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特許7098647固形組成物を利用する空気清浄装置、及び空気を清浄化する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-01
(45)【発行日】2022-07-11
(54)【発明の名称】固形組成物を利用する空気清浄装置、及び空気を清浄化する方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/01 20060101AFI20220704BHJP
   F24F 1/0355 20190101ALI20220704BHJP
   F24F 1/008 20190101ALI20220704BHJP
   F24F 8/15 20210101ALI20220704BHJP
   F24F 8/50 20210101ALI20220704BHJP
【FI】
A61L9/01 H
A61L9/01 K
F24F1/0355
F24F1/008
F24F8/15
F24F8/50
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019547653
(86)(22)【出願日】2018-04-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-26
(86)【国際出願番号】 US2018027700
(87)【国際公開番号】W WO2018194943
(87)【国際公開日】2018-10-25
【審査請求日】2019-09-02
(31)【優先権主張番号】62/486,498
(32)【優先日】2017-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】レーン、リチャード・リー
(72)【発明者】
【氏名】キャノン、ウィリアム・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】フランケンバック、ゲイル・マリー
【審査官】壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-121721(JP,A)
【文献】実開昭62-031220(JP,U)
【文献】特開平03-121074(JP,A)
【文献】特開2012-211099(JP,A)
【文献】国際公開第2010/001935(WO,A1)
【文献】特表2006-513815(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0130047(US,A1)
【文献】特表2008-543369(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 9/00-9/22
F24F 1/0007,1/0059-1/008,1/02,1/032-1/0355
F24F 7/00-7/007
F24F 8/00-8/99
B60H 1/00-3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気清浄装置であって、
ハウジングと、
前記ハウジングと接続されたファンと
記ファンと気流連通しているスクリーンであって、前記スクリーンが、複数の開口部を含み、かつ前記スクリーンが前記スクリーンの少なくとも一部分上に配置された固形組成物を含む、スクリーンと、を備え、
前記固形組成物が、前記スクリーンを完全に囲み、
前記固形組成物が、前記スクリーンの前記複数の開口部を取り巻いて複数の開口部を形成し、
前記固形組成物が、香料混合物及び悪臭減少材を含み、
前記悪臭減少材が、1,1,2,3,3-ペンタメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-4H-インデン-4-オン;(E)-3,7-ジメチルオクタ-2,6-ジエン-1-イルパルミテート;(3R,3aR,6S,7S,8aS)-6-メトキシ-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン;フルオロ酢酸;1-((2-(tert-ブチル)シクロヘキシル)オキシ)ブタン-2-オール;3-メチル-5-フェニルペンタノール;2-(8-イソプロピル-6-メチルビシクロ[2.2.2]オクト-5-エン-2-イル)-1,3-ジオキソラン;2,2,6,6,7,8,8-ヘプタメチルデカヒドロ-2H-インデノ[4,5-b]フラン;3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イルプロパナール;1,1-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)プロパナール;2,4-ジメチル-4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d][1,3]ジオキシン;(E)-オキサシクロヘキサデカ-13-エン-2-オン;(R,Z)-1-(2,6,6-トリメチルシクロヘキス-2-エン-1-イル)ペンタ-1-エン-3-オン;3-(7,7-ジメチル-4-ビシクロ[3.1.1]ヘプト-3-エニル)-2,2-ジメチルプロパナール;(Z)-シクロオクト-4-エン-1-イルメチルカーボネート;オクタヒドロ-2H-クロメン-2-オン;7-メチルオクチルアセテート;エチル(2,3,6-トリメチルシクロヘキシル)炭酸塩;ドデカン酸エチル;(1R,4R,6R,10S)-4,12,12-トリメチル-9-メチレン-5-オキサトリシクロ[8.2.0.04,6]ドデカン;4,8-ジメチル-1-(メチルエチル)-7-オキシビシクロ[4.3.0]ノナン;3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-6-イルプロピオネート;1-(5,5-ジメチルシクロヘキス-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン;5-シクロヘキサデセン-1-オン;(E)-デカ-4-エナール;(1-メチル-2-((1,2,2-トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メチル)シクロプロピル)メタノール;4-(tert-ブチル)シクロヘキサン-1-オール;メチルパルミテート;2-イソプロピル-5-メチルフェノール;2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール;及びこれらの混合物からなる群から選択される、空気清浄装置。
【請求項2】
前記固形組成物が担体を含む、請求項1に記載の空気清浄装置。
【請求項3】
前記固形組成物が、前記固形組成物の0.1重量%~20重量%の香料を含む、請求項1又は2に記載の空気清浄装置。
【請求項4】
前記固形組成物が、前記固形組成物の0.005重量%~10重量%の悪臭減少材を含む、請求項1~のいずれか一項に記載の空気清浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に空気清浄装置及び空気を清浄化する方法を対象とし、より詳細には、固形組成物及びファンを利用する空気清浄装置及び空気を清浄化する方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
多くの空気清浄装置が存在する。一部の空気清浄装置は、空気清浄組成物を含むワックス用品を溶融することによって空気に清浄化を送達する。しかしながら、このような装置は欠点を有する場合がある。例えば、溶融ワックスは、装置又は近くの表面にこぼれる場合がある。更に、ワックスが溶融された後にワックスを交換することは困難であるか、又は厄介である場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
結果として、固形組成物を利用する空気清浄装置を、それに関連する潜在的な欠点を克服しながら、提供することが有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
「組み合わせ」
A.空気清浄装置であって、
ハウジングと、
ハウジングと接続されたファンと、
ファンと気流連通して配置されているパウチであって、パウチが、ファンの下流に配置されており、パウチが、通気性基材によって封入された固形組成物を含み、固形組成物が、香料混合物及び悪臭減少材を含む、パウチと、を備える、空気清浄装置。
B.固形組成物が担体を含む、段落Aに記載の空気清浄装置。
C.悪臭減少材が、請求項3からなる群から選択される材料を含む、段落A又はBに記載の空気清浄装置。
D.悪臭減少材が、臭気中和材、臭気遮断材、臭気マスキング材、感覚変性材、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、段落A~Cのいずれかに記載の空気清浄装置。
E.カバーを更に備え、スクリーンが、ハウジング内のパウチを封入する、段落A~Dのいずれかに記載の空気清浄装置。
F.固形組成物が、固形組成物の約0.1重量%~約20重量%の香料を含む、段落A~Eのいずれかに記載の空気清浄装置。
G.固形組成物が、固形組成物の約0.005重量%~約10重量%の悪臭減少材を含む、段落A~Fのいずれかに記載の空気清浄装置。
H.通気性基材が、約1000μm未満のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する繊維ウェブを含む、段落A~Gのいずれかに記載の空気清浄装置。
I.空気清浄装置であって、
ハウジングと、
ハウジングと接続されたファンと、
ファンと気流連通しているスクリーンであって、スクリーンが、複数の開口部、及びスクリーンの少なくとも一部分上に配置された半固形又は固形組成物を含み、固形組成物が、香料混合物及び悪臭減少材を含む、スクリーンと、を備える、空気清浄装置。
J.固形組成物が、スクリーンを完全に囲む、段落Iに記載の空気清浄装置。
K.固形組成物が担体を含む、段落I~Jのいずれかに記載の空気清浄装置。
L.固形組成物が、スクリーンの複数の開口部を取り巻いて複数の開口部を形成する、段落I~Kのいずれかに記載の空気清浄装置。
M.悪臭減少材が、請求項13からなる群から選択される材料を含む、段落I~Lのいずれかに記載の空気清浄装置。
N.悪臭減少材が、臭気中和材、臭気遮断材、臭気マスキング材、感覚変性材、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、段落I~Mのいずれかに記載の空気清浄装置。
O.カバーを更に備え、カバーが、ハウジング内のスクリーンを封入する、段落I~Nのいずれかに記載の空気清浄装置。
P.固形組成物が、固形組成物の約0.1重量%~約20重量%の香料を含む、段落I~Oのいずれかに記載の空気清浄装置。
Q.固形組成物が、固形組成物の約0.005重量%~約10重量%の悪臭減少材を含む、段落I~Pのいずれかに記載の空気清浄装置。
R.段落A~Hのいずれかに記載の空気清浄装置を用いて空気を清浄化する方法であって、
空気清浄装置を提供するステップと、
パウチをハウジングに挿入するステップと、
ファンの電源を入れるステップと、を含む、方法。
S.段落I~Qのいずれかに記載の空気清浄装置を用いて空気を清浄化する方法であって、
空気清浄装置を提供するステップと、
スクリーンをハウジングに挿入するステップと、
ファンの電源を入れるステップと、を含む、方法。
T.パウチを新しいパウチと交換するステップを更に含む、段落Rに記載の方法。
U.スクリーンを新しいスクリーンと交換するステップを更に含む、段落Sに記載の方法。
V.空気を清浄化する方法であって、
パウチを提供するステップであって、パウチは、通気性基材によって封入された固形組成物を含み、固形組成物は、香料混合物及び悪臭減少材を含む、ステップと、
パウチを空間内に配設するステップと、
香料及び悪臭減少材が空気を清浄化することを可能にするステップと、を含む、方法。
W.固形組成物が、粒子の形態である、段落Vに記載の方法。
X.悪臭減少材が、請求項24からなる群から選択される材料を含む、段落V~Wのいずれかに記載の方法。
Y.悪臭減少材が、臭気中和材、臭気遮断材、臭気マスキング材、感覚変性材、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される材料を含む、段落V~Xのいずれかに記載の方法。
Z.通気性基材が、約1000μm未満のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する繊維ウェブを含む、段落V~Yのいずれかに記載の方法。
AA.悪臭減少材が、1,1,2,3,3-ペンタメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-4H-インデン-4-オン、(E)-3,7-ジメチルオクタ-2,6-ジエン-1-イルパルミテート、(3R,3aR,6S,7S,8aS)-6-メトキシ-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン、フルオロ酢酸、1-((2-(tert-ブチル)シクロヘキシル)オキシ)ブタン-2-オール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、2-(8-イソプロピル-6-メチルビシクロ[2.2.2]オクト-5-エン-2-イル)-1,3-ジオキソラン、2,2,6,6,7,8,8-ヘプタメチルデカヒドロ-2H-インデノ[4,5-b]フラン、3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イルプロパナール、1,1-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)プロパナール、2,4-ジメチル-4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d][1,3]ジオキシン、(E)-オキサシクロヘキサデカ-13-エン-2-オン、(R,Z)-1-(2,6,6-トリメチルシクロヘキス-2-エン-1-イル)ペンタ-1-エン-3-オン、3-(7,7-ジメチル-4-ビシクロ[3.1.1]ヘプト-3-エニル)-2,2-ジメチルプロパナール、(Z)-シクロオクト-4-エン-1-イルメチルカーボネート、オクタヒドロ-2H-クロメン-2-オン、7-メチルオクチルアセテート、エチル(2,3,6-トリメチルシクロヘキシル)炭酸塩、ドデカン酸エチル、(1R,4R,6R,10S)-4,12,12-トリメチル-9-メチレン-5-オキサトリシクロ[8.2.0.04,6]ドデカン、4,8-ジメチル-1-(メチルエチル)-7-オキシビシクロ[4.3.0]ノナン、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-6-イルプロピオネート、1-(5,5-ジメチルシクロヘキス-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、(E)-デカ-4-エナール、(1-メチル-2-((1,2,2-トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メチル)シクロプロピル)メタノール、4-(tert-ブチル)シクロヘキサン-1-オール、メチルパルミテート、2-イソプロピル-5-メチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る、段落A~Qのいずれかに記載の空気清浄装置。
BB.悪臭減少材が、1,1,2,3,3-ペンタメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-4H-インデン-4-オン、(E)-3,7-ジメチルオクタ-2,6-ジエン-1-イルパルミテート、(3R,3aR,6S,7S,8aS)-6-メトキシ-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン、フルオロ酢酸、1-((2-(tert-ブチル)シクロヘキシル)オキシ)ブタン-2-オール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、2-(8-イソプロピル-6-メチルビシクロ[2.2.2]オクト-5-エン-2-イル)-1,3-ジオキソラン、2,2,6,6,7,8,8-ヘプタメチルデカヒドロ-2H-インデノ[4,5-b]フラン、3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イルプロパナール、1,1-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)プロパナール、2,4-ジメチル-4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d][1,3]ジオキシン、(E)-オキサシクロヘキサデカ-13-エン-2-オン、(R,Z)-1-(2,6,6-トリメチルシクロヘキス-2-エン-1-イル)ペンタ-1-エン-3-オン、3-(7,7-ジメチル-4-ビシクロ[3.1.1]ヘプト-3-エニル)-2,2-ジメチルプロパナール、(Z)-シクロオクト-4-エン-1-イルメチルカーボネート、オクタヒドロ-2H-クロメン-2-オン、7-メチルオクチルアセテート、エチル(2,3,6-トリメチルシクロヘキシル)炭酸塩、ドデカン酸エチル、(1R,4R,6R,10S)-4,12,12-トリメチル-9-メチレン-5-オキサトリシクロ[8.2.0.04,6]ドデカン、4,8-ジメチル-1-(メチルエチル)-7-オキシビシクロ[4.3.0]ノナン、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-6-イルプロピオネート、1-(5,5-ジメチルシクロヘキス-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、(E)-デカ-4-エナール、(1-メチル-2-((1,2,2-トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メチル)シクロプロピル)メタノール、4-(tert-ブチル)シクロヘキサン-1-オール、メチルパルミテート、2-イソプロピル-5-メチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る、段落R~Zのいずれかに記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】固形用品を利用する空気清浄装置の斜視図である。
図2】線2-2による図1の断面図である。
図3図2の斜視図である。
図4】粒子のパウチを含むスリーブの平面図である。
図5】複数の固形組成物粒子を含むパウチである。
図6】線6-6による図5の断面図である。
図7】スクリーンを囲む固形組成物を有するスクリーンを含む固形用品を有する空気清浄装置の写真の斜視図である。
図8図7の固形組成物を有するスクリーンの写真の斜視図である。
図9】スクリーンが除去された、図7の空気清浄装置の写真の斜視図である。
図10】空気清浄装置用のスクリーンの写真の斜視図である。
図11】空気清浄装置用の容器の写真の斜視図である。
図12】空気清浄装置用の容器の写真の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
空気清浄装置
図1~3を参照すると、空気清浄装置10は、固形組成物を受容するように構成されたチャンバ13を有するハウジング12を備えてもよい。空気清浄装置10はまた、ハウジング12のチャンバ13の上流に配置されたファン14を含む。ファン14は、電源21に電気的に接続可能であり得る。電源は、畜電池又は壁の電気コンセントを含んでもよい。電源21は、空気清浄装置10の内部又は外部にあってもよい。空気清浄装置はまた、チャンバ13内に固形組成物を封入するカバー17を備えてもよい。固形組成物の香料及び悪臭減少材は、香料及び悪臭減少材を空気中に分散させるために、ファンを導入して空気を清浄化することができることが判明している。
【0007】
図4及び5を参照すると、以下でより詳細に記載されるように、空気清浄装置10は、通気性基材18と共に収容されている粒子50の形態の固形組成物を含むパウチ60を備えてもよい。パウチ60は、ファンからの気流が、通気性基材及び粒子を通過して香料及び/又は悪臭減少材を空気中に送達することができるように構成され得る。
【0008】
固形組成物は、剛性又は半剛性スクリーン上に配置されてもよい。固形組成物を含むスクリーンは、ファンからの気流が、スクリーンの複数の開口部中及び/又は固形組成物を通過して、香料及び/又は悪臭減少材を空気中に送達することができるように構成され得る。
【0009】
固形組成物
固形組成物は、担体及び香料を含んでもよい。固形組成物は、担体、香料、及び悪臭制御組成物を含んでもよい。
【0010】
担体は、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、デンプン、粘土、水不溶性ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪族アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。アルカリ金属塩は、例えば、リチウムの塩、ナトリウムの塩、及びカリウムの塩、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されてよい。有用なアルカリ金属塩は、例えば、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。アルカリ金属塩は、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウム、重硫酸カリウム、リン酸カリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸一水素カリウム、酢酸カリウム、クエン酸カリウム、乳酸カリウム、酒石酸カリウム、ケイ酸カリウム、カリウム、アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。アルカリ土類金属塩は、マグネシウムの塩、カルシウムの塩など、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。アルカリ土類金属塩は、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。アルカリ土類金属塩は、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸一水素マグネシウム、リン酸二水素マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸一水素マグネシウム、酢酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、フッ化カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸一水素カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、酒石酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。無機アルカリ金属塩及び無機アルカリ土類金属塩などの無機塩は、炭素を含まない。有機アルカリ金属塩及び有機アルカリ土類金属塩などの有機塩は、炭素を含む。有機塩は、アルカリ金属塩又はソルビン酸のアルカリ土類金属塩(すなわち、ソルビン酸塩(asorbate))であってよい。ソルビン酸塩は、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸マグネシウム、ソルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。
【0011】
担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される物質であってよい、又はそれを含んでよい。担体、つまり水溶性担体(water soluble-soluble carrier)は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、乳酸カルシウム、水ガラス、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、イソグルコース、グルコース、スクロース、ラフィノース、イソマルト、キシリトール、氷砂糖、ざらめ糖、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。一実施形態では、担体、つまり水溶性担体は、塩化ナトリウムであってよい。一実施形態では、担体、つまり水溶性担体は、食卓塩であってよい。
【0012】
担体は、重炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カルシウム、塩化ナトリウム、スクロース、マルトデキストリン、コーンシロップ固体、コーンスターチ、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、粘土、ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪族アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される物質であってよい、又はそれを含んでよい。
【0013】
担体は、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、デンプン、粘土、水不溶性ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪族アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。
【0014】
担体は、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール/ポリビニルアミン、部分加水分解ポリ酢酸ビニル、ポリアルキレンオキシド、ポリエチレングリコール、アクリルアミド、アクリル酸、セルロース、アルキルセルロース系材料、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリカルボン酸及びポリカルボン酸塩、ポリアミノ酸又はペプチド、ポリアミド、ポリアクリルアミド、マレイン酸/アクリル酸のポリマー、多糖類、デンプン、加工デンプン、ゼラチン、アルジネート、キシログルカン、ヘミセルロース性多糖類、キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、ガラクトグルコマンナン、天然ガム、ペクチン、キサンタン、カラギーナン、ローカスビーン、アラビック、トラガカント、ポリアクリレート、スルホン化ポリアクリレート、水溶性アクリレートポリマー、アルキルヒドロキシセルロース系材料、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシ-メチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコールポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0015】
担体は、約2000~約13000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールであり得る。
【0016】
担体は、香料を担持する水溶性粒子に形成することができる。粒子10は、回転形成プロセスによって形成され得る。粒子は、750mm幅、10m長のベルトを有するSANDVIK ROTOFORM3000で形成され得る。回転形成シリンダーは、機械横方向に10mm間隔、機械方向に9.35mm間隔に設定した直径2mmの開口部を有してもよい。回転形成シリンダーは、ベルトの約3mm上に設定される。ベルト速度及び回転形成シリンダーの回転速度は、10m/分に設定され得る。粒子のための前駆材料の溶解物は、ミキサーから約3.1kg/分の速度で回転形成シリンダーへ圧送され得る。板枠式(plate and frame)熱交換器は、温度を約50℃に制御するように設定され得る。
【0017】
固形組成物は、粒子の約40重量%~約99重量%の担体を含み得る。担体は、ポリエチレングリコールであってよい。
【0018】
固形組成物は、約40重量%超の、約2000~約13000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールを含み得る。ポリエチレングリコール(Polyethylene glycol、PEG)は比較的低コストであり、多くの異なる形状及び寸法に形成することが可能であり、非カプセル封入香料の拡散を最小にとどめ、水によく溶解する。PEGは、様々な重量平均分子量で入手可能である。PEGの好適な重量平均分子量の範囲としては、約2,000~約13,000、約4,000~約12,000、あるいは約5,000~約11,000、あるいは約6,000~約10,000、あるいは約7,000~約9,000、あるいはこれらの組み合わせが挙げられる。PEGは、例えば、PLURIOL E8000として、BASFから入手可能である。
【0019】
固形組成物は、粒子の約40重量%超のPEGを含み得る。固形組成物は、固形組成物、又は採用される場合は粒子の約50重量%超のPEGを含むことができる。固形組成物は、固形組成物、又は採用される場合は粒子の約60重量%超のPEGを含むことができる。固形組成物は、固形組成物、又は採用される場合は粒子の約65重量%~約99重量%のPEGを含むことができる。固形組成物は、固形組成物、又は採用される場合は粒子の約40重量%~約99重量%のPEGを含むことができる。
【0020】
あるいは、固形組成物は、固形組成物、又は採用される場合は粒子の約40重量%~約90重量%、あるいは約45重量%~約75重量%、あるいは約50重量%~約70重量%、あるいはこれらの組み合わせ、及び前述の任意の範囲内の任意の整数の百分率又は整数の百分率の範囲のPEGを含むことができる。
【0021】
用途に応じて、固形組成物は、固形組成物の約0.5重量%~約5重量%の、グリセリン、ポリプロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、ジプロピレングリコール、1,2-プロパンジオール、及び2000未満の重量平均分子量を有するPEG、並びにこれらの混合物からなる群から選択される平衡剤を含んでよい。
【0022】
粒子は、染料を含んでもよい。粒子は、粒子の約0.1重量%未満、あるいは約0.001重量%~約0.1重量%、あるいは約0.01重量%~約0.02重量%、あるいはこれらの組み合わせ、及び前述の任意の範囲内の任意の1/100のオーダーの百分率又は1/100のオーダーの百分率の範囲の染料を含んでよい。好適な染料の例としては、限定されないが、LIQUITINT PINK AM、AQUA AS CYAN 15及びVIOLET FL(Milliken Chemical)が挙げられる。
【0023】
固形組成物は、酸化防止剤を含むことができる。酸化防止剤は、製造してから使用するまでの期間に、固形組成物、又は採用される場合は粒子の色及び又は臭いの安定性を促進することに役立ち得る。固形組成物は、固形組成物、又は採用される場合は粒子の約0.01重量%~約1重量%の酸化防止剤を含むことができる。固形組成物は、固形組成物、又は採用される場合は粒子の約0.001重量%~約2重量%の酸化防止剤を含むことができる。固形組成物は、固形組成物、又は採用される場合は粒子の約0.01重量%~約0.1重量%の酸化防止剤を含むことができる。酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンであってよい。
【0024】
香料は、非カプセル封入香料及びカプセル封入香料の一方又は両方を含むことができる。香料は、香料送達技術によってもたらされた香料、又は何らかの他の様式でもたらされた香料であってよい。香料は、概して、米国特許第7,186,680号の第10欄56行~第25欄22行に記載されている。香料は、香料担体材料によって担持され得る。香料担体材料の例は、米国特許第7,186,680号の第25欄23行~第31欄7行に記載されている。香料担体材料の具体例としては、シクロデキストリン及びゼオライトを挙げることができる。
【0025】
香料は、約0.01torr超の飽和蒸気圧を有する香料原材料を含み得る。かかる蒸気圧は、粒子の使用時に消費者の鼻に到達するのに十分な揮発性の香料を有するのに実用的であり得る。組成物は、約3超のlogPを有する香料原材料を含み得る。このような、香料のためのlogPは、洗濯物、衣類への許容可能な付着を有するのに実用的であり得る。香料は、約0.01torr超の飽和蒸気圧、及び約3超のlogPを有する香料原材料を含み得る。かかる香料は、香料が消費者の鼻に到達するのに十分な揮発性と、洗濯物、衣類、布地などへの十分な付着を提供するのに実用的であり得る。
【0026】
試験する香料混合物中の各PRMについて、飽和蒸気圧(Vapor Pressure、VP)値を計算する。個々のPRMのVPは、Advanced Chemistry Development Inc.(ACD/Labs)(Toronto、Canada)から入手可能なVP Computational Model、バージョン14.02(Linux(登録商標))を用いて計算され、torrの単位で表される25℃でのVP値が得られる。ACD/実験室の蒸気圧モデルは、ACD/実験室モデルの装置の一部である。
【0027】
試験する香料混合物中の各PRMについて、香料に対するオクタノール/水の分配係数のlog値(logP)を計算する。個々のPRMのlogP値は、Advanced Chemistry Development Inc.(ACD/Lab)(Toronto、Canada)から入手可能なConsensus logP Computational Model、バージョン14.02(Linux)を用いて計算され、無単位のlogP値が得られる。ACD/LabのConsensus logP Computational Modelは、ACD/実験室モデルの装置の一部である。
【0028】
粒子が採用され、PEGが担体である場合、PEGに加えて、粒子は、0.1重量%~約20重量%の香料を更に含むことができる。香料は、非カプセル封入香料、カプセル封入香料、香料送達技術によってもたらされた香料、又は何らかの他の様式でもたらされた香料であってよい。粒子は、非カプセル封入香料を含む場合もあり、香料マイクロカプセルなどの香料担体を本質的に含まない。粒子は、香料担体材料(及びそれに含まれる香料)を含み得る。
【0029】
粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%、あるいは約1重量%~約15重量%、あるいは約2重量%~約10重量%、あるいはこれらの組み合わせ、及び前述の任意の範囲内の任意の整数の百分率の香料を含んでもよい。粒子は、粒子の約0.1重量%~約6重量%の香料を含み得る。この香料は、非カプセル封入香料であるか、カプセル封入香料であってよい。
【0030】
粒子は、香料担体を含まないか、又は実質的に含まなくてもよい。粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%、あるいは約1重量%~約15重量%、あるいは約2重量%~約10重量%、あるいはこれらの組み合わせ、及び前述の任意の範囲内の任意の整数の百分率の非カプセル封入香料を含んでもよい。
【0031】
粒子は、非カプセル封入香料及び香料マイクロカプセルを含んでもよい。非カプセル封入香料のそのような濃度は、非カプセル封入香料を有する本明細書に開示の粒子のいずれにとっても適切であり得る。
【0032】
粒子は、非カプセル封入香料及び香料マイクロカプセルを含んでもよいが、他の香料担体を含まないか、又は本質的に含まなくてもよい。粒子は、非カプセル封入香料及び香料マイクロカプセルを含んでもよく、他の香料担体を含まなくてもよい。
【0033】
粒子は、カプセル封入香料を含み得る。カプセル封入香料は、複数の香料マイクロカプセルとして提供され得る。香料マイクロカプセルは、シェル内に封入された香料オイルである。シェルは、香料コアの最大寸法未満の平均シェル厚を有し得る。香料マイクロカプセルは、破砕しやすい香料マイクロカプセルであってもよい。香料マイクロカプセルは、水分活性化香料マイクロカプセルであってよい。
【0034】
香料マイクロカプセルは、メラミン/ホルムアルデヒドシェルを含んでもよい。香料マイクロカプセルは、Appleton、Quest International、又はInternational Flavor&Fragrances又は他の好適な供給元から得てもよい。香料マイクロカプセルのシェルは、香料マイクロカプセルの衣類への付着性を高めるためにポリマーでコーティングされてよい。このことは、粒子が布地処理組成物であるように設計されている場合に望ましい場合がある。香料マイクロカプセルは、米国特許出願公開第2008/0305982号に記載されたものであり得る。
【0035】
粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%、あるいは約1重量%~約15重量%、あるいは2重量%~約10重量%、あるいは約0.1重量%~約10重量%、あるいは約0.4重量%~約10重量%、あるいはこれらの組み合わせ、及び前述の任意の範囲内の任意の整数の百分率のカプセル封入香料を含むことができる。
【0036】
粒子は、香料マイクロカプセルを含んでもよいが、非カプセル封入香料を含まないか、又は本質的に含まなくてもよい。粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%、あるいは約1重量%~約15重量%、あるいは約0.1重量%~約10重量%、あるいは0.4重量%~約10重量%、あるいはこれらの組み合わせ、及び前述の任意の範囲内の任意の1/10のオーダーの百分率のカプセル封入香料を含むことができる。
【0037】
固形組成物は、悪臭減少材を含む。悪臭減少材は、これらの技術を含む清浄組成物及び装置、並びにこのような清浄組成物及び装置で処理された芳香を放つ場所又は芳香を放たない場所の香りを過度に妨害しない可能性がある。
【0038】
悪臭減少材は、(米国特許出願公開第2005/0124512号に開示されているような)反応性アルデヒドなどの臭気中和材、臭気遮断材、臭気マスキング材、イオノン(米国特許出願公開第2005/0124512号にも開示されている)などの感覚変性材、並びに、これらの組み合わせが挙げられる。
【0039】
悪臭減少材は、1,1,2,3,3-ペンタメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロ-4H-インデン-4-オン、(E)-3,7-ジメチルオクタ-2,6-ジエン-1-イルパルミテート、(3R,3aR,6S,7S,8aS)-6-メトキシ-3,6,8,8-テトラメチルオクタヒドロ-1H-3a,7-メタノアズレン、フルオロ酢酸、1-((2-(tert-ブチル)シクロヘキシル)オキシ)ブタン-2-オール、3-メチル-5-フェニルペンタノール、2-(8-イソプロピル-6-メチルビシクロ[2.2.2]オクト-5-エン-2-イル)-1,3-ジオキソラン、2,2,6,6,7,8,8-ヘプタメチルデカヒドロ-2H-インデノ[4,5-b]フラン、3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イルプロパナール、1,1-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)プロパナール、2,4-ジメチル-4,4a,5,9b-テトラヒドロインデノ[1,2-d][1,3]ジオキシン、(E)-オキサシクロヘキサデカ-13-エン-2-オン、(R,Z)-1-(2,6,6-トリメチルシクロヘキス-2-エン-1-イル)ペンタ-1-エン-3-オン、3-(7,7-ジメチル-4-ビシクロ[3.1.1]ヘプト-3-エニル)-2,2-ジメチルプロパナール、(Z)-シクロオクト-4-エン-1-イルメチルカーボネート、オクタヒドロ-2H-クロメン-2-オン、7-メチルオクチルアセテート、エチル(2,3,6-トリメチルシクロヘキシル)炭酸塩、ドデカン酸エチル、(1R,4R,6R,10S)-4,12,12-トリメチル-9-メチレン-5-オキサトリシクロ[8.2.0.04,6]ドデカン、4,8-ジメチル-1-(メチルエチル)-7-オキシビシクロ[4.3.0]ノナン、3a,4,5,6,7,7a-ヘキサヒドロ-1H-4,7-メタノインデン-6-イルプロピオネート、1-(5,5-ジメチルシクロヘキス-1-エン-1-イル)ペンタ-4-エン-1-オン、5-シクロヘキサデセン-1-オン、(E)-デカ-4-エナール、(1-メチル-2-((1,2,2-トリメチルビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メチル)シクロプロピル)メタノール、4-(tert-ブチル)シクロヘキサン-1-オール、メチルパルミテート、2-イソプロピル-5-メチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。
【0040】
固形組成物は、固形組成物の約0.005重量%~約10重量%、より好ましくは約0.025重量%~約1重量%、最も好ましくは約0.05重量%~約0.5重量%の当該悪臭材を、固形組成物の約0.005重量%~約10重量%、より好ましくは約0.025重量%~約1重量%、最も好ましくは約0.05重量%~約0.5重量%の当該悪臭減少材を含んでもよい。
【0041】
液体組成物は、香料混合物に加えて、又はその代用として、以下のものが挙げられるがこれらに限定されない他の揮発性材料を含み得ると想到される:揮発性染料;殺虫剤又は昆虫忌避剤として機能する組成物;環境を条件付けし、改造し、又は他の方法で変更するように作用する(例えば、睡眠を補助するため、眼を覚まさせるため、呼吸を助けるため、等の条件付けをする)精油又は材料;防臭剤、及びこれらの組み合わせ。
【0042】
粒子
固形組成物は、粒子の形態であってもよい。固形組成物が粒子の形態である場合、粒子は様々な形状を有し得る。粒子は、錠状、ピル状、球状など、様々な形状に形成されてよい。粒子は、球状、半球状、圧縮半球形、扁豆(lentil)形及び楕円形からなる群から選択される形状を有してもよい。扁豆形とは、レンズ豆の形状を指す。圧縮半球形は、同じ半径を有する半球形の湾曲よりも、曲面の湾曲が平均して少なくなるように少なくとも部分的に平らな半球形状に対応する形状を指す。圧縮半球形粒子は、約0.01~約0.4、あるいは約0.1~約0.4、あるいは約0.2~約0.3の高さ対最大基底寸法の比率を有してよい。楕円形とは、最大寸法及び最大寸法に直交する最大二次寸法を有する形状を指し、最大寸法対最大二次寸法の比率は約1.2を超える。楕円形は、約1.5を超える最大基底寸法対最大短基底寸法の比率を有してよい。楕円形は、約2を超える最大基底寸法対最大短基底寸法の比率を有してよい。楕円形の粒子は、約2mm~約6mmの最大基底寸法と、約2mm~約6mmの最大短基底寸法と、を有してよい。
【0043】
個々の粒子は、約0.1mg~約5g、あるいは約10mg~約1g、あるいは約10mg~約500mg、あるいは約10mg~約250mg、あるいは約0.95mg~約125mg、あるいはこれらの組み合わせ、及び前述の任意の範囲内の任意の整数又は整数の範囲のmg又はグラムの質量を有してよい。複数の粒子においては、個々の粒子は、球形、半球形、圧縮半球形、扁豆形、及び楕円形からなる群から選択される形状を有することができる。
【0044】
個々の粒子は、約0.003cm~約0.15cmの体積を有してよい。複数の粒子は、異なるサイズ、形状、及び/又は質量を有する粒子で構成され得る。
【0045】
各粒子50は、1g/cm未満の密度を有し得る。各粒子50は、約0.95g/cm未満の密度を有し得る。典型的な洗浄液の密度は約1g/cmであるため、1g/cm未満、又は更には約0.95g/cm未満の密度を有する粒子50を提供することが望ましい場合がある。1g/cm未満、又は更には約0.95g/cm未満の密度を有することにより、粒子製造方法の典型的な製造上のばらつきによって、製造される粒子50のほぼ全てが、約1g/cm未満の密度を有すると考えられる。ほぼ全ての粒子50に約1g/cm未満の密度を有させることは、洗浄溶液中に浮遊する粒子50をもたらすために望ましいものであり得る。洗浄溶液から生じ得る香料ブルーム及び悪臭減少材の放出は、沈下する粒子50と比較して、浮遊する粒子50の方が大きくなり得る。
【0046】
粒子50は、約20mm未満の最大寸法を有することができる。粒子50は、約10mm未満の最大寸法を有することができる。
【0047】
各粒子50は体積を有してもよく、粒子50内のガス吸蔵体は、粒子の約0.5体積%~約50体積%、又は更には粒子の約1体積%~約20体積%、又は更には粒子の約2体積%~約15体積%、又は更には粒子の約4体積%~約12体積%を含み得る。理論に束縛されるものではないが、ガス吸蔵体の体積が大きすぎる場合、粒子50は、望ましくない様式で破断せずにパッケージ化、出荷、保管、及び使用するのに十分な強度を備えないことがあると考えられる。
【0048】
ガス吸蔵体は、約1マイクロメートル~約2000マイクロメートル、又は更には約5マイクロメートル~約1000マイクロメートル、又は更には約5マイクロメートル~約200マイクロメートル、又は更には約25~約50マイクロメートルの有効径を有してよい。一般に、小さいガス吸蔵体は、大きいガス吸蔵体よりも望ましいと考えられる。ガス吸蔵体の有効径が大きすぎると、粒子50は、望ましくない様式で破断せずにパッケージ化、出荷、保管、及び使用するのに十分な強度を備えないことがあると考えられる。有効径は、ガス吸蔵体と同一の体積を有する球形の直径である。ガス吸蔵体は、球状のガス吸蔵体であってよい。
【0049】
粒子50の組成物を含む前駆材料は、所望によりバッチミキサーであってもよいミキサーに溶融担体を供給することによって調製され得る。ミキサーは、所望の温度で前駆材料を調製することに役立つように加熱され得る。香料は、所望によりミキサー内で、溶融担体に加えられてもよい。染料(存在する場合)は、ミキサーに加えられてもよい。必要に応じて、他の補助材料が前駆材料に加えられてもよい。前駆材料は、所望によりインライン混合又は材料を混合するための他の既知の方法によって調製されてよい。
【0050】
スクリーン
図7~10を参照すると、空気清浄装置10は、ファンの下流に配置されたスクリーン32を備えてもよい。スクリーン32は、金属、プラスチック、樹脂など、及びこれらの組み合わせなどの剛性又は半剛性材料から構成されてもよい。スクリーン32は、複数の開口部34を備えてもよい。固形組成物49は、スクリーン32の少なくとも一部分上に配置されてもよい。図8を参照すると、固形組成物49は、スクリーン32を完全に囲んでもよく、又はスクリーン32を部分的に囲んでもよい。固形組成物49は、スクリーン32内の複数の開口部34を囲む複数の開口部36を形成してもよい。図10を参照すると、固形組物49は、スクリーン32の開口部34の一部分に配置されてもよい。
【0051】
パウチ
図4~6を参照すると、基材18は、チャンバ40を封入するパウチ60の少なくとも一部を形成することができる。パウチ60は、チャンバ40を少なくとも部分的に画定するか、又は画定する結合部70を含み得る。結合部70は、熱結合、溶融結合、接着結合、超音波結合、又は材料の縁部を別の縁部に接合するのに好適な任意の他の結合であり得る。チャンバ40は、本明細書に記載されるように、香料を担持する複数の水溶性粒子50を収容することができる。粒子50は、本明細書に記載されるように香料を担持する本明細書に開示されている粒子50のいずれかであり得る。
【0052】
パウチ60は、各々約2cm~約20cmの長さL及び幅W、並びに約5mm~約5cmの厚さを有することができる。パウチ60は、約8~約10cmの長さL、及び約3cm~約8cmの幅Wを有することができる。
【0053】
パウチ60は、ハンガーのフック100に嵌合するサイズ及び寸法の開口部を有することができる。
【0054】
パウチ60は、パウチ60から延在しているタブ80を有し得る。タブ80は、結合部70であってよい。タブ80は、結合部70からの延長部であり得る。タブ80は、結合部70又は結合部70の一部分が、開口部とチャンバ40との間にあるような位置にあり得る。タブ80は、タブ80を貫通する開口部90を有することができる。開口部は、ハンガーのフック100に嵌合するようなサイズ及び寸法とすることができる。開口部は、約2mm~約10cmの開口部面積を有することができる。開口部90は、任意の所望の形状であり得る。開口部90は、スロットとすることができる。
【0055】
パウチ60が開口部を有する構造は、香気を空間と関連付けるために実用的であり得る。例えば、消費者は、パウチ60をフック又はハンガー上に吊るしてもよい。パウチ60が開口部90を有する構造は、パウチ60が、複数の目的、複数回の使用を有し、空気を清浄化するために複数の時点で使用することができるため、消費者にとって魅力的であり得る。消費者は、自身の必要性に最も一致する様式でパウチ60を使用することを選択する自由及び柔軟性を有する。
【0056】
パウチ40は、複数の粒子50を含み得る。複数の粒子50は、約1g~約50gの質量の粒子50を有し得る。複数の粒子50は、約1g~約100gの質量の粒子50を有し得る。パウチ60の断面を図4に示す。図4に示すように、パウチ60は、厚さTを有することができる。パウチの厚さTは、約0.1mm~約20mmとすることができる。パウチの厚さTは、約3mm~約10mmとすることができる。
【0057】
流体透過性パウチは、約1000μm未満のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含むことができる。流体透過性パウチは、約500μm未満のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含むことができる。流体透過性パウチは、約200μm未満のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含むことができる。流体透過性パウチは、約100μm未満のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含むことができる。流体透過性パウチは、約50μm~約1000μmのASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含むことができる。
【0058】
流体透過性パウチは、約200μm~約800μmの間のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含むことができる。流体透過性パウチは、約400μm~約600μmのASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含むことができる。
【0059】
本明細書に記載されているプロセスでパウチ60を採用するとき、消費者の手が粒子50に接触する可能性を低減するために、見掛けの開口径のこの上限は実用的であり得る。粒子50の成分に応じて、粒子50は、消費者が手で接触するのが心地良いものではない感触、質感、又は化学的構成を有してもよい。理論に束縛されるものではないが、前述の見掛けの開口径を有する基材18を提供することによって、このような基材18の開口部は、パウチ10内に含まれる粒子50とのユーザによる接触を消費者にとって許容できる程度まで減少させるのに十分に小さいと考えられる。より大きい開口部、例えば、1mm以上の見掛けの開口径が使用される場合、粒子50の一部分は、基材18の開口部を通って突出してもよい。これは、粒子50がギザギザ形状、不規則形状、又は鋭く湾曲した表面を有する場合に特に当てはまる。
【0060】
パウチ60は、約1gsm~約100gsmの坪量を有する基材18を含み得る。一般に、より高い坪量の材料は、材料構造及び構成などの事項が等しい場合、より低い坪量材料よりも大きな厚さを有する傾向がある。より高い坪量の基材10はまた、消費者の手が粒子50に接触する可能性を低減するために実用的であり得る。理論に束縛されるものではないが、より厚い基材18は、消費者の手とパウチ60に含まれている粒子50との間の距離を増加させるので、これが当てはまる可能性がある。
【0061】
基材18は、通気性であってもよい。基材18は、約1000μm未満のASTM D4751-12による見掛けの開口径、及び約1gsm~約1000gsmの坪量を有することができる。流体透過性パウチは、約50μm~約1000μmのASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含むことができる。これらの材料特性におけるこれらの範囲は、パウチ60の外側とその中に含まれている粒子50との間に十分に小さい開口部及び分離を提供して消費者が自身の手で粒子50と接触する可能性を許容レベルまで低減すると考えられる。
【0062】
香気付き用品は、本明細書に記載されているプロセスで使用することができる。香気付き用品は、チャンバ40を封入する流体透過性パウチ60、及びチャンバ内に収容された複数の水溶性粒子50を含むことができる。パウチ60は、約1000μm未満のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含み得る。パウチ60は、約50μm~約1000μmのASTM D4751-12による見掛けの開口径を有する基材18を含み得る。粒子は、担体及び香料を含み得る。粒子50は、約0.1mg~約10gの個々の質量を有し得る。複数の粒子50は、約5g~約100gの質量を有し得る。
【0063】
パウチ60は、本明細書に記載されているように、香気を空間と関連付けるために使用され得る。パウチ60は、空気中に香料及び悪臭減少材を提供して空気を清浄化するために、空気清浄装置10内に配設されてもよい。ファンを使用することにより、パウチ60内の固形組成物49からの香料及び悪臭減少材の良好な室内充填を空気中に送達することが見出された。
【0064】
例えば、パウチ60は、部屋の中、引き出しの中、バッグの中、かごの中、衣服のポケットの中、及び香料及び悪臭減少材を空気中に移して空気を清浄化すことが望まれる様々な他の場所内に配設することができる。
【0065】
パウチ60を形成する通気性基材18は、多孔質基材である。通気性基材は、空気及び/又は水の流れに対して透過性である。通気性基材は、約1×10-4cm/sを超える交差平面飽和透水係数を有することができる。通気性基材は、0.075mm超、所望によりそれ以上のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有し得る。
【0066】
基材18は、水不溶性であってもよい。基材18は、繊維ウェブであってもよい。例えば、基材は、オハイオ州シンシナティのThe Procter&Gamble CompanyによってBOUNCEブランドの下で乾燥機用シートとして現在市販されている基材を含む、乾燥機用シート製品に一般に採用されている種類の繊維ウェブであってもよい。基材18は、繊維不織ウェブであってもよい。乾燥機用シートに使用されるものなどの繊維ウェブは、ウェブが複数の断片に崩壊することなく洗浄及び乾燥サイクルの両方を通過するのに十分な耐久性があると考えられる。
【0067】
基材18は、約2~約6のデニールを有するポリエステル繊維から調製されたポリエステル不織布であってもよい。基材18は、約1gsm~約100gsmの坪量を有し得る(gsmは、この説明全体を通して平方メートル当たりのグラムを意味する)。基材18は、約10gsm~約50gsmの坪量を有し得る。基材18は、約0.01mm~約20mmの厚さを有し得る。基材18は、約0.05mm~約2mmの厚さを有し得る。基材18は、スパンボンドウェブであってもよい。基材18は、相互配置された個々の繊維又は糸の構造を有するが、織布又は編布の場合のような繰り返しパターンではないウェブであってもよい。基材は、水流交絡、スパンレース、又は結合カーディングされた不織布ウェブであってもよい。基材は、ポリマー繊維を含み得る。ポリオレフィンである繊維が好適であり得る。ポリプロピレン繊維及びポリエチレン繊維はまた、単一繊維又は複合繊維のいずれかとして好適であり得る。ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、及びナイロンなどの他のポリマーが好適であり得る。
【0068】
基材18は、柔軟で柔らかい感触である材料とすることができる。好適な基材18は、ポリマー材料、成形熱可塑性フィルム、有孔プラスチックフィルム、多孔質フィルム、有孔成形フィルム、網状フォーム、織布及び不織布合成繊維(例えば、ポリエステル又はポリプロピレン繊維)のような広範囲の材料から、又は天然繊維と合成繊維の組み合わせから製造することができる。
【0069】
所望により、基材18は、香料を担持する粒子を少なくとも部分的に封入するパウチに成形することができる。
【0070】
基材18は、アメリカ合衆国ワシントン州ウォッシュガールのFITESAから入手可能な、スタイル083YLJO09P、商品説明W4566、坪量27.8125gsmの不織布材料とすることができる。基材18は、約20gsm~約40gsmの坪量を有してもよい。基材18は、約0.05mm~約2mmの厚さを有してよい。
【0071】
基材18は、基材上に、基材内に、又は基材によって少なくとも部分的に封入されて香料を担持することができる。例えば、基材18は、香料を担持する固形組成物で少なくとも部分的にコーティングされ得る。担体は、香料を含むホットメルト材料であり得る。所望により、基材18は、マトリックス内で香料を順に担持する固形組成物を担持することができ、マトリックスは、基材18の繊維間の間隙空間内に位置決めされている。基材18は、基材18の外面上、及び基材18を含む繊維間の間隙空間において基材18内に固形組成物を担持することができる。
【0072】
基材18は、約1000μm未満のASTM D4751-12による見掛けの開口径を有することができる。基材18は、約50μm~約1000μmのASTM D4751-12による見掛けの開口径を有することができる。そのような基材18は、消費者にとって心地良い手触りを有することができる。また、粒子が採用される一実施形態で基材18が使用される場合、そのような基材18は、使用中に消費者の手が粒子と接触する可能性を低減するのに役立ち得る。基材18は、約1gsm~約100gsmの坪量を有し得る。このような坪量を有することはまた、採用される場合、消費者が粒子と接触する可能性を低減するのに役立ち得、所望の量の香料を担持するのに十分な材料を提供することができる。
【0073】
基材18は、水不溶性であってもよい。このような基材18が、その質量の50%超を失うことなく、静電脱イオン水中に20℃で24時間完全に浸されることができる場合、基材18は水不溶性であると考えられる。
【0074】
図11及び図12を参照すると、パウチの代わりに、粒子50又は固形組成物49は、容器37内に封入されてもよい。容器37は、パウチ60の代わりに空気清浄装置10に挿入されてもよい。
【0075】
スリーブ
流体通気性基材18は、図4に示すように、密封されたスリーブ20内に包装することができる。このプロセスは、スリーブ20を開放し、スリーブ20から基材18を除去するステップを更に含むことができる。次いで、基材18を装置10内に配設することができる。スリーブ20は、プラスチックフィルム材料から形成されてもよい。密封されたスリーブ20内の基材18を包装することは、蒸発を介して基材18から失われた香料の量を減少させるのに実用的であり得、それによって、洗濯物に香気を提供するために利用可能な香料をより多く残す。スリーブ20は、脆弱線30を有し得る。脆弱線30は、消費者が基材18を取り出すことを可能にするために、スリーブ20を開放するために引き裂かれるか、又は引き上げられることができる、優先的な脆弱線であり得る。基材18は、密封されたスリーブ20内に個別に包装されてもよく、又は単一のスリーブ20内に複数の基材10と共に包装されてもよい。通気性基材18を含むパウチは、同様に密封されたスリーブ20内に包装することができる。パウチが流体通気性基材18を含む場合、パウチは、同じ様式で密封されたスリーブ20内に包装されてもよい。
【0076】
ハウジング
図1図3及び図7を参照すると、装置10は、パウチ60又はスクリーン32の形態で固形組成物を収容するためのハウジング12、ファンアセンブリ80及び/又はカバー17を備えてもよい。ハウジング20は、単一パーツから、又は一体に接合して少なくとも1つのチャンバ13を画定する複数のパーツから形成されたものでよい。チャンバ13はファン14と気流連通している。空気は、ファンアセンブリ14から固形組成物の下流に流れる。「下流(downstream)」は、本明細書で使用するとき、空気清浄装置を通過する空気流を測定する場合、基準位置から時間的に遅い空気流路内の位置を意味する。ハウジング12は、入力空気及び出力空気のハウジング内及び外への通過を促進するための、1つ以上の排気口38を備える。
【0077】
ファン
ファン13は、固形組成物の上にある体積の空気を生成及び/又は移動させるように構成された任意の好適なファン又は構成要素を含み得る。
【0078】
ファン13は、ファンのハウジング内に収容されてもよい。ファンは、固形組成物から約18インチまで位置決めされ得る。ファン13は、回転式ハブ、及びその回転式ハブから延在する、又はそうでなければ回転式ハブに取り付けられている若しくは回転式ハブと共に形成されている、少なくとも2つのファンブレード、及びモータを備えることができる。
【0079】
回転式ハブの直径は、回転可能なハブの直径は、約8mm~約20mmであり得る。駆動軸は、モータによる駆動軸の回転が回転式ハブを回転させ、それによって少なくとも2つのファンブレードを回転させるように、回転式ハブと動作可能に係合することができる。
【0080】
モータは、ファンブレードを連続的又は間欠的に移動させて、固形組成物上に空気体積を提供し得る。ファン13により得られる空気の速度は、約5フィート/分~400フィート/分、又は約50フィート/分~250フィート/分であり得る。モータ88は、電源から0.7VDCがモータ88に供給されたときに毎分約6200回転で駆動軸を回転させ、電源から1.0VDCがモータ88に供給されたときに毎分約9400回転で駆動軸を回転させるマブチRF-J20WA-5Z145モータであってよい。様々な実施形態では、入口開口部及び出口開口部の断面積に応じて、モータによって生成される空気体積の流速は、約0.7VDCで約1.0~約8.0mL/秒の範囲、1.0VDCで約6.0~約16.0mL/秒の範囲であってよい。様々な電圧レベルをモータ88に供給することによって、駆動軸の回転速度及び結果として生じる空気体積の流速を変化させることができる。また、例えばSunon UB393-10ファンアセンブリのような任意の他の好適なモータをファンと共に使用してもよい。加えて、コントローラは、当業者に既知の任意の好適な技法を用いてモータに電圧を供給することができる。様々な実施形態では、パルス幅変調技術を用いて、例えば約0.7VDC~約1.0VDCのような特定の範囲にかけてモータに電圧を提供することができる。A-D変換器のような追加的な回路又は構成要素を使用して、例えば電源電圧及び周囲温度のような多様な要因の補正をしてもよい。駆動軸及び/又は回転式ハブの回転による振動を隔離又は制限するために、シリコン又は熱可塑性エラストマーファン支持体などの振動抑制装置又は技術を使用することができる。
【0081】
ファン13は、遠心式(すなわち、放射状)ファンであり得る。各ファンブレードは、回転式ハブの回転軸に平行又は実質的に平行な方向に位置決めされている空気強制表面を備え得る。一実施形態では、導電線又は端末(不図示)を介して電流をモータに供給し、回転式ハブを回転させ得る。そのような回転によって、空気体積が、ファン入口に引き込まれ、駆動軸に対して半径方向へ強制的に移動する場合がある。他の実施形態では、例えば、ハウジング上の任意の好適な排気口又は通気路を通して装置10の外側の雰囲気から空気体積を引き込み得る。少なくとも2つのファンブレードの回転は、空気体積を、ファン出口を通してファンハウジングの外へ、そして固形組成物上に押し上げる場合がある。様々な実施形態では、少なくとも2つのファンブレードは弧状であっても一直線であってもよく、並びに/又は曲線、一直線、及び/若しくは弧状の部分を有してもよい。加えて、少なくとも2つのファンブレードは、例えば翼型又は先細り形のような様々な断面形を有することができる。本開示を考慮した後に当業者に理解されるように、遠心式ファンは、比較的小さい寸法で高い効率を提供することができ、圧力の変化は、装置10を通る圧力水頭の低下に対しほとんど影響を有し得ない。
【0082】
別の実施形態では、ファン13は、軸流ファンであり得る。この軸流ファンは、回転式ハブと、回転式ハブから延在する少なくとも3つのファンブレードと、を備え得る。この少なくとも3つのファンブレードは、回転式ハブに取り付けられるか、又は回転式ハブと共に形成される。一実施形態では、回転式ハブの直径は、例えば約8mm~約20mmであり得るが、他の寸法も可能であり得る。ファンは、ファン入口を画定することができる。駆動軸は、回転式ハブと動作可能に係合でき、その結果、モータによる駆動軸の回転は回転式ハブを回転させ、それによって少なくとも3つのファンブレードが回転する。様々な実施形態では、ファンにより得られる空気の速度は、約5フィート/分~400フィート/分、又はあるいは約50フィート/分~250フィート/分でよい。但し、他の空気の速度が、可能であり得る。
【0083】
各ブレードは、回転式ハブの回転軸に平行又は実質的に平行な方向に位置決めされている空気強制表面を備え得る。一実施形態では、導電線又は端末(不図示)を介して電流を軸方向モータに供給し、回転式ハブを回転させ得る。そのような回転は、空気体積がファン入口を通ってファンハウジング内に引き込まれるようにすることができる。軸流ファン構成の場合、ファンアセンブリ80を通って流れる空気が、ファン入口を通って引き込まれ、駆動軸の方向に沿って強制的に移動され得る。少なくとも3つのファンブレードの回転は、空気体積が、ファン出口を通してファンハウジングの外へ、そして微多孔膜上に押し上げる場合もある。様々な実施形態では、少なくとも3つのファンブレード86は、弧状であっても一直線であってもよく、並びに/又は曲線、一直線及び/若しくは弧状の部分を有していてもよい。加えて、少なくとも3つのファンブレードは、例えば翼型又は先細り型のような様々な断面形を有し得る。本開示の考慮の後に当業者には理解されるように、軸流ファンは、比較的小さい寸法で高い効率を提供することができ、圧力の変化は、固形組成物を通る圧力水頭の低下に対する影響をほとんど有し得ない。
【0084】
本発明に好適なファンとしては、Sunon Wealth Electric Machine Industry Co.,Ltd of Taiwanにより供給されている30×30×6mm MagLevモータファン(Model MC30060V1-000U-A99)、及びMabuchi Motorにより供給されているファンモデルRF-330TK 07800が挙げられる。本発明の別の好適なファンは、以下の仕様を有し得る。
寸法:120×120×25mm
ファン速度:800~1500rpm±250RPM
最大流量:66.55CFM
最大空気圧:1.42mm H20
ベアリングタイプ:スリーブ
電力:5V
【0085】
ファンは、電源を介して電力供給を受け、この電源は、AC/DC出口と、AA蓄電池、AAA蓄電池、9ボルトの蓄電池、再充電型蓄電池及び/又は他の好適な蓄電池のような蓄電池と、を備え得る。一実施形態では、例えば太陽電池のような太陽エネルギー源を使用して装置に給電してもよい。様々な実施形態において、太陽電池(すなわち光電池)は、装置10の外部に位置決めされてもよく、又は装置10と通信してもよく、その結果、太陽電池は、装置10に給電するエネルギーに変換可能な光を受け取ることができる。当業者は本開示を評価することによって、装置10に給電するために任意の他の好適な方法又は装置を使用してもよいことを認識するであろう。
【0086】
ファンの制御によって、ファンの稼働時間を最小限に抑えながら気相の揮発性組成物の最大の放出を実現することができる。様々な実施形態では、アクチベータの起動の順序若しくはパターン又はファンによって生成される空気体積の流速を調整して、空間内の揮発性組成物の完全飽和又はほぼ完全な飽和を可能にし、気相の揮発性組成物の放出を最大限にすることができる。一実施形態では、例えば、ファンを約1~約10秒間起動し、次いで約1~約10秒間休止することができる。
【0087】
様々な実施形態では、ファンの起動持続時間、又はファンが提供する空気体積の流速を増すことにより、装置10からの揮発性組成物の放出強度を増強し得る。ファンは、連続的に作動してもよく、又は断続的に作動してもよい。ファンは、約5%~約50%の負荷サイクル、又は約8%~約20%の負荷サイクルでオンオフを切り替えることができる。ファンの連続的な起動の間に一定の時間を設けることによって、ユーザが揮発性組成物の香気に再び注目しやすくなり、慣れが避けられる可能性が高まる。
【0088】
様々な実施形態では、コントローラは、ファンと電気的に連通するように位置決めされていてもよく、そうすることにより、コントローラはファンに対し、起動タイミング、及び空気体積を微多孔膜60上に押し上げる際の回転速度を、指示することができる。一実施形態において、コントローラ95は、例えばマイクロコントローラのような任意の好適なタイプのコントローラであってよい。一実施形態において、コントローラは、Texas Instruments MSP430F2132コントローラであってよい。様々な実施形態では、コントローラは1つ以上のユーザ入力ボタン又はスイッチを備えることができ、このボタン又はスイッチは、例えばユーザが押したときに入力信号をコントローラに提供して、それにより、コントローラがそれに対応する出力信号を例えばファン及び/又はユーザフィードバックモジュールに送信することができるように構成されている。
【0089】
一実施形態では、様々なユーザ入力ボタン又はスイッチは、装置10に電源オン又は電源オフするように構成された電源オン/オフスイッチ19を備えることができる。理解されるように、入力ボタン又はスイッチは、例えば押しボタン、スライダ、ダイヤル、ノブのようなボタン及び/又はスイッチの任意の組み合わせであってよい。
【0090】
いくつかの実施形態において、通信ネットワークは、ユーザ向け装置に関する情報を収集するように実装され得る。例えば、中央の装置コントローラを用い、アドホックな無線メッシュネットワークを形成し、かつ複数の通信モジュールが制御されるように装置を構成してもよい。例えば、中央の装置コントローラは、装置を有する室内に蒸発した揮発性組成物の量を感知するためのセンサと連通し得る。他の種類のセンサは、装置10上に存在し得る。
【0091】
様々な実施形態では、既定の時間間隔にわたり分配される揮発性組成物の量は、コントローラによってファンが起動される割合を調整することによって(すなわち、ファンが起動している時間及びファンが休止している時間を調整することによって)、ファンが起動しているときの空気移動速度を調整することによって(すなわち、モータへの電圧を調整することによって回転速度を調整することによって)、及び/又は両方の技法の組み合わせによって、制御することができる。一実施形態において、装置10は、揮発性組成物の用量を要求に応じて雰囲気に送達するための「ブースト」ボタンを有することができる。例えば、ブーストボタンを押圧あるいは起動させると、ファンは例えば30秒~60秒のような特定時間にわたり又は特定の回転速度で起動され得る。
【0092】
様々な実施形態では、コントローラはまた、雰囲気の温度を感知するように構成されている温度センサと電気的に連通し得る。様々な実施形態では、温度センサは、コントローラが出力信号をファンに提供できるように、そのコントローラに対し、空間の温度を示す信号を送信するか、又は装置10の他の様々な構成要素に対し、特定の温度及び/若しくは温度範囲に関する揮発性組成物用量を示す信号を送信できる。例えば、所望の結果を達成するために、より高い温度範囲はより低い温度範囲よりも大きい用量を必要とし得る。結果として、装置10は電気効率的であることができ、その結果、電源100の寿命を最大限にすることができる。装置10は、例えば1~30秒間起動されてから、例えば10~200秒間休止し得る。他の様々な実施形態において、所望の断続的用量が提供されるように、ユーザが装置10を設定することができる。
【0093】
様々な実施形態において、装置10は、装置10の状態に関してユーザにフィードバックを提供するように構成された、可視インジケータ、光源、及び/又は警報音などのセンサを備え得る。一実施形態において、センサを使用して、装置10の特性をユーザに警告することができる。そのような実施形態では、フィードバックは可視及び/又は可聴のものであってもよく、特に、装置10の電源がオンであるかどうか、分配されている揮発性組成物用量、電源の電力レベル、パウチ60又はスクリーン32内の固形組成物の量、種類、若しくはレベル、及び/又はユーザにとって有用又は有益な任意の他の好適なフィードバックをユーザに示すことができる。様々な実施形態では、センサは、コントローラ及び/又は電源に電気的に連結された例えば複数の光源のような1つ以上のインジケータ、並びにハウジング内の半透明の部分を備えることができ、その結果、ユーザは、ハウジングを通して1つ以上のインジケータを見ることができる。一実施形態では、1つ以上のインジケータは、どのようなタイプのフィードバックがユーザに提供されるかに応じて、1つ以上のインジケータの様々な光がハウジング12の半透明の部分を通して可視光を発することができるように、任意の好適なやり方で方向付けられてよい。一実施形態では、ハウジング12の半透明の部分は、任意の好適な形を含むことができ、1つ以上のインジケータを同様の形に構成して、例えば光源などの1つのインジケータへの電気が供給又は遮断されると、ユーザに第1のフィードバックが提供され、2つ以上の光源への電気が給電又は遮断されると、ユーザに少なくとも第2のフィードバック及びその後のフィードバックが提供され得る。一実施形態において、少なくとも1つのボタンは、1つ以上のインジケータがボタンを通して見えるように少なくとも部分的に半透明である。
【0094】
いくつかの揮発性組成物(例えば芳香剤を含むもの)では、高い蒸気圧の揮発性組成物の原料は低い蒸気圧の原料より速く蒸発することになるので、変化する揮発性組成物製剤を補正するためにファン速度、ランタイムの頻度、又はオン/オフタイムを調整することが有用である場合がある。この場合、揮発性組成物は多くの日数を含む期間にかけて蒸発するので、所望によりコントローラにファンをより頻繁に運転させることが望ましい場合がある。例えば、非限定的な一例では、最初の10日間の使用では10%デューティサイクルでファンを実行し、11日目から最高60日目にかけて最高約30%~約40%のデューティサイクルまで徐々に増していくことができる。このようにすると、ファン頻度又は持続期間を増すことによって芳香剤の強度の潜在的減少を補正することができる。その老朽化に合わせて調整することによって、芳香剤の量及び高い蒸気圧成分から低い蒸気圧成分までの混合物が時間と共に変化しても、より一貫した香気の強度を送達することが可能である。固形組成物のランタイムを追跡記録する手段の非限定的な一例は、送達エンジン50と関連付けられた畜電池の電圧をモニタリングすることである。例えば、新しいAA蓄電池は1.60ボルト~約1.65ボルトであり得るが、30日使用したAA蓄電池は約1.2ボルト~約1.45ボルトの電圧を有する可能性がある。畜電池の電圧をモニタリングすることによって、コントローラは固形組成物の寿命を認識し、固形組成物の寿命にかけて一貫した香気体験を与えるように運転条件を調整することができる。
【0095】
時間をモニタリングする手段の別の非限定的な例は、パウチ又はスクリーンの形態で固形組成物が挿入されたときにタイマーを開始し、ファンが運転した時間/分を追跡記録することである。上述のように、より一貫した香気体験を与えるために、製品が老朽化するにつれてファンタイムを調整することができる。
【0096】
固形組成物の全寿命の指標として蓄電池の電圧又はランタイムを見る場合、固形組成物を交換する必要があることを示すために赤色光を点灯させる、又は点滅光を提供するなどの信号をユーザに提供するようにコントローラをプログラムすることができる。
【0097】
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0098】
本明細書全体を通して記載される全ての最大数値限定は、それよりも低い全ての数値限定を、かかるより低い数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含することを理解すべきである。本明細書の全体を通して記載される全ての最小数値限定は、それよりも高い全ての数値限定を、かかるより高い数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているかのように包含する。本明細書の全体を通して与えられる全ての数値範囲は、かかるより広い数値範囲内に含まれるより狭い全ての数値範囲を、かかるより狭い数値範囲があたかも全て本明細書に明示的に記載されているかのように含むことになる。
【0099】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全容が本願に援用される。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献と組み合わせたときに、そのような任意の発明を教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0100】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。
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