)【特許権者】
【識別番号】000177612
【氏名又は名称】株式会社ミクニ
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【氏名又は名称】新井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 啓悟
(72)【発明者】
【氏名】ヴィク,ハーセン
【審査官】橋本 敏行
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-227233(JP,A)
【文献】特開2001-050414(JP,A)
【文献】特開2015-090113(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02D 9/00-11/10
F16K 1/00- 1/54
27/00-27/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブの通路を通る燃焼機関の吸気または排気ガスの流量を制御するバルブユニットであって、
バルブハウジング(1)と少なくとも1つのバルブフラップ(2)とを有するバルブを備え、前記バルブユニットが、インターフェース(3)とアダプタ(6)とを更に備え、前記インターフェース(3)が、前記バルブハウジング(1)に接続されると共に、支持体(32)と、前記支持体(32)の遠位端から突出し、前記バルブハウジング(1)から離れるように方向付けられた少なくとも2つの係合脚部(31)を備える係合部分とを有し、
前記アダプタ(6)が、前記インターフェース(3)の前記係合脚部(31)を受容する少なくとも2つの係合オリフィス(61
)を有する接続プレート(62)と、アクチュエータ(7)を保持する装着部分とを有し、
前記アダプタ(6)の前記接続プレート(62)の前記少なくとも2つの係合オリフィス(61)がそれぞれ、前記インターフェース(3)の前記係合部分の対応する前記少なくとも2つの係合脚部(31)を係合するように構成された、バルブユニット。
【請求項2】
前記アダプタ(6)の少なくとも前記接続プレート(62)が板金で作られた、請求項1に記載のバルブユニット。
【請求項3】
前記インターフェースが、各係合脚部(31)への移行部において前記支持体(32)の遠位端に配置された肩部(35)を備え、前記肩部(35)に対して前記アダプタ(6)の前記接続プレート(62)が当接する、請求項1または2に記載のバルブユニット。
【請求項4】
前記係合脚部(31)が、自動心出し式であり、前記接続プレート(62)にある前記係合オリフィス(61)と形状嵌めまたは締まり嵌めされる、請求項1から3のいずれか一項に記載のバルブユニット。
【請求項5】
前記アダプタ(6)の前記接続プレート(62)が、締まり嵌めによって前記係合脚部(31)に機械的に取り付けられるか、または前記係合脚部(31)に溶接される、請求項1から4のいずれか一項に記載のバルブユニット。
【請求項6】
前記インターフェース(3)が、前記バルブハウジング(1)との一個片構造として形成される、請求項1から5のいずれか一項に記載のバルブユニット。
【請求項7】
前記インターフェース(3)が付加的製造によって前記バルブハウジング(1)上に付加される、請求項1から6のいずれか一項に記載のバルブユニット。
【請求項8】
前記インターフェース(3)が、バルブハウジング幅(D)以下のインターフェース幅(d)を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載のバルブユニット。
【請求項9】
前記インターフェース(3)が、少なくとも2つの非対称的に構成された係合脚部(31)を備える、請求項1か
ら8のいずれか一項に記載のバルブユニット。
【請求項10】
前記インターフェース(3)が
、少なくとも3つの同一線上にない係合脚部(31)を備える、請求項1から9のいずれか一項に記載のバルブユニット。
【請求項11】
前記インターフェース(3)が、少なくとも1つのデイタム点(33
)を備える、請求項1から10のいずれか一項に記載のバルブユニット。
【請求項12】
前記アダプタ(6)に固定的に装着されたアクチュエータ(7)を更に備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のバルブユニットを備えるバルブアセンブリ。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか一項に記載のバルブユニットを管状パイプに接続する方法であって、
前記バルブハウジング(1)の入口および出口を管状パイプに溶接するステップと、続いて、
前記接続プレート(62)の前記係合オリフィス(61)を前記インターフェース(3)の前記係合部分の前記係合脚部(31)と係合することによって、前記アダプタ(6)を前記インターフェース(3)上に配置するステップと、続いて、
前記アダプタ(6)を前記インターフェース(3)の前記係合脚部(31)に取り付けるステップとを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルブの通路を通るガスの流量を制御するモジュール式バルブユニットであって、インターフェースと、インターフェースと係合するアダプタとを備える、バルブユニットに関する。本発明は更に、バルブユニットとアクチュエータとを備えるバルブアセンブリに関する。本発明また、本発明によるバルブユニットを、管状パイプに、特に燃焼機関の吸気または排気用の管状パイプシステムに接続する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車業界は、燃料消費の低減、汚染物質排出量の低減、ノイズレベルの低減に向けて、能動排気構成要素の統合へと益々方向付けられている。これら非常に慎重を期する要件を目的とした重要な特徴は、特定の燃焼機関および車両用途向けの排気バルブの設計である。
【0003】
特に、一般にエンジンの部分負荷運転中に発生する気筒停止技術を備えた、燃焼機関の排気システムで特に使用される、能動バルブが排気システムに適用されることが増えている。部分負荷下で、これらのエンジンは、ノイズの大幅な悪化に結び付く1つまたは複数の気筒を遮断する。能動音響バルブ、一般に能動音響バタフライバルブが、この目的に使用される。音響バルブは、車両運転条件に応じてノイズ低減を最適化するため、アクチュエータによって、全閉から任意の中間位置を経て全開位置へと切り替えることができる。したがって、能動音響バルブによって、内燃機関の全ての運転条件における最適ノイズレベルが可能になる。
【0004】
適切なバルブの設計に関する開発努力に加えて、各バルブは、特にアクチュエータの供給業者に関する自動車業界の要求に応じて、異なるアクチュエータと組み合わされてもよい。同じバルブに対して、いくつかの異なるアクチュエータ供給業者が選択されることがある。したがって、同じバルブが異なるアクチュエータと対にされることがあり、バルブを各アクチュエータに適合させるための大変な開発努力につながる。それに加えて、バルブ/アクチュエータの各対を連続生産する前に検証しなければならない。大量生産の場合、かかる開発および検証の努力は取るに足りないものであり得る。しかしながら、生産量が少量であり、様々なバルブ/アクチュエータの組み合わせの開発および検証のコストが、生産量に比べて顕著である、特定の分野が存在する。
【0005】
具体的には、気筒停止技術を備えた燃焼機関、または高出力エンジンにおいて、排気システム内にバルブユニットを使用することは、生産量が比較的少量であることから特に困難であり、時間のかかる開発および検証の努力につながり、結果としてかかるバルブユニットの少ない販売量と比較してコストが高くなる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、上述の欠点を克服するバルブユニットを提案すること、および改善されたバルブユニットを提供することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらおよび他の目的は、独立請求項の特徴によって指定されるような、本発明によるバルブユニット、および本発明によるバルブユニットを管状パイプシステムに接続する方法によって達成される。本発明によるバルブユニットの更なる利点は、従属請求項の主題である。
【0008】
特に、インターフェースと、インターフェースと係合するアダプタとを備える、モジュール式バルブユニットが提案される。
【0009】
添付の特許請求の範囲を含む明細書全体を通して、文脈において別段の明示がない限り、単数形「a」、「an」、および「the」は複数形を含む。また、特徴が「or」という用語と組み合わされる場合は常に、その「or」という用語を排他的であるものとして理解すべきであることが明細書から明白でない限り、「or」という用語は「and」も含むものと理解される。
【0010】
本発明は、バルブの通路を通る燃焼機関の吸気または排気ガスの流量を制御するバルブユニットに関し、バルブユニットは、バルブハウジングと少なくとも1つのバルブフラップとを有するバルブを備え、バルブユニットは、インターフェースとアダプタとを更に備え、インターフェースは、バルブハウジングに接続されると共に、支持体と、支持体の遠位端から突出し、バルブハウジングから離れるように方向付けられた少なくとも2つの係合脚部を備える係合部分とを有し、アダプタは、インターフェースの係合脚部を受容(もしくは係合)する少なくとも2つの係合オリフィス、特に貫通穴を有する接続プレートと、アクチュエータを保持する装着部分とを有し、アダプタの接続プレートの少なくとも2つの係合オリフィスはそれぞれ、インターフェースの係合部分の対応する少なくとも2つの係合脚部を係合するように構成される。
【0011】
「遠位側」という用語は、バルブハウジングから離れている支持体の部分を説明するのに使用される。したがって、遠位側は、インターフェースの支持体の末端を指す。係合脚部を参照して使用されるとき、「遠位側」はまた、係合脚部の末端を示す。係合脚部は、ビーズまたはピンであってもよく、例えば円形もしくは長方形、または細長いタブであってもよい。特に、接続プレートは、インターフェースの係合脚部を係合するように構成される。
【0012】
特に、少なくとも1つのバルブフラップは回転軸を有し、係合脚部は、支持体から脚部の遠位端まで、回転可能なバルブフラップの回転軸に平行な方向で配置される。係合脚部は、直方体の形状を有するビーズで形成されてもよく、または円筒状もしくは楕円形状、または他の任意の適切な形状を有してもよい。
【0013】
アダプタの接続プレートにある係合オリフィスは、特に貫通穴であってもよく、そこを通ってインターフェースの係合脚部が延在してもよい。このことには、インターフェースに対するアダプタの溶接または他の機械的締結が、接続プレートの上に直接アクセスすることによって単純化されるという利点がある。
【0014】
本発明によるバルブユニットには、時間とコストがかかる開発ステップおよび検証試験を実行する必要なく、またより少ないツーリングで、異なるアクチュエータを異なるサイズおよび形状の様々なバルブハウジングと対にすることが可能になる、モジュール式のコンセプトを提供するという利点がある。バルブハウジングの直径は、一般に40mm~80mm、特に45mm~70mm、非常に詳細には50mm~70mmの範囲であり、一方でバルブハウジングの幅は、一般に30mm~40mmの範囲である。それに加えて、モジュール式のコンセプトによって、より多数のモジュール式バルブユニットを製造することが可能になり、それによって、より多量の生産量よりも、例えば開発、検証、またはツーリングのコストが償却される。標準化された係合部分を有する特定のインターフェースが開発されれば、任意のサイズおよび形状のバルブハウジングと対にすることができるインターフェースとして使用することができる。標準化された係合部分とは、接続プレートの係合オリフィスにおける特定の標準化された構成を係合するように、係合脚部が標準化されることを意味する。アダプタは、その一部において、標準化された係合部分を一方の側で係合するように構成され、それに加えて、特定のアクチュエータを他方の側で受容(または係合)するように構成される。したがって、1つの特定のインターフェースに対して、例えばアクチュエータの供給業者に関連する自動車業界の要求に応じて、異なるアクチュエータを保持するいくつかのアダプタが開発されてもよい。したがって、アクチュエータの他方の側はインターフェースの標準化された係合部分を係合するように構成されているので、アクチュエータに対応するアダプタを選ぶことによって、1つの同一のバルブユニットに対して異なるアクチュエータが使用されてもよい。
【0015】
同様に、アダプタが特定のアクチュエータを保持するように構成されれば、異なるサイズおよび形状のバルブハウジングを、インターフェースの標準化された係合部分と対にすることができ、それが次いで、アダプタの接続プレートを適宜係合することができる。したがって、バルブユニットのコストがかかる開発および検証の必要なく、またモジュール式バルブユニットのより多量の生産量を必要とせず、様々なサイズおよび形状を有する異なるバルブハウジングを、広範なアクチュエータと対にすることができる。
【0016】
したがって、本発明によるバルブユニットによって、開発要件および全体コストを低減し、またコンパクトな構造で、最大限のモジュール性が可能になる。
【0017】
本発明のこの態様によるバルブユニットの別の利点は、最大の共通する基礎的要素を使用して、少ない開発の必要性で、高いモジュール性と、既存のバルブコンセプトへの、または1つのバルブコンセプトから別のものへの効率的な移行が可能になる点である。
【0018】
更に、本発明によるバルブユニットによって、バルブ入口からバルブ出口までの幅であるバルブハウジング幅以下の、バルブハウジング幅と同じ方向での一方の末端から他方の末端までのインターフェースの幅であるインターフェース幅を有する、インターフェースの簡単な製造が可能になる。かかるバルブユニットは、バルブユニットを管状パイプに取り付けるために、例えば溶接するために、特に良好にアクセス可能である。それに加えて、インターフェース幅がバルブハウジング幅以下であるように選択された場合、インターフェースおよびバルブハウジングの移行部における継ぎ目と、バルブハウジングに対する管の溶接接続部との干渉が防止される。
【0019】
接続プレートは、平坦であるか、または他の任意の平面曲線をたどってもよい。後者は、係合脚部および肩部が1つの面内ではなく異なるレベルに位置して、アダプタの1つの位置決めのみを可能にすることによってアダプタが不適正な位置で装着されるのを防止する、ポカヨケ構造を形成する場合に有利なことがある。しかしながら、平坦な接続プレートの方が湾曲した接続プレートよりも製造が簡単である。それに加えて、肩部は1つの同じ面に対して平行である必要はない。
【0020】
特に、少なくとも1つの係合脚部、特に各係合脚部は、バルブフラップの回転軸に直交する方向で伸長されてもよい。この配置は、アダプタの接続プレートの安全で簡単な係合のために特に有利である。特に、少なくとも2つの係合脚部は、互いに異なる寸法または形状を有して、不適正な位置でのアダプタの組立てを防止するポカヨケ構造を可能にしてもよい。1つの特定の配置は、線接触と、線接触と同一線上にない少なくとも第2の接触とを有する、少なくとも1つの係合脚部であってもよい。第2の接触は、線接触または点接触であってもよい。
【0021】
係合脚部は、有利には、バルブフラップの回転軸に平行な方向で支持体から突出し、それによってインターフェース上へのアダプタの簡単な位置決めを可能にしてもよい。
【0022】
本発明によるバルブユニットによって、剛性に関してインターフェースの支持体を最適化する一方で、アクチュエータの熱負荷は最小限にし、シャフト結合器を保護し、材料使用量および重量は最適にする、更なる設計の自由度が可能になる。
【0023】
本発明によるバルブユニットの別の態様によれば、少なくともアダプタの接続プレートは板金である。
【0024】
接続プレートに板金を使用することによって、特に、接続プレートに係合オリフィスを形成すること、および装着部分を統合することに関して、アダプタを簡単に製造することが可能になる。特に、装着部分は、接続プレートが作られる板金の延長部である突出部によって形成されてもよい。特に、少なくとも接続部分が作られる板金は、0.5mm以上、特に1mm~3mmの範囲の厚さを有する。
【0025】
本発明によるバルブユニットの別の態様によれば、インターフェースは、特に、各係合脚部への移行部において支持体の遠位端に配置された肩部を備えてもよく、組み立てられた状態の最終位置では、その肩部に対してアダプタの接続プレートが当接する。肩部は、例えば接続プレートをインターフェースに取り付ける前に、簡単な停止部を形成することによって、特に係合方向で、アダプタを精密に位置決めする助けとなる。肩部は、係合脚部の方向に直交する方向で支持体からの突出によって、またはインターフェースの支持体の壁によって、または1つの係合脚部を別の係合脚部に接合するインターフェースの支持体にある支柱もしくはバーによって形成されてもよい。
【0026】
インターフェースは、周囲の雰囲気がインターフェースの内部容積を自由に出入りできるようにすることによって、周囲の雰囲気、特に周囲空気によって、インターフェースの内部空間を冷却することを可能にする、開口部を備えてもよい。
【0027】
支持体によって、インターフェースの剛化、および熱伝導の最適化が可能になる。支持体の最適化には、要件に応じたインターフェースの剛性の微調整、および熱伝導率の低減において本質的な役割を有する。インターフェースは、(支持体から係合脚部への移行部において)支持体の遠位端に肩部を備えてもよい。したがって、本発明による構造によって、剛性に関してインターフェースの支持体を最適化する一方で、アクチュエータの熱負荷は低減し、シャフト結合器を保護し、材料使用量および重量は最適にする、更なる設計の自由度が可能になる。
【0028】
本発明によるバルブユニットの更なる態様によれば、アダプタは、アクチュエータを固定的に保持するように構成される。アダプタに対するアクチュエータの固定は、一般的に、アクチュエータの有用度を可能にするねじまたはボルトの接続によって行われるが、リベットもしくは接着剤または当該分野で知られている他の任意のタイプの適切な接続によっても行われる。
【0029】
特に、アダプタは、アクチュエータをアダプタに対して簡単にしっかりと取り付けるため、アクチュエータを取り付ける少なくとも1つの装着部分を更に備える。装着部分は、特に、バルブハウジングから離れる方向で接続プレートから突出する突出部によって形成されてもよい。
【0030】
更に、本発明によるバルブユニットの別の態様によれば、少なくとも1つのバルブフラップは回転軸を有し、接続プレートは平坦であってバルブフラップの回転軸に直交して配置される。
【0031】
接続プレートがバルブフラップの回転軸に直交して配置されることによって、アクチュエータをアダプタ上に直接固定し、バルブフラップを正確に調節することが可能になる。
【0032】
本発明によるバルブユニットの別の態様によれば、係合脚部は、自動心出し式であり、アダプタの接続プレートにある係合オリフィスと形状嵌めまたは締まり嵌めされる。
【0033】
締まり嵌めは、部品を組み立てた後の係合部分間の摩擦によって達成される、アダプタとインターフェースとの間の締結であり、形状嵌めは、係合部分(係合脚部および係合オリフィス)間でアダプタおよびインターフェースを摩擦なしで正確に配置するためのものである。アダプタとインターフェースとの間の締まり嵌めは、一般に、係合脚部が嵌る、アダプタの接続プレートの係合オリフィスの内寸をわずかに上回る、係合部分の係合脚部の外寸を設計することによって得られる。形状嵌めは、遊びを有して係合部分(係合脚部および係合オリフィス)が集合する、アダプタおよびインターフェースの正確な配置のためのものである。締まり嵌めは、例えば溶接によって、アダプタの接続プレートをインターフェースの係合部分に機械的に取り付けるまで、インターフェースおよびアダプタを共に保持するようなものであってもよく、それによって、アダプタが取付けステップまで意図される位置で固定される。
【0034】
この実施形態は、アダプタの接続プレートが自動心出し式の係合脚部上に装着され、アセンブリジグが不要なので、特に有利である。特に、係合脚部が接続プレートの係合オリフィスと締まり嵌めされているとき、例えば溶接によるアダプタの固定は、アダプタの位置決めに関して特に注意を払う必要がない。
【0035】
係合脚部の自動心出し能力は、一方の側では形状嵌めまたは締まり嵌めされることによって、他方の側では係合脚部の先細端部によって達成される。特に、係合脚部は、係合脚部の遠位端に向かって先細になっている三角形または台形を有してもよい。
【0036】
本発明によるバルブユニットの更なる別の態様によれば、アダプタの接続プレートは、締まり嵌めによって係合脚部に機械的に取り付けられるか、または係合脚部に溶接される。
【0037】
締まり嵌めまたは溶接による係合によって、アダプタをインターフェースに対してしっかり保持し固定することが可能になる。
【0038】
本発明によるバルブユニットの更なる態様によれば、インターフェースは、バルブハウジングとの一個片構造として形成される。
【0039】
インターフェースはバルブハウジングとは別個の部品として形成されてもよく、その部品は次にバルブハウジングに接続されてもよいが、インターフェースをバルブハウジングに接続する追加のステップを低減するために、バルブハウジングは、特に有利には、鋳造ステップにおいてできるだけ多くの部品を含むように鋳造によって形成される。したがって、インターフェースを備える一個片のバルブハウジングを形成することが有利である。一個片構造は、2つの個片を(例えば、溶接によって)接合することなく、一個片で形成されることによって特徴付けられる。それに加えて、付加的製造などのバルブハウジングを形成する他の技術を使用する場合であっても、インターフェースを備えるバルブハウジングを一個片で形成することには、バルブユニットの製造が単純化され、バルブハウジング上におけるインターフェースの位置の精度が向上するという利点がある。一般に、いくつかの特徴を1つの製造ステップで統合することによって、製造コストおよび時間が低減され、特に有利である。本発明によるバルブユニットによって、インターフェースの標準化された係合部分の利点を使用しながら、異なるバルブハウジングの直径、幅、および形状に対して、高い付加価値を有するモジュール式バルブユニットのいくつかの特徴を1つのステップで組み込むことが可能になる。標準化された係合部分はバルブハウジングのサイズおよび形状とは独立しているので、かかる手順によって、鋳造に対する金型の適合も低減される。
【0040】
本発明によるバルブユニットの別の態様では、インターフェースは、3D印刷とも呼ばれる付加的製造によって、バルブハウジング上に付加される。
【0041】
バルブハウジングの上にインターフェースを形成するために付加的製造を使用することには、製造の柔軟性が非常に高く、プロトタイプが迅速に設計されるという利点がある。
【0042】
本発明によるバルブユニットの更なる態様では、インターフェースは、バルブハウジング幅以下のインターフェース幅を有する。
【0043】
インターフェース幅がバルブハウジング幅以下のとき、バルブハウジング幅はバルブ入口からバルブ出口までの幅であり、インターフェース幅は、バルブハウジング幅と同じ方向でインターフェースの一方の末端から他方の末端までの幅であり、バルブユニットは、バルブユニットを管状パイプに取り付けるため、例えば溶接するために特に良好にアクセス可能である。
【0044】
本発明によるバルブユニットの別の態様によれば、インターフェースは、少なくとも2つの非対称的に構成された係合脚部を備える。
【0045】
本発明によるバルブユニットの別の態様によれば、インターフェースは、少なくとも2つ、特に少なくとも3つの同一線上にない係合脚部を備える。
【0046】
かかる非対称的に配設された係合脚部によって、不適切な組立てのリスクなしに、適切な位置でアダプタをインターフェースにしっかりと取り付けることが可能になる。1つの特定の配置は、線接触と、線接触と同一線上にない少なくとも第2の接触とを有する、少なくとも1つの係合脚部であってもよい。第2の接触は、線接触または点接触であってもよい。非対称的に設計された係合脚部はまた、所望の位置でアダプタをインターフェースにしっかりと取り付けるための、それらの位置、配向、サイズ、および形状によって得られてもよい。
【0047】
特に、インターフェースは、少なくとも3つの支柱、特に4つの支柱によって形成されてもよく、各支柱は、その遠位端に係合脚部を有し、支柱の遠位端に肩部を備える。
【0048】
遠位端に係合脚部を備える少なくとも3つの支柱が使用される場合、熱伝導率が低く、インターフェースの開口部が大きいことによって冷却特性が高い、特に有利な一実施形態が形成される。少なくとも3つの支柱および係合脚部は、所望の位置でアダプタをインターフェースにしっかりと取り付けるため、非対称的に設計されてもよい(支柱または係合脚部の位置、配向、係合脚部のサイズおよび形状)。
【0049】
支柱は、正方形または長方形、管状、I字形またはL字形など、様々な形状を有してもよい。支柱の形状の選択によって、インターフェースの剛性およびアダプタへの伝熱が最適化されてもよい。それに加えて、これらの形状は、インターフェースが鋳造または付加的製造によって作られる場合に特に良好に適合されて、これらの形状の支柱を生産することが容易になる。
【0050】
本発明によるバルブユニットの更なる態様によれば、インターフェースは、特にインターフェースの支持体内または支持体上に位置する、少なくとも1つのデイタム点、例えば少なくとも1つの貫通穴を備える。
【0051】
デイタム点は、後続の機械加工または組立てプロセスステップのための基準点として役立つ。インターフェースがバルブハウジングに取り付けられる際、デイタム点は、更なる処理のための非常に精密な基準点である。特に、デイタム点は、例えば未加工キャストのバルブハウジングを更に機械加工するためのツールを固定する、マーキングオリフィスとして使用されてもよい、貫通穴によって形成される。貫通穴はまた、バルブハウジングを特定の位置で保持し、それによってバルブユニットの製造の容易さを向上するためのアタッチメントとして使用されてもよい。デイタム点の存在は、インターフェースがバルブハウジングと一個片の構造として形成される場合に特に有利であり、鋳造によって一個片で形成され、デイタム点が単一ステップで付加されるときに特に非常に有利であり、それによってデバイスの製造コストが低減される。
【0052】
別の態様では、本発明は、アダプタ上に固定的に装着されたアクチュエータを更に備える、本発明によるバルブユニットを備えるバルブアセンブリを提案する。
【0053】
別の態様によれば、本発明は、本発明によるバルブユニットを管状パイプに接続する方法を提案し、方法は、
バルブハウジングの入口および出口を管状パイプに溶接するステップと、続いて、
接続プレートの係合オリフィスをインターフェースの係合部分の係合脚部と係合することによって、アダプタをインターフェース上に配置するステップと、続いて、
特に溶接または機械的締結によって、アダプタをインターフェースの係合脚部に取り付けるステップとを含む。
【0054】
本発明による方法には、本発明によるバルブユニットが自動車用管状パイプシステムに、特に燃焼機関の排気管状パイプシステムに対して非常に簡単に組み立てられ、バルブハウジングの入口および出口を管状パイプに溶接するためのアクセス性が向上するという利点がある。
【0055】
上述の実施形態は、本発明によるバルブユニットの実際的な実施形態である。
【0056】
本明細書に記載するあらゆる特徴、およびかかる特徴の2つ以上のあらゆる組み合わせは、かかる組み合わせに含まれる特徴が相互に矛盾しないことを所与として、本発明の範囲内に含まれる。それに加えて、任意の特徴、または特徴の組み合わせが、本発明の任意の実施形態から具体的に除外されてもよい。
【0057】
本発明によるバルブユニットの詳細な実施形態の以下の説明から、図面の助けを借りて、更なる実施形態および利点が明白となる。
【0058】
本発明について、以下の図面を用いて例証される実施形態に関して更に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【
図1】本発明の一実施形態によるインターフェースを備えるバルブを示す図である。
図1aは、本発明の一実施形態によるインターフェースを備える異なるバルブを示す図である。
図1bは、
図1および1aに示されるインターフェースの詳細図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるアダプタを更に備える、
図1に示されるバルブを備えるバルブユニットを示す図である。
【
図4】アクチュエータを更に備える
図3のバルブユニットを示す図である。
【
図5】本発明によるインターフェースを備えるバルブハウジングの別の実施形態を示す図である。
図5aは、本発明によるインターフェースを備えるバルブハウジングの別の実施形態を示す図である。
図5bは、
図5および5aに示されるインターフェースの詳細図である。
【
図6】本発明によるインターフェースを備えるバルブハウジングの更に別の実施形態を示す図である。
図6aは、本発明によるインターフェースを備えるバルブハウジングの更に別の実施形態を示す図である。
図6bは、
図6および6aに示されるインターフェースの詳細図である。
【
図7】本発明によるインターフェースを備えるバルブハウジングの更な る実施形態を示す図である。
図7aは、本発明によるインターフェースを備えるバルブハウジングの更なる実施形態を示す図である。
図7bは、
図7および7aに示されるインターフェースの詳細図である。
【
図8】本発明によるインターフェースを備えるバルブハウジングの追加の実施形態を示す図である。
図8aは、本発明によるインターフェースを備えるバルブハウジングの追加の実施形態を示す図である。
図8bは、
図8および8aに示されるインターフェースの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図1に示されるように、バルブユニットは、円筒状のバルブハウジング1と、ハウジング1内に回転可能に配置されたバルブフラップ2とを備える。バルブフラップ2は、図面ではそれ以上接近して示されない、ハウジング1内で支持され、回転軸21を有する回転可能なバルブシャフト上で固定的に配置される。バルブフラップ2は、90°以内の回転範囲で、バルブシャフトの回転軸と一致する回転軸21を中心にして旋回し、
図1では、バルブハウジング1のパイプ断面が完全に開いている位置で表されている。
【0061】
バルブシャフトの端部に配置された結合器4は、回転運動をアクチュエータからバルブフラップへと伝達するため、ハウジング1の外側に載置される。結合器4内のばね要素5は、バルブシャフトにその運転位置で予加重をかけ、バルブユニットの運転中における部品の膨張による小さい動きを許容する。
【0062】
バルブユニットは、支柱32によって形成される支持体の遠位端に配置された4つの係合脚部31を備えた、係合部分を有するインターフェース3を更に備える。支柱32は、バルブハウジング1から突出し、それに直接接続される。肩部35は、
図1bの詳細図に示されるように、支柱32と係合脚部31との間の移行部で、支柱32それぞれの遠位端に形成される。係合脚部31は、直方体の形状を有するビーズによって形成され、回転可能なバルブフラップの回転軸21に平行な方向で配置される。ビーズはまた、円筒状または楕円形状を有してもよい。支柱32は、正方形または長方形、管状、I字形、または
図1に示される本実施形態のようなL字形など、様々な形状を有してもよい。
【0063】
係合部分は標準化され、即ち、バルブハウジング1とは独立して、また使用されるアクチュエータとは独立して、係合脚部31の位置、サイズ、および形状の点で同じ構成を有する。しかしながら、標準化された係合部分、および特にその係合脚部31は、標準化された係合部分の係合脚部31を係合するように適合された、標準化された係合要素を、例えば係合オリフィスを備える、アダプタ6の接続プレート62を係合するように構成される。
【0064】
図1に示されるこの特定の実施形態では、インターフェースは、バルブハウジングと一個片を形成し、インターフェース3を備えるバルブハウジング1の鋳造中に金型内で形成された。この手順には、アクチュエータの支持体をバルブハウジング1上に接続する追加のステップを必要とせずに、バルブユニットのいくつかの部品を1つの鋳造ステップに統合することができるという利点がある。
【0065】
しかしながら、インターフェース3はまた、1ステップの製造が望ましくない場合、別個のステップでバルブハウジング上に装着されてもよい。この場合、インターフェース3を形成する部品は、別個に形成され、管状のバルブハウジング1上に溶接されてもよい。あるいは、追加の製造技術が使用されてもよく、その間に、インターフェースは例えば、3D印刷技術を使用して管状のバルブハウジング1の上に追加される。
【0066】
インターフェース3は、支柱32の1つに、後続の機械加工または組立てプロセスステップのための基準点として役立つデイタム点33を備える。本実施形態では、デイタム点は、例えば未加工キャストのバルブハウジングを更に機械加工するためのツールを固定する、マーキングオリフィスとして使用されてもよい、貫通穴33によって形成される。貫通穴33はまた、バルブハウジング1を特定の位置で保持し、それによってバルブユニットの製造の容易さを向上するためのアタッチメントとして使用されてもよい。
【0067】
図1に示されるインターフェース3の支柱32の間の大きい開口部によって、周囲の雰囲気がインターフェース3を通り抜けて、インターフェース3によって取り囲まれた内部空間を冷却することが可能になる。それに加えて、開口部によって支柱32の面積が、またそれによって支柱32の断面が低減されることによって、インターフェース3の支柱32を介したバルブハウジング12からアダプタ6への熱エネルギーの伝導が低減される。
【0068】
図1aは、インターフェースが
図1に示されるバルブハウジングよりも大きい直径を有する、標準化された係合部分を備えたバルブハウジング1上に配置されたインターフェース3を示している。バルブハウジング1はより大きいサイズであるが、係合部分の係合脚部31間の距離は、
図1に示される実施形態の係合部分の係合脚部31の距離と同一である。したがって、インターフェースは、標準化された係合部分の係合脚部31の同じ構成が、
図1のより小さいバルブハウジングの標準化された係合部分と同一であることにより、標準化された係合部分を介して同じアダプタ6を係合することになり、したがってバルブユニットの高いモジュール性がもたらされる。
【0069】
図2は、板金によって形成されたアダプタ6を示している。アダプタ6の接続プレート62は平坦であり、インターフェース3の標準化された係合部分の係合脚部31と係合するように構成された、貫通穴61を有する。この目的のため、アダプタ6の接続プレート62は、係合脚部31と協働するように位置、サイズ、および形状が適合された細長いスロット61(係合スロット)によって形成される、標準化された係合オリフィスを備える。係合脚部31は、インターフェース3上に配置されたときに細長い係合スロット61が係合脚部31を締まり嵌めするように設計される。それに加えて、アダプタ6は、結合器4にアクセスする結合器アクセス64を有する。インターフェース3は標準化されており、バルブハウジング1の形態および形状とは独立して、またバルブユニットと対にされるアクチュエータとは独立して、対応する標準化されたアダプタ6に合うようになる。
【0070】
アダプタ6の接続プレート62における係合スロット61の標準化された構成により、アダプタ6は、異なるサイズのバルブハウジング1にもかかわらず、
図1に示されるバルブのインターフェース3の標準化された係合部分、ならびに
図1aのインターフェースの標準化された係合部分を係合するようになる。
【0071】
図2に示される実施形態では、アダプタ6はまた、アクチュエータがその上に固定的に配置されてもよい、例えばねじ止めされてもよい、3つの装着部分63を備える。このアダプタ6は、一方の側では、対応する装着部分63を介して特定のアクチュエータと対にされるように、また他方の側では、インターフェース3の標準化された係合部分と適宜対にされるように設計される。換言すれば、アダプタ6の装着部分63は特定のアクチュエータに対して標準化されるが、アクチュエータごとに異なってもよく、一方で接続プレート62の係合スロット61は、標準化された係合部分の係合脚部31を係合するように標準化される。特に、
図2に示される実施形態では、装着部分63は、アダプタ6の接続プレート62から突出する3つの係合脚部31によって形成され、係合脚部31は、接続プレート62が作られる板金の延長部である。しかしながら、接続プレート62は平坦以外の形状を有してもよい。
【0072】
図3に示されるバルブユニットでは、アダプタ6はインターフェース3上に配置され、接続部分62は、締まり嵌めの形で標準化された係合部分の係合脚部31を係合する。接続プレート6は、インターフェース3の肩部35に当接する。アダプタ6は、後続のステップでは、接続部分62と、接続部分の係合スロット61を通って延在する係合脚部31の遠位端とに溶接スポットを適用し、それによって両方の部品を共に溶接することによって、係合脚部31に固定的に取り付けられてもよい。平坦な接続プレート62は、バルブフラップの回転軸21に直交して配置される。
【0073】
図4では、アクチュエータ7は、装着部分63上に装着され、特にねじ止めされる。アクチュエータ7は、バルブフラップ2を動作させるために回転運動を伝達するため、結合器4に回転的に接続される。アダプタ6の装着部分63は、アクチュエータ上における対応する固定と協働するように構成される。装着部分63の異なる構成を有する異なるアダプタ6は、使用されるアクチュエータ7に応じて設計されてもよく、係合スロット61は、バルブハウジング1のサイズおよび形状とは独立してインターフェース3の係合脚部31と協働するように、それら自体で標準化される。
【0074】
図5~8は、追加の実施形態の側面斜視図を示しており、バルブフラップおよび結合器は表されていない。
図5a~8aは、対応する
図5~8の側面図を示している。
【0075】
図5および5aは、V字形の支持体32を形成するように配置された2つのプレート状突出部によってインターフェースが形成されている、本発明による一実施形態を表している。V字形の支持体32の端部において、インターフェース3は、アダプタと適宜係合する4つの脚部31を備える。結合器(図示なし)にアクセスする、結合器オリフィス34はインターフェース3の中央に配置される。V字形の支持体32の突出部の遠位端はまた、肩部35を形成し、組み立てられたときにインターフェース3上に位置決めされると接続プレート62がそこに当接する。肩部35の近接図が、
図5および5aの実施形態によるインターフェースの一部の詳細
図5bに示されている。
【0076】
図6および6aに示される実施形態は、円筒形状を有するインターフェース3を有する。インターフェース3の支持体32は円筒状部品によって形成され、その壁は、バルブユニットが組み立てられたときに結合器4の内部空間がその中に配置される、インターフェース3の内部空間を取り囲む。円筒状の支持体32は、横方向または径方向の開口部を有さず、したがって、内部空間内で結合器4を最適に保護し、非常に高い剛性を有する。円筒状の支持体32の壁の遠位端は、肩部35として役立ち、組み立てられた状態においてアダプタ6の接続プレート62がそこに当接するようになる。肩部35の近接図が、
図6および6aの実施形態によるインターフェースの一部の詳細
図6bに示されている。しかしながら、この実施形態には、周囲の雰囲気がインターフェース3の内部空間を通り抜けることができず、それによって内部空間の冷却が妨げられるという不利な点がある。
【0077】
図7および7aでは、バルブユニットの別の実施形態が示されており、インターフェース3の支持体32は、4つの支持支柱321によって、ならびに直方体の内部空間を形成する、架橋する斜行バー322によって形成される。斜行バー322は、インターフェース3の剛性を向上し、斜行バー322および支柱321の断面が小さいことにより、低い熱伝導率を担保する。それに加えて、この構造によって形成される支持体3の大きい穴によって、周囲の雰囲気がインターフェース3を通って良好に流れて、内部空間の冷却の向上が担保される。支柱321の上で、一対の横断バー323が、支持体32の隣接する辺の対角線が交差する上縁部を接合する。横断バー323の上には、係合部分の係合脚部を形成し、アダプタ6を係合する、二対の係合ビーズ31が配置される。横断バーはまた、アダプタ6を精密に位置決めするための肩部として役立ち、その接続プレート62は横断バー323に当接する。肩部35の近接図が、
図7および7aの実施形態によるインターフェースの一部の詳細
図7bに示されている。
【0078】
図7および7aの実施形態と同様に、
図8および8aに示される実施形態は、直方体形状を有するインターフェース3を示している。しかしながら、支持体32の側面は打抜き穴を有する。支持体3は結合器4を取り囲んでおり、有孔壁プレートの打抜き穴によって、周囲の雰囲気がインターフェース3によって形成される内部容積を通って流れることが可能になる。特に、支持体32のこの構造によって、周囲空気がインターフェース3の内部容積に入って結合器4を冷却することが可能になる。それに加えて、インターフェース3のこの配置では、結合器4を遮蔽し保護し、それによって結合器4が損傷するリスクが最小限に抑えられ、有孔壁プレートの伝導面積が低減されることによって、アダプタを介したバルブハウジング1からアクチュエータへの熱伝導も制限され、周囲の雰囲気がインターフェース3の内部空間を通って流れることが可能になる。この実施形態でも、立方体状の支持体32の壁の遠位端は、肩部35として役立ち、組み立てられた状態においてアダプタ6の接続プレート62がそこに当接するようになる。肩部35の近接図が、
図8および8aの実施形態によるインターフェースの一部の詳細
図8bに示されている。
【0079】
本発明によるバルブユニットは、パイプに簡単に接続されてもよい。その目的のため、バルブハウジング1の入口および出口はパイプに溶接される。インターフェース3は、一個片であるかまたは組み立てられたいくつかの部品の形で、既にバルブハウジング1の一部である。アダプタ6は、この段階ではまだインターフェース3に固定的に取り付けられていない。図示される実施形態では、インターフェース幅dは、バルブハウジング幅Dと同じであるが、バルブハウジング幅Dよりも狭くてもよい。インターフェース3の制限された幅dによって、特にロボット作動式ユニットで有用な、パイプに溶接するためのバルブハウジング1の入口および出口の良好なアクセス性が可能になる。
【0080】
入口および出口の溶接は、バルブユニットの変形に結び付くことがある、バルブハウジング1とインターフェース3との間の既存の溶接部では行われないので、バルブハウジング1およびインターフェース3が一個片構造として作られた場合に、追加の利点が与えられる。
【0081】
パイプおよびバルブハウジング1が共に溶接され、ばね5を備える結合器4がバルブフラップと係合して位置決めされた後、アダプタ6は、係合部分の係合脚部31を介してインターフェース3に簡単に接続される。その後、アダプタ6の接続プレート62は、例えば、係合脚部31に溶接され、アクチュエータ7はアダプタ6の装着部分63にねじ止めされる。当然ながら、上述のステップの他の順序が可能である。
【0082】
本発明によるバルブユニットの様々な態様について、実施形態の助けを借りて記載してきた。しかしながら、本発明の基礎となる技術的教示から逸脱することなく、図示される実施形態に対して様々な変更および修正が想到可能なので、本発明は、実施形態、または実施形態に示される態様の特定の組み合わせに限定されない。したがって、保護範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ定義される。
【符号の説明】
【0083】
1 バルブハウジング
2 バルブフラップ
3 インターフェース
4 結合器
5 ばね
6 アダプタ
7 アクチュエータ
21 回転軸
31 係合脚部
32 支持体
33 デイタム点
34 結合器オリフィス
35 肩部
61 係合オリフィス
62 接続プレート
63 装着部分
64 結合器アクセス
321 支柱
322 斜行バー
323 横断バー
D バルブハウジング幅
d インターフェース幅