(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-30
(45)【発行日】2022-07-08
(54)【発明の名称】歯間クリーナを製造するためのインデックスプレート成形デバイス
(51)【国際特許分類】
B29C 45/26 20060101AFI20220701BHJP
B29C 45/16 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
B29C45/26
B29C45/16
(21)【出願番号】P 2020504434
(86)(22)【出願日】2018-04-05
(86)【国際出願番号】 EP2018058694
(87)【国際公開番号】W WO2018185206
(87)【国際公開日】2018-10-11
【審査請求日】2021-03-09
(32)【優先日】2017-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503109640
【氏名又は名称】サンスター スイス エスエー
(73)【特許権者】
【識別番号】519359712
【氏名又は名称】リュディ・ロッヒャー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(72)【発明者】
【氏名】リュディ・ロッヒャー
(72)【発明者】
【氏名】ブッツ,ユルゲン
【審査官】▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04831719(US,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0133289(KR,A)
【文献】欧州特許出願公開第01293321(EP,A1)
【文献】特開2004-358951(JP,A)
【文献】特開2016-165547(JP,A)
【文献】特開2012-152928(JP,A)
【文献】米国特許第06051176(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/00 - 45/84
B29C 33/00 - 33/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多構成要素部品を生産するように構成されるインデックスプレート成形デバイスであって、
射出分割面を有する射出モールドと、
前記射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面を有する突き出しモールドであって、前記射出分割面と前記突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成する、突き出しモールドと、
前記射出モールドおよび前記突き出しモールドに対して移動可能であるインデックスプレートであって、前記射出分割面に選択的に接触するインデックス分割面を有し、前記射出分割面と前記インデックス分割面との間にインデックス分割線を形成する、インデックスプレートと、
前記インデックスプレートによって少なくとも部分的に画定される第1のモールドキャビティであって、前記多構成要素部品の第1の構成要素を作るように構成される、第1のモールドキャビティと、
前記インデックスプレートによって少なくとも部分的に画定される第2のモールドキャビティであって、前記多構成要素部品の前記第1の構成要素の上に第2の構成要素をオーバーモールドするように構成される、第2のモールドキャビティと
を備え、
前記インデックスプレートが、前記インデックスプレートに対して前記第1の構成要素が結合されるときに前記インデックス分割線の両側のオーバーモールディングのために前記多構成要素
部品の前記第1の構成要素の外側表面を利用可能とするように、形作られる、
インデックスプレート成形デバイス。
【請求項2】
前記突き出しモールドが突き出し軸を中心として前記射出モールドに対して移動可能であり、前記インデックスプレートが前記突き出し軸を中心として前記射出モールドに対して移動可能であり、前記突き出し分割線および前記インデックス分割線が前記突き出し軸に対して概して垂直である、請求項1に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項3】
前記第1のモールドキャビティおよび前記第2のモールドキャビティが、前記射出モールドと、前記突き出しモールドと、前記インデックスプレートとによって画定される、請求項1に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項4】
前記インデックスプレートが、第1の遠位端を有する第1の突出部と、第2の遠位端を有する第2の突出部とを有し、前記インデックスプレートが、前記第1の突出部と前記第2の突出部との間にチャネルをさらに画定する、請求項1に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項5】
前記突き出しモールドの少なくとも一部分が前記インデックスプレートの前記チャネル内に配置される、請求項4に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項6】
前記インデックスプレートが第1のロック面および第2のロック面を有し、前記第1のロック面が前記第
2のロック面と実質的に平行であり、反対側を向く、請求項1に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項7】
前記第1のロック面および前記第2のロック面が連続する、請求項6に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項8】
前記インデックスプレートが突き出し軸を中心として前記射出モールドに対して移動可能であり、前記第1のロック面および前記第2のロック面が前記突き出し軸に実質的に平行である、請求項6に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項9】
前記多構成要素部品の前記第1の構成要素が冷却時に前記インデックスプレートの上にクランプする、請求項1に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項10】
インデックスプレート成形デバイスであって、
射出分割面をする射出モールドと、
前記射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面を有し、前記射出分割面と前記突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成する突き出しモールドであって、突き出し中間面を有し、突き出し軸を中心として前記射出モールドに対して移動可能である、突き出しモールドと、
前記射出面に選択的に接触するインデックス面を有し、前記射出面と前記インデックス面との間にインデックス分割線を形成するインデックスプレートであって、前記突き出し中間面に選択的に接触して中間分割線を形成するインデックス中間面を有し、前記突き出し軸を中心として前記射出モールドに対して移動可能である、インデックスプレートと、
前記射出モールド、前記突き出しモールド、および前記インデックスプレートによって画定されるモールドキャビティであって、前記中間分割線が前記モールドキャビティを通過するときには非直線状である、モールドキャビティと
を備える
インデックスプレート成形デバイス。
【請求項11】
前記インデックス分割線が前記突き出し軸に対して概して垂直である、請求項10に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項12】
前記インデックスプレートが前記突き出し軸に対して実質的に垂直に延在するチャネルを画定し、前記突き出しモールドの少なくとも一部分が前記チャネル内に配置される、請求項10に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項13】
前記突き出し軸に平行であって前記インデックス分割線を通過するが前記突き出し分割線を通過しない断面が、前記インデックス分割線の一方側において前記射出モールドを通過し、前記インデックス分割線のもう一方側において前記インデックスプレートおよび前記射出モールドの両方を通過する、請求項10に記載のインデックスプレート成形デバイス
【請求項14】
インデックスプレート成形デバイスであって、
射出分割面を有する射出モールドと、
前記射出分割面に選択的に接触するインデックス分割面を有し、前記射出分割面と前記インデックス分割面との間にインデックス分割線を形成すると共に、チャネルを画定するインデックスプレートと、
前記射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面を有し、前記射出分割面と前記突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成する突き出しモールドであって、
前記射出モールドの少なくとも一部分が前記インデックスプレートの前記チャネル内に配置される、突き出しモールドと、
第1のモールド部分、前記第2のモールド部分、および前記インデックスプレートによって画定されるモールドキャビティと
を備える、
インデックスプレート成形デバイス。
【請求項15】
前記インデックスプレートの前記チャネル内に配置される前記突き出しモールドの前記一部分が、少なくとも部分的に、前記モールドキャビティを画定する、請求項14に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項16】
前記インデックスプレートがインデックス中間面を有し、前記突き出しモールドが、前記インデックス中間面に選択的に接触する突き出し中間面を有し、前記インデックス中間面と前記突き出し中間面との間に中間分割線を形成する、請求項14に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項17】
前記チャネルが前記中間分割線によって少なくとも部分的に画定される、請求項16に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項18】
前記突き出しモールドが突き出し軸を中心として前記射出モールドに対して移動可能であり、前記チャネルが前記突き出し軸に対して実質的に垂直に延在する、請求項14に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項19】
インデックスプレート成形デバイスであって、
射出分割面を有する射出モールドと、
前記射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面を有し、前記射出分割面と前記突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成する、突き出しモールドと、
前記射出分割面に選択的に接触するインデックス分割面を有し、前記射出分割面と前記インデックス分割面との間にインデックス分割線を形成するインデックスプレートであって、第1のロック面および第2のロック面を有し、前記第1のロック面が前記第2のロック面に実質的に平行であって反対側を向く、インデックスプレートと、
前記射出モールド、前記突き出しモールド、および前記インデックスプレートによって画定されるモールドキャビティと
を備える、
インデックスプレート成形デバイス。
【請求項20】
前記射出モールドが突き出し軸を介して前記射出モールドに対して移動可能であり、前記第1のロック面および前記第2のロック面が前記突き出し軸に実質的に平行である、請求項19に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項21】
前記インデックスプレートが、前記モールドキャビティ内での一部分の熱収縮により前記一部分を前記第1のロック面および前記第2のロック面に摩擦的に係合させるように、形作られる、請求項19に記載のインデックスプレート成形デバイス。
【請求項22】
インデックスプレート成形デバイスを使用して多構成要素部品を形成する方法であって、前記インデックスプレート成形デバイスが、射出分割面を備える射出モールドと、前記射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面を備え、前記射出分割面と前記突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成する突き出しモールドと、前記射出分割面に選択的に接触するインデックス分割面を有し、前記射出分割面と前記インデックス分割面との間にインデックス分割線を形成するインデックスプレートと、を有する、方法において、
前記射出モールド、前記突き出しモールド、および前記
インデックスプレートを配置し、それらの間で画定される第1のモールドキャビティを形成するステップと、
前記多構成要素部品の第1の構成要素を形成するために前記第1のモールドキャビティの中に第1の材料を射出するステップと、
前記
インデックス分割線の両側のオーバーモールディングのために前記第1の構成要素を利用可能とすることを目的として前記インデックスプレートに対して前記第1の構成要素を摩擦的に結合するために前記第1の材料を冷却するのを可能にするステップと、
前記第1のモールドキャビティではなく第2の形状を有する第2のモールドキャビティを形成してその中に前記第1の構成要素の少なくとも一部分を配置するために、前記インデックスプレート、前記射出モールド、および前記突き出しモールドを再配置するステップと、
前記第1の構成要素の上に第2の材料をオーバーモールドするステップと
を含む
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれる、2017年4月5日に出願された米国特許出願第62/482,167号の優先権を主張するものである。
【0002】
[0002]本開示は射出成形デバイスに関し、より詳細には、改善されたインデックスプレートのデザインおよび改善されたエジェクタシステムを有する射出成形デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]成形製品を生産するために、限定しないが、圧送成形、回転テーブル成形、コアバック生形、およびインデックスプレート成形を含めた、利用可能である多様な射出成形テクノロジおよびテクニックが存在する。このような成形テクニックは、歯ブラシおよび歯間クリーナ(interdental cleaner)などの製造ために、口腔ケアの業界でよく知られている。
【0004】
[0004]現在の成形デバイスのデザインの多くでは(図示せず)、インデックスプレートが、異なるセットのキャビティの間での移送のために、完成部品の第1の構成要素とインデックスプレートとの間に必要な結合強度を提供するためにコアまたはピンを使用することができる。さらに、当技術分野では、インデックスプレートとボトムモールドとの間に直線の分割線を利用することが一般的である。
【0005】
[0005]ハンドル部品がインサートプレートに永久的に固定されることを理由として、通常、製品のハンドルの両側(例えば、インデックスプレートと上側モールドとの間の分割線の上方および下方の両方)に第2の構成要素をオーバーモールドすることが可能ではない。このような状況では、ハンドルの下側にアクセスするための唯一の手法は、インデックスプレートの中へのコアバック解決手法を実施することである。このような解決手法は非常に複雑であり、成形コストを大幅に増大させる。また、コストが発生することで、得られる設計可能性が非常に制限される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0006]一実施形態では、デバイスが多構成要素部品を生産するように構成されるインデックスプレート成形デバイスを有し、インデックスプレート成形デバイスが、射出分割面を有する射出モールドと、間に突き出し分割線を形成するために射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面を有し、射出分割面間と突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成するためにする突き出し(ejection)モールドと、射出モールドおよび突き出しモールドに対して移動可能であるインデックスプレートであって、射出分割面に選択的に接触するインデックス分割面を有し、射出分割面とインデックス分割面との間にインデックス分割線を形成するインデックスプレートと、を有する。インデックスプレート成形デバイスが、インデックスプレートによって少なくとも部分的に画定される第1のモールドキャビティであって、多構成要素部品の第1の構成要素を作るように構成される、第1のモールドキャビティと、インデックスプレートによって少なくとも部分的に画定される第2のモールドキャビティであって、多構成要素部品の第1の構成要素の上に第2の構成要素をオーバーモールドするように構成される、第2のモールドキャビティと、をさらに有し、インデックスプレートが、インデックスプレートに対して第1の構成要素が結合されるときにインデックス分割線の両側のオーバーモールディングのために多構成要素部品の第1の構成要素の外側表面を利用可能とするように、形作られる。
【0007】
[0007]別の実施形態では、突き出しモールドが突き出し軸を中心として射出モールドに対して移動可能であり、インデックスプレートが突き出し軸を中心として射出モールドに対して移動可能であり、突き出し分割線およびインデックス分割線が突き出し軸に対して概して垂直である。
【0008】
[0008]別の実施形態では、第1のモールドキャビティおよび第2のモールドキャビティが、射出モールドと、突き出しモールドと、インデックスプレートとによって画定される。
【0009】
[0009]別の実施形態では、インデックスプレートが、第1の遠位端を有する第1の突出部と、第2の遠位端を有する第2の突出部とを有し、インデックスプレートが、第1の突出部と第2の突出部との間にチャネルをさらに画定する。
【0010】
[0010]別の実施形態では、突き出しモールドの少なくとも一部分がインデックスプレートのチャネル内に配置される。
[0011]別の実施形態では、インデックスプレートが第1のロック面および第2のロック面を有し、第1のロック面が第1のロック面と実質的に平行であり、反対側を向く。
【0011】
[0012]別の実施形態では、第1のロック面および第2のロック面が連続する。
[0013]別の実施形態では、インデックスプレートが突き出し軸を中心として射出モールドに対して移動可能であり、第1のロック面および第2のロック面が突き出し軸に実質的に平行である。
【0012】
[0014]別の実施形態では、多構成要素部品の第1の構成要素が冷却時にインデックスプレートの上にクランプする。
[0015]別の実施形態では、インデックスプレート成形デバイスが、射出分割面を有する射出モールドと、射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面とを有し、射出分割面と突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成する突き出しモールドであって、突き出し中間面を有し、突き出し軸を中心として射出モールドに対して移動可能である、突き出しモールドと、射出面に選択的に接触するインデックス面を有し、射出面とインデックス面との間にインデックス分割線を形成するインデックスプレートであって、突き出し中間面に選択的に接触して、間に中間分割線を形成するインデックス中間面を有し、突き出し軸を中心として射出モールドに対して移動可能であり、インデックスプレートと、射出モールド、突き出しモールド、およびインデックスプレートによって画定されるモールドキャビティであって、中間分割線がモールドキャビティを通過するときには非直線状である、モールドキャビティと、を有する。
【0013】
[0016]別の実施形態では、インデックス分割線が突き出し軸に対して概して垂直である。
[0017]別の実施形態では、インデックスプレートが突き出し軸に対して概して垂直に延在するチャネルを画定し、射出モールドの少なくとも一部分がチャネル内に配置される。
【0014】
[0018]別の実施形態では、突き出し軸に平行であってインデックス分割線を通過するが突き出し分割線を通過しない断面が、インデックス分割線の一方側において射出モールドを通過し、インデックス分割線のもう一方側においてインデックスプレートおよび射出モールドの両方を通過する。
【0015】
[0019]別の実施形態では、このデバイスが、射出分割面を有する射出モールドと、射出分割面に選択的に接触するインデックス分割面を有し、射出分割面とインデックス分割面との間にインデックス分割線を形成すると共に、チャネルを画定する、インデックスプレートと、射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面を有し、射出分割面と突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成する突き出しモールドであって、第2のモールド部分の少なくとも一部分がインデックスプレートのチャネル内に配置される、突き出しモールドと、第1のモールド部分、第2のモールド部分、およびインデックスプレートによって画定されるモールドキャビティと、有するインデックスプレート成形デバイスを提供する。
【0016】
[0020]別の実施形態では、インデックスプレートのチャネル内に配置される射出モールドの一部分が、少なくとも部分的に、モールドキャビティを画定する。
[0021]別の実施形態では、インデックスプレートがインデックス中間面を有し、射出モールドが、インデックス中間面に選択的に接触する突き出し中間面を有し、インデックス中間面と突き出し中間面との間に中間分割線を形成する。
【0017】
[0022]別の実施形態では、チャネルが中間分割線によって少なくとも部分的に画定される。
[0023]別の実施形態では、射出モールドが突き出し軸を中心として射出モールドに対して移動可能であり、チャネルが突き出し軸に対して実質的に垂直に延在する。
【0018】
[0024]別の実施形態では、インデックスプレート成形デバイスが、射出分割面を有する射出モールドと、射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面を有し、射出分割面と突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成する突き出しモールドと、射出分割面に選択的に接触するインデックス分割面を有し、射出分割面とインデックス分割面との間にインデックス分割線を形成するインデックスプレートであって、第1のロック面および第2のロック面を有し、第1のロック面が第2のロック面に実質的に平行であって反対側を向く、インデックスプレートと、射出モールド、突き出しモールド、およびインデックスプレートによって画定されるモールドキャビティと、を有する。
【0019】
[0025]別の実施形態では、突き出しモールドが突き出し軸を介して射出モールドに対して移動可能であり、第1のロック面および第2のロック面が突き出し軸に実質的に平行である。
【0020】
[0026]別の実施形態では、インデックスプレートが、モールドキャビティ内での一部分の熱収縮によりその一部分を第1のロック面および第2のロック面に摩擦的に係合させるように、形作られる。
【0021】
[0027]別の実施形態では、このデバイスがインデックスプレート成形デバイスを使用して多構成要素部品を形成する方法を提供し、インデックスプレートプレート成形デバイスが、射出分割面を備える射出モールドと、射出分割面に選択的に接触する突き出し分割面を備え、射出分割面と突き出し分割面との間に突き出し分割線を形成する突き出しモールドと、間にインデックス分割線を形成するために射出分割面に選択的に接触するインデックス分割面を有するインデックスプレートと、を有する。この方法が、射出モールド、突き出しモールド、およびインデックスモールドを配置して、それらの間に画定される第1のモールドキャビティを形成することと、多構成要素部品の第1の構成要素を形成するために第1のモールドキャビティの中に第1の材料を射出することと、第2の分割線の両側のオーバーモールディングのために第1の構成要素を利用可能とすることを目的としてインデックスプレートに対して第1の構成要素を摩擦的に結合するために第1の材料を冷却するのを可能にすることと、第1のモールドキャビティではなく第2の形状を有する第2のモールドキャビティを形成してその中に第1の構成要素の少なくとも一部分を配置するために、インデックスプレート、射出モールド、および突き出しモールドを再配置することと、第1の構成要素の上に第2の材料をオーバーモールドすることと、を含む。
【0022】
[0028]詳細な説明および添付図面を考察することにより本開示の他の態様が明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】[0029]インデックスプレート成形デバイスを示す上面図である。
【
図2】[0030]
図2のインデックスプレート成形デバイスからのインデックスプレートとボトムモールドとの間の相互作用を示す詳細図である。
【
図3】[0031]
図2のインデックスプレートとボトムモールドとの間の相互作用を示す詳細図である。
【
図4】[0032]
図1のインデックスプレートを示す上面図である。
【
図5】[0033]
図4のインデックスプレートを示す詳細斜視図である。
【
図6】[0034]インデックスプレートが配備位置にある状態の、
図1のインデックスプレート成形デバイスを示す斜視図である。
【
図7】[0035]第1の射出プロセスの前のモールドが閉じた構成である、
図3の線7‐7に沿う断面図である。
【
図8】[0036]モールドが開いた構成であり、インデックスプレートが配置位置にある状態の、
図7の断面図である。
【
図9】[0037]第2の射出プロセスの後のモールドが閉じた構成である、
図7の断面図である。
【
図10】[0038]歯間クリーナを示す上面図である。
【
図11】[0039]
図10の線11‐11に沿う断面図である。
【
図12】[0040]
図10の線12‐12に沿う断面図である。
【
図13】[0041]モールドが閉じた構成である、
図1の線13‐13に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[0042]試験管ホルダの任意の実施形態を詳細に説明する前に、射出成形デバイスが、以下の記述に記載されるかまたは添付図面に示される細部に限定されないことを理解されたい。射出形成デバイスは他の実装形態をサポートすることもでき、多様な手法で実施または実行され得る。
【0025】
[0043]
図1~9が、インデックスプレート成形プロセスを使用して多構成要素部品を生産するように構成される射出成形デバイスを示す。より具体的には、本発明のデバイスが、2つの構成要素からなる射出成形プロセスを介してワイヤレス歯間クリーナまたはワイヤレス歯間クリーナの一部分を生産する。成形デバイスが、現在のインデックスプレートのデザインを使用して利用可能となるパーセンテージよりも、第2の個性要素によりオーバーモールドするのに部品の第1の構成要素またはコアの構成要素の外側表面のより高いパーセンテージの外側表面を利用可能とするのを可能にする改善されたインデックスプレートのデザインを有する。具体的には、インデックスプレートが、上側モールドとインデックスプレートとの間に形成される分割面の上方および下方の両方に配置される第1の構成要素の外側表面上へのオーバーモールディングを可能にする。オーバーモールディングのために利用可能となる表面積の大きさを増大させることに加えて、改善されるインデックスプレートのデザインはまた、インデックスプレートと第1の構成要素との間で十分な保持強度を維持し、それにより成形プロセス中に異なるモールドキャビティの間で第1の構成要素を移動させるのを可能にする。射出成形デバイスが、インデックスプレートとほぼ同じ速度で移動する1つまたは複数の突き出し棒を有する副次的突き出しデバイスをさらに有し、それにより突き出し側のモールドから第1の構成要素を取り外すときに第1の構成要素の曲げおよび変形を最小にする。
【0026】
[0044]本出願では、多構成要素歯間クリーナ30が、ハンドル部分38と、ハンド部分38から延在する先端部分42と有する第1の構成要素34を有する(
図10を参照)。示される実施形態では、第1の構成要素が34、一般に、ポリプロピレン(PP)などの高いスティフネスおよび高い耐久性を有する材料から形成される。
【0027】
[0045]歯間クリーナ30が、1つまたは複数のロケーションにおいて第1の構成要素34の外側表面50の上にオーバーモールドされる第2の構成要素46をさらに有する。示される実施形態では、第2の構成要素46が第1の構成要素34の先端部分42を完全に包囲し、それにより洗浄部分54を形成する(
図12を参照)。さらに、第2の構成要素46が、ハンドル部分38によって形成される中間面58の上方および下方の両方において第1の構成要素34のハンドル部分38に付着される(
図11を参照)。示される実施形態では、第2の構成要素46が、一般に、熱可塑性エラストマ(TPE:thermoplastic elastomer)などのより柔らかい材料から形成される。
【0028】
[0046]
図1~9に示されるように、本発明の成形デバイス10が、ボトムモールドまたは突き出しモールド14と、トップモールドまたは射出モールド18と、突き出しモールド14および射出モールド18の両方に対して移動可能であるインデックスプレート22とを有する。射出モールド18、突き出しモールド14、およびインデックスプレート22が、一体に、歯間クリーナ30などの多構成要素部品を作るようにサイズ決定されて形作られる複数のモールドキャビティ26a、bを形成する(
図7および9を参照)。示される実施形態では、第1のセットのモールドキャビティ26aが中に歯間クリーナ30の第1の構成要素またはコア34を形成するようにサイズ決定されて形作られ、対して第2のセットのモールドキャビティ26bが、サイズと、形状と、第1の構成要素34の外側表面50の上に第2の構成要素46をオーバーモールドすることになるロケーションと、を少なくとも部分的に画定するようにサイズ決定されて形作られる。
【0029】
[0047]
図1~3および6~9に示されるように、成形デバイス10の突き出しモールド14が、射出モールド18に係合されて射出モールド18との突き出し分割線70を形成するように構成される突き出し分割面66と(
図13を参照)、成形デバイス10のインデックスプレート22に係合されて成形デバイス10のインデックスプレート22との中間分割線78を形成するように構成される突き出し中間面74と、を有するボディ62を有する。突き出しモールド14が、ボディ62の突き出し分割面66の中に共に形成されてそれぞれ第1のセットのモールドキャビティ26aおよび第2のセットのモールドキャビティ26bを少なくとも部分的に画定するように構成される第1のセットの凹部82および第2のセットの凹部86をさらに画定する。示される実施形態では、第1のセットの凹部82が第2のセットの凹部86とは異なるように形作られる。
【0030】
[0048]
図2および3に最も良好に示されるように、突き出しモールド14のボディ62が複数の突出部98を有し、複数の突出部98の各々が基部100から外側に延在して遠位端102を作る。示される実施形態では、各突出部102が、一般に、第1の凹部82または第2の凹部86のうちの一方に対応して少なくとも部分的に画定する。使用中、ボディ62の突出部98がインデックスプレート22(後で説明する)の対応するチャネル112と相互噛合するようにサイズ決定されて形作られ、それによりそれらの間に非直線状の中間分割線78を形成する。示される実施形態では、ボトムモールド14の突出部102が、突き出し中間面74を少なくとも部分的に画定する。
【0031】
[0049]示される実施形態では、突き出しモールド14のボディ62が複数のプレート90a~dから形成され、複数のプレート90a~dの各々が共通の基部94に結合される。しかし、代替的実施形態では、突き出しモールド14が単一部片の材料(図示せず)から形成されてもよい。
【0032】
[0050]
図7、9、および13に示されるように、成形デバイス10の射出モールド18が、射出分割面110を有するボディ108を有する。射出分割面110が、突き出しモールド14に係合されて突き出しモールド14との突き出し分割線70を形成し、インデックスプレート22に係合されてインデックスプレート22とのインデックス分割線114を形成するように構成される(
図13を参照)。射出モールド18の射出分割面110によって形成される突き出し分割線70およびインデックス分割線114が、一体に、ボトムモールド14およびインデックスプレート22から上側モールド18を概して分離する分割面118を画定する(
図7、8、および13を参照)。
【0033】
[0051]射出モールド18が第1のセットの凹部122および第2のセットの凹部128を画定し、第1のセットの凹部122および第2のセットの凹部128の各々がボディ108の射出分割面110の中に形成され、それぞれ、第1のセットのキャビティ26aおよび第2のセットのキャビティ26bを少なくとも部分的に画定するように構成される。示される実施形態では、第1のセットの凹部122が第2のセットの凹部122とは異なるように形作られる。
【0034】
[0052]動作中、成形デバイス10の射出モールド18が、閉位置(
図7および9を参照)と開位置(
図8を参照)との間を突き出しモールド14に対して移動可能である。閉位置では、射出モールド18の射出分割面110が突き出しモールド14の突き出し分割面66に接触して係合され、それによりそれらの間で第1のセットのキャビティ26aおよび第2のセットのキャビティ26bを閉じ込める。開位置では、射出モールド18の射出分割面110が突き出しモールド14の突き出し分割面66に接触せず、したがって、第1のセットのキャビティ26aおよび第2のセットのキャビティ26bの内部が外側からアクセス可能となる。示される実施形態では、射出モールド18が突き出し軸138を中心として突き出しモールド14に対して移動可能であり、突き出し軸138が、分割面118、突き出し分割線70、およびインデックス分割線114のうちの少なくとも1つに対して実質的に垂直である。
【0035】
[0053]
図1~9および13に示されるように、成形デバイス10のインデックスプレート22が、突き出しモールド14に係合されて突き出しモールド14との中間分割線78を形成するように構成されるインデックス中間分割面130(
図3を参照)と、射出モールド18に係合されて射出モールド18とのインデックス分割線114を形成するように構成されるインデックス分割面134(
図13を参照)と、を有するボディ126を有する。インデックスプレート22が、ボディ126の中心の近傍に配置されてそこを通って延在する突き出し軸138をさらに画定する(
図1を参照)。使用中、インデックスプレート22が、突き出しモールド14および射出モールド18に対して、軸方向において突き出し軸138に沿って、および突き出し軸138を中心として回転方向に、移動可能である。
【0036】
[0054]
図5に最も良好に示されるように、インデックスプレート22のボディ126が、基部140から外側に各々が延在する複数の突出部106を有し、それにより遠位端142を作る。示される実施形態では、各モールドキャビティ26a、26bが、間にチャネル112を画定する一対の突出部106を有する。さらに、突出部106および対応するチャネル112がインデックス中間面130を少なくとも部分的に形成し、したがって中間分割線78によって少なくとも部分的に画定される。使用中、突き出しモールド14の少なくとも一部分がチャネル112内に配置される。より具体的には、ボディ126の突出部106およびチャネル112が突き出しモールド14の対応する突出部98と相互噛合するようにサイズ決定されて形作られ、それによりそれらの間に非直線状の中間分割線78を形成する(
図3を参照)。より具体的には、中間分割線78がキャビティ26a、26bのうちの少なくとも1つを通過するときに非直線状である。さらに他の実施形態では、中間分割線78が曲線であってよい。
【0037】
[0055]示される実施形態では、中間分割線78が第1の構成要素34のハンドル部分38の外側輪郭に実質的に対応し、そこからわずかに内側にオフセットされる。より具体的には、中間分割線78が、第1の構成要素34を通るその経路の大部分において、第1の構成要素34のハンドル部分38の周縁部から実質的に等距離である。さらに、インデックスプレート22の突出部106およびチャネル112が突き出し軸138に対して実質的に垂直に延在する。
図4に示されるように、インデックスプレート22のボディ126がフットプリント127をさらに画定し、ここでは、フットプリント127が長方形を有し、中にボディ126が内接する。
【0038】
[0056]インデックスプレート22が第1のセットの凹部146および第2のセットの凹部150をさらに画定し、第1のセットの凹部146および第2のセットの凹部150の各々が、上側モールド14およびボトムモールド18に対するインデックスプレート22の向きに応じて第1のセットのキャビティ26aまたは第2のセットのキャビティ26bのいずれかを少なくとも部分的に画定する(後で説明する)。示される実施形態では、第1のセットの凹部146および第2のセットの凹部150がサイズおよび形状において実質的に等しく、多構成要素部品の第1の構成要素34を支持するように構成され、その結果、第1の構成要素34が、インデックスプレート22に対して第1の構成要素34を結合させるときにインデックス分割線78の両側におけるオーバーモールディングのために利用可能となる。
【0039】
[0057]
図3および5に示されるように、インデックスプレート22の各凹部146、150が2つの隣接する突出部106の間を延在し、それにより実質的に「U」形の細長い溝を形成する。より具体的には、インデックスプレート22の各凹部146、150が第1の突出部106の遠位端142の近傍を概して起点とし、第1の吐出部および第2の突出部に沿ってそれらの間を延在し、第2の突出部106の遠位端142の近傍で終端する。
【0040】
[0058]第1のセットの凹部146および第2のセットの凹部150のサイズおよび形状が、第1の構成要素34の形成後にインデックスプレート22に直接に接触するように配置される第1の構成要素34の外側表面50のエリアを少なくとも部分的に決定する。インデックスプレート22に直接に接触する第1の構成要素34のエリアが成形プロセスの持続時間を通してインデックスプレート22に結合された状態を維持することから、これらのエリアは第2の構成要素46によってオーバーモールドされ得ない。したがって、凹部146、150のサイズおよび形状が、オーバーモールディングのために利用可能である第1の構成要素34のエリアを少なくとも部分的に決定する(例えば、インデックスプレート22に直接には接触しないエリア)。示される実施形態では、凹部146、150の実質的に「U」形状の輪郭が、ハンドル部分38の周縁部のみをインデックスプレート22に直接に接触させるように配置する。したがって、ハンドル部分38の両側の内部エリア(例えば、インデックス分割線78の上方および下方)が、第2の構成要素46によるオーバーモールディングのために利用可能である。言い換えると、第1の構成要素34がインデックスプレート22に結合され、その結果、第1の構成要素34の外側表面50が、インデックス分割線78の上方および下方の両方においてオーバーモールディングのために利用可能である。
【0041】
[0059]
図8に最も良好に示されるように、インデックスプレート22の各凹部146、150が、第1および第2のロック表面154を有する断面形状を形成する。ロック表面154が、一体に、第1の構成要素34の対応する表面に摩擦的に係合されるように構成される。より具体的には、ロック表面154が、第1の射出プロセス後にキャビティ26a内で第1の構成要素34を冷却するときに構成要素34の熱収縮によりロック表面154に対して圧縮力Cを適用してそれらの間に摩擦係合を生じさせるように、配置されて方向付けられる(
図8を参照)。得られる摩擦係合が保持力を生じさせ、この保持力が第1の構成要素34をロック表面154に固定するのを補助し、したがって第1の構成要素34をインデックスプレート22に固定するのを補助する。ロック表面154が、2つの要素の間の直接に接触する表面積(例えば、第2の構成要素46を用いてオーバーモールドされ得ない)の大きさを最小にしながらインデックスプレート22によりインデックスプレート22と第1の構成要素34との間に十分な保持強度を生じさせるのを可能にする。言い換えると、インデックスプレート22が、インデックスプレート22と第1の構成要素34との間の保持強度の少なくとも一部を、第1の構成要素34の熱収縮によって生じる圧縮力によって生み出されることになるように、構成される。
【0042】
[0060]示される実施形態では、インデックスプレート22の第1および第2のロック表面154が、実質的に平行で互いに反対側を向くように方向付けられる2つの表面を有する。また、各ロック表面154がやはり突き出し軸13に実質的に平行である(
図5を参照)。冷却時に第1の構成要素34の体積が縮み(例えば、質量中心CMに概して向かって)(
図8を参照)、ロック表面154に直接に対向する第1の構成要素34の表面が内側に縮み、それにより2つの対向するロック表面154に対して圧縮クランプ力Cを適用する(
図8を参照)。示される実施形態では、ロック表面154が約0.1mmから約2mmの間の高さである。他の実施形態では、ロック表面154が約0.2mmから約0.8mmの高さである。
【0043】
[0061]示される実施形態は単一の「U」形状の表面154として形成される第1および第2のロック表面154を示すが、対応する構成要素の熱収縮によりその構成要素に対して圧縮力が生じる限りにおいて、より多くのまたは異なる形状のロック表面が使用され得ることを理解されたい。例えば、部品の質量中心CMの両側に配置される2つ以上の対向する表面またはペグが使用され得る(図示せず)。さらに別の実施例では、質量中心CMを中心とする円形表面が使用され得る。
【0044】
[0062]使用中、インデックスプレート22が、並進方向および回転方向の両方において、突き出しモールド14および射出モールド18に対して移動可能である。より具体的には、インデックスプレート22が、インデックスプレート22を突き出しモールド14に実質的に位置合わせする設定位置(
図7および9を参照)と、インデックスプレート22を突き出しモールド14に位置合わせしない配備位置(
図6および8を参照)との間で、突き出し軸138に沿って軸方向に移動可能である。さらに、インデックスプレート22が、第1の向き(
図1を参照)と第2の向き(図示せず)との間で軸138を中心として回転方向に移動可能である。第1の向きでは、インデックスプレート22の第1の凹部146が突き出しモールド14の第1の凹部82に実質的に位置合わせされ、それにより第1のセットのキャビティ26aを少なくとも部分的に画定し、対してインデックスプレート22の第2のセットの凹部150が突き出しモールド14の第2のセットの凹部86に実質的に位置合わせされ、それにより第2のセットのキャビティ26bを少なくとも部分的に画定する。第2の向きでは、インデックスプレート22が第1の向きから約180度回転させられ、その結果、インデックスプレート22の第1の凹部146が突き出しモールド14の第2の凹部86に実質的に位置合わせされ、それにより第2のセットのキャビティ26bを少なくとも部分的に画定し、対してインデックスプレート22の第2のセットの凹部150が突き出しモールド14の第1のセットの凹部82に実質的に位置合わせされ、それにより第1のセットのキャビティ26aを少なくとも部分的に画定する。
【0045】
[0063]成形デバイス10が、ボトムモールド14に結合されて第2のセットのキャビティ26bに動作可能に連通される第1の突き出しシステム(図示せず)をさらに有する。第1の突き出しシステムが、成形プロセスの完了後に第2のセットのキャビティ26bから、完成したセットの歯間クリーナ30を突き出しするように構成される。第1の突き出しシステムが、圧縮空気、ばね、およびアクチュエータなどによって駆動され得る。
【0046】
[0064]成形デバイス10が、上側モールド18に結合されて第2のセットのキャビティ26bに動作可能に連通される第2の突き出しシステム(図示せず)をさらに有する。第2の突き出しシステムが、モールドが開くときに完成した歯間クリーナ30を押圧するように構成され、それにより歯間クリーナ30が確実に射出モールド18に付かなくなる。第2の突き出しシステムが、圧縮空気、ばね、またはアクチュエータなどによって駆動され得る。
【0047】
[0065]成形デバイス10が、突き出しモールド14に結合されて第1のセットのキャビティ26aに動作可能に連通される第3の突き出しシステム158をさらに有する(
図6を参照)。第3の突き出しシステム158が、設定位置(
図7)から作動位置(
図6)に向かってインデックスプレート22が移動するときに、そのそれぞれの第1のキャビティ26aから、完成した第1の構成要素34を突き出しするように構成される。第3の突き出しシステム158が複数の突き出し棒162を有し、各々の突き出し棒が第1の構成要素34に係合されて第1の構成要素34を一様な形でボトムモールド14から離すように付勢するように構成される遠位端166を有し、それによりその部品に対してのいかなるダメージまたは変形も最小にする。示される構成では、突き出し棒162が、先端部分42の近くを含めた、第1の構成要素34の長さに沿って概して配置される。動作中、第3の突き出しシステム158の遠位端166がインデックスプレート22に対して同期的に移動するように構成され、その結果、突き出しプロセス中に遠位端166がプレート22に対して固定位置に留まる。いくつかの実施形態では、突き出し棒162が、突き出し棒162の移動を少なくとも部分的に制御するようにインデックスプレート22の下側に接触するフォロー棒(図示せず)を有することができる。
【0048】
[0066]成形プロセス中、成形デバイス10が、インデックスプレート22が並進方向において設定位置にあって回転方向において第1の向きにある状態から、開始される。したがって、インデックスプレート22が突き出しモールド14に実質的に位置合わせされ、回転方向において方向付けられ、その結果、インデックスプレート22の第1の凹部146がボトムモールド14の第1の凹部82に位置合わせされる。同様に、インデックスプレート22の第2の凹部150が突き出しモールド14の第2の凹部86に位置合わせされる。成形デバイス10がやはり、射出モールド18が閉位置にある状態から、開始される(
図9および7を参照)。したがって、射出モールド18の射出分割面110が突き出しモールド14の突き出し分割面66およびインデックスプレート22のインデックス分割面134に接触し、それらの間に第1のセットのキャビティ26a、第2のセットのキャビティ26bを実質的に閉じ込める。
【0049】
[0067]成形デバイス10が初期状態にある状態で、成形プロセスが第1の射出ステップから開始される。第1の射出ステップ中、成形デバイス10が、射出ポイント(図示せず)を介して第1のキャビティ26aの各々の中に計量前の量の成形材料(例えば、PP)を射出する。成形材料が各キャビティ26aに入ると、材料がその容積を満たし、その中に第1の構成要素34を形成する。次いで、第1の構成要素34が冷却および凝固を開始し、それにより第1の構成要素34のサイズを熱的に収縮させ、インデックスプレート22のロック面154に対して圧縮力Cを適用する(上で説明した
図7を参照)。さらに、インデックスプレート22の第1の凹部146に隣接する第1の構成要素34の外側表面50のエリアがインデックスプレート22に直接に接触してインデックスプレート22に結合される。
【0050】
[0068]歯間クリーナ30の第1の構成要素34が十分に冷却されると、射出モールド18が突き出し軸138に沿って開位置まで移動する(上で説明されるように)。モールドが開くと、インデックスプレート22が突き出し軸138に沿って設定位置から離れて作動位置まで軸方向に移動する(
図8を参照)。同時に、第3の突き出しシステム158の遠位端166がインデックスプレート22と共に移動し、それにより突き出しモールド14の第1の凹部82から第1の構成要素34を突き出しするのを補助する(
図6を参照)。
【0051】
[0069]インデックスプレート22が設定位置から作動位置に向かって移動するとき、インデックスプレート22に直接に接触する第1の構成要素34のエリアによって提供される保持力と、ロック面154に対して作用する圧縮力との組み合わせを介して、第1の構成要素34がインデックスプレート22に結合される状態を維持する。したがって、インデックスプレート22および第1の構成要素34がユニットとして一体に移動する。
【0052】
[0070]インデックスプレート22が作動位置に入った後、インデックスプレート22が第1の位置から第2の位置に向かって突き出し軸138を中心として回転する。こうすることにより、インデックスプレート22が、対応する第1のキャビティ26aとの位置合わせ状態から外すように第1の構成要素34を担持して、第2のセットのキャビティ26bのうちの対応する1つのキャビティに位置合わせする。同時に、前の完了したサイクルからの空の第2のセットの凹部150が移動して第1のセットのキャビティ26aに位置合わせされる。
【0053】
[0071]インデックスプレート22が第2の位置にある状態で、インデックスプレート22が設定位置に戻り(例えば、突き出し軸138に沿って軸方向に)、それによりインデックスプレート22を突き出しモールド14に位置合わせする状態に戻す。次いで、射出モールド18が閉位置に戻り(例えば、突き出し軸138に沿って軸方向に)、それにより第2のセットのキャビティ26bのうちの対応する1つのキャビティ内に第1の構成要素34の各々を閉じ込める(
図9を参照)。
【0054】
[0072]第1の構成要素34が第2のセットの成形キャビティ26b内に配置された状態で、次いで、成形デバイス10が第2の射出ステップを受ける。第2の射出ステップ中、成形デバイス10が、各々の第2のキャビティ26bの中に、計量前の量の第2の成形材料(例えば、TPE)を射出する。成形材料が各キャビティ26bに入ると、材料が第1の構成要素34とキャビティ26bとの間に形成される空隙を満たし、それにより第1の構成要素34の外側表面50の上に第2の構成要素46をオーバーモールドするのを可能にする。具体的には、第2の構成要素46が、ハンドル38の両側を含めた(例えば、インデックス分割線78の両側)、インデックスプレート22に直接に接触していない第1の構成要素34の外側表面50の任意のエリア上にオーバーモールドされ得る。いくつかの実施形態では、第2の射出材料が第1の構成要素34の射出部位(例えば、第1のセットの成形キャビティ26aの中に第1の材料が入っているロケーションに対応する第1の構成要素34上の位置)の上にオーバーモールドされ、それにより第1の構成要素34の射出部位を覆い、その結果、最終的な製品においてその射出部位が見えなくなる。
【0055】
[0073]完成した部品が十分に冷却されると、射出モールド18が開位置まで移動し、完成した部品30がキャビティ26bから突き出されて、その後、収集される。次いで、成形デバイス10が、初期状態の開始位置に再設定される準備が整い、再びサイクルを開始する。