(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-06-30
(45)【発行日】2022-07-08
(54)【発明の名称】ドアロック装置
(51)【国際特許分類】
E05B 65/02 20060101AFI20220701BHJP
E05B 47/00 20060101ALI20220701BHJP
E05B 63/08 20060101ALI20220701BHJP
E05B 15/12 20060101ALI20220701BHJP
E05B 17/20 20060101ALI20220701BHJP
【FI】
E05B65/02 B
E05B47/00 J
E05B47/00 K
E05B63/08 B
E05B15/12
E05B17/20 E
(21)【出願番号】P 2021030725
(22)【出願日】2021-02-26
(62)【分割の表示】P 2020512345の分割
【原出願日】2018-04-27
【審査請求日】2021-02-26
(31)【優先権主張番号】10-2017-0057031
(32)【優先日】2017-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0008171
(32)【優先日】2018-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519392203
【氏名又は名称】キム、ガプ シク
【氏名又は名称原語表記】KIM,Gab Sik
【住所又は居所原語表記】101,11,Bukjeong 7-gil Yangsan-si Gyeongsangnam-do 50570,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】キム、ガプ シク
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-297811(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0028218(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-0991848(KR,B1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0439496(KR,Y1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0024288(US,A1)
【文献】特開2000-64674(JP,A)
【文献】特開2013-221301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラケットを備え、使用者の品物を収容するロッカーに支持されたドアの一側に結合されたロック本体に結合され、印加される電源によって回転する駆動モーターと;
前記ロック本体に支持されて前記駆動モーターと結合して前記駆動モーターの回転運動を直線運動に変換させ、ドアを開放可能な開錠位置と該ドアをロックする施錠位置を感知する開閉スイッチを含む運動変換部と;
前記ロック本体が前記ブラケットに結合されたかを感知可能に前記ロック本体に結合されたブラケット感知部と;
前記駆動モーター、前記開閉スイッチ及び前記ブラケット感知部と電気的にそれぞれ連結可能に貫通形成された駆動モーター接続部、開閉スイッチ接続部及びブラケット感知部接続部を備え、前記ロック本体に支持された本体PCBと;を含み、
前記駆動モーター、前記開閉スイッチ及び前記ブラケット感知部と前記本体PCBとをそれぞれ電気的に連結する手段は、バネ材質を含めてコイル形状又は折り曲げられた形状に設けられ、バネ材質の弾性力によって前記本体PCBに結合される
ことを特徴とするドアロック装置。
【請求項2】
前記開閉スイッチは、
バネ材質の弾性
力によって変形可能なコイ
ルを含み、前記開閉スイッチの一側は前記運動変換部に支持され、他側は前記開閉スイッチ接続部に接触可能に収容され、
前記開閉スイッチ接続部は、前記開錠位置と前記施錠位置を移動する方向に沿って長く貫通形成され、前記開閉スイッチが移動する過程で前記開閉スイッチと電気的連結されない幅を有するPCBスロットを含む
請求項1に記載のドアロック装置。
【請求項3】
前記PCBスロットの両端部には前記開錠位置及び前記施錠位置で前記開閉スイッチと電気的接触がなされるように幅が漸次狭くなるPCBスロットネックが形成されている
請求項2に記載のドアロック装置。
【請求項4】
ブラケットを備え、使用者の品物を収容するロッカーに支持されたドアの一側に結合されたロック本体に結合され、印加される電源によって回転する駆動モーターと;
前記ロック本体に支持されて前記駆動モーターと結合して前記駆動モーターの回転運動を直線運動に変換させ、ドアを開放可能な開錠位置と前記ドアをロックする施錠位置を感知する開閉スイッチを含む運動変換部と;
前記開閉スイッチと電気的に連結可能に貫通形成された開閉スイッチ接続部を備え、前記ロック本体に支持された本体PCBと;を含み、
前記開閉スイッチと前記本体PCBをそれぞれ電気的に連結する手段は、バネ材質を含めてコイル形状又は折り曲げられた形状に設けられ、バネ材質の弾性力によって本体PCBに結合される
ことを特徴とするドアロック装置。
【請求項5】
前記開閉スイッチは、
バネ材質の弾性
力によって変形可能なコイ
ルを含み、前記開閉スイッチの一側は前記運動変換部に支持され、他側は前記開閉スイッチ接続部に接触可能に収容され、
前記開閉スイッチ接続部は、前記開錠位置と前記施錠位置を移動する方向に沿って長く貫通形成され、前記開閉スイッチが移動する過程で前記開閉スイッチと電気的連結されない幅を有するPCBスロットを含む
請求項4に記載のドアロック装置。
【請求項6】
前記開閉スイッチは、前記開閉スイッチ接続部に接触する部分に行くほど外径が漸次大きくなるコイル形状を含む
請求項4または5に記載のドアロック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアロック装置に関し、具体的に、作動構造を改善し、使い勝手を向上させたドアロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、使用者が銭湯、スポーツジム、スパなどの多重利用施設を利用する場合、使用者は通常、履き物、服、携帯しているかばんなどを保管するロッカーを利用する。もちろん、本発明は、一般的に使用するドアを、番号、指紋などを含む入力部で開閉する場合にも適用可能である。
【0003】
このような多重利用施設においては、ロッカーを開閉するドア及びドアをロックしたりロック解除するためのキー(鍵)を含むドアロック装置を備えている。
【0004】
かかる例が、特許文献1~2に開示されている。
【0005】
しかしながら、従来技術は、キーの認識方法をRF方式としているため、RFキーを認識する上で多くの電流が消費され、普通使用する小型バッテリーの消耗が早いことがある。
【0006】
また、従来技術は、電動式で作動する過程において、特にロック状態で故障すると、ドアロック装置を手動で操作できる装置がないため、ドアロック装置を壊さなければならないという不具合があった。
【0007】
そして、電動で作動する場合、2つの駆動モーターを備えることが一般的であり、一つは、ドアがロッカの例えばブラケットに掛かるようにしてドアが開かないようにロックし、ブラケットに掛からないようにしてドアを開き、もう一つは、使用者が手首などに着用可能なバンド状のキーを掛けると、該バンドキーがドアロック装置に固定されるように作動させる。このような2つの駆動モーターがある場合、回路が複雑であり、部品数が多いため構造が簡単でなく、電力消耗も多くてバッテリーの交換周期が早まる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国登録特許公報第10-2006-0105825号(2006年10月11日公開)
【文献】韓国登録特許公報第10-2015-0028218号(2015年3月13日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、一つの駆動モーターを用いて、ドアを施錠及び開錠しながらも、バンド状のキーを含むドアキーもドアロック装置に掛止及び分離可能に作動させることができるドアロック装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、構造が簡単でありながらも、作業する上で電気的連結のために電気ハンダ付けを必要とせず、環境に無害なドアロック装置を提供することにある。
【0011】
また、本発明のさらに他の目的は、消費される電力を節減できるドアロック装置を提供することにある。
【0012】
また、本発明のさらに他の目的は、ドアをロックした状態で製品を破損することなく手動でドアのロック状態をロック解除状態にすることができるドアロック装置を提供することにある。
【0013】
また、本発明のさらに他の目的は、作動構造を一元化し、ドアキーの感知方法を改善して、経済的費用を減節減できるドアロック装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的は、ドアロック装置において、使用者の品物を保管するロッカーに支持され、開閉されるドアを開放可能な開錠位置と該ドアをロックする施錠位置との間を移動可能であり、駆動モーターと、該駆動モーターの回転速度を落とす減速部と、該減速部の回転運動を直線運動に変換させる運動変換部とを含み、前記ドアの一側に結合されたロック本体と;前記ドアを開閉するドアキーを支持し、前記運動変換部と結合されて連動する据付台カムを含み、前記ドアの他側に結合されたキー据付台と;を含み、前記キー据付台は、前記据付台カムの作動によって、前記開錠位置で前記ドアキーが前記キー据付台から分離されないように掛かった状態に維持され、前記施錠位置で前記ドアキーが前記キー据付台から分離されるように前記ロック本体に結合されることを特徴とするドアロック装置によって達成される。
【0015】
また、前記キー据付台は、前記駆動モーターを制御する制御部の作動不能時に、前記据付台カムを手動で作動させて前記開錠位置と前記施錠位置との間を移動可能に前記キー据付台に着脱可能に設けられたキャップを含むことが好ましい。
【0016】
また、前記キー据付台には、前記ドアキーが据え付けられて分離されない掛止位置と分離される分離位置に移動可能に、前記据付台カムの回転運動が直線運動に変換可能に前記据付台カムと噛み合ったドアキー掛止部が含まれたことが好ましい。
【0017】
また、前記ドアキー掛止部は、前記掛止位置で前記ドアキーと噛み合うように突出形成された掛止フックと;前記掛止フックと対向する位置に設けられ、前記掛止フックが前記掛止位置と前記分離位置との間を移動可能なように前記据付台カムと噛み合ったカム接触部と;前記掛止フックと前記カム接触部がシーソー運動可能に支持する掛止ヒンジ軸と;前記掛止フックを前記分離位置に付勢可能に前記掛止ヒンジ軸と前記カム接触部との間において前記掛止ヒンジ軸に近接して設けられた掛止復帰バネと;を含むことが好ましい。
【0018】
また、前記ロック本体には前記施錠位置と前記開錠位置との間を移動可能であり、前記ドアを支持するロッカーに結合されたブラケット側に向かって出入する変換スライドが含まれ、前記変換スライドは、前記施錠位置で前記変換スライドが前記ブラケットから分離されないように前記ブラケットに結合されるドアクランプを含むことが好ましい。
【0019】
また、前記ドアクランプは、クランプ本体と、前記クランプ本体に設けられ、前記施錠位置で前記ブラケットから前記変換スライドが結合されて掛止維持される掛止位置と前記ブラケットから前記変換スライドが掛止解除される分離位置との間を移動可能に支持するクランプヒンジと、前記クランプ本体に設けられ、前記ブラケットと結合されて前記掛止位置と前記分離位置との間を移動するクランプ掛止部とを含み、前記クランプ本体を前記分離位置に付勢可能に前記クランプ本体の他側を付勢するクランプ復帰バネを含むことが好ましい。
【0020】
また、前記ロック本体に支持されて前記施錠位置と前記開錠位置との間をスライディング移動可能であり、前記ドアを支持するロッカーに結合されたブラケット側に向かって出入する変換スライドの一側に設けられたスライディングラックと;前記ロック本体に結合され、前記スライディングラックの直線運動を前記据付台カムの回転運動に変換可能に一側は前記スライディングラックと噛み合って回転する据付台変換ピニオンを含み、他側は前記据付台カムと結合された据付台変換部材と;を含むことが好ましい。
【0021】
一方、本発明は、ドアロック装置において、ブラケットを備え、使用者の品物を収容するロッカーに支持されたドアの一側に結合されたロック本体に結合され、印加される電源によって回転する駆動モーターと;前記ロック本体に支持されて前記駆動モーターと結合して前記駆動モーターの回転運動を直線運動に変換させ、ドアを開放可能な開錠位置と該ドアをロックする施錠位置を感知する開閉スイッチを含む運動変換部と;前記ロック本体が前記ブラケットに結合されたかを感知可能に前記ロック本体に結合されたブラケット感知部と;前記駆動モーター、前記開閉スイッチ及び前記ブラケット感知部と電気的にそれぞれ連結可能に貫通形成された駆動モーター接続部、開閉スイッチ接続部及びブラケット感知部接続部を備え、前記ロック本体に支持された本体PCBと;を含み、前記駆動モーター、前記開閉スイッチ及び前記ブラケット感知部と前記本体PCBとをそれぞれ電気的に連結する手段は、バネ材質を含めてコイル形状又は折り曲げられた形状に設けられ、バネ材質の弾性力によって着脱可能に前記本体PCBに結合されることを特徴とする、ドアロック装置によっても達成される。
【0022】
また、前記開閉スイッチは、前記弾性変形可能なコイル形状を含み、前記開閉スイッチの一側は前記運動変換部に支持され、他側は前記開閉スイッチ接続部に接触可能に収容され、前記開閉スイッチ接続部は、前記開錠位置と前記施錠位置を移動する方向に沿って長く貫通形成され、前記開閉スイッチが移動する過程で前記開閉スイッチと電気的連結されない幅を有するPCBスロットを含むことが好ましい。
【0023】
また、前記PCBスロットの両端部には前記開錠位置及び前記施錠位置で前記開閉スイッチと電気的接触がなされるように幅が漸次狭くなるPCBスロットネックが形成されていることが好ましい。
【0024】
一方、本発明の特徴は、ドアロック装置において、ブラケットを備え、使用者の品物を収容するロッカーに支持されたドアの一側に結合されたロック本体に結合され、電気的信号を送受信し電源を供給可能に設けられた本体PCBと;前記ドアを開閉するドアキーを支持し、前記ドアの他側に結合されたキー据付台に設けられ、前記ドアキーが据え付けられたかを感知するドアキーバネと;前記キー据付台に支持され、前記本体PCBと電気的に連結されて前記ドアの作動状態を表示する表示部を含む据付台PCBと;前記本体PCBと前記据付台PCBに着脱可能に結合され、前記キー据付台が前記ロック本体に結合されると、前記本体PCBと前記据付台PCBの板面に向かって付勢して前記本体PCBと前記据付台PCBを電気的に連結するコネクターピンと;を含むことを特徴とする、ドアロック装置によっても達成される。
【0025】
また、コネクターピンは、前記本体PCBの貫通形成されたコネクターピン接続部に結合される下ピンと、前記据付台PCBの貫通形成されたコネクターピン接触部に結合される上ピンと、前記上ピンと前記下ピンとの間に弾性力を提供可能に前記上ピン及び前記下ピンに結合される上下連結バネを含むことが好ましい。
【0026】
一方、本発明の目的は、ドアロック装置において、使用者の品物を保管するロッカーに支持され、開閉されるドアを開放可能な開錠位置と前記ドアをロックする施錠位置との間を移動可能であり、駆動モーターと、前記駆動モーターの回転速度を落とす減速部と、前記減速部の回転運動を直線運動に変換させる運動変換部とを含み、前記ドアの一側に結合されたロック本体と;前記ロック本体に支持され、前記施錠位置と前記開錠位置との間を移動可能であり、前記ドアを支持するロッカーに結合されたブラケット側に向かって出入する変換スライドと;前記変換スライドには、前記施錠位置で前記変換スライドが前記ブラケットに掛止されて前記ブラケットから前記ロック本体が前記ロック本体の移動方向に分離されないクランピング位置と、前記施錠位置から前記開錠位置に移動したり前記開錠位置から前記施錠位置に移動時に、前記変換スライドが前記ブラケットに掛止解除されて前記ブラケットから前記ロック本体が前記ロック本体の移動方向に分離されるクランピン
グ解除位置との間を移動可能に設けられたドアクランプと;を含むことを特徴とするドアロック装置によっても達成される。
【0027】
また、前記ドアクランプは、クランプ本体と、前記クランプ本体に設けられ、前記施錠位置で前記ブラケットから前記変換スライドが結合されて掛止維持されるクランピング位置と、前記ブラケットから前記変換スライドが掛止解除されるクランピング解除位置との間を移動可能に支持するクランプヒンジと、前記クランプ本体に設けられ、前記ブラケットと結合されて前記クランピング位置と前記クランピング解除位置との間を移動するクランプ掛止部を含み、前記クランプ本体を前記クランピング解除位置に付勢可能に前記クランプ本体の他側を付勢するクランプ復帰バネを含むことが好ましい。
【0028】
また、前記クランピング位置で前記クランプ本体に作用する前記クランプ復帰バネの弾性力を克服し、前記クランピング位置と前記クランピング解除位置との間を前記クランプヒンジを中心にシーソー運動可能に前記クランプ掛止部に対向して常にクランプ本体に設けられたクランプスカートをさらに含むことが好ましい。
【0029】
一方、本発明の目的は、ドアロック装置において、ブラケットを備え、使用者の品物を収容するロッカーに支持されたドアの一側に結合されたロック本体に結合され、印加される電源によって回転する駆動モーターと;前記ロック本体に支持されて前記駆動モーターと結合して前記駆動モーターの回転運動を直線運動に変換させ、ドアを開放可能な開錠位置と前記ドアをロックする施錠位置を感知する開閉スイッチを含む運動変換部と;前記開閉スイッチと電気的に連結可能に貫通形成された開閉スイッチ接続部を備え、前記ロック本体に支持された本体PCBと;を含み、前記開閉スイッチと前記本体PCBをそれぞれ電気的に連結する手段は、バネ材質を含めてコイル形状又は折り曲げられた形状に設けられ、バネ材質の弾性力によって本体PCBに結合されることを特徴とするドアロック装置によっても達成される。
【0030】
また、前記開閉スイッチは前記弾性変形可能なコイル形状を含み、前記開閉スイッチの一側は前記運動変換部に支持され、他側は前記開閉スイッチ接続部に接触可能に収容され、前記開閉スイッチ接続部は、前記開錠位置と前記施錠位置を移動する方向に沿って長く貫通形成され、前記開閉スイッチが移動する過程で前記開閉スイッチと電気的連結されない幅を有するPCBスロットを含むことが好ましい。
【0031】
前記開閉スイッチは、前記開閉スイッチ接続部に接触する部分に行くほど外径が漸次大きくなるコイル形状を含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、一つの駆動モーターを用いて、ドアを施錠及び開錠すると同時に、バンド状のキーを含むドアキーもキー据付台において分離位置及び掛止位置にすることができるドアロック装置を提供することができる。
【0033】
また、構造が簡単であるとともに、作業する過程で電気的連結のために電気ハンダ付けを必要とせず、環境に無害なドアロック装置を提供することができる。
【0034】
また、消費される電力を節減できるドアロック装置を提供することができる。
【0035】
また、ドアをロックした状態で製品を破損することなく手動でドアのロック状態をロック解除状態にすることができるドアロック装置を提供することができる。
【0036】
また、作動構造を一元化し、ドアキーの感知方法を改善して、経済的費用を節減できるドアロック装置を提供することができる。
【0037】
また、少ない力を用いて効果的に掛止位置やクランピング位置を維持できるドアロック装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】本発明の一実施例によるドアロック装置を部分的に分解した分解斜視図
【
図3】主要構成であるロック本体とブラケットの分解斜視図
【
図4】主要構成であるキー据付台とドアキーの分解斜視図
【
図5A】本体とブラケットが結合された状態で本体カバーを省いた平面図
【
図6A】キー据付台の据付台本体において一部の構成を省いた平面図
【
図6B】本体ハウジングにおいて一部の構成を省いた斜視図
【
図7A】
図6Aにおいて7a-7a線に沿って切断した断面図であり、ドアキーがキー据付台から分離可能な分離位置を示す断面図
【
図7B】
図7Aにおいてドアキーがキー据付台から分離されない掛止位置を示す要部断面図
【
図7C】手動でドアキーの掛止位置から分離位置に、ドアの施錠位置から開錠位置に同時に作動させる過程を説明するための断面図
【
図8】
図6Aの8-8線に沿って切断し、キー据付台に据え付けられたドアキーを感知して本体に電気的連結する過程を説明するための分解斜視図及び部分拡大図
【
図9】一つの駆動部がドアを開錠位置と施錠位置へと、ドアキーを分離位置と掛止位置へと同時に作動させる過程の説明図
【
図10A】ドアがロック解除状態である開錠位置でブラケットをアンクランプした状態を説明するための断面図
【
図10B】ドアがロック状態である施錠位置でブラケットをクランプした状態を説明するための断面図
【
図11A】ブラケット感知部でドアが開錠位置であるかを感知するための状態を説明するための断面図
【
図11B】ブラケット感知部でドアが施錠位置であるかを感知するための状態を説明するための断面図
【
図11C】ブラケット感知部の電気的連結を説明するための平面図、側断面図及び正断面図
【
図12】本体PCBと電気的連結を必要とする主要構成の電気的連結を説明するための分解斜視図及び要部拡大断面図
【
図13A】他の実施例によるドアがロック解除状態である開錠位置でブラケットをアンクランプした状態を説明するための断面図
【
図13B】他の実施例によるドアがロック状態である施錠位置でブラケットをクランプした状態を説明するための断面図
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明に係るドアロック装置1000について、
図1~
図12を参照して具体的に説明すると、次の通りである。
【0040】
図1は、本発明の一実施例によるドアロック装置を部分的に分解した分解斜視図であり、
図2は、
図1の断面図であり、
図3は、主要構成であるロック本体とブラケットの分解斜視図であり、
図4は、主要構成であるキー据付台とドアキーの分解斜視図であり、
図5Aは、本体とブラケットが結合された状態で本体カバーを省いた平面図であり、
図5Bは、
図5Aにおいて5b-5b線に沿って切断した断面図であり、
図5Cは、
図5Aにおいて5c-5c線に沿って切断した断面図であり、
図6Aは、キー据付台の据付台本体において一部の構成を省いた平面図であり、
図6Bは、本体ハウジングにおいて一部の構成を省いた斜視図であり、
図7Aは、
図6Aにおいて7a-7a線に沿って切断した断面図であって、ドアキーがキー据付台から分離可能な分離位置を示す断面図であり、
図7Bは、
図7Aにおいてドアキーがキー据付台から分離されない掛止位置を示す要部断面図であり、
図7Cは、手動でドアキーの掛止位置から分離位置に、ドアの施錠位置から開錠位置に同時に作動させる過程を説明するための断面図であり、
図8は、
図6Aの8-8線に沿って切断し、キー据付台に据え付けられたドアキーを感知して本体への電気的連結過程を説明するための分解斜視図及び部分拡大図であり、
図9は、一つの駆動部がドアを開錠位置と施錠位置へと、ドアキーを分離位置と掛止位置へと同時に作動させる過程を説明するための概念図であり、
図10Aは、ドアがロック解除状態である開錠位置においてブラケットをアンクランプした状態を説明するための断面図であり、
図10Bは、ドアがロック状態である施錠位置でブラケットをクランプ(clamping)した状態を説明するための断面図であり、
図11Aは、ブラケット感知部でドアが開錠位置であるかを感知するための状態を説明するための断面図であり、
図11Bは、ブラケット感知部でドアが施錠位置であるかを感知するための状態を説明するための断面図であり、
図11Cは、ブラケット感知部の電気的連結を説明するための平面図、側断面図及び正断面図であり、
図12は、本体PCBと電気的連結を必要とする主要構成の電気的連結を説明するための分解斜視図及び要部拡大断面図であり、
図13Aは、他の実施例によるドアがロック解除状態である開錠位置でブラケットをアンクランプした状態を説明するための断面図であり、
図13Bは、他の実施例によるドアがロック状態である施錠位置でブラケットをクランプした状態を説明するための断面図である。
【0041】
本発明に係るドアロック装置1000は、説明の便宜のために、例えば、多重利用施設である銭湯、スポーツジムなどにおいて使用者の品物を保管するロッカー20と、ロッカー20を開閉するドア10を含む。後述するロック本体1100はドア10の内側に結合されており、キー据付台1300はドア10を貫通してドアキー据付アーム1311の部分がドア10の外部に突出しており、ドア10とドアキー据付アーム1311との間に、例えばバンド状のドアキー1700が据え付けられ得る構造とする。
【0042】
もちろん、本発明に係るドアロック装置1000は、普通使用するドアを、番号、指紋などを含む入力部で開閉する場合にも適用することができ、この場合には、後述するキー据付台1300が入力部に取って代わり、別途のドアキー1700は不要になるだろう。
【0043】
また、説明の便宜のために、
図1に示すように、ドア10の外側からロック本体1100が結合されたドア10の内側への方向を‘Z’軸方向(図面の前から後に)、変換スライダー1155が、ロッカー20のブラケット1500に結合されたドア10がロック状態でドア10が開く方向に移動する方向を‘X’軸方向(図面の左側から右側に傾斜した方向)、Y-Z平面に垂直方向にドアキー1700がキー据付台1300に結合された掛止位置から分離される方向を‘Y’軸方向(図面の下側から上側へ傾斜した方向)、とそれぞれ定義する。
【0044】
本発明に係るドアロック装置1000は、ドア10を開放可能な開錠位置と該ドア10をロックする施錠位置との間を移動可能であり、駆動モーター1130と、該駆動モーター1130の回転速度を落とす減速部1140と、該減速部1140の回転運動を直線運動に変換させる運動変換部1150とを含み、前記ドア10の一側に結合されたロック本体1100と;前記ドアキー1700を支持し、前記運動変換部1150と結合されて連動する据付台カム1340を含み、前記ドア10の他側に結合されたキー据付台1300;を含み、前記キー据付台1300は、前記据付台カム1340の作動によって前記開錠位置において前記ドアキー1700は前記キー据付台1300から分離されないように掛止された状態で維持され、前記施錠位置において前記ドアキー1700は前記キー据付台1300から分離されるように、前記ロック本体1100と結合されることが好ましい。
【0045】
ドアロック装置1000は、ロッカー20に結合されてロック本体1100の作動によってドア10を開閉できるブラケット1500をさらに含むことが好ましい。
【0046】
ロック本体1100は、ボルトを含む据付台固定部材1390によって、ドア10を貫通して通過したキー据付台1300と結合され、不図示のボルトを含む締付手段によってドア10の内側に固定される。
【0047】
ロック本体1100は様々な材質を含むことができるが、合成樹脂からなることが好ましい。ロック本体1100は、駆動モーター1130、減速部1140、運動変換部1150、据付台変換部材1157、バッテリー、本体PCB1180などを収容して支持するように一側を開放した、
図5Aのような本体ハウジング1110と、本体ハウジング1110の開放された一側を覆う本体カバー1120とを含む。
【0048】
本体ハウジング1110は、内側に主要構成を収容するように、収容する構成の形状に対応する、突出を含む様々な形状が備えられている。本体ハウジング1110は、バッテリーを収容して支持するバッテリー収容部1111、バッテリー収容部1111にバッテリーを着脱するようにバッテリー収容部1111を開閉するバッテリー収容部カバー1111aと、駆動モーター1130が結合される駆動モーター収容部1112、減速部1140が収容されて支持される減速部収容部1113、運動変換部1150が収容されてスライディング案内される変換部収容部1114、ブラケット感知部1160が収容されて支持されるブラケット感知部収容部1115が備えられている。
【0049】
また、本体ハウジング1110は、運動変換部1150の変換スライド1155がブラケット1500側に出入可能なスライド貫通ホール1116と、ブラケット感知部1160の感知アーム1163が突出してブラケット1500を感知する過程で回転運動できる感知アーム貫通ホール1117を備えている。
【0050】
本体カバー1120は、本体ハウジング1110の開放された領域を覆い、本体ハウジング1110の内側に収容された構成を安全で堅固に支持するように、ボルトを含めて本体カバー1120の固定ホール1123を貫通する締付部材(図示せず)によって、本体ハウジング1110と結合される。本体カバー1120は、様々な材質を含むことができ、合成樹脂を含めて、本体ハウジング1110と同じ材質で構成することが好ましい。
【0051】
本体カバー1120のスライド貫通ホール1116に結合される領域に、後述するドアクランプ1170のクランプスカート1177が施錠位置に近接した位置で接触し得るクランプ掛止突起1120aが設けられることが好ましい。
【0052】
駆動モーター1130は、バッテリーや外部から印加される電源によって回転して、回転力を必要とする構成に回転力を伝達する。
【0053】
このような駆動モーター1130は一般に、本体PCB1180と電気的に雌・雄コネクターなどで連結され、本体PCB1180とハンダ付けされるものとは違い、高い導電性を有する材質からなるモーター電源供給バネ1133によって本体PCB1180に電気的に結合する。
【0054】
駆動モーター1130には、正極及び負極のモーターバネ用ピン1131が設けられている。モーター電源供給バネ1133は、コイル状に巻かれてモーターバネ用ピン1131と強制に嵌め合うモーターバネ本体1133aと、モーターバネ本体1133aから延びて駆動モーター収容部1112に結合された状態で本体PCB1180の駆動モーター接続部1182に電気的に堅固に結合されるように折り曲げられたモーターバネ通電部材1133bとからなることが好ましい。
【0055】
一方、
図12(c)に示すように、本体PCB1180の駆動モーター接続部1182は、モーター電源供給バネ1133の直径よりもやや大きい幅を有する長方形に貫通したPCBスロット1186aと、PCBスロット1186aの端部に、モーター電源供給バネ1133の直径よりも小さく形成されるように、PCBスロット1186aにおいて漸次狭幅となる形態のPCBスロットネック1186bとからなっている。ここで、駆動モーター接続部1182は、一定の厚さを有する本体PCB1180を貫通するPCBスロット1186aとPCBスロットネック1186bの上側、下側の一定の幅(例えば、2mm)及び貫通厚さにわたって導電性及び摩耗性が良好な金メッキでメッキされたメッキ領域coatを含むことが好ましい。
【0056】
このようなモーター電源供給バネ1133の構造によって、
図12(b)に示すように弾性力を有するように折り曲げられたモーターバネ通電部材1133bが長い形状のPCBスロット1186aに結合され、弾性力によって直径がさらに小さいPCBスロットネック1186bに堅固に接触保持されて本体PCB1180と電気的に安定して連結され得る。
【0057】
すなわち、このような電気的連結において本発明は、従来技術に使用していた電気的ハンダ付け及び雌・雄コネクターのような手段を使用しないので、作業性が向上し、ハンダ付けなどによって発生し得る有害な作業環境を除去することができる。
【0058】
減速部1140は、駆動モーター1130で発生した回転速度を落とし、減速部収容部1113に支持されて減速器ブラケット1500に支持される。
【0059】
減速部1140は、駆動モーター1130に結合して回転する第1減速部材1143と、第1減速部材1143に結合して回転力を運動変換部1150に伝達する第2減速部材1145とを備えることが好ましい。
【0060】
第1減速部材1143は、駆動モーター1130の回転軸に結合されたモーターギア(図示せず)と噛み合って駆動する第1駆動ギア1143bと、第1駆動ギア1143bを回転可能に支持する第1軸1143aと、第1軸1143aに結合して第1駆動ギア1143bと一緒に回転しながら第2減速部材1145と噛み合う第1従動ギア1143cとを備える。ここで、第1軸1143aは減速器ブラケット1500に回転可能に結合されている。
【0061】
第2減速部材1145は、第1従動ギア1143cと噛み合って回転する第2駆動ギア1145bと、第2駆動ギア1145bを回転可能に支持する第2軸1145aとを備えることが好ましい。第2軸1145aは減速器ブラケット1500に回転可能に結合されていることが好ましい。
【0062】
運動変換部1150は変換部収容部1114に結合され、減速部1140から伝達される回転運動を直線運動に変換して本体ハウジング1110を出入しながら、ブラケット1500と結合してドア10が開く開錠位置(
図10A参照)とドア10がロックされる施錠位置(
図5A、
図5B、
図5C、
図10B参照)との間を動き得る機能を担う。この過程で運動変換部1150は、本体ハウジング1110がブラケット1500に堅固に結合され得るクランピング位置を維持できる機能も果たし、後述するドアキー1700がキー据付台1300に結合されて分離されずに支持された状態を維持する状態である掛止位置(
図7B参照)とドアキー1700がキー据付台1300から分離され得る状態である分離位置(
図7A参照)との間を移動する運動エネルギーを、キー据付台1300側に伝達することもできる。
【0063】
運動変換部1150は、
図3及び
図9に示すように、第2軸1145aと同じ軸線に結合して回転する変換バー1151と、変換バー1151の回転力を直線運動に変換させる一定のピッチで変換バー1151の外周側に結合されて変換スライド1155に固定可能に結合された変換ガイドバネ1153と、変換ガイドバネ1153と共に‘X’軸線方向の長さ方向に形成された変換部収容部1114に沿って開錠位置と施錠位置との間をスライディング運動する変換スライド1155とを備えることが好ましい。
【0064】
運動変換部1150は、変換スライド1155の一側に結合して変換スライド1155の直線運動を回転運動に変換可能に設けられた据付台変換部材1157をさらに備えている。
【0065】
変換バー1151は、第2軸1145aの端部に噛み合って回転可能なように圧入などを含む締付手段である第2軸1145aの端部に対応する形状に設けられた変換バー軸孔1151aと、外周側に突出して、外周側に結合された変換ガイドバネ1153の螺旋状ピッチに沿って回転できる変換バーピン1151bとを備えている。
【0066】
このような構造によって第2軸1145aが回転すると変換バー1151が回転し、変換バー1151の回転によって外周側に突出した変換バーピン1151bが回転すると、第2軸1145aに堅固に結合された変換バー1151は回転だけをし、変換バーピン1151bが、変換スライド1155の内側に固定結合された変換ガイドバネ1153のピッチに沿って回りながら変換スライド1155が変換部収容部1114によってスライディング案内され、変換スライド1155は‘X’軸線方向への直線運動が可能になる。
【0067】
変換ガイドバネ1153は、変換スライド1155の内側に回転しないように堅固に固定された状態で変換バー1151の外周側に結合され、一定のピッチのコイル状に巻かれていて一定のピッチの間に変換バーピン1151bを位置させることができる。
【0068】
変換スライド1155は、変換部収容部1114において‘X’軸線に沿って移動する、例えば長い中空の六方体状であり、上側は開放されている構造を有する。変換スライド1155は、中空の六方体状のスライド本体1155aと、本体PCB1180の開閉スイッチ接続部1183に対応した位置に開錠位置と施錠位置を感知できるバネ状の開閉位置バネ1155cと、開閉位置バネ1155cが結合される開閉バネホール1155bと、クランプ復帰バネ1178の板状のクランプバネ固定部材1178aが結合されるように上下方向に形成されたクランプバネ結合スロット1155fと、側面にラック状に設けられて据付台変換部材1157の据付台変換ピニオン1157bと噛み合うスライドラック1155eとを備えることが好ましい。
【0069】
据付台変換部材1157は、回転可能に本体ハウジング1110に結合される据付台変換軸1157cと、据付台変換軸1157cから延長された外周側から突出してスライドラック1155eと噛み合ってスライドラック1155eの直線運動を回転運動に変換させ得る据付台変換ピニオン1157bと、上側において据付台変換軸1157cと同じ‘Z’方向回転軸線上に多角形状に設けられた据付台カムレッグホール1157aとを備えることが好ましい。
【0070】
このような運動変換部1150の構造によって、後述する
図9に示すように、一つの駆動モーター1130によって、ドア10がロッカー20にロック/ロック解除される一つの作動と、ドアキー1700がキー据付台1300に掛止/分離される他の作動、という2つの作動が同時にできる長所がある。
【0071】
すなわち、駆動モーター1130から発生して伝達される一つの動力によって、ドア10のロック/ロック解除という第1運動又は第1作動、及びドアキー1700がキー据付台1300に掛止/分離されるという第2運動又は第2作動が同時にできる。したがって、第1運動及び第2運動のためにそれぞれ一つずつ総2つのモーターを含む動力源が必要であり、電力消費が多く、構造が複雑であり、電気的回路であることから複雑であり、部品も多いため経済的に比較的高価であり、製作などが容易でなく、故障の恐れが多いなどの従来技術における問題点又は短所を、本発明では解消することができる。
【0072】
ここで、本発明の一実施例によって駆動モーター1130から変換スライド1155に動力が伝達される過程について説明すると、次の通りである。
【0073】
まず、駆動モーター1130のモーター電源供給バネ1133に本体PCB1180から電源が印加されて駆動モーター1130が回転すると、駆動モーター1130の回転力は、不図示のモーターギアの第1駆動ギア1143b→第1従動ギア1143c→第2駆動ギア1145b→第2軸1145aを通って変換バー1151に回転力が伝達される。変換バー1151が回転すると変換バーピン1151bが回転しながら変換バーピン1151bは一定のピッチで変換スライド1155に固定結合された変換ガイドバネ1153を押し出す。このような変換ガイドバネ1153を押し出す力によって、本体ハウジング1110の変換部収容部1144に収容された変換スライド1155は‘X’軸線方向に沿ってスライディング案内され、本体ハウジング1110のスライド貫通ホール1116を出入しながら開錠位置と施錠位置との間を移動する。このような開錠位置と施錠位置に到達したという感知情報は、変換スライド1155の開閉バネホール1155bに結合し
、本体PCB1180に突出して開閉スイッチ接続部1183と電気的に接触する開閉位置バネ1155cによってなされる。
【0074】
開閉位置バネ1155cは、弾性力を有し、電気的に良好な伝導性を有している。開閉位置バネ1155cの開閉スイッチ接続部1183と接触する部分である開閉位置バネ1155cの直径(
図12(c)の‘d spring-upper’参照)は、
図12(c)に示すように、開閉スイッチ接続部1183のPCBスロット1186aの幅(
図12(c)の‘Wslot’参照)より小さい。ただし、開閉位置バネ1155cが開錠位置と施錠位置に到達する開閉スイッチ接続部1183のPCBスロットネック1186b部分の幅(
図12(c)の‘Wcontack’参照)は、開閉位置バネ1155cの直径((
図12(c)の‘d spring-upper’参照))より小さい。
【0075】
一方、本体PCB1180には開閉位置バネ1155cと接触する開閉スイッチ接続部1183の縁の4つの領域には、金メッキを含むメッキ領域(coat)が4箇所形成されている(
図12(c)の‘coat1-1’、‘coat1-2’、‘coat2-1’及び‘coat2-2’参照)。
【0076】
すなわち、‘X’軸線方向に長く形成された開閉スイッチ接続部1183に沿って開閉位置バネ1155cが移動する過程で変換スライド1155が多少揺れても、開閉スイッチ接続部1183の幅が開閉位置バネ1155cの直径よりも大きいため、本体PCB1180に信号を伝達することがない。
【0077】
しかし、開錠位置では、変換スライド1155が多少揺れても弾性力を持つ開閉位置バネ1155cの変形によって開錠位置では2つの開閉スイッチ接続部1183の2つの電気的に連結されていないメッキ領域(
図12(c)の‘coat2-1’、‘coat2-2’参照)に全て接触でき、変換スライド1155が開錠位置に到達したという信号を本体PCB1180に送ることができる。このような信号によって、本体PCB1180では駆動モーター1130の作動を停止させ、据付台PCB1380の表示部1383に‘開(OPEN)’表示をするように制御できる。
【0078】
一方、施錠位置においても同様であり、この時には電気的に連結されていない2つのメッキ領域(
図12(c)の‘coat1-1’、‘coat1-2’参照)に開閉位置バネ1155cによって接触でき、変換スライド1155が施錠位置に到達したという信号を本体PCB1180に送ることができる。このような信号によって、本体PCB1180では駆動モーター1130の作動を停止させ、据付台PCB1380の表示部1383に‘閉(CLOSE)’表示をするように制御できる。
【0079】
すなわち、開閉位置バネ1155cの左右側に位置したメッキ領域の一対(例えば、‘coat1-1及びcoat1-2’の一対、又は‘coat2-1及びcoat2-2’の一対)の両方に接触してこそ開錠位置及び施錠位置ということを開閉位置バネ1155cで感知することができる。
【0080】
また、開閉位置バネ1155cは、上側に行くほど漸次外径が大きくなる構造(
図12の拡大図及びsection d-d参照)となっている。すなわち、上側の外径は‘d spring-upper’であり、変換スライド1155に結合される部分と略中央部分までの下側外径は‘d spring-lower’となっており、下側外径から上側外径に向かってバネコイル外径が漸次大きくなる。
【0081】
このような構造は、section d-dにおけるように、開閉位置バネ1155cがPCBスロットネック1186bに位置して変換スライド1155が移動する方向の力によって多少傾くように変形(
図12の‘section d-d’の垂直軸である‘k1’と‘k0’を中心に傾いた‘k2’との角度‘k’を参照)される場合、開閉位置バネ1155cの巻かれたコイルの多くの接触面がコーティングされた領域(‘coat1-1’と‘coat1-2’は施錠位置において、‘coat2-1’と‘coat2-2’は開錠位置においてそれぞれ同時に接触)に効果的に接触でき、電気的連結をより容易にさせる効果が得られる。
【0082】
このような構造によって、変換スライド1155が施錠位置と開錠位置を移動する過程で変換スライド1155などの動きが多少振動があって揺れても、安定して本体PCB1180に変換スライド1155の作動状態が感知され、感知された情報を安定且つ効果的に伝達することができる。
【0083】
ブラケット感知部1160は、ドア10が施錠位置に位置したかを感知する。ブラケット感知部1160では、ブラケット1500に形成された感知アーム収容部1540の感知アーム掛止突起1541に接触したかを判断するように、ロック本体1100から突出して回転運動の基準となる感知アームヒンジ1163aを含む感知アーム1163と、ロック本体1100のブラケット感知部収容部1115に支持された感知支持部材1161と、一側は感知支持部材1161の感知バネ収容溝1161aに弾性的に収容されて感知アーム1163を付勢する感知バネ1165とが備えられている。
【0084】
感知バネ1165は、導電性を有し、コイル状に巻かれて感知バネ収容溝1161aに収容される感知バネ本体1165aと、感知バネ本体1165aの一側から延びて感知アーム1163に結合して感知バネ本体1165aの弾性力を提供しながら、他方では本体PCB1180の接触部材収容部1184aに接触して本体PCB1180と接触すると(この場合、感知バネ1165の弾性力が感知アーム1163を加圧する状態である。
図11B参照)、感知アーム1163がブラケット1500と接触せず(この場合、感知バネ1165の弾性力が、感知アーム1163がブラケット1500と接触して加圧する力を克服できない状態である。
図11A参照)、ドア10をロックする位置に到達しなかったと判断し、本体PCB1180と接触してから離れると、感知アーム1163がブラケット1500と接触してドア10をロックする位置に到達したという情報を提供できる感知バネオンオフ接触部材1165bと、感知バネ本体1165aの他側から延びて折り曲げられた形状を有し、本体PCB1180の感知通電部材収容部1184bとの電気的連結にも優れるとともに弾性力を持って堅固に支持される感知バネ通電部材1165cとを備えることが好ましい。
【0085】
このような感知バネ通電部材1165cが本体PCB1180の感知通電部材収容部1184bに結合する構造は、前述したモーターバネ通電部材1133bが駆動モーター接続部1182に結合する構造と同一であり、具体的な説明は省略する。
【0086】
このような構成を有するブラケット感知部1160の作動過程を
図11A及び
図11Bを参照して具体的に説明すると、次の通りである。
【0087】
まず、
図11Bは、ドア10が開いた状態であるとともに、感知バネ1165が感知アーム1163を付勢した状態であり、このような付勢力によって回転は感知アームヒンジ1163aを中心になされる。この場合には、感知バネ1165の感知バネオンオフ接触部材1165bは接触部材収容部1184aのメッキ領域coatに接触し、本体PCB1180は、感知アーム1163がブラケット1500に位置せず、ドア10が施錠位置でないと判断することができる。
【0088】
次に、使用者がドア10を閉じると、感知アーム1163がブラケット1500の感知アーム収容部1540に収容されて感知アーム掛止突起1541と接触する力である接触力が、感知バネ1165が感知アーム1163を付勢する弾性力に勝って、感知アーム1163を感知アームヒンジ1163aに対して回転させる。したがって、感知バネ1165の感知バネオンオフ接触部材1165bは、感知アーム1163が回転することによって接触部材収容部1184aのメッキ領域coatと接触せず、本体PCB1180は、感知アーム1163がブラケット1500に位置しており、ドア10が施錠位置にあると判断することができる。
【0089】
このようなブラケット感知部1160の構造によってドア10が施錠位置にあるかどうかを確認、判断して制御することができる。
【0090】
ドアクランプ1170は、
図3、
図5C、
図10A及び
図10Bに示すように、四角板状のクランプ本体1171と、クランプ本体1171の一側端部から上側に折り曲がってブラケット1500のクランプ掛止部材1520に掛かるクランプ掛止部1173と、クランプ本体1171の他側端部から上側に折り曲がって本体カバー1120のクランプ掛止突起1120aに掛かり、クランプ復帰バネ1178の付勢力が提供されるクランプバネ弾性部材1178bと接触するクランプスカート1177と、クランプ本体1171のクランプ掛止部1173とクランプスカート1177が折り曲がった領域を除く他の辺の中間領域から外周側に突出形成されて変換スライド1155のヒンジ収容部1155dに回転可能に支持されるクランプヒンジ1175とを備えている。
【0091】
クランプ復帰バネ1178は、変換スライド1155のクランプバネ結合スロット1155fに結合してクランプ掛止部1173がブラケット1500のクランプ掛止部1173に掛からないようにクランプ掛止部1173のクランプスカート1177に弾性力を提供し、中央に変換バー1151を安定的に収容して支持することができる。
【0092】
クランプ復帰バネ1178は、四角板状であり、両端部がクランプバネ結合スロット1155fに結合されるクランプバネ固定部材1178aと、クランプバネ固定部材1178aの中央に貫通形成され、変換バー1151を支持できるクランプバネ貫通ホール1178cと、クランプバネ固定部材1178aから延びて折り曲がり、クランプスカート1177を加圧してクランプスカート1177をブラケット1500のクランプ掛止部材1520に掛からないアンクランピング位置に付勢するクランプバネ弾性部材1178bとを備えることが好ましい。
【0093】
一方、クランプ復帰バネ1178とクランプ掛止部1173に作用する力は、重力方向である上下方向の‘X’軸線方向ではなく左右方向に配置されているので、クランプ掛止部1173自体の重力などを考慮する必要はなく、非常に少ない力でもクランピング位置(
図10Bの‘CLAMPING’参照)を維持することができる。
【0094】
このような構造によって、
図10A及び
図10Bを参照して、変換スライド1155がブラケット1500から分離し難いクランピング位置と変換スライド1155がブラケット1500から分離し易いクランピング解除位置(
図10Aの‘UNCLAMPING’参照)との間を作動する過程を具体的に説明すると、次の通りである。
【0095】
すなわち、前述した施錠位置と開錠位置は、ドアがロッカーに対して開閉される位置を意味し、クランピング位置は、ドアが閉じた位置でドアがロッカーとの関係において板面方向に分離されるかに関するものである。すなわち、ブラケットとロック本体との間の隙間に工具を入れてロッカーからドアを分離又は破損させることを予防できる効果を有するものがクランピング位置である。また、この位置ではクランプ本体1171の板面とクランプ掛止部材1520及びスライド貫通ホール1116が接触し、キー据付台1300を取ってドア10を開く方向に外力を加えて引いても、板面が相互接触して外部に移動せず、クランピング位置をそのまま維持することができる。
【0096】
まず、
図10Aの状態は、変換スライド1155がブラケット1500に近接せず、ドア10が開いた状態を示す。この場合には、クランプ復帰バネ1178の付勢力がドアクランプ1170のクランプ掛止部1173側の後方に作用してクランプヒンジ1175を中心にクランプ掛止部1173が上側に向くようにし、クランプ掛止部1173とクランプヒンジ1175を中心に反対側にあるクランプスカート1177はシーソーのように下側に降りることになり、ブラケット1500のスライド収容部1530への出入時にクランプスカート1177がクランプ掛止部材1520に掛かることがない。
【0097】
そして、変換スライド1155が前進して
図10Bのように施錠位置にくると、クランプ掛止部1173が本体カバー1120のクランプ掛止突起1120aに接触して加圧される力が正(+)の‘X’軸線方向に作用すると、クランプ掛止突起1120aの接触加圧力が、負(-)の‘X’軸線方向にクランプ掛止部1173に作用するクランプ復帰バネ1178の付勢力に勝ち、クランプヒンジ1175を中心にクランプ掛止部1173を時計回り方向に回転させる。このような時計回り方向の回転によるシーソー作用によってクランプヒンジ1175を中心に左側に位置しているクランプスカート1177は時計回り方向に上がるようになる。このような作用によって、仮に不正な外力(強制にブラケット1500とロック本体1100との間に作用する力)が‘X’軸線方向に作用しても、ドア10の本体に付着されたドアクランプ1170のクランプスカート1177がブラケット1500のクランプ掛止突起1120aに掛かってドア10が開かず、ドア10を不
正に開閉する行為(例えば、強制に施錠位置でドア10を開いてロッカー20内の内容物を盗むための行為など)に対してドア10のロック状態を確実に、ドア10の開閉に対する安全性を向上させることができる。
【0098】
そして、変換スライド1155が施錠位置から開錠位置に移動すると、クランプスカート1177がクランプ掛止突起1120aに接触して発生した加圧力はますます少なくなって消滅し、クランプ復帰バネ1178の弾性力がクランプスカート1177に作用して上側に上がるようになり、シーソー動作によってクランプ掛止部1173が下方に下りて開錠位置に移動する過程でクランプ掛止部1173はクランプ掛止突起1120aに掛かることなく変換スライド1155と一緒に移動することができる。
【0099】
このようなクランピング位置とクランピング解除位置との間を移動する過程の他の実施例を、
図13A及び
図13Bに示している。これは前述の例と略同一であるが、クランプ復帰バネに代えてクランプ復帰磁石2178とクランプ位置弾性部材2179が設けられている点が異なる。
【0100】
このような構造によって、
図13Aに示すように、ドアクランプ1170のクランプ本体1171が、クランピング解除位置ではクランプ復帰磁石2178がクランプ本体1171を下方に引っ張っている状態である。一方、クランプ位置弾性部材2179はクランプスカート1177と接触しないため弾性変形されずに広がっている状態(この時、広がっている長さは、
図13Aの‘L1’参照)である。
【0101】
次に、変換スライド2155が移動するとクランプスカート1177がクランプ位置弾性部材2179と接触し加圧してクランプ位置弾性部材2179を弾性変形(
図13Bの‘L2’参照)させ、このような弾性変形力によってドアクランプ1170はクランプヒンジ1175を中心にシーソー作用のようにクランプ掛止部1173が負(-)のZ軸線方向に移動する。こうなると、クランプ掛止部1173がクランプ掛止部材1520に掛かり、外力が作用してもクランピングされた状態を維持することができる。
【0102】
ここで、ドアクランプ1170又はクランプ本体1171は、磁石によって磁力が発生し得る鋼板を含む磁性体であることが好ましい。また、クランプ復帰磁石2178は、例えば直径3mm及び長さ3mmの磁石が1つ又は2つ配置された例を挙げることができる。このような構造によってひっくり返ったり横になった状態でドアクランプ1170の自重などによってクランピング位置とクランピング解除位置との間をより効率的で安定的に作動させることができる。
【0103】
一方、
図12及び中間に言及したように、本体PCB1180から電源を供給されたり信号を送受信するために本体PCB1180と電気的に連結される手段は、導電性に優れ、弾性と変形された状態を安定して維持できる材質からなるモーター電源供給バネ1133と駆動モーター接続部1182、感知バネ1165と接触部材収容部1184a及び感知通電部材収容部1184b、開閉位置バネ1155cと開閉スイッチ接続部1183によってより安定的で効果的に電気的連結がなされ得る。本体PCB1180に貫通形成されて電気的に連結され得る収容部又は接続部1181,1182,1183,1184,1185の周囲には必要に応じて適切にメッキ領域(coat,coat1-1など)を備えて、バネとの電気的連結と接触による摩耗に対する耐摩耗性を増大させた。ここで、参照番号‘1181’は、バッテリー収容部1111に収容されたバッテリーの電源と本体PCB1180とが電気的に連結され得る領域である。
【0104】
すなわち、このような構造によって、従来技術において電気的信号や電源の印加手段として電気線及び/又はセンサー及び/又は印刷回路基板(PCB)との電気的連結をコネクター及び/又はハンダ付けで行ったが、本発明によれば、前述したように、このようなコネクター及び/又はハンダ付けの構造ではなく導電性及び弾性に優れたコイル又はバネ形状の素材を用いて電源供給及び/又は信号を送受信できるため、ハンダ付けなどによる作業環境の阻害、汚染などを予防でき、コネクター連結などによる回路構造の複雑さなどのような問題点を解消することができる。
【0105】
キー据付台1300は、ドア10の内部に結合されたロック本体1100とドア10を貫通して結合されてドアキー1700を据え付けることができる。また、キー据付台1300は、ドアキー1700が据え付けられた状態又はドアキー据付アーム1311に結合されたかを把握した後、ドアキー1700のIDがドア10のIDと一致するかどうかに関する情報を提供し、ドアキー1700をドアキー据付アーム1311から分離されない掛止位置(
図7B参照)と分離され得る分離位置(
図7A参照)との間を動くことができる。前述したように、このような分離位置及び掛止位置の作動は、前述した一つの回転力である駆動モーター1130の作動によって施錠位置及び開錠位置の作動と同時に進行される。
【0106】
キー据付台1300は、ロック本体1100に結合されてドア10を貫通し、ドア10の貫通ホール(図示せず)から突出して折り曲げ延長されてドア10の板面との間でドアキー1700を据付可能な空間を形成するドアキー据付アーム1311を備え、収容された構成要素を支持できるように‘Z’軸線方向の外部側に開放された据付台本体1310と、開放された据付台本体1310を開閉する据付台カバー1320とを有する。
【0107】
キー据付台1300は、後述するドアキー掛止部1330、据付台カム1340、ドアキー接地バネ1350、コネクターピン1360、据付台内側固定部1370、据付台PCB1380、据付台固定部材1390を備えることが好ましい。
【0108】
キー据付台1300を構成する部品の材質は、電気的連結を必要とする部分(ドアキー接地バネ、コネクターピン、据付台PCBなど)及び堅固な結合を必要とする部分(据付台固定部材鋼材など)以外は合成樹脂からなることが好ましい。
【0109】
据付台本体1310には、
図6Aに示すように、据付台カバー1320を結合して固定させ得るように、据付台カバー1320から突出したリブとボルトなどの締付手段(図示せず)が支持されたり貫通したりできる据付台カバー締付ホール1310aと、後述するドアキー掛止部1330のシーソー作動時に作動の支持点となるように周囲よりも突出したドアキー掛止部ヒンジ軸1312と、本体PCB1180及び/又はドアキー1700と電気的に連結され得るコネクターピン1360が結合されるように貫通形成された複数のコネクターピンホール1313と、ボルトを含む締付手段と結合されてロック本体1100とキー据付台1300とを結合させ得る据付台固定部材1390が結合される締付部材ホール1314と、ドアキー接地バネ1350の突出された部分である接地バネ突出部1352が外側に突出し得るようにドアキー据付アーム1311側に貫通形成された接地バネホール1315と、ドアキー1700と噛み合うために掛止フック1332が出入し得るようにドアキー据付アーム1311側に貫通形成されたドアキー掛止部ホール1316と、据付台カム1340が結合して回転できる据付台カムホール1317とが備えられていることが好ましい。
【0110】
据付台カバー1320は据付台本体1310の開放された領域を開閉し、‘Z’軸線方向に最外側に露出されて据付台本体1310と共に外観の一部を形成する。
【0111】
据付台カバー1320には据付台カム1340と同じ軸線上にキャップホール1321が貫通形成されており、このキャップホール1321にはキャップ1323が着脱可能に結合される。
【0112】
キャップ1323は、キャップホール1321に着脱可能に固定される複数の脚状のキャップ掛止部1325が設けられており、キャップ1323は透明な材質からなり、キャップ1323から据付台PCB1380の表示部1383を見ることができる。キャップ1323は据付台カム1340と同じ軸線上にキャップホール1321と結合されているので、キャップ1323を除去する場合、ドア10をロックしたり開くように手動で操作することができる。
【0113】
例えば、ドア10がロックされた状態でドアキー1700をドアキー据付アーム1311に据え付けても駆動モーター1130が作動せず、ドア10が開かない場合を仮定する。この場合、本発明によれば、使用者はキャップ1323をキャップホール1321から除去した後、ねじ回し(screwdriver)、六角棒レンチなどを含むジグ(
図7Cの‘JIG’参照)を、
図7Cに示すように、据付台カム1340のカム手動作動ホール1344と‘Z’軸線方向に同一である軸線(
図7Cの‘Z1’参照)上に全て貫通してあるキャップホール1321、据付台内側固定部1370、据付台PCB1380、ドアキー掛止部1330を順に通過させてカム手動作動ホール1344と結合させることができる。したがって、ジグを回転させると、回転力は上方(負(-)の‘Z’軸線方向)に据付台カム1340→ドアキー掛止部1330に伝達されて、ドアキー掛止部1330が分離位置から掛止位置に移動し、下方(正(+)の‘Z’軸線方向)に据付台カム1340→据付台変換部材1157→変換スライド1155に回転力が伝達されて、変換スライド1155が施錠位置から開錠位置に移動すると同時にドアクランプ1170もクランピング位置からクランピング解除位置に移動し、ドア10が開放可能になる。
【0114】
このような本発明のように手動で操作する手段がない場合、ドア10を破損したりドアロック装置1000の構成を強制に破損、き損させざるをえなくなり、非常に不便となることが分かる。
【0115】
もちろん、このような手動操作時には、表示部1383から無条件に音でアラームを鳴らし、同時に警告灯が点滅するように本体PCB1180で制御することができる。
【0116】
ドアキー掛止部1330は、多少曲がった長い形状の本体(図示せず)と、本体の一側に設けられて外側に突出しており、ドアキー掛止部ホール1316を出入しながらドアキー1700の掛止フック収容溝1790に噛み合ったり噛み合いが解除される掛止フック1332と、本体の他側に設けられて、据付台カム1340の回転しながら高さ(‘Z’軸線方向)が変わる上カム部材1343と噛み合って掛止フック1332がドアキー掛止部ホール1316を出入できるようにするカム接触部1331と、据付台カム1340の回転による高さ変化によって掛止フック1332がドアキー掛止部ホール1316を出入するシーソー運動をする過程でシーソー運動の支持点となるようにドアキー掛止部ヒンジ軸1312に結合される掛止ヒンジ軸1333とを備えることが好ましい。
【0117】
また、ドアキー掛止部1330は、‘Z’軸線方向からみて掛止フック1332、掛止ヒンジ軸1333、カム接触部1331と対向する掛止ヒンジ軸1333とカム接触部1331との間のドアキー掛止部1330の本体に結合され、ドアキー掛止部1330の掛止フック1332がドアキー据付アーム1311の板面から突出しないように分離位置に向かってドアキー掛止部1330を付勢する掛止復帰バネ1334をさらに備えることが好ましい。
【0118】
このようなドアキー掛止部1330の構成によってドアキー1700をキー据付台1300に掛止及び分離されるように作用する力及び距離などを、
図7A及び
図9を参照して具体的に説明すると、次の通りである。
【0119】
まず、ドアキー掛止部1330のカム接触部1331と接触して据付台カム1340の高さが増加することによって作用する負(-)の‘Z’軸線方向にカム接触部1331を持ち上げる力(
図9の‘Fcam’参照)は、シーソー運動の支持点となる掛止ヒンジ軸1333を中心に右側である掛止フック1332から正(+)の‘Z’軸線方向に押す力(
図9の‘Fhook’参照)として作用してドアキー1700を掛止位置に維持させることができる。
【0120】
このような持ち上げる力‘Fcam’と押す力‘Fhook’の作用は、各力が掛止ヒンジ軸1333の中心軸線(
図7Aの‘Z0’参照)からの作用する力の中心軸線(
図7Aの‘Z1’、‘Z2’、‘Z3’参照)間の距離(
図7Aの‘L1’、‘L2’、‘L3’参照)と関連している。すなわち、距離‘L2’よりも‘L3’を短くすることが有利なため、変形可能な範囲でできるだけ‘L2’よりも‘L3’を短く位置させている。
【0121】
この過程で負(-)の‘Z’軸線方向にカム接触部1331を持ち上げる力(
図9の‘Fcam’参照)と対向する力である掛止復帰バネ1334の力(
図9の‘Fspring’参照)がドアキー掛止部1330に作用して、持ち上げる力(Fcam)を相殺させる役割を果たす。
【0122】
したがって、本発明において掛止復帰バネ1334の復帰弾性力を維持しながらも前述のように持ち上げる力‘Fcam’を最小限に相殺させるために掛止ヒンジ軸1333の中心軸線から掛止復帰バネ1334の距離(
図7Aの‘L1’参照)を最小化し、より少ない力を使用しながらも安定してドアキー1700が掛止位置で掛止を維持できるようにした。
【0123】
すなわち、このような構造によって非常に少ない力でドアキー掛止部1330を掛止位置と分離位置に作動させることができ、構造が簡単であり、使用が便利であることが分かる。
【0124】
据付台カム1340は、‘Z’軸線方向に、キー据付台1300の据付台カムホール1317と結合し、下側(正の‘Z’軸線方向)に据付台変換部材1157と結合して回転して、上側(負の‘Z’軸線方向)にドアキー掛止部1330と噛み合って回転するようになる。
【0125】
据付台カム1340は、‘Z’軸線方向を長さ方向とする棒状のカム本体1341と、据付台変換部材1157の据付台カムレッグホール1157aと結合し噛み合って回転するように据付台カムレッグホール1157aの形状に対応する形状を有する下側のカムレッグ1342と、回転することに応じて噛み合った部分の高さが変わるように‘Z’軸線方向に対して傾斜した接触面を有する上側の上カム部材1343と、据付台本体1310の据付台カムホール1317に掛かって回転可能に支持されるカム掛止突起1345と、手動操作ができるドライバーを含むジグ(JIG)が噛み合い得るように上端から回転中心軸線(
図7A及び
図7Bの‘Z7’参照)に沿って、例えば六角断面状に一定深さだけ貫通したカム手動作動ホール1344とを備えることが好ましい。
【0126】
ドアキー掛止部1330と据付台カム1340の作動過程を
図7A及び
図7Bを参照して具体的に説明すると、次の通りである。
【0127】
まず、
図7Aは、変換スライド1155が施錠位置にあってドア10が閉めてある状態であり、この時の据付台カム1340とドアキー掛止部1330とが噛み合った高さは、
図7Aに示すように‘H1’と表示されている。この場合には、ドアキー掛止部1330が掛止復帰バネ1334の力によってドアキー据付アーム1311の板面から突出していない状態であってドアキー1700を分離することができ、ドア10の閉められた状態で使用者はドアキー1700を分離して手首や腕などに着けて所持することができる。
【0128】
次に、使用者がドアキー1700をドアキー据付アーム1311に据え付け、これを感知して駆動モーター1130が回転して据付台カム1340が回転すると、上側の上カム部材1343の傾斜面とドアキー掛止部1330のカム接触部1331(この時、カム接触部も、上カム部材の傾斜面と噛み合って上カム部材の回転によって相互高さ差(
図7Aの‘H1’と‘H2’の差)を大きくするために、傾斜した形状を有することが好ましい。)との噛み合う高さが、
図7Bに示すように、負(-)の‘Z’軸線方向に高くなった‘H2’となる。このような高さ差(H2-H1、高さの上昇)によって、掛止ヒンジ軸1333を中心になされるドアキー掛止部1330のシーソー動作によって掛止フック1332はドアキー1700の掛止フック収容溝1790の方に下降するようにドアキー据付アーム1311の板面から突出して噛み合うようになり、ドアキー1700を掛止位置で掛止維持させることができる。このような掛止位置でドアキー1700が掛かって使用者がドアキー1700を分離できない状態で、使用者はドア10を開いてロッカー20内の服などを取り出したり服などを入れたりすることができる。
【0129】
すなわち、このような作動過程は、前述したように、
図9に示すように一つの駆動力である駆動モーター1130によってなされることが分かる。
【0130】
これと関連し、従来技術ではドア10の開錠位置及び施錠位置の移動のためのモーターを含む第1動力源と、ドアキー1700の掛止位置及び分離位置の移動のためのモーターを含む第2動力源との2つの動力源を必要とした。
【0131】
これに対し、本発明によれば、前述したように、一つの動力源でドア10の開錠位置及び施錠位置の移動と、ドアキー1700の掛止位置及び分離位置の移動がなされることが分かる。
【0132】
したがって、本発明によれば、駆動モーター1130を含む動力源が一つとなるため、電力消費が減り、関連部品、回路構成、センサー感知構造などの節減によって材料費、製造費などの低減、故障率の低減などが図られ、経済性、効率性、安全性などを向上させることができる。
【0133】
本出願人は同一条件でバッテリーの消耗量を比較するために、2つのモーター及びRF方式のドアキーと本発明の一つのモーター及び後述する接地方式でそれぞれ非常に速い速度でテストした結果、本発明によって作動する場合には、従来技術によって作動する場合に比べて約3倍以上のバッテリー寿命が得られることが確認できた。
【0134】
ドアキー接地バネ1350は、ドアキー据付アーム1311の接地バネホール1315から部分的に突出して、ドアキー据付アーム1311に据え付けられたドアキー1700と電気的に接触し、据え付けられたドアキー1700のキーID部材1770の情報、及びドアキー1700がドアキー据付アーム1311に据え付けられたという情報を、電気的に連結されたコネクターピン1360を通じて据付台PCB1380及び本体PCB1180に送ることができる。
【0135】
このようなドアキー接地バネ1350も、前述した電気的連結をするモーター電源供給バネ1133、開閉位置バネ1155c、感知バネ1165などと材質及び電気的特性は同一である。
【0136】
ドアキー接地バネ1350は、
図4及び
図8に示すように、コネクターピン1360に結合されるコイル状の接地バネ本体1351と、接地バネ本体1351から延びてドアキー据付アーム1311の板面から突出可能に折り曲げられた接地バネ突出部1352と、接地バネ突出部1352から延びて接地バネホール1315の内側に支持される接地バネ掛止部1353とを備える。
【0137】
このような構造によってドアキー1700がドアキー据付アーム1311に位置すると、ドアキー1700の接地部材1750と接触して、キーID部材1770に入力されているドアキー1700の情報を読むと同時に、ドアキー1700がドアキー据付アーム1311に据え付けられている状態という情報を提供することができる。これによって、このような情報をコネクターピン1360を通じて本体PCB1180及び据付台PCB1380に伝達可能になる。
【0138】
したがって、従来技術のように通常使用するドアキー1700の情報をRF(Radio Frequency)方式で通信せず、本発明では、ドアキー1700とドアキー接地バネ1350の電気的接触又は近接した接触によって相互電気的通信又は連結がなされる接地方式でドアキー1700の情報を読むことができる。
【0139】
すなわち、RF方式は周波数を用いる通信方式であり、通信をするためには接地方式に比べてより多い電力が消費され、回路も複雑であり、関連部品の原価も多くかかる。
【0140】
したがって、本発明は、 従来技術と違い、ドアキー1700の通信方式を接地方式とすることができる構造なので、通信による電力消費も大幅に減少され、回路も簡単であり、部品の原価も節減できるという長所が得られる。
【0141】
コネクターピン1360は、
図4及び
図8に示すように、ドアキー接地バネ1350及び/又は据付台PCB1380と本体PCB1180間の電気的連結を可能にしたり又は信号を送受信できるように連結する。
【0142】
コネクターピン1360は、複数で設けられたコネクターピンホール1313に結合され、上側である据付台PCB1380側と電気的接触がなされる上接触部材1361aを備えた上ピン1361と、下側である本体PCB1180側と電気的接触がなされる下接触部材1363aを備えた下ピン1363と、上ピン1361と下ピン1363とを電気的に連結するように上ピン1361及び下ピン1363にそれぞれ結合され、上ピン1361及び下ピン1363が据付台PCB1380及び本体PCB1180に堅固に接触保持され得るように弾性力を提供する上下連結バネ1365とを備える。
【0143】
各上下ピン1361,1363は、その中央に他の領域よりも外側に突き出た上下止め突段1361b,1363bを備えている。
【0144】
このような構造によって、従来技術ではロック本体1100とキー据付台1300の電気的連結がワイヤー又は電線と雌・雄コネクター及びハンダ付けでなされたものを、簡単な前述のような組立構造で構成することができる。
【0145】
据付台内側固定部1370は、据付台本体1310の締付部材ホール1314に結合された据付台固定部材1390と、コネクターピンホール1313に結合されたコネクターピン1360と、ドアキー掛止部ホール1316に結合されたドアキー掛止部1330と、一側は接地バネホール1315に結合され、他側は上ピン1361に結合されたドアキー接地バネ1350と、コネクターピン1360に結合可能にコネクターピン1360に結合された据付台PCB1380を据付台本体1310に堅固に支持することができ、掛止バネ収容部材1371を備えて、掛止復帰バネ1334を上側で支持できるように据付台本体1310に堅固に支持され得るように結合する過程において、例えばがちっと音がするスナップオン(snap on)方式を含む様々な公知の方式で結合されることが好ましい。
【0146】
据付台PCB1380は、コネクターピン1360の上側と結合して電気的に連結され得るコネクターピン接触部1381と、現在の作動状態、例えば‘開(OPEN)’又は‘閉(CLOSE)’状態又は動作状態を表示する表示部1383とを備えることが好ましい。
【0147】
コネクターピン接触部1381は、前述した本体PCB1180の駆動モーター接続部1182と同様に貫通ホールの周囲にメッキ領域(coat)を有するので、下ピン1363との電気的接触をより効果的にすることでかでき、上ピン1361及び下ピン1363を電気的に連結しながら上ピン1361と下ピン1363を各PCB1180,1380側に付勢する上下連結バネ1365によって、コネクターピン接触部1381及び本体PCB1180のコネクターピン接続部1185と各ピン1361,1363との電気的連結をより効果的にすることができる。
【0148】
ブラケット1500は、開閉されるドア10を施錠位置に維持させ得るように、ドア10を有するロッカー20側に結合される。
【0149】
ブラケット1500はロッカー20に堅固にボルトを含む締付手段で結合されるブラケット本体1510と、ブラケット本体1510の一側に設けられ、施錠位置で変換スライド1155が突出して収容され、クランプ掛止部1173が掛止され得るクランプ掛止部材1520を有するスライド収容部1530と、ブラケット本体1510の他側に設けられ、ブラケット感知部1160の感知アーム1163が収容されて接触する感知アーム掛止突起1541を有する感知アーム収容部1540とを備えている。
【0150】
ドアキー1700は、使用者が携帯してドア10を開閉できる手段であり、キー本体1710と、キー本体1710の一側に結合され、使用者が服を含む品物を保管しているロッカー20又はドア10に対するID情報を内蔵しているキーID部材1770と、キー本体1710の他側に結合され、ドアキー据付アーム1311にドアキー1700を据え付ける場合にドアキー接地バネ1350と接地され得る接地部材1750と、キー本体1710と結合されて外観を形成し、掛止フック1332が噛み合う掛止フック収容溝1790を有するキーカバー1730とを備えることが好ましい。
【0151】
このような構造によって、使用者がドアキー1700をキー据付台1300に据え付ける場合、ドアキー1700がドア10のIDと一致するかを、キーID部材1770と電気的に連結されたドアキー接地バネ1350によって把握することができる。同様に、キー据付台1300にドアキー1700が据え付けられたかに関する情報を、接地部材1750と電気的に連結されたドアキー接地バネ1350によって把握することができる。
【0152】
ここで、説明していない参照番号1184はブラケット感知部接続部であり、接触部材収容部1184a及び感知通電部材収容部1184bを備える。
【0153】
このような構成を有する本発明に係るドアロック装置1000の作動過程を具体的に説明すると、次の通りである。
【0154】
まず、外部から電源が印加されたり、又は内蔵されたバッテリーから電源が供給されると、本体PCB1180及び据付台PCB1380は作動準備をする。
【0155】
使用者が多重利用施設である銭湯に入る時、料金を払って管理者からドアキー1700をもらい、ドアキー1700を該当のキー据付台1300に据え付ける。
【0156】
この場合、ドア10が開錠位置にある場合もあり、ドア10が施錠位置にある場合もあるだろう。
【0157】
開錠位置にある場合、ブラケット感知部1160が開錠位置にあるので、別にドア10を開く過程を本体PCB1180で行わず、使用者がドア10を開いた状態で服を含む品物をロッカー20に入れてドア10を閉じ、ブラケット感知部1160が施錠位置にドア10が位置したという情報を待機している状態である。この時にも使用者はドアキー1700をキー据付台1300に据え付けてドア10のID情報が一致するかを本体PCB1180で確認することができる。
【0158】
しかし、通常、使用者が初めて使用する場合はドア10が施錠位置にある場合であり、変換スライド1155は施錠位置に、開閉位置バネ1155cも施錠位置に、クランプ掛止部1173はクランピング位置に、ドアキー掛止部1330は分離位置に、ブラケット感知部1160も施錠位置にそれぞれ位置したり、或いはこのような位置を感知している状態であることが好ましい。
【0159】
使用者が初めてドアキー1700をキー据付台1300に据え付ける場合、本体PCB1180ではこれを感知し、使用者がドア10を開くことを希望すると判断する。
【0160】
したがって、据え付けられたドアキー1700の情報は、ドアキー1700のキーID部材1770及び接地部材1750と電気的に連結されるドアキー接地バネ1350を介して通信して据付台PCB1380及び/又は本体PCB1180に伝達される。伝達されて入力された情報に基づいて、本体PCB1180ではドアキー1700とドアロック装置1000の情報一致の有無を判断する。
【0161】
判断した結果、一致しないと、点滅や警報音を鳴らしたり、或いは表示部1383に一致しないという表示又は情報を表示し、使用者に提供する。
【0162】
判断した結果、ドアキー1700とドアロック装置1000の情報が一致すると、本体PCB1180では駆動モーター1130に電源を供給して駆動モーター1130が回転するように制御する。
【0163】
駆動モーター1130の回転によって回転力が第1減速部材1143→第2減速部材1145→変換バー1151に伝達され、この回転運動が変換ガイドバネ1153及び変換バーピン1151bによって直線運動に変換され、変換スライド1155は正(+)の‘X’軸線方向にスライド収容部1530を通ってスライド貫通ホール1116側に移動する。
【0164】
移動が完了する時点で開閉位置バネ1155cはPCBスロットネック1186bの開錠位置の両側メッキ領域(
図12(c)の‘coat2-1’、‘coat2-2’参照)と接触し、開錠位置に到達したことを知らせる。このような開閉位置バネ1155cが開錠位置に到達したことを認識した本体PCB1180では駆動モーター1130の作動を止めるように制御する。
【0165】
このような移動過程において施錠位置から開錠位置に少し移動すると、クランプ掛止部1173はクランプ掛止部材1520から離脱し、クランプ復帰バネ1178の弾性力が作用してクランプスカート1177が変換スライド1155の中央側に下降し、移動する過程でクランプ掛止部材1520に掛かることがない。
【0166】
一方、
図9に示すように、同時に、変換スライド1155の直線運動によってスライドラック1155eと噛み合った据付台変換ピニオン1157bの作動によって据付台変換部材1157は回転運動をする。据付台変換部材1157の回転運動によって、据付台変換部材1157と噛み合った据付台カム1340が回転し、据付台カム1340の上側に傾斜したカム形状の上カム部材1343も回転するようになり、上カム部材1343の回転に応じて、傾斜したカム部材の特性によって高さ差(
図7Bの‘H1’及び‘H2’参照)が発生し、これと噛み合ったドアキー掛止部1330のカム接触部1331が上昇する。
【0167】
ドアキー掛止部1330のカム接触部1331の上昇によって、掛止ヒンジ軸1333を支持点としてシーソー運動をする対向する側の掛止フック1332が下降する。このような下降によって掛止フック1332がドアキー据付アーム1311の板面から突出して、ドアキー据付アーム1311の板面とドア10の板面との間に据え付けられているドアキー1700の掛止フック収容溝1790に噛み合い、ドアキー1700はキー据付台1300から分離されない掛止位置を維持することができる。
【0168】
すると、使用者はドア10を開いて服を含む品物をロッカー20内に入れることができ、ドアキー1700は別途に携帯する必要がなく、キー据付台1300にドアキー1700を分離されない状態である掛止位置に据え置くことができる。
【0169】
したがって、使用者がドア10を開くと、ブラケット感知部1160の感知バネ1165がブラケット感知アーム掛止突起1541から離れて接触部材収容部1184aに接触し、本体PCB1180にドア10の開いた情報を提供することができる。
【0170】
ドア10を開いた状態で使用者はロッカー20に品物を保管でき、品物を全て入れてドア10を閉じると、ブラケット感知部1160の感知アーム1163がブラケット1500の感知アーム収容部1540に収容され、感知アーム掛止突起1541に接触して回転運動をすると、感知アーム1163に結合された感知バネオンオフ接触部材1165bが接触部材収容部1184aに接触するようになり、ドア10が施錠位置にあることを本体PCB1180に伝達する。
【0171】
このような2つの情報(ここでは、感知アーム1163が施錠位置にあり、ドアキー1700が掛止位置にあるという情報)が入力され、これを本体PCB1180が把握すると、本体PCB1180は前述とは反対方向に駆動モーター1130を回転させて、変換スライド1155を開錠位置から施錠位置に、ドアキー掛止部1330を掛止位置から分離位置に移動させる。移動して開閉位置バネ1155cが施錠位置に到達したという信号を本体PCB1180に伝達すると、本体PCB1180は、駆動モーター1130の回転を止め、表示部1383にはロック状態が表示されるように制御できる。すると、使用者は分離位置にあるドアキー1700をキー据付台1300から分離し、ドアキー1700を手首、足首などに着けて移動することができる。
【0172】
勿論、このとき、表示部1383には各作動の過程や作動の完了した状態を表示し、使用者が外部で透明なキャップ1323から視認できるように本体PCB1180で制御することができる。
【0173】
そして、必要によって、例えば、使用者のドアキー1700がドア10の情報又はドアロック装置1000の情報と異なる場合、手動で据付台カム1340を操作する場合、施錠位置でドアキー1700がキー据付台1300にないまま感知アーム1163が開錠位置となった場合、バッテリー残量が10%以下である場合などには、本体PCB1180は、据付台PCB1380の表示部1383から警告音、警報などを同時に表出するようにしてもよい。
【0174】
一方、本発明は、ドアキー1700が一実施例としてバンド状であり、使用者の手首や足首に着けたり携帯する場合を説明した。しかし、必要によって、本発明に係るドアロック装置1000は、このようなドアキー1700無しで一般の家庭用出入り口に取り付けられる番号キーのような入力部がキー据付台1300に代えて設けられてもよい。
【0175】
また、挿入して回転する形態のドアキー(図示せず)を使用してもよい。
【0176】
この場合には、前述した実施例とは違い、ドアキー1700を据え付ける部分を省き、キャップ1323などを含めて手動で操作することもでき、電気的連結も前述した実施例と同一に処理することができる。
【0177】
したがって、本発明によれば、一つの駆動モーターを用いて、ドアを施錠及び解除する動作をしながら、バンド状のキーを含むドアキーもドアロック装置に掛止及び解除することができ、一つの駆動モーターを用いて2つの動作が同時にできるドアロック装置を提供することができる。
【0178】
また、構造が簡単であるとともに、作業する過程で電気的連結のために電気ハンダ付けする必要がなく、環境に無害なアロック装置を提供することができる。
【0179】
また、消費される電力を節減できるドアロック装置を提供することができる。
【0180】
また、ドアをロックした状態で製品を破損することなくドアのロック状態を手動で解除できるドアロック装置を提供することができる。
【0181】
また、作動構造を一元化し、ドアキーの感知方法を改善して経済的費用を節減できるドアロック装置を提供することができる。
【0182】
また、少ない力で効果的に掛止位置やクランピング位置を維持できるドアロック装置を提供することができる。
【0183】
ここでは本発明の実施例を図示して説明したが、本発明に属する技術の分野における通常の知識を有する当業者であれば、本発明の原則や精神から逸脱することなく様々に実施例を変形できることが理解できよう。発明の範囲は添付の請求項とその均等物によって定められるべきであろう。
【産業上の利用可能性】
【0184】
本発明によれば、一つの駆動モーターを用いて、ドアをロックしたりロック解除すると同時に、バンド状のキーを含むドアキーもキー据付台において分離位置及び掛止位置に作動させることができるドアロック装置を提供することができる。
【0185】
また、構造が簡単ながらも、作業する過程で電気的連結のために電気ハンダ付けを必要とせず、環境に無害なドアロック装置を提供することができる。
【0186】
また、消費される電力を節減できるドアロック装置を提供することができる。
【0187】
また、ドアをロックした状態で製品を破損すことなくドアのロック状態を手動で解除できるドアロック装置を提供することができる。
【0188】
また、作動構造を一元化し、ドアキーの感知方法を改善して経済的費用を節減できるドアロック装置を提供することができる。
【0189】
また、少ない力を用いて効果的に掛止位置やクランピング位置を維持できるドアロック装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0190】
1000:ドアロック装置 1100:ロック本体
1110:本体ハウジング 1111:バッテリー収容部
1111a:バッテリー収容部カバー 1112:駆動モーター収容部
1113:減速部収容部 1114:変換部収容部
1115:ブラケット感知部収容部 1116:スライド貫通ホール
1117:感知アーム貫通ホール
1120:本体カバー 1120a:クランプ掛止突起
1123:固定ホール 1130:駆動モーター
1131:モーターバネ用ピン 1133:モーター電源供給バネ
1133a:モーターバネ本体 1133b:モーターバネ通電部材
1140:減速部 1143:第1減速部材
1143a:第1軸 1143b:第1駆動ギア
1143c:第1従動ギア 1145:第2減速部材
1145a:第2軸 1145b:第2駆動ギア
1147:減速器ブラケット
1150:運動変換部 1151:変換バー
1151a:変換バー軸孔 1151b:変換バーピン
1153:変換ガイドバネ 1155:変換スライド
1155a:スライド本体 1155b:開閉バネホール
1155c:開閉位置バネ 1155d:ヒンジ収容部
1155e:スライドラック 1155f:クランプバネ結合スロット
1157:据付台変換部材 1157a:据付台カムレッグホール
1157b:据付台変換ピニオン 1157c:据付台変換軸
1160:ブラケット感知部 1161:感知支持部材
1161a:感知バネ収容溝 1163:感知アーム
1163a:感知アームヒンジ 1165:感知バネ
1165a:感知バネ本体 1165b:感知バネオンオフ接触部材
1165c:感知バネ通電部材
1170:ドアクランプ 1171:クランプ本体
1173:クランプ掛止部 1175:クランプヒンジ
1177:クランプスカート
1178:クランプ復帰バネ 1178a:クランプバネ固定部材
1178b:クランプバネ弾性部材
1178c:クランプバネ貫通ホール 1180:本体PCB
1181:バッテリー接続部 1182:駆動モーター接続部
1183:開閉スイッチ接続部 1184:ブラケット感知接続部
1184a:接触部材収容部 1184b:感知通電部材収容部
1185:コネクターピン接続部 1186a:PCBスロット
1186b:PCBスロットネック
1300:キー据付台 1310:据付台本体
1310a:据付台カバー締付ホール 1311:ドアキー据付アーム
1312:ドアキー掛止部ヒンジ軸 1313:コネクターピンホール
1314:締付部材ホール 1315:接地バネホール
1316:ドアキー掛止部ホール 1317:据付台カムホール
1320:据付台カバー 1321:キャップホール
1323:キャップ 1325:キャップ掛止部
1330:ドアキー掛止部 1331:カム接触部
1332:掛止フック 1333:掛止ヒンジ軸
1334:掛止復帰バネ
1340:据付台カム 1341:カム本体
1342:カムレッグ 1343:上カム部材
1344:カム手動作動ホール 1345:カム掛止突起
1350:ドアキー接地バネ 1351:接地バネ本体
1352:接地バネ突出部 1353:接地バネ掛止部
1360:コネクターピン 1361:上ピン
1361a:上接触部材 1361b:上止め突段
1363:下ピン 1363a:下接触部材
1363b:下止め突段 1365:上下連結バネ
1370:据付台内側固定部 1371:掛止バネ収容部材
1380:据付台PCB 1381:コネクターピン接触部
1383:表示部
1390:据付台固定部材
1500:ブラケット 1510:ブラケット本体
1520:クランプ掛止部材 1530:スライド収容部
1540:感知アーム収容部 1541:感知アーム掛止突起
1700:ドアキー 1710:キー本体
1730:キーカバー 1750:接地部材
1770:キーID部材 1790:掛止フック収容溝
10:ドア 20:ロッカー
coat:メッキ領域