(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-05
(45)【発行日】2022-07-13
(54)【発明の名称】類題出題装置、類題出題方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G09B 7/02 20060101AFI20220706BHJP
G06Q 50/20 20120101ALI20220706BHJP
G06F 40/279 20200101ALI20220706BHJP
【FI】
G09B7/02
G06Q50/20
G06F40/279
(21)【出願番号】P 2020086415
(22)【出願日】2020-05-18
【審査請求日】2020-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】506142716
【氏名又は名称】株式会社Z会
(74)【代理人】
【識別番号】100121706
【氏名又は名称】中尾 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128705
【氏名又は名称】中村 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147773
【氏名又は名称】義村 宗洋
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 淳
(72)【発明者】
【氏名】上田 倫也
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-287608(JP,A)
【文献】特開2019-185343(JP,A)
【文献】特開2016-020975(JP,A)
【文献】特開2009-063819(JP,A)
【文献】特開2015-102556(JP,A)
【文献】特開2016-105235(JP,A)
【文献】特開2003-195736(JP,A)
【文献】特開2005-122060(JP,A)
【文献】特開2005-181643(JP,A)
【文献】特開2012-068572(JP,A)
【文献】特開2002-326477(JP,A)
【文献】国際公開第2016/088463(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 7/00-7/12
G06Q 50/20
G06F 40/279
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の学校向けの模試や入試の問題または解答・解説のテキストを取得するテキスト取得部と、
1設問につき複数の出題分野を特定するためのモデルを
あらかじめ記憶する出題分野特定モデル記憶部と、
前記テキストと、前記モデルに基づいて、その出題分野を特定する出題分野特定部と、
問題が前記出題分野と対応付けて記憶されている問題データベースを参照して、前記所定の学校向けの問題と前記出題分野が類似する前記問題である類題を抽出する類題抽出部と、
前記類題をユーザ端末に送信する類題送信部と、
前記類題についての答案を前記ユーザ端末から受信する答案受信部と、
前記答案に対し
、複数の出題分野
と、各出題分野の習熟度を表すタグを付けるタグ付け部と、
前記問題データベースを参照して、前記習熟度が低い前記出題分野を含む問題であるサブ類題を抽出するサブ類題抽出部と、
前記サブ類題を前記ユーザ端末に送信するサブ類題送信部を含む
類題出題装置。
【請求項2】
請求項1に記載の類題出題装置であって、
前記所定の学校の出題分野の傾向を記録した出題傾向データベースを参照して、前記問題から頻出問題を抽出する頻出問題抽出部を含み、
前記類題抽出部は、
前記頻出問題と前記出題分野が類似する前記問題である類題を抽出する
類題出題装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の類題出題装置であって、
前記答案受信部は、
前記サブ類題についての答案を前記ユーザ端末から受信する
類題出題装置。
【請求項4】
請求項1から3の何れかに記載の類題出題装置であって、
前記習熟度を表すタグは、
答案を無解答とした場合に対応する習熟度の度合いと、答案を途中まで解答した場合に対応する習熟度の度合いと、答案を全部解答した場合であってその記載が不十分である場合に対応する習熟度の度合いと、答案を全部解答した場合であってその記載が十分である場合に対応する習熟度の度合いを含む
類題出題装置。
【請求項5】
所定の学校向けの模試や入試の問題または解答・解説のテキストを取得するテキスト取得ステップと、
1設問につき複数の出題分野を特定するためのモデルをあらかじめ記憶する出題分野特定モデル記憶ステップと、
前記テキストと、前記モデルに基づいて、その出題分野を特定する出題分野特定ステップと、
問題が前記出題分野と対応付けて記憶されている問題データベースを参照して、前記所定の学校向けの問題と前記出題分野が類似する前記問題である類題を抽出する類題抽出ステップと、
前記類題をユーザ端末に送信する類題送信ステップと、
前記類題についての答案を前記ユーザ端末から受信する答案受信ステップと、
前記答案に対し
、複数の出題分野
と、各出題分野の習熟度を表すタグを付けるタグ付けステップと、
前記問題データベースを参照して、前記習熟度が低い前記出題分野を含む問題であるサブ類題を抽出するサブ類題抽出ステップと、
前記サブ類題を前記ユーザ端末に送信するサブ類題送信ステップを含む
類題出題方法。
【請求項6】
請求項5に記載の類題出題方法であって、
前記所定の学校の出題分野の傾向を記録した出題傾向データベースを参照して、前記問題から頻出問題を抽出する頻出問題抽出ステップを含み、
前記類題抽出ステップは、
前記頻出問題と前記出題分野が類似する前記問題である類題を抽出する
類題出題方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の類題出題方法であって、
前記答案受信ステップは、
前記サブ類題についての答案を前記ユーザ端末から受信する
類題出題方法。
【請求項8】
請求項5から7の何れかに記載の類題出題方法であって、
前記習熟度を表すタグは、
答案を無解答とした場合に対応する習熟度の度合いと、答案を途中まで解答した場合に対応する習熟度の度合いと、答案を全部解答した場合であってその記載が不十分である場合に対応する習熟度の度合いと、答案を全部解答した場合であってその記載が十分である場合に対応する習熟度の度合いを含む
類題出題方法。
【請求項9】
コンピュータを請求項1から4のいずれかに記載の類題出題装置として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の学校向けの問題の類題を出題する類題出題装置、類題出題方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
学習支援システムの従来技術として、例えば特許文献1がある。特許文献1には、学習履歴更新手段が、学力対応問題に関する学習者の解答結果に応じて、学力対応問題のうち学習者が誤答した問題を示す誤答問題情報を学習履歴記憶手段に記憶させ、学習支援システムは、学力対応問題に対応づけて類題及び解説を記憶している類題解説記憶手段と、学習される学習単元の学力対応問題が既に出題済みである場合には、誤答問題情報を学習履歴記憶手段から読み出し、該誤答問題情報が示す学力対応問題に対応づけられた類題及び解説を類題解説記憶手段から読み出して集成することにより該学習単元の復習教材データを生成することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のシステムは、学力対応問題と類題とを一つのシステムの中で予め対応付けておくことで成立している。例えば、教育機関Aのシステムと教育機関Bのシステムとが別個独立である場合、教育機関Aが実施した模試の問題に対し、教育機関Bがその類題を集成しようとしても、模試の問題に対して類題が対応付けられていないためシステムが機能しない。
【0005】
また、模試の問題は、複数の出題分野を絡めた複合問題として構成されているケースがある。また、ときには問題文に明示されていない、いわゆる「隠された」出題分野が設定されているケースもある。模試の問題の出題分野を特定しようとする場合、模試の問題(や入手できる場合には解説文)を読み込んだ専門家が人手で出題分野を付与するしかないため、煩雑である。
【0006】
そこで本発明では、システムで管理された問題群に対応付けられていない問題に対して適切に類題、サブ類題を抽出して、反復学習を促すことができる類題出題装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の類題出題装置は、出題分野特定部と、類題抽出部と、類題送信部と、答案受信部と、タグ付け部と、サブ類題抽出部と、サブ類題送信部を含む。
【0008】
出題分野特定部は、所定の学校向けの問題または解答・解説から取得した情報からその出題分野を特定する。類題抽出部は、問題が出題分野と対応付けて記憶されている問題データベースを参照して、所定の学校向けの問題と出題分野が類似する問題である類題を抽出する。類題送信部は、類題をユーザ端末に送信する。答案受信部は、類題についての答案をユーザ端末から受信する。タグ付け部は、答案に対し、出題分野とその習熟度を表すタグを付ける。サブ類題抽出部は、問題データベースを参照して、習熟度が低い出題分野を含む問題であるサブ類題を抽出する。サブ類題送信部は、サブ類題をユーザ端末に送信する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の類題出題装置によれば、システムで管理された問題群に対応付けられていない問題に対して適切に類題、サブ類題を抽出して、反復学習を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例1の類題出題装置の構成を示すブロック図。
【
図2】実施例1の類題出題装置の動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
【実施例1】
【0012】
以下、
図1を参照して実施例1の類題出題装置の構成を説明する。同図に示すように、本実施例の類題出題装置1は、テキスト取得部11と、出題分野特定モデル記憶部12Aと、出題分野特定部12と、出題傾向DB13Aと、頻出問題抽出部13と、問題DB14Aと、類題抽出部14と、類題送信部15と、答案受信部16と、タグ付け部17と、サブ類題抽出部18と、サブ類題送信部19を含む。なお、「DB」はデータベースの略称である。以下、
図2を参照して各構成要件の動作を詳細に説明する。
【0013】
<テキスト取得部11>
テキスト取得部11は、所定の学校向けの模試や入試の問題または解答・解説のテキストを取得する(S11)。模試や入試の問題、解答・解説のテキストはOCR(Optical Character Recognition)から取得してもよい。前述したように問題文に明示されていない、いわゆる「隠された」出題分野を特定するため、解答・解説のテキストを取得すればさらに好適である。テキスト取得部11は、ユーザが誤答した模試や入試の問題または解答・解説のテキストのみを取得してもよいし、ユーザの正誤にかかわらず、模試や入試の問題全てまたは解答・解説全てのテキストを取得してもよい。
【0014】
<出題分野特定モデル記憶部12A>
出題分野特定モデル記憶部12Aには、あらかじめ出題分野を特定するためのモデルなどが記憶されている。出題分野を特定するためのモデルとして、例えばBOW(Bag of Words)、doc2vec、AutoMLなどを用いることが出来る。
【0015】
例えば、ある大学の模試や入試の数学の問題/解答・解説にキーワード「lim」が記載されていれば、この問題の出題分野には少なくとも「数学III:極限」が含まれているものと判断できる。例えば、ある大学の模試や入試の日本史の問題/解答・解説にキーワード「徳川」が記載されていれば、この問題の出題分野には少なくとも「日本史:近世史(江戸時代)」が含まれているものと判断できる。
【0016】
<出題分野特定部12>
出題分野特定部12は、ステップS11で取得したテキストと、出題分野特定モデル記憶部12Aに記憶済みのモデルに基づいて、その出題分野を特定する(S12)。
【0017】
<出題傾向DB13A>
出題傾向DB13Aには、学校ごとの出題傾向があらかじめ記憶されている。出題傾向は、あらかじめLSTM等のモデルをもとに予測してあるものとする。以下にT大学の出題傾向の例を表1に、これをデータベースとしてまとめた例を表2に示す。なお、A~Hは出題分野を表す。
【0018】
【0019】
【0020】
<頻出問題抽出部13>
頻出問題抽出部13は、出題傾向DB13Aを参照して、模試や入試の問題から頻出問題を抽出する(S13)。表2に示すT大学の出題傾向DBの例では、出題分野A,B,D,E,Fの問題を頻出問題とすることができる。なお、頻出問題抽出部13、出題傾向DB13Aは必須の構成要件ではなく、適宜割愛できる。
【0021】
<問題DB14A>
問題DB14Aには、複数の学校の過去問や模試、問題集の問題、その他教材の問題が出題分野と対応付けて記憶されている。
【0022】
<類題抽出部14>
類題抽出部14は、問題DB14Aを参照して、頻出問題と出題分野が類似する問題である類題を抽出する(S14)。頻出問題抽出部13、出題傾向DB13Aを割愛する場合、類題抽出部14は、問題DB14Aを参照して、模試や入試の問題と出題分野が類似する問題である類題を抽出する(S14)。
【0023】
類題に関しては、所定の学校の模試や入試の類題として、別の学校の過去問や、別の学校の模試の問題や、問題集の問題、その他の教材が抽出されてもよい。すなわち、前述したT大学の模試や入試の類題として、別の大学であるK大学やN大学の過去問やO大模試が抽出されてもよい。
【0024】
<類題送信部15>
類題送信部15は、類題をユーザの端末であるユーザ端末に送信する(S15)。なお、ユーザはユーザ端末を使用して受信した類題に解答し、答案を作成する。答案は電子答案の形式で記録されることを特徴とする。模試や入試の答案が電子答案として記録されていなかったとしても、ステップS16以降はユーザの答案は電子データとして管理されるため、ステップS16以降の処理がしやすくなる。
【0025】
<答案受信部16>
答案受信部16は、類題についての答案(電子答案)をユーザ端末から受信する(S16)。
【0026】
<タグ付け部17>
タグ付け部17は、答案に対し、出題分野とその習熟度を表すタグを付ける(S17)。表3に習熟度の例、表4にタグの例を示す。また、問題の出題分野だけでなく、答案でどのような方針で解答しているのかの意味付けも含む。
【0027】
【0028】
【0029】
タグ付け部17は、答案に対して、前述したBOW(Bag of Words)などを用いてタグ付けを行ってもよいし、人手で採点した結果をタグに変換することによりタグを付与してもよい。
【0030】
例えば、数学の問題のように解き方が一定に定まらない場合、解答・解説では、タグ1・タグ2・タグ3の順序で書かれていたとしても、タグ1・タグ2・タグ5の順番で正解として扱われる場合もあり、タグ1・タグ3・タグ2の順番で部分正解の場合もある。答案をテキスト解析し、センテンスごとにタグ設定+正誤判定を行い、これらを大量に学習させることで、実際の答案のタグ情報を取得しながら理解度判定をしてもよい。
【0031】
<サブ類題抽出部18>
サブ類題抽出部18は、問題DB14Aを参照して、習熟度が低い出題分野を含む問題であるサブ類題を抽出する(S18)。
【0032】
<サブ類題送信部19>
サブ類題送信部19は、サブ類題をユーザ端末に送信する(S19)。
【0033】
<S16~S19の繰り返し実行>
ステップS19のあとに、ステップS16以降が繰り返し実行されてもよい。すなわち、答案受信部16は、サブ類題についての答案を受信し(S16)、タグ付け部17は、サブ類題についての答案に対し、出題分野とその習熟度を表すタグを付け(S17)、サブ類題抽出部18は、問題DB14Aを参照して、サブ類題について習熟度が低い出題分野を含む問題であるサブ類題をさらに抽出し(S18)、サブ類題送信部19は、サブ類題についてさらに抽出されたサブ類題をユーザ端末に送信してもよい(S19)。ステップS16~S19を繰り返し実行することにより、ユーザの習熟度は向上する。S16~S19の繰り返し処理が、模試や入試の問題/解答・解説のテキストに基づいた処理であること、所定の学校の出題傾向を踏まえて抽出された類題に基づいていることなどから、S16~S19の繰り返し処理により、ユーザは、所望の学校の入試対策に有用な学習内容を反復練習して習熟度を高めることが出来る。
【0034】
<補記>
本発明の装置は、例えば単一のハードウェアエンティティとして、キーボードなどが接続可能な入力部、液晶ディスプレイなどが接続可能な出力部、ハードウェアエンティティの外部に通信可能な通信装置(例えば通信ケーブル)が接続可能な通信部、CPU(Central Processing Unit、キャッシュメモリやレジスタなどを備えていてもよい)、メモリであるRAMやROM、ハードディスクである外部記憶装置並びにこれらの入力部、出力部、通信部、CPU、RAM、ROM、外部記憶装置の間のデータのやり取りが可能なように接続するバスを有している。また必要に応じて、ハードウェアエンティティに、CD-ROMなどの記録媒体を読み書きできる装置(ドライブ)などを設けることとしてもよい。このようなハードウェア資源を備えた物理的実体としては、汎用コンピュータなどがある。
【0035】
ハードウェアエンティティの外部記憶装置には、上述の機能を実現するために必要となるプログラムおよびこのプログラムの処理において必要となるデータなどが記憶されている(外部記憶装置に限らず、例えばプログラムを読み出し専用記憶装置であるROMに記憶させておくこととしてもよい)。また、これらのプログラムの処理によって得られるデータなどは、RAMや外部記憶装置などに適宜に記憶される。
【0036】
ハードウェアエンティティでは、外部記憶装置(あるいはROMなど)に記憶された各プログラムとこの各プログラムの処理に必要なデータが必要に応じてメモリに読み込まれて、適宜にCPUで解釈実行・処理される。その結果、CPUが所定の機能(上記、…部、…手段などと表した各構成要件)を実現する。
【0037】
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。また、上記実施形態において説明した処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されるとしてもよい。
【0038】
既述のように、上記実施形態において説明したハードウェアエンティティ(本発明の装置)における処理機能をコンピュータによって実現する場合、ハードウェアエンティティが有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記ハードウェアエンティティにおける処理機能がコンピュータ上で実現される。
【0039】
上述の各種の処理は、
図3に示すコンピュータの記録部10020に、上記方法の各ステップを実行させるプログラムを読み込ませ、制御部10010、入力部10030、出力部10040などに動作させることで実施できる。
【0040】
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。具体的には、例えば、磁気記録装置として、ハードディスク装置、フレキシブルディスク、磁気テープ等を、光ディスクとして、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM(Random Access Memory)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等を、光磁気記録媒体として、MO(Magneto-Optical disc)等を、半導体メモリとしてEEP-ROM(Electrically Erasable and Programmable-Read Only Memory)等を用いることができる。
【0041】
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
【0042】
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
【0043】
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、ハードウェアエンティティを構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。