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特許7100591詰替型分注器中の製品の残留用量を較正する方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-05
(45)【発行日】2022-07-13
(54)【発明の名称】詰替型分注器中の製品の残留用量を較正する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/00 20060101AFI20220706BHJP
   A47K 5/12 20060101ALI20220706BHJP
【FI】
B65D83/00 K
A47K5/12 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2018557342
(86)(22)【出願日】2017-05-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-07-25
(86)【国際出願番号】 US2017032783
(87)【国際公開番号】W WO2017200965
(87)【国際公開日】2017-11-23
【審査請求日】2020-05-01
(31)【優先権主張番号】62/337,462
(32)【優先日】2016-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506190555
【氏名又は名称】ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムーア, マーク ダブリュー
【審査官】永石 哲也
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-220937(JP,A)
【文献】特開2010-246932(JP,A)
【文献】特開2007-322241(JP,A)
【文献】特開2002-143022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/00
A47K 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体、
取り外し可能かつ交換可能で、分注される製品を収容する詰替ユニット、
処理装置、
記憶装置、
前記詰替ユニット中に残っている製品の残容量を示す、前記記憶装置内に記憶された製品の用量の回数、
前記詰替ユニット中の製品の水準を検出するセンサ、
前記詰替ユニットから分注された製品の容量を示す分注の回数、
前記用量の回数、前記分注された製品の容量、及び検出した前記製品の水準に基づき、所定の関数により演算して前記用量の回数を再較正する記憶装置内に記憶された論理回路、及び、
前記詰替ユニット中に残っている製品の残容量を表示する表示装置を含み、
再較正された前記用量の回数によって、前記記憶装置内に記憶された製品の用量の回数が更新される分注器システム。
【請求項2】
前記分注回数は、前記分注された製品の用量毎に増加する、請求項1に記載の分注器システム。
【請求項3】
前記分注回数は、前記分注された製品の用量毎に減少する、請求項1に記載の分注器システム。
【請求項4】
流体の水準が前記詰替ユニット中の製品の第1の所定の水準であるときに、前記製品の水準は検出され、
流体の水準が前記詰替ユニット中の製品の第2の所定の水準であるときに、前記製品の水準は検出され
前記分注器は、前記詰替ユニット中に残っている前記残容量を前記第2の所定の水準で検出した際に再較正する
論理回路を含む、請求項1に記載の分注器システム。
【請求項5】
前記センサは光レベルセンサである、請求項1に記載の分注器システム。
【請求項6】
前記センサは前記詰替ユニットの一部である、請求項1に記載の分注器システム。
【請求項7】
前記残容量は、遠隔ステーションに表示される、請求項1に記載の分注器システム。
【請求項8】
前記残容量を示す表示装置は、前記分注器に設けられている、請求項1に記載の分注器システム。
【請求項9】
さらに前記用量の回数を変更する入力を含む、請求項1に記載の分注器システム。
【請求項10】
前記入力が手動入力である、請求項9に記載の分注器システム。
【請求項11】
筐体、
前記筐体内に少なくとも部分的に配置された詰替ユニットを受け入れる容器、
処理装置、
記憶装置、
前記詰替ユニット中に残っている製品の残容量を示す、前記記憶装置内に記憶された製品の用量の回数、
前記詰替ユニット中の製品の1つ以上の所定の水準を検出するセンサ、
分注された製品の容量を示す分注の回数、
記用量の回数、前記分注の回数、及び前記製品の1つ以上の所定の水準に基づき所定の関数により、用量の回数の再較正を判定する回路、
再較正された前記用量の回数に基づき、前記記憶装置内に記憶された製品の用量の回数を更新する回路、及び
前記詰替ユニット中に残っている製品の残容量を示す情報を表示する表示装置
を含む分注器システム。
【請求項12】
前記製品は流体である、請求項11に記載の分注器システム。
【請求項13】
さらに前記詰替ユニット中に製品の第2の所定の水準を含み、前記詰替ユニット中に残っている製品の残容量を、前記第2の所定の水準に基づき再較正する論理回路を含む、請求項11に記載の分注器システム。
【請求項14】
前記センサは光レベルセンサである、請求項11に記載の分注器システム。
【請求項15】
前記詰替ユニット中に残っている製品の残容量を表示する前記表示装置は、前記分注器に設けられている、請求項11に記載の分注器システム。
【請求項16】
さらに残っている製品の残容量を遠隔ステーションに送信する無線通信回路を含む、請求項11に記載の分注器システム。
【請求項17】
分注器中の容器内に残っている流体の残容量を表示する方法であって、
分注器を提供することを含み、
前記分注器は、
筐体、
詰替ユニットを受け入れる筐体内の領域、
前記詰替ユニット中の製品の1つ以上の用量を判定するセンサ、
前記詰替ユニットが満杯になると、前記詰替ユニット中の製品の前記残容量を示す数値を記憶する回路、
前記製品を分注するアクチュエータ、
分注される製品の容量を示す数値を記憶する回路、及び
前記詰替ユニット中に残っている製品の前記残容量を示す表示情報
を含み、
前記分注器から製品の複数の用量を分注すること、
前記詰替ユニット中の製品の水準を判定すること、及び
前記詰替ユニットが満杯のときの前記詰替ユニット中の製品の前記残容量、分注された製品の量、及び前記詰替ユニット中の製品の前記水準を示す数値に基づき所定の関数により、前記詰替ユニット中に残っている製品の前記残容量を計算すること、
前記詰替ユニット中に残っている製品の残容量を示す情報を、前記詰替ユニット中に残っている製品の再計算された残容量によって、更新すること
を含む方法。
【請求項18】
さらに表示装置上に分注された製品の再計算した容量を示す情報を表示することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記表示装置は前記分注器に設けられている、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記表示装置は遠隔ステーションに設けられている、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に詰替型の分注器に関し、特に、製品の残留量/残留用量が分注器内に残っていることを判定する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、一般的に数字10で示す典型的な先行技術の手動式詰替型分注器である。分注器10は、壁に取り付けられる筐体12を含む。筐体12内には、石鹸を充填してもよい詰替ユニット(図示せず)が配置される。筐体12は、取り付け基部14に蝶番止めされ、分注器の詰替ユニット(図示せず)の挿入及び取り外しを可能にする開放位置、及び作動のために閉止位置及び/又は固定位置を有する。
【0003】
筐体12には、棒/アクチュエータ16も備えており、使用者は、その棒を押し込むか引っ張って、ノズルから所定量の流体を排出する。押し込み型分注器が示されているが、非接触式分注器もまた一般に知られている。
【0004】
筐体12は、交換可能な容器の流体の水準を人が見ることができる窓17を含む。このシステムでは、管理者が詰替ユニットが空であるか空に近いことに気づくと、詰替ユニットを交換する。従来技術の分注器は、詰替ユニット中に残っている分注量を表示し、又は流体の水準が低いと判定するとランプが点灯する表示装置を有する。
【0005】
<関連出願>
本出願は、2016年5月17日に出願の「詰替型分注器中の残留用量を較正する方法及び装置」と題する米国仮特許出願第62/337,462号の優先権及び利益を主張し、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの従来技術の分注器は、詰替ユニット毎に分注の設定数を想定し、新規の詰替ユニットを取り付けると、所定数を表示装置に示し、製品の用量を分注する度に減算する。態様によっては、所定数の分注に到達すると、ランプが点灯する。したがって、所定数が100の場合に、分注器は、100回の分注後に詰替ユニットが空であることを示す。しかしながら、詰替品が保持する実際の分注数は、通常は一貫していない。1つの詰替ユニットと別の詰替ユニットとの間で、例えばポンプにつきものの呼び液の問題、部分用量の大きさ、ポンプの短いストローク、一時的な詰まり、アクチュエータの部分作動などの分注数の変動を引き起こす内部要因が存在する。分注器間にも同様にいくつかの変動があり、環境要因によるいくつかの変動がある場合もある。さらに、所定数は、所定数に達する前に詰替ユニットが空にならないように選択されてもよく、結果として、詰替ユニットが空であることを表示器が示しても、かなりの製品量が詰替ユニット内に確実に残っている。要するに、先行技術の分注器は、分注器が空であるか又は空に近いと表示しても、分注器は空でもなく空に近くもない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
<本発明の要旨>
詰替ユニット内に残っている製品の較正した回数/用量を提供するようになっている分注器の典型的な態様を本明細書に開示する。いくつかの典型的な態様において、製品は流体である。いくつかの態様において、製品は消毒剤である。いくつかの態様において、製品は石鹸である。いくつかの態様において、製品はローションである。いくつかの典型的な態様において、製品は粉末である。いくつかの典型的な態様において、詰替ユニットは容器を含む。いくつかの典型的な態様において、詰替ユニットは、ロール状である製品を含む。いくつかの典型的な態様において、詰替ユニットは、製品を折り畳まれたパイル状に保持した製品を含む。いくつかの典型的な態様において、製品は紙製品である。いくつかの典型的な態様において、製品は不織製品である。いくつかの典型的な態様において、製品は湿った不織布製品である。
【0008】
典型的な分注器は、筐体及び詰替ユニットを含む。詰替ユニットは、取り外し可能かつ交換可能である。いくつかの典型的な態様において、詰替ユニットは流体を含む。一方で、詰替ユニットは、ロール状製品、積層製品などを含んでもよい。詰替ユニットは、例えば、上記の典型的な製品のいずれか、又はそれらの組み合わせのような任意の製品を含んでもよい。分注器はまた、処理装置、記憶装置、詰替ユニット全量内の用量の数を示す記憶装置内に記憶された用量の回数、詰替ユニット中の製品の水準を検出するセンサ、及び詰替ユニットから分注された製品の用量の数を示す分注の回数を含む。さらに分注器は、記憶装置を含み、かつ用量の回数、分注された製品の用量の数、及び製品の所定の水準の関数として、詰替ユニット中に残っている用量の数を再較正する記憶装置内に記憶された論理回路を有する。詰替ユニット中に残っている製品の用量の数は、分注器に、遠隔ステーションに、又は分注器と遠隔ステーションの両方に表示することができる。
【0009】
別の典型的な分注器は、筐体、筐体内に少なくとも部分的に位置する製品を保持する容器、処理装置、記憶装置、容器全体中の用量の数を示す記憶装置内に記憶された用量の回数、容器内の1つ以上の所定の水準の製品を検出するセンサ、及び分注された製品の用量の数を示す分注の回数を含む。分注器は、用量の回数、分注の回数、及び製品の1つ以上の所定の水準の関数として、容器内に残っている用量の数を判定する回路、及び容器内に残っている用量の数を示す情報を表示する表示装置を含む。
【0010】
分注器内の詰替ユニット中に残っている製品の用量の数をより正確に示す情報を表示する典型的な方法は、筐体、詰替ユニットを受け入れる筐体内の領域、詰替ユニット中の1つ以上の製品の水準を判定するセンサ、詰替ユニットが満杯になると詰替ユニット中の流体の用量の数を示す数値を記憶する回路、製品を分注するアクチュエータ、分注された製品の用量の数を示す数値を記憶する回路、及び詰替ユニット中に残っている製品の用量の数を示す情報を示す表示装置を有する分注器を提供することを含む。この方法は、分注器から製品の複数の用量を分注すること、詰替ユニット中の製品の水準を判定すること、及び詰替ユニットが満杯のときの詰替ユニット中の製品の用量の数、分注した製品の用量の数、及び詰替ユニット中の製品の水準を示す各数値の関数として、詰替ユニット中に残っている製品の用量の数を計算することを含む。
【0011】
これらの、かつ別の本発明の特徴は、本明細書中に詳細に示され説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】先行技術の詰替型分注器の透視図である。
図2】詰替ユニットの水準の表示器を有する分注器システムの典型的な態様の概略図である。
図3】詰替ユニットの水準の表示器及び遠隔監視ステーションを有する分注器システムの典型的な態様の概略図である。
図4】詰替ユニット中に残された製品の残量を示す情報を表示する典型的な方法のフローチャートである。
図5】詰替ユニット中に残された製品の残量を示す情報を表示する別の典型的な方法のフローチャートである。
図6】水準の表示器を有する分注器システムの別の典型的な態様の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<本発明の詳細な説明>
この詳細な説明は、単に本発明の典型的な態様を説明し、多少なりとも特許請求の範囲を限定する意図はない。実際に、請求する本発明は、典型的な態様よりも範囲が広く、特許請求の範囲内で使用する用語は、本明細書に明確な定義がない限り、その全体が持つ通常の意味を有する。
【0014】
本明細書で使用される場合に、用語「詰替ユニット」は、分注器内に挿入され、及び/又は分注器から取り外され得るユニットである。詰替ユニットは、分注器から分注される製品を含む。いくつかの典型的な態様において、製品は流体である。いくつかの態様において、製品は消毒剤である。いくつかの態様において、製品は石鹸である。いくつかの態様において、製品はローションである。いくつかの典型的な態様において、製品は粉末である。いくつかの典型的な態様において、製品は容器内に保持される。いくつかの典型的な態様において、製品はロールの形態で保持される。いくつかの典型的な態様において、製品は折り畳まれたパイルで保持される。いくつかの典型的な態様において、製品は紙製品である。いくつかの典型的な態様において、製品は不織布製品である。いくつかの典型的な態様において、製品は、湿った不織布製品である。
【0015】
さらに本明細書で使用される場合に、用語「容器」は、広義に解釈され、分配される製品を含むもの、例えば、瓶、ロール、タブなどの何でもよい。
【0016】
図2は、分注器200の典型的な態様の概略図である。分注器200は、筐体202を有し、詰替ユニット204を受け入れるようになっている。この典型的な詰替ユニット204は、ポンプ212を含み、このポンプは、例えば発泡ポンプ、液体ポンプなどを含んでもよい。さらに、この典型的な詰替ユニット204は、さらに出口214を含む。いくつかの態様において、ポンプ及び出口は、製品を分注するのに必須ではない。
【0017】
分注器200は、任意のタイプの分注器であってもよい。流体分注器の場合に、分注器200は、例えば、非接触式分注器又は手動式分注器であってもよい。典型的な非接触式分注器及び手動式分注器は、例えば、「単電池操作及び予備電池を備える非接触式分注器」と題する米国特許第8,960498号、「電源を含む非接触式分注器及び詰替ユニット用パワーシステム」と題する米国特許第9,172,266号、「分注器ロックアウト機構」と題する米国特許第8,485,395号、「詰替ユニットを装着及び脱着する頂部を有する分注器」と題する米国特許番号第2015/0053720号、及び「手動式スキンケア製品分注器」と題する米国特許第8,091,738号に記載され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0018】
分注器200は、表示装置224、アクチュエータ230、記憶装置222、物体センサ238、及びセンサ226と回路通信する処理装置220を含む。ここで使用する「回路通信」は、装置間の通信関係を示している。直接式の電気的、電磁気的及び光学的接続、及び間接式の電気的、電磁気的及び光学的接続は、回路通信の例である。2つの装置は、信号がある別の装置によって変更されるかどうかに関係はなく、一方の装置からの信号を他方の装置により受信する場合に、回線通信状態となる。例えば、増幅器、フィルタ、変圧器、光遮断器、デジタル緩衝器又はアナログ緩衝器、アナログ積分器、他の電子回路、光ファイバトランシーバ又は衛星のうちの1つ以上によって分離された2つの装置は、一方の装置からの信号が中間装置によって変更されても、信号が他方の装置に伝達されると、回路通信状態となる。別の例として、電磁気センサは、このセンサが信号から電磁放射を受信すると、信号と回路通信状態となる。最後の例として、2つの装置は互いに直接的に接続はしないが、例えばCPUのような第3の装置によりインターフェース接続可能な両者は、回路通信状態となる。
【0019】
記憶装置222は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、プログラム可能な読み出し専用メモリ(PROM)、電気的にプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能でプログラム可能な読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク又はテープ、CD-ROM及びDVD-ROMを含む光学的に読み取り可能な媒体など、又は異なるメモリ型の組み合わせのような任意のメモリ型であってもよい。いくつかの態様において、記憶装置222は、処理装置220とは分離され、いくつかの態様において、記憶装置222は、処理装置220の上に、その近傍に、又はその内部に存在する。
【0020】
処理装置220は、アクチュエータ230を作動して製品の用量を分注する論理回路又は回路、及び必要に応じて上記で特定した電子部品を含む。「論理回路」は、「回路」又は「回路網」と同義であり、かつ限定はされないが、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はその各々の組み合わせを含んで、機能又は動作を実行する。例えば、所望のアプリケーション又はニーズに基づいて、論理回路は、ソフトウェア制御したマイクロ処理装置又はマイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)又は他のプログラムされた論理素子などの個別論理回路を含んでもよい。論理回路は、さらにソフトウェアとして完全に統合されてもよい。本明細書に特定し説明する回路は、所望の機能を実行するために多くの異なる構成を有してもよい。
【0021】
表示装置224は、詰替ユニット中に残っている流体の用量の残っている数を表示できる任意のタイプの表示装置であってもよい。表示装置224は、使用者に情報を表示することが可能な発光ダイオード表示装置(LED)、液晶表示装置(LCD)、プラズマ表示パネル(PDP)などであってもよい。
【0022】
センサ226は、製品の水準又は量を判定するために使用することができる任意のタイプのセンサであってもよい。センサ226は、光学センサ、近接センサ、重量センサ、フロート、超音波センサ、スイッチ、圧力計、レベルセンサなどであってもよい。センサ226は、連続レベルセンサ、複数点レベルセンサ、又は単一点レベルセンサであってもよい。センサ226を使用して、製品の水準/量を処理装置220に提供する。
【0023】
物体センサ238は、例えば手などの物体が分注器の下部に存在することを感知する。物体センサ238は、例えば、赤外線発光体/センサ、近接センサ、音波発信器/センサ、超音波発信器/センサなどであってもよい。手動式分注器の場合に、物体センサ238は必要でない場合がある。さらに、アクチュエータ230は、手動式アクチュエータであってもよく、したがって、処理装置220と回路通信状態である必要はない。
【0024】
詰替型分注器200は、処理装置220と回路通信するアクチュエータ230を含む。この典型的な態様において、使用者が物体センサ238を起動すると、処理装置220により、アクチュエータ230がポンプ212を循環して、用量の製品を分注する。いくつかの態様において、アクチュエータ230は、ポンプを使用する必要はなく、製品を分注する。さらに、処理装置220は、分注の実施を記憶装置222中に記憶する。いくつかの典型的な態様において、ポンプ212は弁であってもよい。その場合に、弁が作動すると、容器210内の液体は排出される。
【0025】
センサ226は、詰替型分注器200内に配置される。いくつかの態様において、センサ226は、容器210の上部又はその内部に配置される。センサ226は、製品の水準、容積、又は量を検出するようになっている。センサ226は、処理装置220と回路通信している。いくつかの態様において、センサは、製品が、例えば満杯の容器210の20%のような所定の較正水準「PCALIBRATION」まで落ちる時点を判定するようになっている。いくつかの態様において、センサ226は、単一点レベルセンサである。
【0026】
いくつかの典型的な態様において、処理装置220は、詰替ユニット204中に含まれる所定数の用量数を含む。この態様は、単一サイズの詰替ユニットを用いる場合に使用されてもよい。いくつかの態様において、分注器200は、詰替ユニット204中に含有する製品の用量の数に対する所定の回数を受信する入力227を含む。いくつかの態様において、入力227は、使用者により設定される手動入力である。
【0027】
いくつかの態様において、分注器200は、詰替ユニットからの用量の数を示す情報を読み取る回路を含む。いくつかの態様において、入力227は、使用者がいくつかの回数のうちの1つを選択することが可能な手動入力である。いくつかの態様において、入力227は、用量の数を示す詰替ユニット204からの情報を読み取る。いくつかの態様において、入力227は、用量の数を示す数値を提供する無線通信回路を含む。いくつかの態様において、入力227は、詰替ユニット204の1つ以上の状態を検出し、詰替ユニット中の用量の数を示す数値を判定する。いくつかの態様において、入力227は自動入力システムである。いくつかの態様において、詰替ユニット中の用量の数を示す情報は、入力227によって読み取るバーコードに記憶される。いくつかの態様において、詰替ユニット中の用量の数を示す情報は、入力227によって読み取るRFIDタグに記憶される。いくつかの態様において、詰替ユニット中の用量の数を示す情報は、入力227によって読み取る通し番号の一部である。
【0028】
図3は、例えば保守監視ステーション、病院適合監視ステーションなどのような遠隔ステーション302を含む統合システムで使用する分注器300の典型的な態様を示す。分注器300は、分注器200と類似であり、類似の部品は類似の番号対応を有し、ここでは詳細に説明を繰り返さない。分注器300は、無線周波数トランシーバ302を含む。他の無線通信装置を、無線周波数トランシーバ302の代わりに、又はそれに付加して使用してもよく、それらの装置は、例えば、赤外線発信機/受信機、ブルートゥース機器、携帯電話などである。さらに、1つ以上のゲートウェイ、中継器、1つ以上のANTネットワーク、携帯電話送信機/受信機、これらの組み合わせなど(図示せず)が、無線周波数トランシーバ302と遠隔ステーション302との間に位置してもよい。遠隔ステーション302は、分注器300と無線通信する無線周波数トランシーバ310を含む。上述したように、無線周波数トランシーバを提示し説明するが、任意の無線通信装置が使用されてもよい。さらに、有線接続通信回線が使用されてもよく、したがって、ここで特定する無線周波数トランシーバは、単に通信モジュールであってもよい。無線周波数トランシーバ310、記憶装置308、及び表示器312のすべては、処理装置306と回路通信している。
【0029】
詰替ユニット中に残っている用量の数すなわち回数をより正確に表示する典型的な方法400が、図4に提示し説明する回数の較正方法に示されている。典型的な回数の較正方法は、区画402で始まる。区画404で、詰替ユニットを分注器内に設置する。区画406で、回数「COUNT」が、所定の回数「PCOUNT」に、自動的に又は手動で設定される。例えば、PCOUNTが200であり、詰替ユニット中に200回用量分の製品があることを示す場合に、COUNTは200に設定される。所定の回数PCOUNTは、特定の型の詰替ユニットに応じて変更してもよい。計数器のCOUNTは、製品の用量を分注する度に、すなわち分注実施の度に減算される。分注実施を判定する典型的な手段は、アクチュエータの作動時である。区画408で、分注実施が発生したかどうかの判定を行う。その実施が発生した場合に、この方法は、区画410でCOUNTから1だけ減算する。その実施が発生しない場合に、又はCOUNTから1だけを減算後に、区画412で製品が所定の水準「PCALIBRATION」にあるかどうかについて判定する。PCALIBRATIONは、例えば、残っている製品の20%であってもよい。いくつかの態様において、複数の所定の水準を使用してもよい。区画413で、再較正の数が一致しているかどうかの判定を実施する。複数の所定の水準を使用する場合に、例えば所定の水準を50%、30%、20%に設定すると、流体の水準が50%に到達すると1回、流体の水準が30%に到達すると1回、及び製品の水準が20%に到達すると1回の3回の再較正が実施されるように、COUNTを複数回で再較正できる。製品が所定の水準にない場合に、この方法では、COUNTを表示装置に表示する。いくつかの態様において、表示器は、残っている製品の量を示す数値、文字、又はそれらの組み合わせを表示してもよい。いくつかの態様において、表示装置は近似値を表示する。いくつかの態様において、表示装置は、例えば1つ以上のLEDなどの1つ以上の表示器である。
【0030】
区画412で、製品が所定の水準まで低下したと判定され、再較正の数が一致していない場合に、COUNTは再較正される。再較正の数が一致する場合に、区画416でCOUNTが表示される。この典型的な態様において、COUNTは以下の式に従って較正される。
COUNT=[(PCOUNT-COUNT)/(1-PCALIBRATION)]×PCALIBRATION
COUNTが再較正されると、区画416で再較正したCOUNTを表示する。いくつかの態様において、表示装置は特定位置の表示装置にある。いくつかの態様において、表示装置は遠隔表示装置にある。いくつかの態様において、表示装置は、特定位置の表示装置及び遠隔表示装置の両方にある。いくつかの態様において、表示装置は目で見える表示装置である。いくつかの態様において、表示装置は、分注器内に残っている製品の用量の数を示す。いくつかの態様において、表示装置は、例えば光を表示するような1つ以上の表示器である。
【0031】
一例として、分注器内に設置されている詰替ユニットが200のPCOUNTを有する場合に、COUNTは、区画406で200に設定される。分注器が使用されると、COUNTは、区画410でアクチュエータの作動毎に1だけ減算する。製品が、例えば詰替ユニット容量の20%に設定された所定の水準に達すると、COUNTは、区画414で再較正される。その時点でCOUNTが、例えば30(200-170回分注)の数である場合に、何回の用量が残っていると期待できるかを示す数は、30回(200-170)から、残りが42の分注回[(200-30)/(1-0.2)×0.2=42.5]へ再較正され、この数は、残っている用量の正確な数である。この例で、所定の水準(20%)に到達したときにCOUNTが50(200-150回分注)であった場合に、COUNTは、37回分の用量が残っているように再較正された。第1の例では、詰替ユニットは予想より遅い速度で消耗していたが、第2の例では、詰替ユニットは予想より早い速度で消耗していた。
【0032】
本明細書のいくつかの態様において、単一の製品の水準をCOUNTの再較正に使用し、いくつかの態様において、2つ以上の製品の水準をCOUNTの再較正に使用する。
【0033】
容器210中に残っている用量の数すなわち回数をより正確に表示するための別の典型的な方法500は、回数の較正方法に明示されて、図5に示され説明されている。この典型的な方法500は、区画502で開始され、区画504で、新たな詰替ユニットが設置されて用量の分注数「COUNT」は0に設定され、最終計数値「FINAL」は所定の計数値「PCOUNT」に設定される。所定の回数PCOUNTは、例えば、容器210の型、ポンプ212の型、分注器の特定型などに応じて変えてもよい。区画506で、分注器が製品の用量を分注したかどうかの判定が行われる。区画508で、分注された計数器のCOUNTが1だけ加算される。この方法は、区画510で、製品の水準が所定の水準「PCALIBRATION」、例えば20%などであるかどうかを判定する。いくつかの態様においては、複数の所定の水準を利用する。区画511で、再較正の数が一致したかどうかを決定する判定が行われる。複数の所定の水準が利用される場合に、例えば、所定の水準が50%、30%及び20%に設定されると、製品の水準が50%に達したときに1回、製品の水準が30%に達したときに1回、製品の水準が20%に達したときにもう1回の3回の再較正を実施するように、FINALは複数回で再較正が可能である。製品が所定の水準に達し、再較正の数が一致しない場合に、区画512で、FINAL回数は、例えば、
FINAL=[COUNT/(1-PCALIBRATION)]×PCALIBRATION
の式に従って再較正され、残っている用量のFINAL数が区画514で表示される。再較正の数が一致しているか、又は流体が所定の水準でない場合に、区画513で式:FINAL=FINAL-COUNTによってFINALが計算され、残っている用量のFINAL回数が区画514で表示される。
【0034】
いくつかの態様において、表示装置は特定位置の表示器にある。いくつかの態様において、表示装置は遠隔表示装置にある。いくつかの態様において、表示装置は、特定位置の表示装置及び遠隔表示装置の両方にある。いくつかの態様において、表示装置は目で見える表示装置である。いくつかの態様において、表示装置は、分注器内に残っている流体の用量の数を示す。いくつかの態様において、表示装置は、例えば光を表示するような1つ以上の表示器である。
【0035】
一例として、区画502で詰替ユニットが設置され、PCOUNTが200である場合に、区画504でFINALが200に設定される。アクチュエータが作動すると、区画508でCOUNTが増加する。アクチュエータが150回作動し、所定の水準が、例えば30%であって区画510で到達した場合に、区画512でFINALを再較正する。この例では、FINALは、64回分の用量が残っていると判定され、それは区画514で表示される。別の例では、例えば30%の所定の水準に達したときにCOUNTが170であった場合に、FINALは72回であると区画514で再較正される。さらに別の例では、COUNTが170に達し、所定の水準が容器容積の20%であった場合には、FINALは42回分残っていると再較正される。
【0036】
図6は、分注器600の別の典型的な態様を示す。分注器600は、分注器200と類似であり、類似の部品は類似の番号と同一性を有し、ここで詳細な説明を繰り返さない。分注器600は、製品610を補給する詰替ユニット604を含む。製品610は、一般的に示されて、例えば、上述したような任意の製品であってもよい。また、上述したように、センサ226は、製品の量の指標を提供する任意の型のセンサにできる。センサ226を使用して、水準、容積、深さ、高さ、重量などを検出することができる。
【0037】
本発明はその態様の説明により明示され、かつ態様はかなり詳細に説明されてはいるが、本出願人には、本発明の範囲をその詳細に限定し、又は多少なりとも制限する意思はない。さらなる利点及び変更は、当業者にとっては容易である。例えば、本明細書の全てのプロセス及び方法の工程は、2つ以上の工程が特定の順序で実行されると明示的に述べられない限り、又は特定の工程が本質的に特定の順序を必要としない限り、任意の順序で実行できる。従って、出願人の一般的な発明概念の趣旨又は範囲から逸脱することなく、その詳細から発展させてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6