(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-04
(45)【発行日】2022-07-12
(54)【発明の名称】映像監視システム及びその方法と処理装置
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20220705BHJP
G08B 25/00 20060101ALI20220705BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04N7/18 U
G08B25/00 510M
(21)【出願番号】P 2017238945
(22)【出願日】2017-12-13
【審査請求日】2020-11-30
(73)【特許権者】
【識別番号】511005996
【氏名又は名称】株式会社クリューシステムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 大輔
【審査官】益戸 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-048636(JP,A)
【文献】特開2016-127401(JP,A)
【文献】特開2017-192022(JP,A)
【文献】特開2014-096615(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
H04N 21/00
G08B 23/00-31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと、
前記カメラが撮像した映像を複数の映像ファイルからなるファイル形式で記録する第1の映像記録部を備えた処理装置と、
前記処理装置から前記映像ファイルを受信し、当該映像ファイルを記録する第2の映像記録部を備えたサーバと
を有し、
前記処理装置は、前記映像ファイルに応じた映像を表示し、当該処理装置の第1の操作者が指定した映像ファイルを、前記映像記録部の所定の第1の記録ボックスに記録し、当該記録ボックスに記録された前記映像ファイルあるいはそれに対応した静止画を前記第1の操作者によって指定された属性とともに、前記第1の操作者による操作に応じて前記サーバに送信する第1の処理を行う
映像監視システム。
【請求項2】
前記処理装置は、予め決められた所定の条件で前記映像記録部に記憶された前記映像ファイルに関係する静止画を前記サーバに送信する第2の処理を行い、
前記サーバは、当該サーバの第2の操作者の操作に応じて、指定された前記映像ファイルの取得指示を前記処理装置に送信し、
前記処理装置は、前記サーバからの前記取得指示に対応する前記映像ファイルを前記サーバに送信する第3の処理を行う
請求項1に記載の映像監視システム。
【請求項3】
前記カメラの撮像範囲に関係する領域の状態を検出するセンサ
をさらに有し、
処理装置は、前記第2の処理において、前記センサの検出情報が前記予め決められた所定の条件を満たした場合に、それをトリガーとして前記映像ファイルを当該検出情報と関連付けて前記サーバに送信する
請求項2に記載の映像監視システム。
【請求項4】
前記サーバは、
前記処理装置から前記第1の処理に応じて受信した前記映像ファイルあるいは前記静止画
を第2の記録ボックスに記録し、
前記処理装置から前記第2の処理及び前記第3の処理に応じて受信した前記映像ファイルあるいは前記静止画を第3の記録ボックスに記録し、
前記第2の記録ボックスと前記第3の記録ボックスとを個別に容量管理する
請求項2に記載の映像監視システム。
【請求項5】
前記第2の処理及び前記第3の処理は、
前記処理装置が、前記映像ファイルから所定の時間間隔で抽出した静止画像をサーバへ送信し、
前記サーバが、静止画像を管理者端末へ送信し、
前記管理者端末が、前記静止画像を指定するための入力を受け付け、
前記サーバが、前記指定された前記静止画像を特定するための情報を前記処理装置に送信し、
前記処理装置が、前記指定された前記静止画像を含む映像ファイルを前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記処理装置から受信した映像ファイルを前記管理者端末に送信する、
請求項2に記載の映像監視システム。
【請求項6】
前記処理装置は、
複数のカメラが撮像した映像を表示するカメラリアルタイム映像表示欄と、
指定されたカメラのサムネイル表示をする日を指定するために用いられるカレンダー表示欄と、
前記指定された日における時間を指定するために時間表示欄と、
前記指定されたカメラの前記指定された日における前記指定された時間のサムネイル画像を表示するカメラサムネイル表示欄と、
アップロードする画像の属性を指定する画像属性指定欄と
を有し、
アップロード指示が入力されると、カメラサムネイル表示欄において表示された画像に係る画像を、前記指定された属性とともに前記サーバに送信する
請求項1~5のいずれかに記載の映像監視システム。
【請求項7】
カメラが撮像した映像を複数の映像ファイルからなるファイル形式で記録する映像記録部を備えた処理装置であって、
前記映像ファイルに応じた映像を表示し、
当該処理装置の操作者が指定した映像ファイルを、前記映像記録部の所定の第1の記録ボックスに記録し、
当該記録ボックスに記録された前記映像ファイルあるいはそれに対応した静止画を前記操作者によって指定された属性とともに、前記操作者による操作に応じてサーバに送信する第1の処理を行う
処理装置。
【請求項8】
カメラと、
前記カメラが撮像した映像を複数の映像ファイルからなるファイル形式で記録する第1の映像記録部を備えた処理装置と、
前記処理装置から前記映像ファイルを受信し、当該映像ファイルを記録する第2の映像記録部を備えたサーバと
を用いて行う映像監視方法であって、
前記処理装置は、前記映像ファイルに応じた映像を表示し、当該処理装置の第1の操作者が指定した映像ファイルを、前記映像記録部の所定の第1の記録ボックスに記録し、当該記録ボックスに記録された前記映像ファイルあるいはそれに対応した静止画を前記第1の操作者によって指定された属性とともに、前記第1の操作者による操作に応じて前記サーバに送信する第1の処理を行う
映像監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像監視システム及びその方法と処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
施設等の監視場所を管理する管理者が所有する管理者端末が、監視場所に設置されたカメラから送信される動画を表示することで、監視場所を監視するシステムが知られている。
【0003】
このようなシステムでは、カメラが撮像した映像を処理装置にファイル形式で記憶する。
処理装置は、例えば、撮像範囲等に設置されたセンサが所定の状態を検出したタイミングや、一定時間間隔で、静止画をサーバに送信(アップロード)する。
サーバは、処理装置からの静止画を含むサムネイルを表示する管理画面を管理者端末のディスプレイに表示する。
【0004】
従来は、処理装置からサーバへの静止画及び映像ファイルのアップロードのトリガーを、施設等の管理者の操作によって発生することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
、施設等の管理者が、カメラの映像を見て、何等かの報告すべき状況を把握した場合に、当該管理者の操作をトリガーとして、静止画や映像ファイルをサーバにアップロードしたいという要請がある。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、施設等の管理者が、カメラの映像を見て、何等かの報告すべき状況を把握した場合に、当該管理者の操作をトリガーとして、静止画や映像ファイルをサーバにアップロードすることができる映像監視システム及びその方法と処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した従来技術の問題を解決し、上述した目的を達成するために、本発明の映像システムは、カメラと、前記カメラが撮像した映像を複数の映像ファイルからなるファイル形式で記録する第1の映像記録部を備えた処理装置と、前記処理装置から前記映像ファイルを受信し、当該映像ファイルを記録する第2の映像記録部を備えたサーバとを有し、前記処理装置は、前記映像ファイルに応じた映像を表示し、当該処理装置の第1の操作者が指定した映像ファイルを、前記映像記録部の所定の第1の記録ボックスに記録し、当該記録ボックスに記録された前記映像ファイルあるいはそれに対応した静止画を前記第1の操作者によって指定された属性とともに、前記第1の操作者による操作に応じて前記サーバに送信する第1の処理を行う。
【0009】
好適には、前記処理装置は、予め決められた所定の条件で前記映像記録部に記憶された前記映像ファイルに関係する静止画を前記サーバに送信する第2の処理を行い、前記サーバは、当該サーバの第2の操作者の操作に応じて、指定された前記映像ファイルの取得指示を前記処理装置に送信し、前記処理装置は、前記サーバからの前記取得指示に対応する前記映像ファイルを前記サーバに送信する第3の処理を行う。
【0010】
好適には、前記カメラの撮像範囲に関係する領域の状態を検出するセンサをさらに有し、処理装置は、前記第2の処理において、前記センサの検出情報が前記予め決められた所定の条件を満たした場合に、それをトリガーとして前記映像ファイルを当該検出情報と関連付けて前記サーバに送信する。
【0011】
好適には、前記サーバは、前記処理装置から前記第1の処理に応じて受信した前記映像ファイルあるいは前記静止画を前記第2の記録ボックスに記録し、前記処理装置から前記第2の処理及び前記第3の処理に応じて受信した前記映像ファイルあるいは前記静止画を第3の記録ボックスに記録し、前記第2の記録ボックスと前記第3の記録ボックスとを個別に容量管理する。
【0012】
好適には、前記第2の処理及び前記第3の処理は、前記処理装置が、前記映像ファイルから所定の時間間隔で抽出した静止画像をサーバへ送信し、前記サーバが、静止画像を管理者端末へ送信し、前記管理者端末が、前記静止画像を指定するための入力を受け付け、前記サーバが、前記指定された前記静止画像を特定するための情報を前記処理装置に送信し、前記処理装置が、前記指定された前記静止画像を含む映像ファイルを前記サーバに送信し、前記サーバは、前記処理装置から受信した映像ファイルを前記管理者端末に送信する。
【0013】
好適には、前記処理装置は、複数のカメラが撮像した映像を表示するカメラリアルタイム映像表示欄と、指定されたカメラのサムネイル表示をする日を指定するために用いられるカレンダー表示欄と、前記指定された日における時間を指定するために時間表示欄と、前記指定されたカメラの前記指定された日における前記指定された時間のサムネイル画像を表示するカメラサムネイル表示欄と、アップロードする画像の属性を指定する画像属性指定欄とを有し、アップロード指示が入力されると、カメラサムネイル表示欄において表示された画像に係る画像を、前記指定された属性とともに前記サーバに送信する。
【0014】
本発明の処理装置は、前記カメラが撮像した映像を複数の映像ファイルからなるファイル形式で記録する映像記録部を備えた処理装置であって、前記映像ファイルに応じた映像を表示し、当該処理装置の操作者が指定した映像ファイルを、前記映像記録部の所定の第1の記録ボックスに記録し、当該記録ボックスに記録された前記映像ファイルあるいはそれに対応した静止画を前記操作者によって指定された属性とともに、前記操作者による操作に応じてサーバに送信する第1の処理を行う。
【0015】
本発明の映像監視方法は、カメラと、前記カメラが撮像した映像を複数の映像ファイルからなるファイル形式で記録する第1の映像記録部を備えた処理装置と、前記処理装置から前記映像ファイルを受信し、当該映像ファイルを記録する第2の映像記録部を備えたサーバとを用いて行う映像監視方法であって、前記処理装置は、前記映像ファイルに応じた映像を表示し、当該処理装置の第1の操作者が指定した映像ファイルを、前記映像記録部の所定の第1の記録ボックスに記録し、当該記録ボックスに記録された前記映像ファイルあるいはそれに対応した静止画を前記第1の操作者によって指定された属性とともに、前記第1の操作者による操作に応じて前記サーバに送信する第1の処理を行う。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、施設等の管理者が、カメラの映像を見て、何等かの報告すべき状況を把握した場合に、当該管理者の操作をトリガーとして、静止画や映像ファイルをサーバにアップロードすることができる映像監視システム及びその方法と処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る映像監視システムの構成図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す処理装置のディスプレイに表示される録画再生ビュー画面を説明するための図である。
【
図3】
図3は、
図1に示す処理装置のディスプレイに表示されるアップロードダイアログ画面を説明するための図である。
【
図4】
図4は、
図1に示す第1の実施形態に係る映像監視システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【
図5】
図5は、
図1に示す第1の実施形態に係る映像監視システムの動作を説明するためのフローチャートであって、
図4に続く図である。
【
図6】
図6は、
図1に示す第1の実施形態に係る映像監視システムのその他の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[全体構成]
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る映像監視システム1の一例を示す図である。
図1に示す映像監視システム10は、例えば、複数のカメラ100、複数のセンサ120、処理部(VMS)200、サーバ300、管理者端末400とを有する。
【0019】
カメラ100、センサ120及び処理装置200は、映像監視システム1の監視対象となる施設内に配置されている。また、監視対象となる施設は複数存在してもよい。すなわち、複数の処理装置200があってもよい。
処理装置200とサーバ300、並びにサーバ300と管理者端末400とはネットワークを介して接続されている。
【0020】
映像監視システム1では、施設管理者による処理装置200の操作をトリガー(インシデント)として、処理装置200からサーバ300に映像ファイルが送信(アップロード)される。
すなわち、処理装置200を操作する施設管理者(第1の操作者)が、サーバ300に映像ファイルをアップロードするトリガーを作る。
これより、センサ120が反応しないが、報告すべき映像ファイルを処理装置200からサーバ300にアップロードできる。
【0021】
[カメラ100及びセンサ120]
カメラ100は、映像(動画・静止画)を撮像する機能を有する。カメラ100は、例えば、撮像部、メモリ11及び処理部13を有する
【0022】
カメラ100の処理部13は、撮像部で撮像した映像(動画)を複数の映像ファイルからなる映像ファイル形式あるいはそれ以外の形式でメモリ11に記憶する。
また、カメラ100は、センサ120からのセンサ信号を基に、予め決められた状態を検出した場合に、それを検出したタイミングの映像ファイルあるいは映像データに、当該検出に関する属性情報を関連付ける。
センサ120は、例えば、光センサ、音センサ、振動センサ、温度センサ等であり、カメラ100の撮像範囲、あるいはその周辺に設けられている。
センサ120としては、物理的なセンサ以外にも、カメラまたは処理装置200にて映像データを分析し検出する論理的なセンサも含まれまる。また、本発明は、センサ120を用いなくてもよい。
【0023】
カメラ100は、予め決められた所定のタイミングで、メモリ11から映像ファイルあるいは映像データ、並びにセンサ信号に関する情報を読み出して処理装置200に送信する。
【0024】
[処理装置(映像記録装置)200]
処理装置200は、例えば、操作部21、ディスプレイ23、メモリ25、映像記録部27及び処理部29を有する。
処理装置200は、カメラ100が撮像した映像を複数の映像ファイルからなるファイル形式で映像記録部27に記録する。
【0025】
処理装置200は、カメラ100からの受信した映像ファイルに応じた映像をディスプレイ23に表示する。
処理装置200は、施設管理者(第1の操作者)が指定した映像ファイルを、映像記録部27の第1の記録ボックス121に記録する。
そして、処理装置200は、第1の記録ボックス121に記録された映像ファイルを施設管理者によって指定された属性と共に、施設管理者による操作(マニュアル)に応じてサーバ300に送信(アップロード)する第1の処理を行う。
なお、第1の記録ボックス121は、映像記録部27内の特定の記録領域であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0026】
当該属性は、例えば、施設管理者が付与する緊急、警告、情報の3段階の情報や、施設やカメラ100を特定する情報である。また施設管理者が記載できるメモ機能を備えるようにいてもよい。
【0027】
処理装置200は、センサ120から直接、あるいはカメラ100を介して受信したセンサ120のセンサ信号を基に、予め決められた状態を検出した場合に、当該検出をトリガーとして当該検出したタイミングの映像ファイルあるいは静止画データを映像記録部27から読み出してサーバ300に送信する第2の処理を行う。
なお、処理装置200は、カメラ100からの映像ファイルや映像データのうち、施設管理者によって指定されたもの以外は、映像記録部27の第1の記録ボックス121以外の領域に記憶する。
【0028】
処理装置200は、サーバ300からの取得指示に対応する映像ファイルを映像記録部27から読み出してサーバ300に送信する第3の処理を行う。
【0029】
図2は、処理装置200のディスプレイ23に表示される録画再生ビュー画面500を説明するための図である。
図3は、
図1に示す処理装置のディスプレイに表示されるアップロードダイアログ画面を説明するための図である。
【0030】
図2に示すように、録画再生ビュー画面500は、例えば、カレンダー表示欄510、時間表示欄512、カメラリアルタイム映像表示欄514、カメラサムネイル表示欄516を有する。
【0031】
カレンダー表示欄510は、複数のカメラ100が撮像した映像を表示し、指定されたカメラのサムネイル表示をする日を指定するために用いられる。
時間表示欄512は、カレンダー表示欄510で指定された日における時間を指定するために用いられる。
カメラサムネイル表示欄516は、指定されたカメラについて、カレンダー表示欄510で指定された日における時間表示欄512で指定された時間のサムネイル画像を表示する。
【0032】
施設管理者は、録画再生ビュー画面500上で、操作部21を操作して、サーバ300にアップロードしたいカメラ100及び日時を選択し、タイムラインを合わせる。そして、録画再生ビュー画面500に備えられたアップロードボタンを選択し、
図3に示すアップロードダイアログ(画像属性指定欄)610で重要度等の属性を設定する。これにより、処理装置200は、指定された画像と属性をサーバ300にアップロードする。
【0033】
具体的には、アップロードダイアログ610は、録画再生ビュー画面500で指定されたカメラ名が表示されたカメラ名欄621と、指定された通知時刻を表示する通知時刻欄622と、通知する映像又は静止画が表示されたインデント画像欄623と、インデント画像の属性(例えば、緊急、警告、情報)を指定するための属性指定欄624と、最終的なサーバ300へのアップロード指示を入力するための通知開始ボタン625とを有する。
【0034】
[サーバ300]
サーバ300は、処理部31及び映像記録部33を有する。
サーバ300は、処理装置200から受信した映像ファイルを映像記録部33に記録する。
【0035】
サーバ300は、当該サーバの操作者(第2の操作者)、あるいは管理者端末400の操作者(第2の操作者)の操作に応じた操作信号に応じて、指定された映像ファイルの取得指示を処理装置200に送信する。
【0036】
処理部31は、処理装置200から前記第1の処理に応じて受信した映像ファイルあるいは静止画データを映像記録部33の第2の記録ボックス(インシデント映像ボックス)331に記録する。
処理部31は、処理装置200から第2の処理に応じて受信した映像ファイルあるいは静止画データを映像記録部33の第3の記録ボックス332に記録する。
【0037】
処理装置200では、第1の処理で受信した映像ファイルを記録する第2の記録ボックス331と、第2の処理で受信した映像ファイルを記録する第3の記録ボックス332とを分けたことで、それらの記憶容量を個別に管理できる。
【0038】
処理部31は、映像記録部33から読み出した映像ファイルあるいは静止画データを所定のアルゴリズムで変換等して再生する。これにより、映像管理のセキュリティを高めることができる。
【0039】
サーバ300は、管理者端末400からの要求等によって、例えば、第2の記録ボックス331及び第3の記録ボックス332から静止画を読み出してサムネイル画面を含む管理画面データを生成し、これを管理者端末400に送信する。
【0040】
管理者端末(例えば、スマートフォンや、携帯電話や、タブレット端末など)400は、操作部41、ディスプレイ43及び処理部45を有する。管理者端末400は、例えば、デスクトップあるいは携帯型のコンピュータである。
管理者端末400は、処理装置200から受信した管理画面データに応じた管理画面をディスプレイ43に表示する。
管理者端末400は、その操作者(第2の操作者)の操作に応じた操作信号をサーバ300に送信する。例えば、第2の操作者は、管理画面内のサムネイル画像から静止画を指定すると、サーバ300からその指定した静止画に対応した映像ファイルを受信する。
これにより、サーバ300の第2の映像記録部331及び第3の映像記録部332から読み出された映像ファイルに応じた映像がディスプレイ43に表示される。
【0041】
操作者は、管理者端末400を操作してログインし、第2の記録ボックス331を共有して閲覧する。
管理者端末400は、操作者の操作に応じて、施設、重要度、日時でフィルタ/ソートして抽出する。
また、セキュリティを考慮して、サーバ300から管理者端末400にダウンロードできないようにする。
【0042】
[全体処理]
以下。映像監視システム1の動作例を説明する。
【0043】
図4及び
図5は、
図1に示す映像監視システム1の全体処理の概要を示す図である。
以下、
図4及び
図5の各ステップについて説明する。
ステップS101:
カメラ100は、施設内の撮像範囲の動画を撮像する。また、カメラ100の処理部13は、撮像した動画をメモリ11に記録する。
【0044】
ステップS102:
カメラ100は、メモリ11から出した映像データを処理装置200に送信する。
処理装置200は、受信した映像データに応じた映像をディスプレイ23に表示する。
【0045】
ステップST103:
処理装置200は、映像ファイルを受信して映像記録部33に記録する。
【0046】
ステップS104:
施設管理者(第1の操作者)は、処理装置200のディスプレイ23に表示された映像記録部33から読み出した映像ファイルの映像を見ながら、操作部21を操作して、共有したい映像箇所(インシデント)を指定する。
処理部29は、指定された映像箇所に対応する映像ファイルを、映像記録部27の第1の記録ボックス121に記録する。また、施設管理者による操作部21の操作に応じて、属性が当該映像ファイルに関連付けて記録される。
【0047】
ステップS105:
施設管理者が、操作部21を操作して指定した映像に関するアップロード操作をする。
【0048】
ステップS106:
処理部29は、ステップS105で指定された映像に関連する静止画を特定し、これをサーバ300に送信する。
【0049】
ステップS107:
サーバ300は、処理装置200から静止画データを受信する。
【0050】
ステップS108:
サーバ300は、ステップS107で受信した静止画データを第2の記録ボックス331に記録する。
【0051】
ステップS109:
サーバ300は、第2の記録ボックス331から静止画を読み出してサムネイル画面を含む管理画面データを生成する。
【0052】
ステップS110:
サーバ300は、ステップS109で生成した管理画面データを管理者端末400に送信する。
【0053】
ステップS111:
管理者端末400は、ステップS110で受信した管理画面データに応じた管理画面をディスプレイ43に表示する。
【0054】
ステップS112:
管理者端末400の管理者は、ディスプレイ43に表示された管理画面(サムネイル画面)を見ながら、操作部41を操作して、気になる箇所があると、それに関連する映像アップロード取得指示を操作部41を操作して入力する。
【0055】
ステップS113:
管理者端末400は、ステップS112で生成した取得指示をサーバ300に送信する。
【0056】
ステップS114:
サーバ300は、管理者端末400から映像の取得指示を受信する。
【0057】
ステップS115:
サーバ300は、ステップS114で受信した取得指示に係る映像ファイルを取得するための映像取得指示を処理装置200に送信する。
【0058】
ステップS116:
処理装置200は、サーバ300から映像取得指示を受信する。
【0059】
ステップS117:
処理装置200の処理部29は、映像記録部27の第1の記録ボックス121から、映像取得指示に係る映像ファイルを読み出す。
【0060】
ステップS118:
処理装置200の処理部29は、ステップS117で読み出した映像ファイルをサーバ300に送信する。
【0061】
ステップS119:
サーバ300は、ステップS118の映像ファイルを処理装置200から受信する。
【0062】
ステップS120:
サーバ300の処理部31は、ステップS118で受信した映像ファイルを映像記録部33の第2の記録ボックス331に記録する。
このとき、第2の記録ボックス331において、当該映像ファイルは、ステップS108で記録された静止画とリンクして記録される。また、属性情報(インシデント情報)も関連付けられる。
【0063】
ステップS121:
サーバ300の処理部31は、ステップS120で記録した映像ファイルを用いて、それを表示する管理者画面データを生成する。
【0064】
ステップS122:
サーバ300は、ステップS121で生成した管理画面データを管理者端末400に送信する。
【0065】
ステップS123:
管理者端末400は、ステップS122で受信した管理画面データに応じた管理画面をディスプレイ43に表示する。当該管理画面には、映像ファイルに応じた映像が表示される。
【0066】
以上説明したように、映像監視システム1によれば、処理装置200は、カメラ100で撮像した映像に関する静止画を自動的にサーバ300にアップロードする機能に加えて、施設管理者が処理装置200に表示される映像を基に指定した画像をサーバ300にアップロードできる。これにより、従来に比べて、監視に必要な画像・映像をサーバ300にアップロードでき、監視精度を高めることができる。すなわち、センサ120の配置等の理由で、カメラ100で拾いきれないインシデントの画像をサーバ300及び管理者端末400に提供することができる。
【0067】
また、映像監視システム1によれば、処理装置200において、第1の処理で受信した映像ファイルを記録する第2の記録ボックス331と、第2の処理で受信した映像ファイルを記録する第3の記録ボックス332とを分けたことで、それらの記憶容量を個別に管理できる。これにより、施設管理者によるインシデントのみを記録する第2の記録ボックス331を用いて容量管理をし、課金ができる。
【0068】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。例えば、上記した実施形態は、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
【0069】
上述した実施形態では、
図4に示すように、処理装置200は、ステップS106で静止画をアプロードしたが、
図6に示すように、ステップS104で第1の記録ボックス121に記録された映像ファイル、あるいはその一部の映像データをサーバ300にアップロードするようにしてもよい(
図6のステップS106a)。
【0070】
この場合に、サーバ300は、映像ファイルを受信し(S107a)、これを映像記録部33の第2の記録ボックス331に記録する(S108a)。
また、サーバ300は、当該映像ファイルを含む管理者画面を生成し(S109a)、これを管理者端末400に提供して(S110a)、表示させる(S111a)。
【0071】
図6に示す動作例では、ステップS106aにおいて静止画ではなく、映像ファイルを処理装置200からサーバ300に送信するため、管理者端末400において早いタイミングでインシデントに関する映像ファイルを再生できる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、カメラで撮像した動画等を取得して再生する映像システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0073】
1…映像監視システム
100…カメラ
11…メモリ
13…処理部
200…処理装置
21…操作部
23…ディスプレイ
25…メモリ
27…映像記録部
121…第1の記録ボックス
29…処理部
300…サーバ
31…処理部
33…映像記録部
331…第2の記録ボックス
332…第3の記録ボックス
400…管理者端末
41…操作部
43…ディスプレイ
45…処理部