(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-05
(45)【発行日】2022-07-13
(54)【発明の名称】格納式荷受台昇降装置
(51)【国際特許分類】
B60P 1/44 20060101AFI20220706BHJP
【FI】
B60P1/44 G
B60P1/44 E
(21)【出願番号】P 2018180004
(22)【出願日】2018-09-26
【審査請求日】2021-04-14
(31)【優先権主張番号】P 2018124022
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002358
【氏名又は名称】新明和工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】弁理士法人開知
(72)【発明者】
【氏名】池田 滋
【審査官】姫島 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0186057(US,A1)
【文献】特開2017-094888(JP,A)
【文献】特開2009-113577(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷受台を車枠の下部に引き込んで格納する格納式荷受台昇降装置において、
前記車枠の下部に取り付けたガイドレールと、
前記ガイドレールに沿って移動可能なスライダと、
前記スライダと前記荷受台とを連結するアームと、
前記アームの先端に連結された前記荷受台とを備え、
前記荷受台は、前記アームに連結された基端側荷受台と、前記基端側荷受台の後部に回動可能に連結された少なくとも1枚の先端側荷受台とを含み、前記基端側荷受台と前記先端側荷受台との連結部が前記荷受台の荷受面の中央よりも後方に位置するように構成されており、
前記基端側荷受台の上側に前記先端側荷受台を折り重ねて前記荷受台を格納した状態で、前記基端側荷受台の荷受面が、前記先端側荷受台で覆われる後側の被覆領域と露出する前側の露出領域とに区画され、前記荷受面の露出領域と前記車枠との間に前記先端側荷受台が後方に対向するスペースが確保されるように構成されており、
前記露出領域の少なくとも一部は前記荷受台と前記アームとを連結する軸よりも後側に存在する格納式荷受台昇降装置。
【請求項2】
請求項
1の格納式荷受台昇降装置において、前記荷受台を格納した状態で、前記先端側荷受台が、前記スペースを利用して前記車枠に設置された車載機器の少なくとも一部と前後に重なる格納式荷受台昇降装置。
【請求項3】
請求項
2の格納式荷受台昇降装置において、前記荷受台を格納した状態で、前記露出領域が、前記車載機器の少なくとも一部と上下に重なる格納式荷受台昇降装置。
【請求項4】
請求項1-
3のいずれか1項の格納式荷受台昇降装置において、前記荷受台が前記先端側荷受台を1枚のみ含んだ2枚折れ構造であり、前記先端側荷受台の前後長が、前記基端側荷受台の前後長よりも短い格納式荷受台昇降装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両の荷台に対する荷物等の積み卸し作業を支援する荷受台昇降装置に関し、特に荷受台を車枠の下側に引き込んで格納する格納式荷受台昇降装置に係る。
【背景技術】
【0002】
荷受台昇降装置とは、車両の荷台の床面の高さと地面の高さとの間で荷受台を昇降させ、車両の荷台に対する荷物等の積み卸し作業を支援するものである。荷受台昇降装置の中には荷受台を車枠の下側に引き込んで格納する格納式のものがある(特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
格納式荷受台昇降装置の荷受台は折り畳み構造のものが多い。特許文献1に開示された荷受台も基端側と先端側の前後2枚の荷受台に分割されており、格納時には先端側の荷受台が折り返されて基端側の荷受台の上側に重なる。この折り畳み状態の前後長を短くするため、一般的には基端側荷受台に対して先端側荷受台の前後長が同程度かそれ以上に設定され、格納時には基端側荷受台の上部が全面的に先端側荷受台で覆われていた。そのため格納時には荷受台が厚くなり、所定のデパーチャアングルを確保するために荷受台を車枠に極力接近させなければならない。
【0005】
しかし、格納式荷受台を架装する車両にあっては多機能化等により車載機器が増加又は拡大傾向にある。これに伴って車両側の機器レイアウトの制約が大きくなってきており、車枠に新たな機器を配置したり既存機器の形状や大きさを変更したりする必要性が生じ得る。このような状況下において格納状態の荷受台があまりに車枠に近いと、一部分ではあるが車枠の下側が荷受台で塞がれた状態となり、車載機器のレイアウトを益々制約してしまう。
【0006】
本発明の目的は、車両の機器レイアウトの制約を緩和することができる格納式荷受台昇降装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る格納式荷受台昇降装置は、荷受台を車枠の下部に引き込んで格納する格納式荷受台昇降装置において、前記車枠の下部に取り付けたガイドレールと、前記ガイドレールに沿って移動可能なスライダと、前記スライダと前記荷受台とを連結するアームと、前記アームの先端に連結された荷受台とを備え、前記荷受台は、前記アームに連結された基端側荷受台と、前記基端側荷受台の後部に回動可能に連結された少なくとも1枚の先端側荷受台とを含み、前記基端側荷受台と前記先端側荷受台との連結部が前記荷受台の荷受面の中央よりも後方に位置するように構成されており、前記基端側荷受台の上側に前記先端側荷受台を折り重ねて前記荷受台を格納した状態で、前記基端側荷受台の荷受面が、前記先端側荷受台で覆われる後側の被覆領域と露出する前側の露出領域とに区画され、前記荷受面の露出領域と前記車枠との間に前記先端側荷受台が後方に対向するスペースが確保されるように構成されており、前記露出領域の少なくとも一部は前記荷受台と前記アームとを連結する軸よりも後側に存在する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、車両の機器レイアウトの制約を緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態に係る格納式荷受台昇降装置を車両に架装して荷受台を格納した状態を表す側面図
【
図2】本発明の一実施形態に係る格納式荷受台昇降装置を車両に架装して荷受台を展開した状態を表す側面図
【
図3】本発明の一実施形態に係る格納式荷受台昇降装置(荷受台を格納した状態)の側面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
【0011】
-格納式荷受台昇降装置-
図1は本発明の一実施形態に係る格納式荷受台昇降装置を車両に架装して荷受台を格納した状態を表す側面図、
図2は荷受台を展開した状態を表す側面図、
図3は格納式荷受台昇降装置の側面図である。本願明細書においては、
図1-
図3の左右を格納式荷受台昇降装置(以下、荷受台昇降装置と略称する)の前後とする。例えば
図1-
図3では荷受台昇降装置を車両の後部に架装し、荷受台を車両の後側に引き出す場合を例示しているが、この状態では荷受台昇降装置の前後方向は車両の前後方向に一致する。しかし車両の側部に荷受台を引き出すように荷受台昇降装置を架装する場合もある。その場合には、荷受台昇降装置の前後方向は車両の前後方向に直交する。
【0012】
図示した車両は、車枠(シャシフレーム)Fと、車枠Fの前方に設けた運転室(不図示)を備えている。車枠Fの上部には図示しない荷台(荷箱を含む)20が搭載される。本実施形態では、荷受台昇降装置1は車枠Fの後部下側に架装されている。この荷受台昇降装置1は、例えば車両の走行時には荷受台(プラットフォーム)2を折り畳み、車枠Fの下側に引き込んで格納する。一方で荷役作業(荷台に対する荷物の積卸作業)時には、荷受台20を車枠Fの外側(本実施形態では後方)に引き出して展開し、荷台の床面高さと地面高さとの間で昇降させて荷役作業を支援する(
図2)。
【0013】
荷受台昇降装置1は、荷受台20、スライダユニット30、リフタユニット40、パワーユニット(不図示)及び制御装置(不図示)を備えている。スライダユニット30は、荷受台20等を前後方向に移動させるアクチュエータを含むユニットである。リフタユニット40は、荷受台20を昇降させるアクチュエータを含むユニットである。パワーユニットは、スライダユニット30及びリフタユニット40を駆動する駆動装置である。制御装置は、パワーユニットを制御する装置である。スライダユニット30、リフタユニット40及び荷受台20について順次説明する。
【0014】
-スライダユニット-
スライダユニット30は、左右のガイドレール31、スライダ32、及びスライドシリンダ33(
図2)を備えている。左右のガイドレール31は、車枠Fの後部下側に前後に平行に延びる姿勢で取り付けられている。スライダ32は左右のガイドレール31にスライド可能に取り付けられ、ガイドレール31に沿って前後に移動可能である。スライドシリンダ33は複動式の油圧シリンダであり、ガイドレール31及びスライダ32に適宜支持部材を介して両端が固定されている。スライドシリンダ33の伸縮動作によりガイドレール31に沿ってスライダ32が前後に移動し、リフタユニット40を介してスライダ32に支持された荷受台20が前後に移動する。
【0015】
-リフタユニット-
リフタユニット40は、第1アーム(チルトアーム)41、第2アーム(リフトアーム)42、第3アーム(コンプレッションアーム)43及びリフトシリンダ44を左右一組ずつ備えている。このリフタユニット40は荷受台20の左右両端の間の部分を荷受面に干渉しないように支持している。第1アーム41はスライダ32に対して上部がピンを介して連結され、下部が前後に回動する。第2アーム42は、前端部が第1アーム41に、後端部が荷受台20に、左右に延びる軸P1,P2を介してそれぞれ回動可能に連結されている。第3アーム43は、前端部がスライダ32に、後端部が荷受台20に、左右に延びる軸P3,P4を介してそれぞれ回動可能に連結されている。リフトシリンダ44は単動式油圧シリンダ(複動式でも良い)であり、本実施形態ではロッド側が第1アーム41の下部に、ボトム側が第2アーム42に、それぞれ回動可能に連結されている。第2アーム42及び第3アーム43は、スライダ32に対して荷受台20を昇降可能に連結する平行リンクを形成する(軸P1-P4が平行四辺形の頂角をなす)。この平行リンクがリフトシリンダ44の伸縮駆動に伴って上下に回動駆動することで、荷受台20が水平姿勢を保って昇降する。
【0016】
-荷受台-
荷受台20は荷物等を受けて昇降する台であり、リフタユニット40に連結された基端側荷受台21、基端側荷受台21の後部にヒンジ(不図示)を介して回動可能に連結された先端側荷受台22を備えている。先端側荷受台22は、ヒンジを支点に回動し、左方から見て展開状態(
図2)から反時計回り(左回り)に反転し(180度回動し)基端側荷受台21の上側に折り重ねられる(
図1)。折り畳んだ状態の荷受台20の後端面はバンパを構成する(
図1)。荷受台20の左右の幅は例えば荷台の幅と同程度であり、左右の車枠Fの外法寸法よりも広い。本実施形態では先端側荷受台22は非折り畳み式であり、荷受台20は先端側荷受台22を1枚のみ含んだ2枚折れ構造である。また、左右から見ると、荷受台20は展開した状態(
図2の状態)で基端から先端(後方)に向かって薄くなるように三角形状に形成されている。
【0017】
このとき、荷受台20は、基端側荷受台21と先端側荷受台22との連結部(つまりヒンジの位置)が、
図2に示したように展開状態の荷受台20の荷受面(上面)の中央よりも後方(先端側)に位置するように構成されている。先端側荷受台22の前後長が基端側荷受台21の前後長よりも短く、展開状態の荷受台20の荷受面のうち基端側荷受台21の荷受面が過半部分を占める構成である。本実施形態では、先端側荷受台22の前後長を基端側荷受台21の前後長の半分程度とし、荷受面全体の前側3分の2程度を基端側荷受台21で、後側3分の1程度を先端側荷受台22で構成した場合を例示している。荷受面全体の広さ(前後長及び左右幅)は同クラスの格納式荷受台昇降装置の荷受台と同程度である。
【0018】
基端側荷受台21の上側に先端側荷受台22を折り重ねて荷受台20を格納した状態(
図1、
図3の状態)では、先端側荷受台22の先端(左右に直線的に延びる縁部)により基端側荷受台21の荷受面が被覆領域Aと露出領域Bとに区画される。被覆領域Aは、先端側荷受台22で覆われる基端側荷受台21の後側の矩形領域である。露出領域Bは、格納状態でも先端側荷受台22に覆われず露出する基端側荷受台21の前側の矩形領域である。露出領域Bの少なくとも一部は荷受台20と第2アーム42とを連結する軸P2よりも後側に存在し、露出領域Bが基端側荷受台21の荷受面のうちの一定の割合を占めている。本実施形態では先端側荷受台22の前後長が基端側荷受台21の前後長の半分程度であることから、被覆領域A及び露出領域Bの前後長は同程度であり、露出領域Bが基端側荷受台21の荷受面の前側半分程度を占めている。
【0019】
このような構成により、荷受台昇降装置1を車両に架装して荷受台20を格納すると荷受面の露出領域Bと車枠Fとの間にスペースS(
図3)が確保される。スペースSは荷受台昇降装置1の構成要素が存在しない空間であり、基端側荷受台21の上側に折り返された先端側荷受台22の前側に位置している(後方に先端側荷受台22が対向している)。言い換えれば、スペースSの後側は先端側荷受台22で覆われている。スペースSの上下寸法(高さ寸法)は先端側荷受台22の厚み(最大厚み)よりも大きい(
図3)。
【0020】
本実施形態においては、車枠Fの下側に確保された上記のスペースSを利用して車枠Fに車載機器X(後述)が設置されている。車載機器XはスペースSに納まるものであれば車枠Fの下面に取り付けることもできるし、左右の車枠Fの間に配置した場合に左右の車枠Fの間の空間に納まりきらない部分をスペースSに突出させることもできる。このようにスペースSを利用して車枠Fに車載機器Xを設置すると、荷受台20を格納した状態では、先端側荷受台22が、車載機器Xの少なくとも一部(スペースSに収容された車載機器X又はその一部)と前後に重なる。同時に、荷受面の露出領域Bが、車載機器Xの少なくとも一部(同)と上下に重なる。
【0021】
-効果-
(1)本実施形態によれば、荷受台20を格納しても荷受面の露出領域Bと車枠Fとの間にスペースSが確保できるので、このスペースSを利用して上記のように車枠Fに車載機器Xを設置することができる。スペースSを確保することで車両の機器レイアウトの制約を緩和することができる。
【0022】
近年、自動車分野では尿素SCRシステムの採用が進んでおり、尿素水タンクや尿素SCRシステムを制御する電気系統等を設置する必要がある。また原動機としてモータとエンジンの双方を備え、これらを組み合わせて車両の駆動力を得るハイブリッド車両の実用化も進んでいる。ハイブリッド車両には大型のバッテリを車載する場合がある。また、こうした新たな車載機器の設置により、オイルタンク等の既存の車載機器も含めてレイアウトを見直す必要が生じる可能性もある。荷受台昇降装置を架装する車両についても例外ではない。
図3に示した車載機器Xには、例えばこれら尿素SCRシステムやハイブリッド車両用のバッテリの他、オイルタンク等が該当し得る。スペースSを確保することで、こうした車載機器Xのレイアウトの自由度の向上に貢献できる。
【0023】
またバンパを構成する先端側荷受台22でスペースSの後方が覆われているので、スペースSに配置した車載機器Xを先端側荷受台22で保護することができることもメリットである。また基端側荷受台21により車載機器Xの下面も保護できる。
【0024】
(2)従来は荷受面全体に占める先端側の荷受台の面積の割合が半分程度かそれ以上あり、先端側の荷受台は前後長及び厚みとも大きく重量物であった。そこで、一般的な格納式荷受台昇降装置には格納動作用のガイドローラ(特許文献1ではガイドローラ21)が設けられており、使用後に荷受台を格納する準備作業として人手で先端側の荷受台をガイドローラに立て掛けていた。また基端側の荷受台と先端側の荷受台の連結部にトーションバーを適用し、ガイドローラに立て掛けるために先端側の荷受台を持ち上げる際のアシストとしていた。
【0025】
それに対し、本実施形態によれば従来と同様に荷受台20は先端に向かって薄くなるように形成されているところ、先端側荷受台22については前後に短尺化されている。そのため、先端側荷受台22は従来に比べて短いだけでなく薄く、大幅に軽量である。これによりガイドローラやトーションバーを不要化することができ、部品点数を削減することができる。但し、従来通りガイドローラやトーションバーを適用した構成とすることもできる。
【0026】
また従来に比べて荷受台20が薄い部分で折れる構造であるので、格納状態の荷受台20の後端が薄くなるためデパーチャアングルも確保し易い。
【0027】
-その他-
上記実施形態では、先端側荷受台22を1枚として荷受台20が1箇所で折れる構造を例示したが、露出領域Bが確保される限りにおいては、先端側荷受台22を前後に複数枚の荷受台で構成することで、荷受台20が2カ所以上で折れる構造としても良い。
【0028】
被覆領域A及び露出領域Bの前後長を同程度としたが、スペースSの前後長さを大きくする必要がある場合には露出領域Bの長さを大きくして被覆領域Aの長さを適宜小さくする構成としても良い。反対にスペースSの前後長さを小さくする場合には、露出領域Bの長さを小さくして被覆領域Aの長さを大きくすれば良い。車枠Fの後端部でその下部側が切り欠かれた構造(車枠の厚みが後端部のみ上側に薄くした構造)の場合、その切り欠かれた領域に先端側荷受台22の一部が入り込むようにしても良い。この構造の場合、荷受台20を複数回折り畳む構造として厚みが大きくなっても、車枠Fが切り欠かれている分だけ、車載機器Xや車枠Fとの干渉を避けて荷受台20を格納することができる。
【0029】
前述した通りリフタユニット40は荷受面を避けて荷受台20の左右両端の間の部分を支持しているためスペースSに干渉することはないが、車載機器Xと干渉しなければリフタユニット40がスペースSに干渉する構成であっても良い。例えば
図1に示したように車枠Fの間に設置された車載機器Xの一部が車枠Fより下側に突出する場合、リフタユニット40(左右の第2アーム42等)が荷受台20を左右から挟み込んで荷受台20の左右両端部を支持する構成とすることができる。リフタユニット40の動作領域が車枠Fよりも外側にあって車載機器X(具体的には車枠Fから下側に突出した部分)と干渉し得ないため、車載機器Xとは別にリフタユニット40がスペースSに干渉しても問題ない。
【0030】
また、荷受台20を車枠Fの下側に格納する格納式荷受台昇降装置を適用対象とした場合を例に挙げて説明した。しかし、格納式荷受台昇降装置には、車枠の下側に格納する格納姿勢の他、荷受台を車両の荷台の壁面(例えば後面)に沿って起立させた格納姿勢を選択できるものも存在する。このような2通りの格納姿勢を採用する格納式荷受台昇降装置にも本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0031】
1…格納式荷受台昇降装置、20…荷受台、21…基端側荷受台、22…先端側荷受台、31…ガイドレール、32…スライダ、41…第1アーム(アーム)、42…第2アーム(アーム)、43…第3アーム(アーム)、A…被覆領域、B…露出領域、F…車枠、P2…軸、S…スペース、X…車載機器