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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-30
(45)【発行日】2022-07-08
(54)【発明の名称】窓用のシャッター装置
(51)【国際特許分類】
   E06B 9/58 20060101AFI20220701BHJP
   E06B 9/17 20060101ALI20220701BHJP
   E06B 9/11 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
E06B9/58 A
E06B9/17 W
E06B9/11 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018154167
(22)【出願日】2018-08-20
(65)【公開番号】P2020029657
(43)【公開日】2020-02-27
【審査請求日】2021-05-27
(73)【特許権者】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085394
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
(74)【代理人】
【識別番号】100165456
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 佑子
(74)【代理人】
【識別番号】100206106
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 郁夫
(72)【発明者】
【氏名】松山 尚海
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-97865(JP,A)
【文献】特開2000-154686(JP,A)
【文献】特開2001-295565(JP,A)
【文献】特開平8-151872(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/58
E06B 9/08-9/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建造物の窓部を開閉するため建て付けられる窓用のシャッター装置であって、該シャッター装置を、窓部の上方に取付けられるブラケット部と、該ブラケット部に支持される巻取りドラムと、該巻取りドラムに巻装されるシャッターカーテンと、該シャッターカーテンの開閉案内をするべく窓部の左右に設けられるガイドレールとを備えて構成するにあたり、
前記ブラケット部は、該ブラケット部が取付けられる取付け部に配した左右縦枠部の左右方向内側面に対向する第一面部と、前記縦枠部の屋外側面に対向し、左右方向外端部が縦枠部屋外側面の左右方向幅内に位置する第二面部と、該第二面部の左右方向外端部から屋外側に向けて突出する第三面部とを備えて構成され、前記巻取りドラムは第三面部に支持されることを特徴とする窓用のシャッター装置。
【請求項2】
シャッターカーテンは、左右幅が左右縦枠部の左右内幅寸法よりも幅狭に設定されていることを特徴とする請求項1記載の窓用のシャッター装置。
【請求項3】
シャッターカーテンは、巻取りドラムに最も巻装されたときの外周部の屋内側端部が縦枠部の屋外側面よりも屋内側に入り込むように設定されていることを特徴とする請求項2記載の窓用のシャッター装置。
【請求項4】
ブラケット部は、前記取付け部に屋外側から取付けられる本体取付け部と、該本体取付け部に屋外側から取付けられる本体部とを備え、該本体部は、前記第一面部である内側面部と、第二面部である横板面部と、第三面部である外側面部とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の窓用のシャッター装置。
【請求項5】
内側面部は、シャッターカーテンの左右方向外端部よりも左右方向内側に配され、横板面部は、シャッターカーテンが巻取りドラムに最も巻装されたときの外周部の屋内側端部よりも屋外側に配され、内側面部および横板面部には、前記巻取りドラムに巻き取られたシャッターカーテンの外周部が入り込むための開口が形成されていることを特徴とする請求項4記載の窓用のシャッター装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅等の建造物の窓部に建て付けられる窓用のシャッター装置の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、住宅等の建造物の窓部に設けられるサッシ戸の屋外側に、雨戸の代わりとして開閉自在な窓用のシャッター装置を建て付けることが多用されているが、一般に建築用のシャッター装置は、開口部上方に設けられるブラケット部と、該ブラケット部に支持される巻取りドラムと、該巻取りドラムに巻装されるシャッターカーテンと、該シャッターカーテンの開閉案内をするガイドレールとを備えたものとして構成される。このようなシャッター装置を窓部に取付ける場合、従来のものは、前記ブラケット部を、窓部の上方に配される外壁面に対して張出し状に設けるのが一般的であったが、このようにしたとき、ブラケット部の屋外側への突出量(出寸法、張出し量)が大きいものになって外観性が損なわれるだけでなく、邪魔になる場合もあって突出量をできるだけ抑えた(小さくした)ものにしてほしいという要望がある。
そこでブラケット部を、窓部の上方に設けられる取付け部を構成している左右縦枠(一般に、窓部の左右支柱が延長されたものになることが多い。)に対し、該縦枠の屋外側面よりも内側(屋内側)に入り込む状態で組み込むようにし、これによりブラケット部の屋外側への突出量を抑えるようにしたものが提唱されている(例えば特許文献1参照。)。
ところでこのものは、縦枠に、ブラケット部を組み込むための凹溝を形成しているが、このようにした場合、縦枠自体に凹溝を加工する必要があり作業性が損なわれるうえ、凹溝形成により縦枠の強度が低下し、さらにはブラケット部と凹溝とのあいだの隙間から雨水が浸入する等の問題がある。
そこでブラケット部を、縦枠の左右方向内側面内に入り込む(嵌入する)構成にし、これにより縦枠には凹溝を形成する必要がないものにしてブラケット部の屋外側への突出量を抑えるようにしたものが提唱されている(例えば特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平6-307171号公報
【文献】特開2001-295566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが前記縦枠の屋外側面よりも内側にブラケット部を入り込ませる構成にした場合、該ブラケット部は、左右の縦枠の左右方向内幅内に納まる構造になるためブラケット部の左右対向幅(対向間隔)が狭いものとなり、これに追随してブラケット部に支持される巻取りドラムについても左右幅(長さ)が狭いものになる。この結果、巻取りドラムに巻装されるシャッターカーテンについても、幅狭になった巻取りドラムに合わせて左右幅狭なものとなって窓部の実質的な開口幅(有効開口幅、間口幅)が狭くならざるを得ず、このものを採用した場合、ブラケット部の屋外側突出量を小さくすることを、窓部の有効開口幅を狭くするという犠牲を払うことにより実現したものになってしまうという問題があり、これらに本発明の解決すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、建造物の窓部を開閉するため建て付けられる窓用のシャッター装置であって、該シャッター装置を、窓部の上方に取付けられるブラケット部と、該ブラケット部に支持される巻取りドラムと、該巻取りドラムに巻装されるシャッターカーテンと、該シャッターカーテンの開閉案内をするべく窓部の左右に設けられるガイドレールとを備えて構成するにあたり、前記ブラケット部は、該ブラケット部が取付けられる取付け部に配した左右縦枠部の左右方向内側面に対向する第一面部と、前記縦枠部の屋外側面に対向し、左右方向外端部が縦枠部屋外側面の左右方向幅内に位置する第二面部と、該第二面部の左右方向外端部から屋外側に向けて突出する第三面部とを備えて構成され、前記巻取りドラムは第三面部に支持されることを特徴とする窓用のシャッター装置である。
請求項2の発明は、シャッターカーテンは、左右幅が左右縦枠部の左右内幅寸法よりも幅狭に設定されていることを特徴とする請求項1記載の窓用のシャッター装置である。
請求項3の発明は、シャッターカーテンは、巻取りドラムに最も巻装されたときの外周部の屋内側端部が縦枠部の屋外側面よりも屋内側に入り込むように設定されていることを特徴とする請求項2記載の窓用のシャッター装置である。
請求項4の発明は、ブラケット部は、前記取付け部に屋外側から取付けられる本体取付け部と、該本体取付け部に屋外側から取付けられる本体部とを備え、該本体部は、前記第一面部である内側面部と、第二面部である横板面部と、第三面部である外側面部とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の窓用のシャッター装置である。
請求項5の発明は、内側面部は、シャッターカーテンの左右方向外端部よりも左右方向内側に配され、横板面部は、シャッターカーテンが巻取りドラムに最も巻装されたときの外周部の屋内側端部よりも屋外側に配され、内側面部および横板面部には、前記巻取りドラムに巻き取られたシャッターカーテンの外周部が入り込むための開口が形成されていることを特徴とする請求項4記載の窓用のシャッター装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明とすることにより、ブラケット部は、第一面部が取付け部を構成する左右縦枠の屋外側面よりも入り込んだものにして、ブラケット部の屋外側突出量を小さく抑制できながら、巻取りドラムは、左右縦枠の内側面よりも左右方向幅広に設定される第三面部間に支持されることになる結果、窓部の有効開口幅を、巻取りドラムを左右縦枠の内側面間に支持した場合のように狭いものにする必要がなく広いものにできることになる。
請求項2の発明とすることにより、シャッターカーテンを、前記左右縦枠の内側面間よりも幅広な巻取りドラムに巻装されたものとしながら、左右縦枠には当接しない状態で、屋内側に寄せた状態での配設ができ、これによって、ブラケット部の屋外側突出量を抑制しながら窓部の有効開口幅を広く確保できることになる。
請求項3の発明とすることにより、シャッターカーテンを、左右縦枠の屋外側面よりも屋内側に入り込んだものにして、ブラケット部の屋外側突出量を、より抑制した状態で窓部の有効開口幅を広く確保できることになる。
請求項4の発明とすることにより、ブラケット部は、前記第一、第二、第三の面部に相当する面部を有したものとしながら、取付け部に取付けられた本体取付け部に、これら面部を備えた本体部を屋外側から取付けることでよいことになり、この結果、ブラケット部の組付けが容易になる。
請求項5の発明とすることにより、巻取りドラムに巻装されたシャッターカーテンを、左右幅広にし、かつ屋内側に位置するようにして、窓部の有効開口幅の確保及びブラケット部の屋外側突出量の抑制を図りながら、本体部を構成する内側面部、横板面部に設けた第一、第二開口にシャッターカーテンが入り込むことになって、内側面部、横板面部に干渉することがないものにできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】窓用シャッター装置の正面図である。
図2】窓用シャッター装置の側面図である。
図3】窓用シャッター装置のブラケット部位の正面図である。
図4】窓用シャッター装置の縦断面図である。
図5】窓用シャッター装置のブラケット部の横断面図である。
図6】窓用シャッター装置のガイドレール部の横断面図である。
図7】窓用シャッター装置のブラケット部の分解側面図である。
図8】窓用シャッター装置のブラケット部の分解平面図である。
図9】(A)(B)(C)は本体取付け部の正面図、側面図、平面図である。
図10】(A)(B)は本体取付け部の断面側面図、断面平面図である。
図11】(A)(B)(C)は駆動側本体部の側面図、平面図、正面図である。
図12】(A)(B)(C)は従動側本体部の側面図、平面図、正面図である。
図13】(A)(B)(C)はブラケット本体部の側面図、底面図、正面図である。
図14】(A)(B)は外部カバー部の一部切欠き正面図、底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図面において、1は窓用のシャッター装置であって、該シャッター装置1は、住宅等の建造物に設けた上下方向(縦方向)に長い左右支柱(縦枠、窓支柱)2間に設けられる開口部としての窓部Wの開閉を行うため建て付けられるものであり、後述するように、窓部Wの上方に位置する状態で前記左右の支柱2間に支持される(配される、設けられる)ブラケット部3と、該ブラケット部3に支持される巻取りドラム4と、該巻取りドラム4に巻装されるシャッターカーテン5と、該シャッターカーテン5の開閉案内をするガイドレール6と、前記巻取りドラム4に連動連結され、シャッターカーテン5の電動による開閉作動を行うための開閉機7とを備えて構成された電動式のものであること等は何れも従来通りである。因みに本発明は、開閉機7のない手動式のものとしても実施できることは言うまでもない。また、5aはシャッターカーテン5を構成するスラット、5bはシャッターカーテン5の最下端の座板である。
そして本実施の形態において、左右支柱2は、その上下方向適宜高さにおいて左右方向(横方向)を向くようにして設けられる上下枠8、9と、該上下枠8、9のあいだの中間位置(高さ)に設けられる中間枠(無目)10とを用いて上下二段の枠組み形成がなされ、そのうち、左右支柱2、中間枠10、下枠9によって形成される下側の四周枠が窓部Wを構成するための窓枠となり、該窓部Wに、開閉自在なサッシ戸装置(図面では、サッシ戸自体を省略したものが図示されている。)11が組み込まれたものになっており、該サッシ戸装置11の屋外側を開閉するよう本発明が実施されたシャッター装置1が建て付けられている。
【0009】
一方、前記窓部Wの上側には、左右支柱2、上枠8、中間枠10によって四周枠状に囲撓形成された取付け部Vが空間状になって設けられるが、前記ブラケット部3は、取付け部Vに対して屋外側から組み付けられる本体取付け部12と、該本体取付け部12に対して屋外側から組み付けられる本体部13と、さらに該本体部13に対して屋外側から組み付けられる外部カバー部14とを用いて構成されたものとなっており、前記ガイドレール6は、窓部Wに対応する部位の支柱2に対して屋外側に配され(設けられ)ており、以下、これらについて説明する。
【0010】
まず前記本体取付け部12は、上面板15、下面板16、左右の側面板17、背面板(屋内側板)18を用いて屋外側が開口した箱状体として構成されているが、上面板15の屋外側端部(前端部)には中空部(ホロー状部)15aが形成され、該中空部15aには、上枠8に屋外側から挿入する固定金物(例えばビス(螺子(スクリュー螺子))、釘、リベット、ボルト・ナット等、一般に使用される適宜の固定用の金物(金具)であって、以下、この種の金物を全て「固定金物」と総称する。そして固定金物については、以降、主だったものを除いて記載を省略する。)50を介して固定するための固定片15bが上端部に突設され、前端部には、後述するように外部カバー部14の上端部を係止するための係止受け部15cが形成されている。さらに上面板15の屋内側端縁部は下方に向けて折曲された背面部15dが設けられ、該背面部15dが左右両側から後述する取付け部側面板17に固定されている。
【0011】
一方、下面板16は、屋内側端縁部が側面板17と共に固定されるが、下面板16には、中間枠10に屋外側から挿入する固定金物50aを介して固定するための固定片16aが形成されている。尚、下面板16は、背面板18と重合するようにして屋内側端縁から上方向に向けて起立形成され、該起立形成された部位に開閉機7から引出されるコード(配線)7cを貫通配線するための貫通孔16bが形成されている。
また左右両側面板17は、左右支柱2の左右方向屋内側面2aに当接状(近接状)に対向する第一面板部17aと、該第一面板部17aの屋外側端縁部が左右方向外方に向けて折曲されて、左右支柱2の屋外側面2bに当接状(近接状)に対向する第二面板部17bと、該第二面板部17bの左右方向外端縁部から屋外側に向けて折曲される第三面板部17cとを備えて構成されるが、本実施の形態では、第三面板部17cは屋内外方向に向けて細長い状態で中空状に構成されている。そして第三面板部17cは、外壁Lのうち、支柱2の屋外側面2bの左右方向外側半部を覆蓋する状態で設けられる部位の窓部W側端縁部に対して左右方向内方に対向するよう間隙を存するよう配されたものになっている。
さらに側面板17は、上下面板15、16に対して固定されるが、側面板17の左右方向内側の上下両端部には、後述するブラケット本体部13aを固定支持するための固定金具17dが側面板17の屋外側端縁よりも屋外側に突出する状態で上下別体のものとして設けられているが、固定金具17dとしてはこれに限定されず、例えば上下一体のものとしても実施できることは勿論である。
そしてこのようにして屋外側が開口した箱状体として形成された本体取付け部12は、前記取付け部Vに対して、第一面板部17aを支柱(該部位の支柱が本発明の「縦枠部」に相当したものになっている。)2の屋内側面2a間に屋外側から挿入組み込みした状態で、前記固定金物50、50aを介して上枠8、中間枠10に取付け固定されるようになっている。
【0012】
因みに、前記サッシ戸装置11は、中間枠10に固定される上枠部11a、下枠9に固定される下枠部11b、左右支柱2に固定される縦枠部11cを備えて構成されるが、上下枠部11a、11bには図示しないサッシ戸用のガイドレール11dが設けられていることで該サッシ戸の開閉をするようになっており、このようなサッシ戸装置11の構成についても従来通りである。
そして本実施の形態では、シャッター装置1のガイドレール6は、前記サッシ戸装置11用の下枠部11b、左右縦枠部11cの屋外側面に固定されるが、左右ガイドレール6の下端部間には水切り体6aが設けられている。
さらにガイドレール6としては、本実施の形態のものは下枠部11bまでの長さにしたものを実施しているが、これに限定されず、例えば下端部をさらに低くして下枠9側に固定するようにしたもの(あるいは左右幅広にして下枠(または左右支柱2)9に固定したもの)であってもよく、これらの構成は必要に応じで自由に設定することができる。この場合において、例えば下枠9に固定する場合、該下枠9の屋外側面に設けた外壁Lを固定金物が貫通することで固定したものとしての実施ができる。
【0013】
一方、前記本体部13は、左右両側に配されるブラケット本体部13aと、該ブラケット本体部13aに巻取りドラム4を支持するため設けられる駆動側、従動側の支持部13b、13cと、巻取りドラム4に巻装されるシャッターカーテン5の左右ズレを矯正するため設けられるスラットガイド13dと、左右ブラケット本体部13aを連結するためのアングル材13eと、左右ブラケット本体部13aの下端部同士を連結する下片部13lとを備えて構成されるが、そのうち支持部13b、13c、スラットガイド13dはブラケット本体部13aにそれぞれ固定されている。また左右のブラケット本体部13aは、屋内外側両端部に位置する状態で上端部間同士が前記アングル材13eを介して固定支持され、下端部間同士が下片部13lを介して支持固定されることで一体化されたものとなっている。
前記駆動側支持部13bには、開閉機7の駆動スプロケット7aに動力伝動機構を構成する無端チエン7bを介して連動連結される入力スプロケット13fが設けられ、開閉機7の動力を巻取りドラム4に伝動するようになっている。因みに開閉機7は、下片部13lに支持されるように配されている。
また開閉機7としては、本実施の形態の外置き(独立配置)のものに限定されず、例えば巻取りドラム4に内装(内蔵)された方式のもの(従来公知であるのでその詳細については省略する。)等、従来公知の何れの構成のものを採用することができ、本発明はこれらに限定されないものであることは勿論である。そしてこのように開閉機内装型の巻取りドラムであった場合に、該巻取りドラムは、専用の支持部材を介してブラケット本体部13aに取付けられるものであることは言うまでもない。
【0014】
前記ブラケット本体部13aは、前記本体取付け部12を構成する側面板17の第二面板部17bに屋外側から当接(若しくは近接)した対向状態で設けられる横板面部(本発明の「第二面部」に相当する。)13gを備えるが、該横板面部13gは、左右方向内端縁部が巻取りドラム4に巻装されたシャッターカーテン5の左右方向外端縁部よりも左右方向内側に位置し、かつ左右方向外端縁部が前記第三面板部17cよりも左右方向内側に位置(離間)すると共に、支柱2の屋外側面2bに対して第二面板部17bをあいだに挟む状態で対向するよう配設されている。
さらに前記横板面部13gの左右方向内端縁部には、第一面板部17aに対して左右方向内側に離間する位置において屋内側に向けて折曲した内側面部13hが設けられ、該内側面部13hの上端縁部に前記アングル材13eが固定されたものになっている。
一方、横板面部13gの左右方向外端縁部には、屋外側に向けて折曲した外側面部(本発明の「第三面部」に相当する。)13iが設けられるが、該外側面部13iに前記駆動側、従動側の支持部13b、13cが設けられている。そして、このようにして設けられた支持部13b、13cに左右両端部が支持される巻取りドラム4は、支柱2よりも屋外側に配されたものとなっているが、巻取りドラム4の左右両端縁部は、左右支柱2の内側面2aよりも左右方向外方に位置する設定になっていて、左右支柱2の内側面2a間の対向間隔(対向幅、内幅)よりも左右方向に長く(幅広く)なるよう構成されている。
【0015】
さらにまた、ブラケット本体部13aの横板面部13gには第一の開口13jが形成され、内側面部13hには前記第一の開口13jから続く状態で第二の開口13kが形成されているが、第一開口13jからは、外側面部13iの左右方向内側面に固定された前記スラットガイド13dの先半部が横板面部13gを越えて屋内側に入り込むよう貫通している。
また前記巻取りドラム4に巻装されるシャッターカーテン5は、左右方向の幅が支柱2の内側面2a間の寸法(内幅寸法)よりも幅狭に設定されていて、該支柱屋外側面2bを越えて内側面2a側に入り込む配置設定にできるようになっているが、本実施の形態のシャッターカーテン5は、ブラケット本体部13aの内側面部13hの対向間よりも幅広で、かつ巻取りドラム4に最も巻装されたときの外周部が横板面部13gを越えて屋内側に入り込む設定になっており、このため巻取りドラム4に最も巻装された状態のシャッターカーテン5の外周部は、屋内側左右両端部位がブラケット本体部13aに干渉しないよう前記第一、第二の開口13j、13kを貫通して屋内側に入り込む設定になっている。
【0016】
そしてこのように構成される本体部13は、前記取付け部Vに屋外側から組み込まれた本体取付け部12に対して屋外側から組み付けられることになるが、この場合に本体部13は、内側面部13hが本体取付け部12の第一面板部17aに左右方向に対向するよう遊嵌状に嵌入し、かつ横板面部13gが第二面板部17bに当接(または近接対向)する状態になるよう屋外側から組み込んだ状態で、本体取付け部12の側面板17の上下に設けた固定金具17dに、ブラケット本体部13aの左右両端部の上部位に設けた固定片13mを固定金物50bを介して屋外側から固定することで本体取付け部12に組み付けられる。
【0017】
また外部カバー部14は、正面板部(屋外側板部)14aと、左右側面板部14bと、上面板部(天井板部)14cとを備えて構成され、前記屋外側から組み付けられた本体部13に対し、さらに屋外側から外嵌するよう組み付けられるものであるが、上面板部14cの屋外側端縁部には上方に向けて折曲される状態で係止片14dが設けられる一方、正面板部14aの下端縁部には屋内側に向けて折曲される状態で固定片14eが設けられている。そして外部カバー部14は、前記本体取付け部12に組み付けられた状態の本体部13に対し、上側が屋内側に偏倚する傾斜状態で係止片14dを本体取付け部12の係止受け部15cに係止し、この係止を維持する状態で、外部カバー体14を、前記傾斜状態から下側を屋内側に移動して起立したカバー姿勢にし、固定金物50cを介してブラケット本体部13aに固定することで取付けられるようになっている。
【0018】
叙述の如く構成された本実施の形態において、建造物の窓部Wにおいて、サッシ戸装置11の屋外側を、窓部Wの左右両側に設けたガイドレール6に案内させたシャッターカーテン5の昇降移動により開閉することができる。この場合に、シャッターカーテン5が巻装される巻取りドラム4を支持したブラケット部3は、窓部Wの上方に配した取付け部Vに取付けられることになるが、該ブラケット部3は、本実施の形態では、取付け部Vに取付けられる本体取付け部12と、該本体取付け部12に取付けられる本体部13とを備えたものとして構成され、しかも本体部13は、巻取りドラム4の左右両端部が支持されるブラケット本体部13aを備えるが、該ブラケット本体部13aは、取付け部Vの四周枠のうちの左右縦枠部を構成している支柱2に対向する状態で組み付けられるものであって、支柱2の左右方向内側面2aに対向する内側面部(本発明の「第一面部」)相当する。)13hと、支柱2の屋外側面2bに対向し、左右方向外端縁部が支柱2の屋外側面2bの左右方向幅内に位置する横板面部(本発明の「第二面部」に相当する。)13gと、該横板面部13gの左右方向外端縁部から屋外側に向けて突出する外側面部(本発明の「第三面部」に相当する。)13iとを備えたクランク状に折曲したものとして構成されている。
【0019】
そしてこの場合にブラケット本体部13aは、横板面部13gが支柱2の屋外側面2bに対向し、内側面部13hが支柱2の内側面部2aの対向間に入り込む(屋内側に入り込む、または嵌入する)状態で組み込まれているため、ブラケット本体部(本体部)13aの屋外側への突出量を抑えたものにすることができる。
しかもブラケット本体部13aは、前記屋外側への突出量を抑えたものにできながら、横板面部13gの左右方向外端縁部、つまり支柱2における屋外側面2bの左右方向幅内位置から屋外側に突出するよう外側面部(本発明の「第三面部」に相当する。)13iが設けられ、該外側面部13iに前記巻取りドラム4が支持されているため、巻取りドラム4の左右幅を、巻取りドラム4を左右支柱2の内側面2a間に配した場合のように狭いものにする必要がなく広いものにでき、この結果、巻取りドラム4を、支柱2の屋外側面2bに対向する状態で組み付けたものにすることができることになって、窓部Wの有効開口幅を広いものとして確保できる。
【0020】
しかこのものでは、シャッターカーテン5は、左右幅が支柱2の左右内幅寸法、つまり左右内側面2a間よりも幅狭になるよう設定されているから、該シャッターカーテン5を、前記左右支柱2の内側面2a間よりも幅広な巻取りドラム4に巻装されたものとしながら、左右支柱2には当接しない状態で屋内側に可及的に寄せた(必要において入り込ませた)状態での配設ができ、これによって、巻取りドラム4が設けられるブラケット部3の屋外側突出量を抑制しながら窓部Wの有効開口幅を広く確保できることになる。
【0021】
さらにシャッターカーテン5は、巻取りドラム4に最も巻装されたときの外周部の屋内側端部が支柱2の屋外側面2bよりも屋内側に入り込むことができる寸法設定なっているため、シャッターカーテンを、支柱2の屋外側面2bに近接した位置、さらには左右縦枠の屋外側面よりも屋内側に入り込んだ位置にすることができ、これによりブラケット部3の屋外側突出量を、より抑制した状態で窓部の有効開口幅を広く確保できることになる。
【0022】
またさらにブラケット部3としては、前記取付け部Vに屋外側から取付けられる本体取付け部12と、該本体取付け部12に屋外側から取付けられる本体部13とを備えて構成され、しかも該本体部13を構成するブラケット本体部13aは、支柱2の内側面2aに対向する第一面部である内側面部13hと、支柱2の外側面2bに対向する第二面部である横板面部13gと、支柱外側面2bに対向する部位から屋外側に突出する第三面部である外側面部13iとを備えていることから、本体部13を構成するブラケット本体部13aは、前記第一、第二、第三の面部に相当する各面部13h、13g、13iを有したものとしながら、取付け部Vに取付けられた本体取付け部12に、これら面部を備えた本体部13を屋外側から取付けることでよいことになり、この結果、ブラケット部3の組付けが容易になる。
【0023】
またブラケット本体部13aに形成される内側面部13hは、シャッターカーテン5の左右方向外端部よりも左右方向内側に配される一方、横板面部13gは、シャッターカーテン5が巻取りドラムに最も巻装されたときの外周部の屋内側端部よりも屋外側に配され、内側面部13hおよび横板面部13gには、前記巻取りドラム4に巻き取られたシャッターカーテン5の外周部が入り込むための第一、第二の開口13j、13kが形成されているため、巻取りドラム4に巻装されたシャッターカーテン5を、左右幅広にし、かつ屋内側に位置するようにして、窓部の有効開口幅の確保及びブラケット部3の屋外側突出量の抑制を図りながら、本体部13を構成する内側面部13h、横板面部13gに設けた第一、第二開口13j、13kにシャッターカーテン5が入り込むことになって、内側面部13h、横板面部13gに干渉することがないものにできる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は、住宅等の建造物の窓部に建て付けられる窓用のシャッター装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0025】
1 シャッター装置
2 支柱
2a 内側面
2b 屋外側面
3 ブラケット部
4 巻取りドラム
5 シャッターカーテン
6 ガイドレール
12 本体取付け部
13 本体部
13a ブラケット本体部
13g 横板面部
13h 内側面部
13i 外側面部
13j 第一の開口
13k 第二の開口
V 取付け部
W 窓部
図1
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