(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-01
(45)【発行日】2022-07-11
(54)【発明の名称】導光板、バックライトモジュール及び表示装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20220704BHJP
F21V 8/00 20060101ALI20220704BHJP
【FI】
F21S2/00 433
F21V8/00 300
(21)【出願番号】P 2020543660
(86)(22)【出願日】2017-10-26
(86)【国際出願番号】 CN2017107761
(87)【国際公開番号】W WO2019080027
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2020-10-13
(73)【特許権者】
【識別番号】520142790
【氏名又は名称】ラディアント(クワンチョウ)オプト‐エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】517413731
【氏名又は名称】ラディアント オプト-エレクトロニクス コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Radiant Opto-Electronics Corporation
【住所又は居所原語表記】No. 1, Central 6th Rd., Kaohsiung Export Processing Zone, Qianzhen Dist., Kaohsiung City, Taiwan 80681
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】チャン,チア イン
(72)【発明者】
【氏名】ウェン,チン ティン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ハオ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,イ チン
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-210844(JP,A)
【文献】特開2009-081094(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104049296(CN,A)
【文献】特開2009-176562(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105929479(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに垂直する第1の延在方向及び第2の延在方向を有する本体と、
複数のプリズム部と、を備え、
前記本体は、
前記第1の延在方向に沿って延在する入光面と、
前記入光面に接続された光学面とを含み、
前記光学面は、前記入光面に近い第1の側と、前記入光面から遠い第2の側とを有し、前記第2の延在方向は、前記第1の側から前記第2の側へ向かう延在方向に平行し、且つ、前記光学面は、前記第2の延在方向に沿って順次に配列された第1の領域、第2の領域及び第3の領域を有し、
前記複数のプリズム部は、前記光学面に設置され、それぞれ前記第2の延在方向に沿って延在しており、前記第1の領域に位置する部分の面積比は、前記第2の領域に位置する部分の面積比より大きく、且つ、前記第3の領域に位置する部分の面積比より小さ
く、
各前記プリズム部は、複数のプリズム構造が前記第2の延在方向に沿って配列することにより形成され、前記第1の領域に位置する各前記プリズム構造は第1の幅を有し、前記第2の領域に位置する各前記プリズム構造は第2の幅を有し、前記第3の領域に位置する各前記プリズム構造は第3の幅を有し、前記第1の幅は、前記第2の幅より大きく、且つ、前記第1の幅は、前記第3の幅より小さい
ことを特徴とする、導光板。
【請求項2】
各前記プリズム部は、前記第1の領域に位置する第1の幅と、前記第2の領域に位置する第2の幅と、前記第3の領域に位置する第3の幅を有し、前記第1の幅は、前記第2の幅より大きく、且つ、第1の幅は、前記第3の幅より小さい
ことを特徴とする、請求項1に記載の導光板。
【請求項3】
前記第1の領域に位置する前記プリズム構造の配列密集度は、前記第2の領域に位置する前記プリズム構造の配列密集度より大きく、且つ、前記第3の領域に位置する前記プリズム構造の配列密集度より小さい
ことを特徴とする、請求項1に記載の導光板。
【請求項4】
前記第2の延在方向に沿って前記第1の領域に位置する任意の2つの隣接する
前記プリズム構造の間に第1の間隔があり、前記第2の延在方向に沿って前記第2の領域に位置する任意の2つの隣接する
前記プリズム構造の間に第2の間隔があり、前記第2の延在方向に沿って前記第3の領域に位置する任意の2つの隣接する
前記プリズム構造の間に第3の間隔があり、前記第2の間隔は、前記第1の間隔より大きく、且つ、前記第1の間隔は、前記第3の間隔より大きい
ことを特徴とする、請求項1に記載の導光板。
【請求項5】
各前記プリズム構造は、
前記入光面に対して傾斜し、底部から頂部に延びる第1の傾斜角を形成する、第1の光学面と、
前記入光面に対して傾斜し、底部から頂部に延びる第2の傾斜角を形成する、第2の光学面とを含み、
前記第1の傾斜角は、前記第2の傾斜角より小さく、且つ、前記第1の光学面は、前記入光面に接近しており、前記第2の光学面は、前記入光面から離れている
ことを特徴とする、請求項1に記載の導光板。
【請求項6】
各前記プリズム構造における前記第1の光学面と前記第2の光学面との接続により稜線が形成され、前記稜線は、前記第1の側に実質的に平行
である
ことを特徴とする、請求項
5に記載の導光板。
【請求項7】
各前記プリズム構造は、互いに接続されている
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の導光板。
【請求項8】
前記光学面に設置され、且つ、前記第1の側と前記第1の領域との間に位置する、複数の光混合構造を更に備える
ことを特徴とする、請求項1乃至
7のいずれか1項に記載の導光板。
【請求項9】
請求項1乃至
8のいずれか1項に記載の導光板と、
前記入光面に隣接して設けられる光源と、を備える
ことを特徴とする、バックライトモジュール。
【請求項10】
請求項
9に記載のバックライトモジュールと、
前記導光板の前方に設置されている表示パネルと、を備える
ことを特徴とする、表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導光アセンブリ及びその応用に関し、特に、導光板、及びバックライトモジュールと表示装置における当該導光板の応用に関する。
【背景技術】
【0002】
導光板は、入光面、出光面、及び反射面を有する。光源から提供される光は、導光板の入光面から導光板へ入り、導光板の出光面から出射される。導光板の内部を通過する光をより均一に混合させるために、通常、導光板の出光面又は反射面にマイクロ構造を設けているが、一般的なマイクロ構造は、入光側で比較的疎で、反入光側に向かって徐々に密になる線形分布傾向があり、それによって、入光側で明暗の縞が生成されやすくなり、導光板の光学的外観に影響を与える。よって、上記の問題を解決するための導光板が必要となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
よって、本発明は、導光板、バックライトモジュール及び表示装置を提供することを目的とし、当該導光板は、導光板の各箇所からの出光量を制御することができるプリズム設計を有するため、バックライトモジュール及び表示装置の均一性及び外観を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の上記目的に基づいて、導光板を提案する。当該導光板は、本体と、複数のプリズム部とを備える。本体は、互いに垂直する第1の延在方向及び第2の延在方向を有する。本体は、入光面と、光学面とを含む。入光面は、第1の延在方向に沿って延在する。光学面は、入光面に接続され、且つ、入光面に接近している第1の側と、入光面から離れている第2の側とを有する。第2の延在方向は、第1の側から第2の側へ向かう延在方向に平行する。また、光学面は、第2の延在方向に沿って順次に配列された第1の領域、第2の領域及び第3の領域及び第3の領域を有する。プリズム部は、光学面に設置され、且つ、各プリズム部は、第2の延在方向に沿って延在しており、プリズム部が第1の領域に位置する部分の面積比は、第2の領域に位置する部分の面積比より大きく、且つ、第3の領域に位置する部分の面積比より小さい。
【0005】
本発明の実施例によると、各プリズム部は、第1の領域に位置する第1の幅と、第2の領域に位置する第2の幅と、第3の領域に位置する第3の幅を有する。また、第1の幅は、第2の幅より大きく、且つ、第1の幅は、第3の幅より小さい。
【0006】
本発明の実施例によると、各プリズム部は、複数のプリズム構造が第2の延在方向に沿って配列することにより形成され、第1の領域中に位置する各プリズム構造は第1の幅を有し、第2の領域に位置する各プリズム構造は第2の幅を有し、第3の領域に位置する各プリズム構造は第3の幅を有する。また、第1の幅は、第2の幅より大きく、且つ、前記第1の幅は、第3の幅より小さい。
【0007】
本発明の実施例によると、各プリズム部は、複数のプリズム構造が第2の延在方向に沿って配列することにより形成される。また、第1の領域に位置するプリズム構造の配列密集度は、第2の領域に位置するプリズム構造の配列密集度より大きく、且つ、第3の領域に位置するプリズム構造の配列密集度より小さい。
【0008】
本発明の実施例によると、各プリズム部は、複数のプリズム構造が第2の延在方向に沿って配列することにより形成される。また、第2の延在方向に沿って第1の領域に位置する任意の2つの隣接するプリズム構造の間に第1の間隔があり、第2の延在方向に沿って第2の領域に位置する任意の2つの隣接するプリズム構造の間に第2の間隔があり、第2の延在方向に沿って第3の領域に位置する任意の2つの隣接するプリズム構造の間に第3の間隔がある。第2の間隔は、第1の間隔より大きく、且つ、第1の間隔は、第3の間隔より大きい。
【0009】
本発明の実施例によると、各プリズム部は、複数のプリズム構造が第2の延在方向に沿って配列することにより形成され、各プリズム構造は、互いに接続されている。
【0010】
本発明の実施例によると、導光板は、複数の光混合構造を更に備える。光混合構造は、光学面に設置され、且つ、光混合構造は、第1の側と第1の領域との間に位置する。
【0011】
本発明の実施例によると、各プリズム部は、複数のプリズム構造が第2の延在方向に沿って配列することにより形成される。各プリズム構造は、第1の光学面と第2の光学面とを含む。第1の光学面は、入光面に対して傾斜し、第1の光学面は、底部から頂部に延びる第1の傾斜角を形成する。第2の光学面は、入光面に対して傾斜し、第2の光学面は、底部から頂部に延びる第2の傾斜角を形成する。また、第1の傾斜角は、第2の傾斜角より小さく、且つ、第1の光学面は、入光面に接近しており、第2の光学面は、当該入光面から離れている。
【0012】
本発明の実施例によると、各プリズム構造における第1の光学面と第2の光学面との接続により稜線が形成され、稜線は、第1の側に実質的に平行している。
【0013】
本発明の上記目的に基づいて、バックライトモジュールをさらに提供する。バックライトモジュールは、前述導光板と、光源とを備える。光源は、導光板の入光面に隣接して設けられる。
【0014】
本発明の上記目的に基づいて、表示装置をさらに提供する。表示装置は、前述バックライトモジュールと、表示パネルとを備える。表示パネルは、導光板の前方に設置されている。
【発明の効果】
【0015】
上述から分かるように、本発明の導光板は、複数のプリズム部を備え、各プリズム部は、導光板に接近している入光面、導光板から離れている入光面(反入光面)、及び導光板の中間での占用面積がそれぞれ異なるため、導光板の異なる位置での出光量をそれぞれ制御することができ、導光板全体の出光の均一度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
実施例及び利点をより完全に理解するために、図面を参照して以下のように説明する。
【
図1A】
図1Aは、本発明の第1の実施形態によるバックライトモジュールの装置模式図を示している。
【
図1B】
図1Bは、本発明の第1の実施形態による導光板の光学面の異なる位置におけるプリズム部の面積比の変化グラフを示している。
【
図2A】
図2Aは、本発明の第1の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示している。
【
図3】
図3は、本発明の第2の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示している。
【
図4A】
図4Aは、本発明の第3の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示している。
【
図5】
図5は、本発明の第4の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示している。
【
図6】
図6は、本発明の第5の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示している。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態による表示装置の装置模式図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1Aを参照すると、本発明の第1の実施形態によるバックライトモジュールの装置模式図を示している。本実施形態のバックライトモジュール100は、主に導光板200及び光源300を備える。導光板200は、本体210及び複数のプリズム部220を備える。これらのプリズム部220は、本体210に設置されている。プリズム部220を設置することにより、導光板200の光学的傾向を調整することができ、導光板200の出光外観の均一性を向上させることができる。
【0018】
図1Aを引き続き参照すると、導光板200において、本体210は、光透過板又は他の同等効果の光透過部材であってもよい。本実施例において、本体210は、第1の延在方向D1及び第2の延在方向D2を有し、且つ、第1の延在方向D1は、第2の延在方向D2に垂直している。なお、本体210は、主に入光面211及び光学面212を備える。入光面211は、第1の延在方向D1に沿って延在する。光学面212は、入光面211に接続している。本実施例において、光学面212は、出光面である。他の実施例において、光学面212は、反射面であってもよい。光源300は、入光面211の隣に設置され、光源300で生成される光は、入光面211から導光板200に入ることができる。
【0019】
一実施例において、光学面212は、互いに対向する第1の側212a及び第2の側212bを有し、第1の側212aは、入光面211に接近しており、第2の側212bは、入光面211から離れている。第2の延在方向D2は、第1の側212aから第2の側212bへ向かう延在方向に平行している。一実施例において、光学面212は、第2の延在方向D2に沿って順次に配列される第1の領域A1、第2の領域A2及び第3の領域A3を有する。
図1Aに示される破線のボックスは、本発明で言及される第1の領域A1、第2の領域A2及び第3の領域A3を示すためのみに用いられ、この破線のボックス自体は、本発明の導光板200の構造に属しないことを理解すべきである。
【0020】
図1Aを引き続き参照すると、プリズム部220は、光学面212に設置されている。本実施例において、各プリズム部220は、第2の延在方向D2に沿って延在し、同時に第1の領域A1、第2の領域A2及び第3の領域A3に跨っている。
図1Bを同時に参照すると、本発明の第1の実施形態による導光板の光学面の異なる位置におけるプリズム部の面積比の変化グラフを示している。ここで、縦軸の0mmは、光学面212と入光面211との接続位置を表し、縦軸の数値が大きいほど、入光面211から遠い位置を表す。
図1A及び
図1Bに示すように、プリズム部220が第1の領域A1に位置する部分の面積比は、第2の領域A2に位置する部分の面積比より大きく、且つ、プリズム部220が第3の領域A3に位置する部分の面積比より小さい。したがって、光源300で生成された光が入光面211から導光板200へ入った後、プリズム部220が第1の領域A1に位置する部分、プリズム部220が第2の領域A2に位置する部分、及びプリズム部220が第3の領域A3に位置する部分によってそれぞれ出射される出光量が異なるため、光学面212全体から放射される光の輝度をより均一にすることができる。
【0021】
一実施例において、各プリズム部220は、第1の幅W1、第2の幅W2及び第3の幅W3を有する。プリズム部220の第1の幅W1を有する部分は、第1の領域A1に位置し、プリズム部220の第2の幅W2を有する部分は、第2の領域A2に位置し、プリズム部220の第3の幅W3を有する部分は、第3の領域A3に位置する。なお、第1の幅W1は第2の幅W2より大きく、且つ、第1の幅W1は第3の幅W3より小さいため、プリズム部220が第1の領域A1に位置する部分の面積比は、プリズム部220が第2の領域A2に位置する部分の面積比より大きく、且つ、プリズム部220が第3の領域A3に位置する部分の面積比より小さくすることができる。ここで指す第1の幅W1、第2の幅W2及び第3の幅W3は、プリズム部220が第1の領域A1、第2の領域A2及び第3の領域A3に位置する部分の最大幅であることを理解すべきである。
【0022】
図1Aを引き続き参照すると、本実施例において、各プリズム部220は、複数のプリズム構造(例えば、プリズム構造221、プリズム構造222及びプリズム構造223)を第2の延在方向D2に沿って順次に配列することで形成される。ここで、プリズム構造221は、第1の領域A1に位置し、プリズム構造222は、第2の領域A2に位置し、プリズム構造223は、第3の領域A3に位置する。
図2A及び
図2Bを同時に参照すると、
図2Aは、本発明の第1の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示し、
図2Bは、
図2AのA-A切断線に沿った断面図を示している。本実施例において、プリズム構造221、プリズム構造222及びプリズム構造223は、第2の延在方向D2に沿って互いに接続されている。本実施例において、プリズム構造221、プリズム構造222及びプリズム構造223は、すべて凸状構造であって、同じ長さL1及び高さH1を有する。また、プリズム構造221、プリズム構造222及びプリズム構造223の構造はほぼ同じであり、相違点は、プリズム構造221の第1の幅W1’、プリズム構造222の第2の幅W2’、プリズム構造223の第3の幅W3’だけが互いに異なることである。したがって、プリズム構造221、プリズム構造222及びプリズム構造223のサイズは互いに異なる。
【0023】
図2A及び
図2Bを引き続き参照すると、本実施例において、第1の幅W1’は第2の幅W2’より大きく、且つ、第1の幅W1’は第3の幅W3’より小さいため、プリズム構造221が第1の領域A1に位置する部分の面積比は、プリズム構造222が第2の領域A2に位置する部分の面積比より大きく、且つ、プリズム構造223が第3の領域A3に位置する部分の面積比より小さくすることができる。したがって、光源300で生成された光が入光面211から導光板200へ入った後、入光面211に接近するプリズム構造221から出射される出光量を大幅に向上させることができ、従来技術における入光側で明暗の縞が生成しやすいという問題を解決することができ、導光板200の光学面212から放射される光の輝度をより均一にさせることができる。
【0024】
一つの例示的な例において、プリズム構造222は、第1の光学面222a及び第2の光学面222bを有する。ここで、第1の光学面222aは、入光面211に接近しており、第2の光学面222bは、入光面211から離れている。第1の光学面222aは、光学面212に接続され、入光面211に対して傾斜し、これにより第1の傾斜角αを形成する。第1の光学面222aは、底部から頂部まで延在しており、第1の傾斜角αは、第1の光学面222aと第1の光学面222aの底部を通る水平面との間の交角であり、当該水平面は光学面212と同じ平面であることを理解すべきである。
【0025】
第2の光学面222bは、光学面212と第1の光学面222aに接続する。第2の光学面222bは、入光面211に対して傾斜し、これにより第2の傾斜角βを形成する。第2の光学面222bは、底部から頂部まで延在しており、第2の傾斜角βは、第2の光学面222bと第2の光学面222bの底部を通る水平面との間の交角であり、当該水平面は光学面212と同じ平面であることを理解すべきである。第1の光学面222aと第2の光学面222bとの接続される箇所は稜線222cであり、当該稜線222cは、光学面212の第1の側212aに実質的に平行している。幾つかの実施例において、
図2Bに示すように、第1の傾斜角αは、第2の傾斜角βより小さく、且つ、第1の傾斜角αは入光面211に対向し、第2の傾斜角βは入光面211に背向している。本実施例において、第1の光学面222aと第2の光学面222bは、主にプリズム構造222から出射される光の方向を変更するのに用いられる。プリズム構造221及びプリズム構造223の構造は、プリズム構造222の構造とほぼ同じであり、光の指向性を変更する目的を達成するために、いずれも入光面211に対して傾斜する第1の光学面と第2の光学面を含む、ことを理解すべきである。したがって、ここでは繰り返して説明しない。
【0026】
他の実施例において、導光板は、他の異なる構造設計を有してよい。
図3を参照すると、本発明の第2の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示している。本実施例において、導光板400の構造は、第1の実施例の導光板200とほぼ同じであり、相違点は、導光板400のプリズム部420が異なる構造設計を有することである。本実施例において、各プリズム部420は、複数のプリズム構造(例えば、プリズム構造421、プリズム構造422及びプリズム構造423)を第2の延在方向D2に沿って順次に配列することで形成される。プリズム構造421は、第1の領域A1に位置し、プリズム構造422は、第2の領域A2に位置し、プリズム構造423は、第3の領域A3に位置する。
【0027】
図3に示すように、一実施例において、プリズム構造421、プリズム構造422及びプリズム構造423の構造のサイズと形状は実質的に同じである。また、第1の領域A1に位置するプリズム構造421の配列密集度は、第2の領域A2に位置するプリズム構造422の配列密集度より大きく、かつ第3の領域A3に位置するプリズム構造423の配列密集度より小さいため、プリズム部420が第1の領域A1に位置する部分の面積比は、プリズム部420が第2の領域A2に位置する部分の面積比より大きく、且つ、プリズム部420の第3の領域A3に位置する部分の面積比より小さくすることができる。したがって、光源300で生成された光が入光面211から導光板400へ入った後、入光面211に接近するプリズム構造421から出射される出光量を大幅に向上させることができ、従来技術における入光側で明暗の縞が生成しやすいという問題を解決することができ、導光板400の光学面212から放射される光の輝度をより均一にさせることができる。
【0028】
本実施形態のプリズム構造421、プリズム構造422及びプリズム構造423の構造設計は、
図2A及び
図2Bに示されるプリズム構造222の構造設計とほぼ同じであるため、ここでは繰り返して説明しない。一方、本実施形態のプリズム構造421、プリズム構造422及びプリズム構造423のサイズを同じく設計しているが、例示的に説明するためのものだけである。他の実施例において、プリズム構造421、プリズム構造422及びプリズム構造423のサイズは異なるように設計されてもよい。例えば、プリズム構造421の幅は、プリズム構造422の幅より大きく、且つプリズム構造423の幅より小さくてもよいため、プリズム部420が第1の領域A1、第2の領域A2及び第3の領域A3にそれぞれ位置する部分の面積比を変更し、導光板400の第1の領域A1、第2の領域A2及び第3の領域A3それぞれからの光の出光量を制御する。
【0029】
図4A及び
図4Bを同時に参照すると、
図4Aは、本発明の第3の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示し、
図4Bは、
図4AのB-B切断線に沿った断面図を示している。本実施例において、導光板500の構造は、第1の実施例の導光板200とほぼ同じであり、相違点は、導光板500のプリズム部520が異なる構造設計を有することである。本実施例において、各プリズム部520は、複数のプリズム構造(例えば、プリズム構造521、プリズム構造522及びプリズム構造523)を第2の延在方向D2に沿って順次に配列することで形成される。プリズム構造521は、第1の領域A1に位置し、プリズム構造522は、第2の領域A2に位置し、プリズム構造523は、第3の領域A3に位置する。
【0030】
図4A及び
図4Bに示すように、一実施例において、プリズム構造521、プリズム構造522及びプリズム構造523の構造サイズと形状は実質的に同じである。第2の延在方向D2に沿って第1の領域A1に位置する任意の2つの隣接するプリズム構造521の間に第1の間隔S1があり、第2の延在方向D2に沿って第2の領域A2に位置する任意の2つの隣接するプリズム構造522の間に第2の間隔S2があり、第2の延在方向D2に沿って第3の領域A3に位置する任意の2つの隣接するプリズム構造523の間に第3の間隔S3がある。ここで、第2の間隔S2は第1の間隔S1より大きく、且つ、第1の間隔S1は第3の間隔S3より大きいため、プリズム部520が第1の領域A1に位置する部分の面積比は、プリズム部520が第2の領域A2に位置する部分の面積比より大きく、且つ、プリズム部520が第3の領域A3に位置する部分の面積比より小さくすることができる。したがって、光源300で生成された光が入光面211から導光板500へ入った後、入光面211に接近するプリズム構造521から出射される出光量を大幅に向上させることができ、従来技術における入光側で明暗の縞が生成しやすいという問題を解決することができ、導光板500の光学面212から放射される光の輝度をより均一にさせることができる。
【0031】
本実施形態のプリズム構造521、プリズム構造522及びプリズム構造523の構造設計は、
図2A及び
図2Bに示されるプリズム構造222の構造設計とほぼ同じであるため、ここでは繰り返して説明しないことを理解すべきである。一方、本実施形態のプリズム構造521、プリズム構造522及びプリズム構造523のサイズを同じく設計しているが、例示的に説明するためのものだけである。他の実施例において、プリズム構造521、プリズム構造522及びプリズム構造523のサイズは異なるように設計されてもよい。例えば、プリズム構造521の幅は、プリズム構造522の幅より大きく、且つプリズム構造523の幅より小さくてもよいため、プリズム部520が第1の領域A1、第2の領域A2及び第3の領域A3にそれぞれ位置する部分の面積比を変更することができる。他の実施例において、第1の領域A1に位置するプリズム構造521の配列密集度、第2の領域A2に位置するプリズム構造522の配列密集度、及び第3の領域A3に位置するプリズム構造523の配列密集度を変更することによって、プリズム部520が第1の領域A1、第2の領域A2及び第3の領域A3にそれぞれ位置する部分の面積比を変更することができる。
【0032】
図5を参照すると、本発明の第4の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示している。本実施例において、導光板600の構造は、第1の実施例の導光板200とほぼ同じであり、相違点は、導光板600が光混合構造601をさらに備えることである。
図5に示すように、光混合構造601は、光学面212に設置され、入光面211と第1の領域A1との間に位置する。本実施例において、光混合構造601は、帯状構造であり、当該帯状構造は、光学面212から突出する凸状部又は凹入光学面212に凹んだ凹没部であってもよい。また、光混合構造601は、第2の延在方向D2に沿って延在している。したがって、光源300から出射された光が導光板600に入った後、先ず光混合構造601を通過して均一な光を形成することにより、周知の導光板における入光側での明暗の縞による不均一な外観の問題を解決することができる。
【0033】
図5の実施例の導光板600の光混合構造601とプリズム部220との組み合わせは、例示的に説明するためのものだけであることを理解すべきである。他の実施例において、導光板600の光混合構造601は、
図3に示されるプリズム部420又は
図4に示されるプリズム部520と組み合わせて、同じ効果を生み出すことができる。
【0034】
上述のプリズム構造は、凸状構造であるが、例示的に説明するためのものだけであることを理解すべきである。他の実施例において、プリズム構造は、凹状構造であってもよい。
図6を参照すると、本発明の第5の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示している。本実施例において、導光板700の構造は、第1の実施例の導光板200とほぼ同じであり、相違点は、導光板700のプリズム構造721、722及び723が異なる構造設計を有することである。本実施例において、プリズム構造721、722及び723は、凹没構造である。一つの例示的な例において、プリズム構造722は、第1の光学面722a及び第2の光学面722bを含む。ここで、第1の光学面722aは、入光面211に接近しており、第2の光学面722bは、入光面211から離れている。第1の光学面722aは、入光面211に対して傾斜し、これにより底部から頂部に延びる第1の傾斜角α’を形成する。第2の光学面722bは、入光面211に対して傾斜し、これにより底部から頂部に延びる第2の傾斜角β’を形成する。幾つかの実施例において、第1の傾斜角α’は、第2の傾斜角β’より小さい。本実施例において、第1の光学面722aと第2の光学面722bは、主にプリズム構造722から出射される光の方向を変更するのに用いられる。プリズム構造721及びプリズム構造723の構造は、プリズム構造722の構造とほぼ同じであり、光の指向性を変更する目的に達成するため、いずれも入光面211に対して傾斜した第1の光学面及び第2の光学面を含むことを理解すべきである。したがって、ここでは繰り返して説明しない。
【0035】
図2B及び
図6を同時に参照すると、
図2Bに示される実施例のプリズム構造221、222及223は凸状部であるため、光源300から出射されるほとんどの光は入光面211から導光板200に入った後、第2の光学面(例えば、第2の光学面222b)に向けられる。即ち、プリズム構造221、222及び223の第2の光学面は、直接受光面である。したがって、光をガイドする目的を達成するために、幾つかの実施例において、プリズム構造221、222及び223の第2の光学面の面積は、導光板200の出光效率及び外観の均一性を向上させるために、第1の光学面の面積より大きくすることができる。一方、
図6に示される実施例のプリズム構造721、722及び723が凹没部であるため、光源300から出射されるほとんどの光は入光面211から導光板700に入った後、第1の光学面(例えば、第1の光学面722a)に向けられる。即ち、プリズム構造721、722及び723の第1の光学面は、直接受光面である。したがって、構造設計の観点から、プリズム構造721、722及び723の第1の光学面の面積は、導光板700の出光效率及び外観の均一性を向上させるために、第2の光学面の面積より大きくすることができる。
【0036】
図7を参照すると、本発明の実施形態によるバックライトモジュールの部分模式図を示している。本実施形態の表示装置800は、
図2A及び
図2Bに示されるバックライトモジュール100及び表示パネル810を備える。
図7に示すように、表示パネル810は、バックライトモジュール100の導光板200の前方に設置され、上記と同じ目的を達成することができるので、ここでは繰り返して説明しない。本願の実施例において、
図2A及び
図2Bに示される導光板200を有するバックライトモジュール100を表示装置800に応用しているが、これは例示的に説明するためのものだけであって、本発明を限定するものではないことを理解すべきである。上記の他の実施例の導光板、例えば、導光板400、500、600及び700は、表示装置に応用され、同じ効果を生み出すことができる。
【0037】
上記本発明の実施形態から分かるように、本発明の導光板は、複数のプリズム部を備え、且つ、各プリズム部が導光板に接近している入光面、導光板から離れている入光面(反入光面)及び導光板の中間での占用面積が異なるため、導光板の異なる位置での出光量をそれぞれ制御することができ、導光板全体の出光の均一度を向上させることができる。
【0038】
以上、実施例によって本発明を開示したが、本発明を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨及び範囲から逸脱しない範囲内で様々な変更及び装飾を行うことができるため、本発明の保護範囲は、添付された特許請求の範囲によって決定されるものとする。
【符号の説明】
【0039】
100...バックライトモジュール
200...導光板
210...本体
211...入光面
212...光学面
212a..第1の側
212b...第2の側
220...プリズム部
221...プリズム構造
222...プリズム構造
222a...第1の光学面
222b...第2の光学面
222c...稜線
223...プリズム構造
300...光源
400...導光板
420...プリズム部
421...プリズム構造
422...プリズム構造
423...プリズム構造
500...導光板
520...プリズム部
521...プリズム構造
522...プリズム構造
523...プリズム構造
600...導光板
601...光混合構造
700...導光板
721...プリズム構造
722...プリズム構造
722a...第1の光学面
722b...第2の光学面
723...プリズム構造
800...表示装置
810...表示パネル
A1...第1の領域
A2...第2の領域
A3...第3の領域
D1...第1の延在方向
D2...第2の延在方向
H1...高さ
L1...長さ
W1...第1の幅
W1’...第1の幅
W2...第2の幅
W2’...第2の幅
W3...第3の幅
W3’...第3の幅
S1...第1の間隔
S2...第2の間隔
S3...第3の間隔
α...第1の傾斜角
α’...第1の傾斜角
β...第2の傾斜角
β’...第2の傾斜角