(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-01
(45)【発行日】2022-07-11
(54)【発明の名称】音声装置および使用方法
(51)【国際特許分類】
A61G 11/00 20060101AFI20220704BHJP
A61G 12/00 20060101ALI20220704BHJP
A63H 5/00 20060101ALI20220704BHJP
G10K 15/04 20060101ALN20220704BHJP
【FI】
A61G11/00 Z
A61G12/00 Z
A63H5/00 C
G10K15/04 302F
(21)【出願番号】P 2019536476
(86)(22)【出願日】2017-09-18
(86)【国際出願番号】 US2017051971
(87)【国際公開番号】W WO2018053385
(87)【国際公開日】2018-03-22
【審査請求日】2020-09-18
(32)【優先日】2016-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519096172
【氏名又は名称】ザ リサーチ インスティテュート アット ネーションワイド チルドレンズ ホスピタル
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100123630
【氏名又は名称】渡邊 誠
(72)【発明者】
【氏名】メートル ナタリー
(72)【発明者】
【氏名】レイ ウィル
(72)【発明者】
【氏名】チョルナ オレナ
(72)【発明者】
【氏名】ハム エリン
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-512191(JP,A)
【文献】特表2017-501855(JP,A)
【文献】特表2010-517657(JP,A)
【文献】実開平05-093496(JP,U)
【文献】国際公開第2016/138441(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/104222(WO,A1)
【文献】特開2012-005654(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0250978(US,A1)
【文献】特開2003-144766(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 11/00 - 12/00
A63H 5/00 - 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
新生児介護で用いられる衛生化可能な音声装置であって、前記音声装置は、
外面および内面を備えた滑らかなシェルを有し、前記外面は、湾曲して連続した滑らかな表面を形成し、前記滑らかなシェルの前記外面は、
1つまたは2つ以上のスイッチ孔を有し、1つまたは2つ以上の電気スイッチが電子部品と連絡した状態で前記孔を貫通して前記滑らかなシェルの前記外面と面一をなし、前記1つまたは2つ以上のスイッチは、接点を介して作動可能であり、
前記滑らかなシェルの前記内面は、
前記電子部品を収容し、前記電子部品は、
音声を出すよう構成されたスピーカと、
音声信号を送信したり受信したりするトランシーバと、
運動センサとを含み、前記運動センサは、前記電子部品を作動させて前記音声装置の運動の検出に応答して音声を出し、
前記電子部品は、更に、
前記スピーカのボリュームを、入力された幼児の年齢に基づいて、あらかじめ設定されたレベルに維持するマイクロコンピュータと、
前記電子部品のうちの少なくとも1つに電力供給するバッテリと、を含む、音声装置。
【請求項2】
前記電子部品は、
孔を通って受け取った前記音声信号を前記スピーカのための音声入力に変換する電気回路を更に含む、請求項1記載の音声装置。
【請求項3】
前記シェルは、ポリマー材料で作られた滑らかな卵形のシェルを更に含む、請求項1記載の音声装置。
【請求項4】
前記滑らかな卵形シェル内に設けられた電子部品にアクセスするための複数の互いに間隔を置いた孔を更に有する、請求項3記載の音声装置。
【請求項5】
前記音声装置の前記運動は、前記音声装置の垂直傾動を含む、請求項3記載の音声装置。
【請求項6】
前記音声装置の運動に応答して、前記音声装置は、あらかじめ設定された時間の間、音声を出す、請求項1記載の音声装置。
【請求項7】
前記1つまたは2つ以上の電気スイッチは、電力スイッチ、早送りスイッチ、および戻しスイッチを含む、請求項1記載の音声装置。
【請求項8】
前記複数の孔は、充電ポートおよび入力/出力ポートのうちの少なくとも1つを含む、請求項4記載の音声装置。
【請求項9】
前記1つまたは2つ以上のスイッチは、前記滑らかなシェルの前記外面に当接するとともに、前記外面と連続して位置し、前記1つまたは2つ以上のスイッチは、前記滑らかなシェルの前記外面と同一面内にある外面を有する、請求項1記載の音声装置。
【請求項10】
前記バッテリは、インダクティブ充電により充電される、請求項1記載の音声装置。
【請求項11】
前記バッテリは、前記複数の間隔を置いた孔のうちの1つを介してハードラインにより充電される、請求項4記載の音声装置。
【請求項12】
前記1つまたは2つ以上の電気スイッチは、前記滑らかなシェルの滑らかなシェルの前記外面と面一をなすよう前記内面から突き出ている、請求項1記載の音声装置。
【請求項13】
新生児介護で用いられる衛生化可能な音声装置であって、前記音声装置は、
プラスチック製の滑らかな卵形のシェルを有し、前記滑らかな卵形のシェルは外面および内面を備え、前記外面は湾曲して連続した平坦な表面を形成し、
前記滑らかな卵形のシェルの外面は、
1つまたは2つ以上のスイッチ孔を有し、1つまたは2つ以上の電気スイッチが電子部品と連絡した状態で前記孔を貫通して、変形可能な領域を構成し、前記1つまたは2つ以上の電気スイッチは、タッチおよび近接のうちの少なくとも一方を介して機能的にアクセス可能であり、前記電気スイッチは、前記滑らかな卵形のシェルと面一をなし、前記滑らかなシェルの外面と同一平面にある少なくとも1つの表面を有し、
前記滑らかな卵形のシェルの前記内面は、
前記電子部品を収容し、前記電子部品は、
音声を出すよう構成されたスピーカと、
入力によって受け取った音声信号をスピーカのための音声入力に変換する電気回路と、
前記スピーカのボリュームを、入力された幼児の年齢に基づいて、あらかじめ設定されたレベルに維持するマイクロコンピュータと、
前記電子部品のうちの少なくとも1つに電力供給するバッテリと、を含む、音声装置。
【請求項14】
前記電子部品は、前記バッテリに充電するためのインダクティブ充電器を有する、請求項13記載の音声装置。
【請求項15】
前記1つまたは2つ以上の電気スイッチは、近接センサ及びタッチセンサの少なくとも1つを含み、前記電気回路への入力により受け取られた前記音声信号は、短距離相互接続信号によって受信される、請求項13記載の音声装置。
【請求項16】
新生児介護で用いられる音声装置から音声を出す方法であって、
前記方法は、
滑らかなシェル内に配置された電子部品と連絡した1つまたは2つ以上の電気スイッチの作動により、特定の幼児の年齢に適したコンテンツを選択し、前記1つまたは2つ以上の電気スイッチは接触により作動可能であり、前記1つまたは2つ以上の電気スイッチは、前記滑らかなシェルを貫通した1つまたは2つ以上のスイッチ孔を通って延び、前記滑らかなシェルは外面および内面を備え、前記外面は湾曲して連続した滑らかな表面を形成し、前記1つまたは2つ以上の電気スイッチは前記滑らかなシェルの前記外面と面一であり、
前記内面の中に収容されたバッテリから電力を受け、前記バッテリは前記電子部品の少なくとも1つに電力を供給し、
マイクロコンピュータと連絡したトランシーバーを介して介護者によって朗読された年齢に適したコンテンツの録音のサウンドエミッションを受け取り、
前記マイクロコンピュータを利用して、前記サウンドエミッションを変更し、年齢に適した音声を持ち、年齢に適した音声パラメータの範囲内にあるコンテンツを有する音声出力を生成し、
スピーカに連絡した前記マイクロコンピュータを利用して、音声出力を変更し、年齢依存性のボリューム未満で、1日当たりおよび1週間当たりの年齢依存性のインタバル数、年齢依存性の持続時間、音声出力を出し、
前記音声装置に、前記スピーカを介して前記音声出力を出すように指令し、前記音声装置は、運動センサを使用した前記音声装置の運動の検出に応答して音声を出すように構成されている、方法。
【請求項17】
前記サウンドエミッションを受け取る工程は、短波無線信号、又はWIFI信号の少なくとも1つを介した録音を受け取ることによって前記サウンドエミッションを受け取る、請求項16記載の方法。
【請求項18】
音声出力を変更する工程は、前記マイクロコンピュータに指令して、前記音声装置を取り囲む環境の環境デシベルレベルをモニタすることを含み、前記音声装置は、出力すべき音声出力、及び前記環境デシベルレベルの両方を含む絶対デシベルレベルに基づいて、前記年齢依存性のボリュームを出力する、請求項16記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記音声装置と連絡した2次装置、前記音声装置のインターフェイス、又は前記音声装置と接続されたハードワイヤのうちの少なくとも1つを介して年齢の入力を受けることによって前記年齢に適した音声パラメータを決定する工程を含む、請求項16記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示内容は、一般に、音声装置、特に乳児、早産児、および/または未熟児を刺激するとともになだめるために新生児介護で用いられる音声装置に関する。音声装置は、衛生化可能でありかくして再使用可能である。
【0002】
〔関連出願の参照〕
本願は、2016年9月19日に出願された米国特許仮出願第62/396,310号(発明の名称:AUDIO DEVICE AND METHOD OF USE)および2017年8月30日に出願された米国特許仮出願第62/552,028号(発明の名称:AUDIO DEVICE AND METHOD OF USE)の35U.S.C.§199(e)に基づく優先権主張出願であり、これら米国特許仮出願を参照により引用し、これらの記載内容全体を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
研究の結果の示すところによれば、乳児、早産児や未熟児が発育上適当な仕方で提供される音声から恩恵を受けることができる。すなわち、音声は、大きすぎることなく、しかも制限された持続時間にわたって提供される。一般に、早産児や未熟児は狭い保育器であるアイソレット(Isolette(商標))または寝台の中に収容され、音声装置がかかるアイソレットまたは寝台の中に嵌まるような寸法、典型的には36インチ×30インチ(91.4cm×76.2cm)に設定されることが必要である。大きなかつ/あるいは長い音声は、乳児の発育を損なう場合がある。さらに、早産児および未熟児は、感染にかかりやすく、乳児に接触する物品を衛生化してかかる感染を予防する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本開示内容の一観点は、新生児介護で用いられる衛生化可能な音声装置である。この音声装置は、外面および内面を備えた滑らかなシェルを有する。外面は、湾曲して連続した滑らかな表面を形成し、滑らかなシェルの外面は、1つまたは2つ以上のスイッチ孔を有する。1つまたは2つ以上の電気スイッチが電子部品と連絡した状態で孔を貫通し、そして滑らかなシェルの外面と面一をなしている。1つまたは2つ以上のスイッチは、接点を介して作動可能である。滑らかなシェルの内面は、電子部品を収容し、電子部品は、音声を出すよう構成されたスピーカと、音声信号を送信したり受信したりするトランシーバと、運動センサとを含む。運動センサは、電子部品を作動させて音声装置の運動の検出に応答して音声を出す。
【0005】
本開示内容の別の観点は、新生児介護で用いられる音声装置である。音声装置は、外面および内面を備えた滑らかな卵形シェルを有する。外面は、湾曲して連続した平坦な表面を形成し、滑らかな卵形シェルの外面は、変形可能な領域を有する。変形可能な領域は、電子部品と連絡した状態で、タッチおよび近接のうちの少なくとも一方を介して機能的にアクセス可能である1つまたは2つ以上の電気スイッチを有する。滑らかな卵形シェルの内面は、電子部品を収容している。電子部品は、音声を出すよう構成されたスピーカと、電気回路とを含み、電気回路は、電気回路の入力によって受け取った音声信号をスピーカのための音声入力に変換し、電子部品は、スピーカのボリュームをあらかじめ設定された時間の間、あらかじめ設定されたレベルに維持するマイクロコンピュータと、電子部品のうちの少なくとも1つに電力供給するバッテリとを更に含む。
【0006】
本開示内容の更に別の観点は、新生児介護で用いられる音声装置から音声出力を出す方法である。この方法は、特定の乳児に月齢相応のコンテンツを選択するステップと、コンテンツを朗読する特定の乳児の介護者の記録のサウンドエミッションを変更して月齢相応の音声パラメータを有するようにし、それにより音声出力を発生させるステップと、音声出力を月齢依存性の持続時間にわたって1日当たりおよび1週間当たりの月齢依存性のインタバル数について月齢依存性のボリューム未満で出すよう音声装置をプログラムするステップとを含む。
【0007】
本開示内容の別の観点は、乳児の月齢に基づいて乳児にとって月齢にふさわしいコンテンツを選択するステップと、選択された月齢にふさわしいコンテンツの朗読を含む大雑把な(ラフ)音声出力を編集して月齢にふさわしい振幅範囲を含み、それにより音声出力を発生させるステップと、音声装置のスピーカを通して音声出力を出すよう音声装置のマイクロコンピュータをプログラムするステップとを含み、スピーカは、月齢相応のボリューム内で音声出力を出すよう構成されている。プログラミングは、音声装置に命令を出して月齢相応のパラメータ内で音声を出すようにするステップを含み、月齢相応のパラメータは、月齢相応のボリューム、1日当たりおよび1週間当たりの月齢相応のインタバル数、および月齢相応の持続時間を含む。音声装置は、プラスチックから成る滑らかな卵形シェルを有し、滑らかな卵形シェルは、外面および内面を備え、滑らかな卵形シェルの内面は、電子部品を収容し、電子部品は、スピーカと、電気回路とを含み、電気回路は、電気回路の入力によって受け取った音声信号をスピーカのための音声入力に変換し、電子部品は、マイクロコンピュータと、電子部品のうちの少なくとも1つに電力供給するバッテリとを更に含む。
【0008】
本開示内容の別の観点は、新生児介護において衛生化可能な音声装置を用いる方法を含み、この方法のステップは、衛生化可能な音声装置を用意するステップと、音声装置を垂直に傾動させてあらかじめ設定された時間の間、音声の発生を開始するステップとを含む。音声装置は、外面および内面を備えた滑らかなシェルを有する。外面は、湾曲して連続した滑らかな表面を形成し、滑らかなシェルの外面は、1つまたは2つ以上のスイッチ孔を有し、1つまたは2つ以上の電気スイッチが電子部品と連絡した状態で孔を貫通し、そして滑らかなシェルの外面と面一をなしている。1つまたは2つ以上のスイッチは、接触により作動可能である。滑らかな卵形シェルの内面は、電子部品を収容し、電子部品は、音声を出すよう構成されたスピーカを含む。
【0009】
本開示内容の上述の特徴および利点は、添付の図面を参照して行われる本開示内容の以下の説明を考慮すると、本発明と関連した当業者には明らかになろう。図面全体を通じ、別段の記載がなければ、同一の参照符号は、同一の部分を示している。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示内容の一実施形態に従ってアイソレット内に配置された音声装置の斜視図である。
【
図2】本開示内容の例示の一実施形態による音声装置の上から見た斜視図である。
【
図3】本開示内容の例示の一実施形態による音声装置の下から見た斜視図である。
【
図4】本開示内容の例示の一実施形態による音声装置の滑らかな卵形シェル内に収容された電気部品の電気図である。
【
図5A】本開示内容の例示の一実施形態に従って電気スイッチが見える音声装置の断面図である。
【
図5B】本開示内容の例示の一実施形態による
図5Aの5B‐5B線に沿って取った
図5Aの音声装置の図である。
【
図6】本開示内容の例示の一実施形態による音声装置を用いる方法の流れ図である。
【
図7】本開示内容の例示の一実施形態による音声装置を形成する方法の流れ図である。
【
図8】本開示内容の例示の一実施形態による音声装置の滑らかな卵形シェル内に形成された電気スイッチおよび接続部の上から見た斜視図である。
【
図9】本開示内容の例示の一実施形態に従って9‐9線に沿って取った
図8の音声装置の断面側面図である。
【
図10】本開示内容の例示の一実施形態に従って9‐9線に沿って部分的に取った
図8の音声装置の上から見た斜視図である。
【
図11】本開示内容の例示の一実施形態による
図9の上から見た斜視図である。
【
図12A】本開示内容の例示の第2の実施形態による音声装置の上から見た斜視図である。
【
図12B】本開示内容の例示の第2の実施形態に従って
図12Aの12B‐12B線に沿って取った
図12Aの音声装置を示す図である。
【
図13】本開示内容の例示の第2の実施形態による音声装置の垂直傾動状態を示す図である。
【
図14】本開示内容の例示の第2の実施形態による音声装置を形成する方法の流れ図である。
【
図15】本開示内容の例示の第3の実施形態による音声装置の使用方法の流れ図である。
【
図16】本開示内容の例示の第3の実施形態による音声装置の利用方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
当業者であれば理解されるように、図中の要素は、図面を簡単にするとともに分かりやすくするために示されており、必ずしも縮尺通りには描かれていない。例えば、図中の要素のうちの幾つかの寸法は、本開示内容の実施形態の理解を高めるのを助けるために他の要素に対して誇張されている場合がある。
【0012】
本装置および方法のコンポーネントは、該当する場合、図中の従来の記号によって表わされており、本明細書の説明の恩恵を受ける当業者には容易に明らかである細部によって本開示内容を不明瞭にしないように本開示内容の実施形態の理解にとって適切な特定の細部だけが示されている。
【0013】
いま、図を全体として参照すると、図中、同一の参照符号は、別段の指定がなければ図全体を通じて同一の要素を示している。本開示内容は、一般に、音声装置、特に乳児、早産児、および/または未熟児を刺激するとともになだめるために新生児介護で用いられる音声装置に関する。音声装置は、衛生化可能であり、かくして、再使用可能である。本明細書で用いられる例示の一実施形態では、衛生化可能な音声装置10は、殺菌薬に曝された後、最もありふれた病原体が99.9%ない装置である。
【0014】
図1は、アイソレットまたは保育器24内に入れられた音声装置10を乳児28と共に示している。アイソレット24は、乳児を汚染から隔離するために代表的にはグローブ(図示せず)で内張りされた第1および第2のアームホール26A,26Bを有する。図示の例示の実施形態では、音声装置10は、これが第1および第2のアームホール26A,26Bのうちの一方を通って容易に取り出されるように寸法決めされている。すなわち、例示の一実施形態では、音声装置10は、全体として最も大きな直径として約10インチ(25.4cm)を有する。
【0015】
図2および
図3を参照すると、音声装置10は、音声装置の外面11および内面13(
図5B参照)を定める滑らかな卵形シェル12を有する。滑らかな卵形シェル12に適した材料としては、例えば、ゴム状または柔軟なポリマー材料、例えばポリプロピレンなどが挙げられる。例示の一実施形態では、滑らかな卵形シェル12は、楕円体形状、スーパー卵形形状、またはスーパー楕円体形状から成る。別の例示の実施形態では、外面11は、実質的に丸形の滑らかな表面を構成する。換言すると、滑らかな外面11には、山部および/または谷部がなく、かかる滑らかな外面は、実質的に一定の曲率を有する。この滑らかな外面11は、もし滑らかに構成されていなければ細菌またはウイルスが集まることになるが、このようなことが生じない。当然のことながら、理解されるべきこととして、滑らかな外面は、幾つかの外側モールドばりまたはシームを有する場合があるが、これらを最小限に保つことが望ましく、かかる滑らかな外面は、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内に含まれる。
【0016】
別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12の底側21が平たい底側54を含み、その結果、音声装置10は、滑らかな卵形シェルの平たい底側上に乗る傾向がある。
図8~
図10の図示の例示の実施形態の場合のように、滑らかな卵形シェル12は、変形可能な領域15と反対側に平たい底部分54を有する。例示の実施形態では、平たい底部分54は、滑らかな卵形シェル12の残部に対して小さい曲率の度合いを有する。平たい底部分54は、力が音声装置に加えられたときに音声装置10の転がりを阻止することはない。転がりによる音声装置10の運動は、乳児の窒息死の危険性を減少させ、この場合、音声装置10は、位置を保って潜在的に乳児の気道を抑圧することなく、乳児から転がって遠ざかる。図示の例示の実施形態では、平たい底部分54は、音声装置10に作用する力がない場合、音声装置10の転がりを阻止するよう重り付き部分52(例えば、滑らかな卵形シェル12よりも密度の高い部分、例えば高密度プラスチック、ゴム、液体、砂など)を有する。
【0017】
別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12は、単一の本体を有する。別の例示の実施形態、例えば
図9~
図11に示された実施形態では、滑らかな卵形シェル12は、滑らかな卵形シェルを形成するよう底本体部分56Bに結合した頂本体部分56Aを有する。
【0018】
別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12は、
図3および
図4に示されているように、電子部品19に接近するための複数の間隔を置いた孔20,22を有する。
図3および
図4の図示の例示の実施形態では、第1の孔20および第2の孔22が内面13から外面11まで延びている。例示の実施形態では、第1の孔20は、USB入力またはポート20Aを有し、第2の孔22は、電子部品19のための充電入力またはポート22Aを有する。別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12は、灯たとえば表示灯を表示するための第3の孔17を有する。別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12は、単一の孔を有し、この単一の孔は、充電ポートとUSBポートの両方を兼ねる。
【0019】
さらに別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12には孔がない。例示の実施形態では、音声装置10は、短距離ワイヤレス相互接続信号を受信機57Aおよび送信機57Bのうちの少なくとも一方を有し、音声入力は、短距離ワイヤレス受信機経由で入力される。例示の一実施形態では、音声装置10は、誘導結合により充電可能である、したがって、充電ポートまたは滑らかな卵形シェル12中への開口部が不要でありまたは余計であり、設けられていない。
【0020】
図2、
図5Aおよび
図5Bの図示の例示の実施形態では、外面11は、変形可能な領域15を有する。例示の一実施形態では、変形可能な領域15は、電子部品19と電気的連絡関係をなしていて内面13から外面11に突き出ていて、1つまたは2つ以上のスイッチカバー14,16,18によって覆われ1つまたは2つ以上の電気スイッチ14A,16A,18Aを有する。1つまたは2つ以上のスイッチカバー14,16,18は、シリコーン、成形シリコーン、ポリマー、または他の何らかの柔軟性防水かつ/あるいは耐水性の材料から成る。変形可能な領域15は、1つまたは2つ以上の電気スイッチ14A,16A,18Aが1つまたは2つ以上のスイッチカバー14,16,18を介して作動可能であるよう形成されている。例示の一実施形態では、スイッチカバー14,16,18は、滑らかな卵形シェル12の薄肉部分を構成し、したがって、薄肉部分を押し下げると、1つまたは2つ以上の電気スイッチ14A,16A,18Aが作動されるようになっている。別の例示の実施形態では、単一のスイッチカバーは、変形可能な領域15を覆っている。図示の例示の実施形態では、第1のスイッチカバー14は、第1のスイッチ14Aを覆い、第2のスイッチカバー16は、第2のスイッチ16Aを覆い、かつ/あるいは第3のスイッチカバー18は、第3のスイッチ18Aを覆っている。1つまたは2つ以上のスイッチカバー14,16,18は、例示の一実施形態では、滑らかな卵形シェル12と成形された柔軟性の材料で形成され、その結果、1つまたは2つ以上のスイッチカバーを形成する材料は、変形するのに足るほどの可撓性でありかつ/あるいは薄く、それによりそれぞれのスイッチの作動を可能にする。滑らかな卵形シェル12および1つまたは2つ以上のスイッチカバー14,16,18は、衛生化ワイプ、例えばアルコールまたは漂白剤を主成分とする衛生化ワイプを利用して衛生化可能である連続した本体を形成する。
【0021】
第2の実施形態では、滑らかな卵形シェル12は、変形可能な領域15を覆って形成される。滑らかな卵形シェル12が変形可能な領域15上で連続している場合、1つまたは2つ以上の電気スイッチ14A,16A,18Aのうちの少なくとも1つは、センサ、例えば近接センサから成る。近接センサは、ユーザが電気スイッチ14A,16A,18Aのうちの1つの第1の近接度(例えば、1mm)に存在してこのスイッチと関連した機能を発揮させるようユーザに求めるに過ぎない。近接センサは、機能発揮のためのタッチを必要としない。別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12は、変形可能な領域15上で連続しており、電気スイッチ14A,16A,18Aは、短距離ワイヤレス相互接続信号を関連しており、所与のスイッチと関連した機能は、短距離ワイヤレス相互接続信号により通信する装置を利用して発揮可能である。
【0022】
図4を参照すると、例示の一実施形態の電気部品19が示されている。図示の例示の実施形態では、電子部品19は、音声を出すよう構成されたスピーカ38、第1の孔20および/または短距離ワイヤレス相互接続信号を介して受け取った音声信号をスピーカ38のための音声入力に変換する電気回路34、スピーカ38のボリュームをあらかじめ設定された持続時間にわたってあらかじめ設定されたレベルに維持するとともに回路34と通信するマイクロコンピュータ32、および電子部品のうちの少なくとも1つに電力供給する電力供給源、例えばバッテリ30を含む。別の例示の実施形態では、電子部品19は、音声装置10のうちの1つまたは2つ以上の特徴が機能発揮していることを指示する光源(図示せず)、例えば発光ダイオードを含む。別の例示の実施形態では、ボリュームのあらかじめ設定されたレベルは、40~60デシベルである。さらに別の例示の実施形態では、ボリュームのあらかじめ設定されたレベルは、55デシベルである。例示の実施形態では、あらかじめ設定された持続時間は、スキップ、早送り、および/または巻き戻しとは無関係に、8~24時間の期間にわたって15~25分間である。別の例示の実施形態では、あらかじめ設定された持続時間は、スキップ、早送り、および/または巻き戻しとは無関係に、20分間である。
【0023】
例示の一実施形態では、スピーカ38は、スモールボックス型スピーカから成るのが良く、適当なスモールボックス型スピーカの一例は、ダイトン・オーディオ(Dayton Audio(商標))社によって製造されたDayton Audio CE38M-8 1-1/2” Mini Speaker 8 Ohmを含む。例示の実施形態では、マイクロコンピュータ32は、マイクロプロセッサを含み、かかる一例としてのマイクロプロセッサは、サインスマート(SainSmart(商標))社に寄って製造されたSainSmart Nano v.3.0である。例示の実施形態では、電気回路34は、特定用途向け集積回路からなる印刷回路板(PCB)を含むのが良く、かかる一PCBは、部品番号G19388のプロトタイピングボードであり、例示の実施形態では、マイクロコンピュータ32は、MP3プレーヤ36から成る。MP3プレーヤ36は、電気部品19の他の要素、例えば回路34、スピーカ38、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aおよび/またはバッテリ30と電気的連絡状態にある。
【0024】
例示の一実施形態では、MP3プレーヤ36は、音声を記憶してこの音声を再生し、かかる一MP3プレーヤは、ディアイワイモール(DiyMall(商標))社によって製造されたDiyMall Mini MP3プレーヤである。この例示の実施形態では、バッテリ30は、10時間を超える持続時間にわたって電力を電気部品19に供給し、かかる一バッテリ30は、リチウムイオンバッテリである。当業者であれば、多くの異なる形式のスピーカ、マイクロコンピュータ、回路、および/またはバッテリを本願において利用できることは理解されよう。
【0025】
例示の実施例では、スピーカ38のための音声入力は、第1の孔20を通って接近可能なUSBポート20Aから成る。USBポート20Aは、マイクロコンピュータ32の入力/出力(I/O)ポートとワイヤード通信状態(44)にある。図示の実施例では、バッテリ30のための充電入力22Aは、マイクロコンピュータ32およびバッテリ30とそれぞれワイヤード連絡状態(40,42)にある。スピーカ38は、マイクロコンピュータ32のI/Oポートとワイヤード連絡状態(46)にある。例示の実施形態では、スピーカ38は、MP3プレーヤ36と直接的なワイヤード連絡状態にある。
【0026】
図4、
図5Aおよび
図5Bに示された1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aは、マイクロプロセッサ32の1つまたは2つ以上のI/Oポートとワイヤード通信状態(48,50,52)にある。例示の一実施形態では、第1のスイッチ14Aの作動により、音声がオンまたはオフにされ、第2のスイッチ16Aの作動により、音声が早送りされ、第3のスイッチ18Aの作動により、音声が巻き戻される。当業者であれば、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aが作動に応答して多数の機能を実行することができ、例えば、音声のインタバル設定値、音声のボリュームなどを変更することができることは理解されよう。別の例示の実施形態では、音声のインタバル設定値は、音声が出される1日当たりの回数を含む。さらに別の例示の実施形態では、インタバル設定値は、乳児28の月齢および/または発育段階に基づいて変更可能である。インタバル設定値は、1日当たり1~4回であるのが良く、月齢が上の乳児については1日当たりのインタバルがより多い。
【0027】
例示の一実施形態では、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aの作動は、1つまたは2つ以上のスイッチカバー14,16,18を介して1つまたは2つ以上のスイッチの頂部分14C,16C,18Cの押し下げを含み、頂部分は、押し下げ力が存在しない場合、非押し下げ状態に戻る。別の例示の実施形態では、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aの頂部分14C,16C,18Cは、滑らかな卵形シェル12の外面11の先に延びる。
【0028】
1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aの頂部分14C,16C,18Cの押し下げにより、信号がマイクロプロセッサ32に送られてそのそれぞれのスイッチと関連した機能が実行される。例示の一実施形態では、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aは、作動可能なスイッチであり、かかる一スイッチは、シリコンスイッチである。別の例示の実施形態では、ユーザが「オン」ボタンを含む第1のスイッチ14Aを作動したことに応答して、マイクロコンピュータ32は、動作状態になり、そしてあらかじめ設定された持続時間にわたってバッテリ30からの電力を音声装置10に供給する。かくして、あらかじめ設定された持続時間にわたるがこれ以上長くはない持続時間にわたって音声装置10に電力が流れ、バッテリ30の充電相互間の時間が長くなる。加うるにバッテリ30により音声装置10をコードレスにすることができ、コードと関連した危険の発生が阻止され、例えば、乳児は、アイソレットまたは寝台内のコードによって絡まった状態になりまたは締め付け状態になる恐れが阻止される。
【0029】
別の例示の実施形態では、電気回路34上に見える電気部品19は、運動センサ35、例えばジャイロスコープ、リードスイッチ、水銀スイッチなどを含む。運動センサ35は、マイクロコンピュータ32とワイヤード通信関係をなしていて、音声装置10の運動、例えば揺動または傾動を検出する。運動センサが傾動または揺動を検出したことを指示する連絡の受信に応答して、マイクロコンピュータ32は、動作状態になって電力を音声装置10に供給する。例示の一実施形態では、音声装置10が作動されている間、運動センサが傾動または揺動を検出したことを指示する連絡の受信に応答して、マイクロコンピュータ32は、音声装置への電力の供給を止める。
【0030】
例示の一実施形態では、
図4に示されている電子部品19は、マイクロコンピュータ32のI/Oポートとワイヤード通信状態にあるインターフェース37を有する。インターフェース37は、持続時間、デシベルレベル、音声の1日当たりの再生インタバル、および/または1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aおよび/または他の入力の割り当てられた機能を変更するために使用されるのが良い(例えば、第1または第2の孔20,22を通してまたはワイヤード通信により、例えばクラウドシステム、コンピュータなどを用いて)。加うるに、インターフェース37は、MP3プレーヤ上かつ/あるいはUSBポート20Aに接続されたUSBドライブ上に記憶されている1つまたは2つ以上の音声選択を選択するために使用できる。別の例示の実施形態では、インターフェース37は、短距離相互接続信号による音声装置10と通信関係をなして二次装置39上に提供される。
【0031】
例示の一実施形態では、電子部品19は、マイクロホン41を含む。マイクロホン41は、音声装置10を包囲している環境中における音声レベルをモニタする。マイクロコンピュータ32は、音声装置10を包囲している環境中の周囲デシベルレベルを突き止めてスピーカ38によって音声出力のデシベルレベルを調節することができ、その結果、音声出力と環境中の組み合わせデシベルレベルがあらかじめ設定されたデシベルレベルのところにまたはその近くにあるようにする。すなわち、マイクロホン41は、マイクロコンピュータ32に周囲の音のデシベルレベルを提供し、乳児の聞く音声の絶対デシベルレベルが発育上適当なデシベルレベル(例えば、あらかじめ設定されたデシベルレベル)にあるようにする。
【0032】
図5Aおよび
図5Bに示された例示の実施形態では、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aは、1つまたは2つ以上のスイッチカバー14,16,18が存在していないので変形可能な領域15内で見える。
図5Bでは、幾つかの電気部品19は、分かりやすくするために示されていない。別の例示の実施形態では、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aは、滑らかな卵形シェル12に形成されたスイッチ孔14B,16B,18Bを通って突き出ている。
【0033】
図9~
図11の図示の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12内に収容された状態でこれに連結された内部構造体21は、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aが滑らかな卵形シェル12に設けられたスイッチ孔14B,16B,18Bを通って突き出た位置を維持するよう1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aを支持している。別の例示の実施形態では、電気部品19は、滑らかな卵形シェル12内に設けられた棚部50(
図9~
図11参照)に固定されている。当業者であれば、多くの内部構造体を用いて1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aを固定することができるということが理解されよう。別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12内に収容された電気部品19は、滑らかな卵形シェル内の個々の電気部品の位置を維持するよう電子包装材で包装されている。さらに別の例示の実施形態では、電子包装材は、衝撃吸収性である。例示の一実施形態では、電子包装材は、電気部品19のための衝撃吸収作用を提供する。例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12の衝撃吸収特性と電子包装材の組み合わせにより、音声装置10の耐久性が高められる。別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12の滑らかな丸形形状は、シェルを介して衝撃を吸収し、その結果、電子部品19に伝えられる衝撃が最小限であるようになっている。音声装置10をアイソレットまたは寝台24から取り出すときに落下させる場合があるので、音声装置の耐久性は、使用上重要な要因である。
【0034】
親が乳児とともにいることができない場合、音声装置10により乳児への親の声の安全な送り出しを可能にする。乳児向けの話の音は、乳児の言語上の発達を向上させることが知られている。多くの病院では、親の訪問が不定期にかつ短い時間にわたって起こる。音声装置10により、乳児は、例えばUSBドライブ上にあらかじめ録音されている場合に自分の親の話を安全かつ発育上適切な仕方で受け取ることができる。さらに、音声装置10は、音声をあらかじめ設定された持続時間にわたってかつあらかじめ設定されたインタバルであらかじめ設定されたデシベルレベルで出すようプログラムされるのが良いので、不適切な(例えば、大きすぎる、長すぎる、頻繁すぎる)音への曝露を回避することができる。不適切な音への曝露は、乳児の脳の発達を阻害する場合がある。
【0035】
図6を参照すると、音声装置10を用いる方法600が示されている。ステップ602において、方法600が始まる。ステップ604では、音声装置10をプログラムして所定の持続時間(例えば、20分間)にわたって音声を出す。ステップ606では、音声装置10をプログラムして音声を所定のボリューム(例えば、55デシベル)で出す。例示の一実施形態では、音声装置10をマイクロコンピュータ32によりプログラムする。ステップ608では、音声信号を音声装置10に入力する。別の例示の実施形態では、音声信号をUSBポート20AまたはMP3プレーヤ36のうちの一方を介して入力する。ステップ610では、音声装置10を乳児28の近くに配置する。612では、音声装置10を作動させて音声を所定の持続時間にわたりかつ所定のボリュームで出す。音声をスピーカ38から出し、音声装置10を1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aにより作動させる。方法600は、ステップ614で終了する。
【0036】
図7を参照すると、音声装置10を形成する方法700が示されている。方法700は、702で始まる。ステップ704では、滑らかな卵形シェル12を形成する。例示の一実施形態では、滑らかな卵形シェル12を3D印刷、成形などのうちの少なくとも1つによって形成する。例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル12をこれが1つまたは2つ以上の孔20,22および1つまたは2つ以上のスイッチ孔14B,16B,18Bを有するように形成する。ステップ706では、滑らかな卵形シェル12の内面13によって構成された領域に電気部品19を実装する。別の例示の実施形態では、実装は、USBポート20Aを第1の孔20に整列させるとともに充電ポート22を第2の孔22Aと整列させるステップを含む。ステップ708では、実装は、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aを1つまたは2つ以上のスイッチ孔14B,16B,18Bと整列させて1つまたは2つ以上のスイッチの頂部分14C,16C,18Cが滑らかな卵形シェル12を貫通して突き出るようにするステップを含む。例示の実施形態では、内面13によって構成された領域23は、電子部品19を支持するよう電子包装材および内部構造体21を有する。ステップ710では、1つまたは2つ以上のスイッチカバー14,16,18を形成する。1つまたは2つ以上のスイッチカバー14,16,18は、1つまたは2つ以上のスイッチ14A,16A,18Aを覆うとともに滑らかな卵形シェル12と一緒になって連続した本体を形成する。方法700は、ステップ712で終了する。
【0037】
【0038】
図12~
図13の音声装置110は、
図1~
図5Bの音声装置10と実質的にほぼ同じであり、注目すべき差は、1つまたは2つ以上のスイッチ114A,118Aの頂部分114C,118Cが音声装置110の滑らかな卵形シェル112と面一をなしていることにある。例示の一実施形態では、1つまたは2つ以上のスイッチ114A,118Aは、1つまたは2つ以上のスイッチ孔114B,118Bを貫通しているが、滑らかな卵形シェル112の外面111を超えて突き出てはいない。例示の一実施形態では、1つまたは2つ以上のスイッチ114A,118Aは、1つまたは2つ以上のスイッチ孔114B,118Bと側方に面一をなしている。すなわち、1つまたは2つ以上のスイッチ114A,118Aの頂部分114C,118Cは、1つまたは2つ以上のスイッチ孔114B,118Bと当接してこれと連続し、その結果、最小限の谷部および/または山部が生じている。例示の別の実施形態では、例示の別の実施形態では、1つまたは2つ以上のスイッチ114A,118Aは、接触覚スイッチ、例えばタッチ容量型スイッチを含む。
図12Bの図示の例示の実施形態では、1つまたは2つ以上のスイッチのうちの第1のスイッチ114Aおよび第2のスイッチ118Aは、ピンの形から成る。
【0039】
例示の一実施形態では、音声装置10が第1のスイッチ114Aのタッチを検出したことに応答して、前送りシャッフル機能が開始され、その結果、音声出力が早送りされまたは第1の音声記録がスキップされ、第2の音声記録が出される。別の例示の実施形態では、音声装置110が第2のスイッチ118Aのタッチを検出したことに応答して、戻しシャッフル機能が開始され、その結果、音声出力が巻き戻されまたは第2の音声記録がスキップされ、第1の音声記録が出される。前送りまたは戻しシャッフル機能の開始は、あらかじめ設定された持続時間を延長させずまたは減少させない。当業者であれば理解されるように、別の機能を第1および第2のスイッチ114A,118Aに関連付けることができる。
【0040】
図13の図示の例示の実施形態の場合と同様、音の放出は、音声装置110を垂直に傾動させる(130)ことによって開始される。この例示の実施形態では、垂直傾動130は、音声装置110を傾動させて卵形シェル112の頭部または尾部を音声装置が載っている表面132から90°遠ざけるようになっている。別の例示の実施形態では、
図4に電気部品19として示されている電気部品119は、音声装置110(
図12B参照)の相対位置を検出する運動センサ135、例えばジャイロスコープ、リードスイッチ、水銀スイッチなどを含む。図示の例示の実施形態では、電気回路134は、運動センサ135とワイヤード連絡状態にある。
図12Bでは、幾つかの電気部品119は、分かりやすくするために図示されていないことに注目されたい。
【0041】
図12Bの図示の例示の実施形態では、電子コンポーネント119は、音声入力を送信したり受信したりするための短距離相互接続信号トランシーバ157を含む。この実施形態では、唯一の孔120が滑らかな卵形シェル112に設けられ、第1の孔120は、音声装置110を充電するために利用される。別の実施形態では、第1の孔120は、音声入力ポート(例えば、USBポート)および充電ポートである。さらに別の例示の実施形態では、第1の孔120は、設けられておらず、音声装置110は、インダクティブ充電により充電される。
【0042】
図14を参照すると、音声装置110を形成する方法1400が示されている。この方法1400は、ステップ1402で始まる。ステップ1404では、滑らかな卵形シェル112を形成する。例示の一実施形態では、滑らかな卵形シェル112を3D印刷、成形などのうちの少なくとも1つによって形成する。別の例示の実施形態では、滑らかな卵形シェル112をこれが1つまたは2つ以上の孔120および1つまたは2つ以上のスイッチ孔114B,118Bを有するように形成する。ステップ1406では、滑らかな卵形シェル112(
図12B参照)の内面113によって構成された領域に電気部品119を実装する。ステップ1408では、実装は、充電ポートを孔120に整列させるステップを含む。さらに別の例示の実施形態では、実装は、1つまたは2つ以上のスイッチ114A,118Aを1つまたは2つ以上のスイッチ孔114B,118Bと整列させて1つまたは2つ以上のスイッチの頂部分114C,118Cが滑らかな卵形シェル112の外面111と面一をなしてこれに当接するようにするステップを含む。ステップ1410では、方法1400は、終了する。
【0043】
別の実施形態が想定され、この場合、音声装置110は、ペット、例えば犬を楽しませたり刺激したりするために利用される。音声装置10,110(例えば、作動されると犬の飼い主の声を再生する)は、ペットの不安を和らげるとともにペットを刺激するのを助ける。当業者であれば、滑らかな卵形シェル12,112は、ペットが遊んだりかつ/あるいは噛んだりすることによる内部部品の損傷を阻止するために厚手の/強靱な材料から成ることが理解されよう。
【0044】
図15を参照すると、音声出力パラメータおよびコンテンツを乳児の脳および体の発育段階に適合させる方法1500が示されている。音声出力の適合は、出される音の振幅、周波数、リズム、メロディの輪郭、および/または耳障りな音声出力の音響エンベロープの調節を含む。加うるに、コンテンツは、音の感情的な内容(例えば、相互作用およびエネルギーが促進されたときのアップビートおよび幸福感、睡眠が促進された場合のスローかつ甘美などの内容)に基づいて選択される。脳は、言語に応答して働き、脳の働きは、スピーカと聞いている人との間で反映され、かくして、発育上適正なコンテンツは、乳児の脳の働きを高めるとともに刺激する個別化された乳児を標的とする話しの音を含む。
【0045】
ステップ1502では、適当なコンテンツおよび音声出力パラメータを特定の乳児の月齢および状態(例えば、病気、発育の遅れなど)に基づいて決定する。乳児の月齢に基づく音声出力パラメータが以下の月齢に基づくパラメータの表に示されている。
【0046】
例示の一実施形態では、医業(例えば、音楽療法士)は、乳児の介護者(例えば、親、後見人、看護師など)に乳児に適した音声出力パラメータに関する教育を提供する。適当な音声出力パラメータを決定する際、種々の健康要因が考慮される。種々の健康要因は、乳児の診断、乳児の誕生時の在胎期間(GA)、現時点における胎児の妊娠週数、および/または乳児の共存症を含む。上述の種々の健康要因は、現在の臨床上の指針および推奨(上述の月齢に基づくパラメータ表を参照されたい)に基づく患者の生理学的、神経学的、および年代的という特定の要望を満たすよう音声出力パラメータを個別調整するために用いられる。
【0047】
ステップ1504では、適当なコンテンツを所定のテンポ範囲で朗読して介護者の声を録音する。適当な音および所定のテンポ範囲を種々の健康要因(上記の月齢に基づくパラメータの表を参照されたい)に基づいて決定する。例示の一実施形態では、介護者は、介護者がより快適に感じるようにするとともに介護者が乳児向けの言語を一定のインタバルで(例えば、テンポ範囲内で)生じさせるよう誘導するために用いられる事前録音指導を受け取る。事前録音指導は、適当な歌および本の例(例えば、子守歌、韻を踏んだリズミカルな本など)を提供し、本をどのように読むかを実演し(例えば、上記の月齢に基づくパラメータ表中の適当なコンテンツパラメータによって定められる適当なペース、抑揚、メロディ範囲)、および読み書きの能力または経験が問題になっている場合には介護者への本の読み聞かせを提供することを含む。介護者は、録音すべき1つまたは2つ以上の適当な歌および/または本を選択することができる。例示の一実施形態では、介護者は、メトロノームおよび/または視覚/触覚による補強手段(例えば、所望のテンポでタップすることおよび/または身振り手振りで示すこと、動くことなど)を用いることによって自分の話のテンポを所定のテンポ範囲内(例えば、乳児の月齢に基づいて指示される1分当たり約55拍子~約65拍子)に保つのが助けられる。
【0048】
介護者は、必要とされるとき(例えば、介護者が所定のテンポ範囲から外れたテンポで話しているときなど)停止、開始、および繰り返しを含む録音プロセスを通じて医療関係者、ディジタルインストラクタなどによって指図される。例示の一実施形態では、選択された本および/または歌の各々は、必要に応じて中断および言葉による訂正のためのポーズを行いながら介護者によって1回読まれ/歌われる。
【0049】
50~5,000ヘルツおよび5~65デシベルの音を捕捉して記録するのに十分な能力を備えたボイスレコーダを用いて介護者の声をラフ音声出力として捕捉する。ラフ音声出力を例えばパルス符号変調(Pulse-Code Modulation)フォーマット、波形音声ファイル(WAV)フォーマット、MPEG‐1オーディオレイヤー3(MP3)などでディジタル記憶する。
【0050】
ステップ1506では、ラフ音声出力を必要に応じて変更して月齢によって決まる音声出力パラメータにマッチさせ、それにより音声出力パラメータ内で音声出力を発生させる。例示の一実施形態では、変更は、音声編集アプリケーションを用いて行われる。十分な音声編集アプリケーションの一例は、ジーエヌユー・ジェネラル・パブリック・ライセンス(GNU General Public License)の下で配信されているAudacity(登録商標)である。この実施形態では、背景ノイズを含むラフ音声出力の最初の数秒間(例えば、2~4秒間)をこれがベースラインとなるよう選択する。ノイズリダクション機能を設定してベースラインを認識してこれを除去する。ラフ音声出力のうちの何割かまたは全てを選択し、ノイズリダクション機能を適用して録音のノイズを減少させ(例えば、12~20dBだけ)、それによりあらかじめ選択されたデシベル範囲(例えば、スケールCで55~65dB)に到達してノイズが減少したラフ音声出力を生じさせる。
【0051】
ノイズが減少したラフ音声出力の何割かまたは全てを選択し、そして増幅機能を設定してあらかじめ選択されたデシベルレベル(例えば、5~15dB)だけ増幅度を減少させる。あらかじめ選択されたデシベルレベルは、絶対値のレベルであり、またはベースラインに基づいている。加うるに、ノイズが減少したラフ音声出力の何割かまたは全てを選択し、第2の増幅機能がピーク増幅度を第2のあらかじめ選択されたデシベルレベル(例えば、5~15dB)に変更する。あらかじめ選択されたデシベルレベルおよび第2のあらかじめ選択されたデシベルレベルは、同一のレベルまたは異なるレベルのものである。第1および第2のアプリケーション機能の組み合わせは、ノイズが減少したラフ音声出力を標準化されたノイズ減少ラフ音声出力に変換する。
【0052】
標準化されたノイズ減少ラフ音声信号をディジタルフォーマットでセーブして音楽編集アプリケーションにインポートする。音声編集アプリケーションと音楽編集アプリケーションは、同一のアプリケーションであっても良くまたは異なるアプリケーションであっても良いことは理解されよう。十分な音楽編集アプリケーションの一例は、アップル・インコーポレーテッド(Apple Inc.)により市販されているGarageBand(登録商標)である。第1に、介護者の声範囲を超える周波数のノイズを音楽編集ソフトウェアのイコライザ機能により除去し、この音楽編集ソフトウェアは、許容可能な周波数範囲の外側にある周波数(例えば、50Hz未満および/または5,000Hz超)をなくすために用いられる。標準化されたノイズ減少ラフ出力信号を個々の歌およびストーリーに切断することによって音声出力を発生させ、かくして停止、ポーズ、または命令を切り取り、各歌/ストーリーを所定の回数(例えば、3~5回)だけループして月齢にふさわしい集中長さ(例えば、2~5分間)続け、そしてループした歌および/またはストーリーを組み合わせて1回の音声放出当たり発育上適したまたは所定の持続時間を含むようにする(上述の月齢に基づくパラメータ表を参照されたい)。音声出力をディジタル(例えば、MP3)フォーマットでエクスポートするとともに/あるいは記憶装置(例えば、USBドライブ、クラウド記憶システム、コンピュータハードドライブ、ミュージックプレーヤ、または他の記憶可能なデバイス)上に置く。
【0053】
ステップ1508では、音声出力をミュージックプレーヤ(例えば、NICUセーフデバイス、例えば衛生化可能な音声装置10、これについては例えば
図2を参照されたい)に伝え、ミュージックプレーヤを乳児のベッドサイドに配置して医療関係者および/または介護者によって利用できるようにし、それにより発育上適切な時間(例えば、1回の音声放出当たりの持続時間)、インタバル(例えば、1日当たりの回数、および1週間当たりの日数、音声出力を放出する)、および/またはボリューム(適当なパラメータに関して、これについては、種々の月齢に関して発育上適切な要因を一覧表示している上記月齢に基づくパラメータ表を参照されたい)で音声を出す。音声出力をワイヤレス通信(例えば、Wi‐Fi、短距離ワイヤレス相互接続)、ハードワイヤ接続(例えば、第1または第2の孔20,22を介して)、USBポート(例えば、USBフラッシュドライブを介して)などのうちの1つによりミュージックプレーヤに伝える。例示の一実施形態では、ミュージックプレーヤに月齢に基づくパラメータ表のパラメータをプログラムし、その結果、介護者または医療関係者が乳児の月齢を入力することができるようにし、ミュージックプレーヤは、指示された適当な時間、インタバル、ボリューム、範囲(例えば、オクターブ範囲)などでプレイする。別の例示の実施形態では、指示された適切な時間、インタバル、ボリューム、範囲などを入力する介護者または医療関係者によって月齢に基づくパラメータ表のパラメータをミュージックプレーヤにプログラムする。
【0054】
図16を参照すると、音声出力およびミュージックプレーヤを利用する方法1600が示されている。ステップ1602では、乳児を入院させるかどうかを決定する。ステップ1604では、乳児を入院させない場合、音声出力を上述の方法1500を用いて月齢に基づくパラメータ表のパラメータに基づいて乳児についてプレイし、それにより音声出力を出す。ステップ1605では、乳児を入院させる場合、乳児が活動性疾患にかかっているかどうかを判定する。ステップ1606では、乳児が活動性疾患にかかっていない場合、音声出力を、上述の方法1500を用いて月齢に基づくパラメータ表のパラメータに基づいて乳児についてプレイし、それにより音声出力を出す。ステップ1608では、乳児を入院させる場合、乳児が自律神経的に安定性を示しているかあるいは安定している(例えば、ショック状態にはない)かどうかを判定する。ステップ1610では、乳児が自律神経的に安定性を示しておらずあるいはショック状態にある場合、音声出力は、ミュージックプレーヤによっては出されない。ステップ1612では、乳児が自律神経的な安定性を示しておりあるいはショック状態にはない場合、乳児が聴力検査で合格であったかどうかを判定する。ステップ1614では、乳児が聴力検査で合格であった場合、ミュージックプレーヤを乳児の頭から8~12インチ(20.3~30.5cm)離したところに置く。ステップ1616では、乳児が聴力検査で不合格であった場合、ミュージックプレーヤを乳児の頭に当てて置く。
【0055】
上述の明細書において、特定の実施形態を説明した。しかしながら、当業者であれば理解されるように、以下の特許請求の範囲に記載された本発明の範囲から逸脱することなく様々な改造および変更を行うことができる。したがって、明細書および図面は、本発明を限定するものではなく例示として解されるべきであり、かかる全ての改造例は、本発明の教示の範囲内に含まれるものである。
【0056】
利益、利点、または解決策が生じ、あるいは顕著になるようにすることができる利益、利点、問題の解決策、および任意の要素は、任意の請求項または全ての請求項の重要な、必要とされる、あるいは必要不可欠な特徴または要素と解されるべきではない。本発明は、本願の係属中に行われる補正および提出される特許請求の範囲の全均等範囲を含む添付の特許請求の範囲の記載によってのみ定められる。
【0057】
さらに、本明細書において、関連用語、例えば、第1、第2、頂、底などは、1つの実態または行為を別の実体または行為から識別するために使用されているにすぎず、この場合、かかる実体または行為相互間の実際のかかる関係または順序を必ずしも必要とせずまたは意味しない。原文明細書における“comprises ”(訳文では「~を有する」としている場合が多い)、“comprising”、“has”(「~を備える」)、“having”、“includes”(「~を含む」)、“including”、“contains”(「~を包含する」)、“containing”またはこれらの任意他の変型語は、非排他的な包括を意味するようになっており、したがって、諸要素のリストを有し、備え、含み、包含するプロセス、方法、物品、または装置は、これら要素を含むだけでなく、明示的に列挙されていないまたはかかるプロセス、方法、物品、または装置に固有の他の要素を含む。当該要素の前に位置する“comprises … a”、“has … a”、“includes … a”、“contains … a”は、この要素を有し、備え、含み、包含するプロセス、方法、物品、または装置中の追加の同一の要素の存在を排除するものではなく、また、これらには限定されない。単語“a ”および“an”は、別段の明示の指定がなければ1つまたは2つ以上として定義される。「実質的に」、「本質的に」、「ほぼ」、「約」、またはこれらの任意他の変型語は、当業者によって理解されるように近いものであると定義される。非限定的な一実施形態では、かかる用語は、例えば10%以内、別の考えられる実施形態では、5%以内、別の考えられる実施形態では、1%以内、別の考えられる実施形態では、0.5%以内であると定義される。本明細書で用いられる「結合され」という用語は、一時的にまたは永続的に連結されまたは接触状態にあるものとして定義され、ただし、必ずしも直接的であるわけではなく、しかも必ずしも機械的である必要はない。ある特定の仕方で「構成され」る装置または構造は、少なくともその仕方で構成されるが、列挙されていない方法で構成されても良い。
【0058】
上述の実施形態またはこれら実施形態のコンポーネントのうちの任意のもののための材料が特定されていない限り、適当な材料は、意図した目的のために当業者によって知られることが理解されるべきである。
【0059】
本発明の要約書は、読者が技術的開示内容の性質を迅速に確かめることができるように提供されている。かかる発明の要約書は、これが特許請求の範囲に記載された本発明の範囲または意味を解釈しまたは制限するために使用されない。加うるに、上述の詳細な説明において、種々の特長が本開示を簡素化する目的で種々の実施形態において一緒にグループ化されていることが理解できる。この開示方法は、クレーム請求されている実施形態が各請求項に明示的に記載されている特徴よりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解されてはならない。これとは異なり、以下の特許請求の範囲が反映するように、本発明は、単一の開示した実施形態の全ての特徴よりも少ない特徴で構成される。かくして、以下の特許請求の範囲は、詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別々にクレーム請求されている本発明としてそれ自体成り立つ。