(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-04
(45)【発行日】2022-07-12
(54)【発明の名称】ロータコア、ロータ、及びモータ
(51)【国際特許分類】
H02K 1/30 20060101AFI20220705BHJP
H02K 1/28 20060101ALI20220705BHJP
H02K 1/22 20060101ALI20220705BHJP
【FI】
H02K1/30 A
H02K1/28 A
H02K1/22 A
(21)【出願番号】P 2018542929
(86)(22)【出願日】2017-09-29
(86)【国際出願番号】 JP2017035490
(87)【国際公開番号】W WO2018062488
(87)【国際公開日】2018-04-05
【審査請求日】2020-09-18
(31)【優先権主張番号】P 2016195216
(32)【優先日】2016-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
(72)【発明者】
【氏名】右田 貴之
(72)【発明者】
【氏名】本田 武
(72)【発明者】
【氏名】武藤 博文
(72)【発明者】
【氏名】藤本 紀
(72)【発明者】
【氏名】北垣 宏
(72)【発明者】
【氏名】中原 康晶
【審査官】津久井 道夫
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-502132(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0156234(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0127859(US,A1)
【文献】特開2013-135506(JP,A)
【文献】国際公開第2005/112227(WO,A1)
【文献】特開2006-352973(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 1/30
H02K 1/28
H02K 1/27
H02K 1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸に対して径方向に拡がる第1積層鋼板及び第2積層鋼板を有し、
前記第1積層鋼板は、
前記中心軸の径方向外側に位置する第1ベース部と、
前記第1ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に所定間隔で配置される複数の片状部と、
を有し、
前記第2積層鋼板は、
前記中心軸の径方向外側に位置する第2ベース部と、
前記第2ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に延びる環状部と、
を有し、
複数の前記第1積層鋼板と、少なくとも1枚の前記第2積層鋼板と、が軸方向に積層されて構成され、
前記中心軸に対する、周方向に隣り合う前記片状部同士の間の角度領域において、前記第1ベース部または前記第2ベース部のうち、一方が外縁部から径方向外側に向かって突出する凸部を有し、他方が外縁部から径方向内側に向かって凹む凹部を有するロータコア。
【請求項2】
中心軸に対して径方向に拡がる第1積層鋼板、第2積層鋼板、および連結積層鋼板を有し、
前記第1積層鋼板は、
前記中心軸の径方向外側に位置する第1ベース部と、
前記第1ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に所定間隔で配置される複数の片状部と、
を有し、
前記第2積層鋼板は、
前記中心軸の径方向外側に位置する第2ベース部と、
前記第2ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に延びる環状部と、
を有し、
複数の前記第1積層鋼板と、少なくとも1枚の前記第2積層鋼板と、が軸方向に積層されて構成され、
前記連結積層鋼板は、
前記中心軸の径方向外側に位置する連結ベース部と、
前記連結ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に所定間隔で配置される複数の連結片状部と、
前記連結ベース部と、前記連結片状部と、を連結する連結部と、
を有し、
軸方向の一端及び他端の少なくとも一方に前記連結積層鋼板が配置されるロータコア。
【請求項3】
中心軸に対して径方向に拡がる第1積層鋼板、第2積層鋼板、および連結積層鋼板を有し、
前記第1積層鋼板は、
前記中心軸の径方向外側に位置する第1ベース部と、
前記第1ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に所定間隔で配置される複数の片状部と、
を有し、
前記第2積層鋼板は、
前記中心軸の径方向外側に位置する第2ベース部と、
前記第2ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に延びる環状部と、
を有し、
複数の前記第1積層鋼板と、少なくとも1枚の前記第2積層鋼板と、が軸方向に積層されて構成され、
前記連結積層鋼板は、
前記中心軸の径方向外側に位置する連結ベース部と、
前記連結ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に延びる連結環状部と、
前記連結ベース部と、前記連結環状部と、を連結する連結部と、
を有し、
軸方向の一端及び他端の少なくとも一方に前記連結積層鋼板が配置される
ロータコア。
【請求項4】
前記環状部は、外径が異なる大径部及び小径部を有し、前記大径部と、前記小径部と、が周方向に交互に配置される請求項1から請求項3のいずれかに記載のロータコア。
【請求項5】
前記小径部は、内周面から径方向内側に向かって延びる少なくとも一つの突起部を有する請求項4に記載のロータコア。
【請求項6】
前記突起部が、一の前記小径部に対して二つが設けられ、
当該二つの前記突起部は、周方向に離隔させて並べられる請求項5に記載のロータコア。
【請求項7】
前記中心軸に対する、周方向に隣り合う前記片状部同士の間の角度領域において、前記第1ベース部または前記第2ベース部の少なくとも一方が、外縁部から径方向外側に向かって突出する凸部を有する請求項2から請求項6のいずれかに記載のロータコア。
【請求項8】
前記中心軸に対する、周方向に隣り合う前記片状部同士の間の角度領域において、前記第1ベース部または前記第2ベース部の少なくとも一方が、外縁部から径方向内側に向かって凹む凹部を有する請求項2から請求項6のいずれかに記載のロータコア。
【請求項9】
軸方向の一端及び他端に前記第2積層鋼板が配置され、軸方向の一端の前記第2積層鋼板と、軸方向の他端の前記第2積層鋼板と、の間に前記第1積層鋼板が配置される請求項1から請求項8のいずれかに記載のロータコア。
【請求項10】
軸方向の一端及び他端に前記第1積層鋼板が配置され、軸方向の一端の前記第1積層鋼板と、軸方向の他端の前記第1積層鋼板と、の間に前記第2積層鋼板が配置される請求項1から請求項8のいずれかに記載のロータコア。
【請求項11】
請求項1に記載されたロータコアと、
前記ロータコアの前記貫通部に配置される複数のマグネットと、
を有し、
前記ロータコアは、周方向に隣り合う前記貫通部同士の間に各々配置され、前記ロータコアを軸方向に貫通する複数の空間部を有し、
前記貫通部は、前記第1ベース部及び前記片状部と、前記第2ベース部及び前記環状部と、によって構成されるロータ。
【請求項12】
請求項2に記載されたロータコアと、
前記ロータコアの前記貫通部に配置される複数のマグネットと、
を有し、
前記ロータコアは、周方向に隣り合う前記貫通部同士の間に各々配置される複数の空間部を有し、
前記空間部は、前記ロータコアを軸方向に貫通し、
前記貫通部は、前記第1ベース部及び前記片状部と、前記第2ベース部及び前記環状部と、前記連結ベース部及び前記連結片状部と、によって構成されるロータ。
【請求項13】
請求項3に記載されたロータコアと、
前記ロータコアの前記貫通部に配置される複数のマグネットと、
を有し、
前記ロータコアは、周方向に隣り合う前記貫通部同士の間に各々配置される複数の空間部を有し、
前記空間部は、前記ロータコアを軸方向に貫通し、
前記貫通部は、前記第1ベース部及び前記片状部と、前記第2ベース部及び前記環状部と、前記連結ベース部及び前記連結環状部と、によって構成されるロータ。
【請求項14】
前記空間部に設けられた樹脂部を有する請求項11から請求項13のいずれかに記載のロータ。
【請求項15】
請求項11から請求項14のいずれかに記載されたロータを備えるモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータコア、ロータ、及びモータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、励磁コイルを有する環状のステータの径方向内側にマグネット及びシャフトを有するロータを配置したモータが広く知られている。このモータは、駆動時において、マグネットとコイルとを流れる磁束がロータの内部でループすることがある。これにより、マグネットの磁束を有効活用することができないことが懸念された。そこで、ロータとステータとの間において磁束を円滑に流すための構造が提案され、そのモータに係る技術が特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に記載された従来の電動パワーステアリング用電動機は、外周が円弧状のロータヨークと、ロータヨークに埋め込まれたマグネットと、中心軸に直交する仮想平面でのマグネットの短辺の両側にあって、ロータヨークを貫通する貫通孔で構成されるフラックスバリアと、を有する。この構成により、フラックスバリアを利用して磁束の通過を抑制、遮断することができる。したがって、ロータとステータとの間において磁束が円滑に流れることが期待できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された従来の電動パワーステアリング用電動機は、周方向に隣り合うフラックスバリアの間に存在する鋼板の領域において磁束の漏れが発生することが懸念される。当該電動パワーステアリング用電動機において、磁束の漏れが発生するとロータコア内部における磁束ループとなり、マグネットの磁束を有効活用することができないことが懸念された。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、マグネットの磁束をより有効活用することが可能なロータコア、ロータ、及びモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的なロータコアは、中心軸に対して径方向に拡がる第1積層鋼板及び第2積層鋼板を有する。前記第1積層鋼板は、前記中心軸の径方向外側に位置する第1ベース部と、前記第1ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に所定間隔で配置される複数の片状部と、を有する。前記第2積層鋼板は、前記中心軸の径方向外側に位置する第2ベース部と、前記第2ベース部の径方向外側に貫通部を介して離隔して配置され、周方向に延びる環状部と、を有する。そして、当該ロータコアは、複数の前記第1積層鋼板と、少なくとも1枚の前記第2積層鋼板と、が軸方向に積層されて構成される。
【0008】
本発明の例示的なロータは、上記構成のロータコアと、前記ロータコアの前記貫通部に配置される複数のマグネットと、を有する。前記ロータコアは、周方向に隣り合う前記貫通部同士の間に各々配置される複数の空間部を有する。前記空間部は、前記ロータコアを軸方向に貫通する。前記貫通部は、前記第1ベース部及び前記片状部と、前記第2ベース部及び前記環状部と、によって構成される。
【0009】
本発明の例示的なモータは、上記構成のロータを有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の例示的なロータコア、ロータ、及びモータによれば、マグネットの磁束をより有効活用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の第1実施形態に係るモータの平面図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1実施形態に係るモータのロータコアを上から見た斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1実施形態に係るモータのロータコアを下から見た斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明の第1実施形態に係るロータコアの第1積層鋼板の平面図である。
【
図5】
図5は、本発明の第1実施形態に係るロータコアの第2積層鋼板の平面図である。
【
図6】
図6は、本発明の第2実施形態に係るモータのロータコアを上から見た斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明の第2実施形態に係るモータのロータコアを下から見た斜視図である。
【
図8】
図8は、本発明の第2実施形態に係るロータコアの連結積層鋼板の平面図である。
【
図9】
図9は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの連結積層鋼板の部分拡大平面図である。
【
図10】
図10は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの製造方法で用いる切断装置の一例を示す斜視図である。
【
図11】
図11は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの製造方法で用いる切断工具の一例を示す部分拡大平面図である。
【
図12】
図12は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの製造方法の切断工程の第1例を示す連結積層鋼板の部分拡大平面図である。
【
図13】
図13は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの製造方法の切断工程の第2例を示す連結積層鋼板の平面図である。
【
図14】
図14は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの製造方法の切断工程の第3例を示す連結積層鋼板の平面図である。
【
図15】
図15は、本発明の第4実施形態に係るモータのロータコアを上から見た斜視図である。
【
図16】
図16は、本発明の第4実施形態に係るモータのロータコアを下から見た斜視図である。
【
図17】
図17は、本発明の第4実施形態に係るロータコアの連結積層鋼板の平面図である。
【
図18】
図18は、本発明の第5実施形態に係るモータのロータコアを上から見た斜視図である。
【
図19】
図19は、本発明の第5実施形態に係るモータのロータコアを下から見た斜視図である。
【
図20】
図20は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの連結積層鋼板の平面図である。
【
図21】
図21は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの第1変形例を上から見た斜視図である。
【
図22】
図22は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの第1変形例を下から見た斜視図である。
【
図23】
図23は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの第2変形例の製造方法の第1段階を示す縦端面図である。
【
図24】
図24は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの第2変形例の製造方法の第2段階を示す縦端面図である。
【
図25】
図25は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの第2変形例の製造方法の第3段階を示す縦端面図である。
【
図26】
図26は、本発明の第6実施形態に係るモータのロータコアを上から見た斜視図である。
【
図27】
図27は、本発明の第6実施形態に係るモータのロータコアを下から見た斜視図である。
【
図28】
図28は、本発明の第6実施形態に係るロータコアの第1積層鋼板の平面図である。
【
図29】
図29は、本発明の第6実施形態に係るロータコアの第2積層鋼板の平面図である。
【
図30】
図30は、本発明の第7実施形態に係るモータのロータを上から見た斜視図である。
【
図31】
図31は、本発明の第7実施形態に係るモータのロータの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本書では、モータの回転軸が延びる方向を単に「軸方向」と呼び、モータの回転軸を中心として回転軸と直交する方向を単に「径方向」と呼び、モータの回転軸を中心とする円弧に沿う方向を単に「周方向」と呼ぶ。ロータコアの中心軸は、モータの回転軸に一致する。また、本書では、説明の便宜上、軸方向を上下方向とし、
図1の紙面奥行き方向をロータコア、ロータ、モータの上下方向として各部の形状や位置関係を説明する。なお、この上下方向の定義がモータの使用時の向きを限定するものではない。また、本書では、軸方向に平行な端面図を「縦端面図」と呼ぶ。また、本書で用いる「平行」、「垂直」は、厳密な意味で平行、垂直を表すものではなく、略平行、略垂直を含む。
【0013】
<1.第1実施形態>
<1-1.モータの全体構成>
本発明の例示的な第1実施形態に係るモータの全体構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るモータの平面図である。
図1に示すモータ1は、ステータ2と、ロータ3と、を有する。
【0014】
ステータ2は、例えば、軸方向に延びる円筒形状である。ステータ2は、ロータ3の径方向外側に所定の隙間を設けて配置される。ステータ2は、ステータコア21と、インシュレータ22と、コイル23と、を有する。
【0015】
ステータコア21は、軸方向に延びる筒形状である。ステータコア21は、複数枚の磁性鋼板を軸方向に積層して形成される。ステータコア21は、コアバック21aと、ティース(図示略)と、を有する。コアバック21aは、円環形状である。ティースは、コアバック21aの内周面から径方向内側に延びる。ティースは、複数が周方向に所定間隔で並べて設けられる。
【0016】
インシュレータ22は、ティースの外面を囲んで設けられる。インシュレータ22は、ステータコア21とコイル23との間に配置される。インシュレータ22は、例えば、合成樹脂の電気絶縁部材で構成される。コイル23は、インシュレータ22の外周に導線が巻き回されて形成される。
【0017】
ロータ3は、軸方向に延びる円筒形状である。ロータ3は、ステータ2の径方向内側に所定の隙間を設けて配置される。ロータ3は、シャフト31と、ロータコア40と、マグネット32と、空間部33若しくは、樹脂部34と、を有する。空間部33は、柱部33aと、外周部33bと、を有する。
【0018】
シャフト31は、モータ1の回転軸である。シャフト31は、上下方向に延びる円柱形状である。シャフト31は、ロータ3の上方及び下方に設けられた上軸受及び下軸受(ともに図示略)に挿入されて回転可能に支持される。ロータ3は、上下方向に延びるシャフト31を中心に回転する。
【0019】
ロータコア40は、軸方向に延びる円筒形状である。ロータコア40の径方向中心部に位置する孔部41d、42dに、シャフト31が挿入される。ロータコア40の中心軸は、モータ1のシャフト31に一致する。ロータコア40は、例えば複数枚の磁性鋼板を軸方向に積層して構成される。ロータコア40については、その詳細を後述する。
【0020】
マグネット32は、ロータコア40の外縁部の径方向内側に配置される。マグネット32は、複数が周方向に所定の間隔で並べて配置される。マグネット32は、例えば8個設けられる。マグネット32は、底面が略矩形状で、軸方向に延びる直方体である。マグネット32の軸方向長さは、ロータコア40の軸方向長さに概ね一致する。マグネット32は、ロータコア40によって支持される。
【0021】
柱部33aは、周方向に隣り合うマグネット32同士の間に設けられる。例えば、マグネット32が8個である場合、柱部33aは、8箇所に設けられる。柱部33aは、底面が略台形形状で、軸方向に延びる四角柱形状の空間である。柱部33aは、ロータコア40を軸方向に貫通する。柱部33aを設けることで、ロータ3において、マグネット32の磁束をより有効活用することが可能である。
【0022】
外周部33bは、柱部33aの径方向外側に設けられる。外周部33bは、8箇所に設けられる。外周部33bは、底面が略半円形状で、軸方向に延びる空間である。
【0023】
樹脂部34は、空間部33に設けられる。ロータ3の外縁部において、樹脂部34は、ロータコア40の外側面と、ロータコア40の径方向外側に配置される金型(図示略)の内周面と、で囲まれた空間部33に合成樹脂、接着剤等を流し込んで設けられる。これにより、樹脂部34がフラックスバリアとしての役割を果たす。
【0024】
<1-2.ロータコアの詳細な構成>
続いて、ロータコア40の詳細な構成について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係るモータ1のロータコアを上から見た斜視図である。
図3は、本発明の第1実施形態に係るモータ1のロータコアを下から見た斜視図である。
図4は、本発明の第1実施形態に係るロータコアの第1積層鋼板の平面図である。
図5は、本発明の第1実施形態に係るロータコアの第2積層鋼板の平面図である。
【0025】
図2及び
図3に示すロータコア40は、第1積層鋼板41と、第2積層鋼板42と、を有する。第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42は各々、ロータコア40の中心軸に対して径方向に拡がる。
【0026】
<1-2-1.第1積層鋼板の構成>
図4に示す第1積層鋼板41は、第1ベース部41aと、貫通部41bと、片状部41cと、を有する。
【0027】
第1ベース部41aは、中心軸の径方向外側に位置する。第1ベース部41aは、外形が略八角形状である。第1ベース部41aは、その径方向中心部に、シャフト31が軸方向に貫通する孔部41dを有する。
【0028】
貫通部41bは、第1ベース部41aの外縁部41wの8箇所の辺各々の径方向外側に設けられる。貫通部41bは、第1ベース部41aと、片状部41cと、の間の隙間として構成される。8箇所の貫通部41b各々に、1個ずつマグネット32が設けられる(
図1参照)。
【0029】
片状部41cは、第1ベース部41aの径方向外側に、貫通部41bを介して離隔して配置される。片状部41cは、複数が周方向に所定間隔で配置される。片状部41cは、第1ベース部41aの外周の8箇所の辺各々の径方向外側に、例えば8個設けられる。片状部41cは、その平面視形状が、中心がシャフト31の軸線よりも径方向外側にずれて、ロータ3の半径よりも小さい半径の円弧と、この円弧の径方向内側に位置する弦に相当する直線部と、を有する略半円形状で構成される。片状部41cの径方向内側の直線部は、第1ベース部41aの外縁部41wと略平行である。
【0030】
第1ベース部41aは、凸部41eを有する。凸部41eは、中心軸に対する、周方向に隣り合う片状部41c同士の間の角度領域において設けられる。すなわち、凸部41eは、周方向に隣り合う片状部41c各々の、周方向に対向する端部各々と、中心軸と、で囲まれた扇形状の領域に設けられる。言い換えれば、凸部41eは、ロータ3の柱部33aに設けられる。中心軸に対する、周方向に隣り合う片状部41c同士の間の、扇形状の角度領域の一例を、
図4に一点鎖線で描画した。
【0031】
凸部41eは、第1ベース部41aの外縁部41wから径方向外側に向かって突出する。第1ベース部41aが多角形である場合、凸部41eは、第1ベース部41aの頂点各々から径方向外側に向かって突出する。凸部41eの突出長さは、貫通部41bの径方向の幅よりも短い。第1ベース部41aが凸部41eを有することで、第1ベース部41aと片状部41cとの間、すなわち貫通部41bにマグネット32を挿入した場合に、凸部41eにマグネット32の周方向端部を接触させることができる。これにより、マグネット32の周方向における位置決めを行うことができる。
【0032】
<1-2-2.第2積層鋼板の構成>
図5に示す第2積層鋼板42は、第2ベース部42aと、貫通部42bと、環状部42cと、を有する。
【0033】
第2ベース部42aは、中心軸の径方向外側に位置する。第2ベース部42aは、外形が略八角形状である。第2ベース部42aの外形は、第1ベース部41aの外形と略同じである。第2ベース部42aは、その径方向中心部に、シャフト31が軸方向に貫通する孔部42dを有する。
【0034】
貫通部42bは、第2ベース部42aの外周の8箇所の辺各々の径方向外側に設けられる。貫通部42bは、第2ベース部42aと、後述する環状部42cの大径部42fと、の間の隙間として構成される。8箇所の貫通部42b各々に、1個ずつマグネット32が設けられる(
図1参照)。
【0035】
環状部42cは、第2ベース部42aの径方向外側に、貫通部42bを介して離隔して配置される。環状部42cは、周方向に延びる。環状部42cは、第1積層鋼板41の8個の片状部41cを環状に繋げた形状と同様の形状である。
【0036】
環状部42cは、外径が異なる大径部42f及び小径部42gを有する。環状部42cは、大径部42fと、小径部42gと、が周方向に交互に配置される。この構成によれば、小径部42gにおいて磁気飽和し易くなる。したがって、磁束を効率良く導くことができ、ロータコア40の内部における磁束ループの発生を抑制することが可能である。
【0037】
大径部42fは、軸方向において、第1積層鋼板41の片状部41と同じ位置に配置される。大径部42fは、その平面視形状が、片状部41cと同様の略欠円形状である。大径部42fは、第2ベース部42aの外周の8箇所の辺各々の径方向外側に、片状部41cと同じく8箇所に設けられる。大径部42fの径方向内側の直線部は、第2ベース部42aの外周の辺と略平行である。大径部42fの外径は、小径部42gの外径よりも大きい。
【0038】
小径部42gは、軸方向において、第1積層鋼板41の、周方向に隣り合う片状部41同士の間の領域と同じ位置に配置される。小径部42gは、その平面視形状が、周方向に隣り合う大径部42fを繋ぐ長板形状である。小径部42gは、2箇所の大径部42fの端部同士を繋ぐ。小径部42gの外径は、大径部42fの外径よりも小さい。
【0039】
小径部42gは、突起部42hを有する。突起部42hは、小径部42gの内周面から径方向内側に向かって延びる。この構成によれば、環状部42cの強度を向上させることができる。また、第2ベース部42aと環状部42cとの間、すなわち貫通部42bにマグネット32を挿入した場合に、突起部42hに、マグネット32の周方向端部を接触させることができる。これにより、マグネット32の周方向における位置決めを行うことが可能である。なお、突起部42hの径方向の長さは、貫通部42bの径方向の幅よりも短い。
【0040】
突起部42hは、例えば、一箇所の小径部42gに対して二つが設けられる。一箇所の小径部42gに設けられた二つの突起部42hは、周方向に離隔させて並べられる。この構成によれば、二つの突起部42hの間の領域を広くフラックスバリアとして利用することができる。したがって、マグネットの磁束をより有効活用することが可能である。なお、突起部42hは二つに限らず、一つであっても三つ以上であっても良い。
【0041】
第2ベース部42aは、凸部42eを有する。凸部42eは、中心軸に対する、小径部42gが位置する角度領域において設けられる。第2ベース部42aが多角形である場合、凸部42eは、第2ベース部42aの頂点各々から径方向外側に向かって突出する。すなわち、凸部42eは、小径部42gの周方向の両端部と、中心軸と、で囲まれた扇形状の領域に設けられる。言い換えれば、凸部42eは、ロータ3の柱部33aに設けられる。中心軸に対する、小径部42gが位置する扇形状の角度領域の一例を、
図5に一点鎖線で描画した。
【0042】
なお、前述のように、小径部42gは、軸方向において、第1積層鋼板41の、周方向に隣り合う片状部41c同士の間の領域と同じ位置に配置される。したがって、ロータコア40に関して言えば、凸部42eは、中心軸に対する、周方向に隣り合う片状部41c同士の間の角度領域において設けられる。
【0043】
凸部42eは、第2ベース部42aの外縁部42wから径方向外側に向かって突出する。凸部42eの先端部は、小径部42gの径方向内側と対向する。凸部42eは、周方向に関して、二つの突起部42hの間の領域に配置される。凸部42eの突出長さは、貫通部42bの径方向の幅よりも短い。また、凸部42eは、二つの突起部42hに接触しない。第2ベース部42aが凸部42eを有することで、第2ベース部42aと環状部42cとの間、すなわち貫通部42bにマグネット32を挿入した場合に、凸部42eにマグネット32の周方向端部を接触させることができる。これにより、マグネット32の周方向における位置決めを行うことができる。
【0044】
<1-2-3.ロータコアの積層構成>
図2及び
図3に示すロータコア40は、上記構成の複数の第1積層鋼板41と、上記構成の少なくとも1枚の第2積層鋼板42と、が軸方向に積層されて構成される。このとき、第1積層鋼板41の片状部41cと、第2積層鋼板42の環状部42cの大径部42fと、が軸方向において重なり、外周縁の一部が揃う位置で、第1積層鋼板41と第2積層鋼板42とが積層される。第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42は、例えば、かしめなどによって固定される。
【0045】
この構成によれば、第1積層鋼板41の第1ベース部41aと片状部41cとの間、及び第2積層鋼板42の第2ベース部42aと環状部42cとの間の、周方向の全域にわたって、鋼板の領域が存在しない。これにより、第1ベース部41aと片状部41cとの間、及び第2ベース部42aと環状部42cとの間に、空気層等のフラックスバリアを設けることができる。したがって、マグネット32の磁束をより有効活用することが可能である。
【0046】
また、第2積層鋼板42の枚数が第1積層鋼板41の枚数よりも少ないので、ロータコア40のすべてを第2積層鋼板42で構成した場合と比較して、ロータコア40全体における環状部42cを流れる磁束の量を抑制することができる。したがって、環状部42cにおけるマグネット32の磁束をより有効活用することが可能である。
【0047】
第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42の積層構成に関して、より詳しく言えば、ロータコア40は、軸方向の上端及び下端の各々に例えば2枚の第2積層鋼板42が配置され、軸方向上端の第2積層鋼板42と、軸方向下端の第2積層鋼板42と、の間に複数の第1積層鋼板41が配置される。この構成によれば、ロータコア40の強度の向上を図ることができる。さらに、軸方向に積層される複数の第1積層鋼板41の中間部にも、例えば2枚の第2積層鋼板42が配置される。この構成によれば、ロータコア40の強度をより一層向上させることが可能である。
【0048】
<1-2-4.ロータコア及びロータの変形例>
ロータコア40は、軸方向の上端及び下端の各々に第1積層鋼板41を配置し、軸方向上端の第1積層鋼板41と、軸方向下端の第1積層鋼板41と、の間に複数の第2積層鋼板42を配置した構成であっても良い。このロータコア40は、軸方向の上端及び下端の各々が第1積層鋼板41である。ロータコア40は、上から順に、複数の第1積層鋼板41、1枚または2枚の第2積層鋼板42、複数の第1積層鋼板41、という構造であっても良い。また、ロータコア40は、上から順に、複数の第1積層鋼板41、1枚または2枚の第2積層鋼板42、複数の第1積層鋼板41、1枚または2枚の第2積層鋼板42、複数の第1積層鋼板41、という構造であっても良い。
【0049】
軸方向の上端及び下端の各々に、第2積層鋼板42を配置したロータコア40において、ロータコア40の軸方向の長さに対して、マグネット32の軸方向の長さが短い場合、上端に位置する第2積層鋼板42の環状部42cが磁気飽和して、下端に位置する第2積層鋼板42の環状部42cは磁気飽和しない場合が考えられる。その際に、上端と下端の環状部42cにおける磁気飽和の有無によって、コイル23に逆起電圧波形が上端部と下端部で歪量に差が発生する虞がある。そこで、ロータコア40の上端及び下端に第2積層鋼板42を設けないことにより、逆起電圧波形の歪を抑制することができる。その代わりに、軸方向上端の第1積層鋼板41と、軸方向下端の第1積層鋼板41と、の間に複数の第2積層鋼板42を配置した構成にすることにより、上述したマグネット32の磁束を有効活用しつつ、第1ベース部41aと片状部41cとが、また、第2ベース部42aと環状部42cとが、ばらばらになることを防止することができる。
【0050】
第1実施形態におけるロータ3において、第2積層鋼板42の環状部42cを、径方向外側から加圧することによって、マグネット32を保持させることができる。これにより、樹脂部34を設けなくてもマグネットを保持させることができるため、工数および材料を削減することができる。さらに、環状部42cの小径部42gを加圧することによって、柱部33aをなくすこともできる。これにより、より強固にマグネットを保持させ、さらに、磁束を有効活用することができる。
【0051】
<2.第2実施形態>
<2-1.ロータコアの詳細な構成>
次に、本発明の例示的な第2実施形態のモータについて説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係るモータのロータコアを上から見た斜視図である。
図7は、本発明の第2実施形態に係るモータのロータコアを下から見た斜視図である。
図8は、本発明の第2実施形態に係るロータコアの連結積層鋼板の平面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号または同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
【0052】
図6及び
図7に示すロータコア40は、第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42に加えて、さらに連結積層鋼板43を有する。連結積層鋼板43は、第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42と同様に、ロータコア40の中心軸に対して径方向に拡がる。
【0053】
<2-1-1.連結積層鋼板の構成>
図8に示す連結積層鋼板43は、連結ベース部43aと、貫通部43bと、連結環状部43cと、連結部43kと、を有する。
【0054】
連結ベース部43a、貫通部43b及び連結環状部43cは各々、第2積層鋼板42の、第2ベース部42a、貫通部42b及び環状部42cと同じ構成を有する。すなわち、連結ベース部43aは、孔部43d及び凸部43eを有する。貫通部43bは、連結ベース部43aと、連結環状部43cの大径部43fと、の間の隙間として構成される。連結環状部43cは、外径が異なり、周方向に交互に配置される大径部43f及び小径部43gを有する。
【0055】
なお、本実施形態において、連結積層鋼板43の凸部43eは、第1積層鋼板41の凸部41e及び第2積層鋼板42の凸部42eよりも、周方向両側に大きい。そして、連結積層鋼板43の凸部43eの一部は、第1積層鋼板41の貫通部41b及び第2積層鋼板42の貫通部42bの下方で、それらと重なる。これにより、貫通部41b及び貫通部42bに挿入されるマグネット32は、凸部43eに引っ掛かる。したがって、マグネット32の、ロータコア40の下方への脱落を防止することが可能である。
【0056】
連結部43kは、径方向に関して、連結ベース部43aと、連結環状部43cと、の間の領域に配置される。連結部43kは、周方向に所定間隔で並べて配置される。連結部43kは、周方向に隣り合う貫通部43bの間の領域に配置される。連結部43kは、その平面視形状が、径方向に延びる長板形状である。連結部43kは、連結ベース部43aと、連結環状部43cと、を連結する。より詳しく言えば、連結部43kは、凸部43eの径方向先端部と、小径部43gの内縁部と、を連結する。
【0057】
小径部43gは、二箇所の接続部43mを備える。接続部43mは、連結部43kの周方向両側に隣接して設けられる。すなわち、小径部43gは、その内縁部に連結される一の連結部43kに対して、周方向に隣接する二箇所の接続部43mを有する。接続部43mは、連結部43kとの連結領域の反対側で、大径部43fに接続する。
【0058】
<2-1-2.ロータコアの積層構成>
図6及び
図7に示すロータコア40は、軸方向の下端に例えば1枚の連結積層鋼板43が配置される。このとき、第1積層鋼板41の片状部41cと、第2積層鋼板42の環状部42cの大径部42fと、連結積層鋼板43の連結環状部43cの大径部43fと、が軸方向において重なり、外縁部の一部が揃う位置で、第1積層鋼板41、第2積層鋼板42及び連結積層鋼板43が積層される。
【0059】
この構成によれば、ロータコア40の強度をより一層向上させることが可能である。さらに、第1ベース部41aと片状部41cとが、また、第2ベース部42aと環状部42cとが、ばらばらになることを防止することができる。
【0060】
なお、連結積層鋼板43は、ロータコア40の軸方向の上端に配置しても良い。さらに、連結積層鋼板43は、ロータコア40の軸方向の下端及び上端の両方に配置しても良い。この構成によれば、ロータコア40の強度をさらに高めることが可能になる。また、上端の連結積層鋼板43と、下端の連結積層鋼板43と、は異なる形状であっても良い。例えば、上端はマグネット32を挿通する貫通部を有する連結積層鋼板43であり、下端はマグネット32の脱落を防止する連結積層鋼板43であっても良い。
【0061】
<3.第3実施形態>
<3-1.ロータコアの詳細な構成>
次に、本発明の例示的な第3実施形態のモータについて説明する。
図9は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの連結積層鋼板の部分拡大平面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1及び第2実施形態と同じであるので、それらの実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号または同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
【0062】
第3実施形態のロータコア40は、
図9に示す連結積層鋼板43が、小径部43gにおいて、一の連結部43kに対して周方向に隣接する二箇所の接続部43m各々が、大径部43fから切断される。接続部43mは、積層された連結積層鋼板43に対して、連結積層鋼板43の径方向外側から内側に向かって切断される。したがって、第3実施形態のロータコア40は、連結積層鋼板43の接続部43mが切断された積層鋼板が、軸方向に積層される構造となる。
【0063】
接続部43mは、大径部43fと近接する箇所で切断される。切断された接続部43mは、径方向内側に向かって折り曲げられる。折り曲げられた接続部43mは、連結部43kの貫通部43b側に隣接する。
【0064】
<3-2.ロータコアの製造方法>
続いて、モータ用コアであるロータコア40の製造方法について、
図10及び
図11を用いて説明する。
図10は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの製造方法で用いる切断装置の一例を示す斜視図である。
図11は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの製造方法で用いる切断工具の一例を示す部分拡大平面図である。
【0065】
第3実施形態のロータコア40の製造方法は、連結積層鋼板43を軸方向に積層する工程を含む。この工程では、軸方向の上端から下端まで連結積層鋼板43が積層される。これにより、第3実施形態のロータコア40は、連結積層鋼板43の接続部43mが切断された積層鋼板のみで構成される。なお、連結積層鋼板43を含む工程であれば、第1積層鋼板41や、第2積層鋼板42などと組み合わせて積層しても良い。
【0066】
次に、第3実施形態のロータコア40の製造方法は、接続部43mを切断する工程を含む。この工程では、例えば
図10に示す切断装置100が用いられる。
【0067】
切断装置100は、台座部101と、押さえ部材102と、切断工具103と、を有する。ロータコア40は、台座部101の上面に、軸方向を略垂直にして載置される。ロータコア40の上方には、押さえ部材102が配置される。押さえ部材102は、台座部101の上面との間でロータコア40を挟んで保持する。
【0068】
切断工具103は、台座部101の上面に配置されたロータコア40の、径方向外側に配置される。切断工具103は、ロータコア40の径方向に沿って移動が可能である。切断工具103は、ロータコア40の外周面と対向する先端部を、ロータコア40の外周面押し当てることができる。
【0069】
切断工具103は、ロータコア40の外周面と対向する先端部に、
図11に示す刃部103aを有する。刃部103aは、ロータコア40の軸方向に沿って延びる。
【0070】
刃部103aは、周方向に離隔した二箇所に設けられる。二箇所の刃部103aは各々、周方向の外側の外面に角部103b及び平面部103cを有する。二箇所の刃部103aは各々、角部103b及び平面部103cによって、二箇所の接続部43m各々を大径部43fから切断する。
【0071】
第3実施形態のロータコア40の製造方法は、連結積層鋼板43の接続部43mを切断する工程を含むので、周方向に隣り合う連結環状部43cの大径部43fが、小径部43gを介して周方向に繋がった状態を解消することができる。これにより、切断前の接続部43mで発生する虞がある磁束の漏れを抑制することができる。したがって、ロータコア40において、磁気ループの発生を抑制することが可能になる。
【0072】
接続部43mを切断する工程では、連結積層鋼板43を径方向外側から内側に向かって切断する。この構成によれば、高出力のプレス装置を必要とせず、切断装置100を利用して、連結環状部43cの接続部43mを切断することができる。したがって、ロータコア40の製造装置の大型化、コストアップを抑制することが可能である。
【0073】
積層鋼板を軸方向に打ち抜くという従来の製造方法では、半抜き工程等の追加工程が予め必要であった。これに対して、第2実施形態のロータコア40の変形例の製造方法は、追加工程を必要とせず、所望の形状に成形することができる。
【0074】
また、積層鋼板を軸方向に打ち抜くという従来の製造方法では、ロータコアの軸方向下端の積層鋼板にダレやバリが生じる虞があった。これに対して、第2実施形態のロータコア40の変形例の製造方法は、径方向外側から切断するので、ロータコア40の軸方向下端の積層鋼板において、切断に必要な切断距離が短くなり、ダレやバリの発生を防止することができる。
【0075】
次に、第3実施形態のロータコア40の製造方法が、連結部43kを除去する工程を含むことにしても良い。これにより、除去前の連結部43kで発生する虞がある磁気飽和の発生を抑制することができる。したがって、ロータコア40において、磁気ループの発生を効果的に抑制することが可能になる。
【0076】
なお、
図10及び
図11を用いて説明した上記切断装置100の構成は一例であり、連結積層鋼板43を径方向外側から内側に向かって切断することができれば、他の構成であっても良い。
【0077】
<3-2-1.ロータコアの製造方法の切断工程の第1例>
続いて、ロータコア40の製造方法に関して、切断工程の第1例について、
図12を用いて説明する。
図12は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの製造方法の切断工程の第1例を示す連結積層鋼板の部分拡大平面図である。
【0078】
第3実施形態のロータコア40の製造方法において、接続部43mを切断する工程の第1例では、
図11に示す切断工具103が用いられる。
図12に示すこの切断工程では、一の連結部43kにおける周方向に隣接する二箇所の接続部43mが、同時に切断される。
図9に示すように、切断された二箇所の接続部43mは各々、径方向内側に向かって折り曲げられる。
【0079】
まず、二箇所の接続部43mが、同時に切断されて折り曲げられる。次に、ロータコア40が、周方向に隣り合う連結部43kの間の角度だけ、中心軸回りに回転される。続いて、次の一の連結部43kにおける周方向に隣接する二箇所の接続部43mが、同時に切断され、折り曲げられる。引き続き、ロータコア40の外縁部全域にわたって、二箇所の接続部43mの切断、折り曲げと、ロータコア40の回転と、が繰り返される。
【0080】
この方法によれば、二箇所の接続部43mを同時に切断するので、切断時に生じる虞があるロータコア40の、特に連結部43kの変形を最小限に抑制することができる。また、切断時に、近接する二箇所の接続部43mの間に配置された一箇所の連結部43kを保持しながら切断することができる。これにより、切断作業の効率を向上させることが可能である。
【0081】
<3-2-2.ロータコアの製造方法の切断工程の第2例>
続いて、ロータコア40の製造方法に関して、切断工程の第2例について、
図13を用いて説明する。
図13は、本発明の第3実施形態に係るロータコア40の製造方法の切断工程の第2例を示す連結積層鋼板の平面図である。
【0082】
第3実施形態のロータコア40の製造方法において、一箇所の刃部103aのみを有する切削工具104が用いられる(
図13参照)。
図13に示すこの切断工程では、連結環状部43cの、周方向に隣り合う二の連結部43kに対して周方向内側の二箇所の接続部43mが、同時に切断される。切断された二箇所の接続部43mは各々、例えば径方向内側に向かって折り曲げられる。
【0083】
まず、二箇所の接続部43mが、同時に切断されて折り曲げられる。次に、ロータコア40が、周方向に隣り合う連結部43kの間の角度だけ、中心軸回りに回転される。続いて、次の周方向に隣り合う二の連結部43kに対して周方向内側の二箇所の接続部43mが、同時に切断され、折り曲げられる。引き続き、ロータコア40の外縁部全域にわたって、二箇所の接続部43mの切断、折り曲げと、ロータコア40の回転と、が繰り返される。
【0084】
この方法によれば、二箇所の接続部43mを同時に切断するので、切断時に生じる虞があるロータコア40の、特に連結部43kの変形を最小限に抑制することができる。また、連結環状部43cの、周方向に隣り合う二箇所の連結部43kの間の領域である大径部43fの形状、大きさの均一化を図ることが可能である。
【0085】
<3-2-3.ロータコアの製造方法の切断工程の第3例>
続いて、ロータコア40の製造方法に関して、切断工程の第3例について、
図14を用いて説明する。
図14は、本発明の第3実施形態に係るロータコアの製造方法の切断工程の第3例を示す連結積層鋼板の平面図である。
【0086】
第3実施形態のロータコア40の製造方法において、一箇所の刃部103aのみを有する切削工具104が用いられる(
図14参照)。
図14に示すこの切断工程では、互いが中心軸を隔てた反対側に配置された二箇所の接続部43mが、同時に切断される。切断された二箇所の接続部43mは各々、例えば径方向内側に向かって折り曲げられる。
【0087】
まず、二箇所の接続部43mが、同時に切断されて折り曲げられる。次に、ロータコア40が、周方向に隣り合う連結部43kの間の角度だけ、中心軸回りに回転される。続いて、次の互いが中心軸を隔てた反対側に配置された二箇所の接続部43mが、同時に切断され、折り曲げられる。引き続き、ロータコア40の外縁部全域にわたって、二箇所の接続部43mの切断、折り曲げと、ロータコア40の回転と、が繰り返される。
【0088】
この方法によれば、二箇所の接続部43mを同時に切断するので、切断時に生じる虞があるロータコア40の、特に連結部43kの変形を最小限に抑制することができる。
【0089】
なお、第3実施形態で用いる切断工程については、モータ用コアであれば、ロータコアに限らず、ステータコアに採用しても良い。例えば、ステータコアに設けられるスロットに向かって切断する工程などが考えられる。
【0090】
<4.第4実施形態>
<4-1.ロータコアの詳細な構成>
次に、本発明の例示的な第4実施形態のモータについて説明する。
図15は、本発明の第4実施形態に係るモータのロータコアを上から見た斜視図である。
図16は、本発明の第4実施形態に係るモータのロータコアを下から見た斜視図である。
図17は、本発明の第4実施形態に係るロータコアの連結積層鋼板の平面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1及び第2の実施形態と同じであるので、それらの実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号または同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
【0091】
図15及び
図16に示すロータコア40は、第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42に加えて、さらに連結積層鋼板44を有する。連結積層鋼板44は、第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42と同様に、ロータコア40の中心軸に対して径方向に拡がる。
【0092】
<4-1-1.連結積層鋼板の構成>
図17に示す連結積層鋼板44は、連結ベース部44aと、貫通部44bと、連結片状部44cと、連結部44kと、を有する。
【0093】
連結ベース部44aは、凹部44eを有する。凹部44eは、中心軸に対する、周方向に隣り合う連結片状部44c同士の間の角度領域において設けられる。すなわち、凹部44eは、周方向に隣り合う連結片状部44c各々の、周方向に対向する端部各々と、中心軸と、で囲まれた扇形状の領域に設けられる。言い換えれば、凹部44eは、ロータ3の柱部33aに設けられる。中心軸に対する、周方向に隣り合う連結片状部44c同士の間の、扇形状の角度領域の一例を、
図17に一点鎖線で描画した。
【0094】
凹部44eは、連結ベース部44aの外縁部44wから径方向内側に向かって凹む。連結ベース部44aが多角形である場合、凹部44eは、連結ベース部44aの頂点各々から径方向内側に向かって凹む。連結ベース部44aが凹部44eを有することで、貫通部41b、42bにマグネット32を挿入した後、第1ベース部41a、第2ベース部42a及び連結ベース部44aの径方向外側に合成樹脂、接着剤等を流し込むと、凹部44eに合成樹脂、接着剤等が浸入する。これにより、連結片状部44c及びマグネット32を強固に固定することができる。
【0095】
貫通部44bは、連結ベース部44aと、連結片状部44cと、の間の隙間として構成される。貫通部44bの周方向の両側には、連結部44kが設けられる。連結部44kは、第1積層鋼板41の貫通部41b及び第2積層鋼板42の貫通部42bの下方で、それらと重なる。これにより、貫通部41b及び貫通部42bに挿入されるマグネット32は、連結部44kに引っ掛かる。したがって、マグネット32の、ロータコア40の下方への脱落を防止することが可能である。
【0096】
連結片状部44cは、連結ベース部44aの径方向外側に、貫通部44bを介して離隔して配置される。ここで言う離隔には、連結片状部44cと、連結ベース部44aとが、連結部44kで一部連結されている形態を含む。連結片状部44cは、例えば8個が周方向に所定間隔で配置される。連結片状部44cは、その平面視形状が、中心がシャフト31の軸線よりも径方向外側にずれて、ロータ3の半径よりも小さい半径の円弧と、この円弧の径方向内側に位置する弦に相当する直線部と、を有する略半円形状である。連結片状部44cの径方向内側の直線部は、連結ベース部44aの外縁部44wと略平行である。
【0097】
連結部44kは、径方向に関して、連結ベース部44aと、連結片状部44cと、の間の領域に配置される。連結部44kは、一箇所の連結片状部44cに対して、連結片状部44cの周方向両端部の各々に設けられ、互いが平行に延びる。連結部44kは、その平面視形状が、略径方向に延びる長板形状である。連結部44kは、連結ベース部44aと、連結片状部44cと、を連結する。より詳しく言えば、連結部44kは、凹部44eの周方向両側領域と、連結片状部44cの周方向両端部の直線部と、を接続する。
【0098】
<4-1-2.ロータコアの積層構成>
図15及び
図16に示すロータコア40は、軸方向の上端及び下部の各々に例えば2枚の第2積層鋼板42が配置され、軸方向上端の第2積層鋼板42と、軸方向下部の第2積層鋼板42と、の間に複数の第1積層鋼板41が配置される。軸方向に積層される複数の第1積層鋼板41の中間部にも、例えば2枚の第2積層鋼板42が配置される。さらに、軸方向の下端に例えば1枚の連結積層鋼板44が配置される。このとき、第1積層鋼板41の片状部41cと、第2積層鋼板42の環状部42cの大径部42fと、連結積層鋼板44の連結片状部44cと、が軸方向において重なり、外周縁の一部が揃う位置で、第1積層鋼板41、第2積層鋼板42及び連結積層鋼板44が積層される。
【0099】
この構成によれば、ロータコア40の強度をより一層向上させることが可能である。また、貫通部41b、42bにマグネット32を挿入した場合、軸方向において、連結部44kにマグネット32が引っ掛かる。これにより、マグネット32の、ロータコア40からの脱落を防止することが可能である。さらに、第1ベース部41aと片状部41cとが、また、第2ベース部42aと環状部42cとが、ばらばらになることを防止することができる。
【0100】
なお、連結積層鋼板44は、ロータコア40の軸方向の上端に配置しても良い。さらに、連結積層鋼板44は、ロータコア40の軸方向の下端及び上端の両方に配置しても良い。この構成によれば、ロータコア40の強度をさらに高めることが可能になる。また、上端の連結積層鋼板44と、下端の連結積層鋼板44と、は異なる形状であっても良い。例えば、上端はマグネット32を挿通する貫通部を有する連結積層鋼板44であり、下端はマグネット32の脱落を防止する連結積層鋼板44であっても良い。
【0101】
また、ロータコア40は、第1積層鋼板41が凸部41eを有し、第2積層鋼板42が凸部42eを有し、連結積層鋼板44が凹部44eを有する。貫通部41b、42bにマグネット32を挿入した場合に、凸部41e、42eにマグネット32を接触させることができる。これにより、マグネット32の周方向における位置決めを行うことができる。また、貫通部41b、42bにマグネット32を挿入した後、第1ベース部41a等の径方向外側に合成樹脂、接着剤等を流し込むと、凹部44eに合成樹脂、接着剤等が浸入する。これにより、マグネット32を強固に固定することができる。したがって、マグネット32の位置決めと、マグネット32の強固な固定と、の両者を実現することが可能である。
【0102】
<5.第5実施形態>
<5-1.ロータコアの詳細な構成>
次に、本発明の例示的な第5実施形態のモータについて説明する。
図18は、本発明の第5実施形態に係るモータのロータコアを上から見た斜視図である。
図19は、本発明の第5実施形態に係るモータのロータコアを下から見た斜視図である。
図20は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの連結積層鋼板の平面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1、第2及び第3の実施形態と同じであるので、それらの実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号または同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
【0103】
図18及び
図19に示すロータコア40は、第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42に加えて、さらに連結積層鋼板45を有する。連結積層鋼板45は、第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42と同様に、ロータコア40の中心軸に対して径方向に拡がる。
【0104】
<5-1-1.連結積層鋼板の構成>
図20に示す連結積層鋼板45は、連結ベース部45aと、貫通部45bと、連結片状部45cと、連結部45kと、を有する。
【0105】
連結ベース部45a、貫通部45b及び連結片状部45cは各々、第4実施形態の連結積層鋼板44の連結ベース部44a、貫通部44b及び連結片状部44cと同じ構成を有する。すなわち、連結ベース部45aは、孔部45d及び凹部45eを有する。
【0106】
貫通部45bは、連結ベース部45aと、連結片状部45cと、の間の隙間として構成される。貫通部45bの周方向の両側には、連結部45kが設けられる。連結部45kは、第1積層鋼板41の貫通部41b及び第2積層鋼板42の貫通部42bの下方で、それらと重なる。これにより、貫通部41b及び貫通部42bに挿入されるマグネット32は、連結部45kに引っ掛かる。したがって、マグネット32の、ロータコア40の下方への脱落を防止することが可能である。
【0107】
連結片状部45cは、連結ベース部45aの径方向外側に、貫通部45bを介して離隔して配置される。ここで言う離隔には、連結片状部45cと、連結ベース部45aとが、連結部45kで一部連結されている形態を含む。連結片状部45cは、例えば8個が周方向に所定間隔で配置される。連結片状部45cは、その平面視形状が、中心がシャフト31の軸線よりも径方向外側にずれて、ロータ3の半径よりも小さい半径の円弧と、この円弧の径方向内側に位置する弦に相当する直線部と、を有する略半円形状である。連結片状部45cの径方向内側の直線部は、連結ベース部45aの外縁部45wと略平行である。
【0108】
連結部45kは、径方向に関して、連結ベース部45aと、連結片状部45cと、の間の領域に配置される。連結部45kは、一箇所の連結片状部45cの直線部において、連結片状部45cの周方向の両端部よりも内側の二箇所に設けられ、互いが平行に延びる。連結部45kは、連結ベース部45aの外縁部45wと、連結片状部45cの直線部と、を連結する。連結部45kは、その平面視形状が、略径方向に延びる長板形状である。
【0109】
<5-1-2.ロータコアの積層構成>
図18及び
図19に示すロータコア40は、軸方向の上端及び下部の各々に例えば2枚の第2積層鋼板42が配置され、軸方向上端の第2積層鋼板42と、軸方向下部の第2積層鋼板42と、の間に複数の第1積層鋼板41が配置される。軸方向に積層される複数の第1積層鋼板41の中間部にも、例えば2枚の第2積層鋼板42が配置される。さらに、軸方向の下端に例えば1枚の連結積層鋼板45が配置される。このとき、第1積層鋼板41の片状部41cと、第2積層鋼板42の環状部42cの大径部42fと、連結積層鋼板45の連結片状部45cと、が軸方向において重なり、外縁部の一部が揃う位置で、第1積層鋼板41、第2積層鋼板42及び連結積層鋼板45が積層される。
【0110】
この構成によれば、ロータコア40の強度をより一層向上させることが可能である。また、貫通部41b、42bにマグネット32を挿入した場合、軸方向において、連結部45kにマグネット32が引っ掛かる。これにより、マグネット32の、ロータコア40からの脱落を防止することが可能である。さらに、第1ベース部41aと片状部41cとが、また、第2ベース部42aと環状部42cとが、ばらばらになることを防止することができる。
【0111】
なお、連結積層鋼板45は、ロータコア40の軸方向の上端に配置しても良い。さらに、連結積層鋼板45は、ロータコア40の軸方向の下端及び上端の両方に配置しても良い。この構成によれば、ロータコア40の強度をさらに高めることが可能になる。また、上端の連結積層鋼板45と、下端の連結積層鋼板45と、は異なる形状であっても良い。例えば、上端はマグネット32を挿通する貫通部を有する連結積層鋼板45であり、下端はマグネット32の脱落を防止する連結積層鋼板45であっても良い。
【0112】
また、ロータコア40は、第1積層鋼板41が凸部41eを有し、第2積層鋼板42が凸部42eを有し、連結積層鋼板45が凹部45eを有する。貫通部41b、42bにマグネット32を挿入した場合に、凸部41e、42eにマグネット32を接触させることができる。これにより、マグネット32の周方向における位置決めを行うことができる。また、貫通部41b、42bにマグネット32を挿入した後、第1ベース部41a等の径方向外側に合成樹脂、接着剤等を流し込むと、凹部45eに合成樹脂、接着剤等が浸入する。これにより、マグネット32を強固に固定することができる。したがって、マグネット32の位置決めと、マグネット32の強固な固定と、の両者を実現することが可能である。
【0113】
<5-2.第5実施形態のロータコアの第1変形例>
<5-2-1.ロータコアの詳細な構成>
続いて、第5実施形態のロータコア40の第1変形例について説明する。
図21は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの第1変形例を上から見た斜視図である。
図22は本発明の第5実施形態に係るロータコアの第1変形例を下から見た斜視図である。
【0114】
第5実施形態のロータコア40の第1変形例は、
図21及び
図22に示すロータコア40が、第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42に加えて、さらに連結積層鋼板45を有する。連結積層鋼板45は、ロータコア40の軸方向の下端に配置される。
【0115】
図22に示すように、連結積層鋼板45は、連結ベース部45aと、連結片状部45cと、の間に介在する介在部として、連結部45kを有する。なお、ここで言う介在部には、連結部45kのほか、連結ベース部45aに設けた外向き突起部、連結片状部45cに設けた内向き突起部、さらに連結ベース部45aと連結片状部45cとの間を鋼板部材で埋めた形態を含む。
【0116】
この構成によれば、貫通部41b及び貫通部42bに挿入されるマグネット32は、ロータコア40の下部において介在部に引っ掛かる。したがって、マグネット32の、ロータコア40の下方への脱落を防止することが可能である。さらに、連結ベース部45aと、連結片状部45cと、が連結部45kを介して繋がっているので、第1ベース部41aと片状部41cとが、また第2ベース部42aと環状部42cが、ばらばらになることを防止することができる。
【0117】
図21に示すように、ロータコア40の軸方向の上端に配置された第2積層鋼板42は、外向き突起部42nを備える。外向き突起部42nは、第2ベース部42aの外縁部42wから径方向外側に向かって延びる。外向き突起部42nの突出長さは、貫通部42bの径方向の幅よりも短い。なお、マグネット32は、ロータコア40の軸方向上端に配置された第2積層鋼板42よりも下方の、貫通部41b及び貫通部42bに挿入される。
【0118】
この構成によれば、マグネット32は、ロータコア40の上部において外向き突起部42nに引っ掛かる。したがって、マグネット32の、ロータコア40の上方への脱落を防止することが可能である。
【0119】
<5-3.第5実施形態のロータコアの第2変形例>
<5-3-1.ロータコアの詳細な構成>
続いて、第5実施形態のロータコア40の第2変形例について説明する。
図23は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの第2変形例の製造方法の第1段階を示す縦端面図である。
図24は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの第2変形例の製造方法の第2段階を示す縦端面図である。
図25は、本発明の第5実施形態に係るロータコアの第2変形例の製造方法の第3段階を示す縦端面図である。
【0120】
第5実施形態のロータコア40の第2変形例は、連結積層鋼板45が、ロータコア40の軸方向の上端に配置される。或いは、第5実施形態のロータコア40の第2変形例は、連結積層鋼板45が、ロータコア40の軸方向の上端及び下端の両方に配置される。
【0121】
図25に示すように、軸方向上端の連結積層鋼板45の連結部45kは、積層された連結積層鋼板45に対して、連結積層鋼板45の軸方向上側から内側に向かって切断される。切断された連結部45kは、貫通部45bの内側に向かって屈曲される。このように、連結部45kを切断することによって、外向き突起部45nを形成することができる。なお、同様の切断工程により、内向き突起部を形成しても良い。
【0122】
<5-3-2.ロータコアの製造方法>
【0123】
第5実施形態のロータコア40の第2変形例の製造方法は、分割積層鋼板を軸方向に積層する工程を含む。分割積層鋼板とは、第1ベース部41aと、片状部41cと、が径方向において分割された第1積層鋼板41が相当する。この工程では、複数の第1積層鋼板41が軸方向に積層される。なお、ロータコア40は、第1積層鋼板41よりも積層枚数が少ない複数の第2積層鋼板42も含む。
【0124】
次に、第5実施形態のロータコア40の第2変形例の製造方法は、積層された第1積層鋼板41に対して、連結積層鋼板45をさらに積層する工程を含む。この工程では、連結ベース45aと連結片状部45cとが連結部45kを介して接続された連結積層鋼板45を、積層された第1積層鋼板41の軸方向の上端に積層する。さらに、第5実施形態のロータコア40の第2変形例の製造方法は、連結ベース部45aと連結片状部45cとの間に、介在部である連結部45kが介在する連結積層鋼板45(介在積層鋼板)を、積層された第1積層鋼板41の軸方向の下端に積層する。これらの積層工程において、第1積層鋼板41の片状部41cと、連結積層鋼板45の連結片状部45cと、が軸方向において重なり、外縁部の一部が揃う位置で、第1積層鋼板41と連結積層鋼板45とが積層される。
【0125】
次に、第5実施形態のロータコア40の第2変形例の製造方法は、連結部45kを切断部材200で切断する工程を含む。この工程では、
図23、
図24、
図25に示す連結積層鋼板45の貫通部45b(図示略)に、切断部材200を挿入することで、連結部45kを切断部材200で切断する。これにより、連結ベース部45aと連結片状部45cとが繋がった状態を解消することができる。したがって、連結ベース部45aと連結片状部45cとの間に、空気層等のフラックスバリアを設けることができる。これにより、磁束ループを低減させることが可能である。
【0126】
図23に示す切断部材200は、例えば金属で構成され、マグネット32と同様の、軸方向と交差する断面形状が矩形状の、軸方向に延びる直方体である。切断部材として、マグネット32を使用することにしても良い。これにより、使用部材を低減させることができ、ロータ3を形成するまでの工数を削減することができる。さらに、マグネット32と樹脂が接触しているので、締結強度を向上させることが可能である。
図23に示す連結部45kの切断工程の第1段階では、ロータコア40の径方向に関して、切断部材200の径方向外側のエッジ部が、連結部45kの連結片状部45cとの連結部分に一致する位置の、軸方向上方に切断部材200が配置される。
【0127】
ここで、ロータコア40は、貫通部50を有する。貫通部50は、互いが軸方向に重なる第1積層鋼板41の貫通部41bと、第2積層鋼板42の貫通部42bと、で構成され、軸方向に延びる。
【0128】
貫通部50は、第1貫通部51と、第2貫通部52と、を有する。第2貫通部52は、第1貫通部51に対して径方向の幅が狭い。第2貫通部52は、マグネット32のみを収容可能な径方向の幅を有する。第1貫通部51は、第2貫通部52に対して径方向の幅が広い。第1貫通部51は、マグネット32に加えて、後述する外向き突起部45nを収容可能な径方向の幅を有する。
【0129】
第1貫通部51は、ロータコア40の上部において、連結積層鋼板45の下面に隣接して積層される、所定枚数の第1積層鋼板41の貫通部41b及び第2積層鋼板42の貫通部42bとして設けられる。第2貫通部52は、第1貫通部51が設けられた第1積層鋼板41及び第2積層鋼板42よりも下方の、第1積層鋼板41の貫通部41b及び第2積層鋼板42の貫通部42bとして設けられる。
【0130】
図24に示す連結部45kの切断工程の第2段階では、切断部材200が下降し、連結部45kが切断される。連結部45kは、連結片状部45cとの連結部分で切断される。切断された連結部45kは、連結ベース部45aの外向き突起部45nとなる。外向き突起部45nは、連結ベース部45aの外縁部45wから径方向外側に向かって延びる。外向き突起部45nは、連結ベース部45aとの付け根の部分で、第1貫通部51に向かって屈曲する。
【0131】
図25に示す連結部45kの切断工程の第3段階では、切断部材200の下降がさらに進み、外向き突起部45nは、屈曲した一部が、第1貫通部51の内部に収容される。連結部45kを切断部材200で切断する工程の後、切断部材200が、貫通部50から抜去される。
【0132】
次に、第5実施形態のロータコア40の第2変形例の製造方法は、貫通部50にマグネット32を挿入する工程を含む。なお、切断部材としてマグネット32を使用した場合、マグネット32は、連結部45kを切断した後、引き続き貫通部50に挿入される。
【0133】
なお、連結積層鋼板45がロータコア40の軸方向の下端に配置された場合、マグネット32は、貫通部50への挿入の最終段階において、軸方向下端の連結積層鋼板45の、介在部である連結部45kの上面に接触される。
【0134】
次に、第5実施形態のロータコア40の第2変形例の製造方法は、樹脂部34を形成する工程を含む。この工程では、樹脂部34が、空間部33に合成樹脂、接着剤等を流し込んで設けられる。
【0135】
第5実施形態の第2変形例のロータコア40は、軸方向の上端に配置された連結積層鋼板45が、連結ベース部45aの外縁部45wから径方向外側に向かって延びる外向き突起部45nを有する。この構成によれば、連結積層鋼板45の、連結ベース部45aと連結片状部45cとの間に、空気層または樹脂層34等のフラックスバリアを設けることができる。これにより、マグネット32の磁束をより有効活用することが可能である。また、外向き突起部45nを形成する前、すなわち連結部45kを切断する前は、第1ベース部41aと片状部41cとが、また第2ベース部42aと環状部42cが、ばらばらになることを防止することができる。
【0136】
なお、ロータコア40は、外向き突起部45nに代えて、連結片状部45cの内縁部から径方向内側に向かって延びる内向き突起部が設けられることにしても良い。また、ロータコア40は、外向き突起部45nと、内向き突起部と、の両方が設けられることにしても良い。
【0137】
外向き突起部45nは、貫通部50に向かって屈曲するので、その弾性力で、マグネット32を径方向外側に向かって圧す。これにより、マグネット32の径方向における位置決めを行うことができる。さらに、マグネット32をロータコア40に固定する作用を高めることが可能である。なお、第1変形例における内向き突起部と、第2変形例における外向き突起部45nと、を組み合わせても良い。この場合、外向き突起部45nが径方向外側に向かって押されるため、内向き突起部に引っかかって脱落を防止することができる。
【0138】
外向き突起部45nは、屈曲した一部が、第1貫通部51の内部に収容されるので、貫通部50へのマグネット32の挿入の邪魔にならない。したがって、貫通部50において、マグネット32を挿入するためのスペースを確保することができる。
【0139】
なお、第5実施形態のロータコア40の第2変形例の製造方法において、連結部45kを切断部材200で切断する工程の前に、連結部45kの軸方向の厚さを連結ベース部45a及び連結片状部45cよりも薄くする工程を含むことにしても良い。この構成によれば、連結部45kを容易に切断することができる。例えば、プレス加工を行うことにしても良い。この構成によれば、連結部45kを容易に切断することが可能な形態を、簡便な加工方法で得ることができる。
【0140】
また、第5実施形態のロータコア40の第2変形例の製造方法において、連結部45kを切断部材200で切断する工程の前に、連結部45kに切り欠きを設ける工程を含むことにしても良い。この構成によれば、連結部45kを容易に切断することができる。例えば、プッシュバック加工を行うことにしても良い。この構成によれば、連結部45kを容易に切断することが可能な形態を、簡便な加工方法で得ることができる。
【0141】
<6.第6実施形態>
<6-1.ロータコアの詳細な構成>
次に、本発明の例示的な第6実施形態のモータについて説明する。
図26は、本発明の第6実施形態に係るモータのロータコアを上から見た斜視図である。
図27は、本発明の第6実施形態に係るモータのロータコアを下から見た斜視図である。
図28は、本発明の第6実施形態に係るロータコアの第1積層鋼板の平面図である。
図29は、本発明の第6実施形態に係るロータコアの第2積層鋼板の平面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号または同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
【0142】
図26及び
図27に示すロータコア40は、第1積層鋼板46と、第2積層鋼板47と、を有する。第1積層鋼板46及び第2積層鋼板47は各々、ロータコア40の中心軸に対して径方向に拡がる。
【0143】
<6-1-1.第1積層鋼板の構成>
図28に示す第1積層鋼板46は、第1ベース部46aと、貫通部46bと、片状部46cと、を有する。第1ベース部46aは、孔部46dと、凹部46eと、を有する。
【0144】
<6-1-2.第2積層鋼板の構成>
図29に示す第2積層鋼板47は、第2ベース部47aと、貫通部47bと、環状部47cと、を有する。第2ベース部47aは、孔部47dと、凹部47eと、を有する。環状部47cは、外径が異なる大径部47f及び小径部47gを有する。
【0145】
<6-1-3.ロータコアの積層構成>
図26及び
図27に示すロータコア40は、上記構成の複数の第1積層鋼板46と、上記構成の少なくとも1枚の第2積層鋼板47と、が軸方向に積層されて構成される。このとき、第1積層鋼板46の片状部46cと、第2積層鋼板47の環状部47cの大径部47fと、が軸方向において重なり、外周縁の一部が揃う位置で、第1積層鋼板46と第2積層鋼板47とが積層される。
【0146】
この構成によれば、第1積層鋼板46の第1ベース部46aと片状部46cとの間、及び第2積層鋼板47の第2ベース部47aと環状部47cとの間の、周方向の全域にわたって、鋼板の領域が存在しない。これにより、第1ベース部46aと片状部46cとの間、及び第2ベース部47aと環状部47cとの間に、空気層等のフラックスバリアを設けることができる。したがって、マグネット32の磁束をより有効活用することが可能である。
【0147】
また、第2積層鋼板47の枚数が第1積層鋼板46の枚数よりも少ないので、ロータコア40のすべてを第2積層鋼板47で構成した場合と比較して、ロータコア40全体における環状部47cを流れる磁束の量を抑制することができる。したがって、環状部47cにおける磁気飽和の発生が抑制され、マグネット32の磁束をより有効活用することが可能である。
【0148】
貫通部46b、47bにマグネット32を挿入した後、第1ベース部46a及び第2ベース部47aの径方向外側に合成樹脂、接着剤等を流し込むと、凹部46e、47eに合成樹脂、接着剤等が浸入する。これにより、片状部46c、環状部47c及びマグネット32を強固に固定することができる。
【0149】
<7.第7実施形態>
<7-1.ロータの詳細な構成>
次に、本発明の例示的な第7実施形態のモータについて説明する。
図30は、本発明の第7実施形態に係るモータのロータを上から見た斜視図である。
図31は、本発明の第7実施形態に係るモータのロータの平面図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号または同じ名称を付してその説明を省略する場合がある。
【0150】
図30及び
図31に示すロータ3は、軸方向に延びる円筒形状である。ロータ3は、ステータ2(
図1参照)の径方向内側に所定の隙間を設けて配置される。ロータ3は、シャフト31(図示略)と、ロータコア40と、マグネット32と、空間部33若しくは、樹脂部34と、を有する。
【0151】
樹脂部34は、空間部33に合成樹脂、接着剤等を流し込んで設けられる。これにより、樹脂部34がフラックスバリアとしての役割を果たす。また、マグネット32の周方向両端が樹脂部34に接触するので、マグネット32をロータコア40に対して強固に固定することが可能である。
【0152】
ロータコア40は、第1積層鋼板46を有する。第1積層鋼板46は、第1ベース部46aと、貫通部46bと、片状部46cと、を有する。第1ベース部46aは、孔部46dと、凹部46eと、を有する。
【0153】
貫通部46bは、第1ベース部46aと、片状部46cと、の間の隙間として構成される。8箇所の貫通部46b各々に、1個ずつマグネット32が設けられる。8箇所の柱部33aが、周方向に隣り合う貫通部46b(マグネット32)同士の間に配置され、ロータコア40を軸方向に貫通する。
【0154】
図31に示す片状部46cの周方向の長さL1が、マグネット32の周方向の長さL2よりも短い。この構成によれば、コギングトルクに係る磁気特性を改善することができる。したがって、コギングトルクを低減させることが可能である。さらに、ロータコア40の内部における磁束ループの発生を抑制することが可能である。
【0155】
凹部46eは、中心軸に対する、周方向に隣り合う片状部46c同士の間の角度領域において設けられる。凹部46eは、第1ベース部46aの外縁部46wから径方向内側に向かって凹む。この構成によれば、第1ベース部46aと片状部46cとの間、すなわち貫通部46bにマグネット32を挿入した後、第1ベース部46aの径方向外側に合成樹脂、接着剤等を流し込むと、凹部46eに合成樹脂、接着剤等が浸入する。これにより、片状部46c及びマグネット32を強固に固定することができる。
【0156】
<8.その他>
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上記実施形態やその変形例は適宜任意に組み合わせることができる。
【0157】
例えば、上記実施形態で説明した環状部42c、47c及び連結環状部43cは、円周全体にわたって環状に繋がった形状であるが、周方向の一部が、局部的に途切れた形状であっても良い。
【0158】
また、第2、第3、第4の実施形態では、連結積層鋼板を軸方向の下端のみに配置したが、連結積層鋼板を軸方向の下端と上端との両方に配置しても良い。連結積層鋼板を軸方向の下端と上端との両方に配置する場合、軸方向の下端及び上端の各々に、異なる形状である連結積層鋼板を配置しても良い。
【0159】
また、本発明の実施形態に係るステータとして、クローポール型などのステータにおいても適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0160】
本発明は、例えばロータコア、ロータ、モータにおいて利用可能である。
【符号の説明】
【0161】
1・・・モータ、2・・・ステータ、3・・・ロータ、21・・・ステータコア、21a・・・コアバック、22・・・インシュレータ、23・・・コイル、31・・・シャフト、32・・・マグネット、33・・・空間部、33a・・・柱部、33b・・・外周部、34・・・樹脂部、40・・・ロータコア、41・・・第1積層鋼板、41a・・・第1ベース部、41b・・・貫通部、41c・・・片状部、41d・・・孔部、41e・・・凸部、41w・・・外縁部、42・・・第2積層鋼板、42a・・・第2ベース部、42b・・・貫通部、42c・・・環状部、42d・・・孔部、42e・・・凸部、42f・・・大径部、42g・・・小径部、42h・・・突起部、42n・・・外向き突起部、42w・・・外縁部、43・・・連結積層鋼板、43a・・・連結ベース部、43b・・・貫通部、43c・・・連結環状部、43d・・・孔部、43e・・・凸部、43f・・・大径部、43g・・・小径部、43k・・・連結部、43m・・・接続部、43w・・・外縁部、44・・・連結積層鋼板、44a・・・連結ベース部、44b・・・貫通部、44c・・・連結片状部、44d・・・孔部、44e・・・凹部、44k・・・連結部、44w・・・外縁部、45・・・連結積層鋼板、45a・・・連結ベース部、45b・・・貫通部、45c・・・連結片状部、45d・・・孔部、45e・・・凹部、45k・・・連結部、45n・・・外向き突起部、45w・・・外縁部、46・・・第1積層鋼板、46a・・・第1ベース部、46b・・・貫通部、46c・・・片状部、46d・・・孔部、46e・・・凹部、46w・・・外縁部、47・・・第2積層鋼板、47a・・・第2ベース部、47b・・・貫通部、47c・・・環状部、47d・・・孔部、47e・・・凹部、47f・・・大径部、47g・・・小径部、47w・・・外縁部、50・・・貫通部、51・・・第1貫通部、52・・・第2貫通部、100・・・切断装置、101・・・台座部、102・・・押さえ部材、103・・・切断工具、103a・・・刃部、103b・・・角部、103c・・・平面部、104・・・切断工具、200・・・切断部材