(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-04
(45)【発行日】2022-07-12
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20220705BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20220705BHJP
G06F 3/04847 20220101ALI20220705BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 127
G06F3/12 375
G06F3/12 305
G06F3/04847
(21)【出願番号】P 2018126922
(22)【出願日】2018-07-03
【審査請求日】2021-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
【審査官】西谷 憲人
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-078883(JP,A)
【文献】国際公開第2011/099075(WO,A1)
【文献】特開2017-021656(JP,A)
【文献】特開2004-151898(JP,A)
【文献】特開2018-067139(JP,A)
【文献】特開平09-026942(JP,A)
【文献】特開2018-006882(JP,A)
【文献】特開2018-085150(JP,A)
【文献】特開2001-216713(JP,A)
【文献】特開平09-006978(JP,A)
【文献】国際公開第2013/014874(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/12
G06F 3/04847
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
連携機能の第1設定と前記第1設定とは異なる第2設定とで、前記連携機能に用いられる機能に紐付く画像の表示位置及び画像同士の接続の表示の中の少なくとも1つを異ならせる制御手段を有
し、
前記制御手段は、更に、前記画像間の距離に応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、
情報処理装置。
【請求項2】
連携機能の第1設定と前記第1設定とは異なる第2設定とで、前記連携機能に用いられる機器に紐付く画像の表示位置及び画像同士の接続の表示の中の少なくとも1つを異ならせる制御手段を有
し、
前記制御手段は、更に、前記画像間の距離に応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、
情報処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、更に、前記実行タイミングの変更に応じて前記画像の表示位置を変更する、
ことを特徴とする請求項
1又は請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記画像同士を接続する線の長さに応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、
ことを特徴とする請求項
1から請求項
3何れかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記第1設定と前記第2設定とで前記画像同士を接続する線の種類を異ならせる、
ことを特徴とする請求項1から請求項
4何れかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、更に、線の候補の表示を制御する、
ことを特徴とする請求項
5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記画像に接続される他の画像の候補に応じて線の候補を変更する、
ことを特徴とする請求項
6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記制御手段は、更に、前記画像同士を接続する線がユーザによって指定された場合、線を変更するための情報の表示を制御する、
ことを特徴とする請求項
4から請求項
7何れかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記第1設定と前記第2設定とで前記画像同士の表示位置の関係を異ならせる、
ことを特徴とする請求項1から請求項
8何れかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記画像同士の角度関係を前記表示位置の関係として異ならせる、
ことを特徴とする請求項
9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記画像同士を接続する線の太さに応じて、データを送信するときの通信性能を変更する、
ことを特徴とする請求項1から請求項1
0何れかに記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記制御手段は、前記画像内の接続部分に応じて前記連携機能の設定を変更する、
ことを特徴とする請求項1から請求項1
1何れかに記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記制御手段は、更に、前記画像に役割が紐付けられた場合、前記役割に応じて前記連携機能の設定を変更する、
ことを特徴とする請求項1から請求項1
2何れかに記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記制御手段は、前記画像の表示位置に応じた前記役割を前記画像に紐付ける、
ことを特徴とする請求項1
3に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記役割が紐付けられた表示領域に前記画像が表示された場合、前記制御手段は、前記役割を前記画像に紐付ける、
ことを特徴とする請求項1
4に記載の情報処理装置。
【請求項16】
コンピュータを、
連携機能の第1設定と前記第1設定とは異なる第2設定とで、前記連携機能に用いられる機能に紐付く画像の表示位置及び画像同士の接続の表示の中の少なくとも1つを異ならせる制御手段、
として機能させ
、
前記制御手段は、更に、前記画像間の距離に応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、
プログラム。
【請求項17】
コンピュータを、
連携機能の第1設定と前記第1設定とは異なる第2設定とで、前記連携機能に用いられる機器に紐付く画像の表示位置及び画像同士の接続の表示の中の少なくとも1つを異ならせる制御手段、
として機能させ
、
前記制御手段は、更に、前記画像間の距離に応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
引用文献1には、CPUが、ジョブフローが記述されたジョブフロー設定ファイルを受信し、そのジョブフロー設定ファイルに基づくジョブフローを実行することが記載されている。また、CPUが、ジョブフローを実行する際、当該ジョブフローを実行することを他の画像形成装置に通知し、ジョブフローの実行が終了した際、当該ジョブフローの実行が終了したことを他の画像形成装置に通知することが記載されている。
【0003】
引用文献2には、複数の装置で連携して実行される複数の処理が定義されたジョブフローが記載されている。また、各処理を実行する装置の優先度を示す優先度情報と、各装置が搭載する機能を示す搭載機能情報とを用いて、ジョブフローを最適化することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-187199号公報
【文献】特開2011-166748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、機器や機能等を用いて実行可能な連携機能が設定される場合がある。
【0006】
本発明の目的は、ユーザが連携機能を簡易に設定することができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、連携機能の第1設定と前記第1設定とは異なる第2設定とで、前記連携機能に用いられる機能に紐付く画像の表示位置及び画像同士の接続の表示の中の少なくとも1つを異ならせる制御手段を有し、前記制御手段は、更に、前記画像間の距離に応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、情報処理装置である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、連携機能の第1設定と前記第1設定とは異なる第2設定とで、前記連携機能に用いられる機器に紐付く画像の表示位置及び画像同士の接続の表示の中の少なくとも1つを異ならせる制御手段を有し、前記制御手段は、更に、前記画像間の距離に応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、情報処理装置である。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記制御手段は、更に、前記実行タイミングの変更に応じて前記画像の表示位置を変更する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理装置である。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記制御手段は、前記画像同士を接続する線の長さに応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、ことを特徴とする請求項1から請求項3何れかに記載の情報処理装置である。
【0012】
請求項5に記載の発明は、前記制御手段は、前記第1設定と前記第2設定とで前記画像同士を接続する線の種類を異ならせる、ことを特徴とする請求項1から請求項4何れかに記載の情報処理装置である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、前記制御手段は、更に、線の候補の表示を制御する、ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置である。
【0014】
請求項7に記載の発明は、前記制御手段は、前記画像に接続される他の画像の候補に応じて線の候補を変更する、ことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置である。
【0015】
請求項8に記載の発明は、前記制御手段は、更に、前記画像同士を接続する線がユーザによって指定された場合、線を変更するための情報の表示を制御する、ことを特徴とする請求項4から請求項7何れかに記載の情報処理装置である。
【0016】
請求項9に記載の発明は、前記制御手段は、前記第1設定と前記第2設定とで前記画像同士の表示位置の関係を異ならせる、ことを特徴とする請求項1から請求項8何れかに記載の情報処理装置である。
【0017】
請求項10に記載の発明は、前記制御手段は、前記画像同士の角度関係を前記表示位置の関係として異ならせる、ことを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置である。
【0018】
請求項11に記載の発明は、前記制御手段は、前記画像同士を接続する線の太さに応じて、データを送信するときの通信性能を変更する、ことを特徴とする請求項1から請求項10何れかに記載の情報処理装置である。
【0019】
請求項12に記載の発明は、前記制御手段は、前記画像内の接続部分に応じて前記連携機能の設定を変更する、ことを特徴とする請求項1から請求項11何れかに記載の情報処理装置である。
【0020】
請求項13に記載の発明は、前記制御手段は、更に、前記画像に役割が紐付けられた場合、前記役割に応じて前記連携機能の設定を変更する、ことを特徴とする請求項1から請求項12何れかに記載の情報処理装置である。
【0021】
請求項14に記載の発明は、前記制御手段は、前記画像の表示位置に応じた前記役割を前記画像に紐付ける、ことを特徴とする請求項13に記載の情報処理装置である。
【0022】
請求項15に記載の発明は、前記役割が紐付けられた表示領域に前記画像が表示された場合、前記制御手段は、前記役割を前記画像に紐付ける、ことを特徴とする請求項14に記載の情報処理装置である。
【0023】
請求項16に記載の発明は、コンピュータを、連携機能の第1設定と前記第1設定とは異なる第2設定とで、前記連携機能に用いられる機能に紐付く画像の表示位置及び画像同士の接続の表示の中の少なくとも1つを異ならせる制御手段、として機能させ、前記制御手段は、更に、前記画像間の距離に応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、プログラムである。
【0024】
請求項17に記載の発明は、コンピュータを、連携機能の第1設定と前記第1設定とは異なる第2設定とで、前記連携機能に用いられる機器に紐付く画像の表示位置及び画像同士の接続の表示の中の少なくとも1つを異ならせる制御手段、として機能させ、前記制御手段は、更に、前記画像間の距離に応じて前記連携機能の実行タイミングを変更する、プログラムである。
【発明の効果】
【0025】
請求項1,2,16,17に記載の発明によれば、ユーザが連携機能を簡易に設定することができる。
【0026】
請求項1,2,3,16,17に記載の発明によれば、画像間の距離によって連携機能の実行タイミングを変更することができる。
【0027】
請求項4に記載の発明によれば、画像同士を接続する線の長さによって連携機能の実行タイミングを変更することができる。
【0028】
請求項5,6,7,8に記載の発明によれば、画像同士を接続する線の種類によって連携機能の設定を表現することができる。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、画像同士の表示位置の関係によって連携機能の設定を表現することができる。
【0030】
請求項10に記載の発明によれば、画像同士の角度関係によって連携機能の設定を表現することができる。
【0031】
請求項11に記載の発明によれば、画像同士を接続する線の太さによって通信性能を変更することができる。
【0032】
請求項12に記載の発明によれば、画像内の接続部分に応じた連携機能を設定することができる。
【0033】
請求項13に記載の発明によれば、画像に紐付けられた役割に応じた連携機能を設定することができる。
【0034】
請求項14,15に記載の発明によれば、画像の表示位置に応じて役割を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの一例を示す。
【0037】
本実施形態に係る情報処理システムは、1又は複数の端末装置と1又は複数の機器とを含む。
図1に示す例では、情報処理システムは、端末装置10と機器12A~12Tとを含む。この構成は一例に過ぎず、情報処理システムは、複数の端末装置10を含んでもよいし、他の機器を含んでもよい。以下、各機器を区別する必要がない場合には、各機器を「機器12」と称することとする。なお、機器12の概念の範疇に、端末装置10が含まれてもよい。つまり、端末装置10が機器12として扱われてもよい。
【0038】
端末装置10と各機器12は、他の装置と通信する機能を有する。その通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。例えば、端末装置10及び各機器12は、インターネット又は他のネットワーク等の通信経路を介して他の装置と通信してもよいし、直接的に他の装置と通信してもよいし、ハブとして機能する中継器を介して他の装置と通信してもよいし、いわゆるクラウド又はサーバを介して他の装置と通信してもよい。各機器12は、いわゆるIoT(Internet of Things)機器であってもよい。また、通信経路に、通信経路への不正侵入を防止するためのファイヤーウォールが設けられてもよい。
図1に示す例では、ファイヤーウォール14A~14Dが設けられている。
【0039】
情報処理装置としての端末装置10は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、スマートフォン又は携帯電話等の装置であり、他の装置と通信する機能を有する。端末装置10は、ウェアラブル端末(腕時計型端末、リストバンド型端末、眼鏡型端末、指輪型端末、コンタクトレンズ型端末、体内埋め込み型端末又はヒアラブル端末等)であってもよい。また、端末装置10は、表示装置としてフレキシブルディスプレイを有していてもよい。フレキシブルディスプレイとして、例えば、有機エレクトロルミネッセンス型のディスプレイ(フレキシブル有機ELディスプレイ)、電子ペーパー型のディスプレイ又はフレキシブル液晶ディスプレイ等が用いられる。これら以外の表示方式が採用されたフレキシブルディスプレイが用いられてもよい。フレキシブルディスプレイは、表示部分が柔軟に変形可能なディスプレイであり、例えば、曲げたり、折り畳んだり、巻いたり、捩ったり、伸ばしたりすることが可能なディスプレイである。端末装置10全体がフレキシブルディスプレイによって構成されていてもよいし、フレキシブルディスプレイとそれ以外の構成とが機能的又は物理的に分かれていてもよい。
【0040】
機器12は機能を有する装置であり、例えば、画像形成機能(スキャン機能、プリント機能、コピー機能、ファクシミリ機能等)を有する画像形成装置、PC、タブレットPC、スマートフォン、携帯電話、ロボット(人型ロボット、人以外の動物型ロボット、又は、それら以外のロボット等)、プロジェクタ、液晶ディスプレイ等の表示装置、記録装置、再生装置、カメラ等の撮像装置、冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、コーヒーメーカー、掃除機、洗濯機、空調機、照明装置、時計、監視カメラ、自動車、二輪車、航空機(例えば無人航空機(いわゆるドローン))、ゲーム機、又は、各種のセンシング機器(例えば温度センサ、湿度センサ、電圧センサ、電流センサ等)等の装置である。機器12は、ユーザに対して情報を出力する機器(例えば画像形成装置又はPC等)であってもよいし、ユーザに対して情報を出力しない機器(例えばセンシング機器)であってもよい。また、後述する連携機能を実行する複数の機器12の中のすべての機器12が、ユーザに対して情報を出力する機器であってもよいし、一部の機器12がユーザに対して情報を出力する機器であり、他の機器12がユーザに対して情報を出力しない機器であってもよいし、すべての機器12がユーザに対して情報を出力しない機器であってもよい。機器12の概念の範疇には機器全般が含まれてもよい。例えば、情報機器、映像機器、音響機器、及び、その他の機器も、機器12の概念の範疇に含まれてもよい。
【0041】
本実施形態では、一例として、端末装置10を用いて連携機能が設定される。連携機能は、1又は複数の構成を用いて実行可能な機能である。構成は、例えば、ハードウェアとしての機器12、ソフトウェア、機能又は対象である。機能は、機器12又はソフトウェアが有する機能である。対象は、ファイル(データ)又は物理的な物体等である。端末装置10も連携機能を実行する機器として用いられてもよい。連携機能に用いられるソフトウェアは、端末装置10にインストールされていてもよいし、機器12にインストールされていてもよい。なお、機器12は、他の機器12と連携していない場合、独立してユーザからの指示を受け付けて機能を実行してもよい。もちろん、ユーザからの指示を受けずに機能を実行する機器12(例えばセンシング機器)が、情報処理システムに含まれてもよい。
【0042】
例えば、機器12を利用する連携機能を示す設定情報が当該機器12に記憶され、当該機器12は当該設定情報に従って連携機能を実行する。なお、当該設定情報は、当該機器12を制御する中継器、端末装置10又はサーバ等の装置に記憶され、当該機器12は、当該中継器、当該端末装置10又は当該サーバ等の装置の制御の下、連携機能を実行してもよい。また、ソフトウェアを用いる連携機能を示す設定情報が、当該ソフトウェアがインストールされている端末装置10、機器12又はサーバ等の装置に記憶され、当該ソフトウェアは当該設定情報に従って連携機能を実行する。
【0043】
ここで、連携機能について説明する。機器12の全体、機器12の特定の部分、ソフトウェアの特定の機能、又は、複数の機能を含む集合機能等が、連携機能に用いられてもよい。例えば、機器12の部分毎に機能が割り当てられている場合、連携機能は、その部分を用いる機能であってもよい。具体例を挙げて説明すると、複数の画像形成機能を有する複合機の本体部にプリント機能が割り当てられており、複合機の読取部(例えば、原稿カバー、原稿ガラス又は自動原稿給紙装置に対応する部分)にスキャン機能が割り当てられており、複合機の後処理装置に後処理機能(例えばステープル止め機能等)が割り当てられているものとする。この場合、複合機の本体部、読取部又は後処理装置が、連携機能に用いられてもよい。また、ソフトウェアとして、RPA(Robotics Process Automation)等のようにブロック単位でまとまった集合機能が、連携機能に用いられてもよい。また、ソフトウェアが複数の機能を有している場合、連携機能は、当該複数の機能の中の一部の機能を用いる機能であってもよい。集合機能は、複数の機能によって構成されており、当該複数の機能が同時又は順次に実行されることで、当該集合機能による処理が実行される。また、連携機能は、ハードウェアのみを用いる機能であってもよいし、ソフトウェアのみを用いる機能であってもよいし、ハードウェアとソフトウェアの両方を用いる機能であってもよい。また、連携機能には、画像ファイル又は文書ファイル等のデータが用いられてもよい。
【0044】
連携機能は、互いに異なる種類の複数の機器12を連携させることで実行可能な機能であってもよいし、同一の種類の複数の機器12を連携させることで実行可能な機能であってもよい。連携機能は、連携前には利用できなかった機能であってもよい。例えば、プリント機能を有する機器12(プリンタ)と、スキャン機能を有する機器12(スキャナ)とを連携させることで、連携機能としてのコピー機能が実行可能となる。すなわち、プリント機能とスキャン機能とを連携させることで、コピー機能が実行可能となる。ソフトウェアについても同様であり、連携機能は、互いに異なる種類の複数のソフトウェアを連携させることで実行可能な機能であってもよいし、同一の種類の複数のソフトウェアを連携させることで実行可能な機能であってもよい。
【0045】
連携機能の概念の範疇には、複数の機器12を連携させることで新たな機能の実行が可能となる合体機能が含まれてもよい。例えば、複数のディスプレイを組み合わせることで、合体機能としての拡張表示機能が実現されてもよい。別の例として、テレビとレコーダとを組み合わせることで、合体機能としての録画機能が実現されてもよい。その録画機能は、例えば、テレビに表示されている画像を録画する機能である。また、複数のカメラを組み合わせることで、合体機能としての撮影領域拡張機能が実現されてもよい。この拡張機能は、例えば各カメラの撮影領域を繋ぎ合わせて撮影する機能である。また、電話と翻訳機又は翻訳ソフトとを組み合わせることで、合体機能としての翻訳通話機能(電話を介した会話が翻訳される機能)が実現されてもよい。このように、連携機能の概念の範疇には、互いに同一の種類の複数の機器12又はソフトウェアを連携させることで実現可能となる機能、及び、互いに異なる種類の複数の機器12又はソフトウェアを連携させることで実現可能となる機能が含まれてもよい。
【0046】
また、複数の機器12によってコネクテッドホーム(IoT技術を用いて、家電等の機器12同士をネットワークによって接続するシステム)が構築され、そのコネクテッドホームにて連携機能が用いられてもよい。この場合、特定のサーバを介して機器12同士が接続してもよいし、特定のサーバを介さずに機器12同士が接続してもよい。
【0047】
また、複数の機器12は、IFTTT(イフト)を用いて連携することで連携機能を実行してもよい。つまり、連携機能の内容が、ある機器12にてトリガーとなる事象が発生した場合に、他の機器12がアクション(処理)を実行するというものであってもよい。例えば、機器12としてのセンサが扉の開きを検知したことがトリガーとなって、別の機器12としての照明装置を点灯させるというアクションを実行する連携機能が実行されてもよい。また、ある機器12によるアクションが別のトリガーとなって、更に別の機器12がアクションを実行する機能も、連携機能の概念の範疇に含まれてもよい。また、複数のWebサービスを連携させる機能、及び、API(Application Programming Interface)を利用して複数のシステム又はサービス等を連携させるAPI連携が、連携機能の概念の範疇に含まれてもよい。
【0048】
また、連携機能に用いられる構成に役割が紐付けられてもよい。役割の一例は、インプット処理又はアウトプット処理である。以下、役割としてのインプット処理が紐付けられた構成を「インプット構成」と称し、役割としてのアウトプット処理が紐付けられた構成を「アウトプット構成」と称することとする。連携機能の一例は、インプット構成とアウトプット構成が連携することで実行される。
【0049】
インプット構成は、他の構成(例えば機器12又はソフトウェア)に、データをインプット(伝達)するための構成である。なお、下記の説明において、伝達は、インプットと同じ意義を有するものとする。他の構成は、インプット構成であってもよいし、アウトプット構成であってもよい。インプット処理の概念の範疇には、データのインプットのみの処理、及び、データの前処理とインプットとを含む処理等が含まれる。つまり、インプット構成は、前処理を実行し、その前処理の結果を他の構成にインプットしてもよいし、前処理を実行せずにデータを他の構成にインプットしてもよい。前処理の概念の範疇は、例えば、データの生成処理、データの収集処理、及び、データの照合処理等が含まれる。データの生成処理の概念の範疇には、あるデータからデータを抽出する処理(抽出処理)、データを加工する処理(加工処理)、複数のデータを結合することで新たなデータを生成する処理(結合処理)、及び、複数のデータを合成することで新たなデータを生成する処理(合成処理)等が含まれる。1又は複数の構成からインプットされた1又は複数のデータに対して、上記の生成処理が適用されてもよいし、1又は複数の構成によって生成された1又は複数のデータに対して、上記の生成処理が適用されてもよい。例えば、結合処理を含むインプット処理が、複数の構成に紐付けられた場合、当該複数の構成からの複数のデータが結合されてもよい。データの収集処理の概念の範疇には、データの測定及び検知等が含まれる。データの照合処理は、例えば、1又は複数の構成からインプットされた複数のデータ、又は、1又は複数の構成によって生成された複数のデータを照合する処理である。例えば、照合処理を含むインプット処理が複数の構成に紐付けられた場合、当該複数の構成からの複数のデータが照合されてもよい。インプット構成は、他のインプット構成から自身にインプットされたデータに対してインプット処理を適用してもよいし、当該他のインプット構成から自身へのデータのインプットを条件として、そのデータを用いないインプット処理を実行してもよい。インプット構成は、インプット処理として、他のインプット構成から自身にインプットされたデータを、更に別の構成にインプットしてもよい。別の例として、インプット構成は、インプット処理として、当該インプット構成に紐付けられた処理を実行し、その処理によって生成されたデータを、他の構成にインプットしてもよい。更に別の例として、インプット構成は、インプット処理として、データを収集し、その収集されたデータを他の構成にインプットしてもよい。
【0050】
アウトプット構成は、アウトプット処理を実行するための構成である。アウトプット処理は、上記の前処理(例えば、データの生成処理、収集処理、照合処理等)を含む処理であってもよい。アウトプット構成は、インプット構成から当該アウトプット構成にインプット(伝達)されたデータを用いてアウトプット処理を実行してもよい。別の例として、アウトプット構成は、インプット構成から当該アウトプット構成へのデータのインプットを条件として、そのデータを用いないアウトプット処理を実行してもよい。アウトプット構成は、当該アウトプット構成に入力されたデータ以外のデータを用いてアウトプット処理を実行してもよい。アウトプット処理は、連携機能に含まれる最終処理に相当する。
【0051】
図1に示す例では、機器12Aはサーバであり、機器12Bは監視カメラであり、機器12Cはビデオカメラであり、機器12Dは、画像形成機能を有する複合機であり、機器12EはノートPCであり、機器12Fはキャッシュレジスタであり、機器12Gは入退出ゲートであり、機器12HはTVモニタであり、機器12Kはプロジェクタであり、機器12Lは通信基地局であり、機器12Mは中継器(例えばルータ等)である。機器12A,12M及び端末装置10は、機器12Lに接続されている。機器12A~12Kは、機器12Mに接続されている。機器12Aと機器12Lとの間の通信経路にはファイヤーウォール14Aが設けられている。機器12Lと機器12Mとの間の通信経路にはファイヤーウォール14Bが設けられている。機器12Aと機器12Mとの間の通信経路にはファイヤーウォール14Cが設けられている。
【0052】
また、機器12Nは空気清浄機であり、機器12Pはオーディオ機器であり、機器12Qはレコーダであり、機器12Rは空調機であり、機器12Sはセンサであり、機器12Tは中継器(例えばルータ等)である。機器12N~12Sは、機器12Tに接続されている。また、機器12Tは機器12Mに接続されている。機器12Tと機器12Mとの間の通信経路にはファイヤーウォール14Dが設けられている。
【0053】
例えば、データ16(例えば指示情報及びファイル等)が、端末装置10と機器12との間で送受信される。
【0054】
なお、中継器は、例えば、当該中継器に接続されている他の機器12(例えば、当該他の機器12が有するハードウェア、及び、当該他の機器12にインストールされているソフトウェア)を制御してもよい。また、中継器は、インターネット等を利用することで各種の情報を取得してもよい。中継器は、サーバとして機能してもよいし、データ及びユーザ情報の管理等を行ってもよい。中継器は、いわゆるスマートスピーカ(通信機能及びスピーカ機能を有する機器)であってもよいし、通信機能を有するがスピーカ機能を有していない機器であってもよい。中継器は、屋内(例えば、部屋の床、天井、又は、テーブル等)に設置されてもよいし、屋外に設置されてもよい。中継器は、移動可能な機器(例えば自動式の機器)であってもよい。
【0055】
各機器12は、ユーザの指示に従って、又は、ユーザの指示の有無に関わらず自動的に、単独機能を実行するように構成されている。また、各機器12は、自身に設定された連携機能を実行してもよい。例えば、連携機能の内容を示す設定情報が、当該連携機能に用いられる各機器12に記憶され、各機器12は、自身に記憶されている設定情報が示す連携機能を他の機器12と連携して実行する。
【0056】
以上のように、現実空間には、1又は複数の端末装置10、及び、1又は複数の機器12が存在している。また、端末装置10及び各機器12には、1又は複数のソフトウェアがインストールされている。もちろん、ソフトウェアがインストールされていない端末装置10及び機器12が、本実施形態に係る情報処理システムに含まれてもよい。ソフトウェアは、仮想空間(例えば、ソフトウェアが格納されている記憶領域によって形成される仮想空間)内に存在している。
【0057】
以下、
図2を参照して、端末装置10の構成について詳しく説明する。
図2は、端末装置10の構成の一例を示す。
【0058】
通信部18は通信インターフェースであり、他の装置にデータを送信する機能、及び、他の装置からデータを受信する機能を有する。通信部18は、無線通信機能を有する通信インターフェースであってもよいし、有線通信機能を有する通信インターフェースであってもよい。通信部18は、例えば、1又は複数の種類の通信方式に対応しており、通信相手に適した通信方式(つまり、通信相手が対応している通信方式)に従って通信相手と通信してもよい。通信方式は、例えば、赤外線通信、可視光通信、Wi-Fi(登録商標)通信、又は、近接無線通信(例えばNFC(Near Field Communication)等)等である。近接無線通信としては、Felica(登録商標)、Bluetooth(ブルートゥース)(登録商標)、又は、RFID(Radio Frequency Identifier)等が用いられる。また、通信部18は、第5世代移動通信システム(5G)に対応してもよい。もちろん、別の方式の無線通信が近接無線通信として用いられてもよい。通信部18は、通信相手に応じて通信方式又は周波数帯域を切り替えてもよいし、周囲の環境に応じて通信方式又は周波数帯域を切り替えてもよい。周波数帯域として、例えば、2.4GHz又は5GHz等が用いられてもよい。
【0059】
UI部20はユーザインターフェース部であり、表示部と操作部を含む。表示部は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置である。表示部は、フレキシブルディスプレイであってもよい。操作部は、例えばタッチパネル又はキーボード等の入力装置である。UI部20は、表示部と操作部とを兼ねたユーザインターフェース(例えば、タッチ式のディスプレイ、又は、ディスプレイ上に電子的にキーボード等を表示する装置等を含む)であってもよい。また、UI部20は、マイク等の集音部、及び、スピーカ等の音声発生部を含んでいてもよい。この場合、音声入力によって情報が端末装置10に入力されてもよいし、音声によって情報が発せられてもよい。
【0060】
記憶部22は、ハードディスク又はメモリ(例えばSSD等)等の記憶装置である。記憶部22には、例えば、各種のデータ及び各種のプログラム(ソフトウェア)等が記憶されている。プログラムとして、例えば、OS(Operating System)、及び、各種のアプリケーションプログラム(ソフトウェア)等が記憶されている。また、記憶部22には、機器12のアドレスを示す機器アドレス情報(例えば、機器12に割り当てられたIPアドレス又はMACアドレス等)等が記憶されている。
【0061】
また、記憶部22には、単独機能管理情報、構成管理情報、及び、設定内容管理情報が記憶されている。
【0062】
単独機能管理情報は、構成としての各機器12及び各ソフトウェアが有する機能、及び、各機器12及び各ソフトウェアが出力するデータ等の出力内容を管理するための情報である。単独機能管理情報は、例えば予め作成されて記憶部22に記憶されている。
【0063】
構成管理情報は、役割が紐付けられた構成を管理するための情報である。例えば、構成管理情報においては、構成毎に、構成を識別するための構成識別情報と、当該構成に紐付けられた役割を示す役割情報と、当該役割に応じて当該構成によって実行される処理を示す情報と、当該処理が実行される条件を示す情報と、構成同士の接続関係を示す接続情報とが互いに紐付けられている。処理を示す情報には、他の構成にインプット(伝達)されるデータの内容を示す情報が含まれる。接続情報は、構成に接続されている他の構成を示す情報である。後述するように、設定部28によって、構成にインプット処理又はアウトプット処理が紐付けられ、その紐付けを示す情報が構成管理情報に登録される。
【0064】
設定内容管理情報は、設定された連携機能を管理するための情報である。例えば、機能管理情報においては、連携機能毎に、連携機能に用いられる各構成を識別するための構成識別情報の組み合わせと、当該連携機能に関する機能情報とが互いに紐付けられている。
【0065】
構成識別情報として、例えば、構成の名称、記号、又は、構成に紐付けられた画像等が用いられる。機能情報は、例えば、連携機能の名称又はID等の識別情報と、当該連携機能の内容を示す内容情報とを含む。以下では、構成に紐付けられた画像を「構成画像」と称することとする。
【0066】
構成が機器12である場合、構成識別情報は、当該機器12を識別するための情報(機器識別情報)である。構成がソフトウェアである場合、構成識別情報は、当該ソフトウェアを識別するための情報(ソフトウェア識別情報)である。構成が対象である場合、構成識別情報は、当該対象を識別するための情報(対象識別情報)である。機器12を識別するための構成識別情報は、当該機器12が有する機能を示す情報を含んでもよい。同様に、ソフトウェアを識別するための構成識別情報は、当該ソフトウェアが有する機能を示す情報を含んでもよい。
【0067】
機器識別情報は、例えば、機器12の名称、機器ID、機器12の種類を示す情報、機器12の型番号、機器12を管理するための情報(例えば資産管理情報等)、機器12が設置されている位置を示す情報(機器の位置情報)、機器12に紐付く画像(機器画像)、機器アドレス情報等である。機器画像は、例えば、機器12を表す外観画像である。外観画像は、機器12の外側(例えば機器の筐体)を表す画像であってもよいし、筐体を開けて内部が外から見える状態(例えば内部構造)を表す画像であってもよいし、梱包用のシート等によって機器12が覆われている状態を表す画像であってもよい。機器画像は、機器12をカメラ等の撮影装置によって撮影することで生成された画像(機器12の外観又は内部を表す画像等)であってもよいし、機器12を模式的に表す画像(例えばアイコン等)であってもよい。機器画像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。機器画像のデータは、記憶部22に記憶されていてもよいし、他の装置(機器12又はサーバ等)に記憶されていてもよい。
【0068】
ソフトウェア識別情報は、例えば、ソフトウェアの名称、ソフトウェアID、ソフトウェアの種類を示す情報、ソフトウェアの型番号、ソフトウェアを管理するための情報、ソフトウェアに紐付く画像(ソフトウェア画像)、等である。ソフトウェア画像は、例えば、ソフトウェアを表す画像(例えばアイコン等)である。ソフトウェア画像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。ソフトウェア画像のデータは、記憶部22に記憶されていてもよいし、他の装置(機器12又はサーバ等)に記憶されていてもよい。
【0069】
対象識別情報は、例えば、対象の名称、対象ID、対象の種類を示す情報、対象に紐付く画像(対象画像)等である。例えば、対象がファイル(データ)である場合、そのファイル(例えば画像ファイル、文書ファイル等)の名称等が、対象識別情報として用いられる。また、対象が物理的な物体(例えば商品等)である場合、その物体の名称等が、対象識別情報として用いられる。対象画像は、物理的な対象をカメラ等の撮影装置によって撮影することで生成された画像(静止画像、動画像等)であってもよいし、対象を模式的に表す画像(例えばアイコン等)であってもよい。対象画像のデータは、記憶部22に記憶されていてもよいし、他の装置(機器12又はサーバ等)に記憶されていてもよい。
【0070】
なお、単独機能管理情報、構成管理情報、及び、設定内容管理情報は、機器12又はサーバ等に記憶されていてもよい。この場合、それらの情報は端末装置10に記憶されていなくてもよい。以下では、それらの情報が端末装置10に記憶されているものとする。
【0071】
制御部24は、端末装置10の各部の動作を制御するように構成されている。制御部24は、例えば、各種のプログラム(ソフトウェア)の実行、通信部18による通信の制御、UI部20を用いた情報の通知(例えば情報の表示及び音声出力等)の制御、UI部20を用いて端末装置10に入力された情報の受け付け、記憶部22への情報の書き込み、及び、記憶部22からの情報の読み出し等を行う。また、制御部24は、表示制御部26及び設定部28を含む。
【0072】
表示制御部26は、各種の情報をUI部20の表示部に表示させるように構成されている。例えば、表示制御部26は、連携機能に用いられる構成(例えば機器12、機能、ソフトウェア又は対象等)に紐付く構成画像を表示部に表示させ、連携機能の第1設定と第1設定とは異なる第2設定とで、連携機能に用いられる構成に紐付く構成画像の表示位置及び構成画像同士の接続の表示の中の少なくとも1つを異ならせる。接続の表示は、例えば、構成画像同士を接続する線を表す画像、又は、構成画像の間に表示される情報(例えば文字列又は記号)である。また、表示制御部26は、表示部における画面上に、役割としてのインプット処理又はアウトプット処理が紐付けられた表示領域を設定(形成)し、構成画像を表示領域内に表示させてもよい。
【0073】
設定部28は、構成(例えば、機器12、機能、ソフトウェア又は対象等)に連携機能を設定するように構成されている。設定部28は、連携機能の設定内容を示す情報を設定内容管理情報に登録する。また、設定部28は、連携機能に用いられる構成に紐付く構成画像の表示位置及び構成画像同士の接続の中の少なくとも1つが変更された場合、連携機能の設定を変更するように構成されている。
【0074】
また、設定部28は、構成画像に、役割としてのインプット処理又はアウトプット処理を紐付けることで、複数の構成によって実行可能な連携機能を設定してもよい。例えば、役割が紐付けられた表示領域内に構成画像が表示された場合、設定部28は、当該構成画像に紐付けられた構成に当該役割を紐付ける。インプット処理が紐付けられた表示領域内に構成画像が表示された場合、設定部28は、当該構成画像に紐付けられた構成にインプット処理を紐付けて、当該構成をインプット構成として構成管理情報に登録する。これにより、当該構成はインプット構成として用いられる。アウトプット処理が紐付けられた表示領域内に構成画像が表示された場合、設定部28は、当該構成画像に紐付けられた構成にアウトプット処理を紐付けて、当該構成をアウトプット構成として構成管理情報に登録する。これにより、当該構成はアウトプット構成として用いられる。また、設定部28は、構成間の接続情報を構成管理情報に登録する。設定部28は、インプット構成とアウトプット構成を用いて実行可能な連携機能を設定し、当該インプット構成、当該アウトプット構成及び当該連携機能の組み合わせを設定内容管理情報に登録する。構成画像に紐付けられた役割が変更された場合、設定部28は連携機能を変更する。つまり、設定部28は、構成画像に紐付けられた役割に応じて、当該構成画像を利用して設定される連携機能を変更する。
【0075】
なお、機器12に設定部28が設けられて、設定部28による処理が当該機器12によって行われてもよい。この場合、端末装置10に設定部28が設けられていなくてもよい。以下では、端末装置10に設定部28が設けられているものとする。
【0076】
以下、
図3を参照して、単独機能管理情報について詳しく説明する。
図3は、単独機能管理情報としての単独機能管理テーブルの一例を示す。
【0077】
図3に示されている単独機能管理テーブルにおいては、一例として、機器12又はソフトウェアを識別するための構成識別情報と、当該機器12又は当該ソフトウェアが有する単独機能を示す単独機能情報と、当該機器12又は当該ソフトウェアが出力する内容(例えばデータ又は物体等)を示す情報とが互いに対応付けられている。単独機能管理テーブルは予め作成されて記憶部22に記憶される。
【0078】
単独機能管理テーブルに登録されている機器12は、情報処理システムに含まれる機器12である。情報処理システムに新たな機器12が追加された場合、当該機器12が有する単独機能及び出力内容が単独機能管理テーブルに登録されてもよい。また、単独機能管理テーブルに登録されているソフトウェアは、端末装置10又は機器12にインストールされているソフトウェアである。端末装置10又は機器12に新たなソフトウェアがインストールされた場合、当該ソフトウェアが有する単独機能及び出力内容が単独機能管理テーブルに登録されてもよい。例えば、端末装置10及び各機器12の間で情報を送受信することで、単独機能管理テーブルが更新される。単独機能管理テーブルに登録されている情報が、端末装置10及び各機器12によって共有されてもよい。
【0079】
以下、単独機能管理テーブルに登録されている内容について詳しく説明する。
【0080】
機器12としてのセンサAは、例えば、温度検知機能、湿度検知機能及び圧力検知機能等の検知機能を有し、出力内容として、検知結果(例えば、温度データ、湿度データ、圧力データ等のデータ)を出力する。
【0081】
機器12としての複合機Bは、例えば、スキャン機能、プリント機能及びコピー機能等の画像形成機能を有し、出力内容として、画像データ、印刷物等を出力する。
【0082】
機器12としてのロボットCは、例えば、運搬機能、撮影機能、会話機能及び検索機能等を有し、出力内容として、画像データ、音声データ等を出力する。
【0083】
ソフトウェアとしてのアプリケーション1は、例えば統計機能等を有し、出力内容として統計データ等を出力する。
【0084】
ソフトウェアとしてのアプリケーション2は、例えば文書作成機能等を有し、出力内容として文書データ等を出力する。
【0085】
ソフトウェアとしてのアプリケーション3は、例えば画像処理機能等を有し、出力内容として画像データ等を出力する。
【0086】
上記の機器12及びソフトウェアは一例に過ぎず、他の機器12及びソフトウェアが単独機能管理テーブルに登録されていてもよい。また、機器12の各部分に割り当てられている単独機能が単独機能管理テーブルに登録されてもよい。例えば、複合機Bの本体部B1にプリント機能が割り当てられている場合、本体部B1を示す情報とプリント機能を示す情報とが対応付けられて単独機能管理テーブルに登録される。また、対象としてのファイル(データ)に紐付くソフトウェアが単独機能管理テーブルに登録されてもよい。
【0087】
上記の単独機能管理テーブルを参照することで、機器12及びソフトウェアのそれぞれが有する単独機能及び出力内容が特定される。
【0088】
以下、
図4を参照して、連携機能の設定処理について説明する。
【0089】
図4には、連携機能を設定するための画面の一例が示されている。例えば、連携機能を設定するためのソフトウェアが起動した場合、又は、端末装置10が、連携機能を設定するためのWebサイトにアクセスした場合に、表示制御部26は、連携機能を設定するための画面30をUI部20の表示部に表示させる。なお、当該ソフトウェアは、端末装置10にインストールされていてもよいし、端末装置10以外の装置にインストールされていてもよい。
【0090】
表示制御部26は、役割が紐付けられた表示領域を画面30内に設定(形成)する。具体的には、表示制御部26は、1又は複数のインプット表示領域と1又は複数のアウトプット表示領域とを画面30内に設定する。インプット表示領域は、役割としてのインプット処理が紐付けられた表示領域である。アウトプット表示領域は、役割としてのアウトプット処理が紐付けられた表示領域である。
【0091】
図4に示す例では、インプット表示領域として、第1インプット表示領域32、第2インプット表示領域34、及び、第3インプット表示領域36が、その順番に並んで配置されている。また、第3インプット表示領域36の隣に(第2インプット表示領域34の反対側に)、アウトプット表示領域38が配置されている。なお、1つのインプット表示領域のみが設定されてもよいし、4つ以上のインプット表示領域が設定されてもよいし、複数のアウトプット表示領域が設定されてもよい。また、ユーザが、インプット表示領域及びアウトプット表示領域の数を指定してもよい。表示制御部26は、ユーザによって指定された数のインプット表示領域とアウトプット表示領域を画面30内に設定する。
【0092】
第1インプット表示領域32、第2インプット表示領域34、又は、第3インプット表示領域36内に構成画像が表示された場合、設定部28は、当該構成画像に紐付けられた構成に、役割としてのインプット処理と当該インプット処理が実行されるためのインプット条件とを紐付けて、当該構成をインプット構成として構成管理情報に登録する。具体的には、第1インプット表示領域32内に構成画像が表示された場合、設定部28は、当該構成画像に紐付けられた構成に、第1インプット処理と第1インプット条件を紐付けて、当該構成を第1インプット構成として構成管理情報に登録する。同様に、第2インプット表示領域34内に構成画像が表示された場合、設定部28は、当該構成画像に紐付けられた構成に、第2インプット処理と第2インプット条件を紐付けて、当該構成を第2インプット構成として構成管理情報に登録する。同様に、第3インプット表示領域36内に構成画像が表示された場合、設定部28は、当該構成画像に紐付けられた構成に、第3インプット処理と第3インプット条件を紐付けて、当該構成を第3インプット構成として構成管理情報に登録する。各インプット処理の具体的な内容は、ユーザによって指定される。
【0093】
例えば、ユーザが画面30上でインプット構成に紐付く構成画像を指定した場合、表示制御部26は、単独機能管理テーブルにおいて、当該構成画像に紐付く構成が有する1又は複数の機能を特定し、当該1又は複数の機能を示す情報(機能の一覧)を画面30に表示させる。ユーザは、当該機能の一覧の中から、当該構成に実行させる機能(連携機能に用いられる機能)をインプット処理として指定する。また、ユーザは、当該インプット処理が実行されるためのインプット条件を指定する。例えば、各構成にインプット条件の候補が紐付けられており、その紐付けを示す情報が単独機能管理テーブルに予め登録されている。表示制御部26は、ユーザによって指定された構成に紐付けられたインプット条件の候補の一覧を画面30に表示させる。ユーザは、当該候補の一覧の中からインプット条件を指定する。設定部28は、当該機能(インプット処理)を連携機能に用いられる機能として当該構成に設定し、当該インプット条件を当該構成に設定し、これらの設定内容を設定内容管理情報に登録する。
【0094】
また、アウトプット表示領域38内に構成画像が表示された場合、設定部28は、当該構成画像に紐付けられた構成に、役割としてのアウトプット処理と当該アウトプット処理が実行されるためのアウトプット条件とを紐付け、当該構成をアウトプット構成として構成管理情報に登録する。アウトプット処理の具体的な内容は、ユーザによって指定される。
【0095】
例えば、ユーザが画面30上でアウトプット構成に紐付く構成画像を指定した場合、表示制御部26は、単独機能管理テーブルにおいて、当該構成画像に紐付く構成が有する1又は複数の機能を特定し、当該1又は複数の機能を示す情報(機能の一覧)を画面30に表示させる。ユーザは、当該機能の一覧の中から、当該構成に実行させる機能(連携機能に用いられる機能)をアウトプット処理として指定する。また、ユーザは、当該アウトプット処理が実行されるためのアウトプット条件を指定する。例えば、各構成にアウトプット条件の候補が紐付けられており、その紐付けを示す情報が単独機能管理テーブルに予め登録されている。表示制御部26は、ユーザによって指定された構成に紐付けられたアウトプット条件の候補の一覧を画面30に表示させる。ユーザは、当該候補の一覧の中からアウトプット条件を指定する。設定部28は、当該機能(アウトプット処理)を連携機能に用いられる機能として当該構成に設定し、当該アウトプット条件を当該構成に設定し、これらの設定内容を設定内容管理情報に登録する。
【0096】
各構成は、ユーザの操作によって接続される。つまり、データのインプット先(伝達先)が、ユーザによって指定される。例えば、ユーザによって構成画像同士を繋げる操作が行われた場合、データのインプット先が指定される。具体的には、第1インプット構成に紐付く構成画像と第2インプット構成に紐付く構成画像とを繋げる操作がユーザによって行われた場合、設定部28は、第1インプット構成と第2インプット構成とを接続し、その接続関係を示す接続情報を、第1インプット構成と第2インプット構成のそれぞれに紐付けて構成管理情報に登録する。第1インプット構成に紐付けられた接続情報には、接続相手としての第2インプット構成を示す構成識別情報が含まれる。第2インプット構成に紐付けられた接続情報には、接続相手としての第1インプット構成を示す構成識別情報が含まれる。他の構成についても同様である。接続情報を参照することで、構成同士の接続関係が特定される。
【0097】
連携機能の実行時においては、第1インプット構成は、第1インプット構成に紐付けられた第1インプット条件が発生した場合に、第1インプット処理を実行することで、第2インプット構成以降の構成にデータをインプット(伝達)する。例えば、第1インプット構成に第2インプット構成が接続されている場合、第1インプット構成は、第2インプット構成にデータをインプットする。第2インプット構成は、第2インプット構成に紐付けられた第2インプット条件が発生した場合に、第2インプット処理を実行することで、第3インプット構成以降の構成にデータをインプットする。例えば、第2インプット構成に第3インプット構成が接続されている場合、第2インプット構成は、第3インプット構成にデータをインプットする。第3インプット構成は、第3インプット構成に紐付けられた第3インプット条件が発生した場合に、第3インプット処理を実行することで、第3インプット構成に接続されているアウトプット構成にデータをインプットする。アウトプット構成は、アウトプット構成に紐付けられたアウトプット条件が発生した場合に、アウトプット処理を実行する。インプット(伝達)されるデータは、処理によって生成されたデータ、処理に用いられたデータ、又は、収集されたデータ等である。
【0098】
このように、連携機能の実行時においては、データは、第1インプット構成からアウトプット構成にかけて伝達される。また、第1インプット構成に、第2インプット構成以降の複数のインプット構成が接続された場合、当該第1インプット構成から当該複数のインプット構成にデータがインプット(伝達)される。第1インプット構成以外のインプット構成についても同様である。
【0099】
また、ユーザによって各構成が接続されることで、当該各構成が、共に連携機能を実行する構成として指定され、設定部28は、当該各構成を、連携機能に用いられる構成として設定内容管理情報に登録する。
【0100】
以下、具体例を挙げて説明する。第1インプット表示領域32内には、ユーザの操作によって、構成画像の一例としての機器画像40が表示されている。機器画像40は、機器12としてのセンサAに紐付く画像である。設定部28は、センサAに第1インプット処理と第1インプット条件とを紐付けて、センサAを第1インプット構成として構成管理情報に登録する。これにより、センサAは第1インプット構成として用いられる。センサAに紐付けられる第1インプット処理及び第1インプット条件は、上述したように、ユーザによって指定される。例えば、表示制御部26は、単独機能管理テーブルを参照することで、センサAが有する1又は複数の機能を特定し、当該1又は複数の機能を示す情報(機能の一覧)を画面30に表示させる。ユーザは、当該機能の一覧の中から、センサAに実行させる機能を第1インプット処理として指定する。また、表示制御部26は、センサAに紐付けられているインプット条件の候補の一覧を画面30に表示させる。ユーザは、当該候補の一覧から第1インプット条件を指定する。設定部28は、このようにしてユーザによって指定された第1インプット処理と第1インプット条件をセンサAに紐付ける。後述する他の構成についても同様である。
【0101】
第2インプット表示領域34内には、ユーザの操作によって、構成画像の一例としてのソフトウェア画像42,44が表示されている。ソフトウェア画像42は、ソフトウェアとしてのアプリケーション1に紐付く画像である。ソフトウェア画像44は、ソフトウェアとしてのアプリケーション2に紐付く画像である。設定部28は、アプリケーション1に第2インプット処理と第2インプット条件とを紐付けて、アプリケーション1を第2インプット構成として構成管理情報に登録する。同様に、設定部28は、アプリケーション2に第2インプット処理と第2インプット条件とを紐付けて、アプリケーション2を第2インプット構成として構成管理情報に登録する。これにより、アプリケーション1,2は第2インプット構成として用いられる。
【0102】
第3インプット表示領域36内には、ユーザの操作によって、構成画像の一例としてのソフトウェア画像46と機器画像48が表示されている。ソフトウェア画像46は、ソフトウェアとしてのアプリケーション3に紐付く画像である。機器画像48は、機器12としてのロボットCに紐付く画像である。設定部28は、アプリケーション3に、第3インプット処理と第3インプット条件とを紐付けて、アプリケーション3を第3インプット構成として構成管理情報に登録する。同様に、設定部28は、ロボットCに、第3インプット処理と第3インプット条件とを紐付けて、ロボットCを第3インプット構成として構成管理情報に登録する。これにより、アプリケーション3とロボットCは第3インプット構成として用いられる。
【0103】
アウトプット表示領域38内には、ユーザの操作によって、構成画像の一例としてのソフトウェア画像50,52と機器画像54が表示されている。ソフトウェア画像50は、ソフトウェアとしてのアプリケーション4に紐付けられた画像である。ソフトウェア画像52は、ソフトウェアとしてのアプリケーション5に紐付けられた画像である。機器画像54は、機器12としての複合機Bに紐付けられた画像である。設定部28は、アプリケーション4,5と複合機Bのそれぞれにアウトプット処理を紐付けて、アプリケーション4,5と複合機Bをアウトプット機器として構成管理情報に登録する。これにより、アプリケーション4,5と複合機Bはアウトプット構成として用いられる。
【0104】
上記の各ソフトウェア画像と各機器画像は、ユーザの操作によって、各表示領域内に配置される。また、上述したように、各構成が実行すべきインプット処理及びアウトプット処理は、ユーザによって指定される。
【0105】
また、各構成画像を繋げる操作によって、各構成が接続され、データのインプット先(伝達先)が指定される。
図4に示す例では、矢印画像によって構成画像同士が接続されている。
【0106】
例えば、ユーザがUI部20を操作して機器画像40とソフトウェア画像42とを互いに繋げる操作を行った場合、表示制御部26は、機器画像40とソフトウェア画像42とを互いに接続する矢印画像56を画面30に表示させる。これにより、設定部28は、センサAとアプリケーション1とを互いに接続し、その接続関係を示す接続情報をセンサA及びアプリケーション1のそれぞれに紐付けて構成管理情報に登録する。設定部28は、センサAに、データのインプット先(伝達先)の構成として、アプリケーション1を接続する。また、設定部28は、アプリケーション1に、アプリケーション1にデータをインプット(伝達)する構成として、センサAを接続する。センサAに紐付けられた接続情報には、接続相手の構成であり、データのインプット先(伝達先)の構成であるアプリケーション1を示すソフトウェア識別情報が含まれる。アプリケーション1に紐付けられた接続情報には、接続相手の構成であり、アプリケーション1にデータをインプット(伝達)する構成であるセンサAを示す機器識別情報が含まれる。センサAに紐付けられた接続情報を参照することで、データのインプット先がアプリケーション1であることが特定される。アプリケーション1に紐付けられた接続情報を参照することで、アプリケーション1にデータをインプットする構成がセンサAであることが特定される。連携機能の実行時には、矢印画像56が指し示す方向にデータがインプット(伝達)される。つまり、センサAからアプリケーション1へデータがインプット(伝達)される。
【0107】
また、機器画像40とソフトウェア画像44とが矢印画像58によって接続されており、これによって、センサAには、アプリケーション1の他に、データのインプット先の構成としてのアプリケーション2が接続されている。従って、センサAに紐付けられた接続情報には、データのインプット先の構成であるアプリケーション2を示すソフトウェア識別情報が含まれる。
【0108】
また、ソフトウェア画像42とソフトウェア画像46とが矢印画像60によって接続されており、これによって、アプリケーション1には、データのインプット先の構成としてのアプリケーション3が接続されている。従って、アプリケーション1に紐付けられた接続情報には、アプリケーション1にデータをインプットする構成であるセンサAを示す機器識別情報と、データのインプット先の構成であるアプリケーション3を示すソフトウェア識別情報とが含まれる。
【0109】
また、ソフトウェア画像44とソフトウェア画像46とが矢印画像62によって接続されており、ソフトウェア画像44と機器画像48とが矢印画像64によって接続されている。これによって、アプリケーション2には、データのインプット先の構成としてのアプリケーション3及びロボットCが接続されている。従って、アプリケーション2に紐付けられた接続情報には、アプリケーション2にデータをインプットする構成であるセンサAを示す機器識別情報と、データのインプット先の構成であるアプリケーション3を示すソフトウェア識別情報と、データのインプット先の構成であるロボットCを示す機器識別情報とが含まれる。
【0110】
また、ソフトウェア画像46とソフトウェア画像50とが矢印画像66によって接続されており、ソフトウェア画像46とソフトウェア画像52とが矢印画像68によって接続されており、ソフトウェア画像46と機器画像54とが矢印画像70によって接続されている。これによって、アプリケーション3には、データのインプット先の構成としてアプリケーション4、アプリケーション5及び複合機Bが接続されている。従って、アプリケーション3に紐付けられた接続情報には、アプリケーション3にデータをインプットする構成であるアプリケーション1,2のそれぞれを示すソフトウェア識別情報と、データのインプット先の構成であるアプリケーション4,5のそれぞれを示すソフトウェア識別情報と、データのインプット先の構成である複合機Bを示す機器識別情報とが含まれる。また、アプリケーション4に紐付けられた接続情報には、アプリケーション4にデータをインプットする構成であるアプリケーション3を示すソフトウェア識別情報が含まれる。アプリケーション5及び複合機Bのそれぞれの接続情報にも、データをインプットする構成であるアプリケーション3を示すソフトウェア識別情報が含まれる。
【0111】
他の構成についても同様である。例えば、機器画像48と機器画像54とが矢印画像72によって接続されており、これによって、ロボットCには、データのインプット先の構成として複合機Bが接続されている。
【0112】
ユーザの操作によって、少なくとも1つのインプット表示領域内とアウトプット表示領域内とに構成画像が配置され、更に、構成画像同士が矢印画像によって接続され、連携機能の設定指示がユーザによって与えられた場合、設定部28は、各構成に役割を紐付けて構成管理情報に登録する。また、設定部28は、互いに接続された各構成画像に紐付く各構成と、当該複数の構成によって実行されるべき機能として指定された連携機能との組み合わせを、設定内容管理情報に登録する。
【0113】
図4に示す例では、設定部28は、センサA及びアプリケーション1,3,4と、センサA及びアプリケーション1,3,4によって実行されるべき機能として指定された連携機能との組み合わせを機能管理情報に登録する。その登録内容には、センサA及びアプリケーション1,3,4のそれぞれによって実行される処理(インプット処理とアウトプット処理)を示す情報も含まれる。なお、アプリケーション2からアプリケーション3にデータがインプット(伝達)される場合、センサA及びアプリケーション1,2,3,4が、連携機能に用いられる1つのグループとして登録されてもよい。他の構成についても同様である。つまり、センサA及びアプリケーション1,3,5の組み合わせ、センサA、アプリケーション1,3及び複合機Bの組み合わせ、センサA及びアプリケーション2,3,4の組み合わせ、センサA及びアプリケーション2,3,5の組み合わせ、センサA、アプリケーション2,3及び複合機Bの組み合わせ、センサA、アプリケーション2、ロボットC及び複合機Bの組み合わせが、それぞれの組み合わせによって実行されるべき連携機能と共に、機能管理情報に登録される。
【0114】
以下、連携機能の実行時における処理の流れについて説明する。
【0115】
例えば、登録されている連携機能の実行がアクティブ(オン)に設定されている場合において、条件が発生した場合、当該連携機能が実行される。連携機能の実行がオフに設定されている場合、条件が発生しても当該連携機能は実行されない。実行のオン又はオフは、例えば、ユーザによって設定される。もちろん、オン及びオフが設定されずに、条件が発生した場合に、連携機能が実行されてもよい。
【0116】
例えば、連携機能の実行がアクティブ(オン)に設定されている場合において、センサAに紐付けられた第1インプット条件が発生した場合、第1インプット構成としてのセンサAは、センサAに紐付けられた第1インプット処理を実行する。センサAには、第2インプット構成としてのアプリケーション1,2が接続されている。従って、センサAは、データ(例えば、センサAによって検知されたデータ等)を、アプリケーション1,2にインプット(伝達)する。このように、インプット構成に紐付く構成画像に複数の構成画像が繋げられた場合、それは、複数の構成にデータをインプット(伝達)することを意味する。以下の説明においても同様である。
【0117】
アプリケーション1に紐付けられた第2インプット条件が発生した場合、第2インプット構成としてのアプリケーション1は、アプリケーション1に紐付けられた第2インプット処理を実行する。例えば、当該第2インプット条件は、センサAからアプリケーション1へのデータのインプットである。アプリケーション1には、第3インプット構成としてのアプリケーション3が接続されている。従って、アプリケーション1は、データ(例えば、アプリケーション1による処理によって生成されたデータ、当該処理に用いられたデータ、又は、アプリケーション2が収集したデータ等)を、アプリケーション3にインプット(伝達)する。
【0118】
アプリケーション2に紐付けられた第2インプット条件が発生した場合、第2インプット構成としてのアプリケーション2は、アプリケーション2に紐付けられた第2インプット処理を実行する。例えば、当該第2インプット条件は、センサAからアプリケーション2へのデータのインプットである。アプリケーション2には、第3インプット構成としてのアプリケーション3とロボットCが接続されている。従って、アプリケーション2は、データ(例えば、アプリケーション2による処理によって生成されたデータ、当該処理に用いられたデータ、又は、アプリケーション2が収集したデータ等)を、アプリケーション3とロボットCにインプット(伝達)する。
【0119】
アプリケーション3に紐付けられた第3インプット条件が発生した場合、第3インプット構成としてのアプリケーション3は、アプリケーション3に紐付けられた第3インプット処理を実行する。例えば、当該第3インプット条件は、アプリケーション1,2の中の少なくとも一方からアプリケーション3へのデータのインプットである。アプリケーション3には、アウトプット構成としてのアプリケーション4,5及び複合機Bが接続されている。従って、アプリケーション3は、データ(例えば、アプリケーション3による処理によって生成されたデータ、当該処理に用いられたデータ、又は、アプリケーション3が収集したデータ等)を、アプリケーション4,5及び複合機Bにインプット(伝達)する。
【0120】
ロボットCに紐付けられた第3インプット条件が発生した場合、第3インプット構成としてのロボットCは、ロボットCに紐付けられた第3インプット処理を実行する。例えば、当該第3インプット条件は、アプリケーション2からロボットCへのデータのインプットである。ロボットCには、アウトプット構成としての複合機Bが接続されている。従って、ロボットCは、データ(例えば、ロボットCによる処理によって生成されたデータ、当該処理に用いられたデータ、又は、ロボットCが収集したデータ等)を、複合機Bにインプット(伝達)する。
【0121】
アプリケーション4に紐付けられたアウトプット条件が発生した場合、アウトプット構成としてのアプリケーション4は、アプリケーション4に紐付けられたアウトプット処理を実行する。例えば、当該アウトプット条件は、アプリケーション3からアプリケーション4へのデータのインプットである。アプリケーション4によって、最終的なアウトプット処理が実行される。これにより、センサA及びアプリケーション1,3,4を用いた連携機能、センサA及びアプリケーション2,3,4を用いた連携機能、又は、センサA及びアプリケーション1,2,3,4を用いた連携機能が完了する。これら連携処理は、データのインプット(伝達)先によって変わる。
【0122】
アプリケーション5に紐付けられたアウトプット条件が発生した場合、アウトプット構成としてのアプリケーション5は、アプリケーション5に紐付けられたアウトプット処理を実行する。例えば、当該アウトプット条件は、アプリケーション3からアプリケーション5へのデータのインプットである。アプリケーション5によって、最終的なアウトプット処理が実行される。これにより、センサA及びアプリケーション1,3,5を用いた連携機能、センサA及びアプリケーション2,3,5を用いた連携機能、又は、センサA及びアプリケーション1,2,3,5を用いた連携機能が完了する。これらの連携処理は、データのインプット(伝達)先によって変わる。
【0123】
複合機Bに紐付けられたアウトプット条件が発生した場合、アウトプット構成としての複合機Bは、複合機Bに紐付けられたアウトプット処理を実行する。例えば、当該アウトプット条件は、アプリケーション3及びロボットCの中の少なくとも一方から複合機Bへのデータのインプットである。複合機Bによって、最終的なアウトプット処理が実行される。これにより、センサA、アプリケーション1,3及び複合機Bを用いた連携機能、センサA、アプリケーション2,3及び複合機Bを用いた連携機能、センサA、アプリケーション1,2,3及び複合機Bを用いた連携機能、センサA、アプリケーション2、ロボットC及び複合機Bを用いた連携機能、センサA、アプリケーション1,2,3、ロボットC及び複合機Bを用いた連携機能が完了する。
【0124】
なお、
図4に示す例では、全インプット表示領域に構成画像が表示されているが、一部のインプット表示領域のみに構成画像が表示されてもよい。例えば、第1インプット表示領域32内とアウトプット表示領域38内にそれぞれ構成画像が表示され、両構成画像が繋げられた場合、設定部28は、第1インプット構成とアウトプット構成とを互いに接続する。この場合、第1インプット構成とアウトプット構成とによって連携機能が実行される。また、一部のインプット表示領域内に構成画像が表示されなくてもよい。例えば、第1インプット表示領域32内、第3インプット表示領域36内、及び、アウトプット表示領域38内のそれぞれに構成画像が表示され、第2インプット表示領域34内に構成画像が表示されなくてもよい。第1インプット構成が第3インプット構成に接続された場合、第1インプット構成から第3インプット構成にデータがインプットされる。
【0125】
以下、
図5を参照して、構成管理情報の一例としての構成管理テーブルについて説明する。この構成管理テーブルの内容には、
図4に示されている各構成の接続関係が反映されている。
【0126】
構成管理テーブルにおいては、一例として、IDと、構成を識別するための構成識別情報と、当該構成に紐付けられた役割を示す情報と、当該構成に紐付けられた処理の内容を示す情報と、当該処理が実行されるための条件を示す情報と、当該構成に接続された他の構成を示す接続情報(接続関係を示す情報)とが互いに紐付けられている。
【0127】
例えば、センサAには、役割としての第1インプット処理が紐付けられている。その第1インプット処理の具体的な内容は、センサAによって検知されたデータを他の構成にインプット(伝達)することである。インプット条件は、センサAによる検知である。センサAには、データのインプット先の構成としてアプリケーション1,2が接続されている。例えば、センサAが温度等を検知した場合、センサAは、検知されたデータをアプリケーション1,2にインプットする。他の構成についても、センサAと同様に設定内容が機器管理テーブルに登録されている。
【0128】
各構成の具体的な処理内容(インプット処理、アウトプット処理)及び条件(インプット条件、アウトプット条件)は、ユーザによって指定される。例えば、構成毎に具体的な処理内容の1又は複数の候補が予め定められており、ユーザは、当該1又は複数の候補の中から具体的な処理内容を指定する。具体的には、ユーザが画面30上で構成画像を指定した場合、表示制御部26は、当該構成画像に紐付く構成によって実行可能な処理内容の1又は複数の候補を示す情報を画面30に表示させ、ユーザは、その画面30上で、当該1又は複数の候補の中から当該構成の具体的な処理内容を指定する。インプット条件又はアウトプット条件についても同様である。また、表示制御部26は、単独機能管理テーブルを参照することで、ユーザによって指定された構成に対応付けられている1又は複数の単独機能を特定し、当該1又は複数の単独機能を示す情報を、当該構成によって実行可能な具体的な処理内容を示す情報として画面30に表示させてもよい。ユーザは、当該1又は複数の単独機能の中から当該構成の具体的な処理内容を指定する。このようにして指定された具体的な処理内容及び条件が、構成に紐付けられて構成管理テーブルに登録される。
【0129】
本実施形態では、設定部28は、構成画像同士を接続するための接続線(例えば矢印画像)の種類に応じて、連携機能の設定内容を変更する。例えば、設定部28は、接続線の種類に応じて、他の構成にインプット(伝達)されるデータの種類を変更してもよいし、連携機能の実行タイミングを変更してもよいし、データの送信速度を変更してもよい。接続線の種類は、例えば、色、太さ、長さ、狭義の意味の線種(実線、破線、一点鎖線、曲線、折れ線等)によって定められる。接続線の種類を変更することで、連携機能の設定内容を変更することができる。例えば、接続線の色は、他の構成にインプットされるデータの種類を示しており、接続線の太さは、データを送信(インプット)するときの通信性能を示しており、接続線の長さは、構成に割り当てられている処理の実行タイミング(例えば、構成がデータを受けてから当該構成に割り当てられている処理を実行するまでの時間)を示している。
【0130】
なお、データの種類の概念の範疇には、例えば、温度、湿度及び圧力等の物理的な値、データ形式、及び、データ収集期間等が含まれる。例えば、温度データと湿度データは互いに異なる種類のデータである。また、画像データと音声データは互いに異なる種類のデータである。また、ある期間(例えば1月)に収集された温度データと、別の期間(例えば2月)に収集された温度データとは互いに異なるデータである。
【0131】
以下、
図4を参照して、接続線の種類について詳しく説明する。例えば、接続線としての矢印画像56は青色を有し、矢印画像58は赤色を有している。なお、説明の便宜上、矢印画像58は破線で表現されているが、矢印画像58は実線であってもよい。
図3に示されているように、センサAは、温度検知機能及び湿度検知機能等の検知機能を有し、検知された温度データ及び湿度データ等を出力する。例えば、湿度データの出力には青色の接続線が対応付けられており、温度データの出力には赤色の接続線が対応付けられている。矢印画像56は青色を有しているため、矢印画像56は、湿度データの出力を表現している。また、矢印画像58は赤色を有しているため、矢印画像58は、温度データの出力を表現している。従って、センサAからアプリケーション1には、センサAによって検知された湿度データがインプット(伝達)され、センサAからアプリケーション2には、センサAによって検知された温度データがインプット(伝達)される。設定部28は、センサAからアプリケーション1にインプット(伝達)されるデータが湿度データであることを示す情報を設定内容管理情報に登録し、センサAからアプリケーション2にインプット(伝達)されるデータが温度データであることを示す情報を設定内容管理情報に登録する。連携機能の実行時には、センサAは、設定内容管理情報の登録内容に従って、湿度データをアプリケーション1にインプットし、温度データをアプリケーション2にインプットする。他の接続線についても同様である。ユーザは、各矢印画像の色を変更することで、他の構成にインプットされるデータを簡易に変更することができる。
【0132】
また、接続線の太さが、データを送信(インプット)するときの通信性能を表してもよい。例えば、接続線の太さが、通信速度又は通信の順番等を表しており、接続線が太いほど、通信速度が速い、又は、通信の順番が上位である。例えば、矢印画像62,68,70を比べてみると、それらの中で矢印画像62が表す線が最も太く、矢印画像70が表す線が2番目に太く、矢印画像68が表す線が3番目に太い。この場合、アプリケーション2,3間、アプリケーション3,5間、及び、アプリケーション3と複合機Bとの間の中で、アプリケーション2,3間に、最も通信速度が速い通信回線が用いられる。また、アプリケーション3と複合機Bとの間に、2番目に通信速度が速い通信経路が用いられ、アプリケーション3,5間に、3番目に通信速度が速い通信経路が用いられる。設定部28は、各矢印画像の太さに対応した通信性能を示す情報を設定内容管理情報に登録する。連携機能の実行時には、アプリケーション2は、矢印画像62の太さに対応した通信速度でデータをアプリケーション3にインプットする。他の構成についても同様である。ユーザは、各矢印画像の太さを変更することで、各構成間に構築される通信の性能を簡易に変更することができる。
【0133】
また、接続線の長さが、処理の実行タイミングを示す情報を表してもよい。例えば、接続線の長さが長いほど、構成がデータを受けてから処理を実行するまでの時間が長くなる。つまり、接続されている構成画像間の距離が長くなるほど、処理を実行するまでの時間が長くなる。具体例を挙げて説明する。矢印画像56の長さは、矢印画像58の長さよりも長い。この場合、アプリケーション1がセンサAから湿度データを受けた時点から自身に割り当てられた処理を実行するまでの時間の長さは、アプリケーション2がセンサAから温度データを受けた時点から自身に割り当てられた処理を実行するまでの時間の長さよりも長い。仮に、センサAからアプリケーション1,2にデータが同時にインプットされた場合、アプリケーション2は、アプリケーション1よりも早く処理を実行する。設定部28は、各矢印画像の長さ(構成画像間の長さ)に対応した実行タイミングを示す情報を設定内容管理情報に登録する。連携機能の実行時には、各構成は、自身に接続された矢印画像の長さに応じた実行タイミングに従って処理を実行する。ユーザは、各矢印画像の長さを変更することで、各構成による処理の実行タイミングを変更することができる。例えば、ユーザが、構成画像の表示位置を変えることで、当該構成画像に接続された矢印画像の長さが変更され、これによって、当該構成による処理の実行タイミングが変更される。
【0134】
上記のように、各構成を接続する接続線(例えば矢印画像)の種類に応じて連携機能の設定内容を変更することができる。つまり、接続線の種類を変更することで、連携機能の設定内容を変更することができる。表示制御部26は、連携機能の第1設定内容(ある種類の接続線を用いて構成画像同士を接続することで設定された連携機能の内容)と、第2設定内容(別の種類の接続線を用いて構成画像同士を接続することで設定された連携機能の内容)とで、構成画像同士の接続の表示(例えば矢印画像の表示)を異ならせている。
【0135】
表示制御部26は、各構成による処理の実行タイミングを示す情報を画面30に表示させてもよい。例えば
図6に示すように、表示制御部26は、各構成画像に紐付けてタイミング情報(例えば「0:00」、「0:50」等)を画面30に表示させる。例えば、制御部24は、第1インプット構成であるセンサAによって処理が実行されたタイミング(例えばデータを検知したタイミング)を基準とし、センサAに紐付く機器画像40と各構成画像との間の距離に基づいて各構成による処理の実行タイミングを演算する。その距離が長くなるほど、実行タイミングは遅くなる。具体例を挙げて説明すると、制御部24は、機器画像40とソフトウェア画像44との間の距離に応じた実行タイミングを演算し、表示制御部26は、その実行タイミングを示す情報(例えば「0:50」)をソフトウェア画像44に紐付けて画面30に表示させる。この情報は、アプリケーション2は、センサAが処理を実行した時点から50秒後にアプリケーション2に紐付けられた処理を実行することを示している。
【0136】
別の例として、制御部24は、接続線(矢印画像)の長さに基づいて各構成による処理の実行タイミングを演算してもよい。その長さが長くなるほど、実行タイミングは遅くなる。具体例を挙げて説明すると、制御部24は、機器画像40とソフトウェア画像44とを接続する矢印画像58の長さに応じた実行タイミングを演算する。制御部24は、後段に配置されている構成については、当該構成に至るまでに辿った1又は複数の接続線(矢印画像)の長さの合計に基づいて当該構成による処理の実行タイミングを演算する。具体例を挙げて説明すると、制御部24は、矢印画像56,60,66の長さの合計に応じた実行タイミングを演算し、表示制御部26は、その実行タイミングを示す情報(「5:00」)をソフトウェア画像50に紐付けて画面30に表示させる。
【0137】
上記のようにして算出された時間は、画像間の距離又は接続線の長さから算出された理論値であり、実際は、通信速度及び処理速度によって変化し得る。
【0138】
上記の例では、センサAによって処理が実行されるタイミングを基準として、その基準からの経過時間(予測時間)が各構成の実行タイミングとして表示されているが、構成間の距離(接続線の長さ)に応じた時間が表示されてもよい。例えば、表示制御部26は、機器画像40とソフトウェア画像42との間の距離(矢印画像56の長さ)に応じた時間を示す情報、及び、ソフトウェア画像42,46間の距離(矢印画像60の長さ)に応じた時間を示す情報等を画面30に表示させる。他の構成間についても同様である。つまり、センサAを基準とせずに、各構成間の長さに応じた時間が表示される。
【0139】
また、ユーザが画面30上で構成画像を指定した場合、表示制御部26は、接続線の候補を画面30に表示させてもよい。例えば、ユーザが構成画像を予め定められた時間以上にわたって指定した場合(例えば長押しした場合)、表示制御部26は、単独機能管理テーブルを参照することで、当該構成画像に紐付く機器12又はソフトウェアの1又は複数の出力内容を特定し、各出力内容に対応する種類の接続線(例えば矢印画像)の候補を当該構成画像に紐付けて画面30に表示させる。
【0140】
例えば
図7に示すように、ユーザが、センサAに紐付く機器画像40を予め定められた時間以上にわたって指定した場合、表示制御部26は、単独機能管理テーブルを参照することで、センサAの1又は複数の出力内容を特定し、各出力内容に対応する種類の接続線の候補群74を機器画像40に紐付けて画面30に表示させる。候補群74に含まれる各矢印画像(接続線)の候補は、温度データの出力、湿度データの出力等を表している。
図7に示す例では、各矢印画像の候補は円環状に配置されて表示されている。また、各矢印画像は、ユーザの回転操作によって又は自動的に、円弧状の矢印の方向に回転しながら表示されてもよい。ユーザが、候補群74の中から目的の矢印画像(ユーザが希望するデータの出力を表す矢印画像)を選択し、当該矢印画像の先端(矢印の部分)を、センサAの次に処理を行う構成に紐付く構成画像に接続する。例えば、矢印画像は伸縮させることが可能な画像であり、ユーザは、矢印画像を伸ばすことで、次の構成に紐付く構成画像(例えば、ソフトウェア画像42,44等)に矢印画像の先端を接続する。こうすることで、機器画像40と次の構成画像とが接続され、センサAと次の構成画像に紐付く構成とが接続される。なお、矢印画像の後端は自動的に、センサAに紐付く機器画像40に接続される。
【0141】
他の構成画像についても同様である。また、既に他の構成画像に接続されている構成画像であっても、ユーザが当該構成画像を指定した場合、表示制御部26は、接続線の候補群を画面30に表示させ、ユーザは、当該候補群から別の接続線を選択してもよい。こうすることで、当該構成画像に紐付く構成からの出力内容を変更することができる。
【0142】
例えば
図8に示すように、ユーザは、候補群74の中から矢印画像76を選択したものとする。例えば、候補群74の中で矢印画像76の表示位置でユーザのタッチ操作が止まったり、ユーザが矢印画像76をフリック操作した場合、矢印画像76が選択され、表示制御部26は、矢印画像76以外の候補を非表示にする。
【0143】
ここでは1つの矢印画像76が選択されているが、複数の矢印画像が選択されてもよい。ユーザは、候補群74に含まれる複数の矢印画像をマルチタッチ操作によって選択してもよいし、複数の矢印画像を含む領域をタッチ操作することで、当該複数の矢印画像を選択してもよい。
【0144】
なお、音声によって矢印画像が選択されてもよい。
【0145】
図9は、別の候補群の一例を示す。機器画像40が予め定められた時間以上にわたってユーザによって指定された場合、表示制御部26は、ボックス画像78を機器画像40に紐付けて画面30に表示させる。ボックス画像78内には、上記の候補群74と同様に、矢印画像(接続線)の1又は複数の候補が表示されている。ユーザは、ボックス画像78内に表示されている1又は複数の候補の中から目的の矢印画像をボックス画像78の外側に取り出す。そうすると、表示制御部26は、当該目的の矢印画像をボックス画像78の外側に表示させる。そして、上述したように、ユーザが、当該目的の矢印画像を他の構成画像に接続することで、機器画像40と当該他の構成画像とが接続される。なお、ユーザがボックス画像78を閉じる操作を行った場合、表示制御部26は、ボックス画像78を非表示にする。
【0146】
また、表示制御部26は、ユーザによって指定された構成画像以外の他の構成画像に応じて、矢印画像の候補群の内容を変更してもよい。当該他の構成画像は、例えば、ユーザによって指定された構成画像と接続されると予測される構成画像である。当該予測される構成画像は、ユーザによって指定された構成画像の次の表示領域に表示されている構成画像である。
【0147】
例えば、構成毎に処理が可能なデータの種類が予め定められており、その定めを示す管理情報が記憶部22に予め記憶されている。具体例を挙げて説明すると、アプリケーション1は、温度データ及び湿度データに対して処理を実行することが可能な機能を有しているものとする。この場合、アプリケーション1のソフトウェア識別情報には、処理が可能なデータの種類として、温度データ及び湿度データのそれぞれを示す情報が対応付けられて、上記の管理情報に予め登録される。他の構成についても同様である。表示制御部26は、単独機能管理テーブルを参照することで、ユーザによって指定された構成画像に紐付く構成の出力内容を特定し、更に、当該管理情報を参照することで、画面30に表示されている他の構成画像に紐付く他の構成によって処理が可能なデータの種類を特定する。表示制御部26は、ユーザによって指定された構成の出力内容が反映された矢印画像の候補群のうち、当該他の構成によって処理が可能なデータの種類を表す1又は複数の候補を画面30に表示させる。
【0148】
以下、具体例を挙げて説明する。センサAに紐付く機器画像40がユーザによって指定(例えば長押し)された場合、表示制御部26は、センサAをユーザによって指定された構成として識別する。また、機器画像40は第1インプット表示領域32に表示されているため、表示制御部26は、第1インプット表示領域32の次の表示領域である第2インプット表示領域34に表示されている構成画像を、機器画像40と接続される構成画像として予測する。ソフトウェア画像42,44が第2インプット表示領域34に表示されているため、表示制御部26は、ソフトウェア画像42,44を機器画像40と接続される構成画像として予測する。また、表示制御部26は、単独機能管理テーブルを参照することで、センサAの出力内容を特定し、更に、上記の管理情報を参照することで、ソフトウェア画像42,44のそれぞれに紐付くアプリケーション1,2のそれぞれによって処理が可能なデータの種類を特定する。そして、表示制御部26は、センサAの出力内容が反映された矢印画像の候補群(例えば候補群74等)のうち、アプリケーション1,2のそれぞれによって処理が可能なデータの種類を表す1又は複数の候補を画面30に表示させる。例えば、センサAは、出力内容として、温度データ、湿度データ及び圧力データ等を出力することが可能であり、アプリケーション1は、温度データ及び湿度データに対して処理を実行することが可能な機能を有しており、アプリケーション2は、温度データに対して処理を実行することが可能な機能を有しているものとする。この場合、表示制御部26は、センサAについての矢印画像(接続線)の候補群として、温度データ、湿度データ及び圧力データのそれぞれを表す候補を画面30に表示せずに、温度データ及び湿度データのそれぞれを表す候補を画面30に表示させる。つまり、アプリケーション1,2は、圧力データを処理する機能を有していないため、圧力データのインプットを表す候補は画面30に表示されない。こうすることで、ユーザによって指定された構成画像と接続されると予測される他の構成画像に応じて、矢印画像(接続線)の候補を絞ることが可能となる。
【0149】
また、機器画像40とソフトウェア画像42がユーザによって指定された場合、表示制御部26は、センサAが出力可能なデータ群(例えば温度データ、湿度データ及び圧力データ等)の中でアプリケーション1によって処理が可能な1又は複数のデータ(例えば温度データ及び湿度データ)のそれぞれを表す候補を画面30に表示させてもよい。
【0150】
表示制御部26は、構成画像同士を接続する矢印画像(接続線)がユーザによって指定された場合、当該矢印画像を変更するための情報を画面30に表示させてもよい。
図10を参照してこの処理について説明する。例えば、ユーザが画面30上で矢印画像56を指定した場合、表示制御部26は、ボックス画像80を画面30に表示させる。表示制御部26は、単独機能管理テーブルを参照することで、センサAが出力可能なデータの種類を特定し、各データの種類を表す矢印画像の候補をボックス画像80内に表示させる。ユーザがボックス画像80内から候補を指定すると、表示制御部26は、ユーザによって指定された矢印画像56の代わりに、当該候補を機器画像40とソフトウェア画像42とに接続させて画面30に表示させる。こうすることで、矢印画像(接続線)を簡易に変更することができる。
【0151】
ユーザによって矢印画像の太さが変更されてもよい。その変更に応じて、当該矢印画像が接続する構成間の通信性能が変更される。
【0152】
なお、矢印画像の指定及び変更は、音声入力によって行われてもよい。
【0153】
表示制御部26は、構成による処理の実行タイミングの変更に応じて、当該構成に紐付く構成画像の表示位置を変更してもよい。
図11を参照してこの処理について説明する。例えば、ユーザが、ソフトウェア画像44に紐付く実行時間「0:50」を実行時間「1:30」に変更した場合、表示制御部26は、ソフトウェア画像44の表示位置(「0:50」に対応する表示位置)を、実行時間「1:30」に対応する表示位置に変更し、変更後の表示位置にソフトウェア画像44を表示させる。つまり、表示制御部26は、矢印画像82で示すように、画面30上で、実行時間「0:50」に対応する表示位置から実行時間「1:30」に対応する表示位置までソフトウェア画像44を移動させる。こうすることで、実行タイミングが反映された表示位置に構成画像を表示して、その実行タイミングをユーザに提示することができる。なお、変更後の実行時間を示す情報は、キーボード等を用いた文字入力によって端末装置10に入力されてもよいし、音声入力によって端末装置10に入力されてもよい。
【0154】
構成画像が移動した場合であっても、当該構成画像に既に接続されている矢印画像の接続状態は変更されない。上記の例で説明すると、ソフトウェア画像44には、矢印画像58,62,64が既に接続されており、ソフトウェア画像44が移動した場合であっても、矢印画像58,62,64はソフトウェア画像44に接続された状態を維持する。
【0155】
表示制御部26は、
図12に示すように、時間軸84を画面30に表示さてもよい。時間軸84は、第1インプット表示領域32からアウトプット表示領域38にかけて表示されている(横軸表示)。表示制御部26は、各構成による処理の実行タイミングの目安時間を時間軸84上に表示させてもよい。こうすることで、実行タイミングの目安時間をユーザに提示することができる。
【0156】
なお、時間軸は、縦軸(時間軸84に直交する軸)として画面30に表示されてもよいし、横軸と縦軸との組み合わせ(斜めの接続線の長さに対応する時間を表示するための時間軸)として画面30に表示されてもよい。
【0157】
構成の部分毎に機能が割り当てられている場合、設定部28は、当該構成に紐付く構成画像において矢印画像が接続される部分に応じて、連携機能の設定内容を変更してもよい。
図13を参照してこの処理について説明する。例えば、複合機Bは本体部と後処理部を含み、本体部にプリント機能、スキャン機能及びコピー機能が割り当てられ、後処理部にステープル機能等の後処理機能が割り当てられているものとする。複合機Bに紐付く機器画像54において、本体部を表す部分画像54aには、プリント機能、スキャン機能及びコピー機能が紐付けられており、後処理部を表す部分画像54bには、後処理機能が紐付けられている。矢印画像70の先端は部分画像54bに接続されているため、その接続によって、部分画像54bに紐付けられている後処理機能が指定されている。この場合、設定部28は、アプリケーション3及び複合機B等を用いる連携機能として複合機Bの後処理機能を用いる連携機能を設定内容管理情報に登録する。また、矢印画像72の先端は部分画像54aに接続されているため、その接続によって、部分画像54aに紐付けられているプリント機能等が指定されている。この場合、設定部28は、ロボットC及び複合機B等を用いる連携機能として複合機Bのプリント機能等を用いる連携機能を設定内容管理情報に登録する。このように、構成画像において矢印画像の接続先の部分を変えることで、連携機能の設定内容を変更することができる。なお、ソフトウェアが複数の機能を有している場合、当該ソフトウェアに紐付けられたソフトウェア画像の部分毎に機能が紐付けられてもよい。この場合も、ソフトウェア画像において矢印画像の接続先の部分に応じた連携機能が設定される。
【0158】
また、複数のインプット先が同じ構成である場合、当該構成は、当該複数のインプット元のそれぞれからデータを受けた場合に処理を実行してもよいし、複数のデータに対して合算等の演算処理を行ってもよい。
図13を参照して具体例を挙げて説明する。ソフトウェア画像46には、ソフトウェア画像42からの矢印画像60と、ソフトウェア画像44からの矢印画像62が接続されている。つまり、アプリケーション3には、アプリケーション1,2のそれぞれからデータがインプットされる。アプリケーション3は、アプリケーション1,2のそれぞれからアプリケーション3にデータがインプットされて、アプリケーション1,2からのデータが揃った場合(つまり、アプリケーション1,2の両方からデータがアプリケーション3にインプットされた場合)、アプリケーション3に紐付けられている処理を実行する。別の例として、アプリケーション3は、アプリケーション1からアプリケーション3にインプットされたデータとアプリケーション2からアプリケーション3にインプットされたデータとを合算してもよい。このように、矢印画像(接続線)の接続状態に応じた処理を実行することができる。
【0159】
設定部28は、構成画像同士の表示位置の関係に応じて連携機能の設定内容を変更してもよい。表示位置の関係は、例えば、構成画像間の距離の関係、又は、構成画像間の角度の関係等である。
【0160】
以下、
図14を参照して、構成画像間の距離の関係に応じて連携機能の設定内容を変更する処理について説明する。
図14は、画面の一例を示す。画面86は、画面30とは別の画面であり、この画面86上でも連携機能を設定することができる。例えば、画面86は、構成画像同士の接続が行われるメイン領域88と、構成画像群が表示されるサブ領域90とを含む。サブ領域90には、予め登録されている構成に紐付く構成画像が表示されている。ユーザは、画面86上にて、矢印画像92で示すように、サブ領域90から目的の構成画像を取り出してメイン領域88に移動させることができる。例えば、センサAに紐付く機器画像40と、アプリケーション1に紐付くソフトウェア画像42がメイン領域88に表示されている。ユーザは、メイン領域88内にて各構成画像を操作することで、各構成画像の表示位置を変えることができる。また、上述した実施形態と同様に、ユーザは、矢印画像によって構成画像同士を接続することができる。例えば、ソフトウェア画像42が表示位置Aに表示され、湿度データのインプットを表す矢印画像94によって機器画像40とソフトウェア画像42とが接続されている。矢印画像94は、機器画像40からソフトウェア画像42に向かう矢印を表す画像である。つまり、連携機能の実行時に、センサAは、湿度データをアプリケーション1にインプットする。
【0161】
ユーザが、他の構成画像に矢印画像によって接続されている構成画像の表示位置を変えた場合、表示制御部26は、当該構成画像と当該他の構成画像との間の距離に応じて、当該矢印画像の種類を変える。例えば、ユーザがソフトウェア画像42の表示位置Aから表示位置Bまで移動させた場合、表示制御部26は、機器画像40とソフトウェア画像42とを接続している矢印画像を矢印画像94から矢印画像96に変更する。矢印画像96は、例えば、温度データのインプットを表す画像である。つまり、ソフトウェア画像42が表示位置Aに表示されて、機器画像40とソフトウェア画像42との間の距離が距離範囲A内に含まれている場合、表示制御部26は、機器画像40とソフトウェア画像42とを接続する矢印画像として矢印画像94を画面86に表示させる。一方、ソフトウェア画像42が表示位置Bに表示されて、機器画像40とソフトウェア画像42との間の距離が距離範囲B内に含まれている場合、表示制御部26は、当該接続する矢印画像として矢印画像98を画面86に表示させる。このように、表示制御部26は、構成画像間の距離に応じて矢印画像の種類を変更する。
【0162】
ユーザがUI部20を操作して連携機能の設定指示を与えた場合、設定部28は、その設定指示が与えられた時点で構成画像間の接続に用いられている矢印画像が表すデータのインプット処理を、連携機能に含まれる処理として設定内容管理情報に登録する。そして、ユーザが構成画像の表示位置を変えることで矢印画像の種類を変更した場合、設定部28は、登録済みのインプット処理を、変更後の矢印画像が表すデータのインプット処理に変更する。これにより、登録されている連携機能の設定内容が変更される。
【0163】
例えば、ソフトウェア画像42が表示位置Aに表示されている場合にユーザが連携機能の設定指示を与えた場合、設定部28は、センサAからアプリケーション1に湿度データがインプットされることを示す情報を連携機能の設定内容を示す情報として設定内容管理情報に登録する。そして、ユーザがソフトウェア画像42を表示位置Aから表示位置Bに移動させた場合、設定部28は、当該連携機能の設定内容を変更し、センサAからアプリケーション1に温度データがインプットされることを示す情報を当該連携機能の設定内容を示す情報として設定内容管理情報に登録する。このように、表示制御部26は、連携機能の設定内容に応じて、構成画像同士の表示位置の関係を異ならせる。
【0164】
なお、
図14に示す例では、接続先のソフトウェア画像42が移動させられているが、接続元の機器画像40が移動させられてもよい。この場合も、上記の処理と同様に、機器画像40とソフトウェア画像42との間の距離に応じて矢印画像の種類が変更される。
【0165】
また、設定部28は、機器画像40とソフトウェア画像42との間の距離に応じて、アプリケーション1に実行させる機能を変更してもよいし、センサAに実行させる機能を変更してもよい。このような操作によって連携機能の設定内容が変更されてもよい。
【0166】
また、設定部28は、互いに接続されている構成画像間の距離に応じて、連携機能の実行時に取得されるデータを変更してもよい。例えば、地図データを用いる連携機能が設定された場合、構成画像間の距離が短いほど、地図データとして近距離地図のデータが用いられ、構成画像間の距離が長いほど、地図データとして遠距離地図のデータが用いられる。
【0167】
以下、
図15を参照して、構成画像間の角度の関係に応じて連携機能の設定内容を変更する処理について説明する。
図14に示す例と同様に、メイン領域88に、機器画像40とソフトウェア画像42が表示されている。例えば、ソフトウェア画像42が表示位置C(機器画像40の表示位置を基準として回転角度が0度の表示位置)に表示され、湿度データのインプットを表す矢印画像100によって機器画像40とソフトウェア画像42とが接続されている。矢印画像100は、機器画像40からソフトウェア画像42に向かう矢印を表す画像である。つまり、連携機能の実行時に、センサAは、湿度データをアプリケーション1にインプットする。
【0168】
ユーザが、他の構成画像に矢印画像によって接続されている構成画像の表示位置を変えた場合、表示制御部26は、当該構成画像の回転角度に応じて、当該矢印画像の種類を変える。例えば、ユーザがソフトウェア画像42の表示位置Cから表示位置D(回転角度が90度の表示位置)まで移動させた場合、表示制御部26は、機器画像40とソフトウェア画像42とを接続している矢印画像を矢印画像100から矢印画像102に変更する。矢印画像102は、例えば、温度データのインプットを表す画像である。つまり、ソフトウェア画像42が表示位置Cに表示されて、機器画像40に対するソフトウェア画像42の回転角度が0度である場合、表示制御部26は、機器画像40とソフトウェア画像42とを接続する矢印画像として矢印画像100を画面86に表示させる。一方、ソフトウェア画像42が表示位置Dに表示されて、機器画像40に対するソフトウェア画像42の回転角度が90度である場合、表示制御部26は、当該接続する矢印画像として矢印画像102を画面86に表示させる。このように、表示制御部26は、構成画像同士の角度関係に応じて矢印画像の種類を変更する。
【0169】
ユーザがUI部20を操作して連携機能の設定指示を与えた場合、設定部28は、その設定指示が与えられた時点で構成画像間の接続に用いられている矢印画像が表すデータのインプット処理を、連携機能に含まれる処理として設定内容管理情報に登録する。そして、ユーザが構成画像の表示位置(回転角度)を変えることで矢印画像の種類を変更した場合、設定部28は、登録済みのインプット処理を、変更後の矢印画像が表すデータのインプット処理に変更する。これにより、登録されている連携機能の設定内容が変更される。
【0170】
なお、
図15に示す例では、接続先のソフトウェア画像42が移動させられているが、接続元の機器画像40が移動させられてもよい。この場合も、上記の処理と同様に、機器画像40とソフトウェア画像42との間の角度関係に応じて矢印画像の種類が変更される。
【0171】
また、設定部28は、機器画像40とソフトウェア画像42との間の角度関係に応じて、アプリケーション1に実行させる機能を変更してもよいし、センサAに実行させる機能を変更してもよい。このような操作によって連携機能の設定内容が変更されてもよい。
【0172】
また、構成画像の大きさに応じて矢印画像の種類及び連携機能の設定内容が変更されてもよい。
図16及び
図17を参照してこの処理について説明する。
図16に示すように、センサAに紐付く機器画像40とアプリケーション1に紐付くソフトウェア画像42とが、矢印画像104によって接続されている。矢印画像104は、湿度データを他の構成にインプットする処理を表す画像である。機器画像40が接続元の画像であり、ソフトウェア画像42が接続先の画像である。連携機能の実行時には、センサAからアプリケーション1に湿度データがインプットされる。
【0173】
ユーザは、画面86上にて各構成画像の大きさを変更することができる。例えば、ユーザがUI部20を操作することで機器画像40を拡大させた場合、
図17に示すように、表示制御部26は、拡大後の機器画像40aを画面86に表示させる。機器画像40aは、センサAに紐付く画像である。この場合、表示制御部26は、機器画像の大きさに応じて、当該機器画像の接続元となる矢印画像の種類を変更する。表示制御部26は、機器画像40の大きさに対応する矢印画像104の代わりに、機器画像40aの大きさに対応する矢印画像106を機器画像40aとソフトウェア画像42とに接続させて画面86に表示させる。矢印画像106は、温度データを他の構成にインプットする処理を表す画像である。連携機能の実行時には、センサAからアプリケーション1に温度データがインプットされる。
【0174】
構成画像の大きさは3段階以上に変更されて、各段階の大きさに対応する種類の矢印画像が表示されてもよい。また、接続先の構成画像の大きさが変更された場合に、当該構成画像に接続されている矢印画像の種類が変更されてもよい。
【0175】
ユーザがUI部20を操作して連携機能の設定指示を与えた場合、設定部28は、その設定指示が与えられた時点で構成画像間の接続に用いられている矢印画像が表すデータのインプット処理を、連携機能に含まれる処理として設定内容管理情報に登録する。そして、ユーザが構成画像の大きさを変えることで矢印画像の種類を変更した場合、設定部28は、登録済みのインプット処理を、変更後の矢印画像が表すデータのインプット処理に変更する。これにより、登録されている連携機能の設定内容が変更される。
【0176】
また、設定部28は、構成画像の大きさに応じて、当該構成画像に紐付く構成に実行させる機能を変更してもよい。このような操作によって連携機能の設定内容が変更されてもよい。
【0177】
また、構成画像の色又は形状によっても、矢印画像の種類及び連携機能の設定内容が変更されてもよい。構成画像間の距離、角度関係、構成画像の大きさ、色及び形状の中の2つ以上の要素の組み合わせに応じて、矢印画像の種類及び連携機能の設定内容が変更されてもよい。
【0178】
図4等を参照して説明した実施形態においても、構成画像間の距離、角度関係、構成画像の大きさ、色又は形状に応じて、矢印画像の種類及び連携機能の設定内容が変更されてもよい。
【0179】
上述した実施形態では、構成画像同士が接続線としての矢印画像によって接続された後に、当該矢印画像が表示されているが、構成画像同士が矢印画像によって接続された場合であっても当該矢印画像は表示されなくてもよい。例えば、ユーザが矢印画像を操作しているときには、表示制御部26は、当該矢印画像を表示部に表示させる。ユーザが矢印画像を構成画像同士に接続した場合、表示制御部26は、当該矢印画像を非表示にする。この場合、表示制御部26は、当該矢印画像が表す出力内容を示す文字列又は記号等を、当該矢印画像によって接続された複数の構成画像の間に表示させてもよい。例えば、
図4に示す例において、表示制御部26は矢印画像56を画面30に表示させずに、センサAからアプリケーション1にインプットされるデータが湿度データであることを示す文字列(例えば、文字列「湿度データ」又は記号等)を、機器画像40とソフトウェア画像42との間に表示させてもよい。他の矢印画像についても同様である。こうすることで、矢印画像が構成画像同士に接続された後に表示されなくても、どのようなデータが接続元の構成から接続先の構成へインプットされるのかがユーザに提示される。このような表示態様も、接続の表示の一例に相当する。なお、ユーザが構成画像同士を接続するときも矢印画像は表示されずに、データを示す文字列又は記号等が表示されてもよい。この場合、ユーザが文字列又は記号等を変更することで、インプットされるデータが変更されてもよい。
【0180】
上述した実施形態では、画面にインプット表示領域及びアウトプット表示領域が設けられているが、このような表示領域が設けられなくてもよい。例えば
図18に示すように、画面30に複数の構成画像が表示され、上述した実施形態と同様に、各構成画像を矢印画像によって接続することで、連携機能が設定されてもよい。この場合も、矢印画像の接続元の構成画像に紐付く構成から、矢印画像の接続先の構成画像に紐付く構成に対してデータがインプットされる。
【0181】
以下、
図19を参照して、設定内容管理情報の一例としての設定内容管理テーブルについて説明する。
図19は、設定内容管理テーブルの一例を示す。設定内容管理テーブルにおいては、一例として、IDと、連携機能に用いられる構成を識別するための構成識別情報と、連携機能の設定内容を示す情報とが互いに対応付けられている。
【0182】
ID「1」の連携機能は、複合機BとプレゼンテーションアプリケーションPとを用いることで実行可能な連携機能である。ID「2」の連携機能は、複合機Bと宛先管理アプリケーションQとを用いることで実行可能な連携機能である。ID「3」の連携機能は、複合機Bの本体部B1とPC(D)とを用いることで実行可能な連携機能である。ID「4」の連携機能は、文書作成アプリケーションGと帳票作成アプリケーションNとを用いることで実行可能な連携機能である。ID「5」の連携機能は、複合機Bと帳票作成アプリケーションNとを用いることで実行可能な連携機能である。ID「6」の連携機能は、扉開閉センサEと照明装置Fとを用いることで実行可能な連携機能である。
【0183】
図19に示されている各連携機能は一例に過ぎず、これら以外の連携機能が設定されてもよい。
【0184】
連携機能の実行時には、端末装置10又は中継装置が、上記の設定内容管理テーブルを参照することで、連携機能に用いられる複数の構成を特定し、当該連携機能の実行指示を示す制御情報を当該複数の構成に送る。当該制御情報を受けた各構成は、当該制御情報に従って自身に割り当てられた処理を実行する。こうすることで、連携機能が実行される。
【0185】
上記の端末装置10及び機器12のそれぞれは、一例としてハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される。具体的には、端末装置10及び機器12のそれぞれは、図示しないCPU等の1又は複数のプロセッサを備えている。当該1又は複数のプロセッサが、図示しない記憶装置に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、端末装置10及び機器12のそれぞれの各部の機能が実現される。上記プログラムは、CD又はDVD等の記録媒体を経由して、又は、ネットワーク等の通信経路を経由して、記憶装置に記憶される。別の例として、端末装置10及び機器12のそれぞれの各部は、例えばプロセッサ、電子回路又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア資源により実現されてもよい。その実現においてメモリ等のデバイスが利用されてもよい。更に別の例として、端末装置10及び機器12のそれぞれの各部は、DSP(Digital Signal Processor)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等によって実現されてもよい。
【符号の説明】
【0186】
10 端末装置、12 機器、24 制御部、26 表示制御部、28 設定部。