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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-04
(45)【発行日】2022-07-12
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/36 20100101AFI20220705BHJP
   H01M 10/38 20060101ALI20220705BHJP
   H01M 4/02 20060101ALI20220705BHJP
   H01M 4/48 20100101ALI20220705BHJP
【FI】
H01M10/36 Z
H01M10/38
H01M4/02 A
H01M4/48
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021038555
(22)【出願日】2021-03-10
(62)【分割の表示】P 2016168956の分割
【原出願日】2016-08-31
(65)【公開番号】P2021089901
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2021-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000153018
【氏名又は名称】株式会社日本マイクロニクス
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(72)【発明者】
【氏名】殿川 孝司
(72)【発明者】
【氏名】小坂 裕
(72)【発明者】
【氏名】津國 和之
(72)【発明者】
【氏名】高野 光
(72)【発明者】
【氏名】秩父 重英
(72)【発明者】
【氏名】小島 一信
【審査官】小森 重樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/065093(WO,A1)
【文献】特開2008-282633(JP,A)
【文献】国際公開第2012/046326(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/179471(WO,A1)
【文献】特開2015-195335(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/36
H01M 10/38
H01M 4/02
H01M 4/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型の第1酸化物半導体層と、
前記第1酸化物半導体層上に配置され、第1絶縁物と第1導電型の第2酸化物半導体とからなる第1充電層と、
第2絶縁物と導電率調整材とを備える第2充電層と、
前記第1充電層上に配置された第2導電型の第3酸化物半導体層と、
前記第2充電層と前記第3酸化物半導体層との間に配置され、前記第3酸化物半導体層を構成する金属の水酸化物であり、かつ電界により金属の水酸化物とオキシ水酸化物の間を変化する性質を有する水酸化物層と
を備え
前記第3酸化物半導体層は酸化ニッケル(NiO)を備え、
前記水酸化物層は水酸化ニッケル(Ni(OH) 2 )若しくはオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)の少なくとも一方を備えることを特徴とする二次電池。
【請求項2】
前記第2絶縁物は、SiO2を備え、前記導電率調整材は、SnOxを備えることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記第2絶縁物は、シリコーンオイルから成膜したSiOxを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記第2酸化物半導体は、Ti、Sn、Zn、若しくはMgの酸化物からなる群から選択された少なくとも1つの酸化物を備えることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項5】
前記導電率調整材は、第1導電型の半導体若しくは金属の酸化物を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記導電率調整材は、Sn、Zn、Ti、若しくはNbの酸化物からなる群から選択された少なくとも1つの酸化物を備えることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項7】
前記第1絶縁物はSiO2を備え、前記第2酸化物半導体はTiO2を備えることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項8】
記水酸化物層は水酸化ニッケル(Ni(OH)2)及びオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)の両方が混在する積層構造を備えると共に、前記水酸化ニッケル(Ni(OH)2)は前記第3酸化物半導体層に接し、前記オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)は前記第2充電層に接することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項9】
記水酸化物層は、フル充電時は、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)を備え、フル放電時は、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)を備えることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項10】
前記第1充電層は、多孔質構造を備えることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施の形態は、二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の二次電池として、電解液・希少元素を用いないこと、及び薄膜化可能であるため、第1電極/絶縁物・n型酸化物半導体層/p型酸化物半導体層/第2電極が積層された二次電池が提案されている。
【0003】
また、この二次電池に類似した構造として、酸化ニッケルなどを正極活物質として含む正極活物質膜を備える正極と、含水多孔質構造を有する固体電解質と、酸化チタンなどを負極活物質として含む負極活物質膜を備える負極とを備える二次電池が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5508542号公報
【文献】特許第5297809号公報
【文献】特開2015-82445号公報
【文献】特開2016-82125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本実施の形態は、エネルギー密度が向上し、電池特性(蓄電容量)を増大可能で、信頼性の高い二次電池を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施の形態の一態様によれば、第1導電型の第1酸化物半導体層と、前記第1酸化物半導体層上に配置され、第1絶縁物と第1導電型の第2酸化物半導体とからなる第1充電層と、第2絶縁物と導電率調整材とを備える第2充電層と、前記第1充電層上に配置された第2導電型の第3酸化物半導体層と、前記第2充電層と前記第3酸化物半導体層との間に配置され、前記第3酸化物半導体層を構成する金属の水酸化物であり、かつ電界により金属の水酸化物とオキシ水酸化物の間を変化する性質を有する水酸化物層とを備え、前記第3酸化物半導体層は酸化ニッケル(NiO)を備え、前記水酸化物層は水酸化ニッケル(Ni(OH) 2 )若しくはオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)の少なくとも一方を備える二次電池が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本実施の形態によれば、エネルギー密度が向上し、電池特性(蓄電容量)を増大可能で、信頼性の高い二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態に係る二次電池の模式的断面構造図。
図2】(a)実施の形態に係る二次電池の充電前におけるエネルギーバンドダイヤグラム、(b)図2(a)に対応する各層の模式的構成図。
図3】(a)実施の形態に係る二次電池の充電中(順バイアス状態)におけるエネルギーバンドダイヤグラム、(b)図3(a)に対応する各層の模式的構成図。
図4】(a)実施の形態に係る二次電池のフル充電状態におけるエネルギーバンドダイヤグラム、(b)図4(a)に対応する各層の模式的構成図。
図5】(a)実施の形態に係る二次電池の放電状態(負荷に接続状態)におけるエネルギーバンドダイヤグラム、(b)図5(a)に対応する各層の模式的構成図。
図6】(a)実施の形態に係る二次電池のフル放電状態におけるエネルギーバンドダイヤグラム、(b)図6(a)に対応する各層の模式的構成図。
図7】(a)実施の形態に係る二次電池において、第1充電層と第3酸化物半導体層との間に水酸化物層を形成する電気刺激工程に適用する制御系の模式的回路構成図、(b)第1電極と第2電極間に印加するパルス電圧VAの波形例。
図8】実施の形態に係る二次電池において、エネルギー密度と電気刺激時間との関係の実験結果を示す図。
図9】実施の形態に係る二次電池において、第2充電層をシリコーンオイルを用いて作製したサンプルの断面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真例。
図10図9に示された実施の形態に係る二次電池において、元素毎のSIMSプロファイル例。
図11】実施の形態に係る二次電池において、導電率調整材添加量に対する第1電極・第2電極間の抵抗R(a.u.)及びエネルギー密度(a.u.)の関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、図面を参照して、本実施の形態について説明する。以下に説明する図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各構成部品の厚みと平面寸法との関係などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0010】
また、以下に示す実施の形態は、技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、各構成部品の材質、形状、構造、配置などを特定するものではない。この実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0011】
[実施の形態]
実施の形態に係る二次電池の模式的断面構造は、図1に示すように表される。以下、実施の形態に係る二次電池30について、説明する。
【0012】
実施の形態に係る二次電池30は、図1に示すように、第1導電型の第1酸化物半導体層14と、第1酸化物半導体層14上に配置され、第1絶縁物と第1導電型の第2酸化物半導体とからなる第1充電層16と、第1充電層16上に配置された第2導電型の第3酸化物半導体層24と、第1充電層16と第3酸化物半導体層24との間に配置され、第3酸化物半導体層24を構成する金属の水酸化物を有する水酸化物層22とを備える。
【0013】
また、実施の形態に係る二次電池30は、図1に示すように、第1充電層16と水酸化物層22との間に配置された第2充電層18を備えていても良い。
【0014】
ここで、第2充電層18は、第2絶縁物を備えていても良い。
【0015】
また、第2充電層18は、第2絶縁物と、導電率調整材とを備えていても良い。
【0016】
また、第1充電層16は、組成が互いに相違し、少なくとも2層構造を備えていても良い。第1充電層16は、例えば、酸化シリコン(SiO2)/酸化チタン(TiO2)によって形成されていても良い。具体的には、SiO2/TiO2の層構造によって形成されていても良く、あるいは、粒子形状のTiO2の周囲をSiO2によって被覆した粒子接合構造によって形成されていても良い。また、第1充電層16は、TiO2がSiO2と混在あるいはTiO2が酸化シリコンに包まれる構造を備えていても良い。また、上記において、酸化チタン及び酸化シリコンの組成は、TiO2及びSiO2に限定されるものではなく、TiOxあるいはSiOxなどの組成比xが変化した構成を備えていても良い。
【0017】
また、n型の酸化物半導体が、チタン(Ti)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)の酸化物であっても良いため、SiO2とTi、Sn、Zn、Mgの酸化物の層構造であっても良く、あるいは、粒子形状のTi、Sn、Zn、Mgの酸化物の周囲をSiO2によって被覆した粒子接合構造によって形成されていても良い。また、SiO2とTi、Sn、Zn、Mgの酸化物の分子あるいは分子群がSiO2(非晶質)に囲まれた構成を備えていても良い。
【0018】
また、第1充電層16は、多孔質構造を備えていても良い。
【0019】
また、第2酸化物半導体は、Ti、Sn、Zn、若しくはMgの酸化物からなる群から選択された少なくとも1つの酸化物を備えていても良い。
【0020】
また、導電率調整材は、第1導電型の半導体若しくは金属の酸化物を備えていても良い。
【0021】
また、導電率調整材は、Sn、Zn、Ti、若しくはニオビウム(Nb)の酸化物からなる群から選択された少なくとも1つの酸化物を備えていても良い。
【0022】
具体的に、実施の形態に係る二次電池30において、第2絶縁物はSiO2を備え、導電率調整材はSnOxを備えていても良い。
【0023】
また、実施の形態に係る二次電池30において、第2絶縁物は、シリコーンオイルから成膜したSiOxを備えていても良い。
【0024】
また、実施の形態に係る二次電池30において、第1絶縁物はSiO2を備え、第2酸化物半導体はTiO2を備えていても良い。
【0025】
(水酸化物層)
水酸化物層22は、充電時、電界印加により、金属水酸化物が還元し、正孔(h+)を水素イオン(H+)に変換し、また、放電時は、水素イオンを正孔に変換する層である。
【0026】
水酸化物が水酸化ニッケルである場合には、以下の反応式となる。
【0027】
―水酸化ニッケル層―
電界印加により、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)がオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)に変化する。充電時は、Ni(OH)2+h+→NiOOH+H+の反応が進行し、放電時は、NiOOH+H+→Ni(OH)2+h+の反応が進行する。この反応は、エレクトロクロミズムを伴う。
【0028】
(第1充電層)
第1充電層16は、水酸化物層22と対をなし、充電時に発生した水素を蓄積する層である。第1充電層16は、充電時は、M+H2O+e-→MH+OH-の反応が進行し、放電時は、MH+OH-→M+H2O+e-の反応が進行する。多孔質化することで、水素蓄積の効率を増大化可能である。また、複数層とすることで、水素蓄積と導電性を最適化できる。第2酸化物半導体を、Ti、Sn、Zn若しくはMgの酸化物とすることで、最適化可能である。
【0029】
(第2充電層)
第2充電層18は、H+及び電子(e-)の移動を調整するためのバッファ層である。導電率調整材を添加することで、さらにH+及びe-の移動度を調整可能である。導電率調整材をSn、Zn、TiまたはNbの酸化物とすることで、第2充電層18を厚く、かつ電気的に高耐圧に形成可能である。
【0030】
(p型酸化物半導体層)
酸化物半導体層24は、水酸化物層のn型半導体(水酸化ニッケル層のNiOOH)に対してpn接合を構成し、充電時の電荷リークを抑制可能である。p型酸化物半導体層24は、NiOとすることで、電気刺激によるNi(OH)2層の形成が可能になる。
【0031】
(n型第1酸化物半導体層)
n型第1酸化物半導体層14は、第1電極12と第1充電層16の中間の電気抵抗を有し、電気的接合をスムーズにさせる。
【0032】
実施の形態に係る二次電池30は、図1に示すように、第1電極12と、第2電極26とを備え、第1酸化物半導体層14はn型第1酸化物半導体層を備え、かつ第1電極12に接続され、第2酸化物半導体はn型第2酸化物半導体を備え、第3酸化物半導体層24はp型第3酸化物半導体層を備え、かつ第2電極26に接続されていても良い。
【0033】
さらに、詳細には、実施の形態に係る二次電池30において、第3酸化物半導体層24は酸化ニッケル(NiO)を備え、水酸化物層22は水酸化ニッケル(Ni(OH)2)若しくはオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)の少なくとも一方を備えていても良い。
【0034】
また、実施の形態に係る二次電池30において、第3酸化物半導体層24は酸化ニッケル(NiO)を備え、水酸化物層22は水酸化ニッケル(Ni(OH)2)及びオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)の両方が混在する積層構造を備えると共に、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)は第3酸化物半導体層24に接し、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)は第2充電層18に接していても良い。
【0035】
また、実施の形態に係る二次電池30において、第3酸化物半導体層24は酸化ニッケル(NiO)を、水酸化物層22は、フル充電時は、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)を備え、フル放電時は、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)を備える。
【0036】
さらに、第1電極12に対して第2電極26を正にバイアスする充電時において、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)は、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)に変化する。
【0037】
また、第1電極12及び第2電極26間に接続された負荷を介する放電時において、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)は、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)に変化する。
【0038】
水酸化物層22は、第2充電層18上に直接成膜形成しても良く、あるいは、後述するように、p型第3酸化物半導体層24とn型第1酸化物半導体層14との間にパルス電圧を周期的に印加して形成しても良い。
【0039】
実施の形態に係る二次電池30においては、充電層(第1充電層16+第2充電層18)20と第3酸化物半導体層24との間に水酸化ニッケル(Ni(OH)2)層を形成することで蓄電容量を増加させることができる。
【0040】
また、実施の形態に係る二次電池30においては、第2充電層18とp型第3酸化物半導体層24との間にOH基を多く含んだ層(Ni(OH)),Si(OH)を形成し挿入する構成を採用しても良い。このような構成を備えることで、蓄電容量を大きくすることができ、電池性能向上可能である。すなわち、水酸化物層22は、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)に限定されることはなく、OH基を多く含んだ層(Ni(OH)x),Si(OH)xなどの混在層として形成されていても良い。また、構造上Ni、Si、O、H、第2充電層18を構成する元素の化合物が含まれることもある。
【0041】
(エネルギーバンドダイヤグラム)
以下においては、p型第3酸化物半導体層24は酸化ニッケル(NiO)、水酸化物層22は水酸化ニッケル(Ni(OH)2)若しくはオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)の少なくとも一方、第1充電層16はSiO2/TiO2、第2充電層18はSiO2/SnOによって形成される例を説明する。
【0042】
―充電前―
実施の形態に係る二次電池30の充電前におけるエネルギーバンドダイヤグラムは、図2(a)に示すように表され、図2(a)に対応する各層の模式的構成は、図2(b)に示すように表される。ここで、Efは、フェルミレベルを表す。
【0043】
酸化ニッケル(NiO)のp型第3酸化物半導体層24は第2電極(26)E2に接続され、SiO2/TiO2の第1充電層16は第1電極(12)E1に接続されている。
【0044】
熱平衡状態においては、実施の形態に係る二次電池30の充電前におけるエネルギーバンドダイヤグラムは、図2(a)に示すように表され、真空の準位に対して、NiO/Ni(OH)2/SnO/TiO2の伝導帯は、1.8eV/1.47eV/4.3~4.5eV/4.3eVのレベルに存在する。また、NiO/Ni(OH)2/SnO/TiO2のバンドギャップエネルギーEgは、4.0eV/3.7eV/3.8eV/3.2eVである。また、充電層20を構成するSiO2のバンドギャップエネルギーEgは、8.9eVである。充電前においては、水酸化物層22は水酸化ニッケル(Ni(OH)2)である。
【0045】
―充電中(順バイアス状態)―
実施の形態に係る二次電池30の充電中(順バイアス状態)におけるエネルギーバンドダイヤグラムは、図3(a)に示すように表され、図3(a)に対応する各層の模式的構成は、図3(b)に示すように表される。
【0046】
第2電極E2をプラス(+)、第1電極E1をマイナス(-)に接続して、充電電圧として、例えば約2.8Vを印加した状態のエネルギーバンドダイヤグラムは、図3(a)に示すように表される。ここで、約2.8Vを印加した状態のフェルミレベルEfは、図3(a)中に示すように表される。
【0047】
実施の形態に係る二次電池30において、充電中の水酸化物層22Cでは、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)からオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)を生成するため、充電中の水酸化物層22Cは、図3(a)及び図3(b)に示すように、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)/オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)の層構造で表される。水酸化ニッケル(Ni(OH)2)層は、主として、酸化ニッケル層(NiO)側に配置され、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)層は、第2充電層18側に配置される。
【0048】
充電中は、第2電極E2・第1電極E1間にプラス電圧として約2.8Vが印加されるため、二次電池30の内部では、第1電極E1から電子e-が充電層20のn型酸化物半導体(TiO2)に注入され、第2電極E2から正孔h+が、p型酸化物半導体層(NiO)24に注入される。
【0049】
水若しくは水蒸気成分(H2O)のアシストにより、正極側では、Ni(OH)2+OH-→NiOOH+H2O+e-の反応が進行し、一方、負極側では、M+H2O+e-→MH+OH-の反応が進行する。ここで、Mは、充電層20中の金属元素を表している。
【0050】
結果として、充電中の水酸化物層22Cでは、Ni(OH)2+h+→NiOOH+H+の反応が進行するため、水素イオンH+と電子e-の合成により、図3(a)に示すように、充電層20中に、水若しくは水蒸気成分(H2O)のアシストによる水素蓄積が実現される。ここで、水素蓄積においては、水素Hは、充電層20の中のTi、Siのダングリングボンドなどに結合している。また、OHでの形の結合も可能である。
【0051】
―フル充電―
実施の形態に係る二次電池30のフル充電状態におけるエネルギーバンドダイヤグラムは、図4(a)に示すように表され、図4(a)に対応する各層の模式的構成は、図4(b)に示すように表される。真空の準位に対して、NiO/NiOOHの伝導帯は、1.8eV+2.8eV/ΔeV+2.8eVのレベルに存在する。また、NiOOHのバンドギャップエネルギーEgは、1.75eVである。
【0052】
充電層20中に水素フル蓄積が行われたフル充電後の開放状態では、充電時(2.8V)より若干低い保持電圧が第2電極E2・第1電極E1間に保持されている。
【0053】
また、実施の形態に係る二次電池30のフル充電状態においては、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)層22は、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)層22Fに変化し、不安定なNiOOHの化学ポテンシャルとしてエネルギー蓄積が行われる。
【0054】
―放電中―
実施の形態に係る二次電池30の放電状態(負荷に接続状態)におけるエネルギーバンドダイヤグラムは、図5(a)に示すように表され、図5(a)に対応する各層の模式的構成は、図5(b)に示すように表される。すなわち、第2電極E2・第1電極E1間に負荷42を接続した放電状態(負荷に接続状態)におけるエネルギーバンドダイヤグラムは、図5(a)に示すように表される。ここで、約2.8Vを印加した状態のフェルミレベルEfは、図5(a)中に示すように、放電状態に応じて、次第に上昇する。実施の形態に係る二次電池30の放電状態(負荷に接続状態)においては、上記の充電動作の逆反応が生じる。
【0055】
実施の形態に係る二次電池30において、放電中の水酸化物層22Dでは、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)から水酸化ニッケル(Ni(OH)2)を生成するため、放電中の水酸化物層22Dは、図5(a)及び図5(b)に示すように、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)/オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)の層構造で表される。水酸化ニッケル(Ni(OH)2)層は、主として、酸化ニッケル層(NiO)側に形成され、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)層は、第2充電層18側に形成される。
【0056】
放電中は、第2電極E2・第1電極E1間に負荷42が外部接続されるため、二次電池30の内部では、電子e-が充電層20のn型酸化物半導体(TiO2)から第1電極E1に放出され、正孔h+がp型酸化物半導体層(NiO)24から第2電極E2に放出される。
【0057】
水若しくは水蒸気成分(H2O)のアシストにより、正極側では、NiOOH+H2O+e-→Ni(OH)2+OH-の反応が進行し、一方、負極側では、MH+OH-→M+H2O+e-の反応が進行する。
【0058】
結果として、放電中の水酸化物層22Dでは、NiOOH+H+→Ni(OH)2+h+の反応が進行するため、図5(a)に示すように、充電層20中では、水素イオンH+と電子e-の分離により、水若しくは水蒸気成分(H2O)のアシストによる水素蓄積状態の開放が実現される。
【0059】
―フル放電状態―
実施の形態に係る二次電池30のフル放電状態におけるエネルギーバンドダイヤグラムは、図6(a)に示すように表され、図6(a)に対応する各層の模式的構成は、図6(b)に示すように表される。
【0060】
フル放電状態では、オキシ水酸化ニッケル(NiOOH)は、水酸化ニッケル(Ni(OH)2)層22に変化している。
【0061】
フル放電状態では、実施の形態に係る二次電池30のエネルギーバンドダイヤグラムは、図6(a)に示すように表され、真空の準位に対して、NiO/Ni(OH)2/SnO/TiO2の伝導帯は、1.8eV/1.47eV/4.3~4.5eV/4.3eVのレベルに存在する。また、NiO/Ni(OH)2/SnO/TiO2のバンドギャップエネルギーEgは、4.0eV/3.7eV/3.8eV/3.2eVである。また、充電層20を構成するSiO2のバンドギャップエネルギーEgは、8.9eVである。フル放電状態では、水酸化物層22は水酸化ニッケル(Ni(OH)2)である。
【0062】
フル放電状態.では、上記の充電前の熱平衡状態と同等の状態に復帰している。
【0063】
(製造方法)
実施の形態に係る二次電池30の製造方法は、第1導電型の第1酸化物半導体層14を形成する工程と、第1酸化物半導体層14上に、第1絶縁物と第1導電型の第2酸化物半導体とからなる第1充電層16を形成する工程と、第1充電層16上に第2充電層18を形成する工程と、第2充電層18上に第2導電型の第3酸化物半導体層24を形成する工程と、第1充電層16と第3酸化物半導体層24との間に、第3酸化物半導体層24を構成する金属の水酸化物を有する水酸化物層22を形成する工程とを有する。
【0064】
―n型酸化物半導体層14―
下部電極を構成する第1電極12上にTiO2膜を例えば、スパッタデポジション法で成膜することによって形成する。ここで、TiまたはTiOをターゲットとして使用可能である。n型酸化物半導体層14の膜厚は、例えば、約50nm-200nm程度である。なお、第1電極12は、例えば、タングステン(W)電極などを適用可能である。
【0065】
―第1充電層16―
薬液は脂肪酸チタンとシリコーンオイルを溶媒と共に攪拌して形成する。この薬液を、スピン塗布装置を用いて、n型酸化物半導体層14上に塗布する。回転数は例えば、約500-3000rpmである。塗布後、ホットプレート上で乾燥させる。ホットプレート上の乾燥温度は、例えば、約30℃-200℃程度、乾燥時間は、例えば約5分-30分程度である。乾燥後焼成する。乾燥後焼成には、焼成炉を用い、大気中で焼成する。焼成温度は例えば、約300℃-600℃程度、焼成時間は例えば、約10分-60分程度である。
【0066】
これにより、脂肪族酸塩が分解してシリコーンの絶縁膜に覆われた二酸化チタンの微粒子層が形成される。シリコーンの絶縁膜で覆われた二酸化チタンを層形成した上記製造(作製)方法は、塗布熱分解法である。この層は、具体的にはシリコーンが被膜された二酸化チタンの金属塩がシリコーン層中に埋められている構造である。焼成後、低圧水銀ランプによるUV照射を実施する。UV照射時間は例えば、約10分-100分程度である。
【0067】
―第2充電層(バッファ層)18(方法1)―
薬液は脂肪酸スズとシリコーンオイルを溶媒と共に攪拌して形成する。この薬液を、スピン塗布装置を用いて、第1充電層16上に塗布する。回転数は例えば、約500-3000rpmである。塗布後、ホットプレート上で乾燥させる。ホットプレート上の乾燥温度は例えば、約30℃-200℃程度、乾燥時間は例えば、約5分-30分程度である。さらに、乾燥後焼成する。乾燥後焼成には、焼成炉を用い、大気中で焼成する。焼成温度は例えば、約300℃-600℃程度、焼成時間は例えば、約10分-60分程度である。焼成後、低圧水銀ランプによるUV照射を実施する。UV照射時間は例えば、約10分-100分程度である。UV照射後の第2充電層(バッファ層)18の膜厚は、例えば、約100nm-300nm程度である。
【0068】
―第2充電層(バッファ層)18(方法2)―
薬液はシリコーンオイルを溶媒と共に攪拌して形成する。この薬液を、スピン塗布装置を用いて、第1充電層16上に塗布する。回転数は例えば、約500-3000rpmである。塗布後、ホットプレート上で乾燥させる。ホットプレート上の乾燥温度は例えば、約50℃-200℃程度、乾燥時間は例えば、約5分-30分程度である。さらに、乾燥後焼成する。乾燥後焼成には、焼成炉を用い、大気中で焼成する。焼成温度は例えば、約300℃-600℃程度、焼成時間は例えば、約10分-60分程度である。焼成後、低圧水銀ランプによるUV照射を実施する。UV照射時間は例えば、約10分-60分程度である。UV照射後の第2充電層(バッファ層)18の膜厚は、例えば、約10nm-100nm程度である。
【0069】
―p型第3酸化物半導体層24―
第2充電層18上にNiO膜を例えば、スパッタデポジション法で成膜することによって形成する。ここで、NiまたはNiOをターゲットとして使用可能である。p型酸化物半導体層24の膜厚は、例えば、約200nm-1000nm程度である。
【0070】
―第2電極26―
上部電極としての第2電極26は、例えばAlをスパッタデポジション法若しくは真空蒸着法で成膜することによって形成する。p型第3酸化物半導体層(NiO)24上にAlターゲットを使用して成膜可能である。第2電極26は、例えば、ステンレスマスクを用い、指定領域のみ成膜しても良い。
【0071】
―Ni(OH)2
第2電極26の形成後に電気的処理を行う電気刺激工程を用いて形成する。
【0072】
第1電極12を接地電位とし、第2電極26にプラスとマイナスの電圧を交互に印加する。雰囲気は大気であり、湿度は、例えば、約20%-60%程度である。
【0073】
実施の形態に係る二次電池30において、充電層20と第3酸化物半導体層24との間に水酸化物層を形成する電気刺激工程に適用する制御系の模式的回路構成は、図7(a)に示すように表され、第1電極12と第2電極26間に印加するパルス電圧VAの波形例は、図7(b)に示すように表される。なお、図7(a)において、回路の接続関係は太線によって表され、信号の流れは細線によって表される。
【0074】
図7(a)に示すように、第1電極12が接地された二次電池30の第2電極26に印加するパルス電圧VAは、電流計34・電圧計36・抵抗38を介して電圧源32から供給される。電圧源32は制御装置40によって、制御可能である。また、電流計34・電圧計36の値は、制御装置40にフィードバックされるため、制御装置40によって制御された電圧源32によって、図7(b)に示すパルス電圧VAが供給可能である。
【0075】
図7(b)に示すように、パルス電圧VAは、例えば3V(5秒)→-3V(2秒)→5V(0.5秒)→-0.4V(4.5秒)を1周期TCとして、約300サイクル-5000サイクル程度印加することによって、第2充電層18と第3酸化物半導体層(NiO)24との間にNi(OH)2層22を形成することができる。なお、Ni(OH)2層22には、Si、O、H、Niを含む物質も存在することが、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)の測定結果より検出されている。
【0076】
充電層20として、第1充電層16のみを備え、第2充電層18を備えない構造においても、上記の電気刺激工程により、第1充電層16と第3酸化物半導体層24との間に水酸化物層を形成可能である。
【0077】
図7(b)に示したパルス電圧波形は1例であり、二次電池30の構成により、電圧、1サイクルあたりのパルス数、正負電圧の順序などを適切に選ぶことができる。負電圧の印加がないパルス波形を選ぶことも可能である。
【0078】
(エネルギー密度と電気刺激時間との関係)
実施の形態に係る二次電池30において、エネルギー密度と電気刺激時間との関係の実験結果は、図8に示すように表される。ここで、電気刺激時間とは、1周期TC=12秒のパルス電圧VAを複数サイクル印加する時間に対応している。
【0079】
図8に示すように、電気刺激時間の増加と共にエネルギー密度が増加傾向を示す。電気刺激時間の経過に伴い、水酸化物(Ni(OH)x)層22の膜厚の増加が確認されている。
【0080】
実施の形態においては、充電層20と第3酸化物半導体層(NiO)24との間に水酸化ニッケル(Ni(OH)2)層22を形成することで、充電時は、Ni(OH)2+h+→NiOOH+H+の反応が進行し、放電時は、NiOOH+H+→Ni(OH)2+h+の反応が進行するため、蓄電容量を増加させた二次電池30を提供することができる。
【0081】
(実験結果)
実施の形態に係る二次電池30において、第2充電層18をシリコーンオイルのみを用いて作製し、電気刺激工程を経たサンプルの断面SEM写真例は、図9に示すように表される。
【0082】
明らかに、シリコーンオイルのみで形成した第2充電層(バッファ層)18と第3酸化物半導体層(NiO)24との間に、水酸化物(Ni(OH)2)層22が形成されている。
【0083】
(SIMS分析)
図9に示された実施の形態に係る二次電池30において、第3酸化物半導体層(NiO)24の表面より掘りながら、各元素の質量分析を実施し、元素毎のSIMSプロファイルを取得した。
【0084】
電気刺激工程を経ていないサンプル(図10の曲線WO)においては、深さ5(a.u.)付近のSiのピークのある領域が、シリコーンオイルのみを用いた第2充電層(バッファ層)18に相当する。バッファ層18と第3酸化物半導体層(NiO)24との界面(深さが縦線Aの部分)にHのピークがみられる。
【0085】
一方、電気刺激工程を経たサンプル(図10の曲線W)においては、深さが縦線Aよりも左側の部分でHの多い領域があり、水酸化物(Ni(OH)2)層22の存在によるものと推定される。
【0086】
水酸化物(Ni(OH)2)層22は、電気刺激工程により、電気化学的に形成されたものである。このため、下地の第2充電層(バッファ層)18のSiOxからのSiの導入もあり、SIMSプロファイル(図10の曲線W)でもSiの存在が確認できる。
【0087】
実施の形態に係る二次電池30において、導電率調整材添加量に対する第1電極・第2電極間の抵抗R(a.u.)及びエネルギー密度(a.u.)の関係は、図11に示すように表される。エネルギー密度(a.u.)は、二次電池30の放電容量に対応する。
【0088】
図11において、導電率調整材添加量とは、第2充電層(バッファ層)18におけるSnOxの添加量に関連した値に対応している。図11に示すように、第1電極・第2電極間の抵抗R(a.u.)及びエネルギー密度(a.u.)の値は、第2充電層18におけるSnOxの添加量に関連した値に対して最適値が存在する。
【0089】
実施の形態に係る二次電池30においては、第2充電層(バッファ層)18が絶縁物と導電率調整材からなり、導電率調整材の添加量を制御して、エネルギー密度を最適化可能である。
【0090】
(積層化)
例えば、ステンレス箔を基板として、実施の形態に係る二次電池30の構造をシート状に作製する。その後、このシートを積層し、必要な容量の二次電池30を作製しても良い。
【0091】
例えば、2枚のシートの第2電極(上部電極)を対向し、間に電極(薄い金属箔)を挿入し、2枚のシートを多層に重ねることで、必要な容量の二次電池を作製しても良い。積層後はラミネートなどで封止しても良い。
【0092】
[その他の実施の形態]
上記のように、いくつかの実施の形態について記載したが、開示の一部をなす論述及び図面は例示的なものであり、限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0093】
このように、本実施の形態は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含む。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本実施の形態の二次電池は、様々な民生用機器、産業機器に利用することができ、通信端末、無線センサネットワーク向けの二次電池など、各種センサ情報を低消費電力伝送可能なシステム応用向けの二次電池など、幅広い応用分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0095】
12…第1電極(E1)
14…第1酸化物半導体層(TiO2層)
16…第1充電層(TiO2/SiO2
18…第2充電層(バッファ層)
20…充電層(16・18)
22…水酸化物層(Ni(OH)2層)
22C、22D…Ni(OH)2/NiOOH層
22F…NiOOH層
24…第3酸化物半導体層(NiO層)
26…第2電極(E2)
30…二次電池
32…電圧源
34…電流計
36…電圧計
38…抵抗
40…制御装置
42…負荷
A …パルス電圧
R…第1電極と第2電極間の抵抗
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11