(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-04
(45)【発行日】2022-07-12
(54)【発明の名称】LIFに対する抗体及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07K 16/18 20060101AFI20220705BHJP
C12N 15/13 20060101ALI20220705BHJP
C07K 16/46 20060101ALI20220705BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20220705BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20220705BHJP
A61P 37/04 20060101ALI20220705BHJP
C12P 21/08 20060101ALN20220705BHJP
【FI】
C07K16/18 ZNA
C12N15/13
C07K16/46
A61K39/395 T
A61K39/395 U
A61P35/00
A61P37/04
C12P21/08
(21)【出願番号】P 2019554037
(86)(22)【出願日】2017-12-18
(86)【国際出願番号】 IB2017001677
(87)【国際公開番号】W WO2018115960
(87)【国際公開日】2018-06-28
【審査請求日】2020-12-18
(32)【優先日】2017-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2016-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2017-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506042265
【氏名又は名称】メディミューン リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】519219807
【氏名又は名称】ファンダシオ プリヴァダ インスティタシオ カタラナ デ レセルカ アイ エスタディス アヴァンキャッツ
(73)【特許権者】
【識別番号】518177010
【氏名又は名称】ファンダシオ プリヴァダ インスティタット ディンベスティガシオ オンコロジカ デ バル ヘブロン
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】セオアネ スアレス,ジョアン
(72)【発明者】
【氏名】アニード フォルゲイラ,ジュディット
(72)【発明者】
【氏名】フランソン,ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン,ジャン-フィリペ
(72)【発明者】
【氏名】ラマン,スウェサ
【審査官】山本 晋也
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-523796(JP,A)
【文献】特表2012-522756(JP,A)
【文献】特表2008-539241(JP,A)
【文献】国際公開第93/023556(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/040657(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/089614(WO,A1)
【文献】Xiaoyan Li et al.,Oncotarget,2014年02月11日,Vol. 5, No. 3,p. 788-801
【文献】K. Jim Kim et al.,Journal of Immunological Methods,1992年,Vol. 156,p. 9-17
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N
C07K
A61K
A61P
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
UniProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、
a)SEQ ID NO:
2(GFTFSHAW)に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);
b)
SEQ ID NO:10
(IKAKSDDYAT)に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);
c)SEQ ID NO:15
(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);
d)
SEQ ID NO:22
(QSLLDSDGHTY)に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);
e)
SEQ ID NO:26
(SVS)に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及び
f)SEQ ID NO:29
(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)
を含み、
ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合
し、
SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるVH配列;及び
SEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一であるVL配列
を含む、組換抗体。
【請求項2】
組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、請求項1に記載の組換抗体。
【請求項3】
組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む、請求項1又は2に記載の組換抗体。
【請求項4】
組換抗体はヒト化される、請求項1乃至3の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項5】
組換抗体は脱免疫化される、請求項1乃至4の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項6】
組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、請求項1乃至5の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項7】
組換抗体は、Fab、F(ab)
2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディを含む、請求項1乃至5の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項8】
組換抗体は、
200ピコモル未満の解離定数(K
D)でLIFに特異的に結合する、請求項1乃至7の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項9】
組換抗体は、
100ピコモル未満の解離定数(K
D)でLIFに特異的に結合する、請求項1乃至7の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項10】
SEQ ID NO:72に記載されるVH配列;及びSEQ ID NO:76に記載されるVL配列を含む、請求項
1乃至9の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項11】
SEQ ID NO:88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一である重鎖配列;及び、SEQ ID NO:92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一である軽鎖配列を含む、請求項1乃至10の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項12】
SEQ ID NO:88に記載される重鎖配列;及び、SEQ ID NO:92に記載される軽鎖配列を含む、請求項
11に記載の組換抗体。
【請求項13】
組換抗体は、IgG抗体である、請求項1乃至
12の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項14】
ヒトgp130へのヒトLIFの結合を遮断する、請求項1乃至
13の何れか1つに記載の組換抗体。
【請求項15】
請求項1乃至
14の何れか1つに記載の組換抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む、医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2016年12月19日出願の欧州特許出願EP16382617.5、2017年3月3日出願の米国仮特許出願62/467,017、及び2017年10月13日出願の欧州特許出願EP17382683.5の利益を主張するものであり、これらは全て、全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
白血病抑制因子(LIF)は、細胞分化の阻害を含む様々な生物活性に関係するインターロイキン6(IL-6)-型サイトカインである。ヒトLIFは、gp130でヘテロ二量体化する細胞表面LIF受容体(LIFR又はCD118)への結合を介して生物学的効果を及ぼす、202アミノ酸のポリペプチドである。これは、分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)及びヤーヌス活性化キナーゼ(JAK/STAT)の経路などの、増殖促進シグナル伝達経路の活性化をもたらす。LIFの高い発現レベル及び高い血中濃度が、多くのタイプの癌に対する予後不良に関連付けられると実証されている。
【発明の概要】
【0003】
LIF活性に拮抗する又はそれを遮断する、新規な抗LIF抗体が本明細書に記載される。これらの抗体は癌の処置に有用である。これらの抗体は、高レベルのLIF、即ちLIF受容体を発現する、或いはLIF依存性増殖を提示する癌に対する臨床的治療を発達させるために、ヒト化され得る。本明細書に記載されるそのような1つの抗体は、ヒト化プロセスの後に結合親和性及び生物学的効果の予期されない改善を提示する。
【0004】
一態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、a)SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);b)SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);c)SEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);d)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);e)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びf)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、グリコシル化LIFに結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は脱免疫化される(deimmunized)。特定の実施形態において、組換抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖及び2つの免疫グロブリン軽鎖を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、Fab、F(ab)2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディを含む。特定の実施形態において、組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:4(GFTFSNAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:11(QIKDKSDNYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:17(TCWEWYLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク領域1(VH-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク領域2(VH-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク領域3(VH-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク領域4(VH-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域1(VL-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域2(VL-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域3(VL-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域4(VL-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は癌の処置に使用される。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、又は肺癌を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、組換抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物の成分である。特定の実施形態において、医薬組成物は静脈内投与のために製剤される。特定の実施形態において、医薬組成物は脳内投与のために製剤される。特定の実施形態において、医薬組成物は癌の処置に使用される。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。
【0005】
別の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、a)SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)配列、及びb)SEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)配列を含む。特定の実施形態において、VH配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一であり;VL配列は、SEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一である。
【0006】
別の態様において、本明細書には、癌を患う個体を処置する方法が記載され、該方法は、a)SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);b)SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);c)SEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);d)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);e)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びf)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を個体に投与する工程を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、グリコシル化LIFに結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は脱免疫化される。特定の実施形態において、組換抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖及び2つの免疫グロブリン軽鎖を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、Fab、F(ab)2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである。特定の実施形態において、組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:4(GFTFSNAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:11(QIKDKSDNYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:17(TCWEWYLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク1(VH-FR1)領域アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク2(VH-FR2)領域アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク3(VH-FR3)領域アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク4(VH-FR4)領域アミノ酸配列の1つ以上を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域1(VL-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域2(VL-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域3(VL-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域4(VL-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。
特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。特定の実施形態において、組換抗体は静脈内投与される。特定の実施形態において、組換抗体は脳内投与される。
【0007】
別の態様において、本明細書には、癌を患う個体を処置する方法が記載され、該方法は、a)SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)配列、及びb)SEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)配列を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を個体に投与する工程を含む。特定の実施形態において、VH配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一であり;VL配列は、SEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一である。
【0008】
別の態様において、本明細書には、癌を患う被験体を処置するための癌処置薬(cancer treatment)を調製するための方法が提供され、該方法は、薬学的に許容可能な担体、及び、a)SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);b)SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);c)SEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);d)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);e)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びf)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1)を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を混合する工程を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、グリコシル化LIFに結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は脱免疫化される。特定の実施形態において、組換抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖及び2つの免疫グロブリン軽鎖を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、Fab、F(ab)2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである。特定の実施形態において、組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:4(GFTFSNAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:11(QIKDKSDNYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:17(TCWEWYLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク1(VH-FR1)領域アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク2(VH-FR2)領域アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク3(VH-FR3)領域アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖フレームワーク4(VH-FR4)領域アミノ酸配列の1つ以上を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域1(VL-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域2(VL-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域3(VL-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖フレームワーク領域4(VL-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。
【0009】
別の態様において、本明細書には、癌を患う被験体を処置するための癌処置薬を調製するための方法が提供され、該方法は、薬学的に許容可能な担体、及び、a)SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)配列、及びb)SEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)配列を含むVH-CDR1を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を混合する工程を含む。特定の実施形態において、VH配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一であり;VL配列は、SEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一である。
【0010】
別の態様において、本明細書には、ラット由来の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)及びヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域(FR)を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、ここで、ラット由来の少なくとも1つのCDRはLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、グリコシル化LIFに結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は脱免疫化される。特定の実施形態において、組換抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖及び2つの免疫グロブリン軽鎖を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、Fab、F(ab)2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである。特定の実施形態において、組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1-3、9、10、15、16、21、22、25、26、又は29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域は、SEQ ID NO:44-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は更に薬学的に許容可能な担体を含む。特定の実施形態において、組換抗体は静脈内投与のために製剤される。特定の実施形態において、組換抗体は脳内投与のために製剤される。特定の実施形態において、組換抗体は癌の処置に使用される。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。
【0011】
別の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖配列;及びSEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖配列を含む。特定の実施形態において、免疫グロブリン重鎖配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一であり;免疫グロブリン軽鎖配列は、SEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一である。
【0012】
別の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を個体に投与する工程を含む、癌を患う被験体を処置する方法が記載され、ここで、LIFに特異的に結合する組換抗体は、ラット由来の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)及びヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域(FR)を含み、ラット由来の少なくとも1つのCDRはLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、グリコシル化LIFに結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は脱免疫化される。特定の実施形態において、組換抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖及び2つの免疫グロブリン軽鎖を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、Fab、F(ab)2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである。特定の実施形態において、組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1-3、9、10、15、16、21、22、25、26、又は29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1、7、11、15、17、及び19の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域は、SEQ ID NO:44-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、特異的にLIFに結合する組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は静脈内投与される。特定の実施形態において、組換抗体は脳内投与される。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。
【0013】
別の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を個体に投与する工程を含む、癌を患う被験体を処置する方法が記載され、ここで、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖配列;及びSEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖配列を含む。特定の実施形態において、免疫グロブリン重鎖配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一であり;免疫グロブリン軽鎖配列は、SEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一である。
【0014】
別の態様において、本明細書には、薬学的に許容可能な担体、及び白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を混合する工程を含む、癌を患う被験体を処置するための癌処置薬を調製する方法が記載され、ここで、LIFに特異的に結合する組換抗体は、ラット由来の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)及びヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域(FR)を含み、ラット由来の少なくとも1つのCDRはLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、グリコシル化LIFに結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は脱免疫化される。特定の実施形態において、組換抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖及び2つの免疫グロブリン軽鎖を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、Fab、F(ab)2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである。特定の実施形態において、組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1-3、9、10、15、16、21、22、25、26、又は29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、ヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域は、SEQ ID NO:44-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の重鎖FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、薬学的に許容可能な担体は静脈内投与に適している。特定の実施形態において、薬学的に許容可能な担体は脳内投与に適している。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。
【0015】
別の態様において、本明細書には、薬学的に許容可能な担体、及び白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を混合する工程を含む、癌を患う被験体を処置するための癌処置薬を調製する方法が記載され、ここで、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖配列;及びSEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80、約90%、又は約95%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖配列を含む。特定の実施形態において、免疫グロブリン重鎖配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一であり;免疫グロブリン軽鎖配列は、SEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一である。
【0016】
別の態様において、本明細書には、LIFに結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の重鎖FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む。
【0017】
別の態様において、本明細書には、LIFに特異的に結合する組換抗体が記載され、ここで、組換抗体は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、97%、98%、又は99%同一のヒト化重鎖可変領域、及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、97%、98%、又は99%同一のヒト化軽鎖可変領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、医薬組成物を形成するために薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤と共に製剤される。
【0018】
別の態様において、本明細書には、LIFに特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、a)SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖CDR1;b)SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖CDR2;及びc)SEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖CDR3を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、医薬組成物を形成するために薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤と共に製剤される。
【0019】
別の態様において、本明細書には、LIFに特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、a)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);b)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びc)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、医薬組成物を形成するために薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤と共に製剤される。
【0020】
別の態様において、本明細書には、LIFに結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、並びに、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、医薬組成物を形成するために薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤と共に製剤される。
【0021】
別の態様において、本明細書には、LIFに特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、a)SEQ ID NO:91-94の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、97%、98%、又は99%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖;及びb)SEQ ID NO:87-90の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、97%、98%、又は99%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、軽鎖はSEQ ID NO:91-94の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を有し;重鎖はSEQ ID NO:87-90の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、軽鎖はSEQ ID NO:92に記載されるアミノ酸配列を有し;重鎖はSEQ ID NO:88に記載されるアミノ酸配列を有する。特定の実施形態において、組換抗体は、医薬組成物を形成するために薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤と共に製剤される。
【0022】
別の態様において、本明細書には、LIFに結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:1と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO:9と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO:15と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、SEQ ID NO:21と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO:25と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、及びSEQ ID NO:29と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、医薬組成物を形成するために薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤と共に製剤される。
【0023】
別の態様において、本明細書には、LIFに結合する組換抗体がされ、該組換抗体は、SEQ ID NO:1と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸の置換、欠失、或いは挿入しか含まないアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO:9と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸の置換、欠失、或いは挿入しか含まないアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO:15と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸の置換、欠失、或いは挿入しか含まないアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、SEQ ID NO:21と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸の置換、欠失、或いは挿入しか含まないアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO:25と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸の置換、欠失、或いは挿入しか含まないアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、及びSEQ ID NO:29と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸の置換、欠失、或いは挿入しか含まないアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、医薬組成物を形成するために薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤と共に製剤される。
【0024】
別の態様において、本明細書には、LIFに結合し、且つ、SEQ ID NO:1に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO:9に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO:15に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、SEQ ID NO:21に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO:25に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3により定められる抗体と競合する、組換抗体が記載される。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は、医薬組成物を形成するために薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤と共に製剤される。
【0025】
別の態様において、本明細書には単離されたモノクローナル抗体が記載され、ここで、ヒトLIFに結合したとき、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも1つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともA13に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともI14に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともR15に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともH16に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともP17に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともC18に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともH19に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともN20に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともQ25に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともQ29に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともQ32に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともD120に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともR123に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともS127に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともN128に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともL130に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともC131に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともC134に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともS135に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は少なくともH138に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒトLIFの2つの異なるαヘリックスに結合し、ここで2つの異なるαヘリックスは複数のアミノ酸により分離される。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒトLIFのヒトgp130への結合を遮断する。特定の実施形態において、抗体は、細胞培養モデルにおけるヒトLIFの生物活性を遮断する。特定の実施形態において、生物活性は、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化である。特定の実施形態において、抗体は、キメラ、ヒト化、又はヒトである。特定の実施形態において、医薬組成物は、単離されたモノクローナル抗体及び薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は静脈内注射のために製剤される。特定の実施形態において、単離されたモノクローナル抗体又は医薬組成物は、癌を処置する方法に使用される。特定の実施形態において、本明細書には、癌を患うと診断された又はその疑いのある個体を処置する方法が記載され、該方法は、モノクローナル抗体又は医薬組成物を個体に投与する工程を含む。
【0026】
別の態様において、本明細書には単離されたモノクローナル抗体が記載され、ここで、ヒトLIFに結合したとき、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも1つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも2つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも5つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも10に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の全てに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒトLIFの2つの異なるαヘリックスに結合し、ここで2つの異なるαヘリックスは複数のアミノ酸により分離される。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒトLIFのヒトgp130への結合を遮断する。特定の実施形態において、抗体は、細胞培養モデルにおけるヒトLIFの生物活性を遮断する。特定の実施形態において、生物活性は、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化である。特定の実施形態において、抗体は、キメラ、ヒト化、又はヒトである。特定の実施形態において、医薬組成物は、単離されたモノクローナル抗体及び薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は静脈内注射のために製剤される。特定の実施形態において、単離されたモノクローナル抗体又は医薬組成物は、癌を処置する方法に使用される。特定の実施形態において、本明細書には、癌を患うと診断された又はその疑いのある個体を処置する方法が記載され、該方法は、モノクローナル抗体又は医薬組成物を個体に投与する工程を含む。
【0027】
別の態様において、本明細書には単離されたモノクローナル抗体が記載され、ここで、VH-CDR1は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:1に記載されるもの(GFTFSHAWMH)とは異なるアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:9に記載されるもの(QIKAKSDDYATYYAESVKG)とは異なるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:15に記載されるもの(TCWEWDLDF)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:21に記載されるもの(RSSQSLLDSDGHTYLN)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:25に記載されるもの(SVSNLES)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:29に記載されるもの(MQATHAPPYT)とは異なるアミノ酸配列を含み、及び、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも1つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも2つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも5つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも10に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の全てに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒトLIFの2つの異なるαヘリックスに結合し、ここで2つの異なるαヘリックスは複数のアミノ酸により分離される。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒトLIFのヒトgp130への結合を遮断する。特定の実施形態において、抗体は、細胞培養モデルにおけるヒトLIFの生物活性を遮断する。特定の実施形態において、生物活性は、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化である。特定の実施形態において、抗体は、キメラ、ヒト化、又はヒトである。特定の実施形態において、医薬組成物は、単離されたモノクローナル抗体及び薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は静脈内注射のために製剤される。特定の実施形態において、単離されたモノクローナル抗体又は医薬組成物は、癌を処置する方法に使用される。特定の実施形態において、本明細書には、癌を患うと診断された又はその疑いのある個体を処置する方法が記載され、該方法は、モノクローナル抗体又は医薬組成物を個体に投与する工程を含む。
【0028】
別の態様において、本明細書には単離されたモノクローナル抗体が記載され、ここで、VH-CDR1は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:1に記載されるもの(GFTFSHAWMH)とは異なるアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:9に記載されるもの(QIKAKSDDYATYYAESVKG)とは異なるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:95に記載されるもの(TSWEWDLDF)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:21に記載されるもの(RSSQSLLDSDGHTYLN)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:25に記載されるもの(SVSNLES)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:29に記載されるもの(MQATHAPPYT)とは異なるアミノ酸配列を含み、及び、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも1つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の2つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも5つに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも10に結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の全てに結合する。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒトLIFの2つの異なるαヘリックスに結合し、ここで2つの異なるαヘリックスは複数のアミノ酸により分離される。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒトLIFのヒトgp130への結合を遮断する。特定の実施形態において、抗体は、細胞培養モデルにおけるヒトLIFの生物活性を遮断する。特定の実施形態において、生物活性は、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化である。特定の実施形態において、抗体は、キメラ、ヒト化、又はヒトである。特定の実施形態において、医薬組成物は、単離されたモノクローナル抗体及び薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤を含む。特定の実施形態において、医薬組成物は静脈内注射のために製剤される。特定の実施形態において、医薬組成物は脳内注射のために製剤される。特定の実施形態において、単離されたモノクローナル抗体又は医薬組成物は、癌を処置する方法に使用される。特定の実施形態において、本明細書には、癌を患うと診断された又はその疑いのある個体を処置する方法が記載され、該方法は、モノクローナル抗体又は医薬組成物を個体に投与する工程を含む。
【0029】
特定の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:2に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);SEQ ID NO:10に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);SEQ ID NO:15に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);SEQ ID NO:22に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);SEQ ID NO:26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む。
【0030】
特定の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:3に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);SEQ ID NO:9に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);SEQ ID NO:16に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);SEQ ID NO:21に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);SEQ ID NO:25に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む。
【0031】
特定の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:3に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);SEQ ID NO:10に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);SEQ ID NO:16に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);SEQ ID NO:22に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);SEQ ID NO:26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む。
【0032】
特定の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、a)SEQ ID NO:3に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);b)SEQ ID NO:10に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);c)SEQ ID NO:16に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);d)SEQ ID NO:22に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);e)SEQ ID NO:26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びf)SEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、グリコシル化LIFに結合する。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は脱免疫化される。特定の実施形態において、組換抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖及び2つの免疫グロブリン軽鎖を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、Fab、F(ab)2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディを含む。特定の実施形態において、組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:95(TSWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一のVH配列;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一のVL配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH配列;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL配列を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、ヒトLIFのヒトgp130への結合を遮断する。特定の実施形態において、組換抗体は、LIFに結合したとき、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも1つに結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、LIFに結合したとき、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の全てに結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、組換抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物に含まれる。特定の実施形態において、組換抗体又は医薬組成物は、癌を処置する方法に使用される。特定の実施形態において、個体の癌を処置する方法は、個体に組換抗体又は医薬組成物を投与する工程を含む。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。特定の実施形態において、癌を患う被験体を処置するための癌処置薬を調製する方法は、薬学的に許容可能な担体及び組換抗体を混合する工程を含む。
【0033】
特定の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、a)SEQ ID NO:4-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);b)SEQ ID NO:11-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);c)SEQ ID NO:17-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);d)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);e)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びf)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含み;ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、グリコシル化LIFに結合する。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は脱免疫化される。特定の実施形態において、組換抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖及び2つの免疫グロブリン軽鎖を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、Fab、F(ab)2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである。特定の実施形態において、組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:6(NAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:12(IKDKSDNYAT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:18(WEWYLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR6はSEQ ID NO:22(QSLLDSDGHTY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:26(SVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、VH-CDR1はSEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、ヒトLIFのヒトgp130への結合を遮断する。特定の実施形態において、組換抗体は、組換抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物に含まれる。特定の実施形態において、組換抗体又は医薬組成物は、癌を処置する方法に使用される。特定の実施形態において、個体の癌を処置する方法は、個体に組換抗体又は医薬組成物を投与する工程を含む。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。特定の実施形態において、癌を患う被験体を処置するための癌処置薬を調製する方法は、薬学的に許容可能な担体及び組換抗体を混合する工程を含む。
【0034】
特定の態様において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、a)SEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含むVH-CDR1;b)SEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含むVH-CDR2;c)SEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含むVH-CDR3;d)SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含むVL-CDR1;e)SEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含むVL-CDR2;及びf)SEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含むVL-CDR3を含み;SEQ ID NO:15のシステイン残基は、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、リジン、又はアルギニンを除くあらゆるアミノ酸である。特定の実施形態において、組換抗体は、グリコシル化LIFに結合する。特定の実施形態において、組換抗体はヒト化される。特定の実施形態において、組換抗体は脱免疫化される。特定の実施形態において、組換抗体は、2つの免疫グロブリン重鎖及び2つの免疫グロブリン軽鎖を含む。特定の実施形態において、組換抗体は、Fab、F(ab)2、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである。特定の実施形態において、組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(KD)でLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、組換抗体は、ヒトLIFのヒトgp130への結合を遮断する。特定の実施形態において、組換抗体は、組換抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物に含まれる。特定の実施形態において、組換抗体又は医薬組成物は、癌を処置する方法に使用される。特定の実施形態において、個体の癌を処置する方法は、個体に組換抗体又は医薬組成物を投与する工程を含む。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。特定の実施形態において、癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。特定の実施形態において、癌を患う被験体を処置するための癌処置薬を調製する方法は、薬学的に許容可能な担体及び組換抗体を混合する工程を含む。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】異なる抗LIFヒト化抗体のLIFで誘導されたSTAT3リン酸化の阻害を示すウエスタンブロットを図示する。
【
図2A】ヒト化抗体及び親の5D8抗体のLIFで誘導されたSTAT3リン酸化の阻害を示すウエスタンブロットを図示する。
【
図2B】ヒト化抗体及び親の5D8抗体のLIFで誘導されたSTAT3リン酸化の阻害を示すウエスタンブロットを図示する。
【
図3A】h5D8抗体を使用したU-251細胞におけるLIF阻害に対するIC
50を示す。
【
図3B】内因的なLIF刺激条件下でのpSTAT3のr5D8及びh5D8-1の阻害の代表的なIC
50用量反応曲線を示す。代表的な曲線(n=1 h5D8、n=2 r5D8)が示される。全てのIC
50用量曲線及び対照については、付随の
図2、3、4を参照。
【
図4】本開示記載される異なるモノクローナル抗体のLIFで誘導されたSTAT3リン酸化の阻害を示すウエスタンブロットを図示する。
【
図5】ヒト患者からの多形神経膠芽腫(GBM)、NSCLC(非小細胞肺癌)、卵巣癌、及び大腸癌腫瘍におけるLIF発現の免疫組織化学染色及び定量を図示する。バーは平均+/-SEMを表わす。
【
図6】ヒト化5D8抗体を使用して非小細胞肺癌のマウスモデルに行なわれた実験を示すグラフである。
【
図7A】26日目で示されたGBM定量の同所性のマウスモデルにおけるU251細胞の阻害に対するr5D8の効果を示す。
【
図7B】ヒトU251 GBM細胞を発現するルシフェラーゼを播種し、その後、100、200又は300μgのh5D8又はビヒクルで週に2回処置したマウスからのデータを示す。腫瘍サイズは7日目に生物発光(Xenogen IVIS Spectrum)によって判定された。グラフは、水平バーが平均±SEMを示す個々の腫瘍測定を示す。統計的有意差は、独立のノンパラメトリック・マン-ホイットニーU検定を使用して算出された。
【
図8A】同系のマウスモデルにおける卵巣癌細胞の増殖の阻害に対するr5D8の効果を示す。
【
図8C】200μg/マウスで週に2回投与したとき、h5D8が腫瘍増殖の有意な減少を示すことを例証する(p<0.05)。記号は平均+SEMであり、統計的有意差は(独立のノンパラメトリック・マン-ホイットニーU検定を用いて)ビヒクルと比較される。
【
図9A】同系のマウスモデルにおける大腸癌細胞の増殖の阻害に対するr5D8の効果を示す。
【
図10A】CCL22+細胞の代表的な画像及び定量を伴う、GBMの同所性のマウスモデルにおける腫瘍部位へのマクロファージ浸潤の減少を示す。
【
図10B】ヒト器官型組織薄片培養モデルにおけるマクロファージ浸潤の減少を示す。
【
図10C】CCL22+細胞の代表的な画像及び定量を伴う、卵巣癌の同系のマウスモデルにおける腫瘍部位へのマクロファージ浸潤の減少を示す。
【
図10D】CCL22+細胞の代表的な画像及び定量を伴う、大腸癌の同系のマウスモデルにおける腫瘍部位へのマクロファージ浸潤の減少を示す。
【
図11A】r5D8での処置後の卵巣癌の同系のマウスモデルにおける非骨髄性エフェクター細胞における増加を示す。
【
図11B】r5D8での処置後の大腸癌の同系のマウスモデルにおける非骨髄性エフェクター細胞における増加を示す。
【
図11C】r5D8での処置後のNSCLC癌のマウスモデルにおけるCD4
+ TREG細胞のパーセンテージの減少を示す。
【
図12】抗CD4及び抗CD8枯渇抗体の存在下又は不在下で腹腔内投与されるPBS(対照)又はr5D8で週に2回処置される、CT26腫瘍を抱えるマウスからのデータを示す。グラフは、平均の腫瘍体積+SEMとして表されるd13での個々の腫瘍測定を示す。群間での統計的な差は、独立のノンパラメトリック・マン-ホイットニーU検定によって判定された。R5D8は、CT26腫瘍の増殖を阻害した(
*p<0.05)。r5D8による腫瘍増殖阻害は、抗CD4及び抗CD8枯渇抗体の存在下で大幅に減少した(
****p<0.0001)。
【
図13A】LIFを複合したh5D8 Fabの共結晶構造の概要を例証する。gp130相互作用部位は、(暗めに陰影を付けた)LIFの表面上でマッピングされる。
【
図13B】LIFとh5D8との詳細な相互作用を例証し、これは、塩の架橋を形成する残基、及び100 A2よりも大きな埋設表面積(buried surface areas)を有するh5D8残基を示す。
【
図14A】5つのh5D8 Fab結晶構造の重ね合せを例証し、且つ異なる化学条件で結晶化されるにもかかわらず高度の類似度を示す。
【
図14B】対のないCys100により媒介されるファンデルワールスの相互作用の広範なネットワークを例証する。この残基は十分に順序付けられ、HCDR1及びHCDR3の立体配座の形成に関与し、望ましくないジスルフィドのスクランブル化には関与しない。残基間の距離は点線で示され、及び標識される。
【
図15】AはELISAによるヒトLIFへのh5D8 C100突然変異体の結合を例示し、BはELISAによるマウスLIFへのh5D8 C100突然変異体の結合を例示する。
【
図16A】h5D8がOctetによりLIFとLIFRとの結合を遮断しないことを例証する。LIF、次いでLIFRへのh5D8の連続的な結合。
【
図16B】固定されたLIFR又はgp130に結合するLIF/mAb複合体のELISA分析を例証する。種特異的ペルオキシダーゼを抱合した抗IgG抗体((-)及びh5D8に対して抗ヒト、r5d8及びB09に対して抗ラット)のシグナルは、固定されたLIFRを被覆したプレートを結合するmAb/LIF複合体の抗体部分を検出する。
【
図16C】固定されたLIFR又はgp130に結合するLIF/mAb複合体のELISA分析を例証する。種特異的ペルオキシダーゼを抱合した抗IgG抗体((-)及びh5D8に対して抗ヒト、r5d8及びB09に対して抗ラット)のシグナルは、固定されたgp130を被覆したプレートを結合するmAb/LIF複合体の抗体部分を検出する。
【発明を実施するための形態】
【0036】
特定の定義
別段の定めのない限り、本明細書で使用される全ての技術用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を持つ。本明細書と添付の請求項で使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」は、他に内容が明確に指示しない限り、複数の指示を含む。「又は」への任意の言及は、別段の定めがない限り、「及び/又は」を包含するように意図される。
【0037】
本明細書で使用されるように、他に示されない限り、用語「約」は、例えば10%、5%、又は1%までの、明示された量に近い量を示す。
【0038】
本明細書で使用されるように、用語「個体」、「被験体」、及び「患者」は互換的に使用され、腫瘍、癌、又は他の新生物に悩むと診断された又はその疑いのあるヒトを含む。
【0039】
本明細書で使用されるように、他に示されない限り、用語「抗体」は、抗体の抗原結合フラグメント、即ち、完全長の抗体により結合される抗原に特異的に結合する能力を持つ抗体フラグメント、例えば1つ以上CDR領域を保持するフラグメントを含む。抗体フラグメントの例は、限定されないが、Fab、Fab’、F(ab’)2、及びFvのフラグメント;ダイアボディ;直鎖抗体;重鎖抗体、単鎖抗体分子、例えば単鎖可変領域フラグメント(scFv)、ナノボディ、及び、二重特異性抗体などの別個の特異性を持つ抗体フラグメントから形成された多特異性抗体を含む。特定の実施形態において、抗体は、個体の抗体に対する免疫応答を減らすような方法でヒト化される。例えば、抗体は、キメラ、例えば、ヒト定常領域を持つ非ヒト可変領域、又は、ヒト定常領域及び可変領域フレームワーク配列を持つCDR移植された領域、例えば非ヒト領域であり得る。特定の実施形態において、抗体は、ヒト化の後に脱免疫化される。脱免疫化は、抗体の定常領域における1つ以上のT細胞エピトープを取り除く又は変異させることに関与する。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体はモノクローナルである。本明細書で使用されるように、「組換抗体」は、2つの異なる種、又は2つの異なるソースに由来したアミノ酸配列を含む抗体であり、且つ、合成分子、例えば非ヒトCDR及びヒト・フレームワーク領域又は定常領域を含む抗体を含む。特定の実施形態において、本発明の組換抗体は、組換えDNA分子から産生されるか又は合成される。
【0040】
用語「癌」及び「腫瘍」は、制御されない細胞増殖を特徴とする哺乳動物の生理的な疾病に関連する。癌は、細胞のグループが制御されない増殖又は望まれない増殖を示す、疾患のクラスである。癌細胞はまた、転移の形成をもたらしかねない、他の位置に拡散し得る。身体中の癌細胞の拡散は、例えばリンパ又は血液を介して生じ得る。制御されない増殖、侵入、及び転移の形成は、癌の悪性特性とも称される。これら悪性特性は癌を、典型的に侵入も転移もしない良性腫瘍と区別する。
【0041】
参照ポリペプチド又は抗体配列に対するパーセント(%)配列同一性は、配列をアライメントし、ギャップを導入して、必要に応じて最大のパーセント配列同一性を達成した後に、且つ、配列同一性の一部としてのいかなる保存的置換を考慮せずに、参照ポリペプチド又は抗体配列中のアミノ酸残基と同一である候補配列中のアミノ酸残基のパーセンテージである。パーセントアミノ酸配列同一性を決定するためのアライメントは、既知の様々な方法で、例えば、BLAST、BLAST-2、ALIGN、又はMegalign(DNASTAR)ソフトウェアなどの公的に利用可能なコンピュータソフトウェアを用いて達成可能である。配列をアライメントするのに適切なパラメータが判定可能であり、比較されている配列の全長にわたり最大のアライメントを達成するために必要とされるアルゴリズムを含む。しかし、本明細書の目的のために、%アミノ酸配列同一性値は、配列比較コンピュータプログラムALIGN-2を使用して生成される。ALIGN-2配列比較コンピュータプログラムはGenentech, Inc.により生み出され、ソースコードは、U.S. Copyright Office, Washington D.C., 20559でのユーザー文書化により出願され、米国著作権登録番号TXU510087の下で登録されている。ALIGN-2プログラムは、Genentech, Inc., South San Francisco, Calif.から公的に入手可能であり、或いはソースコードからコンパイルされてもよい。ALIGN-2プログラムは、デジタルUNIX(登録商標)V4.0Dを含むUNIX(登録商標)オペレーティングシステム上での使用のためにコンパイルされるべきである。全ての配列比較パラメータは、ALIGN-2プログラムによって設定され、変動はない。
【0042】
ALIGN-2がアミノ酸配列比較のために利用される状態において、(与えられたアミノ酸配列Bへの、それとの、又はそれに対する特定の%アミノ酸配列同一性を有する又は含む、与えられたアミノ酸配列Aとして代替的に表現可能である)与えられたアミノ酸配列Bへの、それとの、又はそれに対する与えられたアミノ酸配列Aの%アミノ酸配列同一性は、以下のように算出される:100×分画X/Y、ここでXは、プログラムのA及びBのアライメントにおける配列アラインメントプログラムALIGN-2によって同一の一致としてスコア付けされたアミノ酸残基の数であり、YはBのアミノ酸残基の合計数である。アミノ酸配列Aの長さがアミノ酸配列Bの長さに等しくない場合、Bに対するAの%アミノ酸配列同一性は、Aに対するBの%アミノ酸配列同一性に等しくない。具体的に明記されない限り、本明細書で使用される全ての%アミノ酸配列同一性値は、ALIGN-2コンピュータプログラムを使用して直前の段落に記載されているように得られる。
【0043】
用語「エピトープ」は、抗体などの抗原結合性のタンパク質によって結合可能な決定因子を含む。エピトープは、抗原を標的とする抗原結合タンパク質によって結合される、抗原の領域であり、抗原がタンパク質であるとき、抗原結合タンパク質と直接接触する特異的なアミノ酸を含む。大半の場合、エピトープはタンパク質上に存在するが、他の例ではサッカライド又は脂質などの他の種類の分子上に存在し得る。エピトープ決定因子は、アミノ酸、糖側鎖、ホスホリル又はスルホニル基などの分子の化学的に活性な表面のグループ化を含み、且つ、特異的な三次元構造特徴、及び/又は比電荷特徴を有し得る。一般的に、特定の標的抗原に特異的な抗体は、タンパク質及び/又は高分子の複合混合物における標的抗原上のエピトープを優先的に認識する。
【0044】
本明細書に記載される抗体の構造的な属性
相補性決定領域(「CDR」)は、抗体の抗原結合特異性の主な要因である免疫グロブリン(抗体)可変領域の一部である。CDR領域は、抗体が同じ標的又はエピトープに特異的に結合するときでされ、1つの抗体から次の工程へと高度に変化する。重鎖可変領域は、3つのCDR領域、略してVH-CDR1、VH-CDR2、及びVH-CDR3を含み;軽鎖可変領域は、3つのCDR領域、略してVL-CDR1、VL-CDR2、及びVL-CDR3を含む。これらCDR領域は可変領域に連続的に順序付けられ、CDR1は最もN末端にあり、CDR3は最もC末端にある。構造に起因し且つCDR領域ほど変異性を示さないフレームワーク領域がCDR間に点在する。重鎖可変領域は、4つのフレームワーク領域、略してVH-FR1、VH-FR2、VH-FR3、及びVH-FR4を含み;軽鎖可変領域は、4つのフレームワーク領域、略してVL-FR1、VL-FR2、VL-FR3、及びVL-FR4を含む。2つの重鎖と軽鎖を含む完全なサイズの二価抗体は、以下を含む:3つの固有の重鎖CDR及び3つの固有の軽鎖CDRを有する、12CDR;4つの固有の重鎖FR領域及び4つの固有の軽鎖FR領域を有する、16FR領域。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は3つの重鎖CDRを含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は3つの軽鎖CDRを含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、3つの重鎖CDRと3つの軽鎖CDRを含む。与えられたCDR又はFRの正確なアミノ酸配列境界は、多くの周知のスキームの何れかを用いて容易に判定することができ、これには、Kabat et al.(1991), “Sequences of Proteins of Immunological Interest,” 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, MD (“Kabat”ナンバリングスキーム);Al-Lazikani et al., (1997) JMB 273,927-948(“Chothia”ナンバリングスキーム);MacCallum et al., J. Mol. Biol. 262:732-745 (1996), “Antibody-antigen interactions: Contact analysis and binding site topography,” (“Contact”ナンバリングスキーム);Lefranc MP et al.,“IMGT unique numbering for immunoglobulin and T cell receptor variable domains and Ig superfamily V-like domains,” Dev Comp Immunol, 2003 Jan; 27(1):55-77 (“IMGT”ナンバリングスキーム);及びHonegger A and Pluckthun A, “Yet another numbering scheme for immunoglobulin variable domains: an automatic modeling and analysis tool,” J Mol Biol, 2001 Jun 8; 309(3):657-70, (“Aho”ナンバリングスキーム)が挙げられる。CDRは本明細書で、Kabat、IMGT、Chothiaのナンバリングシステム、又はその3つの任意の組み合わせを用いた、異なるナンバリングシステムを使用して提供された可変配列から同定される。与えられたCDR又はFRの境界は、同定のために使用されたスキームに応じて変動し得る。例えば、Kabatスキームは構造的なアライメントに基づく一方、Chothiaスキームは構造的な情報に基づく。Kabat及びChothiaの両スキームに対するナンバリングは、最も一般的な抗体領域配列の長さに基づき、挿入は、挿入文字、例えば「30a」により適応され、及び欠失は一部の抗体に現われる。2つのスキームは、異なる位置にて特定の挿入及び欠失(インデル)を配し、その結果として差次的なナンバリングがもたらされる。Contactスキームは、複合体結晶構造の分析に基づき、Chothiaナンバリングスキームと多くの点で類似する。
【0045】
用語「可変領域」又は「可変ドメイン」は、抗体を抗原に結合させることに関与する、抗体又は軽鎖のドメインを指す。ネイティブ抗体の重鎖及び軽鎖(それぞれVH及びVL)の可変ドメインは一般的に同様の構造を持ち、各ドメインは4つの保存されたフレームワーク領域(FR)及び3つのCDRを含んでいる(例えば、Kindt et al. Kuby Immunology, 6th ed., W.H. Freeman and Co., page 91(2007)を参照)。単一のVH又はVLドメインは抗原結合特異性を与えるのに十分であり得る。更に、特定の抗原に結合する抗体は、相補的なVL又はVHドメインそれぞれのライブラリをスクリーニングするために抗原に結合する抗体からのVH又はVLのドメインを使用して単離され得る(例えば、Portolano et al., J. Immunol. 150:880-887 (1993); Clarkson et al., Nature 352:624-628 (1991)を参照)。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、ラット由来の可変領域を含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、ラット由来のCDRを含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、マウス由来の可変領域を含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、マウス由来のCDRを含む。
【0046】
改質(例えば置換)は、例えば抗体親和性を改善するために、CDRにおいて行われ得る。そのような改質は、体性の成熟中に高い突然変異率でコドンをコードするCDRにおいて行われ(例えば、Chowdhury, Methods Mol. Biol. 207:179-196 (2008)を参照)、結果として生じる変異体は結合親和性について試験され得る。親和性成熟(例えば、変異性PCR、鎖シャフリング、CDRの無作為化、又はオリゴヌクレオチド定方向突然変異を使用)は、抗体親和性を改善するために使用され得る(例えば、Hoogenboom et al. in Methods in Molecular Biology 178:1-37 (2001)を参照)。抗原結合に関与するCDR残基は、例えばアラニンスキャニング突然変異誘発又はモデリングを使用して、特異的に同定され得る(例えば、Cunningham and Wells Science, 244:1081-1085 (1989))。特にCDR-H3及びCDR-L3は多くの場合標的とされる。代替的に、又は付加的に、抗原抗体複合体の結晶構造は、抗体及び抗原との間の接点を同定するために分析される。そのような接触残基及び隣接する残基は、置換の候補として標的とされる又は排除され得る。変異体は、それらが望ましい特性を含むかどうか判定するためにスクリーニングされ得る。
【0047】
特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、可変領域に加えて定常領域を含む。重鎖定常領域(CH)は、完全な重鎖ポリペプチドのC末端、即ち可変領域のC末端に位置する4つのドメイン、略してCH1、CH2、CH3、及びCH4を含む。軽鎖定常領域(CL)は、CHよりもはるかに小さく、完全な軽鎖ポリペプチドのC末端、即ち可変領域のC末端に位置する。定常領域は高度に保存され、わずかに異なる機能及び特性に関連付けられる異なるアイソタイプを含む。特定の実施形態において、定常領域は標的抗原に結合する抗体に対して不必要である。特定の実施形態において、抗体、重鎖と軽鎖両方の定常領域は、抗体結合に対して不必要である。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、軽鎖定常領域、重鎖定常領域、又はその両方の1つ以上を欠く。大半のモノクローナル抗体はIgGアイソタイプであり;これは、4つのサブクラスIgG1、IgG2、IgG3及びIgG4へと更に分割される。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、IgGサブクラスを含む。特定の実施形態において、IgGサブクラスはIgG1を含む。特定の実施形態において、IgGサブクラスはIgG2を含む。特定の実施形態において、IgGサブクラスはIgG3を含む。特定の実施形態において、IgGサブクラスはIgG4を含む。
【0048】
抗体は、補体及びFc受容体に結合する原因である、フラグメント結晶化可能領域(Fc領域)を含む。Fc領域は、抗体分子のCH2、CH3、及びCH4領域を含む。抗体のFc領域は、補体及び抗体依存性細胞傷害(ADCC)を活性化する原因である。Fc領域は抗体の血清半減期にも起因する。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体のFc領域は、補体媒介性の細胞溶解を促進する1つ以上のアミノ酸置換を含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体のFc領域は、ADCCを促進する1つ以上のアミノ酸置換を含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体のFc領域は、補体媒介性の細胞溶解を減らす1つ以上のアミノ酸置換を含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体のFc領域は、Fc受容体への抗体の結合を増大させる1つ以上のアミノ酸置換を含む。特定の実施形態において、Fc受容体は、FcγRI(CD64)、FcγRIIA(CD32)、FcγRIIIA(CD16a)、FcγRIIIB(CD16b)、又は任意のそれらの組み合わせを含む。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体のFc領域は、抗体の血清半減期を増大させる1つ以上のアミノ酸置換を含む。特定の実施形態において、抗体の血清半減期を増大させる1つ以上のアミノ酸置換は、新生児のFc受容体(FcRn)に対する抗体の親和性を増大させる。
【0049】
幾つかの実施形態において、本開示の抗体は、全てではないが幾つかのエフェクター機能を持つ変異体であり、これは、インビボの抗体の半減期が重要であるが、特定のエフェクター機能(補体及びADCCなど)は不要又は有害である用途のための望ましい候補となる。インビトロ及び/又はインビボの細胞毒性アッセイは、CDC及び/又はADCC活性の減少/枯渇を確かにするために実施され得る。例えば、Fc受容体(FcR)結合アッセイは、抗体がFcγR結合を欠く(従って、ADCC活性を欠くおそれがある)が、FcRn結合能力を保持することを確認するために実行され得る。目的の分子のADCC活性を評価するインビトロのアッセイの非限定的な例は、米国特許第5,500,362号及び5,821,337号に記載される。代替的に、非放射性のアッセイ方法が利用され得る(例えば、ACTI(商標)及びCytoTox 96(登録商標)の非放射性細胞毒性アッセイ)。そのようなアッセイに有用なエフェクター細胞は、末梢血単核球(PBMC)、単球、マクロファージ、及びナチュラルキラー(NK)細胞を含む。
【0050】
抗体は半減期を増大し、新生児のFc受容体(FcRn)への改善することができる(例えば、US 2005/0014934を参照)。そのような抗体は、FcRnのFc領域への結合を改善する1つ以上の置換を有するFc領域を含み、且つ、以下のFc領域の残基の1つ以上にて置換を有するものを含む:EUナンバリングシステムに従い、238、256、265、272、286、303、305、307、311、312、317、340、356、360、362、376、378、380、382、413、424、又は434(例えば米国特許第7,371,826号を参照)。Fc領域変異体の他の例も企図される(例えば、Duncan & Winter, Nature 322:738-40 (1988);米国特許第5,648,260号及び5,624,821号;及びWO94/29351)。
【0051】
診療所において有用な抗体は多くの場合、ヒト個体の免疫原性を減少するために「ヒト化される」。ヒト化抗体は、モノクローナル抗体治療の安全性及び効果を改善する。ヒト化の一般的な1つの方法は、任意の適切な動物(例えばマウス、ラット、ハムスター)におけるモノクローナル抗体を産生し、且つ、定常領域をヒト定常領域に置換することであり、このような方法で操作された抗体は「キメラ」と名付けられる。別の一般的な方法は、非ヒトV-FRをヒトV-FRに置換する「CDR移植法」である。CDR移植法において、CDR領域を除く全ての残基がヒト由来である。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体はヒト化される。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体はキメラである。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体はCDR移植される。
【0052】
ヒト化は一般的に、抗体の全体的な親和性に対する効果を減らす、又はそれをほとんど持たない。ヒト化の後に標的に対するより高い親和性を予想外にも所有する抗体が、本明細書に記載される。特定の実施形態において、ヒト化は、抗体に対する親和性を10%増大させる。特定の実施形態において、ヒト化は、抗体に対する親和性を25%増大させる。特定の実施形態において、ヒト化は、抗体に対する親和性を35%増大させる。特定の実施形態において、ヒト化は、抗体に対する親和性を50%増大させる。特定の実施形態において、ヒト化は、抗体に対する親和性を60%増大させる。特定の実施形態において、ヒト化は、抗体に対する親和性を75%増大させる。特定の実施形態において、ヒト化は、抗体に対する親和性を100%増大させる。親和性は表面プラズモン共鳴(SPR)を使用して適切に測定される。特定の実施形態において、親和性は、グリコシル化ヒトLIFを使用して測定される。特定の実施形態において、グリコシル化ヒトLIFは、SPRチップの表面に固定される。特定の実施形態において、抗体は、約300ナノモル、200ナノモル、150ナノモル、125ナノモル、100ナノモル、90ナノモル、80ナノモル、70ナノモル、60ナノモル、50ナノモル、40ナノモル未満、又はそれより少ないKDと結合する。
【0053】
本開示の新規性な抗体
本明細書に記載される抗体は、ヒトLIFをコードするDNAで免疫化されたラット及びマウスから生成された。
【0054】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるVH-CDR1、SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるVH-CDR2、及びSEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるVH-CDR3を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるVL-CDR1、SEQ ID NO:25-27又は41に記載されるVL-CDR2、及びSEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるVL-CDR3を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるVH-CDR1、SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるVH-CDR2、SEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるVH-CDR3、SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるVL-CDR1、SEQ ID NO:25-27又は41に記載されるVL-CDR2、及びSEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるVL-CDR3を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。
【0055】
特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れかつに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、90%、又は95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%、90%、又は95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%、90%、又は95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:54-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。
【0056】
5D8
本明細書に記載される抗体は、ヒトLIFをコードするDNAで免疫化されたラット及びマウスから生成された。そのような1つの抗体(5D8)はクローン化且つ配列決定され、SEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に相当するVH-CDR1、SEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に相当するVH-CDR2、SEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に相当するVH-CDR3、SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に相当するVL-CDR1、SEQ ID NO:25(SVSNLES)に相当するVL-CDR2、及びSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に相当するVL-CDR3のアミノ酸配列を持つ、CDR(Kabat及びIMGT CDRのナンバリング方法の組み合わせを使用)を含む。
【0057】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVH-CDR1、SEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるものと少なくとも80%、90%、又は95%同一のVH-CDR2、及びSEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVH-CDR3を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVL-CDR1、SEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるものと少なくとも80同一のVL-CDR2、及びSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVL-CDR3を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるVH-CDR1、SEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるVH-CDR2、SEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるVH-CDR3、SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるVL-CDR1、SEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるVL-CDR2、及びSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるVL-CDR3を含む。特定の保存的アミノ酸置換は、本開示のCDRのアミノ酸配列において予見される。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なる、CDRを含む。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なるCDRを含み、結合親和性に10%、20%、又は30%より多く影響を及ぼさない。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は95同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列の全てを含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:54-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。
【0058】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVH-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるものと少なくとも80%、90%、又は95%同一のVH-CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:95(TSWEWDLDF)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVH-CDR3アミノ酸配列を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVL-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるものと少なくとも80%同一のVL-CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVL-CDR3アミノ酸配列を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)にアミノ酸配列に記載されるVH-CDR1、SEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)にアミノ酸配列に記載されるVH-CDR2、SEQ ID NO:95(TSWEWDLDF)にアミノ酸配列に記載されるVH-CDR3、SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)にアミノ酸配列に記載されるVL-CDR1、SEQ ID NO:25(SVSNLES)にアミノ酸配列に記載されるVL-CDR2、及びSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)にアミノ酸配列に記載されるVL-CDR3を含む。特定の保存的アミノ酸置換は、本開示のCDRのアミノ酸配列において予見される。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:1、9、95、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なる、CDRを含む。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:1、9、95、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なるCDRを含み、結合親和性に10%、20%、又は30%より多く影響を及ぼさない。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は95同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列の全てを含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:54-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。
【0059】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:71、72、及び74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化重鎖可変領域を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:71、72、及び74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含むヒト化重鎖可変領域を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖可変領域を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖可変領域を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。
【0060】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化重鎖可変領域;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖可変領域を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化重鎖可変領域;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖可変領域を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。
【0061】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:96に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化重鎖可変領域;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖可変領域を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:96に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化重鎖可変領域;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖可変領域を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。
【0062】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:79-82の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:83-86の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:79-82の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:83-86の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:87-90の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:91-94の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:87-90の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:91-94の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。
【0063】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:80に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:84に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:80に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:84に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:92に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:88に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:92に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:88に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:97に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:88に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化重鎖;及びSEQ ID NO:97に記載されるアミノ酸配列を含むヒト化軽鎖を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。
【0064】
特定の実施形態において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:2に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);SEQ ID NO:10に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);SEQ ID NO:15に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);SEQ ID NO:22に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);SEQ ID NO:26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む。
【0065】
特定の実施形態において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:3に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);SEQ ID NO:9に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);SEQ ID NO:16に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);SEQ ID NO:21に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);SEQ ID NO:25に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む。
【0066】
特定の実施形態において、本明細書には、白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体が記載され、該組換抗体は、SEQ ID NO:3に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);SEQ ID NO:10に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);SEQ ID NO:16に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);SEQ ID NO:22に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);SEQ ID NO:26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む。
10G7
【0067】
ラット免疫化からクローンされ且つ配列決定された別の抗体(10G7)は、SEQ ID NO:4(GFTFSNAWMH)に相当するVH-CDR1、SEQ ID NO:11(QIKDKSDNYATYYAESVKG)に相当するVH-CDR2、SEQ ID NO:17(TCWEWYLDF)に相当するVH-CDR3、SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に相当するVL-CDR1、SEQ ID NO:25(SVSNLES)に相当するVL-CDR2、及びSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に相当するVL-CDR3のアミノ酸配列を持つ、CDR(Kabat及びIMGT CDRのナンバリング方法の組み合わせを使用)を含む。
【0068】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:4(GFTFSNAWMH)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のアミノ酸配列を含むVH-CDR1、SEQ ID NO:11(QIKDKSDNYATYYAESVKG)に記載されるものと少なくとも80%、90%、又は95%同一のアミノ酸配列を含むVH-CDR2、及びSEQ ID NO:17(TCWEWYLDF)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のアミノ酸配列を含むVH-CDR3を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のアミノ酸配列を含むVL-CDR1、SEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるものと少なくとも80%同一のアミノ酸配列を含むVL-CDR2、及びSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のアミノ酸配列を含むVL-CDR3を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:4(GFTFSNAWMH)に記載されるアミノ酸配を含むVH-CDR1、SEQ ID NO:11(QIKDKSDNYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配を含むVH-CDR2、SEQ ID NO:17(TCWEWYLDF)に記載されるアミノ酸配を含むVH-CDR3、SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配を含むVL-CDR1、SEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配を含むVL-CDR2、及びSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配を含むVL-CDR3を含む。特定の保存的アミノ酸置換は、本開示のCDRのアミノ酸配列において予見される。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:4、11、17、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なる、CDRアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:4、11、17、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なるCDRアミノ酸配列を含み、結合親和性に10%、20%、又は30%より多く影響を及ぼさない。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れかつに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列をの全て含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:54-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。
【0069】
6B5
ラット免疫化からクローンされ且つ配列決定された別の抗体(6B5)は、SEQ ID NO:7(SKFMY)に相当するVH-CDR1、SEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に相当するVH-CDR2、SEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に相当するVH-CDR3、SEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に相当するVL-CDR1、SEQ ID NO:27(QVSNRFS)に相当するVL-CDR2、及びSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に相当するVL-CDR3のアミノ酸配列を持つ、CDR(Kabat及びIMGT CDRのナンバリング方法を使用)を含む。
【0070】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるものと少なくとも80%90同一のVH-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVH-CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVH-CDR3アミノ酸配列を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVL-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるものと少なくとも80同一のVL-CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるものと少なくとも80%同一のVL-CDR3アミノ酸配列を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるVH-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるVH-CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるVH-CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるVL-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるVL-CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるVL-CDR3アミノ酸配列を含む。特定の保存的アミノ酸置換は、本開示のCDRのアミノ酸配列において予見される。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:7、13、19、23、27、及び30の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なる、CDRアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:7、13、19、23、27、及び30の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なるCDRアミノ酸配列を含み、結合親和性に10%、20%、又は30%より多く影響を及ぼさない。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れかつに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:54-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。
【0071】
9G7
マウス免疫化からクローンされ且つ配列決定された別の抗体(9G7)は、SEQ ID NO:33(TAGMQ)に相当するVH-CDR1、SEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に相当するVH-CDR2、SEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に相当するVH-CDR3、SEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に相当するVL-CDR1、SEQ ID NO:41(GASNRYT)に相当するVL-CDR2、及びSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に相当するVL-CDR3のアミノ酸配列を持つ、CDR(Kabat及びIMGT CDRのナンバリング方法を使用)を含む。
【0072】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるものと少なくとも80%同一のVH-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVH-CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVH-CDR3アミノ酸配列を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVL-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるものと少なくとも80%同一のVL-CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるものと少なくとも80%又は90%同一のVL-CDR3アミノ酸配列を含む、LIFに特異的に結合する抗体が記載される。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるVH-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるVH-CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるVH-CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるVL-CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるVL-CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるVL-CDR3アミノ酸配列を含む。特定の保存的アミノ酸置換は、本開示のCDRのアミノ酸配列において予見される。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:39、41、43、33、35、及び37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なる、CDRアミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、1、2、3、又は4つのアミノ酸が、SEQ ID NO:39、41、43、33、35、及び37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列とは異なるCDRアミノ酸配列を含み、結合親和性に10%、20%、又は30%より多く影響を及ぼさない。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れかつに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、又は約95%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、LIFに特異的に結合する抗体は、SEQ ID NO:54-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、或いはSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、1つ以上のヒト重鎖フレームワーク領域、及び1つ以上のヒト軽鎖フレームワーク領域は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む。特定の実施形態において、抗体は、ヒトLIFに特異的に結合する。
【0073】
本明細書に記載される抗体はヒトLIFに直接結合する。ヒトLIFの基準アミノ酸配列は、SEQ ID NO:98により与えられる。当業者は、SEQ ID NO:98の自然な変異体が、SEQ ID NO:98と所定のヒト個体によって発現されたLIFとの間の1、2、3、4、又は5つのアミノ酸の差異をもたらし得るヒト集団の中で可能であることを認識する。自然な変形により発生する小さな変化は、本明細書に記載される抗体の何れかの処置において異なる結合動力学又は効果を生じさせるとは予想されない。
【0074】
治療上有用なLIF抗体によって結合されるエピトープ
本明細書には、結合時にLIF生物活性(例えばSTAT3リン酸化)を阻害し、且つインビボで腫瘍増殖を阻害する、ヒトLIFの固有のエピトープが記載される。本明細書に記載されるエピトープは、アミノ酸(ヒトLIFの残基13~32に、及び残基120~138)の2つの不連続のストレッチから成り、これはヒトLIFタンパク質の2つの異なる位相幾何学のドメイン(αヘリックスA及びC)に存在する。この結合は、弱く(ファンデルワールス引力)、中程度(水素結合)、及び強い(塩架橋)相互作用の組み合わせである。
特定の実施形態において、接触残基は、抗LIF抗体上の残基との水素結合を形成する、LIF上の残基である。特定の実施形態において、接触残基は、抗LIF抗体上の残基との塩架橋を形成する、LIF上の残基である。特定の実施形態において、接触残基は、抗LIF抗体でファンデルワールス引力を結果としてもたらし、且つ抗LIF抗体上の残基の少なくとも5、4、又は3オングストローム内にある、LIF上の残基である。
【0075】
特定の実施形態において、本明細書には、以下のSEQ ID NO:98の残基の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20に結合する、単離され抗体が記載される。A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、又はH138。特定の実施形態において、本明細書には、以下のSEQ ID NO:98の残基の全てに結合する、単離された抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、及びH138。特定の実施形態において、本明細書には、以下のSEQ ID NO:98の残基の全てに結合する、単離された抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、及びH138。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い又は中程度の相互作用に関与する残基にのみ結合する。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い相互作用に関与する残基にのみ結合する。特定の実施形態において、抗体はLIFのヘリックスA及びCと相互作用する。特定の実施形態において、抗体は、gp130とのLIF相互作用を遮断する。
【0076】
特定の実施形態において、本明細書には、以下のSEQ ID NO:98の残基の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20に結合する、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れかに記載されるアミノ酸配列を有するCDRを含む抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、又はH138。特定の実施形態において、本明細書には、以下のSEQ ID NO:98の残基の全てに結合する、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れかに記載されるアミノ酸配列を有するCDRを含む抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、及びH138。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い又は中程度の相互作用に関与する残基にのみ結合する。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い相互作用に関与する残基にのみ結合する。
【0077】
特定の実施形態において、本明細書には、以下のSEQ ID NO:98の残基の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20に結合する、SEQ ID NO:1、9、95、21、25、及び29の何れかに記載されるアミノ酸配列を有するCDRを含む抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、又はH138。特定の実施形態において、本明細書には、以下のSEQ ID NO:98の残基の全てに結合する、SEQ ID NO:1、9、95、21、25、及び29の何れかに記載されるアミノ酸配列を有するCDRを含む抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、及びH138。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い又は中程度の相互作用に関与する残基にのみ結合する。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い相互作用に関与する残基にのみ結合する。
【0078】
特定の実施形態において、本明細書には、1、2、3、4、又は5つのアミノ酸がSEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れかに記載されるアミノ酸配列とは異なり、且つ、以下のSEQ ID NO:98の残基の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20に結合する、CDRを含む抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、又はH138。特定の実施形態において、本明細書には、1、2、3、4、又は5つのアミノ酸がSEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れかに記載されるアミノ酸配列とは異なり、且つ、以下のSEQ ID NO:98の残基の全てに結合する、CDRを含む抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、及びH138。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い又は中程度の相互作用に関与する残基にのみ結合する。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い相互作用に関与する残基にのみ結合する。
【0079】
特定の実施形態において、本明細書には、1、2、3、4、又は5つのアミノ酸がSEQ ID NO:1、9、95、21、25、及び29の何れかに記載されるアミノ酸配列とは異なり、且つ、以下のSEQ ID NO:98の残基の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20に結合する、CDRを含む抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、又はH138。特定の実施形態において、本明細書には、1、2、3、4、又は5つのアミノ酸がSEQ ID NO:1、9、95、21、25、及び29の何れかに記載されるアミノ酸配列とは異なり、且つ、以下のSEQ ID NO:98の残基の全てに結合する、CDRを含む抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、及びH138。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い又は中程度の相互作用に関与する残基にのみ結合する。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い相互作用に関与する残基にのみ結合する。
【0080】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のヒト化重鎖可変領域アミノ酸配列;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のヒト化軽鎖可変領域アミノ酸配列を含み、且つ、以下のSEQ ID NO:98の残基の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20に結合する、LIFに特異的に結合する抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、又はH138。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のヒト化重鎖可変領域アミノ酸配列;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のヒト化軽鎖可変領域アミノ酸配列を含み、且つ、以下のSEQ ID NO:98の残基の全てに結合する、LIFに特異的に結合する抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、及びH138。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い又は中程度の相互作用に関与する残基にのみ結合する。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い相互作用に関与する残基にのみ結合する。
【0081】
特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:96に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のヒト化重鎖可変領域アミノ酸配列;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のヒト化軽鎖可変領域アミノ酸配列を含み、且つ、以下のSEQ ID NO:98の残基の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20に結合する、LIFに特異的に結合する抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、又はH138。特定の実施形態において、本明細書には、SEQ ID NO:96に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のヒト化重鎖可変領域アミノ酸配列;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%、約90%、約95%、約97%、約98%、又は約99%同一のヒト化軽鎖可変領域アミノ酸配列を含み、且つ、以下のSEQ ID NO:98の残基の全てに結合する、LIFに特異的に結合する抗体が記載される:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、及びH138。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い又は中程度の相互作用に関与する残基にのみ結合する。特定の実施形態において、抗体は、抗体と共に強い相互作用に関与する残基にのみ結合する。
【0082】
治療上の指標
特定の実施形態において、本明細書に開示される抗体は、細胞におけるLIFシグナル伝達を阻害する。特定の実施形態において、U-251細胞における血清欠乏条件下での抗体の生物学的な阻害のためのIC50は、約100、75、50、40、30、20、10、5、又は1ナノモル以下である。特定の実施形態において、U-251細胞における血清欠乏条件下での抗体の生物学的な阻害のためのIC50は、約900、800、700、600、500、400、300、200、又は100ナノモル以下である。
【0083】
特定の実施形態において、本明細書に開示される抗体は、LIFを発現する腫瘍及び癌を処置するのに有用である。特定の実施形態において、本開示の抗体で処置された個体は、LIF陽性腫瘍/癌を持つものとして処置のために選択された。特定の実施形態において、腫瘍はLIF陽性であり、或いは上昇したレベルのLIFを産生する。特定の実施形態において、LIF陽性は、基準値又は設定された病理学的基準と比較して判定される。特定の実施形態において、LIF陽性腫瘍は、腫瘍が由来する非形質転換細胞よりも2倍、3倍、5倍、10倍、又は100倍以上大きなLIFを発現する。特定の実施形態において、腫瘍は、LIFの異所的発現を獲得した。LIF陽性腫瘍は、例えば、抗LIF抗体での免疫組織化学を使用して;例えばリアルタイムPCR又はRNA-seqによるmRNA定量などの、一般的に用いられる分子生物学方法によって;又は、例えば、ウエスタンブロット、フローサイトメトリー、ELISA、或いは均質タンパク質定量アッセイ(例えばalphaLISA)によるタンパク質定量によって、組織学的に判定され得る。特定の実施形態において、抗体は、癌と診断された患者を処置するために使用することができる。特定の実施形態において、癌は、1つ以上癌の幹細胞を含むか、或いは1つ以上の癌幹細胞である。
【0084】
特定の実施形態において、本明細書に開示される抗体は、LIF受容体(CD118)を発現する腫瘍及び癌を処置するのに有用である。LIF受容体陽性腫瘍は組織病理学又はフローサイトメトリーによって判定することができ、及び、特定の実施形態において、アイソタイプ対照よりも2x、3x、3x、4x、5x、又は10x以上大きいLIF受容体抗体に結合する細胞を含む。特定の実施形態において、腫瘍は、LIF受容体の異所的発現を獲得した。特定の実施形態において、癌は癌幹細胞である。特定の実施形態において、LIF陽性腫瘍又は癌は、抗LIF及び抗LIF抗体を使用する免疫組織化学によって判定することができる。特定の実施形態において、LIF陽性腫瘍は、腫瘍の上位10%、20%、30%、40%、又は上位50%におけるLIFレベルでのIHC分析によって判定される。
【0085】
本明細書に記載される抗体は多くの結果に影響を及ぼす。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、対照抗体(例えばアイソタイプ対照)と比較して、腫瘍モデルにおいて腫瘍中のM2マクロファージの存在を少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、又は90%以上減らすことができる。M2マクロファージは、IHCセクションにおいてCCL22及びCD206に対して染色を行うことにより、或いは免疫細胞又は骨髄性細胞に浸透する腫瘍のフローサイトメトリーにより、同定され得る。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、対照抗体(例えばアイソタイプ対照)と比較すると、gp130腫瘍へのLIFの結合を少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、又は90%以上減らすことができる。特定の実施形態において、本明細書に記載される抗体は、対照抗体(例えばアイソタイプ対照)と比較すると、LIF反応細胞株におけるLIFシグナル伝達を少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、又は90%以上減らすことができる。LIFシグナル伝達は、例えば、リン酸化されたSTAT3(LIFシグナル伝達の下流の標的)に対するウエスタンブロットによって測定することができる。本明細書中の抗体は、他のIL-6ファミリーメンバーのサイトカイン類と比較して、LIFに対して高度に特異的である。特定の実施形態において、抗体は、他のあらゆるIL-6ファミリーメンバーのサイトカインよりも約10x、約50x、又は約100x大きな親和性でヒトLIFに結合する。特定の実施形態において、LIF抗体は、哺乳動物系で産生される他のIL-6ファミリーメンバーのサイトカインに結合しない。特定の実施形態において、抗体は、哺乳動物系で産生されたオンコスタチンMに結合しない。
【0086】
特定の実施形態において、本明細書には、癌又は腫瘍の処置に有用な抗体が開示される。特定の実施形態において、癌は、乳房、心臓、肺、小腸、大腸、脾臓、腎臓、膀胱、頭部、頚部、卵巣、前立腺、脳、膵臓、皮膚、骨、骨髄、血液、胸腺、子宮、睾丸、及び肝臓の腫瘍を含む。特定の実施形態において、本発明の抗体で処置可能な腫瘍は、腺腫、腺癌、血管肉腫、星細胞腫、上皮性悪性腫瘍、胚細胞腫、膠芽腫、神経膠腫、血管内皮腫、血管肉腫、血腫、肝芽腫、白血病、リンパ腫、髄芽腫、黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、及び/又は奇形腫を含む。特定の実施形態において、腫瘍/癌は、末端性黒子性黒色腫、日光性角化症、腺癌、腺様嚢胞癌、腺腫、腺肉腫、腺扁平上皮癌、星状細胞腫瘍、大前庭腺癌腫、基底細胞癌、気管支腺癌腫、毛管類癌腫、癌腫、癌肉腫、肝内胆管癌、軟骨肉腫、嚢胞腺腫、内胚葉洞腫瘍、子宮内膜増殖症、子宮内膜間質部肉腫、類子宮内膜腺癌、上衣肉腫、ユーイング肉腫(Swing’s sarcoma)、限局性結節性過形成、ガストロノーマ(gastronoma)、生殖細胞系列腫瘍、膠芽腫、グルカゴノーマ、血管芽細胞腫、血管内皮腫、血管腫、肝腺腫、肝臓腺腫症、肝細胞癌、インスリナイト(insulinite)、上皮内腫瘍形成、上皮内扁平細胞腫瘍形成、侵襲性扁平上皮癌、大細胞癌、脂肪肉腫、肺癌、リンパ性白血病、リンパ性白血病、平滑筋肉腫、黒色腫、悪性黒色腫、悪性中皮腫、髄鞘腫瘍、髄芽腫、髄様上皮腫、中皮腫、粘液性類表皮癌、骨髄性白血病、神経芽細胞腫、神経上皮性腺癌、結節型黒色腫、骨肉腫、卵巣癌、乳頭状漿液性腺癌、下垂体腫瘍、形質細胞腫、偽肉腫、前立腺癌、肺の芽細胞腫、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、漿液性癌腫、扁平上皮癌、小細胞癌、軟組織癌腫、ソマトスタチン分泌腫瘍、扁平上皮癌、扁平上皮癌、未分化癌、ブドウ膜黒色腫、疣状癌、膣/外陰部癌腫、VIP産生腫瘍(VIPpoma)、及びウィルムス腫瘍の群から選択される。特定の実施形態において、本発明の1以上の抗体で処置される腫瘍/癌は、脳癌、頭頚部癌、大腸癌腫、急性骨髄性白血病、B前駆細胞急性リンパ芽球性白血病、膀胱癌、星細胞腫、好ましくはグレードII、III、又はIVの星細胞腫、膠芽腫、多形神経膠芽腫、小細胞癌、及び非小細胞癌、好ましくは非小細胞肺癌、肺腺癌、転移性黒色腫、アンドロゲン非依存性転移性前立腺癌、アンドロゲン依存性転移性前立腺癌、前立腺腺癌及び乳癌、好ましくは乳管癌、及び/又は乳癌腫を含む。特定の実施形態において、本開示の抗体で処置される癌は、膠芽腫を含む。特定の実施形態において、本開示の1つ以上の抗体で処置される癌は、膵臓癌を含む。特定の実施形態において、本開示の1つ以上の抗体で処置される癌は、卵巣癌を含む。特定の実施形態において、本開示の1つ以上の抗体で処置される癌は、肺癌を含む。特定の実施形態において、本開示の1つ以上の抗体で処置される癌は、前立腺癌を含む。特定の実施形態において、本開示の1つ以上の抗体で処置される癌は、結腸癌を含む。特定の実施形態において、処置される癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む。特定の実施形態において、癌には他の処置に対する耐性がある。特定の実施形態において、癌は再発性である。特定の実施形態において、癌は、再発性/難治性の膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌である。
【0087】
治療方法
特定の実施形態において、抗体は、例えば皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、腫瘍内、又は脳内などの、抗体を含有する医薬組成物の投与に適している任意の経路によって投与され得る。特定の実施形態において、抗体は静脈内投与される。特定の実施形態において、抗体は、適切な投与計画で、例えば、毎週、週に2回、毎月、月に2回などで投与される。特定の実施形態において、抗体は3週間毎に1回投与される。抗体は、任意の治療上有効な量で投与され得る。特定の実施形態において、治療上許容可能な量は、約0.1mg/kg~約50mg/kgである。特定の実施形態において、治療上許容可能な量は、約1mg/kg~約40mg/kgである。特定の実施形態において、治療上許容可能な量は、約5mg/kg~約30mg/kgである。
【0088】
追加の治療薬
特定の実施形態において、抗体は、追加の治療薬と共に、或いはそれを用いた処置中に投与され得る。特定の実施形態において、治療薬は、組換え型タンパク質又はモノクローナル抗体を含む。特定の実施形態において、組換え型タンパク質又はモノクローナル抗体は、エタラシズマブ(Abegrin)、タカツズマブテトラキセタン、ベバシズマブ(Avastin)、ラベツズマブ、セツキシマブ(Erbitux)、オビヌツズマブ(Gazyva)、トラスツズマブ(Herceptin)、クリバツズマブ、トラスツズマブエムタンシン(Kadcyla)、ラムシルマブ、リツキシマブ(MabThera、Rituxan)、ゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg)、ペルツズマブ(Omnitarg)、ギレンツキシマブ(Rencarex)、又はニモツズマブ(Theracim、Theraloc)を含む。特定の実施形態において、モノクローナル抗体は、チェックポイント阻害剤、例えばPD-1、CTLA-4を標的とする、免疫修飾物質を含む。特定の実施形態において、免疫修飾物質は、ニボルマブ、イピリムマブ、アテゾリズマブ、又はペンブロリズマブを含む。特定の実施形態において、追加の治療薬は化学療法剤である。特定の実施形態において、化学療法剤は、アルキル化剤(例えばシクロホスファミド、イホスファミド、クロラムブシル、ブスルファン、メルファラン、メクロレタミン、ウラムスチン、チオテパ、ニトロソ尿素、又はテモゾロミド)、アントラサイクリン(例えばドキソルビシン、アドリアマイシン、ダウノルビシン、エピルビシン、又はミトキサントロン)、細胞骨格破壊剤(cytoskeletal disruptor)(例えばパクリタキセル又はドセタセル)、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤(例えばボリノスタット又はロミデプシン)、トポイソメラーゼの阻害剤(例えばイリノテカン、トポテカン、アムサクリン、エトポシド、又はテニポシド)、キナーゼ阻害剤(例えばボルテゾミブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ベムラフェニブ、又はビスモデギブ)、ヌクレオシドアナログ又は前駆体アナログ(例えばアザシチジン、アザチオプリン、カペシタビン、シタラビン、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、メルカプトプリン、メトトレキサート、又はチオグアニン)、ペプチド抗生物質(例えばアクチノマイシン又はブレオマイシン)、白金ベースの薬剤(例えばシスプラチン、オキサリプラチン(oxaloplatin)、又はカルボプラチン)、又は植物アルカロイド(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ポドフィロトキシン、パクリタキセル、又はドセタセル)である。幾つかの実施形態において、化学療法剤はヌクレオシドアナログである。幾つかの実施形態において、化学療法剤はゲムシタビンである。特定の実施形態において、追加の治療薬は放射線療法薬である。
【0089】
薬学的に許容可能な担体
特定の実施形態において、本開示の抗体は無菌液中で懸濁した状態で投与される。特定の実施形態において、溶液は、生理学的に適切な塩濃度(例えばNaCl)を含む。特定の実施形態において、溶液は約0.6%~1.2%のNaClを含む。特定の実施形態において、溶液は約0.7%~1.1%のNaClを含む。特定の実施形態において、溶液は約0.8%~1.0%のNaClを含む。特定の実施形態において、抗体の高度に濃縮された貯蔵液は、約0.9%のNaCl中で希釈され得る。特定の実施形態において、溶液は、約0.9%のNaClを含む。特定の実施形態において、溶液は更に、緩衝液、例えば酢酸塩、クエン酸塩、ヒスチジン、コハク酸塩、リン酸塩、重炭酸塩、ヒドロキシメチルアミノメタン(Tris);界面活性剤、例えばポリソルベート80(Tween 80)、ポリソルベート20(Tween 20)、ポリソルベート、及びポロキサマー188;ポリオール/二糖類/多糖類、例えばグルコース、デキストロース、マンノース、マンニトール、ソルビトール、スクロース、トレハロース、及びデキストラン40;アミノ酸、例えばヒスチジン、グリシン、又はアルギニン;抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、メチオニン;及びキレート化剤、例えばEGTA又はEGTAのうち1つ以上を含む。特定の実施形態において、本開示の抗体は、投与の前に凍結乾燥され且つ再構成された状態で輸送/保管される。特定の実施形態において、凍結乾燥した抗体製剤は、マンニトール、ソルビトール、スクロース、トレハロース、及びデキストラン40などの増量剤を含む。特定の実施形態において、本開示の抗LIF抗体は、使用の処置部位にて希釈される濃縮貯蔵液として輸送且つ保管され得る。特定の実施形態において、貯蔵液は、約25mMのヒスチジン、約6%のスクロース、約0.01%のポリソルベート、及び約20mg/mLの抗LIF抗体を含む。
【実施例】
【0090】
以下の例示的な実施例は、本明細書に記載されるソフトウェアアプリケーション、システム、及び方法の実施形態の代表的なものであり、いかなる方法でも限定されるものではない。
【0091】
実施例1-LIFに特異的なラット抗体の生成
ヒトLIFのアミノ酸23-202をコードするcDNAを、発現プラスミド(Aldevron GmbH, Freiburg, Germany)へとクローン化した。実験用ラット(Wistar)の群を、粒子衝突のための携帯型デバイス(「遺伝子銃」)を使用した、DNA被覆金粒子(DNA-coated gold-particles)の皮内への適用によって免疫化した。一時的にトランスフェクトされたHEK細胞上での細胞表面発現を、LIFタンパク質のN末端に付加されたタグを認識する抗タグ抗体により確認した。血清サンプルを一連の免疫化の後に集め、前述の発現プラスミドで一時的にトランスフェクトされたHEK細胞上でのフローサイトメトリーにおいて試験した。抗体産生細胞を、標準手順に従って単離し、マウス骨髄腫細胞(Ag8)に融合させた。LIFに特異的な抗体を産生するハイブリドーマを、上述のフローサイトメトリーアッセイにおいてスクリーニングすることにより同定した。陽性ハイブリドーマ細胞の細胞ペレットを、RNA保護薬剤(RNAlater, cat. #AM7020 by ThermoFisher Scientific)を使用して調製し、抗体の可変ドメインの配列決定のために更に処理した。
【0092】
実施例2-LIFに特異的なマウス抗体の生成
ヒトLIFのアミノ酸23-202をコードするcDNAを、発現プラスミド(Aldevron GmbH, Freiburg, Germany)へとクローン化した。実験用マウス(NMRI)の群を、粒子衝突のための携帯型デバイス(「遺伝子銃」)を使用した、DNA被覆金粒子の皮内への適用によって免疫化した。一時的にトランスフェクトされたHEK細胞上での細胞表面発現を、LIFタンパク質のN末端に付加されたタグを認識する抗タグ抗体により確認した。血清サンプルを一連の免疫化の後に集め、前述の発現プラスミドで一時的にトランスフェクトされたHEK細胞上でのフローサイトメトリーにおいて試験した。抗体産生細胞を、標準手順に従って単離し、マウス骨髄腫細胞(Ag8)に融合させた。LIFに特異的な抗体を産生するハイブリドーマを、上述のフローサイトメトリーアッセイにおいてスクリーニングすることにより同定した。陽性ハイブリドーマ細胞の細胞ペレットを、RNA保護薬剤(RNAlater, cat. #AM7020 by ThermoFisher Scientific)を使用して調製し、抗体の可変ドメインの配列決定のために更に処理した。
【0093】
実施例3-LIFに特異的なラット抗体のヒト化
ラット免疫化からの1つのクローン(5D8)を、後のヒト化のために選択した。標準CDR移植法を使用してヒト化を実施した。重鎖及び軽鎖の領域を、標準の分子クローニング技術を使用して5D8ハイブリドーマからクローン化し、且つサンガー法によって配列決定した。その後、BLAST研究を、ヒト重鎖及び軽鎖の可変配列に対して行い、各々から4つの配列をヒト化のためのアクセプターフレームワークとして選択した。これらアクセプターフレームワークを脱免疫化し、T細胞反応エピトープを取り除いた。5D8の重鎖及び軽鎖のCDR1、CDR2、及びCDR3を、4つの異なる重鎖アクセプターフレームワーク(H1~H4)及び4つの異なる軽鎖フレームワーク(L1~L4)へとクローン化した。その後、16全ての異なる抗体を、CHO-S細胞(Selexis)における発現;LIFで誘導されたSTAT3リン酸化の阻害;及び表面プラズモン共鳴(SPR)による結合親和性について試験した。これらの実験を表1にまとめる。
【0094】
【0095】
トランスフェクトされた細胞の発現パフォーマンスを、細胞培養の10日後に流加培養(fed-batch cultivation)内のエルレンマイヤーフラスコ(3x105細胞/mL、200mLの培養物量を蒔く)において比較した。この時点で、細胞を採取し、プロテインAカラムを使用して分泌された抗体を精製し、その後に定量した。発現された全てのヒト化抗体は、H3重鎖を使用するものを除外する。
【0096】
チロシン705でのLIFで誘導されたSTAT3リン酸化の阻害を、ウエスタンブロットによって判定した。U251神経膠腫細胞を、100.000の細胞/ウェルの密度で6-ウェルプレートにおいて播種した。処置の前に細胞を24時間完全培地において培養し、その後、細胞を8時間、血清が枯渇した状態にした。その後、示された抗体を持つ細胞を、10μg/mlの濃度で一晩処理した。処置後、タンパク質を、ホスファターゼ及びプロテアーゼ阻害剤を含んでいる放射性免疫沈降アッセイ(RIPA)溶解緩衝液中で得て、定量し(BCAタンパク質アッセイ、Thermo Fisher Scientific)、ウエスタンブロットにおいて使用した。ウエスタンブロットのために、膜を、5%の脱脂粉乳-TBSTにおいて1時間遮断し、一次抗体で一晩(p-STAT3、カタログ#9145、Cell Signaling又はSTAT3、カタログ#9132、Cell Signaling)、或いは30分間(β-アクチン-ペルオキシダーゼ、カタログ#A3854、Sigma-Aldrich)インキュベートした。その後、膜をTBSTで洗浄し、二次抗体でインキュベートし、再び洗浄した。タンパク質を、化学発光(SuperSignal Substrate、カタログ#34076、Thermo Fisher Scientific)によって検出した。これらの結果を
図1に示す。pSTAT3結合が暗くなるほど、阻害が少ないことを表す。阻害は、標識されたレーンの5D8(非ヒト化ラット)、A(H0L0)、C(H1L2)、D(H1L3)、及びG(H2L2)では高く;H(H2L3)、O(H4L2)、及びP(H4L3)では中程度であり;B(H1L1)、E(H1L4)、F(H2L1)、I(H2L4)、N(H4L1)、及びQ(H4L4)では存在しなかった。
【0097】
その後、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化の阻害を示した抗体をSPRによって分析し、結合親和性を判定した。簡潔に、A(H0L0)、C(H1L2)、D(H1L3)、G(H2L2)、H(H2L3)、及びO(H4L2)のヒト化抗体の、アミンを結合したhLIFへの結合を、Biacore(商標)2002の器機を使用して観察した。速度定数及び親和性を、6つのリガンド濃度で全てのセンサーチップ表面上に生成された全てのセンサーグラムの数学的なセンサーグラムフィッティング(Langmuir相互作用モデル[A+B=AB])によって判定した。各濃度の最も適合した曲線(最小でChi2)を速度定数及び親和性の計算のために使用した。表1を参照。
【0098】
実験装置は分析物として二価抗体を使用したので、ヒト化抗体の標的結合機構へのより詳細な見識を得るために、最良の適合したセンサーグラムを、二価の分析物フィッティングモデル[A+B=AB;AB+B=AB2]に基づいて分析した。二価のフィッティングモデルを使用する動的センサーグラム分析[A+B=AB;AB+B=AB2]は、mAbサンプルの相対親和性のランクを確認した。
【0099】
H2及びL2を含むヒト化5D8を、バッチ培養からのその高い結合親和性及び高収率により、更に徹底的な分析のために選択した。
【0100】
実施例4-クローン5D8のヒト化はLIFの結合を改善する
H2L2クローン(h5D8)を更なる分析のために選択し、SPRによる親のラット5D8(r5D8)及びマウスクローン1B2への結合を比較した。1B2抗体は、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen and Zellkulturen GmbH (DSM ACC3054)にて以前に預けられた、以前に開示されたマウス抗LIF抗体であり、且つ、比較目的のために含まれた。大腸菌及びHEK-293細胞それぞれから精製された組換え型ヒトLIFをリガンドとして使用した。ヒト又は大腸菌ソースからのLIFを、アミンカップリング化学を使用してBiacoreの光センサーチップの表面に共有結合させ、結合親和性を速度定数から算出した。
【0101】
材料及び方法
大腸菌からのヒトLIFをMilliporeの基準LIF 1010から得て;HEK-293細胞からのヒトLIFをACRO Biosystemsの基準LIF-H521bから得た。LIFを、Biacore Amine Coupling Kit (BR-1000-50; GE-Healthcare, Uppsala)を使用してセンサーチップに繋げた。CM5の光センサーチップ(BR-1000-12;GE-Healthcare, Uppsala)を使用して、サンプルをBiacore(商標)2002の器機上で実行した。Biacore HBS-EP緩衝液を、機械実行(BR-1001-88;GE-Healthcare, Uppsala)の間に使用した。結合センサーグラムの動態解析を、BIAevaluation 4.1のソフトウェアを使用して実行した。速度定数及び親和性を、増加する分析物濃度で全てのセンサーチップ表面上に生成された全てのセンサーグラムの数学的なセンサーグラムフィッティング(Langmuir相互作用モデル[A+B=AB])によって判定した。判定されたLangmuir抗体の二価の寄与-標的親和性(例えば結合活性の寄与)に対する推定値を生成するために、センサーグラムを、構成比率分析を含む、二価の分析物センサーグラムフィッティングモデル[A+B=AB;AB+B=AB2]に基づいても分析した。各濃度の最も適合した曲線(最小でChi2)を速度定数及び親和性の計算のために使用した。これら親和性実験の概要を、表2(大腸菌中で作られたヒトLIF)、及び表3(HEK293細胞中で作られたヒトLIF)に示す。
【0102】
【0103】
【0104】
このような実験の設定からのLangmuirの1:1のセンサーグラムフィッティングモデルは、ヒト化5D8(h5D8)抗体が、マウス1B2及びr5D8よりも~10-25倍の親和性でヒトLIFに結合したことを示した。
【0105】
次に、h5D8抗体を、SPRによって多数の種類のLIFに対して試験した。h5D8 SPRの結合動力学を、以下の異なる種及び発現系に由来する組換え型LIF分析物に対して実行した:ヒトLIF(大腸菌、HEK293細胞);マウスLIF(大腸菌、CHO細胞);ラットLIF(大腸菌);カニクイザルLIF(酵母菌、HEK293細胞)。
【0106】
材料と方法
h5D8抗体を、非共有結合、即ちFc特異的捕捉によってセンサーチップ表面に固定した。組換え型のIg(Fc)特異的黄色ブドウ球菌タンパク質A/Gを捕捉剤として使用し、LIF分析物への抗LIFの抗体の立体的に均一で柔軟な提示を可能にした。LIF分析物のソースは以下の通りである:ヒトLIF(大腸菌由来;Milliporeの基準LIF1050);ヒトLIF(HEK細胞ACRO Biosystems LIF-H521由来);マウスLIF(大腸菌;Millipore Cat. No NF-LIF2010);マウスLIF(CHO細胞由来;Reprokine カタログ#RCP09056);サルLIF(酵母菌、Kingfisher Biotech カタログ#RP1074Y);HEK-293細胞中で産生されたサルLIF。全体的に見て、h5D8は様々な種からのLIFへの結合を示した。この親和性実験の概要を表4に示す。
【0107】
【0108】
実施例5-ヒト化クローン5D8はインビトロでSTAT3のLIFで誘導されたリン酸化を阻害する
h5D8の生物活性を判定するために、ヒト化された親の種を、LIF活性化の細胞培養モデルにおいて試験した。
図2Aは、ヒト化クローンが、神経膠腫細胞株がヒトLIFでインキュベートされたときのSTAT3リン酸化(Tyr 705)の阻害を増大したことを示す。
図2Bは、同じ
図2Aの設定がh5D8抗体の様々な希釈により繰り返される実験を示す。
【0109】
方法
U251神経膠腫細胞を、150,000の細胞/ウェルの密度で6-ウェルプレートにおいて播種した。処置の前に、細胞を24時間、完全培地において培養した。その後、細胞を、10μg/mlの濃度でr5D8抗LIF抗体又はh5D8抗LIF抗体により一晩処置し、或いは、対照細胞では処置を行わなかった。
【0110】
処置後、タンパク質を、ホスファターゼ及びプロテアーゼ阻害剤を含んでいる放射性免疫沈降アッセイ(RIPA)溶解緩衝液中で得て、定量し(BCAタンパク質アッセイ、Thermo Fisher Scientific)、ウエスタンブロットにおいて使用した。ウエスタンブロットのために、膜を、5%の脱脂粉乳-TBSTにおいて1時間遮断し、一次抗体で一晩(p-STAT3、カタログ#9145、Cell Signaling又はSTAT3、カタログ#9132、Cell Signaling)、或いは30分間(β-アクチン-ペルオキシダーゼ、カタログ#A3854、Sigma-Aldrich)インキュベートした。その後、膜をTBSTで洗浄し、必要な場合に二次抗体でインキュベートし、再び洗浄した。タンパク質を、化学発光(SuperSignal Substrate、カタログ#34076、Thermo Fisher Scientific)によって検出した。
【0111】
実施例6-U-251細胞の内因的レベルのLIFに対するh5D8抗体処置のIC
50値
U-251細胞における血清枯渇条件下でh5D8に対する生物学的な阻害について、可能な限り低い490ピコモルのIC
50(
図3A)も判定した。代表的な結果については
図3A及び3B、並びに表5を参照。
【0112】
【0113】
方法
U-251細胞を、6cmのプレート(1つの条件)につき600,000の細胞で播種した。細胞を、血清枯渇(0.1%のFBS)の下、37℃で一晩、対応する濃度(滴定)でh5D8により処置した。pSTAT3に対する陽性対照として、組換え型LIF(R&D #7734-LF/CF)を使用して、37℃で10分間、1.79nMで細胞を刺激した。pSTAT3の陰性対照として、JAK I阻害剤(Calbiochem #420099)を37℃で30分間、1uMで使用した。その後、細胞を、Meso Scale Discovery Multi-Spot Assay System Total STAT3(Cat# K150SND-2)及びPhospho-STAT3(Tyr705)(Cat# K150SVD-2)のキットのプロトコルに従う溶解のために氷の上に集めて、MSD Meso Sector S600によって検出可能なタンパク質レベルを測定した。
【0114】
実施例7-ヒトLIFに特異的に結合する追加の抗体
ヒトLIFに特異的に結合する他のラット抗体クローン(10G7及び6B5)を同定し、それらの結合特徴の概要を以下の表6に示し、クローン1B2は比較対象として機能する。
【0115】
方法
動的リアルタイム結合分析を、抗LIF mAbs 1B2、10G7、及び6B5に対して実行し、これらをCM5の光センサーチップの表面上に固定し、分析物として組換え型LIF標的タンパク質を適用する[ヒトLIF(大腸菌);Millipore Cat. No. LIF 1010及びヒトLIF(HEK293細胞);ACRO Biosystems Cat. No. LIF-H521b]。
【0116】
速度定数及び親和性を、Langmuirの1:1の結合モデル適用グローバル(Langmuir 1:1 binding model applying global)を使用する数学的なセンサーグラムフィッティング(センサーグラムセットの同時のフィッティング)の他、単一の曲線適合アルゴリズムによって得た。全体的適合の妥当性をkobs分析によって評価した。
【0117】
【0118】
実施例8-追加の抗LIF抗体はインビトロでSTAT3のLIFで誘導されたリン酸化を阻害する
追加のクローンを、細胞培養においてSTAT3のLIFで誘導されたリン酸化を阻害する能力に関して試験した。
図4に示されるように、クローン10G7及び以前に詳述したr5D8は、1B2クローンと比較して、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化の高い阻害を示した。抗LIFポリクローナル抗血清(pos.)を陽性対照として含めた。6B5が阻害を示さなかった一方、これは、この実験で使用された非グリコシル化LIFに結合する6B5の起こり得る欠如によって説明され得る。
【0119】
方法
患者由来の神経膠腫細胞を、150,000の細胞/ウェルの密度で6-ウェルプレートにおいて播種した。処置の前に細胞を24時間、B27(Life Technologies)、ペニシリン/ストレプトマイシン、及び成長因子(20ng/mlのEGF及び20ng/mlのFGF-2[PeproTech])で補足されたNeurobasal培地(Life Technologies)から成るGBM培地において培養した。翌日、大腸菌で産生された組換え型LIF、或いは組換え型LIFと示された抗体との混合物で細胞を15分間処置し、或いは処置しなかった(抗体に対して10μg/mlの最終濃度、及び組換え型LIFの20ng/ml)。処置後、タンパク質を、ホスファターゼ及びプロテアーゼ阻害剤を含んでいる放射性免疫沈降アッセイ(RIPA)溶解緩衝液中で得て、定量し(BCAタンパク質アッセイ、Thermo Fisher Scientific)、ウエスタンブロットにおいて使用した。ウエスタンブロットのために、膜を、5%の脱脂粉乳-TBSTにおいて1時間遮断し、一次抗体で一晩(p-STAT3、カタログ#9145、Cell SignalingSTAT3、Cell Signaling)、或いは30分間(β-アクチン-ペルオキシダーゼ、カタログ#A3854、Sigma-Aldrich)インキュベートした。その後、膜をTBSTで洗浄し、必要な場合に二次抗体でインキュベートし、再び洗浄した。タンパク質を、化学発光(SuperSignal Substrate、カタログ#34076、Thermo Fisher Scientific)によって検出した。
【0120】
実施例9-LIFは外発性腫瘍型を介して高度に過剰発現される
免疫組織化学を多数のヒト腫瘍型に対して実施して、LIF発現の程度を判定した。
図5に示されるように、LIFは、多形神経膠芽腫(GBM)、非小細胞肺癌(NSCLC)、卵巣癌、及び大腸癌(CRC)において高度に発現される。実施例の10-ヒト化クローンh5D8は非小細胞肺癌のマウスモデルにおける腫瘍増殖を阻害する
【0121】
ヒト化5D8クローンがインビボでLIF陽性の癌をインビボで阻害する能力を判定するために、この抗体を非小細胞肺癌(NSCLC)のマウスモデルにおいて試験した。
図6は、ビヒクル陰性対照と比較した、この抗体で処置されたマウスにおける腫瘍増殖の減少を示す。
【0122】
方法
高いLIFレベルのマウスの非小細胞肺癌(NSCLC)細胞株KLN205に、インビボ生物発光モニタリングのためにホタルルシフェラーゼ遺伝子を発現するレンチウイルスに安定して感染させた。マウスモデルを発達させるために、5x105 KLN205非小細胞肺癌(NSCLC)細胞を、肋間部穿刺によって8週齢の免疫応答性の同系のDBA/2マウスの左肺へと同所的に移植した。マウスを週に2回、対照ビヒクル、或いは15mg/kg又は30mg/kgのh5D8抗体により腹腔内で処置し、腫瘍増殖を生物発光によってモニタリングした。生物発光イメージングのために、マウスは、1-2%のイソフルラン麻酔を吸入させた状態で、0.2mLの15mg/mL D-ルシフェリンの腹腔内注入を受けた。非常に高感度な冷却CCDカメラから成るIVIS system 2000 series(Xenogen Corp., Alameda, CA, USA)を使用して、生物発光シグナルをモニタリングした。Living Imageソフトウェア(Xenogen Corp.)を使用して、画像データにグリッドを据え、各箱型の領域内の合計の生物発光シグナルを統合した。関心領域(ROI)における光子束の放出(photon flux emission)(光子/秒)の合計を使用して、データを分析した。結果は、h5D8抗体での処置が腫瘍退縮を促進することを実証する。データを平均±SEMとして提示する。
【0123】
実施例11-h5D8は多形神経膠芽腫のマウスモデルにおける腫瘍増殖を阻害する
ヒト細胞株U251を発現するルシフェラーゼを使用する同所性GBM腫瘍モデルにおいて、r5D8は、週に2回300μgのr5D8及びh5D8を腹腔内(IP)注入により投与されたマウスにおける腫瘍体積を大幅に減少させた。この研究の結果を
図7Aに示す(処置後26日目での定量)。この実験はまた、200μg又は300μgで処置されたヒト化h5D8マウスを使用して行なわれ、処置の7日後に腫瘍の統計的に有意な減少を示した。
【0124】
方法
ルシフェラーゼを安定して発現するU251細胞を採取し、PBS中で洗浄し、400gで5分間遠心分離し、PBS中で再懸濁し、自動細胞カウンタ(Coutess, Invitrogen)により集計した。最適な生存度を維持するために細胞を氷の上に維持した。ケタミン(Ketolar50(登録商標))/キシラシン(Rompun(登録商標))(それぞれ75mg/kg及び10mg/kg)の腹腔内投与によりマウスに麻酔をかけた。定位装置に各マウスを慎重に配置して、固定した。頭部の毛を脱毛クリームで取り除き、頭部の皮膚をメスで切開し、頭蓋骨を晒した。ラムダに対して横1.8mmと縦1mmの座標で、ドリルにより慎重に小さな切開部を作った。5μLの細胞を、2.5mmの深さで、ハミルトン30G注射器を使用して右の線条体へと接種させた。頭部切開部をHystoacryl組織接着剤(Braun)により閉じ、マウスに皮下鎮痛剤メロキシカム(Metacam(登録商標))(1mg/kg)を注入した。各マウスに移植した最終の細胞数は3×105であった。
【0125】
マウスを週に2回、h5D8の腹腔内投与により処置した。腫瘍細胞接種直後、0日目に処置を開始した。マウスは、h5D8又はビヒクル対照を合計2回分受けた。
【0126】
体重及び腫瘍体積:体重を週に2回測定し、腫瘍増殖を7日目に生物発光(Xenogen IVIS Spectrum)によって定量した。インビボでの生物発光活性を定量するために、イソフルオランを使用してマウスに麻酔をかけ、ルシフェリン基質(PerkinElmer)(167μg/kg)を腹腔内注入した。
【0127】
生物発光(Xenogen IVIS Spectrum)によって判定される腫瘍サイズを7日目に評価した。各処置群の個々の腫瘍測定値及び平均±SEMを算出した。統計的有意差を、独立のノンパラメトリック・マン-ホイットニーU検定により判定した。
【0128】
実施例12-h5D8は卵巣癌のマウスモデルにおける腫瘍増殖を阻害する
r5D8の効果を2つの他の同系腫瘍モデルにおいて評価した。卵巣の同所性の腫瘍モデルID8において、週に2回の300μgのr5D8のIP投与が、腹部の体積によって測定されるような腫瘍増殖を大幅に阻害した(
図8A及び8B)。
図8Cの結果は、h5D8が200μg以上の投与量でも腫瘍体積を減少させたことを示す。
【0129】
方法
ID8細胞を、10%のウシ胎仔血清(FBS)(Gibco,Invitrogen)、40U/mLのペニシリン、40μg/mLのストレプトマイシン(PenStrep)(Gibco,Invitrogen)、及び0.25μg/mLのPlasmocin(Invivogen)を補足した、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(Gibco,Invitrogen)において培養した。
【0130】
ID8細胞を採取し、PBS中で洗浄し、400gで5分間遠心分離して、PBS中で再懸濁した。細胞を氷の上に維持して最適な生存度を維持し、200μLの細胞懸濁液を27G針で腹腔内注入した。マウスに移植した最終の細胞数は5x106であった。
【0131】
マウスに週に2回、示されるような様々な投与量でh5D8をip投与することにより処置した。体重を週に2回測定し、カリパス(Fisher Sientific)を使用して腹部の周囲の寸法を測定することにより腫瘍進行をモニタリングした。
【0132】
実施例13-r5D8は大腸癌のマウスモデルにおける腫瘍増殖を阻害する
皮下の大腸CT26腫瘍を有するマウスにおいて、r5D8(週に2回、300μgをIP投与)は、大幅に腫瘍増殖を阻害した(
図9A及び9B)。
【0133】
方法
CT26細胞を、10%のウシ胎仔血清(FBS)、40U/mLのペニシリン、40μg/mLのストレプトマイシン(PenStrep)、及び0.25μg/mLのPlasmocinを補足した、ロズウェルパーク記念研究所培地(RPMI[Gibco,Invitrogen])において培養した。
【0134】
CT26細胞(8×105)をトリプシン処理し、PBSですすぎ、400gで5分間遠心分離して、100μLのPBS中で再懸濁した。細胞を氷の上に維持して細胞死を回避した。CT26細胞を、27G針を使用する皮下注射を介してマウスに投与した。
【0135】
300μgのr5D8、又はビヒクル対照を、CT26細胞の移植後3日目から週に2回、腹腔内注入(IP)を介してマウスに投与した。
【0136】
体重と腫瘍体積を週3回測定した。カリパス(Fisher Sientific)を使用して腫瘍体積を測定した。
【0137】
実施例14-r5D8は腫瘍モデルにおける炎症性浸潤を減らす
U251 GBMの同所性のモデルにおいて、CCL22の発現、即ちM2極性化マクロファージのマーカーは、
図10Aに示されるようにr5D8で処置された腫瘍において大幅に減少した。この所見はh5D8を使用する生理学的に関連する器官型組織薄片培養モデルにおいても確認され、そこでは、3つの患者サンプルが、
図10B(MRC1及びCCL22の両方について、左上の対照と右下の処置群を比較)に示されるように、処置後にCCL22及びCD206(MRC1)の発現(また、M2マクロファージのマーカー)の有意な減少を示した。更に、r5D8はまた、免疫応答性のマウスにおいて同系のID8(
図10C)及びCT26(
図10D)腫瘍のCCL22+M2マクロファージを減少させた。
【0138】
実施例15-r5D8は非骨髄性エフェクター細胞を増大させる。
追加免疫の機構を調べるために、腫瘍微小環境内のT細胞及び他の非骨髄性の免疫エフェクター細胞に対するr5D8の効果を評価した。卵巣の同所性のID8の同系のモデルにおいて、r5D8処置は結果として、
図11Aに示されるように、腫瘍内のNK細胞の増加、及び全体の且つ活性化されたCD4
+及びCD8
+T細胞の増加をもたらした。同様に、結腸の同系のCT26腫瘍モデルにおいて、r5D8は、
図11Bに示されるように、腫瘍内のNK細胞を増大させ、CD4
+及びCD8
+T細胞を増大させ、且つ、CD4
+CD25
+FoxP3
+T-reg細胞を減らす傾向があった。CD4
+CD25
+FoxP3
+T-reg細胞の減少の傾向は、
図11Cに示されるように、r5D8処置後の同系の同所性KLN205腫瘍モデルにおいても観察された。T細胞が効果を媒介する要件と一致して、CT26モデルにおけるCD4
+及びCD8
+T細胞の枯渇は、
図12に示されるようにr5D8の抗腫瘍効果を阻害した。
【0139】
T細胞枯渇のための方法
CT26細胞を、10%のウシ胎仔血清(FBS[Gibco,Invitrogen])、40U/mLのペニシリン、40μg/mLのストレプトマイシン(PenStrep[Gibco,Invitrogen])、及び0.25μg/mLのPlasmocinInvivogen)を補足した、RPMI培養培地(Gibco,Invitrogen)において培養した。CT26細胞(5×105)を集め、PBSですすぎ、400gで5分間遠心分離して、100μLのPBS中で再懸濁した。細胞を氷の上に維持して細胞死を回避した。CT26細胞を、27Gシリンジを使用する皮下注射を介してマウスに投与した。マウスを週に2回、研究設計で示されるようにr5D8の腹腔内投与により処置した。研究設計で述べられるように、ビヒクル対照(PBS)、ラットr5D8、及び/又は抗CD4並びに抗CD8を週に2回、腹腔内注入(IP)を介してマウスに投与した。全ての抗体処置は付随的に施された。
【0140】
実施例16-ヒトLIFとの複合体におけるh5D8の結晶構造
5D8が結合したLIF上のエピトープを判定し且つ結合に関与するh5D8の残基を判定するために、h5D8の結晶構造を3.1Åの解像度に解析した。共結晶構造は、h5D8の軽鎖と重鎖の可変領域間でLIFのN末端ループが中心的に位置決めされることを明らかにした(
図13A)。加えて、h5D8は、LIFのヘリックスA及びCにおける残基と相互作用し、それにより不連続及び立体配座のエピトープを形成する。結合は、様々な塩架橋、H結合、及びファンデルワールス相互作用により引き起こされる(表7、
図13B)。LIFのh5D8エピトープは、gp130との相互作用の領域におよぶ。M.J., Bankovich, A.J., Kortemme, T., Baker, D. & Garcia, K.C. Convergent mechanisms for recognition of divergent cytokines by the shared signaling receptor gp130. Molecular cell 12, 577-589 (2003)を参照。結果を下の表7に要約し、
図13に図示する。
【0141】
【0142】
【0143】
方法
LIFをHEK293S(Gnt I-/-)細胞において一時的に発現させ、Ni-NTAアフィニティークロマトグラフィー、その後、20mMのTris pH8.0及び150mMのNaClにおけるゲル濾過クロマトグラフィーを使用して精製した。組換え型h5D8 FabwpHEK293F細胞において一時的に発現させ、KappaSelect親和性クロマトグラフィー、その後陽イオン交換クロマトグラフィーを使用して精製した。精製したh5D8 Fab及びLIFを1:2.5のモル比で混合し、EndoHを使用する脱グリコシル化の前に室温で30分間培養した。次にゲル濾過クロマトグラフィーを使用して複合体を精製した。複合体を20mg/mLに濃縮し、疎行列スクリーンを使用して結晶化試験のために設定した。結晶は、19%(v/v)のイソプロパノール、19%(w/v)のPEG 4000、5%(v/v)のグリセロール、0.095Mのクエン酸ナトリウムpH5.6を含む条件において4℃で形成された。結晶を、Canadian Light Source (CLS)での08ID-1ビームラインにて3.1Åの解像度に回折させた。データを集め、処理して、Kabsch et al. Xds. Acta crystallographica. Section D, Biological crystallography 66, 125-132 (2010)に従いXDSを使用して縮尺した。McCoy et al. Phaser crystallographic software. J Appl Crystallogr 40, 658-674 (2007)に従いPhaserを使用する分子置換により構造を判定した。モデルの構築及び洗練の様々な反復を、構造が許容可能なRwork及びRfreeに集中するまでCoot and phenix.refineを使用して実行した。Emsley et al. Features and development of Coot. Acta crystallographica. Section D, Biological crystallography 66, 486-501 (2010);及びAdams, et al. PHENIX: a comprehensive Python-based system for macromolecular structure solution. Acta crystallographica. Section D, Biological crystallography 66, 213-221 (2010)をそれぞれ参照。図面をPyMOL(The PyMOL Molecular Graphics System, Version 2.0 Schrodinger, LLC)において生成した。
【0144】
実施例17-h5D8にはLIFに対する高い特異性がある
他のLIFファミリーメンバーへのh5D8の結合を試験し、結合特異性を判定することに努めた。Octet96分析を使用して、ヒトLIFに結合するh5D8は、両方のタンパク質が大腸菌で産生されると、LIFの最高の相同性IL-6ファミリーメンバーのオンコスタチンM(OSM)に結合することよりもおよそ100倍高い。両方のタンパク質が哺乳動物系で産生されると、h5D8はOSMへの結合を示さない。データを表8にまとめる。
【0145】
【0146】
方法
Octet結合実験:製造業者提供のマニュアルに従い試薬を使用且つ調製した。基本的な動力学実験を、Octet Data Acquisitionのソフトウェアのバージョン9.0.0.26を使用し、以下のように行った:センサー/プログラムのセットアップ:i)平衡(60秒);ii)負荷(15秒);iii)ベースライン(60秒);iv)会合(180秒);及びv)解離(600秒)
【0147】
サイトカインに対するh5D8のOctet親和性:基本的な動力学実験を、Octet Data Acquisitionのソフトウェアのバージョン9.0.0.26を使用し、以下のように行った:アミン反応性の第2世代のバイオセンサー(AR2G)を水中で最小15分間水和させた。バイオセンサーへのh5D8のアミン抱合を、アミンカップリング第2世代キットを使用して、ForteBio Technical Note 26(引用文献を参照)に従って実行した。浸漬工程を以下のように、30℃、1000rpmで行った:i)水中で60秒の平衡;ii)水中の20mMのECD、10mMのスルホ-NHS中で300秒の活性化;iii)10mMの酢酸ナトリウム、pH6.0の中で10μg/mlのh5D8の600秒の固定化;iv)1Mのエタノールアミン、pH8.5の中で600秒のクエンチ;v)水中で120秒のベースライン。その後、動力学実験を、30℃、1000rpmで、以下の浸漬及び読み取り工程と共に実行した:vi)1X動力学的緩衝液中で60秒のベースライン;vii)1X動力学的緩衝液中でサイトカインの適切な系列希釈の180秒の会合;viii)1X動力学的緩衝液中で300秒の解離;ix)10mMのグリシンpH2.0と1X動力学的緩衝液との間でそれぞれ交互に繰り返す3つの再生/中和サイクル(3つのサイクルに対して各々5秒)。再生後、バイオセンサーを後の結合分析のために再使用した。
【0148】
哺乳動物細胞から産生されたヒト組換え型LIFはACROBiosystems(LIF-H521b)由来であり;哺乳動物細胞中で産生されたヒト組換え型OSMはR&D(8475-OM/CF)由来であり;及び大腸菌細胞中で産生されたヒト組換え型OSMはR&D(295-OM-050/CF)由来であった。
【0149】
実施例18-h5D8 fabの結晶構造
化学条件の広域スペクトル下でh5D8 Fabの5つの結晶構造を判定した。これら構造の高分解能は、CDR残基の立体配座が軽微な適応性に関連付けられ、且つ異なる化学的環境において大いに類似することを示す。この抗体の固有の特徴は、可変重鎖領域の位置100における非基準システインの存在である。構造解析は、システインが不対であり、溶媒に対し大部分がアクセス不能であることを示す。
【0150】
H5D8 Fabを、そのIgGのパパイン消化、その後、標準の親和性、イオン交換、及びサイズクロマトグラフィー技術を使用した精製によって得た。蒸気拡散法を使用して結晶を得て、分解能が1.65~2.0Åに及ぶ5つの結晶構造を判定した。5つの異なるpHレベル:5.6、6.0、6.5、7.5、及び8.5にわたる結晶化条件にもかかわらず、同じ結晶学空間群において、及び同様の単位セル寸法(P212121、a~53.8Å、b~66.5Å、c~143.3Å)により全ての構造を解析した。そのため、これら結晶構造は、結晶を包装するアーチアファクトをパックする結晶によって、及び化学的条件の広域スペクトルにわたり妨げられていないh5D8 Fabの三次元配置の比較を可能にする。
【0151】
全ての相補性決定領域(CDR)残基に対して電子密度が観察され、これを後にモデル化した。著しいことに、LCDR1及びHCDR2は、浅いLCDR3及びHCDR3領域と共にパラトープの中心で結合溝を形成した、細長い立体配座を採用した(
図14A)。5つの構造は全ての残基にわたり高度に類似し、全ての原子の平均二乗偏差は0.197~0.327Åに及ぶ(
図14A)。これら結果は、CDR残基の立体配座が、5.6~8.5に及ぶpHレベル、並びに150mM~1Mに及ぶイオン強度を含む、様々な化学環境で維持されたことを示した。h5D8パラトープの静電表面の分析は、正電荷及び負電荷の領域が、普及している疎水性貼付剤なしに、親水性に等しく起因したことを明らかにした。h5D8は、HCDR3(Cys100)の基部に非基準システインの珍しい特徴を有している。5つ全ての構造において、この遊離システインは順序付けられ、ジスルフィドスクランブルを形成しない。加えて、これは、Cys(システイン化)又はグルタチオン(グルタチオン化)の付加により修飾され、重鎖のLeu4、Phe27、Trp33、Met34、Glu102、及びLeu105の主鎖及び側鎖の原子とのファンデルワールス相互作用(3.5-4.3Åの距離)をもたらす(
図14B)。最後に、Cys100は、CDR1及びHCDR3の立体配座の媒介に関与すると思われる、優勢的に埋められた構造的な残基である。故に、5つの結晶構造におけるこの領域の均質な配置によって観察されるように、他のシステインとの反応性がある可能性はない。
【0152】
方法
H5D8-1 IgGをCatalent Biologicsから得て、pH6.0で25mMのヒスチジン、6%のスクロース、0.01%のポリソルベート80において製剤した。PBS、1.25mMのEDTA、10mMのシステインにおいて37℃で1時間、1:100マイクログラム・パパイン(Sigma)での消化前に10KのMWCOコンセントレータ(Millipore)を使用して、製剤されたIgGをPBSへと広範囲に緩衝液交換した。パパイン消化されたIgGを、AKTA Start chromatography system (GE Healthcare)を使用するプロテインAカラム(GE Healthcare)を介して空輸した(flown through)。h5D8 Fabを含むプロテインA通過画分を回収し、10K MWCOコンセントレータ(Millipore)を使用して20mMの酢酸ナトリウム、pH5.6へと緩衝液交換した。結果として生じるサンプルを、AKTA Pureクロマトグラフィーシステム(GE Healthcare)を使用したMono S陽イオン交換カラム(GE Healthcare)上に載せた。1Mの塩化カリウムの勾配での溶出の結果、優勢なh5D8 Fabピークがもたらされ、これを回収し、濃縮し、精製して、pH8.0で20mMのTris-HCl、150mMの塩化ナトリウムにおいてSuperdex 200 Increaseゲル濾過カラム(GE Healthcare)を使用して均一な大きさにした。高純度のh5D8 Fabを、還元条件と非還元条件下でSDS-PAGEによって確認した。
【0153】
精製されたh5D8 Fabを、10K MWCOコンセントレータ(Millipore)を使用して25mg/mLに濃縮した。Oryx 4ディスペンサー(Douglas Instruments)を使用して、20℃での疎行列の96-条件の市販のスクリーンJCSG TOP96(Rigaku Reagents)及びMCSG-1(Anatrace)の蒸気拡散結晶化実験を設定した。以下の5つの結晶化条件で4日後に結晶を獲得且つ採取した:1)0.085Mのクエン酸ナトリウム、25.5%(w/v)のPEG4000、0.17Mの酢酸アンモニウム、15%(v/v)のグリセロール、pH5.6;2)0.1MのMES、20%(w/v)のPEG6000、1Mの塩化リチウム、pH6.0;3)0.1MのMES、20%(w/v)のPEG4000、0.6Mの塩化ナトリウム、pH6.5;4)0.085MのナトリウムHEPES、17%(w/v)のPEG4000、8.5%(v/v)の2-プロパノール、15%(v/v)のグリセロール、pH7.5;及び5)0.08MのTris、24%(w/v)のPEG4000、0.16Mの塩化マグネシウム、20%(v/v)のグリセロール、pH8.5。液体窒素中での瞬間冷凍前に、結晶を含む母液を、5-15%(v/v)のグリセロール又は10%(v/v)のエチレングリコールで、必要に応じて補足した。結晶を、Advanced Photon Source、ビームライン23-ID-D(Chicago, IL)でのX線シンクロトロン放射にさらし、回折パターンをPilatus3 6Mの検出器で記録した。XDSを使用してデータを処理し、Phaserを使用する分子置換によって構造を判定した。洗練を、Cootにおける反復モデル構成を備えたPHENIXにおいて実行した。PyMOLにおいて図面を生成した。全てのソフトウェアはSBGridを通じてアクセスされた。
【0154】
実施例19-h5D8保存結合のシステイン100の突然変異
h5D8の分析は、重鎖の可変領域において位置100(C100)での遊離システイン残基を明らかにした。ヒト及びマウスLIFへの結合及びそれらに対する親和性を特徴づけるために、H5D8変異体を、各自然発生のアミノ酸でC100を置換することにより生成した。ELISA及びOctetアッセイを使用して結合を特徴づけた。結果を表9にまとめる。ELISA EC50曲線を
図15(
図15AはヒトLIF、及び
図15BはマウスLIF)に示す。
【0155】
【0156】
方法
ELISA:ヒト及びマウスLIFへのh5D8 C100変異体の結合をELISAによって判定した。組換え型のヒト又はマウスLIFタンパク質を、4℃で一晩、1ug/mLでMaxisorp 384-ウェルプレート上に被覆させた。プレートを室温に2時間、1xブロッキングバッファーにより遮断した。各h5D8 C100変異体の滴定を加え、室温で1時間結合させた。PBS+0.05%のTween20でプレートを3回洗浄した。HRPを抱合した抗ヒトIgGを加え、室温で30分間結合させた。PBS+0.05%のTween20でプレートを3回洗浄し、1xTMB基質を使用して発達させた。1M HClにより反応を止めて、450nmでの吸収度を測定した。図面及び非線形回帰分析の生成を、Graphpadプリズムを使用して実行した。
【0157】
Octet RED96:ヒト及びマウスLIFのh5D8 C100変異体の親和性を、Octet RED96システムを使用するBLIによって判定した。h5D8 C100変異体を、1x動力学的緩衝液において、7.5ug/mL、その後30秒のベースラインで抗ヒトFcバイオセンサー上に載せた。ヒト又はマウスのLIFタンパク質の滴定を90秒間載せられたバイオセンサーに会合させ、300秒間1x動力学的緩衝液において解離させた。1:1の全体的適合モデルを使用するデータ分析ソフトウェアによってデータを算出した。
【0158】
実施例20-h5D8はインビトロでgp130のLIFの結合を遮断する
h5D8がLIFRへのLIFの結合を妨げたかどうか判定するために、Octet RED96プラットフォームを使用する分子結合アッセイを実行した。H5D8を、抗ヒトFc捕捉によってAHCバイオセンサー上に載せた。その後、バイオセンサーをLIFに浸漬させ、予想通りに、会合を観察した(
図16A、中央3つ目)。続いて、バイオセンサーを異なる濃度のLIFRに浸漬させた。用量依存性の会合を観察した(
図16A、右の3つ目)。対照実験は、この会合がLIFに特異的であり(図示せず)、且つh5D8又はバイオセンサーとのLIFRの非特異的相互作用によるものではなかったことを実証した。
【0159】
h5D8及びLIFの結合を更に特徴づけるために、一連のELISA結合実験を実施した。H5D8及びLIFを予めインキュベートし、その後、組換え型ヒトLIFR(hLIFR)又はgp130の何れかで被覆されたプレートに導入した。h5D8/LIF複合体及び被覆された基質の結合の欠如は、h5D8が受容体へのLIFの結合を何らかの方法で分裂させたことを示す。加えて、LIFに結合せず(アイソタイプ対照、(-)により示される)又は既知の結合部位にてLIFに結合する(B09はLIF結合に対してgp130又はLIFRの何れかと競合しない;r5D8はh5D8のラット親バージョンである)、対照抗体も、使用した。ELISA結果は、h5D8/LIF複合体がhLIFR(r5D8/LIF複合体であったとして)に結合可能であったことを実証し、このことは、これら抗体がLIF/LIFRの会合を妨げなかったことを示した(
図16A)。対照的に、h5D8/LIF複合体(及びr5D8/LIF複合体)は、組換え型ヒトgp130に結合することができなかった(
図16B)。このことは、LIFがh5D8に結合したとき、LIFのgp130結合部位が影響を受けたことを示す。
【0160】
実施例21-ヒト組織におけるLIF及びLIFR発現
定量的リアルタイムPCRを、異なる型のヒト組織上で実行し、LIF及びLIFRの発現レベルを判定した。
図17A及び17Bに示される平均発現レベルを、全RNA100ng当たりの複製として与える。大半の組織は、全RNA100ng当たり少なくとも100の複製を発現した。LIF mRNAの発現は、ヒト脂肪組織(腸間膜-回腸[1])、血管組織(脈絡叢[6]及び腸間膜[8])、及び臍帯[68]組織において最も高く、脳組織(皮質[20]及び黒質[28])では最低であった。LIFR mRNAの発現は、ヒト脂肪組織(腸間膜-回腸の[1])、血管組織(肺[9])、脳組織[11-28]、及び甲状腺[66]組織において最も高く、PBMC[31]では最低であった。カニクイザル組織中のLIF及びLIFRのmRNA発現レベルは、ヒト組織で観察されたものと同様であり、ここで、LIF発現は脂肪組織において高く、LIFR発現は脂肪組織において高く且つPBMCでは低かった(図示せず)。
図17A及び
図17Bに関する組織のナンバリングは次の通りである:1-脂肪(腸間膜-回腸);2-副腎;3-膀胱;4-膀胱(膀胱三角);5-血管(大脳:中大脳動脈);6-血管(脈絡叢);7-血管(冠動脈);8-血管(腸間膜(大腸));9-血管(肺);10-血管(腎臓);11-脳(扁桃体);12-脳(尾状核);13-脳(小脳);14-脳(皮質:前帯状皮質);15-脳(皮質:後帯状皮質);16-脳(皮質:前側側脳室(frontal-lateral));17-脳(皮質:前側中脳室(frontal-medial));18-脳(皮質:後頭);19-脳(皮質:頭頂);20-脳(皮質:側頭葉);21-脳(背側縫線核);22-脳(海馬);23-脳(視床下部:前部);24-脳(視床下部:後部);25-脳(青斑核);26-脳(延髄);27-脳(側坐核);28-脳(黒質);29-乳房;30-盲嚢;31-末梢血単核細胞(PBMC);32-大腸;33-後根神経節(DRG);34-十二指腸;35-ファロピウス管;36-胆嚢;37-心臓(左心房);38-心臓(左心室);39-回腸;40-空腸;41-腎臓(皮質);42-腎臓(髄質);43-腎臓(骨盤);44-肝臓(実質);45-肝臓(気管支:一次);46-肝臓(気管支:三次);47-肺(実質);48-リンパ腺(扁桃腺);49-筋肉(骨格);50-食道;51-卵巣;52-膵臓;53-松果腺;54-脳下垂体;55-胎盤;56-前立腺;57-直腸;58-皮膚(包皮);69-脊髄;60-脾臓(実質);61-胃(洞腔);62-胃(身体);63-胃(基底部);64-胃(幽門管);65-睾丸;66-甲状腺;67-気管;68-臍帯;69-尿管;70-子宮(頚部);71-子宮(子宮筋層);及び72-輸精管。
【0161】
本発明の好ましい実施形態が本明細書中で示され且つ記載されてきたが、このような実施形態はほんの一例として提供されるものであることは、当業者に明らかであろう。多数の変形、変更、及び置き換えは、本発明から逸脱することなく、当業者によって現在想到されるものである。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代案が、本発明の実施において利用されるかもしれないことを理解されたい。
【0162】
本明細書で言及される全ての刊行物、特許出願、公開特許、及び他の文書は、あたかも個々の刊行物、特許出願、公開特許、又は他の文書がその全体において参照により組み込まれるよう具体的且つ個々に示されるかのように、参照によって本明細書に組み込まれる。参照によって組み込まれたテキストに含まれる定義は、それらが本開示における定義と矛盾する程度まで除外される。
本発明は、例えば以下の実施形態を包含する:
[実施形態1]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、
a)SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);
b)SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);
c)SEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);
d)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);
e)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及び
f)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)
を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する、組換抗体。
[実施形態2]組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、実施形態1に記載の組換抗体。
[実施形態3]組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む、実施形態1又は2に記載の組換抗体。
[実施形態4]組換抗体はヒト化される、実施形態1乃至3の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態5]組換抗体は脱免疫化される、実施形態1乃至4の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態6]組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、実施形態1乃至5の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態7]組換抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディを含む、実施形態1乃至5の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態8]組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態1乃至7の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態9]組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態1乃至7の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態10]VH-CDR1はSEQ ID NO:4(GFTFSNAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:11(QIKDKSDNYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:15(TCWEWYLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態1乃至9の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態11]VH-CDR1はSEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態1乃至9の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態12]VH-CDR1はSEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態1乃至9の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態13]VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態1乃至9の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態14]組換抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域1(VH-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域2(VH-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域3(VH-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域4(VH-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む、実施形態1乃至13の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態15]組換抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域1(VL-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域2(VL-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域3(VL-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域4(VL-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む、実施形態1乃至14の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態16]組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、実施形態1乃至15の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態17]組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、実施形態1乃至16の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態18]組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、実施形態1乃至17の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態19]癌の処置に使用するための、実施形態1乃至18の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態20]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態19に記載の組換抗体。
[実施形態21]実施形態1乃至18の何れか1つに記載の組換抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む、医薬組成物。
[実施形態22]静脈内投与のために製剤される、実施形態21に記載の医薬組成物。
[実施形態23]脳内投与のために製剤される、実施形態21に記載の医薬組成物
[実施形態24]癌の処置に使用するための、実施形態21乃至23の何れか1つに記載の医薬組成物。
[実施形態25]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態24に記載の医薬組成物。
[実施形態26]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、
a)SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)配列;及び
b)SEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)配列を含む、組換抗体。
[実施形態27]VH配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であり;及びVL配列はSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一である、実施形態26に記載の組換抗体。
[実施形態28]癌を患う個体を処置する方法であって、該方法は、
a)SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);
b)SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);
c)SEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);
d)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);
e)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及び
f)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)
を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を個体に投与する工程を含み;
ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する、方法。
[実施形態29]組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、実施形態28に記載の方法。
[実施形態30]組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む、実施形態28又は29に記載の方法。
[実施形態31]組換抗体はヒト化される、実施形態28乃至30の何れか1つに記載の方法。
[実施形態32]組換抗体は脱免疫化される、実施形態28乃至31の何れか1つに記載の方法。
[実施形態33]組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、実施形態28乃至32の何れか1つに記載の方法。
[実施形態34]組換抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである、実施形態28乃至32の何れか1つに記載の方法。
[実施形態35]組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態28乃至34の何れか1つに記載の方法。
[実施形態36]組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態28乃至34の何れか1つに記載の方法。
[実施形態37]VH-CDR1はSEQ ID NO:4(GFTFSNAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:11(QIKDKSDNYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:17(TCWEWYLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態28乃至36の何れか1つに記載の方法。
[実施形態38]VH-CDR1はSEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態28乃至36の何れか1つに記載の方法。
[実施形態39]VH-CDR1はSEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態28乃至36の何れか1つに記載の方法。
[実施形態40]VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態28乃至36の何れか1つに記載の方法。
[実施形態41]組換抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域1(VH-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域2(VH-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域3(VH-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域4(VH-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む、実施形態28乃至40の何れか1つに記載の方法。
[実施形態42]組換抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域1(VL-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域2(VL-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域3(VL-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域4(VL-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む、実施形態28乃至41の何れか1つに記載の方法。
[実施形態43]組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、実施形態28乃至42の何れか1つに記載の方法。
[実施形態44]組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、実施形態28乃至43の何れか1つに記載の方法。
[実施形態45]組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、実施形態28乃至44の何れか1つに記載の方法。
[実施形態46]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態28乃至45の何れか1つに記載の方法。
[実施形態47]組換抗体は静脈内投与される、実施形態28乃至46の何れか1つに記載の方法。
[実施形態48]組換抗体は脳内投与される、実施形態28乃至46の何れか1つに記載の方法。
[実施形態49]癌を患う個体を処置する方法であって、該方法は、
a)SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)配列;及び
b)SEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)配列
を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を個体に投与する工程を含む、方法。
[実施形態50]VH配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であり;及びVL配列はSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一である、実施形態49に記載の方法。
[実施形態51]癌を患う被験体を処置するための癌処置薬を調製するための方法であって、該方法は、薬学的に許容可能な担体、及び、
a)SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);
b)SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);
c)SEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);
d)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);
e)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及び
f)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)
を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1)を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を混合する工程を含み;
ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する、方法。
[実施形態52]組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、実施形態51に記載の方法。
[実施形態53]組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む、実施形態51又は52に記載の方法。
[実施形態54]組換抗体はヒト化される、実施形態51乃至53の何れか1つに記載の方法。
[実施形態55]組換抗体は脱免疫化される、実施形態51乃至54の何れか1つに記載の方法。
[実施形態56]組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、実施形態51乃至55の何れか1つに記載の方法。
[実施形態57]組換抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである、実施形態51乃至55の何れか1つに記載の方法。
[実施形態58]組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態51乃至57の何れか1つに記載の方法。
[実施形態59]組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態51乃至57の何れか1つに記載の方法。
[実施形態60]VH-CDR1はSEQ ID NO:4(GFTFSNAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:11(QIKDKSDNYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:17(TCWEWYLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態51乃至59の何れか1つに記載の方法。
[実施形態61]VH-CDR1はSEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態51乃至59の何れか1つに記載の方法。
[実施形態62]VH-CDR1はSEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態51乃至59の何れか1つに記載の方法。
[実施形態63]VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態51乃至59の何れか1つに記載の方法。
[実施形態64]組換抗体は、SEQ ID NO:44-47の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域1(VH-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:48-49の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域2(VH-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:50-52の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域3(VH-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:53-55の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖フレームワーク領域4(VH-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む、実施形態51乃至63の何れか1つに記載の方法。
[実施形態65]組換抗体は、SEQ ID NO:56-59の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域1(VL-FR1)アミノ酸配列、SEQ ID NO:60-63の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域2(VL-FR2)アミノ酸配列、SEQ ID NO:64-67の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域3(VL-FR3)アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖フレームワーク領域4(VL-FR4)アミノ酸配列の1つ以上を含む、実施形態51乃至64の何れか1つに記載の方法。
[実施形態66]組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR4アミノ酸配列を含む、実施形態51乃至65の何れか1つに記載の方法。
[実施形態67]組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、実施形態51乃至66の何れか1つに記載の方法。
[実施形態68]組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH-FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL-FR4アミノ酸配列を含む、実施形態51乃至67の何れか1つに記載の方法。
[実施形態69]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態51乃至68の何れか1つに記載の方法。
[実施形態70]癌を患う被験体を処置するための癌処置薬を調製するための方法であって、該方法は、薬学的に許容可能な担体、及び、
a)SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖可変領域(VH)配列;及び
b)SEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖可変領域(VL)配列
を含むVH-CDR1を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を混合する工程を含む、方法。
[実施形態71]VH配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であり;及びVL配列はSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一である、実施形態70に記載の方法。
[実施形態72]ラット由来の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)及びヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域(FR)を含む白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、ラット由来の少なくとも1つのCDRはLIFに特異的に結合する、組換抗体。
[実施形態73]組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、実施形態72に記載の組換抗体。
[実施形態74]組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む、実施形態72又は73に記載の組換抗体。
[実施形態75]組換抗体はヒト化される、実施形態72乃至74の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態76]組換抗体は脱免疫化される、実施形態72乃至75の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態77]組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、実施形態72乃至76の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態78]組換抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである、実施形態72又は77に記載の組換抗体。
[実施形態79]組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態72乃至78の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態80]組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態72乃至78の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態81]ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1-3、9、10、15、16、21、22、25、26、又は29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態72乃至80の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態82]ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態72乃至81の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態83]ヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域は、SEQ ID NO:44-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態72乃至82の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態84]組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列を含む、実施形態72乃至83の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態85]組換抗体は、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む、実施形態72乃至84の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態86]組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む、実施形態72乃至85の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態87]組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR4アミノ酸配列を含む、実施形態72乃至86の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態88]組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む、実施形態72乃至87の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態89]組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む、実施形態72乃至88の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態90]薬学的に許容可能な担体を更に含む、実施形態72乃至89の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態91]静脈内投与のために製剤される、実施形態72乃至90の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態92]脳内投与のために製剤される、実施形態72乃至90の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態93]癌の処置に使用するための、実施形態72乃至92の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態94]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態93に記載の組換抗体。
[実施形態95]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖配列;及びSEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖配列を含む、組換抗体。
[実施形態96]免疫グロブリン重鎖配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であり;及び免疫グロブリン軽鎖配列はSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一である、実施形態95に記載の組換抗体。
[実施形態97]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を個体に投与する工程を含む、癌を患う被験体を処置する方法であって、ここで、LIFに特異的に結合する組換抗体は、ラット由来の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)及びヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域(FR)を含み、ラット由来の少なくとも1つのCDRはLIFに特異的に結合する、方法。
[実施形態98]組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、実施形態97に記載の方法。
[実施形態99]組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む、実施形態97又は98に記載の方法。
[実施形態100]組換抗体はヒト化される、実施形態97乃至99の何れか1つに記載の方法。
[実施形態101]組換抗体は脱免疫化される、実施形態97乃至100の何れか1つに記載の方法。
[実施形態102]組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、実施形態97乃至101の何れか1つに記載の方法。
[実施形態103]組換抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである、実施形態97乃至102の何れか1つに記載の方法。
[実施形態104]組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態97乃至103の何れか1つに記載の方法。
[実施形態105]組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態97乃至103の何れか1つに記載の方法。
[実施形態106]ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1-3、9、10、15、16、21、22、25、26、又は29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態97乃至105の何れか1つに記載の方法。
[実施形態107]ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1、7、11、15、17、及び19の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態97乃至106の何れか1つに記載の方法。
[実施形態108]ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態97乃至107の何れか1つに記載の方法。
[実施形態109]ヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域は、SEQ ID NO:44-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態97乃至108の何れか1つに記載の方法。
[実施形態110]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列を含む、実施形態97乃至109の何れか1つに記載の方法。
[実施形態111]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む、実施形態97乃至110の何れか1つに記載の方法。
[実施形態112]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む、実施形態97乃至111の何れか1つに記載の方法。
[実施形態113]組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR4アミノ酸配列を含む、実施形態97乃至112の何れか1つに記載の方法。
[実施形態114]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む、実施形態97乃至112の何れか1つに記載の方法。
[実施形態115]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む、実施形態97乃至114の何れか1つに記載の方法。
[実施形態116]組換抗体は静脈内投与される、実施形態97乃至115の何れか1つに記載の方法。
[実施形態117]組換抗体は脳内投与される、実施形態97乃至115の何れか1つに記載の方法。
[実施形態118]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態97乃至117の何れか1つに記載の方法。
[実施形態119]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を個体に投与する工程を含む、癌を患う被験体を処置する方法であって、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖配列;及びSEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖配列を含む、方法。
[実施形態120]免疫グロブリン重鎖配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であり;及び免疫グロブリン軽鎖配列はSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一である、実施形態119に記載の方法。
[実施形態121]薬学的に許容可能な担体、及び白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を混合する工程を含む、癌を患う被験体を処置するための癌処置薬を調製する方法であって、LIFに特異的に結合する組換抗体は、ラット由来の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)及びヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域(FR)を含み、ラット由来の少なくとも1つのCDRはLIFに特異的に結合する、方法。
[実施形態122]組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、実施形態121に記載の方法。
[実施形態123]組換抗体は、ヒト抗体フレームワーク領域由来の少なくとも1つのフレームワーク領域を含む、実施形態121又は122に記載の方法。
[実施形態124]組換抗体はヒト化される、実施形態121乃至123の何れか1つに記載の方法。
[実施形態125]組換抗体は脱免疫化される、実施形態121乃至124の何れか1つに記載の方法。
[実施形態126]組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、実施形態121乃至125の何れか1つに記載の方法。
[実施形態127]組換抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである、実施形態121又は125に記載の方法。
[実施形態128]組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態121乃至127の何れか1つに記載の方法。
[実施形態129]組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態121乃至128の何れか1つに記載の方法。
[実施形態130]ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1-3、9、10、15、16、21、22、25、26、又は29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態121乃至129の何れか1つに記載の方法。
[実施形態131]ラット由来の少なくとも1つのCDRは、SEQ ID NO:1、9、15、21、25、及び29の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態121乃至130の何れか1つに記載の方法。
[実施形態132]ヒト由来の少なくとも1つの免疫グロブリンフレームワーク領域は、SEQ ID NO:44-70の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態121乃至131の何れか1つに記載の方法。
[実施形態133]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列を含む、実施形態121乃至132の何れか1つに記載の方法。
[実施形態134]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む、実施形態121乃至133の何れか1つに記載の方法。
[実施形態135]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む、実施形態121乃至134の何れか1つに記載の方法。
[実施形態136]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR4アミノ酸配列を含む、実施形態121乃至135の何れか1つに記載の方法。
[実施形態137]組換抗体は、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む、実施形態121乃至135の何れか1つに記載の方法。
[実施形態138]LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の重鎖FR4アミノ酸配列、SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む、実施形態121乃至137の何れか1つに記載の方法。
[実施形態139]薬学的に許容可能な担体は静脈内投与に適している、実施形態121乃至138の何れか1つに記載の方法。
[実施形態140]薬学的に許容可能な担体は脳内投与に適している、実施形態121乃至138の何れか1つに記載の方法。
[実施形態141]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態121乃至140の何れか1つに記載の方法。
[実施形態142]薬学的に許容可能な担体、及び白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体を混合する工程を含む、癌処置薬を調製する方法であって、LIFに特異的に結合する組換抗体は、SEQ ID NO:71、72、又は74の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン重鎖配列;及びSEQ ID NO:75-78の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のアミノ酸配列を持つ免疫グロブリン軽鎖配列を含む、方法。
[実施形態143]免疫グロブリン重鎖配列は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一であり;及び免疫グロブリン軽鎖配列はSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一である、実施形態142に記載の方法。
[実施形態144]LIFに結合する組換抗体であって、該組換抗体は、
SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、
SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、
SEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列、
SEQ ID NO:45に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の重鎖FR1アミノ酸配列、
SEQ ID NO:49に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の重鎖FR2アミノ酸配列、
SEQ ID NO:50に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の重鎖FR3アミノ酸配列、
SEQ ID NO:54に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の重鎖FR4アミノ酸配列、
SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、
SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、
SEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列、
SEQ ID NO:57に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の軽鎖FR1アミノ酸配列、
SEQ ID NO:61に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の軽鎖FR2アミノ酸配列、
SEQ ID NO:65に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の軽鎖FR3アミノ酸配列、及び
SEQ ID NO:68に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%同一の軽鎖FR4アミノ酸配列を含む、組換抗体。
[実施形態145]LIFに特異的に結合する組換抗体であって、該組換抗体は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、97%、98%、又は99%同一のヒト化重鎖可変領域、及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、97%、98%、又は99%同一のヒト化軽鎖可変領域を含む、組換抗体。
[実施形態146]LIFに特異的に結合する組換抗体であって、該組換抗体は、
a)SEQ ID NO:1-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖CDR1;
b)SEQ ID NO:9-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖CDR2;及び
c)SEQ ID NO:15-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖CDR3を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する、組換抗体。
[実施形態147]LIFに特異的に結合する組換抗体であって、該組換抗体は、
a)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);
b)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及び
c)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する、組換抗体。
[実施形態148]LIFに結合する組換抗体であって、該組換抗体は、SEQ ID NO:1に記載される重鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:9に記載される重鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:15に記載される重鎖CDR3アミノ酸配列を含む重鎖可変ドメイン、並びに、SEQ ID NO:21に記載される軽鎖CDR1アミノ酸配列、SEQ ID NO:25に記載される軽鎖CDR2アミノ酸配列、及びSEQ ID NO:29に記載される軽鎖CDR3アミノ酸配列を含む軽鎖可変ドメインを含む、組換抗体。
[実施形態149]組換抗体は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含む、実施形態148に記載の組換抗体。
[実施形態150]組換抗体は、SEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、実施形態148に記載の組換抗体。
[実施形態151]抗体は、SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含む、実施形態148に記載の組換抗体。
[実施形態152]LIFに特異的に結合する組換抗体であって、該組換抗体は、a)SEQ ID NO:91-94の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、97%、98%、又は99%同一のアミノ酸配列を含む軽鎖;及びb)SEQ ID NO:87-90の何れか1つに記載されるアミノ酸配列と少なくとも90%、95%、97%、98%、又は99%同一のアミノ酸配列を含む重鎖を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する、組換抗体。
[実施形態153]軽鎖はSEQ ID NO:91-94の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を有し;重鎖はSEQ ID NO:87-90の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を有する、実施形態152に記載の組換抗体。
[実施形態154]軽鎖はSEQ ID NO:92に記載されるアミノ酸配列を有し;重鎖はSEQ ID NO:88に記載されるアミノ酸配列を有する、実施形態152に記載の組換抗体。
[実施形態155]LIFに結合する組換抗体であって、該組換抗体は、
SEQ ID NO:1と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、
SEQ ID NO:9と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、
SEQ ID NO:15と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、
SEQ ID NO:21と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、
SEQ ID NO:25と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、及び
SEQ ID NO:29と少なくとも90%同一のアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、組換抗体。
[実施形態156]LIFに結合する組換抗体であって、該組換抗体は、
SEQ ID NO:1と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸置換、欠失、又は挿入しか含まないアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、
SEQ ID NO:9と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸置換、欠失、又は挿入しか含まないアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、
SEQ ID NO:15と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸置換、欠失、又は挿入しか含まないアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、
SEQ ID NO:21と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸置換、欠失、又は挿入しか含まないアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、
SEQ ID NO:25と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸置換、欠失、又は挿入しか含まないアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、及び
SEQ ID NO:29と比較してわずか3、2、又は1つのアミノ酸置換、欠失、又は挿入しか含まないアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3を含む、組換抗体。
[実施形態157]LIFに結合し、且つ、SEQ ID NO:1に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖CDR1、SEQ ID NO:9に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖CDR2、SEQ ID NO:15に記載されるアミノ酸配列を有する重鎖CDR3、SEQ ID NO:21に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR1、SEQ ID NO:25に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR2、及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を有する軽鎖CDR3により定められる抗体と競合する、組換抗体。
[実施形態158]組換抗体はヒト化される、実施形態155乃至157の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態159]実施形態1乃至158の何れか1つに記載の組換抗体を含む医薬組成物。
[実施形態160]ヒトLIFに結合すると、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも1つに結合する、単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態161]少なくともA13に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態162]少なくともI14に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態163]少なくともR15に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態164]少なくともH16に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態165]少なくともP17に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態166]少なくともC18に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態167]少なくともH19に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態168]少なくともN20に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態169]少なくともQ25に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態170]少なくともQ29に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態171]少なくともQ32に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態172]少なくともD120に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態173]少なくともR123に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態174]少なくともS127に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態175]少なくともN128に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態176]少なくともL130に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態177]少なくともC131に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態178]少なくともC134に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態179]少なくともS135に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態180]少なくともH138に結合する、実施形態160に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態181]単離されたモノクローナル抗体はヒトLIFの2つの異なるαヘリックスに結合し、2つの異なるαヘリックスは複数のアミノ酸により分離される、実施形態160乃至180の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態182]ヒトgp130へのヒトLIFの結合を遮断する、実施形態160乃至181の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態183]細胞培養モデルにおけるヒトLIFの生物活性を遮断する、実施形態160乃至181の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態184]生物活性は、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化である、実施形態183に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態185]抗体は、キメラであり、ヒト化され、又はヒトである、実施形態160乃至184の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態186]実施形態160乃至185の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、更に薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤を含む、医薬組成物。
[実施形態187]静脈内注射のために製剤される、実施形態186に記載の医薬組成物。
[実施形態188]癌を処置する方法に使用するための、実施形態160乃至185の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、或いは実施形態186又は187に記載の医薬組成物。
[実施形態189]癌を抱えると診断された又はその疑いのある個体を処置する方法であって、実施形態160乃至185の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、或いは実施形態186又は187に記載の医薬組成物を個体に投与する工程を含む、方法。
[実施形態190]ヒトLIFに結合すると、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも2つに結合する、単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態191]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも3つに結合する、実施形態190に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態192]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも5つに結合する、実施形態190に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態193]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも10に結合する、実施形態190に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態194]SEQ ID NO:98の残基:13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の全てに結合する、実施形態190に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態195]単離されたモノクローナル抗体はヒトLIFの2つの異なるαヘリックスに結合し、2つの異なるαヘリックスは複数のアミノ酸により分離される、実施形態190乃至194の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態196]ヒトgp130へのヒトLIFの結合を遮断する、実施形態190乃至195の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態197]細胞培養モデルにおけるヒトLIFの生物活性を遮断する、実施形態190乃至196の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態198]生物活性は、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化である、実施形態197に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態199]抗体は、キメラであり、ヒト化され、又はヒトである、実施形態190乃至198の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態200]実施形態190乃至199の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、更に薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤を含む、医薬組成物。
[実施形態201]静脈内注射のために製剤される、実施形態200に記載の医薬組成物。
[実施形態202]癌を処置する方法に使用するための、実施形態190乃至199の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、或いは実施形態200又は201に記載の医薬組成物。
[実施形態203]癌を抱えると診断された又はその疑いのある個体を処置する方法であって、実施形態190乃至199の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、或いは実施形態200又は201に記載の医薬組成物を個体に投与する工程を含む、方法。
[実施形態204]単離されたモノクローナル抗体であって、ここで、VH-CDR1は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:1に記載されるもの(GFTFSHAWMH)とは異なるアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:9に記載されるもの(QIKAKSDDYATYYAESVKG)とは異なるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:15に記載されるもの(TCWEWDLDF)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:21に記載されるもの(RSSQSLLDSDGHTYLN)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:25に記載されるもの(SVSNLES)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:29に記載されるもの(MQATHAPPYT)とは異なるアミノ酸配列を含み、及び、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも1つに結合する、単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態205]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも2つに結合する、実施形態204に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態206]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の5つに結合する、実施形態204に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態207]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の10に結合する、実施形態204に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態208]SEQ ID NO:98の残基:の全てに結合する、実施形態204に記載の単離されたモノクローナル抗体。A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138。
[実施形態209]単離されたモノクローナル抗体はヒトLIFの2つの異なるαヘリックスに結合し、2つの異なるαヘリックスは複数のアミノ酸により分離される、実施形態204乃至208の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態210]ヒトgp130へのヒトLIFの結合を遮断する、実施形態204乃至209の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態211]細胞培養モデルにおけるヒトLIFの生物活性を遮断する、実施形態204乃至210の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態212]生物活性は、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化である、実施形態211に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態213]抗体は、キメラであり、ヒト化され、又はヒトである、実施形態204乃至212の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態214]実施形態204乃至213の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、更に薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤を含む、医薬組成物。
[実施形態215]静脈内注射のために製剤される、実施形態214に記載の医薬組成物。
[実施形態216]癌を処置する方法に使用するための、実施形態204乃至213の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、或いは実施形態214又は215に記載の医薬組成物。
[実施形態217]癌を抱えると診断された又はその疑いのある個体を処置する方法であって、実施形態204乃至216の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、或いは実施形態214又は215に記載の医薬組成物を個体に投与する工程を含む、方法。
[実施形態218]単離されたモノクローナル抗体であって、ここで、VH-CDR1は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:1に記載されるもの(GFTFSHAWMH)とは異なるアミノ酸配列を含み、VH-CDR2は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:9に記載されるもの(QIKAKSDDYATYYAESVKG)とは異なるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:95に記載されるもの(TSWEWDLDF)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:21に記載されるもの(RSSQSLLDSDGHTYLN)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:25に記載されるもの(SVSNLES)とは異なるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3は、0、1、2、3、又は4つのアミノ酸残基によりSEQ ID NO:29に記載されるもの(MQATHAPPYT)とは異なるアミノ酸配列を含み、及び、モノクローナル抗体は、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも1つに結合する、単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態219]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも2つに結合する、実施形態218に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態220]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも5つに結合する、実施形態218に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態221]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも10に結合する、実施形態218に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態222]SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の全てに結合する、実施形態218に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態223]単離されたモノクローナル抗体はヒトLIFの2つの異なるαヘリックスに結合し、2つの異なるαヘリックスは複数のアミノ酸により分離される、実施形態218乃至222の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態224]ヒトgp130へのヒトLIFの結合を遮断する、実施形態218乃至223の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態225]細胞培養モデルにおけるヒトLIFの生物活性を遮断する、実施形態218乃至224の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態226]生物活性は、LIFで誘導されたSTAT3リン酸化である、実施形態225に記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態227]抗体は、キメラであり、ヒト化され、又はヒトである、実施形態218乃至226の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体。
[実施形態228]実施形態218乃至227の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、更に薬学的に許容可能な希釈剤、担体、又は賦形剤を含む、医薬組成物。
[実施形態229]静脈内注射のために製剤される、実施形態228に記載の医薬組成物。
[実施形態230]癌を処置する方法に使用するための、実施形態218乃至227の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、或いは実施形態228又は229に記載の医薬組成物。
[実施形態231]癌を抱えると診断された又はその疑いのある個体を処置する方法であって、実施形態218乃至227の何れか1つに記載の単離されたモノクローナル抗体、或いは実施形態228又は229に記載の医薬組成物を個体に投与する工程を含む、方法。
[実施形態232]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、SEQ ID NO:2に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);SEQ ID NO:10に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);SEQ ID NO:15に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);SEQ ID NO:22に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);SEQ ID NO:26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む、組換抗体。
[実施形態233]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、SEQ ID NO:3に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);SEQ ID NO:9に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);SEQ ID NO:16に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);SEQ ID NO:21に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);SEQ ID NO:25に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む、組換抗体。
[実施形態234]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、SEQ ID NO:3に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);SEQ ID NO:10に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);SEQ ID NO:16に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);SEQ ID NO:22に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);SEQ ID NO:26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びSEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含む、組換抗体。
[実施形態235]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、a)SEQ ID NO:3に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);b)SEQ ID NO:10に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);c)SEQ ID NO:16に記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);d)SEQ ID NO:22に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);e)SEQ ID NO:26に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及びf)SEQ ID NO:29に記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含み、ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する、組換抗体。
[実施形態236]組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、実施形態235に記載の組換抗体。
[実施形態237]組換抗体はヒト化される、実施形態235又は236に記載の組換抗体。
[実施形態238]組換抗体は脱免疫化される、実施形態235乃至237の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態239]組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、実施形態235乃至238の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態240]組換抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディを含む、実施形態235乃至238の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態241]組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態235乃至240の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態242]組換抗体は、約100ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態235乃至240の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態243]VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態235乃至242の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態244]VH-CDR1はSEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:95(TSWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態235乃至242の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態245]SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一のVH配列;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約80%同一のVL配列を含む、実施形態235乃至244の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態246]SEQ ID NO:72に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVH配列;及びSEQ ID NO:76に記載されるアミノ酸配列と少なくとも約90%同一のVL配列を含む、実施形態245に記載の組換抗体。
[実施形態247]ヒトgp130へのヒトLIFの結合を遮断する、実施形態235乃至246の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態248]LIFに結合すると、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の少なくとも1つに結合する、実施形態235乃至247の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態249]LIFに結合すると、SEQ ID NO:98の残基:A13、I14、R15、H16、P17、C18、H19、N20、Q25、Q29、Q32、D120、R123、S127、N128、L130、C131、C134、S135、H138の全てに結合する、実施形態248に記載の組換抗体。
[実施形態250]実施形態235乃至249の何れか1つに記載の組換抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む、医薬組成物。
[実施形態251]癌を処置する方法に使用するための、実施形態235乃至249の何れか1つに記載の組換抗体、或いは実施形態250に記載の医薬組成物。
[実施形態252]実施形態235乃至249の何れか1つに記載の組換抗体、或いは実施形態250に記載の医薬組成物を個体に投与する工程を含む、個体の癌を処置する方法。
[実施形態253]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態252に記載の方法。
[実施形態254]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態253に記載の方法。
[実施形態255]癌を抱える被験体を処置するための癌処置薬を調製する方法であって、薬学的に許容可能な担体及び実施形態235乃至249の何れか1つに記載の組換抗体を混合する工程を含む、方法。
[実施形態256]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、
g)SEQ ID NO:4-7又は33の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域1(VH-CDR1);
h)SEQ ID NO:11-13又は35の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域2(VH-CDR2);
i)SEQ ID NO:17-19又は37の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む重鎖相補性決定領域3(VH-CDR3);
j)SEQ ID NO:21-23又は39の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域1(VL-CDR1);
k)SEQ ID NO:25-27又は41の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域2(VL-CDR2);及び
l)SEQ ID NO:29、30、又は43の何れか1つに記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖相補性決定領域3(VL-CDR3)を含み;
ここで、組換抗体はLIFに特異的に結合する、組換抗体。
[実施形態257]組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、実施形態256に記載の組換抗体。
[実施形態258]組換抗体はヒト化される、実施形態256又は257に記載の組換抗体。
[実施形態259]組換抗体は脱免疫化される、実施形態256乃至258の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態260]組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、実施形態256乃至259の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態261]組換抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである、実施形態256乃至259の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態262]組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態256乃至261の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態263]VH-CDR1はSEQ ID NO:6(NAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:12(IKDKSDNYAT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:18(WEWYLDF)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:22(QSLLDSDGHTY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:26(SVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態256乃至262の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態264]VH-CDR1はSEQ ID NO:7(SKFMY)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:13(WIYPGDGDTEYNQKFSE)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:19(RDYHSSHFAY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:23(RSSQSLLHNNGNTYLS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:27(QVSNRFS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:30(GQGTQYPYT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態256乃至263の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態265]VH-CDR1はSEQ ID NO:33(TAGMQ)に記載されるアミノ酸配列を含み、ここで、VH-CDR2はSEQ ID NO:35(WINTQSGEPQYVDDFRG)に記載されるアミノ酸配列を含み、VH-CDR3はSEQ ID NO:37(WALYSEYDVMDY)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR1はSEQ ID NO:39(KASENVDSYVS)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR2はSEQ ID NO:41(GASNRYT)に記載されるアミノ酸配列を含み、VL-CDR3はSEQ ID NO:43(GQSYRYPPT)に記載されるアミノ酸配列を含む、実施形態256乃至264の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態266]ヒトgp130へのヒトLIFの結合を遮断する、実施形態256乃至265の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態267]実施形態256乃至266の何れか1つに記載の組換抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む、医薬組成物。
[実施形態268]癌を処置する方法に使用するための、実施形態256乃至266の何れか1つに記載の組換抗体、或いは実施形態267に記載の医薬組成物。
[実施形態269]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態268に記載の組換抗体。
[実施形態270]実施形態256乃至266の何れか1つに記載の組換抗体、或いは実施形態267に記載の医薬組成物を個体に投与する工程を含む、個体の癌を処置する方法。
[実施形態271]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態270に記載の方法。
[実施形態272]癌を抱える被験体を処置するための癌処置薬を調製する方法であって、薬学的に許容可能な担体及び実施形態256乃至266の何れか1つに記載の組換抗体を混合する工程を含む、方法。
[実施形態273]白血病抑制因子(LIF)に特異的に結合する組換抗体であって、
a)SEQ ID NO:1(GFTFSHAWMH)に記載されるアミノ酸配列を含むVH-CDR1;
b)SEQ ID NO:9(QIKAKSDDYATYYAESVKG)に記載されるアミノ酸配列を含むVH-CDR2;
c)SEQ ID NO:15(TCWEWDLDF)に記載されるアミノ酸配列を含むVH-CDR3;
d)SEQ ID NO:21(RSSQSLLDSDGHTYLN)に記載されるアミノ酸配列を含むVL-CDR1;
e)SEQ ID NO:25(SVSNLES)に記載されるアミノ酸配列を含むVL-CDR2;及び
f)SEQ ID NO:29(MQATHAPPYT)に記載されるアミノ酸配列を含むVL-CDR3を含み;
SEQ ID NO:15のシステイン残基は、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、リジン、又はアルギニンを除くあらゆるアミノ酸である、組換抗体。
[実施形態274]組換抗体はグリコシル化したLIFに結合する、実施形態273に記載の組換抗体。
[実施形態275]組換抗体はヒト化される、実施形態273又は274に記載の組換抗体。
[実施形態276]組換抗体は脱免疫化される、実施形態273乃至275の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態277]組換抗体は2つの免疫グロブリン重鎖と2つの免疫グロブリン軽鎖を含む、実施形態273乃至276の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態278]組換抗体は、Fab、F(ab)
2
、単一ドメイン抗体、単鎖可変フラグメント(scFv)、又はナノボディである、実施形態273乃至276の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態279]組換抗体は、約200ピコモル未満の解離定数(K
D
)でLIFに特異的に結合する、実施形態273乃至278の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態280]ヒトgp130へのヒトLIFの結合を遮断する、実施形態273乃至279の何れか1つに記載の組換抗体。
[実施形態281]実施形態273乃至280の何れか1つに記載の組換抗体及び薬学的に許容可能な担体を含む、医薬組成物。
[実施形態282]癌を処置する方法に使用するための、実施形態273乃至280の何れか1つに記載の組換抗体、或いは実施形態281に記載の医薬組成物。
[実施形態283]実施形態273乃至280の何れか1つに記載の組換抗体、或いは実施形態281に記載の医薬組成物を個体に投与する工程を含む、個体の癌を処置する方法。
[実施形態284]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態282に記載の医薬組成物。
[実施形態285]癌は、膠芽腫、膵臓癌、卵巣癌、結腸癌、前立腺癌、又は肺癌を含む、実施形態283に記載の方法。
[実施形態286]癌を抱える被験体を処置するための癌処置薬を調製する方法であって、薬学的に許容可能な担体及び実施形態273乃至280の何れか1つに記載の組換抗体を混合する工程を含む、方法。
【0163】
【0164】
【0165】
【0166】
【0167】
【配列表】