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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-04
(45)【発行日】2022-07-12
(54)【発明の名称】カレンダー
(51)【国際特許分類】
   B42D 5/04 20060101AFI20220705BHJP
【FI】
B42D5/04 J
B42D5/04 G
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020123400
(22)【出願日】2020-07-20
(65)【公開番号】P2022020109
(43)【公開日】2022-02-01
【審査請求日】2021-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】520268540
【氏名又は名称】有限会社斉藤工房
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】特許業務法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 務
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3172789(JP,U)
【文献】特開2005-053148(JP,A)
【文献】国際公開第2002/070276(WO,A1)
【文献】特開2018-089820(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 5/04- 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表紙、裏表紙、およびカレンダーシートを有する複数のシートと、
前記表紙、前記カレンダーシートおよび前記裏表紙をこの順に重ねた状態で綴じる環状の留め具と、を有し、
前記複数のシートのそれぞれは、貫通孔を有し、
前記留め具は、前記貫通孔に挿入され、前記複数のシートのそれぞれを捲り可能にするリング部と、前記表紙の先端が前記裏表紙の先端に接触することを規制する規制部と、を有し、
前記規制部が前記表紙および前記裏表紙の両方に接触した状態で、前記表紙と前記裏表紙とのなす角度が30°以上85°以下であり、
前記裏表紙を卓上の面に直接的または前記カレンダーシートを介して載置した場合、卓上カレンダーとして使用可能であり、前記規制部は、前記表紙および前記裏表紙の両方に接触した状態で、前記表紙を前記裏表紙に対して起立させることを特徴とするカレンダー。
【請求項2】
前記留め具は、前記表紙の先端とは反対の端に位置する請求項1に記載のカレンダー。
【請求項3】
前記留め具は、第1方向に沿って配置され、
前記複数のシートのそれぞれの前記第1方向の長さは、前記第1方向と直交する第2方向の長さ以上である請求項1または2に記載のカレンダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カレンダーに関する。
【背景技術】
【0002】
卓上に載置して使用するカレンダーが知られている。例えば、特許文献1に記載のカレンダーは、複数枚のマンスリーカレンダーと、厚紙と、コイル型の綴じ具と、を有する。当該厚紙は、折り曲げ自在に構成されており、2つの折曲げ片を有する。2つの折曲げ片を係合することで、スタンドが形成される。
【0003】
また、例えば、特許文献2に記載のカレンダーは、ブック型のカレンダー部と、カレンダー部を立てかけるスタンド部とを有する。スタンド部は、カレンダー部と別体である。カレンダー部を立てる場合、スタンド部を所定形状に組み立てた後、スタンド部にカレンダー部を立てかける
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開第2020-040370号公報
【文献】実用新案登録第3180049号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のカレンダーを卓上で使用する場合、2つの折曲げ片を係合しなければならない。また、特許文献1のカレンダーを持ち運ぶ場合、2つの折曲げ片の係合を解かなければならない。このため、特許文献1のカレンダーの卓上での使用と持ち運びとを繰り返す場合、非常に手間である。また、特許文献2のカレンダーを卓上で使用する場合、スタンド部を組み立てなければならない。また、特許文献2のカレンダーを持ち運ぶ場合、カレンダーとスタンド部との両方を持ち運ばなければならない。したがって、従来のカレンダーでは、利便性が悪いという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカレンダーの一態様によれば、表紙、裏表紙、およびカレンダーシートを有する複数のシートと、前記表紙、前記カレンダーシートおよび前記裏表紙をこの順に重ねた状態で綴じる環状の留め具と、を有し、前記複数のシートのそれぞれは、貫通孔を有し、前記留め具は、前記貫通孔に挿入され、前記複数のシートのそれぞれを捲り可能にするリング部と、前記表紙の先端が前記裏表紙の先端に接触することを規制する規制部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態のカレンダーを閉じた状態を示す斜視図である。
図2図1に示すカレンダーを開いた状態を示す斜視図である。
図3図1に示すカレンダーの平面図である。
図4図1に示すカレンダーが有する留め具の展開図である。
図5図1に示すカレンダーを閉じた状態を示す側面図である。
図6図1に示すカレンダーを開いた状態を示す側面図である。
図7】変形例の留め具を示す側面図である。
図8】他の変形例の留め具を示す側面図である。
図9】カレンダーの他の使用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法や縮尺は実際のものと適宜異なり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。
【0009】
1.実施形態
図1は、実施形態のカレンダー100を閉じた状態を示す斜視図である。図2は、図1に示すカレンダー100を開いた状態を示す斜視図である。図3は、図1に示すカレンダー100の平面図である。なお、以下では、図3中の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明を行う。また、説明の都合上、図3では、互いに直交するX軸およびY軸が図示される。X軸に沿う一方向をX1方向と表記し、Y軸に沿う一方向をY1方向と表記する。X1方向は「第1方向」に相当し、Y1方向は「第2方向」に相当する。
【0010】
カレンダー100は、図1に示す閉じた状態と図2に示す開いた状態とで使用することができる。図1に示すように閉じた状態にすることで、カレンダー100を携帯して持ち運ぶことができる。また、図2に示すように開いた状態にすることで、カレンダー100を卓上に載置して使用することができる。すなわち、カレンダー100は、携帯して持ち運んだり、卓上に載置したりすることができる。つまり、カレンダー100は、手帳兼用カレンダーとして利用することができる。
【0011】
図1および図2に示すように、カレンダー100は、複数のシート1と留め具5とを有する。複数のシート1は、表紙11と複数のカレンダーシート12と裏表紙13とを含む。表紙11、複数のカレンダーシート12および裏表紙13はこの順で重ねられた状態で留め具5により綴じられている。
【0012】
図3に示すように、各シート1は、四角形状の用紙である。各シート1は、X1方向に沿った2つの辺と、Y1方向に沿った2つの辺とを有する。複数のシート1は、互いに等しい形状および平面積である。なお、複数のシート1の形状および平面積は互いに異なっていてもよい。また、図示の例では、各シート1の平面視での形状は四角形であるが、各シート1の平面視での形状は特に限定されず、例えば、三角形でもよし、五角形以上の多角形であってもよい。また、各シート1は、直線状の辺以外に、湾曲状の辺を有してもよい。また、複数のシート1の材料は、紙であるが、紙に限定されず、例えばプラスチックであってもよい。
【0013】
表紙11および裏表紙13のそれぞれは、複数のカレンダーシート12を保護するカバーである。表紙11および裏表紙13の各厚さは、カレンダーシート12の厚さよりも厚い。このため、カレンダーシート12の撓み等の変形を抑制することができる。なお、表紙11および裏表紙13の各厚さは、カレンダーシート12の厚さ以下でもよい。
【0014】
カレンダーシート12の表面には、月、日および曜日等が印刷されている。カレンダーシート12を捲ることで、目的とする月、日および曜日等が印刷されているカレンダーシート12を最前面に位置させることができる。なお、カレンダーシート12の枚数は、特に限定されないが、例えば12枚である。ただし、カレンダーシート12の数は、複数に限定されず、1枚であってもよい。
【0015】
各シート1は、複数の貫通孔15を有する。複数の貫通孔15は、各シート1の上端部に位置し、X1方向に一列に等間隔で並んでいる。各貫通孔15には、留め具5の一部が挿入される。なお、図示の例では、各貫通孔15の形状は長方形であるが、これらの各形状は特に限定されず、例えば、円形、三角形、または五角形以上の多角形でもよい。また、複数の貫通孔15の間隔は、等しいが、異なっていてもよい。また、複数の貫通孔15の形状は、互いに同一であるが、互いに異なっていてもよい。
【0016】
各シート1の下端部には、フック等の引っかけ具を挿通するための孔16が形成される。孔16が存在することにより、カレンダー100を例えば壁に吊り下げることができる。また、当該孔16には、図示しないが、携帯時に複数のシート1同士が離間しないように綴じるための留め部材が取り付けられてもよい。なお、図示の例では、孔16の各形状は円形であるが、この形状は特に限定されず、例えば、四角形等の多角形でもよい。また、孔16の数は、一つに限定されず、複数であってもよい。また、孔16は省略されてもよい。
【0017】
留め具5は、各シート1を捲り可能に綴じ合わせる環状の部材である。留め具5の材料は、特に限定されないが、例えば、樹脂、金属、または紙である。また、留め具5は、複数のリング部51と、規制部55とを有する。規制部55はX1方向に延びる長尺な部分である。複数のリング部51および規制部55は一体である。本実施形態では、規制部55の厚さは、リング部51の厚さと等しい。
【0018】
図4は、図1に示すカレンダー100が有する留め具5の展開図である。図4に示すように、各リング部51は、規制部55から突出する部分である。図4に示す留め具5を環状にすることで、図3に示す留め具5になる。図3に示すように、リング部51は、各シート1を捲り可能に綴じ合わせる機能を有する。複数のリング部51は、X1方向に等間隔に並ぶ。複数のリング部51のピッチは、複数の貫通孔15のピッチと等しい。複数のリング部51は、複数の貫通孔15に対して1対1で配置される。各リング部51は、対応する貫通孔15に挿通される。各リング部51の断面積は、貫通孔15の開口面積よりも小さい。
【0019】
規制部55は、前述のように、X1方向に延びる長尺な部分である。規制部55は、図2に示すように、カレンダー100が開いた状態で、表紙11および裏表紙13の互いの接触を規制する。特に、規制部55は、表紙11の先端および裏表紙13の先端の互いの接触を規制する。なお、表紙11の先端とは、表紙11における留め具5が位置する端辺とは反対の端辺であり、留め具5から最も遠い位置にある辺である。裏表紙13の先端とは、裏表紙13における留め具5が位置する端辺とは反対の端辺であり、留め具5から最も遠い位置にある辺である。また、規制部55は、複数のリング部51で共通である。規制部55は、貫通孔15を挿通しない。規制部55のX1方向の長さは貫通孔15のX1方向の長さよりも長い。規制部55の周方向での長さは、リング部51の周方向での長さよりも短い。
【0020】
図5は、図1に示すカレンダー100を閉じた状態を示す側面図である。図6は、図1に示すカレンダー100を開いた状態を示す側面図である。カレンダー100は、図5に示すように閉じた状態から、シート1を捲ることで、図6に示すように開いた状態に変化する。なお、図5および図6では、便宜上、規制部55にドットパターンを付している。また、図4に示す留め具5を環状にすることで、図5に示す留め具5になる。このため、図5に示すように、リング部51の先端は、規制部55と重なっている。
【0021】
図5に示すように、カレンダー100が閉じた状態において、規制部55は、留め具5の周方向において表紙11と裏表紙13との間に位置する。また、図6に示すように、カレンダー100が開いた状態においても、規制部55は、留め具5の周方向において表紙11と裏表紙13との間に位置する。
【0022】
ただし、図5に示すように、カレンダー100が閉じた状態では、規制部55は、表紙11と裏表紙13との双方に接触していない。なお、カレンダー100が閉じた状態では、規制部55は、表紙11および裏表紙13のうちのいずれか一方に接触していてもよい。これに対して、図6に示すように、カレンダー100が開いた状態では、規制部55が表紙11および裏表紙13の両方に接触する。そして、規制部55が存在することによって、表紙11の先端と裏表紙13の先端とは、互いに接触していない。つまり、規制部55は、表紙11の先端と裏表紙13の先端との互いの接触を規制している。
【0023】
このため、カレンダー100が開いた状態で、裏表紙13を卓上の面に直接的またはカレンダーシート12を介して載置することにより、表紙11を裏表紙13に対して起立させることができる。つまり、規制部55は、表紙11を起立させる起立部として機能する。このため、カレンダー100を卓上カレンダーとして使用することができる。よって、従来のように、表紙11の先端と裏表紙13の先端とを繋ぐ底面部、およびカレンダー100を立てかけるスタンド部が無くても、カレンダー100を卓上に載置して使用することができる。具体的には、カレンダー100によれば、カレンダー100の閉じた状態から、表紙11を捲って、裏表紙13を卓上に載置するだけで、カレンダー100を卓上カレンダーとして使用することができる。したがって、カレンダー100の持ち運びと卓上での使用とを繰り返す場合の手間が従来よりも大幅に低減される。
【0024】
さらに、従来のように、スタンド部を持ち運ぶ必要がない。このため、カレンダー100の使用者は、カレンダー100を持ち運び、所望の様々な場所に、カレンダー100を載置して使用することができる。また、スタンド部を持ち運ぶ必要がないので、持ち運びの際に煩わしさが従来よりも大幅に低減される。このため、使用者は、カレンダー100を卓上カレンダーとしてだけでなく、手帳としても利用することができる。このようなことから、カレンダー100は、使用者によっての利便性に優れる。また、留め具5が規制部55を有することで、規制部55が留め具5と別体である場合に比べ、カレンダー100の利便性に優れ、かつ、カレンダー100のデザイン性に優れる。
【0025】
また、前述のように、カレンダー100を卓上に載置して使用する場合、規制部55は、表紙11を裏表紙13に対して起立させる。規制部55が表紙11および裏表紙13の両方に接触した状態で、表紙11と裏表紙13とのなす角度θは、0°を超え、90°以下であればよいが、角度θは、好ましくは30°以上85°以下であり、より好ましくは、50°以上80°以下である。かかる範囲内であると、範囲外である場合に比べ、カレンダーシート12に記載された月、日および曜日等を使用者は視認し易くなる。
【0026】
また、前述のように、表紙11の厚さは、カレンダーシート12の厚さよりも厚い。このため、表紙11の厚さがカレンダーシート12の厚さ以下である場合に比べ、表紙11が撓むことが抑制される。よって、カレンダー100を卓上に載置して使用する場合、カレンダーシート12が表紙11に追従して撓むことが抑制される。この結果、カレンダーシート12に記載された月、日および曜日等を使用者は視認し易くなる。さらに、裏表紙13の厚さがカレンダーシート12の厚さよりも厚い。表紙11および裏表紙13の両方の厚さが厚いことで、カレンダー100を持ち運ぶ際に、カレンダーシート12が折れ曲がることが抑制される。よって、カレンダー100を手帳として好適に用いることができる。
【0027】
また、例えば、図3に示すように、各シート1のX1方向の長さLxは、特に限定されないが、好ましくは、Y1方向の長さLy以上である。したがって、各シート1の長さLxは、好ましくは長さLyの1.0倍以上であり、より好ましくは長さLyの1.1倍以上である。かかる範囲内であると、範囲外である場合に比べ、カレンダー100を卓上に載置した場合、各シート1の撓みを抑制することができる。この結果、カレンダーシート12に記載された月、日および曜日等を視認し易い。よって、使用者の利便性がさらに向上する。なお、長さLxは、特に限定されないが、カレンダーシート12に記載された月、日および曜日等の印刷のし易さの観点から、好ましくは長さLyの10倍以下である。
【0028】
また、前述のように、リング部51の先端は規制部55と重なっている。このため、リング部51の先端が規制部55と重なっておらず、かつリング部51の先端と規制部55の先端とが接触している場合に比べ、留め具5の強度の低下が抑制される。よって、リング部51の先端が規制部55と重なっていることで、留め具5により複数のシート1を安定的に綴じることができる。また、リング部51の先端は、規制部55を越えてリング部51の基端部と重なってもよいが、リング部51の先端はリング部51の基端部と重ならないことが好ましい。つまり、リング部51は2重になっていないことが好ましい。リング部51が2重になると、リング部51が貫通孔15を挿通し難いおそれがある。また、図5に示すように、留め具5の周方向において、規制部55のリング部51が重なっている部分の長さは、規制部55のリング部51が重なっていない部分の長さに比べて長いことが好ましい。これにより、規制部55の強度をリング部51の一部によって補強することができる。よって、表紙11を裏表紙13に対して、より安定的に起立させることができる。
【0029】
また、図5に示す例では、リング部51の先端は、規制部55の内側に位置するが、規制部55の外側に位置してもよい。ただし、リング部51の先端が規制部55の内側に位置することで、リング部51の先端が規制部55の外側に位置する場合に比べ、留め具5のデザイン性を向上させることができる。
【0030】
以上説明したように、留め具5が規制部55を有することで、使用者によっての利便性に優れるカレンダー100を提供することができる。なお、表紙11の先端と裏表紙13の先端とが互いに接触しないよう、例えば、複数のシート1の材質、厚さおよび面積に応じて、規制部55の剛性、平面積、厚さ、材質を適宜調整すればよい。
【0031】
以上のカレンダー100は、前述のように、一般的なノートと、卓上カレンダーとが一体になった物である。カレンダー100は、携帯時に邪魔になる従来のスタンドを備えていない。したがって、カレンダー100は、一般的なノートと同じように閉じて携帯することができる。このため、使用者は外出先で、暦を見ながら、予定等を記入することができる。また、前述のように、カレンダー100は孔16を有する。このため、孔16を利用することでカレンダー100を壁掛け式のカレンダーとして用いることができる。
【0032】
2.変形例
以上に例示した実施形態は多様に変形され得る。前述の実施形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲で適宜に併合され得る。
【0033】
前述の実施形態では、リング部51と規制部55とは一体であるが、これらは別体でもよい。図7は、変形例の留め具5Aを示す側面図である。図7に示すように、留め具5Aが有する複数のリング部51Aと規制部55Aとは別体である。規制部55Aは、複数のリング部51Aに対して着脱可能である。このため、規制部55Aを複数のリング部51Aから外すことで、複数のシート1を交換することができる。図8は、他の変形例の留め具5Bを示す側面図である。図8に示すように、留め具5Bが有するリング部51Bは、実線に示す状態から、二点鎖線で示すように2つに分断可能であってもよい。この場合、規制部55Bは着脱可能でなくてもよい。
【0034】
前述の実施形態では、リング部51および規制部55の厚さは等しいが、規制部55の厚さがリング部51の厚さ以上でもよい。また、前述の実施形態では、リング部51の数は複数であるが、リング部51の数は1つでもよい。また、前述の実施形態では、複数のリング部51に対して1つの規制部55が共通であったが、1つのリング部51に対して1つの規制部55が設けられてもよい。規制部55の数は1つに限定されず、複数でもよい。また、複数のシート1は、表紙11、裏表紙13、およびカレンダーシート12を有するが、その他のシートを有してもよい。例えば、複数のシート1は、無地の用紙、およびメモ紙等を有してもよい。また、リング部51は、らせん状であってもよい。
【0035】
また、前述の実施形態では、カレンダーシート12の表面に月、日および曜日等の暦が記載されているが、カレンダーシート12の裏面に月、日および曜日等が記載されてもよい。また、カレンダーシート12の裏面が例えばメモ帳になっていてもよい。図9は、カレンダー100の他の使用例を示す図である。図9に示すように、カレンダー100を卓上に載置した場合、複数のカレンダーシート12の幾つかを表紙11に対して前方に載置してもよい。この場合、卓上の面の上方から見たとき、表紙11に対して一方側に裏表紙13が位置し、表紙11に対して他方側に複数のカレンダーシート12のうちの少なくとも1以上が位置する。
【0036】
以上、本発明について図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。また、本発明の各部の構成は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
【符号の説明】
【0037】
1…シート、5…留め具、11…表紙、12…カレンダーシート、13…裏表紙、15…貫通孔、16…孔、51…リング部、55…規制部、100…カレンダー、θ…角度、Lx,Ly…長さ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9