(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-30
(45)【発行日】2022-07-08
(54)【発明の名称】熱不安定性物質を工業的カプセル化するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
B01J 13/04 20060101AFI20220701BHJP
【FI】
B01J13/04
(21)【出願番号】P 2019556743
(86)(22)【出願日】2017-12-20
(86)【国際出願番号】 ES2017070833
(87)【国際公開番号】W WO2018122427
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-09-25
(32)【優先日】2016-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】ES
(73)【特許権者】
【識別番号】519238783
【氏名又は名称】バイオイニシア,エセ.エレ.
(73)【特許権者】
【識別番号】593005895
【氏名又は名称】コンセホ・スペリオル・デ・インベスティガシオネス・シエンティフィカス(セエセイセ)
【氏名又は名称原語表記】CONSEJO SUPERIOR DE INVESTIGACIONES CIENTIFICAS(CSIC)
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ラガロン カベッロ,ホセ マリア
(72)【発明者】
【氏名】カストロ レイナ,セルジオ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァッレ,ホセ マニュエル
(72)【発明者】
【氏名】ガラン ネヴァド,デビッド
【審査官】山本 悦司
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-542926(JP,A)
【文献】特表2008-525670(JP,A)
【文献】特表2005-513081(JP,A)
【文献】特表2013-544181(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02724775(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0189298(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J
A23P
A23L
A61K
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)以下をそれぞれ少なくとも1つ有する、少なくとも1つの噴射ユニット(1):
溶液のための注入口(6)、
噴射ガスのための注入口(8)、および
噴霧された溶液の液滴を放出する、液滴のための排出口(14);
(ii)以下をそれぞれ少なくとも1つ備える、上記噴射ユニット(1)の後に配置される、少なくとも1つの乾燥ユニット(2):
乾燥ガスのための注入口(7)、
液滴のための注入口(11)、
上記乾燥ガスを有する液滴が、上記液滴の溶媒が蒸発するまで移動し、マイクロカプセルを形成する、長手方向容器(12)、および
上記マイクロカプセルおよび蒸発した溶媒を浚う乾燥ガスが上記容器(12)から放出される、マイクロカプセルおよび乾燥ガスのための排出口(13);
(iii)上記乾燥ユニット(2)の後に配置され、生成される上記マイクロカプセルを、上記乾燥ガスから分離するように構成される、少なくとも1つの収集ユニット(3):を備え、
前記噴射ユニット(1)は、前記噴射ユニット(1)の排出口において加えられるように構成された電場を含み、
前記噴射ユニット(1)はネブライザ型噴射器であることを特徴とする、熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備。
【請求項2】
上記収集ユニット(3)が、カートリッジフィルタ収集機、サイクロン収集機、またはこれら2つの組み合わせから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備。
【請求項3】
上記収集ユニット(3)が、溶媒濃縮装置(10)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備。
【請求項4】
上記溶媒濃縮装置(10)が、乾燥ガスのための排出口(5)に配置されていることを特徴とする、請求項3に記載の熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備。
【請求項5】
上記収集ユニット(3)が、乾燥ガス再循環装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備。
【請求項6】
上記噴射ユニット(3)が、上記乾燥ガスの予備乾燥装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備。
【請求項7】
上記乾燥ユニット(2)が、圧力制御装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備。
【請求項8】
上記噴射ユニット(1)が、噴射ガスのための注入口を2つ備え、
1つの噴射ガスのための注入口(8)は、上記溶液の注入口(6)と同軸に配置され、
別の1つの噴射ガスのための注入口は、上記溶液の注入口(6)に対して傾斜している、
ことを特徴とする、請求項1に記載の熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載されているような設備内で実施される、熱不安定性物質の工業的カプセル化のための方法であって、
(a)以下を含むポリマー溶液を調製する工程、
カプセル化される熱不安定物質、
カプセル化前駆体、
エタノール、水およびこれらの組み合わせから選択される有機溶媒または水性溶媒、および
(b)噴射ガス流の存在下で、工程(a)で得られるポリマー溶液から液滴を形成する工程、
(c)マイクロカプセルを得るために、制御された温度の乾燥ユニット中で、工程(b)で得られる液滴を乾燥させる工程、および
(d)収集ユニットによって、工程(c)で得られるマイクロカプセルを収集する工程、
を含み、工程(b)と工程(c)との間に、前記噴射ユニット(1)の排出口において電場を加える工程(b’)をさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項10】
工程(c)が、周囲温度または亜周囲温度で実施されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
工程(a)の上記カプセル化前駆体が、動物、植物および微生物タンパク質から選択されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
工程(a)の上記カプセル化前駆体が、乳清、カゼイン、天然ポリペプチドから選択されるか、または微生物、コラーゲン、大豆タンパク質およびゼインの遺伝子改変から得られることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
工程(a)の上記カプセル化前駆体が、ゼインおよび乳清タンパク質から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
工程(a)の上記カプセル化前駆体が、ラクトース、スクロース、マルトースおよびフルクトオリゴ糖から選択されるオリゴ糖であることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
工程(a)の上記カプセル化前駆体が、フルクトオリゴ糖であることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
工程(a)の上記カプセル化前駆体が、プルラン、FucoPol、アルギネート、ペクチン、キトサン、ゴム、カラゲネート、デンプン、デキストラン、マルトデキストリン、セルロース、グリコーゲンおよびキチンから選択される多糖類であることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
工程(a)の上記カプセル化前駆体が、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、デンプン、およびこれらの任意の組み合わせから選択されることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
工程(a)で添加剤を使用することを特徴とする、請求項9~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
上記添加剤が界面活性剤であることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
<技術分野>
本発明は、医薬、生物医学、農業、化粧品および食品分野の範囲内にある。より具体的には、プロバイオティクス型官能性成分、多価不飽和脂肪酸、抗酸化剤などの熱不安定性物質の乾燥および/またはカプセル化のための設備および方法を記載する。
【0002】
<背景技術>
一般に化学製品、特に食品サプリメント、化粧品および医薬品のマイクロカプセル化または微粒子の形成に使用される工業技術は、噴霧乾燥および凍結乾燥である。
【0003】
噴霧乾燥技術は、カプセル化剤と一緒に混合される製品を含む噴霧器によって生成されるエアロゾルに、対向流の熱風を使用する。一般に、工業ユニットは、噴霧される溶液を供給するためのシステム、噴霧器、高温乾燥チャンバ、および微粒子収集機からなる。これらの場合、収集機は、サイクロン収集機、カートリッジ収集機などであり得る。噴霧乾燥の技術的課題は、高温(一般的に100℃より高い)の使用により不安定な製品が劣化するので、安定な製品を用いた作業に限定されることである。
【0004】
凍結乾燥は、低温(-80℃)で凍結し、その後、真空状態とすることで溶媒を昇華させる方法である。この技術は、不安定な製品を用いた作業を可能にするが、適切な凍結保護剤の使用を必要とする。さらに、凍結乾燥に関する別の技術的課題として、凍結乾燥はバッチ形式で実行されるので、電力消費が高く、生産チェーンへ組み入れることが困難であるため、アップスケールが非常に高価であることが挙げられる。
【0005】
不安定な製品を用いた作業を可能にする噴霧冷却技術も、当該技術分野において知られている。この技術は、低融点植物油(32~42℃)を使用する。この技術は、油をその融点以上に加熱する工程、およびエアロゾルを生成させた後、油を冷却する工程からなる。目的は、製品をマイクロカプセルに固化することである。これらの材料の低融点は、熱不安定性材料に対する潜在的な損傷を低減する。問題は、それが可逆的なプロセスであり、製品を冷蔵し続けなければならないことである。さらに、この技術は、使用されるカプセル化物質の種類によって制限され、当該カプセル化物質は低融点油でなければならない。さらに、それは好ましくない異臭および臭気を生成し得る油溶性分子に対してより低い耐性を示すなど、他の問題を有する。すなわち、油溶性分子は、カプセルを通過することができる(カプセル化された状態を維持する能力が制限される)。したがって、現在、その工業的使用は限られている。
【0006】
いわゆる溶液吹き付け(solution blowing)は、古典的なネブライザを使用するが、ポリマーからの繊維の製造に使用される。発明にはまた、この方法が、生成される繊維の直径をより強力に制御するために電場を加えることで変化することもまた記載される。噴霧されるポリマーと相互作用する電場を生成する異なる点の間で、電圧の差が加わる。
【0007】
フローフォーカシングは、上記と同様の技術であり、生成されるジェットを強力に制御することで液滴および微粒子のサイズをより強力に制御するために、電場の替わりに流体場を用いる。これは、従来のネブライザを使用するよりも、微粒子のサイズをより強力に制御することを可能にする。フローフォーカシングは、噴射器(一般的にチューブ)からなり、それを通して使用溶液および溶液ジェットのサイズを低減させる同軸空気流が噴射され、液滴のサイズ、すなわち生成される微粒子のサイズを制御することを可能にする。この技術によって生成される液滴のサイズが小さいことで、周囲温度での乾燥を容易にし、不安定な製品の有効性を維持する。しかし、この技術に関する最大の技術的課題は、他の実験的技術(例えば、電気スプレー)と同様に、噴射器の性能が低いために、生産性の低い作業に限定されることである。
【0008】
例えば、文献US2011171335およびその特許ファミリーが、当該技術分野において知られている。上記文献は、電場を有するネブライザ、および生成されたナノファイバーを収集する収集トレーからなる、ナノファイバーを製造するための電気延伸システムを開示する。このシステムでは、ナノサイズであるために急速に乾燥するナノファイバーが生成され、次いで、ナノファイバーが強く接着される平坦な収集機に収集される。これが、ナノファイバーの工業化を困難にする。
【0009】
また当該技術分野では、例えば、噴霧乾燥技術および凍結乾燥技術を用いてプロバイオティクスバクテリアLactobacillus rhamnosusをカプセル化する、カプセル化方法について記載されたK. Lejaらによる文献“Production of dry Lactobacillus rhamnosus GG preparations by spray drying and lyophilization in aqueous two-phase systems” in Acta Scientiarum Polonorum, Technologia Alimentaria 8 4 (2009)が知られている。この文献は、カプセルの有効性が使用されるカプセル化方法よりも、使用されるポリマー溶液に依存することを証明する科学的研究である。実施例では、脱脂乳、PVPおよびデキストリンが使用される。
【0010】
C. Jacobsenによる“Food Enrichment with Omega-3 Fatty Acids” in Woodhead Publishing Series in Food Science, Technology and Nutrition (2013)の文献もまた知られており、これは、特に噴霧乾燥カプセル化技術を含む、異なるカプセル化剤を用いてオメガ-3脂肪酸をマイクロカプセル化するための異なる技術を記載している。同様に、DY Yingによる文献“Microencapsulated Lactobacillus rhamnosus GG Powders: Relationship of Powder Physical Properties to Probiotic Survival during Storage” in Journal of Food Science, 2010 Nov-Dec; 75 (9):E588-95は、Hylon VIIデンプンを有するLactobacillus rhamnosusプロバイオティクスバクテリアカプセルの有効性に関する研究を提示している。上記文献は、特に、噴霧乾燥技術を用いるカプセル化方法を記載している。
【0011】
特許文献US20120263626A1は、少なくとも1つの水性液体および特にLactobacillus rhamnosusを含む捕捉されたプロバイオティクスバクテリアを含むカプセルを含む飲用可能な製品を開示している。上記文献はまた、使用されやすいいくつかのプロバイオティクスカプセル化技術およびそれらの欠点を開示する。
【0012】
文書WO02060275は、少なくとも2つの非混和性液体の安定な帯電同軸ジェットを使用して、マイクロおよびナノメートルサイズのカプセルまたは微粒子を製造するためのプロセスを開示している。ここで、例えば、第1の液体は第2の液体によって取り囲まれており、第2の液体は、障壁または保護被膜を提供する。この方法は、誘電性雰囲気中、好ましくは不活性ガス雰囲気中または真空中で実施され得る。
【0013】
<発明の概要>
本発明は、熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備を提案する。さらに、本発明は、当該技術分野の解決策における記載された欠点を克服することを可能にする、熱不安定性物質の工業的カプセル化を用いた乾燥方法を開示する。本発明は、乾燥のために使用する場合においてマイクロ、サブマイクロおよびナノ粒子の生成を可能にし、カプセル化のために使用する場合においてマイクロ、サブマイクロおよびナノカプセルの生成を可能にする。しかし、示される特定の実施例で得られたサイズであることから、明細書および好ましい実施形態全体を通してマイクロカプセルについて言及する。
【0014】
本発明は、マイクロカプセル内に残る活性成分の制御された放出を達成するために、またはその生物学的利用可能性を増加させるために、熱不安定性物質のカプセル化を可能にし、例えば、製品の投与量をスムーズに運び、かつ均質化すること、風味を遮蔽すること、一般的に湿気、光および周囲酸素からマイクロカプセル内の製品を保護することを可能にした。
【0015】
「熱不安定性物質」とは、その安定性を維持するために被膜されなければならない物質であると理解される。本発明における上記物質の例としては、微生物、酵素、多価不飽和脂肪酸、抗酸化剤、ビタミン、必須元素および任意の誘導分子または化合物が挙げられる。
【0016】
これらの例は、ゼイン(Zein)、乳清タンパク質およびプルラン(pullulan)などの天然マトリックス、またはPEO(ポリエチレンオキシド)もしくはPVP(ポリビニルピロリドン)などの合成マトリックスを含む、様々なマトリックス中の精油または酵素のカプセル化を意味する。
【0017】
本発明の目的は、以下を含む、熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備である:
好ましくはネブライザまたはエレクトロネブライザである噴射ユニット、
上記噴射ユニットの後に配置される乾燥ユニット、および
上記乾燥ユニットの後に配置される収集ユニット。
【0018】
上記設備は、電気スプレーおよびフローフォーカシングなどの他の生産性の低い技術によって提供される制御された温度で、熱不安定性材料のマイクロカプセルの工業的な量を得ることを可能にし、保護(マイクロカプセル内の熱不安定性材料内容物の保護)を維持または強化する。
【0019】
噴射ユニットは、噴射器を備え、噴射器の入口には、カプセル化される熱不安定性物質を含む溶液、カプセル化材料、溶媒、および必要な添加剤が導入される。本明細書を通して、噴射される溶液について言及する場合、液体(液体または混和性液体-固体の混合物)、エマルジョン(不混和性液体の混合物)または懸濁液(液体中の不溶性固体の混合物)について区別なく言及する。
【0020】
噴射ユニットは、噴射器排出口において、電場を加えることによって、液滴のサイズをより効率的に集束または制御することができる液滴を投射する(この例示的な実施形態では、噴射ユニットがエレクトロネブライザとすることができる)。そのため、1つの例示的な実施形態では、噴射ユニットが電極(典型的には円形)を備え、当該電極は噴射器噴射器排出口に配置される。
【0021】
噴射ユニットが、噴射器排出口において電場を含む場合、交流(AC)および直流(DC)の両方で高電圧を加えることによって生成される上記電場を、溶液が通過すると、噴霧時に溶液が帯電する。電場を加えることにより、噴射ユニット内で生成される液滴のサイズおよびサイズの単分散性をより良好に制御することが可能になる。熱不安定性物質がカプセル化され、乾燥のために熱風を使用しなければ、生成される液滴は、その後の乾燥時間を短縮するために非常に小さくなければならない。
【0022】
当該技術分野における他の解決策とは対照的に、この設備では、噴射ユニットの噴射器排出口において、熱風は使用されない。したがって、熱不安定性化合物のカプセル化に関して、より良好な安定性および保護結果が達成される。これは、噴霧乾燥に基づく現在知られている解決策に関する改善を意味する。また、これは、制御された、典型的には周囲の温度条件下において、単一ステップで実行される連続プロセスであるので、凍結乾燥よりも有利である。
【0023】
噴射ユニットは、圧縮装置、圧電装置、超音波装置、振動装置などを備える、ネブライザ型、噴霧器型またはエアゾール型の噴射器を備える。本発明の一実施形態では、噴射ユニットは、液体溶液のための注入口および噴射ガスのための2つの注入口を備える種類の圧縮ネブライザを備える。この例示的な実施形態では、噴射ユニットは、噴射ガスのための注入口を2つ備え、そのうち1つの噴射ガスのための注入口は、溶液の注入口と同軸に配置され、他方の噴射ガスのための注入口は、溶液の注入口に対してある程度傾斜して配置される。
【0024】
すなわち、噴射ガスのための注入口の1つは、任意のネブライザにおけるように、溶液流に対して同軸方向に、噴射ガスが投射されるように配置され、他方の注入口は、噴射ガスの溶液流に対してある角度で投射され、液体ジェット流に対して衝突するように配置される。これは、液滴サイズを、より大きく低減することを可能にする。この場合、設備は、空気、窒素または他のガスおよびこれらの混合物であり得るガス流と共に使用され得る。例えば、保護雰囲気中で、または可燃性溶媒を使用する場合に作業するために、不活性ガスが使用される。
【0025】
上述のように、噴射ユニットは、そのサイズが噴射器の種類に依存する液滴を投射し、具体的には、好ましくは噴射ユニットが上述のようなネブライザを備え、液滴のサイズは、溶液の流量、噴射ガスの流量、および溶液の特性(主に表面張力、導電率、および粘度)に依存する。
【0026】
さらに、本発明は、液滴のサイズおよびそれらの単分散性をより強力に制御するために、外部電場を加えることを提案する。そのため、1つの例示的な実施形態では、噴射ユニットは、噴射器排出口に直に配置される電極(典型的には円形)を備える。噴霧時、液体は、直流および交流の両方の高電圧で作用する上記電極を通過することで帯電する。
【0027】
乾燥ユニットにおいて、噴射ユニットで形成された液滴は、制御された温度で乾燥される。乾燥ユニットを移動する際に、形成されたマイクロカプセルを含む、溶液の溶媒が蒸発する。乾燥ユニットを完全に循環した後、溶媒は完全に蒸発し、所望のマイクロカプセルを生じ、その後、収集ユニットによって収集される。乾燥ユニットは、溶媒を気化させるために高温加熱の必要なしに、制御された温度、典型的には周囲温度または亜周囲温度で乾燥およびカプセル化することができることに留意されたい。周囲温度で熱不安定性物質が使用される場合、上記設備および方法は、例えば5℃のような、亜周囲温度で作業することを可能にする。
【0028】
乾燥ユニットは、容器を備える。噴射ユニットおよび乾燥ガス注入口は、上記容器の一端にある。収集ユニットは、それと反対側の端部にある。乾燥ガスは、制御された温度で乾燥ユニットに導入される。乾燥ガスは、空気、窒素または他のガスおよびこれらの混合物であってもよい。
【0029】
噴射ユニットに対する乾燥ユニットの配置は、それら両方が同軸であってもよく、それらの間で任意の角度で傾斜していてもよい。本発明では、好ましくは同軸配置を提案する。乾燥ガスは、制御された温度、典型的には周囲温度で乾燥ユニットに導入される。乾燥ガスは、特定の方向から乾燥ユニットに導入されるので、噴射ユニット内で生成された液滴を乾燥ガスと共に浚う。液滴が乾燥ユニットを通って循環するにつれて、液滴中の溶媒が蒸発し、それによって所望のマイクロカプセルを生じる。
【0030】
乾燥ユニットの幾何学的形状は、演繹的に、液滴を乾燥させるための適切な滞留時間を可能にするものであれば、どのようなものであってもよい。最適な幾何学的形状は、可変の円形断面を有するシリンダであり、注入口から出口にかけての断面が増大する。これにより、液滴が最大である領域で、より強力に浚うことを可能にし、さらにこれは、ある程度の長さの間、滞留時間をより長くすることを可能にする。
【0031】
別の例示的な実施形態では、設備は、第2の注入口を備える、上記設備の長手方向軸に垂直に配置される乾燥ユニットを備える。これらの乾燥ユニットは、スリーブおよび第2のガス流を含む。この第2のガス流は、乾燥ユニットの表面に配置された穴または細孔を通って、乾燥ユニットの表面に垂直な方向に注入される。これにより、乾燥ユニットの壁への付着による材料の損失を低減することができる。第2のガス流は、空気、窒素または他のガスおよびそれらの混合物であってもよい。
【0032】
乾燥ガス流量は、噴射ユニットから注入された全ての溶媒を吸収するのに十分でなければならない。水性溶液が使用される場合、乾燥ガスが吸収することができる水の最大量は、使用される乾燥ガスの相対湿度が大きいほど小さい。
【0033】
すなわち、例えば、施設外からの空気が乾燥ガスとして使用され、本方法が雨の日に高湿度で実施されている場合、固定された溶媒体積を蒸発させるのに必要な乾燥ガスの量は、本方法が乾燥日に実施される場合よりも多い(外気は相対湿度が低いため)。
【0034】
同様に、より多く浚うことおよびより多くマイクロカプセルを収集することを望む場合、より小さい乾燥ユニットの断面サイズが選択され、これは、一般に、円筒形状を有する。これは、乾燥ガスの流量を維持し、乾燥ユニットの断面積を減少させると、上記乾燥ユニットの内部を通る際の浚う速度が増加するからである。
【0035】
さらに、より速いガスの流速(例えば、先に説明したように、乾燥ユニットの断面のサイズを減少させることによって得られる)によって、より短い滞留時間、およびそれによるより短い乾燥時間を生じることに留意されたい。これは、より大きなマイクロカプセルを乾燥させることを困難にし得る。したがって、この設備は、各溶液を浚う速度および滞留時間を最適化するための、特定の折衷溶液(solucion de compromiso)を有するように設計される。この設備は、カプセル化のために使用される溶液に従って浚う量および乾燥時間を最適化するための折衷寸法(dimensiones de compromiso)を維持するように設計される。乾燥時間は、液滴が乾燥ユニット内に残る時間に関連するので、滞留時間とも呼ばれる。
【0036】
乾燥ユニットの設計は、使用される溶媒およびカプセル化される熱不安定性物質に依存するが、これは両方の要因が、噴射ユニットによって生成される液滴のサイズおよびその蒸発力学に強く影響するからである。最適な速度および滞留時間を可能にする最適な乾燥ユニットの直径および長さは、例えば、約1kg/hの乾燥製品またはカプセル化製品の工業収率を有する設備では、典型的には直径2~200cm、および長さ20cm~20mの範囲であるが、これらに限定されない。より大きな工業設備は、予測可能なより大きな直径および長さを使用してもよい。
【0037】
したがって、提案される設備は、その高い収率のために工業的使用に最適であり、連続的にかつ単一のステップで、熱不安定性物質のマイクロカプセルを得るための方法を実施することができる。
【0038】
溶媒の蒸発をより効率的に制御する目的で、設備、より具体的には乾燥ユニットは、異なる圧力で、真空中であっても作動することができる。
【0039】
収集ユニットは、乾燥ガスから生成されるマイクロカプセルの効率的な分離を可能にする。収集ユニットは、静電荷の有無にかかわらず、少なくとも1つのサイクロン分離、遠心分離または濾過装置を備えてもよい。収集ユニットは、好ましくはカートリッジフィルタ収集機またはサイクロン収集機である。1つの例示的な実施形態では、収集ユニットは、直列に配置されたサイクロン収集機およびカートリッジフィルタを備える。これにより、サイクロン収集機内に大きなマイクロカプセルを、カートリッジフィルタ収集機内に小さなマイクロカプセルを、収集することが可能になる。
【0040】
可燃性溶媒を使用する場合、不活性ガス、典型的には窒素を使用することが好ましく、本方法が実施される設備は、通気装置および抑制装置を備えるATEX分類された材料およびユニットから製造されなければならない。
【0041】
上記装置が、乾燥製品または無菌カプセル化を得るために使用される場合、噴射ガスおよび乾燥ガスは、典型的にはHEPA H14フィルターまたは同様のものを通過させて、濾過されなければならず、または典型的には紫外線、エチレンオキシド、放射線など、またはそれらの組み合わせへ曝露することによって滅菌されなければならない。この場合、溶液の調製および収集された製品の取り扱いの両方は、クリーンルーム滅菌設備または同様の設備において行われる。
【0042】
同様に、好ましい実施形態では、収集ユニットは、収集ユニットの下流の乾燥ガス排出口に配置された溶媒濃縮装置を備える。別の例示的な実施形態では、上記乾燥ガス排出口で収集された乾燥ガスは、噴射ユニットおよび/または乾燥ユニットに再供給するために再循環される。典型的には、使用される溶媒または乾燥ガスが高価である場合、または安全性または無菌性の理由から、溶媒の再使用あるいは、クローズドループによる溶媒の再供給は特に興味深い。設備はまた、液滴の乾燥またはそのクローズドループ再循環を容易にするために、流入ガスを予備乾燥するための装置を備え得る。この場合は、乾燥ガスが周囲空気である場合の好ましい実施形態である。
【0043】
上述のように、本発明の別の目的は、上述のような設備で実施される熱不安定性物質の工業的カプセル化のための方法である。上記方法は、カプセル化される熱不安定性構造、カプセル化前駆体、および好ましくはエタノール、イソプロパノール、水、およびこれらの組み合わせから選択される有機溶媒または水性溶媒を含むポリマー溶液を調製する工程を少なくとも1つ含む。
【0044】
上記方法は、噴射ガス流の存在下で、先に得られるポリマー溶液から液滴を形成する工程をさらに含む。続いて、上記方法は、制御された温度の乾燥ユニット中で、得られる液滴を乾燥させる工程、および上記収集ユニットによって、乾燥後に得られる対応するマイクロカプセルを収集する工程を含む。
【0045】
<図面の簡単な説明>
本発明の特性をより正確に理解できるようにするために、本発明の実際的な実施形態の好ましい例について、本発明の説明を補足する目的で、当該説明には、以下に限定することはないが、例示として本発明の一体部分の構成を表す一組の図面が添付されている。
【0046】
図1aは、噴射ユニット(1)、乾燥ユニット(2)および収集ユニット(3)を見ることができる、熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備の例示的な実施形態を示す。
【0047】
図1bは、噴射ユニット(1)の液滴排出口(14)に配置された電気回路(9)を備える、熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備の別の例示的な実施形態を示す。
【0048】
図2a~2dは、噴射ユニットがネブライザであり、ゼインおよびプルランがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【0049】
図3は、
図2a~2dに示される実施例に従って得られたマイクロカプセルおよび非カプセル化オメガ-3のKBrペレットについての、赤外線透過分光法によって得られた1に標準化された生存率の比較研究を示す。
【0050】
図4a~4hは、噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、エタノール70%が溶媒として使用され、ゼインがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【0051】
図5a~5hは、噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、水が溶媒として使用され、プルランがカプセル化材料として使用され、Tego(登録商標)が界面活性剤として使用される設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【0052】
図6a~6fは、種々の市販のオメガ-3カプセル化法の手段によって得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【0053】
図7a~7bは、噴射ユニットがネブライザである設備において、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)をカプセル化するために得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【0054】
図8a~8hは、噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、乳清タンパク質がカプセル化前駆体として、Tego(登録商標)が界面活性剤として、全乳が液体マトリックスとして使用されている設備内でカプセル化された、Lactobacillus rhamnosusについての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真および粒度グラフを示す。
【0055】
図9は、凍結保護剤としてマルトデキストリンを使用する標準的な方法に従って凍結乾燥することによって得られたLactobacillus rhamnosus微粒子と、噴射ユニットがネブライザである場合および噴射ユニットがエレクトロネブライザである場合に、記載された方法および設備を使用して得られた微粒子との間の比較を示す生存率研究を示す。
【0056】
<発明の好ましい実施形態>
以下は、1kg/hの乾燥またはカプセル化製品の製造スケールを示す、熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備の例示的な実施形態の説明である。より高い生産量を生成する設備は、記載されたものよりも大きな拡張可能な設備および処理パラメータを必要とすることが予想される。したがって、提案されたパラメータが、本質上限定的であると考えてはならない。同様に、提案される設備における熱不安定性物質を工業的にカプセル化するための方法の例示的な実施形態もまた、記載される。
【0057】
図1に示すように、設備は少なくとも以下のものを備える;
(i)以下をそれぞれ少なくとも1つ有する、少なくとも1つの噴射ユニット(1):
少なくとも1つの溶液のための注入口(6)を有する噴射器(上記溶液は、カプセル化される熱不安定性物質、カプセル化プロセスに上記設備が使用される場合のカプセル化材料、溶媒および必要な添加剤を既に含んでいる)、
噴射ガスのための注入口(8)、および
溶液が液滴の状態で噴霧して排出する際の、液滴のための排出口(14);
(ii)以下を備える、上記噴射ユニット(1)の後に配置される、少なくとも1つの乾燥ユニット(2):
少なくとも1つの乾燥ガスのための注入口(7)および噴射ユニット(1)から排出する、液滴のための注入口(11)、および
好ましくは円筒形の構成を有し、長手方向に水平に配置され、液滴の全ての溶媒の蒸発を可能にするのに十分な長さを有する、長手方向容器(12)、および
マイクロカプセルが通る、マイクロカプセルおよび乾燥ガスのための排出口(13)(上記マイクロカプセルは、溶媒を含まない液滴であって、上記溶媒は、上記乾燥ユニットを循環中に蒸発される);
(iii)上記乾燥ユニットの後に配置され、生成される上記マイクロカプセルを、上記乾燥ガスから分離するように構成され、生成される上記マイクロカプセルのための排出口(4)および乾燥ガスのための排出口(5)を備える、少なくとも1つの収集ユニット(3)(上記乾燥ガスは、上記乾燥ユニットで蒸発した溶媒を浚う)。
【0058】
本発明の1つの例示的な実施形態では、収集ユニットは、収集ユニット(3)の下流の乾燥ガスのための排出口(5)に配置される溶媒濃縮装置(10)をさらに備える。別の例示的な実施形態では、上記設備が、乾燥ガスを噴射ユニット(1)および/または乾燥ユニット(2)に向け直すことを可能にする乾燥ガス再循環装置を備えてもよい。
【0059】
1つの例示的な実施形態では、噴射ユニットの噴射器は、上述のようなネブライザからなるネブライザである。1つの例示的な実施形態では、噴射ガス流量は、1~500LPMである。溶液、エマルジョンまたは懸濁液の形態で見出すことができる、噴射される液体の流量は、好ましくは1ml/h~50L/hの範囲である。
【0060】
例示的な一実施形態では、設備が噴射ユニット(1)の排出口に高圧電気回路(9)をさらに備える。回路に使用される電圧は、噴射される溶液の流量に依存し、100kV~500kVの範囲である。得られる効果は、溶液の帯電、液滴の放射の集束および液滴の形成における協働、液滴サイズの制御の改善である。高圧電気回路は、より均一なサイズ分布も生成するので、液滴の単分散性にも影響を及ぼす。高い単分散性は、カプセル化された熱不安定性材料の保護または放出においてより正確な均質性を可能にし、そしてカプセル化プロセスに対するより強力な制御を可能にする。よって、高い単分散性は、最終製品に必須であり得る。
【0061】
1つの例示的な実施形態では、乾燥ガス流量が10~100,000m3/hの範囲である。水性溶液を用いて作業する場合、乾燥ガスが加湿されることにより、乾燥はより難しくなり、したがって、乾燥ユニット内の溶液から水分を除去するのに、より長い時間がかかる。
【0062】
そのため、これらの場合、設備は、上記ユニットに導入される上記乾燥ガスをより乾燥させるために、乾燥ガスを予備乾燥するための装置を備えてもよく、これによって、設備の収率を増加させる。エタノール、イソプロパノールおよび他の非水性溶液が使用される場合、乾燥ガス(典型的には空気)が溶媒を含まないため、乾燥はより容易である。したがって、乾燥ガスはエタノールを含まないため、乾燥ユニットにおけるエタノールの蒸発速度に影響を及ぼさない。
【0063】
設備内の溶媒の蒸発をより効率的に制御するために、1つの例示的な実施形態では、乾燥ユニットは、異なる圧力で、真空中であっても作動することを可能にする圧力制御装置をさらに備える。
【0064】
好ましくは、上記設備は、直径1~50マイクロメートルのサイズのマイクロカプセルを得るために設計される。10~100,000m3/hの典型的な乾燥流量では、乾燥ユニットの最適な直径および長さは、直径20~200cm、長さ20cm~20mである。以下に説明される例示的な実施形態では、乾燥ユニットは、円錐形の注入口および排出口を有する、直径60cm、長さ2mの円筒形の容器を備える。
【0065】
本発明の別の目的は、前述の設備で実施される熱不安定性物質の工業的カプセル化のための方法である。この方法は、以下の工程を含む:
(a)以下を含むポリマー溶液を調製する工程、
カプセル化される熱不安定物質、
カプセル化前駆体、
エタノール、イソプロパノール、水およびこれらの組み合わせから選択される水性溶媒または有機溶媒、および
(b)噴射ガス流の存在下で、工程(a)で得られる上記ポリマー溶液から液滴を形成する工程、
(c)マイクロカプセルを得るために、周囲温度の乾燥ユニット中で、10m3/h~100,000m3/hの範囲の空気流を用いて、工程(b)で得られる液滴を乾燥させる工程、および
(d)収集ユニットによって、工程(c)で得られるマイクロカプセルを収集する工程。
【0066】
明細書を通して、工程(a)のポリマー溶液は、溶液(すなわち、液体の混合物または混和性液体-固体の混合物)、エマルジョン(すなわち、非混和性液体の混合物)、または懸濁液(すなわち、液体中の不溶性固体の混合物)であり得ることが理解される。
【0067】
好ましくは、工程(a)のカプセル化前駆体は、動物、植物および微生物タンパク質から選択される。より好ましくは、工程(a)のカプセル化前駆体は、乳清、カゼイン、天然ポリペプチドから選択されるか、または微生物、コラーゲン、大豆タンパク質およびゼインの遺伝子改変から得られる。さらにより好ましくは、段階(a)のカプセル化前駆体は、ゼインと乳清タンパク質から選択される。
【0068】
別の例示的な実施形態では、工程(a)のカプセル化前駆体は、ラクトース、スクロース、マルトースおよびフラクトオリゴ糖から選択されるオリゴ糖である。より好ましくは、工程(a)のカプセル化前駆体は、フルクトオリゴ糖である。
【0069】
別の例示的な実施形態では、工程(a)のカプセル化前駆体は、アルギネート、ガラクトマンナン、ペクチン、キトサン、ゴム、カラゲネート、プルラン、FucoPol、デンプン、デキストラン、マルトデキストリン、セルロース、グリコーゲンおよびキチンから選択される多糖である。より好ましくは、工程(a)のカプセル化前駆体は、プルラン、デキストラン、マルトデキストリン、デンプン、およびこれらの任意の組み合わせから選択される。
【0070】
工程(a)では、任意で、溶液の特性を最適化するために添加剤が使用される。本発明において、添加剤は、可塑剤、張力活性剤、乳化剤、界面活性剤、抗酸化剤またはそれらの任意の組み合わせから選択される物質であると理解される。本発明における添加剤の例としては、Tween(登録商標)、Span(登録商標)およびTego(登録商標)と商業的に名付けられた界面活性剤、より好ましくはTego(登録商標)が挙げられる。これらは食品への使用が許可されている。
【0071】
好ましくは、噴射ユニットの排出口において、溶液および乾燥ガス流に0.1kV~500kVの電圧を加えることで液滴を形成する工程(b)が実施される。より好ましくは、噴射ユニットの排出口において、溶液および乾燥ガス流に5kV~60kVの電圧を加えることで、液滴を形成する段階(b)が実施される。好ましくは、加える電圧は5kV~15kVの範囲である。
【0072】
別の例示的な実施形態では、交流で電圧を加えることで、液滴を形成する段階(b)が実施される。
【0073】
1つの例示的な実施形態では、段階(b)の噴射ガス流量は、1~500LPMの範囲である。
【0074】
好ましくは、直径が1~20マイクロメートルのマイクロカプセルを得るために、工程(c)において、10m3/h~100,000m3/hの範囲の乾燥ガス流量を用いる。
【0075】
保護される熱不安定性化合物は、好ましくは微生物、抗酸化剤、ウイルス、酵素、多価不飽和脂肪酸、必須元素、または任意の誘導分子もしくは誘導化合物である。
【0076】
別の好ましい実施形態によれば、熱不安定性化合物は、抗酸化剤(ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド、フラボノイドおよびレスベラトロールなどのフェノール化合物)および天然もしくは合成の抗酸化濃縮物もしくは単離物、生物医学およびプロバイオティクスに役立つ細胞などの生物学的生物(LactobacillusおよびBifidobacteriumなど)、Cyanobacterium、RhodobacteralsおよびSaccharomycesなどの他の微生物、プレバイオティクス(ラクツロース、ガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、および大豆オリゴ糖)、シンバイオティクス、機能性繊維、オレイン酸、多価不飽和脂肪酸(オメガ-3およびオメガ-6)および他の海洋油、フィトステロール、フィトエストロゲン、タンパク質成分(AONおよびその誘導体、ラクトフェリン、オボトランスフェリン、ラクトペルオキシダーゼ、リゾチーム、大豆たんぱく質、免疫グロブリン、生物活性ペプチド)ならびに栄養補助食品および医薬品、生物医学、化粧品、食品および化学工業のための他の付加価値製剤および物質などの商業的な場において、周囲条件、加工条件または貯蔵条件によって不安定化され得る医薬製品からなる群から選択されるか、またはこれらの任意の組み合わせから選択される。
【0077】
より好ましくは、熱不安定性化合物が以下の物質からなる群から選択される:
カロテノイドおよびポリフェノール
プロバイオティクス(LactobacillusおよびBifidobacterium)
骨および組織再生に生物医学的に役立つ細胞
多価不飽和脂肪酸(オメガ-3およびオメガ-6)
ラクトフェリン、オボトランスフェリン、ラクトペルオキシダーゼ、リゾチーム、大豆タンパク質、免疫グロブリンから選択される、技術的に有用な酵素および他のタンパク質
抗高血圧および抗菌ペプチドから選択される生物活性ペプチド。
【0078】
以下に、カプセル化される熱不安定性物質がオメガ-3およびプロバイオティクスである、種々の例示的な方法を示す。特定の例示的な実施形態では、選択されるプロバイオティクスは、Lactobacillus rhamnosusであった。
【0079】
実施例1.1および1.2において、オメガ-3脂肪酸をカプセル化するための方法および対応する生存率の研究が記載されるが、以下に限定されるものではない。
【0080】
〔実施例1.1 噴射器としてネブライザを用いたオメガ-3のカプセル化〕
この実施例では、従来のネブライザを噴射ユニットとして使用した。さらに、オメガ-3脂肪酸をカプセル化し、それによって酸化ならびに直接接触する食品への臭気および風味の転移を防ぐために、異なる天然ポリマー候補を使用する(例えば、ゼイン、プルラン、乳清タンパク質、および改変マルトデキストリン(Pineflow(登録商標)およびNutriose(登録商標)))。最大のポテンシャルを有する物質、ゼインおよびプルランを用いて生成されたカプセルは、それぞれ
図2aおよび
図2bの走査型電子顕微鏡写真で確認することができる。
図2aおよび
図2bのそれぞれに対応するサイズ分布グラフである
図2cおよび
図2dで、2~10ミクロンの範囲内である最適なサイズを観察することができる。実験パラメータおよび使用範囲をそれぞれ表1および2に示す。
【0081】
【0082】
【0083】
図3は、研究された全ての温度および相対湿度条件下で、本発明の設備によるカプセル化が、いかに製品(オメガ-3)の生存率を目に見えて改善するかが観察され得る生存率研究を示す。生存率曲線は、記載された設備および方法が、フリー(非カプセル化)製品の生存率よりも実質的に高い生存率を有するマイクロカプセルを得ることを可能にすることを示す。
【0084】
〔実施例1.2 噴射器としてエレクトロネブライザを用いたオメガ-3のカプセル化〕
この例示的な実施形態では、噴射ユニットとしてエレクトロネブライザを使用し、実施例1.2と同じ天然ポリマーを使用した。
図4a~4dでは、マイクロカプセルの幾何学的形状における、本技術分野の効果を観察することができる。より具体的には、上記図は、電場を加えない場合のマイクロカプセル(
図4a)、電場が1kVである場合のマイクロカプセル(
図4b)、電場が5kVである場合のマイクロカプセル(
図4c)、および電場が10kVである場合のマイクロカプセル(
図4d)を示す。これにより、最適化された電場が、いかにマイクロカプセルの幾何学的形状をより強力に制御することができるのかを観察することができ、これは、より高度な球形の幾何学的形状、高い単分散性およびサイズの制御を可能とする。ゼインの場合、実施例1.1において、カプセルが崩壊することを観察することができる。また、電場によって帯電されることで、これらのカプセルがそれらの球状構造をどのように維持するかを観察することができる。これは、溶媒の蒸発時に液滴が崩壊することを妨げる。
図4e~4hは、それぞれ、
図4a~4dの顕微鏡写真の各々についての粒子サイズの分布を示す。実験パラメータおよび使用範囲を表3に示す。
【0085】
【0086】
熱不安定性物質オメガ-3に加えて、水、プルランおよびTego(登録商標)を含む溶液を使用する場合、
図5a~5dに示されるような結果が得られる。ここで、結果は、電場ごとに示される(上記電場の値は、上述したように変化される:電場なし、1kVの電場、5kVの電場、および10kVの電場)。
図5e~5hは、それぞれ、
図5a~5dの顕微鏡写真の各々についての粒度分布を示す。記載した結果を得るための、実験パラメータおよび使用範囲を表4に示す。
【0087】
【0088】
図6a~6fは、既存の市販のマイクロカプセルを得るための異なる方法に対応する走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズ分布を示す。
図6a~6dは、当該技術分野で知られている方法を用いて得られた結果を示す。より具体的には、
図6aはBASF(窒素雰囲気中での噴霧乾燥)を使用して得られた結果を示し、
図6bはLIFE(空気中での噴霧乾燥)を使用して得られた結果を示し、
図6cはMEG(空気中での噴霧乾燥)を使用して得られた結果を示し、
図6dはSTEPAN(窒素雰囲気化での噴霧乾燥)を使用して得られた結果を示す。
【0089】
図6eおよび
図6fは、本発明の方法を用いて得られた結果を示す(
図6eは、噴射ユニットがネブライザである設備で本発明の方法を実施した場合に得られた結果を示し、
図6fは、噴射ユニットがエレクトロネブライザである設備で本発明の方法を実施した場合に得られた結果を示す)。上記図に示されるように、本発明の方法および設備を使用すると、マイクロカプセルのサイズの有意な減少およびそれらの単分散性の改善が観察される。
【0090】
同様に、表5は、一定量のオメガ-3マイクロカプセルを粉末ミルクおよび水と混合することによって実施された対照研究を示す。粉末ミルクおよび水の混合物を対照基準として使用し、試料を評価するため、以下の通りに分類した:
0:参照と比較して相違なし
1:参照と比較して小さな相違あり
3:参照と比較して明確な相違あり
5:参照と比較して大きな相違あり。
【0091】
【0092】
実施例2.1および実施例2.2は、Lactobacillus rhamnosusプロバイオティクスをカプセル化するための方法を記載し、対応する生存率研究を記載するが、以下に限定されるものではない。
【0093】
〔実施例2.1 噴射器としてネブライザを用いたプロバイオティクスのカプセル化〕
この例示的な実施形態では、ネブライザを噴射ユニットとして使用し、乳清タンパク質をポリマーとして使用して、プロバイオティクスをカプセル化した。
図7aは、得られたマイクロカプセルを示す走査型電子顕微鏡写真を示し、
図7bは、得られた粒子サイズ分布のグラフを示す。表6は、この実施例の実験パラメータおよび使用範囲を示す。
【0094】
【0095】
〔実施例2.2 噴射器としてエレクトロネブライザを用いたプロバイオティクスのカプセル化〕
この場合、噴射ユニットとしてエレクトロネブライザを使用し、実施例2.1と同じ天然ポリマー(乳清タンパク質)を使用した。
図8a~8dは、異なる電流値(より具体的には、それぞれ、電流が、なし、1kV、5kV、および10kV)を加えることによって得られたマイクロカプセルの走査型電子顕微鏡写真を示す。さらに、
図8e~8hは、上記の場合に得られたマイクロカプセルのサイズの値を示す。表7は、この実施例の実験パラメータおよび使用範囲を示す。
【0096】
図8は、マイクロカプセルサイズにおけるバクテリアの添加の効果を示す。
【0097】
【0098】
同様に、
図9は、エレクトロネブライザを用いた実施例2.1および実施例2.2における本発明の設備によるカプセル化が、ネブライザを用いたカプセル化よりも良好な生存率を有するかを示す生存率研究を示す。
【0099】
さらに、図において観察されるように、凍結乾燥法として知られている技術、すなわち参考技術として示される技術を用いて得られた結果よりも、エレクトロネブライザを用いたカプセル化およびネブライザを用いたカプセル化の両方が、より良好な結果を示している。
【0100】
示された結果は、参照としてリン酸バッファー生理食塩水中にLactobacillus rhamnosusのプロバイオティクス(1%)およびマルトデキストリン(10%)を含む凍結乾燥モデル試料を用いた、Lactobacillus rhamnosusプロバイオティクスプロバイオティクスについてのものである。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【
図1a】噴射ユニット(1)、乾燥ユニット(2)および収集ユニット(3)を見ることができる、熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備の例示的な実施形態を示す。
【
図1b】噴射ユニット(1)の液滴排出口(14)に配置された電気回路(9)を含む、熱不安定性物質の工業的乾燥および/またはカプセル化のための設備の別の例示的な実施形態を示す。
【
図2a】噴射ユニットがネブライザであり、ゼインおよびプルランがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図2b】噴射ユニットがネブライザであり、ゼインおよびプルランがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図2c】噴射ユニットがネブライザであり、ゼインおよびプルランがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図2d】噴射ユニットがネブライザであり、ゼインおよびプルランがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図3】
図2a~2dに示される実施例に従って得られたマイクロカプセルおよび非カプセル化オメガ-3のKBrペレットについての、赤外線透過分光法によって得られた1に標準化された生存率の比較研究を示す。
【
図4a】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、エタノール70%が溶媒として使用され、ゼインがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図4b】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、エタノール70%が溶媒として使用され、ゼインがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図4c】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、エタノール70%が溶媒として使用され、ゼインがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図4d】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、エタノール70%が溶媒として使用され、ゼインがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図4e】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、エタノール70%が溶媒として使用され、ゼインがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図4f】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、エタノール70%が溶媒として使用され、ゼインがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図4g】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、エタノール70%が溶媒として使用され、ゼインがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図4h】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、エタノール70%が溶媒として使用され、ゼインがカプセル化前駆体として使用されている設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図5a】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、水が溶媒として使用され、プルランがカプセル化材料として使用され、Tego(登録商標)が界面活性剤として使用される設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図5b】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、水が溶媒として使用され、プルランがカプセル化材料として使用され、Tego(登録商標)が界面活性剤として使用される設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図5c】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、水が溶媒として使用され、プルランがカプセル化材料として使用され、Tego(登録商標)が界面活性剤として使用される設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図5d】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、水が溶媒として使用され、プルランがカプセル化材料として使用され、Tego(登録商標)が界面活性剤として使用される設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図5e】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、水が溶媒として使用され、プルランがカプセル化材料として使用され、Tego(登録商標)が界面活性剤として使用される設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図5f】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、水が溶媒として使用され、プルランがカプセル化材料として使用され、Tego(登録商標)が界面活性剤として使用される設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図5g】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、水が溶媒として使用され、プルランがカプセル化材料として使用され、Tego(登録商標)が界面活性剤として使用される設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図5h】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、水が溶媒として使用され、プルランがカプセル化材料として使用され、Tego(登録商標)が界面活性剤として使用される設備内でカプセル化された、オメガ-3についての1つの例示的な実施形態について得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図6a】種々の市販のオメガ-3カプセル化法の手段によって得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【
図6b】種々の市販のオメガ-3カプセル化法の手段によって得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【
図6c】種々の市販のオメガ-3カプセル化法の手段によって得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【
図6d】種々の市販のオメガ-3カプセル化法の手段によって得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【
図6e】種々の市販のオメガ-3カプセル化法の手段によって得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【
図6f】種々の市販のオメガ-3カプセル化法の手段によって得られた走査型電子顕微鏡写真および粒子サイズグラフを示す。
【
図7a】噴射ユニットがネブライザである設備において、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)をカプセル化するために得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図7b】噴射ユニットがネブライザである設備において、ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)をカプセル化するために得られた粒子サイズグラフを示す。
【
図8a】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、乳清タンパク質がカプセル化前駆体として、Tego(登録商標)が界面活性剤として、全乳が液体マトリックスとして使用されている設備内でカプセル化された、Lactobacillus rhamnosusについての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図8b】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、乳清タンパク質がカプセル化前駆体として、Tego(登録商標)が界面活性剤として、全乳が液体マトリックスとして使用されている設備内でカプセル化された、Lactobacillus rhamnosusについての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図8c】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、乳清タンパク質がカプセル化前駆体として、Tego(登録商標)が界面活性剤として、全乳が液体マトリックスとして使用されている設備内でカプセル化された、Lactobacillus rhamnosusについての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
【
図8d】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、乳清タンパク質がカプセル化前駆体として、Tego(登録商標)が界面活性剤として、全乳が液体マトリックスとして使用されている設備内でカプセル化された、Lactobacillus rhamnosusについての1つの例示的な実施形態について得られた走査型電子顕微鏡写真を示す。
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図8e】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、乳清タンパク質がカプセル化前駆体として、Tego(登録商標)が界面活性剤として、全乳が液体マトリックスとして使用されている設備内でカプセル化された、Lactobacillus rhamnosusについての1つの例示的な実施形態について得られた粒度グラフを示す。
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図8f】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、乳清タンパク質がカプセル化前駆体として、Tego(登録商標)が界面活性剤として、全乳が液体マトリックスとして使用されている設備内でカプセル化された、Lactobacillus rhamnosusについての1つの例示的な実施形態について得られた粒度グラフを示す。
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図8g】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、乳清タンパク質がカプセル化前駆体として、Tego(登録商標)が界面活性剤として、全乳が液体マトリックスとして使用されている設備内でカプセル化された、Lactobacillus rhamnosusについての1つの例示的な実施形態について得られた粒度グラフを示す。
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図8h】噴射ユニットがエレクトロネブライザであり、乳清タンパク質がカプセル化前駆体として、Tego(登録商標)が界面活性剤として、全乳が液体マトリックスとして使用されている設備内でカプセル化された、Lactobacillus rhamnosusについての1つの例示的な実施形態について得られた粒度グラフを示す。
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図9】凍結保護剤としてマルトデキストリンを使用する標準的な方法に従って凍結乾燥することによって得られたLactobacillus rhamnosus微粒子と、噴射ユニットがネブライザである場合および噴射ユニットがエレクトロネブライザである場合に、記載された方法および設備を使用して得られた微粒子との間の比較を示す生存率研究を示す。