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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-30
(45)【発行日】2022-07-08
(54)【発明の名称】収穫機
(51)【国際特許分類】
   A01D 33/00 20060101AFI20220701BHJP
【FI】
A01D33/00
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018247051
(22)【出願日】2018-12-28
(65)【公開番号】P2020103213
(43)【公開日】2020-07-09
【審査請求日】2020-12-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】杉岡 将人
(72)【発明者】
【氏名】丸山 義貴
(72)【発明者】
【氏名】村上 健太
(72)【発明者】
【氏名】守山 千仁
(72)【発明者】
【氏名】押谷 誠
(72)【発明者】
【氏名】森園 吉一
(72)【発明者】
【氏名】井上 大嗣
(72)【発明者】
【氏名】千葉 博之
(72)【発明者】
【氏名】池田 圭
(72)【発明者】
【氏名】秋元 賢佑
(72)【発明者】
【氏名】大宮 達也
【審査官】小島 洋志
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-313021(JP,A)
【文献】特開2007-043966(JP,A)
【文献】特開2018-039578(JP,A)
【文献】特開平07-327445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体の前部に配置され、前記機体の走行に伴い圃場の作物を収穫する収穫部と、
前記収穫部で収穫された作物を前記機体の後側に搬送する搬送部と、
前記搬送部の後端位置から排出された作物を回収位置に配置されたコンテナに回収する回収部と、
前記回収位置の直上方の待機位置に前記コンテナを保持可能であり、前記待機位置に保持された前記コンテナを直線的に下降させて前記回収位置に配置するコンテナ配置部とを備えており、
前記コンテナ配置部は、前記機体の横方向の一方の側部において縦向き姿勢で備えられた縦フレームと、前記縦フレームに沿って上下方向に移動自在な昇降フレームと、前記昇降フレームから前記機体の横幅方向に突出することで前記コンテナの底壁に接触して前記コンテナの支持が可能な一対のアーム部と、を有する昇降機構を備えると共に、
前記コンテナ配置部は、一対の前記アーム部の間隔を変更する間隔変更機構を備え、
前記回収位置にある前記コンテナが取り出された後には、前記コンテナ配置部が、一対の前記アーム部の下降により、前記待機位置の前記コンテナを前記回収位置に配置し、この後に、一対の前記アーム部を、前記コンテナの外壁から離間する開放間隔まで拡大させ、前記待機位置まで上昇し、前記コンテナを支持し得る支持間隔まで縮小させる収穫機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収穫した作物を搬送部で後方に搬送し、機体後部の回収部において回収する収穫機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記構成の収穫機として特許文献1には、圃場の玉葱を、茎葉引き起こし装置で引き起こし、引き起こされた茎葉を引き抜き機構で挟持しながら畝から引き抜いて搬送し、この搬送時に茎葉と鱗茎と切断機構で分離し、分離した鱗茎を収穫機構において収穫する技術が記載されている。
【0003】
この特許文献1の収穫機は、クローラ走行装置で走行可能な機体を有しており、収穫機構として、引き抜き機構で搬送される鱗茎を搬送する搬送手段と、この搬送手段で搬送される鱗茎を回収するコンテナとを備えて構成されている。
【0004】
特に、この特許文献1では、機体の走行に伴いコンベア手段で搬送される玉葱を収納する位置にコンテナを配置すると共に、この上方に空のコンテナを予め支持しておき、収穫の走行に伴い、空のコンテナをコンベア手段からの玉葱が落下する位置に配置することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-43966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
収穫機として、玉葱を収穫するものを例に挙げると、特許文献1に記載されるように機体を走行させて収穫を行うものでは、収穫作業の能率を高める観点から収穫した玉葱でコンテナが満杯になった場合には、迅速にコンテナの交換を行えることが望まれる。
【0007】
これに対し、特許文献1に記載される収穫機では、複数のコンテナを機体に準備しておき、収穫作業時には、コンベア手段から玉葱が落下する位置に対し、コンテナを順次配置する機構を備えている。また、この特許文献1には、上方に保持したコンテナを人為的な作業によって下方に移すことも記載されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1では、コンテナを機体の後方に向けて移動させる機構を必要とするため、機体の大型化を招くものであり、上方に保持したコンテナを下側へ移送するための作業が作業者の負担となるため改善の余地がある。
【0009】
このような理由から、収穫作業によりコンテナが満杯になった際には、作物の回収が可能な位置に新たなコンテナを容易に配置できる収穫機が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る収穫機の特徴構成は、機体の前部に配置され、前記機体の走行に伴い圃場の作物を収穫する収穫部と、前記収穫部で収穫された作物を前記機体の後側に搬送する搬送部と、前記搬送部の後端位置から排出された作物を回収位置に配置されたコンテナに回収する回収部と、前記回収位置の直上方の待機位置に前記コンテナを保持可能であり、前記待機位置に保持された前記コンテナを直線的に下降させて前記回収位置に配置するコンテナ配置部とを備えており、前記コンテナ配置部は、前記機体の横方向の一方の側部において縦向き姿勢で備えられた縦フレームと、前記縦フレームに沿って上下方向に移動自在な昇降フレームと、前記昇降フレームから前記機体の横幅方向に突出することで前記コンテナの底壁に接触して前記コンテナの支持が可能な一対のアーム部と、を有する昇降機構を備えると共に、前記コンテナ配置部は、一対の前記アーム部の間隔を変更する間隔変更機構を備え、前記回収位置にある前記コンテナが取り出された後には、前記コンテナ配置部が、一対の前記アーム部の下降により、前記待機位置の前記コンテナを前記回収位置に配置し、この後に、一対の前記アーム部を、前記コンテナの外壁から離間する開放間隔まで拡大させ、前記待機位置まで上昇し、前記コンテナを支持し得る支持間隔まで縮小させる点にある。

【0011】
この特徴構成によると、機体の走行に伴い圃場の作物を収穫部で収穫し、搬送部で後方に搬送し、この搬送部の後端位置から排出し、回収部の回収位置に配置されたコンテナに回収することが可能となる。また、回収位置のコンテナが収穫物で満杯状態に達した場合には、回収位置のコンテナを取り除いた後に、待機位置に保持されたコンテナをコンテナ配置部が直線的に下降させ回収位置に配置できる。
特に、この構成ではコンテナ配置部が、回収位置の直上方の待機位置に保持されたコンテナを直線的に下降させて回収位置に配置するため、回収位置に新たなコンテナを配置するための構成の単純化が可能となる。
その結果、収穫作業によりコンテナが満杯になった際には、作物の回収が可能な位置に新たなコンテナを容易に配置できる収穫機が構成された。
【0012】
他の構成として、前記コンテナ配置部が、前記コンテナを支持する一対のアーム部と、一対の前記アーム部を昇降させる昇降機構と、一対の前記アーム部の間隔を変更する間隔変更機構とを備えており、前記間隔変更機構が、一対の前記アーム部で前記コンテナの底部を支持し得る支持間隔と、前記コンテナの外壁から離間する開放間隔とに切り換え自在に構成されても良い。
【0013】
これによると、コンテナ配置部が、一対のアーム部と、昇降機構と、間隔変更機構とを備えて構成されるため、待機位置のコンテナを回収位置に配置する際には回収位置にあるコンテナを取り出した後に、昇降機構によって待機位置にあるコンテナを下降させるだけで配置が完了する。この後には、一対のアーム部を開放間隔に切り換えて上昇させることにより一対のアーム部をコンテナに接触させることなく、待機位置まで戻すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】収穫機の側面図である。
図2】アーム部の昇降構造を示す平面図である。
図3】一対のアーム部が待機位置でコンテナを支持する状態の側面図である。
図4】一対のアーム部が下降し、開放間隔に設定された状態の側面図である。
図5】回収位置と待機位置とにコンテナを配置した状態の後面図である。
図6】待機位置のコンテナを回収位置に下降させた際の後面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に収穫機の一例である玉葱用の収穫機が示されている。この収穫機は、圃場Gから掘り出され、圃場Gに置かれる状態で乾燥された玉葱A(作物の一例)を拾い上げて収穫するように構成されている。つまり、この収穫機での収穫作業は、圃場Gに埋まっている玉葱A(作物)を、掘り取り機(図示せず)で掘り出し、掘り出した位置に数日間置いて乾燥させた後に行われる。
【0016】
尚、収穫機は、圃場Gの地中にある玉葱Aを引き抜く作業を行い、例えば、この作業の後に茎葉の部分と玉葱Aとを分離して収穫するものであっても良い。
【0017】
図1図2等に示すようにFは収穫機の「前方向」を示し、Bは「後方向」を示し、Uは「上方向」を示し、Dは「下方向」を示している。また、Rは収穫機の「右方向」を示し、Lは「左方向」を示している。
【0018】
(収穫機の全体構成)
図1に示すように、収穫機は、機体10に左および右のクローラ型の走行装置1を備え、機体10の前部に収穫部2を備え、この収穫部2の後側に搬送部3と回収部4とを、この順序で備え、回収部4と隣接する位置に回収部4にコンテナCを配置するコンテナ配置部Sを備えている。
【0019】
この収穫機は、機体10の右前部に運転座席6aを有する運転部6を備え、搬送部3の左および右の横側に、補助作業部としての作業デッキ7を備え、この作業デッキ7に補助座席7aを備えている。
【0020】
この収穫機は、収穫部2の前端部分に圃場Gにある玉葱Aを取り上げて掻き込む掻込部2aと、この掻込部2aからの玉葱Aを後側の上方に搬送するコンベア部2bとを備えて構成されている。
【0021】
また、搬送部3は、収穫部2の後端部分から送り出された玉葱Aを水平姿勢で後方に送るコンベアを備えて構成されている。前述したように、平面視で搬送部3の左右両側に作業デッキ7が配置されている。
【0022】
機体10のうち、後部位置には、回収位置にセット(配置)されたコンテナCの底部を受け止める形態で支持す支持フレーム12を備えている。この支持フレーム12によって回収部4が構成され、この支持フレーム12にコンテナCを載置状態で支持することにより、コンテナCを回収位置に保持し、搬送部3の後端位置3aから排出される玉葱Aの回収を可能にする。
【0023】
尚、コンテナCは、平面視で矩形となる底壁と、4つの側壁とを備えることにより上方に開放した構造を有している。特に、この実施形態では底壁に対してフォークリフト(図示せず)のフォークの挿入が可能となる開口が形成されている。
【0024】
この構成により、回収位置にコンテナCをセットしておき、収穫部2と搬送部3とを作動させた状態で左右のクローラ型の走行装置1で収穫機の機体10を前進させることにより、圃場Gの玉葱Aを収穫部2で拾い上げると共に、拾い上げた玉葱Aを上側に持ち上げられ搬送部3に受け渡すことが可能となる。
【0025】
搬送部3は玉葱Aを後方に搬送するものであり、この搬送の際には、左右の作業デッキ7の補助座席7aに着座する補助作業者が搬送部3で搬送される玉葱Aのうち、不良なものや土塊等を取り出す選別作業が可能となる。そして、搬送部3で搬送された玉葱Aは後端位置3a(搬送終端位置)から排出され、回収部4のコンテナCに回収される。
【0026】
〔コンテナ配置部〕
コンテナ配置部Sは、図1図5に示すように回収位置Dの直上方の待機位置UにコンテナCを保持可能であり、図6に示すように待機位置Uに保持されたコンテナCを直線的に下降させて回収部4の回収位置Dに配置可能に構成されている。
【0027】
図1図6に示すようにコンテナ配置部Sは、コンテナCの底壁に接触する形態で、このコンテナCを支持する一対のアーム部15を備えると共に、一対のアーム部15を昇降させる昇降機構Saと、一対のアーム部15の間隔を変更する間隔変更機構Sbとを備えて構成されている。
【0028】
特に、間隔変更機構Sbは、図3に示すように一対のアーム部15でコンテナCの底部を支持し得る支持間隔と、図4に示すようにコンテナCの外壁から離間する開放間隔とに切り換え自在に構成されている。
【0029】
昇降機構Saは、支持フレーム12の左右方向での一方(実施形態では左側)から立ち上がる姿勢の一対の縦フレーム16と、夫々の縦フレーム16に対して上下方向に移動自在に支持された一対の昇降フレーム17とを備えている。
【0030】
図2図4に示すように、左右の昇降フレーム17は、横向き姿勢となる上下の連結フレーム17a,17bで連結され、これらの連結フレーム17a,17baが一対の縦フレーム16に対して昇降自在に支持されている。尚、この昇降機構Saでは縦フレーム16にC型断面となる鋼材が用いられ、この縦フレーム16の内部空間に対して回転自在に収納したローラに連結フレーム17a,17bが支持されている。
【0031】
昇降フレーム17の連結フレーム17a,17bは、縦向方向に沿う姿勢で配置されたチェーン14の一部に連結され、このチェーン14を駆動する昇降モータ14aの回転方向の切り換えによりチェーン14の作動方向を切り換え、昇降フレーム17の昇降作動を実現している。
【0032】
一対の昇降フレーム17の連結フレーム17a,17bには、昇降フレーム17に対して機体の前後方向(図3図4で左右方向)に移動自在となる一対のガイドフレーム18を備えており、各々のガイドフレーム18の上端側にアーム部15の基端が支持されている。また、各々のガイドフレーム18の下端側にアーム部15を補強する補強フレーム15aの基端が支持されている。
【0033】
これにより、左右のガイドフレーム18を、連結フレーム17a,17bに沿って移動させることにより、一対のアーム部15は縦フレーム16に対して機体の前後方向(図3図4で左右方向)に移動自在となる。
【0034】
間隔変更機構Sbは、前後一対の昇降フレーム17に両端部が回転自在に支持されたネジ軸19と、このネジ軸19に螺合するナット20と、ネジ軸19を駆動する間隔制御モータ21とを備えて構成されている。特に、ナット20は、ガイドフレーム18に連結すると共に、アーム部15と補強フレーム15aとを連結する中間フレーム18aに備えている。
【0035】
この間隔変更機構Sbでは、ネジ軸19が、前後方向での中央から前部位置と後部位置とのネジ部を逆向きに形成している。つまり、ネジ軸19は、右ネジと左ネジとを合わせた構造を有している。
【0036】
このような構成から、間隔制御モータ21によって、ネジ軸19が一方に回転した場合には、一対のアーム部15の間隔を拡大し、逆方向に回転することにより一対のアーム部15の間隔を縮小する。また、昇降機構Saの昇降モータ14aと、一対のアーム部15の間隔を変更する間隔変更機構Sbの間隔制御モータ21を制御する制御装置(図示せず)を機体10に備えている。
【0037】
〔収穫作業形態〕
このような構成から、収穫作業を行う際には、図1図5に示すように、回収位置DにコンテナCをセットすると共に、待機位置UにコンテナCを配置した状態で収穫部2と搬送部3とを駆動する状態で機体10を前進させる。
【0038】
これにより、圃場Gの表面に露出する状態の玉葱Aが収穫部2に取り込まれ、搬送部3に受け渡される。搬送部3で玉葱Aを搬送する際に作業デッキ7の補助作業者が玉葱Aの選別を行い、搬送部3で搬送された玉葱Aは、搬送部3の後端位置3aから回収位置DのコンテナCの内部に落下する状態で回収される。
【0039】
このような作業を継続することで回収位置のコンテナCが満杯状態に達した場合には、機体10の走行を一時的に停止させ、回収位置DにあるコンテナCをフォークリフト等で取り出し、この後に、コンテナ配置部Sの作動により、待機位置UにあるコンテナCを回収位置Dに下降させて収穫作業が再開される。
【0040】
また、コンテナCが待機位置Uにある場合には、図3に示すように間隔変更機構Sbにより一対のアーム部15がコンテナCの底部を支持し得る支持間隔にある。前述したように回収位置DにあるコンテナCが取り出された後には、待機位置UにあるコンテナCを下降させ、コンテナCの底部が支持フレーム12の上面に載置する。これにより回収位置DにコンテナCがセットされる。
【0041】
このように回収位置DにコンテナCをセットした後には、図4に示すように間隔変更機構Sbにより一対のアーム部15の間隔を開放間隔に設定した後に、一対のアーム部15を上昇させることにより一対のアーム部15をコンテナCに接触させることなく上昇が可能となる。この上昇により一対のアーム部15が待機位置Uに達した後に、一対のアーム部15の間隔を支持間隔に戻すことにより、一対のアーム部15に外部からコンテナCを支持することが可能となる。
【0042】
特に、コンテナCを待機位置Uから回収位置Dに移動させる際には、コンテナCを直線的に下側に移動させる移動形態となるため、コンテナCの自重を利用した移動が可能となり、配置を短時間で行え、作業の中断時間の短縮を実現している。
【0043】
更に、コンテナCを待機位置Uから回収位置Dに移動させた後に、待機位置UにコンテナCを配置する際には、上昇状態にある一対のアーム部15に対してフォークリフトを用いてコンテナCを載せ付けても良い。
【0044】
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
【0045】
(a)コンテナ配置部Sは、回収位置Dの直上方の待機位置にコンテナCを2つ以上支持するように構成することも可能である。このようにコンテナ配置部Sを構成することにより複数のコンテナCのうち、下段のものから順次回収位置に送り込むことが可能となり、収穫作業の中断時間を一層短縮できる。
【0046】
(b)実施形態では、回収位置DにあるコンテナCをフォークリフト等により取り出す作業を必要とするものであったが、これに代えて、例えば、機体10の後部を下側に傾斜させるように構成することで、玉葱Aを回収したコンテナCを圃場面に自重で排出することも可能となる。このように構成することにより、収穫作業が中断される時間の一層の短縮が可能となる。
【0047】
(c)実施形態では、昇降フレーム17を昇降させる構成として、チェーン14を用いていたが、これに代えて油圧シリンダを用いることや、電動シリンダ、あるいは、ネジ軸を用いることも可能である。
【0048】
(d)実施形態では、間隔変更機構Sbが一対のアーム部15を水平方向作動させるものであったが、例えば、一対のアーム部15を揺動によって開閉するように構成する。また、このように揺動させる構成として電動モータに代えて油圧シリンダを用いることも考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、収穫した作物を搬送部で後方に搬送し機体の後部の回収部に回収する収穫機に利用できる。
【符号の説明】
【0050】
2 収穫部
3 搬送部
3a 後端位置
4 回収部
10 機体
15 アーム部
C コンテナ
S コンテナ配置部
Sa 昇降機構
Sb 間隔変更機構
G 圃場
図1
図2
図3
図4
図5
図6