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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-04
(45)【発行日】2022-07-12
(54)【発明の名称】ストレッチャブル表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/30 20060101AFI20220705BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20220705BHJP
【FI】
G09F9/30 308Z
H05K1/02 B
H05K1/02 L
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020209872
(22)【出願日】2020-12-18
(65)【公開番号】P2021103298
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2020-12-18
(31)【優先権主張番号】10-2019-0174144
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0125862
(32)【優先日】2020-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】キム キハン
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒョカン
(72)【発明者】
【氏名】イム ミュンスブ
(72)【発明者】
【氏名】ハン スジン
(72)【発明者】
【氏名】クォン ヒョウォン
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0046221(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108183126(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0181346(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0299362(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109742119(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/30
H05K 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部基板と、
前記下部基板の上面に互いに離隔するように配置される複数の第1基板であって、それぞれが少なくとも一つの画素を含む複数の第1基板と、
前記複数の第1基板のうち互いに隣接する複数の第1基板を接続する複数の接続基板と、
前記互いに隣接する複数の第1基板に配置されたパッドを電気的に接続する複数の接続配線であって、それぞれが前記複数の接続基板の側面に配置された複数の接続配線とを含み、
前記複数の接続基板のそれぞれの側面は前記下部基板の前記上面に略垂直に形成され、
前記複数の接続基板及び前記複数の接続配線のそれぞれは、屈曲した形状を有し、前記複数の接続基板及び前記複数の接続配線が一直線に延びる直線領域及び前記複数の接続基板及び前記複数の接続配線が屈曲する曲線領域を含み、
前記曲線領域において、前記複数の接続配線は、前記複数の接続基板の両側面にのみ配置され、前記直線領域において、前記複数の接続配線は、前記複数の接続基板の上面にのみ配置される、ストレッチャブル表示装置。
【請求項2】
前記複数の接続配線のそれぞれは、
並列接続される前記複数の接続基板のそれぞれの両側面に配置される、請求項1に記載のストレッチャブル表示装置。
【請求項3】
前記複数の接続配線のそれぞれの厚さは、0.6μm~1μmである、請求項に記載のストレッチャブル表示装置。
【請求項4】
前記直線領域に配置される複数の接続配線のそれぞれの厚さより、前記曲線領域に配置される複数の接続配線のそれぞれの厚さがさらに薄い、請求項に記載のストレッチャブル表示装置。
【請求項5】
前記複数の接続配線のそれぞれは、
前記複数の接続配線の上面に配置される上部接続配線と前記複数の接続配線の側面に配置される下部接続配線とを含み、
前記下部接続配線の厚さは、前記上部接続配線の厚さより薄い、請求項に記載のストレッチャブル表示装置。
【請求項6】
下部基板と、
前記下部基板の上面に互いに離隔するように配置される複数の第1基板であって、それぞれが少なくとも一つの画素を含む複数の第1基板と、
前記複数の第1基板のうち互いに隣接する複数の第1基板を接続する複数の接続基板と、
前記互いに隣接する複数の第1基板に配置されたパッドを電気的に接続する複数の接続配線であって、それぞれが前記複数の接続基板の側面に配置された複数の接続配線とを含み、
前記複数の接続基板のそれぞれの側面は前記下部基板の前記上面に略垂直に形成され、
前記複数の接続基板及び前記複数の接続配線のそれぞれは、屈曲した形状を有し、前記複数の接続基板及び前記複数の接続配線が一直線に延びる直線領域及び前記複数の接続基板及び前記複数の接続配線が屈曲する曲線領域を含み、
前記曲線領域において、前記複数の接続配線は、前記複数の接続基板の側面にのみ配置され、
前記直線領域において、前記複数の接続配線は、前記複数の接続基板の上面及び側面に配置される、ストレッチャブル表示装置
【請求項7】
下部基板の上面に互いに離隔するように配置される複数の第1基板であって、それぞれが少なくとも一つの画素を含む複数の第1基板と、
前記複数の第1基板のうち互いに隣接する複数の第1基板を接続する複数の接続基板であって、複数の第1接続基板および複数の第2接続基板を含む複数の接続基板と、
前記互いに隣接する複数の第1接続基板に配置されたパッドを電気的に接続する複数の接続配線であって、それぞれが前記複数の接続基板の側面に配置された複数の接続配線と、
前記複数の第1接続基板及び前記複数の接続配線を含む第1領域と、
前記複数の第2接続基板および前記複数の接続配線を含む前記第1領域に隣接した第2領域とを含み、
前記複数の接続基板のそれぞれの側面は前記下部基板の前記上面に略垂直に形成され、
前記複数の接続基板及び前記複数の接続配線のそれぞれは、屈曲した形状を有し、前記複数の接続基板及び前記複数の接続配線が一直線に延びる直線領域及び前記複数の接続基板及び前記複数の接続配線が屈曲する曲線領域を含み、
前記曲線領域において、前記複数の接続配線は、前記複数の接続基板の側面にのみ配置され、前記直線領域において、前記複数の接続配線は、前記複数の接続基板の上面にのみ配置され、
前記第1領域に含まれる前記複数の第1接続基板および前記複数の接続配線は前記第1領域において線形または略線形に延在し、
前記第2領域に含まれる前記複数の第2接続基板および前記複数の接続配線は前記第2領域において非線形に延在する、ストレッチャブル表示装置。
【請求項8】
前記第1領域に配置される前記複数の第1接続基板の厚さは、前記第2領域に配置される前記複数の第2接続基板の厚さより厚い、請求項に記載のストレッチャブル表示装置。
【請求項9】
前記第1領域に配置される前記複数の接続配線の厚さは、前記第2領域に配置される前記複数の接続配線の厚さと同じである、請求項に記載のストレッチャブル表示装置。
【請求項10】
前記複数の接続配線のそれぞれに含まれる強化パターンをさらに備え、
前記強化パターンは前記第2領域に配される、請求項に記載のストレッチャブル表示装置。
【請求項11】
前記強化パターンは、円形をなし、
前記強化パターンの直径は、前記第1領域に配置される前記複数の接続配線の幅より広い、請求項10に記載のストレッチャブル表示装置。
【請求項12】
前記第2領域は少なくとも1つの前記強化パターンを含む、請求項10に記載のストレッチャブル表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストレッチャブル表示装置に関し、より詳細には、接続配線を含むストレッチャブル表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータのモニタやTV、携帯電話等に使用される表示装置には、自ら光を発光する有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display;OLED)等と、別途の光源を要する液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)等がある。
【0003】
表示装置は、コンピュータのモニタ及びTVだけではなく、個人携帯機器までその適用範囲が多様になっており、広い表示面積を有しながらも減少した体積及び重さを有する表示装置についての研究が進行している。
【0004】
また、近年は、フレキシブル素材であるプラスチック等のように柔軟性のある基板に表示部、配線等を形成して、特定方向に伸縮が可能であり、多様な形状に変化可能に製造されるストレッチャブル表示装置が次世代の表示装置として注目を集めている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2020-106832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、配線抵抗を最小化できるストレッチャブル表示装置を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする他の課題は、十分な延伸率を確保できるストレッチャブル表示装置を提供することである。
【0008】
本発明の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置は、下部基板上で互いに離隔されるように配置され、少なくとも一つの画素が形成される複数の第1基板、複数の第1基板のうち互いに隣接する複数の第1基板を接続する複数の接続基板;及び、互いに隣接する複数の第1基板に配置されたパッドを電気的に接続し、複数の接続基板の側面に配置された複数の接続配線を含み、接続配線の抵抗を低減または最小化させることができる。
【0010】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、接続基板の側面に接続配線を形成して、接続配線の抵抗を急激に減少させることができる。
【0012】
本発明は、曲線領域で接続配線の幅を低減または最小化させ、延伸率を向上させることができる。
【0013】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置の分解斜視図である。
図2】本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置の拡大平面図である。
図3図4のIII-III’断面図である。
図4】本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す平面図である。
図5図4のV-V’断面図である。
図6】本発明の他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す平面図である。
図7図6のVII-VII’断面図である。
図8】本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す平面図である。
図9図8のIX-IX’断面図である。
図10】本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す平面図である。
図11図10のXI-XI’断面図である。
図12】本発明のさらに別の実施形態によるストレッチャブル表示装置の接続配線を示す斜視図である。
図13図12の線XIII-XIII’に沿った断面図である
図14A】従来技術のストレッチャブル表示装置の伸長応力を測定することによって得られたシミュレーション結果である。
図14B】本発明のさらに別の実施形態によるストレッチャブル表示装置の伸長応力を測定することによって得られたシミュレーション結果である。
図15】本発明のさらに別の実施形態によるストレッチャブル表示装置の接続配線を示す図である。
図16A】従来技術のストレッチャブル表示装置の伸長応力を測定することによって得られたシミュレーション結果である。
図16B】本発明のさらに別の実施形態によるストレッチャブル表示装置の伸長応力を測定することによって得られたシミュレーション結果である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形状に具現され、単に、本実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。
【0016】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本発明上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0017】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0018】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0019】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0020】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0021】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0022】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0023】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0024】
以下においては、添付の図面を参照して、本発明の多様な実施例を詳細に説明する。
【0025】
<ストレッチャブル表示装置>
ストレッチャブル表示装置は、反ったり伸びたりしても画像表示が可能な表示装置と称され得る。ストレッチャブル表示装置は、従来の一般的な表示装置と比べて高いフレキシビリティを有し得る。そこで、ユーザがストレッチャブル表示装置を反るようにしたり伸びるようにしたりする等、ユーザの操作によってストレッチャブル表示装置の形状が自由に変更され得る。例えば、ユーザがストレッチャブル表示装置の末端を持って引っ張る場合、ストレッチャブル表示装置は、ユーザの力により伸び得る。または、ユーザがストレッチャブル表示装置を平らでない壁面に配置させる場合、ストレッチャブル表示装置は、壁面の表面の形状に沿って反るように配置され得る。また、ユーザにより加えられる力が除去される場合、ストレッチャブル表示装置は、また本来の形態に戻ることができる。
【0026】
図1は、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置の分解斜視図である。
【0027】
図1を参照すると、ストレッチャブル表示装置100は、下部基板DS、複数の第1基板ST1、複数の第2基板ST2、複数の接続基板(Connection Support)CS、COF(Chip on Flim)140、印刷回路基板PCB及び上部基板USを含む。
【0028】
下部基板DSは、ストレッチャブル表示装置100の様々な構成要素を支持し、保護するための基板である。下部基板DSは、軟性(soft)基板またはフレキシブル基板であって、反ったり伸びたりすることのできる絶縁物質で構成され得る。例えば、下部基板DSは、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane;PDMS)のようなシリコーンゴム(Silicone Rubber)、ポリウレタン(polyurethane;PU)、PTFE(polytetrafluoroethylene)等の弾性重合体(elastomer)からなり得、そこで、柔軟な性質を有することができる。しかし、下部基板DSの材質は、これに制限されるものではない。
【0029】
下部基板DSは、フレキシブル基板であって、膨張及び収縮が可逆的に可能であり得る。また、弾性係数(elastic modulus)が数MPa~数百MPaであってよく、例えば、0.5MPa~1MPaであってよい。そして、下部基板DSは、延伸破壊率が100%以上であってよい。ここで、延伸破壊率とは、延伸される客体が破壊またはクラックされる時点での延伸率を意味する。下部基板DSの厚さは、10μm~1mmであってよいが、これに制限されるものではない。
【0030】
下部基板DSは、表示領域AA及び表示領域AAを囲む非表示領域NAを有し得る。
【0031】
表示領域AAは、ストレッチャブル表示装置100で映像が表示される領域であって、表示素子及び表示素子を駆動するための多様な駆動素子が配置される。表示領域AAは、複数のサブ画素を含む複数の画素を含む。複数の画素は、表示領域AAに配置され、複数の表示素子を含む。複数のサブ画素それぞれは、多様な配線と接続され得る。例えば、複数のサブ画素それぞれは、ゲート配線、データ配線、発光信号配線、高電位電源配線、低電位電源配線、基準電圧配線、補償信号配線等のような多様な配線と接続され得る。
【0032】
非表示領域NAは、表示領域AAに隣接した領域である。非表示領域NAは、表示領域AAに隣接して表示領域AAを囲む領域である。非表示領域NAは、映像が表示されない領域であり、配線及び回路部等が形成され得る。例えば、非表示領域NAには、複数のパッドが配置され得、それぞれのパッドは、表示領域AAの複数のサブ画素それぞれと接続され得る。
【0033】
下部基板DS上には、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2が配置される。複数の第1基板ST1は、下部基板DSの表示領域AAに配置され得、複数の第2基板ST2は、下部基板DSの非表示領域NAに配置され得る。図1においては、複数の第2基板ST2が非表示領域NAで表示領域AAの上側及び左側に配置されるものと示されたが、これに制限されず、非表示領域NAの任意の領域に配置され得る。
【0034】
複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2は、剛性基板であって、下部基板DS上に互いに離隔されてそれぞれ独立して配置される。複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2は、下部基板DSと比べて剛性であってよい。即ち、下部基板DSは、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2よりフレキシブルな特性を有し得、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2は、下部基板DSより剛性特性を有し得る。
【0035】
複数の剛性基板である複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2は、フレキシビリティ(flexibility)を有するプラスチック物質からなり得、例えば、ポリイミド(polyimide;PI)、ポリアクリレート(polyacrylate)、ポリアセテート(polyacetate)等からなってもよい。このとき、複数の第1基板ST1と複数の第2基板ST2は、同じ物質からなってもよいが、これに制限されるものではなく、互いに異なる物質からなってもよい。
【0036】
複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2のモジュラスは、下部基板DSのモジュラスより高くてよい。モジュラスは、基板に加えられる応力に対して応力により変形される比率を示す弾性係数であって、モジュラスが相対的に高い場合、硬度が相対的に高いことがある。従って、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2は、下部基板DSと比べて剛性を有する複数の剛性基板であってよい。複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2のモジュラスは、下部基板DSのモジュラスより1000倍以上大きくてよいが、これに制限されるものではない。例えば、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2の弾性係数(elastic modulus)は、透明度によって、2GPa~9GPaであってよい。より具体的には、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2が透明である場合は、弾性係数が2GPaであり、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2が不透明である場合は、弾性係数が9GPaである。
【0037】
COF140は、フレキシビリティを有するベースフィルム141に各種の部品を配置したフィルムであり、表示領域AAの複数のサブ画素に信号を供給するための部品である。COF140は、非表示領域NAに配置された複数の第2基板ST2の複数のパッドにボンディングされ得、パッドを通して電源電圧、データ電圧、ゲート電圧等を表示領域AAの複数のサブ画素それぞれに供給する。COF140は、ベースフィルム141及び駆動IC142を含み、それ以外にも各種の部品が配置され得る。
【0038】
ベースフィルム141は、COF140の駆動IC142を支持する層である。ベースフィルム141は、絶縁物質からなり得、例えば、フレキシビリティを有する絶縁物質からなり得る。
【0039】
駆動IC142は、映像を表示するためのデータと、それを処理するための駆動信号を処理する部品である。図1においては、駆動IC142がCOF140方式で実装されるものと示したが、これに制限されず、駆動IC142は、COG(Chip On Glass)、TCP(Tape Carrier Package)等の方式で実装されてもよい。
【0040】
図1においては、表示領域AAに配置された一つの行の第1基板ST1に対応するように一つの第2基板ST2が表示領域AAの上側の非表示領域NAに配置され、一つの第2基板ST2に一つのCOF140が配置されるものと示されたが、これに制限されるものではない。即ち、複数の行の第1基板ST1に対応するように一つの第2基板ST2及び一つのCOF140が配置され得る。
【0041】
印刷回路基板PCBには、ICチップ、回路部等のような制御部が取り付けられ得る。また、印刷回路基板PCBには、メモリ、プロセッサ等も取り付けられ得る。印刷回路基板PCBは、表示素子を駆動するための信号を制御部から表示素子に伝達する構成である。図1においては、1個の印刷回路基板PCBが使用されるものと説明されたが、印刷回路基板PCBの個数は、これに制限されない。
【0042】
以下においては、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置100についてのより詳細な説明のために、図2乃至図3を共に参照する。
【0043】
<平面及び断面構造>
図2は、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置の拡大平面図である。図3は、図4のIII-III’断面図である。説明の便宜のために、図1を共に参照して本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置100について説明する。
図2及び図3を参照すると、ストレッチャブル表示装置100は、下部基板DS、複数の第1基板ST1、複数の接続基板CS、複数の接続配線120、複数のパッド130、トランジスタ150及びLED160を含む。
【0044】
図1及び図2を参照すると、表示領域AAの下部基板DS上には、複数の第1基板ST1が配置される。複数の第1基板ST1は、互いに離隔されて下部基板DS上に配置される。例えば、複数の第1基板ST1は、図1及び図2に示されたように、下部基板DS上でマトリックス形態に配置され得るが、これに制限されるものではない。
【0045】
図1及び図2を参照すると、複数の第1基板ST1には、複数の画素PXを構成する複数のサブ画素SPXが配置され得、複数の第2基板ST2のうち表示領域AAの左側に位置した第2基板ST2には、ゲート駆動部GDが実装され得る。ゲート駆動部GDは、第1基板ST1上の多様な構成要素の製造時、ゲートインパネル(Gate In Panel;GIP)方式で第2基板ST2に形成され得る。そこで、複数の第2基板ST2上には、多様なトランジスタ、キャパシタ、配線等のようなゲート駆動部GDを構成する多様な回路構成が配置され得る。ただし、これに制限されず、ゲート駆動部GDは、COF(Chip on Film)方式で実装されてもよい。また、複数の第2基板ST2が表示領域AAの右側に位置した非表示領域NAにも配置され、表示領域AAの右側に位置した複数の第2基板ST2にもゲート駆動部GDが実装され得る。
【0046】
図1を参照すると、複数の第2基板ST2の大きさは、複数の第1基板ST1の大きさより大きくてよい。具体的に、複数の第2基板ST2それぞれの大きさは、複数の第1基板ST1それぞれの大きさより大きくてよい。上述したように、複数の第2基板ST2それぞれには、ゲート駆動部GDが配置され、例えば、複数の第2基板ST2それぞれには、ゲート駆動部GDの一つのステージが配置され得る。そこで、ゲート駆動部GDの一つのステージを構成する多様な回路構成が占める面積が、画素PXが配置される第1基板ST1の面積より相対的にさらに大きいので、複数の第2基板ST2それぞれの大きさは、複数の第1基板ST1それぞれの大きさより大きくてよい。
【0047】
図1及び図2を参照すると、複数の第1基板ST1の間、複数の第2基板ST2の間、または複数の第1基板ST1と複数の第2基板ST2との間には、複数の接続基板CSが配置される。複数の接続基板CSは、互いに隣接する第1基板ST1、互いに隣接する第2基板ST2、または互いに隣接する第1基板ST1と第2基板ST2を接続する基板であってよい。複数の接続基板CSは、第1基板ST1または第2基板ST2と同じ物質で同時に一体に形成され得るが、これに制限されるものではない。
【0048】
図2を参照すると、複数の接続基板CSは、平面上で屈曲した形状を有する。例えば、図2に示されたように、複数の接続基板CSは、正弦波状を有し得る。ただし、複数の接続基板CSの形状は、これに制限されず、例えば、複数の接続基板CSは、ジグザグ状に延びてもよく、複数のひし形状の基板が頂点で接続されて延びる等の多様な形状を有し得る。また、図2に示された複数の接続基板CSの個数及び形状は例示的なものであり、複数の接続基板CSの個数及び形状は、設計によって多様に変更され得る。
【0049】
図3を参照すると、複数の第1基板ST1上にバッファ層112が配置される。バッファ層112は、下部基板DS及び複数の第1基板ST1の外部からの水分(H2O)及び酸素(O2)等の浸透からストレッチャブル表示装置100の多様な構成要素を保護するために複数の第1基板ST1上に形成される。バッファ層112は、絶縁物質で構成され得、例えば、シリコン窒化物(SiNx)、シリコン酸化物(SiOx)、シリコン酸化窒化物(SiON)等からなる無機層が単層または複層に構成され得る。ただし、バッファ層112は、ストレッチャブル表示装置100の構造や特性によって省略されることもある。
【0050】
バッファ層112は、下部基板DSが複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2と重畳される領域にのみ形成され得る。上述したように、バッファ層112は、無機物からなり得るので、ストレッチャブル表示装置100を延伸する過程で容易にクラック(crack)が発生する等、損傷され得る。そこで、バッファ層112は、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2の間の領域には形成されず、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2の形状にパターニングされて複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2の上部にのみ形成され得る。言い換えれば、バッファ層112は、複数の接続基板CSには形成されなくてよい。そこで、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置100は、バッファ層112を剛性基板である複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2と重畳される領域にのみ形成して、ストレッチャブル表示装置100が反ったり伸びたりする等、変形される場合にもバッファ層112の損傷を防止できる。
【0051】
図3を参照すると、バッファ層112上には、ゲート電極151、アクティブ層152、ソース電極153及びドレイン電極154を含むトランジスタ150が形成される。
【0052】
まず、図3を参照すると、バッファ層112上には、アクティブ層152が配置される。例えば、アクティブ層152は、酸化物半導体で形成されてもよく、非晶質シリコン(amorphous silicon、a-Si)、多結晶シリコン(polycrystalline silicon、poly-Si)、または有機物(organic)半導体等で形成され得る。
【0053】
アクティブ層152上には、ゲート絶縁層113が配置される。ゲート絶縁層113は、ゲート電極151とアクティブ層152を電気的に絶縁させるための層であり、絶縁物質からなり得る。例えば、ゲート絶縁層113は、無機物である窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の単一層、あるいは窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の多重層で構成され得るが、これに制限されるものではない。
【0054】
ゲート絶縁層113上には、ゲート電極151が配置される。ゲート電極151は、アクティブ層152と重畳するように配置される。ゲート電極151は、多様な金属物質、例えば、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、及び銅(Cu)のいずれか一つであるか二以上の合金、またはこれらの多重層であってよいが、これに制限されるものではない。
【0055】
ゲート電極151上には、層間絶縁層114が配置される。層間絶縁層114は、ゲート電極151とソース電極153及びドレイン電極154を絶縁させるための層であり、バッファ層112と同様に無機物からなり得る。例えば、層間絶縁層114は、無機物である窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の単一層、あるいは窒化シリコン(SiNx)または酸化シリコン(SiOx)の多重層で構成され得るが、これに制限されるものではない。
【0056】
層間絶縁層114上には、アクティブ層152とそれぞれ接するソース電極153及びドレイン電極154が配置される。ソース電極153及びドレイン電極154は、同一層で離隔されて配置される。ソース電極153及びドレイン電極154は、アクティブ層152と接する方式でアクティブ層152と電気的に接続され得る。ソース電極153及びドレイン電極154は、多様な金属物質、例えば、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)、及び銅(Cu)のいずれか一つであるか二以上の合金、またはこれらの多重層であってよいが、これに制限されるものではない。
【0057】
そして、ゲート絶縁層113及び層間絶縁層114は、パターニングされて複数の第1基板ST1と重畳される領域にのみ形成され得る。ゲート絶縁層113及び層間絶縁層114もまたバッファ層112と同様に無機物からなり得るので、ストレッチャブル表示装置100を延伸する過程で容易にクラックが発生する等、損傷され得る。そこで、ゲート絶縁層113及び層間絶縁層114は、複数の第1基板ST1の間の領域には形成されず、複数の第1基板ST1の形状にパターニングされて複数の第1基板ST1の上部にのみ形成され得る。
【0058】
図3においては、説明の便宜のために、ストレッチャブル表示装置100に含まれ得る多様なトランジスタのうち駆動トランジスタだけを示したが、スイッチングトランジスタ、キャパシタ等も表示装置に含まれ得る。また、本明細書においては、トランジスタ150がコープレーナー(coplanar)構造であるものと説明したが、スタガード(staggered)構造等の多様なトランジスタも使用され得る。
【0059】
図3を参照すると、層間絶縁層114上には、複数のパッド130が配置される。図面においては、複数のパッド130が第1基板ST1上に配置されたものと示されたが、複数のパッド130は、第2基板ST2上にも配置され得る。複数のパッド130は、ゲート信号、データ信号、発光信号、高電位電源信号、低電位電源信号、基準電圧信号、補償信号等の多様な信号のいずれか一つを複数のサブ画素SPXに伝達するためのパッドであってよいが、これに制限されるものではない。そして、複数のパッド130は、ソース電極153及びドレイン電極154と同じ物質からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0060】
複数のパッド130は、第1パッド131及び第2パッド132を含む。第1パッド131は、第1接続配線121に接続され得る。そして、第2パッド132は、第2接続配線122に接続され得る。
【0061】
図3を参照すると、トランジスタ150及び層間絶縁層114上に平坦化層115が形成される。平坦化層115は、トランジスタ150の上部を平坦化する。平坦化層115は、単層または複数の層に構成され得、有機物質からなり得る。そこで、平坦化層115は、有機絶縁層とも称され得る。例えば、平坦化層115は、アクリル(acryl)系有機物質からなり得るが、これに制限されない。
【0062】
図3を参照すると、平坦化層115は、複数の第1基板ST1上でバッファ層112、ゲート絶縁層113及び層間絶縁層114の上面及び側面を覆うように配置され、複数の第1基板ST1と共にバッファ層112、ゲート絶縁層113及び層間絶縁層114を囲む。実施形態では、「覆う」という用語は、「上に」の意味を含み得る。具体的に、平坦化層115は、層間絶縁層114の上面及び側面、ゲート絶縁層113の側面、バッファ層112の側面及び複数の第1基板ST1の上面の一部を覆うように配置され得る。
【0063】
平坦化層115は、バッファ層112、ゲート絶縁層113及び層間絶縁層114の側面での段差を補完でき、平坦化層115と平坦化層115の側面に配置される接続配線120の接着強度を増加させることができる。例えば、平坦化層115の側面は、層間絶縁層114の側面、ゲート絶縁層113の側面及びバッファ層112の側面がなす傾斜より緩やかな傾斜を有し得る。そこで、平坦化層115の側面と接するように配置される接続配線120が緩やかな傾斜をもって配置され、ストレッチャブル表示装置100の延伸時、接続配線120に発生する応力が低減され、接続配線120がクラックされるか平坦化層115の側面で剥離される現象を抑制できる。
【0064】
いくつかの実施例において、トランジスタ150と平坦化層115との間にパッシベーション層が形成されてもよい。即ち、トランジスタ150を水分及び酸素等の浸透から保護するために、トランジスタ150を覆うパッシベーション層が形成され得る。パッシベーション層は、無機物からなり得、単層または複層になされ得るが、これに限定されるものではない。
【0065】
図3を参照すると、ゲート絶縁層113上には、共通配線CLが配置される。共通配線CLは、複数のサブ画素SPXに共通電圧を印加する配線である。共通配線CLは、トランジスタ150のゲート電極151と同じ物質からなり得るが、これに制限されるものではない。
【0066】
図3を参照すると、平坦化層115上に第1接続パッド191及び第2接続パッド192が配置される。第1接続パッド191は、後述するLED160とトランジスタ150を電気的に接続させるための電極である。例えば、第1接続パッド191は、平坦化層115に形成されたコンタクトホールを通してトランジスタ150のドレイン電極154とLED160を電気的に接続させることができる。
【0067】
第2接続パッド192は、LED160と共通配線CLを電気的に接続させるための電極である。例えば、第2接続パッド192は、平坦化層115に形成されたコンタクトホールを通して共通配線CLとLED160を電気的に接続させることができる。
【0068】
図3を参照すると、第1接続パッド191と第2接続パッド192上には、LED160が配置される。LED160は、n型層161、活性層162、p型層163、n電極164及びp電極165を含む。本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置100のLED160は、一方面にn電極164とp電極165が形成されるフリップチップ(filp-chip)の構造を有する。
【0069】
n型層161は、窒化ガリウム(GaN)にn型不純物を注入して形成され得る。n型層161は、発光され得る物質からなる別途のベース基板上に配置されてもよい。
n型層161上には、活性層162が配置される。活性層162は、LED160で光を発する発光層であり、窒化物半導体、例えば、インジウム窒化ガリウム(InGaN)からなり得る。活性層162上には、p型層163が配置される。p型層163は、窒化ガリウム(GaN)にp型不純物を注入して形成され得る。
【0070】
本発明の一実施例に係るLED160は、以上において説明したように、n型層161、活性層162及びp型層163を順に積層した後、所定部分を食刻した後、n電極164とp電極165を形成する方式で製造される。このとき、所定部分は、n電極164とp電極165を離隔させるための空間であり、n型層161の一部が露出されるように所定部分が食刻される。言い換えれば、n電極164とp電極165が配置されるLED160の面は、平坦化された面でない互いに異なる高さレベルを有し得る。
【0071】
このように、食刻された領域、言い換えれば、食刻工程で露出されたn型層161上には、n電極164が配置される。n電極164は、導電性物質からなり得る。一方、食刻されていない領域、言い換えれば、p型層163上には、p電極165が配置される。p電極165も導電性物質からなり得、例えば、n電極164と同じ物質からなり得る。上述したp電極165及びn電極164それぞれは、LED160の第1電極及び第2電極と定義され得る。
【0072】
接着層ADは、第1接続パッド191及び第2接続パッド192の上面と第1接続パッド191及び第2接続パッド192との間に配置され、LED160が第1接続パッド191と第2接続パッド192上に接着され得る。このとき、n電極164は、第2接続パッド192上に配置され、p電極165は、第1接続パッド191上に配置され得る。
【0073】
接着層ADは、絶縁性ベース部材に導電ボールが分散された導電性接着層であってよい。そこで、接着層ADに熱または圧力が加えられる場合、熱または圧力が加えられた部分で導電ボールが電気的に接続されて導電特性を有し、加圧されていない領域は、絶縁特性を有し得る。例えば、n電極164は、接着層ADを通して第2接続配線122と電気的に接続され、p電極165は、接着層ADを通して第1接続配線121と電気的に接続される。即ち、接着層ADを第1接続パッド191と第2接続パッド192上にインクジェット等の方式で塗布した後、LED160を接着層AD上に転写し、LED160を加圧して熱を加える方式で第1接続パッド191とp電極165及び第2接続パッド192とn電極164を電気的に接続させることができる。ただし、n電極164と第2接続パッド192との間に配置された接着層ADの部分及びp電極165と第1接続パッド191との間に配置された接着層ADの部分を除く他の接着層ADの部分は、絶縁特性を有する。
【0074】
一方、接着層ADは、分離された形態に第1接続パッド191と第2接続パッド192それぞれに配置されてもよい。即ち、p電極165と第1接続パッド191との間に配置される接着層ADを第1接着パターンと定義し得、n電極164と第2接続パッド192との間に配置される接着層ADを第2接着パターンと定義し得る。
【0075】
このように、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置100は、トランジスタ150が配置された下部基板DS上にLED160が配置される構造を有することで、ストレッチャブル表示装置100がオン(on)されると、第1接続パッド191と第2接続パッド192それぞれに印加される互いに異なる電圧レベルがそれぞれn電極164とp電極165に伝達されてLED160が発光する。
【0076】
一方、図3においては、バンクが使用されないものと示されたが、第1接続パッド191、第2接続パッド192、接続配線120及び平坦化層115上にバンクが形成されてもよい。バンクは、LED160の一側及び他側に配置され、隣接するサブ画素SPXを区分できる。バンクは、絶縁物質からなり得る。また、バンクは、ブラック物質を含んでなり得る。バンクは、ブラック物質を含むことで表示領域AAを通して視認され得る配線を遮る役割を果たす。バンクは、例えば、透明なカーボン(carbon)系列の混合物からなり得、具体的にカーボンブラック(carbon black)を含むことができる。ただし、これに制限されるものではなく、バンクは、透明な絶縁物質からなってもよい。
【0077】
図1及び図3を参照すると、LED160及び下部基板DS上には、上部基板USが配置される。上部基板USは、上部基板USの下に配置される多様な構成要素を支持する基板である。具体的に、上部基板USは、上部基板USを構成する物質を下部基板DS上にコーティングした後、硬化させる方式で形成して、下部基板DS、第1基板ST1、第2基板ST2及び接続基板CSに接するように配置され得る。
【0078】
上部基板USは、フレキシブル基板であって、反ったり伸びたりすることのできる絶縁物質で構成され得る。上部基板USは、フレキシブル基板であって、膨張及び収縮が可逆的に可能であり得る。また、弾性係数(elastic modulus)が数MPa~数百MPaであってよく、延伸破壊率が100%以上であってよい。上部基板USの厚さは、10μm~1mmであってよいが、これに制限されるものではない。
【0079】
上部基板USは、下部基板DSと同じ物質からなり得る。例えば、上部基板USは、ポリジメチルシロキサン(polydimethylsiloxane;PDMS)のようなシリコーンゴム(Silicone Rubber)、ポリウレタン(polyurethane;PU)、PTFE(polytetrafluoroethylene)等の弾性重合体(elastomer)からなり得、そこで、柔軟な性質を有することができる。しかし、上部基板USの材質は、これに制限されるものではない。
【0080】
一方、図3には示されていないが、上部基板US上には、偏光層が配置されてもよい。偏光層は、ストレッチャブル表示装置100の外部から入射する光を偏光させて、外光反射を減少させる機能を果たすことができる。また、偏光層でない他の光学フィルム等が上部基板US上に配置され得る。
【0081】
図2及び図3を参照すると、平坦化層115及び複数の接続基板CS上には、複数の接続配線120が配置される。複数の接続配線120は、互いに隣接した複数のパッド130を電気的に接続する配線を意味する。このとき、接続配線120とパッド130は、平坦化層115に形成されたコンタクトホールを通して互いに接続され得る。複数の接続配線120は、ゲート配線、データ配線、発光信号配線、高電位電源配線、低電位電源配線、基準電圧配線、補償信号配線等のような多様な配線のうち一つで構成され得るが、これに制限されるものではない。
【0082】
複数の接続配線120は、互いに隣接した2個の第1基板ST1の間に配置され、2個の第1基板ST1を電気的に接続できる。具体的に、複数の接続配線120は、互いに隣接した2個の第1基板ST1及び互いに隣接した2個の第2基板ST2を接続する接続基板CSの上面及び側面に配置され得る。また、複数の接続配線120は、互いに隣接した2個の第2基板ST2及び互いに隣接した第1基板ST1と第2基板ST2との間に配置されてもよい。
【0083】
接続基板CSと対応する領域で、複数の接続配線120は、複数の接続基板CSと同じ形状に形成されて互いに重畳され得る。即ち、複数の接続配線120は、複数の接続基板CSの上部で複数の接続基板CSと同様に屈曲した形状を有し得る。
【0084】
複数の接続配線120は、第1接続配線121及び第2接続配線122を含む。第1接続配線121及び第2接続配線122は、複数の第1基板ST1の間、複数の第2基板ST2の間または複数の第1基板ST1と複数の第2基板ST2との間に配置され得る。
【0085】
第1接続配線121は、第1基板ST1上に配置された平坦化層115の上面及び側面と接し、接続基板CSの上面及び側面に延びて形成され得る。また、第2接続配線122は、第1基板ST1上に配置された平坦化層115の上面及び側面と接し、接続基板CSの上面及び側面に延びて形成され得る。
【0086】
図1及び図2において、第1接続配線121は、複数の接続配線120のうちX軸方向に延びる配線を意味し、第2接続配線122は、複数の接続配線120のうちY軸方向に延びる配線を意味し得る。第1接続配線121と第2接続配線122は、互いに異なる信号を複数のサブ画素SPXに伝達するように構成され得る。即ち、第1接続配線121が伝達する信号と、第2接続配線122が伝達する信号は、互いに異なり得る。
【0087】
複数の接続配線120は、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)のような金属材質または銅/モリブデン-チタン(Cu/Moti)、チタン/アルミニウム/チタン(Ti/Al/Ti)等のような金属材質の積層構造になされ得るが、これに制限されるものではない。
【0088】
表示装置は、ゲート配線、データ配線、発光信号配線、高電位電源配線、低電位電源配線、基準電圧配線、補償信号配線等のような多様な信号配線を含む。一般的な表示装置の場合、多様な信号配線は、複数のサブ画素の間で直線形状に延びて配置され、一つの信号配線に複数のサブ画素が接続される。そこで、一般的な表示装置の場合、多様な信号配線は、基板上で切れることなく表示装置の一側から他側へ延びる。
【0089】
これとは異なり、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置100の場合、一般的な表示装置で使用されるものと見られる直線形状の信号配線は、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2上にのみ配置される。即ち、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置100において、直線形状の信号配線は、複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2上にのみ配置される。
【0090】
本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置100においては、第1基板ST1または第2基板ST2上での不連続的な配線を接続するために、互いに隣接する基板ST1、ST2上のパッド130が接続配線120により接続され得る。即ち、接続配線120は、隣接する2個の第1基板ST1、2個の第2基板ST2及び第1基板ST1と第2基板ST2上のパッド130を電気的に接続する。従って、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置100は、複数の接続配線120によって複数の第1基板ST1及び複数の第2基板ST2上の直線形状の信号配線が互いに電気的に接続され得る。
【0091】
例えば、X軸方向に隣接して配置された複数の第1基板ST1上には、ゲート配線が配置され得、ゲート配線の両末端には、ゲートパッドが配置され得る。例えば、第1パッド131は、サブ画素SPXのゲート配線の両末端に配置されたゲートパッドのうち一つであってよい。第1接続配線121は、ゲート配線として機能できる。そして、X軸方向に隣接して配置された複数の第1基板ST1上の第1パッド131は、接続基板CS上の第1接続配線121により互いに接続され得る。そこで、複数の第1基板ST1上に配置されたゲート配線と接続基板CS上に配置された第1接続配線121が一つのゲート配線として機能できる。従って、第1パッド131、第1接続配線121及び複数の第1基板ST1上にそれぞれ配置されたゲート配線を通して一つのゲート信号が複数のサブ画素SPXのゲート電極151に伝達され得る。
【0092】
また、Y軸方向に隣接して配置された複数の第1基板ST1上には、データ配線が配置され得、データ配線の両末端には、データパッドが配置され得る。例えば、第2パッド132は、サブ画素SPXのデータ配線の両末端に配置されたデータパッドのうち一つであってよい。第2接続配線122は、データ配線として機能できる。そして、Y軸方向に隣接して配置された複数の第1基板ST1上の第2パッド132は、接続基板CS上の第2接続配線122により互いに接続され得る。そこで、複数の第1基板ST1上に配置されたデータ配線と接続基板CS上に配置された第2接続配線122が一つのデータ配線として機能できる。従って、第2パッド132、第2接続配線122及び複数の第1基板ST1上にそれぞれ配置されたデータ配線を通して一つのデータ信号が複数のサブ画素SPXに伝達され得る。
【0093】
また、接続配線120は、複数の第1基板ST1と複数の第2基板ST2上のパッドを互いに接続するか、Y軸方向に隣接して配置された複数の第2基板ST2上のパッドのうち並んで配置された2個の第2基板ST2上のパッドを互いに接続する配線をさらに含んでもよい。
【0094】
<接続配線の形態>
図4は、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す図である。図5は、図4のV-V’に沿った断面図である。
【0095】
図4に示された接続配線の形態と図2に示された接続配線の形態が一部異なるが、説明の便宜のために、図4に示された接続配線を基準に接続配線の形態を説明する。そして、第1接続配線と第2接続配線は、その配置方向のみが異なるだけで、実質的な形態は同一であるので、第1接続配線と第2接続配線は、接続配線とまとめて説明する。
【0096】
図4を参照すると、複数の接続基板CS及び複数の接続配線420それぞれは、屈曲した形状を有する。前述したように、複数の接続基板CS及び複数の接続配線420それぞれは、正弦波状及びジグザグ状等の多様な形状を有し得る。
【0097】
そこで、複数の接続基板CS及び複数の接続配線420それぞれは、線形領域SA及び非線形領域CAに配置され得る。実施形態では、線形領域SAは直線領域SAとも称されることがあり、非線形領域CAは曲線領域CAと称されることもある。即ち、複数の接続基板CS及び複数の接続配線420それぞれが配置される領域は、直線領域SA及び曲線領域CAに区分され得る。直線領域SAで、複数の接続基板CS及び複数の接続配線420それぞれは、曲がることなく一直線、また略直線に延び得る。そして、曲線領域CAで複数の接続基板CS及び複数の接続配線420それぞれは、一直線に延在せず、選択された曲率をもって曲がり得る。曲線領域CAにおける選択された曲率は、隣接する第1基板ST1間の距離、伸縮性の程度、弾性の程度などの様々な要因に基づいて選択または決定され得る。ただし、図4においては、曲線領域CAで複数の接続基板CS及び複数の接続配線420それぞれが一定の曲率を維持して反るものと示した。しかし、これに限定されず、設計上の必要に応じて曲線領域CAで複数の接続基板CS及び複数の接続配線420それぞれが可変される曲率を維持して反るか、一定角度で折れ得る。
【0098】
図5を参照すると、複数の接続配線420は、複数の接続基板CSの両側面、第1側面421、第2側面422に配置され得る。複数の接続配線420それぞれは、接続基板CSの両側面に接する二重配線に形成され得る。即ち、実施形態において、複数の接続配線420それぞれは、接続基板CSの上面には配置されないが、接続基板CSの両側面に二重配線形態に配置され得る。ただし、これに限定されず、設計上の必要に応じて、複数の接続配線420それぞれは、両側面のうち一側面にのみ接する単一配線に形成され得る。
【0099】
そして、複数の接続配線420は、下部基板DSと接触し得る。ただし、これに限定されず、設計上の必要に応じて、複数の接続配線420は、下部基板DSと離隔され得る。
【0100】
そして、複数の接続配線420の厚さT1は、0.6μm~1μmであってよい。
【0101】
前述したように、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置においては、複数の接続配線420を接続基板CSの両側面に二重配線に形成し得る。そこで、複数の接続配線420それぞれが並列接続され、配線抵抗が急激に減少し得る。従って、ストレッチャブル表示装置を駆動するために、接続配線420に印加される信号のディレイが最小化または低減され得る。結局、これは、ストレッチャブル表示装置の表示品質を向上させることができる。
【0102】
また、既存のストレッチャブル表示装置は、複数の接続配線を接続基板の上面にのみ配置させ、複数の接続配線は、下部基板を基準に水平方向に配置された。これによって、既存のストレッチャブル表示装置を延伸させる場合、複数の接続配線に加えられる延伸応力は、最大73500MPaと測定された。結局、既存のストレッチャブル表示装置は、複数の接続配線にクラックが発生する可能性が高く、断線の問題点があった。
【0103】
これとは異なり、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置においては、複数の接続配線420を接続基板CSの両側面に配置させ、複数の接続配線420を下部基板DSを基準に垂直方向に配置させることができる。即ち、複数の接続配線420の位置が複数の接続配線420の屈曲した形状の曲率中心軸にさらに近くなり得る。これによって、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置を延伸させる場合、複数の接続配線420に加えられる延伸応力は、最大692MPaと測定された。即ち、同じ延伸率で複数の接続配線420に加えられる延伸応力が最大100倍以上減少した。これによって、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置は、接続配線420の断線問題を解決できる。これは、つまりストレッチャブル表示装置の延伸信頼性を向上させることができる。
【0104】
図6は、本発明の他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す図である。図7は、図6のVII-VII’に沿った断面図である。
【0105】
本発明の他の実施例に係るストレッチャブル表示装置は、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置と接続配線の配置形態についてのみ差があるので、重複した部分についての説明は省略し、接続配線の配置形態について具体的に説明する。
【0106】
図6に示されたように、本発明の他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線620は、直線領域SAと曲線領域CAで互いに異なる形状を有し得る。
【0107】
接続配線620は、曲線領域CAに配置された複数の接続配線620Cと、直線領域SAに配置された複数の接続配線620Sとを含む。即ち、図7を参考にすると、曲線領域CAに配置される複数の接続配線620Cは、接続基板CSの両側面にのみ配置され、直線領域SAに配置される複数の接続配線620Sは、接続基板CSの上面にのみ配置される。即ち、曲線領域CAに配置される複数の接続配線620Cは、接続基板CSの両側面に二重配線形態に配置され得るが、直線領域SAに配置される複数の接続配線620Sは、接続基板CSの上面に単一配線形態に配置され得る。
【0108】
ストレッチャブル表示装置を延伸させるとき、直線領域SAより曲線領域CAに相対的に高い延伸ストレスが集中する。従って、曲線領域CAに配置される複数の接続配線620Cは、クラックが発生する確率が非常に高い。そこで、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置は、曲線領域CAで複数の接続配線620Cが接続基板CSの両側面にのみ配置されるようにすることで、曲線領域CAで複数の接続配線620Cを下部基板DSを基準に垂直方向に配置させることができる。即ち、複数の接続配線620Cの位置が複数の接続配線620Cの屈曲した形状の曲率中心軸にさらに近くなり得る。そこで、本発明のストレッチャブル表示装置は、曲線領域CAで高いストレスに耐えることができ、延伸率が向上し得る。
【0109】
また、直線領域SAに配置される接続配線620Sの厚さT2と曲線領域CAに配置される接続配線620Cの厚さT1は、互いに異なり得る。即ち、直線領域SAに配置される接続配線620Sの厚さT2より曲線領域CAに配置される接続配線620Cの厚さT1が薄くてよい。そこで、曲線領域CAに配置される接続配線620Cの厚さT1が相対的に薄いことで、本発明のストレッチャブル表示装置は、直線領域SAより延伸ストレスに脆弱な曲線領域CAで比較的に高いストレスに耐えることができ、延伸率が向上し得る。
【0110】
図8は、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す図である。図9は、図8のIX-IX’に沿った断面図である。
【0111】
本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置は、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置と接続配線の形態についてのみ差があるので、重複した部分についての説明は省略し、接続配線の形態について具体的に説明する。
【0112】
図8及び9を参照すると、複数の接続配線820は、複数の接続基板CSの両側面に配置されるだけではなく、複数の接続配線820は、複数の接続基板CSの上部にも配置され得る。即ち、複数の接続配線820それぞれは、接続基板CSの外面を覆うように配置され得る。言い換えれば、複数の接続配線820は、複数の接続基板CSの上面に配置される上部接続配線820Uと複数の接続基板CSの両側面に配置される下部接続配線820Dとに区分され得る。
【0113】
そして、複数の接続配線820は、下部基板DSと接触し得る。ただし、これに限定されず、設計上の必要に応じて、複数の接続配線820は、下部基板DSと離隔され得る。
【0114】
そして、複数の接続基板CSの両側面に配置される下部接続配線820Dの厚さT3と複数の接続基板CSの上面に配置される上部接続配線820Uの厚さT4は、異なり得る。即ち、下部接続配線820Dの厚さT3が上部接続配線820Uの厚さT4より薄くてよい。例えば、下部接続配線820Dの厚さT3は、0.3μm~0.4μmであってよいが、上部接続配線820Uの厚さT4は、0.6μm~1μmであってよい。
【0115】
前述したように、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置においては、複数の接続配線820が接続基板CSの外面を覆うように形成し得る。そこで、複数の接続配線820の断面積が増加して、配線抵抗が急激に減少し得る。従って、ストレッチャブル表示装置を駆動するために、接続配線820に印加される信号のディレイが最小化され得る。結局、これは、ストレッチャブル表示装置の表示品質を向上させることができる。
【0116】
図10は、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す図である。図11は、図10のXI-XI’に沿った断面図である。
【0117】
本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置は、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置と接続配線420の配置形態についてのみ差があるので、重複した部分についての説明は省略し、接続配線の配置形態について具体的に説明する。
【0118】
図10に示されたように、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線1020は、直線領域SAと曲線領域CAで互いに異なる形状を有し得る。
【0119】
接続配線1020は、直線領域SAに配置された複数の接続配線1020Sと、曲線領域CAに配置された複数の接続配線1020Cとを含む。即ち、図11を参考にすると、直線領域SAに配置される複数の接続配線1020Sは、接続基板CSの両側面及び上面に配置され、曲線領域CAに配置される複数の接続配線1020Cは、接続基板CSの両側面にのみ配置される。即ち、直線領域SAに配置される複数の接続配線1020Sは、接続基板CSの外面を覆うように配置され得るが、曲線領域CAに配置される複数の接続配線1020Cは、接続基板CSの両側面に二重配線形態に配置され得る。
【0120】
言い換えれば、直線領域SAに配置される複数の接続配線1020Sは、複数の接続基板CSの上面に配置される上部接続配線1020Uと複数の接続基板CSの両側面に配置される下部接続配線1020Dとに区分され得る。
【0121】
ストレッチャブル表示装置を延伸させるとき、直線領域SAより曲線領域CAに相対的に高い延伸ストレスが集中する。従って、曲線領域CAに配置される複数の接続配線1020は、クラックが発生する確率が非常に高い。そこで、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置は、曲線領域CAで複数の接続配線1020が接続基板CSの両側面にのみ配置されるようにすることで、曲線領域CAで複数の接続配線620Cを下部基板DSを基準に垂直方向に配置させることができる。即ち、複数の接続配線620Cの位置が複数の接続配線620Cの屈曲した形状の曲率中心軸にさらに近くなり得る。そこで、本発明のストレッチャブル表示装置は、曲線領域CAで高いストレスに耐えることができ、延伸率が向上し得る。
【0122】
図12は、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す斜視図である。図13は、図12のXIII-XIII’に沿った断面図である。図14aは、既存のストレッチャブル表示装置の延伸ストレスを測定したシミュレーション結果である。図14bは、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の延伸ストレスを測定したシミュレーション結果である。
【0123】
本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置は、接続基板CS1、CS2に技術的特徴があるので、接続基板CS1、CS2について具体的に説明する。
【0124】
図12及び図13に示されたように、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続基板CS1、CS2は、直線領域SAと曲線領域CAで互いに異なる厚さを有し得る。
【0125】
即ち、図13を参考にすると、直線領域SAに配置される複数の第1接続基板CS1は、曲線領域CAに配置される複数の第2接続基板CS2より厚く形成され得る。即ち、直線領域SAに配置される複数の第1接続基板CS1それぞれの厚さT5は、曲線領域CAに配置される複数の第2接続基板CS2それぞれの厚さT6より厚くてよい。
【0126】
ただし、直線領域SAに配置される複数の第1接続基板CS1上に配置される接続配線1220と、曲線領域CAに配置される複数の第2接続基板CS2上に配置される接続配線1220は、同じ厚さに形成され得る。
【0127】
そこで、直線領域SAに配置される構成要素は、相対的に曲線領域CAに配置される構成要素より厚くてよい。
【0128】
既存のストレッチャブル表示装置の場合、直線領域SAの厚さと曲線領域CAの厚さが均一であり、図14aに表示された曲線領域CAにストレスが集中するだけで、よく変形されない。そこで、既存のストレッチャブル表示装置の曲線領域CAで垂直方向変形が制限的であるので、既存のストレッチャブル表示装置の延伸方向が制限的であった。
【0129】
しかし、図14bに示されたように、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の場合、曲線領域CAの厚さが相対的に薄くて、曲線領域CAにストレスがよく分散され得る。そこで、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の場合、曲線領域CAが垂直方向に変更されることが容易であり得る。
【0130】
結局、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置は、全ての方向にストレスが分散され、延伸方向の制限がないだけではなく、延伸信頼性もまた向上し得る。
【0131】
図15は、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線を示す図である。図16aは、既存のストレッチャブル表示装置の延伸ストレスを測定したシミュレーション結果である。図16bは、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の延伸ストレスを測定したシミュレーション結果である。
【0132】
本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置は、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置と接続配線の形態についてのみ差があるので、重複した部分についての説明は省略し、接続配線の形態について具体的に説明する。
【0133】
図15に示されたように、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の接続配線1520は、直線領域SAと曲線領域CAで互いに異なる形状を有し得る。
【0134】
即ち、図15を参考にすると、直線領域SAに配置される複数の接続配線1520Sは、直線形態の配線を含むことができ、曲線領域CAに配置される複数の接続配線1520Cは、曲線形態の配線及び強化パターンPTを含むことができる。言い換えれば、直線領域SAに配置される複数の接続配線1520Sは、一定の配線幅を有する直線形態であってよいが、曲線領域CAに配置される複数の接続配線1520Cは、一定の配線幅を有する曲線形態であってよく、曲線領域CAに配置される複数の接続配線1520Cの一部分に強化パターンPTが配置され得る。
【0135】
上述した強化パターンPTは、円形態であってよく、強化パターンPTの直径は、直線領域SAに配置される複数の接続配線1520Sの配線幅より広くてよい。ただし、強化パターンPTの形態は、円形態に限定されるものではなく、複数の接続配線1520Sの配線幅より広い幅または直径を有する多角形であってよい。
【0136】
そして、強化パターンPTは、接続配線1520のように、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)のような金属材質または銅/モリブデン-チタン(Cu/Moti)、チタン/アルミニウム/チタン(Ti/Al/Ti)等のような金属材質の積層構造になされ得るが、これに制限されるものではない。
【0137】
図16aに示されたように、既存のストレッチャブル表示装置を延伸させるとき、曲線領域CAに相対的に高い延伸ストレスが集中する(図16a及び図16bにおいて、薄い灰色で表示された領域は、ストレスが集中する領域を意味し、濃い灰色で表示された領域は、ストレスがあまり集中しない領域を意味する。)。従って、曲線領域CAに配置される複数の接続配線は、クラックが発生する確率が非常に高い。
【0138】
そこで、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置は、曲線領域CAで強化パターンPTを含む接続配線1520Sを配置させることで、複数の接続配線1520にクラックが発生する確率を下げることができる。
【0139】
具体的に、図16bに示されたように、曲線領域CAで強化パターンPTは延伸ストレスの影響をあまり受けなくなり、これによって、曲線領域CAでストレスをさらに効果的に耐えることができる。そこで、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置の延伸率が向上し得る。
【0140】
また、本発明のまた他の実施例に係るストレッチャブル表示装置において、強化パターンPTの直径が接続配線1520の幅より広いことで、接続配線1520の抵抗は減少し得るので、接続配線1520の信号伝達ディレイもまた減少させることができる。
【0141】
本発明の実施態様は、下記のように記載することもできる。
【0142】
本発明の多様な実施例に係るストレッチャブル表示装置は、下記のように説明され得る。
【0143】
本発明の態様によれば、本発明の一実施例に係るストレッチャブル表示装置は、下部基板上で互いに離隔されるように配置され、少なくとも一つの画素が形成される複数の第1基板、複数の第1基板のうち互いに隣接する複数の第1基板を接続する複数の接続基板;及び、互いに隣接する複数の第1基板に配置されたパッドを電気的に接続し、複数の接続基板の側面に配置された複数の接続配線を含み、接続配線の抵抗を最小化させることができる。
【0144】
本発明の他の特徴によれば、複数の接続配線それぞれは、複数の接続基板それぞれの両側面に配置され、並列接続される二重配線形態であってよい。
【0145】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の接続基板及び複数の接続配線それぞれは、屈曲した形状を有し、複数の接続基板及び複数の接続配線が一直線に延びる直線領域、及び、複数の接続基板及び複数の接続配線が反る曲線領域を含むことができる。
【0146】
本発明のまた他の特徴によれば、直線領域及び曲線領域で、複数の接続配線は、複数の接続基板の側面にのみ配置され得る。
【0147】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の接続配線それぞれの厚さは、0.6μm~1μmであってよい。
【0148】
本発明のまた他の特徴によれば、曲線領域で複数の接続配線は、複数の接続基板の側面にのみ配置され、直線領域で複数の接続配線は、複数の接続基板の上面にのみ配置され得る。
【0149】
本発明のまた他の特徴によれば、直線領域に配置される複数の接続配線それぞれの厚さより曲線領域に配置される複数の接続配線それぞれの厚さがさらに薄くてよい。
【0150】
本発明のまた他の特徴によれば、曲線領域及び直線領域で、複数の接続配線は、複数の接続基板の上面及び側面のいずれにも配置され得る。
【0151】
本発明のまた他の特徴によれば、複数の接続配線それぞれは、複数の接続基板の上面に配置される上部接続配線と複数の接続基板の側面に配置される下部接続配線を含み、下部接続配線の厚さは、上部接続配線の厚さより薄くてよい。
【0152】
本発明のまた他の特徴によれば、曲線領域で、複数の接続配線は、複数の接続基板の側面に配置され、直線領域で複数の接続配線は、複数の接続基板の上面及び側面のいずれにも配置され得る。
【0153】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。
【0154】
これらおよび他の変更は、上記の詳細な説明に照らして実施形態に対してなされ得る。以下の特許請求の範囲において、使用される用語は、特許請求の範囲を明細書および特許請求の範囲に開示された特定の実施形態に限定するものと解釈されるべきではなく、すべての可能な実施形態を、そのようなものと同等の全範囲とともに含むと解釈されるべきである。特許請求の範囲の権利は開示によって制限されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16A
図16B